JP4221938B2 - 自動変速機制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機の変速機構を液圧制御する自動変速機制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用等に多く利用されている自動変速機の油圧制御装置は、複数の摩擦要素に印加する作動油の油圧を制御することにより摩擦要素を係合又は解放して変速段を切替える。自動変速機では、係合させる摩擦要素の組み合わせが各変速段毎に決められており、一般に1つの変速段につき2つの摩擦要素が係合させられる。そのため油圧制御装置では、自動変速機の各変速段毎に適切な摩擦要素が係合するように各摩擦要素への印加油圧を制御する。
【0003】
油圧制御装置ではある摩擦要素への印加油圧が装置の故障により制御不能となると、変速段を保持するために、例えば各摩擦要素への印加油圧の元圧となるライン圧を上げ、各印加油圧を制御する電磁弁への通電を停止する等して各印加油圧を高める。すると、解放状態にある摩擦要素への印加油圧までもが高圧となるため、3つ以上の摩擦要素が同時係合されてしまう。このような3つ以上の摩擦要素の同時係合(以下、単に「同時係合」という)は、自動変速機における入出力軸のロックや自動変速機の破損につながるため危険である。そこで特許第2917272号公報に開示の油圧制御装置は、フェイルセーフ作動により同時係合を防止するフェイルセーフ手段を備えている。このフェイルセーフ手段は、可変のライン圧に対する所定摩擦要素への印加油圧の相対比が大きくなったときに、1つの摩擦要素への油圧の供給を取り止める。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
油圧制御装置において、作動油の油圧は油温の変化、油圧回路の製造ばらつき等の様々な要因により変化するので、油圧の相対比についてはそのような各種要因による誤差が大きくなる。したがって、油圧の相対比を基準としてフェイルセーフ作動の許否を判定する上述のフェイルセーフ手段では、全ての要因による判定誤差を保証することは困難であるため、誤判定が発生し易い。
【0005】
ところで油圧制御装置では、例えば極低温時、極低車速時等、各摩擦要素への印加油圧を制御することが困難となる場合に、変速に際し3つの摩擦要素を瞬間的に係合させると変速ショックの抑止性、変速段の切替応答性等の変速性能が向上することがある。一方、上述の如きフェイルセーフ手段を備えた油圧制御装置では、フェイルセーフ作動により3つの摩擦要素を同時に係合させることはできない。そこで、フェイルセーフ手段において判定の基準となるライン圧を強制的に上げてやることでフェイルセーフ作動を禁止する方法が考えられている。ところが、摩擦要素への印加油圧が制御不能となる場合にもライン圧を高めることがあるため、判定基準たるライン圧の上昇によりフェイルセーフ作動を禁止するフェイルセーフ手段では、同時係合を阻止すべきときにまでフェイルセーフ作動を禁止してしまうことがある
本発明の目的は、フェイルセーフ作動の許否を正確に制御できる自動変速機制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1及び2に記載の自動変速機制御装置によると、第一フェイルセーフ手段は、第一摩擦要素に印加する液圧が第一固定値を超えているとき、第三摩擦要素に印加する液圧を第二フェイルセーフ手段に伝達する。第二フェイルセーフ手段は、第二摩擦要素に印加する液圧が第二固定値を超えているとき、第一フェイルセーフ手段から伝達された第三摩擦要素への印加液圧を第三フェイルセーフ手段に伝達する。あるいは第二フェイルセーフ手段は、第一フェイルセーフ手段から伝達された第三摩擦要素への印加液圧が第二固定値を超えているとき、第二摩擦要素に印加する液圧を第三フェイルセーフ手段に伝達する。そして第三フェイルセーフ手段はそのフェイルセーフ作動として、第二フェイルセーフ手段から伝達された第三摩擦要素への印加液圧又は第二摩擦要素への印加液圧が第三固定値を超えているとき、第一、第二及び第三摩擦要素のいずれか1つへの印加液圧を解放に必要な圧力に調圧する。したがって、第一、第二及び第三固定値に対しそれぞれ対応する印加液圧が超えていると第一、第二及び第三フェイルセーフ手段が判定した場合に、前記いずれか1つの摩擦要素への印加液圧が解放に必要な圧力に設定され、3つの摩擦要素の同時係合が阻止される。
【0007】
また本発明の請求項1及び2に記載の自動変速機制御装置によると、第一、第二及び第三フェイルセーフ手段における判定は第一、第二及び第三固定値を基準に行っている。すなわち各フェイルセーフ手段での判定は、対応する各印加液圧の絶対圧に基づいて行っている。したがって、油温の変化、油圧回路の製造ばらつき等の各種要因による判定誤差を小さくできるので、誤判定を防止できる。
【0008】
さらに本発明の請求項1及び2に記載の自動変速機制御装置によると、上述した構成を採用することで、各フェイルセーフ手段での判定について印加油圧の元圧となるライン圧を参照することなく実施できる。よって、ライン圧を上げる場合でも下げる場合でも、フェイルセーフ作動の許否を正しく判定できる。
【0009】
本発明の請求項3に記載の自動変速機制御装置によると、作動制御電磁弁は、第三フェイルセーフ手段に印加する出力圧を電磁制御により変圧することで、第三フェイルセーフ手段のフェイルセーフ作動を禁止する。したがって、3つの摩擦要素を同時係合させたい場合にフェイルセーフ作動を確実に禁止できる。
【0011】
本発明の請求項4に記載の変速機制御装置によると、作動制御電磁弁は、変速時において第三フェイルセーフ手段又はフェイルセーフ手段のフェイルセーフ作動を禁止する。これにより、変速時において各摩擦要素への印加油圧を制御することが困難な極低温時、極低車速時等に、3つの摩擦要素を係合させることが可能となる。したがって、変速ショックの抑止性や変速段の切替応答性等の変速性能を向上させることができる。
【0012】
本発明の請求項5及び6に記載の自動変速機制御装置によると、複数の摩擦要素のうち第一摩擦要素、第二摩擦要素及び第三摩擦要素とは別の摩擦要素に印加する液圧を制御する電磁弁が作動制御電磁弁を兼ねている。したがって、自動変速機制御装置に作動電磁制御弁を新たに設ける必要がないので、製造コストを低減できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す複数の実施例を図に基づいて説明する。
(第一実施例)
本発明の自動変速機制御装置を前進4速の自動変速機用油圧制御装置に適用した第一実施例を図1及び図2に示す。リバースクラッチ(R/C)1、オーバードライブクラッチ(H/C)2、2−4ブレ−キ(2−4/B)3、アンダードライブクラッチ(L/C)4、ローリバースブレーキ(LR/B)5は、油圧により係合又は解放され変速段を切替える摩擦要素である。図3は、自動変速機の各変速段毎に予め定められた摩擦要素1〜5の係合及び解放についての組み合わせを示している。図3に示すように、H/C2が、少なくとも前進高速側2段で係合させる摩擦要素に相当し、2−4/B3が、少なくとも前進低速側1段及び前進高速側1段で係合させる摩擦要素に相当し、L/C4が、少なくとも前進低速側2段及び前進高速側1段で係合させる摩擦要素に相当し、LR/B5が、少なくとも後進段で係合され前進段で係合可能な摩擦要素に相当している。尚、図3でLR/B5の係合を括弧書きで示しているのは、エンジンブレーキをかけるべくL/C4と共にLR/B5を係合させることがあるからである。トランスファークラッチ(TRF)6は、油圧により係合又は解放される摩擦要素である。
【0014】
油圧ポンプ40はオイルパン41から作動油を吸入し、連通路100に作動油を供給する。電磁弁44は、図示しない制御装置(ECU;Electric Control Unit)から指令値を受け、その指令値に応じた指令圧を生成する。ライン圧制御弁42は、各摩擦要素1〜6及びロックアップクラッチ51への印加油圧の元圧となるライン圧を電磁弁44の指令圧に基づき生成する。具体的にライン圧制御弁42は、電磁弁44の指令圧を伝達する連通路115によって電磁弁44に接続されている。またライン圧制御弁42は、連通路100から分岐した連通路101及び102に接続されている。ライン圧制御弁42は電磁弁44の指令圧及び連通路102の油圧に基づき、連通路101から導入される作動油の一部をオイルパン41に放出することで、連通路100の油圧をライン圧として制御する。油圧ポンプ40、ライン圧制御弁42及び電磁弁44がライン圧の生成手段を構成している。ライン圧制御弁42は、セカンダリ弁43に繋がる連通路103にも作動油の一部を放出している。ライン圧の連通路100から分岐した連通路110、120、127、140はそれぞれ、減圧制御弁45、マニュアル弁38、クラッチ圧制御弁26、クラッチ圧制御弁32に接続されている。
【0015】
減圧制御弁45では、連通路111からの出力圧がフィードバック圧として用いられ、そのフィードバック圧が出力圧を低下させる方向に働いている。これにより減圧制御弁45は、連通路110を通じて伝達されるライン圧を減圧し、ライン圧を超えない出力圧を生成する。この出力圧をモジュレート圧という。減圧制御弁45は、モジュレート圧を伝達する連通路111及び連通路111から分岐した連通路114によって電磁弁44に接続されている。
【0016】
マニュアル弁38は、運転者が操作するシフトレバーにリンクを介して連結されている。マニュアル弁38は、シフトレバーの操作に応じて弁部材(図示しない)が移動することで、連通路122、123に連通させる通路をライン圧の連通路120とドレイン圧のドレイン通路121との一方に切替える。連通路122から分岐した連通路195、196はそれぞれR/C1、LR/B5に接続されている。連通路123から分岐した連通路124、125、126はそれぞれクラッチ圧制御弁10、16、20に接続されている。マニュアル弁38の切替位置はシフトレバーのレンジに対応した「P、R、N、D」の4ポジションがある。「P」と「N」は同一の連通パターンである。尚、Rレンジは、図3にRで示す変速段に対応する。連通路123、124、125、126の油圧は、シフトレバーでDレンジが選択されているときライン圧に設定され、Dレンジ以外のレンジが選択されているときドレイン圧に設定される。連通路122、195、196の油圧は、シフトレバーでRレンジが選択されているときライン圧に設定され、Rレンジ以外のレンジが選択されているときドレイン圧に設定される。
【0017】
クラッチ圧制御弁10と電磁弁12、クラッチ圧制御弁16と電磁弁18、クラッチ圧制御弁20と電磁弁22、クラッチ圧制御弁26と電磁弁28、クラッチ圧制御弁32と電磁弁34はそれぞれ、R/C1以外の各摩擦要素2、3、4、5、6に加える油圧を制御する。
【0018】
電磁弁12、18、22、28、34は、モジュレート圧の連通路111から分岐した連通路150、151、152、153、154にそれぞれ接続されている。電磁弁12、18、22、28、34は対応するクラッチ圧制御弁10、16、20、26、32に、それぞれ連通路162、163、164、165、166により接続されている。クラッチ圧制御弁10とH/C2とは連通路168によって、クラッチ圧制御弁16と2−4/B3とは第三フェイルセーフ弁25を挟む連通路169、170によって、クラッチ圧制御弁20とL/C4とは連通路171によって、クラッチ圧制御弁26とLR/B5とは第四フェイルセーフ弁30を挟む連通路188、189によって、クラッチ圧制御弁32とTRF6とは連通路161によってそれぞれ接続されている。
【0019】
各電磁弁12、18、22、28、34は、ECUから入力されるデューティ比に基づいてデューティ比制御される。以下、電磁弁12、18、22、28、34をデューティ電磁弁という。デューティ電磁弁12、18、22、28、34はデューティ比制御されることで、それぞれ連通路150、151、152、153、154のモジュレート圧を元圧としてデューティ比に応じた指令圧を生成する。各デューティ電磁弁12、18、22、28、34は生成した指令圧を、連通路162、163、164、165、166を通じてクラッチ圧制御弁10、16、20、26、32に印加する。
【0020】
クラッチ圧制御弁10、16、20、26、32はそれぞれ圧力制御弁で構成されている。各クラッチ圧制御弁10、16、20、26、32は連通路124、125、126、127、140の油圧を元圧として出力圧を生成する。各クラッチ圧制御弁10、16、20、26、32ではデューティ電磁弁12、18、22、28、34の指令圧に従って、摩擦要素2、3、4、5、6に印加する出力圧を制御する。クラッチ圧制御弁10、16、20、26、32では、デューティ電磁弁12、18、22、28、34の指令圧が増加するに従って、また連通路124、125、126、127、140の元圧が増加するに従って出力圧を増加させる。但し、クラッチ圧制御弁10、16、20、26、32では、連通路168、169、171、188、161からの出力圧がフィードバック圧として用いられ、かかるフィードバック圧が出力圧を低下させる方向に働いている。そのためクラッチ圧制御弁10、16、20、26、32の出力圧は、それぞれ摩擦要素2、3、4、5、6に印加可能な最高油圧を超えない圧力(後述する係合油圧)に制御される。ダンパ61、62、63はそれぞれ連通路162、163、164に配設され、デューティ電磁弁12、18、22の指令圧から脈動を除去する。
【0021】
作動制御電磁弁36は3ポートの2位置切替電磁弁で構成され、ECUから入力される指令値に従ってソレノイド36aへの通電がオン/オフ制御される。作動制御電磁弁36は、モジュレート圧の連通路111から分岐した連通路180と、ドレイン圧のドレイン通路194と、第三フェイルセーフ弁25に連なる連通路181とにそれぞれ接続されている。作動制御電磁弁36はソレノイド36aへの通電がオフされるとき、連通路181と連通路180との連通を遮断し、連通路181とドレイン通路194とを連通させる。それにより作動制御電磁弁36は連通路181への出力圧をドレイン圧に設定する。また作動制御電磁弁36はソレノイド36aへの通電がオンされるとき、連通路181とドレイン通路194との連通を遮断し、連通路181と連通路180とを連通させる。それにより作動制御電磁弁36は連通路181への出力圧をドレイン圧より高圧のモジュレート圧に設定する。
【0022】
第一フェイルセーフ弁23、第二フェイルセーフ弁24、第三フェイルセーフ弁25及び第四フェイルセーフ弁30はそれぞれ方向制御弁で構成されている。尚、本実施例では、第一フェイルセーフ弁23、第二フェイルセーフ弁24及び第三フェイルセーフ弁25がそれぞれ、特許請求の範囲に記載の「第一フェイルセーフ手段」、「第二フェイルセーフ手段」、「第三フェイルセーフ手段」を構成し、またそれら3つのフェイルセーフ弁23、24、25が共同して、特許請求の範囲に記載の「フェイルセーフ手段」を構成している。さらに本実施例では、H/C2、2−4/B3及びL/C4がそれぞれ、特許請求の範囲に記載の「第一摩擦要素」、「第二摩擦要素」及び「第三摩擦要素」を構成している。
【0023】
第一フェイルセーフ弁23は、連通路168から分岐した連通路172と、連通路171から分岐した連通路173と、第二フェイルセーフ弁24に連なる連通路174と、ドレイン圧のドレイン通路190とにそれぞれ接続されている。第一フェイルセーフ弁23は、スプリング23aと、スプリング23aで付勢されたスプール(図示しない)とを備える。第一フェイルセーフ弁23では、H/C2への印加油圧がクラッチ圧制御弁10から連通路172を通じて伝達され、その伝達油圧による力をスプリング23aの付勢力とは反対向きにスプールに作用させている。そのため第一フェイルセーフ弁23では、連通路172の伝達油圧による力とスプリング23aの付勢力とのつり合いに応じスプールが移動する。
【0024】
連通路172の伝達油圧が第一固定値を超えるとき第一フェイルセーフ弁23のスプールは、連通路174とドレイン通路190との連通を遮断し且つ連通路174と連通路173とを連通させる位置に移動する。それにより第一フェイルセーフ弁23は、クラッチ圧制御弁20から連通路173を通じて伝わるL/C4への印加油圧を連通路174に伝達する。また、連通路172の伝達油圧が第一固定値以下となるとき第一フェイルセーフ弁23のスプールは、連通路174と連通路173との連通を遮断し且つ連通路174とドレイン通路190とを連通させる位置に移動する。それにより第一フェイルセーフ弁23は連通路174の油圧をドレイン圧に設定する。尚、第一固定値については、H/C2を係合保持するのに必要な係合油圧より低く、H/C2を解放保持するのに必要なドレイン圧より高い圧力値に設定される。
【0025】
第二フェイルセーフ弁24は、連通路169から分岐した連通路175と、連通路174と、第三フェイルセーフ弁25に連なる連通路176と、ドレイン圧のドレイン通路191とにそれぞれ接続されている。第二フェイルセーフ弁24は、スプリング24aと、スプリング24aで付勢されたスプール(図示しない)とを備える。第二フェイルセーフ弁24では、2−4/B3への印加油圧がクラッチ圧制御弁16から連通路175を通じて伝達され、その伝達油圧による力をスプリング24aの付勢力とは反対向きにスプールに作用させている。そのため第二フェイルセーフ弁24では、連通路175の伝達油圧による力とスプリング24aの付勢力とのつり合いに応じスプールが移動する。
【0026】
連通路175の伝達油圧が第二固定値を超えるとき第二フェイルセーフ弁24のスプールは、連通路176とドレイン通路191との連通を遮断し且つ連通路176と連通路174とを連通させる位置に移動する。それにより第二フェイルセーフ弁24は、連通路174から伝わるL/C4への印加油圧又はドレイン圧を連通路176に伝達する。また、連通路175の伝達油圧が第二固定値以下となるとき第二フェイルセーフ弁24のスプールは、連通路176と連通路174との連通を遮断し且つ連通路176とドレイン通路191とを連通させる位置に移動する。それにより第二フェイルセーフ弁24は、連通路176の油圧をドレイン圧に設定する。尚、第二固定値については、2−4/B3を係合保持するのに必要な係合油圧より低く、2−4/B3を解放保持するのに必要なドレイン圧より高い圧力値に設定される。
【0027】
第三フェイルセーフ弁25は、連通路169、170、176、181と、ドレイン圧のドレイン通路192とにそれぞれ接続されている。第三フェイルセーフ弁25は、スプリング25aと、スプリング25aで付勢されたスプール(図示しない)とを備えている。第三フェイルセーフ弁25では、連通路176からL/C4への印加油圧又はドレイン圧が伝達され、その伝達油圧による力をスプリング25aの付勢力とは反対向きにスプールに作用させている。さらに第三フェイルセーフ弁25では、作動制御電磁弁36の出力圧が連通路181から伝達され、その伝達された出力圧による力をスプリング25aの付勢力と同一方向にスプールに作用させている。すなわち、作動制御電磁弁36の出力圧による力と連通路176の伝達油圧による力とは、スプールに対し互いに反対向きに作用している。したがって第三フェイルセーフ弁25では、連通路176の伝達油圧による力と、スプリング25aの付勢力及び作動制御電磁弁36の出力圧による力とのつり合いに応じスプールが移動する。
【0028】
作動制御電磁弁36の出力圧が低圧側のドレイン圧であり連通路176の伝達油圧が第三固定値を超えるとき第三フェイルセーフ弁25のスプールは、連通路170と連通路169との連通を遮断し且つ連通路170とドレイン通路192とを連通させる位置に移動する。それにより第三フェイルセーフ弁25は連通路170の油圧をドレイン圧に設定する。以下、この作動をフェイルセーフ作動という。また、作動制御電磁弁36の出力圧がドレイン圧であり連通路176の伝達油圧が第三固定値以下となるとき、若しくは作動制御電磁弁36の出力圧が高圧側のモジュレート圧であるとき第三フェイルセーフ弁25のスプールは、連通路170とドレイン通路192との連通を遮断し且つ連通路170と連通路169とを連通させる位置に移動する。それにより第三フェイルセーフ弁25は、クラッチ圧制御弁16から連通路169を通じて伝わる2−4/B3への印加油圧を連通路170に伝達する。尚、第三フェイルセーフ弁25については、ランド(図示しない)の受圧面積が設定されること等により、作動制御電磁弁36の出力圧がモジュレート圧となるときの上記通路の非連通/連通状態を連通路176の油圧によらず維持可能に構成されている。また第三固定値については、L/C4を係合保持するのに必要な係合油圧より低く、L/C4を解放保持するのに必要なドレイン圧より高い圧力値に設定される。
【0029】
第四フェイルセーフ弁30は、連通路168から分岐した連通路183と、連通路170から分岐した連通路185と、連通路188、189と、ドレイン圧のドレイン通路193とにそれぞれ接続されている。第四フェイルセーフ弁30は、スプリング30aと、スプリング30aで付勢されたスプール(図示しない)とを備えている。第四フェイルセーフ弁30では、H/C2への印加油圧がクラッチ圧制御弁10から連通路183を通じて伝達され、その伝達油圧による力をスプリング30aの付勢力とは反対向きにスプールに作用させている。さらに第四フェイルセーフ弁30では、2−4/B3への印加油圧又はドレイン圧が第三フェイルセーフ弁25から連通路185を通じて伝達され、その伝達油圧による力をスプリング30aの付勢力とは反対向きにスプールに作用させている。したがって第四フェイルセーフ弁30では、連通路183の伝達油圧による力及び連通路185の伝達油圧による力と、スプリング30aの付勢力とのつり合いに応じスプールが移動する。
【0030】
連通路183の伝達油圧が第四固定値を超えるとき、若しくは連通路185の伝達油圧が第五固定値を超えるとき第四フェイルセーフ弁30のスプールは、連通路189と連通路188との連通を遮断し且つ連通路189とドレイン通路193とを連通させる位置に移動する。それにより第四フェイルセーフ弁30は連通路189の油圧をドレイン圧に設定する。また、連通路183の伝達油圧が第四固定値以下となると共に連通路185の伝達油圧が第五固定値以下となるとき第四フェイルセーフ弁30のスプールは、連通路189とドレイン通路193との連通を遮断し且つ連通路189と連通路188とを連通させる位置に移動する。それにより第四フェイルセーフ弁30は、クラッチ圧制御弁26から連通路188を通じて伝わるLR/B5への印加油圧を連通路189に伝達する。尚、第四固定値については第一固定値と同様に設定され、第五固定値については第二固定値と同様に設定される。
高圧選択弁29は、連通路189、196のうち高圧側を選択してLR/B5に連通させる。
【0031】
ロックアップクラッチ51は、エンジン側の出力軸と自動変速機側の入力軸とを連結させ又は連結を解除するものであり、その連結時にトルクコンバータ50をバイパスしてエンジンから自動変速機に動力を伝達する。ロックアップデューティ電磁弁53はロックアップリレー弁54を切替える指令圧を制御する。ロックアップクラッチ制御弁52は、ロックアップデューティ電磁弁53の指令圧に基づきロックアップクラッチ51に加える油圧を制御する。
【0032】
次に、第一実施例の油圧制御装置における油圧の制御作動について説明する。[正常時作動]
まず、デューティ電磁弁12、18、22がいずれもECUにより制御可能な正常時の作動について説明する。作動油はオイルパン41から油圧ポンプ40により吸入され、連通路100へ高圧となって吐出される。電磁弁44は、スロットル開度、エンジントルク及びタービントルク等の車両の運転状態に応じた適切なライン圧を設定するようにECUから指令を受け、ライン圧制御弁42に送出する指令圧を制御する。この電磁弁44の指令圧に従ってライン圧制御弁42は連通路100のライン圧を制御する。
【0033】
減圧制御弁45は、連通路111の圧力(モジュレート圧)についてライン圧を越えないように調圧する。この減圧制御弁45で調圧されたモジュレート圧がデューティ電磁弁12、18、22、28、34の元圧となる。デューティ電磁弁12、18、22、28、34は、ECUからの入力デューティ比に従って元圧のモジュレート圧を調圧し、得られた指令圧をクラッチ圧制御弁10、16、20、26、32に印加する。クラッチ圧制御弁10、16、20、26、32はデューティ電磁弁12、18、22、28、34の指令圧に従い、連通路124、125、126、127、140の油圧を元圧にして出力圧を制御する。このとき連通路124、125、126の油圧はマニュアル弁38の作動状態に応じてライン圧又はドレイン圧に設定される。連通路127、140の油圧は常にライン圧に設定される。正常時において摩擦要素2、3、4、5、6を係合保持するためにクラッチ圧制御弁10、16、20、26、32が出力する係合油圧は、ライン圧より所定だけ低い圧力値とされる。
【0034】
クラッチ圧制御弁10の出力圧は連通路168を通じてH/C2に、クラッチ圧制御弁20の出力圧は連通路171を通じてL/C4に、クラッチ圧制御弁32の出力圧は連通路161を通じてTRF6にそれぞれ印加される。第三フェイルセーフ弁25が連通路169と170とを連通させるとき、クラッチ圧制御弁16の出力圧は連通路169、170を通じて2−4/B3に印加される。フェイルセーフ弁30が連通路188と189とを連通させ、かつ高圧選択弁29が連通路189をLR/B5に連通させるとき、クラッチ圧制御弁26の出力圧は連通路188、189を通じてLR/B5に印加される。尚、連通路195からR/C1に印加される油圧は、シフトレバーでRレンジが選択されているときライン圧となり、それ以外のレンジが選択されているときドレイン圧となる。
【0035】
ここで、正常時におけるフェイルセーフ弁23、24、25、30及び作動制御電磁弁36の作動を説明するために、シフトレバーでDレンジが選択されている場合を例に採り、非変速時及び変速時における油圧制御装置の油圧制御作動についてさらに詳述する。尚、非変速時とは、所定の摩擦要素が係合されて変速段が保持されている状態にあるときをいう。また変速時とは、ECUから変速指令が出されることで、摩擦要素を掛替えて変速段を切替えるときをいう。
【0036】
第一に、非変速時の作動について説明する。非変速時において作動制御電磁弁36は、ECUの指令によりソレノイド36aへの通電がオフされ、ドレイン通路194のドレイン圧を出力圧として連通路181に印加する。連通路181からドレイン圧を受けた第三フェイルセーフ弁25は、連通路176の油圧が第三固定値を超えない限り、連通路170に対する連通路169の連通及びドレイン通路192の非連通状態を維持できる。
【0037】
非変速時のうち変速段を1速に保持するときは、クラッチ圧制御弁20の出力圧が係合油圧に設定され、クラッチ圧制御弁10、16、26の出力圧がドレイン圧に設定される。これにより、第二フェイルセーフ弁24はクラッチ圧制御弁16の出力ドレイン圧を連通路175より受けるので、2−4/B3への印加油圧が第二固定値以下であると判定し、連通路176の油圧をドレイン圧にする。第三フェイルセーフ弁25は、その連通路176の油圧が第三固定値以下であると判定し、連通路169より受けるクラッチ圧制御弁16の出力ドレイン圧を2−4/B3に印加する。第四フェイルセーフ弁30は、連通路185より受ける上記2−4/B3への印加油圧が第五固定値以下であると判定する。また第四フェイルセーフ弁30は、クラッチ圧制御弁10の出力ドレイン圧を連通路183より受けるので、H/C2への印加油圧が第四固定値以下であると判定する。よって第四フェイルセーフ弁30は、連通路188より受けるクラッチ圧制御弁26の出力ドレイン圧を連通路189に伝達する。Dレンジでは連通路196の油圧がドレイン圧となるので、高圧選択弁29は連通路196又は連通路189のドレイン圧をLR/B5に伝達する。以上により、図3に示す如くL/C4が係合され、H/C2、2−4/B3及びLR/B5が解放される。
【0038】
変速段を2速に保持するときは、クラッチ圧制御弁16、20の出力圧が係合油圧に設定され、クラッチ圧制御弁10、26の出力圧がドレイン圧に設定される。これにより、第一フェイルセーフ弁23はクラッチ圧制御弁10の出力ドレイン圧を連通路172より受けるので、H/C2への印加油圧が第一固定値以下であると判定し、連通路174の油圧をドレイン圧にする。第二フェイルセーフ弁24はクラッチ圧制御弁16の出力係合油圧を連通路175より受けるので、2−4/B3への印加油圧が第二固定値を超えていると判定し、連通路174から受けるドレイン圧を連通路176に印加する。第三フェイルセーフ弁25は、その連通路176の油圧が第三固定値以下であると判定し、連通路169より受けるクラッチ圧制御弁16の出力係合油圧を2−4/B3に印加する。第四フェイルセーフ弁30は、連通路185より受ける上記2−4/B3への印加油圧が第五固定値を超えていると判定する。したがって、第四フェイルセーフ弁30は連通路189の油圧をドレイン圧にする。高圧選択弁29は連通路196又は連通路189のドレイン圧をLR/B5に伝達する。以上により、図3に示す如く2−4/B3及びL/C4が係合され、H/C2及びLR/B5が解放される。
【0039】
変速段を3速に保持するときは、クラッチ圧制御弁10、20の出力圧が係合油圧に設定され、クラッチ圧制御弁16、26の出力圧がドレイン圧に設定される。これにより、第二フェイルセーフ弁24及び第三フェイルセーフ弁25は、上述した1速の場合と同様に作動する。その結果、クラッチ圧制御弁16の出力ドレイン圧が2−4/B3に印加される。第四フェイルセーフ弁30は、クラッチ圧制御弁10の出力係合油圧を連通路183より受けるので、H/C2への印加油圧が第四固定値を超えていると判定する。したがって、第四フェイルセーフ弁30は連通路189の油圧をドレイン圧にする。高圧選択弁29は連通路196又は連通路189のドレイン圧をLR/B5に伝達する。以上により、図3に示す如くH/C2及びL/C4が係合され、2−4/B3及びLR/B5が解放される。
【0040】
変速段を4速に保持するときは、クラッチ圧制御弁10、16の出力圧が係合油圧に設定され、クラッチ圧制御弁20、26の出力圧がドレイン圧に設定される。これにより、第一フェイルセーフ弁23はクラッチ圧制御弁10の出力係合油圧を連通路172より受けるので、H/C2への印加油圧が第一固定値を超えていると判定し、連通路173より受けるクラッチ圧制御弁20の出力ドレイン圧を連通路174に印加する。第二フェイルセーフ弁24はクラッチ圧制御弁16の出力係合油圧を連通路175より受けるので、2−4/B3への印加油圧が第二固定値を超えていると判定し、連通路174から受ける上記ドレイン圧を連通路176に印加する。第三フェイルセーフ弁25は、その連通路176の油圧が第三固定値以下であると判定し、連通路169より受けるクラッチ圧制御弁16の出力係合油圧を2−4/B3に印加する。第四フェイルセーフ弁30は、連通路185より受ける上記2−4/B3への印加油圧が第五固定値を超えていると判定する。また第四フェイルセーフ弁30は、クラッチ圧制御弁10の出力係合油圧を連通路183より受けるので、H/C2への印加油圧が第四固定値を超えていると判定する。したがって、第四フェイルセーフ弁30は連通路189の油圧をドレイン圧にする。高圧選択弁29は連通路196又は連通路189のドレイン圧をLR/B5に伝達する。以上により、図3に示す如くH/C2及び2−4/B3が係合され、L/C4及びLR/B5が解放される。
【0041】
このように正常時の非変速時には、連通路176の油圧が第三固定値を超えず、第三フェイルセーフ弁25でフェイルセーフ作動が行われないので、所望の摩擦要素を係合又は解放させることができる。
【0042】
第二に、変速時の作動について説明する。変速時のうち1速へのダウンシフト及び1速からのアップシフトを除く場合において作動制御電磁弁36は、ECUの指令によりソレノイド36aへの通電がオンされ、連通路180のモジュレート圧を出力圧として連通路181に印加する。連通路181からモジュレート圧を受けることで第三フェイルセーフ弁25は、連通路170に対する連通路169の連通及びドレイン通路192の非連通状態を連通路176の油圧の高低にかかわらず維持できる。すなわち、第三フェイルセーフ弁25のフェイルセーフ作動を禁止できる。
【0043】
この状態で、例えば極低温時、極低車速時等、各摩擦要素への印加油圧の制御条件が厳しいとECUが判断したときには、デューティ電磁弁12、18、22がECUの指令に従って各指令圧を増大し、クラッチ圧制御弁10、16、20の出力圧を係合油圧に調圧する。
【0044】
すると、第一フェイルセーフ弁23はクラッチ圧制御弁10の出力係合油圧を連通路172より受けるので、H/C2への印加油圧が第一固定値を超えていると判定し、連通路173より受けるクラッチ圧制御弁20の出力係合油圧を連通路174に印加する。第二フェイルセーフ弁24はクラッチ圧制御弁16の出力係合油圧を連通路175より受けるので、2−4/B3への印加油圧が第二固定値を超えていると判定し、連通路174から受ける上記係合油圧を連通路176に印加する。しかし第三フェイルセーフ弁25では、連通路176の油圧がL/C4に印加する上記係合油圧となってもフェイルセーフ作動が禁止されるため、連通路169より受けるクラッチ圧制御弁16の出力係合油圧が2−4/B3に印加される。以上により、H/C2、2−4/B3及びL/C4が同時に係合される。このとき第四フェイルセーフ弁30及び高圧選択弁29は、前述した4速保持の場合と同様に作動するため、LR/B5は解放される。
【0045】
尚、摩擦要素2、3、4を同時係合させる時間は、例えば0.5秒程度に設定される。また、第三フェイルセーフ弁25のフェイルセーフ作動を禁止しておくのは少なくとも摩擦要素2、3、4を同時係合させている間だけであればよく、例えば上記同時係合させるときだけ禁止してもよいし、変速段の切替開始時から切替終了時に亘って禁止してもよい。後者の場合には、ECUによる作動制御電磁弁36の制御内容を簡略化できる。
【0046】
このように正常時の変速時には、各摩擦要素への印加油圧の制御条件が厳しいとECUが判断すると第三フェイルセーフ弁25のフェイルセーフ作動が禁止され、3つの摩擦要素2、3、4が瞬間的に同時に係合されるので、変速ショックの抑止性、変速段の切替え応答性等の変速性能を向上させることができる。
【0047】
[異常時作動]
次に、ECUによりデューティ電磁弁12、18、22の少なくともいずれか1つが制御不能となる異常時の作動について説明する。ECUは上記異常を検知すると、変速時であるときには変速指令を止め、非変速状態に移行する。変速時にはその変速状態への移行の後、また非変速時には、ECUの指令により作動制御電磁弁36がソレノイド36aへの通電をオフされ、ドレイン通路194のドレイン圧を出力圧として連通路181に印加する。連通路181からドレイン圧を受けることで第三フェイルセーフ弁25はフェイルセーフ作動の可能な状態となる。
【0048】
さらに変速時には上記変速状態への移行の後、また非変速時には、デューティ電磁弁12、18、22のいずれが制御不能となった場合でも、その制御不能となった電磁弁に対応するクラッチ圧制御弁10、16、20の出力圧が係合油圧となるように、ECUの指令によりデューティ電磁弁12、18、22の全てへの通電を停止すると共に、電磁弁44の指令圧を変圧しライン圧制御弁42で連通路100のライン圧を増大させる。このとき、デューティ電磁弁12、18、22のうち正常な電磁弁に対応するクラッチ圧制御弁10、16、20では、出力圧のフィードバック利用により、元圧のライン圧が増大するにもかかわらず出力圧が係合油圧に制限される。
【0049】
上述の作動の結果、第一フェイルセーフ弁23はクラッチ圧制御弁10の出力係合油圧を連通路172より受けるので、H/C2への印加油圧が第一固定値を超えていると判定し、連通路173より受けるクラッチ圧制御弁20の出力係合油圧を連通路174に印加する。第二フェイルセーフ弁24はクラッチ圧制御弁16の出力係合油圧を連通路175より受けるので、2−4/B3への印加油圧が第二固定値を超えていると判定し、連通路174から受ける上記係合油圧を連通路176に印加する。第三フェイルセーフ弁25は、その連通路176の油圧すなわちL/C4への印加油圧が第三固定値を超えていると判定し、連通路170に対する連通路169の非連通及びドレイン通路192の連通状態を実現する。これにより連通路170の油圧がドレイン圧に設定され、クラッチ圧制御弁16の出力係合油圧が2−4/B3に印加されなくなる。すなわち第三フェイルセーフ弁25により、フェイルセーフ作動が実施される。以上によりH/C2及びL/C4が係合される一方、2−4/B3が解放されるため、3つの摩擦要素2、3、4の係合を阻止できる。
【0050】
尚、このとき第四フェイルセーフ弁30及び高圧選択弁29は、前述した正常時における3速保持の場合と同様に作動するため、LR/B5が解放される。したがって本実施例では、摩擦要素2、3、4、5のうちの3つ以上が係合することも阻止できる。
【0051】
以上説明した第一実施例の油圧制御装置によると、第一、第二及び第三フェイルセーフ弁23、24、25における判定は、絶対値である第一、第二及び第三固定値を基準に行っている。そのため、油温の変化、油圧回路の製造ばらつき等の要因による判定誤差を小さく抑えることができるので、誤判定が少なくなる。
【0052】
また第一実施例の油圧制御装置によると、各フェイルセーフ弁23、24、25での判定はライン圧を参照することなく実施している。さらに、異常時に第三フェイルセーフ弁25のフェイルセーフ作動を許容すべく作動制御電磁弁36が第三フェイルセーフ弁25へ出力する油圧は、ライン圧の影響を受けないドレイン圧に設定される。したがって、異常時にライン圧を増大させるようにしても第三フェイルセーフ弁25のフェイルセーフ作動を正しく実施することができる。
【0053】
さらに第一実施例の油圧制御装置によると、作動制御電磁弁36でその出力圧を制御することにより第三フェイルセーフ弁25のフェイルセーフ作動の許否を高精度に制御することができる。
【0054】
(第二実施例)
本発明の第二実施例による自動変速機用油圧制御装置を図4に示す。第一実施例と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。
第二実施例によると、第一実施例で用いた作動制御電磁弁36の機能をデューティ電磁弁28が兼ねている。すなわち本実施例では、デューティ電磁弁28が特許請求の範囲に記載の「作動制御電磁弁」を構成し、デューティ電磁弁28により印加油圧が制御されるLR/B5が特許請求の範囲に記載の「第一摩擦要素、第二摩擦要素及び第三摩擦要素とは別の摩擦要素」を構成している。
【0055】
デューティ電磁弁28の指令圧を伝達する連通路165は分岐して連通路200を形成している。第一実施例の第三フェイルセーフ弁25に相当する第三フェイルセーフ弁25’がその連通路200に接続されている。デューティ電磁弁28はECUから入力されるデューティ比に従って、ドレイン通路201から伝わるドレイン圧と、連通路153から伝わるモジュレート圧との間の任意の圧力に出力指令圧を変圧できる。そこで本実施例ではこの機能を利用することで、デューティ電磁弁28から第三フェイルセーフ弁25’への出力圧たるドレイン圧又はモジュレート圧を連通路200により伝達可能となっている。
【0056】
第三フェイルセーフ弁25’では、連通路200の伝達指令圧による力をスプリング25aの付勢力と同一方向に、且つ連通路176の伝達油圧による力とは反対向きにスプールに作用させている。そのため第三フェイルセーフ弁25’では、デューティ電磁弁28の指令圧による力及びスプリング25aの付勢力と、連通路176の伝達油圧による力とのつり合いに応じスプールが移動する。
【0057】
第三フェイルセーフ弁25’のスプールは、デューティ電磁弁28の指令圧が低圧側のドレイン圧であり連通路176の伝達油圧が第三固定値を超えるとき、連通路170に対し連通路169の連通を遮断しドレイン通路192を連通させる位置に移動する。それにより第三フェイルセーフ弁25’は連通路170の油圧をドレイン圧に設定する。また、デューティ電磁弁28の指令圧がドレイン圧であり連通路176の伝達油圧が第三固定値以下となるとき、若しくはデューティ電磁弁28の指令圧が高圧側のモジュレート圧であるとき第三フェイルセーフ弁25’のスプールは、連通路170に対しドレイン通路192の連通を遮断し連通路169を連通させる位置に移動する。それにより第三フェイルセーフ弁25’は、連通路169より受ける2−4/B3への印加油圧を連通路170に伝達する。尚、第一実施例に準じ第三フェイルセーフ弁25’についても、デューティ電磁弁28の指令圧がモジュレート圧となるときの上記通路の非連通/連通状態を連通路176の油圧によらず維持可能に構成する。また本実施例の第三固定値についても、L/C4を係合保持するのに必要な係合油圧より低く、L/C4を解放保持するのに必要なドレイン圧より高い圧力値に設定される。
【0058】
次に、第二実施例の油圧制御装置における油圧の制御作動について説明する。[正常時作動]
まず、デューティ電磁弁12、18、22がいずれも制御可能な正常時の作動の作動について説明する。尚、以下では、シフトレバーでDレンジが選択されている場合を例に採り、非変速時と変速時とに分けて説明する。
【0059】
非変速時においてデューティ電磁弁28は、ECUの指令によりドレイン通路201のドレイン圧を指令圧として連通路165、200に印加する。連通路200よりドレイン圧を受けた第三フェイルセーフ弁25’は、連通路176の油圧が第三固定値を超えない限り、連通路170に対する連通路169の連通及びドレイン通路192の非連通状態を維持できる。また、連通路165からドレイン圧を受けたクラッチ圧制御弁26はドレイン圧を出力する。そのため第二実施例では、変速段を1速〜4速のいずれに保持する場合でも、第一実施例に準じて各フェイルセーフ弁23、24、25’、30が作動する。したがって正常時の非変速時には、連通路176の油圧が第三固定値を超えず、第三フェイルセーフ弁25’がフェイルセーフ作動を行わないため、所望の摩擦要素を係合又は解放させることができる。
【0060】
一方、変速時のうち1速へのダウンシフト及び1速からのアップシフトを除く場合においてデューティ電磁弁28は、ECUの指令により連通路153のモジュレート圧を指令圧として連通路165、200に印加する。連通路200からモジュレート圧を受けることで第三フェイルセーフ弁25’は、連通路170に対する連通路169の連通及びドレイン通路192の非連通状態を連通路176の油圧の高低にかかわらず維持できる。すなわち、第三フェイルセーフ弁25’のフェイルセーフ作動を禁止できる。また、連通路165からモジュレート圧を受けたクラッチ圧制御弁26は、LR/B5に印加する係合油圧を出力する。
【0061】
この状態で、各摩擦要素への印加油圧の制御条件が厳しいとECUが判断したときには第一実施例に準じて、デューティ電磁弁12、18、22がECUの指令によりクラッチ圧制御弁10、16、20の出力圧を係合油圧に調圧する。すると、第一実施例の場合と同様にして連通路176の油圧が第三固定値を超えるL/C4への係合油圧となるにもかかわらず、第三フェイルセーフ弁25’ではフェイルセーフ作動が禁止されるため、連通路169より受けるクラッチ圧制御弁16の出力係合油圧が2−4/B3に印加される。したがってH/C2、2−4/B3及びL/C4が同時に係合される。このように正常時の変速時には、各摩擦要素への印加油圧の制御条件が厳しいとECUが判断すると第三フェイルセーフ弁25’のフェイルセーフ作動が禁止され、3つの摩擦要素2、3、4が瞬間的に同時に係合されるので、変速性能を向上させることができる。
【0062】
ところで、上述のようにして摩擦要素2、3、4を瞬間的に同時係合させる変速時には、変速段の切替開始から切替終了までの間において、H/C2への印加油圧及び2−4/B3への印加油圧の少なくとも一方が、対応する第四固定値又は第五固定値を超える。そのため、変速段の切替開始から切替終了までの間においては、第四フェイルセーフ弁30により連通路189の油圧がドレイン圧に設定され、高圧選択弁29により連通路196又は連通路189のドレイン圧がLR/B5に伝達される。したがって、前述した如く変速段の切替開始時から切替終了時に亘って第三フェイルセーフ弁25’のフェイルセーフ作動を禁止するようにデューティ電磁弁28を作動させる場合、クラッチ圧制御弁26の出力する油圧が連通路188において係合油圧となるにもかかわらず、第四フェイルセーフ弁30の作動によりLR/B5を解放した状態で変速制御を実行することが可能となる。
【0063】
[異常時作動]
次に、ECUによりデューティ電磁弁12、18、22の少なくともいずれか1つが制御不能となる異常時の作動について説明する。この場合、変速時にはECUによる変速状態への移行後、また非変速時には、デューティ電磁弁28がECUの指令を受け、ドレイン通路201のドレイン圧を指令圧として連通路165、200に印加する。連通路200からドレイン圧を受けることで第三フェイルセーフ弁25’は、フェイルセーフ作動可能な状態となる。
【0064】
さらに変速時には上記変速状態への移行の後、また非変速時には第一実施例に準じ、ECUの指令によりデューティ電磁弁12、18、22への通電を停止すると共に、電磁弁44の指令圧を変圧しライン圧制御弁42で連通路100のライン圧を増大させる。これにより、クラッチ圧制御弁10、16、20の全ての出力圧が係合油圧に設定される。尚、このときデューティ電磁弁28はその指令圧をドレイン圧に保持しているので、クラッチ圧制御弁26の出力圧はドレイン圧に設定される。
【0065】
上述の作動の結果、各フェイルセーフ弁23、24、25’が第一実施例に準ずる作動を行う。すなわち、H/C2への印加油圧が第一固定値を超えていると判定した第一フェイルセーフ弁23がクラッチ圧制御弁20の出力係合油圧を連通路174に印加し、2−4/B3への印加油圧が第二固定値を超えていると判定した第二フェイルセーフ弁24が連通路174の上記係合油圧を連通路176に印加する。そして、その連通路176の油圧たるL/C4への印加油圧が第三固定値を超えていると判定した第三フェイルセーフ弁25’が連通路170の油圧をドレイン圧に設定し、クラッチ圧制御弁16から2−4/B3への係合油圧の伝達を禁止する。すなわち第三フェイルセーフ弁25’がフェイルセーフ作動を実施する。以上により、H/C2及びL/C4が係合される一方、2−4/B3が解放されるため、3つの摩擦要素2、3、4の係合を阻止できる。
【0066】
さらに第一実施例に準じ、H/C2への印加油圧が第四固定値を超えていると判定した第四フェイルセーフ弁30が連通路189の油圧をドレイン圧に設定するので、高圧選択弁29は連通路196又は連通路189のドレイン圧をLR/B5に伝達する。したがって第二実施例によっても、摩擦要素2、3、4、5の内の3つ以上が係合することを阻止できる。
【0067】
以上説明した第二実施例の油圧制御装置によると、第三フェイルセーフ弁25’は絶対値である第三固定値を基準として判定を行うので、誤判定が少ない。
また第二実施例の油圧制御装置によると、第三フェイルセーフ弁25’はライン圧を参照することなく判定を行い、さらに異常時においてデューティ電磁弁28は第三フェイルセーフ弁25’のフェイルセーフ作動を許容すべく、ライン圧の影響を受けないドレイン圧を指令圧として第三フェイルセーフ弁25’に印加する。したがって、異常時にライン圧を増大させるようにしても第三フェイルセーフ弁25’はフェイルセーフ作動を正確に行うことができる。
【0068】
さらに第二実施例の油圧制御装置によると、デューティ電磁弁28でその指令圧を制御することにより第三フェイルセーフ弁25’におけるフェイルセーフ作動の許否を高い精度で制御することができる。
【0069】
以上説明した上記複数の実施例では、H/C2、2−4/B3及びL/C4がそれぞれ第一、第二及び第三摩擦要素を構成していたが、第一、第二及び第三摩擦要素としてはそれぞれ、複数の摩擦要素のうち適当なものを選択することができる。例えば、第一、第二及び第三摩擦要素をそれぞれH/C2、L/C4及び2−4/B3に設定してもよいし、第一、第二及び第三摩擦要素をそれぞれL/C4、2−4/B3及びH/C2に設定してもよい。
【0070】
また上記複数の実施例では、第三フェイルセーフ手段としての第三フェイルセーフ弁25、25’で調圧する対象を第二摩擦要素である2−4/B3への印加油圧としていた。これに対し第三フェイルセーフ手段の調圧対象を、第一摩擦要素又は第三摩擦要素(上記実施例ではH/C2又はL/C4)への印加油圧に設定してもよい。
【0071】
さらに上記複数の実施例では、第二フェイルセーフ手段としての第二フェイルセーフ弁24において、第二摩擦要素である2−4/B3への印加油圧に基づき判定を行っていた。また上記複数の実施例では、第三フェイルセーフ手段としての第三フェイルセーフ弁25,25’において、第一フェイルセーフ手段としての第一フェイルセーフ弁23から第二フェイルセーフ弁24に伝達され、さらにその第二フェイルセーフ弁24から伝達された、第三摩擦要素たるL/C4への印加油圧に基づき判定を行っていた。
これに対し、例えば図5に第一実施例の変形例を示すように構成してもよい。すなわち、第二フェイルセーフ手段(第二フェイルセーフ弁)24’’において、第一フェイルセーフ手段(第一フェイルセーフ弁)23から伝達された第三摩擦要素(L/C)4への印加油圧に基づき判定を行い、第三フェイルセーフ手段(第三フェイルセーフ弁)25’’において、第二フェイルセーフ手段24’’から伝達された第二摩擦要素(2−4/B)3への印加油圧に基づき判定を行うようにしてもよい。
【0072】
さらにまた上記第二実施例では、前進4速の自動変速機用油圧制御装置においてLR/B5への印加油圧を制御するデューティ電磁弁28が作動制御電磁弁を兼ねていたが、装置の構成に応じてその他の摩擦要素への印加液圧を制御する電磁弁を作動制御電磁弁として用いてもよいし、さらに摩擦要素とは別の構成要素への印加液圧を制御する電磁弁を作動制御電磁弁として用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例による自動変速機用油圧制御装置の主要部を示す油圧回路図である。
【図2】本発明の第一実施例による自動変速機用油圧制御装置を示す油圧回路図である。
【図3】本発明の第一実施例及び第二実施例による自動変速機用油圧制御装置の摩擦要素の作動を説明するための図である。
【図4】本発明の第二実施例による自動変速機用油圧制御装置を示す油圧回路図である。
【図5】本発明の第一実施例による自動変速機用油圧制御装置の変形例を説明するための油圧回路図である。
【符号の説明】
2 H/C(第一摩擦要素)
3 2−4/B(第二摩擦要素)
4 L/C(第三摩擦要素)
5 LR/B(別の摩擦要素)
23 第一フェイルセーフ弁(第一フェイルセーフ手段)
24,24’’ 第二フェイルセーフ弁(第二フェイルセーフ手段)
25,25’,25’’ 第三フェイルセーフ弁(第三フェイルセーフ手段)
28 デューティ電磁弁(作動制御電磁弁)
30 第四フェイルセーフ弁
36 作動制御電磁弁
Claims (6)
- 第一摩擦要素、第二摩擦要素及び第三摩擦要素を含む複数の摩擦要素の係合及び解放を作動流体の液圧により制御し、変速段を切替え、
前記第一摩擦要素は、少なくとも前進高速側二段で係合され、
前記第二摩擦要素は、少なくとも前進低速側一段及び前進高速側一段で係合され、
前記第三摩擦要素は、少なくとも前進低速側二段及び前進高速側一段で係合され、
前記第一摩擦要素、前記第二摩擦要素及び前記第三摩擦要素が同時に係合すると、同時係合が発生する自動変速機制御装置であって、
第一フェイルセーフ手段、第二フェイルセーフ手段及び第三フェイルセーフ手段を備え、
前記第一フェイルセーフ手段は、前記第一摩擦要素に印加する液圧が第一固定値を超えているとき、前記第三摩擦要素に印加する液圧を前記第二フェイルセーフ手段の供給ポートに伝達し、
前記第二フェイルセーフ手段は、前記第二摩擦要素に印加する液圧が第二固定値を超えているとき、前記第一フェイルセーフ手段から出力された前記液圧を前記第三フェイルセーフ手段の受圧面に伝達し、
前記第三フェイルセーフ手段は、前記第二フェイルセーフ手段から出力された前記液圧が第三固定値を超えているとき、前記第二摩擦要素への印加液圧を解放に必要な圧力に調圧する同時係合防止作動を行うことを特徴とする自動変速機制御装置。 - 第一摩擦要素、第二摩擦要素及び第三摩擦要素を含む複数の摩擦要素の係合及び解放を作動流体の液圧により制御し、変速段を切替え、
前記第一摩擦要素は、少なくとも前進高速側二段で係合され、
前記第二摩擦要素は、少なくとも前進低速側一段及び前進高速側一段で係合され、
前記第三摩擦要素は、少なくとも前進低速側二段及び前進高速側一段で係合され、
前記第一摩擦要素、前記第二摩擦要素及び前記第三摩擦要素が同時に係合すると、同時係合が発生する自動変速機制御装置であって、
第一フェイルセーフ手段、第二フェイルセーフ手段及び第三フェイルセーフ手段を備え、
前記第一フェイルセーフ手段は、前記第一摩擦要素に印加する液圧が第一固定値を超えているとき、前記第三摩擦要素に印加する液圧を前記第二フェイルセーフ手段の受圧面に伝達し、
前記第二フェイルセーフ手段は、前記第一フェイルセーフ手段から伝達された前記液圧が第二固定値を超えているとき、前記第二摩擦要素に印加する液圧を前記第三フェイルセーフ手段の受圧面に伝達し、
前記第三フェイルセーフ手段は、前記第二フェイルセーフ手段から出力された前記液圧が第三固定値を超えているとき、前記第二摩擦要素への印加液圧を解放に必要な圧力に調圧する同時係合防止作動を行うことを特徴とする自動変速機制御装置。 - 前記第三フェイルセーフ手段に印加する出力圧を電磁制御により変圧することで、前記第三フェイルセーフ手段の前記同時係合防止作動を禁止する作動制御電磁弁をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動変速機制御装置。
- 前記作動制御電磁弁は、変速時において前記同時係合防止作動を禁止することを特徴とする請求項3に記載の自動変速機制御装置。
- 前記複数の摩擦要素のうち前記第一摩擦要素、前記第二摩擦要素及び前記第三摩擦要素とは別の摩擦要素に印加する液圧を制御する電磁弁が前記作動制御電磁弁を兼ねていることを特徴とする請求項3又は4に記載の自動変速機制御装置。
- 前記作動制御電磁弁は、少なくとも後進段で係合され前進段で係合可能な摩擦要素への印加液圧を制御する電磁弁であることを特徴とする請求項5に記載の自動変速機制御装置。
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