JP4246487B2 - 新規メソポーラス炭素構造体の製造法 - Google Patents

新規メソポーラス炭素構造体の製造法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔質グラファイト複合材料を、不活性雰囲気中で高温で炭化処理し、次いで当該多孔質グラファイト複合材料中の金属酸化物又は半金属酸化物を溶出する処理をすることを特徴とするメソポーラス炭素構造体を製造する方法、及び当該方法により製造されたメソポーラス炭素構造体に関する。より詳細には、本発明は、グラファイトを酸化して酸化物層状体としたのち、この層間に、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物のゾル或いは多核金属陽イオンをインターカレーションさせて製造された多孔質グラファイト複合材料を、不活性雰囲気中で高温で炭化処理し、次いで当該多孔質グラファイト複合材料中の金属酸化物又は半金属酸化物を溶出する処理をすることを特徴とするメソポーラス炭素構造体を製造する方法、及び当該方法により製造されたメソポーラス炭素構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで、モンモリロナイトのような層状粘土について、その層間にアルミナ、ジルコニア、酸化クロム、酸化チタン、SiO−TiO、SiO−Fe、Al−SiOなどをインターカレーションして層間架橋多孔体を形成させることが知られている[非特許文献1参照]。このような層状構造に水素や炭化水素などを吸蔵して、燃料の供給源として利用することが考えられている。
【0003】
炭素性の層状物質としては、グラファイトがよく知られているが、グラファイトは、面内炭素原子間距離0.142nm、層面間距離0.335nmの異方性の強い層状構造を有する物質である。このような強い異方性は、その反応性に大きな影響を与え、面内の結合を攻撃するような反応は進行しにくいが、層間を拡張しながら反応物質を挿入する反応、いわゆるインターカレーションを起しやすく、これによりグラファイト層間化合物を形成する。
しかし、グラファイトが層状粘土と同様に層状構造を有するにもかかわらず、アルカリ金属やハロゲンなどの比較的小さな分子とグラファイト層間化合物しか形成することができず、その比較的大きなポアを有する多孔体を形成しないのは、層間距離が小さく、しかもグラファイト層間化合物のようにサンドイッチ構造をとっているためと考えられている。このように、グラファイト或いはグラファイト層間化合物は、大きい表面積の多孔体を構成しないし、後続の加熱処理により架橋を形成しようとしても、それが崩壊して安定した孔を形成することは困難であった。
【0004】
多孔体としては、孔の大きさにより、孔の大きさが2nm未満であるミクロポア体、孔の大きさが50nm以上であるマクロポア体、これらの中間的な大きさの孔、即ち約2〜50nmの孔の大きさを有するメソポア体が知られている。メソポア体は、ポリマー、色素、ビタミン等の大きな分子の吸着、バクテリア等の微生物の固着、電池や電気二重層キャパシター等に使用する電解質イオンの浸透などに有用であるため、メソポーラスな炭素構造体の創製が期待されている。
【0005】
このようなメソポーラス的な炭素構造体を製造する方法としては、(1)触媒賦活法、(2)ポリマーブレンド法、(3)カーボンエアロジェル法、(4)テンプレート法などが知られている(非特許文献2及び3参照)。触媒賦活法は、石炭などの炭素質プレカーサを金属錯体或いは金属塩と混合してできた混合物、或いは金属陽イオンをイオン交換したイオン交換樹脂を、酸化雰囲気中で加熱するか、水蒸気賦活するかによって製造する方法である。ポリマーブレンド法は、耐熱性ポリマー(例えばポリイミド)と熱分解性ポリマーを混合し、炭化することにより製造する方法である。カーボンエアロジェル法は、レソルシノールとホルムアルデヒドを原料に、ゾル−ゲル反応を利用し、フェノール樹脂系ゲルを生成させ、更に炭化することによりメソポーラス的なカーボンエアロジェルを生成する方法である。テンプレート法は、シリカジェル、粘土/ピーラー化粘土、ゼオライト、MCM−41、−48等の無機金属(半金属)酸化物多孔体のネットワーク中に炭素のプレカーサを浸透し、炭素質のポリマー化、炭化及び無機金属(半金属)酸化物多孔体の溶出を経て、メソポーラス的炭素多孔体を製造する方法である。
【0006】
これらの方法は、例えば、触媒賦活法では金属種が不純物として残留することなどの問題があり、また、いずれの方法も共通してカーボンの収集率がそれほど高くない(カーボンベースで最高5−6割)などの欠点が上げられる。
ところで、本発明者らは、グラファイトを酸化して得たグラファイト酸化物をアルカリ中に分散し、或いは予め長鎖有機分子で層間拡張し、続いて金属或いは半金属酸化物のような硬い架橋剤を導入することにより、高表面積の含炭素多孔体複合材料を合成できることを報告してきた(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特願2001−392871明細書
【非特許文献1】
「表面」、第27巻、第4号(1989年)、第290〜300頁
【非特許文献2】
京谷、「Carbon」、第38巻、2000年、第269−286頁
【非特許文献3】
吉澤ら、「表面」、第35巻、1997年、第32−39頁
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、グラファイトを酸化して得たグラファイト酸化物の層間をソフト化学的な手法により処理し、より温和の条件下で高炭素収率のメソポーラス的な炭素構造体を合成することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、グラファイトを基材として用いた多孔体を得るために鋭意研究を重ねた結果、グラファイトを先ず酸化してグラファイト酸化物層状体を形成させ、その層間に金属又は半金属の化合物のゾル或いは多核金属陽イオンをインターカレーションさせ加熱するか、或いは長鎖状アルキル基をもつ有機第四化合物陽イオン又は有機塩基をインターカレーションさせて層間拡張体を調製したのち、続けて金属又は半金属の化合物を導入後、加熱して多孔質構造を安定化することにより、その目的を達成し得ることを見出してきた(特許文献1参照)。しかし、このようにして得られた多孔質グラファイト複合材料は、金属又は半金属の化合物が導入されてピラーを形成したものであり、そのポアサイズが0.6〜2.0nmの間であるが、炭素又は炭素酸化物のみからなるメソポーラス的な多孔体ではなかった。
本発明者らは、更に鋭意研究を重ねた結果、このような高表面積の含炭素多孔体複合材料をより高温で炭化処理して、好ましくは更に金属(半金属)酸化物をフ酸等で溶出すれば、比表面積700m/g以上のメソポーラス炭素構造体を生成できることを見出した。この方法で得られたメソポーラスカーボンの収率は従来のメソポーラスカーボンより高く、カーボンベースで70%以上であり、より簡便な方法で、炭素ベースの収率が高い効率的なメソポーラス炭素構造体を製造する方法を見出した。
【0010】
即ち、本発明は、多孔質グラファイト複合材料を、不活性雰囲気中で高温で炭化処理し、次いで当該多孔質グラファイト複合材料中の金属酸化物又は半金属酸化物を溶出する処理をすることを特徴とするメソポーラス炭素構造体を製造する方法、及び当該方法により製造されたメソポーラス炭素構造体に関する。より詳細には、本発明は、グラファイトを酸化して酸化物層状体としたのち、この層間に、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物のゾル或いは多核金属陽イオンをインターカレーションさせて製造された多孔質グラファイト複合材料を、不活性雰囲気中で高温で炭化処理し、次いで当該多孔質グラファイト複合材料中の金属酸化物又は半金属酸化物を溶出する処理をすることを特徴とするメソポーラス炭素構造体を製造する方法、及び当該方法により製造されたメソポーラス炭素構造体に関する。
【0011】
本発明の方法の第1工程は、多孔質グラファイト複合材料、好ましくはグラファイト酸化物層状体の層間に、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物を主体とするピラーを形成させてなる多孔質グラファイト複合材料を、不活性雰囲気中で高温で炭化処理する工程である。当該炭化処理の温度としては、500℃以上、好ましくは550℃以上、650℃以上、700℃以上、より好ましくは550〜1000℃、700〜1000℃である。高温処理は、不活性雰囲気中で行われ、当該不活性雰囲気中とは、炭素原子が酸化などの影響を受けない状態であればよく、例えば、真空中や、窒素やアルゴンやヘリウムなどの不活性ガスの存在下で行われる。処理時間は、通常1〜10時間、1〜8時間、好ましくは2〜5時間程度である。
【0012】
本発明の方法の第2工程は、高温での炭化処理された多孔質グラファイト複合材料中から金属酸化物又は半金属酸化物を溶出する処理である。当該溶出処理は、炭素以外の金属酸化物又は半金属酸化物を溶出し得る物質を用いて行うことができる。好ましい物質としてはフッ酸(HF)などの強酸が挙げられる。例えば、金属酸化物又は半金属酸化物を溶出し得る物質の水溶液に、多孔質グラファイト複合材料を浸すことにより行うことができる。処理温度には特に制限はなく、溶出し得る物質の性状によるが、常温、加熱、冷却のいずれでもよく、通常は室温で行うことができる。溶出処理の終了後、蒸留水などの精製水により十分洗浄し、60℃〜120℃で空気中で乾燥させる。
【0013】
本発明の原料となる多孔質グラファイト複合材料としては、グラファイト酸化物層状体の層間に、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物を主体とするピラーを形成させてなる多孔質グラファイト複合材料が好ましい。このような多孔質グラファイト複合材料は、特許文献1に記載されている方法により製造することができる。即ち、グラファイトを酸化して酸化物層状体としたのち、この層間に、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物のゾル或いは多核金属陽イオンをインターカレーションさせ、次にこれを不活性雰囲気中で加熱処理して製造することができる。
より詳細に説明すると、当該グラファイト酸化物層状体は、例えばグラファイトを濃硫酸と硝酸との混合液中に浸し、塩素酸カリウムを加え、反応させるか、或いは濃硫酸と硝酸ナトリウムの混合液中に浸し、過マンガン酸カリウムを加え、反応させることにより調製される。これらの処理によりグラファイトの炭素原子は、sp状態からsp状態に変化し、いわゆるベンゼン環を形成している炭素原子のような状態から飽和の脂肪族の炭素原子の状態に変化し、これらの変化した炭素原子に酸素原子や水素原子などが結合して、層間に酸素原子を導入することができる。
次に、前記のようにして製造したグラファイト酸化物層状体の層間に、よく知られている粘土層間架橋多孔体を製造する方法と同様にして、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物からなるピラーを形成させる。このようなピラーを形成させる方法としては、該金属又は半金属の化合物のゾルを層間に導入したのち、これを不活性雰囲気下で加熱処理して安定なピラーを形成させる方法、又は該金属又は半金属の多核金属陽イオンを層間に導入したのち、これを不活性雰囲気下で加熱処理して安定なピラーを形成させる方法などにより行うことができる。
【0014】
例えば、グラファイト酸化物層状体の層間にシリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾルやシリカ−チタニアゾル、シリカ−酸化鉄ゾル、アルミナ−シリカゾルのような混合ゾルを導入し、次いで不活性雰囲気下で加熱処理すれば、それぞれ金属又は半金属の酸化物や、これらの混合酸化物からなる安定なピラーを含む多孔質複合材料が得られる。
また、多核金属陽イオンを用いる方法としては、例えば、[Al13(OH)247+、[Zr(OH)(HO)168+、[FeO(OCOCHなどをグラファイト酸化物層状体の層間に導入したのち、不活性雰囲気下で加熱処理して、アルミナ、ジルコニア、酸化鉄などのピラーを形成させる方法がある。
これらいずれの方法においても、加熱処理は、グラファイトを構成する炭素が酸化するのを防止するために、不活性雰囲気中、例えば真空条件下や、窒素やアルゴン気流中で行うことが必要である。この際の加熱条件としては120℃以上、好ましくは500〜700℃の範囲が用いられ、加熱時間は、通常2〜8時間の範囲である。
【0015】
このようにして形成されたグラファイト酸化物層状体の層間に形成されるピラーは、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物、すなわち含ケイ素化合物、含アルミニウム化合物、含チタン化合物、含ジルコニウム化合物又は含鉄化合物或いはこれらの任意の組合せから構成されている。
そして、このようにして製造された多孔質グラファイト複合材料中の、これら金属又は半金属の化合物の含有量は、5〜95質量%、好ましくは50〜70質量%の範囲内であり、また上下のグラファイト酸化物層と左右のピラーにより、孔径0.6〜2.5nmの細孔が形成されている。
【0016】
グラファイトの多孔構造を形成させる別の方法としては、グラファイトの酸化物層状体に、先ず層間拡張用イオン又は分子をインターカレーションさせ、次いで、ケイ酸、アルミン酸、チタン酸及びジルコン酸の中から選ばれた無機多塩基酸と低級アルカノールとのエステルを導入し、これを不活性雰囲気中で加熱処理することにより、ケイ素、アルミニウム、チタン又はジルコニウムの化合物からなる安定なピラーを形成させる方法がある。
【0017】
この際用いられる層間拡張用イオンとしては、例えば、次の一般式(1)
[R−NR (1)
(式中、Rは炭素数8〜20の長鎖アルキル基、R、R及びRはそれぞれ炭素数1〜3のアルキル基であって、この中の1個の基はRと同じであってもよい。)
で表わされる長鎖アルキル基をもつ第四化合物陽イオンを挙げることができる。これらは粘土層間架橋多孔体の場合と同様に、層間に陽イオンが挿入され、層間を拡張するものであるが、グラファイト酸化物の場合には、層表面がプロトンを放出して酸性を呈することから、例えば、次の一般式(2)
NR (2)
(式中、R、R及びRの中の少なくとも1個は炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、残りは水素原子である)
で表わされる有機アミンのような分子も同じように層間を拡張するために用いることができる。
【0018】
このような層間拡張用イオン又は分子を導入する方法としては、例えばアルカリ水溶液中でグラファイト酸化物層状体にその質量に基づき、8〜36.0倍量の層間拡張用イオン又は分子を加え、室温から90℃までの範囲の温度で15〜60分間反応させることによって行われる。
このグラファイト酸化物においては、このような層間拡張用イオン又は分子を層間に挿入しただけでは、これを乾燥し、加熱処理するときに縮小し、いったん形成された細孔が閉塞してしまうので、さらに補強するための処理が必要である。
これは、層間拡張用イオン又は分子によりグラファイト酸化物の層間を拡張したのち、さらに層間にケイ酸、アルミン酸、チタン酸及びジルコン酸の中から選ばれた金属又は半金属の無機多塩基酸と低級アルコールとのエステルを導入したのち、50〜70℃で乾燥し、次いで不活性雰囲気中、500〜700℃において2〜8時間加熱処理することによって行われる。上記の無機多塩基酸のエステルは、加水分解されるか後続の加熱処理により分解して、層間を支持しうる強度をもつ安定な化合物、すなわち固体状の含ケイ素化合物、含アルミニウム化合物、含チタン化合物、含ジルコニウム化合物を生成するものであればどのようなものでもよい。
これらの化合物は、金属の場合、金属酸化物であり、雰囲気ガスの種類及び加熱条件によって窒化物、炭化物などが副生する。また、ケイ素のような半金属の場合は、アルコキシ基が除かれて、酸素や水酸基となったものや、これに低級アルキル基が結合したものを挙げることができる。これらの無機多塩基酸エステルの使用量は、グラファイト酸化物層状体の質量の20〜100倍量、好ましくは40〜80倍量の範囲内で選ばれる。
【0019】
この無機多塩基酸エステルを導入するには、グラファイト酸化物層状体に層間拡張用イオン又は分子をインターカレーションさせて得た層間化合物を、所定量の無機多塩基酸エステル中に加える。この際所望ならば、有機溶媒、例えばジメチルホルムアミド、アセトン、ベンゼン、トルエンなどを用いることもできるし、また、40〜80℃の温度に加熱して反応を促進することもできる。
このように反応させたのち、反応混合物から固体を分離し、エチルアルコールのような溶剤を用いて洗浄したのち、風乾、真空乾燥、凍結乾燥又は加熱して乾燥させる。この処理によりグラファイト酸化物層状体の層間拡張用イオン又は分子により拡張された層間に、上記無機多塩基酸エステルが挿入された層間化合物が得られる。
【0020】
次いで、この層間化合物を加熱し、分解すると層間にケイ素、アルミニウム、チタン又はジルコニウムの化合物からなる安定なピラーが形成される。この際の加熱は、基材を構成する炭素が酸化されるのを防止するために、不活性雰囲気中、例えば窒素、アルゴンのような不活性ガスの通気下、或いは真空条件下で行うことが必要である。加熱温度としては120℃以上、好ましくは500〜700℃の範囲が選ばれる。加熱時間は通常2〜8時間である。
このようにして、平均粒径0.6〜2.5nmをもち、比表面積400〜1500m/gの多孔質グラファイト複合材料が得られる。
【0021】
本発明のメソポーラス炭素構造体は、前記してきた多孔質グラファイト複合材料を、高温で炭化処理することにより構造的に炭素構造が強化されたものであり、続く金属酸化物又は半金属酸化物を溶出する処理によりピラーを形成していた金属酸化物又は半金属酸化物が溶出されても、ポーラスな構造を維持しているものである。したがって、本発明のメソポーラス炭素構造体は、金属酸化物又は半金属酸化物などによるピラーの形成によりポーラス構造が維持されているものではなく、炭素原子の構造によりポーラスな構造が維持されている。より詳細には、炭素の層が規則正しく整列したものではなく、3次元的に無秩序に存在する状態ではあるが、界面活性剤の作用により一定の距離を保つように再配列されて、カードハウス(card house)のように、再配列された層と層によりポアが形成されたものであると考えられる。本発明のメソポーラス炭素構造体は、炭素の層が何らかの理由により強固に固定され、層と層の間にポーラスな構造が維持されているものであると考えられる。このような炭素原子又は酸化された炭素原子だけでメソポーラス炭素構造体を形成する構造体を、簡便で且つ高収率で製造できる方法を本発明は提供するものである。
【0022】
次に本発明のメソポーラス炭素構造体を、具体例に基づいて説明するが、本発明のメソポーラス炭素構造体はこれらの具体例に限定されるものではない。
シュタウデンミール(L. Staudenmier, Ber Deutsche Chem. Ges. 1989, 31, 1481.)の方法によりグラファイトを酸化してグラファイト酸化物(以下、GOと表す)を製造した。このGOに、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムイオン(化学式:CH(CH15(CH)をインターカレーションしたGO(以下、GOC16と表す)を製造した。このGOC16にテトラエトキシシラン(TEOSと表す)で処理した多孔質グラファイト複合材料(以下、GOC16Sと表す)を製造した。
得られたGOC16Sを、それぞれ550℃、700℃、900℃で真空下またはヘリウムガス雰囲気下で2時間、炭化処理した。得られたものをそれぞれ、GOC16S−550、GOC16S−700、及びGOC16S−900と表す。
【0023】
それらをそれぞれ一晩38%フッ酸溶液に浸した後、蒸留水で洗浄し、ろ過して60℃で空気中で乾燥した。得られたものをそれぞれ、GOC16SHF−550、GOC16SHF−700、及びGOC16SHF−900と表す。
【0024】
このようにして製造されたGOC16S−550、GOC16S−700、GOC16S−900、GOC16SHF−550、GOC16SHF−700、GOC16SHF−900のBET比表面積を測定した。この結果を次の表1に示す。
【0025】
【表1】
Figure 0004246487
【0026】
550℃で炭化処理したGOC16S−550の比表面積は、フッ酸による溶出処理により約1/6になったが、700℃で炭化処理したGOC16S−700の比表面積は、約2/3になっただけであり、900℃で炭化処理したGOC16S−900の比表面積は、溶出処理によりほとんど変化しないか、少し増加する結果になっていた。これは、高温による炭化処理により炭素による骨格化がより進行し、金属酸化物又は半金属酸化物によるピラーの機能が不要となる程度に炭素自体による多孔体の形成が行われていたためと考えられる。したがって、本発明における高温での炭化処理の重要性がこの比表面積の変化から理解される。
また、熱重量分析からGOC16SHF−550、GOC16SHF−700、GOC16SHF−900中に灰分(シリカ)を含有しないことを確認した。即ち、多孔質グラファイト複合材料中にピラーとして存在していた酸化ケイ素のような金属酸化物又は半金属酸化物のほとんど全てが溶出処理により除去され、炭素のみを主体とする多孔体を生成することができることがわかった。
このように、BET比表面積が150m/g以上、450m/g以上、さらには比表面積700m/g以上のメソポーラス炭素構造体を生成できるということも本発明の優れた特有の効果のひとつである。
【0027】
次に、これらの試料を−196℃(77K)で容量法装置を用いて窒素吸着等温線を測定した。結果を図1に示す。図1の縦軸は気体(窒素)の吸着量(V/mL−STP/g)を示し、横軸は相対圧P/P(P:窒素圧力、P:窒素飽和蒸気圧)を示す。黒丸印(●)及び白丸印(○)はGOC16S−550の場合を示し、黒四角印(■)及び白四角印(□)はGOC16S−700の場合を示し、上向きの黒三角印(▲)及び上向きの白三角印(△)はGOC16S−900の場合を示し、丸印で囲まれたドット及びドット印(・)はGOC16SHF−550の場合を示し、黒菱形印(◆)及び白菱形印(◇)はGOC16SHF−700の場合を示し、下向きの黒三角印(▼)及び下向きの白三角印(▽)はGOC16SHF−900の場合をそれぞれ示す。いずれも白抜きの印(GOC16SHF−550の場合はドット)は、脱着ブランチを示す。
図1に示された各サンプルの窒素吸着等温線から、カーボン/シリカ複合体の窒素吸着量の順序がGOC16S−550>GOC16S−700>GOC16S−900であるのに対し、炭素構造体の窒素吸着量の順序がGOC16SHF−550<GOC16SHF−700<GOC16SHF−900であることがわかる。これらの吸着等温線は大きな脱着ヒステリシスを示しており、これらの炭素構造体のメソポーラス性が示された。また、これらの試料の窒素吸着量の変化及び脱着ヒステリシスの特性の変化は、金属酸化物又は半金属酸化物の溶出処理の有無によるものであるが、高温で炭化処理されたものほどその変化が小さく、高温での炭化処理が炭素のみを主体にした多孔体の形成に重要であることが、この想定結果からも示されたことになる。
【0028】
次に、これらの試料のBJH(Barrett-Joyner-Halenda)法で求めたポアサイズ分布曲線から、これらの炭素構造体がいずれも約2nmの小さいメソポアを持っていることがわかった。このようにポアの大きさが、2nm以上のメソポアを形成できることも本発明の優れた特有の効果のひとつである。
【0029】
さらに、これらの試料の炭素含有量を測定した。GOC16S−550、GOC16S−700、及びGOC16S−900を空気中における熱重量分析を行った結果から、GOC16S−550、GOC16S−700、GOC16S−900中に含まれる炭素の含有量が重量比で39%であった。
グラファイト1gからグラファイト酸化物(GO)が1.63g得られ、1gのGOから1.16gのGOC16が得られ、1gのGOC16から1.54gのGOC16Sが得られ、1gのGOC16Sから0.65gのGOC16S−550、GOC16S−700、及びGOC16S−900がそれぞれ得られた。そして、それらの炭素含有率が39%であるから、グラファイトからの炭素ベースの収率は、
1.63×1.16×1.54×0.65×0.39 = 74%
となる。金属酸化物又は半金属酸化物の溶出処理が行われたGOC16SHF−550、GOC16SHF−700、及びGOC16SHF−900についても同様である。
カーボンベースで70%以上の収率であるというこの値は、従来の炭素メソポア多孔体におけるカーボンの収率が約50〜60%程度であることに比べて、極めて高い値であることがわかる。このように、極めて高い炭素収率を達成できることも本発明の優れた特有の効果のひとつである。
【0030】
【実施例】
次に実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
【0031】
実施例1
(1) 多孔質グラファイト複合材料の調製
スタウデンミール(Staudenmier)の方法で1gのグラファイト(Gと表す)からドライベースで約1.63gのグラファイト酸化物(GOと表す)を得た。
特許文献1に記載の方法にしたがって、1gのGOから1.16gのヘキサデシルトリメチルアンモニウムイオン(化学式:CH(CH15(CH)をインターカレーションしたGO(GOC16と表す)を得た。1gのGOC16から>1.54gのテトラエドキシシラン(TEOSと表す)で処理した多孔質グラファイト複合材料(GOC16Sと表す)を得た。
(2) 炭化処理をした多孔体の調製
前記の(1)で製造したGOC16Sをそれぞれ、550℃、700℃、900℃で真空下またはヘリウムガス雰囲気下で2時間処理し、GOC16S−550、GOC16S−700、及びGOC16S−900をそれぞれ得た。
熱重量分析の結果から、550℃まで真空下またはヘリウムガス等の不活性雰囲気下でのGOC16Sの重量損失は約35%であり、550℃−1000℃の間では失重は殆どゼロであった。つまり、1gのGOC16Sからそれぞれ0.65gのGOC16S−550、GOC16S−700、GOC16S−900を得た。
また、空気中における熱重量分析の結果からGOC16S−550、GOC16S−700、GOC16S−900中に含まれる炭素の含有量が重量比で39%であった。
【0032】
実施例2
実施例1で製造されたGOC16S−550、GOC16S−700、及びGOC16S−900を、それぞれ38%フッ酸溶液に一晩浸した後、5倍量の蒸留水で希釈し、更に過剰量の蒸留水で洗浄・ろ過し、乾燥して、GOC16SHF−550、GOC16SHF−700、及びGOC16SHF−900をそれぞれ得た。
熱重量分析からGOC16SHF−550、GOC16SHF−700、GOC16SHF−900中に灰分(シリカ)を含有しないことを確認した。
グラファイト(G)から出発して得られたこれら炭素構造体の炭素ベースの収率は: 1.63×1.16×1.54×0.65×0.39 = 74%であることが示された。
【0033】
試験例1 (窒素吸着等温線の測定)
実施例1及び実施例2で製造されたGOC16S−550、GOC16S−700、GOC16S−900、GOC16SHF−550、GOC16SHF−700、及びGOC16SHF−900を、それぞれ120℃で真空中、2時間焼成して試料を調製した。これらの試料を、それぞれ、−196℃で容量法装置を用いて窒素吸着等温線を測定した。図1に各試料の窒素吸着等温線の測定結果を示す。この結果、吸着等温線には大きな脱着ヒステリシスを示しており、これら炭素構造体がメソポーラス性を示すことになる。
【0034】
試験例2 (BET比表面積の測定)
BET(Brunauer-Emmett-Teller)の方法で、相対圧P/P=0.15〜0.3の範囲で比表面積(BET比表面積と表す)の値を測定した。この結果を表1にまとめた。これらの炭素構造体の表面積が最高で700m/g以上であった。
【0035】
試験例3 (ポアサイズ分布曲線の測定)
BJH(Barrett-Joyner-Halenda)法でポアサイズ分布を測定した。この結果のポアサイズ分布曲線から、これらの炭素構造体が約2nmの小さいメソポアを持つことがわかった。
【0036】
参考例 (多孔質グラファイト複合材料の調製)
(1) 常法によりグラファイトを酸化して生成させたグラファイト酸化物層状体(比表面積25m/g)0.3gを0.05M水酸化ナトリウム水溶液60ml中に少しずつ加えてよく分散させ、20分間超音波を印加して、均一な分散液を調製した。
(2) 次にヘキサデシルトリメチルアンモニウムフロミド0.4gを蒸留水600mlに溶解して、上記の分散液中に、かきまぜながら少しずつ滴下したのち、生成した沈殿を吸引ろ過し、pHが中性になるまで水洗する。このようにして得た沈殿物をろ別し、60℃で1晩乾燥することにより、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムイオンがインターカレーションされた層間化合物が得られた。
(3) このようにして得られた層間化合物0.32gを、ケイ酸テトラエチルSi(OC)420ml中に分散させ、25℃において7日間反応させる。反応後、生成した固体を遠心分離し、エチルアルコール10mlで1回洗浄したのち、大気中に24時間放置し、さらに空気中60℃で12時間乾燥させることにより、ケイ酸テトラエチルが層間に挿入された層間化合物を得た。
(4) 次いで、この層間化合物を真空中、徐々に550℃まで昇温し、この温度で5時間加熱した。このようにして、比表面積1050m/g、平均孔径1.96nmの多孔質グラファイト複合材料を得た。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、炭素材料、好ましくは炭素のみを主体とする材料からなるメソポア構造を有する多孔体であるメソポーラス炭素構造体を提供するものである。本発明の方法は、簡便で、温和な条件下で、かつ効率よくメソポーラス炭素構造体を提供することができる。特にグラファイトから炭素収率70%以上という高収率でメソポーラス炭素構造体を製造する方法を提供するものである。
また、本発明の方法で製造されたメソポーラス炭素構造体は、比表面積が大きく、かつ比較的狭いポア分布で小さなメソポアを有するものであり、各種の分子の吸着剤や貯蔵材料として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の方法により製造された各種のメソポーラス炭素構造体の−196℃(77K)で容量法装置を用いた窒素吸着等温線の測定結果をグラフ化したものである。図1の縦軸は気体(窒素)の吸着量(V/mL−STP/g)を示し、横軸は相対圧P/P(P:窒素圧力、P:窒素飽和蒸気圧)を示す。

Claims (8)

  1. グラファイト酸化物層状体の層間に、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物を主体とするピラーを形成させてなる多孔質グラファイト複合材料を、不活性雰囲気中で高温で炭化処理し、次いで当該多孔質グラファイト複合材料中のケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の酸化物を溶出する処理をすることを特徴とするメソポーラス炭素構造体を製造する方法。
  2. グラファイト酸化物層状体の層間に、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物を主体とするピラーを形成させてなる多孔質グラファイト複合材料が、グラファイトを酸化して酸化物層状体としたのち、この層間に、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物のゾル或いは多核金属陽イオンをインターカレーションさせて製造されたものである請求項に記載の方法。
  3. 高温で炭化処理が、500〜1000℃での炭化処理である請求項1又は2に記載の方法。
  4. 金属酸化物又は半金属酸化物の溶出が、フッ酸での処理である請求項に記載の方法。
  5. 請求項1〜のいずれかの方法により製造されたメソポーラス炭素構造体。
  6. ポアサイズが2nm以上である請求項5に記載のメソポーラス炭素構造体。
  7. BET比表面積が150m/g以上である請求項5又は6に記載のメソポーラス炭素構造体。
  8. BET比表面積が450m/g以上である請求項に記載のメソポーラス炭素構造体。
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