JP4238691B2 - 電子写真用トナーおよび該トナーを用いる画像形成装置 - Google Patents
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Description
るトナーであって、該外添剤が多段処理により添加され、該多段処理の最終段階において
、長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤が他の段階よりも高いシェアで添加されてなるトナーを提供する。
れ、該回転翼の回転数を制御することにより、最終段階において長鎖脂肪酸の金属塩を含
む外添剤が他の段階よりも高いシェアで添加される。
行われ、該回転翼と該混合機壁との間隔を制御することにより、最終段階において長鎖脂
肪酸の金属塩を含む外添剤が他の段階よりも高いシェアで添加される。
性シリカ微粒子からなる群から選択される少なくとも一つの外添剤が前記トナー母粒子に
添加され、最終段階で長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤が他の段階よりも高いシェアで添
加される。
初にトナー母粒子に添加され、最終段階で長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤が他の段階よ
りも高いシェアで添加される。
カ微粒子が添加され、ついで酸化チタン微粒子が添加され、最終段階で長鎖脂肪酸の金属
塩を含む外添剤が他の段階よりも高いシェアで添加される。
粒子が添加され、最終段階で長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤が他の段階よりも高いシェ
アで添加される。
カ微粒子および酸化チタン微粒子が添加されて、最終段階で長鎖脂肪酸の金属塩を含む外
添剤が他の段階よりも高いシェアで添加される。
子および酸化チタン微粒子でなる群から選択される少なくとも一つの外添剤が添加され、
次いで正帯電性シリカ微粒子が添加され、最終段階で長鎖脂肪酸の金属塩が他の段階より
も高いシェアで添加される。
カ微粒子および酸化チタン微粒子でなる群から選択される少なくとも一つの外添剤が添加
され、最終段階において正帯電性シリカ微粒子および長鎖脂肪酸の金属塩が他の段階より
も高いシェアで添加される。
理にて外添する工程を含むトナーの製造方法であって、該多段処理の最終段階において、
長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤を他の段階よりも高いシェアで添加する工程を含む方法
を提供する。
れ、該回転翼の回転数を制御することにより、前記最終段階において長鎖脂肪酸の金属塩
を含む外添剤を他の段階よりも高いシェアで添加する工程を含む。
行われ、該回転翼と該混合機壁との間隔を制御することにより、前記最終段階において長
鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤を他の段階よりも高いシェアで添加する工程を含む。
性シリカ微粒子からなる群から選択される少なくとも一つの外添剤を前記トナー母粒子に
添加する工程、および最終段階で長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤を他の段階よりも高い
シェアで添加するする工程を含む。
添加する工程、および最終段階で長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤を他の段階よりも高い
シェアで添加する工程を含む。
粒子に添加する工程、次いで酸化チタン微粒子を添加する工程、および最終段階で長鎖脂
肪酸の金属塩を含む外添剤を他の段階よりも高いシェアで添加する工程を含む。
び最終段階で長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤を他の段階よりも高いシェアで添加する工
程を含む。
微粒子を最初に添加する工程、および最終段階で長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤を他の
段階よりも高いシェアで添加する工程を含む。
微粒子でなる群から選択される少なくとも一つの外添剤を添加する工程、次いで正帯電性
シリカ微粒子を添加する工程、そして、最終段階で長鎖脂肪酸の金属塩を他の段階よりも
高いシェアで添加する工程を含む。
微粒子でなる群から選択される少なくとも一つの外添剤を添加する工程、次いで、正帯電
性シリカ微粒子および長鎖脂肪酸の金属塩を他の段階よりも高いシェアで添加する工程を
含む。
最終段階において、長鎖脂肪酸の金属塩が他の段階よりも高いシェアで添加されて得られ
る。最後に長鎖脂肪酸の金属塩が高いシェアで添加されることによって、負帯電性シリカ
微粒子、酸化チタン微粒子、正帯電性シリカ微粒子などの外添剤の結着剤として作用し、
これらの外添剤のトナー表面からの離脱を抑制し得る。また、長鎖脂肪酸の金属塩を最後
に高いシェアで添加することによりトナーの滑剤としての効果がより一層発揮され、トナ
ーの凝集を防止するとともに、トナー同士の摩擦によって外添剤がトナー母粒子中へ埋没
することを防止し、帯電の均一性が維持され得る。さらに、繰り返し使用においても、帯
電安定性が維持され得る。また、現像器において、トナーと感光体との接触により、長鎖
脂肪酸の金属塩がトナー表面から感光体表面へ移行し、感光体表面を潤滑にし、トナー表
面の外添剤による感光体表面の研磨が防止され得る。
(i)トナー母粒子
トナー母粒子は、結着樹脂および着色剤を含み、必要に応じて、離型剤、分散剤、帯電制御剤、磁性剤などの内添剤を含有する。トナー母粒子は、正または負に帯電されており、好適には負に帯電されている。トナー母粒子を適切な範囲の負の帯電量を有するように帯電させるためには、いくつかの方法がある。例えば、正帯電性の結着樹脂に負帯電制御剤を配合する、負帯電性樹脂の帯電性が不充分である場合にはさらに負帯電制御剤を配合する、あるいは結着樹脂自体を負帯電性樹脂とするなどの方法がある。以下にトナー母粒子を構成する材料、およびトナー母粒子の製造方法について、順次説明する。
(結着樹脂)
結着樹脂としては、トナーとして一般的に用いられる樹脂が用いられる。このような結着樹脂としては、例えば、ポリスチレン系樹脂、アクリレート系樹脂あるいはメタアクリレート系樹脂(以下、(メタ)アクリレート系樹脂という)、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、およびこれらの樹脂の構成成分を含む共重合体などが用いられる。
着色剤としては、以下に示すような、有機顔料、無機顔料、および染料が使用できる。有機および無機顔料のうち、黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、四三酸化鉄、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭などが用いられる。
離型剤としては、パラフィン系ワックス、ポリオレフィン系ワックス、芳香族基を有する変性ワックス、脂環基を有する炭化水素化合物、天然ワックス、炭素数12以上の長鎖脂肪酸またはそのエステル、長鎖脂肪酸金属塩(金属石鹸)、脂肪酸アミド、脂肪酸ビスアミド等が使用される。上記離型剤のうち、パラフィン系ワックス、ポリオレフィン系ワックスおよび金属石鹸が好ましく用いられる。
分散剤としては、金属石鹸、ポリエチレングリコール等が用いられる。
帯電制御剤は、トナー母粒子の帯電性を制御するために、必要に応じて、用いられる。結着樹脂自体の負帯電性の度合いが低い場合、あるいは結着樹脂自体が正に帯電している場合には、負帯電制御剤を用いて、トナー母粒子全体が所望のレベルの負帯電性を有するようにする。
磁性剤としては、例えば、Fe、Co、Ni、Cr、Mn、Zn等の金属粉、Fe3O4、Fe2O3、Cr2O3、フェライト等の金属酸化物、マンガンと酸を含む合金等の熱処理によって強磁性を示す合金等が挙げられる。これらは、予めカップリング剤等で処理したものを用いてもよい。
トナー母粒子は上記結着樹脂に、上記着色剤、並びに必要に応じて、離型剤、分散剤、帯電制御剤、磁性剤などの内添剤を添加して、製造される。例えば、混練・粉砕・分級工程を含む粉砕法により、トナー母粒子を作成する方法を説明する。まず、結着樹脂、着色剤、および離型剤等の添加剤を所定量、例えば、ヘンシェルミキサー20B(三井鉱山(株))などの混合機に投入し、均一に混合する。結着樹脂、着色剤、帯電制御剤、および離型剤等の添加剤の混合割合は、トナーの色、帯電性などを考慮して、適宜決定される。
本発明に用いられる長鎖脂肪酸またはその塩に特に制限はない。長鎖脂肪酸としては、好ましくは炭素数10〜30、より好ましくは炭素数12〜28、さらに好ましくは炭素数12〜18の長鎖脂肪酸が用いられる。長鎖脂肪酸としては、長鎖飽和脂肪酸あるいは長鎖不飽和脂肪酸が挙げられる。好ましくは長鎖飽和脂肪酸が用いられる。長鎖脂肪酸は分岐を有していてもよいが、直鎖飽和脂肪酸、例えばステアリン酸が好ましく用いられる。
本発明に用いられる負帯電性シリカ微粒子には、特に制限がない。負帯電性シリカ微粒子として、一般に、平均粒子径が4〜120nm、好ましくは5〜50nm、さらに好ましくは平均粒子径が6〜40nmの負帯電性シリカ微粒子が用いられる。負帯電性シリカ微粒子の平均粒子径が小さい程、得られるトナーの流動性が高くなる。4nmより小さいとトナー母粒子に埋没してしまう虞がある。120nmを超えると、流動性が極端に悪くなる虞がある。なお、本明細書において、負帯電性シリカ、トナー母粒子、トナー粒子などの微粒子について平均粒子径というときは、特に断らない限り、体積平均粒子径を意味する。
本発明において、酸化チタン(チタニア)微粒子は、トナーの電荷調整などのために、必要に応じて用いられる。この酸化チタン微粒子は正帯電性シリカ微粒子と同様、負帯電性シリカ微粒子の添加後で、長鎖脂肪酸またはその塩でなる粒子の添加前に添加することが、負帯電性シリカ微粒子を強固にトナー母粒子に結合させ、かつ長鎖脂肪酸またはその塩の結着剤としての効果、並びに滑剤としての効果を発揮させる上で、好ましい。
本発明において、正帯電性シリカ微粒子は、トナーの電荷調整などのために、必要に応じて用いられる。この正帯電性シリカ微粒子は、負帯電性シリカ微粒子の添加後で、長鎖脂肪酸またはその塩でなる粒子の添加前に添加することが、負帯電性シリカ微粒子を強固にトナー母粒子に結合させ、かつ長鎖脂肪酸またはその塩の結着剤としての効果、並びに滑剤としての効果を発揮させる上で、好ましい。
酸化チタン微粒子以外の無機微粒子も、帯電性の制御、流動性の向上を目的として外添され得る。この酸化チタン微粒子以外の無機微粒子も、負帯電性シリカ微粒子の添加後で、長鎖脂肪酸またはその塩でなる粒子の添加前に添加することが、負帯電性シリカ微粒子を強固にトナー母粒子に結合させ、かつ長鎖脂肪酸またはその塩の結着剤としての効果、並びに滑剤としての効果を発揮させる上で、好ましい。
上記のように、本発明のトナーは、外添剤を多段処理により添加し、最後の段階で長鎖脂肪酸またはその塩を他の段階よりも高いシェアで添加して得られる。トナー母粒子への上記外添剤(例えば、負帯電性シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、正帯電性シリカ微粒子、長鎖脂肪酸またはその塩でなる粒子など)の添加は、ヘンシェルミキサー、パーペンマイヤー等の高速流動混合機、メカノケミカル法を用いる混合機等の、当業者が通常用いる機械あるいは方法を用いて行われる。多段処理のそれぞれの工程における攪拌速度および時間は、独立に設定し得るが、最後の段階である長鎖脂肪酸またはその塩でなる粒子の外添は他の段階よりもシェアを高くして行われる。
負帯電性シリカ微粒子を単独で添加すると、トナー母粒子と負帯電性シリカ微粒子との間の静電的引力が正帯電性シリカ微粒子などに妨害されることがなく、さらに、負帯電性シリカ微粒子の仕事関数とトナー母粒子の仕事関数との差異が大きいため、負帯電性シリカ微粒子を強くトナー母粒子に付着させることができる。これによって、負帯電性シリカ微粒子の脱離が防止され、帯電性の変化が小さくなり、帯電性が長期的に安定化するという効果が得られる。
負帯電性シリカ微粒子と酸化チタン微粒子とを同時に、最初にトナー母粒子に添加する場合、負帯電性シリカ微粒子の仕事関数、酸化チタン微粒子の仕事関数、およびトナー母粒子の仕事関数との関係から、負帯電性シリカ微粒子が比較的強くトナー母粒子に付着するため、シリカ微粒子の遊離が抑制される。これに加えて、上記最後に長鎖脂肪酸またはその塩を他の処理段階よりも高いシェアで添加する多段処理を行うことによる効果が発揮される。
最初に酸化チタン微粒子を添加する場合、次に、長鎖脂肪酸またはその塩でなる粒子を添加してもよい。酸化チタン微粒子の次に負帯電性シリカ微粒子を添加し、最後に長鎖脂肪酸またはその塩でなる粒子を添加してもよい。必要に応じて、正帯電性シリカ微粒子を、長鎖脂肪酸またはその塩より前に、あるいは長鎖脂肪酸またはその塩と同時に添加することにより、帯電量の急激な低下を防止しながら、帯電量を調整できる。この効果に加えて、上記長鎖脂肪酸またはその塩による効果が発揮される。
トナー母粒子が強い負帯電性である場合には、最初に正帯電シリカ微粒子を添加する;最初に正帯電性シリカ微粒子と他の外添剤とを添加する;などの処理が挙げられる。なかでも、最初に正帯電シリカ微粒子を単独で加えるのが最も好ましい。この工程によれば、負帯電性トナー母粒子と正帯電性シリカ微粒子との間の静電的引力が妨げられることがなく、かつ、正帯電性シリカ微粒子の仕事関数とトナー母粒子の仕事関数との差異が大きいため、正帯電性シリカ微粒子が強くトナー母粒子に付着される。従って、正帯電性シリカ微粒子の脱離が防止され、帯電性の変化が小さくなり、帯電性が長期的に安定化するという効果が得られる。
他の外添剤が負帯電性シリカ微粒子である場合、トナー母粒子が負に帯電していることを考慮して、最初に正帯電性シリカ微粒子と同時に負帯電性シリカ微粒子を添加することが、帯電制御の点から好ましい。正帯電性シリカ微粒子と負帯電性シリカを最初に添加する多段処理の例としては、(r)(正帯電性シリカ微粒子+負帯電性シリカ微粒子)−酸化チタン微粒子−長鎖脂肪酸またはその塩);(s) (正帯電性シリカ微粒子+負帯電性シリカ微粒子+酸化チタン微粒子)−長鎖脂肪酸またはその塩;(t) (正帯電性シリカ微粒子+負帯電性シリカ微粒子)−長鎖脂肪酸またはその塩;などが例示される。
(A)帯電量および帯電の均一性の評価
トナーの帯電量は、ホソカワミクロン(株)製のE−SPARTアナライザーを用いて以下の様にして測定した。実施例および比較例で調製したトナーとキャリア(日立金属(株)製KBN100フェライトキャリア)とを0.1質量%トナー濃度となるように混合し、100rpmで15分間攪拌してトナーを帯電させた。その後、窒素ガスをトナーとキャリアとの混合物に吹き付けることにより、トナーとキャリアとを分離した。ついで、トナー1個毎の帯電量(Q/m)を測定して、コールターカウンターで求められた平均粒子径±0.1μmの粒径を有する少なくとも100個以上のトナー粒子n個について、測定トナーの個数をX軸に、また以下の式で示される帯電量の総和を、総和帯電量としてY軸にプロットした。
(1)のE−SPARTアナライザーを用いて、イレギュラートナーである正帯電トナー(逆帯電トナー)の個数を測定し、イレギュラートナーの発生率を求めた。
外添剤(シリカ微粒子、酸化チタン微粒子)の遊離率は、PT1000パーティクルアナライザー(横河電気(株)製)を用いて遊離率を測定した。この外添剤の遊離率の測定方法の詳細は、特許文献8に記載されている。簡単に述べると、この原理は、トナー粒子をプラズマ中に導入して、トナー粒子を励起・発光させ、その強さと時間を測定することにより、遊離率を求めるものである。例えば、SiO2の遊離率は、SiO2が外添されたトナー粒子をプラズマ中に導入し、トナー粒子中のSiO2の発光強度を測定する。その発光強度から、SiO2が外添されたトナー粒子を真球粒子と仮定して真球粒子の粒径(等価粒径)を求める。遊離したSiO2も、トナー粒子の場合と同様に、その発光強度からSiO2の等価粒径が求められる。ただし、遊離したSiO2の発光強度は小さいので、等価粒径は小さくなる。従って、等価粒径を比較することにより、トナー粒子と遊離している外添剤とが区別される。従って、外添剤SiO2の全検出個数を求め、等価粒径の小さい個体を遊離外添剤粒子数とすると、以下の式(X)により求められる。
トナーを、コピー機(セイコーエプソン(株)製LP−9300機)に投入し、5%消費印字パターンで3000枚の印字を行い、印字前後のトナーについて、帯電量の分布、電気抵抗率を測定した。
スチレン−アクリル系の結着樹脂100質量部に、赤色顔料C.I.12055を3.5質量部、およびサリチル酸クロム錯体1.0質量部を、それぞれヘンシェルミキサー20B(三井鉱山(株))に投入し、均一に混合した。この混合物を二軸混練押出機(池貝化成(株)製PCM−30)を用いて溶融混練し、冷却後、ジェット粉砕機200AFG(ホソカワミクロン(株))を用いて、ジェットエアーにより、粉砕した。次に、風力分級装置100ATP(ホソカワミクロン(株))を使用して、体積平均粒径8.5μmのトナー母粒子を調製した。
本実施例でトナー母粒子に外添する外添剤を、表1に示す。
本発明の実施例においては、外添処理は、トナー母粒子100質量部に対して、外添剤を所定量添加し、ヘンシェルミキサーFM20B(三井鉱山(株)製)を用いて、Z0S0型の攪拌羽根を用い、攪拌・混合処理を行った。
(実施例1)
上記調製したトナー母粒子100質量部をヘンシェルミキサーFM20Bに投入し、これに疎水性負帯電性シリカRX200(日本エアロジェル社製)を1.0質量部添加して、3000rpm、2分の処理を行った。次に、この処理物にステアリン酸マグネシウムを0.2質量部投入し、4000rpm、2分の処理を行い、トナーAを得た。なお、このときの混合機の回転翼と混合機壁とのギャップ(以下、単にギャップという)は、どちらの処理の場合も5mmであった。トナーAの製造条件を表2に示す。この長鎖脂肪酸またはその塩でなる粒子を外添したときのシェアは、他の外添剤添加時のシェアの約1.3倍であった。
負帯電性シリカ微粒子の外添処理とステアリン酸マグネシウムの外添処理を同一条件とした以外は実施例1と同様にして、トナーaを得た。トナーaの製造条件を表2に示す。
以下、表2に記載のトナーの製造条件に従って、実施例2のトナーB、比較例2〜4のトナー(トナーb〜d)を製造した。なお、実施例2においては、長鎖脂肪酸またはその塩でなる粒子は、回転翼と混合壁のギャップを小さくすることによって、シェア高めて外添したが、外添時のシェアは、他の外添剤添加時のシェアの約1.5倍であった。
(実施例3)
上記調製したトナー母粒子100質量部をヘンシェルミキサーFM20Bに投入し、これに小粒径シリカである疎水性負帯電性シリカRX200(日本エアロジェル社製)を1質量部添加して、3000rpm、2分の処理を行った。次に、この処理物に大粒径シリカである疎水性負帯電性シリカRX50(日本エアロジェル社製)を1質量部添加して、3000rpm、2分の処理を行った。最後に、この処理物にステアリン酸マグネシウムを0.2質量部投入し、4000rpm、2分の処理を行い、トナーCを得た。なお、このときの混合機の回転翼と混合機壁との間隔(以下、単にギャップという)は、いずれの処理の場合も5mmであった。トナーCの製造条件を表4に示す。
ステアリン酸マグネシウムの外添処理条件を、負帯電性シリカ微粒子の外添処理条件と同じ3000rpm、2分とした以外は、実施例3と同様にして、トナーeを得た。トナーeの製造条件を表4に示す。
以下、表4に記載のトナーの製造条件に従って、実施例4〜6のトナーD〜F、比較例6〜8のトナー(トナーf〜h)を製造した。
(実施例7)
上記調製したトナー母粒子100質量部をヘンシェルミキサーFM20Bに投入し、これに疎水性酸化チタンSTT30S(チタン工業製)を1.0質量部添加して、3000rpm、2分の処理を行った。次に、この処理物にステアリン酸マグネシウムを0.2質量部投入し、4000rpm、2分の処理を行い、トナーGを得た。なお、このときの混合機の回転翼と混合機壁との間隔(以下、単にギャップという)は、どちらの処理の場合も5mmであった。トナーGの製造工程を表6に示す。
トナー母粒子100質量部をヘンシェルミキサーFM20Bに投入し、疎水性酸化チタンSTT30Sを1.0質量部添加し、3000rpm、2分の処理を行った。この処理物になにも添加せずに、シェアを高めるため、4000rpm、2分の処理を行って、トナーiを得た。トナーiの製造工程を表6に示す。
以下、表6に記載のトナーの条件に従って、実施例8〜11のトナーH〜K、比較例10〜12のトナー(トナーj〜l)を製造した。
(実施例12)
上記調製したトナー母粒子100質量部をヘンシェルミキサーFM20Bに投入し、これに、疎水性負帯電性シリカ(RX200)を1質量部添加して、3000rpm、2分の処理を行った。次に、この処理物にステアリン酸マグネシウムを0.2質量部および疎水性正帯電性シリカ(NA50H)を0.5質量部投入し、4000rpm、2分の処理(2段処理)を行い、トナーLを得た。なお、このときの混合機の回転翼と混合機壁との間隔(以下、単にギャップという)は、どちらの処理の場合も5mmであった。トナーLの製造条件を表8に示す。
トナー母粒子100質量部をヘンシェルミキサーFM20Bに投入し、これに疎水性負帯電性シリカRX200(日本アエロジル製)を1質量部投入し、3000rpm、2分の処理を行い、トナーmを得た。トナーmの製造条件を表8に示す。
以下、表8に記載のトナーの製造条件に従って、実施例13〜15のトナーM〜O、比較例14〜16のトナー(トナーn〜p)を製造した。
4および表9に示す。図4はトナーLについての相関関係を示す図である。表9には、実
施例のトナーL〜O並びに比較例のトナーm〜pについて、図4に示すようなプロット(
トナーL以外は図示せず)から求めた相関係数と、イレギュラートナーの発生率を示す。
と、小粒子径の負帯電性シリカ微粒子−大粒子径の負帯電性シリカ微粒子−酸化チタン微
粒子をこの順で添加し、最後に長鎖脂肪酸またはその塩でなる粒子および正帯電性シリカ
微粒子をこれらの外添剤よりも高いシェアで添加する多段処理により得られるトナーNお
よびOが、最も相関係数rが高くなり、イレギュラートナーの発生率も極めて低くなる点
で最も優れていた。すなわち、本発明の多段処理を行うことにより、トナー1個毎の帯電
量が安定し、トナー全体の帯電も均一となることがわかる。
(実施例16)
上記調製したトナー母粒子100質量部をヘンシェルミキサーFM20Bに投入し、これに、疎水性負帯電性シリカ(RX200)および疎水性負帯電性シリカ(RX50)をそれぞれ1質量部添加して、3000rpm、2分の処理を行った。次に、この処理物に疎水性酸化チタンSTT30S(チタン工業(株)製)を添加して、3000rpm、2分の処理を行った。得られた処理物に疎水性正帯電性シリカ(NA50H)を0.5質量部投入し、3000rpm、2分の処理を行い、最後にステアリン酸マグネシウムを0.2質量部投入し、4000rpm、2分の処理(4段処理)を行い、トナーPを得た。なお、このときの混合機の回転翼と混合機壁との間隔(以下、単にギャップという)は、どの処理の場合も5mmであった。トナーPの製造条件を表10に示す。
第4番目のステアリン酸マグネシウムの添加をその他の外添剤の添加と同じ1000rpm、2分とした以外は、実施例16と同様にして、トナーqを得た。トナーqの製造条件を表10に示す。
以下、表10に記載のトナー製造条件に従って、実施例17〜19のトナーQ〜S、比較例18のトナー(トナーr)を製造した。
Claims (22)
- 結着樹脂および着色剤を含むトナー母粒子に2以上の外添剤が添加されてなるトナーで
あって、該外添剤が多段処理により添加され、該多段処理の最終段階において、長鎖脂肪
酸の金属塩を含む外添剤が他の段階よりも高いシェアで添加されてなる、トナー。 - 前記外添剤の添加が回転翼を有する混合機を用いて行われ、該回転翼の回転数を制御す
ることにより、最終段階において長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤が他の段階よりも高い
シェアで添加されてなる、請求項1に記載のトナー。 - 前記外添剤の添加が回転翼を有する混合機を用いて行われ、該回転翼と該混合機壁との
間隔を制御することにより、最終段階において長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤が他の段
階よりも高いシェアで添加されてなる、請求項1に記載のトナー。 - 負帯電性シリカ微粒子、酸化チタン微粒子および正帯電性シリカ微粒子からなる群から
選択される少なくとも一つの外添剤が前記トナー母粒子に添加され、最終段階で長鎖脂肪
酸の金属塩を含む外添剤が他の段階よりも高いシェアで添加されてなる、請求項1から3
のいずれかの項に記載のトナー。 - 前記多段処理において、負帯電性シリカ微粒子が最初にトナー母粒子に添加され、最終
段階で長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤が他の段階よりも高いシェアで添加されてなる、
請求項4に記載のトナー。 - 前記多段処理において、最初に負帯電性シリカ微粒子が添加され、ついで酸化チタン微
粒子が添加され、最終段階で長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤が他の段階よりも高いシェ
アで添加されてなる、請求項4に記載のトナー。 - 前記多段処理において、最初に酸化チタン微粒子が添加され、最終段階で長鎖脂肪酸の
金属塩を含む外添剤が他の段階よりも高いシェアで添加されてなる、請求項4に記載のトナー。 - 前記多段処理において、最初に負帯電性シリカ微粒子および酸化チタン微粒子が添加さ
れて、最終段階で長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤が他の段階よりも高いシェアで添加さ
れてなる、請求項4に記載のトナー。 - 前記多段処理において、負帯電性シリカ微粒子および酸化チタン微粒子でなる群から選
択される少なくとも一つの外添剤が添加され、次いで正帯電性シリカ微粒子が添加され、
最終段階で長鎖脂肪酸の金属塩が他の段階よりも高いシェアで添加されてなる、請求項4
に記載のトナー。 - 前記多段処理において、最初に負帯電性シリカ微粒子および酸化チタン微粒子でなる群
から選択される少なくとも一つの外添剤が添加され、最終段階において正帯電性シリカ微
粒子および長鎖脂肪酸の金属塩が他の段階よりも高いシェアで添加されてなる、請求項4
に記載のトナー。 - 結着樹脂および着色剤を含むトナー母粒子に2以上の外添剤を多段処理にて外添する工
程を含むトナーの製造方法であって、該多段処理の最終段階において、長鎖脂肪酸の金属
塩を含む外添剤を他の段階よりも高いシェアで添加する工程を含む、方法。 - 前記外添剤の添加が回転翼を有する混合機を用いて行われ、該回転翼の回転数を制御す
ることにより、前記最終段階において長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤を他の段階よりも
高いシェアで添加する工程を含む、請求項11に記載の方法。 - 前記外添剤の添加が回転翼を有する混合機を用いて行われ、該回転翼と該混合機壁との
間隔を制御することにより、前記最終段階において長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤を他
の段階よりも高いシェアで添加する工程を含む、請求項11に記載の方法。 - 負帯電性シリカ微粒子、酸化チタン微粒子および正帯電性シリカ微粒子からなる群から
選択される少なくとも一つの外添剤を前記トナー母粒子に添加する工程、および最終段階
で長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤を他の段階よりも高いシェアで添加する工程を含む、
請求項11から13のいずれかの項に記載の方法。 - 前記負帯電性シリカ微粒子を最初にトナー母粒子に添加する工程、および最終段階で長
鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤を他の段階よりも高いシェアで添加する工程を含む、請求
項14に記載の方法。 - 前記負帯電性シリカ微粒子を最初にトナー母粒子に添加する工程、次いで酸化チタン微
粒子を添加する工程、および最終段階で長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤を他の段階より
も高いシェアで添加する工程を含む、請求項14に記載の方法。 - 前記酸化チタン微粒子を最初に添加する工程、および最終段階で長鎖脂肪酸の金属塩を
含む外添剤を他の段階よりも高いシェアで添加する工程を含む、請求項14に記載の方法。 - 前記負帯電性シリカ微粒子および酸化チタン微粒子を最初に添加する工程、および最終
段階で長鎖脂肪酸の金属塩を含む外添剤を他の段階よりも高いシェアで添加する工程を含
む、請求項14に記載の方法。 - 前記負帯電性シリカ微粒子および酸化チタン微粒子でなる群から選択される少なくとも
一つの外添剤を添加する工程、次いで正帯電性シリカ微粒子を添加する工程、そして、最
終段階で長鎖脂肪酸の金属塩を他の段階よりも高いシェアで添加する工程を含む、請求項
14に記載の方法。 - 前記負帯電性シリカ微粒子および酸化チタン微粒子でなる群から選択される少なくとも
一つの外添剤を添加する工程、次いで、正帯電性シリカ微粒子および長鎖脂肪酸の金属塩
を他の段階よりも高いシェアで添加する工程を含む、請求項14に記載の方法。 - 請求項1から10のいずれかの項に記載のトナーを備えた画像形成装置。
- 静電潜像が形成される潜像担持体;該潜像担持体上の静電潜像を現像するためにトナー
を該潜像担持体に搬送するトナー担持体;および該トナー担持体により該潜像担持体へ搬
送されるトナー量を規制するトナー規制部材を有する現像器;を少なくとも備える、請求
項21に記載の画像形成装置。
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