JP4232007B2 - 微生物採取方法及び微生物採取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は微生物採取方法及び微生物採取装置に関し、詳しくは殺菌又は滅菌された作業室内の微生物を採取器具に採取する微生物採取方法及び微生物採取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、滅菌された作業室内に物品処理装置を設置するとともに、当該作業室に滅菌された物品を供給して当該物品の処理を無菌状態下で行う事が行われている。
しかしながら、実際には上記作業室の滅菌が不十分で当該作業室内に微生物が残留していたり、物品処理装置の作動中に微生物が作業室内に侵入する可能性も完全には否定できないでいる。
そこで従来、物品処理装置の作動前と作動停止後に、作業者が無塵衣を着用して作業室内に入るか、もしくは作業室内に備えられたグローブやハーフスーツを着用して作業室の外部から作業室内の微生物を採取し、これを培養して微生物の有無、若しくは検出された微生物の数を検査し、物品処理装置の作動中に作業室内の無菌状態が保たれていたかを検証するようにしている。
さらに、容器に飲料を充填する無菌充填エリアからなる滅菌された作業室に対し、この作業室内から排出されるコンベヤ潤滑材、容器を冷却した無菌水、容器よりこぼれた飲料などをサンプリングして、液体内の微生物の有無を検査することによって、作業室内の無菌状態を監視する無菌状態監視方法が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−219216号公報(第0029、0030、0036欄参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、たとえ作業者が上記無塵衣を着用していても、この作業者によって微生物を作業室内に持ち込んでしまうのを完全に防止することはできず、また上記グローブやハーフスーツを着用して作業する場合には、これらグローブやハーフスーツにピンホールが発生してここから微生物が侵入する危険性があることから、検査結果に過誤陽性が生じる可能性があり、無菌性を損なう虞がある。一方、特許文献1では作業者を必要とすることなく微生物の採取を行うことができるが、排液を必要としない物品処理装置を用いる場合にはこの特許文献1の構成を採用することができず、しかも採取された液体から微生物が検出されても、この微生物が作業室のどの位置から検出されたのかを知ることができないといった問題がある。
以上のような問題に鑑み、本発明は作業室内への微生物の侵入を避け、人手を介さずに微生物の採取を行うことのできる微生物採取方法及びその装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち請求項1に記載の微生物採取方法は、内部に物品処理装置を備える殺菌又は滅菌された作業室内の微生物を、作業室内に供給された採取器具に採取する微生物採取方法において、
上記採取器具は培地を収容した容器と、当該容器を閉鎖する蓋とを有するとともに、上記作業室内にハンドリング手段を設け、
このハンドリング手段は上記作業室内の所要の採取位置に載置された閉鎖された状態の上記採取器具の蓋を開放して該採取器具を開放することで培地を作業室内にさらし、所定時間経過後、ハンドリング手段は蓋を閉鎖して採取器具を再び閉鎖することで、作業室内に存在する微生物を培地に付着させて、微生物を採取器具に採取し、
上記ハンドリング手段による微生物の採取作業を、上記物品処理装置の作動中に複数の採取器具を用いて所定回数行うとともに、採取器具のそれぞれについて所定の間隔で開放及び閉鎖する時期を記録することを特徴としている。
【0006】
また請求項3に記載の微生物採取装置は、内部に物品処理装置を備える殺菌又は滅菌された作業室内に配置され、微生物を採取する採取器具を取り扱うハンドリング装置と、該ハンドリング装置を制御する制御装置を備え、
上記採取器具は培地を収容した容器と、当該容器を閉鎖する蓋とを有し、
上記制御装置は、ハンドリング装置を作動させて、作業室内の所要の採取位置に載置された上記採取器具の蓋を開放して該採取器具を開放することで培地を作業室内にさらすとともに、所定時間経過後、蓋を閉鎖して採取器具を再び閉鎖する微生物の採取作業を、物品処理装置の作動中に複数の採取器具を用いて所定回数行い、
また上記制御装置は、採取器具のそれぞれについて当該採取器具を所定の間隔で開放及び閉鎖する時期を記録する記録手段を備えることを特徴としている
【0007】
上記請求項1の微生物採取方法によれば、作業室内にハンドリング手段を設けることで、人手を介することなく微生物の採取を行うことにより検査の信頼性が向上されるとともに作業室内の汚染を防止することができる。
また、ハンドリング手段が採取器具を開放した位置で微生物の採取が行われるので、微生物がどの位置で採取されたかを容易に知ることができ、これまで人手ではできなかった物品処理装置の作動中に所定の間隔で微生物の採取を行うことができる。
さらに、上記採取器具が開放された時期が記録されるので、仮に採取器具から微生物が検出された場合には、物品処理装置の作動中のどの時期に微生物が作業室内に侵入したかを判定することができるとともに、物品処理装置の作動状況と関連付けて微生物が侵入したことの原因を究明することができ、さらにその時に処理された物品の特定も容易になる。
そして請求項2の微生物採取方法によれば、物品処理装置の表面に付着している微生物の採取と、拭取り部材の排出とを容易に行うことができる。
【0008】
また上記請求項3の微生物採取装置によれば、作業室内にハンドリング手段を設けることで、人手を介することなく微生物の採取を行うことにより検査の信頼性が向上するとともに作業室内の汚染を防止することができる。そしてこれまで人手ではできなかった物品処理装置の作動中に所定の間隔で微生物の採取を行うことができる。
さらに、ハンドリング手段が作動する時期又は作動した時期が記録されているので、仮に微生物が検出された場合であっても、作動中のどの時期に微生物が検出されたかわかるとともに、物品処理装置の作動状況と関連付けて無菌性がそこなわれたことの原因を究明することができ、さらにその時に処理された物品の特定も容易になる。
そして請求項4の微生物採取装置によると、副作業室に採取器具を準備してこの副作業室内を殺菌又は滅菌してから当該副作業室を主作業室に接続するようにすれば、無菌状態が保たれたままで採取器具を主作業室内に移動させることができるので、採取器具を準備する際に微生物が主作業室に侵入してしまうのを防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下図示実施例について説明すると、図1は主作業室としての第1アイソレータ1と、この第1アイソレータ1の左右に設けられた第2、第3アイソレータ2,3との内部に、物品処理装置としての薬品の充填ライン4を設けたものを示している。
また第1アイソレータ1内には微生物を採取する採取器具5を把持するハンドリング手段としての第1、第2ロボット6,7と、上記採取器具5を複数収容する収容ラック8A〜8Dを載置する第1、第2載置テーブル9,10と、浮遊する微生物を採取するための吸気手段11とが備えられている。
さらに第1アイソレータ1の図示下方には副作業室としての第4、第5アイソレータ12,13が連結手段14によって分離可能に設けられている。
そして第1、第2ロボット6,7等は制御装置15によって制御されるようになっており、この制御装置15には微生物を採取した時刻等を記録する記録手段15aが備えられている。
【0010】
上記第1アイソレータ1は上記充填ライン4を外部の雰囲気より隔離するとともに、図示しない無菌エア供給装置から供給される滅菌された空気によって所定の陽圧に保たれている。
そして上記無菌エア供給装置は滅菌された空気を第1アイソレータ1の上方から下方に向けて一方向流で供給し、第1アイソレータ1内で粉塵が舞い上がらないようにしている。
また、充填ライン4の作動前には第1アイソレータ1内を滅菌する必要があり、この際には第1アイソレータ1に接続された図示しない過酸化水素滅菌装置から供給される過酸化水素蒸気を第1アイソレータ1内に充満させて滅菌を行っている。
そして第1アイソレータ1と第2、第3アイソレータ2,3はそれぞれ開口部2a、3aを介して接続されており、第2、第3アイソレータ2,3内は第1アイソレータ1よりも低い陽圧に設定されている。
このため、第1アイソレータ1内の雰囲気は開口部2a、3aを介して第2、第3アイソレータ2,3へと流出し、第2、第3アイソレータ2,3内の雰囲気は外部へと流出するので、微生物等が第1アイソレータ1内に侵入することが防止され、第1アイソレータ1の無菌状態が維持されるようになっている。
【0011】
次に充填ライン4は物品としてのバイアル容器を滅菌する容器滅菌装置16と、バイアル容器に薬品を充填する充填装置17と、薬品の充填されたバイアル容器に打栓する打栓装置18とを備え、上記充填装置17と打栓装置18とは第1アイソレータ1内に設けられた作業テーブル19に設置されている。
上記容器滅菌装置16は上記第2アイソレータ2内に設置されており、容器滅菌装置16の上流から供給されるバイアル容器の滅菌を行い、この滅菌されたバイアル容器を第1アイソレータ1内に供給するようになっている。
また充填装置17は容器滅菌装置16から供給されたバイアル容器を受け取る搬送ベルト17aと、バイアル容器に薬品を充填する複数の充填ノズル17bを備え、この充填ノズル17bは上記搬送ベルト17aによって搬送されるバイアル容器の移動に追従しながら薬品の充填を行うよう、往復動可能に設けられている。
さらに打栓装置18は上記搬送ベルト17aよりバイアル容器を1本ずつ受け取って各バイアル容器に打栓する回転式のキャッパ18aと、キャッパ18aに栓を供給する栓フィーダ18bとを備え、栓フィーダ18bには滅菌された栓が準備される。
そして上記キャッパ18aによって打栓されたバイアル容器はコンベヤベルト20によって上記開口部3aを介して第3アイソレータ3へと搬送されるようになっている。
また、上記作業テーブル19はその上面だけが第1アイソレータ1の雰囲気内に露出し、一方、その下部には上記充填装置17や打栓装置18を駆動する図示しない駆動手段が設けられており、これらの駆動手段から生じる粉塵等が第1アイソレータ1内に侵入しないようにされている。
【0012】
以上の構成によれば、滅菌を行った第1アイソレータ1内に滅菌された空気を供給し、さらに容器滅菌装置16によって滅菌したバイアル容器を供給することができるので、無菌状態下で薬品の充填と打栓が行われるようになっている。
しかしながら、実際には第1アイソレータ1内に微生物が残留していたり、充填ライン4の作動中に第1アイソレータ1内に微生物が侵入することも考えられるので、本実施例においても上述した従来の技術同様、第1アイソレータ1内で微生物の採取を行い、微生物の有無を検査するようになっている。
そして上記採取器具5は図2に示すように、微生物を培養するためのゼリー状の培地21と、当該培地21の入れられたシャーレ22と、このシャーレ22を上方から閉鎖するための蓋部23からなっていて、上記シャーレ22の下面には図示しない個々に異なるバーコードが貼付されている。
このバーコードは第1アイソレータ1の外壁にガラス窓を隔てて取り付けられた読取手段24,25によって読み取られるようになっており、採取器具5によって微生物を採取する際には、上記第1,第2ロボット6,7が採取器具5を把持するとともに、このバーコードを読取手段24,25の前にかざしてその内容を読み取らせ、読み取ったデータを制御装置15に出力するようになっている。
【0013】
そして本実施例ではバイアル容器に薬品の充填と打栓を行う充填装置17、打栓装置18の近辺となる以下の第1〜第5採取位置A〜Eで微生物の採取を行うようになっている。
まず第1、第2採取位置A,Bは上記充填装置17における充填ノズル17bの上流側及び下流側に設定され、上記作業テーブル19の図示破線で示した円内に上記採取器具5より蓋部23を取り外してシャーレ22を開放した状態で載置し、自然落下する微生物の採取を行うようになっている。
次に第3採取位置Cは充填ノズル17b近傍に設定され、この第3採取位置Cに上記吸気手段11を設けてここに上記シャーレ22を開放した状態で載置することで、充填ノズル17b近傍を浮遊する微生物を吸引して採取するようになっている。
また第4採取位置Dは上記充填ノズル17bのうちの所定の充填ノズル17b表面に設定されており、この表面を下記拭取り部材31によってふき取り、このふき取りを行った拭取り部材31を第1載置テーブル9の第1載置位置F(図示破線で示した円内)に載置した採取器具5内に収容することで、充填ノズル17b表面に付着した微生物の採取を行うようになっている。
さらに第5採取位置Eは栓フィーダ18bにおいて栓が接触する部分のうちの所定の一部分に設定されており、この第5採取位置Eを拭取り部材31によってふき取り、このふき取りを行った拭取り部材31を第2載置テーブル10上の第2載置位置G(図示破線で示した円内)に載置した採取器具5内に収容することで、栓フィーダ18b及び栓に付着した微生物の採取を行うようになっている。
【0014】
そして、上記拭取り部材31は図3に示す円形の樹脂板31aと、この樹脂板31aの下面に貼付された不織布31bと、樹脂板31aの上面中央に設けられた取手31cとから構成されている。
上記樹脂板31aの直径は上記シャーレ22内に収容可能な直径とし、上記不織布31bはできるだけ多くの微生物を捕獲できるように超極細の繊維が用いられている。
また上記取手31cは上記第1、第2ロボット6,7によって把持可能な形状とされ、上記第4,第5採取位置D,Eで微生物の採取を行う際には当該取手31cを把持して上記採取位置の拭取りを行うようになっている。
そしてこの様に構成される拭取り部材31は、シャーレ22に収容できるとともに蓋部23によって閉鎖することができるようになっており、不織布31bを培地21に接触させることで、不織布31bに付着した微生物の培養が行われるようになっている。
なお、拭取り部材31とこれを収容する採取器具5の形態はこれに限るものではなく、上記採取位置を拭き取ることで微生物を効果的に捕獲でき、これを収容して閉鎖し外部雰囲気にさらさないものであれば形状や材質を問わない。また、収容される拭取り部材31の不織布31bに接触される培地21としては、繊維に浸透しやすい液状のものを用いるのが望ましい。
【0015】
次に、第1、第2ロボット6,7には従来公知の産業用ロボットが用いられ、その先端にはそれぞれ把持手段6a、7aが設けられている。
上記把持手段6a、7aは上記採取器具5を把持する際、制御装置15の制御によって蓋部23だけを把持して蓋部23をシャーレ22から取り除くことができ、またシャーレ22を把持して蓋部23ごと搬送することもできるようになっている。
さらに、第1、第2ロボット6,7における第1アイソレータ1内に露出している部分は過酸化水素によって腐食しない素材によって覆われており、第1アイソレータ1内部を過酸化水素蒸気によって滅菌するのと同時に第1、第2ロボット6,7表面の滅菌も行うことができるように構成されている。
【0016】
次に収容ラック8A〜8Dについて説明すると、このうち収容ラック8A、8Bはそれぞれ複数の採取器具5を収容し、収容ラック8C、8Dはそれぞれ複数の拭取り部材31を収容するようになっている。
このうち収容ラック8A、8Cは第1アイソレータ1内の上記第4アイソレータ12近傍に設置された上記第1載置テーブル9上に載置されるようになっており、収容ラック8B、8Dは第5アイソレータ13近傍に設置された上記第2載置テーブル10上に載置されるようになっている。
図4に示すように、各収容ラック8A〜8Dはそれぞれ過酸化水素によって腐食しない金属製の棒状の材料によって構成されており、外枠部32の中には採取器具5や拭取り部材31を載置するための複数段の載置部33が設けられている。(図4は収容ラック8Bを示す。)
各載置部33には採取器具5および拭取り部材31の位置決めに用いる図示しない位置決め部材が形成されており、さらに収容ラック8A、8Bの載置部33には把持手段6aがシャーレ22と蓋部23とを上下から把持して出し入れできるよう、棒状の材料を一部設けずに形成されている。
そして上記載置部33はその数を増減させることで採取器具5や拭取り部材31を収容する数量を任意に変更できるものとなっており、本実施例では収容ラック8Aは9個の採取器具5を、収容ラック8Bは6個の採取器具を収容するようになっていて、収容ラック8Cは6個の拭取り部材31を、収容ラック8Dは3個の拭取り部材31を収容するようになっている。
【0017】
次に図5(a)(b)を用いて第4、第5アイソレータ12,13について説明するが、これら第4、第5アイソレータ12,13は同一の構成を有しているので、以下第4アイソレータ12について説明し、第5アイソレータ13についての詳細な説明を省略する。
第4アイソレータ12は内部を外部雰囲気から隔離するとともに移動可能に構成され、第1アイソレータ1と接続するための上記連結手段14と、作業者が第4アイソレータ12内で作業するためのグローブ42と、上記収容ラック8A、8Cを位置決めするための位置決め部材43とを備えている。
そして連結手段14として、第1アイソレータ1及び第4アイソレータ12にはそれぞれ上記収容ラック8A、8Cが通過可能な接続口44,45が設けられており、これら接続口44,45にはそれぞれ開閉可能に隔壁46,47が設けられている。
そして上記接続口44の第1アイソレータ1内部の図示右方側には上記隔壁46を軸支するヒンジ48と、図示左方側には隔壁46を閉鎖する閉鎖部材49が設けられ、この閉鎖部材49を第1ロボット6によって回転させることで、隔壁46の閉鎖状態が解除されるようになっている。
また隔壁46の第1アイソレータ1内部側中央には隔壁46を開閉するための取手50が設けられており、この取手50を第1ロボット6に把持させることで、隔壁46の開閉ができるようになっている。
【0018】
そして図5(b)に示すように上記接続口44,45同士は連結されるようになっており、この接続口44,45の連結状態では第1アイソレータ1及び第4アイソレータ12内に外部の雰囲気が流入しないようになっている。
また接続口44,45が連結されると同時に上記隔壁46,47も連結されるようになっており、隔壁47は隔壁46と一体となって上記ヒンジを中心に第1アイソレータ1内に向けて開くようになっている。
そして上記連結手段14によれば接続口44,45および隔壁46,47のうち、第1アイソレータ1及び第4アイソレータ12を連結させる以前に外部に露出していた部分は、連結することによって第1アイソレータ1内に露出することがないので、第1アイソレータ1が汚染されることはない。
なお、上記連結手段14の構成は従来公知であり、特開平6−193323号公報に記載される構成と略同一の構成を有しているので、これ以上の詳細な説明を省略する。
また、第4,第5アイソレータ12,13は第1アイソレータ1に固定されるとともに、開閉可能な隔壁により連通及び隔離可能に接続された構成としてもよく、この場合は第4、第5アイソレータ12,13内を外部に開放及び閉鎖する開閉隔壁が別途必要となるが、第1アイソレータ1の空間と第4,第5アイソレータ12,13の空間とを隔離できる範囲で上記連結手段14の構成を簡略化することができる。
【0019】
そして上記吸気手段11は図6、図7に示すように上記シャーレ22を載置する載置部61と、載置部61とシャーレ22の上方に設けられる整流部62と、載置部61の下方に接続された吸気ダクト63と、この吸気ダクト63と載置部61を介して第1アイソレータ1内の雰囲気を吸引する吸引用装置64(図1参照)とによって構成されている
上記載置部61はシャーレ22よりも若干大径に形成されてその上面にシャーレ22の載置される載置部材61aと、載置部材61aを保持するとともに、この載置部材61aとの間に通路61bを形成してこの通路61bに第1アイソレータ1の空気を流通させる円筒状の保持部材61cとを備え、この保持部材61cの下端に上記吸気ダクト63が接続されている。
また上記整流部62は上記保持部材61cと同径でシャーレ22の高さよりも高い円筒部材62aと、シャーレ22よりも若干小径に設けられて上記培地21の表面から所定距離離隔した位置に設けられる円盤状の整流部材62bと、これら円筒部材62aと整流部材62bを連結する断面L字型の連結部材62cとからなり、上記整流部材62bには無数の貫通孔62dが形成されている。
そして上記吸引用装置64によって吸気が行われると、第1アイソレータ1内の空気は貫通孔62dから培地21と整流部材62bとの間に流入し、その後シャーレ22と円筒部材62aとの間を通って通路61bに達すると、そのまま上記吸気ダクト63にしたがって吸引用装置64にまで吸引される。
また吸引された空気に微生物が存在した場合には、微生物は培地21に衝突してこのまま捕集されるようになっている。
【0020】
また円筒部材62aは図示左方に設けられた回転軸65によって上記保持部材61cに対して回転可能に設けられているが、図6に示すように保持部材61cと円筒部材62aには互いに係合する凹凸形状61d、62eを形成することで、円筒部材62aが保持部材61c上に位置するときには互いに回転できないようになっている。
このため、円筒部材62aを保持部材61cに対して回転させるためには、一度整流部62を上方に移動させて上記凹凸形状61d、62eの係合を解除してから、整流部62を回転軸65を中心に回転させるようになっている。
また、吸引用装置64の外面は第1アイソレータ1内に露出しているものの、その内部は第1アイソレータ1とは隔離された状態とされており、この吸引用装置64内には図示しない吸引用ブロアと排気ダクトが設けられ、吸引された第1アイソレータ1内の雰囲気はこの排気ダクトより外部に排出される。
なお、図1では吸引用装置64を概略的に第3採取位置Cから離して図示しているが、吸気ダクト63をできるだけ短くして第3採取位置Cの近傍に配置するのが望ましい。
また、上記整流部62を載置部61に対して着脱自在とし、シャーレ22を載置部61に載置する際には、第1ロボット6が整流部62を取り外してこれを第1アイソレータ1内の任意の位置に載置し、その後にシャーレ22を載置部61に載置させるようにしても良い。
【0021】
以上のような構成から、本実施例では以下のようにして第1アイソレータ1内で微生物の採取を行い、第1アイソレータ1での微生物の存在の有無を検査するようになっている。
まず、充填ライン4の作動前の段階では第1アイソレータ1と第4、第5アイソレータ12,13はそれぞれ接続されておらず、収容ラック8A〜8Dも第1アイソレータ1内に供給されていない状態となっている。
そして第1アイソレータ1を滅菌するため、第1アイソレータ1に過酸化水素滅菌装置を接続し、この過酸化水素滅菌装置から過酸化水素蒸気を供給して第1アイソレータ1内全体の滅菌を行う。
これと並行して第4アイソレータ12の隔壁47を開いて予め滅菌された複数の採取器具5と拭取り部材31を滅菌状態で梱包した梱包袋と、空の収容ラック8A、8Cをそれぞれ第4アイソレータ12に搬入して隔壁47を閉じ、これと同様、第5アイソレータ13にも上記梱包袋と収容ラック8B,8Dを搬入する。
そしてこれら第4、第5アイソレータ12,13にも過酸化水素滅菌装置を接続して、第4、第5アイソレータ12,13内を滅菌し、これにより上記梱包袋の外面と収容ラック8A〜8Dの滅菌を行う。
第4、第5アイソレータ12,13内の滅菌が終了したら、作業者がグローブ42に手を差し入れて上記梱包袋を開封し、採取器具5及び拭取り部材31を一つずつ収容ラック8A〜8D内に収容してこれらをそれぞれ位置決め部材43によって所定の位置に載置する。
そして第4、第5アイソレータ12,13をそれぞれ連結手段14を用いて第1アイソレータ1に接続したら、作業者が制御装置15に作業開始の信号を送信し、以下の作業が制御装置15の制御により自動的に行われる。
【0022】
まず、第1ロボット6は制御装置15の制御によって第4アイソレータ12側の閉鎖部材49および取手50を操作して隔壁46、47を開いたら、第4アイソレータ12内の収容ラック8A及び収容ラック8Cを順に把持して第1載置テーブル9上に設定した所定位置に載置し、その後再び取手50および閉鎖部材49を操作して隔壁46、47を閉鎖状態とする。
またこれと同時に、第2ロボット7も作動しており、同様に第5アイソレータ13の隔壁46、47を開くとともに、第5アイソレータ13から収容ラック8B及び収容ラック8Dを第2載置テーブル10にまで搬送し、再び隔壁46、47の閉鎖を行う。
そして上述した状態では未だ充填ライン4は作動しておらず、本実施例では充填ライン4の作動前に一度微生物の採取を行うようになっている。
以下において第1〜第5採取位置A〜Eでの微生物の採取について説明する。
【0023】
まず第1採取位置Aでの微生物の採取動作を説明する。最初に第1ロボット6は予め設定された動作に基づき収容ラック8Aから採取器具5を取り出して、読取手段24にシャーレ22のバーコードを読み取らせ、当該採取器具5を第1採取位置Aに載置する。
次に第1ロボット6はシャーレ22より蓋部23を取り除き、これを一度収容ラック8Aに収容する。蓋部23が除かれることで培地21が第1アイソレータ1内にさらされるので、そのまま所定時間シャーレ22を第1採取位置Aに放置して、第1採取位置Aに自然落下する微生物の採取が行われる。
そして所定時間が経過したら、第1ロボット6は収容ラック8Aから蓋部23を取り出してシャーレ22を閉鎖し、この採取器具5を把持して収容ラック8Aに収容する。
また制御装置15は読み取ったバーコードのコード番号に対応させて、今回の採取が充填ライン4の作動前(生産運転前)であって、第1採取位置Aでの微生物の採取であることを上記記録手段15aに記録するとともに、第1ロボット6に対する動作指令の出力時刻に基づいて、蓋部23がシャーレ22より取り除かれた時刻と、シャーレ22が蓋部23によって閉鎖された時刻との間を微生物の採取時期として順次記録するようになっている。
【0024】
第2採取位置Bでの微生物の採取動作は第2ロボット7によって、上記第1採取位置Aでの微生物の採取と同様の動作により収容ラック8Bの採取器具5を用いて行われる。
そしてこのときも上記と同様に、微生物の採取に用いた採取器具5のコード番号に対応させて、今回の採取位置と採取時期が上記記録手段15aに記録されるようになっている。
【0025】
次に、第3採取位置Cでの微生物の採取動作について説明する。第1ロボット6は、まず吸気手段11の整流部62を持ち上げてこれを180°回転させて載置部61を開放し、載置部61上にシャーレ22を載置可能な状態とする。
この状態で第1ロボット6は収容ラック8Aから採取器具5を取り出し、読取手段24にシャーレ22のバーコードを読み取らせると、当該採取器具5を載置部61上に載置し、さらに蓋部23を取り外してこれを収容ラック8A内に収容する。
その後第1ロボット6は上記整流部62を持ち上げてこれを180°回転させて載置部61を閉鎖する。これにより吸引用装置64の作動で第1アイソレータ1内の雰囲気が吸引されるので、第3採取位置C周辺を浮遊する微生物の採取が行われる。
所定時間が経過すると、第1ロボット6は上記と同様にして載置部61を開放すると、収容ラック8Aから蓋部23を搬送してシャーレ22を閉鎖するとともに、採取器具5を把持して収容ラック8Aに収容し、載置部61を整流部62で閉鎖する。
そしてこの際にも制御装置15は、上記の第1採取位置A、第2採取位置Bでの微生物の採取の場合と同様に、採取に用いた採取器具5のコード番号に対応させて、記憶手段15aに今回の採取位置と採取時期とを記録するようになっている
【0026】
さらに、第4採取位置Dでの微生物の採取について説明する。この場合には、第1ロボット6は収容ラック8Aから採取器具5を取り出して、読取手段24にシャーレ22のバーコードを読み取らせると、これを第1載置テーブル9の第1載置位置Fへと搬送するとともに、蓋部23を取り外してこれを収容ラック8A内に収容する。
次に第1ロボット6は収容ラック8C内に収容された拭取り部材31の取手31cを把持し、拭取り部材31を所定の充填ノズル17bの表面に所定の圧力で押し付けながら動かすことで、第4採取位置Dに付着した微生物を拭き取る。
その後、第1ロボット6はこの拭取り部材31を第1載置位置Fのシャーレ22内に収容し、収容ラック8Aに収容してある蓋部23によってシャーレ22を閉鎖して、この採取器具5を把持して収容ラック8Aに収容する。
また制御装置15は、上記した他の採取位置に対する採取の場合と同様、微生物の採取に用いた採取器具の5のコード番号に対応させて、今回の採取位置と採取時期とを記憶手段15aに記録する一方、第1ロボット6が制御装置15の動作指令に基づいて実際に拭取り動作を開始した時刻を記録するようにしている。
【0027】
第5採取位置Eでの微生物の採取は第2ロボット7によって、上記第4採取位置Dでの微生物の採取と同様の動作により収容ラック8Bの採取器具5と収容ラック8Dの拭取り部材31を用いて行われ、栓フィーダ18bの表面をふき取って微生物を採取するようになっている。
そしてこのときも、上記第4採取位置Dの場合と同様に、制御装置15は微生物の採取に用いた採取器具5のコード番号に対応させて、今回の採取位置と採取時期とを記録するようになっている。
なお、上記第1ロボット6による第1、第3、第4採取位置A、C、Dおよび第2ロボット7による第2、第5採取位置B、Eでの各採取動作は、各々の採取動作が完結してから次の採取動作へ移行するようにしても良いが、以下のように制御した方が効率的となる。
すなわち、第1ロボット6の制御では、第1採取位置Aに採取器具5を載置して微生物の採取を開始したら、第3採取位置Cでも採取器具5を載置して微生物の採取を開始し、これに続いて第4採取位置Dでの微生物の採取を行う。
その後、所定時間が経過したら第1採取位置Aより採取器具5を回収し、さらに第3採取位置Cから採取器具5を回収するようにすれば、全ての採取位置における微生物の採取に必要な時間を短縮させることができる。
【0028】
以上のように充填ライン4の作動前における各採取位置での微生物の採取が終了すると、充填ライン4が作動してバイアル容器への薬品の充填が開始される。その後、所定のタイミングで充填ライン4の作動中(生産運転中)における上記第1〜第5採取位置A〜Eでの微生物の採取が行われるようになっている。
このとき、制御装置15は上記バーコードのコード番号に対応してこれらの採取器具5が充填ライン4の作動中に微生物の採取を行うものであると記憶する。また、上記第4採取位置Dでは充填装置17が作動中のため充填ノズル17bが往復動しているが、制御装置15は充填ノズル17bの動きに同調させて第1ロボット6を制御することで充填ノズル17bの拭取りを行っている。
このように、充填ライン4の作動中に微生物の採取を行うことは危険が伴うため、従来人手による場合には行われていなかったが、本実施例によれば危険を考慮することなく微生物の採取が行える。
そして上記第1ロボット6による第1、第3、第4採取位置A、C、Dでの採取動作および第2ロボット7による第2、第5採取位置B、Eでの採取動作をそれぞれ1サイクルとして考えると、本実施例では合計で3サイクル分の採取を行うと収容ラック8A、8Bに収容した採取器具5および収容ラック8C、8Dに収容した拭き取り部位材31が尽きてしまうことになる。
このため更なる微生物の採取を行うためには、充填ライン4の作動中に微生物を採取した採取器具5を、微生物を採取していない採取器具5に交換するとともに、新たに拭取り部材31を収容ラック8C,8Dに補充する必要がある。
このため、搬入時とは逆の手順で微生物を採取した採取器具5を収容する収容ラック8A、8Cおよび空の収容ラック8B、8Dを、第1アイソレータ1から第4、第5アイソレータ12、13へと搬出するようになっている。
そして収容ラック8A〜8Dが第1アイソレータ1から搬出されると、微生物を採取した各採取器具5は第4、第5アイソレータ12、13から取り出され、次のサイクルの採取に備えて新たな採取器具5と拭き取り部材31が第4、第5アイソレータ12、13内の収容ラック8A〜8Dに収容され、最初の搬入時と同様の手順により第1アイソレータ1内へ搬入される。
このようにする事で、任意の回数だけ微生物採取のサイクルを繰り返すことが可能である。
【0029】
次に、充填ライン4において予定の生産運転が終了したら、充填ライン4の作動後(生産運転後)についても、作動前と同様に微生物の採取を行う。
このとき、制御装置15は上記バーコードのコード番号に対応してこれらの採取器具5が充填ライン4の作動後に微生物の採取を行うものであると記録する。そして充填ライン4の作動後における微生物の採取が終了したら、第1、第2ロボット6,7はそれぞれ収容ラック8A〜8Dを搬入時とは逆の手順で第1、第2載置テーブル9、10から第4、第5アイソレータ12,13へと搬出する。
その後第4、第5アイソレータ12、13から取り出された微生物採取後の採取器具5は、所定期間培養されて微生物の存在の有無が検査される。
そして仮に採取器具5から微生物が検出された場合には、シャーレ22に貼付されたバーコードのコード番号と、記録手段15aで記録されたデータとを照合することにより、当該採取器具5がいずれの採取位置で微生物を採取し、なおかつ充填ライン4の作動前、作動中、作動後のいずれのタイミングで採取されたのかを知ることができる。
【0030】
なお、本実施例では第4、第5アイソレータ12,13から第1アイソレータ1への収容ラック8A〜8Dの搬入、搬出を第1,第2ロボット6,7により行う場合を示したが、第4、第5アイソレータ12,13に設けたグローブ42を用いて人手により行うことも可能である。
この場合には、第1,第2載置テーブル9,10上の所定位置に位置決め部材を設け、ここに収容ラック8A〜8Dを載置するようにする。また、採取後の採取器具5の第1アイソレータ1からの搬出は、収容ラック8A〜8Dによるものに限らず、バイアル容器を排出するのと同様に、コンベヤにより採取後直ちに搬出することも考えられる。
さらに、上記実施例においては、第1アイソレータ1内の充填装置17に連続的にバイアル容器を供給する構成にて説明したが、図8に示すように第2、第3アイソレータ2,3に代えてシャッタ71a、72aを介して接続した第6、第7アイソレータ71,72を設けて構成することもできる。
この場合、予め滅菌して収容した所定数のバイアル容器を第6アイソレータ71から第1アイソレータ1へ搬送し、処理後のバイアル容器を第1アイソレータ1から第7アイソレータ72へ搬出するようようにし、各シャッタ71a、72bを開放する際には、第6,第7アイソレータ71、72内を過酸化水素蒸気で滅菌し、第1アイソレータ1内が汚染されないようにする。
このような構成であっても、上記実施例と同様に微生物の採取を行うことができる。
【0031】
次に、上記第4、第5採取位置E,Fにおいて拭取り部材31を用いて微生物を採取する際に考えられる他の実施例について説明する。
まず上記実施例では上記拭取り部材31は収容ラック8C,8Dに準備していたが、この他にも帯状に形成された拭取り部材をコイル状に巻いて第1アイソレータ1内に搬入することが考えられる。
この場合、上記拭取り部材は所定量ずつ送り出された後にカッタ等で切断されるようになっており、上記第1、第2ロボット6,7が使用時に拭取り部材の端部を把持して切断されるようにする。
また、上記拭取り部材31を予め採取器具5内に収容しておき、蓋部23を取り外してシャーレ22から拭取り部材31を取り出し、採取後再び採取器具5に収容することも考えられる。
いずれの場合も第1、第2ロボット6,7は上記第4、第5採取位置E,Fでの微生物の採取を行うことができ、上記実施例と同様、拭取り部材をそのまま採取器具5内に収容できる。
【0032】
なお、上記充填ライン4ではバイアル容器に薬品を充填していたが、これに代えてアンプル、ボトル、バッグなどにも充填可能であり、これらの場合上記打栓装置18はそれぞれ溶閉装置、スクリューキャッパ、溶着装置となり、また充填装置17も薬品に限らず飲料や、薬品等の粉体を充填することができる。
また充填ライン4に限らず、物品処理装置として無菌状態下での作動が求められる装置であれば、物品を無菌状態下で箱詰めして包装する処理装置など、どのような装置であっても対応することが可能である。
また第1アイソレータ1のどの位置に上記採取位置を設定するかについては特に制限はなく、物品処理装置の特性に合わせて任意の位置に採取位置を設定できることはいうまでもない。
【0033】
【発明の効果】
上述したように、本発明における微生物採取方法及びその装置によれば、作業室内にハンドリング手段を設けることで、人手を介することなく微生物の採取を行うことにより検査の信頼性が向上されるとともに作業室内の汚染を防止することができる。
また、本発明の微生物採取装置によれば、ハンドリング手段を用いることで従来行うことのできなかった物品処理装置の作動中での微生物の採取を、複数の採取器具を用いて所定回数にわたって行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の第1アイソレータ及び充填ラインを概略的に示す平面図。
【図2】採取器具を示す断面図。
【図3】拭取り部材を示す側面図。
【図4】収容ラックを示す斜視図。
【図5】第1アイソレータと第2アイソレータにおける連結手段を示し、(a)は連結前の状態を、(b)は連結状態を示す。
【図6】吸気手段の一部を示す断面図。
【図7】吸気手段の一部を示す平面図。
【図8】他の実施例を示す平面図。
【符号の説明】
1 第1アイソレータ 4 充填ライン
5 採取器具 6 第1ロボット
7 第2ロボット 11 吸気手段
12 第4アイソレータ 13 第5アイソレータ
17 充填装置 17b 充填ノズル
18 打栓装置 18b 栓フィーダ
A〜E 第1〜第5採取位置 31 拭取り部材

Claims (4)

  1. 内部に物品処理装置を備える殺菌又は滅菌された作業室内の微生物を、作業室内に供給された採取器具に採取する微生物採取方法において、
    上記採取器具は培地を収容した容器と、当該容器を閉鎖する蓋とを有するとともに、上記作業室内にハンドリング手段を設け、
    このハンドリング手段は上記作業室内の所要の採取位置に載置された閉鎖された状態の上記採取器具の蓋を開放して該採取器具を開放することで培地を作業室内にさらし、所定時間経過後、ハンドリング手段は蓋を閉鎖して採取器具を再び閉鎖することで、作業室内に存在する微生物を培地に付着させて、微生物を採取器具に採取し、
    上記ハンドリング手段による微生物の採取作業を、上記物品処理装置の作動中に複数の採取器具を用いて所定回数行うとともに、採取器具のそれぞれについて所定の間隔で開放及び閉鎖する時期を記録することを特徴とする微生物採取方法。
  2. 上記ハンドリング手段は滅菌された拭取り部材を保持してこの拭取り部材によって物品処理装置をふき取り、これを開放された上記採取器具に収容し、その後採取器具を閉鎖することで、物品処理装置に付着した微生物を採取することを特徴とする請求項1に記載の微生物採取方法。
  3. 内部に物品処理装置を備える殺菌又は滅菌された作業室内に配置され、微生物を採取する採取器具を取り扱うハンドリング装置と、該ハンドリング装置を制御する制御装置を備え、
    上記採取器具は培地を収容した容器と、当該容器を閉鎖する蓋とを有し、
    上記制御装置は、ハンドリング装置を作動させて、作業室内の所要の採取位置に載置された上記採取器具の蓋を開放して該採取器具を開放することで培地を作業室内にさらすとともに、所定時間経過後、蓋を閉鎖して採取器具を再び閉鎖する微生物の採取作業を、物品処理装置の作動中に複数の採取器具を用いて所定回数行い、
    また上記制御装置は、採取器具のそれぞれについて当該採取器具を所定の間隔で開放及び閉鎖する時期を記録する記録手段を備えることを特徴とする微生物採取装置。
  4. 上記作業室は物品処理装置及びハンドリング装置の配置される主作業室と、この主作業室に閉鎖可能な接続口を介して接続される副作業室とからなり、この副作業室内に使用前の採取器具が準備されることを特徴とする請求項3に記載の微生物採取装置。
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