JP4219795B2 - ポリエステル樹脂組成物及び成形品 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物及び成形品 Download PDF

Info

Publication number
JP4219795B2
JP4219795B2 JP2003405093A JP2003405093A JP4219795B2 JP 4219795 B2 JP4219795 B2 JP 4219795B2 JP 2003405093 A JP2003405093 A JP 2003405093A JP 2003405093 A JP2003405093 A JP 2003405093A JP 4219795 B2 JP4219795 B2 JP 4219795B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyester resin
weight
parts
acid
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003405093A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005162910A (ja
Inventor
基範 上田
敏之 田尻
道生 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Engineering Plastics Corp
Original Assignee
Mitsubishi Engineering Plastics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Engineering Plastics Corp filed Critical Mitsubishi Engineering Plastics Corp
Priority to JP2003405093A priority Critical patent/JP4219795B2/ja
Publication of JP2005162910A publication Critical patent/JP2005162910A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4219795B2 publication Critical patent/JP4219795B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、帯電防止性を有し、電気絶縁性に優れたポリエステル樹脂組成物に関するものである。
ポリエステル樹脂は機械的性質、電気的性質、耐熱性などに優れているため、近年、電機機器部品、機械部品等の多くの用途に使用されている。
しかしながら、ポリエステル樹脂は上記の優れた特性を備えている反面、電気抵抗率が高く帯電し易いために、静電気に起因する様々な障害を起こす可能性が有る。例えば、樹脂成形品が静電気帯電すると、表面に埃や塵が付着して外観を損ね商品価値を低下させたり、電撃現象を生じて、その取扱いに支障をきたしたりするなどの欠点を有している。また、電機・電子部品においては、誤操作を引き起こし、機能上重大な問題を引き起こす場合もある。
一般に、製品の表面抵抗を下げることで帯電防止が実施されているが、帯電防止性能を有したポリエステル樹脂を小型コネクターなどの電気電子部品用絶縁材料として使用する場合に、本来必要とされている電気絶縁性に対して不安が生じることがある。
埃や塵の付着防止のためには、10Ω程度の表面抵抗値が求められ、電気製品のハウジングのように電線などの配線と直接接触しないような製品においては、この程度の表面抵抗値であっても電気絶縁性の問題は発生しない。が、コネクターやソケットなどのように配線と直接接触し、その電気絶縁が重要な要素となる部品の場合、10Ω程度の低い表面抵抗値では電気絶縁性に不安が生じる。よって、優れた帯電防止性能と高い電気絶縁性を求められるコネクター等の部品用樹脂組成物としては、例えば80%というような高湿度の環境下でも1010Ω以上、電気絶縁性を十分に考慮すれば1010〜1013Ω程度の表面抵抗値を有することが好ましい。
また、従来の帯電防止剤を配合した組成物では、成型品表面にブリードアウトした帯電防止剤の、濃度のわずかなバラツキによって、表面抵抗が大きく変化し、表面抵抗値に対する信頼感に欠ける点があり、この点も電気電子部品設計者の頭痛の種であった。
従来、ポリエステル樹脂に帯電防止性能を付与する方法としては、帯電防止剤を樹脂に溶融混練りすることによって帯電防止性を付与する方法が種々提案されている。例えば、特許文献1〜4には、ポリブチレンテレフタレートなどの芳香族ポリエステルに、各種有機スルホン酸金属塩とポリアルキレングリコールを含有させることが記載されている。
これらの文献はいずれも、有機スルホン酸金属塩の例としてアルカリ金属塩を多く挙げている。中でもドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸ナトリウム等が好適であると述べられており、わずかな配合量で著しい表面抵抗の低下をもたらしていることが実施例で示されている。しかし、有機スルホン酸のアルカリ金属塩を用いた場合、成型品表面における帯電防止性能の湿度依存性および帯電防止剤濃度依存性が大きく、電気電子部品設計者の悩みを解決することはできなかった。
一方、有機スルホン酸のアルカリ土類金属塩の例としては、特許文献2には下記化合物が挙げられており、また特許文献3にはドデシルスルホン酸カルシウム、ドデシルスルホン酸バリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸マグネシウムなどが挙げられている。

しかし、有機スルホン酸部分が脂肪族スルホン酸である場合には、該化合物のポリエステル樹脂との相溶性が低下するため、表面ブリード性が顕著になり、帯電防止性能の持続性が不十分となる。また、芳香族スルホン酸の場合でも、置換基としてカルボン酸や水酸基などを有する化合物は、ポリエステル樹脂の加水分解反応を促進するという問題があると思われる。
なお、金属Mgは、ポリエステル重合触媒の一部にも使われる、活性が高い金属であるため、Mgを含む化合物は樹脂の安定性を低下させる恐れがある。またBa塩は、水には不溶であり、例えばスルホン酸バリウムはグリースや防錆油として使われるが、帯電防止効果は無い。
このように、ポリエステル樹脂を用いて形成された成型品の、表面抵抗値を適当な値に調整することは困難であった。
特開昭52−47072号公報 特開昭55−58249号公報 特開昭61−258860号公報 特開昭63−308059号公報
本発明の目的は、帯電防止性の、湿度依存性や帯電防止剤濃度依存性が小さい、電気絶縁性に優れたポリエステル樹脂組成物を提供することにある。
本発明は、上記の問題を解決するために鋭意検討されたものであり、有機スルホン酸のアルカリ土類金属塩のうち、特定の化合物が有効であることを見出し、完成させたものである。
すなわち本発明は、
(A)ポリエステル樹脂 100重量部に対して
(B)ポリアルキレングリコール:0.05〜15重量部
(C)下記一般式(1)で表される有機スルホン酸カルシウム:0.01〜5重量部 を含有してなるポリエステル樹脂組成物、およびこれを用いて形成された成型品に存する。
(上記一般式(1)において、Rは、炭素数1〜32の直鎖または分岐の脂肪族炭化水素基を表し、nは1〜3の整数を表す。但し、nが2または3である場合、1分子中に含まれる複数のRは、同一であっても異なっていても良い。Arは炭素数6〜14の芳香族炭化水素基を表す。)
本発明のポリエステル樹脂組成物から成る電気電子部品は、誤操作を引き起こす等の機能上の問題や電撃現象による帯電トラブルを生じにくく、静電気帯電により表面に埃や塵が付着しにくい。その結果、安定した電気絶縁性を有し、かつ外観に優れた成形品が得られることにより商品価値が高まり、また、そのため、電機・電子機器分野、自動車分野、機械分野等多くの分野において幅広く使用する事が出来る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における、(A)ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸又はその誘導体と、ジオールを重合させることにより得られる。
ジカルボン酸又はその誘導体としてはテレフタル酸又はこの低級アルキルエステルが最も好ましく、これを主成分とすることが好ましいが、本発明の性能を損なわない範囲でその他のジカルボン酸成分を併用してもよい。その他のジカルボン酸成分としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ベンゾフェノンジカルボン酸、4,4’−ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸、これらの低級アルキルあるいはグリコールのエステルなどが挙げられる。これらのうち1種又は2種以上を併用しても良い。
(A)ポリエステル樹脂の原料として用いられるジオールとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールが最も好ましく、これを主成分とすることが好ましいが、本発明の性能を損なわない範囲でその他のジオール成分を併用してもよい。その他のジオール成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ジブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール等の脂肪族ジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,1−シクロヘキサンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジメチロール等の脂環式ジオール、キシリレングリコール、4,4'−ジヒドロキシビフェニル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等の芳香族ジオール等の1種又は2種以上を併用しても良い。
本発明の(A)ポリエステル樹脂においては、更に、乳酸、グリコール酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸、アルコキシカルボン酸、ステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ステアリン酸、安息香酸、t−ブチル安息香酸、ベンゾイル安息香酸などの単官能成分、トリカルバリル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、没食子酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール等の三官能以上の多官能成分などを共重合成分として使用することが出来る。
上記ジカルボン酸又はその誘導体とジオールを用いてポリエステルを製造するには、公知の方法が採用される。例えば、テレフタル酸成分と1,4−ブタンジオール成分を用いて、ポリブチレンテレフタレートを製造する場合を例に説明すると、テレフタル酸と1,4−ブタンジオールを直接エステル化反応させる直接重合法と、テレフタル酸ジメチルを主原料として使用するエステル交換法とに大別される。前者は初期のエステル化反応で水が生成し、後者は初期のエステル交換反応でアルコールが生成するという違いがある。原料コスト面からは、直接エステル化反応が有利である。
また、ポリエステルの製造方法は、原料供給またはポリマーの払い出し形態から回分法と連続法に大別される。初期のエステル化反応またはエステル交換反応を連続操作で行って、それに続く重縮合を回分操作で行ったり、逆に、初期のエステル化反応またはエステル交換反応を回分操作で行って、それに続く重縮合を連続操作で行う方法もある。
本発明におけるポリエステル樹脂としては、芳香族ポリエステル樹脂が好ましいが、特に適度の機械強度を有するポリブチレンテレフタレート樹脂が最も好ましい。このポリブチレンテレフタレート樹脂とは、テレフタル酸がモノマーにおける全ジカルボン酸成分の50モル%以上を占め、1,4−ブタンジオールが全ジオールの50モル%以上を占めてなる樹脂を意味する。テレフタル酸は全ジカルボン酸成分の80モル%以上を占めることがより好ましく、95モル%以上占めることがさらに好ましい。1,4−ブタンジオールは全ジオール成分の80モル%以上を占めることがより好ましく、95モル%以上占めることがさらに好ましい。
ポリブチレンテレフタレート樹脂に代表される、本発明の(A)ポリエステル樹脂の極限粘度は、1,1,2,2−テトラクロロエタン/フェノール=1/1(重量比)の混合溶媒を用いて、温度30℃で測定した場合、0.50〜3.0である。極限粘度が0.50〜3.0である樹脂を、2種類以上を併用してもよい。
本発明に用いる(B)ポリアルキレングリコールの具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールおよびこれらのランダムまたはブロック共重合体が挙げられる。これらのポリアルキレングリコールは末端基がグリシジル基、脂肪酸エステル、芳香族エステル、アミドなどになっていてもよく、またビスフェノール化合物(例えばビスフェノールA)残基、ジオール(例えばネオペンチルグリコール)残基などを主鎖中に含有していてもよい。中でもポリエチレングリコールが好ましい。
本発明における(B)ポリアルキレングリコールの分子量は、好ましくは2,000以上であり、また通常20000程度以下である。本発明の組成物における(B)ポリアルキレングリコールの含有量は、(A)ポリエステル樹脂100重量部に対して0.05以上、好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは0.2重量部以上であり、また通常15重量部以下、好ましくは10重量部以下、より好ましくは5重量部以下である。含有量が0.05重量部未満では帯電防止効果の向上が十分得られず、15重量部を超えた場合にはポリエステル樹脂の機械的性質を損なう傾向があり好ましくない。
本発明における有機スルホン酸は、下記一般式(1)で示される。




(上記一般式(1)において、Rは、炭素数1〜32の直鎖または分岐の脂肪族炭化水素基を表し、nは1〜3の整数を表す。但し、nが2または3である場合、1分子中に含まれる複数のRは、同一であっても異なっていても良い。Arは炭素数6〜14の芳香族炭化水素基を表す。)
上記一般式(1)におけるRは、炭素数1〜32の直鎖または分岐の脂肪族炭化水素基であり、好ましくは炭素数6〜22である。Arは炭素数6〜14の芳香族炭化水素基であり、好ましくはフェニル基またはナフチル基である。nはRの数を表す1〜3の整数であるが、好ましくは1または2、より好ましくは1である。
一般式(1)で示される有機スルホン酸カルシウムの具体例としては、例えばデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、ステアリルベンゼンスルホン酸カルシウム、オクチルベンゼンスルホン酸カルシウム等のアルキルベンゼンスルホン酸カルシウム塩、またオクチルナフタレンスルホン酸カルシウム、ドデシルナフタレンスルホン酸カルシウム等のアルキルナフタレンスルホン酸カルシウム塩などが挙げられる。
本発明の(C)有機スルホン酸カルシウムの中でも、特に好ましくはドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムである。
本発明において、(C)有機スルホン酸カルシウムは、1種又は2種以上混合して用いても良い。本発明のポリエステル樹脂組成物における(C)有機スルホン酸カルシウムの含有量は、(A)ポリエステル樹脂100重量部に対して0.01重量部以上、好ましくは0.03重量部以上、より好ましくは0.05重量部以上であり、また通常5重量部以下、好ましくは4.5重量部以下、より好ましくは4.0重量部以下である。0.01重量部未満であると帯電防止効果が不十分であり、5重量部を越えるとポリエステル樹脂組成物の機械的性質が大幅に低下する。帯電防止性と機械的性質のバランスの点より、上記範囲であることが好ましい。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、所望により、さらに(D)ハロゲン系難燃剤を含有していても良い。(D)成分として用いることができるハロゲン系難燃剤は、分子中にハロゲン原子を有するものであり、通常使用されている公知のハロゲン系難燃剤から選択して使用することができる。特に、臭素含有率が20重量%以上のものが好ましく、高分子化合物であっても低分子化合物であっても良い。
(D)ハロゲン系難燃剤の好ましい具体例としては、例えば、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂、臭素化フェノキシ樹脂、臭素化ポリフェニレンエーテル樹脂、臭素化ポリスチレン樹脂、臭素化ビスフェノールA、ペンタブロモベンジルポリアクリレート、ブロム化イミド等が挙げられる。
本発明のポリエステル樹脂組成物における(D)ハロゲン系難燃剤の含有量は、(A)ポリエステル樹脂100重量部に対して、通常5重量部以上、好ましくは7重量部以上、より好ましくは8重量部以上であり、また通常40重量部以下、好ましくは35重量部以下、より好ましくは25重量部以下である。(D)ハロゲン系難燃剤が5重量部未満では、十分な難燃性が得られないおそれがあり、40重量部を越えると物性、特に機械強度が低下しやすい。(D)ハロゲン系難燃剤の配合量は、難燃性と物性とのバランスの点から、上記範囲が好ましい。
本発明のポリエステル樹脂組成物においては、難燃助剤としてのアンチモン化合物等を併用してもよい。アンチモン化合物としては三酸化アンチモン(Sb)、五酸化アンチモン(Sb)、アンチモン酸ナトリウム等が挙げられる。
アンチモン化合物の含有量は、(A)ポリエステル樹脂100重量部に対して、通常2重量部以上、好ましくは3重量部以上であり、また通常40重量部以下、好ましくは30重量部以下、より好ましくは20重量部以下である。アンチモン化合物が2重量部未満では、十分な難燃性が得られないおそれがあり、40重量部を越えると物性が低下しやすい。アンチモン化合物の配合量は、難燃性と物性とのバランスの点から、上記範囲であることが好ましい。
本発明のポリエステル樹脂組成物において、剛性または寸法安定性が必要とされる場合には、(E)無機充填材を配合してもよい。本発明において使用される(E)無機充填材としては繊維状、板状、粒状物およびこれらの混合物が挙げられる。具体的にはガラス繊維、炭素繊維、鉱物繊維、金属繊維、セラミックスウイスカー、ワラストナイト等の繊維状物;ガラスフレーク、マイカ、タルクなどの板状物;シリカ、アルミナ、ガラスビーズ、カーボンブラック、炭酸カルシュウム等の粒状物など周知のものが挙げられる。これらの選定の基準は製品の必要とされる特性によるが、機械的強度や剛性については繊維状物、特にガラス繊維が選定され、成形品の異方性およびソリの低減が重要な際は板状物、特にマイカが選ばれる。また、粒状物は成型時の流動性も加味された全体的なバランスのもとで最適なものが選ばれる。
上記無機充填材の含有量は、(A)ポリエステル樹脂100重量部に対して、通常3重量部以上、好ましくは5重量部以上であり、また通常100重量部以下、好ましくは80重量部以下である。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、上記成分(A)(B)(C)(D)(E)以外に、必要応じて、組成物の特性を阻害しない範囲で、周知の種々の添加剤や樹脂、染料、顔料などを含有していてもよい。
添加剤の例としては、例えばパラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ステアリン酸及びその塩またはエステル、シリコンオイル等の離型剤;ヒンダードフェノール系、亜燐酸エステル系、硫黄含有エステル化合物系等の熱安定剤;結晶化促進剤;紫外線吸収剤あるいは耐候性付与剤;染料;顔料;発泡剤等が挙げられる。
また、含有しうる樹脂に関しては、本発明の樹脂組成物の性能を損なわない限り特に制限はなく、例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ナイロンMXD6等のポリアミド樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリフェニレンエーテル樹脂;ポリアセタール樹脂;ポリフェニレンサルファイド樹脂;ポリスチレン、ABS、AS、MS等のスチレン系樹脂;アクリル系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンープロピレン共重合体等のオレフィン系樹脂;ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂などの熱可塑性樹脂、
フェノール樹脂;メラミン樹脂;シリコーン樹脂;エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、
ナイロン6、ナイロン66,ナイロン46,ナイロン610,ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12等の脂肪族ポリアミドにより構成されたハードセグメントと、ポリエーテル系(例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイド等のポリオキシアルキレングリコールなど)やポリエステル系(例えば、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンサクシネートなど)により構成されたソフトセグメントを有する、熱可塑性ポリアミドエラストマー;ハードセグメントがポリエチレン、ポリプロピレン等のα−オレフィン重合体で構成され、ソフトセグメントがEPDM、EPR等のオレフィン系ゴム又はブチルゴム、NBR、水添SBR等のジエン系ゴムで構成されている、熱可塑性ポリオレフィンエラストマー;SBS(スチレン/ブタジエン/スチレンブロックコポリマー)、SIS(スチレン/イソプレン/スチレンブロックコポリマー)、SEBS(スチレン/エチレン/ブチレン/スチレンブロックコポリマー:SBSの水添物)、SEPS(スチレン/エチレン/プロピレン/スチレンブロックコポリマー:SISの水添物)等の熱可塑性ポリスチレンエラストマー、などのエラストマー、
等が挙げられる。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、前記の各成分(A)(B)(C)(D)(E)、並びに必要に応じて用いられる各種添加成分を配合し、混練りすることによって得ることができる。
配合は通常用いられる方法、例えば、リボンブレンダー、ヘンセルミキサー、ドラムブレンダー等で行われる。溶融混練りには各種押出機、ブラベンダープラストグラフ、ラボプラストミル、ニーダー、バンバリーミキサー等が使われる。溶融混練りに際しての加熱温度は、通常230〜290℃である。混練り時の分解を抑制する為、前述した熱安定剤を用いるのが好ましい。各成分は、付加的成分を含め、混練機に一括して供給することが出来、または、順次供給することも出来る。
また、付加的成分を含め、各成分から選ばれた2種以上の成分を予め混合しておくことも出来る。ガラス繊維などの繊維状無機充填材は、押出機の途中から樹脂が溶融した後に添加することにより、破砕を避け、高い特性を発揮させることが出来る。
本発明の樹脂組成物は、既知の種々の成形方法、例えば、射出成形、中空成形、押出成形、圧縮成形、カレンダー成形、回転成形等により、電機・電子機器分野、自動車分野、機械分野、医療分野等の成形品が得られる。本発明のポリエステル樹脂組成物は、その流動性の良さから、射出成形に供した場合にもっとも有効である。射出成形に当たっては、樹脂温度を240〜280℃にコントロールすることが好ましい。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例中の「部」は「重量部」を示す。
実施例及び比較例の樹脂組成物について、住友重機械(株)製射出成型機(型式SH-100)を使用して、シリンダ温度250℃、金型温度80℃の条件で、直径10cm、厚さ2mmの鏡面板を連続20枚成形、下記の試験方法により性能評価を行った。結果を表―1および表−2に示す。
[実施例及び比較例で用いた原料]
*ポリエステル樹脂
(A−1)ポリブチレンテレフタレート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、ノバデュラン 5020、[η]=1.20)
(A−2)ポリブチレンテレフタレート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、ノバデュラン 5008、[η]=0.85)
*ポリアルキレングリコール
(B)ポリエチレングリコール(三洋化成工業株式会社製、PEG6000P 分子量=6000)
*スルホン酸金属塩
(C−1)ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム(テイカ(株)製 BC2070M)
(C−2)ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(テイカ(株)製 BN2070M)
(C−3)ドデシルスルホン酸ナトリウム(日鉱石油化学工業(株)製 アトレASー1030c)
C−1およびC−2には、溶剤としてメタノールが30%含まれる。メタノールは配合、溶融混練で揮発するため、実施例および比較例における添加量は、メタノールを含まない値を記載した。
*ハロゲン系難燃剤
(D)臭素化エポキシ(坂本薬品工業(株)製 T5000)
*無機充填材
(E)ガラス繊維(日本電気硝子(株)製 T187)
*任意成分
熱安定剤(日本チバガイギー(株)製 商品名「Irganox1010」)
[性能評価法]
帯電防止性評価は、ウルトラ・ハイ・レジスタンス・メータ(アドバンテスト社製)を使用し、JIS K6911法に準拠して、試験片(直径10cm、厚さ2mmの板)の表面固有抵抗値の測定により行った。連続成形により得た20枚の試験片を温度23℃、湿度50%および80%の条件に1日放置して状態調整後、表面固有抵抗値を測定した。20枚の成形片による20個の測定値の平均値および最高値と最低値の比を求めた。
湿度50%および80%の抵抗値の平均値の変化が大きいほうが、表面抵抗値の湿度依存性が大きいことを示し、また最高値/最低値が大きいものが、成型品の表面状態のわずかな違いによって、抵抗値が大きく変化することを示している。
なお、表面抵抗値を表において次のように簡略表記する。例えば8×1012を8E12と記す。
[実施例1、比較例1〜4]

比較例1および2から、従来一般的に使用されているドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムおよびドデシルスルホン酸ナトリウムを配合した組成物は湿度依存性が大きく、また連続成型した試験片でさえ、表面抵抗値の最大値と最小値の間に10倍ものバラツキがあった。それに比べてドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムは湿度依存性が小さく、成型品間でのバラツキも小さかった。

ガラス繊維、難燃剤が配合された組成物においても、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムの湿度依存性、成型品間の表面抵抗値のバラツキが小さいことがわかる。
本発明のポリエステル樹脂組成物から成る成形品は、表面抵抗値の湿度依存性が少なく、また成型品間での抵抗値のバラツキが小さいので、電気電子部品の設計者が容易にまた信頼して設計が可能であり、誤操作を引き起こす等の機能上の問題や電撃現象による帯電トラブルを生じにくく、そのため、電機・電子機器分野、自動車分野、機械分野等多くの分野において幅広く使用する事が出来る。

Claims (6)

  1. (A)ポリエステル樹脂 100重量部に対して
    (B)ポリアルキレングリコール:0.05〜15重量部
    (C)下記一般式(1)で表される有機スルホン酸カルシウム:0.01〜5重量部 を含有してなるポリエステル樹脂組成物。
    (上記一般式(1)において、Rは、炭素数1〜32の直鎖または分岐の脂肪族炭化水素基を表し、nは1〜3の整数を表す。但し、nが2または3である場合、1分子中に含まれる複数のRは、同一であっても異なっていても良い。Arは炭素数6〜14の芳香族炭化水素基を表す。)
  2. さらに(D)ハロゲン系難燃剤を、(A)ポリエステル樹脂100重量部に対して5〜40重量部含有する、請求項1に記載のポリエステル樹脂組成物
  3. さらに(E)無機充填材を、(A)ポリエステル樹脂100重量部に対して3〜100重量部含有する、請求項1または2に記載のポリエステル樹脂組成物
  4. (A)ポリエステル樹脂がポリブチレンテレフタレートである、請求項1ないし3のいずれか一項に記載のポリエステル樹脂組成物。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載のポリエステル樹脂組成物を用いて形成された成品。
  6. 射出成形により形成された、請求項5に記載の成形品。
JP2003405093A 2003-12-03 2003-12-03 ポリエステル樹脂組成物及び成形品 Expired - Fee Related JP4219795B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003405093A JP4219795B2 (ja) 2003-12-03 2003-12-03 ポリエステル樹脂組成物及び成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003405093A JP4219795B2 (ja) 2003-12-03 2003-12-03 ポリエステル樹脂組成物及び成形品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005162910A JP2005162910A (ja) 2005-06-23
JP4219795B2 true JP4219795B2 (ja) 2009-02-04

Family

ID=34727894

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003405093A Expired - Fee Related JP4219795B2 (ja) 2003-12-03 2003-12-03 ポリエステル樹脂組成物及び成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4219795B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6999151B2 (ja) * 2017-05-12 2022-01-18 竹本油脂株式会社 熱可塑性ポリエステル樹脂用帯電防止剤、熱可塑性ポリエステル樹脂マスターバッチ、熱可塑性ポリエステル樹脂成形体及びその製造方法
JP7114126B1 (ja) 2021-09-16 2022-08-08 竹本油脂株式会社 ポリエステル系樹脂フィルム用改質剤、ポリエステル系樹脂組成物、ポリエステル系樹脂フィルム、及び積層フィルム

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61246246A (ja) * 1985-04-24 1986-11-01 Teijin Ltd 制電熱可塑性樹脂組成物
JPH03231961A (ja) * 1990-02-07 1991-10-15 Toray Ind Inc ポリエステル組成物
JPH07331047A (ja) * 1994-06-15 1995-12-19 Teijin Ltd ポリエステルシート及びそれよりなる熱成形品
JP2003129341A (ja) * 2001-10-19 2003-05-08 Teijin Ltd 難燃性ポリエステルおよびそれからなる繊維
JP2004099864A (ja) * 2002-07-15 2004-04-02 Toyo Ink Mfg Co Ltd 電荷制御用熱可塑性微生物崩壊樹脂組成物および成形物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005162910A (ja) 2005-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101945946B (zh) 阻燃性树脂组合物及被覆电线
EP1778787B1 (en) Anti-static flame retardant resin composition and methods for manufacture thereof
JP4692108B2 (ja) 絶縁材料部品
JP5046476B2 (ja) 絶縁材料部品
JP4438471B2 (ja) ポリエステル系樹脂組成物
EP1614716B1 (en) Insulating parts
JP2006219626A (ja) ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物、およびこれを成形してなる成形品
KR100846861B1 (ko) 폴리에스테르 수지 조성물
JP2007145967A (ja) 繊維強化難燃ポリエステル樹脂組成物およびこれを成形してなる樹脂成形品
JP2006056997A (ja) ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及び成形品
JP4219795B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物及び成形品
JP4661158B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物
JP6806596B2 (ja) 樹脂ベルト材料用熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物および樹脂ベルト成形体
JP2005240003A (ja) 熱可塑性ポリエステル樹脂組成物及びインサート成形品
JP2006016559A (ja) ガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物および成形品
JP2008115209A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0940855A (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JPH06172626A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP7448740B2 (ja) 樹脂組成物および成形品
JP2006219611A (ja) ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及びこれから得られる成形品
JP2021024879A (ja) 難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物
KR20180067291A (ko) 고분자 수지 조성물 및 그 성형품
JP2017125187A (ja) 樹脂組成物およびそれからなる成形体
JP2001089750A (ja) 帯電防止剤および透明性帯電防止性樹脂組成物
JPH09137036A (ja) 熱可塑性樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051226

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20051226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20051227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080826

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080912

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081111

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081112

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131121

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees