JP4245673B2 - 攪拌装置付きアルミ溶解炉、溶融アルミ攪拌装置及び溶湯アルミ攪拌方法 - Google Patents

攪拌装置付きアルミ溶解炉、溶融アルミ攪拌装置及び溶湯アルミ攪拌方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は攪拌装置付きアルミ溶解炉、溶融アルミ攪拌装置及び溶湯アルミ攪拌方法に関するものであり、特に、永久磁石により発生する磁力により溶融アルミニウムを攪拌する攪拌装置付きアルミ溶解炉、溶融アルミ攪拌装置及び溶湯アルミ攪拌方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の、例えば、リサイクルされたアルミニウムの再溶解に使用される攪拌装置付きアルミ溶解炉としては、炉の外側に電磁コイルを密着させ、この電磁コイルに三相電流を流すことにより磁界を移動させるいわゆるリニアモータ式(電磁コイル式)のものがあった。このリニアモータ式のアルミ溶解炉には、電磁コイルを炉の外周に密着させたものや、炉底部外側に取り付けたものがある。つまり、このようなアルミ溶解炉では、炉内の溶融アルミニウムを、磁界の移動に伴いそのアルミニウムに流れる渦電流により生じた磁力により攪拌していた。より詳しくは、炉の外周に電磁コイルを密着させたものでは、円周方向に、また、炉底部外側に電磁コイルを密着させたものでは炉底と平行方向にそれぞれ磁界が移動し、これにより、炉内の溶融アルミニウムには渦電流が流れ、これに伴う電磁力により溶融アルミニウムは攪拌されていた。
【0003】
以上の電磁コイル式とは別のタイプとして、炉内の溶融アルミニウムに直接、回転羽根を浸漬させて、この回転羽根を外部から回転させることにより溶融アルミニウムを攪拌するようにしたメカニカル式のアルミ溶解炉もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の電磁コイル式アルミ溶解炉では、炉内の溶融アルミニウムの中心部付近まで磁力線を通さねばならないため、電磁コイルに大電流を供給しなければならなかった。このため、電磁コイルにおける発熱が著しく大きく、この放熱のためにコイル素材として中空銅線を用いて、この中空銅線内に冷却水を循環させることにより冷却していた。この中空銅線の冷却水用の通路の内側直径は、通常、約4mmから6mm程度と細く、スケール等の異物により詰まりやすかった。中空銅線の通路が詰まると、電磁コイルの冷却が不十分となり、電磁コイルの発熱により電磁コイルが焼損するという問題があった。一方、溶融アルミニウムを十分攪拌するに必要な磁力を得るためには、大電流を流さなければならず、消費電力が非常に大きく、ランニングコストも大きかった。さらに、コイル素材として中空銅線を用い、冷却水の循環装置を設ける必要があることから、アルミ溶解炉全体として製造コストの増加を招いていた。
【0005】
また、電磁コイルに三相電流を供給することにより炉内の磁界を移動させているため、溶融アルミニウムの攪拌速度は磁界の移動速度に比例していた。攪拌速度を変えるためには、磁界の移動速度を変える必要がある。この磁界の移動速度の変化は、インバータ回路により三相電流の周波数を変化させることにより行っていた。しかし、電磁コイルにはインダクタンスがあるため、周波数を上げると移動する磁界の大きさは小さくなってしまう。このため、電磁コイルに流す電流の周波数は、現在のところ4Hz以上には上げられず、炉内の溶融アルミニウムの攪拌速度を自由にコントロールすることができなかった。
【0006】
一方、炉内に回転羽根を挿入するメカニカル式のアルミ溶解炉では、約800℃の溶融アルミニウム中に直接回転羽根を浸漬させるものであるため、回転羽根の損傷が著しいという問題があった。
【0007】
このように、これら従来型のものは多くの問題点を抱えていた。本発明は、このような従来技術の問題点に着目し、磁界発生手段として電磁コイルに代えて永久磁石を用いることにより、製造コスト及びランニングコストが安価で、故障が生ずる可能性が低く、攪拌速度を自由に変えられるようにした攪拌装置付きアルミ溶解炉を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る攪拌装置付きアルミ溶解炉は、外部からの加熱によって溶解された溶融アルミニウムを収納する炉本体と、この炉本体の外周にではなく、下方に、この炉本体の底部の下外端面と上下に向かい合うように、配置された移動磁界発生装置であって、この炉本体内の溶融アルミニウムをほぼ上下方向に貫通する貫通磁力線を発生する複数の永久磁石を有し、この永久磁石の回転に伴って上記貫通磁力線が前記溶融アルミニウムをほぼ上下方向に貫通した状態で移動することにより、溶融アルミニウムに移動力を加えて前記炉本体内で攪拌するように構成されており、前記移動磁界発生装置は、前記炉本体に対して固定状態に設けられた軸受と、前記軸受によってほぼ上下に走る軸線の回りに回転可能に軸受けされた回転板としてのマグネットベースと、前記マグネットベース上に、前記炉本体に対向する面側に交互に異なる極がくるように、周状に、配置されている前記複数の永久磁石と、を備えたものとして構成された、ことを特徴とする。
さらに、本発明の溶融アルミ攪拌装置は、外部からの加熱によって溶解された溶融アルミニウムを収納する炉本体の、外周にではなく、下方に、この炉本体の底部の下外端面と上下に向かい合うように、配置される溶融アルミ攪拌装置であって、この炉本体内の溶融アルミニウムをほぼ上下方向に貫通する貫通磁力線を発生する複数の永久磁石を有し、この永久磁石の回転に伴って上記貫通磁力線が前記溶融アルミニウムをほぼ上下方向に貫通した状態で移動することにより、溶融アルミニウムに移動力を加えて前記炉本体内で攪拌するように構成されており、前記炉本体に対して固定状態に設けられた軸受と、前記軸受によってほぼ上下に走る軸線の回りに回転可能に軸受けされた回転板としてのマグネットベースと、前記マグネットベース上に、前記炉本体に対向する面側に交互に異なる極がくるように、周状に、配置されている前記複数の永久磁石と、を備えたものとして構成された、ことを特徴とする。
さらに、本発明の溶湯アルミ攪拌方法は、アルミ溶解炉における炉本体内の溶融アルミニウムを攪拌する、溶湯アルミ攪拌方法であって、溶融アルミ攪拌装置を、前記炉本体の外周にではなく、下方に、この炉本体の底部の下外端面と上下に向かい合うように、配置し、この溶融アルミ攪拌装置として、前記炉本体に対して固定状態に設けられた軸受と、前記軸受によってほぼ上下に走る軸線の回りに回転可能に軸受けされた回転板としてのマグネットベースと、前記マグネットベース上に、前記炉本体に対向する面側に交互に異なる極がくるように、周状に、配置されている複数の永久磁石と、を備えたものを用い、前記複数の永久磁石の磁力線を、この炉本体内の溶融アルミニウムをほぼ上下方向に貫通させ、この状態で前記複数の永久磁石を前記マグネットベースと共に回転させ、上記磁力線を前記溶融アルミニウムをほぼ上下方向に貫通した状態で回転移動させることにより、溶融アルミニウムに移動力を加えて前記炉本体内でほぼ上下方向に走る軸線の回りに攪拌させる、ことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を説明する前に、本発明の作動原理を説明する。本発明は溶融アルミニウムに対して貫通する永久磁石からの磁力線を移動させることにより発生する磁力により、その溶融アルミニウムを攪拌しようとするものである。より詳しくは、図5のアルミ板50の下方にN極を上にして永久磁石51を配置すると、磁力線52が下から上にアルミ板50を貫通する。この状態で永久磁石51を図に矢印で示すように左側へ速度Vで移動させると、レンツの法則によりアルミ板50の永久磁石51の前後に渦電流53A、53Bが発生する。この渦電流53に伴って磁力線54A、54Bが発生し、磁力線54Aと永久磁石51による磁力線52との間には反発力が働き、磁力線54Bと永久磁石51による磁力線52との間には吸引力が働き、アルミ板50は速度V’で図の左側へ移動する。このとき、速度Vと速度V’の関係は速度V>V’である。今、アルミ板50の代わりに溶融アルミニウムを考えると、溶融アルミニウムも導電体であるため、アルミ板50と同様の現象、つまり、永久磁石51の移動に伴って溶融アルミニウムも移動するという現象を起こす。
【0010】
本発明は、まさにこの現象に着眼して、発明者が独自になすに至ったものである。
【0011】
以下に、本発明の実施の形態を図1乃至図4に基づいて説明する。
【0012】
図1は本発明の装置全体の縦断面図であり、図2は非磁性カバー33を取り除いた状態における図1のII−II線断面図であり、図3及び図4は炉20の側面図及び平面図である。
【0013】
図1からわかるように、本発明の装置は、重油バーナー4と、これによって加熱されるアルミニウムを攪拌しながら溶解する攪拌装置付きアルミ溶解炉2とを有する。このバーナー4は、この技術分野において周知のものであるため詳しい説明は省略するが、図1に示したような炉本体20の中のアルミニウムを直接加熱するタイプのほか、この炉本体20をその外側壁から加熱するタイプのものを採用することもできる。
【0014】
上記アルミ溶解炉2は、上半分のいわゆる炉として機能する部分と、下半分の溶融アルミニウム22を磁力的に攪拌する部分とで構成される。より詳しくは、このアルミ溶解炉2は、上記上下2つの部分にまたがるいわゆるシャーシとしてのほぼ円筒状の非磁性材製のフレーム10を有する。このフレーム10の内部空間は、第1仕切壁11で上部空間13と下部空間14とに区画されている。上部空間13には容器状の上記炉本体20が収納配置され、下部空間14には攪拌機構30が配置されている。
【0015】
前記炉本体20は、特に図3及び図4からわかるように、内壁にほぼ90度おきに、横断面がほぼ三角形状の突条24が一体に形成されている。これらの突条24は、この炉本体の内部で溶解し攪拌される溶融アルミニウム22の流れを複雑で不規則なものとして、溶融アルミニウム22が十分に攪拌されるようにするためのものである。このことを実現するため、各突条24は、2つの側面のうち一方が凹状に湾曲しており、他方がほぼ平面状のものとなっている。図4の矢印は、溶けたアルミニウム22の攪拌による流れの一例を示している。なお、図1からわかるように、何らかの理由で炉本体20中の溶融アルミニウム22が流れ出ようとしても、それはフレーム10によって受け止められ、阻止されることになる。
【0016】
このフレーム10の下部空間14には、前にも述べたように、炉本体20中の溶融アルミニウム22を攪拌するための前記攪拌機構30が設けられている。この下部空間14は、第2仕切壁12によって、さらに永久磁石アセンブリとしての移動磁界発生装置40を回転自在に収納する空間14aと、その移動磁界発生装置40を回転駆動するモータ43と後述の軸受41とを収納する空間14bとに区画されている。空間14aの内壁には、外部へ磁界が漏れるのを防止するために、磁気遮蔽プレート34が全周にわたって設けられている。
【0017】
上記攪拌機構30における移動磁界発生装置40は、円盤状のマグネットベース31を有する。このマグネットベース31上には、特に図2からわかるように、90度間隔で固定される4つの永久磁石32a乃至32dと、図1からわかるようにこれらを覆う非磁性カバー33が設けられている。図2からもわかるように、マグネットベース上に固定された永久磁石32a乃至32dは、上面において交互に異極がくるように配置されている。図1からわかるように、前記マグネットベース31の下側にはシャフト42が取り付けられている。このシャフト42が前記第2仕切壁12に固定された前記軸受41により軸受されている。これにより移動磁界発生装置40がフレーム10に対して回転可能に支持されることになる。このシャフト42の下端には被駆動プーリー44が固定されている。
【0018】
上記被駆動プーリー44を駆動するため、図1からわかるように、上記軸受41の側面にモータ43が取り付けられている。このモータ43の軸の一端側の駆動プーリー43aは、ベルト45によって、前記シャフト42の端部に取り付けられた被駆動プーリー44に連繋されている。
【0019】
次に、上記装置の動作を説明する。
【0020】
リサイクル等された未溶融アルミニウムを炉本体20内に投入し、バーナー4により加熱すると、アルミニウムは溶解して溶融アルミニウム22となる。
【0021】
これと共に、モータ43により移動磁界発生装置40を回転させる。これに伴う永久磁石32の回転により、この永久磁石32からの磁力線が溶融アルミニウム22を貫通した状態で移動する。これにより溶融アルミニウム22には磁力が働いて、この溶融アルミニウム22は炉本体20内で攪拌される。より詳しくは、図2におけるN極が上にある永久磁石32a、32cに関してみると、これらの永久磁石32a、32cからの磁力線が炉本体20中の溶融アルミニウム22を下から上に貫通している。これに対し、S極が上にある永久磁石32b、32dについてみれば、これらの永久磁石32b、32dからの磁力線が溶融アルミニウム22を、上記とは逆に上から下に貫通している。この状態において、永久磁石32a〜32dがある方向に回転すると、溶融アルミニウム22は回転する。これにより、この溶融アルミニウム22は、前記突条34の存在と相俟って、炉本体22内において複雑な動きをもって十分に攪拌されることとなる。図1はこの攪拌がされている状態の一例を示しており、攪拌されて遠心力が発生し、溶融アルミニウム22の外周側が盛り上がり、中央部がへこんでいることが分かる。
【0022】
このように、炉本体20に投入したアルミニウムがバーナー4で溶解され、攪拌機構30で攪拌されている状態まで進んだら、未溶解のアルミニウムを順次追加投入していけばよい。これにより、激しく新規投入のアルミニウムと溶融アルミニウム22とが混ざり合い、溶解速度が著しく速められる。しかも、溶融アルミニウム22の成分が均一化される。
【0023】
このように、本発明の実施形態においては、溶融アルミニウム22を回転する力を電流を流した電磁コイルからではなく、永久磁石から得るようにしたので、この磁界の形成及び移動にあたって電流、特に大電流を流す必要がなくなった。これに伴って、当然、大電流に起因して生じる熱に対しての冷却装置が不要となり、攪拌装置付きアルミ溶解炉2の全体的な製造コストを低減することができる。このように、大電流を必要としない分、ランニングコストも低減させることができる。例えば、従来の電磁コイルを用いて攪拌していた場合は、100kw/hの電力が必要であったのに対し、本実施形態においてはモータ43の駆動電力である2.2kw/hで足りる。しかも、従来の電磁コイル式のアルミ溶解炉に比べて構造が簡単であるため、事実上、メンテナンスを不要とすることができる。
【0024】
さらに本発明は、上記のように従来の電磁コイルに代えて永久磁石を用いたため、インダクタンスを考慮する必要がないので、高速での攪拌も可能となり、モータ43の回転速度を上げることにより、溶融アルミニウム22を高速で攪拌することができる。すなわち、モータ43の回転速度をコントロールすることにより、溶融アルミニウム22の攪拌速度を自由にコントロールすることができる。
【0025】
また、外部フレーム10の空間14aの内壁全周に磁気遮蔽プレート34を設けたので、外部フレーム10の外側に磁界が漏洩するのを防止でき、外部への悪影響を排除するとともに、炉本体20内の溶融アルミニウム22へ効率的に磁界を及ぼすことができる。
【0026】
さらに、永久磁石32の隣り合う極性をそれぞれ異なるように配置したので、上述のように、溶融アルミニウム22を効率的に十分に攪拌することができる。そのうえ、炉本体20の内壁に突条24を設けたので、溶融アルミニウム22を図4の実線矢印Aで示すような複雑な動きで攪拌させることができ、溶解速度を速めることができるとともに、溶融アルミニウム22の成分の均一化を図ることができる。
【0027】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能であり、例えば、永久磁石32は図示の4個のものに限定されず任意数とすることができる。
【0028】
永久磁石32の位置も炉本体20の底部20a下方に限られず、炉本体20の外側であって永久磁石32の磁界が溶融アルミニウム22の中心部近傍にまで通ずる位置であればよい。例えば、図1に示す側壁20bの周囲外側に、炉本体20の外周をぐるりと囲うように同心的にリング状の移動磁界発生装置を回転可能に設ける。この移動磁界発生装置は、複数の永久磁石32を周方向に所定間隔で並べたもので、極性についてみれば、炉本体20に向けて交互にその極性が異なるように取り付けたものである。この移動磁界発生装置はモータ等により回転させられるものである。この場合、各永久磁石32により生ずる磁界は、交互にその極性が異なっているので、炉本体20の上方から見た状態において、隣接する永久磁石同士が互いに磁力線により結ばれる形で、炉本体20内の溶湯アルミニウム22を貫通する。このように磁力線が溶湯アルミニウム22を貫通した状態で、この磁力線を回転移動させることにより、炉本体20内の溶湯アルミニウム22を攪拌することができる。
【0029】
さらに、上述の攪拌機構30は、上記溶解炉に限らず種々の容器状のものに収納された溶けたアルミニウムの攪拌装置として用いることができる。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、永久磁石を回転移動させ、これにより永久磁石からの磁力線を溶融アルミニウムを貫通した状態で移動することにより、溶融アルミニウムを攪拌するようにしたので、従来のように電磁コイルへ供給する大電流を必要とせず、冷却装置も不要となる。これによって、製造コスト及びランニングコストの低減を図ることができる。しかも、従来生じやすかったコイルの冷却水通路の詰まりも生ずるおそれがなくなり、事実上メンテナンスを不要とできる。また、永久磁石の回転速度を変えることにより攪拌速度を容易にコントロールすることができ、これにより、従来よりも著しく速い速度での攪拌が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用された攪拌装置付きアルミ溶解炉の縦断面図
【図2】一部を省略した図1のII−II線矢示断面図
【図3】炉本体の側面図
【図4】同平面図
【図5】作動原理を説明する図
【符号の説明】
2 攪拌装置付きアルミ溶解炉
4 バーナー
10 フレーム
20 炉本体
22 溶融アルミニウム
24 突条
30 攪拌機構
31 マグネットベース
32 永久磁石
40 移動磁界発生装置
41 軸受
43 モータ

Claims (5)

  1. 外部からの加熱によって溶解された溶融アルミニウムを収納する炉本体と、
    この炉本体の外周にではなく、下方に、この炉本体の底部の下外端面と上下に向かい合うように、配置された移動磁界発生装置であって、この炉本体内の溶融アルミニウムをほぼ上下方向に貫通する貫通磁力線を発生する複数の永久磁石を有し、この永久磁石の回転に伴って上記貫通磁力線が前記溶融アルミニウムをほぼ上下方向に貫通した状態で移動することにより、溶融アルミニウムに移動力を加えて前記炉本体内で攪拌するように構成されており、
    前記移動磁界発生装置は、
    前記炉本体に対して固定状態に設けられた軸受と、
    前記軸受によってほぼ上下に走る軸線の回りに回転可能に軸受けされた回転板とし
    てのマグネットベースと、
    前記マグネットベース上に、前記炉本体に対向する面側に交互に異なる極がくるよ
    うに、周状に、配置されている前記複数の永久磁石と、
    を備えたものとして構成された、
    ことを特徴とする、攪拌装置付きアルミ溶解炉。
  2. 前記炉本体の内面に、前記移動力による前記溶融アルミニウムの攪拌を効率的行わせる突条を設けていることを特徴とする請求項1に記載の攪拌装置付きアルミ溶解炉。
  3. ほぼ筒状のシャーシを仕切壁で上下に区画し、その上方の空間に前記炉本体を収納し、その下方の空間に前記移動磁界発生装置を収納したことを特徴とする請求項1又は2に記載の攪拌装置付きアルミ溶解炉。
  4. 外部からの加熱によって溶解された溶融アルミニウムを収納する炉本体の、外周にではなく、下方に、この炉本体の底部の下外端面と上下に向かい合うように、配置される溶融アルミ攪拌装置であって、この炉本体内の溶融アルミニウムをほぼ上下方向に貫通する貫通磁力線を発生する複数の永久磁石を有し、この永久磁石の回転に伴って上記貫通磁力線が前記溶融アルミニウムをほぼ上下方向に貫通した状態で移動することにより、溶融アルミニウムに移動力を加えて前記炉本体内で攪拌するように構成されており、
    前記炉本体に対して固定状態に設けられた軸受と、
    前記軸受によってほぼ上下に走る軸線の回りに回転可能に軸受けされた回転板とし
    てのマグネットベースと、
    前記マグネットベース上に、前記炉本体に対向する面側に交互に異なる極がくるよ
    うに、周状に、配置されている前記複数の永久磁石と、
    を備えたものとして構成された、
    ことを特徴とする、溶融アルミ攪拌装置。
  5. アルミ溶解炉における炉本体内の溶融アルミニウムを攪拌する、溶湯アルミ攪拌方法であって、
    溶融アルミ攪拌装置を前記炉本体の外周にではなく、下方に、この炉本体の底部の下外端面と上下に向かい合うように、配置し、この溶融アルミ攪拌装置として、
    前記炉本体に対して固定状態に設けられた軸受と、
    前記軸受によってほぼ上下に走る軸線の回りに回転可能に軸受けされた回転板とし
    てのマグネットベースと、
    前記マグネットベース上に、前記炉本体に対向する面側に交互に異なる極がくるよ
    うに、周状に、配置されている複数の永久磁石と、
    を備えたものを用い、
    前記複数の永久磁石の磁力線を、この炉本体内の溶融アルミニウムをほぼ上下方向に貫通させ、
    この状態で前記複数の永久磁石を前記マグネットベースと共に回転させ、上記磁力線を前記溶融アルミニウムをほぼ上下方向に貫通した状態で回転移動させることにより、溶融アルミニウムに移動力を加えて前記炉本体内でほぼ上下方向に走る軸線の回りに攪拌させる、
    ことを特徴とする、溶湯アルミ攪拌方法。
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