JP4229933B2 - サケ由来アンジオテンシンi変換酵素阻害ペプチド化合物またはそれを含有するペプチド組成物とそれらの製造方法 - Google Patents

サケ由来アンジオテンシンi変換酵素阻害ペプチド化合物またはそれを含有するペプチド組成物とそれらの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、血圧の上昇を調節できるとされるアンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有するペプチド化合物及びそれを含有する組成物に関するもので、高血圧症を予防したり治療するための医薬品や医薬部外品、食品添加物、機能性食品等に広く利用できるものである。
突然死を引き起こす可能性のある心筋梗塞などの冠動脈疾患の危険因子は、高血圧症、高脂血症、耐糖能低下、肥満の4つであり、死の四重奏とも言われている。当該危険因子の内の1つである高血圧症は、日本高血圧学会によれば我が国では3300万人の患者がいるとされている。高血圧症は治療を受けずに放置しておくと、重症でない限り多くの場合無症状で進行し死に至る事が少なくない事から、サイレントキラ−と呼ばれている。このような高血圧症を改善する要請が強いため、様々な降圧剤や血圧を調節する機能性食品の開発が進められている。
生体において血圧を調節するメカニズムの1つには、昇圧系であるレニン−アンジオテンシン系と、降圧系であるカリクレイン−キニン系がある。前者のレニン− アンジオテンシン系では、酵素レニンが腎臓の旁糸球体細胞から循環血液中に分泌され、肝臓で生合成され血液中に存在する基質アンジオテンシノ−ゲンに働いてアンジオテンシンI(Asp−Arg−Val−Tyr−Ile−His−Pro−Phe−His−Leu)を生成する。このアンジオテンシンIをアンジオテンシンII(Asp−Arg−Val−Tyr−Ile−His−Pro−Phe)に変換する酵素は、主として血管内皮細胞や肺、腎臓近位尿細管に存在するアンジオテンシンI変換酵素である。このようにして生じたアンジオテンシンIIは、血管平滑筋を収縮させる作用がある。また、当該アンジオテンシンIIは副腎皮質に作用してアルドステロンの生成と分泌を促進すると共に、腎臓近位尿細管に働いて腎糸球体で濾過されたナトリウムの再吸収を高める作用がある。その結果、血圧は上昇する。
一方、後者のカリクレイン−キニン系では、酵素カリクレインが基質キニノ−ゲンに作用してキニンを生じる。そのキニンは血管平滑筋を拡張させて血圧を下げる働きがあるが、アンジオテンシンI変換酵素は当該キニンを分解する事が知られている。この様にアンジオテンシンI変換酵素は、昇圧系であるレニン−アンジオテンシン系の活性化と、降圧系であるカリクレイン−キニン系の不活性化を同時に行う作用を有しており、結果として血圧を上昇させる作用がある。従って、アンジオテンシンI変換酵素の活性を阻害する物質は、血圧の上昇を調節する事が期待できるので、各方面でこれに着目した医薬品及び機能性食品の開発が行われている。
アンジオテンシンI変換酵素阻害物質としては、1977年にOndettiらが発表したカプトプリル(D−3−メルカプト−2−メチルプロパノイル−L−プロリン)に代表される合成化合物が医薬品として実用化されている。又その他、近年、種々の食品中から多数のアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドが見出され、これらの内、牛乳カゼイン、発酵乳、魚肉由来のペプチドを添加した食品が特定保健用食品として実用化されている。
牛由来カゼインから得られるペプチドについては、特開昭58−109425号公報(特公昭60−2390号公報)にはPhe-Phe-Val-Ala-Pro-Phe-Pro-Glu-Val-Phe-Gly-Lysからなるアミノ酸配列を有するアンジオテンシンI転換酵素阻害剤が記載されている。また、特開昭59−44323号公報には、Phe-Phe-Val-Ala-Pheからなるアミノ酸配列を有するアンジオテンシンI転換酵素阻害剤が、更に、特開昭59−44324号公報には、Val-Ala-Proからなるアミノ酸配列を有するアンジオテンシンI変換酵素阻害剤が記載されている。更に、特開昭61−36226号公報には、Ala-Val-Pro-Tyr-Pro-Gln-Argからなるアミノ酸配列を有するアンジオテンシンI転換酵素阻害剤が、特開昭61−36227号公報には、Thr-Thr-Met-Pro-Leu-Trpからなるアミノ酸配列を有するアンジオテンシンI転換酵素阻害剤が記載されている。一方、特開平5−271297号公報には、魚肉由来の特定の物性を有するペプチドa−1000を有効成分とするアンジオテンシン変換酵素阻害剤、血圧降下剤、特定保健用食品、及びこれらの製造方法が記載されている。
更に、各種のジまたはトリペプチドについては、以下の報告が知られている。
Val-Leu:Fermentforschung, 11, 271-86 (1930);
Ile-Leu:Journal of Organic Chemistry, 20, 1169-72(1955);
Val-Phe:Compt. Rend., 235, 180-2 (1952);
Ile-Phe:Journal of Organic Chemistry, 20, 1169-72 (1955);
Phe-Tyr:Annalen Der Chemie., 653, 76-80(1962);
Tyr-Phe:Journal of the Chemical Society, Abstracts, 3658-69 (1960);
Leu-Phe:Biochemical Journal, 41, 596-602. (1947);
Leu-Ile:Journal of Biological Chemistry, 247(4),1208-10,(1972);
Ala-Phe-Leu:J.O.C. (1971), 36(1), 49-59;
Leu-Val-Leu:Zeitschrift fuer Lebensmittel-Untersuchung und -Forschung (1975), 159(6), 329-36;
Ile-Val-Leu:Journal of Immunology (1998), 161(5), 2465-2472;
Val-Ile-Leu:Biochemistry (1998), 37(13), 4473-4481;
Val-Ile-Phe:Bulletin of the Chemical Society of Japan (1984), 57(1), 103-7;
Tyr-Leu-Val:Quantative Structure-Activity Relationships (1989), 8(3), 195-203;
Phe-Val-Leu:International Journal of Peptide & Protein Research (1996), 48(2) 148-155;
Leu-Tyr:Fermentforschung, 11, 399-432 (1930);
Leu-Trp:Biochemical Journal, 39, 351-355 (1945);
Ile-Trp:Journal of Organic Chemistry, 32(11), 3415-25 (1967);
Ile-Val-Trp:米国特許第4356118号明細書 Oct. 26 (1982);
特開昭58−109425号公報(特公昭60−2390号公報) 特開昭59−44323号公報 特開昭59−44324号公報 特開昭61−36226号公報 特開昭61−36227号公報 特開平5−271297号公報 米国特許第4356118号明細書 Fermentforschung, 11, 271-86 (1930) Journal of Organic Chemistry, 20, 1169-72 (1955) Compt. Rend., 235, 180-2 (1952) Journal of Organic Chemistry, 20, 1169-72 (1955) Annalen Der Chemie., 653, 76-80 (1962) Journal of the Chemical Society, Abstracts, 3658-69 (1960) Biochemical Journal, 41, 596-602. (1947) Journal of Biological Chemistry, 247(4), 1208-10, (1972) J.O.C. (1971), 36(1), 49-59 Zeitschrift fuer Lebensmittel-Untersuchung und -Forschung (1975), 159(6), 329-36. Journal of Immunology (1998), 161(5), 2465-2472. Biochemistry (1998), 37(13), 4473-4481. Bulletin of the Chemical Society of Japan (1984), 57(1), 103-7. Quantative Structure-Activity Relationships (1989), 8(3), 195-203. International Journal of Peptide & Protein Research (1996), 48(2), 148-155 Fermentforschung, 11, 399-432 (1930) Biochemical Journal, 39, 351-355 (1945); Journal of Organic Chemistry, 32(11), 3415-25 (1967);
上述のようにアンジオテンシンI変換酵素阻害物質は既に多数報告されているが、医薬品にあっては合成法で作られているため高価である。又、合成法で作られている当該アンジオテンシンI変換酵素阻害物質は、強力な降圧作用を有するものの用量が不適切であると腎機能障害や低血圧をもたらす事から、医師の管理下において慎重に使用する事が求められている。
一方、食品由来のアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドは数多く知られているが、これらの中で実用化されているものは、上述の如くごく僅かである。その理由としては、経口摂取時の作用効果が弱かったり、味、臭い、色等にそれぞれ特徴があって、実用に適していない事が多い等が挙げられる。
本発明の目的は、血管内への吸収性、安定性、安全性が高い強力なアンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有するペプチド化合物及びその薬学的に許容される塩を提供することにある。本発明の他の目的は、これらのペプチド化合物及びそれらの薬学的に許容される塩の少なくとも1種を有効成分とするアンジオテンシンI変換酵素阻害剤を提供することにある。本発明の他の目的は、これらのペプチド化合物及びその薬学的に許容される塩を含む組成物及びその製造方法を提供することにある。
アンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有するペプチド化合物としては、下記式(i)乃至式(xxi)のアミノ酸配列で示されるペプチド化合物を挙げることができる。
Val−Leu(i)、
Ile−Leu(ii)、
Val−Phe(iii)、
Ile−Phe(iv)、
Phe−Tyr(v)、
Tyr−Phe(vi)、
Leu−Phe(vii)、
Leu−Ile(viii)、
Ala−Phe−Leu(ix)、
Leu−Val−Leu(x)、
Ile−Val−Leu(xi)、
Val−Ile−Leu(xii)、
Val−Ile−Phe(xiii)、
Tyr−Leu−Val(xiv)、
Phe−Val−Leu(xv)、
Ile−Val−Phe(xvi)、
Phe−Ile−Ala(xvii)、
Leu−Tyr(xviii)、
Leu-Trp(xix)、
Ile-Trp(xx)、
Ile-Val-Trp(xxi)。
前記ペプチド化合物は、無機酸、有機酸、無機塩基または有機塩基と、で形成してなる薬学的に許容される塩としてもよい。
本発明にかかるアンジオテンシンI変換酵素阻害剤は、Ile−Val−Phe(xvi)のアミノ酸配列で示されるペプチド化合物及びPhe−Ile−Ala(xvii)のアミノ酸配列で示されるペプチド化合物、およびこれらのペプチド化合物の薬学的に許容される塩から選択された少なくとも1種を有効成分として含むことを特徴とするアンジオテンシンI変換酵素阻害剤である。
本発明にかかるアンジオテンシンI変換酵素阻害剤は、Tyr−Phe(vi)のアミノ酸配列で示されるペプチド化合物、Leu-Trp(xix)のアミノ酸配列で示されるペプチド化合物及びIle-Trp(xx)のアミノ酸配列で示されるペプチド化合物およびこれらのペプチド化合物の薬学的に許容される塩から選択された少なくとも1種を更に含み、前記ペプチド化合物の全てが、サケまたはその処理物を蛋白質分解酵素と反応させて分解させて得られた分解液から分離したものであることができる。
本発明により得られたペプチド化合物は、強いアンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有し、強い血圧降下作用、ブラジキニン不活性化抑制作用を示す。従って本発明は、例えば本態性高血圧、腎性高血圧、副腎性高血圧等の高血圧症の予防、治療剤、これら疾患の診断薬、各種病態で用いられる降圧剤、心筋梗塞の減少、うっ血性心不全における病態の改善剤等として有用である。
また、本発明で得られるペプチド化合物は、臭い、味、色に特異な厭味が認められない事から経口摂取が容易である。その為、本発明で得られるペプチド化合物、あるいは当該化合物を含有する各種製剤を、例えば、ゼリ−、飴、顆粒菓、錠菓、飲料、ス−プ、麺、煎餅、和菓子、洋菓子、冷菓、焼き菓子、調味料等の食品に配合、添加し提供する事ができる。上記の様な有用な作用を有する健康食品や特定保健用食品、機能性食品としての利用が可能である。更に、化粧品や医薬部外品としても提供することもできる。
本発明者らは、血圧の上昇を調節できる食品由来のアンジオテンシンI変換酵素阻害物質ペプチドを見つけ出すべく鋭意研究を進めたところ、サケ筋肉を蛋白質分解酵素で処理した蛋白質分解酵素処理物がアンジオテンシンI変換酵素を強く阻害することに気付き、当該蛋白質分解酵素処理物中に20種類の強力なアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドを見出した。更に、サケ肝臓を蛋白質分解酵素で処理した蛋白質分解酵素処理物にもアンジオテンシンI変換酵素を強く阻害する成分が含まれていることを突き止め、当該蛋白質分解酵素処理物中に7種類の強力なアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドを見出した。
これらは、先に挙げた(i)乃至(xxi)のアミノ酸配列のいずれかで示されるアンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有するジまたはトリペプチド化合物であった。これらの中で、式(i)乃至(vi)は、サケ筋肉及び肝臓の両方に存在が確認されたものである。そして、上記21種類のアミノ酸配列の異なるペプチド化合物のうち、特に(xvi)のIle−Val−Phe及び(xvii)のPhe−Ile−Alaは文献未記載の新規なペプチド化合物である。又、Val−Leu(i)、Tyr−Phe(vi)、Leu−Ile(viii)、Ile−Val−Leu(xi)、Val−Ile−Leu(xii)、Val−Ile−Phe(xiii)、Tyr−Leu−Val(xiv)、Phe−Val−Leu(xv)は各種の一般有機化学的手法あるいは酵素分解手法により得られたことが報告されているが、それらにアンジオテンシンI変換酵素阻害活性があるとの報告はされていない。それ以外の11種類のペプチド化合物のアンジオテンシンI変換酵素阻害活性は別個に報告されているが、サケ由来として、又、それが一定の割合で含まれる混合物としての報告はされていない。
更に、サケ肝臓由来のタンパク分解酵素処理物から同定した7種のアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドの全てを特定の割合(サケ肝臓酵素処理物中に含まれる割合)で含む混合物に対し、元のサケ肝臓由来酵素分解物は50〜100倍ものアンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有していることを確認した。
そこで本発明者らは、これらサケ由来の21種類のアミノ酸配列のいずれかで示されるペプチド化合物について、そのアンジオテンシンI変換酵素阻害活性を測定したところ、それぞれに血管内への吸収性、安定性、安全性が高い強力なアンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有することを新たに見出した。そこで、発明者らは、このサケ由来のアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチド化合物を利用して、高血圧症を改善したり治療するための医薬品(医薬原料を含む)、医薬部外品、食品添加物や機能性食品等を開発し提供せんとするものである。
そして、本発明者らは、サケ筋肉または肝臓の蛋白質分解酵素処理物中に存在する21種の強力なアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドを見出し、これを利用してアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチド化合物またはそれを含有するペプチド組成物とそれらの製造方法の発明を完成するに至ったものである。
すなわち、 本発明にかかるアンジオテンシンI変換酵素阻害剤は、Ile−Val−Phe(xvi)のアミノ酸配列で示されるペプチド化合物及びPhe−Ile−Ala(xvii)のアミノ酸配列で示されるペプチド化合物、およびこれらのペプチド化合物の薬学的に許容される塩から選択された少なくとも1種を有効成分として含むことを特徴とするアンジオテンシンI変換酵素阻害剤である。
尚、本明細書中で、Val若しくはVはバリン、Leu若しくはLはロイシン、Ile若しくはIはイソロイシン、Phe若しくはFはフェニルアラニン、Tyr若しくはYはタイロシン、Ala若しくはAはアラニン、Trp若しくはWはトリプトファンを意味し、その他のアミノ酸残基を表す各記号や表記法もアミノ酸化学における慣用的方法に基づくもので、アミノ酸配列は左側がN末端、右側がC末端である。又、これらアミノ酸は特に表記しない限りは何れもL体である。
まず、本発明において用いられるアンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有するペプチド化合物は、先に挙げた(i)〜(xxi)から選択されるが、Ile−Val−Phe(xvi)のアミノ酸配列で示されるペプチド化合物及びPhe−Ile−Ala(xvii)のアミノ酸配列で示されるペプチド化合物の少なくとも1種がアンジオテンシンI変換酵素阻害剤の必須有効成分として用いられる。
本発明にかかるペプチド化合物は、薬学的に許容される塩の形で使用することもできる。この塩の形成には、有機酸、無機酸、有機塩基、無機塩基を所望に応じて用いることができる。ペプチド化合物を薬学的に許容される塩として用いる場合には、1種のペプチド化合物について、それから得られる塩の1種を用いてもよいし、1種のペプチド化合物から得られる酸または塩基が異なる2種以上の塩の組み合わせを用いてもよい。
上記の(i)乃至(xxi)の21種類のアミノ酸配列の異なるジまたはトリペプチド化合物は、それぞれに血管内への吸収性、安定性、安全性が高い強力なアンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有している。
また、上記の21種類のアミノ酸配列の少なくとも1種からなるペプチド化合物またはペプチド混合物は、当該化合物と同じアミノ酸配列を有する蛋白質から上記と同様の蛋白質分解酵素処理にても得られるが、これらのペプチドはアミノ酸を段階的に導入する一般的な有機化学的液相または固相法によるペプチド合成や遺伝子工学手法等によっても得る事ができる。
本発明において用いられる蛋白質分解酵素としては、例えばBacillus属(例えばBacillus subtilis、Bacillus thermoproteolyticus、Bacillus licheniformis等)の産生する酵素、Aspergillus属(例えばAspergillus oryzae、Aspergillus niger、Aspergillus mellens等)の産生する酵素、Rhizopus属(例えばRhizopus niveus、Rhizopus delemar等)の産生する酵素、ペプシン、パンクレアチン、パパイン等が挙げられる。これらの酵素は単独、または2種以上を組み合わせてもよい。
本発明にかかるペプチド化合物は、薬学的に許容される塩の形で用いることもできる。この薬学的に許容される塩は、先に記載したアンジオテンシンI変換酵素阻害活性のペプチド化合物の1種若しくは2種以上と、無機酸若しくは有機酸、または無機塩基若しくは有機塩基と、で形成してなる薬学的に許容される塩である。
この薬学的に許容される塩も、その由来を問わずに得られた(蛋白質分解酵素処理やペプチド合成や遺伝子工学手法で得られるものを含む。)アンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有するペプチド化合物に対して、薬学的に許容される塩を形成し得る酸または塩基を用いる形成することができる。
なお、本発明で得られるペプチド化合物は必要に応じて無機酸若しくは有機酸との塩や無機塩基若しくは有機塩基との塩を形成させる事ができる。酸や塩基としては、塩の用途に応じて選択できるが、食品、化粧品、医薬品などへの用途を考慮すると、以下に挙げる薬学的に許容される塩が好ましい。酸付加塩としては、例えば、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、更にはシュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、またはフマル酸等のジカルボン酸との塩、更に、酢酸、プロピオン酸、または酪酸等のモノカルボン酸との塩等を挙げる事ができる。又、本発明で得られるペプチド化合物の塩の形成に適した無機塩基は、例えば、アンモニア、ナトリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の水酸化物、炭酸塩及び重炭酸塩等である。有機塩基との塩としては、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミンの様なモノ−、ジ−及びトリ−アルキルアミン塩、モノ−、ジ−及びトリ−ヒドロキシアルキルアミン塩、グアニジン塩、N −メチルグルコサミン塩等を挙げる事ができる。
先に記載した式(i)乃至式(xxi)で示されるアンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有するペプチド化合物は、サケ筋肉またはサケ肝臓、あるいはこれらの処理物を蛋白質分解酵素で分解し、分解液から得られる。このペプチド化合物も薬学的に許容される塩の形で用いることはできる。
ここで当該ペプチド化合物を得るサケの種類は特に限定されないが、シロサケ(Oncorhynchus keta)、ベニサケ(Oncorhynchus nerka)、ギンザケ(Oncorhynchus kisutch)、マスノスケ(Oncorhynchus tshawytscha)、カラフトマス(Oncorhynchus gorbuscha)、ニジマス(Oncorhynchus mykiss)、サクラマス(Oncorhynchus masou masou)、イワナ(Salvelinus leucomaenis)、ブラウントラウト(Salmo trutta)、アトランティックサーモン(Salmo salar salar)等が好適に用いられる。
また、このサケまたはその処理物の分解に用いる蛋白質分解酵素は、先に記載したのと同様の蛋白質分解酵素であり、これらの酵素は単独、または2種以上を組み合わせてもよいこと勿論である。
本発明にかかるアンジオテンシンI変換酵素阻害剤は、上記のペプチド化合物及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択されるが、Ile−Val−Phe(xvi)のアミノ酸配列で示されるペプチド化合物及びPhe−Ile−Ala(xvii)のアミノ酸配列で示されるペプチド化合物、およびこれらのペプチド化合物の薬学的に許容される塩から選択された少なくとも1種を必須有効成分として含む。
本発明にかかるアンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有するペプチド化合物及びそれらの薬学的に許容される塩の少なくとも1種を食品、化粧品、医薬品または医薬部外品に含有させることで、アンジオテンシンI変換酵素阻害活性に由来する高血圧症の予防、緩和あるいは治療等の効果を得ることができる。
高血圧治療及び/または予防剤は、上記のペプチド化合物及びそれらの薬学的に許容される塩の少なくとも1種と、必要に応じて適宜賦形剤等の添加剤と混合して、例えば注射剤、経口用液剤、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、坐剤、軟膏、点鼻剤、貼付剤等の形態で製剤化する事により得ることができる。
上記の各種製剤で用いられる添加剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、乳糖、デキストリン、デンプン類、メチルセルロ−ス、脂肪酸グリセリド類、水、プロピレングリコ−ル、マクロゴ−ル類、アルコ−ル、結晶セルロ−ス、ヒドロキシプロピルセルロ−ス、低置換度ヒドロキシプロピルセルロ−ス、カルメロ−ス類、ポピドン、ポリビニルアルコ−ル、ステアリン酸カルシウム等を挙げる事ができる。この際、必要に応じて、着色剤、安定化剤、抗酸化剤、防腐剤、pH 調節剤、等張化剤、溶解補助剤及び/または無痛化剤等を添加する事ができる。顆粒剤、錠剤、またはカプセル剤は、コ−ティング基剤、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロ−スフタレ−ト等によってコ−ティングする事もできる。これらの製剤は本発明で得られるペプチド化合物を0.01重量%以上、好ましくは0.1 〜70重量%の割合で含有する事ができる。
製剤の調製に際しては必要に応じメント−ル、クエン酸及びその塩類、香料等の矯臭剤を用いる事ができる。更に、本発明で得られるアンジオテンシンI変換酵素 阻害剤は治療上有用な他の成分、例えばカプトプリル、エナラプリル等の公知の降圧剤を含有、または併用する事もできる。
本発明で得られるペプチド化合物及びそれらの薬学的に許容される塩の少なくとも1つを有効成分とする事を特徴とするアンジオテンシンI変換酵素阻害剤は、ヒトを含めた哺乳動物に経口的または非経口的(例えば経皮、静脈内、腹腔内等)に投与される。投与量は動物種、対象となる患者の人種、性別、症状、体重、年齢、血圧の程度、投与方法等によって異なり一概には言えないが、一般的なヒトの成人に経口投与する場合は、通常、1日につき体重1kgあたり0.1〜200mg、好ましくは1〜150mgであり、これを通常1日1回または2〜3回に分けて投与する。しかしながらその投与量は症状の程度に応じ適宜選択する事ができる。
本発明のペプチド化合物は優れたアンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有し、血圧降下作用、ブラジキニン不活性化抑制作用を示す。しかも本発明で得られるペプチド化合物は臭い、味、色に特異な厭味が認められない事から経口摂取が容易である。その為、本発明で得られるペプチド化合物、あるいは後述の組成物を、医薬品としてだけでなく、例えば、ゼリ−、飴、顆粒菓、錠菓、飲料、ス−プ、麺、煎餅、和菓子、洋菓子、冷菓、焼き菓子、調味料等の食品に配合、添加し提供する事ができるし、化粧品、または、医薬部外品として提供することもできる。医薬部外品としては、例えば、育毛剤・養毛剤、脱毛剤、染毛剤、脱色剤、パーマネントウェーブ用剤、浴用剤、薬用化粧品・薬用石けん、薬用歯みがき類、清涼剤、腋臭防止剤、てんか粉類、などが挙げられる。
これらの物品へのペプチド化合物の含有量は、その物品の目的とする用途や機能に応じて設定すればよく、例えば、0.01重量%以上、好ましくは0.1〜70重量%の範囲から選択することができる。また、化粧品の場合は、各種の固体状、半固体状あるいは液体状の化粧品用の基材と、目的とする化粧効果を得るための有効成分に加えて、ペプチド化合物あるいは組成物を用いて、ローション、クリーム、パウダー、乳液ゲルなどの各種形態の化粧品を構成することができる。
本発明にかかるアンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有する化合物を食品、化粧品、医薬品及び医薬部外品に用いる場合には、サケからの抽出物や粗ペプチド混合物、粗精製物などの各種の組成物(調製物)の形で用いることもできる。この組成物は、サケ筋肉または肝臓、あるいはこれらの処理物を蛋白質分解酵素で分解して得られた分解液から目的とするペプチド化合物を含有する成分を抽出し、必要に応じて精製して得られた調製物として得ることができる。この調製物(組成物)の好ましい例としては、サケ筋肉を用いた製造例1におけるペプチド混合物と同様の処理によって得られる以下の表1−1で示される組成のものや、サケ肝臓を用いた製造例3におけるペプチド混合物と同様の処理によって得られる以下の表1−2で示される組成のものを挙げることができる。
Figure 0004229933
なお、これらのペプチド組成物に、単離または合成された各ペプチドの少なくとも1種を添加してその配合量を変化させてもよい。
上記のペプチド組成物の中で、サケ肝臓またはその処理物をタンパク分解酵素で処理して得られた調製物(ペプチド以外の成分も含む)のアンジオテンシンI変換酵素阻害活性は、上記のペプチド(i)〜(vi)及び(xviii)を単離して表1−2の組成で単に混合した混合物に対して約50〜100倍の値を示すことが後述する試験例8により確認されている。従って、この調製物は、アンジオテンシンI変換酵素阻害として好ましい態様のひとつである。
上記調製物は、好ましくは、サケ筋肉または肝臓、あるいはこれらの処理物を蛋白質分解酵素と反応させて分解産物を含む分解液を得る工程と、この分解液から先に所望とするペプチド化合物を抽出する工程と、を有する製造方法により得ることができる。
本発明に係るペプチド化合物を、サケ筋肉または肝臓、あるいはこれらの処理物より製造する方法を具体的に説明する。サケ筋肉または肝臓、あるいはこれらの処理物を蛋白質分解酵素にて分解する方法は、常法に従って行う。例えば所望によりサケ筋肉または肝臓を粉砕後、精製水を加え、必要に応じてpHと温度を至適値に調整し適当な蛋白質分解酵素を添加してインキュベ−トする。次いで必要に応じて中和した後、酵素を失活させて酵素分解液を得る。分解液を例えば濾紙及び/または濾過助剤等を用いて濾過する事によって不溶物を除去し、得られた濾液を限外濾過等で処理して分子量5〜1万以下の粗ペプチド画分を得る。得られた粗ペプチド画分は必要に応じて活性炭処理、濾過後濃縮して粗ペプチド混合物を得る。
この粗ペプチド混合物や、この粗ペプチド混合物から不純物を必要に応じて除去し、精製して得られる調製物を先に述べた組成物として利用することもできる。更に、粗ペプチド混合物は所望により液液分配等を経てカラムクロマトグラフィ−にて分画し、優れたアンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有する各ペプチド化合物を得ることができる。
サケ筋肉または肝臓の処理物としては、細断したサケ筋肉または肝臓に水溶性液媒体、好ましくはエタノール、水、酢酸、あるいはこれらを適当な割合で混合したものを0.1乃至10等容、好ましくは1乃至5等容を加え、室温乃至100℃、好ましくは20乃至70℃条件下で0.1乃至5時間、好ましくは0.5乃至3時間攪拌し、夾雑物を除いたものが好適に利用できる。
具体例としては、細断サケ筋肉または肝臓200gにエタノール500mLを加え2時間攪拌した。吸引濾過にてエタノールを除き、サケ処理物185gを得て後述の製造で用いた。
特に好ましいタンパク質分解酵素及び処理条件としては、サケ筋肉または肝臓、あるいはこれらの処理物に水0.5乃至10等容、好ましくは1乃至5等容を加え、液温を室温乃至70℃、好ましくは30乃至60℃に保ち、必要に応じ適当な酸、アルカリを用いpHを1乃至10、好ましくは3乃至8に調整したものへ、好ましくはサーモリシン、パパイン等のタンパク質分解酵素を加え、1乃至12時間、好ましくは3乃至8時間、反応を行う。用いる酸、アルカリは塩酸、酢酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア水等が選ばれる。
一方、上記の液液分配は、サケ筋肉または肝臓の分解液のpHを必要に応じ酸、アルカリで1乃至10、好ましくは2乃至9に調整し適当な有機溶媒を用いて行なうことができる。用いる酸、アルカリは塩酸、酢酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア水等が選ばれる。又、用いる有機溶媒は水と混和しないものであればよく、クロロホルム、酢酸エチル、ブタノール、オクタノール等が選ばれる。
また、上記のカラムクロマトにおける好ましい分離用液体としては、クロロホルム、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、トルエン、アセトニトリル、ピリジン、ジエチルエーテル、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、アンモニア水、水などを挙げることができ、分離用の媒体としては、順相シリカゲル、逆相シリカゲル、酸性イオン交換樹脂、塩基性イオン交換樹脂などを挙げることができる。
以下、本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
(実施例1)
<製造例1>アンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチド化合物の製造
カラフトマス(Oncorhynchus gorbuscha)筋肉3kgを細断、精製水9kgを加え55℃に加温した後、パパイン(Carica Papaya)7.5gを添加して8時間攪拌し酵素分解反応(pH5〜6)を行った。反応液を95℃に加温して酵素活性を失活させ、冷却後、中間孔径7ミクロンのセライトを用いて濾過した。濾液を限外濾過膜(ロミコンHF1.0−43−PM50)に透過させて分子量5万以上の画分を除いた後、噴霧乾燥してアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチド混合物の粉末360gを得た。
上記の方法により得たアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチド混合物の粉末を下記条件でHPLC分析したところ図1に示すようなクロマトグラムを得た。
<HPLC分析条件>
カラム:Waters μBONDASPHERE C18 3.9×150mm
カラム温度:40℃
移動相A:H2O(0.1容量%TFA含有)
移動相B:アセトニトリル(0.1容量%TFA含有)
グラジエント:0〜60分にかけてB液5容量%からB液40容量%へのリニアグラジェント60〜75分にかけてB液40容量%保持。
分析時間:75分
流量:0.4ml/min
注入量:15μL
検出:UV220nm
(実施例2)
<製造例2>
そこで、前記ペプチド混合物粗体中に含有している強力なアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドの夫々を分離処理することとした。
まず、製造例1に記載のペプチド混合物300 gを水1200mLに溶解させアンモニア水(28.0重量%)にてpHを8.0に調整した。この水溶液をn−ブタノ−ル1200mLで抽出し、水層を更にn−ブタノ−ル600mLで2回抽出した。n−ブタノ−ル層を減圧下濃縮して抽出物24gを得た。
この抽出物20gを図2及び図3に記載の方法に従って分離した。分離したペプチドは一部を一般的有機化学的手法に従いメチルエステル化した。NMR測定により推定された構造を有する候補ペプチドをペプチド合成装置にて合成し、一般的有機化学的手法に従いメチルエステル化したものを標準物質とした。これらをLC-MSで比較する事で20種のペプチド構造を決定した。
なお、分離されたIle−Val−Phe及びPhe−Ile−Alaのそれぞれについての遊離体のNMR及び融点(分解点)測定及びメチルエステル体のNMRの結果を以下に示す。
Ile-Val-Pheについて
<遊離体のデータ>
(1)1H NMRデータ:
1H NMR (500 MHz, methanol-d4; TMS); d0.87 (3H, d, J=7 Hz), 0.90 (3H, t, J=7 Hz), 0.95 (3H, d, J=7 Hz), 0.97 (3H, d, J=7 Hz), 1.10 (1H, ddq, J=14, 9 and 7 Hz), 1.47 (1H, ddq, J=14, 4 and 7 Hz), 1.83 (1H, dddq, J=9, 5, 4 and 7 Hz), 2.03 (1H, dqq, J=7, 7 and 7 Hz), 2.97 (1H, dd, J=14 and 9 Hz), 3.18 (1H, dd, J=14 and 5 Hz), 3.72 (1H, d, J=6 Hz), 4.22 (1H, d, J=7 Hz), 4.62 (1H, dd, J=9 and 5 Hz), 7.17 (1H, m) and 7.24 (4H, d, J=4 Hz).
(2)分解点 186℃
<メチルエステル体のデータ>
1H NMRデータ:
1H NMR (500 MHz, methanol-d4; TMS); d0.87 (3H, d, J=7 Hz), 0.88 (3H, t, J=7 Hz), 0.93 (3H, d, J=7 Hz), 0.95 (3H, d, J=7 Hz), 1.11 (1H, ddq, J=14, 9 and 7 Hz), 1.46 (1H, ddq, J=14, 4 and 7 Hz), 1.75 (1H, dddq, J=9, 5, 4 and 7 Hz), 2.02 (1H, dqq, J=7, 7 and 7 Hz), 2.97 (1H, dd, J=14 and 9 Hz), 3.14 (1H, dd, J=14 and 6 Hz), 3.41 (1H, d, J=5 Hz), 3.67 (3H, s), 4.21 (1H, d, J=7 Hz), 4.66 (1H, dd, J=9 and 6 Hz), 7.17-7.22 (3H, m) and 7.24-7.27 (2H, m).
Phe-Ile-Alaについて
<遊離体のデータ>
(1)1H NMRデータ
1H NMR (500 MHz, methanol-d4; TMS); d0.92 (3H, t, J=7 Hz), 0.99 (3H, d, J=7 Hz), 1.19 (1H, ddq, J=14, 9 and 7 Hz), 1.41 (3H, d, J=7 Hz), 1.60 (1H, ddq, J=14, 4 and 7 Hz), 1.85 (1H, dddq, J=9, 8, 4 and 7 Hz), 3.01 (1H, dd, J=14 and 9 Hz), 3.25 (1H, dd, J=14 and 5 Hz), 4.16 (1H, dd, J=9 and 6 Hz), 4.27 (1H, d, J=8 Hz), 4.33 (1H, q, J=7 Hz) and 7.26-7.36 (5H, m).
(2)分解点 188℃
<メチルエステル体のデータ>
1H NMRデータ:
1H NMR (500 MHz, methanol-d4; TMS); d0.89 (3H, t, J=7 Hz), 0.93 (3H, d, J=7 Hz), 1.12 (1H, ddq, J=13, 9 and 7 Hz), 1.39 (3H, d, J=7 Hz), 1.46 (1H, ddq, J=13, 4 and 7 Hz), 1.78 (1H, dddq, J=9, 8, 4 and 7 Hz), 2.80 (1H, dd, J=13 and 8 Hz), 3.03 (1H, dd, J=13 and 6 Hz), 3.63 (1H, dd, J=8 and 6 Hz), 3.70 (3H, s), 4.22 (1H, d, J=7 Hz), 4.37 (1H, q, J=7 Hz), 7.19-7.22 (3H, m) and 7.25-7.29 (2H, m).
<試験例1>アンジオテンシンI変換酵素阻害物質の阻害活性の測定
アンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有するペプチド化合物の阻害性の測定は、Cushmann らの方法(Biochemical Pharmacology,20,1637−1648(1971)を一部改変して行った。
即ち、1.5mLエッペンドルフチュ−ブに5mMのBenzoyl−Glycyl−L−Histidyl−L−Leucine(ペプチド研究所製)の0.2Mホウ酸−リン酸カリウム緩衝液(0.4MのNaCl含有、pH8.3)を250μL、所定濃度に調製した供試化合物水溶液30μLを加え、37℃で5分間プレインキュベ−ションした。この溶液に対して、アンジオテンシンI変換酵素 (ウサギ肺由来、シグマ社製、酵素番号EC3.4.15.1)溶液(60mU/mL 0.2M ホウ酸−リン酸カリウム緩衝液)を100μL添加し、酵素反応を開始した。37℃で60分間、シェ−カ−バス内で100rpmにて反応を行った後、1N塩酸250μLを加え、反応を停止した。これに酢酸エチル580μLを加え、45秒間振とうさせた後、3000rpm 、10分間遠心分離を行い、上清の酢酸エチル層を500μL採取した。水層へ更に520μLの酢酸エチルを加え、20秒間浸透させた後、3000rpmで10分間遠心分離を行い、上清の酢酸エチル層を500μL採取した。この操作を再度繰返し、得られた酢酸エチル層合計1.5mL を遠心エバポレ−タ−にて3000rpmで30分間、減圧条件下にて乾固し、酢酸エチルを完全に除去した。乾固物を高速液体クロマトグラフィ−緩衝液(20容量%アセトニトリル/0.1容量%トリフルオロ酢酸水溶液)3mLに溶解した。
生成した馬尿酸を逆相系高速液体クロマトグラフィ−(HPLC)にて分析し、酵素反応で生成した馬尿酸のピ−ク面積を228nmの吸光度を測定する事で求めた。又、酵素反応時に予め1N塩酸を添加して同様の操作を行ったものをブランクとして作成した。HPLCはカラムにμBONDASPHERE C18 φ3.9 ×150mm(Waters 社製)を、移動相に20容量%アセトニトリル/0.1容量%トリフルオロ酢酸水溶液を用いた。
阻害率は次式を用いて算出した。
アンジオテンシンI変換酵素 阻害率(%)={1−((B−C)÷A)}×100
A:蒸留水添加時のピ−ク面積(228nm)
B:阻害剤添加時のピ−ク面積(228nm)
C:阻害剤添加時のブランクのピ−ク面積(228nm)
一方、上記の17種のペプチド化合物を含むペプチド混合物及び各単離された17種のペプチド化合物について、臭い、味、色について検査したところいずれも特異な厭味が認められず、食品などの味を壊さず添加できるものであることが確認された。
表2に実施例1及び実施例2に記載した各試料197μg/mLにおけるアンジオテンシンI変換酵素阻害率(%)を示した。
Figure 0004229933
<試験例2>自然発症高血圧ラットに対する尾静脈投与による降圧効果
試験には体重250±50g、収縮期血圧200±20mmHg、心拍数400±50 回/分の雄性自然発症高血圧ラット(Wister−Okamoto derived Spontaneously Hypertensive Rat、以下SHRと記す)を用いた。試験開始前に明暗周期12時間(午前9時〜午後9時点灯)、室温21〜23℃、湿度50〜70%、飼料(PMI Nutrition International 社製Lab Diet)及び飲水(水道水質基準適合自家揚水)自由摂取の環境下で45×23×21cmのケージにSHR6匹を入れ1週間馴化飼育した。製造例1で得られたペプチド混合物の限外濾過液乾燥物をSHR体重1kgあたり30mgの用量で、SHR体重1kgあたり5mLの0.9重量%食塩水に溶解し、SHR(1群3 匹)に対して尾静脈単回投与して32±1℃の環境下で飼育した。対照群としてはSHR(1群3匹)に同用量の0.9 %食塩水のみを尾静脈投与した。試料投与直前、及び投与60、120、240分後に血圧を非観血血圧測定装置(Model 59,IITC,CA,USA)を用いて測定した。表3には、その収縮期血圧の経時的変化を示した。
<試験例3>SHR に対する強制経口投与による降圧効果
試験例2と同様の方法でSHRを用意し、製造例1で得られたペプチド混合物の限外濾過液乾燥物をSHR体重1kgあたり300mgの用量で、SHR 体重1kgあたり10mLの0.9 %食塩水に溶解し、SHR (1群3匹)に対して経口単回投与して32±1℃の環境下で飼育した。対照群としてはSHR(1群3匹)に同用量の0.9重量%食塩水のみを経口投与した。試料投与直前、及び投与60、120、240分後に血圧を非観血血圧測定装置(Model 59,IITC,CA,USA )を用いて測定した。表3に収縮期血圧の経時的変化を示した。
Figure 0004229933
(実施例3)
<製造例3>アンジオテンシンI変換酵素 阻害ペプチド化合物の製造
カラフトマス(Oncorhynchus gorbuscha)肝臓21.2kgを細断した後に凍結乾燥し、乾燥物4.66kgを得た。この乾燥物4.66kgに対し、約5倍量のエタノール(24L)を加え、70℃で1時間撹拌を行い、エタノール可溶成分を吸引濾過にて除去した。得られたエタノール不溶物に対して再度同様の操作を行った後に、固形分を減圧乾燥することでサケ肝臓脱脂物約4.1kgを得た。
このサケ肝臓脱脂物4.1kgに精製水80kgを加え55℃に加温した後、パパイン(Carica Papaya)41gを添加して8時間攪拌し酵素分解反応(pH5〜6)を行った。反応液を95℃に加温して酵素活性を失活させ、冷却後、中間孔径7ミクロンのセライトを用いて濾過した。濾液を限外濾過膜(ロミコンHF1.0−43−PM50)に透過させて分子量5万以上の画分を除いた後、噴霧乾燥してアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチド混合物の粉末2.9kgを得た。
上記の方法により得たアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチド混合物の粉末を下記条件でHPLC分析したところ図4に示すようなクロマトグラムを得た。
<HPLC分析条件>
カラム:Waters μBONDASPHERE C18 3.9×150mm
カラム温度:40℃
移動相A:H2O(0.1容量%TFA含有)
移動相B:アセトニトリル(0.1容量%TFA含有)
グラジエント:0〜60分にかけてB液5容量%からB液60容量%へのリニアグラジェント60〜75分にかけてB液60容量%保持。
分析時間:75分
流量:0.4ml/min
注入量:15μL
検出:UV220nm。
(実施例4)
<製造例4>
そこで、前記ペプチド混合物粗体中に含有している強力なアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドの夫々を分離処理することとした。
まず、製造例3に記載のペプチド混合物1000 gを水4000mLに溶解させアンモニア水(28.0重量%)にてpHを8.0に調整した。この水溶液をn−ブタノール4000mLで抽出し、水層を更にn−ブタノール2000mLで2回抽出した。n−ブタノール層を減圧下濃縮して抽出物78gを得た。
この抽出物20gを図5に記載の方法に従って分離した。分離したペプチドは一部を一般的有機化学的手法に従いメチルエステル化した。NMR測定により推定された構造を有する候補ペプチドをペプチド合成装置にて合成し、一般的有機化学的手法に従いメチルエステル化したものを標準物質とした。これらを1H-NMR、TOF-MSで比較する事で7種のペプチド構造を決定した。
<試験例5>アンジオテンシンI変換酵素阻害物質の阻害活性の測定
アンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有するペプチド化合物の阻害性の測定は、試験例1と同様にCushmann らの方法(Biochemical Pharmacology,20,1637−1648(1971)を一部改変して行った。
表4に実施例3及び4に記載した各試料197μg/mLにおけるアンジオテンシンI変換酵素阻害率(%)を示した。
Figure 0004229933
表5に実施例4に記載した各試料197μg/mLにおけるアンジオテンシンI変換酵素阻害率(%)を示した。
Figure 0004229933
<試験例6>自然発症高血圧ラットに対する尾静脈投与による降圧効果
試験には体重250±50g、収縮期血圧200±20mmHg、心拍数400±50 回/分の雄性自然発症高血圧ラット(Wister−Okamoto derived Spontaneously Hypertensive Rat、以下SHRと記す)を用いた。試験開始前に明暗周期12時間(午前9時〜午後9時点灯)、室温21〜23℃、湿度50〜70%、飼料(PMI Nutrition International 社製Lab Diet)及び飲水(水道水質基準適合自家揚水)自由摂取の環境下で45×23×21cmのケージにSHR6匹を入れ1週間馴化飼育した。製造例4で得られたペプチド混合物の限外濾過液噴霧乾燥物をSHR体重1kgあたり30mgの用量で、SHR体重1kgあたり5mLの0.9重量%食塩水に溶解し、SHR(1群3 匹)に対して尾静脈単回投与して32±1℃の環境下で飼育した。対照群としてはSHR(1群3匹)に同用量の0.9 %食塩水のみを尾静脈投与した。試料投与直前、及び投与60、120、240分後に血圧を非観血血圧測定装置(Model 59,IITC,CA,USA)を用いて測定した。表6には、その収縮期血圧の経時的変化を示した。
<試験例7>SHR に対する強制経口投与による降圧効果
試験例6と同様の方法でSHRを用意し、製造例3で得られたペプチド混合物の限外濾過液噴霧乾燥物をSHR体重1kgあたり300mgの用量で、SHR 体重1kgあたり10mLの0.9 %食塩水に溶解し、SHR (1群3匹)に対して経口単回投与して32±1℃の環境下で飼育した。対照群としてはSHR(1群3匹)に同用量の0.9重量%食塩水のみを経口投与した。試料投与直前、及び投与60、120、240分後に血圧を非観血血圧測定装置(Model 59,IITC,CA,USA )を用いて測定した。表6に収縮期血圧の経時的変化を示した。
Figure 0004229933
<試験例8>
製造例3で得られたペプチド混合物(組成は先の表1−2参照)を59.1μg/mLに調製したサンプルAと、その中に含まれる7種の単離ペプチドを先の表1−2に示したペプチド混合物における割合に相当する量を混合したサンプルBのACE阻害率(ACEI活性)を試験例1と同様に測定したところ、図6に示すようにAはBに対して約50〜100倍の阻害率を示した。
<LC-MS分析条件>
なお、ペプチド混合物中の各ぺプチドの定性及び定量におけるLC-MS分析は以下の条件に従った。
<遊離体の分析条件>
HPLC分析条件
・使用機器:Waters Alliance 2695 / PDA 2996 (Waters)
・カラム:Xterra(登録商標) MS C18 3.5μm, 4.6X100mm (Waters)
・使用溶媒:A液/アセトニトリル(0.1%キ゛酸)、B液/蒸留水(0.1%ギ酸)
・グラジエント:0分(A:B=5:95)→30分(A:B=30:70)→35分(A:B=60:40)→40分(A:B=5:95)
・流速:0.2 mL/min
・分析時間:40分
・注入量:10μL
・試料濃度(分離画分10μg/mL、合成ペプチド1μg/mL)
MS検出器条件
・使用機器:JMS-LCmate JMS-BU30 (JEOL)
・イオン化モード:ESI+
・イオン源:Needle KV/2.5、Orifice 1/0、Ring lens/30、Ion guide/3
・検出器:Multiplier/450、 Preamp gain/×1、Filter/1、Attenuator//1
・Inlet:Desolvating Plate/230℃、Orifice 1/150℃
・Mass selection:Mass Range/1500、Accelerating volts/2500、Scan range/100-1000
・Slit setting:Main slit/750、Alpha slit/4.0
<メチルエステル体の分析条件>
HPLC条件
・使用機器:Waters Alliance 2695 / PDA 2996 (Waters)
・カラム:Xterra(登録商標)MS C18 3.5μm, 4.6×100mm (Waters)
・使用溶媒:A液/アセトニトリル(0.1%キ゛酸)、B液/蒸留水(0.1%ギ酸)
・溶出グラジエント:0分(A:B=18:82)→30分(A:B=35:65)→35分(A:B=60:40)→40分(A:B=18:82)
・流速:0.2 mL/min
・分析時間:40分
・注入量:10μL
・試料濃度(分離画分10μg/mL、合成ペプチド1μg/mL)
MS検出器条件
・遊離体と同じ
本発明により得られたペプチド化合物は、強力なアンジオテンシンI変換酵素阻害活性を有し、強い降圧作用を示すため、本態性高血圧、腎性高血圧、副腎性高血圧等の高血圧症の予防、治療剤、これら疾患の診断薬、各種病態で用いられる降圧剤、心筋梗塞の減少、うっ血性心不全における病態の改善剤等の医薬品として有用であるとともに、本発明のペプチド化合物は、経口摂取が可能である事から、上記の様な有用な作用を有する健康食品や特定保健用食品や機能性食品としての利用が可能である。
製造例1で得られたアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチド混合物のHPLC分析でのクロマトグラムを示す図である。 製造例1で得られたアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチド混合物からの各混合物の分離工程(4−1〜9画分までの工程)を示す図である。 製造例1で得られたアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチド混合物からの各混合物の分離工程(4−1〜9画分からの工程)を示す図である。 製造例3で得られたアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチド混合物のHPLC分析でのクロマトグラムを示す図である。 製造例3で得られたアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチド混合物からの各混合物の分離工程を示す図である。 試験例8におけるサンプルA及びBのアンジオテンシンI変換酵素阻害活性の比較結果を示す図である。

Claims (2)

  1. Ile−Val−Phe(xvi)のアミノ酸配列で示されるペプチド化合物及びPhe−Ile−Ala(xvii)のアミノ酸配列で示されるペプチド化合物、およびこれらのペプチド化合物の薬学的に許容される塩から選択された少なくとも1種を有効成分として含むことを特徴とするアンジオテンシンI変換酵素阻害剤。
  2. Tyr−Phe(vi)のアミノ酸配列で示されるペプチド化合物、Leu-Trp(xix)のアミノ酸配列で示されるペプチド化合物及びIle-Trp(xx)のアミノ酸配列で示されるペプチド化合物およびこれらのペプチド化合物の薬学的に許容される塩から選択された少なくとも1種を更に含み、前記ペプチド化合物の全てが、サケまたはその処理物を蛋白質分解酵素と反応させて分解させて得られた分解液から分離したものである請求項1に記載のアンジオテンシンI変換酵素阻害剤。
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