JP4248276B2 - Iii族窒化物の結晶製造方法 - Google Patents

Iii族窒化物の結晶製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク用青紫色光源,紫外光源(LD,LED),電子写真用青紫色光源,III族窒化物電子デバイスなどに利用されるIII族窒化物の結晶製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、紫〜青〜緑色光源として用いられているInGaAlN系(III族窒化物)デバイスは、その殆どがサファイアあるいはSiC基板上に、MO−CVD法(有機金属化学気相成長法)やMBE法(分子線結晶成長法)等を用いた結晶成長により作製されている。サファイアやSiCを基板として用いた場合の問題点としては、III族窒化物との熱膨張係数差や格子定数差が大きいことに起因する結晶欠陥が多くなることが挙げられる。このためにデバイス特性が悪いという問題、例えば発光デバイスの寿命を長くすることが困難であったり、動作電力が大きくなったりするという問題が生じる。
【0003】
更に、サファイア基板の場合には絶縁性であるために、従来の発光デバイスのように基板側からの電極取り出しが不可能であり、結晶成長した窒化物半導体表面側からの電極取り出しが必要となる。その結果、デバイス面積が大きくなり、高コストにつながるという問題がある。
【0004】
また、サファイア基板上に作製したIII族窒化物半導体デバイスは、劈開によるチップ分離が困難であり、レーザダイオード(LD)で必要とされる共振器端面を劈開で得ることは容易ではない。このため、現在はドライエッチングによる共振器端面形成や、あるいはサファイア基板を100μm以下の厚さまで研磨した後に、劈開に近い形での共振器端面形成を行っている。この場合にも従来のLDのような共振器端面とチップ分離を単一工程で、容易に行うことが不可能であり、工程の複雑化ひいてはコスト高につながる。
【0005】
これらの問題を解決するために、サファイア基板上でのIII族窒化物半導体膜の選択横方向成長やその他の工夫を行うことで、結晶欠陥を低減させることが提案されている。この手法では、サファイア基板上にGaN膜を選択横方向成長しない場合に比較して、結晶欠陥を低減させることが可能となっているが、サファイア基板を用いることに依る、絶縁性と劈開に関する前述の問題は依然として残っている。更には、工程が複雑化すること、及びサファイア基板とGaN薄膜という異種材料の組み合わせに伴う基板の反りという問題が生じる。これらは高コスト化につながっている。
【0006】
このような問題を解決するためには、基板上に結晶成長する材料と同一であるGaN基板を用いるのが最も適切である。そのため気相成長,融液成長等によりバルクGaNの結晶成長の研究がなされている。しかし、未だ高品質で且つ実用的な大きさを有するGaN基板は実現されていない。
【0007】
GaN基板を実現する1つの手法として、非特許文献1には、Naをフラックスとして用いたGaN結晶成長方法が提案されている。この方法は、アジ化ナトリウム(NaN)と金属Gaを原料として、ステンレス製の反応容器(容器内寸法;内径=7.5mm、長さ=100mm)に窒素雰囲気で封入し、その反応容器を600〜800℃の温度で24〜100時間保持することにより、GaN結晶を成長させるものである。
【0008】
この非特許文献1の成長条件の場合には、600〜800℃と比較的低温での結晶成長が可能であり、容器内圧力も高々100kg/cm程度と比較的圧力が低く、実用的な成長条件であることが特徴である。
【0009】
しかし、この非特許文献1の方法の問題点としては、得られる結晶の大きさが1mmに満たない程度に小さい点である。すなわち、この非特許文献1では、反応容器が完全に閉じた系であり、外部から原料を補充する事ができない。そのため、結晶成長中に原料が枯渇し、結晶成長が停止するので、得られる結晶の大きさは1mm程度と小さい。この程度の大きさではデバイスを実用化するには小さすぎる。
【0010】
これまで本願の発明者らは、上述の非特許文献1の問題を改善するために、特許文献1,特許文献2の方法を案出してきている。
【0011】
すなわち、特許文献1では、図4に示すように、反応容器101内に成長容器102とIII族金属供給管103を設け、III族金属供給管103に外部から圧力をかけ、フラックスの収容された反応容器102にIII族金属104を追加補給するようにしている。すなわち、この特許文献1には、III族窒化物結晶の大きさを大きくするために、III族窒化物結晶の結晶成長時に、III族金属を追加補充する方法が開示されている。
【0012】
また、特許文献2には、フラックス(Na)とIII族金属(Ga)の混合融液が収容された融液供給管に外部から圧力をかけ、フラックスの収容された成長容器に混合融液を追加補給する方法と、成長容器内にフラックス(Na)とIII族金属(Ga)の金属間化合物を入れ、それを部分的に融解してIII族金属を追加補給する方法が開示されている。
【0013】
【非特許文献1】
Chemistry of Materials Vol.9 (1997) 413−416
【0014】
【特許文献1】
特開2001−58900号公報
【0015】
【特許文献2】
特開平2001−102316号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上述した特許文献1,特許文献2の方法では、原料の追加補給を結晶成長の途中で行なうので、大型結晶を成長させる事が可能であるが、特許文献1の方法では、フラックス(Na)の蒸気が低温部に凝集するため、フラックス(Na)が温度の低いIII族金属供給管103に付着し、供給管の穴105を詰まらせてしまうことがあった。これを防止する為に金属供給管103の温度を上げると、例えばIII族金属がGaの場合では金属供給管の材料であるステンレス等とGaが反応する為、やはり金属供給管を詰まらせてしまうことがあった。
【0017】
また、特許文献2の方法,すなわちフラックスとIII族金属との混合融液を追加する方法では、供給管内にフラックスが存在するので、供給管内でIII族金属と窒素が反応し、III族窒化物が生成され、そのため、供給管が詰まってしまうことがあった。
【0018】
また、金属間化合物をフラックス内に入れて部分的に溶解させた場合には、窒素との反応が急激に進行する為、得られるIII族窒化物の結晶性が悪くなることがあった。
【0019】
本発明は、上述した従来のIII族窒化物結晶の結晶製造方法の問題点を解決し、実用的な大きさの高品質なIII族窒化物結晶を成長させることが可能なIII族窒化物の結晶製造方法を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、反応容器内をIII族窒化物を溶解する温度領域と結晶が成長する温度領域とに制御する工程と、前記反応容器内でアルカリ金属を含む融液中にIII族窒化物を溶解する工程と、前記反応容器の外部から少なくとも窒素ガスを含むガスを入れ、前記融液と前記窒素ガスとを接する工程と、前記反応容器内の前記窒素ガスの圧力を調整する工程と、前記融液中のIII族窒化物が溶解する温度領域の場所とは別の結晶が成長する温度領域の場所にIII族窒化物結晶を再結晶化させて成長する工程とを含むことを特徴としている。
【0021】
また、請求項記載の発明は、請求項1に記載のIII族窒化物の結晶製造方法において、溶解するIII族窒化物は、板状結晶であることを特徴としている。
【0022】
また、請求項記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のIII族窒化物の結晶製造方法において、溶解するIII族窒化物は、III族金属と窒素との量比が化学量論組成もしくはそれに近い比率であることを特徴としている。
【0023】
また、請求項記載の発明は、請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載のIII族窒化物の結晶製造方法において、溶解するIII族窒化物は、アルカリ金属とIII族金属を含む混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから結晶成長されたIII族窒化物結晶であることを特徴としている。
【0024】
また、請求項記載の発明は、請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載のIII族窒化物の結晶製造方法において、III族窒化物を種結晶に結晶成長させることを特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明する。
【0026】
本発明のIII族窒化物の結晶製造方法は、アルカリ金属を含む融液中にIII族窒化物を溶解し、融液中のIII族窒化物が溶解した場所とは別の場所にIII族窒化物結晶を再結晶化させて成長することを特徴としている。
【0027】
すなわち、所定の温度でIII族窒化物をアルカリ金属を含む融液中に保持すると、III族窒化物はある溶解度をもって融液中に溶解する。溶解したIII族窒化物は、温度の低い場所や窒素濃度の高い場所等の過飽和度が大きくなった場所で再析出する。本発明では、原料にIII族窒化物を用いて、それを溶解し、再析出させてIII族窒化物結晶を結晶成長させるものである。
【0028】
なお、本発明において、III族窒化物とは、ガリウム,アルミニウム,インジウムから選ばれる一種類あるいは複数の種類のIII族金属と窒素との化合物を意味している。
【0029】
また、アルカリ金属としては、通常、Na(ナトリウム)やK(カリウム)が使用されるが、その他のアルカリ金属を使用する事もできる。また、アルカリ金属を含む融液中には、別の元素を溶融させておく事もできる。例えば、アルカリ金属を含む融液中に、n型不純物やp型不純物を溶融させドーピングしてもよい。
【0030】
このように、本発明によれば、アルカリ金属を含む融液中にIII族窒化物を溶解し、融液中の溶解した場所とは別の場所にIII族窒化物結晶を再結晶化させて成長するので、従来の結晶成長方法(例えば、前述した特許文献1,特許文献2)で問題となった原料供給管の詰まりや急激な反応による結晶性の悪化といった原料供給に伴う問題が発生するのを防止することができ、結晶成長に必要な原料を安定して供給することができる。その結果、実用的な大きさの高品質のIII族窒化物結晶を成長することができる。
【0031】
なお、上述した本発明のIII族窒化物の結晶製造方法において、アルカリ金属を含む融液は、窒素ガスと接しているのが良い。すなわち、本発明では、所定の温度のアルカリ金属を含む融液中でIII族窒化物を溶解し、融液中の別の場所にIII族窒化物を再析出して結晶成長を行うが、融液は所定の分圧の窒素ガスと気液界面において接しているのが良い。
【0032】
すなわち、III族窒化物が融液に溶解すると、III族窒化物の分解で発生した窒素が気体となって融液中の窒素濃度が低下する。したがって、III族原料に比べ、窒素原料が不足することなる。本発明では、融液に所定の窒素分圧をかけ、窒素分圧を調整することによって、窒素原料の不足を防止する。また、融液中の窒素濃度を制御することで、結晶成長速度や、結晶品質を制御して結晶成長することができる。
【0033】
このように、上述した本発明のIII族窒化物の結晶成長方法において、アルカリ金属を含む融液が、窒素ガスと接しているときには、融液からの窒素抜けが抑制でき、窒素原料の不足を防止できて、高品質の結晶を成長することができる。また、気相の窒素分圧を制御することで、融液中の窒素濃度を制御することができて、結晶成長速度や、結晶品質を制御して結晶成長することができる。その結果、実用的な大きさの高品質のIII族窒化物結晶を製造することができる。
【0034】
また、上述した本発明のIII族窒化物の結晶製造方法において、アルカリ金属を含む融液中に溶解するIII族窒化物は、例えば板状結晶であるのが良い。
【0035】
すなわち、板状結晶は、柱状結晶に比べて、アルカリ金属を含む融液中で溶解しやすく、溶解速度が速いので、再析出に必要な原料を安定して供給することができる。
【0036】
また、上述した本発明のIII族窒化物の結晶製造方法において、溶解するIII族窒化物は、例えば、III族金属と窒素の量比が化学量論組成もしくはそれに近い比率であるのが良い。
【0037】
すなわち、原料となるIII族窒化物が化学量論組成から大きくずれていると、成長速度の低下や成長する結晶の化学量論組成からのずれが生じ、結晶品質の低下を招く。従って、原料となるIII族窒化物に化学量論組成もしくはそれに近い比率のものをアルカリ金属を含む融液に溶解することで、化学量論組成もしくはそれに近い組成の結晶を再析出させ成長させることができる。
【0038】
また、上述した本発明のIII族窒化物の結晶製造方法において、溶解するIII族窒化物は、例えば、アルカリ金属とIII族金属を含む混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから結晶成長されたIII族窒化物結晶であるのが良い。
【0039】
すなわち、アルカリ金属とIII族金属を含む混合融液と少なくとも窒素を含む物質とからIII族窒化物を結晶成長させる方法では、窒素欠損が少なく化学量論組成に近い、高純度のものを成長することができる。従って、アルカリ金属とIII族金属を含む混合融液と少なくとも窒素を含む物質とからIII族窒化物を結晶成長させる方法で成長したIII族窒化物を原料として結晶成長を行なうことで、高品質のIII族窒化物結晶を再析出させ成長させることができる。
【0040】
また、上述した本発明のIII族窒化物の結晶製造方法において、III族窒化物を種結晶に結晶成長させることもできる。
【0041】
この結晶製造方法では、過飽和度の高い領域に種結晶を設置することで、種結晶にIII族窒化物を結晶成長させることができる。
【0042】
【実施例】
次に、本発明の参考例と実施例を説明する。
【0043】
参考例
図1は本発明の参考例に係る結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。図1の結晶製造装置は、ステンレス製の閉じた形状の反応容器11内に、アルカリ金属を含む融液16を保持しIII族窒化物結晶を結晶成長させるための融液保持容器12が設けられている。この融液保持容器12は、反応容器11から取り外すことができる。また、この第1の実施例の融液保持容器12の材質はBNである。
【0044】
また、反応容器11の外側には、上部ヒーター13と、下部ヒーター14とが設置されている。ここで、上部ヒーター13と下部ヒーター14は任意の温度に制御することが可能となっている。
【0045】
図1の装置では、反応容器11の部分のみを取り外すことが可能である。そのため、反応容器11内を大気中で開放することなくグローブボックスに入れ、高純度Arガス雰囲気で原料の仕込み等の作業をすることができ、これによって、大気中の水分や、不純物の混入が防止され、高品質の結晶を製造することができる。
【0046】
次に、図1の結晶製造装置を使用したGaNの製造方法を説明する。
【0047】
まず、反応容器11をAr雰囲気のグローブボックスに入れる。次いで、BN製の融液保持容器12に、III族窒化物原料としてGaN17を入れ、また、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を含む融液16を入れる。次いで、融液保持容器12を反応容器11内に設置する。次いで、反応容器11を密閉し、反応容器11内部を外部雰囲気と遮断する。一連の作業は高純度のArガス雰囲気のグローブボックス内で行うので、反応容器11内部はArガスが充填されている。
【0048】
次いで、反応容器11をグローブボックスから出し、結晶製造装置に組み込む。すなわち、反応容器11をヒーター13,14が存在する所定の位置に設置する。次いで、上部ヒーター13と下部ヒーター14に通電し、所定の結晶成長温度まで昇温する。具体的に、下部ヒーター14は、原料GaN17が溶融する温度とし、上部ヒーター13は、原料GaN17が存在する部分の温度よりも温度を下げ、GaNが再析出して結晶成長する温度とした。この参考例では、原料GaN17が存在している部分の温度を850℃とし、結晶成長する部分の温度を775℃とした。
【0049】
この状態で500時間保持した後、室温まで降温する。反応容器11内のガスの圧力を下げた後、反応容器11を開けると、融液保持容器12内の再析出温度領域には、約3mm前後の無色透明なGaNの単結晶18が複数個、結晶成長していた。
【0050】
(第の実施例)
図2は本発明の第の実施例に係る結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。図2の結晶製造装置は、ステンレス製の閉じた形状の反応容器21内に、アルカリ金属を含む融液26を保持しIII族窒化物結晶を結晶成長させるための融液保持容器22が設けられている。この融液保持容器22は、反応容器21から取り外すことができる。また、この第2の実施例の融液保持容器22の材質はBNである。
【0051】
また、図2の装置では、反応容器21の内部空間25に窒素(N)ガスを充満させ、かつ反応容器21内の窒素(N)圧力を制御することを可能にするガス供給管29が、反応容器21を貫通して装着されている。そして、窒素ガスの圧力は圧力制御装置33で調整する事ができる。また、反応容器21内の全圧力をモニターする為の圧力計31が設置されている。
【0052】
また、反応容器21の外側には、上部ヒーター23と、下部ヒーター24とが設置されている。ここで、上部ヒーター23と下部ヒーター24は任意の温度に制御することが可能となっている。
【0053】
図2の装置では、反応容器21の部分のみを取り外すことが可能である。そのため、反応容器21内を大気中で開放することなくグローブボックスに入れ、高純度Arガス雰囲気で原料の仕込み等の作業をすることができ、これによって、大気中の水分や、不純物の混入が防止され、高品質の結晶を製造することができる。
【0054】
次に、図2の結晶製造装置を使用したGaNの成長方法を説明する。
【0055】
まず、反応容器21をバルブ30の部分で結晶製造装置から分離し、Ar雰囲気のグローブボックスに入れる。次いで、BN製の融液保持容器22に、III族窒化物原料としてGaN27を入れ、また、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を含む融液26を入れる。次いで、融液保持容器22を反応容器21内に設置する。次いで、反応容器21を密閉し、バルブ30を閉じ、反応容器21内部を外部雰囲気と遮断する。一連の作業は高純度のArガス雰囲気のグローブボックス内で行うので、反応容器21内部はArガスが充填されている。
【0056】
次いで、反応容器21をグローブボックスから出し、結晶製造装置に組み込む。すなわち、反応容器21をヒーター23,24が存在する所定の位置に設置し、バルブ30の部分で窒素ガス供給ライン29に接続する。次いで、上部ヒーター23と下部ヒーター24に通電し、所定の結晶成長温度まで昇温する。具体的に、下部ヒーター24は、原料GaN27が溶融する温度とし、上部ヒーター23は、原料GaN27が存在する部分の温度よりも温度を下げ、GaNが再析出して結晶成長する温度とした。この第2の実施例では、原料GaN27が存在している部分の温度を850℃とし、結晶成長する部分の温度を775℃とした。
【0057】
次いで、バルブ30とバルブ32を開け、窒素ガス供給管29から窒素ガスを入れ、圧力制御装置32で圧力を調整して反応容器21内の全圧を4MPaにする。
【0058】
この状態で500時間保持した後、室温まで降温する。反応容器21内のガスの圧力を下げた後、反応容器21を開けると、融液保持容器22内の再析出温度領域には、約5mm前後の無色透明なGaNの単結晶28が複数個、結晶成長していた。
【0059】
(第の実施例)
図3は本発明の第の実施例に係る結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。図3の結晶製造装置は、ステンレス製の閉じた形状の反応容器41内に、アルカリ金属を含む融液46を保持しIII族窒化物結晶を結晶成長させるための融液保持容器42が設けられている。この融液保持容器42は、反応容器41から取り外すことができる。また、この第の実施例の融液保持容器42の材質はBNである。
【0060】
また、図3の装置では、反応容器41の内部空間45に窒素(N)ガスとアルカリ金属の蒸発を抑制する為のアルゴン(Ar)ガスを充満させ、かつ反応容器41内の窒素(N)圧力とアルゴン(Ar)ガス圧力を制御することを可能にするガス供給管49が反応容器41を貫通して装着されている。
【0061】
ガス供給管49は、窒素供給管54とアルゴン供給管57とに分岐しており、それぞれバルブ52,55で分離することが可能となっている。また、それぞれの圧力を圧力制御装置53,56で調整する事ができる。
【0062】
また、反応容器41内の全圧力をモニターする為の圧力計51が設置されている。なお、不活性気体としてのアルゴンを混合するのは、アルカリ金属の蒸発を抑制しつつ、窒素ガスの圧力を独立して制御するためである。これにより、制御性の高い結晶成長が可能となる。
【0063】
また、反応容器41の外側には、上部ヒーター43と、下部ヒーター44とが設置されている。ここで、上部ヒーター43と下部ヒーター44は任意の温度に制御することが可能となっている。
【0064】
図3の装置では、反応容器41の部分のみを取り外すことが可能である。そのため、反応容器41内を大気中で開放することなくグローブボックスに入れ、高純度Arガス雰囲気で原料の仕込み等の作業をすることができ、これによって、大気中の水分や、不純物の混入が防止され、高品質の結晶を製造することができる。
【0065】
次に、図3の結晶製造装置を使用したGaNの成長方法を説明する。
【0066】
まず、反応容器41をバルブ50の部分で結晶製造装置から分離し、Ar雰囲気のグローブボックスに入れる。次いで、BN製の融液保持容器42に、III族窒化物原料としてGaN47を入れ、また、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を含む融液46を入れる。なお、原料であるGaN47には、5MPaの窒素圧力下でナトリウムとガリウムの混合融液中で結晶成長した化学量論組成に近い板状結晶を使用した。次いで、融液保持容器42内のナトリウムを融解し、GaN種結晶48を融液保持容器42上部から吊るしてナトリウム融液46内の所定の位置に保持する。次いで、融液保持容器42を反応容器41内に設置する。次いで、反応容器41を密閉し、バルブ50を閉じ、反応容器41内部を外部雰囲気と遮断する。一連の作業は高純度のArガス雰囲気のグローブボックス内で行うので、反応容器41内部はArガスが充填されている。
【0067】
次いで、反応容器41をグローブボックスから出し、結晶製造装置に組み込む。すなわち、反応容器41をヒーター43,44が存在する所定の位置に設置し、バルブ50の部分で窒素ガス供給ライン49に接続する。次いで、上部ヒーター43と下部ヒーター44に通電し、所定の結晶成長温度まで昇温する。具体的に、下部ヒーター44は、原料GaN47が溶融する温度とし、上部ヒーター43は、原料GaN47が存在する部分の温度よりも温度を下げ、種結晶GaN48が結晶成長する温度とした。この第3の実施例では、原料GaN47が存在している部分の温度を850℃とし、種結晶GaN48が結晶成長する部分の温度を775℃とした。
【0068】
次いで、バルブ50とバルブ55を開け、Arガス供給管57からArガスを入れ、圧力制御装置56で圧力を調整して反応容器41内の全圧を4MPaにしてバルブ55を閉じる。次いで、窒素ガス供給管54から窒素ガスを入れ、圧力制御装置53で圧力を調整してバルブ52を開け、反応容器41内の全圧を8MPaにする。すなわち、反応容器41の内部空間45の窒素の分圧は、4MPaである。
【0069】
この状態で500時間保持した後、室温まで降温する。反応容器41内のガスの圧力を下げた後、反応容器を開けると、種結晶48は、約10mmの無色透明なGaNの単結晶58に結晶成長していた。
【0070】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1乃至請求項記載の発明によれば、アルカリ金属を含む融液中にIII族窒化物を溶解し、融液中のIII族窒化物が溶解した場所とは別の場所にIII族窒化物結晶を再結晶化させて成長するので、従来の結晶成長方法(例えば、前述した特許文献1,特許文献2)で問題となった原料供給管の詰まりや急激な反応による結晶性の悪化といった原料供給に伴う問題が発生するのを防止することができ、結晶成長に必要な原料を安定して供給することができる。その結果、実用的な大きさの高品質のIII族窒化物結晶を製造することができる。
【0071】
特に、アルカリ金属を含む融液は、窒素ガスと接しているので、融液からの窒素抜けが抑制でき、窒素原料の不足を防止できて、高品質の結晶を成長することができる。また、気相の窒素分圧を制御することで、融液中の窒素濃度を制御することができて、結晶成長速度や、結晶品質を制御して結晶成長することができる。その結果、実用的な大きさの高品質のIII族窒化物結晶を製造することができる。
【0072】
また、請求項記載の発明によれば、請求項1記載のIII族窒化物の結晶製造方法において、溶解するIII族窒化物は、板状結晶であるので、実用的な大きさの高品質のIII族窒化物結晶を成長することができる。すなわち、板状結晶は、柱状結晶に比べて、アルカリ金属を含む融液中で溶解しやすく、溶解速度が速いので、再析出に必要な原料が安定して供給される。その結果、実用的な大きさの高品質のIII族窒化物結晶を製造することができる。
【0073】
また、請求項記載の発明によれば、請求項1または請求項2に記載のIII族窒化物の結晶成長方法において、溶解するIII族窒化物は、III族金属と窒素との量比が化学量論組成もしくはそれに近い比率であるので、実用的な大きさの化学量論組成もしくはそれに近い組成の高品質の結晶を再析出させ成長させることができる。
【0074】
また、請求項記載の発明によれば、請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載のIII族窒化物の結晶成長方法において、溶解するIII族窒化物は、アルカリ金属とIII族金属を含む混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから結晶成長されたIII族窒化物結晶であり、アルカリ金属とIII族金属を含む混合融液と少なくとも窒素を含む物質とからIII族窒化物を結晶成長させる方法では、窒素欠損が少なく化学量論組成に近い、高純度のものを成長することができるので、窒素欠損が少なく化学量論組成に近い、高純度の結晶を原料に用いることができる。その結果、実用的な大きさの高品質のIII族窒化物結晶を再析出させ成長させることができる。
【0075】
また、請求項記載の発明によれば、請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載のIII族窒化物の結晶成長方法において、III族窒化物を種結晶に結晶成長させるので、所望の位置に実用的な大きさの高品質のIII族窒化物結晶を結晶成長させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例に係る結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。
【図2】 第の実施例に係る結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。
【図3】 第の実施例に係る結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。
【図4】 従来の結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。
【符号の説明】
11,21,41 反応容器
12,22,42 融液保持容器
13,23,43 上部ヒーター
14,24,44 下部ヒーター
15,25,45 内部空間
16,26,46 融液
17,27,47 原料GaN
18,28,58 GaN結晶
29,49 ガス供給管
30,32,50,52,55 バルブ
31,51 圧力計
33,53,56 圧力制御装置
48 種結晶GaN
54 窒素供給管
57 アルゴン供給管
101 反応容器
102 成長容器
103 III族金属供給管
104 III族金属
120 反応容器

Claims (5)

  1. 反応容器内をIII族窒化物を溶解する温度領域と結晶が成長する温度領域とに制御する工程と、前記反応容器内でアルカリ金属を含む融液中にIII族窒化物を溶解する工程と、前記反応容器の外部から少なくとも窒素ガスを含むガスを入れ、前記融液と前記窒素ガスとを接する工程と、前記反応容器内の前記窒素ガスの圧力を調整する工程と、前記融液中のIII族窒化物が溶解する温度領域の場所とは別の結晶が成長する温度領域の場所にIII族窒化物結晶を再結晶化させて成長する工程とを含むIII族窒化物の結晶製造方法。
  2. 請求項1に記載のIII族窒化物の結晶成製造方法において、溶解するIII族窒化物は、板状結晶であることを特徴とするIII族窒化物の結晶製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のIII族窒化物の結晶製造方法において、溶解するIII族窒化物は、III族金属と窒素との量比が化学量論組成もしくはそれに近い比率であることを特徴とするIII族窒化物の結晶製造方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のIII族窒化物の結晶製造方法において、溶解するIII族窒化物は、アルカリ金属とIII族金属を含む混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから結晶成長されたIII族窒化物結晶であることを特徴とするIII族窒化物の結晶製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のIII族窒化物の結晶製造方法において、III族窒化物を種結晶に結晶成長させることを特徴とするIII族窒化物の結晶製造方法。
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