JP4242516B2 - サブバンド符号化方式 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サブバンド符号化方式に関し、特に、デジタル信号の圧縮に用いられるサブバンド符号化方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のサブバンド符号化方式のシステムとしては、MPEG1オーディオ等が代表例として挙げられる。従来のMPEG1オーディオレイヤ1符号化方式について、図40に示す符号化システムブロック図を用いて説明する。符号化システムに入力されたサンプリング周波数fsの符号化入力デジタル信号s101を、帯域分割手段a101において、入力デジタル信号s101のナイキスト周波数(fs/2)を全帯域として、k個の帯域に分割し、k帯域分割信号s102を出力する。ここで、kは任意の整数である。MPEG1オーディオでは、k=32の帯域幅均等分割であるが、フィルタの構成手法に応じて、k個の各分割帯域幅は、予め決められ固定値であることを条件に、均等不均等のいずれをも選択できる。
【0003】
また、MPEG1オーディオレイヤにおいては、各帯域の帯域分割信号は、周波数変調の一種を用い、ベースバンド信号にダウンサンプリングされる。これと同時に、帯域分割手段a101と時間的同期を維持した上で、符号化入力デジタル信号s101を時間−周波数変換手段a102において、サンプリング周波数の逆数(1/fs)の期間を単位サンプルとするw個について、時間窓掛けをおこない、時間−周波数変換して、周波数情報s103を出力する。ここで、時間−周波数変換に用いられる時間窓長wは、周波数情報s103に要求される周波数分解能frに応じて、
w=(1/fr)/(1/fs)
により求められる。MPEG1オーディオレイヤにおいては、時間−周波数変換手段にFFT(高速フーリエ変換)を用いているため、wの値は、所要周波数分解能frを満たす最小の2のべき乗数となっているほか、時間的連続性を考慮する形で前後時間窓とのオーバーラップ部を設けている。
【0004】
周波数情報s103を基に、周波数解析手段a103において、公知の手法である聴感心理モデルに基づいた聴感マスキングによる帯域分割手段a101にて分割されるk帯域ごとに、時間−周波数変換手段a102に用いた時間窓の前後オーバーラップ部を除いた時間におけるビット割り当て数の計算をおこない、ビット割り当て情報s104を出力する。ここでの時間窓長より前後オーバーラップ部を除いた時間が、フーレムの単位時間長となる。符号化手段a104において、各分割帯域信号s102の単位フレーム長当たりの最大振幅値より各分割帯域ごとのスケールファクタを導出し、この各帯域ごとのスケールファクタを基に、各分割帯域信号s102の振幅を正規化したのち、ビット割り当て情報s104に基づき、各分割帯域ごとに再量子化し、これらの再量子化されたサンプルと、ビット割り当て情報、スケールファクタおよびフレーム同期用などの情報より、符号化手段a104においてビットストリームを形成し、符号化出力信号s105を出力する。
【0005】
また、従来のMPEG1オーディオレイヤ復号方式について、図41に示す復号システムブロック図を用いて説明する。符号化システムにおいて符号化された信号が、復号入力信号s106として復号システムに入力される。フレーム解析手段a105においてフレームの検出、ビット割り当て情報の検出、スケールファクタの検出などおこない、フレーム解析情報s107を出力する。フレーム解析情報s107を基に、復号手段a106において、各分割帯域ごとに復号処理をおこない、帯域分割信号s108として出力される。帯域分割信号s108は、帯域合成手段a107において帯域合成され、復号出力信号s109として出力される。符号化−復号処理における情報の劣化をなくすため、帯域合成手段に要求される条件は、符号化システム帯域分割手段a101との間に完全再構成条件が成立することであり、この完全再構成条件を満たすフィルタ構成手段として、QMFを用いた手法などが既に公知のものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のMPEG等で用いられているサブバンド符号化では、k個の各分割帯域ごとに、スケールファクタ情報導出、ビット割り当て情報導出、再量子化処理などを実施し、各情報よりフレームを構成するため、符号化処理における処理量およびビットレートが増大するという問題があった。
【0007】
また、従来のMPEG等で用いられているサブバンド符号化では、聴感心理モデルに基づいた情報圧縮をおこなうため、時間−周波数変換をおこない、周波数領域の信号解析することが必須である。ここで、情報劣化を発生させることなく高効率圧縮を実現するためには、周波数分解能を充分に維持する必要があり、この実現のため、周波数変換をおこなう場合に、充分に長い時間サンプルに対しての窓掛けが必要であった。サブバンド符号化から復号処理における遅延時間は、窓掛け処理に必要なサンプル数に基づいてフレーム長が決定され、かつ、このフレーム長を基本単位として、符号化処理、復号処理、バッファリング処理をおこなっており、各処理において発生するフレーム長分の処理時間と、帯域分割フィルタの群遅延であるため、高音質、高圧縮率であればあるほど処理遅延時間が増大するという問題があった。
【0008】
また、従来のMPEG等で用いられているサブバンド符号化では、周波数解析、ビット割り当てなどの処理により、符号化の処理量が多くなるという問題があった。
【0009】
さらに、従来のMPEG等で用いられているサブバンド符号化を無線伝送に用いた場合、受信システムのクロック同期捕捉および無線フレームの同期をおこなうためには、同期ワード生成および検出処理を追加しなければならない。また、伝送路上で発生する誤りを軽減するためには、誤り訂正処理を別途追加しなければならない。そのため、各処理におけるバッファリング時間などに起因するシステム全体の処理遅延時間が増大するという問題があった。別途追加したこれらの誤り訂正処理は、サブバンド符号化における各情報の特徴を考慮せずに実施されるため、バーストエラーや長い時間の単位で見たビット誤り率が比較的良好な場合でも、アプリケーションレベルでは致命的エラーが発生するという問題があった。
【0010】
本発明は、上記従来の問題を解決し、サブバンド符号化および復号方式において、符号化処理量と符号化ビットレートを共に低減することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明では、サブバンド符号化方式を、符号化入力信号の帯域分割をおこない帯域分割信号を出力する帯域分割手段と、帯域分割信号の各信号出力レベルに応じてスケールファクタを導出するスケールファクタ導出手段と、スケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を計算するビット割り当て導出手段と、帯域分割信号とスケールファクタ情報およびビット割り当て情報に基づいて再量子化をおこない再量子化出力信号を出力する再量子化手段と、再量子化出力信号とスケールファクタ情報を基に符号化フレームを構成し符号化出力信号を出力するフレーム構成手段と、可聴帯域の上限周波数に基づいて再量子化信号の分割帯域数を制限する手段とを具備する構成とした。
【0012】
このように構成したことにより、周波数解析を実施せずにスケールファクタよりビット割り当てを計算して1つ前のフレームから変化したスケールファクタだけを情報とするサブバンド符号化において、聴感上の上限周波数に基づいて分割帯域数を制限して、符号化処理量と符号化ビットレートを共に低減することができる。
【0013】
また、スケールファクタ情報を基にグループ化スケールファクタ情報を導出するグループ化スケールファクタ情報導出手段と、グループ化スケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を導出し出力するビット割り当て導出手段と、グループ化スケールファクタ情報を基に帯域分割信号を再量子化し再量子化出力信号を出力する再量子化手段と、グループ化スケールファクタ情報と再量子化出力信号より符号化出力信号を生成するフレーム構成手段と、分割帯域をグループ化した上でスケールファクタ情報を導出する手段とを備えた構成とした。
【0014】
このように構成したことにより、サブバンド符号化でスケールファクタをグループ化して、符号化処理量と符号化ビットレートを共に低減することができる。
【0015】
また、((符号化入力信号サンプリング周波数/2)/(帯域分割数)×(上限周波数分割帯域番号))≧(アプリケーション上の上限周波数)を満足する最も小さい整数に基づいて上限周波数分割帯域番号を決定して符号化処理上限周波数を設定する手段を設けた構成とした。
【0016】
このように構成したことにより、サブバンド符号化において分割帯域の最低周波数を表現するために必要となる最小単位もしくはその2倍の時間長でフレームを構成して、リアルタイム出力を行なうことができる。
【0017】
また、ビット割り当て導出手段に、各分割帯域ごとにスケールファクタ情報とグループ化された帯域内における最小可聴曲線の最小値との比を求める手段と、最小可聴値を考慮した全帯域のエネルギー比率に基づいてビット割り当て情報を導出する手段とを設けた構成とした。
【0018】
このように構成したことにより、サブバンド符号化において各分割帯域ごとにスケールファクタ情報と公知の特性である聴感上の最小可聴値に基づいて決定されるエネルギー比率により効率的にビット割り当てを導出して、ビット割り当て処理に要する演算量を軽減することができる。
【0019】
また、符号化におけるフレーム長を伝送フレーム長とする手段と、符号化時に同期ワードなどの伝送に必要な情報を付加する手段と、符号化時に誤り訂正符号化処理を実施する手段と、符号化のフレーム構成時にインターリーブ処理を行う手段とを設けた構成とした。
【0020】
このように構成したことにより、無線伝送に用いられるサブバンド符号化におけるフレーム構成時に同期捕捉処理、誤り訂正処理、インターリーブ処理等を実施して、システム全体の処理遅延時間を低減できる。
【0021】
また、符号化フレームを構成する各情報の誤り耐性に応じて訂正能力の異なる誤り訂正符号化処理を実施する手段を設けた構成とした。
【0022】
このように構成したことにより、無線伝送に用いられるサブバンド符号化においてフレームを構成する情報のアプリケーションレベルでの重要度に応じて異なる誤り訂正処理を符号化処理において実施して、長い時間の単位で見たビット誤り率が比較的に良好な場合のアプリケーションレベルでの致命的エラーの発生を低減することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1記載の発明は、符号化入力信号の帯域分割をおこない帯域分割信号を出力する帯域分割手段と、前記帯域分割信号の各信号出力レベルに応じてスケールファクタを導出するスケールファクタ導出手段と、前記スケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を計算するビット割り当て導出手段と、前記帯域分割信号と前記スケールファクタ情報および前記ビット割り当て情報に基づいて再量子化をおこない再量子化出力信号を出力する再量子化手段と、前記再量子化出力信号と前記スケールファクタ情報を基に符号化フレームを構成し符号化出力信号を出力するフレーム構成手段と、可聴帯域の上限周波数に基づいて前記再量子化信号の分割帯域数を制限する手段とを具備するサブバンド符号化方式であり、分割帯域数を制限して、符号化ビットレートおよび符号化処理量を低減するという作用を有する。
【0024】
本発明の請求項2記載の発明は、サブバンド符号化信号を復号入力信号としてフレーム同期を取った上で再量子化信号とスケールファクタ情報を検出し出力するフレーム解析手段と、前記スケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を導出するビット割り当て導出手段と、前記スケールファクタ情報および前記ビット割り当て情報に基づいて前記再量子化信号より帯域分割信号を導出する帯域分割信号導出手段と、前記帯域分割信号より帯域合成をおこなう帯域合成手段とを具備するサブバンド復号方式であり、分割帯域数を制限して復号処理量を低減するという作用を有する。
【0025】
本発明の請求項3記載の発明は、請求項1記載のサブバンド符号化方式において、前記スケールファクタ情報を基にグループ化スケールファクタ情報を導出するグループ化スケールファクタ情報導出手段と、前記グループ化スケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を導出し出力するビット割り当て導出手段と、前記グループ化スケールファクタ情報を基に前記帯域分割信号を再量子化し再量子化出力信号を出力する再量子化手段と、前記グループ化スケールファクタ情報と前記再量子化出力信号より符号化出力信号を生成するフレーム構成手段と、分割帯域をグループ化した上でスケールファクタ情報を導出する手段とを備えたものであり、分割帯域をグループ化した上でスケールファクタ情報を導出して、符号化ビットレートおよび符号化処理量および符号化ビットレートを低減するという作用を有する。
【0026】
本発明の請求項4記載の発明は、請求項2記載のサブバンド復号方式において、サブバンド符号化信号を復号入力信号としてフレーム同期を取った上で再量子化信号とグループ化スケールファクタ情報を検出し出力するフレーム解析手段と、前記グループ化スケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を導出するビット割り当て導出手段と、前記グループ化スケールファクタ情報と前記ビット割り当て情報と前記再量子化信号を基に帯域分割信号を導出する帯域分割信号導出手段とを備えたものであり、分割帯域をグループ化した上でスケールファクタ情報を導出して、復号処理量および符号化ビットレートを低減するという作用を有する。
【0027】
本発明の請求項5記載の発明は、請求項1、3記載のサブバンド符号化方式において、((符号化入力信号サンプリング周波数/2)/(帯域分割数)×(上限周波数分割帯域番号))≧(アプリケーション上の上限周波数)を満足する最も小さい整数に基づいて上限周波数分割帯域番号を決定して符号化処理上限周波数を設定する手段を設けたものであり、アプリケーションの要求を満足する最小の上限周波数を設定するという作用を有する。
【0028】
本発明の請求項6記載の発明は、請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式において、(サンプリング周波数)/2の帯域内を32の分割帯域に分けて処理する場合に、前記スケールファクタ情報を6〜20帯域群にグループ化して処理する手段を設けたものであり、分割帯域数を可能な限りグループ化して、符号化ビットレートおよび符号化処理量および符号化ビットレートを低減するという作用を有する。
【0029】
本発明の請求項7記載の発明は、請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式において、符号化フレーム長を(分割帯域数)/(サンプリング周波数)にする手段を設けたものであり、符号化における処理遅延時間を低減してリアルタイム出力を可能にするという作用を有する。
【0030】
本発明の請求項8記載の発明は、請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式において、符号化フレーム長を(分割帯域数)×2/(サンプリング周波数)にする手段を設けたものであり、符号化における処理遅延時間を低減してリアルタイム出力を可能にするという作用を有する。
【0031】
本発明の請求項9記載の発明は、請求項3、5記載のサブバンド符号化方式において、前記ビット割り当て導出手段に、各分割帯域ごとに前記スケールファクタ情報とグループ化された帯域内における最小可聴曲線の最小値との比を求める手段と、最小可聴値を考慮した全帯域のエネルギー比率に基づいてビット割り当て情報を導出する手段とを設けたものであり、ビット割り当て処理に要する演算量を軽減するという作用を有する。
【0032】
本発明の請求項10記載の発明は、請求項3、5記載のサブバンド符号化方式において、前記ビット割り当て導出手段に、各分割帯域ごとに前記スケールファクタ情報とグループ化された帯域内における最小可聴曲線の平均値との比を求める手段と、最小可聴値を考慮した全帯域のエネルギー比率に基づいてビット割り当て情報を導出する手段とを設けたものであり、ビット割り当て処理に要する演算量を軽減するという作用を有する。
【0033】
本発明の請求項11記載の発明は、請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式において、前記ビット割り当て導出手段に、ビット割り当て情報の整数化処理において小数点以下切り捨てにより発生する割り当て可能な余りビットを、エネルギー比率における小数点以下の値の大きい帯域順に割り当てていく手段を設けたものであり、符号化ビットを有効利用するという作用を有する。
【0034】
本発明の請求項12記載の発明は、請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式において、前記ビット割り当て情報導出手段に、周波数領域における重み付け係数をかけた状態でビット割り当て情報を導出する手段を設けたものであり、符号化処理による音質を向上するという作用を有する。
【0035】
本発明の請求項13記載の発明は、請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式において、前記ビット割り当て情報導出手段に、各分割帯域のスケールファクタ情報ごとの重み付け係数をかけた状態でビット割り当て情報を導出する手段を設けたものであり、符号化処理による音質を向上するという作用を有する。
【0036】
本発明の請求項14記載の発明は、請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式において、符号化におけるフレーム長を伝送フレーム長とする手段と、符号化時に同期ワードなどの伝送に必要な情報を付加する手段とを設けたものであり、無線伝送に用いた場合の伝送路符号化および復号処理におけるバッファリング時間と処理量を短縮し、符号化ビットレートを低減するという作用を有する。
【0037】
本発明の請求項15記載の発明は、請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式において、フレーム内の全ての情報が同期捕捉用同期ワードであるフレームを一定の時間間隔ごとに伝送する手段を設けたものであり、無線伝送に用いた場合の伝送誤りによるスケールファクタ情報の劣化からの復帰時間を短縮するという作用を有する。
【0038】
本発明の請求項16記載の発明は、請求項2、4記載のサブバンド復号方式において、一定の時間間隔で送られてくる同期捕捉用同期ワードのみで構成されるフレームをミュート処理する手段と、データ補間処理を復号処理部のデジタル信号に対して実施する手段とを設けたものであり、符号化および復号により発生する1フレーム分のデータブランクをユーザー側で検知されないように補間するという作用を有する。
【0039】
本発明の請求項17記載の発明は、請求項2、4記載のサブバンド復号方式において、一定の時間間隔で送られてくる同期捕捉用同期ワードのみで構成されるフレームをミュート処理する手段と、データ補間処理を復号処理部のアナログ信号に対して実施する手段とを設けたものであり、符号化および復号により発生する1フレーム分のデータブランクをユーザー側で検知されないように補間するという作用を有する。
【0040】
本発明の請求項18記載の発明は、請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式において、符号化時に誤り訂正符号化処理を実施する手段を設けたものであり、無線伝送に用いた場合の伝送誤りを低減するという作用を有する。
【0041】
本発明の請求項19記載の発明は、請求項18記載のサブバンド符号化方式において、符号化フレームを構成する各情報の誤り耐性に応じて訂正能力の異なる誤り訂正符号化処理を実施する手段を設けたものであり、無線伝送に用いた場合の伝送誤りを低減するという作用を有する。
【0042】
本発明の請求項20記載の発明は、請求項18記載のサブバンド符号化方式において、BCH符号を用いる手段を設けたものであり、無線伝送に用いた場合の伝送誤りを低減するという作用を有する。
【0043】
本発明の請求項20記載の発明は、請求項18記載のサブバンド符号化方式において、畳み込み符号を用いる手段を設けたものであり、無線伝送に用いた場合の伝送誤りを低減するという作用を有する。
【0044】
本発明の請求項22記載の発明は、請求項18記載のサブバンド符号化方式において、符号化フレームを構成する各情報の誤り耐性に応じて異なる誤り訂正符号を用いる誤り訂正符号化処理手段を設けたものであり、無線伝送に用いた場合の伝送誤りを低減するという作用を有する。
【0045】
本発明の請求項23記載の発明は、請求項22記載のサブバンド符号化方式において、BCH符号と畳み込み符号で実現する手段を設けたものであり、無線伝送に用いた場合の伝送誤りを低減するという作用を有する。
【0046】
本発明の請求項24記載の発明は、請求項18記載のサブバンド符号化方式において、符号化フレームにおける情報の重み付けに応じてフレーム内に誤り訂正符号化しないビットを設けたものであり、符号化ビットレートを低減するという作用を有する。
【0047】
本発明の請求項25記載の発明は、請求項18記載のサブバンド符号化方式において、前記再量子化信号を符号誤りによる影響を考慮した形で並び替える手段を設けたものであり、アプリケーションレベルでの符号誤りによる劣化を低減するという作用を有する。
【0048】
本発明の請求項26記載の発明は、請求項2、4記載のサブバンド復号方式において、誤り訂正符号化復号手段で検出される1フレーム当たりの誤りビット数に応じて、該当フレームのミュート処理を行う手段と、データ補間処理を復号処理部のデジタル信号に対して実施する手段とを設けたものであり、無線伝送で発生する符号誤りをユーザー側で検知されないように補間するという作用を有する。
【0049】
本発明の請求項27記載の発明は、請求項2、4記載のサブバンド復号方式において、誤り訂正符号化復号手段で検出される1フレーム当たりの誤りビット数に応じて、該当フレームのミュート処理を行う手段と、データ補間処理を復号処理部のアナログ信号に対して実施する手段とを設けたものであり、無線伝送で発生する符号誤りをユーザー側で検知されないように補間するという作用を有する。
【0050】
本発明の請求項28記載の発明は、請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式において、符号化のフレーム構成時にインターリーブ処理を行う手段を設けたものであり、無線伝送に用いた場合のバースト的な伝送誤りを低減するという作用を有する。
【0051】
本発明の請求項29記載の発明は、請求項2、4記載のサブバンド復号方式において、復号処理の無線伝送フレーム解析時にデインターリーブ処理を実施する手段を設けたものであり、無線伝送に用いた場合のバースト的な伝送誤りを低減するという作用を有する。
【0052】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図39を参照しながら詳細に説明する。
【0053】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態は、可聴帯域の上限周波数に基づいて分割帯域数を制限して、各分割帯域ごとのスケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を計算し、再量子化をおこなって符号化フレームを構成して出力するサブバンド符号化方式である。
【0054】
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるサブバンド符号化方式のブロック図である。図1において、帯域分割手段a01は、符号化入力信号を複数帯域に分割する手段である。スケールファクタ導出手段a02は、帯域分割信号を正規化する倍率係数を導出する手段である。ビット割り当て導出手段a04は、スケールファクタ情報より帯域ごとのビット割り当てを導出する手段である。再量子化手段a06は、ビット割り当て情報およびスケールファクタ情報に基づいて、帯域分割信号を各分割帯域ごとに再量子化する手段である。フレーム構成手段a07は、スケールファクタ情報および再量子化出力信号を用いて符号化フレームを構成する手段である。
【0055】
図2は、本発明の第1の実施の形態における周波数帯域分割と処理上限周波数の関係図である。図3は、本発明の第1の実施の形態における符号化方式フレーム構成例である。
【0056】
上記のように構成された本発明の第1の実施の形態におけるサブバンド符号化方式について、図1に示す符号化方式ブロック図と、図2に示す周波数帯域分割と処理上限周波数の関係図および図3に示す符号化方式フレーム構成例を参照しながら説明する。
【0057】
帯域分割手段a01において、符号化システムに入力されたサンプリング周波数fsの符号化入力信号s00を、図2に示すように、符号化入力信号s00のナイキスト周波数(fs/2)を全帯域とするk個の帯域に分割する。ここで、kは任意の整数とし、MPEG1オーディオでは、k=32の帯域幅均等分割であるが、フィルタの構成手法に応じて、k個の各分割帯域幅は予め決められた値であることを条件に、均等、不均等のいずれをも選択し得るものとする。帯域分割手段における分割帯域数はk個であるが、帯域分割手段からはn帯域の帯域分割信号s01が出力される。ここで、nは1から(k−1)の任意の整数であるが、図2に示すnの値は、アプリケーションに応じた上限周波数をもとに決定されるものとする。また、各帯域分割信号s01は、周波数変調の一種を用い、ベースバンド信号にダウンサンプリングされたものである。
【0058】
スケールファクタ導出手段a02において、帯域分割手段a01と時間的同期を維持した上で、n個の分割帯域ごとにフレーム時間長のサンプルに対応する帯域分割信号s01の最大振幅レベルを検出したのち、最大振幅レベルを任意の値に正規化するための倍率係数であるスケールファクタを導出し、スケールファクタ情報s02として出力する。このとき(n+1)番目からk番目までの帯域のスケールファクタ値は最大倍率、つまり信号振幅最小値を示す倍率とする。また、以降の処理においても、入力信号のフレーム時間長のサンプルに対応する値を、単位入力および出力として処理がなされるものとする。正規化レベルに関しては、符号化ブロックにおいて最大入力音圧相当の値にするのが一般的である。
【0059】
ビット割り当て導出手段a04において、n帯域分のスケールファクタ情報より、n帯域ごとのビット割り当てを導出し、ビット割り当て情報s04として出力する。このとき(n+1)番目からk番目までの帯域の割り当て値は0、つまりビット割り当てなしとする。
【0060】
再量子化手段a06において、ビット割り当て情報s04およびスケールファクタ情報s02に基づいて、帯域分割信号s01を各分割帯域ごとに再量子化し、再量子化出力信号s08を出力する。
【0061】
フレーム構成手段a07において、符号化フレーム同期検出用信号などの情報を付加したのち、スケールファクタ情報s02および再量子化出力信号s08を用いて、図3に示す符号化フレームを構成し、符号化出力信号s09として出力する。
【0062】
図3におけるs02およびs08は、図1における各信号に対応するものである。図3において、付加情報であるheaderは、フレームの時間的先頭に配置された形を取っているが、符号化処理と復号処理の間で一定の規則性を持った形で統一されていることを条件として、フレームにおける付加情報の位置は任意とする。また、その他の情報の順番についても、符号化処理と復号処理の間で統一されていることを条件に可変とする。
【0063】
具体的な符号化の構成例を、図2に示す周波数帯域分割と処理上限周波数の関係図で説明する。アプリケーション上の上限周波数yを20kHzとし、図2における符号入力信号および復号出力信号のサンプリング周波数fsを48kHzとし、帯域分割数kを32とする。この場合、
((符号化入力信号サンプリング周波数/2)/(帯域分割数)×(上限周波数分割帯域番号))
≧(アプリケーション上の上限周波数)
を満足する最も小さい整数である上限周波数分割帯域番号nは27となる。これをもとに、帯域分割処理および帯域合成処理を行う。符号化ならびに復号処理におけるスケールファクタ情報およびビット割り当て情報の導出に関しては、低域の分割帯域についてのみ行う。これにより、理論的な符号化処理上限周波数xは、20.25kHzとなる。また、高域の残りの分割帯域に関しては、符号化フレームを構成するにあたっても全く考慮せず、復号出力信号においても0値を取る。以下に、具体的な数値例を表にして示す。
番号 y(kHz) fs(kHz) k n x(kHz)
1 20 48 32 27 20.25
2 20 44.1 32 30 20.671875
3 20 96 64 54 20.25
4 15 48 32 20 15
5 15 44.1 32 11 15.1597375
6 15 44.1 64 40 15
7 15 32 32 30 15
8 10 48 32 14 10.5
9 10 44.1 32 28 11.025
10 10 96 64 28 10.5
11 10 32 32 20 10
12 7 48 32 10 7.5
13 7 44.1 32 6 8.26875
14 7 96 64 20 7.5
15 7 32 32 14 7
【0064】
上記のように、本発明の第1の実施の形態では、サブバンド符号化方式を、可聴帯域の上限周波数に基づいて分割帯域数を制限して、各分割帯域ごとのスケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を計算し、再量子化をおこなって符号化フレームを出力する構成としたので、聴感上の上限周波数に基づいて分割帯域数を制限して、符号化処理量と符号化ビットレートを共に低減することができる。
【0065】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態は、可聴帯域の上限周波数に基づいて再量子化信号の分割帯域数を制限し、スケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を導出し、再量子化信号より帯域分割信号を導出して帯域合成をおこなうサブバンド復号方式である。
【0066】
図4は、本発明の第2の実施の形態におけるサブバンド復号方式の機能ブロック図である。図4において、フレーム解析手段a11は、各帯域のスケールファクタ情報および再量子化信号を検出し出力する手段である。ビット割当て導出手段a13は、スケールファクタ情報より、各分割帯域ごとのビット割り当てを導出する手段である。帯域分割信号導出手段a14は、ビット割り当て情報と再量子化信号とスケールファクタ情報から帯域分割信号を導出する手段である。帯域合成手段a15は、帯域分割信号を帯域合成して復号する手段である。
【0067】
上記のように構成された本発明の第2の実施の形態におけるサブバンド復号方式について、図4に示す復号方式ブロック図と、図2に示す周波数帯域分割例および図3に示す符号化方式フレーム構成例を参照しながら説明する。
【0068】
図4において、復号部の入力信号である復号入力信号s10は、図3に示す符号化方式フレーム構成を持つ信号である。フレーム解析手段a11において、図3の各情報を解析する。具体的には、まず、図3のheaderに基づいて符号化フレームの同期を取り、n帯域のスケールファクタ情報s20および再量子化信号s11を検出し、それぞれ出力する。
【0069】
フレーム解析手段a11からの各出力は、フレーム単位で出力され、以降の処理は、フレーム単位で実施される。ここで、スケールファクタ情報s20において、(n+1)番目からk番目までの帯域のスケールファクタ値は最大倍率、つまり信号振幅最小値を示す倍率に強制的に設定する。
【0070】
ビット割り当て導出手段a13において、n帯域分のスケールファクタ情報より、n帯域ごとのビット割り当てを導出し、ビット割り当て情報s17として出力する。このとき、(n+1)番目からk番目までの帯域の割り当て値は0、つまりビット割り当てなしとする。
【0071】
帯域分割信号導出手段a14において、ビット割り当て情報s17に基づいて、再量子化信号s11を各分割帯域ごとに検出し、スケールファクタ情報s20をもとに帯域分割信号s18を導出し、出力する。
【0072】
帯域合成手段a15において、帯域分割信号s18を帯域合成し、復号出力信号s19を出力する。また、帯域合成処理は、図2に示すように、符号化処理同様、ナイキスト周波数(fs/2)を全帯域とするk個の帯域で構成されている。ここで、kは任意の整数とし、MPEG1オーディオではk=32の帯域幅均等分割であるが、フィルタの構成手法に応じて、k個の各分割帯域幅は予め決められた値であることを条件に、均等不均等のいずれをも選択し得るものである。
【0073】
また、各帯域分割信号s18は、周波数変調の一種を用い、ベースバンド信号にダウンサンプリングされたものである。復号出力信号s19は、サンプリング周波数fsの逆数の時間間隔で出力され、振幅レベルは量子化ビット数に応じて2値表現される。
【0074】
上記のように、本発明の第2の実施の形態では、サブバンド復号方式を、可聴帯域の上限周波数に基づいて再量子化信号の分割帯域数を制限し、スケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を導出し、再量子化信号より帯域分割信号を導出して帯域合成をおこなう構成としたので、符号化処理量と符号化ビットレートを共に低減することができる。
【0075】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態は、分割帯域をグループ化した上でスケールファクタ情報とビット割り当て情報を導出して帯域分割信号を再量子化し、符号化出力信号を生成するサブバンド符号化方式である。
【0076】
図5は、本発明の第3の実施の形態におけるサブバンド符号化方式の機能ブロック図である。図5において、グループ化スケールファクタ情報導出手段a03は、スケールファクタ情報をグループ化する手段である。図6は、分割帯域数とスケールファクタ情報の帯域数の説明図である。図7は、符号化方式フレーム構成例である。
【0077】
上記のように構成された本発明の第3の実施の形態におけるサブバンド符号化方式について、図5に示す符号化方式ブロック図と、図6に示す分割帯域数とスケールファクタ情報の帯域数の説明図および図7に示す符号化方式フレーム構成例を参照しながら説明する。
【0078】
帯域分割手段a01において、符号化システムに入力されたサンプリング周波数fsの符号化入力信号s00を、図2に示すように、符号化入力信号s00のナイキスト周波数(fs/2)を全帯域とするk個の帯域に分割する。ここで、kは任意の整数とし、MPEG1オーディオではk=32の帯域幅均等分割であるが、フィルタの構成手法に応じて、k個の各分割帯域幅は、予め決められた値であることを条件に、均等不均等のいずれをも選択し得るものとする。帯域分割手段における分割帯域数はk個であるが、帯域分割手段からは、n帯域の帯域分割信号s01が出力される。ここで、nは1から(k−1)の任意の整数であるが、nの値は、図2の例における20kHz相当の分割帯域といったように、一般的な聴感上の上限周波数をもとに決定する。また、各帯域分割信号s01は、周波数変調の一種を用いて、ベースバンド信号にダウンサンプリングされたものである。
【0079】
スケールファクタ導出手段a02において、帯域分割手段a01と時間的同期を維持した上で、n個の分割帯域ごとにフレーム時間長のサンプルに対応する帯域分割信号s01の最大振幅レベルを検出したのち、最大振幅レベルを任意の値に正規化するための倍率係数であるスケールファクタを導出し、スケールファクタ情報s02として出力する。ここで、(n+1)番目からk番目までの帯域のスケールファクタ値は、最大倍率、つまり信号振幅最小値を示す倍率とする。また、以降の処理においても、入力信号のフレーム時間長のサンプルに対応する値を単位入力および出力として処理がなされるものとする。正規化レベルに関しては、符号化ブロックにおいて最大入力音圧相当の値にするのが一般的である。
【0080】
グループ化スケールファクタ情報導出手段a03において、スケールファクタ情報s02をn個の分割帯域からm個の帯域にグループ化し、グループ化スケールファクタ情報s03として出力する。図6は、分割帯域のグループ化を説明するためのものであり、k=32、n=27の場合の例である。また、mはnより小さい任意の自然数とし、図6の例において、mは1〜26までの値を取りうるが、音質面を考えた場合、グループ化は、公知の特性である聴感上の臨界帯域幅にのっとった形で実施されることが最も好ましい。
【0081】
ビット割り当て導出手段a04において、n帯域分のグループ化スケールファクタ情報s03より、n帯域ごとのビット割り当てを導出し、ビット割り当て情報s04として出力する。ここで、(n+1)番目からk番目までの帯域のビット割り当て情報値は0、つまりビット割り当てなしとする。同時に、再量子化手段a06において、ビット割り当て情報s04およびグループ化スケールファクタ情報s03に基づいて、帯域分割信号s01を各分割帯域ごとに再量子化し、再量子化出力信号s06を出力する。
【0082】
フレーム構成手段a07において、符号化フレーム同期検出用信号などの情報を付加したのち、グループ化スケールファクタ情報s03および再量子化出力信号s08を用いて、図7に示す符号化フレームを構成し、符号化出力信号s09として出力する。図7におけるs03およびs08は、図5における各信号に対応するものである。図7において、付加情報であるheaderは、フレームの時間的先頭に配置された形を取っているが、符号化処理と復号処理の間で一定の規則性を持った形で統一されていることを条件として、フレームにおける付加情報の位置は任意とする。また、その他の情報の順番についても、符号化処理と復号処理の間で統一されていることを条件に可変とする。
【0083】
分割帯域のグループ化の具体例1を、図9に示す周波数帯域分割のグループ化説明図で説明する。図9に示す例においては、fs=48kHzであり、(fs/2)=24kHzの帯域を32の分割帯域に分け、上限分割帯域設定は、第27番目の分割帯域とする。また、図9下部に、公知の特性である聴覚上の臨界帯域の例を示す。
【0084】
図9に示すように、符号化処理をおこなう27の分割帯域に対して、第11番目と第12番目の分割帯域、第13番目と第14番目の分割帯域、第15番目と第16番目の分割帯域、第17番目から第19番目の分割帯域、第20番目から第22番目の分割帯域、第23番目から第27番目の分割帯域を、それぞれグループ化する。ここで、第1番目から第10番目の分割帯域は、グループ化を実施しない。これにより、16の分割帯域グループが存在することになるが、各グループごとに16のグループ化スケールファクタ情報を導出する。グループ化スケールファクタ情報の導出に関しては、グループを構成する各分割帯域において最もスケールファクタ値の小さいものを値として選び、グループ内の分割帯域は、全てこの値をスケールファクタ値とする。
【0085】
分割帯域のグループ化の具体例2を、図10に示す周波数帯域分割のグループ化説明図で説明する。図10に示す例においては、fs=48kHzであり、(fs/2)=24kHzの帯域を32の分割帯域に分け、上限分割帯域設定は、第27番目の分割帯域とする。また、図10下部に、公知の特性である聴覚上の臨界帯域の例を示す。
【0086】
図10に示すように、符号化処理をおこなう27の分割帯域に対して、第11番目と第12番目の分割帯域、第13番目から第15番目の分割帯域、16第番目から第20番目の分割帯域、第21番目から第27番目の分割帯域をそれぞれグループ化する。ここで、第1番目から第10番目の分割帯域はグループ化を実施しない。これにより、14の分割帯域グループが存在することになるが、各グループごとに14のグループ化スケールファクタ情報を導出する。
【0087】
分割帯域のグループ化の具体例3を、図11に示す周波数帯域分割のグループ化説明図で説明する。図11に示す例においては、fs=48kHzであり、(fs/2)=24kHzの帯域を32の分割帯域に分け、上限分割帯域設定は、第27番目の分割帯域とする。また、図11下部に、公知の特性である聴覚上の臨界帯域の例を示す。
【0088】
図11に示すように、符号化処理をおこなう27の分割帯域に対して、第2番目と第3番目の分割帯域、第4番目と第5番目の分割帯域、第6番目と第7番目の分割帯域、第8番目と第9番目の分割帯域、第10番目から第12番目の分割帯域、第13番目から第15番目の分割帯域、第16番目から第20番目の分割帯域、第21番目から第27番目の分割帯域をそれぞれグループ化する。ここで、第1番目の分割帯域はグループ化を実施しない。これにより、9の分割帯域グループが存在することになるが、各グループごとに、9のグループ化スケールファクタ情報を導出する。
【0089】
符号化処理のタイミングの例1を、図12に示す符号化処理タイミングチャート、図5に示す符号化方式ブロック図、図6に示す分割帯域数とスケールファクタ情報の帯域数の説明図で説明する。なお、図6は、k=32,n=27の例であり、分割帯域グループ数mは、2から(n−1)の任意の整数とする。また、図12、図13におけるs00,s03,s08,s09は、図5における各信号に対応し、fs,kは、図6のものと同一値とする。
【0090】
図5の帯域分割手段a01に入力される符号化入力信号s00は、1/(サンプリング周波数fs)の時間間隔で、量子化ビット数に対応した情報が入力される。これらを図12に示すように、i(1),i(2),…と表現する。
【0091】
帯域分割手段a01においては、図6に示すように、(fs/2)の帯域をk個の帯域に分割する。帯域分割処理において、第1番目の帯域に分割するため必要となる入力符号化信号s00はk個であり、これが符号化処理における最小入力単位となる。このため、図12に示すように、i(1)からi(k)までの符号化入力信号s00に対して、図5のa01からa07までの符号化処理を実施し、図12に示すような、(分割帯域数k)/(サンプリング周波数fs)の時間長のフレームを構成する。また、実時間処理を実現するため、符号化処理は、図12に示すように、2×(分割帯域数k)/(サンプリング周波数fs)以下の時間で処理をおこなう。
【0092】
符号化処理のタイミングの例2を、図14に示す符号化処理タイミングチャート、図5に示す符号化方式ブロック図、図6に示す分割帯域数とスケールファクタ情報の帯域数の説明図で説明する。なお、図6は、k=32,n=27の例であり、分割帯域グループ数mは2から(n−1)の任意の整数とする。また、図14、図15におけるs00,s03,s08,s09は、図5における各信号に対応し、fs,kは、図6のものと同一値とする。
【0093】
図5の帯域分割手段a01に入力される符号化入力信号s00は、1/(サンプリング周波数fs)の時間間隔で、量子化ビット数に対応した情報が入力される。これらを、図14に示すように、i(1),i(2),…と表現する。また、帯域分割手段a01においては、図6に示すように、(fs/2)の帯域をk個の帯域に分割する。帯域分割処理において、第1番目の帯域に分割するため必要となる入力符号化信号s00はk個であり、これが符号化処理における最小入力単位となる。ここで、図14に示すように、i(1)からi(2k)までの符号化入力信号s00に対して、図5のa01からa07までの符号化処理を実施し、図14に示すような、2×(分割帯域数k)/(サンプリング周波数fs)の時間長のフレームを構成する。また、実時間処理を実現するため、符号化処理は、図14に示すように、4×(分割帯域数k)/(サンプリング周波数fs)以下の時間で処理をおこなう。
【0094】
正規化処理の例1を、図16に示す周波数特性図、図5に示す符号化方式ブロック図で説明する。この例1では、分割帯域数k=32、グループ化帯域数m=14、符号化入力サンプリング周波数fs=48kHz、符号化処理上限周波数分割帯域n=27、フレーム長=(32/48000)secとする。図16に示す信号入力は、図5の符号化入力信号s00の1フレーム相当の時間における周波数特性を有する。
【0095】
図5のグループ化スケールファクタ情報導出手段a03において、入力信号周波数特性より図16のf1、f2、…、f14に示すように、14のグループ化分割帯域ごとにスケールファクタ情報を導出する。f1、f2、…、f14は、それぞれ各グループにおける入力信号の最大値と正規化レベルの比を表す値とする。
【0096】
図5のビット割り当て導出手段a04において、図16に示すように、27の各分割帯域ごとの、グループ化スケールファクタ情報と公知の特性である聴感上の最小可聴値の分割帯域における最小値の比b1、b2、…、b27を導出する。図16において、b17からb27までの値が存在しないのは、第17番目の分割帯域において、最小可聴値より入力信号が小さい値になっているためである。この場合、第17から27番目の分割帯域のビット割り当ては0となる。入力信号レベルのb1、b2、…、b27より、各分割帯域ごとのエネルギー比率を以下の式より導出する。
【数1】
Figure 0004242516
ただし、iは1から27までの整数とする。さらに、各分割帯域ごとにエネルギー比率と1フレームの割り当て可能ビット数の積を求め、この値を整数化することで、各分割帯域ごとのビット割り当て情報s04を導出する。なお、整数化に関しては、整数化後の全分割帯域のビット割り当ての和が1フレームの割り当て可能ビット数以下であることを必須条件とする。
【0097】
正規化処理の例2を、図17に示す周波数特性図、図5に示す符号化方式ブロック図で説明する。この例2では、分割帯域数k=32、グループ化帯域数m=14、符号化入力サンプリング周波数fs=48kHz、符号化処理上限周波数分割帯域n=27、フレーム長=(32/48000)secとする。
【0098】
図17に示す信号入力は、図5の符号化入力信号s00の1フレーム相当の時間における周波数特性を有する。図5のグループ化スケールファクタ情報導出手段a03において、入力信号周波数特性より、図17のf1、f2、…、f14に示すように、14のグループ化分割帯域ごとにスケールファクタ情報を導出する。f1、f2、…、f14は、それぞれ各グループにおける入力信号の最大値と正規化レベルの比を表す値とする。
【0099】
図5のビット割り当て導出手段a04において、図17に示すように、27の各分割帯域ごとの、グループ化スケールファクタ情報と、公知の特性である聴感上の最小可聴値の分割帯域における平均値の比b1、b2、…、b27を導出する。最小可聴値の分割帯域における平均値の導出方法は任意である。図16において、b17からb27までの値が存在しないのは、第17番目の分割帯域において、最小可聴値の平均値より入力信号が小さい値になっているためである。この場合、第17から27番目の分割帯域のビット割り当ては0となる。
【0100】
各分割帯域のエネルギー比率に基いてビット割り当てを行う処理方法について説明する。分割帯域数k=32、グループ化帯域数m=14、符号化入力サンプリング周波数fs=48kHz、符号化処理上限周波数分割帯域n=27、フレーム長=(32/48000)secとする。
【0101】
ビット割り当て処理の各分割帯域ごとに、エネルギー比率と1フレームの割り当て可能ビット数の積導出に際して実施される整数化処理において、各分割帯域のエネルギー比率と1フレームの割り当て可能ビット数の積の小数点以下の数値が大きい順に全分割帯域に順位をつけたのち、小数点以下を切り捨てる。ここで、整数化された全分割帯域のビット割り当て情報の和を求め、(1フレームの割り当て可能ビット数)−(前記整数化されたビット割り当て情報の全分割帯域の和)より、割り当て可能残りビット数を計算する。次に、小数点以下の数値による全分割帯域の順位に従って、割り当て可能残りビットを1ビットずつ割り当ててゆき、割り当て可能残りビット数が0になるまでこの処理を続ける。以上の処理により、符号化および復号方式におけるビット割り当て情報が導出される。
【0102】
各分割帯域ごとにエネルギー比率と重み付けに基いてビット割り当てを行う処理方法について説明する。分割帯域数k=32、グループ化帯域数m=14、符号化入力サンプリング周波数fs=48kHz、符号化処理上限周波数分割帯域n=27、フレーム長=(32/48000)secとする。
【0103】
ビット割り当て処理の各分割帯域ごとにエネルギー比率と1フレームの割り当て可能ビット数の積に対して各分割帯域ごとの重み付け係数をかける。ここで、各分割帯域ごとの重み付け係数は、アプリケーションに応じた周波数領域での重み付けを実施するためのものであり、係数値はアプリケーションに応じて任意の範囲と任意のステップを持つものとする。重み付け係数処理実施後のビット割り当て値に対して整数化処理を実施し、符号化および復号方式における各分割帯域ごとのビット割り当て情報を導出する。
【0104】
各分割帯域ごとにエネルギー比率とスケールファクタ値ごとの重み付けに基いてビット割り当てを行う処理方法について説明する。分割帯域数k=32、グループ化帯域数m=14、符号化入力サンプリング周波数fs=48kHz、符号化処理上限周波数分割帯域n=27、フレーム長=(32/48000)secとする。
【0105】
ビット割り当て処理の各分割帯域ごとに、エネルギー比率と1フレームの割り当て可能ビット数の積に対して、スケールファクタ値ごとの重み付け係数をかける。ここで、スケールファクタ値ごとの重み付け係数は、アプリケーションに応じた振幅方向の重み付けを実施するためのものであり、係数値はアプリケーションに応じて任意の範囲と任意のステップを持つものである。重み付け係数処理実施後のビット割り当て値に対して、整数化処理を実施し、符号化および復号方式における各分割帯域ごとのビット割り当て情報を導出する。
【0106】
上記のように、本発明の第3の実施の形態では、サブバンド符号化方式を、分割帯域をグループ化した上でスケールファクタ情報とビット割り当て情報を導出して帯域分割信号を再量子化し、符号化出力信号を生成する構成としたので、スケールファクタをグループ化して、符号化処理量と符号化ビットレートを共に低減することができる。
【0107】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態は、入力信号を解析して分割帯域をグループ化した上でスケールファクタ情報とビット割り当て情報と再量子化信号を導出して帯域分割信号を求めて復号するサブバンド復号方式である。
【0108】
図8は、本発明の第4の実施の形態におけるサブバンド復号方式の機能ブロック図である。図8において、グループ化スケールファクタ情報s16は、復号入力信号を解析して得た1ないし複数帯域をまとめた倍率係数である。基本的な構成は、図4に示した第2の実施の形態と同じである。
【0109】
上記のように構成された本発明の第4の実施の形態におけるサブバンド復号方式について、図8に示す復号方式ブロック図と、図6に示す帯域分割数とスケールファクタ情報の帯域数の説明図および図7に示す符号化方式フレーム構成例を参照しながら説明する。
【0110】
図8において、復号部の入力信号である復号入力信号s10は、図7に示す符号化方式フレーム構成を持つ信号である。フレーム解析手段a11において、図7の各情報を解析する。具体的には、まず、図7のheaderに基づいて符号化フレームの同期を取り、m帯域のグループ化スケールファクタ情報s03および再量子化信号s08を検出し、k帯域に変換したグループ化スケールファクタ情報s16および再量子化信号s11をそれぞれ出力する。
【0111】
図6は、分割帯域のグループ化を説明するためのものであり、k=32、n=27の場合の例である。また、mはnより小さい任意の自然数とし、図6の例において、mは1〜26までの値を取りうるが、音質面を考えた場合、グループ化は、公知の特性である聴感上の臨界帯域幅にのっとった形で実施されることが最も好ましい。グループ化スケールファクタ情報s16では、(n+1)番目からk番目までの帯域のスケールファクタ値は最大倍率、つまり信号振幅最小値を示す倍率に強制的に設定する。また、以降の処理においても、入力信号のフレーム時間長のサンプルに対応する値を単位入力および出力として処理がなされる。フレーム解析手段a11からの各出力はフレーム単位で出力され、以降の処理はフレーム単位で実施される。
【0112】
ビット割り当て導出手段a13において、n帯域分のグループ化スケールファクタ情報より、n帯域ごとのビット割り当てを導出し、ビット割り当て情報s17として出力する。ここで、(n+1)番目からk番目までの帯域の割り当て値は0、つまりビット割り当てなしとする。
【0113】
帯域分割信号導出手段a14において、ビット割り当て情報s17に基づいて、再量子化信号s11を各分割帯域ごとに検出し、グループ化スケールファクタ情報s16をもとに帯域分割信号s18を導出し、出力する。
【0114】
帯域合成手段a15において、帯域分割信号s18を帯域合成し、復号出力信号s19を出力する。また、帯域合成処理は、図2に示すように、符号化処理同様、ナイキスト周波数(fs/2)を全帯域とするk個の帯域で構成されている。ここで、kは任意の整数とし、MPEG1オーディオでは、k=32の帯域幅均等分割であるが、フィルタの構成手法に応じて、k個の各分割帯域幅は予め決められた値であることを条件に、均等不均等のいずれをも選択し得る。また、各帯域分割信号s18は、周波数変調の一種を用い、ベースバンド信号にダウンサンプリングされたものである。復号出力信号s19は、サンプリング周波数fsの逆数の時間間隔で出力され、振幅レベルは量子化ビット数に応じて2値表現されるものである。
【0115】
復号処理のタイミングについて、図13に示す復号処理タイミングチャートと、図15に示す復号処理タイミングチャートを参照して説明する。図13に示す復号処理を、図8のブロックで実施する。符号化処理同様に、実時間処理を実現するため、図13に示すように、2×(分割帯域数k)/(サンプリング周波数fs)以下の時間で復号処理する。また、図15に示す復号処理を、図8のブロックで実施する。符号化処理同様に、実時間処理を実現するため、図15に示すように、4×(分割帯域数k)/(サンプリング周波数fs)以下の時間で復号処理する。
【0116】
復号処理におけるビット割り当て処理についても、符号化処理におけるビット割り当て処理と同様に実施する。
【0117】
上記のように、本発明の第4の実施の形態では、サブバンド復号方式を、入力信号を解析して分割帯域をグループ化した上でスケールファクタ情報とビット割り当て情報と再量子化信号を導出して帯域分割信号を求めて復号する構成としたので、スケールファクタをグループ化して、符号化処理量と符号化ビットレートを共に低減することができる。
【0118】
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態は、符号化におけるフレーム長を伝送フレーム長とし、符号化時に受信側での同期捕捉用同期ワードなどの伝送に必要な情報を付加し、同期ワードにより符号化フレームの検出を同時におこなう無線伝送におけるサブバンド符号化方式である。
【0119】
図18は、本発明の第5の実施の形態におけるサブバンド符号化方式のブロック図である。図18において、無線伝送フレーム構成手段a08は、グループ化スケールファクタ情報および再量子化出力信号を用いて符号化フレームを構成する手段である。基本的な構成は、図5に示した第3の実施の形態と同じである。
【0120】
上記のように構成された本発明の第5の実施の形態における符号化方式を、図18に示す符号化方式ブロック図、図19に示す無線伝送符号化方式フレーム構成例、図20に示す復号方式ブロック図で説明する。
【0121】
帯域分割手段a01において、符号化システムに入力されたサンプリング周波数fsの符号化入力信号s00を、符号化入力信号s00のナイキスト周波数(fs/2)を全帯域とするk個の帯域に分割する。ここで、kは任意の整数としMPEG1オーディオでは、k=32の帯域幅均等分割であるが、フィルタの構成手法に応じてk個の各分割帯域幅は予め決められた値であることを条件に、均等不均等のいずれをも選択し得るものとする。帯域分割手段における分割帯域数はk個であるが、帯域分割手段からはn帯域の帯域分割信号s01が出力される。ここで、nは1から(k−1)の任意の整数であるが、nの値は、20kHz相当の分割帯域といったように、一般的な聴感上の上限周波数をもとに決定する。また、各帯域分割信号s01は、周波数変調の一種を用い、ベースバンド信号にダウンサンプリングされたものである。
【0122】
スケールファクタ導出手段a02において、帯域分割手段a01と時間的同期を維持した上で、n個の分割帯域ごとにフレーム時間長のサンプルに対応する帯域分割信号s01の最大振幅レベルを検出したのち、最大振幅レベルを任意の値に正規化するための倍率係数であるスケールファクタを導出し、スケールファクタ情報s02として出力する。ここで、(n+1)番目からk番目までの帯域のスケールファクタ値は、最大倍率、つまり信号振幅最小値を示す倍率とする。また、以降の処理においても、入力信号のフレーム時間長のサンプルに対応する値を単位入力および出力として処理がなされる。正規化レベルに関しては、符号化ブロックにおいて最大入力音圧相当の値にするのが一般的である。
【0123】
グループ化スケールファクタ情報導出手段a03において、スケールファクタ情報s02をn個の分割帯域からm個の帯域にグループ化し、グループ化スケールファクタ情報s03として出力する。本実施の形態においては、k=32、n=27である。また、mはnより小さい任意の自然数とし、1〜26までの値を取りうるが、音質面を考えた場合、グループ化は公知の特性である臨界帯域幅にのっとった形で実施されることが最も好ましい。
【0124】
ビット割り当て導出手段a04において、n帯域分のグループ化スケールファクタ情報s03よりn帯域ごとのビット割り当てを導出し、ビット割り当て情報s04として出力する。ここで、(n+1)番目からk番目までの帯域の割り当て値は0、つまりビット割り当てなしとする。さらに再量子化手段a06において、ビット割り当て情報s04およびグループ化スケールファクタ情報s03に基づいて、帯域分割信号s01を各分割帯域ごとに再量子化し、再量子化出力信号s08を出力する。
【0125】
フレーム構成手段a08において、符号化フレーム同期検出用信号などの情報を付加したのち、グループ化スケールファクタ情報s03および再量子化出力信号s08を用いて、図19に示す符号化フレームを構成し、無線伝送符号化出力信号s99として出力する。なお、図19におけるs03およびs08は、図18における各信号に対応するものである。図19のフレーム構成では、無線伝送用フレームと符号化フレームが概念的に統合されたものであり、図19における無線伝送付加情報syncにはフレーム同期用信号、クロック同期用信号などの同期捕捉用信号やダイバシティ切り替え、双方向切り替えなどで必要となるガードタイムなどの無線伝送に必要な情報が含まれている。
【0126】
フレーム同期用信号およびクロック同期用信号は、同期ワードと呼ばれるuビット固定パターンをv回繰り返すことで表現される。ここで、uおよびvは任意の整数であるが、システムとしては共に一貫して固定値とする。具体的な例としては、“1001”という4ビット固定パターンの同期ワードをv=10回繰り返すことで同期用信号を形成する方法等がある。なお、フレーム同期信号およびクロック同期信号はそれぞれ構成されるだけではなく、1つの同期信号として共通に表現され、復号部においてクロック同期およびフレーム同期の各処理に分けて実施することも可能である。また、syncはフレームの時間的先頭に配置された形を取っているが、符号化処理と復号処理の間で一定の規則性を持った形で統一されていることを条件として、フレームにおける付加情報の位置は任意とする。またその他の情報の順番についても符号化処理と復号処理の間で統一されていることを条件に可変とする。
【0127】
図18の無線伝送符号化出力信号s99は、変調された後、伝送周波数の搬送波に乗せられて送信される。送信された電波は、受信システムにおいて受信され、ベースバンド周波数に変換された後、復調され、無線伝送符号化復号処理が行なわれる。
【0128】
ここで、図20に示す復号処理について説明する。復号部の入力信号である復号入力信号s10は、図19に示す無線伝送符号化方式フレーム構成を持つ信号であり、無線伝送フレーム解析手段a10において図19の各情報を解析する。具体的には、まず図19のsyncに基づいて無線伝送符号化フレームおよび復号側クロックの同期捕捉をおこなった上で、ガードタイム内にダイバシティ切り替え、双方向切り替えなど無線伝送に必要な処理をおこない、グループ化スケールファクタ情報s03および再量子化信号s08を検出し、k帯域に変換したグループ化スケールファクタ情報s16および再量子化信号s11をそれぞれ出力する。本実施の形態では、k=32、n=27である。また、mはnより小さい任意の自然数とし、1〜26までの値を取りうるが、音質面を考えた場合、グループ化は公知の特性である聴感上の臨界帯域幅にのっとった形で実施されることが最も好ましい。
【0129】
グループ化スケールファクタ情報s16では、(n+1)番目からk番目までの帯域のスケールファクタ値は最大倍率、つまり信号振幅最小値を示す倍率に強制的に設定する。グループ化スケールファクタ情報、フレーム同期用信号およびクロック同期用信号は、同期ワードと呼ばれるuビット固定パターンをv回繰り返すことで表現される。
【0130】
無線伝送フレーム解析手段a10からの各出力はフレーム単位で出力され、以降の処理はフレーム単位で実施される。また、以降の処理においても入力信号のフレーム時間長のサンプルに対応する値を単位入力および出力として処理がなされる。ビット割り当て導出手段a13において、n帯域分のグループ化スケールファクタ情報よりn帯域ごとのビット割り当てを導出し、ビット割り当て情報s17として出力する。ここで、(n+1)番目からk番目までの帯域の割り当て値は0、つまりビット割り当てなしとする。
【0131】
帯域分割信号導出手段a14において、ビット割り当て情報s17に基づいて再量子化信号s11を各分割帯域ごとに検出し、グループ化スケールファクタ情報s16をもとに帯域分割信号s18を導出し、出力する。帯域合成手段a15において、帯域分割信号s18を帯域合成し、復号出力信号s19を出力する。帯域合成処理は、符号化処理同様、ナイキスト周波数(fs/2)を全帯域とするk個の帯域で構成されている。ここで、kは任意の整数とし、MPEG1オーディオではk=32の帯域幅均等分割であるが、フィルタの構成手法に応じてk個の各分割帯域幅は予め決められた値であることを条件に、均等不均等のいずれをも選択し得るものとする。各帯域分割信号s18は、周波数変調の一種を用い、ベースバンド信号にダウンサンプリングされたものである。復号出力信号s19は、サンプリング周波数fsの逆数の時間間隔で出力され、振幅レベルは、量子化ビット数に応じて2値表現されるものである。
【0132】
無線伝送符号化方式の他の例を、図18に示す符号化方式ブロック図、図21に示す無線伝送符号化方式フレーム構成例、図20に示す復号方式ブロック図で説明する。図18に示す符号化方式ブロックで符号化処理が実施され、無線伝送フレーム構成手段a08において、無線伝送符号化出力信号s99が形成される。
【0133】
図18の無線伝送フレーム構成手段a08において、図21に示すように固定時間間隔hに1回、無線伝送付加情報syncだけで構成されたフレームを挿入する。図21におけるs03、s08は、図18に示す各情報と対応している。また、s03、s08の各情報における括弧でくくられた末尾数字は、各情報の時間経過を示すものであり、gは2以上の任意の整数である。時間間隔hは、無線伝送符号化フレーム長(図21における▲1▼)×gと表現できる。
【0134】
図20に示す復号処理について説明する。復号部の入力信号である復号入力信号s10は、図21に示す無線伝送符号化方式フレーム構成を持つ信号であり、無線伝送フレーム解析手段a10において図19の各情報を解析する。具体的には、まず固定時間間隔hで挿入されている、無線伝送付加情報syncのみで構成されたフレームを検出した後、図19のsyncに基づいて無線伝送符号化フレームおよび復号側クロックの同期捕捉をおこなった上で、ガードタイム内にダイバシティ切り替え、双方向切り替えなど無線伝送に必要な処理をおこない、スケールファクタ更新情報s03および再量子化信号s08を検出し、k帯域に変換したグループ化スケールファクタ情報s16および再量子化信号s11をそれぞれ出力する。
【0135】
グループ化スケールファクタ情報s16では、(n+1)番目からk番目までの帯域のスケールファクタ値は最大倍率、つまり信号振幅最小値を示す倍率に強制的に設定する。無線伝送付加情報syncのみで構成されたフレームの検出に関しては、hが固定時間間隔であることを利用して周期性を利用した処理を行う。該当フレーム検出処理後、全ての無線伝送付加情報を解析し、フレーム同期用信号、クロック同期用信号などの同期捕捉処理を充分おこなうことで、次フレーム以降の処理におけるフレーム同期およびクロック同期の各精度の向上をはかる。
【0136】
上記のように、本発明の第5の実施の形態では、無線伝送符号化方式を、符号化におけるフレーム長を伝送フレーム長とし、符号化時に受信側での同期捕捉用同期ワードなどの伝送に必要な情報を付加し、同期ワードにより符号化フレームの検出を同時におこなう構成としたので、無線伝送に用いられるサブバンド符号化におけるフレーム構成時に同期捕捉処理を実施して、システム全体の処理遅延時間を低減できる。
【0137】
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態は、復号処理部のデジタル信号に対してデータ補間処理をするサブバンド復号方式である。
【0138】
図22は、本発明の第6の実施の形態における復号方式のブロック図である。図22において、フレーム補間処理手段a16は、フレーム補間制御信号に基いて復号出力信号を補間する手段である。図23は、フレーム補間制御処理タイミングチャートである。
【0139】
上記のように構成された本発明の第6の実施の形態を、図22に示す復号方式ブロック図、図23に示すフレーム補間制御処理タイミングチャートで説明する。符号化および無線伝送処理が実施され、図22に示す復号処理部に、復号入力信号s10が入力される。復号入力信号s10は、図23に示す無線伝送符号化方式フレーム構成を持つ信号である。
【0140】
無線伝送フレーム解析手段a10において、図23の各情報を解析する。グループ化スケールファクタ情報s03、再量子化出力信号s08、無線伝送付加情報syncで構成されたフレームを検出した場合は、図23のsyncに基づいて、無線伝送符号化フレームおよび復号側クロックの同期捕捉をおこなった上で、ガードタイム内にダイバシティ切り替え、双方向切り替えなど無線伝送に必要な処理をおこない、スケールファクタ更新情報s03および再量子化信号s08を検出し、k帯域に変換したグループ化スケールファクタ情報s16および再量子化信号s11をそれぞれ出力する。
【0141】
グループ化スケールファクタ情報s16では、(n+1)番目からk番目までの帯域のスケールファクタ値は最大倍率、つまり信号振幅最小値を示す倍率に強制的に設定する。固定時間間隔hの無線伝送付加情報syncだけで構成されたフレームの検出に関しては、hが固定時間間隔であることを利用して、周期性を考慮した検出処理を行う。該当フレーム検出処理後、フレーム同期用信号、クロック同期用信号などの同期捕捉処理を充分おこなうことで、次フレーム以降の処理におけるフレーム同期およびクロック同期の各精度の向上をはかる。
【0142】
無線伝送フレーム解析手段a10において、固定時間間隔hの無線伝送付加情報syncだけで構成されたフレームであるか、そうでないかにより、フレーム補間制御信号s98を出力する。フレーム補間制御信号s98は、図23に示すように、無線伝送付加情報syncだけで構成されたフレームである場合には、フレーム補間命令を示すmuteを出力し、そうでない場合は、符号化処理信号直接出力命令を示すoutputを出力する。muteおよびoutputは、状態を表すための2値信号であり、1命令あたりの情報量は任意とする。各命令と復号入力信号のタイミングは、図23に示すとおりである。以降、帯域合成までの処理に関しては、本発明第5の実施の形態における復号方式と同様な処理が実施される。
【0143】
図22における帯域合成手段a15より出力される復号出力信号s19に対して、フレーム補間処理手段a16において、フレーム補間制御信号s98の命令に基づいて、フレーム補間処理を実施し、補間出力信号s97を出力する。具体的には、フレーム補間制御信号s98の命令がmuteの場合は、フレーム補間処理を実施し、outputの場合は、復号出力信号s19をそのまま出力する。また、フレーム補間処理は、一般的に用いられている音声補間処理を用い、図22に示す様に、デジタル処理部でのデジタル信号に対する補間処理である。
【0144】
データ補間処理をするサブバンド復号方式の他の例について、図24に示す復号方式ブロック図、図23に示すフレーム補間制御処理タイミングチャートで説明する。本発明の第5の実施の形態における符号化および無線伝送処理と同様な処理が実施され、図24に示す復号処理部に復号入力信号s10が入力される。復号入力信号s10は、図23に示す無線伝送符号化方式フレーム構成を持つ信号である。無線伝送フレーム解析手段a10において、図23の各情報を解析する。グループ化スケールファクタ情報s03、無線伝送付加情報sync再量子化出力信号s08で構成されたフレームを検出した場合は、図23のsyncに基づいて、無線伝送符号化フレームおよび復号側クロックの同期捕捉をおこなった上で、ガードタイム内にダイバシティ切り替え、双方向切り替えなど無線伝送に必要な処理をおこない、スケールファクタ更新情報s03および再量子化信号s08を検出し、k帯域に変換したグループ化スケールファクタ情報s16および再量子化信号s11をそれぞれ出力する。
【0145】
グループ化スケールファクタ情報s16では、(n+1)番目からk番目までの帯域のスケールファクタ値は最大倍率、つまり信号振幅最小値を示す倍率に強制的に設定する。固定時間間隔hの無線伝送付加情報syncだけで構成されたフレームを検出に関しては、hが固定時間間隔であることを利用して、周期性を考慮した検出処理を行う。該当フレーム検出処理後、フレーム同期用信号、クロック同期用信号などの同期捕捉処理を充分おこなうことで、次フレーム以降の処理におけるフレーム同期およびクロック同期の各精度の向上をはかる。
【0146】
無線伝送フレーム解析手段a10において、固定時間間隔hの無線伝送付加情報syncだけで構成されたフレームであるかそうでないかにより、フレーム補間制御信号s98を出力する。フレーム補間制御信号s95は、図23に示すように、無線伝送付加情報syncだけで構成されたフレームである場合には、フレーム補間命令を示すmuteを出力し、そうでない場合は、符号化処理信号直接出力命令を示すoutputを出力する。muteおよびoutputは、状態を表すための2値信号であり、1命令あたりの情報量は任意とする。各命令と復号入力信号のタイミングは図23に示すとおりである。以降、帯域合成までの処理に関しては、本発明第5の実施の形態における復号方式と同様な処理が実施される。
【0147】
図24における帯域合成手段a15より出力される復号出力信号s19に対して、デジタル−アナログ変換手段a17においてデジタル−アナログ変換する。デジタル−アナログ変換手段a17より出力されるアナログ出力信号s96に対し、フレーム補間処理手段a16において、フレーム補間制御信号s98の命令に基づいてフレーム補間処理を実施し、補間出力信号s97を出力する。具体的には、フレーム補間制御信号s98の命令がmuteの場合は、フレーム補間処理を実施し、outputの場合は、アナログ出力信号s19をそのまま出力する。フレーム補間処理は、一般的に用いられるフィルタリングなどの音声補間処理方式である。
【0148】
上記のように、本発明の第6の実施の形態では、サブバンド符号化方式を、復号処理部のデジタル信号に対してデータ補間処理をする構成としたので、1フレームのデータブランクが発生しても、ユーザーインターフェースレベルで検知されないようにすることができる。
【0149】
(第7の実施の形態)
本発明の第7の実施の形態は、符号化時に、BCH符号や畳み込み符号を利用して、誤り訂正符号化処理を実施するサブバンド符号化方式である。
【0150】
図25は、本発明の第7の実施の形態における符号化方式のブロック図である。図25において、誤り訂正符号化手段a09は、グループ化スケールファクタ情報に基いて再量子化出力信号の誤り訂正を行う手段である。
【0151】
上記のように構成された本発明の第7の実施の形態における符号化方式を、図25に示す符号化方式ブロック図、図26に示す復号方式ブロック図、図27に示す誤り訂正符号化処理フレーム構成図で説明する。本発明第5の実施の形態における符号化処理と同様な処理が、図25の再量子化手段a06まで実施され、グループ化スケールファクタ情報s03、再量子化出力信号s08が得られる。
【0152】
グループ化スケールファクタ情報s03、再量子化出力信号s08に対して、図28に示す対応関係で、誤り訂正符号化手段a09において誤り訂正符号化処理を実施し、誤り訂正符号化出力信号s95を出力する。誤り訂正符号化手段a09における誤り訂正符号には、ブロック符号、畳み込み符号、連接符号等が用いられる。また、図27に示すフレーム構成図では、s03、s08の順番で誤り訂正符号化処理が実施されているが、入力信号処理順序に関しては符号化部、復号部で共通であり、予め定められた順序であることを条件に順序は任意とする。
【0153】
無線伝送フレーム構成手段a08において、誤り訂正符号化出力信号s95に対して、図27に示すように、無線伝送付加情報syncを付加し、無線伝送フレームを構成した上で、無線伝送符号化出力信号s99として出力する。無線伝送付加情報syncには、フレーム同期用信号、クロック同期用信号などの同期捕捉用信号や、ダイバシティ切り替え、双方向切り替えなどで必要となるガードタイムなどの無線伝送に必要な情報が含まれている。通常のグループ化スケールファクタ情報s03、無線伝送付加情報sync、再量子化出力信号s08から構成される無線伝送フレームのフレーム同期用信号およびクロック同期用信号は同期ワードと呼ばれるuビット固定パターンをv回繰り返すことで表現される。
【0154】
図25の無線伝送符号化出力信号s99は、変調された後、伝送周波数の搬送波に乗せられて送信される。送信された電波は、受信システムにおいて受信され、ベースバンド周波数に変換された後、復調され、無線伝送符号化復号処理をおこなう。
【0155】
ここで、図26に示す復号処理について説明する。復号処理部の入力信号である復号入力信号s10に対し、無線伝送フレーム解析手段a10において、無線伝送付加情報syncの解析をおこない、無線伝送付加情報syncを除いた情報FECを誤り訂正符号化信号s94として出力する。具体的な処理としては、図27に示すsyncに基づいて、無線伝送符号化フレームおよび復号側クロックの同期捕捉をおこなった上で、ガードタイム内にダイバシティ切り替え、双方向切り替えなど無線伝送に必要な処理を実施する。誤り訂正符号化信号s94にもとづき、誤り訂正符号化復号手段a18において誤り訂正復号処理を実施し、スケールファクタフラグ情報s13、スケールファクタ更新情報s12および再量子化信号s11を検出したのち、各信号を出力する。誤り訂正符号化復号処理に関しては、誤り訂正符号化処理と対応した形で実施されることを条件とする。以降の復号処理に関しては、本発明第5の実施の形態における復号処理と同様な処理が実施される。
【0156】
異なる訂正能力をもつ2つの誤り訂正処理をする例を、図25に示す符号化方式ブロック図、図26に示す復号方式ブロック図、図28に示す誤り訂正符号化処理フレーム構成図で説明する。本実施の形態における符号化処理と同様な処理が、図25の再量子化手段a06まで実施され、グループ化スケールファクタ情報s03、再量子化出力信号s08が得られる。グループ化スケールファクタ情報s03、再量子化出力信号s08に対して、誤り訂正符号化手段a09において誤り訂正符号化処理を実施する。誤り訂正符号化手段a09における誤り訂正符号化処理は、図28のフレーム構成図に示すs03、s08の各情報に対して、それぞれ異なる訂正能力を持つ誤り訂正符号化処理を実施し、s03、s08に対応した形で誤り訂正符号語FEC1、FEC2をそれぞれ導出し、図28に示すフレームを構成した上で、誤り訂正符号化出力信号s95を出力する。異なる誤り訂正符号化処理に関しては、s03、s08の順番で強力な誤り訂正能力を持つものとする。これは、ビット割り当て情報の導出処理などに関して、s03、s08の順に情報が従属関係であるためである。ここで、誤り訂正符号化処理およびFEC1、FEC2の各誤り訂正符号語の順序に関しては、符号化部、復号部で共通であり、予め定められた順序であることを条件に順序は任意とする。
【0157】
無線伝送フレーム構成手段a08において、誤り訂正符号化出力信号s95に対して、図28に示すように、無線伝送付加情報syncを付加し、無線伝送フレームを構成した上で、無線伝送符号化出力信号s99として出力する。無線伝送付加情報syncには、フレーム同期用信号、クロック同期用信号などの同期捕捉用信号や、ダイバシティ切り替え、双方向切り替えなどで必要となるガードタイムなどの無線伝送に必要な情報が含まれている。
【0158】
図25の無線伝送符号化出力信号s99は、変調された後、伝送周波数の搬送波に乗せられて送信される。送信された電波は、受信システムにおいて受信され、ベースバンド周波数に変換された後、復調され、無線伝送符号化復号処理をおこなう。
【0159】
ここで、図26に示す復号処理について説明する。復号処理部の入力信号である復号入力信号s10に対し、無線伝送フレーム解析手段a10において、無線伝送付加情報syncの解析をおこない、無線伝送付加情報syncを除いた情報FECを、誤り訂正符号化信号s94として出力する。具体的な処理としては、図27に示すsyncに基づいて、無線伝送符号化フレームおよび復号側クロックの同期捕捉をおこなった上で、ガードタイム内にダイバシティ切り替え、双方向切り替えなど無線伝送に必要な処理を実施する。誤り訂正符号化信号s94にもとづき、誤り訂正符号化復号手段a18において、図28におけるFEC1、FEC2の各誤り訂正符号語に対して、それぞれ訂正能力の異なる誤り訂正復号処理を実施し、グループ化スケールファクタ情報s16および再量子化信号s11を検出したのち、各信号を出力する。各訂正能力の異なる誤り訂正符号化復号処理に関しては、誤り訂正符号化処理と対応した復号処理が実施されることを条件とする。
【0160】
BCH符号を利用する例を、図29に示す符号化方式ブロック図、図30に示す復号方式ブロック図、図31に示す誤り訂正符号化処理フレーム構成図で説明する。本発明第7の実施の形態における符号化処理と同様な処理が、図29の再量子化手段a06まで実施され、グループ化スケールファクタ情報s03、再量子化出力信号s08が得られる。
【0161】
グループ化スケールファクタ情報s03、再量子化出力信号s08に対して、BCH符号化手段a99においてBCH符号化処理を実施する。BCH符号化手段a99におけるBCH符号化処理は、図31のフレーム構成図に示すs03、s08の各情報に対して、それぞれ異なる訂正能力を持つBCH符号化処理を実施する。s03、s08に対応した形でBCH符号語BCH1、BCH2をそれぞれ導出し、図31に示すフレームを構成した上で、BCH符号化出力信号s93を出力する。異なるBCH符号化処理に関しては、s03、s08の順番で強力な誤り訂正能力を持つものとする。これはビット割り当て情報の導出処理などに関して、s03、s08の順に情報が従属関係であるためである。ここで、BCH符号化処理およびBCH1、BCH2の各BCH符号語の順序に関しては、符号化部、復号部で共通であり、予め定められた順序であることを条件に順序は任意とする。
【0162】
無線伝送フレーム構成手段a08において、BCH符号化出力信号s93に対して、図31に示すように、無線伝送付加情報syncを付加し、無線伝送フレームを構成した上で、無線伝送符号化出力信号s99として出力する。
【0163】
図29の無線伝送符号化出力信号s99は、変調された後、伝送周波数の搬送波に乗せられて送信される。送信された電波は受信システムにおいて受信され、ベースバンド周波数に変換された後、復調され無線伝送符号化復号処理をおこなう。
【0164】
ここで、図30に示す復号処理について説明する。復号処理部の入力信号である復号入力信号s10に対し、無線伝送フレーム解析手段a10において、無線伝送付加情報syncの解析をおこない、無線伝送付加情報syncを除いた情報BCH1、BCH2をBCH符号化信号s92として出力する。具体的な処理としては、図31に示すsyncに基づいて、無線伝送符号化フレームおよび復号側クロックの同期捕捉をおこなった上で、ガードタイム内にダイバシティ切り替え、双方向切り替えなど無線伝送に必要な処理を実施する。BCH符号化信号s92にもとづき、BCH符号化復号手段a98において、図31におけるBCH1、BCH2の各BCH符号語に対して、それぞれ訂正能力の異なるBCH復号処理を実施し、グループ化スケールファクタ情報s16および再量子化信号s11を検出したのち、各信号を出力する。各訂正能力の異なるBCH符号化復号処理に関しては、BCH符号化処理と対応した復号処理が実施されることを条件とする。
【0165】
畳み込み符号を使用した符号化方式を、図32に示す符号化方式ブロック図、図33に示す復号方式ブロック図、図34に示す誤り訂正符号化処理フレーム構成図で説明する。符号化処理が、図32の再量子化手段a06まで実施され、グループ化スケールファクタ情報s03、再量子化出力信号s08が得られる。
【0166】
グループ化スケールファクタ情報s03、再量子化出力信号s08に対して、畳み込み符号化手段a97において、畳み込み符号化処理を実施する。畳み込み符号化手段a97における畳み込み符号化処理は、図34のフレーム構成図に示すs03、s08の各情報に対して、それぞれ異なる訂正能力を持つ畳み込み符号化処理を実施し、s03、s08に対応した形で畳み込み符号語CNV1、CNV2をそれぞれ導出し、図34に示すフレームを構成した上で、畳み込み符号化出力信号s91を出力する。異なる畳み込み符号化処理に関しては、s03、s08の順番で強力な誤り訂正能力を持つものとする。これは、ビット割り当て情報の導出処理などに関して、s03、s08の順に情報が従属関係であるためである。ここで、畳み込み符号化処理およびCNV1、CNV2の各畳み込み符号語の順序に関しては、符号化部、復号部で共通であり、予め定められた順序であることを条件に順序は任意とする。
【0167】
無線伝送フレーム構成手段a08において、畳み込み符号化出力信号s91に対して、図34に示すように、無線伝送付加情報syncを付加し、無線伝送フレームを構成した上で、無線伝送符号化出力信号s99として出力する。
【0168】
図32の無線伝送符号化出力信号s99は、変調された後、伝送周波数の搬送波に乗せられて送信される。送信された電波は、受信システムにおいて受信され、ベースバンド周波数に変換された後、復調され、無線伝送符号化復号処理をおこなう。
【0169】
ここで、図33に示す復号処理について説明する。復号処理部の入力信号である復号入力信号s10に対し、無線伝送フレーム解析手段a10において無線伝送付加情報syncの解析をおこない、無線伝送付加情報syncを除いた情報CNV1、CNV2を畳み込み符号化信号s90として出力する。具体的な処理としては、図34に示すsyncに基づいて、無線伝送符号化フレームおよび復号側クロックの同期捕捉をおこなった上で、ガードタイム内にダイバシティ切り替え、双方向切り替えなど無線伝送に必要な処理を実施する。畳み込み符号化信号s90にもとづき、畳み込み符号化復号手段a96において、図34におけるCNV1、CNV2の各畳み込み符号化符号語に対して、それぞれ訂正能力の異なる畳み込み符号化復号処理を実施し、グループ化スケールファクタ情報s16および再量子化信号s11を検出したのち、各信号を出力する。各訂正能力の異なる畳み込み符号化復号処理に関しては、畳み込み符号化処理と対応した復号処理が実施されることを条件とする。
【0170】
訂正能力の異なる2つの誤り訂正符号を利用する例を、図25に示す符号化方式ブロック図、図26に示す復号方式ブロック図、図35に示す誤り訂正符号化処理フレーム構成図で説明する。本実施の形態における符号化処理と同様な処理が、図25の再量子化手段a06まで実施され、グループ化スケールファクタ情報s03、再量子化出力信号s08が得られる。グループ化スケールファクタ情報s03、再量子化出力信号s08に対して、誤り訂正符号化手段a09において誤り訂正符号化処理を実施する。誤り訂正符号化手段a09における誤り訂正符号化処理は、図35のフレーム構成図に示すs03、s08の各情報に対してそれぞれ2方式の誤り訂正符号化処理を実施し、s03、s08に対応した形で誤り訂正符号語FECA、FECBをそれぞれ導出し,図35に示すフレームを構成した上誤り訂正符号化出力信号s95を出力する。異なる誤り訂正符号化処理に関しては、ブロック符号化、畳み込み符号化等のうち2つの異なる符号化方式にて処理を実施し、s03、s08の順番で強力な誤り訂正能力を持つものとする。訂正能力の理由はビット割り当て情報の導出処理などに関して、s03、s08の順に情報が従属関係であるためである。ここで、誤り訂正符号化処理およびFECA、FECBの各誤り訂正符号語の順序に関しては、符号化部、復号部で共通であり、予め定められた順序であることを条件に順序は任意とする。
【0171】
図32の無線伝送符号化出力信号s99は、変調された後、伝送周波数の搬送波に乗せられて送信される。送信された電波は、受信システムにおいて受信され、ベースバンド周波数に変換された後、復調され、無線伝送符号化復号処理をおこなう。
【0172】
ここで、図26に示す復号処理について説明する。復号処理部の入力信号である復号入力信号s10に対し、無線伝送フレーム解析手段a10において、無線伝送付加情報syncの解析をおこない、無線伝送付加情報syncを除いた情報FECA、FECBを誤り訂正符号化信号s94として出力する。具体的な処理としては、図35に示すsyncに基づいて、無線伝送符号化フレームおよび復号側クロックの同期捕捉をおこなった上で、ガードタイム内にダイバシティ切り替え、双方向切り替えなど無線伝送に必要な処理を実施する。誤り訂正符号化信号s94にもとづき、誤り訂正符号化復号手段a18において、図35におけるFECA、FECBの各誤り訂正符号化符号語に対して、それぞれ異なる方式の誤り訂正符号化復号処理を実施し、スケールファクタ情報s16および再量子化信号s11を検出したのち、各信号を出力する。各方式の異なる誤り訂正符号化復号処理に関しては、誤り訂正符号化処理と対応した復号処理が実施されることを条件とする。
【0173】
畳み込み符号とBCH符号を利用する例を、図25に示す符号化方式ブロック図、図26に示す復号方式ブロック図、図36に示す誤り訂正符号化処理フレーム構成図で説明する。本実施の形態における符号化処理と同様な処理が、図25の再量子化手段a06まで実施されグループ化スケールファクタ情報s03、再量子化出力信号s08が得られる。グループ化スケールファクタ情報s03、再量子化出力信号s08に対して、誤り訂正符号化手段a09において、誤り訂正符号化処理を実施する。誤り訂正符号化手段a09における誤り訂正符号化処理は、図36のフレーム構成図に示すs03、s08の各情報に対して、畳み込み符号化とBCH符号化の2つの誤り訂正符号化処理を実施し、s03、s08に対応した形で誤り訂正符号語CNV1、BCH1をそれぞれ導出し、図36に示すフレームを構成した上、誤り訂正符号化出力信号s95を出力する。誤り訂正符号化処理に関して、図36の例では、s03に対しては畳み込み符号化、s08に対してはBCH符号化の各処理処理を実施し、各符号語CNV1、BCH1を導出しているが、これら2方式の組み合わせおよび訂正能力に関しては、予め符号化−復号処理間で統一されていることを条件に任意とする。ただし、s03、s08の順番で強力な誤り訂正能力を持つものとする。訂正能力の理由は、ビット割り当て情報の導出処理などに関して、s03、s08の順に情報が従属関係であるためである。また、図36のs95およびs99におけるCNV1、BCH1の各誤り訂正符号語の順序に関しては、符号化部、復号部で共通であり、予め定められた順序であることを条件に順序は任意とする。
【0174】
図32の無線伝送符号化出力信号s99は、変調された後、伝送周波数の搬送波に乗せられて送信される。送信された電波は、受信システムにおいて受信され、ベースバンド周波数に変換された後、復調され、無線伝送符号化復号処理をおこなう。
【0175】
ここで、図26に示す復号処理について説明する。復号処理部の入力信号である復号入力信号s10に対し、無線伝送フレーム解析手段a10において無線伝送付加情報syncの解析をおこない、無線伝送付加情報syncを除いた情報CNV1、BCH1を誤り訂正符号化信号s94として出力する。具体的な処理としては、図36に示すsyncに基づいて、無線伝送符号化フレームおよび復号側クロックの同期捕捉をおこなった上で、ガードタイム内にダイバシティ切り替え、双方向切り替えなど無線伝送に必要な処理を実施する。誤り訂正符号化信号s94にもとづき、誤り訂正符号化復号手段a18において、図36におけるCNV1,BCH1の各誤り訂正符号化符号語に対して、それぞれ異なる方式の誤り訂正符号化復号処理を実施し、グループ化スケールファクタ情報s16および再量子化信号s11を検出したのち、各信号を出力する。BCH符号化および畳み込み符号化の各方式の復号処理に関しては、誤り訂正符号化処理と対応した復号処理が実施されることを条件とする。
【0176】
畳み込み符号とBCH符号を利用する他の例を、図25に示す符号化方式ブロック図、図26に示す復号方式ブロック図、図37に示す誤り訂正符号化処理フレーム構成図で説明する。符号化処理が図25の再量子化手段a06まで実施され、グループ化スケールファクタ情報s03、再量子化出力信号s08が得られる。グループ化スケールファクタ情報s03、再量子化出力信号s08の一部の情報であるs08aに対して、誤り訂正符号化手段a09において、誤り訂正符号化処理を実施する。誤り訂正符号化手段a09における誤り訂正符号化処理は、図37のフレーム構成図に示すs03、s08aの各情報に対して、畳み込み符号化とBCH符号化の2つの誤り訂正符号化処理を実施し、s03、s08aに対応した形で誤り訂正符号語CNV1、BCH1をそれぞれ導出し、図37に示すフレームを構成した上、誤り訂正符号化出力信号s95を出力する。ここで、s08a、s08bは以下に示す関係が成り立つ。
(s08の情報量)=(s08aの情報量)+(s08bの情報量)
【0177】
誤り訂正符号化処理に関して、図37の例では、s03に対しては畳み込み符号化、s08aに対してはBCH符号化の各処理処理を実施し、各符号語CNV1、BCH1を導出しているが、これら2方式の組み合わせおよび訂正能力に関しては、予め符号化−復号処理間で統一されていることを条件に任意とする。ただし、s03、s08aの順番で強力な誤り訂正能力を持つものとする。訂正能力の理由は、ビット割り当て情報の導出処理などに関して、s03、s08の順に情報が従属関係であるためである。また、図37のs95およびs99におけるCNV1、BCH1の各誤り訂正符号語の順序に関しては、符号化部、復号部で共通であり、予め定められた順序であることを条件に順序は任意とする。
【0178】
無線伝送フレーム構成手段a08において、誤り訂正符号化出力信号s95に対して、図37に示すように、無線伝送付加情報syncを付加し、無線伝送フレームを構成した上で、無線伝送符号化出力信号s99として出力する。
【0179】
図32の無線伝送符号化出力信号s99は、変調された後、伝送周波数の搬送波に乗せられて送信される。送信された電波は、受信システムにおいて受信され、ベースバンド周波数に変換された後、復調され、無線伝送符号化復号処理をおこなう。
【0180】
ここで、図26に示す復号処理について説明する。復号処理部の入力信号である復号入力信号s10に対し、無線伝送フレーム解析手段a10において、無線伝送付加情報syncの解析をおこない、無線伝送付加情報syncを除いた情報CNV1、BCH1、s08bを、誤り訂正符号化信号s94として出力する。具体的な処理としては、図37に示すsyncに基づいて、無線伝送符号化フレームおよび復号側クロックの同期捕捉をおこなった上で、ガードタイム内にダイバシティ切り替え、双方向切り替えなど無線伝送に必要な処理を実施する。誤り訂正符号化信号s94にもとづき、誤り訂正符号化復号手段a18において、図37におけるCNV1、BCH1の各誤り訂正符号化符号語に対して、BCH符号化、畳み込み符号化それぞれの誤り訂正符号化復号処理を実施し、グループ化スケールファクタ情報s16および再量子化信号s11を検出したのち、各信号を出力する。BCH符号化および畳み込み符号化の各方式の復号処理に関しては、誤り訂正符号化処理と対応した復号処理が実施されることを条件とする。
【0181】
上記のように、本発明の第7の実施の形態では、サブバンド符号化方式を、符号化時に、BCH符号や畳み込み符号を利用して、誤り訂正符号化処理を実施する構成としたので、フレーム構成時に誤り訂正処理を実施して、システム全体の処理遅延時間を低減できる。
【0182】
(第8の実施の形態)
本発明の第8の実施の形態は、再量子化出力信号を、符号誤りによる影響を考慮した形で並び替えるサブバンド符号化方式である。
【0183】
本発明の第8の実施の形態を、図25に示す符号化方式ブロック図、図26に示す復号方式ブロック図、図37に示す誤り訂正符号化処理フレーム構成図で説明する。図25における符号化処理の誤り訂正符号化手段a09において、入力される再量子化出力信号s08を、符号誤りに対する重み付けをするために並び替える。具体的には、再量子化出力信号s08を、第1番目から第n番目の分割帯域の順で、再量子化出力信号におけるMSBを並べ、以降同様に、LSBまで並べていく。並び替え処理において、該当ビットにビット割り当てがない場合は、該当ビットは飛ばすこととする。並び替え処理により、再量子化出力信号s08を、符号誤りに対する重み付けに順じて誤り訂正をかけることが可能となる。誤り訂正符号化復号処理については、図26の誤り訂正符号化復号手段a18において、並び替え処理を考慮して再量子化信号s11を導出する。
【0184】
上記のように、本発明の第8の実施の形態では、サブバンド符号化方式を、再量子化出力信号を、符号誤りによる影響を考慮した形で並び替える構成としたので、ユーザーインターフェースレベルでの符号誤りによる劣化を低減することができる。
【0185】
(第9の実施の形態)
本発明の第9の実施の形態は、符号誤りビット数がしきい値以上である場合には、フレーム補間処理を行い、そうでない場合は、符号化処理信号を直接出力する復号方式である。
【0186】
図38は、本発明の第9の実施の形態における復号方式のブロック図である。図38において、フレーム補間処理手段a16は、誤り検出信号に基いてアナログ出力信号の補間処理を行なう手段である。
【0187】
上記のように構成された本発明の第9の実施の形態における復号方式を、図38に示す復号方式ブロック図、図27に示す誤り訂正符号化符号化処理フレーム構成図で説明する。本発明の実施の形態における符号化および無線伝送処理と同様な処理が実施され、図38に示す復号処理部に復号入力信号s10が入力される。復号入力信号s10は、図27に示す無線伝送符号化出力信号s99と同様な無線伝送符号化方式フレーム構成を持つ信号であり、無線伝送フレーム解析手段a10において、図27の無線伝送付加情報syncを検出する。
【0188】
検出したsyncに基づいて、無線伝送符号化フレームおよび復号側クロックの同期捕捉をおこなった上で、ガードタイム内にダイバシティ切り替え、双方向切り替えなど無線伝送に必要な処理をおこない、無線伝送付加情報syncを除いた情報FECを、誤り訂正符号化信号s94として出力する。誤り訂正符号化信号s94にもとづき、誤り訂正符号化復号手段a18において、誤り訂正符号化符号語FECに対して誤り訂正符号化復号処理を実施し、グループ化スケールファクタ情報s16および再量子化信号s11を検出したのち、各信号を出力する。
【0189】
誤り訂正符号化処理に用いられる誤り符号符号化方式は、畳み込み符号化、BCH符号化など、予め符号化−復号処理において統一されていることを条件に任意とする。同様に、1つもしくは2つ以上の誤り訂正符号化処理、1つもしくは2つ以上の誤り訂正方式による符号化処理、誤り訂正符号化の訂正能力、誤り訂正符号化処理を実施しない部分を持つ符号化処理に関しても、予め符号化−復号処理において統一されていることを条件に任意とする。
【0190】
誤り訂正符号化復号手段a18において、1フレームにおける符号誤りビット数を検出し、符号誤りビット数が、予め定められたしきい値以上であるか否かを判断して、誤り検出信号s89を出力する。誤り検出信号s89は、符号誤りビット数がしきい値以上である場合には、フレーム補間処理を要求する命令となる。そうでない場合は、符号化処理信号直接出力を要求する命令となる。誤り検出信号s89は、状態を表すための2値信号であり、1命令あたりの情報量は任意とする。以降、帯域合成までの処理に関しては、本発明の実施の形態における復号方式と同様な処理が実施される。
【0191】
図38における帯域合成手段a15より出力される復号出力信号s19に対して、フレーム補間処理手段a16において、誤り検出信号s89の命令に基づいて、フレーム補間処理を実施し、補間出力信号s97を出力する。具体的には、誤り検出信号s89の命令がフレーム補間処理要求の場合は、フレーム補間処理を実施し、符号化処理信号直接出力要求の場合は、復号出力信号s19をそのまま出力する。また、フレーム補間処理は、一般的に用いられている音声補間処理を用い、図38に示す様に、デジタル処理部でのデジタル信号に対する補間処理とする。
【0192】
フレーム補間処理の他の例を、図39に示す復号方式ブロック図、図27に示す誤り訂正符号化符号化処理フレーム構成図で説明する。本発明の実施の形態における符号化および無線伝送処理と同様な処理が実施され、図39に示す復号処理部に復号入力信号s10が入力される。復号入力信号s10は、図27に示す無線伝送符号化出力信号s99と同様な無線伝送符号化方式フレーム構成を持つ信号であり、無線伝送フレーム解析手段a10において、図27の無線伝送付加情報syncを検出する。検出したsyncに基づいて、無線伝送符号化フレームおよび復号側クロックの同期捕捉をおこなった上で、ガードタイム内にダイバシティ切り替え、双方向切り替えなど無線伝送に必要な処理をおこない、無線伝送付加情報syncを除いた情報FECを、誤り訂正符号化信号s94として出力する。
【0193】
誤り訂正符号化信号s94にもとづき、誤り訂正符号化復号手段a18において、誤り訂正符号化符号語FECに対して、誤り訂正符号化復号処理を実施し、グループ化スケールファクタ情報s16および再量子化信号s11を検出したのち、各信号を出力する。誤り訂正符号化処理に用いられる誤り符号符号化方式は、畳み込み符号化、BCH符号化など、予め符号化−復号処理において統一されていることを条件に任意とする。同様に、1つもしくは2つ以上の誤り訂正符号化処理、1つもしくは2つ以上の誤り訂正方式による符号化処理、誤り訂正符号化の訂正能力、誤り訂正符号化処理を実施しない部分を持つ符号化処理に関しても、予め符号化−復号処理において統一されていることを条件に任意とする。
【0194】
誤り訂正符号化復号手段a18において、1フレームにおける符号誤りビット数を検出し、符号誤りビット数が予め定められたしきい値以上であるか否かを判断して、誤り検出信号s89を出力する。誤り検出信号s89は、符号誤りビット数がしきい値以上である場合には、フレーム補間処理を要求する命令となる。そうでない場合は、符号化処理信号直接出力を要求する命令となる。誤り検出信号s89は、状態を表すための2値信号であり、1命令あたりの情報量は任意とする。以降、帯域合成までの処理に関しては、本発明の実施の形態における復号方式と同様な処理が実施される。
【0195】
図39における帯域合成手段a15より出力される復号出力信号s19に対して、デジタル−アナログ変換手段a17においてデジタル−アナログ変換する。デジタル−アナログ変換手段a17より出力されるアナログ出力信号s96に対し、フレーム補間処理手段a16において、フレーム補間制御信号s98の命令に基づいて、フレーム補間処理を実施し、補間出力信号s97を出力する。具体的には、誤り検出信号s89の命令がフレーム補間処理要求の場合は、フレーム補間処理を実施し、アナログ出力信号直接出力要求の場合は、アナログ出力信号s96をそのまま出力する。フレーム補間処理は、一般的に用いられるフィルタリングなどの音声補間処理方式とする。
【0196】
上記のように、本発明の第9の実施の形態では、復号方式を、符号誤りビット数がしきい値以上である場合には、フレーム補間処理を行い、そうでない場合は、符号化処理信号を直接出力する構成としたので、訂正できない誤りが無線伝送で発生しても、ユーザーインターフェースレベルでは気づかない程度に修復することができる。
【0197】
(第10の実施の形態)
本発明の第10の実施の形態は、符号化のフレーム構成時にインターリーブ処理を、復号処理の無線伝送フレーム解析時にデインターリーブ処理を実施する符号化方式である。
【0198】
本発明の第10の実施の形態を、図25、29、32、38に示す符号化方式ブロック図、図26、30、33、39に示す復号方式ブロック図で説明する。符号化処理に関しては、図25、29、32、38に示す符号化方式ブロック図の無線伝送フレーム構成手段a08において、誤り訂正符号化処理後の符号化出力信号に対してインターリーブ処理を実施し、無線伝送付加情報syncを付加した後、無線伝送符号化出力信号s99として出力する。インターリーブ処理に関しては、一般的なストレートインターリーブやクロスインターリーブを用い、メモリ、バッファ等から構成される手段を利用するものである。
【0199】
復号処理に関しては、図26、30、33、39に示す復号方式ブロック図の無線伝送フレーム解析手段a10において、復号入力信号s10に対して無線伝送付加情報syncを検出、解析した後、デインターリーブ処理を実施し、さらに、デインターリーブ処理後の情報を、誤り訂正符号化復号処理の入力信号として出力する。ストレート、クロス等のインターリーブ方式、ロー、カラムのビット数に関しては、符号化−復号処理部において統一されており、以下の条件を満足することを条件に任意とする。
(ロービット数×カラムビット数)
≦(無線伝送符号化出力信号s99の情報量−無線伝送付加情報syncの情報量)
【0200】
上記のように、本発明の第10の実施の形態では、符号化方式を、符号化のフレーム構成時にインターリーブ処理を、復号処理の無線伝送フレーム解析時にデインターリーブ処理を実施する構成としたので、無線伝送に用いられるサブバンド符号化におけるフレーム構成時にインターリーブ処理を実施して、システム全体の処理遅延時間を低減できる。
【0201】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明では、サブバンド符号化方式を、符号化入力信号の帯域分割をおこない帯域分割信号を出力する帯域分割手段と、帯域分割信号の各信号出力レベルに応じてスケールファクタを導出するスケールファクタ導出手段と、スケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を計算するビット割り当て導出手段と、帯域分割信号とスケールファクタ情報およびビット割り当て情報に基づいて再量子化をおこない再量子化出力信号を出力する再量子化手段と、再量子化出力信号とスケールファクタ情報を基に符号化フレームを構成し符号化出力信号を出力するフレーム構成手段と、可聴帯域の上限周波数に基づいて再量子化信号の分割帯域数を制限する手段とを具備する構成としたので、アプリケーションに応じて処理上限周波数を設定し、符号化処理において処理する分割帯域を制限することにより、サブバンド符号化における符号化ビットレートおよび符号化処理量を共に低減することができるという効果が得られる。
【0202】
また、サブバンド復号方式を、サブバンド符号化信号を復号入力信号としてフレーム同期を取った上で再量子化信号とスケールファクタ情報を検出し出力するフレーム解析手段と、スケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を導出するビット割り当て導出手段と、スケールファクタ情報およびビット割り当て情報に基づいて再量子化信号より帯域分割信号を導出する帯域分割信号導出手段と、帯域分割信号より帯域合成をおこなう帯域合成手段とを具備する構成としたので、アプリケーションに応じて処理上限周波数を設定し、復号処理において処理する分割帯域を制限することにより、サブバンド符号化復号処理における処理量を低減できるという効果が得られる。
【0203】
また、スケールファクタ情報を基にグループ化スケールファクタ情報を導出するグループ化スケールファクタ情報導出手段と、グループ化スケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を導出し出力するビット割り当て導出手段と、グループ化スケールファクタ情報を基に帯域分割信号を再量子化し再量子化出力信号を出力する再量子化手段と、グループ化スケールファクタ情報と再量子化出力信号より符号化出力信号を生成するフレーム構成手段と、分割帯域をグループ化した上でスケールファクタ情報を導出する手段とを備えたので、分割帯域をグループ化した上でスケールファクタ情報を導出することで、サブバンド符号化における符号化ビットレートおよび符号化処理量を共に低減できるという効果が得られる。
【0204】
また、サブバンド符号化信号を復号入力信号としてフレーム同期を取った上で再量子化信号とグループ化スケールファクタ情報を検出し出力するフレーム解析手段と、グループ化スケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を導出するビット割り当て導出手段と、グループ化スケールファクタ情報とビット割り当て情報と再量子化信号を基に帯域分割信号を導出する帯域分割信号導出手段とを備えたので、分割帯域をグループ化した上でスケールファクタ情報を導出することで、サブバンド符号化復号処理における符号化処理量を低減できるという効果が得られる。
【0205】
また、((符号化入力信号サンプリング周波数/2)/(帯域分割数)×(上限周波数分割帯域番号))≧(アプリケーション上の上限周波数)を満足する最も小さい整数に基づいて上限周波数分割帯域番号を決定して符号化処理上限周波数を設定する手段を設けたので、サブバンド符号化における符号化ビットレートおよび符号化処理量を共に低減できるという効果が得られる。
【0206】
また、(サンプリング周波数)/2の帯域内を32の分割帯域に分けて処理する場合に、スケールファクタ情報を6〜20帯域群にグループ化して処理する手段を設けたので、サブバンド符号化における符号化ビットレートおよび符号化処理量を共に低減できるという効果が得られる。
【0207】
また、符号化フレーム長を(分割帯域数)/(サンプリング周波数)にする手段を設けたので、サブバンド符号化、復号処理における処理遅延時間を低減できるという効果が得られる。
【0208】
また、符号化フレーム長を(分割帯域数)×2/(サンプリング周波数)にする手段を設けたので、サブバンド符号化、復号処理における処理遅延時間を低減できるという効果が得られる。
【0209】
また、ビット割り当て導出手段に、各分割帯域ごとにスケールファクタ情報とグループ化された帯域内における最小可聴曲線の最小値との比を求める手段と、最小可聴値を考慮した全帯域のエネルギー比率に基づいてビット割り当て情報を導出する手段とを設けたので、サブバンド符号化、復号処理のビット割り当て情報の導出における処理量を低減できるという効果が得られる。
【0210】
また、ビット割り当て導出手段に、各分割帯域ごとにスケールファクタ情報とグループ化された帯域内における最小可聴曲線の平均値との比を求める手段と、最小可聴値を考慮した全帯域のエネルギー比率に基づいてビット割り当て情報を導出する手段とを設けたので、サブバンド符号化、復号処理のビット割り当て情報の導出における処理量を低減できるという効果が得られる。
【0211】
また、ビット割り当て導出手段に、ビット割り当て情報の整数化処理において小数点以下切り捨てにより発生する割り当て可能な余りビットを、エネルギー比率における小数点以下の値の大きい帯域順に割り当てていく手段を設けたので、サブバンド符号化、復号処理のビット割り当て情報の導出における符号化ビットの有効利用および処理量低減ができるという効果が得られる。
【0212】
また、ビット割り当て情報導出手段に、周波数領域における重み付け係数をかけた状態でビット割り当て情報を導出する手段を設けたので、サブバンド符号化、復号処理のビット割り当て情報の導出における符号化ビットの有効利用と処理量低減と音質向上ができるという効果が得られる。
【0213】
また、ビット割り当て情報導出手段に、各分割帯域のスケールファクタ情報ごとの重み付け係数をかけた状態でビット割り当て情報を導出する手段を設けたので、サブバンド符号化、復号処理のビット割り当て情報の導出における符号化ビットの有効利用と処理量低減と音質向上ができるという効果が得られる。
【0214】
また、符号化におけるフレーム長を伝送フレーム長とする手段と、符号化時に同期ワードなどの伝送に必要な情報を付加する手段とを設けたので、符号化方式を無線伝送に用いた場合の伝送路符号化および復号処理におけるバッファリング時間を短縮した上で符号化ビットレートを低減できるという効果が得られる。
【0215】
また、フレーム内の全ての情報が同期捕捉用同期ワードであるフレームを一定の時間間隔ごとに伝送する手段を設けたので、符号化方式を無線伝送に用いた場合の伝送誤りによるスケールファクタ情報劣化からの復帰時間を短縮できるという効果が得られる。
【0216】
また、一定の時間間隔で送られてくる同期捕捉用同期ワードのみで構成されるフレームをミュート処理する手段と、データ補間処理を復号処理部のデジタル信号に対して実施する手段とを設けたので、符号化および復号方式により発生する1フレーム分のデータブランクをユーザーインターフェースレベルで検知されないようにできるという効果が得られる。
【0217】
また、一定の時間間隔で送られてくる同期捕捉用同期ワードのみで構成されるフレームをミュート処理する手段と、データ補間処理を復号処理部のアナログ信号に対して実施する手段とを設けたので、符号化および復号方式により発生する1フレーム分のデータブランクをユーザーインターフェースレベルで検知されないようにできるという効果が得られる。
【0218】
また、符号化時に誤り訂正符号化処理を実施する手段を設けたので、符号化方式を無線伝送に用いた場合の伝送誤りを低減し、かつシステムの処理量を軽減できるという効果が得られる。
【0219】
また、符号化フレームを構成する各情報の誤り耐性に応じて訂正能力の異なる誤り訂正符号化処理を実施する手段を設けたので、符号化方式を無線伝送に用いた場合の伝送誤りを低減し、かつ符号化ビットレートの低減できるという効果が得られる。
【0220】
また、BCH符号を用いる手段を設けたので、符号化方式を無線伝送に用いた場合の伝送誤りを低減し、かつ符号化ビットレートの低減できるという効果が得られる。
【0221】
また、畳み込み符号を用いる手段を設けたので、符号化方式を無線伝送に用いた場合の伝送誤りを低減し、かつ符号化ビットレートの低減できるという効果が得られる。
【0222】
また、符号化フレームを構成する各情報の誤り耐性に応じて異なる誤り訂正符号を用いる誤り訂正符号化処理手段を設けたので、符号化方式を無線伝送にいた場合の伝送誤りを低減し、かつ符号化ビットレートの低減できるという効果が得られる。
【0223】
また、BCH符号と畳み込み符号で実現する手段を設けたので、符号化方式を無線伝送に用いた場合の伝送誤りを低減し、かつ符号化ビットレートの低減できるという効果が得られる。
【0224】
また、符号化フレームにおける情報の重み付けに応じてフレーム内に誤り訂正符号化しないビットを設けたので、符号化ビットレートを低減できるという効果が得られる。
【0225】
また、再量子化信号を符号誤りによる影響を考慮した形で並び替える手段を設けたので、ユーザーインターフェースレベルでの符号誤りによる劣化を低減できるという効果が得られる。
【0226】
また、誤り訂正符号化復号手段で検出される1フレーム当たりの誤りビット数に応じて、該当フレームのミュート処理を行う手段と、データ補間処理を復号処理部のデジタル信号に対して実施する手段とを設けたので、無線伝送で発生する符号誤りをユーザーインターフェースレベルで検知されないようにできるという効果が得られる。
【0227】
また、誤り訂正符号化復号手段で検出される1フレーム当たりの誤りビット数に応じて、該当フレームのミュート処理を行う手段と、データ補間処理を復号処理部のアナログ信号に対して実施する手段とを設けたので、無線伝送で発生する符号誤りをユーザーインターフェースレベルで検知されないようにできるという効果が得られる。
【0228】
また、符号化のフレーム構成時にインターリーブ処理を行う手段を設けたので、無線伝送に用いた場合のバースト的な伝送誤りを低減し、かつインターリーブ処理時のバッファリングによる遅延時間を低減できるという効果が得られる。
【0229】
また、復号処理の無線伝送フレーム解析時にデインターリーブ処理を実施する手段を設けたので、符号化方式を無線伝送に用いた場合のバースト的な伝送誤りを低減し、かつインターリーブ処理時のバッファリングによる遅延時間を低減できるという効果が得られる。
【0230】
したがって、高品質な音楽や音声等を高効率で伝送する必要のある装置において、低遅延と低符号化ビットレートを両立させた伝送が実現でき、処理量の低減に伴い、小型化低消費電力化が実現でき、情報量の多い高品質な音楽や音声等を記録するために圧縮処理をおこなう場合の待ち時間が低減でき、これらのアプリケーションにおける使用時の実効的な品質の改善ができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるサブバンド符号化方式のブロック図、
【図2】本発明の第1実施の形態におけるサブバンド符号化および復号方式の周波数帯域分割と処理上限周波数の関係図、
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるサブバンド符号化および復号方式のフレーム構成図、
【図4】本発明の第2の実施の形態におけるサブバンド復号方式のブロック図、
【図5】本発明の第3の実施の形態におけるサブバンド符号化方式のブロック図、
【図6】本発明の第3の実施の形態におけるサブバンド符号化および復号方式の分割帯域数とスケールファクタ情報の帯域数の関係図、
【図7】本発明の第3の実施の形態におけるサブバンド符号化および復号方式のフレーム構成図、
【図8】本発明の第4の実施の形態におけるサブバンド復号方式のブロック図、
【図9】本発明の第3の実施の形態におけるサブバンド符号化および復号方式の周波数帯域分割のグループ化説明図、
【図10】本発明の第3の実施の形態におけるサブバンド符号化および復号方式の周波数帯域分割のグループ化説明図、
【図11】本発明の第3の実施の形態におけるサブバンド符号化および復号方式の周波数帯域分割のグループ化説明図、
【図12】本発明の第3の実施の形態におけるサブバンド符号化方式の符号化処理タイミングチャート、
【図13】本発明の第4の実施の形態におけるサブバンド復号方式の復号処理タイミングチャート、
【図14】本発明の第3の実施の形態におけるサブバンド符号化方式の符号化処理タイミングチャート、
【図15】本発明の第4の実施の形態におけるサブバンド復号方式の復号処理タイミングチャート、
【図16】本発明の第3の実施の形態におけるサブバンド符号化および復号方式の周波数特性図、
【図17】本発明の第3の実施の形態におけるサブバンド符号化および復号方式の周波数特性図、
【図18】本発明の第5の実施の形態におけるサブバンド符号化方式のブロック図、
【図19】本発明の第5の実施の形態におけるサブバンド符号化方式の無線伝送フレーム構成図、
【図20】本発明の第5の実施の形態におけるサブバンド復号方式のブロック図、
【図21】本発明の第5の実施の形態におけるサブバンド符号化方式の無線伝送フレーム構成図、
【図22】本発明の第6の実施の形態におけるサブバンド復号方式のブロック図、
【図23】本発明の第6の実施の形態におけるサブバンド復号方式のフレーム補間制御処理タイミングチャート、
【図24】本発明の第6の実施の形態におけるサブバンド復号方式のブロック図、
【図25】本発明の第7の実施の形態におけるサブバンド符号化方式のブロック図、
【図26】本発明の第7の実施の形態におけるサブバンド復号方式のブロック図、
【図27】本発明の第7の実施の形態におけるサブバンド復号方式の誤り訂正符号化処理フレーム構成図、
【図28】本発明の第7の実施の形態におけるサブバンド復号方式の誤り訂正符号化処理フレーム構成図、
【図29】本発明の第7の実施の形態におけるサブバンド符号化方式のブロック図、
【図30】本発明の第7の実施の形態におけるサブバンド復号方式のブロック図、
【図31】本発明の第7の実施の形態におけるサブバンド復号方式の誤り訂正符号化処理フレーム構成図、
【図32】本発明の第7の実施の形態におけるサブバンド符号化方式のブロック図、
【図33】本発明の第7の実施の形態におけるサブバンド復号方式のブロック図、
【図34】本発明の第7の実施の形態におけるサブバンド復号方式の誤り訂正符号化処理フレーム構成図、
【図35】本発明の第7の実施の形態におけるサブバンド復号方式の誤り訂正符号化処理フレーム構成図、
【図36】本発明の第7の実施の形態におけるサブバンド復号方式の誤り訂正符号化処理フレーム構成図、
【図37】本発明の第7の実施の形態におけるサブバンド復号方式の誤り訂正符号化処理フレーム構成図、
【図38】本発明の第9の実施の形態におけるサブバンド復号方式のブロック図、
【図39】本発明の第9の実施の形態におけるサブバンド復号方式のブロック図、
【図40】従来のMPEG1オーディオレイヤの符号化システム概略ブロック図、
【図41】従来のMPEG1オーディオレイヤの復号システム概略ブロック図である。
【符号の説明】
a01 帯域分割手段
a02 スケールファクタ導出手段
a03 グループ化スケールファクタ情報導出手段
a04 ビット割り当て導出手段
a06 再量子化手段
a07 フレーム構成手段
a08 無線伝送フレーム構成手段
a09 誤り訂正符号化出力信号
a10 無線伝送フレーム解析手段
a11 フレーム解析手段
a13 ビット割当て導出手段
a14 帯域分割信号導出手段
a15 帯域合成手段
a16 フレーム補間処理手段
a17 デジタル−アナログ変換手段
a18 誤り訂正符号化復号手段
a96 畳み込み符号化復号手段
a97 畳み込み符号化手段
a98 BCH符号化復号手段
a99 BCH符号化手段
a101 帯域分割手段
a102 時間−周波数変換手段
a103 周波数解析手段
a104 符号化手段
a105 フレーム解析手段
a106 復号手段
a107 帯域合成手段
s00 符号化入力信号
s01 帯域分割信号
s02 スケールファクタ情報
s03 グループ化スケールファクタ情報
s04 ビット割り当て情報
s08 再量子化出力信号
s08a 再量子化出力信号の一部の情報
s08b 再量子化出力信号の一部の情報
s09 符号化出力信号
s10 復号入力信号
s11 再量子化信号
s14 スケールファクタ更新情報
s15 グループ化スケールファクタフラグ情報
s16 グループ化スケールファクタ情報
s17 ビット割り当て情報
s18 帯域分割信号
s19 復号出力信号
s20 スケールファクタ情報
s89 誤り検出信号
s90 畳み込み符号化信号
s91 畳み込み符号化出力信号
s92 BCH符号化信号
s93 BCH符号化出力信号
s94 誤り訂正符号化信号
s95 誤り訂正符号化出力信号
s96 アナログ出力信号
s97 補間出力信号
s98 フレーム補間制御信号
s99 無線伝送符号化出力信号
s101 符号化デジタル入力信号
s102 帯域分割信号
s103 周波数情報
s104 ビット割り当て情報
s105 符号化出力信号
s106 復号入力信号
s107 フレーム解析情報
s108 帯域分割信号
s109 復号出力信号
header 符号化フレーム同期用信号などのヘッダ情報
i(z) 時刻zにおける符号化入力および出力サンプル
f1〜f14 14グループ化帯域分割における各スケールファクタ値
b1〜b16 14グループ化帯域分割における各スケールファクタと最小可聴値の比
sync 無線伝送付加情報
scf1〜scfm 第1〜m帯域のスケールファクタ情報
output 符号化処理信号直接出力命令
mute フレーム補間命令
FEC1〜2 誤り訂正符号語
BCH1〜2 BCH符号語
CNV1〜2 畳み込み符号語
FECA〜B 誤り訂正符号語

Claims (29)

  1. 符号化入力信号の帯域分割をおこない帯域分割信号を出力する帯域分割手段と、前記帯域分割信号の各信号出力レベルに応じてスケールファクタを導出するスケールファクタ導出手段と、前記スケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を計算するビット割り当て導出手段と、前記帯域分割信号と前記スケールファクタ情報および前記ビット割り当て情報に基づいて再量子化をおこない再量子化出力信号を出力する再量子化手段と、前記再量子化出力信号と前記スケールファクタ情報を基に符号化フレームを構成し符号化出力信号を出力するフレーム構成手段と、可聴帯域の上限周波数に基づいて前記再量子化信号の分割帯域数を制限する手段とを具備することを特徴とするサブバンド符号化方式。
  2. サブバンド符号化信号を復号入力信号としてフレーム同期を取った上で再量子化信号とスケールファクタ情報を検出し出力するフレーム解析手段と、前記スケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を導出するビット割り当て導出手段と、前記スケールファクタ情報および前記ビット割り当て情報に基づいて前記再量子化信号より帯域分割信号を導出する帯域分割信号導出手段と、前記帯域分割信号より帯域合成をおこなう帯域合成手段とを具備することを特徴とするサブバンド復号方式。
  3. 前記スケールファクタ情報を基にグループ化スケールファクタ情報を導出するグループ化スケールファクタ情報導出手段と、前記グループ化スケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を導出し出力するビット割り当て導出手段と、前記グループ化スケールファクタ情報を基に前記帯域分割信号を再量子化し再量子化出力信号を出力する再量子化手段と、前記グループ化スケールファクタ情報と前記再量子化出力信号より符号化出力信号を生成するフレーム構成手段と、分割帯域をグループ化した上でスケールファクタ情報を導出する手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載のサブバンド符号化方式。
  4. サブバンド符号化信号を復号入力信号としてフレーム同期を取った上で再量子化信号とグループ化スケールファクタ情報を検出し出力するフレーム解析手段と、前記グループ化スケールファクタ情報を基にビット割り当て情報を導出するビット割り当て導出手段と、前記グループ化スケールファクタ情報と前記ビット割り当て情報と前記再量子化信号を基に帯域分割信号を導出する帯域分割信号導出手段とを備えたことを特徴とする請求項2記載のサブバンド復号方式。
  5. ((符号化入力信号サンプリング周波数/2)/(帯域分割数)×(上限周波数分割帯域番号))≧(アプリケーション上の上限周波数)を満足する最も小さい整数に基づいて上限周波数分割帯域番号を決定して符号化処理上限周波数を設定する手段を設けたことを特徴とする請求項1、3記載のサブバンド符号化方式。
  6. (サンプリング周波数)/2の帯域内を32の分割帯域に分けて処理する場合に、前記スケールファクタ情報を6〜20帯域群にグループ化して処理する手段を設けたことを特徴とする請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式。
  7. 符号化フレーム長を(分割帯域数)/(サンプリング周波数)にする手段を設けたことを特徴とする請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式。
  8. 符号化フレーム長を(分割帯域数)×2/(サンプリング周波数)にする手段を設けたことを特徴とする請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式。
  9. 前記ビット割り当て導出手段に、各分割帯域ごとに前記スケールファクタ情報とグループ化された帯域内における最小可聴曲線の最小値との比を求める手段と、最小可聴値を考慮した全帯域のエネルギー比率に基づいてビット割り当て情報を導出する手段とを設けたことを特徴とする請求項3、5記載のサブバンド符号化方式。
  10. 前記ビット割り当て導出手段に、各分割帯域ごとに前記スケールファクタ情報とグループ化された帯域内における最小可聴曲線の平均値との比を求める手段と、最小可聴値を考慮した全帯域のエネルギー比率に基づいてビット割り当て情報を導出する手段とを設けたことを特徴とする請求項3、5記載のサブバンド符号化方式。
  11. 前記ビット割り当て導出手段に、ビット割り当て情報の整数化処理において小数点以下切り捨てにより発生する割り当て可能な余りビットを、エネルギー比率における小数点以下の値の大きい帯域順に割り当てていく手段を設けたことを特徴とする請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式。
  12. 前記ビット割り当て情報導出手段に、周波数領域における重み付け係数をかけた状態でビット割り当て情報を導出する手段を設けたことを特徴とする請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式。
  13. 前記ビット割り当て情報導出手段に、各分割帯域のスケールファクタ情報ごとの重み付け係数をかけた状態でビット割り当て情報を導出する手段を設けたことを特徴とする請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式。
  14. 符号化におけるフレーム長を伝送フレーム長とする手段と、符号化時に同期ワードなどの伝送に必要な情報を付加する手段とを設けたことを特徴とする請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式。
  15. フレーム内の全ての情報が同期捕捉用同期ワードであるフレームを一定の時間間隔ごとに伝送する手段を設けたことを特徴とする請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式。
  16. 一定の時間間隔で送られてくる同期捕捉用同期ワードのみで構成されるフレームをミュート処理する手段と、データ補間処理を復号処理部のデジタル信号に対して実施する手段とを設けたことを特徴とする請求項2、4記載のサブバンド復号方式。
  17. 一定の時間間隔で送られてくる同期捕捉用同期ワードのみで構成されるフレームをミュート処理する手段と、データ補間処理を復号処理部のアナログ信号に対して実施する手段とを設けたことを特徴とする請求項2、4記載のサブバンド復号方式。
  18. 符号化時に誤り訂正符号化処理を実施する手段を設けたことを特徴とする請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式。
  19. 符号化フレームを構成する各情報の誤り耐性に応じて訂正能力の異なる誤り訂正符号化処理を実施する手段を設けたことを特徴とする請求項18記載のサブバンド符号化方式。
  20. BCH符号を用いる手段を設けたことを特徴とする請求項18記載のサブバンド符号化方式。
  21. 畳み込み符号を用いる手段を設けたことを特徴とする請求項18記載のサブバンド符号化方式。
  22. 符号化フレームを構成する各情報の誤り耐性に応じて異なる誤り訂正符号を用いる誤り訂正符号化処理手段を設けたことを特徴とする請求項18記載のサブバンド符号化方式。
  23. BCH符号と畳み込み符号で実現する手段を設けたことを特徴とする請求項22記載のサブバンド符号化方式。
  24. 符号化フレームにおける情報の重み付けに応じてフレーム内に誤り訂正符号化しないビットを設けたことを特徴とする請求項18記載のサブバンド符号化方式。
  25. 前記再量子化信号を符号誤りによる影響を考慮した形で並び替える手段を設けたことを特徴とする請求項18記載のサブバンド符号化方式。
  26. 誤り訂正符号化復号手段で検出される1フレーム当たりの誤りビット数に応じて、該当フレームのミュート処理を行う手段と、データ補間処理を復号処理部のデジタル信号に対して実施する手段とを設けたことを特徴とする請求項2、4記載のサブバンド復号方式。
  27. 誤り訂正符号化復号手段で検出される1フレーム当たりの誤りビット数に応じて、該当フレームのミュート処理を行う手段と、データ補間処理を復号処理部のアナログ信号に対して実施する手段とを設けたことを特徴とする請求項2、4記載のサブバンド復号方式。
  28. 符号化のフレーム構成時にインターリーブ処理を行う手段を設けたことを特徴とする請求項1、3、5記載のサブバンド符号化方式。
  29. 復号処理の無線伝送フレーム解析時にデインターリーブ処理を実施する手段を設けたことを特徴とする請求項2、4記載のサブバンド復号方式。
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