JP4241344B2 - 流体圧シリンダ - Google Patents

流体圧シリンダ Download PDF

Info

Publication number
JP4241344B2
JP4241344B2 JP2003397584A JP2003397584A JP4241344B2 JP 4241344 B2 JP4241344 B2 JP 4241344B2 JP 2003397584 A JP2003397584 A JP 2003397584A JP 2003397584 A JP2003397584 A JP 2003397584A JP 4241344 B2 JP4241344 B2 JP 4241344B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lock
fluid
piston
pressure chamber
piston rod
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003397584A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005155837A (ja
Inventor
昭尾 中田
昌和 手塚
博高 抱
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Koganei Corp
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
Koganei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd, Koganei Corp filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
Priority to JP2003397584A priority Critical patent/JP4241344B2/ja
Priority to PCT/JP2004/017498 priority patent/WO2005052383A1/ja
Publication of JP2005155837A publication Critical patent/JP2005155837A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4241344B2 publication Critical patent/JP4241344B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F15FLUID-PRESSURE ACTUATORS; HYDRAULICS OR PNEUMATICS IN GENERAL
    • F15BSYSTEMS ACTING BY MEANS OF FLUIDS IN GENERAL; FLUID-PRESSURE ACTUATORS, e.g. SERVOMOTORS; DETAILS OF FLUID-PRESSURE SYSTEMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F15B15/00Fluid-actuated devices for displacing a member from one position to another; Gearing associated therewith
    • F15B15/20Other details, e.g. assembly with regulating devices
    • F15B15/26Locking mechanisms
    • F15B15/261Locking mechanisms using positive interengagement, e.g. balls and grooves, for locking in the end positions

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Actuator (AREA)

Description

本発明は空気圧などの流体圧力によってピストンロッドを往復動させる流体圧シリンダに関し、特に、ロック機構を備えた流体圧シリンダに適用して有効な技術に関する。
自動車の組立ラインには、プレス工程において成型されたパネル材をスポット溶接などによって接合する複数の工程が設けられている。これらの工程としては、車体の土台を形成するアンダーボディ工程、車体の側面部を形成するサイドボディ工程、アンダーボディとサイドボディとを接合することにより車体の骨格を形成するメインボディ工程、メインボディにドアやフードなどを組み付けるメタルライン工程などがある。
車体組み立てライン上において各工程を行う作業ステージ間でのパネル材を移動させる方法としては、ロボットアームなどの搬送アクチュエータの先端に挿入クランプなどでパネル材を固定するハンドリング装置を設置し、パネル材を固定したハンドリング装置ごとアームの作動によって移動させるものが多くある。
またハンドリング装置については、形状の異なる多種類の部材にそれぞれ対応して固定できるよう各挿入クランプを進退移動させるシリンダアクチュエータを設置したものがあり、特にこのシリンダアクチュエータには挿入クランプとパネル材が衝突してもその衝撃を吸収できるよう空気圧を利用した流体圧シリンダが多く用いられている。
しかしながら上記の流体圧シリンダに備えられていたロック機構は、ピストンロッドの前進方向または後退方向のどちらか一方に向かう移動のみをロックする構成でしかなかった。そのため流体シリンダを伸長させて挿入クランプをパネル材に押し込み挿入固定し、その際にピストンロッド位置をロックしても、ロボットアームの駆動によりハンドリング装置ごとパネル材を移動させた場合には、ピストンロッドがロック位置から移動してパネル材の固定位置がずれてしまい、パネル材の正確な位置決めができずに精度の高い組立作業を行うことが困難となっていた。
本発明の目的はピストンロッドの軸方向位置を前進側と後退側の両方向に対し固定できる流体圧シリンダを提供することにある。
本発明の流体圧シリンダは、ピストンロッドおよびメインピストンを収容してメインピストンにより内部を前進用圧力室と後退用圧力室とに区画されているシリンダ本体と、ピストンロッドに組み付けられて傾斜面を備える2つのロックユニットと、押圧面を備えてピストンロッドに接近する前進限位置、離れる後退限位置との間で往復動自在にそれぞれロックピストン収容部に収容される2つのロックピストンとを有し、一方のロックピストンの押圧面のうちのピストンロッド前進側の側面に一方のロックユニットの傾斜面が接触し、他方のロックピストンの押圧面のうちのピストンロッド後退側の側面に他方のロックユニットの傾斜面が接触することを特徴とする。
本発明の流体圧シリンダは、2つのロックユニットはそれぞれの傾斜面が互いに軸方向で対向する向きに設置されていることを特徴とする。
本発明の流体圧シリンダは、2つのロックユニットは、それぞれピストンロッドに締結する締結状態と締結を解除する解除状態とに作動するものであり、2つのロックピストンは、それぞれ前進限位置でロックユニットを締結状態に切り換える作動位置となり、後退限位置でロックユニットを解除状態に切り換える退避位置となることを特徴とする。
本発明の流体圧シリンダは、2つのロックピストンはそれぞれロックピストン収容部内をロック圧力室とロック解除圧力室とに区画しており、それぞれのロック圧力室に連通しロックピストンを介してロックユニットに推力を加えるロック流体を案内するロック流体供給路と、それぞれのロック解除圧力室に連通しロックピストンを介してロックユニットから推力を解除するロック解除流体を案内するロック解除流体供給路と、それぞれのロック圧力室に組み込まれ、ロックピストンを介してロックユニットにばねの推力を加えるロック用ばね部材とを有し、ロック流体の推力とロック用ばね部材の推力とをロックユニットを介してピストンロッドの軸方向に加えることを特徴とする。
本発明の流体圧シリンダは、ロック流体供給路が2つのロック圧力室を直列に接続して順にロック流体を案内することを特徴とする。
本発明の流体圧シリンダは、ロック解除流体供給路が外部との間の流体の供給と排出を行い、後退用圧力室は並列に配置された内設チェック弁と内設絞りとを介してロック解除流体供給路に接続されており、内設チェック弁は後退用圧力室からロック解除流体供給路へ案内する方向に流体を通過させて逆方向に閉止する配置で設置されていることを特徴とする。
本発明の流体圧シリンダは、ロック解除流体供給路が前進用圧力室に連通し、ロック流体供給路が後退用圧力室に連通していることを特徴とする。
本発明の流体圧シリンダは、ロックピストンに摺動自在に装着され、ロックピストンが作動位置に向けて所定のストロークで移動した後にロック流体供給路をロック圧力室に開口するプランジャを有し、ロックピストンにロック用ばね部材の推力を加えた後に、ロック流体の推力を合わせて加えることを特徴とする。
本発明の流体圧シリンダは、2つのロックピストンがそれぞれピストンロッドの径方向に往復動し、ロックピストンに形成された押圧面を介して推力をロックユニットの傾斜面に伝達することを特徴とする。
本発明の流体圧シリンダは、2つのロックユニットがそれぞれピストンロッドの外周面に配置されるボールと、ピストンロッドの軸方向に往復動自在に装着されボールを介してピストンロッドに締結するロックスリーブとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、ロックピストンおよびロックユニットをそれぞれ2つずつ設け、2つのロックユニットを軸方向で対向する向きに設置して相互に押さえ合って固定させるため、また2つのロックユニットにそれぞれ蓄えられる歪み力についても相互に逆方向で相殺しあうよう蓄えることになるため、ピストンロッドの軸方向位置を前進側と後退側の両方向に対して締結固定できる。
本発明によれば、2つのロックユニットはそれぞれの傾斜面が互いに軸方向で対向する向きに設置されていることにより、2つのロックユニットにそれぞれ蓄えられる歪み力について相互に逆方向で相殺しあうよう蓄えることになるため、ピストンロッドの軸方向位置を前進側と後退側の両方向に対してより確実に締結固定できる。
本発明によれば、2つのロックユニットがそれぞれロックピストンの進退移動によりピストンロッドへの締結とその解除を切り換えるよう作動するものであることにより、ピストンロッドを任意の軸方向位置で締結固定することができる。
本発明によれば、ロック圧力室内のロック流体つまり圧縮空気による推力と、ロック用ばね部材の推力とを用いて2つのロックユニットを締結状態に切り換えるようにしたので、ロックユニットの締結力を低下させることなくロック用ばね部材からのばね力を低く設定することができる。
本発明によれば、2つのロック圧力室はロック流体供給路を介して直列に接続されて順に圧縮空気が供給されることにより、2つのロックユニットの締結作動に時間差を設けることができ、それによって2つのロックユニットに対して順に遊びを取り除くことができる。
本発明によれば、後退用圧力室は並列に配置された内設チェック弁と内設絞りとを介してロック解除流体供給路に接続されていることにより、ピストンロッドの後退移動を始める際に2つのロックユニットの締結状態を解除することができる。
本発明によれば、ロック解除流体供給路を前進用圧力室に連通し、ロック流体供給路を後退用圧力室に連通させていることにより、ピストンロッドの後退移動が制限された時点で、2つのロックユニットを締結状態に切り換えてピストンロッドの軸方向位置を前進側と後退側の両方向に対し確実に固定することができる。
本発明によれば、ロック圧力室内の圧縮空気による推力とロック用ばね部材のばね力とは、締結状態となったロックユニットを介してピストンロッドに軸方向に加えられるため、ロックユニットに歪み力を蓄えることができる。
本発明によれば、相互に直交する方向で往復動するロックピストンとロックユニットの間で押圧面と傾斜面との摺接により推力を伝えるため円滑かつ確実に締結作動させることができる。
本発明によれば、ロックユニットの締結が、ピストンロッドの外周面に配置されたボールを、ピストンロッドの軸方向に往復動自在に装着されたロックスリーブによってピストンロッドの外周面に押しつけることによるため、円滑かつ確実に締結させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はハンドリング装置を備えたロボットアームによって自動車車体を構成するパネル材を搬送するようにした車体組立ラインの一部を示す図である。ロボットアーム1は複数のアーム2を多数の可動関節3で接続し、それらの間の角度を駆動制御することによりアーム先端の位置移動と姿勢を制御する搬送装置である。ハンドリング装置4はアーム先端に取り付け可能な台座5を有しており、パネル材Wの固定孔に係止ピンを挿入して係止固定できる挿入クランプ6を台座5に複数個設置したものであって、いくつかの挿入クランプ6を流体圧シリンダ11を介して台座5から進退移動可能に設置したものである。このようにいくつかの挿入クランプ6を台座5から進退移動できるようにしたことにより、多種類のパネル部材Wのそれぞれ異なる形状に対応して固定できるようになっている。
ロボットアーム1は、ハンドリング装置4を最初の作業ステージS1から最終の作業ステージSnまで移動させる。最初の作業ステージS1では車体を構成するパネル材がワークWとしてハンドリング装置4に固定され、最終の作業ステージSnでは所定の組立作業が終了したワークWがハンドリング装置4から取り外されることになる。
作業ステージS1でのハンドリング装置4によるワークWの固定手順としては、始めに流体圧シリンダ11を引き込ませて全ての挿入クランプ6を後退限位置に位置させ、台座5から近い側のワークWの固定孔から順に挿入クランプ6を前進移動させて挿入固定する。流体圧シリンダ11を伸長させて各挿入クランプ6を挿入固定させる際には、流体圧シリンダ11に設けたシリンダストッパ7がステージ側に設けたステージストッパ8に当接したタイミングで挿入クランプ6の前進移動を停止させるようにしている。図1においては、ハンドリング装置4に2つの挿入クランプ6を設けてそのうちの1つを流体圧シリンダ11で進退移動可能に設置しているが、ワークWのサイズや形状に応じて任意の数や配置の挿入クランプをハンドリング装置4に設け流体圧シリンダ11で進退移動可能とすることができる。
図2は本発明の第1の実施の形態の流体圧シリンダを示す図であって、図2(A)はその左側面図、図2(B)はその平面図、図2(C)はその右側面図である。図2において、流体圧シリンダ11は概略的に、ほぼ四角柱形状のシリンダブロック12と、このシリンダブロック12の一方の端面に設置されたほぼ直方体形状のロックガイドブロック13と、このロックガイドブロック13を貫通してシリンダブロック12に往復動自在に挿入されたピストンロッド14と、このピストンロッド14と平行な配置でロックガイドブロック13に往復動自在に貫通している2本の補助ロッド15と、ピストンロッド14および2本の補助ロッド15の端部に結合されたフランジ16と、ロックガイドブロック13の一方の側面からピストンロッド14の径方向に延びる配置で設置された2つのロックピストン収容部17,117とを有している。
このロックガイドブロック13は、後述するように内部のピストンロッド14の周囲にロックユニット収容部を備え、かつ2本の補助ロッド15を往復動自在に支持するガイドブロックとしても機能している。図2(B)に示すようにロックガイドブロック13には前述の部品ハンドリング装置4に設置するための設置ねじ孔19が形成されている。
この流体圧シリンダ11は、シリンダブロック12に形成されている2つの給排ポート20,21のどちらか一方に圧縮空気を供給し他方から空気を排出させることで、ピストンロッド14およびそれに結合しているフランジ16を進退移動させ、またロックガイドブロック13に形成されている固定用給排ポート61に圧縮空気を供給することで、ピストンロッド14およびフランジ16の位置を前進方向と後退方向のどちらに対しても固定できるようになっている。
図3は図2においてピストンロッド14の軸中心と一致するX−X線に沿った流体圧シリンダ11の軸方向断面図である。以降、説明の便宜のためにロックガイドブロック13の側面からロックピストン収容部17,117が延びる方向を上方向とし、その逆方向を下方向としてそれぞれに向かう移動を上昇移動、下降移動とする。
図3に示すように、シリンダブロック12はメインピストン23を軸方向に往復動自在に収容するピストン収容孔24が形成された筒形状体であり、ロックガイドブロック13との間には中央ロッドカバー25が挟まれて取り付けられ、逆側のシリンダブロック12の端部にはピストン収容孔24を塞ぐようにプラグ26が取り付けられスナップリング27により固定されている。これら中央ロッドカバー25とプラグ26によって閉じられたピストン収容孔24の内部空間がシリンダ室28を形成している。
ロックガイドブロック13の内部でピストンロッド14の周囲には2つのロックユニット29,129を収容するロックユニット収容孔30が形成されており、フランジ16側の端部にはロックユニット収容孔30を塞ぐように先端ロッドカバー31が取り付けられスナップリング32により固定されている。これらこの先端ロッドカバー31と中央ロッドカバー25によって閉じられたロックユニット収容孔30がロックユニット収容部33を形成している。上記のシリンダ室28とロックユニット収容部33を内部に形成しているシリンダブロック12とロックガイドブロック13、および2つのロックピストン収容部17,117によりシリンダ本体が形成されている。
シリンダブロック12内に収容されるメインピストン23によって、シリンダ室28の内部は前進用圧力室34と後退用圧力室35とに区画されている。シリンダブロック12には前進用給排ポート20と後退用給排ポート21が形成されており、前進用給排ポート20は前進用圧力室34に連通し、後退用給排ポート21はガイドブロック13内の給排路22を介してロックユニット収容部33に連通している。
中央ロッドカバー25には内設チェック弁59と内設絞り60が設けられており、それぞれが後退用圧力室35とロックユニット収容部33とを接続するよう互いに並列な接続となっている。内設チェック弁59は後退用圧力室35からロックユニット収容部33へ案内する方向に圧縮空気を通過させ、逆方向に閉止する配置で設置されている。
前進用給排ポート20より前進用圧力室34に流体である圧縮空気を供給すると、メインピストン23が圧縮空気に押圧されて中央ロッドカバー25に向けて前進移動する。後退用給排ポート21に圧縮空気を供給すると、後に詳述するようにロックユニット収容部33内の圧力を高めつつ内設絞り60を介して後退用圧力室35に圧縮空気が供給され、メインピストン23がプラグ26に向けて後退移動する。
メインピストン23はシール材23cが設けられた環状の第1ディスク23aと、第2ディスク23bとを備えており、第1ディスク23aの内周面には雌ねじ23eが形成されている。また、第1ディスク23aと第2ディスク23bとの間には環状の磁石23fが挟み込まれており、シリンダブロック12に設けられた図示しないセンサにより磁石23fを介してメインピストン23の位置を検出できるようになっている。
また、一端に雄ねじ14aが形成されるピストンロッド14は、雄ねじ14aを介してメインピストン23の第1ディスク23aにねじ結合されるとともに、中央ロッドカバー25の貫通孔25aを貫通して先端ロッドカバー31に往復動自在に支持されている。メインピストン23に固定されたピストンロッド14は、前進用圧力室34と後退用圧力室35とに対する圧縮空気の給排制御によりメインピストン23と一体になって軸方向に移動する。
ロックユニット収容部33内には前記2つのロックユニット29,129が先端ロッドカバー31側(フランジ16側)と中央ロッドカバー25側(シリンダブロック12側)の両端位置で相互に対向する向きに収容されている。それぞれのロックユニット29,129は、ピストンロッド14の外周に複数配置されるボールとしての鋼球36と、これら複数の鋼球36を保持するとともにピストンロッド14に貫かれて設けられる筒状の保持器37とを備えており、保持器37はピストンロッド14に対して往復動自在となっている。また、各ロックユニット29,129は内周に内テーパ面38aが形成されているロックスリーブ38を保持器37の外周側に備えており、このロックスリーブ38はロックユニット収容孔30に往復動自在となって収容されている。このように、ピストンロッド14の外周面とロックスリーブ38の内テーパ面38aとの間には複数の鋼球36が配置されており、ロックスリーブ38を軸方向に移動させることにより、ロックユニット29,129は、鋼球36をピストンロッド14に押圧してピストンロッド14とロックスリーブ38とを締結する締結状態と、ピストンロッド14に対する押圧を解放して締結を解除する解除状態とに切り換えられる。
各ロックユニット29,129は、それぞれのロックスリーブ38と中央ロッドカバー25または先端ロッドカバー31との間にフランジ部39aを備える底付き円筒状のばね受け部材39を備えており、ばね受け部材39のフランジ部39aと各ロッドカバー25,31との間には解除用ばね部材40が設けられている。この解除用ばね部材40は、ロックスリーブ38に当接するフランジ部39aを介してロックスリーブ38を解除方向に付勢する。つまり2つの解除用ばね部材40はそれぞれロックスリーブ38を各ロッドカバー25,31から離す方向に付勢する。また、ばね受け部材39の底部と保持器37との間には保持用ばね部材41が設けられており、これら2つの保持用ばね部材41はそれぞれ保持器37を相互に近接させる方向に付勢する。
2つの保持器37に挟まれる配置で、円筒形状の位置決めスリーブ42がピストンロッド14に貫通されてその外周に往復動自在に装着されている。この位置決めスリーブ42は保持用ばね部材41による保持器37および鋼球36の軸方向移動を所定の位置で規制するためのストッパとなる。
フランジ16側に位置するフランジ側ロックピストン収容部17とシリンダブロック12側に位置するシリンダ側ロックピストン収容部117は、それぞれシリンダ43とこれを閉塞するヘッドカバー44とにより形成されており、それぞれ内部構成は基本的に同じものとなっていて、後述するようにシリンダ43およびヘッドカバー44の内部に形成される圧縮空気の通過経路だけが異なっている。
それぞれのシリンダ43内にはロックピストン45,145が収容されており、両方のロックピストン45,145はともにピストンロッド14に対して径方向に往復動自在となっている。ロックピストン収容部17,117内は、ロックピストン45,145によって、ロック用ばね部材46が収容されるロック圧力室47と、ロック用ばね部材46の推力であるばね力に対向して流体の推力をロックピストン45,145に加えるロック解除圧力室48とに区画されている。
各ロックピストン45,145はフランジ部45aを備えた底付き円筒状に形成されており、ばね収容孔45bとシリンダ孔45cとを備えている。ばね収容孔45bには環状のばね受け部材49が組み込まれ、ばね受け部材49とヘッドカバー44とによってロック用ばね部材46がロック圧力室47内に保持されている。
また、フランジ側ロックピストン収容部17に収容されている一方のロックピストン45のみにおいて、シリンダ孔45cにはピストン部50aとロッド部50bとを備えるプランジャ50が往復動自在に組み込まれており、ピストン部50aの端面とシリンダ孔45cの底面との間にはプランジャ用ばね部材51が組み込まれている。このプランジャ用ばね部材51のばね力によってプランジャ50はヘッドカバー44に近づく方向に付勢され、この方向の移動はピストン部50aがばね受け部材49に当接することによって規制される。つまり、ロックピストン収容部17におけるばね受け部材49はプランジャ50の軸方向移動を所定のストロークで規制するためのストッパとしても機能する。
各ロックピストン収容部17,117を形成するそれぞれのヘッドカバー44のほぼ中央部には、ロック圧力室47にロック流体である圧縮空気を案内する流体導入孔52,152が形成されており、またフランジ側ロックピストン収容部17のヘッドカバー44にはロック圧力室47から圧縮空気を排出する流体排出孔53が形成されている。
図3に示すように流体導入孔52とプランジャ50とはほぼ同心上に組み込まれており、プランジャ50が図中の上昇する方向(ピストンロッド14から離れる方向)に移動することによってプランジャ50がヘッドカバー44に接触すると、流体導入孔52とロック圧力室47とはプランジャ50のロッド部50bにより遮断された状態となり、ロックピストン45が図中の下降する方向(ピストンロッド14に近づく方向)に移動することによってプランジャ50がヘッドカバー44から離れると、流体導入孔52とロック圧力室47とは連通した状態となる。なお、ヘッドカバー44に形成される流体導入孔52の開口部には弁座54が組み込まれており、プランジャ50のロッド部50bの先端と弁座54とを接触させることにより遮断状態における気密が保たれる。
各ロック解除圧力室48はそれぞれ連通路55を介してロックユニット収容部33に連通しており、後述するようにロック解除圧力室48に圧縮空気を供給すると、ロックピストン45,145はピストンロッド14から離れる退避位置に向けて上昇移動する。ここで特にロックピストン45の上昇移動の過程においては、ロックピストン45のフランジ部45aがヘッドカバー44に接触するまでプランジャ50のロッド部50bはロックピストン45より突き出た状態となっているため、まずプランジャ50のロッド部50bがヘッドカバー44の弁座54に接触した後に、ロックピストン45のフランジ部45aがヘッドカバー44に接触することになる。ロックピストン45がヘッドカバー44に接触するまで上昇移動すると、プランジャ用ばね部材51は圧縮されて、ピストン部50bとばね受け部材49との間には所定のクリアランスC1が形成される。
なお、2つのロックピストン45,145をそれぞれ上昇移動させる際には、どちらもロック圧力室47内の空気は弁座54から流体導入孔52,152を経て排気されるが、プランジャ50を備えるロックピストン45においては、上昇途中においてプランジャ50のロッド部50bと弁座54との接触により流体導入孔52が閉塞されてしまう。このため、プランジャ50のピストン部50bに設けられるUパッキン56は、下降方向へ空気の流れを許容する向きに装着されており、ロック圧力室47内の空気はプランジャ50のロッド部50bと弁座54とが接触した後であっても、Uパッキン56とシリンダ孔45cとの間から空気を下降方向に向けて排出することができ、プランジャ50の中心に形成されている貫通孔50cを介して流体導入孔52から排気することができる。
一方、各ロック解除圧力室48の圧縮空気を連通路55を介して排出すると、ロックピストン45,145はロック用ばね部材46からのばね力によりピストンロッド14に接近してロックスリーブ38に接触する作動位置に向けて下降移動する。プランジャ50を備えるロックピストン45が下降移動する過程においては、プランジャ50がばね力によって上昇方向に付勢されているため、まずロックピストン45がヘッドカバー44から離れた後に、プランジャ50のピストン部50bがばね受け部材49に接触してからプランジャ50のロッド部50bがヘッドカバー44から離れることになる。つまり、ロックピストン45については下降移動を開始しても、所定のストローク分(クリアランスC1相当分)だけ下降するまでは、プランジャ50のロッド部50bはヘッドカバー44の弁座54に接触した状態を保持することになる。
フランジ16側とシリンダブロック12側の2つのロックピストン収容部17,117において、それぞれ往復動するロックピストン45,145の先端には、押圧面であるロックテーパ面45dを備えたテーパロッド部45eが形成されており、ロックテーパ面45dのテーパ角は約30°の鋭角に形成されている。これらのロックテーパ面45dに対応するように、2つのロックスリーブ38の相互に対向し合う側の端面にも傾斜面である外テーパ面38bが形成されており、外テーパ面38bのテーパ角は約150°の鈍角に形成されている。
各ロックピストン45,145がロックスリーブ38に向けて下降移動すると、それぞれのテーパロッド部45eのロックテーパ面45d(押圧面)はそれぞれロックスリーブ38の外テーパ面38b(傾斜面)に対応して接触する。このときの対応関係として、フランジ側ロックピストン収容部17におけるロックピストン45のロックテーパ面45d(押圧面)のうちのピストンロッド前進側の側面にフランジ16側のロックユニット38の外テーパ面38b(傾斜面)が接触し、またシリンダ側ロックピストン収容部117におけるロックピストン145のロックテーパ面45d(押圧面)のうちのピストンロッド後退側の側面にシリンダブロック12側のロックユニット38の外テーパ面38b(傾斜面)が接触するようになっている。
それぞれのロックユニット29,129において、接触する外テーパ面38bを介して各ロックスリーブ38はフランジ16側またはシリンダブロック12側に互いに離れる方向にそれぞれ押されて2つのロックユニット29,129が締結状態となる一方、各ロックピストン45,145が上昇移動すると、解除用ばね部材40のばね力によってそれぞれのロックスリーブ38は互いに接近する方向に押されるため2つのロックユニット29,129は解除状態となる。
なお、プランジャ50の貫通孔50cは、ロック圧力室47内の空気を排出するだけでなくロックピストン45を手動で動かす際にも使用される。ヘッドカバー44に形成される流体導入孔52,152には、流体導入孔52,152と外部とを遮断するプラグとしてねじ部材57が装着されており、ロックピストン45,145にはシリンダ孔45cから延びてねじ孔45fが形成されている。ロックピストン45,145を手動で動かす際には、先端部に雄ねじが形成された図示しないロッド部材を、ねじ部材57を取り外した状態で外部より流体導入孔52,152に差し込み、プランジャ50を備えている方ではプランジャ50の貫通孔50cを経てねじ孔45fとねじ結合させる。これにより、どちらのロックピストン45,145においてもロッド部材を介して外部よりロックピストン45,145を上下に動かすことができ、手動によりロックユニット29,129を解除状態と締結状態とに切り換えることができる。
続いて、前進用圧力室34、後退用圧力室35、各ロック圧力室47、各ロック解除圧力室48に圧縮空気を供給するための供給流路について説明する。図3に示すようにメインピストン23の第1ピストンディスク23aの後方側端面および第2ピストンディスク23bの前方側端面には各ディスク23a,23bより外径の小さい環形状のゴムダンパ23dが取り付けられており、メインピストン23がシリンダ室28内で後退限位置または前進限位置に位置してそれぞれプラグ26や中央ロッドカバー25にゴムダンパ23dを接触させた状態でもそれらゴムダンパ23dの外周には隙間(つまり最小容量となった前進用圧力室34、後退用圧力室35)が形成されることになる。
前進用圧力室34に連通する前進用給排ポート20は、このようにメインピストン23が後退限位置に位置しているときの第1ディスク23aとプラグ26との間の隙間(最小の前進用圧力室34)に連通するよう形成されており、常に前進用圧力室34におけるメインピストン23上の受圧面積を確保できるようになっている。同様にして後退用圧力室35に連通する内設絞り60は、メインピストン23が前進限位置に位置しているときの第2ディスク23bと中央ロッドカバー25との間の隙間(最小の後退用圧力室35)に連通するよう形成されており、常に後退用圧力室35におけるメインピストン23上の受圧面積を確保できるようになっている。各給排ポート20,21は後述する共通の流路切換弁を介して圧縮空気源に接続されており、流路切換弁の切換作動によって2つの給排ポート20,21のどちらか一方に圧縮空気が供給され、かつ他方の給排ポート20,21から圧縮空気が排出されるようになっている。従って、各給排ポート20,21を介して前進用圧力室34および後退用圧力室35に対する圧縮空気の給排制御を行うことができる。
またピストンロッド14が貫通している中央ロッドカバー25の貫通孔25aはピストンロッド14の外径とほぼ同じ径であり、その内周面に装着したシール材25bをピストンロッド14の外周に密着摺接させている。また保持器37、位置決めスリーブ42およびばね受け部材39はピストンロッド14の外周面との間に連通隙間58が形成されているため、後退用給排ポート21はロックユニット収容部33全体に連通しており、さらに各連通路55を介してそれぞれのロックピストン収容部17,117内のロック解除圧力室48に連通している。また後退用給排ポート21はロックユニット収容部33(ロック解除流体供給路)および内設絞り60を介して後退用圧力室35にも連通していることにもなる。
ここで給排路22、連通隙間58を含むロックユニット収容部33および各連通路55がロック解除流体供給路を構成しており、つまり各ロック解除圧力室48はそれぞれロック解除流体供給路を介して後退用給排ポート21および後退用圧力室35に連通している。後退用給排ポート21に圧縮空気を供給した場合には、まずロックユニット収容部33に圧縮空気が導入されるが、中央ロッドカバー25の内設チェック弁59においては逆方向となるために圧縮空気は通過せず、後退用圧力室35へは内設絞り60のみを通過して導入されることになる。しかし内設絞り60は流路断面積が狭く許容通過流量が小さいため、ロックユニット収容部33すなわちロック解除流体供給路の内部に背圧が生じて圧力が上昇する。
このため各連通路55を介して各ロックピストン収容部17,117内のロック解除圧力室48の方が後退用圧力室35よりも先に圧力上昇してロックピストン45,145を退避位置まで上昇移動させることになる。その後になって後退用圧力室35内に圧縮空気が十分に導入されてメインピストン23が後退方向に押圧移動されるようになっている。すなわち後退用給排ポート21に圧縮空気を供給した場合には、各ロックピストン45,145が退避位置まで移動した後にメインピストン23が後退移動することになる。
図4は本実施の形態の流体圧シリンダ11が接続する流体圧回路と各ロック圧力室47および各ロック解除圧力室48に対して圧縮空気を供給する経路構成を簡略的に説明する図である。図4において、コンプレッサなどの圧縮空気源65が流路切換弁66の入力ポート66aに接続しており、前進用給排ポート20に接続する前進用流体流路67および後退用給排ポート21に接続する後退用流体流路68が流路切換弁66の2つの出力ポート66b,66cにそれぞれ接続している。また前進用流体流路67の途中位置には、流路切換弁66から前進用給排ポート20に向かう方向に空気の通過を許容する配置で外設チェック弁67aが設けられており、また外設チェック弁67aには外設絞り67bが並列に接続されている。
固定用給排ポート61が固定用流体流路69を介して外設チェック弁67aより流路切換弁66側の前進用流体流路67に接続している。流路切換弁66は2つの切換位置を切り換えることにより、前進用流体流路67および後退用流体流路68のどちらか一方を圧縮空気源65に接続して圧縮空気を供給し、他方を外部大気に開放して圧縮空気を排出するようになっている。
ロックガイドブロック13に形成された固定用給排ポート61を介して供給される圧縮空気(ロック流体)は、連通する流体導入路62(図3中には不図示)を介してフランジ側ロックピストン収容部17の流体導入孔52に供給される。またフランジ側ロックピストン収容部17のヘッドカバー44に形成された流体排出孔53は、流体連絡路63(図3中には不図示)を介してシリンダ側ロックピストン収容部117の流体導入孔152に連通し、フランジ側ロックピストン収容部17のロック圧力室47から圧縮空気の供給を受けるようになっている。
つまり固定用給排ポート61に圧縮空気を供給することにより、流体導入路62および流体導入孔52を介してフランジ側ロックピストン収容部17内のロック圧力室47に圧縮空気を供給してロックピストン45を作動位置まで下降移動させることができるようになっている。そしてさらにフランジ側ロックピストン収容部17内のロック圧力室47から流体排出孔53および流体連絡路63を介してシリンダ側ロックピストン収容部117内の流体導入孔152およびロック圧力室47に圧縮空気を供給してロックピストン145を作動位置まで下降移動させることができるようになっている。
以上の固定用給排ポート61、流体導入路62、流体導入孔52、流体排出孔53、流体連絡路63および流体導入孔152が全体を通じてロック流体供給路を構成しており、すなわちロック流体供給路はロッド側の次にシリンダ側という順番で2つのロック圧力室47を直列に接続してそれぞれに圧縮空気を供給できるようになっている。
続いて、流体圧シリンダ11の動作について説明する。図5(A)〜図6(B)は流体圧シリンダ11の一部を示す拡大断面図であり、図5(A)、図5(B)、図6(A)、図6(B)の順序で、フランジ16側のロックユニット29が解除状態から締結状態に動作する過程を示している。
まず、プランジャ50を備えるフランジ16側のロックユニット29において、メインピストン23がプラグ26側の後退限位置に配置された状態、つまりピストンロッド14がシリンダ本体内に引き込まれた状態から、ピストンロッド14およびメインピストン23を前進移動させる際の動作について説明する。
メインピストン23が後退限位置に配置された状態では、後退用給排ポート21から後退用圧力室35を介してロックユニット収容部33およびロック解除圧力室48に圧縮空気が供給された状態となっている。このロック解除圧力室48に加えられる圧縮空気によってロックピストン45にはロック用ばね部材46を圧縮する上昇方向に押圧力が加えられ、ロックピストン45はロックスリーブ38から離れるように上昇移動する。なお、ロック解除圧力室48に供給された空気圧を受けるロックピストン45の受圧面積は、ロック用ばね部材46からのばね力に抗する押圧力を発生させるに十分な面積に設定されている。
ロックピストン45が上昇移動すると、ロックピストン45とロックスリーブ38との接触は回避されるため、解除用ばね部材40のばね力によってロックスリーブ38は解除位置に向けて後退移動する。後退移動が完了すると、ロックスリーブ38の端面と先端ロッドカバー31の端面との間には、図5(A)に示すように、所定のクリアランスC2が形成された状態となる。このように、ロックスリーブ38が解除位置に作動すると、ロックスリーブ38の内テーパ面38aと鋼球36との間には所定のクリアランスC3が設けられるため、ロックユニット29は鋼球36がピストンロッド14に押圧されることのない解除状態となる。
このような状態のもとで、前進用給排ポート20より前進用圧力室34に圧縮空気を供給するとともに、後退用圧力室35内の圧縮空気を排出すると、メインピストン23とピストンロッド14とは図5(A)に矢印aで示す前進方向に向けて移動される。このとき、後退用圧力室35内の空気はメインピストン23の移動に伴って内設チェック弁59および内設絞り60を介してロックユニット収容部33に排出され、さらに給排路22を介して後退用給排ポート21より後退用流体流路68に排出されるが、同時に後退用流体流路68に設けられた外設絞り68aによりロックユニット収容部33内の空気は圧縮されて圧力が上昇することになる。すなわち、ロックユニット収容部33を含むロック解除流体供給路にはメインピストン23の移動速度に応じた背圧(ロック解除流体による押圧空気圧)が生じることになる。
このロックユニット収容部33に生じる背圧は、連通路55を介してロック解除圧力室48に加えられるため、ロックピストン45にはロック用ばね部材46を圧縮する上昇方向に押圧力が加えられ、ロックピストン45は退避位置に保持されることになる。なお、ロックユニット収容部33に生じた背圧を受けるロックピストン45の受圧面積は、背圧によってもロック用ばね部材46からのばね力に抗する押圧力を発生させるのに十分な面積に設定されている。つまり、前進用給排ポート20より前進用圧力室34に圧縮空気を供給することによってピストンロッド14を前進方向に移動させる際には、2つのロックユニット29,129は解除状態に保持されるため、ピストンロッド14の前進移動が可能となる。
なお、前進用圧力室34に圧縮空気を供給することにより、ピストンロッド14を矢印a方向に前進移動させる場合について説明したが、後退用圧力室35に圧縮空気を供給するとともに前進用圧力室34内の圧縮空気を排出することにより、ピストンロッド14を矢印b方向に後退移動させる場合であっても、前述したように内設絞り60によりロック解除圧力室48に背圧が付加されるためロックユニット29は解除状態となる。
このように、ピストンロッド14を前後進移動させる場合には、内設絞り59や外設絞り68aによって生じる背圧によりロックユニット29を解除状態とすることができ、ピストンロッド14の前後進移動が許容される。
続いて、フランジ16側のロックユニット29が締結状態に切り換えられる動作について説明する。ピストンロッド14とメインピストン23とが停止した場合、つまりピストンロッド14の前進移動が制限された場合や、後退用圧力室35に対する圧縮空気の供給が停止された場合などにはロックユニット29が締結状態に切り換えられる。
まず、メインピストン23が前進限位置に位置した場合や、また上述したハンドリング装置4での使用においてシリンダストッパ7がステージストッパ8に接触した場合などのように、ピストンロッド14の前進移動が制限されてメインピストン23が停止する場合について説明する。まず、前進用流体流路67に圧縮空気源65が接続されてピストンロッド14が前進移動している間には、それとともに固定用流体流路69を介して固定用給排ポート61にも圧縮空気が供給されていることになる。ロック圧力室47に開口する流体導入孔52には、ロックピストン45が退避位置に上昇移動した状態、つまり流体導入孔52とロック圧力室47とがプランジャ50により遮断された状態のもとで、流体導入路62から圧縮空気が供給されている。このとき、プランジャ50は軸中心に貫通孔50cを備えているため、流体導入孔52からの圧縮空気による圧力を下降方向に受けることがなく、流体導入孔52とロック圧力室47との遮断状態は確実に保持される。
メインピストン23が停止すると、ロックユニット収容部33内の空気は圧縮されることなく流路切換弁66より排出されるため、ロックユニット収容部33内の背圧は徐々に低下する。そして、ロック用ばね部材46からのばね力に対向してロックピストン45に加えられていた上昇方向の押圧力は背圧低下に伴って低下する。つまり、図5(B)に示すように、ロックピストン45を上昇させる押圧力が所定の押圧力を下回ると、ロックピストン45はロック用ばね部材46からのばね力によって下降方向に付勢され、ロックスリーブ38を締結位置に向けて押し込みながら下降移動することになる。
このとき、プランジャ50はプランジャ用ばね部材51によって上昇方向に付勢されるため、ロックピストン45が下降移動を開始してもプランジャ50のロッド部50bと弁座54との接触状態は保たれる。つまり、流体導入路62とロック圧力室47との遮断状態は継続されるため、ばね力のみによってロックピストン45は下降方向に付勢されることとなる。なお、ロックピストン45の下降移動によりロック圧力室47内は負圧となるが、この負圧に対抗してロックピストン45の下降移動を継続するように、ロック用ばね部材46のばね力は設定されている。
ロック用ばね部材46のばね力によってロックピストン45が下降方向に所定のストローク(例えば2mm)で移動すると、ロックスリーブ38はロックピストン45の下降移動に伴って前進方向に所定のストローク(例えば0.8mm)で移動する。図5(B)に示すように、ロックスリーブ38が前進移動すると、ロックスリーブ38の内テーパ面38aと鋼球36との間に設けられていたクリアランスC3が無くなり、ピストンロッド14の外周面とロックスリーブ38の内テーパ面38aとに鋼球36が接触して挟まれた状態となる。つまり、ロック用ばね部材46のばね力によって下降移動するロックピストン45により、ロックユニット29に生じていた遊びが取り除かれるとともに、ロックユニット29の締結作動が開始される状態となる。
なお、図5(B)に示すように、ロックピストン45の下降移動が所定のストロークに達すると、プランジャ50のピストン部50aとばね受け部材49との間に形成されていたクリアランスC1が消滅し、ピストン部50aとばね受け部材49とが接触した状態となる。続いて、図6(A)に示すように、ロックピストン45が更に下降移動すると、プランジャ50はロックピストン45によって引き下ろされ、プランジャ50とロックピストン45とは一体となって下降移動を開始する。この下降移動によりプランジャ50のロッド部50bが弁座54より引き離されると、流体導入孔52とロック圧力室47とは連通状態となり、流体導入路62からの圧縮空気がロック圧力室47に供給される。なお、この動作は外部切換弁を必要とせず、自動的に動作する。従って、図6(A)に示す状態は、ロック用ばね部材46からのばね力に加えて、ロック圧力室47に供給された圧縮空気(ロック流体)による推力がロックピストン45に加えられた状態となっている。
図6(B)に示すように、ロック用ばね部材46によるばね力と圧縮空気による推力とが加えられたロックピストン45が更に下降移動すると、ロックピストン45によってフランジ16側のロックスリーブ38は更に前進方向に押し込まれる。そして、ロックスリーブ38と先端ロッドカバー31との間のクリアランスが、所定のクリアランスC4に縮められた状態、つまりロックスリーブ38が締結位置まで押し込まれた状態となると、鋼球36がロックスリーブ38とピストンロッド14とに対して食い込んだ締結状態となる。このように、ロックユニット29が締結状態に切り換えられると、メインピストン23およびピストンロッド14はその停止位置に固定される。また、ロックユニット29が締結状態に切り換えられると、ピストンロッド14、鋼球36およびロックスリーブ38は互いに弾性変形した状態で保持されるため、ピストンロッド14やロックユニット29には所定の歪み力が蓄えられた状態となっている。
なお、フランジ16側のロックユニット29が締結状態に切り換えられても、ロックスリーブ38と先端ロッドカバー31との間には所定のクリアランスC4が設けられるため、ロックスリーブ38には更なる前進移動が許容される。そして、ピストンロッド14と締結されたロックスリーブ38に伝達されるロック用ばね部材46からのばね力とロック圧力室47からの推力とは、引き続きロックスリーブ38を介してピストンロッド14に前進方向に向けて加えられることになる。
また、ロック用ばね部材46からのばね力とロック圧力室47からの推力とは、鋭角に形成されたロックテーパ面45dと鈍角に形成された外テーパ面38bとを介してロックスリーブ38に伝達されるため、ロック用ばね部材46からのばね力とロック圧力室47からの推力とは増大されてピストンロッド14に伝達される。また、ロックスリーブ38が締結位置に移動すると、ロックスリーブ38の後退方向にテーパロッド部45eが入り込んだ状態となるため、ロック解除圧力室48に圧縮空気を供給するまでは、確実にロックユニット29の締結状態を維持することができる。
さらに、ロックスリーブ38の移動に伴ってばね受け部材39が前進移動した場合であっても、鋼球36を保持する保持器37とばね受け部材39の底部との間に設けられる保持用ばね部材41によって、保持器37は位置決めスリーブ42に当接した状態を保つことができるため、鋼球36の位置が移動することはなく、確実にロックユニット29を締結状態に切り換えることができる。
前述の説明では、ピストンロッド14の前進移動が規制され、メインピストン23が停止した場合について説明したが、前進用圧力室34に対する圧縮空気の供給を停止することによってメインピストン23を停止した場合であっても、同様にフランジ16側のロックユニット29を締結状態に切り換えることができる。
また、フランジ16の押し込みなどによりピストンロッド14を後退移動させる場合であっても、ロックユニット収容部33内の空気を後退用圧力室35に導入し、ロック解除圧力室48内の圧力を下げることによって、フランジ16側のロックユニット29を締結状態に切り換えることができる。
これまで説明したように、ピストンロッド14の前進移動時に、ピストンロッド14の移動を制限したり、前進用圧力室34に対する圧縮空気の供給を停止することによってメインピストン23を停止させた場合や、フランジ16の押し込みによりロックユニット収容部33の圧力が低下した場合などには、フランジ16側のロックユニット29は締結状態に切り換えられる。
しかしながら以上説明したフランジ16側のロックユニット29による締結だけでは、ピストンロッド14やフランジ16側のロックユニット29に蓄えられた歪み力がピストンロッド14の前進側方向の一方向にのみ付加されている状態となる。そのため、図1に示すハンドリング装置4においてシリンダストッパ7をステージストッパ8から離してフランジ16を自由にした場合には、蓄えられた歪み力を前進側方向に解放することになり、フランジ16とそこに設置されている挿入クランプ6の位置を前進(一般的におよそ2mm程度)させてしまうことになる。このため挿入クランプ6と共にパネル材Wの固定位置がずれてしまい、正確な位置決めができずに高い精度での組み立て作業が困難となってしまう。
またフランジ16側のロックユニット29については、ピストンロッド14の後退方向の移動に対して鋼球36をロックスリーブ38の内テーパ面38aに押し付けて締結状態をより確実にするものの、その逆方向であるピストンロッド14の前進方向の移動に対しては鋼球36がロックスリーブ38の拘束から外れて締結状態を緩めてしまう可能性がある。すなわちロックユニット単体ではピストンロッド14の一方向の移動のみを締結する構成でしかなく、そのため図1に示すハンドリング装置4においてロックユニットを1つだけ備えるものとし、ロボットアーム1の駆動によりパネル材Wとともに大きく移動させた場合にはパネル材Wの固定位置がずれやすくなってしまい、これによっても高い精度での組み立て作業が困難となってしまう。
以上の問題に対して本実施の形態の流体圧シリンダ11は、ロックピストン45,145およびロックユニット29,129をそれぞれ2つずつ設けて一方のロックピストン45のロックテーパ面45d(押圧面)のうちのピストンロッド前進側の側面に一方のロックユニット29の外テーパ面38b(傾斜面)を接触させ、他方のロックピストン145のロックテーパ面45d(押圧面)のうちのピストンロッド後退側の側面に他方のロックユニット129の外テーパ面38b(傾斜面)を接触させており、すなわち2つのロックユニット29,129を軸方向で対向する向きに設置して相互に押さえ合って固定させることからピストンロッド14の軸方向位置を前進側と後退側の両方向に対して固定できるようになっている。またそれぞれの外テーパ面38bが軸方向で対向する向きとなっていることにより、2つのロックユニット29,129にそれぞれ蓄えられる歪み力についても相互に逆方向で相殺しあうよう蓄えることになり、ピストンロッド14の軸方向位置を前進側と後退側の両方向に対して確実に締結固定できるようになっている。
また2つのロックユニット29,129が、それぞれロックピストン45,145の進退移動によりピストンロッド14への締結とその解除を切り換えるよう作動するものであることにより、ピストンロッド14を任意の軸方向位置で締結固定することができる。
また、ロック圧力室47内のロック流体つまり圧縮空気による推力と、ロック用ばね部材46の推力とを用いて2つのロックユニット29,129を締結状態に切り換えるようにしたので、ロックユニット29,129の締結力を低下させることなくロック用ばね部材46からのばね力を低く設定することができる。これにより、流体圧シリンダ11の小型化や低コスト化を達成することができる。
また2つのロック圧力室47はロック流体供給路を介して直列に接続されて順に圧縮空気が供給されることにより、締結作動する際には2つのロックピストン45,145の作動に時間差を設けることができ、それによって2つのロックユニット29,129に対して順に遊びを取り除くことから同時に作動させる場合と比較して各ロックユニット29,129における遊びを良好に取り除くことができる。特に本実施の形態においてはフランジ16側のロックユニット29を先に作動させてその後にシリンダ側のロックユニット129を作動させていることから、図1に示すようにピストンロッド14とフランジ16の前進移動を制限した状態で固定させる前進制限型の利用形態において最も良好に各ロックユニット29,129における遊びを取り除くことができ、確実な固定が可能となる。またロック圧力室47間の流体連絡路63の長さを変えることにより作動の時間差を変えることもできる。
また、ロック圧力室47内の圧縮空気による推力とロック用ばね部材46のばね力とは、締結状態となったロックユニット29,129を介してピストンロッド14に軸方向に加えられるため、ロックユニット29,129に歪み力を蓄えることができる。これによりロック圧力室47から圧縮空気を排出した後であっても、歪み力とばね力とにより高い締結力を維持することができる。
なお、プランジャ50によってロック圧力室47に対する圧縮空気の供給と遮断とが、ロックピストン45のストロークに応じて切り換えられるため、ロックユニット29の遊びを取り除いた後に、ロック圧力室47内の圧縮空気による強い推力をロックユニット29を介してピストンロッド14に伝達することができる。これにより、ロックピストン45のストロークを無駄にすることなく、ロックユニット29に歪み力を蓄えることが可能となる。なお、シリンダ側ロックピストン収容部117においては、ロックピストン145がロックピストン45と同じタイミングでロックユニット29,129の遊びを取り除くことができ、その後にフランジ側ロックピストン収容部17の流体排出孔53からシリンダ側ロックピストン収容部117の流体導入孔152に圧縮空気が導入されることになるため、プランジャ50を備えなくともストロークに応じた圧縮空気の供給と遮断が切り換えられることができる。
さらに、ロックピストン45が退避位置に上昇移動したときには、ロックピストン45に組み込まれたプランジャ50によってロック圧力室47と流体導入孔52とは遮断状態に切り換えられる一方、ロックピストン45が所定のストロークで下降移動したときには、ロック圧力室47と流体導入孔52とは連通状態に切り換えられる。これにより、ロックピストン45が作動位置に向けて下降移動を開始する前であっても、ロックユニット29を締結状態に切り換える際に備えて流体導入孔52に予め圧縮空気を供給しておくことができ、圧力供給制御の自由度を高めることができる。
また、プランジャ50をロックピストン45に対して往復動自在に組み込むことにより、各部材の寸法誤差や組み付け誤差による影響を受けることなく、ロックユニット29の解除状態においてロック圧力室47に対する圧縮空気の供給を確実に停止することができる。これにより、ロックユニット29の解除状態における誤作動を回避することができる。
図7は本実施の形態の変形例である流体圧シリンダの軸方向断面図である。図7においては図3に示された部材と共通する部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。図3に示す流体圧シリンダ11は2つのロックピストン収容部17,117を同一側面に軸方向に並ぶ配置で設置しているのに対し、図7に示す流体圧シリンダ211は2つのロックピストン収容部17,117を互いに逆側の側面で軸方向に重複する配置で設置している。
このような配置としても一方のロックピストン45のロックテーパ面45dのうちのピストンロッド前進側の側面に一方のロックユニット29の外テーパ面38bを接触させ、他方のロックピストン145のロックテーパ面45dのうちのピストンロッド後退側の側面に他方のロックユニット129の外テーパ面38bを接触させてとしているため、ピストンロッド14の軸方向位置を前進側と後退側の両方向に対して固定でき、さらに2つのロックユニット29,129を接近させて配置できるためその分だけ流体圧シリンダ211全体の軸方向長さを短く構成することができる。
またロックユニット収容部233を備えるロックガイドブロック213が円筒などの筒形状である場合には、2つのロックピストン収容部17,117を反対側に限らずにピストンロッド14の軸周りに任意の角度でずらした配置で設置してもよい。
次に本発明の第2の実施の形態の流体圧シリンダについて説明する。図8は第2の実施の形態の流体圧シリンダの軸方向断面図である。上記の第1の実施の形態の流体圧シリンダ11は、シリンダストッパ7がそれより前進側に位置するステージストッパ8に接触するなどによりピストンロッド14の前進移動が制限された時点でピストンロッド14の軸方向位置を前進側と後退側の両方向に対して固定する構成であったのに対し、本実施の形態の流体圧シリンダ311はピストンロッド14の後退移動が制限された時点でピストンロッド14を両方向に対して固定する構成となっている。図8において図3に示された部材と共通する部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図8に示す本実施の形態の流体圧シリンダ311は、中央ロッドカバー325に内設チェック弁や内設絞りを設けていないことから後退用圧力室35とロックユニット収容部33の間は気密的に遮断された状態となっており、後退用給排ポート321は後退用圧力室だけに直接連通するよう形成されている。この後退用給排ポート321は、メインピストン23が後退限位置に位置しているときにゴムダンパ23dの外周で第1ディスク23aと中央ロッドカバー325の間に形成される隙間(最小となった後退用圧力室35)に連通するよう形成されており、常に後退用圧力室35におけるメインピストン23上の受圧面積を確保できるようになっている。
ロックガイドブロック313の側面で固定用給排ポート61のすぐそばに形成された解除用給排ポート364がロックユニット収容部33内に連通しており、連通隙間58および連通路55を介して各ロックピストン収容部17,117内のロック解除圧力室48に連通している。
図9は本実施の形態の流体圧シリンダ311が接続する流体圧回路と各ロック圧力室47および各ロック解除圧力室48に対して圧縮空気を供給する経路構成を簡略的に説明する図である。図9において、コンプレッサなどの圧縮空気源365が流路切換弁366の入力ポート366aに接続しており、前進用給排ポート20に接続する前進用流体流路367および後退用給排ポート21に接続する後退用流体流路368が流路切換弁366の2つの出力ポート366b,366cにそれぞれ接続している。また前進用流体流路367および後退用流体流路368のそれぞれの途中位置には、流路切換弁366から各給排ポート20,21に向かう方向を順方向とする外設チェック弁367a,368aが設けられており、また各外設チェック弁367a,368aには外設絞り367b,368bが並列に接続されている。
固定用給排ポート61が固定用流体流路369を介して外設チェック弁368aより流路切換弁366側の後退用流体流路368に接続しており、解除用給排ポート364が解除用流体流路370を介して外設チェック弁367aより前進用給排ポート20側の前進用流体流路367に接続している。
ロックガイドブロック313に形成された固定用給排ポート61を介して供給される圧縮空気は、連通する流体導入路362(図8中には不図示)を介してシリンダ側ロックピストン収容部117の流体導入孔152に供給される。またシリンダ側ロックピストン収容部117のヘッドカバー44に形成された流体排出孔153は、流体連絡路363(図8中には不図示)を介してフランジ側ロックピストン収容部17の流体導入孔52に連通し、シリンダ側ロックピストン収容部117のロック圧力室47から圧縮空気の供給を受けるようになっている。
つまり固定用給排ポート61に圧縮空気を供給することにより、流体導入路362および流体導入孔152を介してシリンダ側ロックピストン収容部117内のロック圧力室47に圧縮空気を供給してロックピストン145を作動位置まで下降移動させることができるようになっている。そしてさらにシリンダ側ロックピストン収容部117内のロック圧力室47から流体排出孔153および流体連絡路363を介してフランジ側ロックピストン収容部17内の流体導入孔52およびロック圧力室47に圧縮空気を供給してロックピストン45を作動位置まで下降移動させることができるようになっている。
以上の固定用給排ポート61、流体導入路362、流体導入孔152、流体排出孔153、流体連絡路363および流体導入孔52が全体を通じてロック流体供給路を構成しており、すなわちロック流体供給路はシリンダ側の次にロッド側という順番で2つのロック圧力室47を直列に接続してそれぞれに圧縮空気を供給できるようになっている。また、ロック流体供給路は固定用流体流路369および後退用流体流路368を介して後退用圧力室35に連通している。
他方で解除用給排ポート364、連通隙間58を含めたロックユニット収容部33および各連通路55がロック解除流体供給路を構成しており、このロック解除流体供給路が解除用流体流路370および前進用流体流路367を介して前進用圧力室34に連通している。
流路切換弁366は2つの切換位置を切り換えることにより、前進用流体流路367および後退用流体流路368のどちらか一方を圧縮空気源365に接続して圧縮空気を供給し、他方を外部大気に開放して圧縮空気を排出するようになっている。
次に本実施の形態の動作について説明する。流路切換弁366を切り換えて前進用流体流路367に圧縮空気源365を接続して後退用流体流路368を大気開放した場合には、まず前進用圧力室34に圧縮空気が供給されることによりその押圧力でメインピストン23が前進側に押圧されてピストンロッド14が前進移動する。ここで2つのロックユニット29,129が締結状態となっている場合には、メインピストン23が移動せずに前進用圧力室34の容積が固定されていることから、供給される圧縮空気はロック解除流体として解除用流体流路370およびロック解除流体供給路を介して各ロック解除圧力室48に導入され、各ロックユニット29,129の締結が強制的に解除されることになる。この締結の解除後には往復動自在となったメインピストン23が圧縮空気に押圧されてピストンロッド14およびフランジ16とともに前進移動することになる。
前進移動の間は後退用圧力室35内から押し出される圧縮空気は外設絞り368bを通過して大気放出されるが、この時点で固定用流体流路369は後退用流体流路368に対して外設絞り368bより下流側の位置で接続しているため背圧の導入は行われない。そしてフランジ16が外部部材と接触したり前進限位置に到達するなどにより前進移動が制限された場合でも、前進用流体流路367に圧縮空気が供給されている限り各ロックユニット29,129の解除状態は維持される。
次に流路切換弁366を切り換えて後退用流体流路368に圧縮空気源365を接続し前進用流体流路367を大気開放した場合には、後退用圧力室35に圧縮空気が供給されることによりその押圧力でメインピストン23が後退側に押圧されてピストンロッド14が後退移動する。後退移動の間は前進用圧力室34から押し出される圧縮空気は外設絞り367bを通過して大気放出されるが、この時点で解除用流体流路370は前進用流体流路367に対して外設絞り367bより上流側の位置で接続しているため、解除用流体流路370およびロック解除流体供給路を介して各ロック解除圧力室48に背圧が導入されることになり、各ロックユニット29,129は締結が解除された状態を維持する。
そして図9に示すようにシリンダストッパ307がそれより後退側に位置するステージストッパ308に接触するなどにより、フランジ16、ピストンロッド14およびメインピストン23の後退移動が制限された場合には、まず各ロック解除圧力室48内の背圧がロック解除流体供給路および解除用流体流路370を介して外設絞り367bより排出されて圧力が低下する。さらにメインピストン23が移動せずに後退用圧力室35の容積が固定されていることから、供給される圧縮空気はロック流体として固定用流体流路369およびロック流体供給路を介して各ロック圧力室47に導入され、各ロックユニット29,129が強制的に締結されることになる。
このときロック流体供給路がシリンダ側ロックピストン収容部117内のロック圧力室47に先に圧縮空気を導入し、その後にフランジ側ロックピストン収容部17内のロック圧力室47に圧縮空気を導入する。そのため、2つのロックピストン45,145の作動に時間差を設けることができ、それによって2つのロックユニット29,129から順に遊びを取り除くことができるためピストンロッド14の移動位置を良好に固定することができるようになる。
特に本実施の形態においてはシリンダ側のロックユニット129を先に作動させてその後にフランジ側のロックユニット29を作動させていることから、図9に示すようにピストンロッド14とフランジ16の後退移動を制限した状態で固定させる後退制限型の利用形態において最も良好に各ロックユニット29,129における遊びを取り除くことができ、確実な固定が可能となる。またロック圧力室47間の流体連絡路363の長さを変えることにより作動の時間差を変えることもできる。
また、前進用流体流路367および後退用流体流路368のどちらにも圧縮空気の供給が停止されて、各ロック解除圧力室48にロック解除流体または背圧のどちらも供給されなくなった場合には、上記第1の実施の形態と同様に、各ロックピストン45,145がロック用ばね部材46の推力によって作動位置まで押し下げられ、各ロックユニット29,129を締結状態とし、ピストンロッド14の軸方向位置を固定することになる。
以上より本実施の形態の流体圧シリンダ311は、シリンダストッパ307の接触などによりピストンロッド14の後退移動が制限された際、または圧縮空気の供給が完全に停止された際に、ピストンロッド14の軸方向位置を前進側と後退側の両方向に対して確実に固定することができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、この流体圧シリンダ11,211,311は自動車車体を構成するパネル材Wをハンドリング装置4に固定するために使用されているが、パネル材以外を固定するために用いても良く、ハンドリング装置4における固定以外の用途に用いることもできる。
さらに、ロックユニット29,129を作動させる際にピストンロッド14に鋼球36を押圧しているが、鋼球36だけでなく他の材料を用いたボールであっても良い。また、ボールに代えて他の部材を用いるようにしても良く、たとえば、環状の部材にスリットを形成し、弾性変形によって内径を縮めるようにした部材を用いるようにしても良い。
なお、流体圧シリンダ11,211,311を作動させる際の流体として空気を用いているが、他の流体を用いても良いことはいうまでもない。
ハンドリング装置を備えたロボットアームによって自動車車体を構成するパネル材を搬送するようにした車体組立ラインの一部を示す図である。 第1の実施の形態の流体圧シリンダを示す図であって、(A)はその左側面図、(B)はその平面図、(C)はその右側面図である。 図2においてピストンロッドの軸中心と一致するX−X線に沿った流体圧シリンダの軸方向断面図である。 流体圧シリンダが接続する流体圧回路と各ロック圧力室および各ロック解除圧力室に対して圧縮空気を供給する経路構成を簡略的に説明する図である。 (A)はフランジ側のロックユニットが解除状態となった流体圧シリンダの一部を示す断面図であり、(B)はフランジ側のロックユニットが解除状態から締結状態に切り換えられる流体圧シリンダの一部を示す断面図である。 (A)はフランジ側のロックユニットが解除状態から締結状態に切り換えられる流体圧シリンダの一部を示す断面図であり、(B)はフランジ側のロックユニットが締結状態となった流体圧シリンダの一部を示す断面図である。 第1の実施の形態の変形例である流体圧シリンダの軸方向断面図である。 第2の実施の形態の流体圧シリンダの軸方向断面図である。 流体圧シリンダが接続する流体圧回路と各ロック圧力室および各ロック解除圧力室に対して圧縮空気を供給する経路構成を簡略的に説明する図である。
符号の説明
1 ロボットアーム
2 アーム
3 可動関節
4 ハンドリング装置
6 挿入クランプ
7 シリンダストッパ
8 ステージストッパ
11 流体圧シリンダ
12 シリンダブロック
13 ロックガイドブロック
14 ピストンロッド
15 補助ロッド
16 フランジ
17,117 ロックピストン収容部
20 前進用給排ポート
21 後退用給排ポート
22 給排路
23 メインピストン
23a 第1ディスク
23b 第2ディスク
23d ゴムダンパ
24 ピストン収容孔
25 中央ロッドカバー
26 プラグ
28 シリンダ室
29,129 ロックユニット
30 ロックユニット収容孔
31 先端ロッドカバー
33 ロックユニット収容部
34 前進用圧力室
35 後退用圧力室
36 鋼球(ボール)
37 保持器
38 ロックスリーブ
38a 内テーパ面
38b 外テーパ面(傾斜面)
39 ばね受け部材
40 解除用ばね部材
41 保持用ばね部材
42 位置決めスリーブ
43 シリンダ
44 ヘッドカバー
45,145 ロックピストン
45a フランジ部
45b ばね収容孔
45c シリンダ孔
45d ロックテーパ面(押圧面)
45e テーパロッド部
46 ロック用ばね部材
47 ロック圧力室
48 ロック解除圧力室
49 ばね受け部材
50 プランジャ
50a ピストン部
50b ロッド部
50c 貫通孔
51 プランジャ用ばね部材
52,152 流体導入孔
53,153 流体排出孔
54 弁座
55 連通路
56 Uパッキン
57 ねじ部材
58 連通隙間
59 内設チェック弁
60 内設絞り
61 固定用給排ポート
62 流体導入路
63 流体連絡路
65 圧縮空気源
66 流路切換弁
66a 入力ポート
66b,66c 出力ポート
67 前進用流体流路
68 後退用流体流路
67a,68a 外設チェック弁
67b,68b 外設絞り
69 固定用流体流路
211 流体圧シリンダ
213 ロックガイドブロック
233 ロックユニット収容部
307 シリンダストッパ
308 ステージストッパ
311 流体圧シリンダ
313 ロックガイドブロック
325 中央ロッドカバー
362 流体導入路
363 流体連絡路
364 解除用給排ポート
365 圧縮空気源
366 流路切換弁
366a 入力ポート
366b,366c 出力ポート
367 前進用流体流路
368 後退用流体流路
367a,368a 外設チェック弁
367b,368b 外設絞り
369 固定用流体流路
370 解除用流体流路
S1〜Sn 作業ステージ
W ワーク
C1〜C4 クリアランス

Claims (10)

  1. ピストンロッドに固定されるメインピストンを往復動自在に収容して内部を前進用圧力室と後退用圧力室とに区画されているシリンダ本体と、
    前記ピストンロッドに組み付けられ、傾斜面を備える2つのロックユニットと、
    前記傾斜面に対応する押圧面を備え、前記ピストンロッドに接近する前進限位置と、前記ピストンロッドから離れる後退限位置との間で往復動自在にそれぞれロックピストン収容部に収容される2つのロックピストンとを有し、
    一方の前記ロックピストンの前記押圧面のうちのピストンロッド前進側の側面に一方の前記ロックユニットの前記傾斜面が接触し、他方の前記ロックピストンの前記押圧面のうちのピストンロッド後退側の側面に他方の前記ロックユニットの前記傾斜面が接触することを特徴とする流体圧シリンダ。
  2. 請求項1記載の流体圧シリンダにおいて、前記2つのロックユニットはそれぞれの前記傾斜面が互いに軸方向で対向する向きに設置されていることを特徴とする流体圧シリンダ。
  3. 請求項1または2記載の流体圧シリンダにおいて、前記2つのロックユニットは、それぞれ前記ピストンロッドに締結する締結状態と締結を解除する解除状態とに作動するものであり、前記2つのロックピストンは、それぞれ前記前進限位置で前記ロックユニットを締結状態に切り換える作動位置となり、前記後退限位置で前記ロックユニットを解除状態に切り換える退避位置となることを特徴とする流体圧シリンダ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の流体圧シリンダにおいて、前記2つのロックピストンはそれぞれ前記ロックピストン収容部内をロック圧力室とロック解除圧力室とに区画しており、それぞれの前記ロック圧力室に連通して前記ロックピストンを介して前記ロックユニットに推力を加えるロック流体を案内するロック流体供給路と、それぞれの前記ロック解除圧力室に連通して前記ロックピストンを介して前記ロックユニットから前記推力を解除するロック解除流体を案内するロック解除流体供給路と、それぞれの前記ロック圧力室に組み込まれ、前記ロックピストンを介して前記ロックユニットにばねの推力を加えるロック用ばね部材とを有し、前記ロック流体の推力と前記ロック用ばね部材の推力とを前記ロックユニットを介して前記ピストンロッドの軸方向に加えることを特徴とする流体圧シリンダ。
  5. 請求項4記載の流体圧シリンダにおいて、前記ロック流体供給路は、2つの前記ロック圧力室を直列に接続して順にロック流体を案内することを特徴とする流体圧シリンダ。
  6. 請求項4または5記載の流体圧シリンダにおいて、前記ロック解除流体供給路が外部との間の流体の供給と排出を行い、前記後退用圧力室は並列に配置された内設チェック弁と内設絞りとを介して前記ロック解除流体供給路に接続されており、前記内設チェック弁は前記後退用圧力室から前記ロック解除流体供給路へ案内する方向に流体を通過させて逆方向に閉止する配置で設置されていることを特徴とする流体圧シリンダ。
  7. 請求項4または5記載の流体圧シリンダにおいて、前記ロック解除流体供給路は前記前進用圧力室に連通し、前記ロック流体供給路は前記後退用圧力室に連通していることを特徴とする流体圧シリンダ。
  8. 請求項4〜7のいずれか1項に記載の流体圧シリンダにおいて、前記ロックピストンに摺動自在に装着され、前記ロックピストンが前記作動位置に向けて所定のストロークで移動した後に前記ロック流体供給路を前記ロック圧力室に開口するプランジャを有し、前記ロックピストンに前記ロック用ばね部材の推力を加えた後に、前記ロック流体の推力を合わせて加えることを特徴とする流体圧シリンダ。
  9. 請求項4〜8のいずれか1項に記載の流体圧シリンダにおいて、前記2つのロックピストンはそれぞれ前記ピストンロッドの径方向に往復動し、前記ロックピストンに形成された前記押圧面を介して前記推力を前記ロックユニットの前記傾斜面に伝達することを特徴とする流体圧シリンダ。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の流体圧シリンダにおいて、前記2つのロックユニットはそれぞれ前記ピストンロッドの外周面に配置されるボールと、前記ピストンロッドの軸方向に往復動自在に装着され前記ボールを介して前記ピストンロッドに締結するロックスリーブとを備えることを特徴とする流体圧シリンダ。

JP2003397584A 2003-11-27 2003-11-27 流体圧シリンダ Expired - Lifetime JP4241344B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003397584A JP4241344B2 (ja) 2003-11-27 2003-11-27 流体圧シリンダ
PCT/JP2004/017498 WO2005052383A1 (ja) 2003-11-27 2004-11-25 流体圧シリンダ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003397584A JP4241344B2 (ja) 2003-11-27 2003-11-27 流体圧シリンダ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005155837A JP2005155837A (ja) 2005-06-16
JP4241344B2 true JP4241344B2 (ja) 2009-03-18

Family

ID=34631542

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003397584A Expired - Lifetime JP4241344B2 (ja) 2003-11-27 2003-11-27 流体圧シリンダ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4241344B2 (ja)
WO (1) WO2005052383A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102878150A (zh) * 2012-09-29 2013-01-16 江苏昌力油缸有限公司 可锁紧的举升油缸
CN107553393A (zh) * 2017-09-08 2018-01-09 中国第汽车股份有限公司 一种凸轮轴衬套安装工具
CN107588055B (zh) * 2017-09-26 2024-02-20 宁波佳尔灵气动机械有限公司 一种高精密短行程气缸

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR825663A (fr) * 1936-11-27 1938-03-10 Servo Frein Dewandre Dispositif de commande à positions successives déterminées
JPS4963396U (ja) * 1972-09-19 1974-06-04
US4032162A (en) * 1976-07-26 1977-06-28 Weldon Hydraulics, Inc. Machine tool chuck
JPS59155306U (ja) * 1983-04-06 1984-10-18 豊興工業株式会社 ロツク機構付きシリンダ装置
JPS6053723U (ja) * 1983-09-21 1985-04-16 三菱重工業株式会社 コンベヤクリ−ナ
JPS6430906A (en) * 1987-07-23 1989-02-01 Kazuo Ishikawa Self-lock device for fluid hydraulic cylinder
JP2000230587A (ja) * 1999-02-12 2000-08-22 Pabotto Giken:Kk 直線運動ブレーキ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005155837A (ja) 2005-06-16
WO2005052383A1 (ja) 2005-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8523155B2 (en) Fluid passage connection device
US6807895B2 (en) 3-position stopping cylinder
WO2011004678A1 (ja) クランプ装置
US20060140781A1 (en) Hydraulic cylinder
US8167346B2 (en) High speed gripper
JP4241344B2 (ja) 流体圧シリンダ
JP2001165119A (ja) デュアルストロークシリンダ
CN112203815B (zh) 吸附定位构造体以及吸附定位装置
US7370570B2 (en) Fluid pressure cylinder
JP3904979B2 (ja) 流体圧シリンダおよびクランプ装置
WO2005102616A1 (ja) ロッドの保持装置
JP4261235B2 (ja) 流体圧シリンダ
TW202202741A (zh) 流體壓力缸
KR20010102936A (ko) 실린더 조작형 복합밸브
JP3452646B2 (ja) 自動ハンド交換装置
EP0466582A1 (en) Pressure oil supply/discharge circuit and valve device for use in said circuit
JP6596409B2 (ja) クランプ装置
EP0463920B1 (en) Pressure oil supply/discharge circuit and valve device for use in said circuit
US7337885B2 (en) Telescoping cylinder
JPH0768483A (ja) マニホールド電磁弁およびそれを用いた自動ハンド交換装置
US6598513B2 (en) Cylinder apparatus
JP2004245250A (ja) 流体圧シリンダ
US11572903B2 (en) Pneumatic cylinder device with holding valve
CN115875322A (zh) 流体仪器
JP2004340195A (ja) 流体圧シリンダ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081209

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4241344

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130109

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130109

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term