JP4249887B2 - 多ピース基板およびその製造方法 - Google Patents

多ピース基板およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,1枚の基板中に複数のピース部が含まれる多ピース基板に関する。さらに詳細には,1枚の基板中に不良品のピース部と良品のピース部とが含まれる場合に,不良品のピース部を除去して代わりに他の基板から切り出した良品のピース部をはめ込んだ多ピース基板(いわゆるジグソー基板)およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
配線基板には,1枚の基板中に複数のピース部が含まれる多ピース基板がある。多ピース基板については,後工程の要請上,例えば全ピース部が良品であることが求められる場合がある。しかしながら現実のプロセス上では,不良品のピース部を含んだ多ピース基板ができてしまうことを完全には排除し難い。しかし,1つでも不良品のピース部が含まれているからといってその基板中の他の良品のピース部までスクラップにしてしまうのは,資源の有効利用上問題がある。
【0003】
このため,不良品のピース部と良品のピース部とをともに含む基板(以下,「混載板」という)がある場合には,不良品のピース部を取り除き,その空き地に他の混載板から取り外した良品のピース部を取り付けていわゆるジグソー基板とすることが行われている。これにより,資源を有効利用しつつ,全ピース部が良品である多ピース基板を後工程に提供できるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,従来のジグソー基板では,ピース部の取り外しおよび取り付けを,ピース部とフレーム部とを繋ぐブリッジの切断および接合により行っていた。このため次のような問題点があった。すなわち,フレーム部およびそのフレーム部にもともと付いているピース部と,切り貼りで取り付けたピース部との間に段差が生じる場合がある。このため,後工程における例えば電子部品搭載用の半田ペーストを印刷する工程で,基板表面の段差により良好な印刷ができない場合があった。この場合,半田が不十分なために不具合が発生する可能性が高かった。また,ブリッジはもともと強度的には弱い部分である。その部分がさらに切り貼りにより強度が低下しているため,後の工程で予期せぬ脱落を起こす場合があった。
【0005】
本発明は,前記した従来の多ピース基板が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,切り貼りしたピース部と他の部分との間のフラット性を確保するとともに,切り貼りしたピース部のフレーム部に対する接合強度を確保した多ピース基板およびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題の解決を目的としてなされた本発明に係る多ピース基板は,フレーム部と,フレーム部に対してブリッジにより接続された複数のピース部とを有するものであって,フレーム部に,少なくとも1つのピース部のまわりのブリッジの付け根を囲む継ぎ目を有し,継ぎ目に,接着剤で充填された小孔が設けられているものである。
【0007】
この多ピース基板は,切り貼りしたピース部とフレーム部との間の継ぎ目を,ブリッジではなくフレーム部に設けている。このため,ブリッジそのものの強度は切り貼りにより影響を受けない。また,フレーム部に継ぎ目を設けることにより,ブリッジに継ぎ目を設ける場合と比較して,継ぎ目の接合面積を大きくとることができる。このため継ぎ目自体の強度も比較的優れている。また,継ぎ目の両側,すなわち切り貼りしたピース部と他の部分との間のフラット性も確保しやすい。
【0008】
そして本発明の多ピース基板においては,継ぎ目の形状が,面内方向の引き抜きを防止する抜け止め形状であることが望ましい。あるいは本発明の多ピース基板は,フレーム部と,フレーム部に対してブリッジにより接続された複数のピース部とを有するものであって,フレーム部に,少なくとも1つのピース部のまわりのブリッジの付け根を囲む継ぎ目を有し,継ぎ目におけるフレーム側とピース側との少なくとも一方に,縦方向の位置決めツメと横方向の位置決めツメとが設けられているものであってもよい。
【0009】
また,本発明に係る多ピース基板の製造方法は,フレーム部と,フレーム部に対してブリッジにより接続された複数のピース部とを有する多ピース基板を製造する方法であって,不良品のピース部と良品のピース部とを含む多ピース基板,すなわち混載板が複数ある場合に,一の混載板のフレーム部における不良品のピース部のまわりのブリッジの付け根を囲む位置に切れ目を入れて当該ピース部を除去し,他の混載板から同様にして良品のピース部を切り出し,切れ目の形状を,継ぎ合わせ時に両者間に小孔ができる形状とし,不良品のピース部を除去した空き地に,他の混載板から切り出された良品のピース部を挿入して,小孔に接着剤を挿入してフレーム部の切れ目同士を継ぎ合わせることによる方法である。
【0010】
この製造方法では,一の混載板から,不良品のピース部が切り出される。そのときの切れ目は,ブリッジでなくフレーム部に入れられる。したがって厳密にいえば,不良品のピース部そのものだけでなくそのまわりのブリッジと,フレーム部のうちそのブリッジの付け根の近傍の部分も除去される。同様にして他の混載板から,良品のピース部が切り出される。切り出された良品のピース部には,ピース部そのものだけでなくそのまわりのブリッジと,フレーム部のうちそのブリッジの付け根の近傍の部分も付いている。そしてこれらを継ぎ合わせることにより,前述のようにブリッジでなくフレーム部に継ぎ目がある多ピース基板が製造される。この場合,小孔が接着剤を収納するスペースとして作用し,接着剤により継ぎ目の接合強度が確保される。
【0011】
この製造方法においては,一の混載板からの不良品のピース部の切り出し,および,他の混載板からの良品のピース部の切り出しの際に,切れ目の形状を,継ぎ合わせ後に面内方向の引き抜きを防止する抜け止め形状とすることが好ましいことはいうまでもない
【0012】
あるいは本発明の製造方法は,フレーム部と,フレーム部に対してブリッジにより接続された複数のピース部とを有する多ピース基板を製造する方法であって,不良品のピース部と良品のピース部とを含む多ピース基板,すなわち混載板が複数ある場合に,一の混載板のフレーム部における不良品のピース部のまわりのブリッジの付け根を囲む位置に切れ目を入れて当該ピース部を除去し,他の混載板から同様にして良品のピース部を切り出し,一の混載板からの不良品のピース部の切り出し,または,他の混載板からの良品のピース部の切り出しの際に,切れ目の形状を,継ぎ合わせ後に縦方向の位置決めツメとなる部分と横方向の位置決めツメとなる部分とを含む形状とし,不良品のピース部を除去した空き地に,他の混載板から切り出された良品のピース部を挿入してフレーム部の切れ目同士を継ぎ合わせることによる方法であってもよい。
【0013】
あるいは本発明の製造方法は,フレーム部と,フレーム部に対してブリッジにより接続された複数のピース部とを有する多ピース基板を製造する方法であって,不良品のピース部と良品のピース部とを含む多ピース基板,すなわち混載板が複数ある場合に,一の混載板のフレーム部における不良品のピース部のまわりのブリッジの付け根を囲む位置に切れ目を入れて当該ピース部を除去し,他の混載板から同様にして良品のピース部を切り出し,不良品のピース部を除去した空き地に,他の混載板から切り出された良品のピース部を挿入してフレーム部の切れ目同士を継ぎ合わせ,切れ目同士の継ぎ合わせを,接着剤成分を含む絶縁層を積層することにより行う方法であってもよい。すなわちこのようにした場合には,絶縁層に含まれる接着剤成分が積層時に継ぎ目に浸み込んで接着する。この場合,外見上は継ぎ目があるように見えない。
【0014】
さらに,この製造方法においては,切れ目同士の継ぎ合わせを,内層パターン形成後に行ってもよいし,最外層パターン形成後に行ってもよい。内層パターン形成後に行うと,継ぎ目が上層に隠されて美麗な外観が得られる。また,積層する層に接着剤成分が含まれていれば,その接着剤成分で継ぎ目が接合される。最外層パターン形成後に行うと,100%良品の製品が得られる。なお,ここで「最外層パターン」とは,製品として最も外側に位置するパターン付きの層のことである。これは必ずしも配線とは限らず,ソルダレジスト等のパターンであることもありうる。一方,ここでの「内層パターン」とは,「最外層パターン」より内部に位置するパターン付きの層のことである。これも必ずしも配線パターンとは限らず,穴形成された層間絶縁層であることもありうる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0016】
まず,本発明を適用した多ピース基板の実施の形態を説明する。本実施の形態に係る多ピース基板1は,図1に示すように,フレーム部2と,4つのピース部3〜6とを有している。各ピース部3〜6とフレーム部2との間には,スリット7が開けられている。そして,各ピース部3〜6をフレーム部2に固定するブリッジ8が随所に設けられている。図1では,ピース部3とピース部5,ピース部4とピース部6,がそれぞれ同じパターンを有している。ピース部3およびピース部5と,ピース部4およびピース部6のパターンは異なっている。しかしこれらは互いに裏向きに配置されているのであって,製品としては同じものである。図1の多ピース基板1の寸法は,14cm×24cm程度である。
【0017】
ピース部3〜6の1つであるピース部3について,その周囲のブリッジ8のフレーム部2への付け根の近傍を図2に示す。図2では,フレーム部2におけるブリッジ8の付け根の近傍に,継ぎ目9が存在している。継ぎ目9は,ブリッジ8の付け根を囲んでいる。そして,継ぎ目9の2箇所に,小孔10,10が設けられている。小孔10,10は接着剤で充填されている。流動性の高い接着剤が使用されている場合には,その接着剤は毛細管現象により,小孔10,10以外の部分の継ぎ目9にも浸み込み,継ぎ目9を挟む両側はよりしっかりと接着される。なお,このように流動性の高い接着剤を使用する場合には,基板の裏側に耐熱テープ(ポリイミドテープ等)を貼っておくとよい。接着剤の浸み出しによる望まぬ汚染を防ぐためである。ピース部3のまわりのすべてのブリッジ8について,そのフレーム部2への付け根は図2のようになっている。一方,他のピース部4〜6については,それらのまわりのブリッジ8は図2のようになっていない。
【0018】
図1の多ピース基板1は,もともとは,ピース部4〜6が良品で,ピース部3のところに不良品のピース部が付いていた混載板であったものである。そして,その不良品のピース部を取り除いて,代わりに他の混載板から切り取った良品のピース部3をその空き地に取り付けて,全ピース部が良品である基板としたのが図1の状態である。このように多ピース基板1では,もともとの部分(フレーム部2およびピース部4〜6)と,切り貼りした部分(ピース部3)との間の継ぎ目9を,ブリッジ8ではなくフレーム部2に設けている。
【0019】
このため多ピース基板1では,切り貼りで取り付けたピース部3についても,そのまわりの各ブリッジ8は,もともと付いていたピース部4〜6のまわりの各ブリッジ8と同等の強度が確保されている。また,継ぎ目9は,ブリッジ8を切断し接合して継ぎ目とした場合と比較して,接合面積が著しく広いため接合強度が強い。また,製造過程に含まれるプレス(接合時またはその後)により,継ぎ目9の両側がフラットになっている。
【0020】
多ピース基板1は,概略次のような切り貼りプロセスを経て製造される。すなわち,多ピース基板についてのピース部ごとの良否検査により混載板が2枚以上発見されると,ある混載板(なるべく良品のピース部が多いものが望ましい)について,その良品のピース部を残し不良品のピース部を除去して図3の状態とする。混載板の不良品のピース部を除去する際には,除去しようとするピース部のまわりの各ブリッジ8を囲むようにフレーム部2にルーター等で切れ目を入れる。これにより,除去しようとするピース部,そのまわりの各ブリッジ8,およびフレーム部2のうちその付け根の部分が,混載板から切り取られる。
【0021】
一方,他の混載板から良品のピース部3を切り出す。その際,同様にフレーム部2に切れ目を入れる。切り出されたピース部3には,図4に示すように,周囲の各ブリッジ8と,フレーム部2のうちその付け根の部分とが付いている。なお,両者の切れ目の形状は,組み付け時に互いにほぼ一致し,かつ小孔10,10(図2参照)ができるようになっている。そして,図3中の空き地11のところに図4のピース部3を配置し,小孔10,10に接着剤を挿入して接合する。これにより図1の状態が得られる。なお接着剤は,液状のものを小孔10,10に注入してもよいし,固形粒状のものを小孔10,10に挟み込んで加熱等の処理を施してもよい。あるいは後述するように上層の材料から供給されるようにしてもよい。なお,ピース部3の配置に際しては,フレーム部2あるいは他のピース部との相対位置精度をよくするため,位置決めピンを立てた治具を使用し,そのまま接着剤を硬化させるとよい。
【0022】
図2に示した継ぎ目9の具体的形状には,種々の変形が可能である。以下,変形例を列挙する。図5に示すのは,ピース部3とともに切り取られるフレーム部2の形状を,抜け止め形状としたものである。すなわちこの形状では,フレーム部2のうちピース部3とともに切り取られる部分の幅が,奥の方ほど広くなっている。このため,ピース部3が図5中下向きに引っ張られてもフレーム部2の全体部分から抜け落ちることがない。よって,組付けから固定までの間のハンドリングにおいてさほど気を使わずに済む。
【0023】
図6に示すのは,ピース部3とフレーム部2の全体部分との相互間での位置決めのためのツメ12,12,13をピース部3の側に設けた形状である。すなわちこの形状では,ツメ12,12が図6中横方向の位置決めを担当し,ツメ13が図6中縦方向の位置決めを担当している。これにより,図1に示したジグソー多ピース基板において,元からの各ピース部4〜6と,取り付けたピース部3との間の位置関係の精度を,もともと全ピース部が良品である多ピース基板の場合と同程度に確保できる。これは,さらに上層をビルドアップする場合に特に有益である。この形状ではまた,ピース部3の側とフレーム部2の全体の側との間に隙間14が生じるので,敢えて小孔10,10のような形状を設けなくても接着剤を入れるスペースが確保される。なおツメ12,12,13は,ピース部3の側に設ける代わりにフレーム部2の全体の側に設けてもよい。また,図5のような抜け止め形状と図6のような位置決め形状とを兼ね備えた形状としてもよい。
【0024】
次に,上述のピース部の切り貼りを,多層配線板の具体的製造プロセス中でいかに行うかを説明する。ここでは例として,図7に示す断面構造を作成する6層貫通サブトラクティブ法を前提とする。まず,図7の断面構造に至るための製造プロセスを簡単に説明する。最初に,ベース基材として,2枚の両面銅貼り板のそれぞれの面にパターン加工を施す(図8)。これにより内層パターン14が形成される。内層パターン14は,図7中のLay2〜5に相当する。そして,これらを組み合わせプレスすると,図9の状態となる。すなわち,両基材15,15の上下にプリプレグ16,16を介して銅箔17,17を配置し,さらに両基材15,15の間にもプリプレグ16を挟み込んでプレスにより一体化するのである。
【0025】
そして,これに貫通穴18を開けて全面に化学銅めっき19を施し,さらに表裏面にパターンレジスト20を形成して図10の状態を得る。そして,パターンレジスト20のない領域に電気銅めっき21を形成し,パターンレジスト20を剥離し,さらにクイックエッチにより余計な銅を除去して図11の状態を得る。これにより,外層のLay1,6が形成される。そしてソルダレジスト22を形成すると図7の状態となる。その後,外形加工,さらに導通検査へと進む。
【0026】
上記の製造プロセスにおいて,上述したピース部の切り貼りを行うことができるのは,何らかのパターン形成がされ良否チェックがなされた時点である。具体的には図8の状態または図11の状態である。あるいは,ソルダレジスト22形成後の導通検査が済んだ時点でも切り貼りが可能である。もちろんこれらのうち2回以上で切り貼りを行ってもよい(3回全部行ってもよい)。これら3通りのタイミングで切り貼りを行うことにより,それぞれ利点がある。
【0027】
まず,図8の状態で切り貼りを行うことによる利点を説明する。このケースの最大の利点は,切り貼り後にパターン形成工程がまだ残っている点にある。すなわち,外層のLay1,6の形成である(図11)。このため,例えば部品実装後の機能検査に使用するパッドへの引き出し線等,ピース部同士の間を結ぶ配線,あるいはピース部とフレーム部との間を結ぶ配線がほしい場合に,Lay1,6を利用してそのような配線を切れ目なく引き回すことができる。また,積層時(図9)のプリプレグ16からエポキシ成分が継ぎ目に浸入して接着剤として作用する。このため,特に継ぎ目の接合のために接着剤を供給する必要がない。また,そのときのプレスにより平坦性が得られる。さらに,継ぎ目が上層で覆われて見えなくなるので,美麗な外観がえられる。また,このように早い段階で切り貼りを行うことにより,不良なピース部の上に上層を積み上げるような無駄が排除される。また,この時点では2枚のベース基材が別々に存在しているので,切り貼りも別々に行われることとなる。よって,不良なピース部を除去しつつ,良品のピース部をなるべく活かすことができる。
【0028】
次に,図11の状態で切り貼りを行うことによる利点を説明する。このケースの利点は,切り貼り後にソルダレジスト22の形成工程がまだ残っている点にある。このため,ソルダレジスト22の材料として接着剤成分を含んだものを使用すれば,特に継ぎ目の接合のために接着剤を供給する必要がない。また,一般的にソルダレジスト22の材料は液状なので,その表面はフラットになる。これにより美麗な外観ともなる。また,この段階で切り貼りを行うことにより,不良なピース部の上にソルダレジスト22を形成するような無駄が排除される。
【0029】
最後に,ソルダレジスト22形成後の導通検査が済んだ時点で切り貼りを行うことによる利点は,いうまでもなく,ソルダレジスト22のパターンの良否も含めて100%良品の製品が得られることである。
【0030】
以上詳細に説明したように本実施の形態では,多ピース基板の製造において,良品のピース部と不良品のピース部とを含む混載板が2枚以上あった場合に,そのフレーム部2に切れ目を入れてその切れ目同士を継ぎ合わせることにより,良品のピース部ばかりを集めたいわゆるジグソー基板とする。よって,ジグソー基板の継ぎ目9は,ブリッジ8ではなくフレーム部2に存在する。したがって,ブリッジ8の本来の強度が維持されており,かつ,継ぎ目9も広い接合面積により十分な接合強度を有している。これにより,切り貼りしたピース部3が後工程でのハンドリング上不用意に脱落してしまうことのない多ピース基板およびその製造方法が提供されている。
【0031】
また,継ぎ目9をフレーム部2に設けることにより,切り貼りしたピース部3とそれ以外の部分との間の平坦性も得やすい。また,図2,図5,図6に示したように,切れ目の形状を種々工夫することにより,位置決め機能を持たせたり接着剤の挿入スペースを確保したりすることができる。
【0032】
また,切り貼りの実行は,前述のように製造プロセス中の種々の時点で可能である。早い段階で切り貼りすれば,すでに不良が発生しているピースに対して上層などを積層してしまうような無駄を排除できる。また美麗な表面が得られる。この場合さらに,上層に接着剤成分が含まれていれば接合のための接着剤は不要である。逆に後の段階で切り貼りを行えば,100%良品の製品が得られる。
【0033】
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
【0034】
例えば,対象とする基板の層数やサイズ,外形,各層の材質等は本実施の形態に記したものと異なっていてもかまわない。また,ピース部3とともに切り取られるフレーム部2の形状は,図2,図5,図6に示した形状に限らない。例えば図5の抜け止め形状は,図示のような台形に限らず,円形など他の形状でもよい。また,図2,図5において,継ぎ目9をジグザグ状とすることにより,接合面積をより多く稼ぐことができる。また,基板によっては図12に示すように,ワークの全体サイズ中に複数のフレームがあり,さらに各フレーム中に複数のピースがあるものもある。このようなものにも本発明は適用可能である。この場合,ピースごとに切り貼りしてもよいし,フレームごと切り貼りしてもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によれば,切り貼りしたピース部と他の部分との間のフラット性を確保するとともに,切り貼りしたピース部のフレーム部に対する接合強度を確保した多ピース基板およびその製造方法が提供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る多ピース基板の平面図である。
【図2】多ピース基板におけるブリッジ付近の拡大図である。
【図3】元の多ピース基板から不良ピース部を取り除いた状態を示す平面図である。
【図4】他の多ピース基板から切り出した良品ピース部を示す平面図である。
【図5】継ぎ目の形状の変形例(その1)を示す図である。
【図6】継ぎ目の形状の変形例(その2)を示す図である。
【図7】多ピース基板の全体構成の例を示す断面図である。
【図8】多ピース基板の製造の1過程(内層パターン形成)を示す断面図である。
【図9】多ピース基板の製造の1過程(組み合わせプレス)を示す断面図である。
【図10】多ピース基板の製造の1過程(パターンレジスト形成)を示す断面図である。
【図11】多ピース基板の製造の1過程(外層パターン形成)を示す断面図である。
【図12】ワークにおける多ピース基板の配置例を示す図である。
【符号の説明】
1 多ピース基板
2 フレーム部
3〜6 ピース部
8 ブリッジ
9 継ぎ目
10 小孔
11 空き地
12,13 位置決めツメ
14 隙間

Claims (10)

  1. フレーム部と,前記フレーム部に対してブリッジにより接続された複数のピース部とを有する多ピース基板において,
    前記フレーム部に,少なくとも1つのピース部のまわりのブリッジの付け根を囲む継ぎ目を有し,
    前記継ぎ目に,接着剤で充填された小孔が設けられていることを特徴とする多ピース基板。
  2. 請求項1に記載する多ピース基板において,
    前記小孔は,前記フレーム部と前記ピース部との切れ目同士を継ぎ合わせて形成されたものであることを特徴とする多ピース基板。
  3. 請求項1または2に記載する多ピース基板において,
    前記継ぎ目の形状が,面内方向の引き抜きを防止する抜け止め形状であることを特徴とする多ピース基板。
  4. フレーム部と,前記フレーム部に対してブリッジにより接続された複数のピース部とを有する多ピース基板において,
    前記フレーム部に,少なくとも1つのピース部のまわりのブリッジの付け根を囲む継ぎ目を有し,
    前記継ぎ目におけるフレーム側とピース側との少なくとも一方に,縦方向の位置決めツメと横方向の位置決めツメとが設けられていることを特徴とする多ピース基板。
  5. フレーム部と,前記フレーム部に対してブリッジにより接続された複数のピース部とを有する多ピース基板の製造方法において,
    不良品のピース部と良品のピース部とを含む多ピース基板が複数ある場合に,
    一の多ピース基板のフレーム部における不良品のピース部のまわりのブリッジの付け根を囲む位置に切れ目を入れて当該ピース部を除去し,
    他の多ピース基板から同様にして良品のピース部を切り出し,
    切れ目の形状を,継ぎ合わせ時に両者間に小孔ができる形状とし,
    不良品のピース部を除去した空き地に,他の多ピース基板から切り出された良品のピース部を挿入して,前記小孔に接着剤を挿入してフレーム部の切れ目同士を継ぎ合わせることを特徴とする多ピース基板の製造方法。
  6. 請求項に記載する多ピース基板の製造方法において,
    前記一の多ピース基板からの不良品のピース部の切り出し,および,前記他の多ピース基板からの良品のピース部の切り出しの際に,
    切れ目の形状を,継ぎ合わせ後に面内方向の引き抜きを防止する抜け止め形状とすることを特徴とする多ピース基板の製造方法。
  7. フレーム部と,前記フレーム部に対してブリッジにより接続された複数のピース部とを有する多ピース基板の製造方法において,
    不良品のピース部と良品のピース部とを含む多ピース基板が複数ある場合に,
    一の多ピース基板のフレーム部における不良品のピース部のまわりのブリッジの付け根を囲む位置に切れ目を入れて当該ピース部を除去し,
    他の多ピース基板から同様にして良品のピース部を切り出し,
    前記一の多ピース基板からの不良品のピース部の切り出し,または,前記他の多ピース基板からの良品のピース部の切り出しの際に,切れ目の形状を,継ぎ合わせ後に縦方向の位置決めツメとなる部分と横方向の位置決めツメとなる部分とを含む形状とし,
    不良品のピース部を除去した空き地に,他の多ピース基板から切り出された良品のピース部を挿入してフレーム部の切れ目同士を継ぎ合わせることを特徴とする多ピース基板の製造方法。
  8. フレーム部と,前記フレーム部に対してブリッジにより接続された複数のピース部とを有する多ピース基板の製造方法において,
    不良品のピース部と良品のピース部とを含む多ピース基板が複数ある場合に,
    一の多ピース基板のフレーム部における不良品のピース部のまわりのブリッジの付け 根を囲む位置に切れ目を入れて当該ピース部を除去し,
    他の多ピース基板から同様にして良品のピース部を切り出し,
    不良品のピース部を除去した空き地に,他の多ピース基板から切り出された良品のピース部を挿入してフレーム部の切れ目同士を継ぎ合わせ,
    切れ目同士の継ぎ合わせを,接着剤成分を含む絶縁層を積層することにより行うことを特徴とする多ピース基板の製造方法。
  9. 請求項5または8に記載する多ピース基板の製造方法において,
    切れ目同士の継ぎ合わせを,内層パターン形成後に行うことを特徴とする多ピース基板の製造方法。
  10. 請求項に記載する多ピース基板の製造方法において,
    切れ目同士の継ぎ合わせを,最外層パターン形成後に行うことを特徴とする多ピース基板の製造方法。
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