JP4241395B2 - スマートアンテナを持つ移動通信システムにおける方法 - Google Patents

Description

本発明は、全般的に移動通信分野に関し、さらに詳しくは、スマートアンテナの無線ビームフォーミングを最大限に活用することができるだけでなく、スマートアンテナを持つ移動通信システムでダウンリンクパッケージデータを高効率で送信することもできる方法に関する。

将来の移動通信システムでは、高速ダウンリンクパッケージデータつまりインターネット型のデータの送信は重要なサービスである。移動通信システムは、加入者の要求に基づいてこの種の加入者データを送信する。

この送信の現在の実現方法は、ＧＳＭ（Ｇｌｏｂｅ Ｓｙｓｔｅｍ Ｆｏｒ Ｍｏｂｉｌｅ Ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ）の汎用パケット無線サービス（ＧＰＲＳ）における方法を使用して説明することができる。該方法は次のように働く。すなわち、全てのアクセス加入者はレディ状態である。つまり、ネットワークに接続している。無線基地局は一つの搬送波を使用し、この搬送波の一つまたは複数のタイムスロットにより、ダウンリンクデータは、加入者端末がカバレージエリア内のどの位置に移動しようともダウンリンクデータを受信することができることを保証するために、基地局の一つのセルまたは一つのセクタをカバーする無指向性放射モードで加入者端末一つづつに送信される。この場合、基地局は加入者端末の位置を知る必要はなく、ただ加入者端末がいるセルがわかればよい。

ダウンリンクデータの品質を保証するために、一般的にＡＲＱ（自動再送要求）技術が使用される。それは次の通りである。ダウンリンクデータの送信を毎回行う毎に、基地局は特定の長さを有するパッケージを加入者端末に送信する。パッケージを受信すると、加入者端末は、誤り訂正および／または誤り検出技術（例えば冗長訂正技術）を使用して、受信したパッケージに誤り（エラー）コードがあるかどうかを検出する。受信したパッケージに誤りコードがあり、訂正することができない場合、加入者端末は基地局にパッケージを繰返し送信するように要求する。

図１は、従来技術による基地局がダウンリンクパッケージデータを加入者端末に送信する典型的な流れを示す。移動通信システムは、加入者端末１１、１２、・・・１Ｎが全て基地局Ｂのセルに位置しており、かつそれらが全てレディ状態（例えばＧＰＲＳのＲＥＡＤＹ状態）にあることを知っており、システムの信号方式に従って、基地局Ｂはダウンリンクパッケージデータを加入者端末１１、１２、・・・１Ｎに順次送信する。各パッケージのヘッドは加入者端末の識別を有し、パッケージの長さはシステムによって決定される（通常それは固定長であり、多重無線フレームの長さである）。

図１に示すように、基地局Ｂは無指向モードで加入者端末１３に高速ダウンリンクパッケージデータを送信する。パッケージを受信すると、加入者端末１３は肯定応答（acknowledgement）またはＡＲＱを返送する。次いで、基地局Ｂおよび加入者端末１３は、今回の基地局Ｂから加入者端末１３へのダウンリンクパッケージデータの送信が終わるまで、同様のパッケージ送信および肯定応答手順に入る。次いで順番に、基地局Ｂは第二の加入者端末１１に高速ダウンリンクパッケージデータを送信する。加入者端末１１からＡＲＱを受信すると、基地局Ｂはパッケージを再び無指向モードで送信する。次いで、基地局および加入者端末１１は、今回の基地局Ｂから加入者端末１１へのダウンリンクパッケージデータの送信が終わるまで、繰返しパッケージ送信および肯定応答手順に入る。

別の展開では、最新の移動通信システムはスマートアンテナ技術を適用し、それはシステムの能力および性能を大きく改善し、システムのコストを低減する。

スマートアンテナの基本原理は次の通りである。加入者端末からの受信アップリンク信号により、基地局は加入者端末の到来方向（ＤＯＡ）を判定し、かつ、ＤＯＡに基づいてアップリンク信号をビームフォーミングして、基地局は加入者端末に対しダウンリンクデータの指向性放射を行なう。

明らかに、基地局は加入者端末のＤＯＡを知らないので、上述したように連続モードを適用してダウンリンクパッケージデータを全ての加入者端末に送信する場合、無指向性ビームしか使用できない。この場合、スマートアンテナのダウンリンクビームフォーミングの利点は使用されてこなかった。

いずれにせよ、加入者端末は通常移動している。スマートアンテナの利点を活用するためには、システムは、ダウンリンクビームフォーミングが移動する加入者端末を正常に追跡していることを保証するために、全てのアクセス加入者端末の現在位置を知らなければならない。

今までのところ、上記の問題の解決策は無い。

本発明の目的は、スマートアンテナを持つ移動通信システムで高速ダウンリンクパッケージデータを送信するための方法を提供することである。該方法は、システム資源を過剰に占有することなく、スマートアンテナの利点を活用する。

本発明は次の技術スキームにより実現される。

スマートアンテナを持つ移動通信システムで高速ダウンリンクパッケージデータを送信するための方法は、
Ａ．スマートアンテナを持つ無線基地局が、高速ダウンリンクパッケージデータを受信する準備が整った全ての加入者端末の初期到来方向（ＤＯＡ）情報を取得し、
Ｂ．全ての加入者端末の初期ＤＯＡ情報に従って、無線基地局がダウンリンクビームフォーミングを行ない、
Ｃ．無線基地局が、予め設定された長さＬをダウンリンクパッケージ長として使用し、ダウンリンクパッケージを現在の加入者端末に送信し、
現在の加入者端末の二つのアップリンク肯定応答メッセージに基づいて、無線基地局が現在の加入者端末のＤＯＡ情報、および二つの時点における現在の加入者端末と無線基地局との距離を取得し、
前記ＤＯＡ情報、前記距離、及び前記二つのアップリンク肯定応答メッセージの時間間隔に基づいて、無線基地局が現在の加入者端末の移動速度を算出し、
無線基地局が、移動速度の高い加入者端末に対してはダウンリンクパッケージ長を低減させ、移動速度の低い加入者端末に対してはダウンリンクパッケージ長を増加させ、
無線基地局が、前記現在の加入者端末のためのビームフォーミングに基づいて、前記ダウンリンクパッケージの長さを一単位としてダウンリンクパッケージデータを前記現在の加入者端末に指向性送信し、
Ｄ．一つのダウンリンクパッケージを受信した後、現在の加入者端末が前記ダウンリンクパッケージの誤りコードを検出し、アップリンクチャネルを介して現在の加入者端末が肯定応答を返送して、現在のダウンリンクパッケージが正しく受信されたか、それとも再送を要求する誤りコードが存在するかを示し、
Ｅ．肯定応答メッセージに基づいて、無線基地局が現在の加入者端末の新しいＤＯＡ情報を取得すること、
を含み、
現在の加入者端末の前記新しいＤＯＡ情報に基づいて、無線基地局が新しいダウンリンクビームフォーミングを行ない、現在のダウンリンクパッケージが正しく受信された場合は新しいダウンリンクビームフォーミングにより次のダウンリンクパッケージを送信し、あるいは加入者端末が再送を要求した場合は現在のダウンリンクパッケージを再送する等を、現在の加入者端末が全てのダウンリンクパッケージを正しく受信するまで繰り返す。

ステップＡは、無線基地局が、高速ダウンリンクパッケージデータを受信する準備が整った加入者端末に無指向性またはセクタビームでページングチャネルを通して呼出しを行ない、全ての加入者端末の初期ＤＯＡ情報をそれらの肯定応答メッセージから取得することを含む。

加入者端末は、遊休状態または何らかの作業状態であるがダウンリンクパッケージデータを受信する準備が整っている端末を含む。

ステップＣないしＥにおいて、無線基地局は、ダウンリンクパッケージデータを受信する準備が整っている全ての加入者端末一つづつにダウンリンクパッケージデータをそれぞれ送信する。現在の加入者端末が順次全てのダウンリンクパッケージを正しく受信した後、無線基地局は次の加入者端末にダウンリンクパッケージデータを順次送信する。

本発明の技術スキームでは、基地局が全ての加入者端末にダウンリンクパッケージデータを送信する準備が整っているとき、基地局は、加入者端末が遊休状態であるか、通信状態であるか、それともデータ受信状態、つまり呼応答手順中であるかに関係なく、ページングチャネルを通して加入者端末と交信しなければならず、加入者端末から応答を受信すると、基地局はデータ送信を行なう。これは、たとえ加入者端末が作業状態であっても、送信を直ちに行なうことはできないことを意味する。この手順はハンドシェーク手順と類似しており、基地局と、ダウンリンクパッケージデータを受信する準備が整っている加入者端末との間のリンクが確立される。したがって、基地局は加入者端末の初期ＤＯＡを知り、スマートアンテナシステムはＤＯＡ情報によりダウンリンクビームフォーミングを行なうことができる。次いで、ダウンリンクパッケージデータの送信が開始される。

本発明の技術スキームでは、ダウンリンクデータの送信中に、単一のパッケージが送信の単位として使用され、パッケージは加入者端末に順次送信される。ダウンリンクパッケージを受信すると、それが正しいか誤っているかに関係なく、加入者端末はアップリンクチャネルで肯定応答し、基地局は肯定応答メッセージから加入者端末の新しいＤＯＡを得ることができる。加入者端末の新しいＤＯＡに基づいて、ビームフォーミングが移動する加入者端末を追跡するために、新しいビームフォーミングが行なわれる。この新しいビームフォーミングにより、現在のダウンリンクパッケージが正しく受信された場合には、基地局は次のダウンリンクパッケージを送信し、あるいは現在の受信ダウンリンクパッケージの誤りを訂正することができない場合には、基地局は現在のダウンリンクパッケージデータを再送する。

ＴＤ−ＳＣＤＭＡのような同期ＣＤＭＡシステムでは、本発明の方法により、基地局は加入者端末の距離が分かるので、アップリンク信号と放射電力の制御の同期を行なうことができる。

高速ダウンリンクパッケージデータの送信手順中に、可変長のダウンリンクパッケージが適用される。スマートアンテナを持つ基地局がダウンリンクパッケージを送信するとき、各ダウンリンクパッケージはダウンリンクビームフォーミングに従って送信され、基地局はアップリンク肯定応答信号に基づいてビームフォーミングを行なう。加入者端末は様々な移動状態であることが考えられる。移動速度が高い場合、ダウンリンクパッケージデータの送信持続時間中に加入者端末の位置が大きく変化し、特に無線波の伝搬環境が大きく変化し、この場合、固定長のダウンリンクパッケージは、たとえ複数回再送されても、正しく受信することは難しい。この状況が発生した場合、通常、冗長訂正の強化または符号化速度の調整等のような従来の方法によって解決することは難しい。

本発明の方法は、ダウンリンクパッケージの長さを適応的に変更する方法を使用する。適応的な方法は次の通りである。すなわち、ダウンリンクデータ送信中に、最初は、アップリンク肯定応答の回数を減らし、かつシステムの効率を高めるために、長さがより長いダウンリンクパッケージを使用する。加入者端末によって一つのパッケージが受信された後、深刻な誤り状況があること、例えば二回または三回の再送が行なわれてもパッケージを正しく受信することができないことが、アップリンク肯定応答で示された場合、ダウンリンクパッケージの長さはすぐに低減され、例えば元の長さの半分を採用し、次いで再び再送が行なわれる等々が、ダウンリンクパッケージが加入者端末によって正しく受信されるまで繰り返される。

ＴＤ−ＳＣＤＭＡシステムの場合、ダウンリンクパッケージの最短の長さはデータフレームの１タイムスロットであり、他のシステムの場合、ダウンリンクパッケージの最短の長さは無線フレームである。

ダウンリンクパッケージの長さを適応的に変更することは、スマートアンテナが加入者端末の移動速度を追跡する手順を迅速化することであるので、システムおよびスマートアンテナの最大限の能力が発揮される。受信したパケットの品質が優れている場合、ダウンリンクパッケージデータの長さを倍加するなどができる。この方法により、スマートアンテナの機能を実用的なものとすることができ、システムの効率を改善することができる。

加入者端末がより高速で移動する間に、無線波伝搬状態は悪化し、誤りコードの確率が高まるので、加入者端末の移動速度が分かると、ダウンリンクパッケージの長さの調整手順は迅速化され、効率化されることは明らかである。ＴＤ−ＳＣＤＭＡのような同期ＣＤＭＡシステムの場合、スマートアンテナを持つ基地局は、次の通り特定の方法で加入者端末の移動速度を得ることができる。すなわち、二つのアップリンク肯定応答信号に基づいて、基地局はＤＯＡおよび持続時間中の時間遅延の変化を得るので、加入者端末の位置の変化が分かる。これらの情報により、加入者端末の移動速度を算出することができる。加入者端末の移動速度は、ダウンリンクパッケージの長さを決定するための別の基礎として使用することができる。それはつまり、移動速度が速ければ、ダウンリンクパッケージの長さを低減し、移動速度が遅ければ、長さを増加することを意味する。

図面を参照しながら、本発明をさらに詳しく説明する。

図２において、スマートアンテナを持つ移動通信システムは、加入者端末２１、２２、・・・２Ｎが全て基地局Ｂのセル内にあり、かつレディ状態であることを知っているが、システムはこれらの加入者端末の特定の位置（ＤＯＡ）は知らない。

スマートアンテナを持つ無線基地局がダウンリンクパッケージデータを加入者端末に送信するときに、次のステップが使用される。

ステップ（１）では、システムの信号方式に基づいて、基地局Ｂが加入者端末２３、２１、・・・２Ｎへのダウンリンクパッケージデータの送信を順次行なうときに、最初に第一の加入者端末２３をページングチャネルで無指向またはセクタビームにより呼び出す。

ステップ（２）では、呼を受信して、呼び出された端末２３がリバースアクセスチャネル（ＲＡＣＨ）で肯定応答を行なう。

ステップ（３）では、呼および応答が成功した後、加入者端末２３の受信ＤＯＡに基づいて、基地局が第一の高速ダウンリンクパッケージを加入者端末２３にダウンリンクサービスチャネルでビームフォーミングにより送信する。

ステップ（４）では、第一のダウンリンクパッケージを受信した後、加入者端末２３が誤り訂正／誤り検出を行なう。すなわち第一のダウンリンクパッケージに誤りコードが無いか検査し、誤りコードがなければ、加入者端末２３が正しい受信に関する肯定応答を基地局に返送し、訂正不能な誤りコードがある場合は、ＡＲＱが基地局に返送される。

ステップ（５）では、次いで、加入者端末２３のアップリンク肯定応答信号に基づいて、基地局が加入者端末２３の新しいＤＯＡを得ることができ、次いで、最後のパッケージが正しく受信された場合には次のパッケージを、最後のパッケージが正しく受信できなかった場合は最後のパッケージデータを加入者端末に送信する等々、全てのダウンリンクパッケージが正しく受信されるまで繰り返す。すなわち、基地局がダウンリンクデータの全てのパッケージを加入者端末２３に送信し、加入者端末２３が全てのパッケージの受信肯定応答を基地局に返送する全ての手順が終わるまで繰り返す。

ステップ（６）から（１２）は、基地局と第二の加入者端末２１との間で送信および肯定応答手順を行なうステップであり、それらは前述したものと同様であり、ステップ（９）および（１０）は、加入者端末２１が誤りパッケージを受信し、ＡＲＱを基地局の返送し、基地局が更新されたビームフォーミングでパッケージを再送する状況である。

図３は、基地局がダウンリンクパッケージの長さを適応的に調整する手順を示す。図２のパッケージを加入者端末２３に送信する手順を例として使用しており、調整手順の方法は次のステップを含む。

ステップ３１および３２で、基地局はｉ番目のパッケージを、ビームフォーミングにより（ｉ−１）番目のパッケージつまり最後のパッケージの長さＬで、加入者端末２３に送信する。

ステップ３３で、ｉ番目のパッケージを送信した後、基地局はアップリンクチャネルを通して肯定応答メッセージを得る。受信が正常である場合、送信が確認され、そうでなければ、ｉ番目のパッケージが再送され、再送回数ｎが記録される。

ステップ３４で、再送前に、再送回数ｎが予め設定された数、例えば２または３以上であるか否かが検知される。再送回数ｎが予め設定された数以上である場合、送信されるパッケージの長さは元の長さの半分つまりＬ＝Ｌ／２とされるが、最小の長さＬ_minより小さくはならない（最短の長さはフレームの１タイムスロットまたは１無線フレームである）。

次いで、ステップ３２で、Ｌ／２の長さで再送が行なわれる。再送回数ｎが予め設定された数以上でない場合、基地局はそのままステップ３１を実行して、長さＬでｉ番目のパッケージを再送する。

ステップ３８で、ｉ番目のパッケージが加入者端末によって正しく受信されると、連続非誤りパッケージの個数ｍが記録され、システムは、ダウンリンクパッケージデータの送信が終了したかどうかをさらに検出する。終了した場合、ステップ３０に戻り、パッケージデータを加入者端末２３に送信する手順を終了する。そうでない場合には、ステップ３６が実行される。

ステップ３６では、連続非誤りパッケージｍが予め設定された数、例えば２または３以上であるかどうか、つまり予め設定されたパケット数が再送無しで加入者端末２３によって正しく受信されたかどうかが検出される。

ステップ３７では、ｍが予め設定された数以上である場合、送信されるパッケージの長さが倍加される。つまり、（ｉ＋１）番目のパッケージの送信には長さ２Ｌが使用される。

ステップ３５では、ｍが予め設定された数未満である場合、送信されるパッケージの長さは同じ長さＬに維持され、（ｉ＋１）番目のパッケージの送信のために、ステップ３１に戻る。

図４は、送信されるパッケージの長さを適応的に調整するために、加入者端末の移動速度を定める方法を示す。ここで４１は基地局、４２および４３はそれぞれ時点ｔ₀およびｔ₁における加入者端末の位置である。

ＴＤ−ＳＣＤＭＡのような同期ＣＤＭＡシステムが通信状態の加入者のＤＯＡおよび基地局までの距離を得ることができる成熟した技術に基づいて、ＤＯＡおよび距離を二回測定することにより、基地局は、ダウンリンクパッケージデータを送信中に加入者端末の移動速度を大まかに算出することができる。基地局は、移動速度が高い加入者端末に対しては長さの短いダウンリンクパッケージを設定し、移動速度が遅い加入者端末に対しては長さの長いダウンリンクパッケージを設定する。

時点ｔ₀に、加入者端末が、図の基準方向に対してＤＯＡａ₀を持ちかつ基地局４１までの距離ｄ₀を持つ位置４２にあり、時点ｔ₁に、加入者端末が、図の基準方向に対してＤＯＡａ₁および基地局４１までの距離ｄ₁を有する位置４３にあると仮定すると、加入者端末の移動速度Ｖは、次式の通りである。

移動通信システムの環境は非常に複雑であり、例えば都市領域には、無線反射をより複雑にする道路や建物があり、また加入者端末は迅速に移動することができないので、本発明は、都市領域では上記の速度測定方法を使用してダウンリンクパッケージの長さを調整することを勧めないが、郊外または広々とした領域では、ダウンリンクパッケージの初期長さを決定するための基礎として、上記の速度測定方法を使用することができ、優れた結果を得ている。

本発明で提案した方法はＦＤＤ（周波数分割複信）、ＴＤＤ（時分割複信）、ＣＤＭＡまたはＴＤＭＡ移動通信システムで使用することができる。

従来の方法による高速ダウンリンクパッケージデータ送信を示す。 スマートアンテナによる移動通信システムのダウンリンクパッケージデータのための本発明の送信手順を示す。 適応的な長さのダウンリンクパッケージの送信のフローチャートを示す。 加入者端末の移動速度の算出原理を示す。

Claims (4)

1. スマートアンテナを持つ移動通信システムで高速ダウンリンクパッケージデータを送信するための方法において、
   Ａ．スマートアンテナを持つ無線基地局が、高速ダウンリンクパッケージデータを受信する準備が整った全ての加入者端末の初期到来方向（ＤＯＡ）情報を取得し、
   Ｂ．全ての加入者端末の初期ＤＯＡ情報に従って、無線基地局がダウンリンクビームフォーミングを行ない、
   Ｃ．無線基地局が、予め設定された長さＬをダウンリンクパッケージ長として使用し、ダウンリンクパッケージを現在の加入者端末に送信し、
   現在の加入者端末の二つのアップリンク肯定応答メッセージに基づいて、無線基地局が現在の加入者端末のＤＯＡ情報、および二つの時点における現在の加入者端末と無線基地局との距離を取得し、
   前記ＤＯＡ情報、前記距離、及び前記二つのアップリンク肯定応答メッセージの時間間隔に基づいて、無線基地局が現在の加入者端末の移動速度を算出し、
   無線基地局が、移動速度の高い加入者端末に対してはダウンリンクパッケージ長を低減させ、移動速度の低い加入者端末に対してはダウンリンクパッケージ長を増加させ、
   無線基地局が、前記現在の加入者端末のためのビームフォーミングに基づいて、前記ダウンリンクパッケージの長さを一単位としてダウンリンクパッケージデータを前記現在の加入者端末に指向性送信し、
   Ｄ．一つのダウンリンクパッケージを受信した後、現在の加入者端末が前記ダウンリンクパッケージの誤りコードを検出し、アップリンクチャネルで現在の加入者端末が肯定応答を返送して、現在のダウンリンクパッケージが正しく受信されたか、それとも再送を要求する誤りコードが存在するかを示し、
   Ｅ．肯定応答メッセージに基づいて、無線基地局が現在の加入者端末の新しいＤＯＡ情報を取得すること、
   を含み、
   現在の加入者端末の前記新しいＤＯＡ情報に基づいて、無線基地局が新しいダウンリンクビームフォーミングを行ない、現在のダウンリンクパッケージが正しく受信された場合は新しいダウンリンクビームフォーミングにより次のダウンリンクパッケージを送信し、あるいは加入者端末が再送を要求した場合は現在のダウンリンクパッケージを再送する等を、現在の加入者端末が全てのダウンリンクパッケージを正しく受信するまで繰り返す、方法。
2. ステップＡは、無線基地局が、高速ダウンリンクパッケージデータを受信する準備が整った加入者端末に無指向性またはセクタビームでページングチャネルを通して呼出しを行ない、全ての加入者端末の初期ＤＯＡ情報をそれらの肯定応答メッセージから取得することを含む、請求項１に記載の方法。
3. 加入者端末は、遊休状態または何らかの作業状態であるがダウンリンクパッケージデータを受信する準備が整っている端末を含む、請求項２に記載の方法。
4. ステップＣないしＥで、無線基地局が、ダウンリンクパッケージデータを受信する準備が整っている全ての加入者端末一つずつにダウンリンクパッケージデータをそれぞれ送信し、現在の加入者端末が順次全てのダウンリンクパッケージを正しく受信した後、無線基地局が次の加入者端末にダウンリンクパッケージデータを順次送信する、請求項１に記載の方法。

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