JP4243079B2 - 景品排出装置、景品排出制御方法及びプログラム - Google Patents

景品排出装置、景品排出制御方法及びプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁材で形成された箱の内部に景品が複数収納され、箱の下部に外部と連通する排出孔が設けられ、景品を把持させ、把持された景品を、排出孔を通じて外部に排出させる景品排出装置、景品排出制御方法及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、遊技場に配置されている各種ゲーム装置の中のうち、ケースの中に複数収納されている景品を、外部からの操作により遊技者の所望する景品を外部に排出させる景品排出装置が人気を集めている。各種景品の中には、一回の遊技料金よりも高価な景品が存在するため、遊技者は、その高価な景品を獲得するために、自己の興奮を高ぶらせながらゲームを楽しむことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、遊技者は、その景品を獲得するまでに多額の遊技料金を支払う場合が多いため、所望の景品を獲得することができたとしても、時には何か損をした気分を持つことが多かった。一方、景品を把持する力を強化した景品排出装置が開発されている。これによれば、景品を把持する力が強化されているため、遊技者は、少ない遊技料金で所望の景品を獲得することができ、またこの景品排出装置でゲームをすれば、良い確率で所望の景品を獲得することができるという期待感を高めてゲームを行うことができる。
【0004】
ところが、遊技者が所望の景品を取得した後は、その遊技者は、自己の目的を達成したため、他のゲーム機に移るケースがあった。また、遊技者が一人である場合には、その遊技者は、景品の獲得を喜んだとしても、その喜びを分かち合える者がいないため、その後は他のゲーム機へと移るケースが多かった。
【0005】
そこで、本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、遊技者がゲーム中に発話した発話内容に基づいて、遊技者の所望する景品が外部に排出された際に、遊技者の感情を刺激する文を出力することで、遊技者に更なる獲得意欲を掻き立たせ、継続性を持ってゲームを行わせることのできる景品排出装置、景品排出制御方法及びプログラムを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、壁材で形成された箱の内部に景品が複数収納され、箱の下部に外部と連通する排出孔が設けられ、景品を把持させ、把持された景品を、排出孔を通じて外部に排出させる際に、一つの文字、複数の文字列又はこれらの組み合わせからなる形態素を示す第二形態素情報には、数値、符合等の第一数値情報が関連付けられ、その第二形態素情報を予め複数記憶し、遊技者に語りかける文には、文を検索する基準となる数値、符号等の第二数値情報が対応付けられ、その文を予め複数記憶し、遊技者から入力された発話内容に対応する文字列に基づいて、文字列の最小単位を構成する各形態素を第一形態素情報として抽出し、抽出された第一形態素情報と予め記憶された各第二形態素情報とを照合し、各第二形態素情報の中から、第一形態素情報を構成する形態素を含む第二形態素情報を検索し、検索された第二形態素情報に関連付けられた第一数値情報を取得し、取得された第一数値情報に基づいて、第一数値情報と予め記憶された各第二数値情報とを照合し、各第二数値情報の中から、第一数値情報と一致する第二数値情報を検索し、検索された第二数値情報に対応付けられた文を取得することを特徴とする。
【0007】
このような本願に係る発明によれば、景品排出装置が、各第二形態素情報の中から、第一形態素情報(遊技者からの発話内容を構成する形態素)を含む第二形態素情報を検索し、検索した第二形態素情報に関連付けられた第一数値情報に基づいて、その第一数値情報と一致する第二数値情報に対応付けられた文を取得することができるので、景品排出装置は、遊技者からの発話内容に基づいて特定の文を出力することができる。これにより、景品排出装置から出力される文が遊技者の感情を刺激する文であれば、遊技者は、出力された文によって更に景品を獲得する意欲が掻き立たされ、継続性を持って同様のゲームを楽しく行うことができる。
【0008】
特に、第二数値情報を遊技者に対して抱く感情度とし、この感情度が高い時に、遊技者に対して抱く心象のランクを良い方向に設定すれば、景品排出装置は、検索した第二数値情報に対応する感情度が高ければ、遊技者に対して抱く心象が良いため、その高い感情度(第二数値情報)に対応付けられた文、例えば遊技者を励ます文(”次はもっといい景品を取ろうよ”など)を出力することができ、遊技者は、スリルと興奮を味わいながらもより楽しくゲームを行うことができる。
【0009】
上記構成においては、各第二形態素情報には、第一数値情報がそれぞれに関連付けられ、文には、第二数値情報と、排出孔に景品が通過すると予想される個数を示す予想個数とが対応付けられ、その文は第二数値情報毎及び予想個数毎に予め複数記憶されており、排出孔を通過した景品の個数をカウントし、取得された第一数値情報及びカウントされた個数に基づいて、予め記憶された各第二数値情報及び各予想個数の中から、第一数値情報及び個数のそれぞれに一致する第二数値情報及び予想個数を検索し、検索された第二数値情報及び予想個数に対応付けられた文を取得することが好ましい。
【0010】
この場合には、景品排出装置が、取得された第一数値情報及びカウントされた個数(遊技者が景品を獲得した個数)に基づいて、予め記憶された各第二数値情報及び各予想個数の中から、第一数値情報及びカウントされた個数のそれぞれに一致する第二数値情報及び予想個数を検索し、検索した第二数値情報及び予想個数に対応付けられた文を取得することができるので、景品排出装置は、取得された第一数値情報のみならず、上記カウントされた景品の個数に応じて語りかける文の内容を変えることができる。
この場合には、遊技者の所望する景品が排出されなければ、遊技者の所持金が減少していくが、景品排出装置3が排出された景品の個数の大きさに応じて特定の文(例えば”この調子”など)を出力すれば、遊技者は、自己の所持金が減少したとしても、その出力された文により更に景品を獲得する意欲が掻き立たされ、継続性を持って同様のゲームを楽しく行うことができる。
また、上記第二数値情報を遊技者に対して抱く感情度として見立てれば、語りかけ文は、その感情度の大きさによっても内容が変わるので、景品排出装置3は、取得した第一数値情報に対応する感情度の大きさに応じて語りかける文の内容を逐一変えることができる。よって、景品排出装置3は、遊技者に対して抱く感情度が高い場合には、その遊技者に対しては励ます言葉等をかけることができ、遊技者は、その出力された語りかけ文によりさらに楽しくゲームを行うことができる。
【0011】
更に上記構成においては、遊技者から入力されるであろう発話内容又は遊技者への回答内容に関連性のある形態素を示す談話範囲には、第二形態素情報が複数関連付けられ、各第二形態素情報には、第一数値情報がそれぞれに関連付けられ、談話範囲が予め複数記憶されており、抽出された第一形態素情報と予め記憶された各談話範囲とを照合し、各談話範囲の中から、第一形態素情報に含まれる形態素と一致する談話範囲を検索し、検索された談話範囲に関連付けられた各第二形態素情報と、抽出された第一形態素情報とを照合し、各第二形態素情報の中から、第一形態素情報を構成する形態素を含む第二形態素情報を検索し、検索された第二形態素情報に関連付けられた第一数値情報を取得することが好ましい。
【0012】
この場合には、景品排出装置は、全ての第二形態素情報と抽出された第一形態素情報とを照合する必要がなく、検索された”談話範囲”にのみ関連付けられた各第二形態素情報と、抽出された第一形態素情報とを照合するだけでよいため、各第二形態素情報の中から、第一形態素情報を構成する形態素を含む第二形態素情報を短時間で検索(ピンポイント検索)することができる。
【0013】
この結果、景品排出装置は、該当する第二形態素情報を短時間で検索することができるので、その第二形態素情報に関連付けられた第一数値情報に基づいて、第一数値情報と一致する第二数値情報に対応付けられた文を素早く出力することができる。
【0014】
尚、取得された第一数値情報に対応する数値を順次累積し、累積された数値を第一数値情報とすることが好ましい。これにより、景品排出装置は、順次累積した数値を第一数値情報とすることができるので、この第一数値情報と一致する第二数値情報を上記感情度とすれば、過去から現在に渡る全体の感情度を基にして、該当する文を出力することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
[第一実施形態]
(会話制御システムの基本構成)
本発明に係る会話制御システムについて図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る会話制御装置1を有する会話制御システムの概略構成図である。
【0016】
同図に示すように、会話制御装置1は、入力部100と、音声認識部200と、会話制御部300と、文解析部400と、会話データベース500と、出力部600と、音声認識辞書記憶部700とを備えている。
【0017】
尚、本実施形態では、説明の便宜上、利用者(遊技者)の発話内容(この発話内容は、入力情報の一種)に限定して説明するが、この利用者の発話内容に限定されるものではなく、キーボード等から入力された入力情報であってもよい。従って、以下に示す「発話内容」は、「発話内容」を「入力情報」に置き換えて説明することもできる。
【0018】
同様にして、後述の説明では、説明の便宜上、「発話文のタイプ」(発話種類)に限定して説明するが、この「発話文のタイプ」に限定されるのではなく、キーボードなどから入力された入力情報の種類を示す「入力種類」であってもよい。従って、以下に示す「発話文のタイプ」(発話種類)は、「発話種類」を「入力種類」に置き換えて説明することもできる。
【0019】
入力部100は、利用者からの入力情報を取得する取得手段であり、本実施形態では、マイクロホン、キーボード等が挙げられる。この入力部100は、利用者から入力された入力情報に基づいて、入力情報を示す文字列を特定する文字認識手段でもある。
【0020】
ここで、入力情報とは、キーボード等を通じて入力された文字、記号、音声等を意味するものである。具体的に、入力部100は、利用者の入力情報(音声以外)を取得し、取得した入力情報を会話制御部300に出力する。また、利用者からの発話内容(この発話内容は、音声からなるものであり、入力情報の一種である)をマイクロホンなどで取得した入力部100は、取得した発話内容を構成する音声を音声信号として音声認識部200に出力する。
【0021】
音声認識部200は、入力部100で取得した発話内容に基づいて、発話内容に対応する文字列を特定する文字認識手段である。具体的には、入力部100から音声信号が入力された音声認識部200は、入力された音声信号を解析し、解析した音声信号に対応する文字列を、音声認識辞書記憶部700に格納されている辞書を用いて特定し、特定した文字列を文字列信号として会話制御部300に出力する。音声認識辞書記憶部700は、標準的な音声信号に対応する辞書を格納しているものである。
【0022】
前記文解析部400は、入力部100又は音声認識部200で特定された文字列を解析するものであり、本実施形態では、図2に示すように、形態素抽出部410と、文節解析部420と、文構造解析部430と、発話種類判定部440と、形態素データベース450と、発話種類データベース460とを有している。
【0023】
形態素抽出部410は、入力部100又は音声認識部200で特定された文字列に基づいて、文字列の最小単位を構成する各形態素を第一形態素情報として抽出する形態素抽出手段である。
【0024】
具体的に、管理部310から文字列信号が入力された形態素抽出部410は、入力された文字列信号に対応する文字列の中から各形態素を抽出する。ここで、形態素とは、本実施形態では、文字列に現された語構成の最小単位を意味するものとする。この語構成の最小単位としては、図3に示すように、例えば、名詞、形容詞、動詞などの品詞が挙げられる。各形態素は、本実施形態では、m1、m2、・・・、mlと表現する。
【0025】
即ち、形態素抽出部410は、入力された文字列信号に対応する文字列と、形態素データベース450に予め格納されている名詞、形容詞、動詞などの形態素群とを照合し、文字列の中から形態素群と一致する各形態素(m1、m2、・・・)を抽出し、抽出した各形態素を抽出信号として文節解析部420に出力する。
【0026】
文節解析部420は、形態素抽出部410で抽出された各形態素に基づいて、各形態素を文節形式に変換する変換手段である。具体的に、形態素抽出部410から抽出信号が入力された文節解析部420は、入力された抽出信号に対応する各形態素を用いて文節形式にまとめる。
【0027】
ここで、文節形式とは、本実施形態では、日本語文法において、自立語又は自立語に一つ以上の付属語がついた文、或いは、日本語文法の意味を崩さない程度に文字列をできるだけ細かく区切った一区切りの文を意味する。この文節は、本実施形態では、p1、p2、・・・pkと表現する。
【0028】
即ち、文節解析部420は、図4に示すように、入力された抽出信号に対応する各形態素に基づいて各形態素の係り受け要素(例えば、が(m2)・は(m4)・を(m5)・・)を抽出し、抽出した係り受け要素に基づいて各形態素を各文節にまとめることを行う。同図に示す「t」は、転置を意味する。
【0029】
各形態素を各文節にまとめた文節解析部420は、各形態素をまとめた各文節と、各文節を構成する各形態素とを含む文型情報を文型信号として文構造解析部430及び発話種類判定部440に出力する。
【0030】
文構造解析部430は、文節解析部420で分節された第一形態素情報の各形態素を主体格、対象格などの各属性に分類する分類手段である。具体的に、文節解析部420から文型信号が入力された文構造解析部430は、入力された文型信号に対応する各形態素と各形態素からなる文節とに基づいて、文節に含まれる各形態素の「格構成」を決定する。
【0031】
ここで、「格構成」とは、文節における実質的な概念を示す格(属性)を意味するものであり、本実施形態では、例えば、主語・主格を意味するサブジェクト(主体格)、対象を意味するオブジェクト(対象格)、動作を意味するアクション、時間を意味するタイム(テンス、アスペクト)、場所を意味するロケーション等が挙げられる。本実施形態では、サブジェクト、オブジェクト、アクションの三要素の「格」(格構成)に対応付けられた各形態素を第一形態素情報とする。
【0032】
即ち、文構造解析部430は、図5に示すように、例えば、各形態素の係り受け要素が”が”又は”は”である場合は、その係り受け要素の前にある形態素がサブジェクト(主語又は主格)であると判断する。また、文構造解析部430は、
例えば、各形態素の係り受け要素が”の”又は”を”である場合は、その係り受け要素の前にある形態素がオブジェクト(対象)であると判断する。
【0033】
更に、文構造解析部430は、例えば、各形態素の係り受け要素が”する”である場合は、その係り受け要素の前にある形態素がアクション(述語;この述語は動詞、形容詞などから構成される)であると判断する。
【0034】
各文節を構成する各形態素の「格構成」を決定した文構造解析部430は、決定した「格構成」に対応付けられた第一形態素情報に基づいて、後述する話題(トピック)の範囲を特定させるための話題検索命令信号を反射的判定部320に出力する。
【0035】
発話種類判定部440は、文節解析部420で特定された文節に基づいて、発話内容(入力情報)の種類を示す発話種類(入力種類)を特定する種類特定手段である。具体的に、文節解析部420から入力された文型信号に対応する各形態素と各形態素から構成される文節とに基づいて、「発話文のタイプ」(発話種類)を判定する。
【0036】
ここで、「発話文のタイプ」は、本実施形態では、図6に示すように、陳述文(D;Declaration)、感想文(I;Impression)、条件文(C;Condition)、結果文(E;Effect)、時間文(T;Time)、場所文(L;Location)、反発文(N;Negation)などから構成されるものである。
【0037】
陳述文とは、利用者の意見又は考えなどからなる文を意味するものであり、本実施形態では、図6に示すように、例えば”佐藤が好きだ”などの文が挙げられる。感想文とは、利用者が抱く感想からなる文を意味するものである。場所文とは、場所的な要素からなる文を意味するものである。
【0038】
結果文とは、話題に対して文が結果の要素を含む文から構成されるものを意味する。時間文とは、話題に関わる時間的な要素を含む文から構成されるものを意味する。
【0039】
条件文とは、一つの発話を話題と捉えた場合に、話題の前提、話題が成立している条件や理由などの要素を含む文から構成されるものを意味する。反発文とは、発話相手に対して反発するような要素を含む文から構成されるものを意味する。各「発話文のタイプ」についての例文は、図6に示す通りである。
【0040】
即ち、発話種類判定部440は、入力された文型信号に対応する各文節に基づいて、その各文節と発話種類データベース460に格納されている各辞書とを照合し、各文節の中から、各辞書に関係する文要素を抽出する。各文節の中から各辞書に関係する文要素を抽出した発話種類判定部440は、抽出した文要素に基づいて、「発話文のタイプ」を判定する。文要素とは、文字列の種類を特定するための分の種別を意味し、文要素は、本実施形態では、上記説明した定義句(〜のことだ)などが挙げられる。
【0041】
ここで、上記発話種類データベース460は、図7に示すように、定義句(例えば、〜のことだ)に関係する辞書を備えた定義表現事例辞書、肯定句(例えば、賛成、同感、ピンポーン)に関係する辞書を備えた肯定事例辞書、結果句(例えば、それで、だから)に関係する辞書を備えた結果表現事例辞書、挨拶句(例えば、こんにちは)に関係する辞書を備えた挨拶事例辞書、否定句(例えば、馬鹿言うんじゃないよ、反対)に関係する辞書を備えた否定事例辞書などから構成され、各辞書は、「発話文のタイプ」と関連付けられている。
【0042】
これにより、発話種類判定部440は、文節と発話種類データベース460に格納されている各辞書とを照合し、文節の中から各辞書に関連する文要素を抽出し、抽出した文要素に関連付けられた判定の種類を参照することで、「発話文のタイプ」を判定することができる。
【0043】
この発話種類判定部440は、後述する話題検索部360からの指示に基づいて、該当する利用者に特定の回答文を検索させるための回答検索命令信号を回答文検索部370に出力する。
【0044】
前記会話データベース500は、一つの文字、複数の文字列又はこれらの組み合わせからなる各形態素を示す第二形態素情報と、発話内容に対する利用者への回答内容とを予め相互に関連付けて複数記憶する回答記憶手段(談話記憶手段)である。また、会話データベース500は、複数の回答内容に対応付けられた各回答内容の種類を示す回答種類を、第二形態素情報に関連付けて予め複数記憶する回答記憶手段(談話記憶手段)でもある。
【0045】
更に、会話データベース500は、利用者から入力されるであろう入力内容又は利用者への回答内容に関連性のある範囲を構成する形態素を示す談話範囲(キーワード)を予め複数記憶する談話記憶手段でもある。この談話範囲(キーワード)には、一つの文字、複数の文字列又はこれらの組み合わせからなる形態素を示す第二形態素情報が複数関連付けられ、各第二形態素情報には、利用者への回答内容がそれぞれに関連付けてられている。
【0046】
更にまた、会話データベース500は、第二形態素情報を構成する各要素を、主格からなる主体各、目的格からなる対象格などの属性に分類して記憶する回答記憶手段(談話記憶手段)でもある。
【0047】
この会話データベース500は、図8に示すように、本実施形態では、大きく分けると、利用者から発話されるであろう発話内容又は利用者への回答内容について関連性のある範囲を意味する談話範囲(ディスコース)と、利用者が発話している内容に最も密接な関連性のある範囲を意味する話題(トピック)とから構成されている。同図に示すように、”談話範囲”は、本実施形態では、”話題”の上位概念として位置付けるものとする。
【0048】
各談話範囲は、図9に示すように、階層構造となるように構成することができる。同図に示すように、例えば、ある談話範囲(映画)に対する上位概念の談話範囲(娯楽)は、上の階層構造に位置するようにし、談話範囲(映画)に対する下位概念の談話範囲(映画の属性、上映映画)は、下の階層構造に位置するようにすることができる。即ち、各談話範囲は、本実施形態では、他の談話範囲との間で上位概念、下位概念、同義語、対義語の関係が明確となる階層位置に配置することかできる。
【0049】
上述の如く、談話範囲は、各話題から構成されるものであり、本実施形態では、例えば、談話範囲がA映画名であれば、A映画名に関係する複数の話題を含んでいる。
【0050】
この話題は、一つの文字、複数の文字列又はこれらの組み合わせからなる形態素、即ち、利用者から発話されるであろう発話内容を構成する各形態素を意味するものであり、本実施形態では、サブジェクト(主体格)、オブジェクト(対象格)、アクションの「格」(属性)に対応付けられた各形態素からなるものである。これら三要素に対応付けられた各形態素は、本実施形態では、話題タイトル(この話題タイトルは、”話題”の下位概念に相当するものである)(第二形態素情報)と表現することにする。
【0051】
尚、話題タイトルには、上記三要素に対応付けられた各形態素に限定されるものではなく、他の「格」、即ち、時間を意味するタイム(テンス、アスペクト)、場所を意味するロケーション、条件を意味するコンディション、感想を意味するインプレッション、結果を意味するエフェクトなどに対応付けられた各形態素を有してもよい。
【0052】
この話題タイトル(第二形態素情報)は、本実施形態では、会話データベース500に予め格納されているものであり、上記第一形態素情報(利用者が発話した発話内容から導かれたもの)とは区別されるものである。
【0053】
例えば、話題タイトルは、談話範囲が”A映画名”である場合には、図10に示すように、サブジェクト(A映画名)、オブジェクト(監督)、アクション(素晴らしい){これは、”A映画名の監督は素晴らしい”を意味する}から構成されるものである。
【0054】
話題タイトルのうち、「格構成」(サブジェクト、オブジェクト、アクションなど)に対応付けられた形態素がない場合は、その部分については、本実施形態では、”*”を示すことにする。
【0055】
例えば、{A映画名って?}の文を話題タイトル(サブジェクト;オブジェクト;アクション)に変換すると、{A映画名って?}の文のうち、”A映画名”がサブジェクトとして特定することができるが、その他”オブジェクト””アクション”は文の要素になっていないので、話題タイトルは、”サブジェクト”(A映画名);”オブジェクト”なし(*);”アクション”なし(*)となる(図10参照)。
【0056】
回答文とは、利用者に対して回答する回答文(回答内容)を意味するものであり、本実施形態では、各話題タイトル(第二形態素情報)に関連付けられている(図8参照)。回答文は、本実施形態では、本実施形態では、図11に示すように、利用者から発話された発話文のタイプに対応した回答をするために、陳述文(D;Declaration)、感想文(I;Impression)、条件文(C;Condition)、結果文(E;Effect)、時間文(T;Time)、場所文(L;Location)、否定文(N;Negation)などのタイプ(回答種類)に分類されている。
【0057】
即ち、各回答文は、図12に示すように、例えば、談話範囲(佐藤){下位概念;ホームラン、上位概念;草野球、同義語;パンダ佐藤・佐藤選手・パンダ}及び各話題タイトルと関連付けられている。
【0058】
同図に示すように、例えば、話題タイトル1−1が{(佐藤;*;好きだ):これは、上述の如く(サブジェクト;オブジェクト;アクション)の順番からなるものである。この順番は、以下同様とする}である場合は、その話題タイトル1−1に対応する回答文1−1は、(DA;陳述肯定文”佐藤が好きです”)、(IA;感想肯定文”佐藤がとても好きです”)、(CA;条件肯定文”佐藤のホームランはとても印象的だからです”)、(EA;結果肯定文”いつも佐藤の出る試合をテレビ観戦してしまいます”)、(TA;時間肯定文”実は、甲子園での5打席連続敬遠から好きになっています”)、(LA;場所肯定文”打撃に立ったときの真剣な顔が好きですね”)、(NA;反発肯定文”佐藤を嫌いな人とは話したくないですね、さよなら”)などが挙げられる。
【0059】
前記会話制御部300は、本実施形態では、図2に示すように、管理部310と、反射的判定部320と、鸚鵡返し判定部330と、談話範囲決定部340と、省略文補完部350と、話題検索部360と、回答文検索部370とを有している。
【0060】
前記管理部310は、会話制御部300の全体を制御するものである。具体的に、入力部100又は音声認識部200から文字列が入力された管理部310は、入力された文字列を文字列信号として形態素抽出部410に出力する。また、管理部310は、回答文検索部370で検索された回答文を出力部600に出力する。
【0061】
反射的判定部320は、形態素抽出部410で抽出された第一形態素情報と各定型内容を照合し、各定型内容の中から、第一形態素情報を含む定型内容を検索する定型取得手段である。
【0062】
ここで、定型内容とは、利用者からの発話内容に対して定型的な内容を回答するための反射要素情報を意味し、この反射要素情報は、反射要素データベース801(定型記憶手段)に予め複数記憶されている。反射要素情報としては、本実施形態では、図13に示すように、例えば”おはよう”、”こんにちは”、”こんばんわ”、”やあ”などの「挨拶的要素」、「なるほど」、「本当?」などの「定型的要素」などが挙げられる。
【0063】
具体的に、文構造解析部430から話題検索命令信号が入力された反射的判定部320は、入力された話題検索命令信号に含まれる第一形態素情報と反射要素データベース801に記憶されている各反射要素情報とを照合し、各反射要素情報の中から、第一形態素情報を含む反射要素情報を検索し、検索した反射要素情報を管理部310に出力する。
【0064】
即ち、反射要素情報をD1、第一形態素情報をWとすると、反射的判定部320は、W∩D1≠φ(φ;空集合)の関係が成立していると判断した場合は、上記反射的な回答を行うための処理を行う。
【0065】
例えば、利用者が”おはよう”という発話内容を発した場合には、反射的判定部320は、発話内容”おはよう”と各反射要素情報とを照合し、各反射要素情報の中から、発話内容”おはよう”を含む(と一致する)反射要素情報”おはよう”を検索し、検索した反射要素情報”おはよう”を管理部310に出力する。
【0066】
反射的判定部320は、各反射要素情報の中から、発話内容を含む反射要素情報を検索することができない場合には、文構造解析部430から入力された話題検索命令信号を鸚鵡返し判定部330に出力する。
【0067】
鸚鵡返し判定部330は、形態素抽出部410で抽出された現在の第一形態素情報と、鸚鵡返し要素データベース802に記憶されている過去の回答内容とを照合し、現在の第一形態素情報が過去の回答内容に含まれる場合には、合意内容を取得する定型取得手段である。
【0068】
ここで、鸚鵡返しとは、本実施形態では、利用者の発話内容をそのまま(又はそれに近い内容を)言い返すことを意味する。鸚鵡返し要素は、本実施形態では、直前に会話制御装置1から出力された回答内容を構成する第一形態素情報などからなるのもであり、図14に示すように、例えば、”馬は美しい”(馬;*;美しい)、”佐藤が好きです”(佐藤;*;好きです)などが挙げられる。
【0069】
また、鸚鵡返し要素データベース802は、利用者から入力された入力情報に合意するための合意内容を予め記憶する合意記憶手段でもある。合意内容には、例えば、前回、利用者から入力された入力情報(利用者により前回の入力情報が”A映画名の監督はS氏ですか”である場合には、合意内容としては、”A映画名の監督はS氏です”)、又は ”その通りです”、”本当です”などが挙げられる。
【0070】
具体的に、反射的判定部320から話題検索命令信号が入力された鸚鵡返し判定部330は、各鸚鵡返し要素毎に、入力された話題検索命令信号に含まれる第一形態素情報と鸚鵡返し要素を構成する各形態素とを照合し、鸚鵡返し要素の中に第一形態素情報が含まれているかを判断する(図14参照)。
【0071】
鸚鵡返し判定部330は、各鸚鵡返し要素の中に第一形態素情報が含まれていると判断した場合には、合意内容を取得し、取得した合意内容からなる回答文を管理部310に出力(鸚鵡返し処理)する。即ち、鸚鵡返し要素(前回の回答文など)をS、第一形態素情報をWとすると、鸚鵡返し判定部330は、W⊂S、W≠φの関係が成立している場合には、上記に示す鸚鵡返し処理を行う。
【0072】
例えば、会話制御装置1が回答文として”A映画名の監督はS氏です”(A映画名の監督;S氏;*)(この順番は、サブジェクト;オブジェクト;アクションの順番、以下同様とする)を出力し、その後、利用者が出力された回答内容に対して”A映画名の監督はS氏ですか”(A映画名の監督;S氏;*)と発話した場合には、鸚鵡返し判定部330は、利用者の第一形態素情報(A映画名の監督;S氏;*)と回答文の各形態素(A映画名の監督;S氏;*)とが一致しているので、利用者は回答内容に対して鸚鵡返しを行っていると断定し、記憶されている合意内容”その通りです”などを取得し、取得した合意内容を出力する。
【0073】
また、鸚鵡返し判定部330は、形態素抽出部410で抽出された現在の第一形態素情報と、鸚鵡返し要素データベース802に記憶されている過去の第一形態素情報とを照合し、現在の第一形態素情報が過去の第一形態素情報に含まれる場合には、反発内容を取得する定型取得手段でもある。
【0074】
具体的には、利用者が”馬は美しい”という発話内容を発話し、会話制御装置1が回答内容として”馬は躍動感があって良いですね”の内容を出力した場合に、後に利用者が”馬は美しい”という発話内容を繰り返したときは、鸚鵡返し判定部330は、現在の発話内容”馬は美しい”を構成する各形態素(第一形態素情報){馬;*;美しい}と前の発話内容”馬は美しい”を構成する各形態素(第一形態素情報){馬;*;美しい}とが一致しているので、利用者は会話制御装置1からの回答内容”馬は躍動感があって良いですね”については全く聞いていないものと断定することができる。
【0075】
この場合、鸚鵡返し判定部330は、利用者が会話制御装置1からの回答内容を聞いていないので、記憶された反発内容(例えば、同じ内容を繰り返さないでよ”など)取得し、取得した反発内容を出力することができる。
【0076】
一方、鸚鵡返し判定部330は、第一形態素情報が前回の回答文の内容と同一、又は第一形態素情報が前回の第一形態素情報と同一でないと判断した場合には、反射的判定部320から入力された話題検索命令信号を談話範囲決定部340に出力する。
【0077】
尚、上記の鸚鵡返し判定部330は、「会話制御装置1の回答内容」に対して利用者が鸚鵡返しを行った場合の処理を示してきたが、更に以下の処理も行うことができる。例えば、出力部600が”馬は美しい”という回答文を出力した場合、この回答文に対して利用者が”どうして馬は美しいの?”、”どうして美しいの?”、又は”どうして?”と発話した場合に対して行う鸚鵡返し判定部330の処理である。
【0078】
この場合、鸚鵡返し判定部330は、出力した回答文S”馬は美しい”と利用者からの発話内容W(”どうして馬は美しいの?(疑問文)”又は”どうして美しいの?(疑問文)”)とを照合すると、(W−c)⊂S、S≠φ、c≠φ(このcは、Wの発話種類を意味し、この発話種類は、後述する発話種類判定部440で判定されるものである。発話種類には、後述するように、例えば、疑問文などが挙げられる。)の関係が成立するので、”条件付”の鸚鵡返し処理(回答内容に対して利用者が疑問文付きの鸚鵡返しを行った場合の処理)を行う。
【0079】
”条件付”の鸚鵡返し処理としては、例えば、会話制御装置1が”馬は美しいね”の回答文を出力した場合に、上記利用者が”どうして馬は美しいの?”の発話内容を発したときは、利用者の疑問等を解消するため、鸚鵡返し判定部330が”だって馬は美しいじゃない”などの回答文を鸚鵡返し要素データベース802の中から取得し、取得した回答文を管理部310に出力する処理を行う。
【0080】
談話範囲決定部340は、文節解析部420で抽出された第一形態素と各談話範囲とを照合し、各談話範囲の中から、第一形態素情報に含まれる形態素と一致する談話範囲を検索する談話検索手段である。
【0081】
具体的に、鸚鵡返し判定部330から話題検索命令信号が入力された談話範囲決定部340は、入力された談話検索命令信号に基づいて、利用者の談話範囲を決定する。即ち、談話範囲決定部340は、入力された検索命令信号に基づいて、会話データベース500の中から、利用者が発話している内容について関連性のある範囲(談話範囲)を検索する。
【0082】
例えば、談話範囲決定部340は、入力された話題検索命令信号に含まれる第一形態素情報が(面白い映画;*;ある){面白い映画はある?}である場合には、この第一形態素情報と談話範囲群とを照合し、談話範囲群に第一形態素情報を構成する形態素(例えば”映画”)が含まれているときは、第一形態素情報に含まれる”映画”を談話範囲として決定する。この場合、談話範囲決定部340は、第一形態素情報に談話範囲”映画”が含まれているので、入力された第一形態素情報を話題検索命令信号に含めて話題検索部360に出力する。
【0083】
一方、談話範囲決定部340は、第一形態素情報に談話範囲群が含まれていない場合には、入力された第一形態素情報を話題検索命令信号に含めて省略文補完部350に出力する。
【0084】
これにより、後述する話題検索部360は、談話範囲決定部340で決定された”談話範囲”に属する各「話題タイトル」と、文構造解析部430で特定された第一形態素情報とを照合することができるので、”全て”の「話題タイトル」(第二形態素情報)と第一形態素情報とを照合する必要がなくなり、後述する回答文検索部370は、最終的な回答文を検索するまでの時間を短縮することができる。
【0085】
尚、談話範囲決定部340は、上記の如く、第一形態素情報と談話範囲群とを照合し、談話範囲群に第一形態素情報の形態素が含まれていれば、その形態素を談話範囲として決定していたが、これに限定されるものではなく、鸚鵡返し判定部330で直前に検索された鸚鵡返し要素の形態素、又は利用者が発話した発話内容を構成する形態素を談話範囲として決定しても良い。後述する省略文補完部350は、上記談話範囲決定部340で決定された談話範囲を用いて、その談話範囲を、形態素が省略されている第一形態素情報に付加することができる。
【0086】
省略文補完部350は、文節解析部420で抽出された第一形態素情報に基づいて第一形態素情報を構成する各属性(サブジェクト、オブジェクト、アクションなど)の中から、形態素を含まない属性を検索する属性検索手段である。また、省略文補完部350は、検索した属性に基づいて、属性に、談話範囲決定部340で検索された談話範囲を構成する形態素を付加する形態素付加手段でもある。
【0087】
具体的に、談話範囲決定部340から話題検索命令信号が入力された省略文補完部350は、入力された談話検索命令信号に含まれる第一形態素情報に基づいて、第一形態素情報からなる発話内容が省略文であるかを判定し、第一形態素情報からなる発話内容が省略文である場合には、第一形態素情報が属する談話範囲の形態素を、第一形態素情報に付加する。
【0088】
例えば、省略文補完部350は、入力された話題検索命令信号に含まれる第一形態素情報を構成する形態素が(監督;*;*)(監督は?)(この文は、”何の”監督であるかが不明であるので、省略文を意味する。)である場合には、談話範囲決定部340で決定された談話範囲(A映画名;このA映画名は映画のタイトルを示すものである)に属する第一形態素情報であれば、第一形態素情報を構成する形態素に、決定された談話範囲(A映画名)を第一形態素情報に付加(”A映画名”の監督;*;*)する。
【0089】
即ち、第一形態素情報をW、決定された談話範囲をDとすると、省略文補完部350は、Wに談話範囲Dを付加し、付加後の第一形態素情報を話題検索命令信号に含めて話題検索部360に出力する。
【0090】
これにより、第一形態素情報が省略文であり、日本語として明解でない場合であっても、省略文補完部350は、第一形態素情報がある談話範囲に属している場合には、例えば、その談話範囲D(A映画名)を第一形態素情報W(監督;*;*)に付加し、第一形態素情報をW’(A映画名の監督;*;*){A映画名の監督は?}として扱うことができるので、利用者の発話内容が省略文である場合であっても、前に決定された談話範囲に基づいて省略文を補完することができ、省略文を明確にすることができる。
【0091】
このため、省略文補完部350が、第一形態素情報を構成する発話内容が省略文であっても、第一形態素情報を構成する発話内容が適正な日本語となるように、第一形態素情報に特定の形態素を補完することができるので、話題検索部360は、補完後の第一形態素情報に基づいて、第一形態素情報に関連する最適な「話題タイトル」(第二形態素情報)を取得することができ、回答文検索部370は、話題検索部360で取得された「話題タイトル」に基づいて利用者の発話内容により適した回答内容を出力することができる。
【0092】
話題検索部360は、文節解析部420で抽出された第一形態素情報又は省略文補完部350で補完された第一形態素情報と、各第二形態素情報とを照合し、各第二形態素情報の中から、第一形態素情報を構成する形態素を含む第二形態素情報を検索する検索手段である。
【0093】
具体的に、談話範囲決定部340又は省略文補完部350から話題検索命令信号が入力された話題検索部360は、入力された話題検索命令信号に含まれる第一形態素情報に基づいて、談話範囲決定部340で決定された談話範囲に属する各「話題タイトル」(第二形態素情報)の中から、第一形態素情報の形態素を含む「話題タイトル」を検索し、この検索結果を検索結果信号として回答文検索部370及び発話種類判定部440に出力する。
【0094】
例えば、第一形態素情報を構成する「格構成」が(佐藤;*;好きだ){佐藤は好きだ}である場合には、話題検索部360は、図12に示すように、上記「格構成」に属する各形態素(佐藤;*;好きだ)と談話範囲(佐藤)に属する各話題タイトル1−1〜1−4とを照合し、各話題タイトル1−1〜1−4の中から「格構成」に属する各形態素(佐藤;*;好きだ)と一致(又は近似)する話題タイトル1−1(佐藤;*;好きだ)を検索し、この検索結果を検索結果信号として回答文検索部370及び発話種類判定部440に出力する。
【0095】
話題検索部360から検索結果信号が入力された発話種類判定部440は、入力された検索結果信号に基づいて、該当する利用者に対して回答する特定の回答文を検索させるための回答検索命令信号(この回答検索命令信号には、判定した「発話文のタイプ」も含まれる)を回答文検索部370に出力する。
【0096】
回答文検索部370は、話題検索部360で検索された第二形態素情報(話題タイトル)に基づいて、第二形態素情報に関連付けられた回答文を取得する回答取得手段である。また、回答文検索部370は、話題検索部360で検索された第二形態素情報に基づいて、特定された利用者の発話種類と第二形態素情報に関連付けられた各回答種類とを照合し、各回答種類の中から、利用者の発話種類と一致する回答種類を検索する第二検索手段でもある。
【0097】
具体的に、話題検索部360から検索結果信号と、発話種類判定部440から回答検索命令信号とが入力された回答文検索部370は、入力された検索結果信号に対応する話題タイトル(検索結果によるもの;第二形態素情報)と回答検索命令信号に対応する「発話文のタイプ」(発話種類)とに基づいて、その「話題タイトル」に関連付けられている回答文群(各回答内容)の中から、「発話文のタイプ」(DA、IA、CAなど)と一致する回答種類(この回答種類は、図11に示す「回答文のタイプ」を意味する)からなる回答文を検索する。
【0098】
例えば、回答文検索部370は、検索結果に対応する話題タイトルが図12に示す話題タイトル1−1(佐藤;*;好きだ)である場合は、その話題タイトル1−1に関連付けられている回答文1−1(DA、IA、CAなど)の中から、発話種類判定部440で判定された「発話文のタイプ」(例えばDA;発話種類)と一致する回答種類(DA)からなる回答文1−1(DA;(私も)佐藤が好きです)を検索し、この検索した回答文を回答文信号として管理部310に出力する。
【0099】
回答文検索部370から回答文信号が入力された管理部310は、入力された回答文信号を出力部600に出力する。また、反射的判定部320から反射要素情報、又は鸚鵡返し判定部330から鸚鵡返し処理の内容が入力された管理部310は、入力された反射要素情報に対応する回答文、入力された鸚鵡返し処理の内容に対応する回答文を出力部600に出力する。
【0100】
出力部600は、回答文検索部370で取得された回答文を出力する出力手段であり、本実施形態では、例えば、スピーカ、ディスプレイなどが挙げられる。具体的に、管理部310から回答文が入力された出力部600は、入力された回答文{例えば、私も佐藤が好きです}を出力する。
【0101】
(会話制御装置を用いた会話制御方法)
上記構成を有する会話制御装置1による会話制御方法は、以下の手順により実施することができる。図15は、本実施形態に係る会話制御方法の手順を示すフロー図である。
【0102】
先ず、入力部100が、利用者からの発話内容を取得するステップを行う(S101)。具体的に入力部100は、利用者の発話内容を構成する音声を取得し、取得した音声を音声信号として音声認識部200に出力する。また、入力部100は、利用者から入力された入力情報(音声以外)に基づいて、入力情報(音声以外)に対応する文字列を特定し、特定した文字列を文字列信号として会話制御部300に出力する。
【0103】
次いで、音声認識部200が、入力部100で取得した発話内容に基づいて、発話内容に対応する文字列を特定するステップを行う(S102)。具体的には、入力部100から音声信号が入力された音声認識部200は、入力された音声信号を解析し、解析した音声信号に対応する文字列を、音声認識辞書記憶部700に格納されている辞書を用いて特定し、特定した文字列を文字列信号として会話制御部300に出力する。
【0104】
そして、形態素抽出部410が、音声認識部200で特定された文字列に基づいて、文字列の最小単位を構成する各形態素を第一形態素情報として抽出するステップを行う(S103)。
【0105】
具体的に、管理部310から文字列信号が入力された形態素抽出部410は、入力された文字列信号に対応する文字列と、形態素データベース450に予め格納されている名詞、形容詞、動詞などの形態素群とを照合し、文字列の中から形態素群と一致する各形態素(m1、m2、・・・)を抽出し、抽出した各形態素を抽出信号として文節解析部420に出力する。
【0106】
そして、文節解析部420は、形態素抽出部410で抽出された各形態素に基づいて、各形態素を文節形式にまとめるステップを行う(S104)。具体的に、形態素抽出部410から抽出信号が入力された文節解析部420は、入力された抽出信号に対応する各形態素を用いて文節形式にまとめる。
【0107】
即ち、文節解析部420は、図4に示すように、入力された抽出信号に対応する各形態素に基づいて各形態素の係り受け要素(例えば、が・は・を・・)を抽出し、抽出した係り受け要素に基づいて各形態素を各文節にまとめることを行う。 各形態素を各文節にまとめた文節解析部420は、各形態素をまとめた各文節と、各文節を構成する各形態素とを含む文型情報を文型信号として文構造解析部430及び発話種類判定部440に出力する。
【0108】
その後、文構造解析部430が、文節解析部420で分節された第一形態素情報の各形態素を主体格、対象格などの各属性に分類するステップを行う(S105)。具体的に、文節解析部420から文型信号が入力された文構造解析部430は、入力された文型信号に対応する各形態素と各形態素からなる文節とに基づいて、文節に含まれる各形態素の「格構成」を決定する。
【0109】
即ち、文構造解析部430は、図5に示すように、例えば、各形態素の係り受け要素が”が”又は”は”である場合は、その係り受け要素の前にある形態素がサブジェクト(主語又は主格)であると判断する。また、文構造解析部430は、例えば、各形態素の係り受け要素が”の”又は”を”である場合は、その係り受け要素の前にある形態素がオブジェクト(対象)であると判断する。
【0110】
更に、文構造解析部430は、例えば、各形態素の係り受け要素が”する”である場合は、その係り受け要素の前にある形態素がアクション(述語;この述語は動詞、形容詞などから構成される)であると判断する。
【0111】
各文節を構成する各形態素の「格構成」を決定した文構造解析部430は、決定した「格構成」に対応付けられた第一形態素情報に基づいて、後述する話題(トピック)の範囲を特定させるための話題検索命令信号を話題検索部360に出力する。
【0112】
次いで、発話種類判定部440は、文節解析部420で特定された文節に基づいて、発話内容の種類を示す発話種類を特定するステップを行う(S106)。具体的に、文節解析部420から入力された文型信号に対応する各形態素と各形態素から構成される文節とに基づいて、「発話文のタイプ」(発話種類)を判定する。
【0113】
即ち、発話種類判定部440は、入力された文型信号に対応する各文節に基づいて、その各文節と発話種類データベース460に格納されている各辞書とを照合し、各文節の中から、各辞書に関係する文要素を抽出する。各文節の中から各辞書に関係する文要素を抽出した発話種類判定部440は、抽出した文要素に基づいて、「発話文のタイプ」を判定する。
【0114】
この発話種類判定部440は、後述する話題検索部360からの指示に基づいて、該当する利用者に特定の回答文を検索させるための回答検索命令信号を回答文検索部370に出力する。
【0115】
次いで、反射的判定部320が、形態素抽出部410で抽出された第一形態素情報と各定型内容を照合し、各定型内容の中から、第一形態素情報を含む定型内容を検索するステップを行う(S107;反射的処理)。
【0116】
具体的に、文構造解析部430から話題検索命令信号が入力された反射的判定部320は、入力された話題検索命令信号に含まれる第一形態素情報と反射要素データベース801に記憶されている各反射要素情報(定型内容)とを照合し、各反射要素情報の中から、第一形態素情報を含む反射要素情報を検索し、検索した反射要素情報を管理部310に出力する。
【0117】
反射的判定部320は、各反射要素情報の中から、第一形態素情報を含む反射要素情報を検索することができない場合には、文構造解析部430から入力された話題検索命令信号を鸚鵡返し判定部330に出力する。
【0118】
次いで、鸚鵡返し判定部330が、形態素抽出部410で抽出された第一形態素情報と各鸚鵡返し要素を照合し、各鸚鵡返し要素の中から、第一形態素情報を含む鸚鵡返し要素を検索するステップを行う(S108;鸚鵡返し処理)。
【0119】
鸚鵡返し判定部330は、各鸚鵡返し要素の中に第一形態素情報が含まれていると判断した場合には、第一形態素情報を含む鸚鵡返し要素を取得し、取得した鸚鵡返し要素からなる回答文を管理部310に出力(鸚鵡返し処理)する。即ち、鸚鵡返し要素(前回出力された回答文、前回利用者が発話した発話内容など)をS、第一形態素情報をWとすると、鸚鵡返し判定部330は、W⊂S、W≠φの関係が成立している場合には、上記に示す鸚鵡返し処理を行う。
【0120】
一方、鸚鵡返し判定部330は、各鸚鵡返し要素の中に第一形態素情報が含まれていないと判断した場合には、反射的判定部320から入力された話題検索命令信号を談話範囲決定部340に出力する。
【0121】
そして、談話範囲決定部340が、文節解析部420で抽出された第一形態素と各談話範囲とを照合し、各談話範囲の中から、第一形態素情報を含む談話範囲を検索(決定)するステップを行う(S109)。
【0122】
具体的に、鸚鵡返し判定部330から話題検索命令信号が入力された談話範囲決定部340は、入力された検索命令信号に基づいて、会話データベース500の中から、利用者が発話している内容について関連性のある範囲(談話範囲)を検索する。
【0123】
例えば、談話範囲決定部340は、入力された話題検索命令信号に含まれる第一形態素情報が(面白い映画;*;ある){面白い映画はある?}である場合には、この第一形態素情報と談話範囲群とを照合し、談話範囲群に第一形態素情報を構成する形態素(例えば”映画”)が含まれているときは、第一形態素情報に含まれる”映画”を談話範囲として決定する。この場合、談話範囲決定部340は、第一形態素情報に談話範囲”映画”が含まれているので、入力された第一形態素情報を話題検索命令信号に含めて話題検索部360に出力する。
【0124】
一方、談話範囲決定部340は、第一形態素情報に談話範囲群が含まれていない場合には、入力された第一形態素情報を話題検索命令信号に含めて省略文補完部350に出力する。
【0125】
次いで、省略文補完部350が、文節解析部420で抽出された第一形態素情報に基づいて第一形態素情報を構成する各属性(サブジェクト、オブジェクト、アクションなど)の中から、形態素を含まない属性を検索するステップを行う。その後、省略文補完部350が、検索した形態素を含まない属性に基づいて、その属性に、談話範囲決定部340で検索された談話範囲を構成する形態素を付加するステップを行う(S110;省略文を補完)。
【0126】
具体的に、談話範囲決定部340から話題検索命令信号が入力された省略文補完部350は、入力された談話検索命令信号に含まれる第一形態素情報に基づいて、第一形態素情報からなる発話内容が省略文であるかを判定し、第一形態素情報からなる発話内容が省略文である場合には、第一形態素情報が属する談話範囲の形態素を、第一形態素情報に付加する。
【0127】
例えば、省略文補完部350は、入力された話題検索命令信号に含まれる第一形態素情報を構成する形態素が(監督;*;*)(監督は?)(この文は、”何の”監督であるかが不明であるので、省略文を意味する。)である場合には、前に談話範囲決定部340で決定された談話範囲(A映画名;このA映画名とは映画のタイトルを示すものである)に属する第一形態素情報であれば、第一形態素情報を構成する形態素に、決定された談話範囲の形態素(A映画名)を第一形態素情報に付加(”A映画名”の監督;*;*)する。
【0128】
即ち、第一形態素情報をW、決定された談話範囲をDとすると、省略文補完部350は、第一形態素情報Wに談話範囲Dを付加し、付加後の第一形態素情報を話題検索命令信号に含めて話題検索部360に出力する。
【0129】
次いで、話題検索部360が、文節解析部420で抽出された第一形態素情報又は省略文補完部350で補完された第一形態素情報と、各第二形態素情報とを照合し、各第二形態素情報の中から、第一形態素情報を構成する形態素を含む第二形態素情報を検索するステップを行う(S111)。
【0130】
具体的に、談話範囲決定部340又は省略文補完部350から話題検索命令信号が入力された話題検索部360は、入力された話題検索命令信号に含まれる第一形態素情報に基づいて、談話範囲決定部340で決定された談話範囲に属する各「話題タイトル」(第二形態素情報)の中から、第一形態素情報の形態素を含む「話題タイトル」を検索し、この検索結果を検索結果信号として回答文検索部370及び発話種類判定部440に出力する。
【0131】
例えば、第一形態素情報を構成する「格構成」が(佐藤;*;好きだ){佐藤は好きだ}である場合には、話題検索部360は、図12に示すように、上記「格構成」に属する各形態素(佐藤;*;好きだ)と談話範囲(佐藤)に属する各話題タイトル1−1〜1−4とを照合し、各話題タイトル1−1〜1−4の中から「格構成」に属する各形態素(佐藤;*;好きだ)と一致(又は近似)する話題タイトル1−1(佐藤;*;好きだ)を検索し、この検索結果を検索結果信号として回答文検索部370及び発話種類判定部440に出力する。
【0132】
話題検索部360から検索結果信号が入力された発話種類判定部440は、入力された検索結果信号に基づいて、該当する利用者に対して回答する特定の回答文を検索させるための回答検索命令信号(この回答検索命令信号には、判定した「発話文のタイプ」も含まれる)を回答文検索部370に出力する。
【0133】
そして、回答文検索部370が、話題検索部360で検索された第二形態素情報に基づいて、特定された利用者の発話種類と第二形態素情報に関連付けられた各回答種類とを照合し、各回答種類の中から、利用者の発話種類と一致する回答種類を検索し、検索した回答種類に基づいて回答種類に関連付けられている回答文を取得するステップを行う(S112)。
【0134】
具体的に、話題検索部360から検索結果信号と、発話種類判定部440から回答検索命令信号とが入力された回答文検索部370は、入力された検索結果信号に対応する話題タイトル(検索結果によるもの;第二形態素情報)と回答検索命令信号に対応する「発話文のタイプ」(発話種類)とに基づいて、その「話題タイトル」に関連付けられている回答文群(各回答内容)の中から、「発話文のタイプ」(DA、IA、CAなど)と一致する回答種類(この回答種類は、図11に示す「回答文のタイプ」を意味する)からなる回答文を検索する。
【0135】
例えば、回答文検索部370は、検索結果に対応する話題タイトルが図12に示す話題タイトル1−1(佐藤;*;好きだ)である場合は、その話題タイトル1−1に関連付けられている回答文1−1(DA、IA、CAなど)の中から、発話種類判定部440で判定された「発話文のタイプ」(例えばDA;発話種類)と一致する回答種類(DA)からなる回答文1−1(DA;(私も)佐藤が好きです)を検索し、この検索した回答文を回答文信号として管理部310に出力する。
【0136】
次いで、回答文検索部370から回答文信号が入力された管理部310は、入力された回答文信号を出力部600に出力する。また、反射的判定部320から反射要素情報、又は鸚鵡返し判定部330から鸚鵡返し処理の内容が入力された管理部310は、入力された反射要素情報に対応する回答文、入力された鸚鵡返し処理の内容に対応する回答文を出力部600に出力する(S113)。管理部310から回答文が入力された出力部600は、入力された回答文{例えば、私も佐藤が好きです}を出力する。
【0137】
(会話制御装置及び会話制御方法による作用及び効果)
上記構成を有する本願に係る発明によれば、反射的判定部320が、利用者から発話された発話内容を構成する第一形態素情報と予め記憶された各定型内容とを照合し、各定型内容の中から、第一形態素情報を含む定型内容を検索することができるので、反射的判定部320は、例えば第一形態素情報が”こんにちは”などの定型内容である場合には、この定型内容と同一の定型内容”こんにちは”等を回答することができる。
【0138】
また、反射的判定部320は、利用者の発話内容が定型内容である場合には、その定型内容(挨拶など)を回答するので、利用者は、最初に、会話制御装置1との間で意思の疎通をしているような感覚を味わうことができる。
【0139】
また、鸚鵡返し判定部330が、現在の第一形態素情報と過去の回答内容とを照合し、現在の第一形態素情報が過去の回答内容に含まれていない場合には、予め記憶してある合意内容を取得することができるので、鸚鵡返し判定部330は、利用者から現在入力された入力情報と過去の回答内容とが一致していれば、利用者が過去の回答内容に対して鸚鵡返し(利用者が回答内容に対して聞き直していること)の入力情報を入力したものと断定することができる。
【0140】
この場合、鸚鵡返し判定部330は、利用者が過去の回答内容に対して鸚鵡返しを行っているので、記憶されている合意内容を取得し、取得した合意内容(例えば、”その通りです”など)を出力することができる。これにより、利用者は、会話制御装置1から出力された回答内容の意味が分からなければ、もう一度聞き直して、再度回答内容を聞き直すことができるので、恰も他の利用者と会話しているような感覚を味わうことができる。
【0141】
また、鸚鵡返し判定部330が、現在の第一形態素情報と過去の第一形態素情報とを照合し、現在の第一形態素情報が過去の第一形態素情報に含まれる場合には、反発内容を取得することができるので、鸚鵡返し判定部330は、前回入力された入力情報が今回入力された入力情報に含まれている場合には、利用者が前の入力情報と同一の内容を反復して入力したものと判断することができ、利用者が会話制御装置1からの回答内容に対して適切に回答していないものと断定することができる。
【0142】
この場合、鸚鵡返し判定部330は、利用者が前回の回答内容に対して適切に回答していないので、利用者に対して反発するため、記憶されている反発内容を取得し、取得した反発内容を出力する。これにより、利用者は、会話制御装置1からの回答内容に対して適切な入力情報を入力しなければ、会話制御装置1から反発内容が出力されるので、恰も他の利用者と会話しているような感覚を味わうことができる。
【0143】
また、話題検索部360は、第一形態素情報と近似する第二形態素情報を検索するには、”談話範囲”に属する各第二形態素情報と第一形態素情報とを照合すればよく、”全て”の第二形態素情報と第一形態素情報とを照合する必要がないので、第一形態素情報と近似している第二形態素情報を検索するまでの時間を短縮することができる。
【0144】
この結果、話題検索部360が、第一形態素情報と近似している第二形態素情報を短時間で検索(ピンポイント検索)することができるので、回答文検索部370は、話題検索部360で検索された第二形態素情報に基づいて第二形態素情報に関連付けられている回答文を短時間で取得することができ、会話制御装置1は、利用者からの発話内容に対して迅速に回答することができる。
【0145】
また、話題検索部360が、各第二形態素情報の中から、第一形態素情報を構成する形態素(利用者の発話内容を構成する要素)を含む第二形態素情報を検索し、回答文検索部370が、話題検索部360で検索された第二形態素情報に基づいて、第二形態素情報に関連付けられた回答内容を取得することができるので、回答文検索部370は、利用者の発話内容を構成する各形態素(第一形態素情報)に基づいて、各形態素により構築される意味空間(主体、対象等)を考慮し、かかる意味空間に基づいて予め作成された回答内容を取得することができることとなり、単に発話内容の全体をキーワードとして、そのキーワードに関連付けられた回答内容を取得するよりも、より発話内容に適した回答内容を取得することができる。
【0146】
また、話題検索部360は、第一形態素情報を含む第二形態素情報を検索するので、利用者の発話内容と完全に一致する第二形態素情報を検索する必要がなく、会話制御装置1を開発する開発者は、利用者から発話されるであろう発話内容に対応する膨大な回答内容を予め記憶する必要がなくなり、記憶部の容量を低減させることができる。
【0147】
更に、回答文検索部370が、”談話範囲”に属する各第二形態素情報に関連付けられた回答種類(陳述、肯定、場所、反発など)の中から、利用者の発話種類と一致する回答種類を検索し、検索した回答種類に基づいて回答種類に対応付けられた回答内容を取得することができるので、会話制御装置1は、利用者の会話内容を構成する発話種類、例えば、利用者が単に意見を述べたもの、利用者が抱く感想からなるもの、利用者が場所的な要素を述べたものなどに基づいて、複数の回答内容の中から利用者の発話種類にマッチした回答内容を取得することができることとなり、該当する利用者に対してより最適な回答をすることができる。
【0148】
更にまた、回答文検索部370は、談話範囲決定部340で検索された”談話範囲”にのみ属する各第二形態素情報に関連付けられた回答種類の中から、利用者の発話種類と一致する回答種類を検索(ピンポイント検索が可能)するだけでよいので、”全て”の第二形態素情報に関連付けられた回答種類と利用者の発話種類とを逐一検索する必要がなくなり、利用者の発話種類に対応する最適な回答内容を短時間で取得することができる。
【0149】
最後に、省略文補完部350は、利用者の発話内容を構成する第一形態素情報が省略文であり、日本語として明解でない場合であっても、第一形態素情報がある談話範囲に属している場合には、その談話範囲を第一形態素情報に付加し、省略文からなる第一形態素情報を補完することができる。
【0150】
これにより、省略文補完部350は、第一形態素情報を構成する発話内容が省略文であっても、第一形態素情報を構成する発話内容が適正な日本語となるように、第一形態素情報に特定の形態素(談話範囲を構成する形態素など)を補完することができるので、話題検索部360は、省略文補完部350で補完された補完後の第一形態素情報に基づいて、第一形態素情報に関連する最適な第二形態素情報を取得することができ、回答文検索部370は、話題検索部360で取得された第二形態素情報に基づいて利用者の発話内容により適した回答内容を出力することができる。
【0151】
この結果、会話制御装置1は、利用者からの入力情報が省略文であったとしても、ニューロネットワーク、AI知能などの機能を用いることなく、過去の検索結果を通じて、その省略文が何を意味するのかを推論することができ、会話制御装置1の開発者は、ニューロネットワーク、AI知能を搭載する必要がないので、会話制御装置1のシステムをより簡便に構築することができる。
【0152】
[変更例]
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下に示すような変更を加えることができる。
【0153】
(第一変更例)
本変更例においては、会話データベース500は、複数の形態素の集合からなる集合群の全体を示す要素情報を、集合群に関連付けて複数記憶する要素記憶手段であってもよい。更に、形態素抽出部410は、文字列から抽出した形態素と各集合群とを照合し、各集合群中から、抽出された形態素を含む集合群を選択し、選択した集合群に関連付けられた要素情報を第一形態素情報として抽出してもよい。
【0154】
図16に示すように、利用者が発話した文字列に含まれる各形態素には、類似しているものがある。例えば、図16に示すように、集合群の全体を示す要素情報を「贈答」とすると、「贈答」は、プレゼント、贈り物、御歳暮、御中元、お祝いなど(集合群)と相互に類似しているので、形態素抽出部410は、「贈答」に類似する形態素(上記のプレゼントなど)がある場合には、その類似する形態素については、「贈答」として取り扱うことができる。
【0155】
即ち、形態素抽出部410は、例えば、文字列から抽出した形態素が「プレゼント」である場合には、図16に示すように、「プレゼント」を代表する要素情報が「贈答」であるので、上記「プレゼント」を「贈答」に置き換えることができる。
【0156】
これにより、形態素抽出部410が相互に類似する形態素を整理することができるので、会話制御装置1を開発する開発者は、相互に類似した各第一形態素情報から把握される意味空間に対応した第二形態素情報及び第二形態素情報に関係する回答内容を逐一作成する必要がなくなり、結果的に、記憶部に格納させるデータ量を低減させることができる。
【0157】
(第二変更例)
図17に示すように、本変更例においては、割合計算部361と、選択部362とを話題検索部360に備えてもよい。
【0158】
割合計算部361は、形態素抽出部410で抽出された第一形態素情報と各第二情報とを照合し、各第二形態素情報毎に、第二形態素情報に対して第一形態素情報が占める割合を計算する計算手段である。
【0159】
具体的に、文構造解析部430から話題検索命令信号が入力された割合計算部361は、図17に示すように、入力された話題検索命令信号に含まれる第一形態素情報に基づいて、第一形態素情報と会話データベース500に格納されている談話範囲に属する各話題タイトル(第二形態素情報)とを照合し、各話題タイトル毎に、それぞれの話題タイトルの中に、第一形態素情報が占める割合を計算する。
【0160】
例えば、図18に示すように、利用者から発話された発話文を構成する第一形態素情報が(佐藤;*;好きだ){佐藤は好きだ}である場合は、割合計算部361は、「格構成」に属する各形態素(佐藤;*;好きだ)と話題タイトルに含まれる各形態素(佐藤;*;好きだ)とを照合し、上記話題タイトルに、「格構成」に属する各形態素(佐藤;*;好きだ)が含まれる割合を、100%であると計算する。割合計算部361は、これらの計算を話題タイトル毎に行い、計算した各割合を割合信号として選択部362に出力する。
【0161】
選択部362は、割合計算部361で各第二形態素情報毎に計算された各割合の大きさに応じて、各第二形態素情報の中から、一の第二形態素情報を選択する選択手段である。
【0162】
具体的に、割合計算部361から割合信号が入力された選択部362は、入力された割合信号に含まれる各割合(「格構成」の要素/「話題タイトル」の要素×100)の中から、例えば割合の高い話題タイトルを選択する(図18参照)。割合の高い話題タイトルを選択した選択部362は、選択した話題タイトルを検索結果信号として回答文検索部370及び発話種類判定部440に出力する。回答文検索部370は、選択部362で選択された話題タイトルに基づいて、話題タイトルに関連付けられた回答文を取得する。
【0163】
これにより、選択部362が、各第二形態素情報毎に、第二形態素情報に対して該第一形態素情報が占める割合を計算し、各第二形態素情報毎に計算された各割合の大きさに応じて、各第二形態素情報の中から、一の第二形態素情報を選択することができるので、選択部362は、例えば、第一形態素情報(利用者の発話内容を構成するもの)が第二形態素情報に占める割合の大きい第二形態素情報を、複数ある第二形態素情報群の中から取得することができれば、第一形態素情報から把握される意味空間を踏襲した第二形態素情報をより的確に取得することができ、結果的に、回答文検索部370は、利用者の発話内容に対して最適な回答をすることができる。
【0164】
また、選択部362は、複数の話題タイトルの中から、割合計算部361で計算された割合の高い話題タイトルを選択することができるので、利用者の発話文に含まれる「格構成」に属する各形態素と会話データベース500に格納されている各話題タイトルとが完全に一致しなくても、「格構成」に属する各形態素に密接する話題タイトルを取得することができる。
【0165】
この結果、選択部362が第一形態素情報を構成する「格構成」に密接する話題タイトルを取得することができるので、会話制御装置1を開発する開発者は、第一形態素情報を構成する「格構成」と完全に一致する話題タイトルを会話データベース500に逐一格納する必要がなくなるので、会話データベース500の容量を低減させることができる。
【0166】
更に、割合計算部361は、談話範囲決定部340で検索された”談話範囲”にのみ属する各第二形態素情報毎に、第二形態素情報に対して該第一形態素情報が占める割合を計算するので、”全て”の第二形態素情報に対して第一形態素情報が占める割合を計算する必要がなくなり、第一形態素情報から構成される意味空間を踏襲した第二形態素情報をより短時間で取得することができ、結果的に、取得した第二形態素情報に基づいて利用者からの発話内容に対しての最適な回答内容を迅速に出力することができる。
【0167】
尚、割合計算部361は、分類された各属性に属する第一形態素情報の各形態素と、予め記憶された各属性に属する各第二形態素情報の各形態素とを各属性毎に照合し、各第二形態素情報の中から、少なくとも一の属性に第一形態素情報の各形態素を含む第二形態素情報を検索する第一検索手段であってもよい。
【0168】
具体的に、話題検索命令信号が入力された割合計算部361は、入力された話題検索命令信号に含まれる「格構成」の各「格」(サブジェクト;オブジェクト;アクション)毎に、その「格」に属する各形態素と、同一の「格」からなる話題タイトルの「格」に属する各形態素とを照合し、互いの「格」を構成する形態素が同一か否かを判定する。
【0169】
例えば、図19に示すように、割合計算部361は、「格構成」の「格」の形態素が(犬;人;噛んだ){犬が人を噛んだ}である場合は、それらの形態素”犬”、”人”、”噛んだ”と、それらの形態素を構成する「格」と同一の「格」からなる話題タイトルの形態素”犬”、”人”、”噛んだ”とを照合し、話題タイトルを構成する各形態素”犬”、”人”、”噛んだ”のうち、各形態素に対応する「格」と同一の「格」からなる「格構成」の形態素”犬”、”人”、”噛んだ”と一致している割合を算出(100%)する。
【0170】
もし、話題タイトルを構成する要素が(人;犬;噛んだ){人が犬を噛んだ}である場合には、割合計算部361は、上記と同様の手順により、二つの格に属する形態素が異なるので、「格構成」を構成する形態素と「話題タイトル」との「格」毎の一致度を33%であると算出する(図19参照)。
【0171】
割合を計算した割合計算部361は、各割合の中から、割合の高い話題タイトルを選択し、選択した話題タイトルを検索結果信号として回答文検索部370及び発話種類判定部440に出力する。
【0172】
これにより、割合計算部361が、分類された各「格構成」(主体格、対象格など)に属する第一形態素情報の各形態素と、予め記憶された話題タイトルとを各「格」毎に照合し、各話題タイトルの中から、少なくとも一の「格」に第一形態素情報の各形態素を含む第二形態素情報を検索することができるので、割合計算部361は、通常の語順とは異なるものから構成される発話内容、例えば”人が犬を噛む”である場合には、主体格の形態素が”人”、対象格の形態素が”犬”であることから、その各「格」と一致する第二形態素情報を検索することができ、その第二形態素情報(人;犬;噛む)に関連付けられている回答内容{”本当に?”又は”意味がよくわかんないよ”など}を取得することができる。
【0173】
即ち、割合計算部361は、識別が困難な発話内容、例えば”人が犬を噛む”と”犬が人を噛む”とを識別することができるので、その識別した発話内容に最適な回答、前者については例えば”本当に?”、後者については例えば”大丈夫?”をすることができる。
【0174】
また、割合計算部361は、”談話範囲”に属する各第二形態素情報の中から、少なくとも一の属性に第一形態素情報の形態素を含む第二形態素情報を検索すればよいので、”全て”の第二形態素情報の中から、一の第二形態素情報を取得する必要がなくなり、第一形態素情報から構成される意味空間を踏襲した第二形態素情報をより短時間で取得することができ、結果的に、会話制御装置1は、取得した第二形態素情報に基づいて利用者からの発話内容に対しての最適な回答内容を迅速に出力することができる。
【0175】
尚、選択部362は、予め定められた優先順位に従って各話題タイトルの中から、一の話題タイトルを選択してもよい。この優先順位とは、話題タイトルとして選出されるための優先度を意味するものである。この優先順位は、開発段階で開発者が予め定めるものである。
【0176】
(第三変更例)
図20に示すように、本変更例においては、上記実施形態及び各変更例に限定されるものではなく、会話制御装置1a,1bにある通信部800と、通信ネットワーク1000を介してデータの送受信をするための通信部900と、通信部900に接続された各会話データベース500b〜500dと、サーバ2a〜2cとを備えてもよい(会話制御システム)。
【0177】
ここで、通信ネットワーク1000とは、データを送受信する通信網を意味するものであり、本実施形態では、例えば、インターネットなどが挙げられる。尚、本変更例では、便宜上、会話データベース500b〜500d、サーバ2a〜2cを限定しているが、これに限定されるものではなく、更に他の会話データベースを設けてもよい。
【0178】
これにより、会話制御部300は、会話制御装置1aの内部に配置してある会話データベース500aのみならず、その他の会話制御装置1b、他の会話データベース500b〜500d、サーバ2a〜2cをも参照することができるので、例えば、会話データベース500aの中から、話題検索命令信号に含まれる「格構成」に属する各形態素(第一形態素情報)と関連する談話範囲等を検索することができない場合であっても、その他の会話制御装置1b、会話データベース500b〜500d、サーバ2a〜2cを参照することにより、上記「格構成」と関連する談話範囲等を検索することができ、利用者の発話文により適した回答文を検索することができる。
【0179】
(第四変更例)
文構造解析部430は、特定した第一形態素情報を構成する各「格構成」及び各「格構成」に対応付けられた各形態素を会話データベース500に記憶するものであってもよい。回答文検索部370は、検索した回答文を構成する各「格構成」及び各「格構成」に対応付けられた各形態素を会話データベース500に記憶するものであってもよい。
【0180】
談話範囲決定部340は、検索した談話範囲を会話データベース500に記憶するものであってもよい。話題検索部360は、検索した第二形態素情報を会話データベース500に記憶するものであってもよい。
【0181】
上記第一形態素情報と、第二形態素情報と、第一形態素情報又は第二形態素情報を構成する各「格構成」及び各「格構成」に対応付けられた各形態素と、検索した回答文を構成する各「格構成」及び各「格構成」に対応付けられた各形態素と、検索した談話範囲とは、それらを相互に関連付けて履歴形態素情報として会話データベース500又は鸚鵡返し要素データベース802に記憶することができる。
【0182】
省略文補完部350は、文節解析部420で抽出された第一形態素情報に基づいて第一形態素情報を構成する各属性(サブジェクト、オブジェクト、アクションなど;格構成)の中から、形態素を含まない属性を検索し、検索した属性に基づいてその属性に、会話データベース500又は鸚鵡返し要素データベース802に記憶された履歴形態素情報を付加する。
【0183】
具体的に、談話範囲決定部340から話題検索命令信号が入力された省略文補完部350は、入力された談話検索命令信号に含まれる第一形態素情報に基づいて、第一形態素情報からなる発話内容が省略文であるかを判定し、第一形態素情報からなる発話内容が省略文(例えば、サブジェクト、オブジェクト、又はアクションに所定の形態素を有しないなど)である場合には、会話データベース500又は鸚鵡返し要素データベース802に記憶されている履歴形態情報を、第一形態素情報に付加する。
【0184】
即ち、履歴形態情報に含まれるサブジェクトをS1、オブジェクトをO1、アクションA1、談話範囲をD1とし、省略された第一形態素情報をWとすると、補完後の第一形態素情報W1は、S1∪W、O1∪W、A1∪W、又はD1∪Wとして表現することができる。
【0185】
話題検索部360は、省略文補完部350で補完された第一形態素情報W1と各第二形態素情報とを照合し、各「話題タイトル」(第二形態素情報)の中から、第一形態素情報W1を含む第二形態素情報を検索し、検索した話題タイトルを検索結果信号として回答文検索部370及び発話種類判定部440に出力する。
【0186】
これにより、第一形態素情報からなる発話内容が省略文であり、日本語として明解でない場合であっても、省略文補完部350は、会話データベース500に記憶されている履歴形態情報を用いて、省略された第一形態素情報の形態素を補完することができるので、省略された第一形態素情報からなる発話内容を明確にすることができる。
【0187】
このため、省略文補完部350が、第一形態素情報を構成する発話内容が省略文である場合には、第一形態素情報からなる発話内容が適正な日本語となるように、第一形態素情報に省略された形態素を補完することができるので、話題検索部360は、形態素が補完された第一形態素情報に基づいて、その第一形態素情報と関連する最適な「話題タイトル」(第二形態素情報)を取得することができ、回答文検索部370は、話題検索部360で取得された最適な「話題タイトル」に基づいて、利用者の発話内容により適した回答内容を出力することができる。
【0188】
(第五変更例)
話題検索部360は、図21に示すように、削除部363と、談話付加部364とを備えてもよい。削除部363は、検索した第二形態素情報に基づいて、第二形態素情報と談話範囲決定部340で検索された談話範囲とを照合し、第二形態素情報を構成する各形態素の中から、談話範囲と一致する形態素を削除する削除手段である。
【0189】
具体的に、省略文補完部350から話題検索命令信号が入力された話題検索部360は、入力された話題検索命令信号に含まれる第一形態素情報と、談話範囲決定部340で決定された談話範囲に属する各第二形態素情報とを照合し、各第二形態素情報の中から、第一形態素情報と一致する第二形態素情報を検索する。
【0190】
そして、削除部363は、検索された第二形態素情報に基づいて、その第二形態素情報と談話範囲決定部340で決定された談話範囲を構成する形態素とを照合し、第二形態素情報の中から、談話範囲を構成する形態素と一致する形態素を削除し、形態素が削除された第二形態素情報を削除信号として談話付加部364に出力する。
【0191】
即ち、削除部363は、第二形態素情報を構成する各形態素t1から、談話範囲決定部340で決定された現在の談話範囲D2(このD2は、形態素からなるものである)を取り除く(取り除いた結果をt2とすると、t2=t1−D2)。
【0192】
談話付加部364は、削除部363で形態素が削除された第二形態素情報に基づいて、談話範囲決定部340で検索された談話範囲に関連付けられた他の談話範囲を取得し、取得した他の談話範囲を構成する形態素を、第二形態素情報に付加する談話付加手段である。
【0193】
具体的には、現在の談話範囲D2が回答文K1と関連性のある談話範囲をDKとすると、回答文K1又は現在の談話範囲D2と関連性(兄弟関係にあるもの)のある他の談話範囲D3は、D3=D2∪DKとして表現することができるので、他の談話範囲D3を構成する形態素を付加した後の第二形態素情報W2は、W2=t2∪D3とすることができる。
【0194】
例えば、第二形態素情報を構成する各形態素t1が(A映画名;*;面白い){A映画名は面白い?}であり、談話範囲決定部340で決定された現在の談話範囲D2が(A映画名)である場合には、削除部363は、先ず、各形態素t1(A映画名;*;面白い)から談話範囲D2(A映画名)を削除し、削除した結果をt2(*;*;面白い)とする(t2=t1−D2)。
【0195】
現在の談話範囲D2(A映画名)と関連性のある他の談話範囲D3が”B映画名”である場合には、他の談話範囲D3を構成する形態素を付加した後の第二形態素情報W2は、t2∪D3であるので、(B映画名;*;面白い){B映画名は面白い?}とすることができる。
【0196】
これにより、利用者の発話内容が”A映画名は面白い?”である場合には、談話付加部364は、利用者の発話内容を構成する各形態素(A映画名;*;面白い)と一致する第二形態素情報(A映画名;*;面白い)を、他の第二形態素情報(B映画名;*;面白い){B映画名は面白い?}に変更することができるので、回答文検索部370は、談話付加部364で変更された第二形態素情報に関連付けられた回答文(例えば、”B映画名は面白いよ”)を取得し、取得した回答文を出力することができる。
【0197】
この結果、回答文検索部370は、利用者の発話内容に対する回答文を直接的に出力するわけではないが、談話付加部364で付加された形態素を含む第二形態素情報に基づいて、発話内容に関連する回答文を出力することができるので、出力部600は、回答文検索部370で検索された回答文に基づいて、さらに人間味のある回答文を出力することができる。
【0198】
尚、談話付加部364は、形態素が削除された第二形態素情報に他の談話範囲を付加するものだけに限定されるものではなく、形態素が削除された第二形態素情報に履歴形態素情報(会話データベース500に記憶されている)を付加するものであってもよい。
【0199】
(第六変更例)
話題検索部360は、各第二形態素情報の中から、第一形態素情報を含む第二形態素情報を検索することができない場合に、第一形態素情報と各回答内容とを照合し、各回答内容の中から、第一形態素情報を含む回答内容を検索することができたときは、検索した回答内容に関連付けられている第二形態素情報を取得する第一検索手段であってもよい。
【0200】
具体的に、省略文補完部350から話題検索命令信号が入力された話題検索部360は、入力された話題検索命令信号に含まれる第一形態素情報に基づいて、第一形態素情報と各第二形態素情報とを照合し、各第二形態素情報の中から、第一形態素情報と一致する第二形態素情報を取得することができない場合には、図22に示すように、第一形態素情報と、第二形態素情報に関連付けられている回答文とを照合する。
【0201】
この照合により、話題検索部360は、回答文の中に第一形態素情報を構成する形態素(アクション又はアクションに対応付けられた形態素)が含まれていると判断した場合には、その回答文に関連付けられている第二形態素情報を検索する。
【0202】
これにより、話題検索部360は、各第二形態素情報の中から、第一形態素情報と一致する第二形態素情報を検索することができなくても、各回答文の中から、第一形態素情報を構成する形態素(アクション又はアクションに対応付けられた形態素)を含む回答文を特定し、この特定した回答文に関連付けられている第二形態素情報を検索することができるので、利用者の発話内容を構成する第一形態素情報に対応する第二形態素情報を適切に検索することができる。
【0203】
この結果、話題検索部360が第一形態素情報に対応する最適な第二形態素情報を検索することができるので、回答文検索部370は、話題検索部360で検索された最適な第二形態素情報に基づいて、利用者の発話内容に対する適切な回答内容を取得することができる。
【0204】
[プログラム]
上記会話制御システム及び会話制御方法で説明した内容は、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータにおいて、所定のプログラム言語を利用するための専用プログラムを実行することにより実現することができる。
【0205】
ここで、プログラム言語としては、利用者が求める話題、ある事柄に対する利用者の感情度、又は陳述文、肯定文、疑問文、反発文などの種類をその意味内容に応じて形態素と関連付けて階層的にデータベースに蓄積するための言語、本実施形態では、例えば、発明者らが開発したDKML(Discourse Knowledge Markup Language)、XML(eXtensible Markup Language)、C言語等が挙げられる。
【0206】
即ち、会話制御装置1は、各会話データベース500a〜500dに格納されているデータ(第二形態素情報、定型内容、回答文、回答種類、集合群、談話範囲、要素情報などの記憶情報)、その他の各部を、DKML(Discourse Knowledge Markup Language)、XML(eXtensible Markup Language)等で構築し、この構築した記憶情報等を利用するためのプログラムを実行することにより実現することができる。
【0207】
このような本実施形態に係るプログラムによれば、利用者の発話内容を構成する各形態素を特定し、特定した各形態素から把握される意味内容を解析して、解析した意味内容に関連付けられている予め作成された回答内容を出力することで、利用者の発話内容に対応する最適な回答内容を出力することができるという作用効果を奏する会話制御装置、会話制御システム及び会話制御方法を一般的な汎用コンピュータで容易に実現することができる。
【0208】
また、会話制御装置1を開発する開発者は、利用者の発話内容に対する回答内容を検索するための第二形態素情報等を、データベースにおいて前記言語を用いて階層的に構築することができるので、会話制御装置1は、利用者の発話内容に基づいて発話内容に対する回答内容を、階層的な手順を経てデータベースから取得することができる。
【0209】
即ち、会話制御装置1は、利用者の発話内容の階層(例えば、データベースに蓄積されている第二形態素情報に対して上位概念にあるのか、又は下位概念にあるのか)を見極めて、見極めた階層に基づいて予め蓄積された各回答内容の中から、適切な回答内容を取得することができる。
【0210】
このため、会話制御装置1は、利用者の発話内容からなる第一形態素情報と、予め記憶されている”全て”の第二形態素情報とを逐一照合することなく、ある特定の階層に属する各第二形態素情報と第一形態素情報とを照合すればよいので、第一形態素情報と近似する第二形態素情報を短時間で取得することができる。
【0211】
更に、上記通信部800と通信部900との間の通信は、通信ネットワーク1000を介して、DKML等からなるプロトコルによってデータを送受信してもよい。これにより、会話制御装置1は、例えば、会話制御装置1に利用者の発話内容に適した回答内容がない場合には、通信ネットワーク1000を通じて、DKML等の約束事に従って、利用者の発話内容に適した回答内容(DKMLなどで記述されたもの)を検索し、検索した回答内容を取得することができる(図20参照)。
【0212】
尚、プログラムは、記録媒体に記録することができる。この記録媒体は、図23に示すように、例えば、ハードディスク1100、フレキシブルディスク1200、コンパクトディスク1300、ICチップ1400、カセットテープ1500などが挙げられる。このようなプログラムを記録した記録媒体によれば、プログラムの保存、運搬、販売などを容易に行うことができる。
【0213】
[第二実施形態]
(景品排出装置の基本構成)
本発明の第二実施形態について図面を参照しながら説明する。図24は、本実施形態に係る景品排出装置3の内部構成を示す図である。この景品排出装置3は、本実施形態では、同図に示すように、透明な壁材で箱状に形成された収容部4000の内部には景品が複数収納され、下部に外部と連通する排出孔2100が設けられており、操作部3100と決定ボタン3200とからの指示により懸吊部材3520を移動させ、懸吊部材3520を下降限まで下降させた後、懸吊部材3520にあるフック3522を開閉させて景品を把持させ、把持された景品を、排出孔2100を通じて外部に排出させるものである。
【0214】
図25に示すように、景品排出装置3の内部構成は、第一実施形態における会話制御装置1の内部構成とほぼ同じであるが、語りかけ文検索部371と、語りかけ文データベース501と、カウント部2000と、景品排出部3000とを有する点、話題検索部360の機能が第一実施形態とは多少異なる点で相違する。この相違する点以外は、第一実施形態及び変更例の構造と同じであるので、相違する点以外の構造についての説明は省略する。
第一実施形態では、会話制御装置1が、遊技者からの発話内容に基づいて、発話内容に対応する最適な回答文を取得する処理を行ったが、本実施形態では、景品排出装置3が、遊技者からの発話内容とカウント部2000でカウントされた景品の数とに基づいて、遊技者に特定の文(語りかけ文)を出力する処理を行うという点で相違する。具体的な説明は以下の通りである。
【0215】
前記景品排出部3000は、図26に示すように、操作部3100と、決定ボタン3200と、リセットボタン3300と、駆動部3400と、把持部3500とを備える。
【0216】
操作部3100は、移動体3510の移動を指示するものであり、本実施形態では、同図に示すように、ジョイステック状のものなどが挙げられる。具体的に、操作部3100は、ジョイステックが上下左右に操作されたことを示す操作信号を駆動制御部3410に出力する。決定ボタン3200は、移動体3510の固定位置の決定を指示するものである。具体的に、決定ボタン3200は、外部からの押圧により、移動体3510を固定する位置が決定されたことを示す決定信号を駆動制御部3410に出力する。
【0217】
把持部3500は、収容部4000に収納されている景品を把持するものであり、本実施形態では、移動体3510と懸吊部材3520とを備えるものである。この移動体3510は、収容部4000の上部に配備され、前後左右(図24に示すXY軸方向)に懸吊部材3520を移動可能にするものである。
【0218】
この懸吊部材3520は、移動体3510に配備され、上下(図24に示すZ軸方向)に伸縮可能なアーム3521と、開閉可能なフック3522とを備えている。後述する駆動部3400が、移動体3510と懸吊部材3520とを駆動させる。
【0219】
駆動部3400は、操作部3100及び決定ボタン3200からの指示により把持部3500を駆動させるものであり、本実施形態では、駆動制御部3410と、X軸駆動部3420と、Y軸駆動部3430と、Z軸駆動部3440と、フック駆動部3450とを有している。
【0220】
駆動制御部3410は、駆動部3400の全体を制御するものである。X軸駆動部3420は、移動体3510をX軸方向に移動させるものである。Y軸駆動部3430は、移動体3510をY軸方向に移動させるものである。Z軸駆動部3540は、懸吊部材3520にあるアーム3521を伸縮させるものである。フック駆動部3450は、懸吊部材3520にあるフック3522を開閉動作させるものである。
【0221】
具体的に、操作部3100から操作信号が入力された駆動制御部3410は、入力された操作信号に対応する操作量に応じて、移動体3510をX軸又はY軸に駆動させるための駆動信号をX軸駆動部3420又はY軸駆動部3430に出力する。駆動制御部3410から駆動信号が入力されたX軸駆動部3420又はY軸駆動部3430は、入力された駆動信号に基づいて移動体3510をX軸又はY軸方向に駆動させる。
【0222】
一方、決定ボタン3200から決定信号が入力された駆動制御部3410は、入力された決定信号に基づいて、X軸駆動部3420及びY軸駆動部3430における処理を停止させて移動体3510の位置を固定させる。その後、駆動制御部3410は、アーム3521を伸ばす方向(Z軸方向)に駆動させるための駆動信号をZ軸駆動部3440に出力すると共に、フック3522を開閉させるための開閉信号をフック駆動部3450に出力する。
【0223】
駆動制御部3410から駆動信号が入力されたZ軸駆動部3440は、入力された駆動信号に基づいて、アーム3521を伸ばす方向に駆動させる。この際、駆動制御部3410から開閉信号が入力されたフック駆動部3450は、入力された開閉信号に基づいて、フック3522を開閉させて景品を把持させる。
【0224】
フック3522を開閉させたフック駆動部3450は、フック3522を開閉させたことを示す開閉済信号を駆動制御部3410に出力する。フック駆動部3450から開閉済信号が入力された駆動制御部3410は、入力された開閉済信号に基づいて、アーム3521を縮める方向に駆動させるための駆動信号をZ軸駆動部3440に出力する。
【0225】
駆動制御部3410から上記駆動信号が入力されたZ軸駆動部3440は、入力された駆動信号に基づいて、アーム3521を縮める方向に駆動させる。アーム3521を最小限度に縮めたZ軸駆動部3440は、移動体3510を排出孔2100の上方まで移動させるための移動命令信号を、駆動制御部3410を通じてX軸駆動部3420及びY軸駆動部3430に出力する。
【0226】
Z軸駆動部3440から移動命令信号が入力されたX軸駆動部3420及びY軸駆動部3430は、入力された移動命令信号に基づいて、移動体3510を排出孔2100の上部まで移動させる。移動体3510を排出孔2100の上部まで移動させたX軸駆動部3420又はY軸駆動部3430は、フック3522を開閉させるための開閉信号をフック駆動部3450に出力する。
【0227】
このX軸駆動部3420又はY軸駆動部3430から開閉信号が入力されたフック駆動部3450は、入力された開閉信号に基づいて、フック3522を開閉させて把持されていた景品を、排出孔2100を通じて外部に排出させる。
前記カウント部2000は、排出孔2100を通過した景品の個数をカウントするカウント手段であり、本実施形態では、図26に示すように、排出孔2100と、通過センサ2200と、景品カウント部2300とを有している。
【0228】
通過センサ2200は、排出孔2100を通過した景品を検知するものである。具体的に、通過した景品を検知した通過センサ2200は、検知したことを示す検知信号を景品カウント部2300に出力する。尚、通過センサ2200は、本実施形態では、図24に示すように、排出孔2100の内側に設けることができる。
【0229】
景品カウント部2300は、通過センサ2200で検知された結果に基づいて、排出孔2100を通過した景品の個数をカウントする。具体的に、通過センサ2200から検知信号が入力された景品カウント部2300は、入力された検知信号に基づいて、その検知信号が入力された数をカウントする。
【0230】
このカウントした数は、検知信号が入力された数であるため、景品が排出孔2100を通過した個数を意味することになる。景品カウント部2300は、カウントした数(個数)をカウント信号として語りかけ文検索部371に出力する。
【0231】
ここで、一つの文字、複数の文字列又はこれらの組み合わせからなる形態素を示す話題タイトル(第二形態素情報)には、数値、符合等の第一数値情報が関連付けられており、会話データベース500(形態素記憶手段)は、上記話題タイトルを予め複数記憶している。
【0232】
本実施形態では、図27に示すように、遊技者から入力されるであろう発話内容又は遊技者への回答内容に関連性のある形態素を示す談話範囲には、上記話題タイトルが複数関連付けられ、各話題タイトルには、上記第一数値情報がそれぞれに関連付けられ、その談話範囲が会話データベース500に予め複数記憶されているものとする。
【0233】
即ち、図28に示すように、談話範囲が”今日”であり、その談話範囲”今日”に関連付けられた各話題タイトルが、(今日;*;ついている)、(今日;*;多く取れる)、(今日;*;取れない)、(今日;*;だめ)であり、その各話題タイトルのそれぞれに関連付けられた第一数値情報が+1、+1、−1、−1であり、その談話範囲以外にも他の談話範囲が会話データベース500に複数記憶されている。
【0234】
上記第一数値情報は、本実施形態では、上記の如く、例えば景品排出装置3を誉めるようなフレーズ(今日はついている)(今日;*;ついている)であれば、+1とし、景品排出装置3に反発するようなフレーズ(今日は取れない)(今日;*;取れない)であれば、−1とするものとする。
【0235】
この第一数値情報の大きさは、遊技者に対して抱く感情度(第二数値情報)の大きさと対応付けることができる。具体的には、図29に示すように、例えば、第一数値情報が”−1”であれば、これに対応付ける感情度を”悪い”にし、第一数値情報が”0”であれば、これに対応付ける感情度を”普通”にし、第一数値情報が”+1”であれば、これに対応付ける感情度を”良い”にすることができる。後述する語りかけ文検索部371は、この感情度の大きさに応じて、遊技者に語りかける文を選択することができる。
【0236】
例えば、話題タイトルに関連付けられた感情度の大きさが”+1”である場合には、後述する語りかけ文検索部371は、感情度の大きさがプラスの方向にあるので、遊技者を喜ばせる文を選択することなどができる。
【0237】
語りかけ文データベース501(文記憶手段)は、語りかけ文を、その文を検索する基準となる数値、符合等の上記第二数値情報(感情度)に対応付けて予め複数記憶するものである。本実施形態では、図30に示すように、上記語りかけ文は、感情度と、景品が排出孔2100を通過すると予想される個数を示す予想個数とが対応付けられ、第二数値情報毎及び予想個数毎に予め複数記憶されている(同図に示す「語りかけ文テーブル」を参照)。
【0238】
この語りかけ文は、本実施形態では、上記の如く、景品が排出孔2100を通過した個数の大きさに応じて内容が異なっている。これは、遊技者の所望する景品が排出されなければ、遊技者の所持金が減少していくが、景品排出装置3が排出された景品の個数の大きさに応じて特定の語りかけ文(例えば”この調子”など)を出力すれば、遊技者は、自己の所持金が減少したとしても、次なる景品を獲得する意欲が掻き立てられ、継続性を持って同様のゲームを楽しく行うことができる。
【0239】
また、この語りかけ文は、感情度の大きさによっても内容が変わるので、景品排出装置3は、取得した第一数値情報に対応する感情度の大きさに応じて語りかける文の内容を逐一変えることができる。よって、景品排出装置3は、遊技者に対して抱く感情度が高い場合には、その遊技者に対しては励ます言葉等をかけることができ、遊技者は、その出力された語りかけ文によりさらに楽しくゲームを行うことができる。
【0240】
話題検索部360は、文構造解析部430で抽出された第一形態素情報と予め記憶された各話題タイトルとを照合し、各話題タイトルの中から、第一形態素情報を構成する形態素を含む話題タイトルを検索し、検索した話題タイトルに関連付けられた第一数値情報を取得する第一取得手段である。
【0241】
また、話題検索部360は、談話範囲決定部340で検索された談話範囲に関連付けられた各話題タイトルと、文構造解析部430で抽出された第一形態素情報とを照合し、各第二形態素情報の中から、その第一形態素情報を構成する形態素を含む話題タイトルを検索し、検索した話題タイトルに関連付けられた第一数値情報を取得するものでもある。
【0242】
具体的に、談話範囲決定部340から話題検索命令信号が入力された話題検索部360は、入力された話題検索命令信号に対応する談話範囲と第一形態素情報とに基づいて、その談話範囲に関連付けられた各話題タイトルの中から、第一形態素情報と一致する話題タイトルを検索し、その検索した話題タイトルに関連付けられた第一数値情報を取得する。この第一数値情報を取得した話題検索部360は、取得した第一数値情報を数値信号として語りかけ文検索部371に出力する。
【0243】
前記語りかけ文検索部371は、話題検索部360で取得された第一数値情報に基づいて、第一数値情報と予め記憶された各第二数値情報とを照合し、各第二数値情報の中から、第一数値情報と一致する第二数値情報を検索し、検索した第二数値情報に対応付けられた語りかけ文を取得する第二取得手段である。
【0244】
また、語りかけ文検索部371は、話題検索部360で取得された第一数値情報及びカウント部2000でカウントされた個数に基づいて、予め会話データベース500に記憶された各第二数値情報及び各予想個数の中から、第一数値情報及び個数のそれぞれに一致する第二数値情報及び予想個数を検索し、検索した第二数値情報及び予想個数に対応付けられた語りかけ文を取得するものでもある。
【0245】
具体的に、景品カウント部2300からカウント信号と話題検索部360から数値信号とが入力された語りかけ文検索部371は、図30に示すように、入力されたカウント信号に対応する景品の個数(例えば2個)と、入力された数値信号に対応する第一数値情報(例えば”+1”)とに基づいて、その個数(2個)及び第一数値情報(+1)のそれぞれと一致する予想個数(2個)及び感情度(+1)を検索し、検索した予想個数(2個)と感情度(+1)とに対応付けられた語りかけ文(絶好調だね!)を語りかけ文データベース501から取得する。
【0246】
この語りかけ文を取得した語りかけ文検索部371は、取得した語りかけ文を管理部310に出力し、語りかけ文検索部371から語りかけ文が入力された管理部310は、入力された語りかけ文を出力部600に出力し、管理部310から語りかけ文が入力された出力部600は、入力された語りかけ文を音声をもって出力、又は画面上に表示する。
【0247】
尚、語りかけ文検索部371は、話題検索部360で取得された第一数値情報に対応する数値を順次累積し、順次累積した数値を第一数値情報としてもよい。これにより、語りかけ文検索部371は、順次累積した数値を第一数値情報とすることができるので、この第一数値情報と一致する第二数値情報を上記感情度とすれば、過去から現在に渡る全体の感情度を基にして、該当する語りかけ文を検索することができる。
【0248】
尚、景品排出部3000は、景品カウント部2300でカウントされた数を初期状態に戻すリセットボタン3300を有するものであっても良い。この初期状態とは、本実施形態では、0の状態を意味するものとする。景品カウント部2300は、リセットボタン3300が押圧されたときは、現時点の個数を0にする。
【0249】
これにより、新たに景品排出装置3を操作する遊技者が、リセットボタン3300を押してゲームを行えば、景品排出装置3は、前の遊技者が取得した景品の個数を踏襲しないで特定の語りかけ文を出力することができるため、後の遊技者は、新たな気持ちでゲームに望むことができる。
【0250】
(景品排出装置を用いた景品排出制御方法)
上記構成を有する景品排出装置による景品排出制御方法は、以下の手順により実施することができる。図31は、本実施形態に係る景品排出制御方法の手順を示すフロー図である。
【0251】
同図に示すように、先ず、入力部100が、遊技者から入力された発話内容を取得するステップを行う(S201)。そして、形態素抽出部410が、入力部100で取得された発話内容に基づいて、発話内容を構成する文字列を特定し、特定した文字列の中から各形態素を抽出するステップを行う(S202、S203)。
【0252】
その後、文節解析部420が、形態素抽出部410で抽出された各形態素に基づいて、各形態素を文節形式にまとめるステップを行う(S204)。一つの文節形式に属する各形態素は、本実施形態では、まとめて第一形態素情報とする。S201〜S204の処理は、第一実施形態で説明したS101〜S104の処理と同じである。このため、これらの処理についての詳細な説明は省略する。
【0253】
次いで、話題検索部360が該当する第一数値情報を取得するステップを行う(S205)。具体的に、談話範囲決定部340から話題検索命令信号が入力された話題検索部360は、入力された話題検索命令信号に対応する談話範囲と第一形態素情報とに基づいて、その談話範囲に関連付けられた各話題タイトルの中から、第一形態素情報と一致する話題タイトルを検索し、その検索した話題タイトルに関連付けられた第一数値情報を取得する。この第一数値情報を取得した話題検索部360は、取得した第一数値情報を数値信号として語りかけ文検索部371に出力する。
【0254】
次いで、カウント部2000が、通過センサ2200で検知された結果に基づいて、排出孔2100を通過した景品の個数をカウントするステップを行う(S206)。具体的に、通過センサ2200から検知信号が入力された景品カウント部2300は、入力された検知信号に基づいて、その検知信号が入力された数をカウントする。
【0255】
このカウントした数は、検知信号が入力された数であるため、景品が排出孔2100を通過した個数を意味することになる。景品カウント部2300は、カウントした数(個数)をカウント信号として語りかけ文検索部371に出力する。
【0256】
その後、語りかけ文検索部371が、話題検索部360で取得された第一数値情報及びカウント部2000でカウントされた個数に基づいて、予め会話データベース500に記憶された各第二数値情報及び各予想個数の中から、第一数値情報及び個数のそれぞれに一致する第二数値情報及び予想個数を検索し、検索した第二数値情報及び予想個数に対応付けられた語りかけ文を取得するステップを行う(S207)。
【0257】
具体的に、景品カウント部2300からカウント信号と話題検索部360から数値信号とが入力された語りかけ文検索部371は、図30に示すように、入力されたカウント信号に対応する景品の個数(例えば2個)と、入力された数値信号に対応する第一数値情報(例えば”+1”)とに基づいて、その個数(2個)及び第一数値情報(+1)のそれぞれと一致する予想個数(2個)及び感情度(+1)を検索し、検索した予想個数(2個)と感情度(+1)とに対応付けられた語りかけ文(絶好調だね!)を語りかけ文データベース501から取得する。
【0258】
この語りかけ文を取得した語りかけ文検索部371は、取得した語りかけ文を管理部310に出力し、語りかけ文検索部371から語りかけ文が入力された管理部310は、入力された語りかけ文を出力部600に出力し、管理部310から語りかけ文が入力された出力部600は、入力された語りかけ文を音声をもって出力、又は画面上に表示する。
【0259】
尚、収容部4000に収容されている景品を外部に排出されるまでの過程は以下の手順で行うことができる。先ず、遊技者が、操作部3100を介して移動体3510の移動を指示することを行う。具体的に、所定の操作を遊技者にさせた操作部3100は、ジョイステックが上下左右に操作されたことを示す操作信号を駆動制御部3410に出力する。
【0260】
そして、遊技者が、決定ボタン3200を押圧させて、移動体3510の固定位置の決定を指示することを行う。具体的に、決定ボタン3200は、外部からの押圧により、移動体3510を固定する位置が決定されたことを示す決定信号を駆動制御部3410に出力する。
【0261】
その後、駆動部3400が、操作部3100及び決定ボタン3200からの指示により把持部3500を駆動させることを行う。具体的に、操作部3100から操作信号が入力された駆動制御部3410は、入力された操作信号に対応する操作量に応じて、移動体3510をX軸又はY軸に駆動させるための駆動信号をX軸駆動部3420又はY軸駆動部3430に出力する。駆動制御部3410から駆動信号が入力されたX軸駆動部3420又はY軸駆動部3430は、入力された駆動信号に基づいて移動体3510をX軸又はY軸方向に駆動させる。
【0262】
一方、決定ボタン3200から決定信号が入力された駆動制御部3410は、入力された決定信号に基づいて、X軸駆動部3420及びY軸駆動部3430における動作処理を停止させて移動体3510の位置を固定させる。その後、駆動制御部3410は、アーム3521を伸ばす方向(Z軸方向)に駆動させるための駆動信号をZ軸駆動部3440に出力すると共に、フック3522を開閉させるための開閉信号をフック駆動部3450に出力する。
【0263】
そして、駆動制御部3410から駆動信号が入力されたZ軸駆動部3440は、入力された駆動信号に基づいて、アーム3521を伸ばす方向に駆動させる。この際、駆動制御部3410から開閉信号が入力されたフック駆動部3450は、入力された開閉信号に基づいて、フック3522を開閉させて景品を把持させる。
【0264】
フック3522を開閉させたフック駆動部3450は、フック3522を開閉させたことを示す開閉済信号を駆動制御部3410に出力する。フック駆動部3450から開閉済信号が入力された駆動制御部3410は、入力された開閉済信号に基づいて、アーム3521を縮める方向に駆動させるための駆動信号をZ軸駆動部3440に出力する。
【0265】
その後、駆動制御部3410から駆動信号が入力されたZ軸駆動部3440は、入力された駆動信号に基づいて、アーム3521を縮める方向に駆動させる。アーム3521を最小限度に縮めたZ軸駆動部3440は、移動体3510を排出孔2100の上方まで移動させるための移動命令信号を、駆動制御部3410を通じてX軸駆動部3420及びY軸駆動部3430に出力する。
【0266】
次いで、Z軸駆動部3440から移動命令信号が入力されたX軸駆動部3420及びY軸駆動部3430は、入力された移動命令信号に基づいて、移動体3510を排出孔2100の上方まで移動させる。移動体3510を排出孔2100の上部まで移動させたX軸駆動部3420又はY軸駆動部3430は、フック3522を開閉させるための開閉信号をフック駆動部3450に出力する。
【0267】
その後、X軸駆動部3420又はY軸駆動部3430から開閉信号が入力されたフック駆動部3450は、入力された開閉信号に基づいて、フック3522を開閉させて把持されていた景品を、排出孔2100を通じて外部に排出させる。
【0268】
(景品排出装置及び景品排出制御方法による作用及び効果)
上記構成を有する発明によれば、語りかけ文検索部371が、話題検索部360で取得された第一数値情報に基づいて、その第一数値情報と一致する第二数値情報に対応付けられた語りかけ文を取得することができるので、語りかけ文検索部371は、遊技者からの発話内容に対応する特定の語りかけ文を出力することができる。これにより、景品排出装置3から出力される文が遊技者の感情を刺激する文であれば、遊技者は、出力された文によって更に景品を獲得する意欲が掻き立たされ、継続性を持って同様のゲームを楽しく行うことができる。
【0269】
特に、第二数値情報を遊技者に対して抱く感情度とし、この感情度が高い時に、遊技者に対して抱く心象のランクを良い方向に設定すれば、語りかけ文検索部371は、検索した第二数値情報に対応する感情度が高ければ、遊技者に対して抱く心象が良いため、その高い感情度に対応付けられた語りかけ文、例えば遊技者を励ます文(”次はもっと良い景品を取ろうね”など)を出力することができ、遊技者は、スリルと興奮を味わいながらも楽しくゲームを行うことができる。
【0270】
また、語りかけ文検索部371が、話題検索部360で取得された第一数値情報及びカウント部2000でカウントされた個数(遊技者が景品を獲得した個数)に基づいて、予め記憶された各第二数値情報及び各予想個数の中から、その第一数値情報及び個数のそれぞれに一致する第二数値情報及び予想個数を検索し、検索した第二数値情報及び予想個数に対応付けられた語りかけ文を取得することができるので、語りかけ文検索部371は、取得された第一数値情報のみならず、上記カウントされた景品の個数に応じて取得する語りかけ文を変えることができる。
【0271】
これは、遊技者の所望する景品が排出されなければ、遊技者の所持金が減少していくが、景品排出装置3が排出された景品の個数の大きさに応じて特定の語りかけ文(例えば”この調子”など)を出力すれば、遊技者は、自己の所持金が減少したとしても、その出力された語りかけ文により更に景品を獲得する意欲が掻き立たされ、継続性を持って同様のゲームを楽しく行うことができる。
【0272】
また、この語りかけ文は、感情度の大きさによっても内容が変わるので、景品排出装置3は、取得した第一数値情報に対応する感情度の大きさに応じて語りかける文の内容を逐一変えることができる。よって、景品排出装置3は、遊技者に対して抱く感情度が高い場合には、その遊技者に対しては励ます言葉等をかけることができ、遊技者は、その出力された語りかけ文によりさらに楽しくゲームを行うことができる。
【0273】
更に、話題検索部360は、全ての話題タイトルと抽出された第一形態素情報とを照合する必要がなく、検索された”談話範囲”にのみ関連付けられた各話題タイトルと、抽出された第一形態素情報とを照合するだけであるので、各話題タイトルの中から、第一形態素情報を含む話題タイトルを短時間で検索(ピンポイント検索)することができる。
【0274】
この結果、語りかけ文検索部371が該当する話題タイトルを短時間で検索することができるので、語りかけ文検索部371は、その検索された話題タイトルに関連付けられた第一数値情報に基づいて、第一数値情報と一致する第二数値情報等に対応付けられた語りかけ文を素早く検索することができる。
【0275】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、遊技者がゲーム中に発話した発話内容に基づいて、遊技者の所望する景品が外部に排出された際に、遊技者の感情を刺激する文を出力することで、遊技者に更なる獲得意欲を掻き立たせ、継続性を持ってゲームを行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態に係る会話制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】第一実施形態における会話制御部及び文解析部の内部構造を示すブロック図である。
【図3】第一実施形態における形態素抽出部で抽出する各形態素の内容を示す図である。
【図4】第一実施形態における文節解析部で抽出する各文節の内容を示す図である。
【図5】第一実施形態における文構造解析部で特定する「格」の内容を示す図である。
【図6】第一実施形態における発話種類判定部で特定する「発話文のタイプ」を示す図である。
【図7】第一実施形態における発話種類データベースで格納する各辞書の内容を示す図である。
【図8】第一実施形態における会話データベースの内部で構築される階層構造の内容を示す図である。
【図9】第一実施形態における会話データベースの内部で構築される階層構造の詳細な関係を示す図である。
【図10】第一実施形態における会話データベースの内部で構築される「話題タイトル」の内容を示す図である。
【図11】第一実施形態における会話データベースの内部で構築される「話題タイトル」に関連付けられている「回答文のタイプ」の内容を示す図である。
【図12】第一実施形態における会話データベースの内部で構築される「談話範囲」に属する「話題タイトル」及び「回答文」の内容を示す図である。
【図13】第一実施形態における反射要素データベースで記憶する反射要素情報の内容を示す図である。
【図14】第一実施形態における鸚鵡返し要素データベースで記憶する鸚鵡返し要素、鸚鵡返し要素の形態素の内容を示す図である。
【図15】第一実施形態に係る会話制御方法の手順を示すフロー図である。
【図16】第一変更例における形態素抽出部で整理する発話内容を示す図である。
【図17】第二変更例における話題検索部の内部構成を示す図である。
【図18】第二変更例における割合計算部が「格構成」に属する各形態素と各「話題タイトル」とを「話題タイトル」毎に照合する様子を示す図である。
【図19】第二変更例における割合計算部が「各構成」に属する各形態素と「話題タイトル」に属する各形態素とを「格」毎に照合する様子を示す図である。
【図20】第三変更例における会話制御システムの概略構成を示す図である。
【図21】第五変更例における話題検索部の内部構成を示す図である。
【図22】第六変更例における話題検索部が第一形態素情報と、話題タイトル又は回答文とを照合する様子を示す図である。
【図23】第一実施形態におけるプログラムを格納する記録媒体を示す図である。
【図24】第二実施形態に係る景品排出装置の外観を示す図である。
【図25】第二実施形態に係る景品排出装置の内部構造を示す図である。
【図26】第二実施形態におけるカウント部及び景品排出部の内部構造を示す図である。
【図27】第二実施形態における会話データベースの内部で構築される談話範囲群の階層構造の詳細な関係を示す図である。
【図28】第二実施形態における談話範囲に関連付けられている話題タイトル及び第一数値情報の内容を示す図である。
【図29】第二実施形態における第一数値情報と第二数値情報との対応関係を示す図である。
【図30】第二実施形態における語りかけ文データベースの内部で記憶される語りかけ文テーブルの内容を示す図である。
【図31】第二実施形態に係る景品排出制御方法の手順を示すフロー図である。
【符号の説明】
1…会話制御装置、2…サーバ、3…景品排出装置、100…入力部、200…音声認識部、300…会話制御部、310…管理部、320…反射的判定部、330…鸚鵡返し判定部、340…談話範囲決定部、350…省略文補完部、360…話題検索部、361…割合計算部、362…選択部、363…削除部、364…談話付加部、370…回答文検索部、371…語りかけ文検索部、400…文解析部、410…形態素抽出部、420…文節解析部、430…文構造解析部、440…発話種類判定部、450…形態素データベース、460…発話種類データベース、500…会話データベース、501…語りかけ文データベース、600…出力部、700…音声認識辞書記憶部、800…通信部、801…反射要素データベース、802…鸚鵡返し要素データベース、900…通信部、1000…通信ネットワーク、1100…ハードディスク、1200…フレキシブルディスク、1300…コンパクトディスク、1400…ICチップ、1500…カセットテープ、2000…カウント部、2100…排出孔、2200…通過センサ、2300…景品カウント部、3000…景品排出部、3100…操作部、3200…決定ボタン、3300…リセットボタン、3400…駆動部、3410…駆動制御部、3420…X軸駆動部、3430…Y軸駆動部、3440…Z軸駆動部、3450…フック駆動部、3500…把持部、3510…移動体、3520…懸吊部材、3521…アーム、3522…フック、4000…収容部

Claims (7)

  1. 壁材で形成された箱の内部に景品が複数収納され、該箱の下部に外部と連通する排出孔が設けられ、該景品を把持させ、把持された該景品を、前記排出孔を通じて外部に排出させる景品排出装置であって、
    前記排出孔を通過した前記景品の個数をカウントするカウント手段と、
    遊技者からの情報を入力する入力手段と、
    一つの文字、複数の文字列又はこれらの組み合わせからなる形態素を示す第二形態素情報には、数値、符号等の第一数値情報が関連付けられており、該第二形態素情報を予め複数記憶する形態素記憶手段と、
    文に、該文を検索する基準となる数値および符号等の前記第二数値情報および前記排出孔に前記景品が通過すると予想される個数を示す予想個数を対応付けた形で、該第二数値情報毎及び該予想個数毎に予め複数記憶する文記憶手段と、
    前記入力手段によって遊技者から入力された内容に対応する文字列に基づいて、該文字列の最小単位を構成する各形態素を第一形態素情報として抽出する形態素抽出手段と、
    前記形態素抽出手段で抽出された前記第一形態素情報と予め前記形態素記憶手段に記憶された前記各第二形態素情報とを照合し、該各第二形態素情報の中から、該第一形態素情報を構成する前記形態素を含む前記第二形態素情報を検索し、検索した該第二形態素情報に関連付けられた前記第一数値情報を取得する第一取得手段と、
    前記第一取得手段で取得された前記第一数値情報及び前記カウント手段でカウントされた個数に基づいて、前記各第二数値情報及び各予想個数の中から、該第一数値情報及び該個数のそれぞれに一致する前記第二数値情報及び前記予想個数を検索し、検索した該第二数値情報及び該予想個数に対応付けられた前記文を前記文記憶手段から取得する第二取得手段と、
    前記第二取得手段により取得された前記文を出力する出力手段と、
    を有することを特徴とする景品排出装置。
  2. 請求項1に記載の景品排出装置であって、
    遊技者から入力される情報又は遊技者への回答内容に関連性のある形態素を示す談話範囲に、前記第一数値情報がそれぞれに関連付けられた前記第二形態素情報が複数関連付けられた形で予め複数記憶された談話記憶手段と、
    前記形態素抽出手段で抽出された前記第一形態素情報と予め記憶された前記各談話範囲とを照合し、該各談話範囲の中から、該第一形態素情報に含まれる前記形態素と一致する前記談話範囲を検索する談話検索手段を有し、
    前記第一取得手段は、前記談話検索手段で検索された前記談話範囲に関連付けられた前記各第二形態素情報と、前記形態素抽出手段で抽出された前記第一形態素情報とを照合し、該各第二形態素情報の中から、該第一形態素情報を構成する前記形態素を含む前記第二形態素情報を検索し、検索した該第二形態素情報に関連付けられた前記第一数値情報を取得する
    ことを特徴とする景品排出装置。
  3. 請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の景品排出装置であって、
    前記第二取得手段は、前記第一取得手段で取得された前記第一数値情報に対応する数値を順次累積し、累積された数値を前記第一数値情報とすることを特徴とする景品排出装置。
  4. 壁材で形成された箱の内部に景品が複数収納され、該箱の下部に外部と連通する排出孔が設けられ、該景品を把持させ、把持された該景品を、前記排出孔を通じて外部に排出させる景品排出装置を制御する景品排出制御方法であって、
    前記景品排出装置に設けられたカウント手段により、前記排出孔を通過した前記景品の個数をカウントするステップと、
    前記景品排出装置に設けられた入力手段により、遊技者から入力された情報を取得するステップと、
    前記景品排出装置に設けられた形態素記憶手段、一つの文字、複数の文字列又はこれらの組み合わせからなる形態素を示す第二形態素情報、数値、符号等の第一数値情報と関連付けて予め複数記憶するステップと、
    前記景品排出装置に設けられた文記憶手段、文、該文を検索する基準となる数値および符号等の前記第二数値情報および前記排出孔に前記景品が通過すると予想される個数を示す予想個数を対応付けた形で、該第二数値情報毎及び該予想個数毎に予め複数記憶するステップと、
    前記景品排出装置に設けられた形態素抽出手段により、前記入力手段によって遊技者から入力された内容に対応する文字列に基づいて、該文字列の最小単位を構成する各形態素を第一形態素情報として抽出するステップと、
    前記景品排出装置に設けられた第一取得手段によって、前記形態素抽出手段で抽出された前記第一形態素情報と予め前記形態素記憶手段に記憶された前記各第二形態素情報とを照合し、該各第二形態素情報の中から、該第一形態素情報を構成する前記形態素を含む前記第二形態素情報を検索し、検索した該第二形態素情報に関連付けられた前記第一数値情報を取得するステップと、
    前記景品排出装置に設けられた第二取得手段によって、前記第一取得手段で取得された前記第一数値情報及び前記カウント手段でカウントされた個数に基づいて、前記各第二数値情報及び各予想個数の中から、該第一数値情報及び該個数のそれぞれに一致する前記第二数値情報及び前記予想個数を検索し、検索した該第二数値情報及び該予想個数に対応付けられた前記文を前記文記憶手段から取得するステップと、
    前記景品排出装置に設けられた出力手段によって、前記第二取得手段により取得された前記文を出力するステップと、
    を有することを特徴とする景品排出制御方法。
  5. 壁材で形成された箱の内部に景品が複数収納され、該箱の下部に外部と連通する排出孔が設けられ、該景品を把持させ、把持された該景品を、前記排出孔を通じて外部に排出させる景品排出装置を制御する景品排出制御方法であって、
    前記景品排出装置に設けられたカウント手段により、前記排出孔を通過した前記景品の個数をカウントするステップと、
    前記景品排出装置に設けられた入力手段により、遊技者から入力された情報を取得するステップと、
    前記景品排出装置に設けられた形態素記憶手段に、一つの文字、複数の文字列又はこれらの組み合わせからなる形態素を示す第二形態素情報を、数値、符号等の第一数値情報と関連付けて予め複数記憶するステップと、
    前記景品排出装置に設けられた文記憶手段に、文を、該文を検索する基準となる数値および符号等の前記第二数値情報および前記排出孔に前記景品が通過すると予想される個数を示す予想個数を対応付けた形で、該第二数値情報毎及び該予想個数毎に予め複数記憶するステップと、
    前記景品排出装置に設けられた形態素抽出手段により、前記入力手段によって遊技者から入力された内容に対応する文字列に基づいて、該文字列の最小単位を構成する各形態素を第一形態素情報として抽出するステップと、
    前記景品排出装置に設けられた談話記憶手段、遊技者から入力される情報又は遊技者への回答内容に関連性のある形態素を示す談話範囲に、前記第一数値情報がそれぞれに関連付けられた前記第二形態素情報複数関連付けた形で予め複数記憶するステップと、
    前記景品排出装置に設けられた談話検索手段によって、前記形態素抽出手段で抽出された前記第一形態素情報と予め記憶された前記各談話範囲とを照合し、該各談話範囲の中から、該第一形態素情報に含まれる前記形態素と一致する前記談話範囲を検索するステップと、
    前記景品排出装置に設けられた第一取得手段によって、前記談話検索手段で検索された前記談話範囲に関連付けられた前記各第二形態素情報と、前記形態素抽出手段で抽出された前記第一形態素情報とを照合し、該各第二形態素情報の中から、該第一形態素情報を構成する前記形態素を含む前記第二形態素情報を検索し、検索した該第二形態素情報に関連付けられた前記第一数値情報を取得するステップと
    前記景品排出装置に設けられた第二取得手段によって、前記第一取得手段で取得された前記第一数値情報及び前記カウント手段でカウントされた個数に基づいて、前記各第二数値情報及び各予想個数の中から、該第一数値情報及び該個数のそれぞれに一致する前記第二数値情報及び前記予想個数を検索し、検索した該第二数値情報及び該予想個数に対応付けられた前記文を前記文記憶手段から取得するステップと、
    前記景品排出装置に設けられた出力手段によって、前記第二取得手段により取得された前記文を出力するステップと、
    を有することを特徴とする景品排出制御方法。
  6. 請求項4乃請求項5のいずれかに記載の景品排出制御方法であって、
    取得された前記第一数値情報に対応する数値を順次累積し、累積された数値を前記第一数値情報とすることを特徴とする景品排出制御方法。
  7. 壁材で形成された箱の内部に景品が複数収納され、該箱の下部に外部と連通する排出孔が設けられ、該景品を把持させ、把持された該景品を、前記排出孔を通じて外部に排出させる景品排出装置のコンピュータのためのプログラムであって、前記コンピュータが、一つの文字、複数の文字列又はこれらの組み合わせからなる形態素を示す第二形態素情報を、数値、符号等の第一数値情報と関連付けて予め複数記憶すると共に、文を、該文を検索する基準となる数値および符号等の前記第二数値情報および前記排出孔に前記景品が通過すると予想される個数を示す予想個数を対応付けた形で、該第二数値情報毎及び該予想個数毎に予め複数記憶するメモリと、遊技者が入力可能な入力手段と、外部に排出される前記景品の数をカウント可能なカウント手段と、を有し、前記コンピュータに、以下のステップを有する処理を実行させるためのプログラム。
    前記入力手段から入力された内容に対応する文字列に基づいて、該文字列の最小単位を構成する各形態素を第一形態素情報として抽出するステップと、
    前記抽出した第一形態素情報と前記メモリに記憶された各第二形態素情報とを照合し、該各第二形態素情報の中から、該第一形態素情報を構成する前記形態素を含む前記第二形態素情報を検索し、検索した該第二形態素情報に関連付けられた前記第一数値情報を取得するステップと、
    前記取得した第一数値情報及び前記排出孔を通過した前記景品の前記カウント手段でカウントされた個数に基づいて、前記メモリに記憶された前記各第二数値情報及び各予想個数の中から、該第一数値情報及び該個数のそれぞれに一致する前記第二数値情報及び前記予想個数を検索し、検索した該第二数値情報及び該予想個数に対応付けられた前記文を前記メモリから取得するステップ。
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