JP4249595B2 - 高周波スイッチ回路及び高周波スイッチ部品 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯電話等の通信機器に組み込まれ、信号経路の切り替えを行うのに用いられる高周波スイッチ回路及びそれを用いた高周波スイッチ部品に関するものである。
従来より、高周波スイッチ回路は、通信機器等において送信信号及び受信信号の送受信を交互に切り替えるために用いられている。
図7は従来の高周波スイッチ回路の一例を示す等価回路図である。同図に示す高周波スイッチ回路は、アンテナ端子Ant、送信端子Tx、受信端子Rxを備えており、前記送信端子Txとアンテナ端子Antとの間に第1のスイッチングダイオードD1を、前記受信端子Rxとアンテナ端子Antとの間にストリップラインSL1を接続するとともに、前記ストリップラインSL1の受信端子Rx側端部とグランド電位との間に第2のスイッチングダイオードD2を接続した構造となっている(例えば、特許文献1参照。)。
以下に、上述した高周波スイッチ回路を用いて送信信号と受信信号の送受信を切り替える際の回路動作について説明する。
まず、送信信号の送信時には、制御端子Vcから第1、第2のスイッチングダイオードD1、D2に対して順バイアス(制御端子Vcからの制御信号がハイレベル)をかけ、第1、第2のスイッチングダイオードD1、D2をオンにする。このとき第1のスイッチングダイオードD1がオンになることで、送信端子Txを介して入力された送信信号はアンテナ端子Antに流れる。一方、第2のスイッチングダイオードD2がオンになることで、ストリップラインSL1がスイッチングダイオードD2を介してグランドに接地され、送信信号の通信周波数で共振する。その結果、ストリップラインSL1のインピーダンスは極大となり、送信信号の受信端子Rx側への侵入を阻止するように作用する。
また、受信信号の受信時には、制御端子Vcに制御電圧が印加されず(制御端子Vcからの制御信号がローレベル)、第1、第2のスイッチングダイオードD1、D2は共にオフとなる。従って、アンテナ端子Antより入力された受信信号は送信端子Tx側には流れずにストリップラインSL1を通過して受信端子Rx側へ流れる。
このように、制御端子Vcからの制御電圧によりスイッチングイオードD1、D2のオン・オフを制御するとともに、ストリップラインSL1をグランド電位に短絡させた際の共振を利用することにより送信信号と受信信号の送受信が切り替えられる。
特開平6−197040号公報
しかしながら、上述した従来の高周波スイッチ回路においては、第2のスイッチングダイオードD2に若干のインダクタンスが存在しており、送信時に、ストリップラインSL1のインピーダンスを無限大となすことはできないことから、送信信号の漏洩を完全に阻止することは不可能であった。そのため、送信信号が受信端子Rx側へ漏洩してしまい、その信号レベルが強い場合、漏洩信号が受信端子Rxを介して外部の受信回路内に入り込むことによって、受信回路の誤作動が誘発されるという欠点を有していた。
また、上述した従来の高周波スイッチ回路を携帯電話機等のフロントエンドモジュールとして用いた場合には、上記漏洩信号が受信端子Rx側に侵入し、そのような不要信号が音に変換されてしまうと通話品質の低下を招来する欠点も有していた。
本発明は上記欠点に鑑み案出されたもので、その目的は、漏洩信号を有効に低減させ、受信回路を正確に動作させることができるとともに、携帯電話機のフロントエンドモジュールに用いる場合には通話品質を高く維持することができる、高周波スイッチ回路及び高周波スイッチ部品を提供することにある。
本発明の高周波スイッチ回路は、アンテナに接続されるアンテナ端子と送信回路に接続される送信端子との間に第1のスイッチングダイオードからなる第1スイッチ手段を、前記アンテナ端子と受信回路に接続される受信端子との間に一端がアンテナ端子に接続され他端が受信端子に接続されたストリップラインおよび該ストリップラインの受信端子側端部と一端が接続され他端がグランド電位に接続された第2のスイッチングダイオードからなる第2スイッチ手段を設けてなり、前記第1、第2スイッチ手段のオン・オフを制御し、アンテナ−送信回路間の接続とアンテナ−受信回路間の接続とを切り替えることによって送信信号・受信信号を交互に送受信する高周波スイッチ回路において、前記送信端子と前記受信端子との間に、一端が前記第1のスイッチングダイオードと前記送信端子との間に接続され、他端が前記第2のスイッチングダイオードのアノードまたはカソードに接続されたコンデンサを配置したことを特徴とするものである。
更にまた、本発明の高周波スイッチ回路は、上記構成において、前記コンデンサ前記受信端子との間に受信信号を遮断するバンドパスフィルタを備えていることを特徴とするものである。
また更に、本発明の高周波スイッチ部品は、複数の誘電体層を積層して成る積層体に、いずれかの構成の本発明の高周波スイッチ回路を設けて成る高周波スイッチ部品であって、前記コンデンサが、前記積層体を構成する誘電体層と該誘電体層を介して対向する一対の電極とにより構成されていることを特徴とするものである。
本発明の高周波スイッチ回路によれば、送信端子と受信端子との間に、送信信号の位相、及び送信信号のレベルを変化させた変換信号を生成するためのコンデンサを接続し、該コンデンサより出力した変換信号を第2スイッチ手段よりも受信端子側で、アンテナ端子と受信端子間に漏洩する送信信号の漏洩信号と合成するようにしたことから、漏洩信号と変換信号とが打ち消し合うことにより、受信端子を介して外部の受信回路に侵入する漏洩信号の信号レベルを低減させることができる。これにより、漏洩信号に起因した受信回路の誤作動を有効に防止して受信回路を正確に動作させることが可能となる。
また、本発明の高周波スイッチ回路を携帯電話機のフロントエンドモジュールに用いる場合には、漏洩信号が音に変換される際にその影響が殆どない程度にまで漏洩信号の信号レベルを低減させることができ、携帯電話機の通話品質を向上させることが可能となる。
そして、本発明の高周波スイッチ部品によれば、本発明のスイッチ回路が複数の誘電体層を積層して成る積層体に設けられ、そのコンデンサは積層体を構成する誘電体層と該誘電体層を介して対向する一対の電極とを含んで構成されるようになっている。これにより、高周波スイッチ部品の構成を簡素化することができ、またチップ状コンデンサを積層体上に実装して高周波スイッチ部品を構成する場合に比べ、チップ状部品の実装領域を積層体の主面に確保する必要がなく、高周波スイッチ部品の小型化に供することができる。
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の高周波スイッチ回路をDCS(Digital Communication System)通信方式(送信周波数帯域:1710〜1785MHz、受信周波数帯域:1805〜1880MHz)用の高周波スイッチ回路に適用した実施形態を示す等価回路図であり、同図に示す高周波スイッチ回路は、概略的に、アンテナ端子Ant−送信端子Tx間に接続される第1スイッチ手段SW1と、アンテナ端子Ant−受信端子Rx間に接続される第2スイッチ手段SW2と、送信端子Tx−受信端子Rx間に接続される変換回路XであるコンデンサC5とで構成されている。
第1スイッチ手段SW1は、第1のスイッチングダイオードD1から成り、そのアノードは二手に分岐し、その一方はコンデンサC1を介して送信端子Txに、他方はコイルLを介して制御端子Vcに接続され、また、カソードはコンデンサC2を介してアンテナ端子Antに接続される。ここで、第1のスイッチングダイオードD1の端子間容量は例えば0.15pF、その高周波順抵抗は例えば1.0Ω、またコンデンサC1、C2の容量は例えば33pF、コイルLのインダクタンスは例えば47nH、抵抗Rの電気抵抗値は例えば30Ωに設定される。
この第1スイッチ手段SW1は、制御端子Vcを介して入力される制御信号によってスイッチング動作が制御される。即ち、送信時に制御信号がハイレベルになると第1スイッチ手段がオン状態となり、アンテナ端子Antと送信端子Txとが電気的に接続される。また、受信時に制御信号がローレベルになると第1スイッチ手段はオフ状態となり、アンテナ端子Antと送信端子Txとを電気的に遮断する。
尚、抵抗Rは制御信号のレベルを制限するためのもの、コイルLは送信信号等の高周波成分が制御端子Vc側に漏洩するのを防ぐためのものである。
一方、第2スイッチ手段SW2は、受信端子Rxとアンテナ端子Antとの間に接続されるストリップラインSL1及び該ストリップラインSL1の受信端子Rx側端部とグランド電位GNDとの間に接続される第2のスイッチングダイオードD2を組み合わせて成り、第2スイッチングダイオードD2のアノードはコンデンサC3を介して受信端子Rxに接続され、そのカソードはコンデンサC4を介してグランド電位GNDに接続される。第2のスイッチングダイオードD2の端子間容量は例えば0.15pF、その高周波順抵抗は例えば1.0Ω、またコンデンサC3の容量は例えば33pF、コンデンサC4の容量は例えば6.0pFに設定される。尚、ストリップラインSL1の共振周波数は、ストリップラインSL1の形状やグランド電極との間に介在される誘電体層の比誘電率、厚み等によって決定される。
この第2スイッチ手段SW2は、先に述べた制御信号によって第1スイッチ手段SW1のオン・オフ状態とは逆の状態になるよう制御される。即ち、送信時に制御信号がハイレベルになると第2スイッチ手段がオフ状態となり、アンテナ端子Antと受信端子Rxとを電気的に遮断する。また、受信時に制御信号がローレベルになると第2スイッチ手段がオン状態となり、アンテナ端子Antと受信端子Rxとが電気的に接続される。
このように、制御信号がハイレベルのときは第1スイッチ手段SW1がオン、第2スイッチ手段SW2がオフ状態となり、制御信号がローレベルのときは第1スイッチ手段SW1がオフ、第2スイッチ手段SW2がオン状態となる。
そして、コンデンサC5の一方の端子は第1のスイッチングダイオードD1と送信端子Txとの間に接続され、他方の端子は第2のスイッチングダイオードD2とグランド電位GNDとの間に接続される。
かかるコンデンサC5には、送信端子Txを介して入力される送信信号が第1スイッチ手段SW1に伝播するのと同じタイミング、同じ強さで入力されるようになっており、コンデンサC5は送信時、コンデンサC5に入力される送信信号の位相を変換させるとともに、その信号レベルを減衰させた変換信号を生成し、これを第2のスイッチングダイオードD2を介して接続点Bに送り出す作用を為す。従って、第2スイッチ手段SW2を介して受信端子Rx側へ漏洩する送信信号の漏洩信号を打ち消すように変換信号の位相及び信号レベルを設定しておくことにより、漏洩信号と変換信号とを合成して、外部の受信回路に侵入する漏洩信号の信号レベルを有効に低減させることができ、漏洩信号に起因する受信回路の誤動作を有効に抑えることが可能となる。
また、この高周波スイッチ回路1を携帯電話機のフロントエンドモジュールとして用いる場合には、漏洩信号が音に変換される際にその影響が殆どない程度まで漏洩信号の信号レベルを低減させることができ、携帯電話機の通話品質を向上させることが可能となる。
このようなコンデンサC5の容量は、次のようにして決定される。
まず、コンデンサC5が接続されていない高周波スイッチ回路における漏洩信号の信号レベルを測定する。次に、この高周波スイッチ回路にコンデンサC5を接続し、漏洩信号の信号レベルを測定しながらコンデンサC5の容量をパラメータとして変化させていく。そして、漏洩信号の信号レベルが最も低減したときのコンデンサC5の容量が本発明の高周波スイッチ回路におけるコンデンサC5の最適容量として決定される。このようにして容量を決定したコンデンサC5が、漏洩信号を打ち消すような変換信号を生成する変換回路Xとして機能する。例えば、第1、第2のスイッチングダイオードD1、D2の端子間容量が0.15pF、その高周波順抵抗が1.0Ω、コンデンサC1〜C3の容量がそれぞれ33pF、コンデンサC4の容量が6.0pF、抵抗Rの電気抵抗値が30Ω、コイルLのインダクタンスが47nHのとき、コンデンサC5の最適容量は0.5pFと決定される。
次に、上述した高周波スイッチ回路1を用いて送信信号と受信信号の送受信を切り替える際の回路動作について説明する。
送信端子Txからアンテナ端子Antに送信信号を送る場合は、制御端子Vcから第1、第2のスイッチングダイオードD1、D2に対して順バイアスの電圧となる制御信号を供給し、第1、第2のスイッチングダイオードD1、D2をオンにする。第1のスイッチングダイオードD1がオンになることで、送信端子Tx−アンテナ端子Ant間が電気的に接続され、送信端子Txを介して入力した送信信号がアンテナ端子Ant側に送られる。
このとき、送信信号は変換回路Xにも入力され、該変換回路において送信信号の位相を変位させるとともに、漏洩信号と同レベルまで減衰してなる変換信号が生成される。この変換信号が第2のスイッチングダイオードD2を経由してストリップラインの受信端子側の接続点Bに送り出されると、受信端子Rx側へ漏洩する送信信号の漏洩信号と合成され、両信号が打ち消し合うことによって外部の受信回路に侵入する漏洩信号の信号レベルが有効に低減される。
尚、漏洩信号が発生するメカニズムは上述したように、第2のスイッチングダイオードD2に若干のインダクタンスが存在し、送信時にストリップラインSL1のインピーダンスを無限大となすことはできないからである。
一方、アンテナ端子Antで受信した受信信号を受信端子Rxを介して受信回路に送る場合は、第1、第2のスイッチングダイオードD1、D2にこれらスイッチングダイオードD1、D2をオフとする制御信号(電圧を印加した場合も含む)を制御端子Vcを介して供給し、第1、第2のスイッチングダイオードD1、D2をオフにする。第2のスイッチングダイオードがオフになることでストリップラインSL1が単なる伝送路として作用し、アンテナ端子Ant−受信端子Rx間が電気的に接続され、アンテナ端子Antを介して入力される受信信号は受信端子Rx側に送り出される。また、第1のスイッチングダイオードD1がオフになることでアンテナ端子Ant−送信端子Tx間は電気的に遮断され、受信信号は送信端子Tx側には流れない。このとき、コンデンサC5の一方の端子は第2のスイッチングダイオードD2のカソード側に接続されているため、受信信号がコンデンサC5を介して送信端子Tx側に漏洩することはない。
かくして上述した本実施形態の高周波スイッチ回路1は、外部からの制御信号により第1、第2のスイッチングダイオードD1、D2のオン・オフを高速で切り換えながら、ストリップラインSL1がグランド電位GNDに短絡するときの共振を利用して送信信号と受信信号の送受信切り替えることによって高周波スイッチ回路として機能する。
次に、上述した高周波スイッチ回路を積層体の内部に備えた高周波スイッチ部品について図2、図3を用いて説明する。
図2は本発明の一実施形態に係る高周波スイッチ部品の外観斜視図であり、図3(b)〜(f)は図2に示す高周波スイッチ部品の各層の上面図である。同図に示す高周波スイッチ部品は、複数の誘電体層20a〜20fからなる積層体2上面にチップ部品8を搭載するとともに、その内部に伝送線路21やコンデンサ用電極22などの内部電極層を形成している。また、積層体2の下面には図3(g)に示す如く各種端子電極が形成されている。尚、図3(a)は誘電体層20aにチップ部品8を搭載したときの上面図である。
前記積層体2は、複数の誘電体層20a〜20fを積層して形成されており、各誘電体層は誘電体セラミック材料、焼結剤、低融点ガラス材料等によって形成されている。かかる誘電体セラミック材料としては、例えば、BaO−TiO系、Ca−TiO系、MgO−TiO系等のセラミック材料が用いられ、各誘電体層の厚みは、1層あたり50〜300μm程度に設定されている。
このような積層体2の上面には、各チップ部品8の端子と1対1に対応する一対のランド9が被着形成されている。そしてこのランド9にチップ部品8の端子を導電性接着剤を介して接合することによりチップ部品8が取り付けられている。本実施形態ではかかるチップ部品8として、第1、第2のスイッチグダイオードD1、D2を形成するPINダイオード、抵抗Rを形成するチップ抵抗、コイルLを形成するチップインダクタ、コンデンサC1〜C3を形成するチップコンデンサを用いている。
また、積層体2の内部には、コンデンサ用電極22及び伝送線路21が形成されている。
前記伝送線路21は誘電体層20cの上面に所定の帯状パターンをなすように形成されており、これによってストリップラインSL1が形成されている。
また前記コンデンサ用電極22は、誘電体層20d、20eの上面に形成されており、このコンデンサ用電極22同士を間に誘電体層20d介して対向配置させることによって変換回路Xとして機能するコンデンサC5を形成している。
上述した高周波スイッチ部品は、コンデンサC5が、積層体2を構成する各誘電体層20〜20fのうち例えば誘電体層20dと該誘電体層20dを介して対向する一対のコンデンサ電極22とで構成されていることから、高周波スイッチ部品の全体構造を簡素化することができ、これをチップ部品で形成する場合と比し、高周波スイッチ部品の小型化に供することができる利点がある。
尚、積層体2の内部に形成されるこれらのコンデンサ用電極22、伝送線路23、例えばAg、Ag−Pd、Ag−Pt等のAg合金を主成分とする導電材料から成り、その厚みは例えば5〜25μmに設定される。
また、積層体2の下面には図3(h)に示す如く、アンテナ端子電極3、送信端子電極4、受信端子電極5、制御端子電極6、グランド端子電極7が形成されている。これらの端子電極は積層体内部に形成される導体層と同様に、Ag、Ag−Pd、Ag−Pt等のAg合金を主成分とする導電材料から成り、その厚みは例えば5〜25μmに設定される。
上述した各種チップ部品、内部電極層、端子電極が誘電体層に形成されたビアホール等によって電気的に接続されて、図1に示すような高周波スイッチ回路1が作製される。
実験例
次に上述した本発明の作用効果について、図6を用いて説明する。
図6(a)は比較例として従来品の高周波スイッチ回路1を用いて送信信号の通過損失特性を測定した結果を示すグラフ、図6(b)は本発明品の高周波スイッチ回路を用いて送信信号の通過損失特性を測定した結果を示すグラフである。
尚、上述の測定に用いた実験サンプルは、いずれも高周波スイッチ回路1を、端子間容量が0.15pF、順抵抗が1.0Ωの第1、第2のスイッチングダイオードD1、D2と、容量が33pFのコンデンサC1〜C3と、容量が6.0pFのコンデンサC4と、幅0.1mm、長さ6.0mmの伝送線路を有し、グランド電極との間に介在される誘電体層の比誘電率εrを18.7に設定したストリップラインSL1と、電気抵抗値が30Ωの抵抗Rと、インダクタンスが47nHのコイルLとで構成したものであり、送信周波数帯域は1710〜1785MHz付近とした。そして、図6(b)の測定に用いた本発明品においては、更に容量が0.5pFのコンデンサC5を用い、漏洩信号の位相に対して185.7°だけ位相をずらした変換信号を発生させるように構成した。
図6によれば、(a)に示す従来品では、送信周波数帯域(1710〜1785MHz)付近の通過損失特性は悪く、その測定値は約−25dBであるのに対し、(b)に示す本発明品では、送信周波数帯域(1710〜1785MHz)付近の通過損失特性が−30dB以下と大幅に改善されており、アイソレーションが向上していることがわかる。これは、漏洩信号の位相に対して185.7°位相をずらした変換信号を漏洩信号に合成することによって、両信号が打ち消し合い、受信端子Rxを介して外部の受信回路に侵入する漏洩信号の信号レベルが大幅に低減したことによるものである。
これらの結果から、受信回路に侵入する漏洩信号の信号レベルを大幅に低減させて漏洩信号に起因した受信回路の誤作動を有効に防止するには、従来品に比べ本発明品が優れていることがわかる。
尚、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
例えば上述の実施形態においては、第1のスイッチングダイオードD1とコンデンサC1との接続点に抵抗Rを介して制御端子Vcを接続するように高周波スイッチ回路を構成したが、これに代えて、図4に示すように第2のスイッチングダイオードD2とコンデンサC4との間に抵抗Rを介して制御端子Vcを接続して高周波スイッチ回路を構成するようにしてもよい。
また、上述の実施形態においては、コンデンサC5の一端を第2のスイッチングダイオードD2のカソード側に接続することにより、受信時、受信信号がコンデンサC5を介して送信端子Txに流れないようにしたが、これに代えて、受信端子RxとコンデンサC5との間に、送信信号の周波数帯域のみを通過させるバンドパスフィルタBPFを接続して、受信時、受信信号が送信端子Tx側に流れないようにしてもよい。このようなバンドパスフィルタBPFとしては、例えば、図5の等価回路図に示すように、2つのLC共振回路を並列に接続したものが好適に用いられる。
更にまた、上述の実施形態においては、本発明の高周波スイッチ回路をDCS通信方式の通信機器に用いられる回路の一例として説明したが、他の時分割接続の通信方式、例えばGSM(Global System for Mobile Communication)通信方式やPCS(Personal Communication System)通信方式の通信機器に用いられる回路として適用してもよいことは言うまでもない。
本発明の一実施形態に係る高周波スイッチ回路の等価回路図である。 本発明の一実施形態に係る高周波スイッチ部品の外観斜視図である。 (a)は図2の高周波スイッチ部品の上面図、(b)〜(g)は図2の高周波スイッチ部品の各層の上面図(f)は図2の高周波スイッチ部品の下面図である。 本発明の他の実施形態に係る高周波スイッチ回路の等価回路図である。 本発明の他の実施形態に係る高周波スイッチ回路の等価回路図である。 (a)は従来品の高周波スイッチ回路1を用いて送信信号の通過損失特性を測定した結果を示すグラフ、(b)は本発明品の高周波スイッチ回路を用いて送信信号の通過損失特性を測定した結果を示すグラフである。 従来の高周波スイッチ回路の一例を示す等価回路図である。
符号の説明
Tx・・・送信端子
Rx・・・受信端子
Ant・・・アンテナ端子
SW1・・・第1スイッチ手段
SW2・・・第2スイッチ手段
X・・・変換回路
C5・・・コンデンサ
Vc・・・制御端子
D1・・・第1のスイッチングダイオード
D2・・・第2のスイッチングダイオード
SL・・・ストリップライン
R・・・抵抗
L・・・コイル
BPF・・・バンドパスフィルタ
1・・・高周波スイッチ回路
2・・・積層体
3・・・アンテナ端子電極
4・・・送信端子電極
5・・・受信端子電極
6・・・制御端子電極
7・・・グランド端子電極
8・・・チップ部品
9・・・ランド
20〜20f・・・誘電体層
21・・・伝送線路
22・・・コンデンサ用電極

Claims (3)

  1. アンテナに接続されるアンテナ端子と送信回路に接続される送信端子との間に第1のスイッチングダイオードからなる第1スイッチ手段を、前記アンテナ端子と受信回路に接続される受信端子との間に一端がアンテナ端子に接続され他端が受信端子に接続されたストリップラインおよび該ストリップラインの受信端子側端部と一端が接続され他端がグランド電位に接続された第2のスイッチングダイオードからなる第2スイッチ手段を設けてなり、
    前記第1、第2スイッチ手段のオン・オフを制御し、アンテナ−送信回路間の接続とアンテナ−受信回路間の接続とを切り替えることによって送信信号・受信信号を交互に送受信する高周波スイッチ回路において、
    前記送信端子と前記受信端子との間に、一端が前記第1のスイッチングダイオードと前記送信端子との間に接続され、他端が前記第2のスイッチングダイオードのアノードまたはカソードに接続されたコンデンサを配置したことを特徴とする高周波スイッチ回路。
  2. 前記コンデンサ前記受信端子との間には、受信信号を遮断するバンドパスフィルタを備えていることを特徴とする請求項1に記載の高周波スイッチ回路。
  3. 請求項1または請求項に記載の高周波スイッチ回路を、複数の誘電体層を積層して成る積層体に設けてなる高周波スイッチ部品であって、
    記コンデンサが、前記積層体を構成する前記誘電体層と該誘電体層を介して対向する一対の電極とにより構成されていることを特徴とする高周波スイッチ部品。
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