JP4243654B2 - 電子機器部品の液体冷却板、液体冷却板の製造方法 - Google Patents

電子機器部品の液体冷却板、液体冷却板の製造方法 Download PDF

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本発明は、例えばパソコン、特に、携帯型パソコンのように、小型化、軽量化が要求される電子機器に適用して好適な電子機器部品の液体冷却板、液体冷却板の製造方法、並びに、前記液体冷却板が組み込まれた電子機器に関する。
パソコン等の電子機器におけるCPU(中央演算処理装置)等の電子部品を冷却するための手段として、従来から、冷却ファンによって強制空冷するものが広く採用されている。しかしながら、冷却ファンはサイズの小型化が難しいため、例えば、携帯型パソコンのように、小型化、軽量化が要求される電子機器に適用する場合、電子機器における電子部品の実装密度の高密度化の障害になったり、電子機器自体の小型化、軽量化にも影響するといった不都合があった。また、冷却ファンは騒音を発生するといった不満もあり、特に、近年の電子回路の高速化、CPU等の性能向上(例えば、数ギガヘルツの高周波数で駆動するCPU)に伴い、冷却効率が高い冷却ファンを採用するとなると、騒音の問題が一層大きくなる。
上述したような冷却ファンの問題に対応して、近年では、液冷方式の冷却装置の採用が普及しつつある。この液冷方式の冷却装置は、水等の冷却媒体(液。以下、冷却液体)を循環させる液通路を内蔵する金属製板状の液冷ヒートシンク(「コールドプレート」との名称で呼ばれる場合がある。以下、コールドプレートと称する場合がある)をCPU等の電子部品に接触させ、前記液通路内に通液した冷却液体によって、電子部品から発生した熱を、機器外部(あるいは機器の筐体や筐体近く)に設けられた放熱側ヒートシンクに搬送することで、電子部品を冷却するものである(例えば、特許文献1〜3参照)。
この液冷方式の冷却装置であれば、冷却ファンに比べて小型化が容易であり、電子機器における電子部品の実装密度の高密度化の障害になったり、電子機器自体の小型化、軽量化にも影響するといった不都合が生じにくい。また、騒音の問題も解消できる。
特開2003−050645号公報 特開2002−261480号公報 特開平7−142886号公報
ところで、前述の液冷方式の冷却装置の場合、コールドプレートは、液通路を形成する金属管を一対の金属板の間に挟み込んで全体に板状に形成したものが広く採用されており、CPU等の電子部品に前記金属板を当接させることで、電子部品の熱を、金属板及び金属管を介して金属管内の冷却液体に伝達して冷却する構造になっている(前述の特許文献1の図2,特許文献2の図1、特許文献3の図5等を参照)。すなわち、2つの部材(金属板及び金属管)を介して、電子部品の熱が液通路内の冷却液体に伝達される構造であり、これが、冷却効率の向上の妨げになっているといった不満があった。また、前述の液冷方式の冷却装置を、例えば携帯型パソコンのように、電子部品の実装密度の高密度化が要求される電子機器に適用する場合、コールドプレートの小型化(特に厚さ寸法の縮小)が要求されるが、前述のように、金属管を一対の金属板の間に挟み込んだ構造のコールドプレートでは小型化(特に厚さ寸法の縮小)に限界があるため、これが、電子機器全体の厚さ寸法等のサイズの縮小に影響するといったケースが生じていた。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、電子部品の冷却効率を向上でき、しかも、小型化(特に厚さ寸法の縮小)を容易に実現できる、電子機器部品の液体冷却板、その製造方法、並びに、液冷装置の提供を目的としている。
上記課題を解決するために、本発明では以下の構成を提供する。
本発明では、複数のアルミニウム板材が大気中無フラックス重ねろう付けされた金属板積層体であって、この金属板積層体内には、該金属板積層体内層の少なくとも一枚の前記アルミニウム板材の片面に形成された凹溝又は板厚方向に貫通された貫通穴によって前記アルミニウム板材の板面方向に蛇行延設された冷却液体流通路が形成されており、前記冷却液体流通路の一端及び他端は、それぞれ、金属板積層体の片面側のアルミニウム板材に穿設された貫通孔の該アルミニウム板材の外面側における開口部である冷却液体導入用開口部及び冷却液体排出用開口部に接続され、金属板積層体の片面側のアルミニウム板材には、アルミニウムあるいはその基合金からなる管である冷却液体導入口及び冷却液体排出口が、その断面角形の継ぎ口に穿設されている穴を、該アルミニウム板材の前記貫通孔と合致させて、それぞれ、前記継ぎ口を大気中無フラックス重ねろう付けによりろう付けして接合されており、前記アルミニウム板材同士の大気中無フラックス重ねろう付けが、前記金属板積層体を構成する複数のアルミニウム板材の重ね合わせ界面に、予めアルミニウム薄合わせ板材を挿入して行うアルミニウムの重ねろう付け、冷却液体導入口及び冷却液体排出口のアルミニウム板材に対する大気中無フラックス重ねろう付けが、冷却液体導入口及び冷却液体排出口の前記継ぎ口と金属板積層体の片面側のアルミニウム板材との間に、予めアルミニウム薄合わせ板材を挿入して行うアルミニウムの重ねろう付けであって、前記アルミニウム薄合わせ板材が、融点600℃以下のろう材からなる芯材と、前記芯材より融点の高いアルミニウム合金からなる皮材とによって構成され、かつ前記芯材及び皮材のいずれか一つ以上にMgを0.1〜6%(mass%、以下同じ)あるいは更にBiを0.01〜1%添加してなる3層構造のもの、あるいは、芯材と、その両側の皮材との間に、融点が600℃以下のろう材からなる中間材が設けられており、芯材と両皮材とは、中間材より融点の高いアルミニウム合金からなり、しかも、芯材と皮材と中間材のいずれか一つ以上にMgを0.1〜6%あるいは更にBiを0.01〜1%添加してなる5層構造のものであり、冷却液体導入口及び冷却液体排出口、重ね合わせ板材全体を加圧密着した状態で、大気中にて、ろう材の液相線温度以上でかつろう材以外の各部材の固相線温度の内の最低値を超えない温度範囲に加熱して一括して重ねろう付けしてなるものであることを特徴とする電子機器部品の液体冷却板を提供する。
また、本発明では、アルミニウム又はその基合金からなるアルミニウム板材を大気中無フラックス重ねろう付けにより複数接合することで、前記アルミニウム板材の内の一つに形成されている凹溝又は前記アルミニウム板材の板厚方向に貫通されている貫通穴によって構成される冷却液体流通路を内蔵する金属板積層体を組み立てるとともに、金属板積層体の片面側のアルミニウム板材に、アルミニウムあるいはその基合金からなる管である冷却液体導入口及び冷却液体排出口を、その断面角形の継ぎ口に穿設されている穴を、前記金属板積層体の片面側のアルミニウム板材に穿設された貫通孔の該アルミニウム板材の外面側における開口部である冷却液体導入用開口部及び冷却液体排出用開口部と合致させて、それぞれ、前記継ぎ口を大気中無フラックス重ねろう付けによりろう付けして接合して、液体冷却板を組み立てる液体冷却板の製造方法であり、前記アルミニウム板材同士の大気中無フラックス重ねろう付けが、前記金属板積層体を構成する複数のアルミニウム板材の重ね合わせ界面に、予めアルミニウム薄合わせ板材を挿入して行うアルミニウムの重ねろう付け、冷却液体導入口及び冷却液体排出口のアルミニウム板材に対する大気中無フラックス重ねろう付けが、冷却液体導入口及び冷却液体排出口の前記継ぎ口と金属板積層体の片面側のアルミニウム板材との間に、予めアルミニウム薄合わせ板材を挿入して行うアルミニウムの重ねろう付けであって、前記アルミニウム薄合わせ板材が、融点600℃以下のろう材からなる芯材と、前記芯材より融点の高いアルミニウム合金からなる皮材とによって構成され、かつ前記芯材及び皮材のいずれか一つ以上にMgを0.1〜6%(mass%、以下同じ)あるいは更にBiを0.01〜1%添加してなる3層構造のもの、あるいは、芯材と、その両側の皮材との間に、融点が600℃以下のろう材からなる中間材が設けられており、芯材と両皮材とは、中間材より融点の高いアルミニウム合金からなり、しかも、芯材と皮材と中間材のいずれか一つ以上にMgを0.1〜6%あるいは更にBiを0.01〜1%添加してなる5層構造のものであり、冷却液体導入口及び冷却液体排出口、重ね合わせ板材全体を加圧密着した状態で、大気中にて、ろう材の液相線温度以上でかつろう材以外の各部材の固相線温度の内の最低値を超えない温度範囲に加熱して一括して重ねろう付けすることを特徴とする液体冷却板の製造方法を提供する。
なお、本明細書で「ろう付け」とは大気中無フラックス高温ろう付けを指す総称である。
本発明に係る電子機器部品の液体冷却板(以下、「液体冷却板」と略称する場合がある)において、冷却液体流通路の形成用のアルミニウム板材(以下、流路加工板とも言う)として、片面に凹溝が形成されたもの(以下、凹溝付き金属板とも言う)を採用する場合は、この凹溝付き金属板の凹溝が形成されている面に被着される金属板(金属板積層体を構成する金属板の一つ。以下、封止用金属板とも言う)と凹溝付き金属板との間に、前記凹溝によって冷却液体流通路が確保される。流路加工板として、板厚方向に貫通する貫通穴が形成されている金属板(以下、貫通穴付き金属板とも言う)を採用する場合は、この貫通穴付き金属板の両面に被着される金属板(金属板積層体を構成する金属板の一つ。以下、封止用金属板とも言う)と貫通穴付き金属板との間に、前記貫通穴によって冷却液体流通路が確保される。
封止用金属板は、平板に限定されず、例えば、凹溝付き金属板と同様の凹溝が形成されているものを採用して、冷却液体流通路の断面積を稼ぐようにすることも可能である。
なお、前述の「凹溝」とは、金属板(流路加工板)の一部を削除したような形状に形成された溝条の溝のことであり、例えば、プレス加工等によって金属板を曲げ加工して形成されるもの(曲げ加工の谷を凹溝とするもの)は含まない。また、貫通穴付き金属板の貫通穴は、ここでは、金属板(流路加工板)の板面方向に蛇行延設された長穴を指す。凹溝や貫通穴の形成手法としては、金属板の切削等の加工の他、金属板自体の成形時に形成することでも良い。
冷却液体導入用開口部及び冷却液体排出用開口部の構造は、例えば、金属板積層体の側面に開口する冷却液体流通路の開口部に、断面角形の管体あるいは丸形管体を嵌合固定して構成した周知の継手構造の他、金属板積層体を構成する金属板の間に、冷却液体流通路の開口部に位置合わせした断面角形の管体を挟み込んで、積層体を構成する金属板と一体に重ねろう付けしたものを採用しない
発明者等は、種々の接続構造を試み、図1乃至図3に示す構造の継手が、製造容易、水密性良好であることを認めた。すなわち、図において、板厚方向の貫通穴8の下方にろう付け(図3中、符号12はろう付け用のアルミニウム薄合わせ板材)されるアルミニウム板材5に穿設された孔51、51と、その下方にろう付けされる断面角形のアルミニウム合金製継ぎ口6’、7’(冷却液体導入口6の継ぎ口6’、冷却液体排出口7の継ぎ口7’)に穿設されている穴6a、7aとを合致させ、孔51、51、穴6a、7aを介して、冷却液体導入口及び冷却液体排出口を積層体内の冷却液体流通路と連通させた構造である。
本発明によれば、複数のアルミニウム板材をろう付けにより接合することで、冷却液体流通路を内蔵する液体冷却板を組み立てる構成であり、液体冷却板の表裏いずれかの面を形成するアルミニウム板材を、電子機器の部品(例えば、電子部品等の発熱部品自体あるいは発熱部品によって加熱される部品。以下、機器部品とも言う)に当接させることで、機器部品の熱を、アルミニウム板材を介して、冷却液体流通路内の冷却液体に伝達して、機器部品を冷却できる。このため、例えば、機器部品に当接させる金属板と冷却液体流通路(「発明が解決しようとする課題」の欄で説明した液通路)を形成する金属管とを介して、機器部品の熱を冷却液体に伝達する従来構成の液体冷却板に比べて、機器部品の熱を冷却液体に導く経路を短縮でき、機器部品の冷却効率を向上できる。また、液体冷却板自体の小型化、軽量化も容易に実現できる。本発明では、従来技術に比べて、特に、液体冷却板の厚さ寸法の縮小が容易であり、これにより、この液体冷却板を組み込んだ電子機器の小型化、電子部品等の実装密度の高密度化等を容易に実現できる。
さらに、前述したように、前記ろう付けとして、複数のアルミニウム板材の重ね合わせ界面に予め3層構造あるいは5層構造のアルミニウム薄合わせ板材を挿入して行うアルミニウムの重ねろう付けを、重ね合わせ板材全体を加圧密着した状態で、ろう材の液相線温度以上でかつろう材以外の各部材の固相線温度の内の最低値を超えない範囲に加熱して行う大気中無フラックス重ねろう付けを採用すると、真空炉とか気密性の雰囲気炉といった高価な設備を用いることなく、また、フラックスとか不活性ガスを使用することなく、冷却液体流通路内を流れる冷却液体の漏れの原因となるピンホール等の欠陥の無い優れたろう付けを簡単に低コストで実現できる。また、無フラックスろう付けであるため、作業環境汚染を防止するための換気設備や、浄化設備(ハロゲン系ガス等が排出されないように排気を浄化処理するための設備)の設置等が不要であるといった利点もある。このろう付けであれば、真空炉とか雰囲気炉といった設備を用いる場合に比べて、工程が単純であり、また、短時間でろう付けを行えるため、低コストで高生産性を実現できるといった利点もある。さらに、前述の大気中無フラックス重ねろう付けは、大気中高温ろう付けのため、アルミニウム表面に緻密な酸化膜(厚さ数μm)が形成されるため、耐食性に優れたアルミニウム積層体が得られるといった利点もある。ろう付け工程にて、冷却液体流通路内面の耐食性を向上できるため、別途、耐食処理を行う必要が無い、といった利点がある。
以下、本発明を実施した電子機器部品の液体冷却板(以下、「液体冷却板」と略称する場合がある)、並びに、この液体冷却板が組み込まれている電子機器について、図面を参照して説明する。
図1〜図4は本発明に係る液体冷却板1を示す図であって、図1は全体斜視図、図2は分解斜視図、図3は図1の冷却液体導入口及び冷却液体排出口と冷却液流通路との関係を示す断面図、図4は図1の冷却液体流通路を横断して示した断面図である。また、図5は、液体冷却板1を組み込んだ電子機器2の一例として携帯型パソコンを示す部分破断斜視図である。
図1〜図4において、符号3は貫通穴付き金属板(流路加工板)、4,5は封止用金属板、6は冷却液体導入口、7は冷却液体排出口である。
貫通穴付き金属板3及び封止用金属板4,5は、アルミニウム又はその基合金からなるアルミニウム板材であり、貫通穴付き金属板3と封止用金属板4との間及び貫通穴付き金属板3と封止用金属板5との間は、ろう付けによって被着されている。ここで、アルミニウム板材(アルミニウム母材)の合金としては、組み合わせるろう材の融点より高い融点の合金でさえあれば良く、JIS A 1070、1050、1100、1200、3003、3203、3004、4003、4004、4104、4N04、5005、5N01、6061、6063、6N01、等の板および鋳物材のAC1A、AC1B,AC2A、AC2B,AC3A、AC4A、AC4B,AC4C,AC5A、AC8A、AC8B,AC8C等が好ましく使用できる。但し、液体冷却板1の表裏両側の封止用金属板4,5の内の一方(ここでは符号4の封止用金属板)は、電子機器2に搭載されている発熱部品としての電子部品21(ここではCPU。以下、発熱部品をCPUと称して説明する場合がある)に当接される当接用板材であり、この封止用金属板4としては、特に熱伝導率が高いものを採用することが好ましい。
貫通穴付き金属板3には、板厚方向に貫通する蛇行貫通穴31が形成されている。前記蛇行貫通穴31は、蛇行する1本の長穴であり、全体が、貫通穴付き金属板3の外周面32よりも内側に形成されている。すなわち、貫通穴付き金属板3の外周面32には、蛇行貫通穴31の開口部は存在しない。
封止用金属板4,5は、平板である。図では、封止用金属板4,5は、貫通穴付き金属板3と一致するサイズの長方形板であるが、封止用金属板4,5の外形サイズとしては、貫通穴付き金属板3に重ね合わせることで、蛇行貫通穴31を塞ぐことができる大きさであれば良く、必ずしも、貫通穴付き金属板3と一致する大きさである必要は無い。
液体冷却板1は、貫通穴付き金属板3に対して封止用金属板4,5を被着して一体化した構成の金属板積層体であり、前記貫通穴付き金属板3の蛇行貫通穴31によって形成された冷却液体流通路8を内蔵している。
CPU21に対する当接用板材(封止用金属板4)とは逆側の封止用金属板5(他方の封止用金属板)には、丁度、冷却液体流通路8の両端の位置で該封止用金属板5を貫通して冷却液体流通路8と連通する貫通孔51が穿設されている。2つの貫通孔51の、封止用金属板5の外面側(貫通穴付き金属板3に接合される面に対して逆側)における開口部の内、一方の貫通孔51の開口部が冷却液体導入用開口部、他方の貫通孔51の開口部が冷却液体排出用開口部として機能する。
前記冷却液体導入口6及び冷却液体排出口7は、ここでは短い管を採用している。この管は、具体的には、アルミニウムあるいはその基合金からなるものであり、封止用金属板5に対してろう付けによって取り付けられて、前記貫通孔51に対して通液可能に連通させて接続されている。
図5において、符号9は放熱側ヒートシンクユニット、10a、10bは液循環通路(ここでは管)である。放熱側ヒートシンクユニット9には液流路(図示略)が内蔵されており、2本の液循環通路10a、10bは、放熱側ヒートシンクユニット9内の液流路と、CPU21に対して封止用金属板4を重ね合わせるように固定されている液体冷却板1内の冷却液体流通路8とを接続しており、放熱側ヒートシンクユニット9内の液流路と、液体冷却板1内の冷却液体流通路8と、2本の液循環通路10a、10bとによって、液循環ループ回路11が構成されている。なお、2本の液循環通路10a、10bの内の一方(液循環通路10a)は、放熱側ヒートシンクユニット9内の液流路の一端と、液体冷却板1の冷却液体流通路8の冷却液体導入口6との間を接続し、他方の液循環通路10bは、放熱側ヒートシンクユニット9内の液流路の一端と、液体冷却板1の冷却液体流通路8の冷却液体導入口6との間を接続している。
冷却液体は、放熱側ヒートシンクユニット9に内蔵の循環ポンプ(図示略)によって、液循環ループ回路11を循環されるようになっており、液体冷却板1にて、CPU21から封止用金属板4等を介して伝達される熱を放熱側ヒートシンクユニット9に搬送し、放熱側ヒートシンクユニット9での熱交換によって冷却された後、再度、液体冷却板1内の冷却液体流通路8に送り込まれて、液体冷却板1を介してCPU21を冷却する。
なお、放熱側ヒートシンクユニット9も、図10に示すように、本発明に係る液体冷却板1並びにその製造方法と同様に、複数のアルミニウム製の部材91、92を大気中無フラックス重ねろう付けによって接合して、内部に冷却液体流通路93を有するユニットに構成することができる。
図10中、符号91はヒートシンクであり、台板91aに多数のフィン91bを突設した構造であり、このヒートシンク91の内、少なくとも台板91aはアルミニウム製である。図10に示す放熱側ヒートシンクユニット9は、ヒートシンク91の台板91aと、アルミニウム板材92(アルミニウム母材)とを、台板91aとアルミニウム板材92との間にアルミニウム薄合わせ板材13を挿入してろう付けして一体化し、前記アルミニウム薄合わせ板材13(後述。図7参照)の厚みによって、台板91aとアルミニウム板材92との間に冷却液体流通路93を確保した構成である。台板91aとアルミニウム板材92との間隔は、アルミニウム薄合わせ板材13の芯材13aの厚さ等によって調整できる。冷却液体流通路93は、台板91aとアルミニウム板材92との間に配置されたアルミニウム薄合わせ板材13によって、蛇行した形状に形成される。この放熱側ヒートシンクユニット9によれば、アルミニウム薄合わせ板材13を用いた大気中無フラックス重ねろう付けにより、水密性の確保、低コスト化、製造容易等の、液体冷却板1の効果の他、ヒートシンクを構成する部材に直接、冷却液体流通路93が形成されていることにより放熱効率の向上、小型を実現できるといった利点もある。
なお、図10では、ヒートシンク91の台板91aに直接、アルミニウム板材92をろう付けした構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、液体冷却板1と同様に複数のアルミニウム板材をろう付けして組み立てた液体流通路ユニットをヒートシンク91の台板91aに接合した構成等も採用できることは言うまでも無い。
貫通穴付き金属板3と封止用金属板4との間及び貫通穴付き金属板3と封止用金属板5との間のろう付けとしては、本発明者の一人である竹野親二が既に提案している特開2002−18570号「アルミニウム合金の大気中無フラックス重ねろう付け法」にて開示しているように、アルミニウム薄合わせ板材を挿入して行うアルミニウムの重ねろう付けを好適に用いることができる。このろう付け法であれば、貫通穴付き金属板3と封止用金属板4、5との間に高い水密性を確保することが容易であり、しかも、ろう付けを、無フラックスで、安価かつ簡単に実現できる。
このろう付けは、図6に模式的に示すように、貫通穴付き金属板3と封止用金属板4との間、並びに、貫通穴付き金属板3と封止用金属板5との間に、前記アルミニウム薄合わせ板材12を挿入し、重ね合わせた部材全体を加圧密着した状態で加熱して、一体化する(図6では、貫通穴付き金属板3と封止用金属板4との間のろう付けを例示しているが、貫通穴付き金属板3と封止用金属板5との間のろう付けも同様である)。図6に示すアルミニウム薄合わせ板材12は3層構造であり、融点が600℃以下のろう材からなる芯材12aの両面に、該芯材12aより融点の高いアルミニウム合金からな皮材12b、12cが設けられている構造である。また、皮材と芯材のいずれか一つ以上には、Mgを0.1〜6%(mass%、以下同じ)あるいは更にBiを0.01〜1%添加してある。
なお、重ね合わせ部材全体を加圧密着する程度は通常0.001MPa以上の圧力が必要である。
アルミニウム薄合わせ板材としては、3層構造のものに限定されず、例えば、図7に示すように、5層構造のもの(アルミニウム薄合わせ板材13)も採用可能である。
5層構造の薄合わせ板材13は、芯材13aと、その両側の皮材13b、13cとの間に、中間材13d,13eが設けられている構造である。中間材13d、13eは、融点が600℃以下のろう材からなり、芯材13aと両皮材13b、13cとは、中間材13d、13eより融点の高いアルミニウム合金からなり、しかも、芯材13aと皮材13b、13cと中間材13d、13eのいずれか一つ以上にMgを0.1〜6%あるいは更にBiを0.01〜1%添加してある。
アルミニウム薄合わせ板材12、13のろう材(アルミニウム薄合わせ板材12の芯材12a、アルミニウム薄合わせ板材13の中間材13d、13e)としては、前述したように、融点が600℃以下のものを用いるが、この条件を満たすろう材としてはZn、Sn、Biの金属やAl−Si、Al−Cu、Al−Cu−Si、Zn−Al、Al−Ge合金が好ましく使用できる。Mgの添加はろう材の溶融時の濡れ性向上に有効であり、貫通穴付き金属板3、4との間の水密性確保に有効に寄与する。この添加量が0.1%未満ではその効果が不十分であり、6%を超えると添加効果が飽和して無意味になるとか、加工性が低下する問題が有り好ましくない。
さらに、アルミニウム薄合わせ板材12、13の構成部材のいずれかにBiを添加するのが好ましい。特に接合するアルミニウム板材(アルミニウム母材。貫通穴付き金属板3、封止用金属板4、封止用金属板5)がMgを含有した合金の場合(上記の例では3004、4003、4004、4104、4N04、5052等)には通常溶融ろう材の濡れ性が劣化するが、Biはこの劣化を防止する働きをするのでBiを0.01〜1.0%添加するのが好ましいのである。その添加量が0.01%ではその効果が十分でなく1.0%を超えるとその効果が飽和し、それ以上の添加は無意味なので0.01〜1.0%が望ましい。
挿入するアルミニウム薄合わせ板材12、13の全板厚としては通常0.1〜1.0mmであれば良い。
アルミニウム薄合わせ板材12、13のろう材(アルミニウム薄合わせ板材12の芯材12a、アルミニウム薄合わせ板材13の中間材13d、13e)のクラッド率は全板厚の10〜80%が良い。これら全板厚とクラッド率の下限未満では製造が難しくなったり、ろう材が不足でろう付け性が低下する。又全板厚とクラッド率の上限を超えると、不必要な厚さで経済的でなかったり、異種の低融点金属を挿入させるので異合金化の悪影響が大きくなるので好ましくない。
3層薄合わせ板材12での両皮材12b、12c、並びに、5層薄合わせ板材13での芯材13aと両皮材13b、13cには、アルミニウム薄合わせ板材12、13のろう材より融点の高いアルミニウム合金を用いる以外には特に限定はなく、例えば、JIS A 1070、1050、1100、1200、3003、3203、3004、4003、4004、4104、4N045005、5N01、5052、5454、5086、5083、6061、6063、6N01等が好ましく使用できる。
ろう接合の加熱をろう材の液相線温度以上にするのは、ろう接であるから、はんだ材又はろう材を溶融させる必要があるからで、またその上限加熱温度をろう材以外の各部材の固相線温度の内の最低値を超えない範囲にするのは、ろう材以外の部材の変形・劣化を防止するためである。
上記ろう材の液相線温度は通常380〜590℃になる。このろう接合した部材の凝固は温度を下げて行うとか、そのろう接温度で長時間そのまま保持をして液相拡散凝固させて行っても良い。この際、保持時間は特に制約はないが通常1〜10時間程度が好ましい。1時間未満だと拡散が十分でなく10時間以上では拡散が十分でありそれ以上の加熱は無意味である。
なお、この液体冷却板1では、冷却液体導入口6、冷却液体排出口7として、流路加工板3や封止用金属板4、5と同様の材質で形成したものを採用し、封止用金属板4に対して、流路加工板3と封止用金属板4、5との間のろう付けと同様の手法により、ろう付けしており、接合部に優れた水密性が確保されている。また、この場合、冷却液体導入口6並びに冷却液体排出口7の封止用金属板4に対するろう付けと、流路加工板3と封止用金属板4、5との間のろう付けとを、同時に一括して行って、液体冷却板1の組み立て効率を向上できる利点がある。
但し、冷却液体導入口6並びに冷却液体排出口7の封止用金属板4に対する接合は、前述のろう付けに限定されず、例えば溶接等も採用できる。
本発明では、液体冷却板1を構成するアルミニウム板材間のろう付けは、アルミニウム板材の間に薄合わせ板材12(あるいは5層薄合わせ板材13)を挿入して行うものに限定されず、重ねろう付けする2つのアルミニウム板材の内の少なくとも一方のアルミニウム板材に、芯材の片面側に皮材と中間材を設けた3層合わせ板母材を用い、合わせ板母材の中間材には融点が600℃以下のろう材を用い、皮材および芯材が前記中間材より融点が高いアルミニウム合金からなるものを用い、薄合わせ板材を使用せずに、大気中無フラックス重ねろう付け法を実現することも可能である。この場合、少なくとも芯材と皮材と中間材のいずれか一つ以上にMgを0.1〜6%、あるいは更にBiを0.01〜1%添加する。そして、合わせ板母材の皮材面を重ね合わせ界面側に配置して、アルミニウム板母材同士を加圧密着した状態で、ろう材の液相線温度以上でかつろう材以外の各部材の固相線温度の内の最低値を超えない範囲に加熱することで、アルミニウム合金の大気中無フラックス重ねろう付け(大気中無フラックス高温ろう付け)を実現できる。
(他の態様)
図8、図9に示す液体冷却板14は、流路加工板15として、一方の面に凹溝15aが形成されている凹溝付き金属板を採用した例である。この液体冷却板14は、流路加工板15と、封止用金属板16と、冷却液体導入口6と、冷却液体排出口7とを一体化したものであり、流路加工板15及び封止用金属板16からなる金属板積層体に、冷却液体導入口6及び冷却液体排出口7が一体化された構造になっている。なお、ここで、「凹溝」とは、前述したように、金属板(流路加工板)の一部を削除したような形状に形成された溝条のことである。
封止用金属板16は、流路加工板15の前記凹溝15aが形成されている面15bに被着されており、前記凹溝15aが冷却液体流通路を形成している。流路加工板15及び封止用金属板16の材質は、前述した液体冷却板1の流路加工板3及び封止用金属板3、4と同様であり、また、流路加工板15と封止用金属板16との間は、流路加工板3と封止用金属板3、4との間と同様のろう付けによって接合されている。図9に示すように、流路加工板15と封止用金属板16との間のろう付け部位には、アルミニウム薄合わせ板材12が、流路加工板15と封止用金属板16との間に挟み込まれるようにして配置されている。
この液体冷却板14は、2枚のアルミニウム板材(流路加工板15及び封止用金属板16)を重ね合わせた構造であるため、3枚のアルミニウム板材を重ね合わせた構造の前述の液体冷却板1に比べて、厚さ寸法を小さくすることができる利点がある。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されず、各種変更が可能である。
例えば、液体冷却板を構成するアルミニウム板材の形状は、長方形板状に限定されず、様々な形状を採用できる。また、アルミニウム板材は、外面側の凹凸によって表面積を増大して、放熱性を高めたもの等も採用可能である。
図2、図8では、蛇行貫通穴及び凹溝を、いずれもU字状に形成した例を示したが、蛇行貫通穴や凹溝の形状は、これに限定されず、適宜変更可能であることは言うまでも無い。前記凹溝並びに前記蛇行貫通穴の全体が、前記流路加工板の外周面よりも内側に形成されている構成であれば、凹溝又は蛇行貫通穴の周囲で、液体冷却板を構成するアルミニウム板材同士がろう付けされて封止されることで、冷却液流路の水密性を容易かつ確実に確保できる点で有利である。
本発明は、CPU等の電子部品の放熱のみならず、例えば、ハードディスクドライブや、LED等の表示装置といった、電子機器の様々な部品の冷却に幅広く適用できる。
本発明に係る実施形態の液体冷却板を示す全体斜視図である。 図1の液体冷却板を示す分解斜視図である。 図1の液体冷却板の冷却液体導入口及び冷却液体排出口と冷却液流通路との関係を示す断面図である。 図1の液体冷却板の冷却液体流通路を横断して示した断面図である。 図1の液体冷却板を組み込んだ電子機器の一例としての携帯型パソコンを示す部分破断斜視図である。 本発明の液体冷却板の製造方法を説明する図であって、液体冷却板を構成する複数のアルミニウム板材(流路加工板、封止用金属板)と、アルミニウム薄合わせ板材との関係を模式的に示す図である。 5層構造のアルミニウム薄合わせ板材を示す図である。 本発明に係る他の実施態様の液体冷却板の構造を示す分解斜視図である。 図8の液体冷却板の構造を示す断面図である。 放熱側ヒートシンクユニットの一例を示す断面図である。
符号の説明
1…液体冷却板、2…電子機器(携帯型パソコン)、21…発熱部品(CPU)、3…流路加工板(貫通穴付き金属板)、31…蛇行貫通穴、32…流路加工板の外周面、4,5…封止用金属板、51…貫通孔(冷却液体導入用開口部、冷却液体排出用開口部)、6…冷却液体導入口、7…冷却液体排出口、8…冷却液体流通路、12…アルミニウム薄合わせ板材、12a…芯材、12b,12c…皮材、13…アルミニウム薄合わせ板材、13a…芯材、13b,13c…皮材、13d,13e…中間材、14…液体冷却板、15…流路加工板(凹溝付き金属板)、15a…凹溝、16…封止用金属板。

Claims (2)

  1. 複数のアルミニウム板材が大気中無フラックス重ねろう付けされた金属板積層体であって、この金属板積層体内には、該金属板積層体内層の少なくとも一枚の前記アルミニウム板材の片面に形成された凹溝又は板厚方向に貫通された貫通穴によって前記アルミニウム板材の板面方向に蛇行延設された冷却液体流通路が形成されており、
    前記冷却液体流通路の一端及び他端は、それぞれ、金属板積層体の片面側のアルミニウム板材(5)に穿設された貫通孔(51)の該アルミニウム板材の外面側における開口部である冷却液体導入用開口部及び冷却液体排出用開口部に接続され
    金属板積層体の片面側のアルミニウム板材(5)には、アルミニウムあるいはその基合金からなる管である冷却液体導入口(6)及び冷却液体排出口(7)が、その断面角形の継ぎ口(6’、7’)に穿設されている穴(6a、7a)を、該アルミニウム板材(5)の前記貫通孔(51、51)と合致させて、それぞれ、前記継ぎ口を大気中無フラックス重ねろう付けによりろう付けして接合されており、
    前記アルミニウム板材同士の大気中無フラックス重ねろう付けが、前記金属板積層体を構成する複数のアルミニウム板材の重ね合わせ界面に、予めアルミニウム薄合わせ板材を挿入して行うアルミニウムの重ねろう付け、冷却液体導入口(6)及び冷却液体排出口(7)のアルミニウム板材に対する大気中無フラックス重ねろう付けが、冷却液体導入口(6)及び冷却液体排出口(7)の前記継ぎ口と金属板積層体の片面側のアルミニウム板材(5)との間に、予めアルミニウム薄合わせ板材を挿入して行うアルミニウムの重ねろう付けであって、
    前記アルミニウム薄合わせ板材が、融点600℃以下のろう材からなる芯材と、前記芯材より融点の高いアルミニウム合金からなる皮材とによって構成され、かつ前記芯材及び皮材のいずれか一つ以上にMgを0.1〜6%(mass%、以下同じ)あるいは更にBiを0.01〜1%添加してなる3層構造のもの、あるいは、芯材と、その両側の皮材との間に、融点が600℃以下のろう材からなる中間材が設けられており、芯材と両皮材とは、中間材より融点の高いアルミニウム合金からなり、しかも、芯材と皮材と中間材のいずれか一つ以上にMgを0.1〜6%あるいは更にBiを0.01〜1%添加してなる5層構造のものであり、
    冷却液体導入口(6)及び冷却液体排出口(7)、重ね合わせ板材全体を加圧密着した状態で、大気中にて、ろう材の液相線温度以上でかつろう材以外の各部材の固相線温度の内の最低値を超えない温度範囲に加熱して一括して重ねろう付けしてなるものである
    ことを特徴とする電子機器部品の液体冷却板。
  2. アルミニウム又はその基合金からなるアルミニウム板材を大気中無フラックス重ねろう付けにより複数接合することで、前記アルミニウム板材の内の一つに形成されている凹溝又は前記アルミニウム板材の板厚方向に貫通されている貫通穴によって構成される冷却液体流通路を内蔵する金属板積層体を組み立てるとともに、
    金属板積層体の片面側のアルミニウム板材(5)に、アルミニウムあるいはその基合金からなる管である冷却液体導入口(6)及び冷却液体排出口(7)を、その断面角形の継ぎ口(6’、7’)に穿設されている穴(6a、7a)を、前記金属板積層体の片面側のアルミニウム板材(5)に穿設された貫通孔(51)の該アルミニウム板材の外面側における開口部である冷却液体導入用開口部及び冷却液体排出用開口部と合致させて、それぞれ、前記継ぎ口を大気中無フラックス重ねろう付けによりろう付けして接合して、液体冷却板を組み立てる液体冷却板の製造方法であり、
    前記アルミニウム板材同士の大気中無フラックス重ねろう付け、前記金属板積層体を構成する複数のアルミニウム板材の重ね合わせ界面に、予めアルミニウム薄合わせ板材を挿入して行うアルミニウムの重ねろう付け、冷却液体導入口(6)及び冷却液体排出口(7)のアルミニウム板材に対する大気中無フラックス重ねろう付けが、冷却液体導入口(6)及び冷却液体排出口(7)の前記継ぎ口と金属板積層体の片面側のアルミニウム板材(5)との間に、予めアルミニウム薄合わせ板材を挿入して行うアルミニウムの重ねろう付けであって、
    前記アルミニウム薄合わせ板材が、融点600℃以下のろう材からなる芯材と、前記芯材より融点の高いアルミニウム合金からなる皮材とによって構成され、かつ前記芯材及び皮材のいずれか一つ以上にMgを0.1〜6%(mass%、以下同じ)あるいは更にBiを0.01〜1%添加してなる3層構造のもの、あるいは、芯材と、その両側の皮材との間に、融点が600℃以下のろう材からなる中間材が設けられており、芯材と両皮材とは、中間材より融点の高いアルミニウム合金からなり、しかも、芯材と皮材と中間材のいずれか一つ以上にMgを0.1〜6%あるいは更にBiを0.01〜1%添加してなる5層構造のものであり、
    冷却液体導入口(6)及び冷却液体排出口(7)、重ね合わせ板材全体を加圧密着した状態で、大気中にて、ろう材の液相線温度以上でかつろう材以外の各部材の固相線温度の内の最低値を超えない温度範囲に加熱して一括して重ねろう付けする
    ことを特徴とする液体冷却板の製造方法。
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