JP4250742B2 - 紡機における昇降装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はトラベラがリング上を周回(走行)してボビンに糸を巻き付けていく方式のリング精紡機、リング撚糸機等の紡機における昇降装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種の紡機においては、管糸形成のために、機台運転中にリングレールの昇降運動を繰返しながら次第にリングレールを上昇させ、それと同期してスネルワイヤを備えたラペットアングルを昇降させるリフティング装置(昇降装置)が採用されている。また、巻き取り運転中、スネルワイヤとトラベラとの間で糸はバルーニングを形成しながら巻き取られるが、バルーニングがあまり大きくなると、糸が高張力を受けて糸切れが増大する。そこで、バルーンの増大を規制するバルーンコントロールリングがリングレールとラペットとの間に配置されている。
【0003】
糸の巻取りを高速で良好に行うためには、スネルワイヤとリング上のトラベラ間との距離(ストレッチ)が短い方がよく、また、バルーンコントロールリングの位置をスネルワイヤとリングとの間の適正な位置に配置することが必要となる。そして、バルーンコントロールリングの適正位置は糸の太さ等の紡出条件によって異なるが、スネルワイヤとバルーンコントロールリング間の距離と、リングとバルーンコントロールリング間の距離とが極端に違わないのが好ましい。
【0004】
紡機の昇降装置として、特開平3−27130号公報には、リングレール、バルーンコントロールリングレール及びスレッドガイド用レール(ラペットアングル)をそれぞれ独立の駆動装置で昇降させる装置が提案されている。この装置ではリングレール、バルーンコントロールリング及びスレッドガイド(ラペット)の昇降パターンを自由に変更でき、例えば図7(a)に示すような、ラペット及びバルーンコントロールリングの昇降量が巻始めから徐々に小さくなり、玉揚げ時点(満管)に達するまでに昇降量がゼロになるパターンや、図7(b)に示すような、巻き始めから途中まで昇降量が次第に大きくなり、その後、昇降量が次第に小さくなって終期には昇降量がゼロとなるパターンや、図7(c)に示すような、巻き始めから途中まで昇降量が次第に大きくなり、その後、昇降量が次第に小さくなり終期まで昇降が行われるパターン等、紡出条件に応じて適宜昇降パターンが設定される。従って、この装置では、ストレッチを短くして、しかもバルーンコントロールリングをスネルワイヤとリングとの間の適正な位置に配置した状態で、巻取り開始から満管まで巻取りを継続できる。なお、図7(a)〜(c)において、横軸xは巻取り量を示し、縦軸yは昇降距離を示す。そして、m1がリングレール、m2がバルーンコントロールリング、m3がラペットの昇降変化を表す。
【0005】
しかし、リングレール、バルーンコントロールリングレール及びラペットアングルをそれぞれ独立の駆動装置で駆動する構成では、昇降機構が複雑になるとともに製造コストが高くなる。
【0006】
特開昭63−303131号公報には、ラペットアングルとリングレールとを独立して昇降駆動し、巻取り初期にバルーンコントロールリング(アンチノードリング)をラペット昇降部材の昇降を利用して昇降させ、途中からバルーンコントロールリングをリングレールの昇降を利用して昇降させる装置が開示されている。この装置は、図8(a)に示すように、バルーンコントロールリング51を支持するバルーンコントロールリングバー52が、ラペットアングル53を支持するピラー54にガイドブラケット55を介して摺動可能に支承されている。バルーンコントロールリング51の下限位置をきめるストッパ56がピラー54にねじ(図示せず)により固定されている。リングレール57はピラー58にブラケット59を介して支持されている。ブラケット59には突出部59aが設けられ、ガイドブラケット55には突出部59aと対応する位置に係合部材60が設けられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭63−303131号公報に開示された装置では、バルーンコントロールリング専用の駆動手段を設ける必要が無く、特開平3−27130号公報に開示された装置に比較して、構成が簡単となる。しかし、ラペットが巻取り開始から一定の昇降量(チェース長)で駆動されるため、ラペットとリングとの距離(ストレッチ)が小さくなるまでに時間がかかる。また、紡機においてはドラフトパート等との関係で、ラペットの最上昇位置に制約があることと、リングレールの一回の昇降量(チェース長)がラペットのチェース長に比較して大きいこととから、図8(b)に示すように、巻取り終期にバルーンコントロールリングの昇降位置がラペットの昇降位置に接近した状態となる。その結果、巻取り終期においてバルーンコントロールリングのバルーンコントロール機能が有効に作用し難くなる。なお、図8(b)において、m1がリングレール、m2がバルーンコントロールリング、m3がラペットの昇降変化を表す。
【0008】
また、特開昭63−303131号公報に開示された装置の構成では、バルーンコントロールリング51の昇降を、ラペットアングル53を支持するピラー54に固定されたストッパ56と、リングレール57を支持するピラー58に固定されたブラケット59の突出部59aとの係合状態を変更することで行う。従って、ボビンの長さを変更する場合の、初期位置調整が面倒になるという問題がある。
【0009】
本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は簡単な構成で、バルーンコントロールリングの適正位置への配置と、ストレッチを早期に短くすることとを可能にし、高速運転時にも巻取り開始から終了まで安定して巻取りを行うことができる紡機の昇降装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、トラベラがリング上を周回してボビンに糸を巻き付ける紡機において、バルーンコントロールリング支持する支持部材及びリングレール支持部材を駆動手段によりそれぞれ独立して昇降可能に設け、スネルワイヤを備えたラペットの昇降部材を前記支持部材の上方において昇降可能に支承し、前記バルーンコントロールリングが初期位置から所定量以上上昇された後、前記昇降部材を介してラペットをバルーンコントロールリングに追従してバルーンコントロールリングの昇降量と同じ量、昇降移動させる追従機構を前記昇降部材と前記支持部材との間に設けた。
【0011】
この発明では、リングレールとバルーンコントロールリングとはそれぞれ独立して駆動手段により積極的に昇降される。スネルワイヤを備えたラペットは、巻始めから巻取り途中までは昇降せずに所定位置で停止した状態に保持されるか、昇降されてもバルーンコントロールリングの昇降量より少ない量昇降される。一方、リングレール及びバルーンコントロールリングはそれぞれ所定のチェース長で昇降される。従って、ラペットが巻始めから一定の昇降量で昇降される場合に比較して、リングレールの昇降に伴い、ストレッチが早期に短くなる。そして、巻取りが進んだ時点から、追従機構を介してラペットがバルーンコントロールリングと一体的に、即ちバルーンコントロールリングの昇降量と同じ量、昇降される。その結果、巻始めから巻終わりまでバルーンコントロールリングが適正位置に配置された状態となり、高速運転時にもバルーンが安定し、糸切れ発生が抑制されて安定した状態で巻取りが行われる。
【0012】
請求項2に記載の発明では、前記追従機構は巻取り開始から巻取り量が所定長になるまでは、ラペットを停止状態に保持する。この発明では、スネルワイヤを備えたラペットは、巻始めから巻取り途中までは昇降せずに所定位置で停止した状態に保持される。従って、リングレールの昇降に伴い、ストレッチがより早期に短くなる。
【0013】
請求項3に記載の発明では、前記追従機構は巻取り開始後の1チェイス目からラペットをバルーンコントロールリングの各チェイスの上昇途中から下降途中まで追従して昇降させる。この発明では、ラペットは巻取り初期から昇降されるが、その昇降量は小さい。
【0014】
請求項4に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記駆動手段は前記支持部材及びリングレール支持部材を支持する支柱を昇降させる。この発明では、支持部材及びリングレール支持部材はそれぞれ支柱とともに昇降される。従って、ラインシャフトを使用して複数の支柱を昇降させる公知の駆動機構を使用できる。
【0015】
請求項5に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記駆動手段は前記支持部材及びリングレール支持部材を吊下する索の巻き上げ及び巻き戻しで前記支持部材及びリングレール支持部材を昇降させる。この発明では、支持部材及びリングレール支持部材はそれぞれベルト等の索で吊下された状態で支持され、索の巻き上げ及び巻き戻しに対応して昇降される。従って、支持部材及びリングレール支持部材の下方に支柱を配設するスペースを確保しなくてもよくなる。
【0016】
請求項6に記載の発明では、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記昇降部材は機台フレームに取り付けられたブラケットに昇降可能に支承されている。この発明では、ボビンの長さに合わせてラペットの昇降開始時期を調整する際、ブラケットの位置を調整することで簡単に対応できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明をリング精紡機に具体化した第1の実施の形態を図1〜図3に従って説明する。
【0018】
図1及び図2に示すように、リングレール1は支柱としてのポーカピラー2の上端に支持部材としてのブラケット3を介して固定されている。リングレール1にはトラベラ4の走行を案内するリング(リングフランジ)5が装備されている。バルーンコントロールリング6はリングレール1と平行に配設された支持バー7に支持片8を介して支持され、支持バー7は支柱としてのポーカピラー9の上端にブラケット10を介して固定されている。支持片8、支持バー7及びブラケット10がバルーンコントロールリング6を支持する支持部材を構成する。
【0019】
両ポーカピラー2,9はリングレール1の長手方向(図1,2の紙面と垂直方向)に沿って延びるラインシャフトに一体回転可能に嵌着固定されたねじ歯車と、ポーカピラー2,9の下部に形成されたスクリュー部が螺合するナット体(いずれも図示せず)とを備えた公知の装置(例えば、特開平2−277826号公報)により、それぞれ独立して昇降駆動されるようになっている。両ポーカピラー2,9は駆動手段の一部を構成する。
【0020】
支持バー7の後方には、ラペット11の昇降部材12のシャフト12aが、機台フレーム(図示せず)に取り付けられたブラケット13に昇降可能に支承されている。ブラケット13はシャフト12aが挿通される筒状部13aを備え、機台フレームに形成された長孔(図示せず)に挿通されたボルト14と、ボルト14に螺合するナット15とにより固定位置が上下方向に調整可能となっている。昇降部材12はシャフト12aの上端に、支持バー7と平行に延びる支持ロッド16を支持する支持部12bが、支持バー7と係合可能に形成されている。ラペット11は基端が支持ロッド16に支持され、先端にスネルワイヤ17を備えている。
【0021】
ブラケット13は使用されるボビンBの長さに対応した、所定の位置に固定される。昇降部材12の支持部12bは、バルーンコントロールリング6が巻始めに適正位置に配置された状態で、初期位置から所定量以上上昇された時点から、支持バー7が支持部12bの下面と係合可能な高さに形成されている。昇降部材12のシャフト12a、ブラケット13、支持部12bの下面及び支持バー7が、昇降部材12をバルーンコントロールリング6に追従して移動させる追従機構18を構成する。
【0022】
次に前記のように構成された装置の作用を説明する。紡機機台が運転されると、スピンドル回転速度、リフト長、チェイス長等の紡出条件に従って、ラインシャフトが所定の周期で正逆回転駆動される。ラインシャフトの正逆回転によりポーカピラー2,9が上昇あるいは下降移動され、リングレール1及びバルーンコントロールリング6が同期してそれぞれ所定のチェース長で昇降される。そして、図示しないフロントローラから送出された糸Yはスネルワイヤ17、バルーンコントロールリング6及びトラベラ4を経てスピンドル19に装着されたボビンBに巻き取られる。
【0023】
巻始めから巻取り途中までは、支持バー7が昇降部材12と係合せず、ラペット11は昇降せずに所定位置で停止した状態に保持される。その後、1チェースの上部で支持バー7が昇降部材12と係合し、例えば5分玉以降は巻取り終了時まで支持バー7が昇降部材12と常に係合する状態となる。即ち、糸YがボビンBに所定量巻き取られた後(この実施の形態では管糸が5分玉に達した後)、支持バー7が昇降部材12と常に係合する状態となり、その後はラペット11がバルーンコントロールリング6と同期して昇降される。従って、図3に示すように、ラペット11は巻始めから所定期間は停止状態に保持され、その後、5分玉まではチェース長が徐々に増大し、5分玉以降はバルーンコントロールリング6のチェース長と同じチェース長で一体的に昇降される。また、バルーンコントロールリング6及びリングレール1は、巻始めからそれぞれ所定チェース長で昇降を繰り返しながら次第に上昇を続ける。
【0024】
従って、スネルワイヤ17からトラベラ4までの距離(ストレッチ)が早期に短くなり、スピンドル19の回転速度が高速になってもバルーンの異常な膨張が抑制され、巻取りが円滑に行われる。また、巻取り途中からバルーンコントロールリング6とラペット11とが一体的に昇降するため、巻取り終了時までスネルワイヤ17からバルーンコントロールリング6間での距離L1と、バルーンコントロールリング6からリングレールまでの距離L2との比が、バルーンが安定して形成される範囲に保持される。
【0025】
この実施の形態では以下の効果を有する。
(1) リングレール1とバルーンコントロールリング6とはそれぞれ独立して駆動手段により昇降され、スネルワイヤ17を備えたラペット11は、巻始めから巻取り途中までは昇降せずに所定位置で停止した状態に保持される。従って、ラペット11が巻始めから昇降される場合に比較して、リングレール1の昇降に伴い、ストレッチが早期に短くなる。その結果、高速運転時にもバルーンが安定し、糸切れ発生が抑制されて安定した状態で巻取りが行われる。
【0026】
(2) 巻取りが進んだ時点から追従機構18を介してラペット11がバルーンコントロールリング6と一体的に昇降される。その結果、巻始めから巻終わりまでバルーンコントロールリング6が適正位置に配置された状態となり、(1)の作用効果と相俟って高速運転時にもより安定した状態で巻取りが行われる。
【0027】
(3) 駆動手段は支持バー7及びリングレール支持部材(ブラケット3)を支持するポーカピラー2,9(支柱)を昇降させる構成のため、ラインシャフトを使用して複数の支柱を昇降させる公知の駆動機構を使用できる。
【0028】
(4) 昇降部材12は機台フレームに取り付けられたブラケット13に昇降可能に支承されている。従って、紡機の製造工場において、ラペット11の昇降開始時期を調整する際、ブラケット13の位置を調整することで簡単に対応できる。また、ユーザーがボビンBの長さを変更して機台の運転を行う場合、ラペット11の昇降開始時期を調整するのが容易になる。
【0029】
(5) ブラケット13は機台フレームに形成された長孔に挿通されたボルト14と、ボルト14に螺合するナット15とにより固定位置が上下方向に調整可能となっている。従って、ラペット11の昇降開始時期の調整がより簡単になる。
【0030】
(6) バルーンコントロールリングを巻取り初期にはラペットと一体的に移動させ、途中からリングレールと一体的に移動させる従来装置に比較して、部品点数が少ないため、保全作業も簡単になる。
【0031】
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態を図4及び図5に従って説明する。この実施の形態ではリングレール1及びバルーンコントロールリング6の支持部材の駆動手段の構成が前記実施の形態と異なっている。前記実施の形態と同一部分は同一符号を付して詳しい説明を省略する。
【0032】
リングレール1を支持するリングレール支持部材としてのブラケット20と、支持バー7を支持するブラケット21とは、駆動手段の一部を構成する索としてのベルト22,23にそれぞれ吊下された状態で支持されている。各ベルト22,23の端部はそれぞれ異なるプーリ(図示せず)に固定され、駆動手段はプーリを正逆回転駆動させてベルト22,23の巻き上げ及び巻き戻しを行う。そして、ベルト22,23の巻き上げ及び巻き戻しにより各ブラケット20,21が昇降され、各ブラケット20,21と一体的にリングレール1及びバルーンコントロールリング6が所定のチェース長で昇降される。
【0033】
この実施の形態においても、巻始めから所定の巻取り量になるまでは、図4に示すように、ラペット11の昇降部材12は支持バー7と係合せず、ラペット11が停止した状態で巻取りが行われる。そして、5分玉程度から後は、図5に示すように、支持バー7が常に昇降部材12と係合し、ラペット11がバルーンコントロールリング6と一体的に昇降される。その結果、リングレール1、バルーンコントロールリング6及びラペット11の昇降変化は、前記実施の形態と同様に図3に示すようになる。
【0034】
従って、この実施の形態では前記実施の形態の(1),(2),(4)〜(6)の効果の他に次の効果を有する。
(7) 各ブラケット20,21がベルト22,23で吊下された状態で支持され、ベルト22,23の巻き上げ及び巻き戻しに対応して昇降される。従って、各ブラケット20,21の下方にポーカピラー2,9を配設するスペースを確保しなくてもよくなる。
【0035】
実施の形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ ラペット11が必ずしも巻始めに完全停止せず、巻取り開始後の1チェイス目からラペット11をバルーンコントロールリング6の各チェイスの上昇途中から下降途中まで追従して昇降させる構成としてもよい。例えば、ラペット11を支持する昇降部材12の位置を支持バー7との係合開始高さが低くなるように設定する。この構成では、昇降部材12の支持バー7との係合開始高さによって、図6(a)に示すように、ラペット11の昇降量が巻始めは非常に小さく、その後、徐々に増加するパターンと、図6(b)に示すように、ラペット11の昇降量が巻始めからある程度の大きさとなり、その後、さらに徐々に増加するパターンとがある。ボビン長が短いような場合は、このように、巻取り初期にラペット11が僅かに昇降しても支障はない。
【0036】
○ ポーカピラー2,9でブラケット3,10を支持する構成において、ポーカピラー2,9をラインシャフトとスクリューねじとの組合せで昇降させる構成に代えて、従来技術のハートカムで昇降駆動されるバーにポーカピラー2,9を支持する構成としてもよい。
【0037】
○ 昇降部材12のシャフト12aと支持部12bとを別体に形成し、シャフト12aの上部に雄ねじを形成し、支持部12bに雌ねじを形成する。そして、雄ねじの螺入量を変更して支持部12bが支持バー7と係合を開始する時期、即ちラペット11がバルーンコントロールリング6と一体的に昇降を開始する時期を調整するようにしてもよい。この場合、ブラケット13の位置を移動させるより、調整が容易となる。なお、雄ねじに螺合するナットを共に使用し、ダブルナット構成によりねじ部の弛みによる支持部12bの螺合位置のずれを防止する構成とするのが好ましい。
【0038】
○ ブラケット13に長孔を設けて、ブラケットの固定位置を調整可能としてもよい。
○ ブラケット13の筒状部13aに代えてロッド部を設け、昇降部材12にシャフト12aに代えて筒状部を設けてもよい。
【0039】
○ 支持バー7と支持部12bとの当接箇所に耐摩耗処理を施してもよい。例えば、昇降部材12をプラスチックで形成し、支持バー7を金属製とした場合、昇降部材12の支持バー7との当接部に金属片を埋め込んでもよい。
【0040】
○ 駆動手段を構成する索としてベルト22,23に代えて、チェーン、鎖、テープ、ロープ等自由に屈曲可能なものを適宜使用してもよい。
○ リング精紡機に限らず、リング撚糸機等に適用してもよい。
【0041】
前記各実施の形態から把握できる請求項記載以外の技術的思想(発明)について以下に記載する。
(1) 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の発明において、前記追従機構は、前記昇降部材を昇降可能に支承するように機台フレームに固定されたブラケットと、該昇降部材と係合可能にかつリングレールと平行に配設されるとともに、バルーンコントロールリングの支持部が所定間隔で固定され、前記支持部材と一体に昇降される支持バーとで構成されている。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜請求項6に記載の発明によれば、簡単な構成で、バルーンコントロールリングの適正位置への配置と、ストレッチを早期に短くすることとを可能にし、高速運転時にも巻取り開始から終了まで安定して巻取りを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態の昇降装置の一部破断要部側面図。
【図2】 同じく作用を説明する昇降装置の一部破断要部側面図。
【図3】 ラペット等の昇降運動を示す説明図。
【図4】 第2の実施の形態の昇降装置の一部破断要部側面図。
【図5】 同じく作用を説明する昇降装置の一部破断要部側面図。
【図6】 別の実施の形態のラペット等の昇降運動を示す説明図。
【図7】 従来の昇降装置のラペット等の昇降運動を示す説明図。
【図8】 (a)は別の従来装置の部分正面図、(b)はラペット等の昇降運動を示す説明図。
【符号の説明】
2,9…駆動手段を構成する支柱としてのポーカピラー、3…リングレール支持部材としてのブラケット、4…トラベラ、5…リング、6…バルーンコントロールリング、7…支持部材を構成する支持バー、8…同じく支持片、11…ラペット、12…昇降部材、13…ブラケット、17…スネルワイヤ、18…追従機構、22,23…駆動手段を構成する索としてのベルト、B…ボビン、Y…糸。

Claims (6)

  1. トラベラがリング上を周回してボビンに糸を巻き付ける紡機において、
    バルーンコントロールリング支持する支持部材及びリングレール支持部材を駆動手段によりそれぞれ独立して昇降可能に設け、スネルワイヤを備えたラペットの昇降部材を前記支持部材の上方において昇降可能に支承し、前記バルーンコントロールリングが初期位置から所定量以上上昇された後、前記昇降部材を介してラペットをバルーンコントロールリングに追従してバルーンコントロールリングの昇降量と同じ量、昇降移動させる追従機構を前記昇降部材と前記支持部材との間に設けた紡機における昇降装置。
  2. 前記追従機構は巻取り開始から巻取り量が所定長になるまでは、ラペットを停止状態に保持する請求項1に記載の紡機の昇降装置。
  3. 前記追従機構は巻取り開始後の1チェイス目からラペットをバルーンコントロールリングの各チェイスの上昇途中から下降途中まで追従して昇降させる請求項1に記載の紡機の昇降装置。
  4. 前記駆動手段は前記支持部材及びリングレール支持部材を支持する支柱を昇降させる請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の紡機の昇降装置。
  5. 前記駆動手段は前記支持部材及びリングレール支持部材を吊下する索の巻き上げ及び巻き戻しで前記支持部材及びリングレール支持部材を昇降させる請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の紡機における昇降装置。
  6. 前記昇降部材は機台フレームに取り付けられたブラケットに昇降可能に支承されている請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の紡機における昇降装置。
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