JP4247840B2 - 汚泥脱水ユニット、及びそれを用いた汚泥吸引脱水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、汚泥脱水ユニット、及びそれを用いた汚泥吸引脱水装置に係り、例えば側溝などに堆積した汚泥を吸引し、汚泥に含まれている石やゴミなどの固形物を分離して取り除くとともに、回収された汚泥を脱水することにより汚泥の含水率を下げ、減容化する汚泥脱水ユニット、及びそれを用いた汚泥吸引脱水装置に関する。
道路の側溝や、下水処理施設などで、発生する汚泥は、汚泥を吸引する吸引装置と、吸引された汚泥の貯留層とを備えた回収車両を現場で運転し、貯留層が一杯になった時点で、中間処理施設へ運んだ後、中間処理施設で脱水処理を行い、終局的には最終処分地にて処理される。従来、特開2001-323362号公報には、回収車両内にて回収汚泥を脱水処理する減容装置搭載汚泥吸引車が開示され、同発明は、汚泥の吸引と脱水処理とを並行して行うことによって回収汚泥の運搬効率並びに処理効率を高めることを目的としている。
特開2001-32362号公報
さらに、特開2004-283664号公報(特許文献2)記載の発明は、前述した特開2001-32362号公報(特許文献1)の出願人と、同一の出願人によってなされたものであるが、汚泥の減容に特化した装置である。すなわち、特開2004-283664号公報(特許文献2)に記載された汚泥減容装置は、車両に搭載することを目的とした装置ではなく、あくまで汚泥処理施設に運搬されてくる汚泥を効率よく連続的に処理することを目的としたものであり、汚泥吸引車に搭載することを目的とした発明ではない。このような発明がなされた背景には、特許文献1記載の減容装置搭載汚泥吸引車による脱水の処理効率が不十分なこと、汚泥を圧縮する移動板に取り付けられたフィルターが目詰まりを起こしやすいと言った問題点が特許文献2において指摘され、特許文献2記載の発明は、特許文献1記載の発明の問題点に鑑みてなされた発明であることが理解される。
特開2004-283664号公報
また、特開2001−296301号公報(特許文献3)には、スクリュー式脱水機が開示され、この脱水機は、円筒状のスクリーンの内部に螺旋状のスクリューを配置し、このスクリューによって汚泥(ケーキ)をスクリーンに注入しながら移動加圧し、スクリーンの隙間から水を排出して脱水を行うようになっている。圧搾された汚泥は、回転可能に配設された背圧板と、スクリーンとの間から取り出される。
特開2004-296301号公報
また、特開2001-105188号公報(特許文献4)には、研磨スラッジブリケット製造装置について開示されている。この装置は、研磨スラッジを供給タンクから、充填室を経て金型内に導入し、金型内に導入された研磨スラッジを、金型内で摺動しながら移動するプレス型によって両方から押圧することにより、脱水処理を行うように構成されている。具体的には、プレス型の押圧面と背面とには、それぞれ複数の液抜き孔が貫通して設けられており、研磨スラッジをプレス型によって押圧した際に、プレス型の液抜き孔から研磨スラッジに含まれる水分を透水させることにより脱水し、且つ減容化するように構成された発明である。
特開2001-105188号公報
しかしながら、前述した特許文献2記載の発明は、移動板が下方に移動することによって汚泥を圧搾して脱水を行う構造であるが、そのために上下動可能に配設された移動板に液通過部を設けるとともに、この液通過部には汚泥が上方へ漏れないようフィルターが設けられている。このため、フィルターが汚泥によって目詰まりを起こす可能性が依然として残されている。また、汚泥の含水率を低下させるには、高い圧力で汚泥を圧搾する必要があるが、水の通過する液通過部は上部の移動板に設けられているため、圧搾中においては、脱水された水が、汚泥中を上方に浸透しなければ脱水できない。このため、結局、高い圧搾力を付与した場合は、汚泥の密度が増すため、汚泥中を水が移動して上方へ浸透するのが難しくなり、脱水が不十分となる可能性があり、このため、移動板によって汚泥に付与することのできる圧搾力にも限度がある。
特許文献3記載のスクリュー式脱水機の発明では、汚泥をスクリューによって円筒状のスクリーン中を移動させながら脱水を行う構造のため、汚泥に石やゴミなどの固形物が混入している場合には使用できないという問題点がある。また、汚泥にかけられる圧搾力は、あくまで背圧板と、排出口との隙間を、いかに設定するかに依存しており、圧搾力を大きくして脱水効率を高めるには、隙間を小さくする必要があるが、そうすると、単位時間あたりの汚泥の処理量が少なくなり、処理効率を悪化させると言う問題点がある。
さらに、特許文献4記載の研磨スラッジブリケット製造装置では、プレス型の押圧面と背面とに設けられている微細な複数の液抜き孔が目詰まりを起こす可能性がやはり残されており、逆流洗浄を頻繁に行う必要があるなど、同装置を汚泥の脱水処理に適用した場合、汚泥の効率的な減容は困難であると予測される。また、汚泥の圧搾には高圧を要し、且つ圧搾時間がかかるという問題点がある。
本発明は、このような諸事情に対処するために提案されたものであって、吸引した汚泥の凝集、ゴミや異物の粗分離を行なった上で、汚泥中の水分を短時間で効率よく脱水し、減容することが可能な汚泥脱水ユニット、及びそれを用いた汚泥吸引脱水装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、複数の棒状ワイヤ同士又は鋼板並びに棒状ワイヤ同士を組み合わせて、該棒状ワイヤ間を所定間隔を隔てて配列することにより、該棒状ワイヤ間にはスリットが形成されているとともに、全体として円形の開口を有し、横方向に配置されてなる円筒状の透水スクリーンと、前記透水スクリーンの内部に対向して配置され、該透水スクリーンの内壁に内接しながら前記棒状ワイヤの軸方向に沿って平行に移動可能に設けられた一対の押圧板と、前記透水スクリーンの開口部両端側に設置され、前記一対の押圧板を前記透水スクリーン内で進退させるシリンダ機構と、を具備してなる汚泥脱水ユニットであって、
前記透水スクリーンの上方に汚泥導入口が設けられているとともに、該透水スクリーンの開口部片方端側に該透水スクリーンと同一の開口形状で延出する外延部が形成され、且つ該外延部の下方に汚泥排出用の排出部が設けられ、前記一対の押圧板のうち、少なくともいずれかを移動させることにより前記透水スクリーンに導入された汚泥を、両押圧板の間で挟圧、圧搾することにより汚泥中の水分を前記スリットから排水するとともに、汚泥の脱水処理後、前記押圧板のうち、前記外延部側に位置する一方の押圧板を前記透水スクリーンの内部から、該外延部内側を通ってその側方へ退避させて、他方側の押圧板によって脱水処理された汚泥を前記外延部に向かって押し出しながら、該外延部の下方に設けた排出部から落下させて排出するようにしたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、上記1項において、前記透水スクリーンは、その全体がケーシングによってカバーされており、該透水スクリーンの下方に該ケーシングから連続する処理水タンク、並びに前記排出部を延設することによって、該透水スクリーン、処理水タンク、排出部を密閉したスクリーン脱水機とし、汚泥を前記一対の押圧板によって圧搾することにより、該スクリーンのスリットを通過して下方へ滴下する水分を該処理水タンクによって受けるとともに、脱水処理された汚泥を該排出部から排出するようにして、汚泥の脱水処理を該スクリーン脱水機内の閉空間にて行うことを特徴とする。
上述のように、請求項1記載の発明によれば、透水スクリーンから延出する外延部に汚泥排出用の排出部を設けているので、汚泥の圧搾後、排出部側に位置する一方の押圧板を排出部上方から退避させた後、他方の押圧板を外延部側に移動させ、脱水された汚泥を他方の該押圧板によって押し出すことにより、排出部から汚泥を短時間、且つ確実に排出することが可能となる。
特に、請求項2記載の発明によれば、透水スクリーンを、ケーシングによってカバーするとともに、透水スクリーンの下方に処理水タンクをケーシングに連続的に設けることによって、透水スクリーン、処理水タンクを備えたスクリーン脱水機とし、汚泥を一対の押圧板間で圧搾することによって、下方へ滴下する水分を処理水タンクによって受けるようにしている。このため、汚泥の導入(吸引工程)、圧搾(圧搾工程)、水分の排出といった一連の動作を短時間で効率的に行うことが可能である。また、汚泥の脱水処理を、スクリーン脱水機内という密閉された空間内にて行うため、異臭が外部に漏れるなどの環境汚染を防止することができる。
以下、本発明に係る汚泥脱水ユニット、及びそれを用いた汚泥吸引脱水装置の好適な実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る汚泥吸引脱水装置のフローを示す概略説明図である。
図1に示されるように、本実施形態の汚泥吸引脱水装置は、汚泥吸込手段10と、汚泥バッファータンク12と、汚泥脱水ユニットとしての対向プランジャー形スクリーン脱水機14等とを主要な構成要素としている。
本発明では各種補機類に該当する汚泥吸込手段10は、一次分離器10Aと、一次分離器10Aと接続された二次分離器10Bと、図示しないルーツ式真空ブロワ、排気塔、消音装置などを備えている。汚泥吸込手段10は、一次分離器10Aの入口側に接続された図示しないパイプが、汚泥バッファータンク12の排気口12Aと接続され、一次分離器10A、二次分離器10Bを介してルーツ式真空ブロワの吸引力により汚泥バッファータンク12内を減圧し、汚泥バッファータンク12内を汚泥が吸引可能な低圧状態にする。
図2は汚泥バッファータンク12の内部構造の詳細を示す側面断面図、図3は図2のIII-III線に沿った矢視断面図である。
図2に示されるように、バッファータンク12は、内部に配設された透水性の仕切板11によって粗分離室13と凝集槽15とに仕切られ、粗分離室15には、跳ね上げ式の蓋部14Bがタンク12の上端部を中心として、二点鎖線に示すように開閉可能に取り付けられている。この蓋部12Bには、蓋部12Bの下部を貫通する汚泥吸引パイプ16がタンク12内の上方へ向けて配設されており、この汚泥吸引パイプ16の入口側にはバルブ16Aが設けられ、このバルブ16Aに接続される図示しない吸引ホースから、減圧下の汚泥バッファータンク14内へ汚泥を導入することができるようになっている。
図2及び図3に示されるように、粗分離室13における汚泥吸引パイプ16の出口側には、緩衝板18がアングル材によって吊り下げられており、汚泥吸引パイプ16から導入される吸引汚泥を一旦、緩衝板18へ衝突させてから、粗分離室13内へ落下させる。これにより、吸引汚泥に混入している石などの固形物17が直接、汚泥バッファータンク12の内壁へ勢いよくぶつかることがなくなり、タンク12の損傷を未然に防止することができる。図3に示されるように、粗分離室13と凝集槽15とを仕切る仕切板11のうち、中央部には鋼製の角材を縦方向に例えば25mmピッチで配列してなるバースクリーン11Aが設けられ、このバースクリーン11Aによって石などの一定以上の粗大固形物17が凝集層15側へ移動しないようになっている。
粗分離室13の下部には、汚泥をスクリーン脱水機14へ移送するための汚泥排出口13Aが設けられており、この汚泥排出口13Aには、粗分離室13内に留まっている固形物17を捕捉する25mmピッチの捕捉スクリーン13Bが配設されている。従って、前述したバースクリーン11Aとも相まって所定以上の大きさを持つ固形物17は、粗分離室13内に留まり、脱水作業の障害となる固形物17が、後述する汚泥の脱水処理を行う対向プランジャー形スクリーン脱水機14へ移送されるのを防止することができる。汚泥排出口13Aには、図1に示される給泥ポンプ21の入口側と接続されたに図示しないパイプを通じて、沈殿した汚泥の固形成分と、液体成分との混合物が吸引され、対向プランジャー形スクリーン脱水機14へ移送されるようになっている。
図2に示されるように、凝集槽15には、図示しない薬品タンクとパイプを介して接続されている凝集剤投入口12Cが上部に設けられ、汚泥バッファータンク12がある程度、吸引汚泥で満たされつつある段階で凝集剤が投入され、汚泥を凝集させて固形成分と液体成分とに分離させる。凝集槽15の左側方には、汚泥と凝集剤とを攪拌混合するミキサー20が凝集層15内に設けられ、バッファータンク12の外側に設置された図示しないモータによって攪拌羽根20Aが回転し、バッファータンク12内の汚泥を攪拌し、凝集剤を吸引汚泥の全体に行き渡らせるようになっている。凝集槽15の下部には、凝集した汚泥の固形成分と、液体成分との混合物をスクリーン脱水機14へ移送するための汚泥排出口15Aが設けられており、図示しないパイプを通じて、図1に示される給泥ポンプ21に吸引されて汚泥が対向プランジャー形スクリーン脱水機14へ移送される。なお、凝集層15にはマンホール蓋22が着脱可能に取り付けられ、汚泥バッファータンク12内の清掃や機器類の整備等のメンテナンスをマンホール蓋22を開放することによって行うことができる。
次に、汚泥脱水ユニットである対向プランジャー形スクリーン脱水機14について説明する。
図4は、対向プランジャー形スクリーン脱水機14の横断面図、図5は対向プランジャー形スクリーン脱水機14の主要部分の横断面図、図6は対向プランジャー形スクリーン脱水機14の主要構成要素である透水スクリーンを示した図である。
図4に示されるように、対向プランジャー形スクリーン脱水機(以下、「スクリーン脱水機」と略す。)14は、ケーシング24と、透水スクリーン26と、処理水タンク28と、汚泥移送コンベア30等とから構成されている。図4及び図5(A)にも示されるように、ケーシング24の内部には、透水スクリーン26がアングル材などの各種取付部材を介して設置されているとともに、下部には透水スクリーン26から排出される水を受ける処理水タンク28がケーシング24の下方へ延設されている。ケーシング24の上部の汚泥導入パイプ接続口24Aには、透水スクリーン26の内部へ、汚泥の固形成分と液体成分との混合物を導入する汚泥導入管29が接続され、この汚泥導入管29は、図1で示される給泥ポンプ21の吐出口と接続されている。汚泥導入パイプ接続口24Aには、導入されてくる汚泥が、透水スクリーン26からオーバーフローするのを防止する逆止弁24Bが設けられている。図5(A)及び図6に示されるように、汚泥導入管29は、透水スクリーン26の入口側に設けられた汚泥導入口26Aと接続され、透水スクリーン26内に汚泥を導入することができるようになっている。
図6に示されるように、透水スクリーン26は、断面が略三角形状をなす複数の棒状のワイヤ32(ウエッジワイヤとも呼ばれている)を主要な構成部材として構成されている。具体的には、図6(B)に示されるように、三角形の頂点が外側となるよう、ウエッジワイヤ32,32・・をリブ34に対して1本毎に溶接することによって円筒状に形成されているとともに、隣接するウエッジワイヤ32同士の間には一定幅のスリット36が形成されている。スリットの幅Dは、50μm〜150μm程度とするのが汚泥の脱水には適している。ウエッジワイヤ32は、脱水された水を下方へ落下させることができればよいため、透水スクリーン26全体をウエッジワイヤ32で形成する必要はなく、本実施形態では、透水スクリーン26の上部26Bについては、鋼板を利用して製作し、全体として円形の開口を有する円筒状に形成している。勿論、透水スクリーン26全体をウエッジワイヤ32だけで円筒状に形成することも可能である。
図4に図示されるように、透水スクリーン26の左側には、同一の開口形状で延出する外延部38が設けられている。図5(B)に示されるように、この外延部38の下方には、汚泥排出用の排出部38Aが設けられている。排出部38Aのさらに下方には、ケーシング24から連続する下部ケーシング24Cが設けられているとともに、汚泥移送コンベア30が配設され、汚泥移送コンベア30のスクリュウシャフト30Aが位置している。透水スクリーン26によって脱水された汚泥は、図示しないモータによってスクリュウシャフト30Aが回転駆動されることにより螺旋状の羽根30Bによって押し出され、図示しない汚泥排出口へと移送される。
また、透水スクリーン26の内部には、左右一対の押圧板40A,40Bが対向して配置されている。この押圧板40A,40Bは、透水スクリーン26の内壁に内接しながら移動可能なように円盤状に形成されているとともに、ケーシング24の両端側に取り付けられた左右一対のシリンダ42A,42Bのロッド43A,43Bと接続され、シリンダ42A,42Bの作用によって透水スクリーン26内を摺動自在となっている。シリンダ42A,42Bは、例えば油圧シリンダを用いた場合には、油圧をコントロールすることによって押圧板40A,40Bによる圧搾力を調節することが可能であるため、汚泥の種類に応じて含水率をきめ細かく調整したり、圧搾力を高めて汚泥の含水率を極限まで少なくできるなど、様々な利点がある。
図7は、押圧板40Aと透水スクリーン26との関係を示した断面図である。
同図に示されるように、押圧板40Aには、透水スクリーン26の内壁との摩擦による磨耗を防止するために、その周縁部にゴム製のシール材44が全周に亘って取り付けられている。また、押圧板40Aの押圧面は、フッ素樹脂、或いは高分子材料等で表面処理されており、圧搾された汚泥が押圧板40Aから離れやすいように配慮されている。なお、図7では押圧板40Bについて図示していないが、押圧板40Aと同様な構成となっている。
次いで、本実施形態のスクリーン脱水機14の作用について説明する。
まず、前述した汚泥バッファータンク12内で凝集し、固液分離された汚泥の混合物を図1に示される給泥ポンプ21で吸引し、汚泥導入管29を介してスクリーン脱水機14内の透水スクリーン26へ汚泥導入口26Aから導入する。この汚泥の導入時は、透水スクリーン26内の押圧板40A,40Bは、図4に示される位置に退避している。そして、透水スクリーン26内が所定量の汚泥の混合物で満たされたときに、図8に示されるように、シリンダ42Aを駆動して一方側の押圧板40Aを図中左方向に移動させ、汚泥45を他方の押圧板40Bとで挟圧する。そうすると、透水スクリーン26内の汚泥45は、押圧板40A,40Bによって圧搾され、汚泥45に含まれている水が、ウエッジワイヤ32間に形成されているスリット36を通過して矢印Xの方向へ滴下し、下方に配設されている処理水タンク28に一旦貯められる。脱水処理によって処理水タンク28に貯められた水は、例えば浮遊粒子状物質濃度が200(mg/l)以下となるため、清水として、洗浄作業などに使用することができる。
なお、図8では透水スクリーン26のやや右寄りの部分で汚泥の圧搾作業を行っているが、これに限らず、圧搾押圧板40Bを固定し、押圧板40Aのみを移動させて透水スクリーン26の左側付近で、汚泥を圧搾するようにしてもよい。
そして、図9に示されるように、汚泥45の圧搾後、他方側の押圧板40Bを、図中左方向に退避させた後、一方側の押圧板40Aをさらに左方向に移動させ、圧搾して脱水された汚泥45を排出部38Aへ押し出して、透水スクリーン26の排出部38Aから汚泥45を排出する。排出された汚泥45は、下部ケーシング24Cを通って、汚泥移送コンベア30のスクリュウシャフト30Aまで落下し、汚泥移送コンベア30の羽根30Bによって図示しない汚泥排出口へ移送される。このように汚泥の導入・圧搾・移送と言った動作を連続的に繰り返すことにより、スクリーン脱水機14における汚泥の脱水作業が実施される。
図10は本実施形態に係る汚泥吸引脱水装置が搭載された車両を示した図である。同図に示される車両46には、本実施形態で説明したルーツ式真空ブロワなどの汚泥吸込手段10、汚泥バッファータンク12、対向プランジャー形スクリーン脱水機14等の汚泥の吸引、圧搾に必要な機器類がすべて搭載されており、処理現場にて汚泥の吸引並びに脱水を1台の車両によって行うことができるようになっている。特に車両46では、スクリーン脱水機14を2台併設して配置し、汚泥の圧搾効率を高めるとともに、汚泥の吸引工程と、圧搾工程とを2台のスクリーン脱水機14によって同時に行うことができるように構成されている。この結果、汚泥を吸引しながら、固液分離された汚泥の混合物の圧搾を行う連続処理を効率よく実施することが可能となり、汚泥の処理効率の大幅な向上に寄与する。
なお、本実施形態では、円筒状に形成した透水スクリーン26をスクリーン脱水機14に使用しているが、筒状であれば円筒状に限らず、例えば四角形状の透水スクリーンを用いることも可能である。また、透水スクリーン26を構成するウエッジワイヤ32は、押圧板40A,40Bの摺動に伴う圧搾汚泥による透水スクリーン26内壁との剪断抵抗の発生、並びにそれに伴う剪断磨耗、及び損傷の発生を抑制するために、その長さ方向が押圧板40A,40Bの移動方向と平行となるように直線的に配列している。
さらに本実施形態では、透水スクリーン26を構成するウエッジワイヤとして断面略三角形状のワイヤを使用しているが、これに限らず、四角形断面、円形断面のワイヤを使用することも可能である。
以上、説明したように、本実施形態の汚泥脱水ユニット、及びそれを用いた汚泥吸引脱水装置によれば、汚泥の圧搾を行う透水スクリーン26をウエッジワイヤ32によって形成し、ウエッジワイヤ32間に生じるスリット36から水を排水するようにしている。このため、従来のフィルターによる脱水では目詰まりを起こし易かったのに対し、本実施形態では、目詰まりの可能性が大幅に低減されるとともに、耐久性が向上している。また、粗大石などの固形物を汚泥バッファータンク12内で予め分離しておくため、一定値以上の大きさの固形物の混入がなく、安定した脱水作業を行うことが可能である。さらに、固液分離された汚泥の混合物から脱水された水は、押圧板40A,40Bによる圧力を加えられた近傍から排出されるため、低圧、且つ短時間で、汚泥の脱水処理を行うことが可能である。また、汚泥の吸引工程、圧搾工程は、すべて密閉された汚泥バッファータンク12内、スクリーン脱水機14内で実施されるため、汚染の心配がなく、異臭が漏れると言った事態を防止することができる。
以上説明したように、本発明によれば、吸引した汚泥からゴミ等の各種固形物を分離してから、透水スクリーンと押圧板によって汚泥中の水分を効率よく脱水することができるため、汚泥処理装置全体を小型化することが可能であるとともに、且つ安定的に低含水率の汚泥となるよう減容化処理を実施することが可能になった。
従って、地上に設置される処理装置としてだけではなく、移動可能な車載処理装置として構成することが可能となり、その結果、機動的に汚泥吸引、脱水減容化処理作業を行うことができ、圧搾水のリサイクル利用による環境負荷の低減、並びに道路側溝等の汚泥の回収処理、清掃費用等に係る社会資本維持管理費用としても、少ない予算で最大限の効果を生み出すことができる。
本発明の一実施形態に係る汚泥吸引脱水装置のフローを示す概略説明図である。 同じく、本発明の一実施形態に係る汚泥吸引脱水装置の主要部である汚泥バッファータンクの内部構造の詳細を示す側面断面図である。 図2のIII-III線に沿った矢視断面図である。 本発明の一実施形態に係る対向プランジャー形スクリーン脱水機の横断面図である。 同じく、対向プランジャー形スクリーン脱水機の主要部分の横断面図である。 同じく、対向プランジャー形スクリーン脱水機の主要構成要素である透水スクリーンを示した概略斜視図、並びに断面図である。 本発明の一実施形態に係る汚泥吸引脱水装置の主要部である押圧板と透水スクリーンとの関係を示した概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る汚泥吸引脱水装置の主要部である押圧板の作用を示した側面断面図である。 同じく、本発明の一実施形態に係る汚泥吸引脱水装置の主要部である押圧板の作用を示した側面断面図である。 本発明の一実施形態に係る汚泥吸引脱水装置が搭載された車両を示した平面図、並びに側面図である。
符号の説明
10 汚泥吸込手段
10A 一次分離器
10B 二次分離器
11 仕切板
11A バースクリーン
12 汚泥バッファータンク
12A 排気口
12B 蓋部
12C 凝集剤投入口
13 粗分離室
13A 汚泥排出口
13B 捕捉スクリーン
14 対向プランジャー形スクリーン脱水機(汚泥脱水ユニット)
15 凝集槽
15A 汚泥排出口
16 汚泥吸引パイプ
16A バルブ
17 固形物
18 緩衝板
20 ミキサー
20A 攪拌羽根
21 給泥ポンプ
22 マンホール蓋
24 ケーシング
24A 汚泥導入パイプ接続口
24B 逆止弁
24C 下部ケーシング
26 透水スクリーン
26A 汚泥導入口
26B 上部
28 処理水タンク
29 汚泥導入管
30 汚泥移送コンベア
30A スクリュウシャフト
30B 羽根
32 ウエッジワイヤ
34 リブ
36 スリット
38 外延部
38A 排出部
40A 40B 押圧板
42A 42B シリンダ
43A 43B ロッド
44 シール材
45 汚泥
46 車両

Claims (2)

  1. 複数の棒状ワイヤ同士又は鋼板並びに棒状ワイヤ同士を組み合わせて、該棒状ワイヤ間を所定間隔を隔てて配列することにより、該棒状ワイヤ間にはスリットが形成されているとともに、全体として円形の開口を有し、横方向に配置されてなる円筒状の透水スクリーンと、前記透水スクリーンの内部に対向して配置され、該透水スクリーンの内壁に内接しながら前記棒状ワイヤの軸方向に沿って平行に移動可能に設けられた一対の押圧板と、前記透水スクリーンの開口部両端側に設置され、前記一対の押圧板を前記透水スクリーン内で進退させるシリンダ機構と、を具備してなる汚泥脱水ユニットであって、
    前記透水スクリーンの上方に汚泥導入口が設けられているとともに、該透水スクリーンの開口部片方端側に該透水スクリーンと同一の開口形状で延出する外延部が形成され、且つ該外延部の下方に汚泥排出用の排出部が設けられ、前記一対の押圧板のうち、少なくともいずれかを移動させることにより前記透水スクリーンに導入された汚泥を、両押圧板の間で挟圧、圧搾することにより汚泥中の水分を前記スリットから排水するとともに、汚泥の脱水処理後、前記押圧板のうち、前記外延部側に位置する一方の押圧板を前記透水スクリーンの内部から、該外延部内側を通ってその側方へ退避させて、他方側の押圧板によって脱水処理された汚泥を前記外延部に向かって押し出しながら、該外延部の下方に設けた排出部から落下させて排出するようにしたことを特徴とする汚泥脱水ユニット。
  2. 前記透水スクリーンは、その全体がケーシングによってカバーされており、該透水スクリーンの下方に該ケーシングから連続する処理水タンク、並びに前記排出部を延設することによって、該透水スクリーン、処理水タンク、排出部を密閉したスクリーン脱水機とし、汚泥を前記一対の押圧板によって圧搾することにより、該スクリーンのスリットを通過して下方へ滴下する水分を該処理水タンクによって受けるとともに、脱水処理された汚泥を該排出部から排出するようにして、汚泥の脱水処理を該スクリーン脱水機内の閉空間にて行うことを特徴とする請求項1に記載の汚泥脱水ユニット。
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