JP4220508B2 - 垂直磁気記録媒体及びこれを用いた磁気記録再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、垂直磁気記録方式の磁気記録再生装置及びこれに用いられる垂直磁気記録媒体に関する。
従来より、高透磁率な軟磁性層上に垂直磁気記録層を積層した垂直二層媒体において、軟磁性層は,垂直磁気記録層を磁化するための磁気ヘッドからの記録磁界を水平方向に通して磁気ヘッド側へ還流させる磁気ヘッドの機能の一部を担っており,記録再生効率を向上させる役目を果たしている。しかしながら,一方で、軟磁性層は静磁エネルギーを減らすために磁区を形成し易く,その際、磁区と磁区との境界には磁壁が形成される。この磁壁の存在する領域では、スパイク状の雑音が発生することが知られている。このスパイク状雑音を抑制するためには、軟磁性層の磁壁の形成を抑制すればよい。このための方法として、軟磁性層の下に硬磁性層を設けて、軟磁性層の磁化容易方向を半径方向に固定した媒体が従来から数多く提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上述の媒体においては,硬磁性層上に軟磁性層が直接形成されているために、それらの間に交換結合相互作用が必要以上に強く働くことになる。軟磁性層は例えば7900A/m程度の弱い外部磁界が印加されただけでも磁化方向が大きく変化する特徴がある。
このとき、硬磁性層は軟磁性層との結合が強い程その影響を受け易く、硬磁性層の磁化方向すなわち磁化容易軸方向が半径方向から外れてしまう現象いわゆる着磁外れが生じる等の問題があった。実際、磁気記録再生装置(HDD)内においては、アームを駆動するための永久磁石を用いたボイスコイルモータ(VCM)が磁気ディスクと近い位置関係にある。VCMから発生する漏洩磁束は、磁気ディスクの外周付近でも7900A/m程度の大きさがある。そのため,上述の媒体をHDD内で使用した場合には,着磁外れが発生することがあり,特に大きな問題となっていた。
軟磁性層の磁化容易軸方向の制御という点では硬磁性層を用いることは都合が良いが、硬磁性層は、基本的には面内磁気記録媒体と同様であり,媒体ノイズの発生源となる。軟磁性層の厚さは製膜中のダストの発生やコスト面などからも薄い方が望ましいけれども、軟磁性層が薄くなり、硬磁性層と磁気ヘッドの距離が近くなるほど、硬磁性層からのノイズは大きくなる。硬磁性層からのノイズを低減する手段の1つとしてはその薄膜化が挙げられる。硬磁性層の厚さを薄くすることは製膜プロセスの改善やコスト面から見ても有利であるが、交換結合が強く働いている場合には,着磁外れが発生し易くなってしまうという問題点があった。
特開平5−258274号公報
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたもので、外部磁界による着磁外れの発生が抑制され、かつ媒体ノイズを低減した垂直磁気記録媒体を提供することを目的とする。
本発明によれば、基板上に、面内硬磁性層、面内軟磁性層、および垂直磁気記録層とを順次積層してなる垂直磁気記録媒体において、前記面内硬磁性層は50nm以下の厚さを有し、一様な面内硬磁性層上に、直接、面内軟磁性層を形成した場合よりも、前記面内硬磁性層と前記面内軟磁性層とが弱く交換結合していることを特徴とする垂直磁気記録媒体が提供される。
本発明の垂直磁気記録媒体は、以下の6つの観点に大別される。
本発明の第1の観点にかかる垂直磁気記録媒体は、基板、該基板上に形成され、50nm以下の厚さを有する面内硬磁性層、該面内硬磁性層上に設けられ、該面内硬磁性層よりも小さい飽和磁化を有する磁性層、該磁性層上に設けられた面内軟磁性層、及び磁気記録層を具備することを特徴とする。
本発明の第2の観点にかかる垂直磁気記録媒体は、基板、該基板上に形成され、50nm以下の厚さを有する面内硬磁性層、該面内硬磁性層上に設けられた0.5nm以下の厚さを有する非磁性層、該非磁性層上に設けられた面内軟磁性層、及び該面内軟磁性層上に設けられた磁気記録層を具備することを特徴とする。
本発明の第3の観点にかかる垂直磁気記録媒体は、基板、該基板上に形成され、50nm以下の厚さを有する面内硬磁性層、該面内硬磁性層上に設けられ、コバルトを主に含有する非磁性層、該非磁性層上に設けられた面内軟磁性層、及び該面内軟磁性層上に設けられた垂直磁気記録層を具備することを特徴とする。
本発明の第4の観点にかかる垂直磁気記録媒体は、基板、該基板上に形成され、50nm以下の厚さを有する面内硬磁性層、該面内硬磁性層上に設けられ、ルテニウムを主に含有する非磁性層、該非磁性層上に設けられた面内軟磁性層、及び該面内軟磁性層上に設けられた垂直磁気記録層を具備することを特徴とする。
本発明の第5の観点にかかる垂直磁気記録媒体は、基板、該基板上に形成され、50nm以下の厚さを有する面内硬磁性層、該面内硬磁性層上に設けられたこの面内硬磁性層の酸化層、該酸化層上に設けられた面内軟磁性層、及び該面内軟磁性層上に設けられた垂直磁気記録層を具備することを特徴とする。
また、本発明の第6の観点にかかる磁気記録再生装置は、上記第1ないし第5のいずれかの観点に係る磁気記録媒体と、該垂直磁気記録媒体を支持及び回転駆動する駆動手段と、該垂直磁気記録媒体に対して情報の記録を行うための素子、及び記録された情報の再生を行うための素子を有する磁気ヘッドと、該磁気ヘッドを前記垂直磁気記録媒体に対して移動自在に支持したキャリッジアッセンブリとを具備することを特徴とする。
本発明によれば、外部磁界による着磁外れの発生が抑制され、かつ媒体ノイズを低減した垂直磁気記録媒体が得られる。
本発明者らは、面内硬磁性層と、面内軟磁性層と、垂直磁気記録層とを積層した垂直磁気記録媒体において、その外部磁界による着磁外れの発生の抑制及び媒体ノイズの低下を実現すべく、鋭意研究を行った。
これにより、本発明者らは、媒体ノイズを増加させることなく外部磁界による着磁外れの発生を抑制するために、一様な面内硬磁性層上に直接面内軟磁性層を形成した場合よりも、その面内硬磁性層と面内軟磁性層とが弱く交換結合した媒体を得ることに着目し、本発明をなすに至った。
このためには、面内硬磁性層と面内軟磁性層との複合層の部分の磁気特性において、面内硬磁性層の実質的な保磁力が面内硬磁性層上に、直接、面内軟磁性層を形成した場合よりも大きいことが望ましい。これにより、硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合を適度に弱め、着磁外れの発生をより抑制できる。
またさらに、この複合層の部分における面内硬磁性層の実質的な保磁力が、面内硬磁性層単独の保磁力よりも小さいことが望ましい。これにより、軟磁性層の磁化方向をより強く固定し、着磁外れの発生をさらに抑制できる。
なお、本発明において、硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合とは、硬磁性層の磁化と軟磁性層の磁化とが相互に交換結合する作用をいう。
本発明の第1の観点によれば、基板、基板上に形成された面内硬磁性層、面内硬磁性層上に形成された面内軟磁性層、及び面内軟磁性層上に形成された磁気記録層を有する磁気記録媒体において、面内硬磁性層と面内軟磁性層との間に、面内硬磁性層よりも小さい飽和磁化を有する磁性層を設けた磁気記録媒体が提供される。
第1の観点にかかる発明では、面内硬磁性層よりもその飽和磁化の小さい磁性層を設けることにより、硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合を弱め過ぎずに適度に調整し、媒体ノイズを増加させることなく、外部磁界による着磁外れを抑制することが出来る。また、その分だけ硬磁性層の薄膜化を図ることにより、媒体ノイズを低減できる。
また、本発明の第2ないし第4の観点によれば、基板、基板上に形成された面内硬磁性層、面内硬磁性層上に形成された面内軟磁性層、及び面内軟磁性層上に形成された磁気記録層を有する磁気記録媒体において、面内硬磁性層と面内軟磁性層との間に、所定の非磁性層を設けた磁気記録媒体が提供される。
第2の観点にかかる発明では、非磁性層がコバルトを主に含有する。
第3の観点にかかる発明では、非磁性層がルテニウムを主に含有する。
第4の観点にかかる発明では、非磁性層が0.5nm未満の厚さを有する。
第2のないし第4の観点にかかる発明では、所定の非磁性層を設けることにより、硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合を適度に弱めて、媒体ノイズを増加させることなく、外部磁界による着磁外れを抑制することが出来る。
さらに、本発明の第5の観点によれば、基板、基板上に形成され、50nm以下の厚さを有する面内硬磁性層、面内硬磁性層上に形成された面内軟磁性層、及び面内軟磁性層上に形成された磁気記録層を有する磁気記録媒体において、面内硬磁性層と面内軟磁性層との間に面内硬磁性層の酸化層を設けた磁気記録媒体が提供される。
第5の観点にかかる発明では、酸化層を設けることにより、硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合を適度に弱めて、媒体ノイズを増加させることなく、外部磁界による着磁外れを抑制することが出来る。
図1に、本発明の磁気記録媒体の構成の一例を表す図を示す。
図示するように、本発明の磁気記録媒体は、基板1上に、面内硬磁性層2、中間層3、面内軟磁性層4、及び磁気記録層5を順に設けた構成を有し、中間層3として、面内硬磁性層4よりも小さい飽和磁化を有する磁性層、非磁性層、あるいは面内硬磁性層4の酸化層が設けられている。
非磁性層としては、コバルト、ルテニウム、バナジウム、クロム、銅、及びモリブデンのうち少なくとも一種を主に含むことが好ましい。
主成分がコバルトである場合、非磁性層の厚さは、好ましくは1nmないし5nmである。また、コバルトをルテニウムまたはクロムと組み合わせて用いることができる。
主成分がルテニウムである場合は、非磁性層の厚さを0.5nmないし0.9nmにすることができる。
バナジウム、クロム、銅、及びモリブデンが主成分である場合は、非磁性層の厚さが0.5nm未満である。このとき、媒体の製造工程を考慮すると、1層当りの層厚が薄過ぎると、層厚制御やディスク全面での均一性を保つことが困難になるため、ある程度の厚さ例えば0.3nm以上の厚さを有することが好ましい。このようなことから、非磁性層の好ましい厚さは、0.3nm以上0.5nm未満である。
交換結合を適度な大きさに保ちながら中間層厚を厚くする方法としては、中間層にある程度の磁性を持たせることが考えられる。このとき、その飽和磁化の大きさとしては、結合を弱める目的で中間層を挿入することを考慮すると、硬磁性層より小さいものが好ましい。
磁性層の飽和磁化は、面内硬磁性の飽和磁化の1/4以下であることが好ましい。
硬磁性層及び軟磁性層間に設けられる、硬磁性層より飽和磁化の小さい磁性層をしては、他の金属との混じり易さや結晶構造などの観点から、Fe、Coや、Niなどの3d磁性金属を添加することが好ましい。例えば、硬磁性層にCoCrPt合金、軟磁性層にCoZrNbを用いた場合には、両方にCoが入っているために中間層にはCoを添加すると混じりやすいと考えられ、結晶構造上でも硬磁性層と同じ六方最密構造となるRuCoやCoCrが望ましい。ここでCoZrNbは非晶質であるので軟磁性層の結晶性は考慮されないが、軟磁性層が結晶質である場合には、エピタキシャル成長を考慮して体心立方構造のFeや面心立方構造のNiを必要に応じて用いるのが良いと考えられる。
また、面内硬磁性層の厚さは、好ましくは50nm以下さらに好ましくは5nmないし50nm、さらにまた好ましくは10nmないし40nmである。面内硬磁性層の厚さが50nm以下であると、媒体ノイズをより低減することが可能となる。5nm未満であると、十分な磁気特性、着磁効果を得られない傾向があり、50nmを超えると非磁性層を用いずに硬磁性層上に直接軟磁性層を形成した場合でも十分な着磁効果が得られ、媒体ノイズも大きくなる傾向がある。
一方、面内軟磁性層の厚さは好ましくは20nm以上さらに好ましくは20nmないし500nm、さらにまた好ましくは50nmないし400nmである。面内軟磁性層の厚さが500nmを超えると、スパッタリングの際にダストが発生しやすくなり,磁気記録媒体表面の凹凸が増えてヘッドの浮上量を下げることが困難になる傾向があり、着磁外れをより抑制することが可能となる。20nm未満であると、軟磁性層に相当する部分の保磁力が増加し、十分な軟磁気特性を示さなくなる傾向がある。
面内硬磁性層としては、例えばCo、Cr、およびPtを主成分とする合金、SmCo等の希土類磁性合金を使用することが出来る。
面内硬磁性層は、さらにパラジウム、ルテニウム、及びロジウムからなる群から選択される少なくとも1種を含み得る。
面内軟磁性層としては、例えばCoZrNb、FeTaC,FeZrN,FeSi合金,FeAl合金,パーマロイなどのFeNi合金,パーメンジュールなどのFeCo系合金,パーミンバーなどのFeCoNi合金,NiCo合金,センダスト,MnZn系フェライト,NiZn系フェライト,MgZn系フェライト,MgMn系フェライト,FeAlGa,FeCuNbSiB,FeGaGe,FeGeSi,FeNiPb,FeRuGaSi,FeSiB,FeSiC,FeZrB,FeZrBCu,CoFeSiB,CoTi,CoZrTa,等の高透磁率を有する軟磁性材料が使用できる。
垂直磁気記録層としては、例えば垂直磁気記録層としては,面内磁気記録媒体と同様のCo、CrおよびPtを主成分とする合金の他,例えばCoCr系合金,CoPt系合金, CoPtO、CoPtCrO、CoPtB、CoPtCrB、およびPt、Pd、Rh、及びRuからなる群より選択された少なくとも一種を主成分とする合金とCoとの多層構造,さらにこれらにCr、B及びOを添加したCoCr/PtCr、CoB/PdB、CoO/RhOなどを使用することができる。
また,本発明においては,軟磁性層と垂直磁気記録層との間に,非磁性下地層を設けることができる.軟磁性層表面の結晶性は材料により異なるため,垂直磁気記録層の磁化容易軸方向が垂直方向となるように結晶配向を制御するために非磁性下地層を設けることが好ましい。この非磁性下地層を設けることにより,結晶粒径および媒体ノイズや記録分解能などの改善が必要である。
また,磁気記録層にCo、Cr及びPtから選択される少なくとも1種を含む材料を用いた場合には,この非磁性下地層には,格子ミスマッチなどの観点から,同じくCo、Cr、及びPtを用いて非磁性となる組成の材料を用いるのが望ましい。一方,非磁性下地層としてPtを単独で用いる他、Pd、RhやRuを用いても良好な磁気特性や記録再生特性が得られる.したがって,軟磁性層と垂直磁気記録層との間に,Co、Cr、Pt、Pd、Rh及びRuからなる群より選択された少なくとも一種を主成分とする合金を用いることにより,さらなる磁気特性および記録再生特性の改善が期待できる。
さらに,非磁性下地層を形成する前に,シード層として例えばB、C、Al、Si、P、Ti、Zr、Hf、Cr、V、Nb、Ta、Ru、Rd、Pd、Pt、Cu、Ag、及びAu及びこれらと磁性金属であるFe、Co、Niとを組み合わせたNiAl、NiTaさらにそれらの酸化物,窒化物などを使用することができる。
非磁性基板としては、ガラス基板、Al系の合金基板、あるいは表面が酸化したSi単結晶基板、さらに表面にNiPなどのメッキが施されたこれらの基板等を使用することが出来る。
また、各層の成膜法としてスパッタリング法のみを取り上げたが,真空蒸着法などでも同様の効果を得ることができる。
また、本発明の第6の観点によれば、上記第1ないし第5の観点のいずれかにかかる垂直磁気記録媒体と、垂直磁気記録媒体を支持及び回転駆動する駆動機構と、垂直磁気記録媒体に対して情報の記録を行うための素子、及び記録された情報の再生を行うための素子を有する磁気ヘッドと、磁気ヘッドを垂直磁気記録媒体に対して移動自在に支持したキャリッジアッセンブリとを有する磁気記録再生装置が提供される。
図2に、本発明の磁気記録再生装置の構成の一例を一部分解した斜視図を示す。
図示するように、本発明に係る情報を記録するための剛構成の磁気ディスク121はスピンドル122に装着されており、図示しないスピンドルモータによって一定回転数で回転駆動される。磁気ディスク121にアクセスして情報の記録行う単磁極型記録ヘッド及び情報の再生を行うためのMRヘッドを搭載したスライダー123は、薄板状の板ばねからなるサスペンション124の先端に取付けられている。サスペンション124は図示しない駆動コイルを保持するボビン部等を有するアーム125の一端側に接続されている。
アーム125の他端側には、リニアモータの一種であるボイスコイルモータ126が設けられている。ボイスコイルモータ126は、アーム125のボビン部に巻き上げられた図示しない駆動コイルと、それを挟み込むように対向して配置された永久磁石および対向ヨークにより構成される磁気回路とから構成されている。
アーム125は、固定軸127の上下2カ所に設けられた図示しないボールベアリングによって保持され、ボイスコイルモータ126によって回転揺動駆動される。すなわち、磁気ディスク121上におけるスライダー123の位置は、ボイスコイルモータ126によって制御される。なお、図2中、128は蓋体を示している。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
実施例1
非磁性基板1として、2.5インチ磁気ディスクの標準仕様を満たすガラス基板を用意した。
この非磁性基板を200℃まで加熱し、その上に、ガス圧0.6PaのAr雰囲気中で、DCマグネトロンスパッタリングにより、以下の各層を順に形成した。
非磁性基板上に、まず、非磁性下地層として厚さ40nmのCrMo合金を形成した。その上に厚さ50nmのCo−22at.%Cr−13at.%Pt硬磁性層を順次積層することにより、面内硬磁性層を形成した。
その後、面内硬磁性層上に非磁性中間層として厚さ0.7nmのRu層を形成した。
さらに、Ru層上に、その上に面内軟磁性層として厚さ120nmのCo−5at.%Zr−10at.%Nb合金を形成した。
面内軟磁性層上に、非磁性下地層として、非磁性となる組成のCo−37at.%Cr−8at.%Pt合金を厚さ20nm、さらに垂直磁気記録層として、Co−20at.%Cr−10at.%Pt−2at.%B合金を厚さ30nm、順次形成し,その上に、保護層として7nmのCを形成し、垂直磁気記録媒体を得た。
得られた垂直磁気記録媒体の構成を表す断面図を図3に示す。
図示するように、この垂直磁気記録媒体は、非磁性基板1上に、非磁性下地層6、面内硬磁性層7、非磁性中間層8、面内軟磁性層9、非磁性下地層10、垂直磁気記録層11、及び保護層12を順に積層した構成を有する。
このように、真空チャンバー内で連続して製膜した垂直磁気記録媒体を大気中に取り出した後、専用に作製した電磁石による着磁装置を用いて、円板上基板の半径方向外向きに15kOeの磁界を印加し、面内硬磁性層の半径方向への着磁を行った。以下の垂直磁気記録媒体については,特に断らない限り全て着磁操作を行っているものとする。
このようにして作製した垂直磁気記録媒体について,スピンスタンドを用いて記録再生特性の評価を行った。記録再生用のヘッドには、再生素子として磁気抵抗効果を利用した単磁極ヘッドを用い、再生信号出力Sは線記録密度50kFCI、媒体雑音に対する再生信号出力の比(S/Nm)は、線記録密度400kFCIにて測定を行った。
その結果,ディスク全面においてスパイク状雑音は全く観測されず、S/Nmは22dBという良好な値が得られた。
なお、製膜後、上述のような着磁を行う前の状態で、同様に記録再生特性の評価を行ったところ、再生信号と同程度の大きさのスパイク状雑音が複数観測された。このことから、着磁操作を行うことにより、面内硬磁性層は実際に基板の半径方向に一様に磁化され、磁壁の形成が抑制されたことが分かった。
この垂直磁気記録媒体を磁気記録再生装置(HDD)内に組み込み,記録再生動作を行った後、HDD内から媒体を取り出した。再び、スピンスタンドを用いて、記録再生動作後の記録再生特性の評価を行った。
その結果、実施例1の媒体では記録再生動作前と同様にスパイク状雑音は全く観測されず、その他の記録再生特性の劣化も特に観測されなかった。このことから、実施例1においては、HDD内のVCMからの漏洩磁束による着磁外れが発生しなかったものと推定される。
比較例1
面内硬磁性層及び面内軟磁性層間に非磁性中間層を形成しないこと以外は、実施例1と同様にして垂直磁気記録媒体を得た。得られた垂直磁気記録媒体について実施例1と同様にして、着磁前、及び記録再生動作前後の記録再生特性の評価を行った。
その結果、記録再生動作前には、ディスク全面においてスパイク状雑音は全く観測されず、S/Nmは22dBという良好な値が得られた。
第5の観点にかかる発明では、酸化層を設けることにより、硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合を適度に弱めて、媒体ノイズを増加させることなく、外部磁界による着磁外れを抑制することが出来る。
記録再生動作後の磁気記録媒体では、ディスクの外周部分で再生信号と同程度の大きさのスパイク状雑音が複数観測されるようになるという変化が見られた。このことから、比較例1においては、HDD内のVCMからの漏洩磁束により、ディスクの外周部分での着磁外れが発生したものと推定された。
上述のように、ディスク外周部分におけるスパイク状雑音が、比較例1では観測され、実施例1では観測されなかったことから、面内硬磁性層−面内軟磁性層間にRu非磁性中間層を形成することは、垂直磁気記録媒体のスパイク状雑音の抑制すなわち着磁外れの防止に関して効果があることが分かった。
実験例1
次に、スパイク状雑音の発生の有無に関して詳細に調べるために,硬磁性層と軟磁性層の複合層の磁化状態に着目し、実験例1及び比較実験例1の媒体を作製した。
実験例1として、CoCrPt非磁性下地層およびCoCrPtB垂直磁気記録層を作製せず,CoZrNb面内軟磁性層上に直接C保護層を形成した以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。
さらに、比較実験例1として、CoCrPt非磁性下地層およびCoCrPtB垂直磁気記録層を作製せず、CoZrNb面内軟磁性層上に直接C保護層を形成した以外は,比較例1と同様のサンプルを作製した。
比較実験例1および実験例1のサンプルを各々HDD内に組み込み,恒温槽中で75℃に保ちながら1週間の連続運転を行った。その後、それぞれの磁気記録媒体を取り出し、光学表面分析装置(OSA)を用いて軟磁性層表面の磁化方向の観察を行った。比較実験例1および実験例1のOSA観察結果を,それぞれ図4及び図5に示す。
図示するように、図4においては、サンプルの外周部分が白くなっているのに対し,図5はサンプル全面で一様な色となっていることが分かった。OSAの評価結果においては,磁化の向いている方向を特定することは困難であるが,磁化方向の異なる磁区が接している場合には色が異なって見えることから,半径方向に着磁を行っていることとスパイク状雑音の発生の有無も考慮すると,図5では当初着磁を行った状態から変化していないのに対し,図4の白く反転している部分の磁化は、半径方向から外れてしまったものと推定することができた。
このことから、実験例1及び比較実験例1のサンプルを磁気記録媒体と同様にHDD内に組み込んだ結果、面内硬磁性層上に面内軟磁性層が直接形成された比較実験例1では外周部分で(VCMによる)着磁外れが発生したのに対し、非磁性中間層を形成した実験例1ではその発生を抑制できていることが分かった。したがって、面内硬磁性層及び面内軟磁性層間に、非磁性中間層を形成することは、垂直磁気記録媒体の着磁外れの防止に効果があることが分かった。
着磁外れに関して更に詳細に調べるため、振動試料型磁力計(VSM)を用いて磁気特性の評価を行った。実験例1及び比較実験例1の垂直磁気記録媒体について,共にサンプルの中周付近を1cm角に切り出し,VSMにより膜面内方向に磁界を印加した。このときの磁化曲線を、各々、図6に示す。
図6中、部分的に重なっているが、点線は比較実験例1を、実線は実験例1を表すグラフである。
図6に示すように、実験例1においては,硬磁性層及び軟磁性層間に非磁性中間層が形成されていることから、これらの磁性層間の交換相互作用が弱められたために、先に軟磁性層の大半が反転した後に、硬磁性層が反転していることが分かった。これに対し、比較実験例1においては、硬磁性層上に軟磁性層が直接形成されているので、これらの層間の交換結合相互作用が強いために、両層共に徐々に反転が進んでいることがわかった。
このときの磁化状態を説明するためのモデル図を、図7ないし図10に示す。いずれも下層が硬磁性層2、上層が軟磁性層4を示しており、太い矢印で示すような外部磁界Hを印加する前の磁化方向は,点線の矢印で示すようにHと逆方向を向いていたものとする。矢印aは媒体の半径方向を表している。
図7および図8は、それぞれ比較実験例1および実験例1の磁気記録媒体に、磁化方向とは逆向きの外部磁界Hが印加された時の軟磁性層及び硬磁性層の磁化状態を示している。また、図9及び図10は、この外部磁界を取り去った後(H=0)の比較実験例1および実験例1の磁化状態をそれぞれ示している。軟磁性層は外部磁界の影響を受けやすいことから、まず、軟磁性層の磁化が仮に90°回転する程度の外部磁界が印加されたとする。また、図7における矢印間の二重線は、交換結合相互作用が強い場合、図8における矢印間の点線は、交換結合相互作用が弱い場合を各々表す。
このとき、比較実験例1では両磁性層間の交換結合相互作用が強いために、硬磁性層も引きずられて点線の矢印で示す元の方向から図7のように外れてしまう。その後、外部磁界を強くしていっても、基本的には軟磁性層が先に反転し、続いて強い交換結合相互作用のために硬磁性層も単独の場合よりも早く反転することになる。このような磁化反転機構であるとき,図7の状態から磁界を取り去った場合には、図9のような状態となり,磁化方向は、点線の矢印で表される元の方向には戻らないことから、着磁外れが発生することが分かる。
実験例1では、矢印間の点線で示すように、両磁性層間の交換結合相互作用が弱められていることから、硬磁性層は軟磁性層の磁化回転に引きずられず、元の方向から動かない。しかし、その後に外部磁界をさらに強くしていった場合には、ある程度は磁気的に結合しているために、硬磁性層もいずれは軟磁性層に引き摺られて単独の場合よりも弱い磁界で反転してしまう。また、このような磁化反転機構であるとき、図8の状態から磁界を取り去った場合には,図10のように元の磁化方向に戻ることから、着磁外れが発生しないことが分かる。
図6に示す比較実験例1と実験例1の磁化曲線の違いは、上述のような磁化反転機構から生じているものと考えられる。つまり、一般に、硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合が強い場合には比較実験例1のような磁化曲線となり,弱い場合には実験例1のような磁化曲線となるということができる。さらに、図7ないし図10で説明したような同様の考え方から、硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合が強い場合には着磁外れが発生しやすく、弱い場合には着磁外れが発生しにくくなると推定することができる。
したがって、実施例1および実験例1では硬磁性層と軟磁性層の間に非磁性層を形成することにより着磁外れを防止したが,本質的には,着磁外れは比較実験例1及び2のように両磁性層間の交換結合が強い場合に生じやすく、着磁外れの防止は交換結合を弱めたことによりなされたものであると言える。よって、硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合を弱めることは、垂直磁気記録媒体の着磁外れの防止に関して効果があることが分かる。
一方、図6において比較実験例1と実験例1の磁化曲線の最も異なっている点は、図の上部に矢印でHcHardと示した付近である。点線で示してあるのは、おおよそ硬磁性層と軟磁性層の複合層全体の飽和磁化から硬磁性層のみの飽和磁化を引いた位置であり、この点線と各磁化曲線との交点は実質的な硬磁性(Hard Magnetic)層のみの保磁力Hcに対応すると考えられる。そのため、以下、便宜上、この値をHcHardと呼び、硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合強度の目安として用いることとする。
実験例1のように2つの強磁性層間に非磁性層を形成した場合には,交換相互作用の強度(絶対値)は、非磁性層厚の増加に伴って低下する。比較実験例1のように非磁性層厚が0で相互作用が最大であるとき、HcHardが最小となり、非磁性層厚が十分に厚く相互作用がないときは、HcHardが硬磁性層のみのHcの値に等しくなる。したがって、所望の強度の交換結合を得るためには,非磁性層厚に対するHcHardの変化を調べることが重要である。
実験例2
実験例2として、非磁性中間層としてRu層をその厚さを0〜2nmの範囲で変更して形成する以外は、実験例1と同様にしてサンプルを数枚作製した。
得られたサンプルについてVSMによりHcHardの評価を行い,その非磁性層厚依存性を調べた結果を図12に示す。
図12より、HcHardの値は,Ru層厚0nmから単調に増加して,1nmを超えたところで飽和することが分かる。通常、強磁性遷移金属と非磁性金属を多層化した薄膜においては,非磁性層の厚さに対して強磁性、反強磁性的結合が周期的に現れることから、このHcHard値に関しても周期的な振動が期待されたが、磁化曲線の形状からも反強磁性的に結合したような状態は観察されなかったことから、実験例2で作製した媒体に関しては全て強磁性的に結合しているものと考えられる。例えば強磁性層間にRuを非磁性中間層として用いた場合には、一般に、層厚約0.8nmで反強磁性的結合が得られることが知られている。しかしながら、本実験例にかかる層厚約0.8nmのサンプルでは,強磁性的に結合していると考えられる他の層厚を有するサンプルとの違いは特には見られなかった。
図12において、HcHardの飽和値は、硬磁性層のみのHcとほぼ等しい約2.8kOeであった。このため、この領域では軟磁性層からの硬磁性層への影響はほとんどないと考えられる。Ru層の厚さが1nm以上では、硬磁性層と軟磁性層とはほとんど交換結合していないことになるので、このサンプルにおいて、着磁により軟磁性層の磁化を一様に半径方向に固定するためには,Ru層厚は1nm以下であることが好ましいと判断することができる。
一方、着磁外れを抑制する効果は、非磁性層が存在すれば層厚によらず得られると考えられるので、非磁性層厚の最小値としては、1原子層程度の約0.2nmが好ましいと考えられる。ただし、実質的には、交換結合の強度は、小さいほうが着磁外れ抑制の効果は大きいので、図12のグラフのHcHardの大きさから判断してRu層厚は、さらに好ましくは0.5ないし0.9nm程度と考えられる。
ここで、図6の磁化曲線や,図7ないし図10のような磁化反転機構を考慮すると,HDD内のVCMによる着磁外れは、VCMの漏洩磁界が媒体の着磁方向例えば半径方向外向きと同じ向きである時は発生することはなく、逆向き例えば半径方向内向きであるときに発生しやすいことが分かる。
上記実験例2中のうちRu層の厚さが0.5nm,0.8nmのサンプル及びRu層を形成しないサンプルについて、磁界Hと磁化回復率を調べた。
図11に、磁界Hと磁化回復率の定義を説明するための磁化曲線の例を表す図を示す。
図中点Aに示すようにVSMを用いて一度飽和まで磁化させた。その後、VCMによる逆向きの漏洩磁界と同様に、残留磁化方向とは逆向きの磁界を印加し、着磁外れの発生しやすさを調べた。
まず、これらのサンプルに関する磁化曲線において、点Bに示すようにそのメジャーループ上の残留磁化Mrの状態にした。その後、点Cに示すように残留磁化とは逆向きの(負の)磁界Hを印加してから、点Dに示すように0に戻した場合の残留磁化値Mrを求めた。
ここで、残留磁化値MrをMrで除した値すなわちMr/Mrを磁化回復率と定義する。Hに対する磁化回復率の変化を調べた。この磁化回復率では、例えば負の方向に飽和するまで磁界を印可し、磁化が全く回復しない状態すなわち完全に反転している状態の磁化回復率は−1となる。
残留磁化とは逆向きの(負の)磁界Hと磁化回復率との関係を表すグラフ図を図13に示す。図中、曲線103はRu層なし、曲線102,101は各々Ru層0.5nm、0.8nmの場合を示す。
図13のグラフより、どのサンプルについても、−0.2kOeまでは逆向きの磁界を印加しても残留磁界はほぼ元の値まで戻るので、明確な着磁外れは起きていないと考えられるが,それ以上逆向きの磁界Hを大きくして行くと,Ru層厚の薄い媒体ほど、早く磁化回復率が低下し、着磁外れが発生しやすいことが分かった。
なお、図12に示すように、Ru層厚は、1nmを超えてしまうと、図5から分かるように硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合はほとんど働いていないために、十分な着磁を行うことが困難となり、軟磁性層の磁化を安定に一方向に向け難い。
上述のように、実験例2より、硬磁性層及び軟磁性層間に、十分な着磁が可能な範囲内でより厚い非磁性中間層を形成することは、垂直磁気記録媒体の着磁外れの抑制に関して効果があることが分かった。
また、Ruに関しては十分な着磁を行える層厚は好ましくは約0〜約0.9nmと推定され、着磁強度と磁化回復率の両立からさらに好ましいRu層厚は約0.5nm〜約0.9nmと考えられる。
なお,以上の結果から,交換相互作用の強度を低減するほど着磁外れを抑制し、磁化回復率を高めることができることは明らかである。交換結合相互作用の大きさの低下に伴って、HcHardが増加することから、磁化回復率とHcHardとは相関があり、磁化回復率を高めて着磁外れを発生しにくくするためには、HcHardをより大きくすれば良いということが分かった。
例えば硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合を低減する手段の1つが,両磁性層間に非磁性中間層を形成することであれば,HcHardの非磁性層厚依存性を調べることにより,着磁効果と着磁外れ耐性が両立する好ましい非磁性層厚をおおよそ決定することができる。
実験例3及び比較実験例2
実験例3として、CoCrPt硬磁性層厚を50、35、20、15nmと変化させた以外は、実験例1と同様にしてサンプルを数枚作製した。
また、比較実験例2として,CoCrPt硬磁性層厚を50,35,20nmと変化させる以外は、比較実験例1と同様にして、サンプルを数枚作製した。
実験例3及び比較実験例2のサンプルについて、VSMによりHに対する磁化回復率の変化を調べた結果を,それぞれ図14および図15に示す。なお、図15中、曲線104,105,106は、各々、CoCrPt硬磁性層厚が20nm,35nm,50nmの場合を示す。図14中、曲線107,108,109は、各々、CoCrPt硬磁性層厚が15nm,20nm,35nm,50nmの場合を示す。
図15から、比較実験例2においては、硬磁性層厚を薄くするに従って、磁化回復率が低下して、着磁外れ耐性が低下し、20nmでは着磁の効果さえ十分に得られなくなっていることが分かった。これに対し、図14に記載されているように、実験例3においては,硬磁性層厚を15nmまで薄くしたところで磁化回復率が大きく低下してしまっているが、20nmの媒体においてさえ、比較例3における50nmの媒体よりも大きなHまで高い磁化回復率を維持できることが分かった。
なお、使用したCoCrPt硬磁性層は、層厚が20nm以下になると面内保磁力及び面内角型比などの磁気特性が明らかに低下することが分かっている。実験例3の硬磁性層厚15nmにおける磁化回復率の低下は、これに起因したものであり、層厚が10nm以下でも磁気特性が良好な硬磁性層を用いれば,図14のような磁化回復率の劣化は防げるものと推定される。このようなことから、実験例3においては、高い回復率を維持できる硬磁性層厚の最小値は20nmとなっているけれども、硬磁性層の特性を考慮することにより、10nm以下までの薄膜化は十分に可能である。
したがって、硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合を、非磁性中間層例えばRu層を設けることなどによって低減することは、硬磁性層の薄膜化と磁化回復率の改善による着磁外れの防止とを両立させる効果があることが分かる。
比較例2
比較例2として、CoCrPt硬磁性層厚を50、35、及び20nmと変化させた以外は比較例1と同様にして垂直磁気記録媒体を作製した。
得られた磁気記録媒体について,スピンスタンドを用いて記録再生特性の評価を行ったところ、CoCrPt硬磁性層厚が50および35nmの媒体ではスパイク状雑音は観測されなかった。しかしながら、硬磁性層厚の最も薄い20nmの媒体ではスパイク状雑音が複数観測された。これは、十分な着磁効果が得られていないためと考えられ、そのため記録再生特性を十分に評価することができなかった。一方、硬磁性層厚が50および35nmの媒体のS/Nmは、それぞれ22および24dBとなり比較例1と同等かそれ以上の良好な値を示した。したがって,硬磁性層厚をある程度低減することは、垂直磁気記録媒体の媒体雑音の改善に関して効果があることが分かった。
この比較例2の垂直磁気記録媒体をHDD内に組み込み、記録再生動作を行った後にHDD内から媒体を取り出し、再びスピンスタンドを用いて記録再生特性の評価を行った。その結果、どのディスクも、その外周部分で再生信号と同程度の大きさのスパイク状雑音が複数観測されるようになるという変化が見られた。このことから、比較例2においては,硬磁性層厚に依らずHDD内のVCMからの漏洩磁束により、ディスクの外周部分での着磁外れが発生したものと推定された。
実施例2
実施例2として、CoCrPt硬磁性層厚を50、35、20及び15nmと変化させた以外は、実施例1と同様にして垂直磁気記録媒体を作製した。得られた磁気記録媒体について、スピンスタンドを用いて記録再生特性の評価を行ったところ、CoCrPt硬磁性層厚が50、35、及び20nmの媒体ではスパイク状雑音は観測されなかったのに対し、硬磁性層厚の最も薄い15nmの媒体ではスパイク状雑音が多少観測された。これは、実験例3に示すように、使用した硬磁性膜の磁気特性によるもので、着磁外れが発生しやすくなっていたためと考えられ、そのため記録再生特性を十分に評価することができなかった。一方、硬磁性層厚が50,35,および20nmの媒体のS/Nmはそれぞれ22,24,および26dBとなり実施例1と同等かそれ以上の良好な値を示した。したがって、硬磁性層厚をある程度低減することは、垂直磁気記録媒体の媒体雑音の改善に関して効果があることが分かった。
この垂直磁気記録媒体を各々HDD内に組み込み、記録再生動作を行った後にHDD内から媒体を取り出し、再びスピンスタンドを用いて記録再生特性の評価を行った。その結果,実施例5の媒体では硬磁性層厚15nmの媒体を除き、記録再生動作前と同様にスパイク状雑音は全く観測されず、その他の記録再生特性の劣化も特には観測されなかった。このことから,実施例5の硬磁性層厚15nm以外の媒体においては、HDD内のVCMからの漏洩磁束による着磁外れが発生しなかったものと推定される。
したがって、硬磁性層厚が50〜20nmの媒体については、比較例2ではスパイク状雑音が観測され、着磁外れが発生していたが、実施例2では観測されなかったことから、硬磁性層及び軟磁性層間の交換結合を低減して着磁外れ耐性を改善しつつ、硬磁性層の薄膜化を図ることは、垂直磁気記録媒体のスパイク状雑音を抑制して着磁外れを防止することに関して効果があることが分かった。
実験例4
CoZrNb軟磁性層厚を20nmとした以外は、実験例1と同様にしてサンプルを作製した。得られたサンプルについて、VSMを用いて膜面内方向の磁化曲線を測定した結果を図16に示す。図6の磁化曲線と比較すると,先に軟磁性層の大半が反転した後に硬磁性層が反転している点では基本的に同様であるが、軟磁性層に相当する部分の保磁力が増加し、十分な軟磁気特性を示さなくなっていることが分かった。
実施例3及び実験例5
Ru非磁性中間層の代わりにV,Cr,Cu,MoおよびRhを各々使用する以外は,実施例1および2と同様の垂直磁気記録媒体、実験例1ないし4と同様のサンプルを作製し、同様の実験を行ったところ、ほぼ同様の結果が得られた。但し、HcHardの非磁性層厚依存性については、どの媒体についても非磁性層厚が0.6〜0.7nm付近と,Ruの場合よりも薄い層厚でHcHardが飽和するという結果が得られた。
このため、一般に、着磁効果と着磁外れ耐性が両立する非磁性中間層厚の範囲は0.3〜0.5nmが好ましいと考えられる。
実施例4及び実験例6
Ru非磁性中間層にCoを添加してCoRu合金中間層とした以外は、実施例1及び2と実験例1ないし4と同様の垂直磁気記録媒体を作製して同様の実験を行ったところ、ほぼ同様の結果が得られた。
但し、非磁性となるCo−40at.%Ruについて、HcHardのCoCr合金層厚依存性を調べたところ、CoCr合金層厚がRuの場合よりも厚い5nm付近でHcHardが飽和するという結果が得られた。着磁強度と磁化回復率との両立から、好ましいCo含有合金非磁性中間層の厚さは、1ないし5nmと考えられる。
さらに、Coの組成を増加して飽和磁化10ないし60emu/cmの弱い磁性を与えたところ、Coの増加すなわち飽和磁化の増加に伴って、飽和する層厚がさらに増加する傾向が見られたが、基本的な傾向は変わりなく、着磁効果と着磁外れ耐性の両立は十分に可能であった。
実施例5及び実験例7
Ru非磁性中間層の代わりに、CoCr合金中間層を用いた以外は、実施例1及び2と実験例1ないし4と同様の垂直磁気記録媒体を作製して同様の実験を行ったところ、ほぼ同様の結果が得られた。
但し、非磁性となるCo−40at.%Crについて、HcHardのCoCr合金層厚依存性を調べたところ、CoCr合金層厚がRuの場合よりも厚い5nm付近でHcHardが飽和するという結果が得られた。着磁強度と磁化回復率との両立から、好ましいCo含有合金非磁性中間層の厚さは、1ないし5nmと考えられる。
さらに、Coの組成を増加して飽和磁化10ないし60emu/cmの弱い磁性を与えたところ、Coの増加すなわち飽和磁化の増加に伴って、飽和する層厚がさらに増加する傾向が見られたが、基本的な傾向は変わりなく、着磁効果と着磁外れ耐性の両立は十分に可能であった。
また,さらにCoCr合金中間層にPt、B、及びTaを添加しても同様の結果が得られた。
また,実施例で用いたCoCrPt硬磁性層の飽和磁化は約240 emu/ccであったことから,弱磁性中間層の飽和磁化は硬磁性層の4分の1以下であれば良好な特性が得られるものと考えられる。今回は,飽和磁化が60emu/cm以上の中間層については実験を行わなかったが、飽和磁化の大きさとしては硬磁性層よりも小さければ原理的に同様の効果が得られると考えられる。
以上の結果から,中間層に非磁性材料を用いた場合よりも,多少の磁性を持たせた弱磁性材料を用いた方が最適な膜厚が厚くなることが分かった。
実施例6
Ru非磁性中間層を形成する代わりに、面内硬磁性層を積層した後,チャンバー内に酸素を導入して表面を酸化させ、面内硬磁性層及び面内軟磁性層間に酸化層を形成した以外は、実施例1と同様にして垂直磁気記録媒体を作製した。
得られた磁気記録媒体についてスピンスタンドを用いて記録再生特性の評価を行ったところ,ディスク全面においてスパイク状雑音は全く観測されず,S/Nmは22dBとなり実施例1と同等の良好な値を示した。
この垂直磁気記録媒体をHDD内に組み込み,記録再生動作を行った後にHDD内から媒体を取り出し,再びスピンスタンドを用いて記録再生特性の評価を行った。その結果、記録再生動作前と同様にスパイク状雑音は全く観測されず,その他の記録再生特性の劣化も特には観測されなかった。このことからこの磁気記録媒体においては,HDD内のVCMからの漏洩磁束による着磁外れが発生しなかったものと推定される。
したがって、ディスク外周部分において、着磁外れによるスパイク状雑音が、比較例1では観測され、実施例6では観測されなかったことから、面内硬磁性層−面内軟磁性層間に酸化層を形成することは,垂直磁気記録媒体の着磁外れの防止に対して効果があることが分かった。
本発明の磁気記録媒体の構成の一例を表す図 本発明の磁気記録再生装置の構成の一例を一部分解した斜視図 本発明の磁気記録媒体の構成の他の一例を表す図 従来例に係るサンプルの一例のOSA観察結果を表す写真 本発明に係るサンプルの一例のOSA観察結果を表す写真 図4及び図5に示すサンプルの磁化曲線 従来例の磁化状態を説明するためのモデル図 本発明の磁気記録媒体の磁化状態を説明するためのモデル図 従来例の磁化状態を説明するためのモデル図 本発明の磁気記録媒体の磁化状態を説明するためのモデル図 磁界Hと磁化回復率の定義を説明するための図 非磁性層厚さとHcHardとの関係を表すグラフ図 磁界Hと磁化回復率との関係を表すグラフ図 本発明の磁気記録媒体のHに対する磁化回復率の変化 従来の磁気記録媒体のHに対する磁化回復率の変化 本発明にかかる他のサンプルの磁化曲線
符号の説明
1…基板、2,7…面内硬磁性層、3,8…中間層、4,9…面内軟磁性層、5,11…磁気記録層、10…非磁性下地層、12…保護層、121…磁気ディスク、122…スピンドル、123…スライダー、124…サスペンション、125…アーム、126…ボイスコイルモータ、127…固定軸

Claims (26)

  1. 基板上に、面内硬磁性層、面内軟磁性層、及び垂直磁気記録層を順次積層してなる垂直磁気記録媒体において、前記面内硬磁性層は、50nm以下の厚さを有し、一様な前記面内硬磁性層上に直接前記面内軟磁性層を形成した場合よりも、前記面内硬磁性層と前記面内軟磁性層とが弱く交換結合していることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 前記面内硬磁性層と前記面内軟磁性層と複合層の部分の磁気特性において、前記面内硬磁性層の実質的な保磁力が、一様な前記面内硬磁性層上に直接前記面内軟磁性層を形成した場合よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  3. 前記面内硬磁性層の実質的な保磁力が、一様な前記面内硬磁性層単独の保磁力よりも小さいことを特徴とする請求項に記載の垂直磁気記録媒体。
  4. 基板、該基板上に形成され、50nm以下の厚さを有する面内硬磁性層、該面内硬磁性層上に設けられ、該面内硬磁性層よりも小さい飽和磁化を有する磁性層、該磁性層上に設けられた面内軟磁性層、及び垂直磁気記録層を具備し、一様な前記面内硬磁性層上に直接前記面内軟磁性層を形成した場合よりも、前記面内硬磁性層と前記面内軟磁性層とが弱く交換結合していることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  5. 前記磁性層は、その飽和磁化が、前記面内硬磁性の飽和磁化の1/4以下であることを特徴とする請求項4に記載の垂直磁気記録媒体。
  6. 前記磁性層は、その飽和磁化が、60emu/ccである請求項4に記載の垂直磁気記録媒体。
  7. 前記磁性層は、鉄、コバルト、及びニッケルからなる群から選択された少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項4に記載の垂直磁気記録媒体。
  8. 前記磁性層は、コバルト及びルテニウムを主に含む合金である請求項7に記載の垂直磁気記録媒体。
  9. 前記磁性層は、コバルト及びクロムを主に含む合金である請求項に記載の垂直磁気記録媒体。
  10. 前記磁性層は、さらにプラチナ、ホウ素、及びタンタルからなる群から選択される少なくとも1種をさらに含む請求項に記載の垂直磁気記録媒体。
  11. 基板、該基板上に形成され、50nm以下の厚さを有する面内硬磁性層、該面内硬磁性層上に設けられ、コバルトを主に含有する非磁性層、該非磁性層上に設けられた面内軟磁性層、及び該面内軟磁性層上に設けられた垂直磁気記録層を具備し、一様な前記面内硬磁性層上に直接前記面内軟磁性層を形成した場合よりも、前記面内硬磁性層と前記面内軟磁性層とが弱く交換結合していることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  12. 前記非磁性層は、ルテニウムをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の垂直磁気記録媒体。
  13. 前記非磁性層は、クロムをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の垂直磁気記録媒体。
  14. 前記非磁性層は、1ないし5nmの厚さを有することを特徴とする請求項11ないし13のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  15. 基板、該基板上に形成され、50nm以下の厚さを有する面内硬磁性層、該面内硬磁性層上に設けられ、ルテニウムを主に含有し、0.5nmないし0.9nmの厚さを有する非磁性層、該非磁性層上に設けられた面内軟磁性層、及び該面内軟磁性層上に設けられた垂直磁気記録層を具備し、一様な前記面内硬磁性層上に直接前記面内軟磁性層を形成した場合よりも、前記面内硬磁性層と前記面内軟磁性層とが弱く交換結合していることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  16. 基板、該基板上に形成され、50nm以下の厚さを有する面内硬磁性層、該面内硬磁性層上に設けられた0.5nm未満の厚さを有する非磁性層、該非磁性層上に設けられた面内軟磁性層、及び該面内軟磁性層上に設けられた垂直磁気記録層を具備し、一様な前記面内硬磁性層上に直接前記面内軟磁性層を形成した場合よりも、前記面内硬磁性層と前記面内軟磁性層とが弱く交換結合していることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  17. 前記非磁性層は、バナジウム、クロム、銅、モリブデン及びロジウムからなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項16に記載の垂直磁気記録媒体。
  18. 前記非磁性層は、0.3nm以上0.5nm未満の厚さを有することを特徴とする請求項16または17に記載の垂直磁気記録媒体。
  19. 基板、該基板上に形成され、50nm以下の厚さを有する面内硬磁性層、該面内硬磁性層上に設けられたこの面内硬磁性層の酸化層、該酸化層上に設けられた面内軟磁性層、及び該面内軟磁性層上に設けられた垂直磁気記録層を具備し、一様な前記面内硬磁性層上に直接前記面内軟磁性層を形成した場合よりも、前記面内硬磁性層と前記面内軟磁性層とが弱く交換結合していることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  20. 前記面内硬磁性層は、5ないし50nmの厚さを有することを特徴とする請求項1ないし19のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  21. 前記面内磁性層は、20nm以上の厚さを有することを特徴とする請求項1ないし20のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  22. 前記面内磁性層は、20nmないし500nmの厚さを有することを特徴とする請求項21に記載の垂直磁気記録媒体。
  23. 前記面内硬磁性層は、コバルト、クロム、及びプラチナを主成分とする合金であることを特徴とする請求項1ないし22のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  24. 前記面内硬磁性層は、さらにパラジウム、ルテニウム、及びロジウムからなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項23に記載の垂直磁気記録媒体。
  25. 前記面内硬磁性層は、前記面内軟磁性層と同様の方向に着磁されている請求項1ないし21のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  26. 請求項1ないし25のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体と、該垂直磁気記録媒体を支持及び回転駆動する駆動機構と、該垂直磁気記録媒体に対して情報の記録を行うための素子、及び記録された情報の再生を行うための素子を有する磁気ヘッドと、該磁気ヘッドを前記垂直磁気記録媒体に対して移動自在に支持したキャリッジアッセンブリとを具備することを特徴とする磁気記録再生装置。
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