JP4249821B2 - ディジタルオーディオ再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
(目次)
発明の属する技術分野
従来の技術
発明が解決しようとする課題
課題を解決するための手段
発明の実施の形態
・一実施形態の説明(図1〜図23)
・その他
発明の効果
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタルオーディオ情報を含むデータが無線伝送路を介して提供され、提供されたデータからディジタルオーディオ情報を抽出し、抽出されたディジタルオーディオ情報をデコードしてオーディオ信号を再生する装置、好ましくは、ディジタル衛星放送の移動受信機に用いて好適な、ディジタルオーディオ再生装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
近年、ディジタル衛星放送の実用化と平行して、様々な画像圧縮方式・音声圧縮方式の開発・提案が行なわれているが、移動体(モバイル)でディジタル衛星放送を受信する態様のシステムも検討されている。
衛星放送を受信するに当たっては、その割り当て周波数の電波を受信するため、通常パラボラアンテナが必要となり、移動体ユーザが、このような放送を受信することはできなかったが、移動体衛星放送用に、とりわけ雨の影響を受けにくいSバンド(2.6GHz帯)の周波数帯域を割り当てたことで、これまで適切な受信手段のなかったモバイルユーザが、受信可能となった。
【0004】
移動体を対象とする放送においては、地上の携帯受信端末や車載端末に提供される際に、静止衛星からのディジタルオーディオ情報等を含むデータが、無線伝送路でそのデータが欠落することがある。これは、移動体が、ビル、樹木、橋、トンネル等の放送電波の陰(シャドウ)となる所を通過するので、放送電波がこれらの障害物で遮断されることにより、受信側において、放送の瞬断が発生するためである。放送分野では、多数の受信機からの個別の再送要求に応じて放送を即時再送することが、基本的に不可能であるため、電波遮断時においても放送再生を継続することが重要となっている。
【0005】
ところで、このような移動体における受信環境では、地上側で、静止衛星からの送信データを正常に受信できずに、画面の乱れや聴感上の途切れが生ずる。このうち画面の乱れによる受信者の不快感を減少させることは、静止画像を保持すること等により、比較的容易にまた効果的に行なえるが、音の途切れについては、単にミュート(無音)する等の簡易な処理によるのみではその不快感を取り除くことができない。特に、移動体向けのオーディオ放送分野において、車両の運転者の意識は音声に引きつけられるが、このとき不快感をも伴っているので、聴感を改善する必要性は極めて高い。
【0006】
これに対しては、次の▲1▼から▲4▼のような対策が採られている。すなわち、
▲1▼電波遮断期間中は、受信端末の放送再生を中断する。
▲2▼広い地域で衛星の陰となる場合は、ギャップフィラー(再送信設備)等の中継局を設置して電波シャドウとなる地域を減らしたり、位置が離れた複数の衛星から送信する。
▲3▼インタリーブ、内符号/外符号等を使ったエラー訂正機能を強化することによる消失データの復元方式を採用し、インタリーブの深さとエラー訂正符号の符号長を最適化することで電波障害に対応している。
▲4▼同じ送信データを時間をずらして送信する、という時間ダイバーシティ方式を用いて送信する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、▲1▼のような中断を行なうことは、上述したような不快感を取り除くことができず、特に、この移動体向けオーディオ放送分野においては、この断続が、ユーザの意識を、不快感を伴って引きつけることになるため、中断を可能な限り避けなければならないという課題がある。
【0008】
また、▲2▼に対しては、建築物の陰など広域に渡る衛星電波の陰の部分にギャップフィラーから電波を供給することが最も有効であるが、全国に無数に存在する小さな構造物や木あるいは大型の対向車の陰においては、その全てに対応してギャップフィラーを設置することは経済的に不可能であるため、受信不能になる箇所が無数に存在するという課題がある。さらに、ギャップフィラーを経済的な範囲で設置してもなお残ってしまうという、前述したような受信不能な箇所に対しては、その範囲が狭いので、受信者が近くの受信可能な位置へ移動すればよいのであるが、車両など常に移動している移動体においては、車両が受信不能箇所を通過することによる一時的な受信不能状態を、受信機は回避しえない。また、電波を遮断する原因が移動体側である場合も同様に、一時的な受信不能が生じるという課題もある。
【0009】
一方、複数の衛星を用いることによれば、受信不能な場所を減らすことができるが、衛星調達に膨大な費用がかかる割には効果が少ない。例えば、比較的安価なBS放送用等の静止衛星に相乗りする方法では、受信地域が赤道から離れるほど南方または北方の低い位置からでしか電波の供給を受けられず、また、専用の低軌道周回衛星による方法では、直交する2つの軌道上に少なくとも、各4衛星の計8衛星以上を配備する必要があり、膨大な設備費用を要するという課題がある。
【0010】
▲3▼のように、インタリーブ、エラー訂正を用いることによっても、完全にビット誤りを訂正できず、例えばMPEG方式等の符号圧縮方式では、フレーム単位でデコードするので、1ビットエラーでも、そのフレームを廃棄しなければならないことがあり、更に、エラー訂正のために付加する冗長データが多くなるので、電波の利用効率を低下させるという課題がある。
【0011】
さらに、▲4▼のような時間ダイバーシティ方式を用いることは、別キャリアが必要なのでチャネル効率が悪くなる。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、上記の一時的な受信不能状態を改善する手段に属し、例えばSバンドを用いたモバイル衛星放送システムにおける移動体端末において、放送電波の瞬断時の再生音声の途切れに対して、実用上十分な聴感を得られる再生を行なうことができ、かつ、別キャリアや中継局の設備追加を必要とせず、また、電波利用効率を低下させることなく、聴感上問題のない放送再生を継続できる、簡易なディジタルオーディオ再生装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明のディジタルオーディオ再生装置は、フレーム単位で送られてくるコード化されたディジタルオーディオ情報を含む変調データを受信する受信手段と、この受信手段で受信された変調データを復調する復調手段と、この復調手段で復調された変調データ中の上記のディジタルオーディオ情報について、フレーム単位でデコード処理を施すオーディオデコード手段と、このオーディオデコード手段でそのディジタルオーディオ情報のデコードができなかった場合は、デコードができなかったフレームに収容されている障害ディジタルオーディオ情報を削除するとともに、オーディオ信号の音量変化の絶対値が予め設定された設定値の範囲外となる部分に、障害ディジタルオーディオ情報を削除することにより生じる時間のずれを補正すべき時間調整データを挿入することにより聴感補正を施す聴感補正手段とをそなえて構成されたことを特徴としている(請求項)。
【0017】
加えて、これら請求項記載の聴感補正手段が、障害ディジタルオーディオ情報を削除することにより生じるその障害ディジタルオーディオ情報に隣接するディジタルオーディオ情報間の境界をスムージングする第2スムージング処理手段をそなえていてもよい(請求項)。
さらに、上記の聴感補正手段が、上記の両隣接ディジタルオーディオ情報から上記の時間調整データを作成するように構成されても(請求項)、また、オーディオ信号の音量変化の絶対値が第1設定値以上となる部分に、その時間調整データを挿入するように構成されてもよい(請求項)。
【0018】
また、この聴感補正手段が、障害ディジタルオーディオ情報を削除した部分以降の所定範囲内で、オーディオ信号の音量変化の絶対値が第2設定値以下となる部分に、上記の時間調整データを挿入するように構成されてもよく(請求項)、この第2設定値を、所定時間あるいは所定フレーム数の間の音量平均値又は、過去の部分の加重量が相対的に小さくなるように加重平均して得られる音量値に対して、正の相関関係をもつようにして、可変とするようにしてもよい(請求項)。
【0019】
さらに、この聴感補正手段が、障害ディジタルオーディオ情報より先に伝送され且つ上記のオーディオデコード手段でデコードできた時間次元を有する前ディジタルオーディオ情報およびその障害ディジタルオーディオ情報より後に伝送され且つ上記のオーディオデコード手段でデコードできた時間次元を有する後ディジタルオーディオ情報を、それぞれ周波数領域に変換し、変換後の周波数次元を有する前ディジタルオーディオ情報および後ディジタルオーディオ情報から中間周波数ディジタルオーディオ情報を作成し、この中間周波数ディジタルオーディオ情報を時間領域に逆変換して得られる中間ディジタルオーディオ情報を、上記の障害ディジタルオーディオ情報を削除した部分またはその近傍に加重加算することにより、聴感補正を施すように構成されてもよい(請求項)。
【0020】
ここで、この聴感補正手段が、上記の中間ディジタルオーディオ情報にウインドウ関数をかけたものを、上記の障害ディジタルオーディオ情報を削除した部分またはその近傍に加重加算するように構成されてもよい(請求項)。
さらに、のディジタルオーディオ再生装置、蓄積媒体または伝送媒体から放送/通信衛星を経由してフレーム単位で送られてくるコード化されたディジタルオーディオ情報を含む変調データを受信して再生する移動式のディジタルオーディオ再生装置であってもよい(請求項)。
【0021】
また、のディジタルオーディオ再生装置、複数のフレームで作成された放送ディジタルデータを構成する所望のフレームと隣接する少なくとも一方のフレームが、この所望のフレームと所定の時間だけ離れた位置に再配置されるようインタリーブ操作が施された変調データを受信して再生するディジタルオーディオ再生装置であってもよい(請求項10)。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(A)本発明の一実施形態の説明
図2にSバンド・モバイル・ディジタル衛星放送のシステム構成を示す。この図2に示す衛星放送システムは、コンパクト・ディスク並の音質をもつ音楽、画像、テキストデータ等のマルチメディア・ディジタル情報を、多チャネルで日本全国に放送し、車載または携帯の移動端末でパラボラアンテナなしで受信できるシステムである。すなわち、放送番組が放送局50aにそなえられたパラボラアンテナ50bから静止衛星(放送/通信衛星)51に対して、Ku−バンド(14〜18GHz帯)を用いて送信される(アップリンク)。そして、この静止衛星51からS−バンド(2.6GHz帯)を用いて放送電波が送信されるので(ダウンリンク)、地上側の人間が持つ携帯受信端末52や高速走行している自動車内の車載端末53によって、パラボラアンテナなしでも、画像データ等の高品位データを受信することができる。また、ビル陰等で衛星電波の届かない場所には必要に応じて、ギャップフィラー54等の再送信設備を敷設して、不感地帯の問題を解消している。
【0023】
本発明のディジタルオーディオ再生装置は、このようなシステムにおいて用いられる。図1は本発明の一実施形態にかかるディジタルオーディオ再生装置のブロック構成図であり、この図1に示すディジタルオーディオ再生装置40は、放送局50aの蓄積媒体または伝送媒体から静止衛星51を経由してフレーム単位で送られてくるコード化されたディジタルオーディオ情報を含む変調データを受信して再生する移動式のディジタルオーディオ再生装置であって、変調データを受信する受信手段41と、この受信手段41で受信された変調データを復調する復調手段42と、復調手段42から出力されるビット列にエラー訂正を施すエラー訂正手段43と、このエラー訂正手段43から出力される映像及び音声信号データ中から音声(オーディオ)信号データのみを分離するオーディオ情報分離手段44と、オーディオ情報分離手段44からのディジタルオーディオ情報について、フレーム単位でデコード処理を施すオーディオデコード手段45と、このオーディオデコード手段45でディジタルオーディオ情報のデコードができなかった場合に、デコードができなかったフレームに収容されている障害ディジタルオーディオ情報に関して、聴感補正を施す聴感補正手段46と、聴感補正手段46の出力信号をディジタル・アナログ変換処理するディジタル・アナログ変換手段47とをそなえて構成されている。
【0024】
これにより、放送局50aからフレーム単位で送られてくるコード化されたディジタルオーディオ情報を含む変調データは、このディジタルオーディオ再生装置40のアンテナ41aを介して受信手段41において受信され、復調手段42において復調され、エラー訂正手段43においてエラー訂正処理を施される。そして、オーディオ情報分離手段44において、このエラー訂正処理された信号のうち、音声信号のみが分離して取り出され、オーディオデコード手段45において、復号化されると同時に、フォーマットチェックが行なわれて、時系列のオーディオ信号が出力されるのである。
【0025】
ここで、無線伝送路上で起こった通信障害によって、デコードが不可能となった場合には、そのフレームに対応するオーディオ信号は、復調処理をされてから、通常ミュート(無音)信号として聴感補正手段46に送られる。そして、そのフレームに対応する音声は、ミュートされて出力されるようになっており、この聴感補正手段46は、デコード不可能で欠落したフレームデータを聴感上問題とならないように合成して出力するものであって、その合成を行なうために、3種類の態様を取ることができる。
【0026】
以下、この3種類の態様について、図3〜図5を用いて説明する。
図3は、第1の態様としての聴感補正手段を有するディジタルオーディオ再生装置のブロック図であるが、この図3に示すディジタルオーディオ再生装置10は、アンテナ1a,受信部1b,復調部2,エラー訂正部3a,オーディオ情報分離部3b,オーディオデコード部4,聴感補正手段5,オーディオ・ディジタル・アナログ変換部6をそなえて構成されている。
【0027】
ここで、受信部1bは、アンテナ1aを介して、フレーム単位で送られてくるコード化されたディジタルオーディオ情報を含む変調データを受信するものであり、復調部2は、受信部1bで受信された変調データを復調するものである。
また、エラー訂正部3aは、復調部2から出力されるビット列にエラー訂正を施すものであり、オーディオ情報分離部3bは、エラー訂正部3aから出力されるデータからオーディオ信号のみを分離するものである。さらに、オーディオデコード部4(オーディオデコード手段45)は、オーディオ情報分離部3bから出力される、復調部2で復調された変調データ中のディジタルオーディオ情報について、フレーム単位でデコード処理を施すものである。
【0028】
そして、聴感補正手段5は、オーディオデコード部4で、このディジタルオーディオ情報のデコードができなかった場合は、デコードができなかったフレームに収容されている障害ディジタルオーディオ情報より先に伝送され且つオーディオデコード部4でデコードできた前ディジタルオーディオ情報および障害ディジタルオーディオ情報より後に伝送され且つオーディオデコード部4でデコードできた後ディジタルオーディオ情報のうちの少なくとも一方のディジタルオーディオ情報を使用して、聴感補正を施すものであり、また、第1スムージング処理手段5aをそなえて構成されている。
【0029】
ここで、聴感補正を行なうための元となるディジタルオーディオ情報に関しては、聴感補正手段5が、前ディジタルオーディオ情報のみを使用して、聴感補正を施すように構成されていても、後ディジタルオーディオ情報のみを使用して、聴感補正を施すように構成されていてもよく、また、前ディジタルオーディオ情報および後ディジタルオーディオ情報をそれぞれ使用して、聴感補正を施すように構成されていてもよい。
【0030】
また、第1スムージング処理手段5aは、前ディジタルオーディオ情報または後ディジタルオーディオ情報により聴感補正を施された補正データと、聴感補正を施されていない非補正データとの境界をスムージングするものであり、音声を接続する際にノイズを発生させないようなスムージング処理を行なう。
さらに、オーディオ・ディジタル・アナログ変換部6は、聴感補正手段5の出力データをディジタル・アナログ変換するものである。
【0031】
この聴感補正手段5の構成例を図6に示す。この図6に示す聴感補正手段5は、デコードが不可であったフレームの前後のフレームに含まれる、前ディジタルオーディオ情報と後ディジタルオーディオ情報とを用いて聴感補正処理をDSP(Digital Signaling Processor;ディジタル信号処理装置) を用いて行なうようにしている。そのため、この聴感補正手段5は、入力バッファ13,出力バッファ16と、プログラムメモリ15と、マイクロプロセッサ14とからなり、これらのデバイスによって聴感補正機能が発揮されるようになっている。なお、オーディオデコード部4と、オーディオ・ディジタル・アナログ変換部6は、上述したものと同様のものであるので、さらなる説明を省略する。
【0032】
ここで、入力バッファ13は、オーディオデコード部4からの時系列のオーディオデータを格納するもので、複数フレーム分のデータを保持することができる。この複数フレーム分とは、今現在受信しているフレーム,今から1つ前に受信したフレーム,さらにその1つ前に受信したフレームの少なくとも3フレーム分、あるいはそれより前に受信したフレームをも含むことを意味する。
【0033】
また、プログラムメモリ15は、DSPを用いた聴感補正処理の実行手順が記されたプログラムを格納しているものであり、マイクロプロセッサ14は、このプログラムメモリ15に格納されているプログラムを実行するもので、DSP等の演算機能に優れたプロセッサ(処理装置)である(なお、本文書では、このDSPとプロセッサとは同義であり、以下の説明では、これら2つを代表してマイクロプロセッサと表現する)。さらに、出力バッファ16は、マイクロプロセッサ14によって聴感補正された時系列のオーディオ信号を格納するものである。
【0034】
これらにより、受信データ信号から分離されたオーディオ信号は、オーディオデコード部4にて、1フレーム毎にフォーマットチェックが行なわれ、その受信フレーム内のデータが、デコード可能であれば、その1フレーム分の復調信号データが入力バッファ13に転送されるとともに、デコード完了通知がデコード状態信号4aによってマイクロプロセッサ14に入力される。
【0035】
一方、その受信フレーム内のデータが、デコード不可能であると、デコード不可通知がデコード状態信号4aによってマイクロプロセッサ14に入力される。
そして、マイクロプロセッサ14は、オーディオデコード部4からのデコード状態信号4aがデコード不可である場合は、入力バッファ13に格納されているデコード不可フレームの前または後あるいは前後のフレームを用いて、聴感補正処理を行ない、その補正処理をした時系列のオーディオ信号を出力バッファ16に格納する。この出力バッファ16に格納された聴感補正済のオーディオ信号は、オーディオ・ディジタル・アナログ変換部6へ出力されて、アナログ音声信号へと変換されてから、音声増幅回路(図示せず)を介して、人の耳に入るのである。
【0036】
これらにより、聴感補正手段5は、デコードできなかった障害ディジタルオーディオ情報より前の時系列オーディオ信号、又は/及び、デコードできなかった障害ディジタルオーディオ情報より後の時系列オーディオ信号から、そのフレームの前後のフレームとの相関性を利用して、そのデコードできなかったフレームに対応する時刻の時系列オーディオ信号を聴感上問題とならないように合成して補間するのである。
【0037】
次に、聴感補正手段46の第2の態様を図4を用いて説明する。図4は、第2の態様としての聴感補正手段を有するディジタルオーディオ再生装置のブロック図であるが、この図4に示すディジタルオーディオ再生装置11は、アンテナ1a,受信部1b,復調部2,エラー訂正部3a,オーディオ情報分離部3b,オーディオデコード部4,オーディオ・ディジタル・アナログ変換部6をそなえるとともに、聴感補正手段7とをそなえて構成されている。
【0038】
ここで、アンテナ1a,受信部1b,復調部2,エラー訂正部3a,オーディオ情報分離部3b,オーディオデコード部4,オーディオ・ディジタル・アナログ変換部6は、上述したものと同様なものであるので、更なる説明は省略する。
これに対して、この聴感補正手段7は、オーディオデコード部4で上記のディジタルオーディオ情報のデコードができなかった場合は、デコードができなかったフレームに収容されている障害ディジタルオーディオ情報を削除して、聴感補正を施すものであり、第2スムージング処理手段7a,時間調整データ挿入手段7bをそなえて構成されている。また、図6に示したものと同様に、聴感補正手段7は、入力バッファ13と、プログラムメモリ15と、マイクロプロセッサ14と、出力バッファ16とからなり、これらによって聴感補正機能が発揮されるようになっている。
【0039】
ここで、この聴感補正手段7が、障害ディジタルオーディオ情報を削除して、聴感補正を施す方法は、次のような2種類がある(なお、これらの2種類の方法については後述する)。
(i)その障害ディジタルオーディオ情報を削除したフレーム位置に、後から受信したオーディオデータを詰める方法
(ii)その障害ディジタルオーディオ情報を削除したフレーム位置に、その前後から合成したオーディオデータを挿入する方法
また、これらの方法を用いて聴感補正処理を行なう場合は、元のオーディオデータと詰めたオーディオデータ、あるいは、元のオーディオデータと挿入された合成オーディオデータとの間を、聴感上ノイズの発生を抑えて自然に連続するようにスムージングを行なう必要があり、このため、第2スムージング処理手段7aは、障害ディジタルオーディオ情報を削除することにより生じる障害ディジタルオーディオ情報に隣接するディジタルオーディオ情報間の境界のスムージングを行なう。
【0040】
なお、聴感補正手段7が、そのような障害ディジタルオーディオ情報を削除して、後のデータを詰めた場合は、放送局50a側が送信した真の放送データと時間ずれが生ずることになり、このような時間ずれをなくすために、詰めた時間分の長さの合成信号データを別時刻のフレーム内に挿入するようにする。そのため、時間調整データ挿入手段7bで、障害ディジタルオーディオ情報を削除することにより生じる時間のずれを補正すべき時間調整データを挿入するようになっている。
【0041】
さらに、この聴感補正手段46の第3の態様を図5を用いて説明する。図5は、第3の態様としての聴感補正手段を有するディジタルオーディオ再生装置のブロック図であるが、この図5に示すディジタルオーディオ再生装置12は、アンテナ1a,受信部1b,復調部2,エラー訂正部3a,オーディオ情報分離部3b,オーディオデコード部4,オーディオ・ディジタル・アナログ変換部6をそなえるとともに、聴感補正手段8をそなえて構成されている。
【0042】
ここで、アンテナ1a,受信部1b,復調部2,エラー訂正部3a,オーディオ情報分離部3b,オーディオデコード部4,オーディオ・ディジタル・アナログ変換部6は、上述したものと同様なものであるので、更なる説明は省略する。
一方、聴感補正手段8は、オーディオデコード部4でディジタルオーディオ情報のデコードができなかった場合は、デコードができなかったフレームに収容されている障害ディジタルオーディオ情報を削除するとともに、その障害ディジタルオーディオ情報より先に伝送され且つオーディオデコード部4でデコードできた時間次元を有する前ディジタルオーディオ情報およびその障害ディジタルオーディオ情報より後に伝送され且つオーディオデコード部4でデコードできた時間次元を有する後ディジタルオーディオ情報を、それぞれ周波数領域に変換し、変換後の周波数次元を有する前ディジタルオーディオ情報および後ディジタルオーディオ情報から中間周波数ディジタルオーディオ情報を作成し、この中間周波数ディジタルオーディオ情報を時間領域に逆変換して得られる中間ディジタルオーディオ情報を、その障害ディジタルオーディオ情報を削除した部分またはその近傍に加重加算することにより、聴感補正を施すものである。
【0043】
このため、この聴感補正手段8も図6に示したものと同様に、入力バッファ13,出力バッファ16と、プログラムメモリ15と、マイクロプロセッサ14とからなり、これらによって、この時間・周波数領域間の変換処理機能が発揮されるようになっている。
そして、この聴感補正手段8は、中間ディジタルオーディオ情報にウインドウ関数をかけたものを、障害ディジタルオーディオ情報を削除した部分またはその近傍に加重加算することができるようにも構成されている。
【0044】
このような第1〜第3の態様の構成によって、無線伝送路で消失したデータフレームに対して、聴感補正が行なわれる。以下、これらの3種類の態様での聴感補正処理を順に説明する。
最初に、第1の態様での聴感補正手段5による聴感補正処理を説明する。
図7(a),(b)に、放送局50aから送出される、フレームインタリーブ処理をされるオーディオデータの構成を示す。この図7(a)に示すK種類の番組データ20−1〜20−Kは、フレームインタリーブ処理を施されて、時間軸上で多重化されて、図7(b)のような送出データ20−Tが送出される。
【0045】
例えば、この図7(a)の番組データ20−1は、時間軸方向に複数のデータフレーム(1,1)〜(1,N+1) を有し、また、番組データ20−Kは、時間軸上に複数のデータフレーム(K,1)〜(K,N+1) を有している。そして、送出される順番は、時間的な順番でなく、フレーム順を入れ換えたものである。すなわち、送出されるデータのフレーム構成は、図7(b)のように、
(1,1),(2,1),(3,1),…(K,1),(1,2),(2,2),(3,2),…(K,2),(1,3),(2,3),(3,3)
となっている。ここで、例えばデータフレーム(1,1)と隣接するデータフレーム(1,2)とに着目すると、この図7(a)の番組データ20−1内では、これらは隣接しているが、図7(b)の送出データ内では、データフレーム(1,1)と隣接するデータフレーム(1,2)とは、バースト的な電波遮断時間以上離れて再配置されている。このようなインタリーブ操作を施すことによって、その誤りは番組データ20−1〜20−K間に分散されるので、移動体が受信不能な箇所を通過するときに起こるバースト的な受信不能状態であっても、連続したフレームの欠落が発生しにくくなり、聴感補正手段5は、一層効果的な聴感補正を行なうことができる。
【0046】
このように、このディジタルオーディオ再生装置10は、複数のフレームで作成された放送ディジタルデータを構成する所望のフレームと隣接する少なくとも一方のフレームが、所望のフレームと所定の時間だけ離れた位置に再配置されるようインタリーブ操作が施された変調データを受信して再生するディジタルオーディオ再生装置であって、変調データを受信する受信部1bと、この受信部1bで受信された変調データを復調する復調部2と、復調部2で復調された変調データ中のディジタルオーディオ情報について、フレーム単位でデコード処理を施すオーディオデコード部4と、このオーディオデコード部4でディジタルオーディオ情報のデコードができなかった場合に、デコードができなかったフレームに収容されている障害ディジタルオーディオ情報に関して、聴感補正を施す聴感補正手段5とが設けられていることになる。
【0047】
また同時に、バースト誤りに対しても強固となりエラー訂正能力内に収めるために、ビットインタリーブ+畳み込み符号を用いてビット単位でエラーを拡散させてから、さらに、バイトインタリーブ+リードソロモン符号を用いてバイト単位でエラーを拡散させるようにしている。
図8(a),(b)に、電波遮断によるフレーム消失があった場合における、受信側の受信データの処理方法を示す。この図8(a)に示す受信データ21は、送信側がフレームインタリーブを施して送信したものであるが、伝送路において電波瞬断のために、データフレーム(1,2) 〜(K,2) が欠落している。また、図8(b)に示すように、ディジタルオーディオ再生装置10のオーディオ情報分離部3bでデマルチプレクス(逆多重あるいは分離)させた後の番組データ21−1〜21−Kの各データフレームに着目すると、それぞれの第2フレームが消失しており、誤りを各データフレーム間で分散させていることがわかる。
【0048】
このような欠落した受信データに対して、ディジタルオーディオ再生装置10は、その消失データフレームの前、後、又は前後のフレームを用いて、その消失したデータフレームを再生する。このうちデータフレームの再生を前後の2つのフレームを用いて行なう例を図9,10を用いて、説明する。
図9(a)〜(c)に、消失データフレームの前後の受信データフレームを使って補正する方法を示す。この図9(a)に示す受信データのオーディオストリーム22は、デマルチプレクスされた受信データフレームであって、時間順に並べたものであるが、伝送路の瞬断により、所々データが欠落している。
【0049】
図9(b)は、このデコードされた後のオーディオデータ22であるが、フレーム位置22aのフレームNは正常に受信されており、また、フレーム位置22cのフレームN+2、フレーム位置22eのフレームN+4、フレーム位置22fのフレームN+5、フレーム位置22gのフレームN+6の各フレームは正常に受信されている。
【0050】
これに対して、フレーム位置22bのフレーム番号N+1に相当するフレームと、一つ空けたフレーム位置22dのフレーム番号N+3に相当するフレームの2つは、欠落している。
ここで、聴感補正手段5は図9(c)に示すように、デコード不可フレームN+1の前のフレームNと、デコード不可フレームN+1の後のフレームN+2とを使用して、フレーム位置22bのフレーム番号N+1に相当するフレームデータを合成するとともに、デコード不可フレームN+3の前のフレームN+2と、デコード不可フレームN+3の後のフレームN+4とを使用して、フレーム位置22dのフレーム番号N+3に相当するフレームデータを合成して、補間して補正オーディオデータ22′を作成するのである。
【0051】
なお、ここで、聴感補正手段5は、前後の2つのフレームを用いて合成しているが、前だけか後だけかの片方のみのフレームを用いて、欠落フレームを合成するようにしてもよい。
この合成方法は次のようになる。すなわち、聴感補正手段5が、前ディジタルオーディオ情報および後ディジタルオーディオ情報について傾斜加重平均処理を施すことにより、聴感補正を施された補正データを作成するようにしている。
【0052】
図10(a)〜(c)は、前後フレームのデータを傾斜加重平均して補正データを作成する様子を表したものであるが、この図10(a)に示す、デマルチプレクスされた受信データのオーディオストリーム23は、伝送路の瞬断により、フレーム番号N+2に相当するフレームが消失している。
ここで、図10(b)のように、聴感補正手段5は、受信データフレーム23を、フレーム位置23aにあるフレームN+1に重み24aを乗算したものと、フレーム位置23cにあるフレームN+3に重み24bを乗算したものとを足し合わせて新たなデータフレームを合成して、これを、フレーム位置23bに補間する。そして、図10(c)のような、聴感補正処理されたオーディオデータ23′が得られるのである。この重み付けには、三角波又はsin波形、cos波形及び、ハニング関数、ハミング関数、ガウス関数等のウィンドウ関数を使うことができる。
【0053】
また、合成されたデータフレームをそのまま挿入することは、ノイズの発生を避けられないから、ノイズを無くして音声が聴感上自然に連続するように、欠落したフレーム位置にそのフレームの前後のフレームから合成した補正フレームを挿入したものと、元からあって補正されていない隣接フレームとの境界とをスムージングするようにしている。
【0054】
そして、これにより、結合フレーム間でのオーディオデータの相関性に関わらず補間でき、移動受信端末が電波の陰に入っても、断続のない実用上十分な聴感の音声を簡易な装置で得ることができ、図2で示したようなギャップフィラー54等の高額設備の設置にかかる費用を低減させることができ、システムの低コスト化を促進できる利点がある。
【0055】
まず図11に、聴感補正手段5,7,8についてのメインフローを示す。この図11に示すように、電源が投入されると(ステップA1)、聴感補正手段5,7,8の処理が適宜開始され(ステップA1下部の*1に記した点)、聴感補正方式の設定が読み込まれる(ステップA2)。この設定値は、受信端末側で設定してもよい。
【0056】
その設定値が前後のフレームを利用して聴感補正を行なうものであれば、ステップA3のYESルートを取り、前フレームのみを用いるなら、ステップA10のYESルートを取って、前フレームを用いた補正が行なわれる(図12の処理フロー参照)。後フレームのみを用いるなら、ステップA10のNOルートを通って、ステップA11のYESルートを取り、後フレームを用いた補正が行なわれる(図13の処理フロー参照)。さらに、前後フレームの両方を用いるなら、ステップA11のNOルートを取って、前後フレームを用いた補正が行なわれる(図14の処理フロー参照)。
【0057】
聴感補正方式の設定が、フレームを削除して詰める方法である場合は、ステップA3において、NOルートを取り、ステップA4のYESルートを通って、フレームを削除して詰める補正が行なわれる(図16の処理フロー参照)。
また、聴感補正方式の設定が、フレームを削除して詰める方法であって、詰めた時間分の時間ずれの補正を行なうべく、削除したフレーム以降のフレームを選んで適当な位置に時間調整用のデータを挿入する場合(この方法については後述する)は、ステップA4において、NOルートを取り、ステップA5のYESルートを通って、フレームを削除し、詰めたうえ、空いたフレーム位置にフレームを合成して挿入する補正が行なわれる(図18の処理フロー参照)。
【0058】
聴感補正方式の設定が、上記以外である場合は、ステップA5のNOルートを取り、入力バッファ13に1フレーム以上溜まるのを待つ(ステップA6)。ここで、入力バッファ13に1フレーム以上溜まると、入力バッファ13から出力バッファ16にデータがコピーされ(ステップA7)、そして、この処理の1ループが完了する。
【0059】
なお、ここで、聴感補正手段5,7,8が、入力バッファ13に格納されたフレーム数を知る方法は、次のような方法による。すなわち、聴感補正手段5,7,8が、入力バッファ13にデータを格納するときに、同時に入力バッファ13内のフレーム先頭アドレスを別メモリに書き込んでおく方法や、あるいは、聴感補正手段5が、入力バッファ13の領域を、フレーム長の最大値を満たすような大きさのページ構成として割り当て、1ページに書き込むデータを1フレームのみとして、1ページ書込完了毎にマイクロプロセッサ14に割り込む方法等である。
【0060】
次に、聴感補正手段5による、前フレーム、後フレーム、前後フレームを用いた補正処理のフローを図12〜図14を用いて説明する。
図12に、前フレームを用いた補正処理のフローチャートを示す。この図12に示すように、前フレームを用いた処理が開始されると(ステップB1)、聴感補正手段5は、先ず、ステップB2において、入力バッファ13に2フレーム以上溜まるのを待つ。
【0061】
すなわち、聴感補正手段5は、1つ前に受信したフレームをバッファリングしておき、この状態で、もう1つのフレームを受信するのである。ここで、入力バッファ13に2フレーム以上溜まると、聴感補正手段5は、ステップB2のYESルートを取り、最初のフレームのデータを読み込み(ステップB3)、次のフレームのデコードがOK(デコードできた)なら、ステップB4のOKルートを取り、入力フレームを出力バッファ16へ書き込んで(ステップB8)、図11のメインフローの*1点に戻る。
【0062】
一方、次のフレームのデコードがNG(デコードできなかった)なら、聴感補正手段5は、ステップB4のNGルートを取り、入力フレームを出力バッファ16へ書き込んで(ステップB5)、前フレームを使った聴感補正処理を行ない(ステップB6)、補正後のフレームを出力バッファ16へ書き込んで(ステップB7)、図11のメインフローの*1点に戻る。
【0063】
同様に、後フレームを用いた補正処理のフローチャートを図13に示す。この図13に示すように、後フレームを用いた処理が開始されると(ステップC1)、聴感補正手段5は、先ず、ステップC2において、入力バッファ13に3フレーム以上溜まるのを待つ。すなわち、聴感補正手段5は、2つ前に受信したフレームと、1つ前に受信したフレームとをバッファリングしておき、この状態で、もう1つのフレームを受信するのである。ここで、入力バッファ13に3フレーム以上溜まると、聴感補正手段5は、ステップC2のYESルートを取り、2つ前に受信したフレームのデータを読み込み(ステップC3)、その次のフレームである1つ前のフレームのデコードがOKなら、ステップC4のOKルートを取り、入力フレームを出力バッファ16へ書き込んで(ステップC9)、図11のメインフローの*1点に戻る。
【0064】
一方、上記の1つ前のフレームのデコードがNGなら、聴感補正手段5は、ステップC4のNGルートを取り、入力フレームを出力バッファ16へ書き込んで(ステップC5)、デコードができなかったフレームの次にデコードされたフレームを読み込み(ステップC6)、後フレームを使った聴感補正処理を行ない(ステップC7)、補正後のフレームと次のフレームを出力バッファ16へ書き込んで(ステップC8)、図11のメインフローの*1点に戻る。
【0065】
さらに、前後フレームを用いた補正処理のフローチャートを図14に示す。この図14に示すように、前後フレームを用いた処理が開始されると(ステップD1)、聴感補正手段5は、先ず、ステップD2において、入力バッファ13に3フレーム以上溜まるのを待つ。すなわち、聴感補正手段5は、2つ前に受信したフレームと、1つ前に受信したフレームとをバッファリングしておき、この状態で、もう1つのフレームを受信するのである。ここで、入力バッファ13に3フレーム以上溜まると、聴感補正手段5は、ステップD2のYESルートを取り、2つ前に受信したフレームのデータを読み込み(ステップD3)、その次のフレームである1つ前のフレームのデコードがOKなら、ステップD4のOKルートを取り、入力フレームを出力バッファ16へ書き込んで(ステップD9)、図11のメインフローの*1点に戻る。
【0066】
一方、上記の1つ前のフレームのデコードがNGなら、聴感補正手段5は、ステップD4のNGルートを取り、入力フレームを出力バッファ16へ書き込んで(ステップD5)、デコードができなかったフレームの次にデコードされたフレームを読み込み(ステップD6)、前後フレームを使った聴感補正処理を行ない(ステップD7)、補正後のフレームと次のフレームを出力バッファ16へ書き込んで(ステップD8)、図11のメインフローの*1点に戻る。
【0067】
また、上記の図12〜14のフローチャートの聴感補正処理ステップ(図12のステップB6,図13のステップC7,図14のステップD7)においては、第1スムージング処理手段5aが、ノイズを無くして音声が聴感上自然に連続するような、スムージング処理を行なっており、受信者は、聴感上ノイズが無い自然な音声を得ることができる。
【0068】
こうして、このディジタルオーディオ再生装置10は、聴感補正手段5が、前ディジタルオーディオ情報、後ディジタルオーディオ情報、または前後両方のディジタルオーディオ情報をそれぞれ使用して、聴感補正を施しているので、高額なギャップフィラーに設備投資せずに、簡易な方法で放送再生をすることが可能となり、また、静止衛星51が冗長なデータを伝送する必要がなくなることで、電波帯域の有効利用が図れる利点がある
また、上記のスムージングを行なうことで、聴感上ノイズが無い自然な音声を簡易な装置で得られ、ひいてはシステムを低コストで運営することを促進できる利点がある。
【0069】
このようにして、この第1の態様では、受信側のディジタルオーディオ再生装置10によって、簡易な方法による聴感補正処理を行なうので、実用上十分な聴感補正が行なえ、ギャップフィラー54や中継局設備の設置個数を増加させずに、電波障害による放送瞬断の発生に対して、放送再生を継続することができ、投資コストの削減が図れる利点がある。
【0070】
次に、第2の態様での聴感補正手段7による聴感補正処理を説明する。この第2の態様は、ディジタルオーディオ情報のデコードができなかった場合は、デコードができなかったフレームに収容されている障害ディジタルオーディオ情報を削除して、聴感補正を施す方法であり、その障害ディジタルオーディオ情報を削除したフレーム位置に、後から受信したオーディオデータを詰める聴感補正処理をする方法と、その障害ディジタルオーディオ情報を削除したフレーム位置に、その前後から合成したオーディオデータを挿入する聴感補正処理をする方法との2種類がある。
【0071】
まず、図15(a)〜(c)及び図16を用いて、消失データフレームを削除して、後から受信されたデータフレームを詰めて補正する方法を示す。そして、その後、図17(a)〜(c)及び図18を用いて、消失データフレームを削除して、その前後から合成されたデータフレームを挿入して補正する方法を示す。
図15(a)〜(c)に、消失データフレームを削除して、後から受信されたデータフレームを詰めて補正する方法を示す。この図15(a)に示す、デマルチプレクスされたオーディオストリーム25は、番組データが入っている受信データフレームであって、時間順に並べたものであるが、伝送路の瞬断により、所々データが欠落している。
【0072】
図15(b)は、オーディオデータ25であるが、フレーム位置25aのフレームNは正常に受信されており、また、フレーム位置25cのフレームN+2、フレーム位置25eのフレームN+4、フレーム位置25fのフレームN+5、フレーム位置25gのフレームN+6の各フレームも正常に受信されている。これに対して、フレーム位置25bのフレーム番号N+1に相当するフレームと、一つ空けたフレーム位置25dのフレーム番号N+3に相当するフレームの2つは、欠落している。
【0073】
ここで、聴感補正手段7は、図15(c)に示すように、フレーム位置25b,25dにあったフレームを削除し、その空いた位置に、受信されたフレームN+2,N+4,N+5,N+6を順次詰めて補正し、補正データ25′を作成する。そして、聴感上ノイズの発生を抑えて、自然に連続するようにするために、聴感補正手段7の中の第2スムージング処理手段7aは、障害ディジタルオーディオ情報を削除することにより生じる障害ディジタルオーディオ情報に隣接するディジタルオーディオ情報間の境界をスムージングする処理を行なうようにする。
【0074】
この場合、詰めたことによる時間的ずれが生じないように、これらのフレーム以降のフレーム内の適当な位置に、削除したフレーム分の時間を引き延ばすような補正をする時間調整データが挿入される。なお、その挿入位置に関しては後述する。
この聴感補正手段7のフローチャートを図16を用いて説明する。
【0075】
図16は、オーディオデコード部4で上記のディジタルオーディオ情報のデコードができなかった場合、デコード不可フレームに収容されている障害ディジタルオーディオ情報を削除して、詰める処理を施す処理のフローチャートである。この図16に示すように、この処理が開始されると(ステップE1)、聴感補正手段7は、先ず、ステップE2において、入力バッファ13に3フレーム以上溜まるのを待つ。すなわち、聴感補正手段7は、2つ前に受信したフレームと、1つ前に受信したフレームとをバッファリングしておき、この状態で、もう1つのフレームを受信するのである。ここで、入力バッファ13に3フレーム以上溜まると、聴感補正手段7は、ステップE2のYESルートを取り、2つ前に受信したフレームのデータを読み込み(ステップE3)、その次のフレームである1つ前のフレームのデコードがOKなら、ステップE4のOKルートを取り、入力フレームを出力バッファ16へ書き込んで(ステップE8)、図11のメインフローの*1点に戻る。
【0076】
一方、上記の1つ前のフレームのデコードがNGなら、聴感補正手段7は、ステップE4のNGルートを取り、デコードができなかったフレームの次にデコードされたフレームを読み込み(ステップE5)、ステップE6において、デコードができなかったフレームの前後のフレームを、ノイズを無くして音声が聴感上自然に連続するように、結合させる。
【0077】
なお、フレームが一つ置きに受信不能である場合に対応できるように、この図16のステップE7及びステップE8において、聴感補正手段7は、最後から1フレーム相当の部分のデータを出力せずに、入力バッファに残したままにする。
ここで、音声が聴感上自然に連続するように結合させるために、図10で示したような、加重加算処理が行なわれ、さらに、第2スムージング処理手段7aが、障害ディジタルオーディオ情報を削除することにより生じる障害ディジタルオーディオ情報に隣接するディジタルオーディオ情報間の境界をスムージングするので、聴感上一層、自然に連続するようになっている。
【0078】
そして、図16において、補正したフレームをすべて出力バッファ16へ書き込んで(ステップE7)、図11のメインフローの*1点に戻る。
次に、上記した2種類のうちの他方の方法、すなわち、障害ディジタルオーディオ情報を削除したフレーム位置に、その前後から合成したオーディオデータを挿入する方法について説明する。
【0079】
図17(a)〜(c)に、消失データフレームを削除して、削除したフレーム個数に相当するフレーム数だけのフレームデータを合成する方法を示す。この図17(a)に示す、デマルチプレクスされたオーディオストリーム26は、番組データが入っている受信データフレームであるが、上述したものと同様に、伝送路で瞬断を受けて、所々フレームデータが欠落しており、図17(b)に示すように、デコードされたオーディオストリーム26は、フレーム位置26b,26dの2箇所のフレームデータが欠落しており、フレーム位置26a,26c,26e,26f,26gの各位置にあるフレームN,N+2,N+4,N+5,N+6を含んだオーディオデータ26が聴感補正手段7に入力される。
【0080】
ここで、聴感補正手段7は、図17(b)の欠落位置26bに、フレームNと、フレームN+2とから合成したフレームを挿入し、また、図17(b)の欠落位置26dに、フレームN+2と、フレームN+4とから合成したフレームを挿入し、補正データ26′を作成する。
すなわち、聴感補正手段7は、図17(b)に示すフレーム位置26bにあるフレーム番号N+1に相当するフレームを削除して、図17(c)に示すように、その前のフレームNの一部分と、その後のフレームN+2の一部分とから、新たにフレームを合成して、フレーム位置26bに挿入する。また、フレーム位置26dにあるフレーム番号N+3に相当するフレームを削除して、その前のフレームN+2の一部分と、その後のフレームN+4の一部分とから、新たにフレームを合成して、フレーム位置26dに挿入するようにしている。なお、この場合の聴感補正手段7のフローチャートも図16と同様なものなので、更なる説明は省略する。
【0081】
ここで、音声が聴感上自然に連続するようフレーム間を結合させるためには、上述したような加重加算処理によって行なっている。
さて、この加重加算処理は、詰めたデータフレーム長又は挿入したデータフレーム長は一定の長さを保ち、オーディオ信号が互いに類似していなくても、その非類似の影響を打ち消すことができる。ところで、さらに、聴感上自然なつながりを得るために、削除したフレームの一つ前のフレーム中のある箇所(例えば、最後尾)の音声と、削除したフレーム以降のフレームの中でその音声と相関性の高い(類似している)部分とを結合させるようにすることができる。
【0082】
すなわち、聴感補正手段7は、障害ディジタルオーディオ情報を削除して、その障害ディジタルオーディオ情報に隣接するディジタルオーディオ情報間を接続する際に、両隣接ディジタルオーディオ情報におけるオーディオ信号レベルの最も一致した部分で接続することにより、聴感補正を施すようにしたり、あるいは、両隣接ディジタルオーディオ情報におけるオーディオ信号レベルおよびオーディオ信号の傾きの最も一致した部分で接続することにより、聴感補正を施すようにして結合させるのである。
【0083】
また、同時に第2スムージング処理手段7aが、障害ディジタルオーディオ情報を削除することにより生じる障害ディジタルオーディオ情報に隣接するディジタルオーディオ情報間の境界をスムージングして、聴感上一層、自然に連続するようにする。
このような場合は、この最も一致した部分を、そのフレームと結合する後のフレーム途中から選び出して結合させるので、フレーム長は短くなる。従って、放送局50aの番組データの時刻と、補正処理したデータの時刻との間でずれを生じてしまうため、このずれを補正するように、その後のフレームにおいて、時間ずれを打ち消す時間調整データを挿入するようにする。
【0084】
また、この時間調整データは、元々あるオーディオ信号と音声的に調和して目立たないように、入れる必要がある。そのため、音が小さい箇所に入れるか、または、挿入したことがわからないように隣接したオーディオ信号と同化させて入れるようにする。
すなわち、時間調整データ挿入手段7bが、オーディオ信号レベルの小さい部分に0レベルデータまたは微小レベルデータを挿入するようにしたり、上記の両隣接ディジタルオーディオ情報から時間調整データを作成するようにしている。
【0085】
この時間調整データ処理を行なう場合の聴感補正手段7のフローチャートを図18を用いて説明する。この図18に示すフローチャートは、デコード不可フレームに収容されている障害ディジタルオーディオ情報を削除して、詰める処理を施し、且つ時間のずれを補正する時間調整データ処理を行なうものである。
この図18のフローチャートを図17に示したフレーム構成と対比させて説明する。図17(b)は、デコード後のオーディオデータ26のフレーム構成であるが、フレーム位置26b,フレーム位置26dに相当するフレーム番号N+1,N+3に相当するフレームが欠落している。以下、このフレーム位置26bにフレームを詰めて挿入する方法について説明する。
【0086】
図18に示すように、この処理が開始されると(ステップF1)、聴感補正手段7は、先ず、ステップF2において、入力バッファ13に3フレーム以上溜まるのを待つ。すなわち、聴感補正手段7は、2つ前に受信したフレームと、1つ前に受信したフレームとをバッファリングしておき、この状態で、もう1つのフレームを受信するのである。ここで、入力バッファ13に3フレーム以上溜まると、聴感補正手段7は、ステップF2のYESルートを取り、2つ前に受信したフレーム(図17(b)のフレームN)のデータを読み込み(ステップF3)、ステップF4において詰める補正処理が実施されたかを確認して、されてなければ、ステップF4のNOルートを取り、ステップF5において、その次のフレームである1つ前のフレーム(図17(b)のフレームN+1)のデコードを行なう。ここで、このフレームは欠落しているので、聴感補正手段7は、ステップF5のNGルートを取り、デコードNGのフレームの次にデコードされたフレーム(図17(b)のフレームN+2)を読み込む(ステップF6)。なお、ステップF5で、フレームを受信できていればOKルートを取り、その入力フレームを出力バッファ16へ書き込み(ステップF9)、図11のメインフローの*1点に制御が戻る。
【0087】
そして、聴感補正手段7は、ステップF7において、デコードNGのフレームの前後のフレーム(図17(b)のフレームN,フレームN+2)を上述した内容と同様な方法によって結合させて詰めるとともに、フレームの位置が時間的に正確かを判断できるようにカウンタを+1する。なお、聴感補正手段7が、フレームを挿入した場合には、このカウンタを−1し、このカウンタ値を監視することで、位置を正確に知ることができる。例えば、カウンタ値が0のときは、、詰める処理は実施されていないか、あるいは、詰める処理と挿入する処理が相殺されている状態を意味する。
【0088】
そして、補正したフレームはすべて出力バッファ16へ書き込まれ(ステップF8)、一旦、図11のメインフローの*1点に制御が戻る。
再び、図18のステップF1とステップF2の処理が行なわれ、ステップF3において、合成されたデータが入っているフレーム位置26bのデータが読み込まれる。ここで、ステップF4において、聴感補正手段7は、詰める補正処理が実施されたことをカウンタ値が正値(+1)になっていることで知り、YESルートを取り、ステップF10において、フレーム位置26cのデコードが行なわれる。ここで、このデコードはOKであるので、ステップF10のOKルートを取り、時間調整データ挿入手段7bは、ステップF11において、そのフレーム以降のフレーム、例えば、図17(b)のフレームN+2の中で、新たに時間調整データを入れる位置をサーチする。すなわち、このフレームN+2は、既にこの前に詰める処理が行なわれたので、時刻が一つずれており、この時刻データを放送局50aの時刻と合わせるために時間調整データが挿入されるのである。そして、聴感補正手段7は、挿入データを作成して(ステップF12)、作成した挿入データを出力バッファ16へ書き込み(ステップF13)、図11のメインフローの*1点に制御が戻る。なお、ステップF10においてデコードできない場合、例えば連続してフレームデコードがNGであるような場合は、NGルートを取り、ステップF6以下の処理が行なわれる。
【0089】
なお、フレームが一つ置きに受信不能である場合に対応できるように、この図18のステップF8及びステップF13において、聴感補正手段7は、最後から1フレーム相当の部分のデータを出力せずに、入力バッファに残したままにする。
これにより、聴感補正手段7は、単なる加重加算処理とは異なり、互いに相関性の高い、聴感上最適な箇所で、2つのオーディオ信号を接続できるようになり、より優れた音質を得られるようになる。また、フレームを詰める処理と同時に、時間調整をしているので、放送のリアルタイム性に追随できる。
【0090】
そして、この補間によって、移動受信端末が電波の陰に入っても、断続のない実用上十分な聴感の音声を簡易な装置で得られるので、図2で示したようなギャップフィラー54等の高額な設備を増加させなくてもよくなり、システムの低コスト化を促進できる利点がある。また、図18のステップF7においては、上述したスムージングが行なわれるので、聴感上ノイズが無い自然な音声を簡易な装置で得ることができ、ひいてはシステムを低コストで運営することが促進される。
【0091】
次に、この時間調整データを挿入する方法例を、図19〜図22を用いて説明する。
まず、図19(a)〜(e)に、オーディオ信号レベルの小さい部分に0レベルデータを挿入する方法を示す。この図19(a)に示す、デマルチプレクスされたオーディオストリーム27は、番組データが入っている受信データフレームであるが、伝送路の瞬断により、フレーム番号N+2に相当するフレームデータが欠落している。
【0092】
図19(b)は、デコードされたオーディオデータであり、欠落データは、上述したように削除され、フレームN+3のデータがフレームN+2が入るべき位置に詰めて入れられる。そして、それと同時に、時間調整データをフレームN+4中に挿入する。
図19(c)は、フレームN+4の拡大図であるが、この図19(c)に示すように、このフレームN+4の中には、フレーム内のオーディオデータ(白い丸印の各点)が時系列に並んでおり、これらのオーディオデータに対して、正負両側にしきい値を設定しておき、このしきい値内に入るデータ数が一定の個数を超えたなら、図19(d)に示すように、オーディオデータの間に割り入って、0レベルデータ27aが挿入される。すなわち、図19(e)に示すように、フレームN+4は、0レベルデータの分だけ長くなった補正データ27′が得られるのである。これによって、オーディオデータを削除した分の時間ずれを補正することができる。
【0093】
なお、これらのオーディオデータは、符号付き数値の列であり、例えば、コンパクトディスクの音質を有するオーディオデータでは16ビットデータであって、これらの各データ間の時間間隔は、1/44.1kHz(22.676μsec)となっており、このしきい値のレベルや、0レベルデータの挿入の実施を開始するしきい値内のデータ数や、挿入する0レベルデータの数は、利用されるアプリケーションにより、任意に選択可能である。
【0094】
次に、図20(a),(b)に、オーディオ信号レベルが急激に変化する部分に時間調整データを挿入する方法を示す。この図20(a)に示すようにフレーム内の原オーディオデータ(白い丸印の各点)は時系列的に並んでおり、時間調整データ挿入手段7bは、隣接するオーディオデータ間の振幅差分を順次計算していく。例えば、時刻tにおけるオーディオデータ28aの振幅値をAt とし、また、時刻t+1におけるオーディオデータ28bの振幅値をAt+1 としたとき、時間調整データ挿入手段7bは、大音量部分の音量値At+1 を小音量部分の音量値At で除して得られる音量比の絶対値を計算していき、この絶対値の変化の割合がある値(第1設定値)を超えたなら、そこを、該当する位置とみなすことができ、図20(b)に示すように、時間調整データ挿入手段7bは、時間調整データ28cを、隣接するオーディオデータの振幅と同化するように、オーディオデータ28a,28b間に挿入する。ここで、この振幅値は小音量の部分であるオーディオデータ28bから作成され、小音量部分の方に挿入される。
なお、この絶対値の変化の割合は、複数の点を結んだ一次近似式によって、求めて決定してもよく、また、挿入するデータ数は、任意に決定できる。このように、時間調整データ挿入手段7bが、オーディオ信号の音量変化の絶対値が第1設定値以上となる部分に、時間調整データを挿入するようになっており、その時間調整データは、上記の両隣接のうち小音量の方のディジタルオーディオ情報から作成されている。
【0095】
このように、音量変化が大きな部分の小音量部分に、時間調整データを挿入する場合には、その挿入ノイズは相対的に小さく、時間的に近傍の大音量部分にマスキングされてほとんど感知されないので、聴感上大きな改善効果を得ることができる。
さらに、図21(a),(b)に、ある範囲内でオーディオ音量の小さい部分にデータを挿入する方法を示す。この図21(a)に示すように、フレーム内の時系列的に並んだ原オーディオデータ(白い丸印の各点)に対して、時間調整データを挿入する位置を見る範囲として、29−1,29−2のように任意に決める。そして、時間調整データ挿入手段7bは、これらの範囲内でオーディオ信号の振幅の絶対値が最小となる位置をサーチして、図21(b)に示すように、範囲29−1の最小振幅位置に補間データ29aを、隣接するオーディオデータの振幅と同化するように挿入し、範囲29−2の最小振幅位置に補間データ29bを挿入する。なお、挿入するデータ数は、任意に決定できる。このように、時間調整データ挿入手段7bが、障害ディジタルオーディオ情報を削除した部分以降の所定範囲内で、オーディオ信号の音量が最小となる部分に、時間調整データを挿入するようになっており、その時間調整データは、上記の両隣接ディジタルオーディオ情報から作成されている。
【0096】
また、このように、音量の小さい部分に時間調整データを挿入する場合には、この挿入ノイズ自体の音量が小さくて済むために目立ちにくく、特に、移動体で通常発生する環境ノイズ中ではほとんど感知されないので、聴感上大きな改善効果を得ることができる。
加えて、図22(a),(b)に、ある範囲内でオーディオ音量変化の小さい部分にデータを挿入する方法を示す。この図22(a)に示すように、フレーム内の時系列的に並んだ原オーディオデータ(白い丸印の各点)に対して、挿入位置を見る範囲を30−1,30−2のように任意に決める。そして、時間調整データ挿入手段7bは、これらの各範囲内でオーディオ信号の振幅の絶対値を順次計算して、その絶対値の変化割合がある値(第2設定値)以下であることを検出するようにし、図22(b)に示すように、その位置に補間データ30a,30bを隣接するオーディオデータの振幅と同化するように挿入する。なお、挿入するデータ数は、任意に決定できる。
【0097】
ここで、この補間の際の第2設定値の決定方法について説明する。聴感上の音量の大小は相対的なものであり、例えば、ソース(原音)を再生する場合、再生者はその音量が平均的に小さいときには、その音量を大きく調整して聴き、逆に、その音量が平均的に大きいときにはその音量を小さく調整して聴く。また、再生者が、音量が変化して大きくなれば、小さくなるように音量を調整して聴き、小さくなれば大きくなるように音量を調整して聴くことは、よく行なわれるところである。音量の小さな場所を特定するための第2設定値を決定する際に、このような聴感特性を加味させて、設定値は、音量の変化量と正の相関関係になるように決定される。すなわち、この第2設定値は、直前までの音量の平均値(所定時間あるいは所定フレーム数の間の音量平均値)又は傾斜加重された値(現在に近いオーディオデータほど大きく、現在から遠いオーディオデータは小さくするように処理された値)が大きければ大きな値に、小さければ小さな値に可変的に設定される。そして、これによって、時間調整データの挿入位置が、より早く、より目立ちにくいように特定され得る利点がある。
【0098】
このように、時間調整データ挿入手段7bが、障害ディジタルオーディオ情報を削除した部分以降の所定範囲内で、オーディオ信号の音量変化の絶対値が第2設定値以下となる部分に、時間調整データを挿入するようになっており、その時間調整データは、上記の両隣接ディジタルオーディオ情報から作成されている。また、この第2設定値は、所定時間あるいは所定フレーム数の間の音量平均値又は、過去の部分の加重量が相対的に小さくなるように加重平均して得られる音量値に対して、正の相関関係をもつようにして可変とするようにしてもよく、このようにすれば、聴感上問題のない放送データの受信が可能となる利点がある。
【0099】
こうして、図19〜図22で説明したように、聴感補正処理を行なってフレームを詰める処理を行なっても、時間調整データが挿入されて時間調整がなされるので、放送のリアルタイム性に追随できる。
また、このようにして、第2の態様でもやはり、受信側のディジタルオーディオ再生装置40によって、実用上十分な聴感補正が行なえるので、ギャップフィラーや中継局設備の設置個数を増加させずに、電波障害による放送瞬断の発生に対して、放送再生を継続することができ、投資コストの削減が図れる利点がある。
【0100】
次に、第3の態様での聴感補正手段8による聴感補正処理を説明する。
図23(a)〜(e)にデコードできなかったフレームを削除して、詰めて前後フレームから合成したフレームを挿入する際に用いられる別のスムージング方法を示す。
この図23(a)に示す、デマルチプレクスされたオーディオストリーム31は、番組データが入っている受信データフレームであるが、伝送路の瞬断により、フレーム番号N+2に相当するデータが欠落している。そして、図23(b)に示すフレーム位置31bにあるデータを削除して、そのフレーム位置31bにその前後のフレームから合成したフレームを補間する。この際に音声が聴感上自然に連続するように、スムージング処理が行なわれるが、その処理は、時間領域のデータが周波数領域のデータに一度変換され、操作が加えられた後に元の時間領域のデータに戻されることで行なわれる。
【0101】
すなわち、図23(b)に示すフレーム位置31aにあるフレームN+1のフレームと、フレーム位置31cにあるフレームN+3のフレームとが、それぞれ切り出されて、これらのデータが、FFT,DCT(MDCT)等の技術によって、周波数変換され、図23(c)に示すような周波数スペクトラム32a,32bを有するデータが得られる。そして、これらの2つのスペクトラム32a,32bを有するデータから、そのスペクトラムの変化が滑らかに推移するように予測される、中間的な周波数ディジタルオーディオ情報(予測スペクトラム32c)が作成される。このように、周波数領域でスムージングが行なわれ、この中間的な周波数ディジタルオーディオ情報である予測スペクトラム32cは、再度時間領域に逆変換されて、図23(d)に示すように、時間領域でのオーディオデータ33aが得られて、このオーディオデータ33aとウィンドウ関数33bが掛け合わせられる。一方、障害ディジタルオーディオ情報が削除されてフレームN+1の次にフレームN+3が詰められたオーディオデータ33cは、これらの2つのフレーム間のスムージングを行なうために、フレームN+1の後半とフレームN+3の前半とがウィンドウ関数33dに掛け合わされる。そして、オーディオデータ33aとウィンドウ関数33bが掛け合わせられたものと、フレームデータ33cとウィンドウ関数33dが掛け合わせられたものとが、加重加算され、補間データが作成される。すなわち、図23(e)に示すように、その補間データは、デコード不可だった障害ディジタルオーディオ情報を削除した部分のフレーム位置31bに補間され、補正データ31′が得られるのである。このとき、削除した1フレーム分だけ1つずれるので、フレーム位置31cには、フレームN+4のデコードデータが入ることになる。
【0102】
こうして、周波数領域においてのスムージングが行なわれる。すなわち、デコードできなかったときに、そのデコード不可フレームN+2の前後のフレームデータN+1,N+3がそれぞれ切り出されて周波数領域に変換され、これらデータ32a,32bの周波数スペクトラムの変化が滑らかになるよう予測される中間周波数ディジタルオーディオ情報データ32cが作成される。そして、この中間周波数ディジタルオーディオ情報データ32cは、時間領域に逆変換されて時系列のオーディオデータ33aとなり、聴感補正手段8は、この時系列のオーディオ情報33aにウインドウ関数33bをかけたものを、詰めたフレームデータ33cの境界近傍に加重加算するのでスムージングが行なわれる。また、フレームN+1,N+3からそれらのデータ長の1/2づつが加重加算に使用されたスムージングが行なわれるのである。
【0103】
これにより、受信者は、聴感上ノイズが無い自然な音声を得ることができる。また、このようにして、第3の態様でもやはり、実用上十分な聴感補正が行なえ、ギャップフィラーや中継局設備の設置個数を増加させずに、電波障害による放送瞬断の発生に対して、放送再生を継続することができ、投資コストの削減が図れる利点がある
(B)その他
なお、本発明は上述した態様やフレーム補正処理に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
【0104】
例えば、上記の実施形態においては聴感補正手段5,7,8は、マイクロプロセッサ14を使ったものであったが、この聴感補正手段5,7,8をハードロジック回路を使って構成することもでき、その場合は、より速い速度で聴感補正処理を行なえるようになる。
また、聴感補正における補間方法は、上記の傾斜加重平均処理に限らず、例えば、直前のデータで補間する0次補間法、前後のデータを接続する一次式で補間する1次補間法、前後のデータを接続するN次式で補間するN次補間法等を用いることができる。
【0105】
さらに、オーディオ信号の不連続部分を接続する技術としては、上述したような、信号波形の高さが一致した部分でつなぐレベル一致法だけではなく、ゼロクロス法、クロスフェード法、位相一致法等があり、それらを用いることができる。
すなわち、ゼロクロス法とは、信号波形の高さを両側でゼロ・レベルにし、このゼロ・レベルでつなぐ方法であり、また、クロスフェード法とは、信号を重ね合わせて、重なった部分の前半をフェードアウトさせながら、後半をフェードインさせて滑らかにつなぐ方法である。さらに、位相一致法とは、クロスフェード法において、重なる部分の位相が一致するようにしてつなぐ方法である。これらの方法を、本実施形態に適用しても何ら本発明の優位性を妨げるものではない。
【0106】
さらに、本発明の聴感補正処理方法は、中継器として放送/通信衛星を介した場合だけでなく、地上波を用いた放送でも適用可能である。
また、放送受信装置だけを対象に実施するのではなく、同報性が高い通信形態における装置技術への応用も可能であり、例えば、通信衛星を介したページング装置で画像とともに音声情報をも送信するような場合にも適用でき、他にも、送受双方が移動するもので、お互いが電波の瞬断を受けるような、システムにも適用可能である。
【0107】
なお、上記のディジタルオーディオ再生装置は、ディジタルオーディオ情報のみを再生するものに限らず、ディジタルオーディオ情報とディジタル映像情報との両方を再生するものを含めており、情報蓄積装置、とりわけディジタル情報を蓄積するものを用いて、音声と映像とを再生するディジタル再生装置に本発明を適用することができ、音声と映像との時間差がずれに対して、これを聴感上十分な補正処理が行なわれる。
【0108】
そして、本発明の聴感補正処理方法は、無線に限らず、有線伝送網等においても適用できる。すなわち、例えば、インターネット上で、情報送信者が、CD−ROM、DVDの蓄積媒体から、音と画像が一体となったマルチメディア・コンテンツを配信する状況等においては、MPEGなどで画像圧縮された大容量の画像データ及びその他の情報と、音声が入ったオーディオ信号との両方は、受信者は、所定の時間差以内で共に再生される必要性がある。このような場合にも、本発明が応用できることは言うまでもなく、また、特に車載されたディジタル信号再生装置を用いてディジタル放送を受信する場合にも、適用可能であり、本発明の聴感補正処理により運転者の不快感は除去されて、効果的である。
【0109】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のディジタルオーディオ再生装置によれば、フレーム単位で送られてくるコード化されたディジタルオーディオ情報を含む変調データを受信する受信手段と、この受信手段で受信された変調データを復調する復調手段と、この復調手段で復調された変調データ中の上記のディジタルオーディオ情報について、フレーム単位でデコード処理を施すオーディオデコード手段と、このオーディオデコード手段でそのディジタルオーディオ情報のデコードができなかった場合は、デコードができなかったフレームに収容されている障害ディジタルオーディオ情報より先に伝送され且つ上記のオーディオデコード手段でデコードできた前ディジタルオーディオ情報および上記の障害ディジタルオーディオ情報より後に伝送され且つ上記のオーディオデコード手段でデコードできた後ディジタルオーディオ情報のうちの少なくとも一方のディジタルオーディオ情報を使用して、聴感補正を施す聴感補正手段とをそなえて構成されているので、実用上十分な聴感補正が行なえ、ギャップフィラーや中継局設備の設置個数を増加させずに、電波障害による放送瞬断の発生に対して、放送再生を継続することができ、投資コストの削減が図れる利点がある。
【0110】
また、この聴感補正手段が、上記の前ディジタルオーディオ情報のみを使用して、聴感補正を施すように構成されたり、あるいは、上記の後ディジタルオーディオ情報のみを使用して、聴感補正を施すように構成されたり、また、あるいは、上記の前ディジタルオーディオ情報および上記の後ディジタルオーディオ情報をそれぞれ使用して、聴感補正を施すように構成されてもよく、このように構成することで、高額なギャップフィラーに投資せずに、簡易な方法で放送再生をすることが可能となり、また、衛星局が冗長なデータを伝送する必要がなくなることで、電波帯域の有効利用が図れる利点がある。
【0111】
ここで、上記の聴感補正手段が、上記の前ディジタルオーディオ情報または上記の後ディジタルオーディオ情報により聴感補正を施された補正データと、聴感補正を施されていない非補正データとの境界をスムージングする第1スムージング処理手段をそなえていてもよく、このようにすれば、聴感上ノイズが無い自然な音声を簡易な装置で得られ、ひいてはシステムを低コストで運営することを促進できる利点がある。
【0112】
そして、この聴感補正手段が、上記の前ディジタルオーディオ情報および上記の後ディジタルオーディオ情報について傾斜加重平均処理を施すことにより、聴感補正を施された補正データを作成してもよく、このようにすれば、結合フレーム間でのオーディオデータの相関性に関わらず補間でき、移動受信端末が電波の陰に入っても、断続のない実用上十分な聴感の音声を簡易な装置で得ることができるので、やはり、ギャップフィラー等の高額設備の設置にかかる費用を低減させることができ、システムの低コスト化を促進できる利点がある。
【0113】
また、本発明のディジタルオーディオ再生装置は、フレーム単位で送られてくるコード化されたディジタルオーディオ情報を含む変調データを受信する受信手段と、この受信手段で受信された変調データを復調する復調手段と、この復調手段で復調された変調データ中の上記のディジタルオーディオ情報について、フレーム単位でデコード処理を施すオーディオデコード手段と、このオーディオデコード手段でそのディジタルオーディオ情報のデコードができなかった場合は、デコードができなかったフレームに収容されている障害ディジタルオーディオ情報を削除して、聴感補正を施す聴感補正手段とをそなえて構成されているので、実用上十分な聴感補正が行なえ、ギャップフィラーや中継局設備の設置個数を増加させずに、電波障害による放送瞬断の発生に対して、放送再生を継続することができ、投資コストの削減が図れる利点がある。
【0114】
そして、この聴感補正手段が、上記の障害ディジタルオーディオ情報を削除して、その障害ディジタルオーディオ情報に隣接するディジタルオーディオ情報間を接続する際に、両隣接ディジタルオーディオ情報におけるオーディオ信号レベルの最も一致した部分で接続することにより、聴感補正を施すように構成されたり、また、両隣接ディジタルオーディオ情報におけるオーディオ信号レベルおよびオーディオ信号の傾きの最も一致した部分で接続することにより、聴感補正を施すように構成されたり、加えて、聴感補正手段が、上記の障害ディジタルオーディオ情報を削除することにより生じるその障害ディジタルオーディオ情報に隣接するディジタルオーディオ情報間の境界をスムージングする第2スムージング処理手段をそなえていてもよく、このようにすれば、音声を聴感上最適な箇所で、接続できるようになり、優れた音声を得ることができるようになる利点があり、また、聴感上ノイズが無い自然な音声を得られる利点がある。
【0115】
さらに、上記の聴感補正手段が、上記の障害ディジタルオーディオ情報を削除することにより生じる時間のずれを補正すべき時間調整データを挿入する時間調整データ挿入手段を有していてもよく、この時間調整データ挿入手段が、オーディオ信号レベルの小さい部分に0レベルデータまたは微小レベルデータを挿入するように構成されたり、あるいは、上記の両隣接ディジタルオーディオ情報から上記の時間調整データを作成するように構成されたり、また、オーディオ信号の音量変化の絶対値が第1設定値以上となる部分に、その時間調整データを挿入するように構成されてもよく、このようにすれば、フレームを詰める補正をしても、時間調整をしているので、放送のリアルタイム性に追随できる利点があり、加えて、この時間調整データの挿入によって発生するノイズが、そのノイズが相対的に小さく時間的に近傍の大音量部分にマスキングされるので、聴感上ほとんど感知されないという利点がある。
【0116】
そして、この時間調整データ挿入手段が、障害ディジタルオーディオ情報を削除した部分以降の所定範囲内で、オーディオ信号の音量変化の絶対値が第2設定値以下となる部分に、上記の時間調整データを挿入するように構成してもよく、また、この第2設定値を、所定時間あるいは所定フレーム数の間の音量平均値又は、過去の部分の加重量が相対的に小さくなるように加重平均して得られる音量値に対して、正の相関関係をもつようにして、可変とするようにしてもよく、このようにすれば、音声上の障害なく正確な時間の放送データを得ることができる利点がある。
【0117】
また、この時間調整データ挿入手段が、障害ディジタルオーディオ情報を削除した部分以降の所定範囲内で、オーディオ信号の音量が最小となる部分に、時間調整データを挿入するように構成されてもよく、このようにすれば、フレームを詰める補正をしても、時間調整をしているので、放送のリアルタイム性に追随できるうえ、その挿入ノイズ自体の音量が小さくて済むために目立ちにくく、特に移動体で通常発生する環境雑音中では聴感上ほとんど感知されないという利点がある。
【0118】
また、本発明のディジタルオーディオ再生装置は、オーディオデコード手段でそのディジタルオーディオ情報のデコードができなかった場合は、デコードができなかったフレームに収容されている障害ディジタルオーディオ情報を削除するとともに、この障害ディジタルオーディオ情報より先に伝送され且つ上記のオーディオデコード手段でデコードできた時間次元を有する前ディジタルオーディオ情報およびその障害ディジタルオーディオ情報より後に伝送され且つ上記のオーディオデコード手段でデコードできた時間次元を有する後ディジタルオーディオ情報を、それぞれ周波数領域に変換し、変換後の周波数次元を有する前ディジタルオーディオ情報および後ディジタルオーディオ情報から中間周波数ディジタルオーディオ情報を作成し、この中間周波数ディジタルオーディオ情報を時間領域に逆変換して得られる中間ディジタルオーディオ情報を、上記の障害ディジタルオーディオ情報を削除した部分またはその近傍に加重加算することにより、聴感補正を施す聴感補正手段とをそなえて構成されており、また、この聴感補正手段が、上記の中間ディジタルオーディオ情報にウインドウ関数をかけたものを、上記の障害ディジタルオーディオ情報を削除した部分またはその近傍に加重加算するように構成されているので、実用上十分な聴感補正が行なえ、ギャップフィラーや中継局設備の設置個数を増加させずに、電波障害による放送瞬断の発生に対して、放送再生を継続することができ、投資コストの削減が図れる利点がある。
【0119】
さらに、本発明のディジタルオーディオ再生装置は、蓄積媒体または伝送媒体から放送/通信衛星を経由してフレーム単位で送られてくるコード化されたディジタルオーディオ情報を含む変調データを受信して再生する移動式のディジタルオーディオ再生装置であって、その変調データを受信する受信手段と、この受信手段で受信された変調データを復調する復調手段と、この復調手段で復調された変調データ中の上記のディジタルオーディオ情報について、フレーム単位でデコード処理を施すオーディオデコード手段と、このオーディオデコード手段で上記のディジタルオーディオ情報のデコードができなかった場合に、デコードができなかったフレームに収容されている障害ディジタルオーディオ情報に関して、聴感補正を施す聴感補正手段とが設けられているので、放送電波伝送時においての聴感補正を簡単に行なえ、移動体衛星放送システムにおいて全体の設備投資額を低減できる利点がある。
【0120】
加えて、本発明のディジタルオーディオ再生装置は、複数のフレームで作成された放送ディジタルデータを構成する所望のフレームと隣接する少なくとも一方のフレームが、この所望のフレームと所定の時間だけ離れた位置に再配置されるようインタリーブ操作が施された変調データを受信して再生するものであって、変調データを受信する受信手段と、この受信手段で受信された変調データを復調する復調手段と、復調手段で復調された変調データ中のディジタルオーディオ情報について、フレーム単位でデコード処理を施すオーディオデコード手段と、このオーディオデコード手段でディジタルオーディオ情報のデコードができなかった場合に、デコードができなかったフレームに収容されている障害ディジタルオーディオ情報に関して、聴感補正を施す聴感補正手段とが設けられているので、移動体が受信不能な箇所を通過するときに起こるバースト的な受信不能状態に対しても、連続したフレームの欠落が発生しにくくなり、一層効果的な聴感補正が行なわれるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるディジタルオーディオ再生装置のブロック構成図である。
【図2】本発明が適用されるシステムの構成図である。
【図3】第1の態様としての聴感補正手段を有するディジタルオーディオ再生装置のブロック図である。
【図4】第2の態様としての聴感補正手段を有するディジタルオーディオ再生装置のブロック図である。
【図5】第3の態様としての聴感補正手段を有するディジタルオーディオ再生装置のブロック図である。
【図6】聴感補正手段の構成例を示す図である。
【図7】(a)はk種類の番組データを説明する図であり、(b)は放送局から送出されるフレームインタリーブ処理を施されて時間軸上で多重化された送出データを説明する図である。
【図8】(a)は電波遮断によるフレーム欠落がある受信データを説明する図であり、(b)はデマルチプレクスさせた後の番組データを説明する図である。
【図9】(a)はデマルチプレクスされた受信オーディオストリームを説明する図であり、(b)はデコードされた後のオーディオデータを説明する図であり、(c)は前後のフレームを用いて合成する聴感補正処理をした後のオーディオデータを説明する図である。
【図10】(a)はデマルチプレクスされた受信オーディオストリームを説明する図であり、(b)はデコードされた後のオーディオデータを説明する図であり、(c)は前後フレームデータを加重加算する聴感補正処理をした後のオーディオデータを説明する図である。
【図11】聴感補正手段のメインフローを説明する図である。
【図12】前フレームを用いた補正処理フローを説明する図である。
【図13】後フレームを用いた補正処理フローを説明する図である。
【図14】前後フレームを用いた補正処理フローを説明する図である。
【図15】(a)はデマルチプレクスされた受信オーディオストリームを説明する図であり、(b)はデコードされた後のオーディオデータを説明する図であり、(c)はデコード不可フレームを詰める聴感補正処理をした後のオーディオデータを説明する図である。
【図16】デコード不可フレームに収容されている障害ディジタルオーディオ情報を削除して、詰める処理を施す処理のフローを説明する図である。
【図17】(a)はデマルチプレクスされた受信オーディオストリームを説明する図であり、(b)はデコードされた後のオーディオデータを説明する図であり、(c)は前後フレームからの合成による聴感補正処理をした後のオーディオデータを説明する図である。
【図18】デコード不可フレームに収容されている障害ディジタルオーディオ情報を削除して、詰める処理を施し、且つ時間のずれを補正する時間調整データ処理のフローを説明する図である。
【図19】(a)はデマルチプレクスされた受信オーディオストリームを説明する図であり、(b)はデコードされた後のオーディオデータを説明する図であり、(c)はその拡大図であり、(d)は0レベルデータが挿入されたオーディオデータを説明する図であり、(e)はオーディオ信号レベルの小さい部分に0レベルデータを挿入する聴感補正処理をした後のオーディオデータを説明する図である。
【図20】(a)は原オーディオデータを説明する図であり、(b)はオーディオ信号レベルが急激に変化する部分にデータを挿入する聴感補正処理をした後のオーディオデータを説明する図である。
【図21】(a)は原オーディオデータを説明する図であり、(b)はある範囲内でオーディオ音量の小さい部分にデータを挿入する聴感補正処理をした後のオーディオデータを説明する図である。
【図22】(a)は原オーディオデータを説明する図であり、(b)はある範囲内でオーディオ音量変化の小さい部分にデータを挿入する聴感補正処理をした後のオーディオデータを説明する図である。
【図23】(a)はデマルチプレクスされた受信オーディオストリームを説明する図であり、(b)はデコードされた後のオーディオデータを説明する図であり、(c)は切り出されたフレームデータを周波数変換したスペクトラムから作成された予測スペクトラムを説明する図であり、(d)はデータにウィンドウ関数を掛け合わせたものとを加算して、補間データを作成することを示す図であり、(e)は、周波数領域での操作による聴感補正処理をした後のオーディオデータを説明する図である。
【符号の説明】
1a,41a アンテナ
1b 受信部
2 復調部
3a エラー訂正部
3b オーディオ情報分離部
4 オーディオデコード部
4a デコード状態信号
5,7,8 聴感補正手段
5a 第1スムージング処理手段
6 オーディオ・ディジタル・アナログ変換部
7a 第2スムージング処理手段
7b 時間調整データ挿入手段
10,11,12,40 ディジタルオーディオ再生装置
13 入力バッファ
14 マイクロプロセッサ
15 プログラムメモリ
16 出力バッファ
20−1〜20−K,20−T 番組データ
21 受信データ
21−1〜21−K 番組データ
22,23,25,26,27,31 受信オーディオストリーム(データ)
22′,23′,25′,26′,27′,31′ 補正データ
22a〜22g,23a〜23c,25a〜25g,26a〜26g,31a〜31c フレーム位置
24a,24b 重み
28a,28b,33a,33c オーディオデータ
27a 0レベルデータ
29−1,29−2,30−1,30−2 範囲
28c,29a,29b,30a,30b 補間データ
32a,32b 周波数スペクトラム
32c 予測スペクトラム
33b,33d ウィンドウ関数
41 受信手段
42 復調手段
43 エラー訂正手段
44 オーディオ情報分離手段
45 オーディオデコード手段
46 聴感補正手段
47 ディジタル・アナログ変換手段
50a 放送局
50b パラボラアンテナ
51 静止衛星
52 携帯受信端末
53 車載端末
54 ギャップフィラー

Claims (10)

  1. フレーム単位で送られてくるコード化されたディジタルオーディオ情報を含む変調データを受信する受信手段と、
    該受信手段で受信された該変調データを復調する復調手段と、
    該復調手段で復調された該変調データ中の該ディジタルオーディオ情報について、フレーム単位でデコード処理を施すオーディオデコード手段と、
    該オーディオデコード手段で該ディジタルオーディオ情報のデコードができなかった場合は、デコードができなかったフレームに収容されている障害ディジタルオーディオ情報を削除するとともに、オーディオ信号の音量変化の絶対値が予め設定された設定値の範囲外となる部分に、該障害ディジタルオーディオ情報を削除することにより生じる時間のずれを補正すべき時間調整データを挿入することにより聴感補正を施す聴感補正手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、ディジタルオーディオ再生装置。
  2. 該聴感補正手段が、該障害ディジタルオーディオ情報を削除することにより生じる該障害ディジタルオーディオ情報に隣接するディジタルオーディオ情報間の境界をスムージングする第2スムージング処理手段をそなえていることを特徴とする、請求項記載のディジタルオーディオ再生装置。
  3. 聴感補正手段が、上記の両隣接ディジタルオーディオ情報から該時間調整データを作成するように構成されたことを特徴とする、請求項記載のディジタルオーディオ再生装置。
  4. 聴感補正手段が、オーディオ信号の音量変化の絶対値が第1設定値以上となる部分に、該時間調整データを挿入するように構成されたことを特徴とする、請求項記載のディジタルオーディオ再生装置。
  5. 聴感補正手段が、該障害ディジタルオーディオ情報を削除した部分以降の所定範囲内で、オーディオ信号の音量変化の絶対値が第2設定値以下となる部分に、該時間調整データを挿入するように構成されたことを特徴とする、請求項記載のディジタルオーディオ再生装置。
  6. 該第2設定値を、所定時間あるいは所定フレーム数の間の音量平均値又は、過去の部分の加重量が相対的に小さくなるように加重平均して得られる音量値に対して、正の相関関係をもつようにして、可変とすることを特徴とする、請求項記載のディジタルオーディオ再生装置。
  7. 該聴感補正手段が、該障害ディジタルオーディオ情報より先に伝送され且つ該オーディオデコード手段でデコードできた時間次元を有する前ディジタルオーディオ情報および該障害ディジタルオーディオ情報より後に伝送され且つ該オーディオデコード手段でデコードできた時間次元を有する後ディジタルオーディオ情報を、それぞれ周波数領域に変換し、変換後の周波数次元を有する前ディジタルオーディオ情報および後ディジタルオーディオ情報から中間周波数ディジタルオーディオ情報を作成し、該中間周波数ディジタルオーディオ情報を時間領域に逆変換して得られる中間ディジタルオーディオ情報を、該障害ディジタルオーディオ情報を削除した部分またはその近傍に加重加算することにより、聴感補正を施すように構成されたことを特徴とする、請求項1記載のディジタルオーディオ再生装置。
  8. 該聴感補正手段が、該中間ディジタルオーディオ情報にウインドウ関数をかけたものを、該障害ディジタルオーディオ情報を削除した部分またはその近傍に加重加算するように構成されたことを特徴とする、請求項記載のディジタルオーディオ再生装置。
  9. 当該ディジタルオーディオ再生装置が、蓄積媒体または伝送媒体から放送/通信衛星を経由してフレーム単位で送られてくるコード化されたディジタルオーディオ情報を含む変調データを受信して再生する移動式のディジタルオーディオ再生装置であことを特徴とする、請求項1記載のディジタルオーディオ再生装置。
  10. 当該ディジタルオーディオ再生装置が、複数のフレームで作成された放送ディジタルデータを構成する所望のフレームと隣接する少なくとも一方のフレームが、該所望のフレームと所定の時間だけ離れた位置に再配置されるようインタリーブ操作が施された変調データを受信して再生するディジタルオーディオ再生装置であことを特徴とする、請求項1記載のディジタルオーディオ再生装置。
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