JP4217253B2 - ハイブリッド車両 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン(内燃機関)のエンジン駆動力とモータ(電動機)のモータ駆動力を組み合わせて走行するハイブリッド車両に関し、特に、エンジン駆動力を駆動輪に伝達する第1の伝達経路とモータ駆動力を駆動輪に伝達する第2の伝達経路とを備えたハイブリッド車両に関する。
従来からエンジンとモータのそれぞれの駆動力特性を利用して、車両のある一定速度(車速V)未満の車速範囲ではモータ駆動力を駆動輪に伝達する第2の伝達経路によって走行し、車速V以上の車速範囲では前記第2の伝達経路とエンジン駆動力を駆動輪に伝達する第1の伝達経路とを併用して走行し、最高速度Vmaxの近傍では主にエンジンによる第1の伝達経路を用いて走行するハイブリッド車両が知られている。このハイブリッド車両では、エンジンの駆動力特性が最高速度Vmaxをカバーできる特性となるように前記第1の伝達経路のギア比を決めて、第2の伝達経路および第1の伝達経路に可変のギア比を有する変速機を設けること無く簡単化し、最高速度Vmax付近ではエンジン駆動力を第1の伝達経路で駆動輪に伝達して走行することとしている(特許文献1参照)。
特許第2942533号公報(段落番号0015〜0028、および図1、図2参照)
しかしながら、前記特許文献1に開示されたハイブリッド車両の構成では、低負荷の定常走行(クルージング)時には、エンジンで発電してモータにより駆動輪を駆動するシリーズ運転モードで走行するか、または、最高速度Vmaxをエンジンの駆動力で達成するために設定された比較的に減速比の大きい(ロウレシオのギア比の)伝動装置を含む第1の伝達経路を用いてエンジン駆動力で走行することになる。
ところが、シリーズ運転モードでは駆動力の伝達効率が比較的低くなるために車両の燃費効率が低下するおそれがある。また、ロウレシオのギア比の伝動装置を含む第1の伝達経路でエンジン駆動のみで走行する場合は、最高速度Vmaxを達成できるエンジンの駆動力特性を実現するために設定したロウレシオのギア比で走行することになり、定常走行の車速に応じてエンジンの回転速度が大きく変化し、燃費効率の高いエンジン回転速度領域を選択して定常走行することができないために燃費効率が低下する。
特に、大排気量エンジンを搭載したハイブリッド車両におけるエンジン駆動とモータ駆動との組み合わせにおいては、大排気量エンジンであるため余裕駆動力が大きく、前記のようなロウレシオのギア比の設定の伝動装置を含む第1の伝達経路では燃費効率が著しく低下するおそれがある。また、そのような大排気量エンジンとの組み合わせの場合に、大排気量の多気筒エンジンに気筒休止などの出力特性可変機構を組み合せて、燃費効率の向上を図ろうとしても、前記のようなロウレシオのギア比の設定では、燃費効率を向上させるために行われる気筒可変の出力特性可変機構のメリットが十分引き出せない。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、車両の燃費効率をさらに向上させることができるハイブリッド車両を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明のハイブリッド車両は、エンジンのエンジン駆動力を駆動輪へ伝達する第1の伝達経路と、エンジン駆動力により発電機を駆動してその電力にて駆動されるモータのモータ駆動力を駆動輪へ伝達する第2の伝達経路とを備え、これを少なくとも車速にもとづいて択一的に選択または併用して走行するハイブリッド車両であって、第1の伝達経路の減速比である第1の減速比は、エンジン駆動力のみにより車両が達成可能な最高速度を得る場合に設定される減速比よりも小さい値に固定設定され、第1の減速比の設定は、エンジン駆動力のみでは最高速度を得ることはできない構成としつつ、第1の伝達経路のみで定常走行可能な設定とする一方で、最高速度を、減速比を固定した第2の伝達経路を用いたシリーズ運転により達成可能な構成としたことを特徴とする。
エンジン駆動力のみでは最高速度が出せない程度に第1の伝達経路の減速比を設定しているので、最高速度より低い通常の車速での定常走行時において、エンジンの燃焼効率が良いエンジン回転速度近傍で走行できる。もちろん、最高速度を出すときは、エンジンにより発電して、その電力でモータ駆動するシリーズ運転、または、エンジン駆動とモータ駆動とによるパラレル運転を行えば良い。
請求項2に係る発明のハイブリッド車両は、エンジンのエンジン駆動力を駆動輪へ伝達する第1の伝達経路と、エンジン駆動力により発電機を駆動してその電力にて駆動されるモータのモータ駆動力を駆動輪へ伝達する第2の伝達経路とを備え、これを少なくとも車速にもとづいて択一的に選択または併用して走行するハイブリッド車両であって、第1の伝達経路の減速比である第1の減速比は、エンジン駆動力のみにより車両が達成可能な最高速度を得る場合に設定される減速比よりも小さい値に設定され、第1の減速比の設定は、エンジン駆動力のみでは最高速度を得ることはできない構成としつつ、第1の伝達経路のみで定常走行可能な設定とする一方で、最高速度を、減速比を固定した第2の伝達経路を用いたシリーズ運転により達成可能な構成とし、エンジンは出力特性を可変させる出力特性可変機構を有し、第1の伝達経路には、第1の減速比より小さな減速比であり、出力特性可変機構により低出力化された場合における第1の減速比によるエンジンの低出力化された状態時の最大出力時に達成可能な駆動力よりも小さい駆動力とする第2の減速比を設定可能な変速ギアを有することを特徴とする。
請求項3に係る発明のハイブリッド車両は、さらに、出力特性可変機構は、エンジンの運転中に一部の気筒を休止させる気筒休止運転をさせることを特徴とする。
請求項4に係る発明のハイブリッド車両は、さらに、出力特性可変機構は、バルブの開閉制御、点火時期のタイミング制御、および燃料噴射制御のうちの少なくとも1つの制御を行うことを特徴とする。
請求項5に係る発明のハイブリッド車両は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発明において、さらに、車両が最高速度を達成するときは、モータ駆動力のみを第2の伝達経路により駆動輪へ伝達する前記シリーズ運転、または、モータ駆動力を第2の伝達経路により駆動輪へ伝達するとともにエンジン駆動力を第1の伝達経路により駆動輪へ伝達するパラレル運転とすることを特徴とする。
請求項6に係る発明のハイブリッド車両は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発明において、さらに、第1の伝達経路および第2の伝達経路は、エンジン駆動力とモータ駆動力の少なくとも一方の駆動力を駆動輪へ伝達させる共通の出力ギアを備え、車両の停止状態を含まない第1の車速以上から車両が達成可能な最高速度までを含む第1の車速範囲では、少なくともモータ駆動力を第2の伝達経路により駆動輪へ伝達させるシリーズ運転を行い、第1の車速より低い第2の車速から第1の車速未満までの第2の車速範囲では、定常走行時にはエンジン駆動力を第1の伝達経路により駆動輪へ伝達させることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、燃費効率の良い走行状態を実現できるハイブリッド車両を得ることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、エンジンの出力特性可変機構を有し、第1の伝達経路には、前記第1の減速比より小さな第2の減速比とすることのできる変速ギアを設け、第2の減速比で走行の場合には、前記出力特性可変機構により低出力化された場合における最大出力時に前記第1の減速比により達成可能な車速より低い車速までしか定常走行できないので、例えば、中速で定常走行するときに出力特性可変機構により気筒休止運転を行なう場合も、第2の減速比に設定するとエンジン回転速度を燃費効率の良い状態に維持でき、気筒休止運転による燃費効率のメリットが引き出せる。
また、前記請求項2の発明において、出力特性可変機構は、気筒休止運転制御のほかに、バルブの開閉制御、点火時期のタイミング制御、および燃料噴射制御などを組み合わせることができ、より燃費効率の良いハイブリッド車両とすることができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、本ハイブリッド車両は、エンジン駆動をモータ駆動がアシストすることで、または、エンジンで発電してその電力でモータ駆動することにより容易に最高速度で走行をすることができる。
請求項6に記載の発明によれば、第1の伝達経路の減速比である第1の減速比は、エンジン駆動力のみにより車両が達成可能な最高速度を得る場合に設定される減速比よりも小さい値の設定であり、第1の減速比の設定は、エンジン駆動力のみでは最高速度を得ることはできない構成としつつ、第1の伝達経路のみで定常走行可能な設定する一方で、最高速度を、減速比を固定した第2の伝達経路を用いたシリーズ運転により達成可能な構成としているので、例えば、エンジン駆動力だけで実現できる最高の車速からハイブリッド車両の最高速度までの第1の車速範囲では、エンジン駆動力をモータ駆動力によりアシストする運転、または、エンジン駆動で発電してその電力でモータ駆動の走行ができ、最高速度を含まない高速・中速の第2の車速範囲では、定常走行するときエンジン駆動力のみとしているので、第1の減速比によりエンジンの回転速度が燃費効率の良い運転点近傍になるので、前記特許文献1に記載の従来のハイブリッド車両より燃費を向上できる。
《第1の実施の形態》
以下、図1および図2を参照しながら、本発明の第1の実施の形態に係るハイブリッド車両について説明する。
図1は本実施の形態のハイブリッド車両全体の概略模式図であり、固定ギアによるモータおよびエンジンの駆動力の伝達経路を示す。図2は本実施の形態のハイブリッド車両における駆動力特性図である。図2において横軸は車速を示し、縦軸は駆動力または走行抵抗を示す。
本実施の形態のハイブリッド車両50Aは、エンジン1の駆動力を駆動輪6に伝達して車両を走行させる第1の伝達経路と、モータ8の駆動力を駆動輪6に伝達して車両を走行させる第2の伝達経路とを備え、これらの第1の伝達経路と第2の伝達経路を択一的に選択または併用して走行するように構成されたものである。
次に、第1の伝達経路を説明する。図1に示すように多気筒、例えば、6気筒からなるエンジン1の出力シャフト2は、フライホイル3を介してセルモータを兼ねる発電機4に直結され、さらに、エンジン1の駆動力を駆動輪6に伝達するためのクラッチ5Aに接続されている。
第1の伝達経路は、出力シャフト2、クラッチ5A、このクラッチ5Aによって出力シャフト2と接続または切離しされるメインギア11、このメインギア11に噛み合う出力ギア12、この出力ギア12と同軸に駆動されるピニオンギア13、このピニオンギア13に噛み合うファイナルギア14、およびこのファイナルギア14から入力され駆動輪6を駆動するディファレンシャルギア7から構成されている。この第1の伝達経路によりエンジン1の駆動力が駆動輪6へ伝達される。
なお、この第1の伝達経路はメインギア11と出力ギア12のギア比、およびピニオンギア13とファイナルギア14のギア比の積で決まる固定の第1の減速比を有しており、可変のギア比を有する伝動装置を有していない。メインギア11、出力ギア12、ピニオンギア13、ファイナルギア14は、エンジン1による駆動輪6の駆動に対する減速機9Aを構成している。
ここで、減速機9Aの第1の減速比は、以下の様に設定されている。本ハイブリッド車両50Aの定常走行時におけるエンジン1のほぼ最大出力時の駆動力特性は図2の特性曲線aに示すように、前記第1の減速比による車速に対するエンジン回転速度とトルクの関係から、最高速度Vmax近傍において、走行抵抗特性曲線bよりも駆動力が下回り、車速Vまでしか出せない駆動力のレベルに設定されている。つまり、エンジン1の駆動力だけでは最高速度Vmaxが出せないように減速機9Aのギア比が設定されている。
なお、図2の走行抵抗特性曲線bは、駆動輪6の転がり抵抗と、空気抵抗など車速に応じて増加する抵抗を加算したものである。
次に、第2の伝達経路を説明する。図1に示すように発電機4またはバッテリ20からインバータ21を介して電力を供給されて駆動されるモータ8は、そのモータ軸8aに直結した入力ギア8bがメインギア11と噛み合っている。
第2の伝達経路は、入力ギア8b、メインギア11、このメインギア11に噛み合う出力ギア12、この出力ギア12と同軸に駆動されるピニオンギア13、このピニオンギア13に噛み合うファイナルギア14、およびこのファイナルギア14から入力され駆動輪6を駆動するディファレンシャルギア7から構成されている。この第2の伝達経路によりモータ8の駆動力が駆動輪6へ伝達される。
なお、この第2の伝達経路は入力ギア8bとメインギア11のギア比、メインギア11と出力ギア12のギア比、およびピニオンギア13とファイナルギア14のギア比の積で決まる固定の減速比であり、可変のギア比を有する伝動装置を有していない。
モータ8の最大出力特性を図2の最大出力特性曲線cに示す。最大出力特性曲線cは、ハイブリッド車両50Aのスタート時から所定の低車速までは最大駆動力となり、その後は、車速が上昇するに従って、つまり、モータ8の回転速度が上昇するに従って、駆動力は急激に減少して行く。しかし、ハイブリッド車両50Aの最高速度Vmax近傍においては、モータ8の最大出力特性は走行抵抗特性曲線bよりも上回っており、モータ8のみで最高速度Vmaxまで駆動可能なようにモータ8の駆動力特性は設定されている。
図1に示すように本ハイブリッド車両50Aの運転状態の制御のために、ハイブリッド用ECU(ECU:Electric Control Unit)23Aが設けられている。ハイブリッド用ECU23Aには、イグニッション・スイッチ35からのイグニッション・スイッチ信号、図示しないシフトレバーに設けられたシフトレバー・ポジションセンサ36からのシフトポジション信号、図示しないアクセルペダルに設けられたアクセルペダル・ポジションセンサ37からのアクセルペダル踏み込み量信号、図示しないブレーキペダルに設けられたブレーキペダル・ポジションセンサ38からのブレーキペダル踏み込み量信号、車輪に設けられた車速センサ39からの車速信号が入力される。
また、バッテリ20には、出力電圧、出力電流、バッテリ温度を検知する図示しない各種センサが設けられており、その各種センサ信号がハイブリッド用ECU23Aに入力される。
ハイブリッド用ECU23Aは、車速信号にもとづきアクセルペダル踏み込み量およびブレーキペダル踏み込み量に反応して、クラッチ5Aを接続または切離し状態にするアクチュエータ33Aを制御する。
また、ハイブリッド用ECU23Aは、セルモータ兼用の発電機4および発電可能なモータ8を、インバータ21を介して制御し、出力特性可変機構31などを制御するエンジンECU25を介してエンジン1の運転を制御する。
なお、ハイブリッド用ECU23AとエンジンECU25とは通信回線で結ばれており、エンジンECU25にはハイブリッド用ECU23Aからの制御信号のほかに、シフトポジション信号、アクセルペダル踏み込み量信号、ブレーキペダル踏み込み量信号、車速信号などが入力される。逆に、エンジンECU25は、エンジン1の回転速度などを検出し、通信回線でハイブリッド用ECU23Aに出力する。
出力特性可変機構31は、例えば、エンジン1のシリンダ1aに設けられた図示しないバルブのリフト量、開閉タイミングを可変制御する機構、一部のシリンダ1aのバルブを駆動しないようにして気筒休止させる可変シリンダ制御(気筒休止運転)をする機構、点火時期のタイミング制御をする電子回路、燃料噴射制御をする機構および電子回路を含んで構成されている。
図2の特性曲線dは、出力特性可変機構31の動作により6気筒のエンジン1の片側のバンクの3気筒を休止して、残りの3気筒だけ運転している気筒休止運転の場合のエンジン1のほぼ最大出力状態の駆動力特性を示している。このような気筒休止運転状態により低出力化されたエンジン駆動力のみでは、前記第1の減速比では車速Vまでしか出ない。
(伝達経路の切替制御)
以上の構成において、ハイブリッド用ECU23Aは、以下のように車速に応じて第1の伝達経路と第2の伝達経路とを切り替えてハイブリッド車両50Aを走行させる。
図2に示す車速0から車速V(第2の車速)未満までのスタート時を含む低車速範囲、登坂走行時などにおいては、アクチュエータ33Aを制御して、クラッチ5Aにエンジン1側の出力シャフト2とメインギア11との間を切離させ、インバータ21を制御してモータ8により第2の伝達経路を経て駆動輪6を駆動させる。このとき、モータ8は、バッテリ20からの電力により駆動される。もし、バッテリ20の充電状態が少ないときは、ハイブリッド用ECU23Aは、インバータ21とエンジンECU25を制御し、発電機4をセルモータとして機能させてエンジン1を起動する。そして、インバータ21を制御し、エンジン1により発電機4に発電させ、その電力によりモータ8が駆動される(シリーズ運転モード)。
モータ8の最大出力特性は、図2の最大出力特性曲線cで示す通りであり、走行抵抗特性曲線bを上回る駆動力を有しており、モータ8の駆動力によりハイブリッド車両50Aは前記の低車速範囲で走行可能である。
車速Vから車速V(第1の車速)未満までの中・高車速範囲(第2の車速範囲)の定常走行時には、ハイブリッド用ECU23Aは、アクチュエータ33Aを制御してクラッチ5Aにエンジン1側の出力シャフト2と接続させ、インバータ21にはモータ8の駆動を原則的にさせないので、エンジン1の駆動力のみが第1の伝達経路によって駆動輪6に伝達される。このときの駆動輪6の駆動力は図2に示す特性曲線aまたは特性曲線dに従う。なお、気筒休止運転の場合は、走行抵抗特性曲線bを上回る駆動力の範囲である車速Vまでしか出せないので、エンジンECU25は、車速とシフトポジション信号、アクセルペダル踏み込み量信号に応じて、最も燃費の良いように出力特性可変機構31を制御し、6気筒運転と3気筒運転を使い分け、切り替える。
なお、モータ8はこのとき、連れ回り回転(空転)している。
車速VからV未満までの中・高車速での走行時における加速のときは、ハイブリッド用ECU23Aは、インバータ21を制御してモータ8にエンジン駆動のアシストをさせ、逆に減速の時は、ハイブリッド用ECU23Aは、インバータ21を制御してモータ8に回生発電をさせる。
次に、車速が高車速のV(第1の車速)から最高速度Vmaxまでの最高車速範囲(第1の車速範囲)では、ハイブリッド用ECU23Aは、アクチュエータ33Aを制御してクラッチ5Aにエンジン1側の出力シャフト2と接続させたままの状態とし、エンジン1の駆動力が第1の伝達経路によって駆動輪6へ伝達されると共に、インバータ21を制御してモータ8を回転させ、その駆動力が第2の伝達経路によって駆動輪6へ伝達される。つまり、エンジン1による駆動をモータ8によりアシスト駆動するパラレル運転モードとなる。このとき、ハイブリッド用ECU23Aは、バッテリ20の充電状態が少ないときは、インバータ21を制御して発電機4で発電させ、その電力でモータ8を駆動する。
(第1の実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、ハイブリッド車両50Aは、車速0から所定の車速V未満までの低車速範囲においては、駆動力の高いモータ8から最大出力特性曲線cの駆動力を得ることができ、この低車速範囲ではモータ8の大きな駆動力により容易に走行可能である。従って、坂道走行など駆動力が必要とされる走行の場合にも用いることができる。そして、車速が上昇して車速V(第2の車速)からV(第1の車速)未満までの間の中・高車速範囲(第2の車速範囲)の定常走行時には、特性曲線aまたは特性曲線dに示すようにエンジン1の駆動力特性が走行抵抗特性曲線bを上回っているので、エンジン1のみで走行可能である。
図2に示すように本実施の形態における特性曲線aは、特許文献1に記載の従来のエンジン駆動力のみでハイブリッド車両50Aの最高速度Vmaxを達成できるように、第1の伝達経路の減速比を設定した場合のエンジン1の駆動力の特性曲線fよりも駆動力が小さくなり、同じ走行抵抗に対してエンジンをより低回転高負荷で運転するので、特許文献1に記載の従来のハイブリッド車両よりも燃費が向上する。さらに、駆動力が必要のない平地走行などの場合は、特性曲線dに示すような気筒休止運転の場合の駆動特性でも走行可能であり、より燃費の良い定常走行ができる。
特に、エンジン1として大排気量エンジンを搭載したハイブリッド車両50Aにおけるエンジン駆動とモータ駆動との組み合わせにおいては、定常走行時に大排気量エンジンであるため余裕駆動力が大きいが、減速機9Aのギア比が前記従来のハイブリッド車両よりハイレシオのギア比の設定となっており、燃費効率が従来に比して著しく改善される。また、そのような大排気量エンジンとの組み合わせの場合に、大排気量の多気筒エンジンに気筒休止の機能などを含む出力特性可変機構31を組み合せて、エンジン出力を低下させ、燃焼効率の良いエンジン回転速度にすることにより燃費効率の向上を図ることができる。
そして、車速がV(第1の車速)から最高速度Vmaxまでの最高車速範囲(第1の車速範囲)は、エンジン1の駆動力だけでは所望の車速を出すことができないので、第2の伝達経路によってモータ8の駆動力でエンジン駆動力をアシストすることによって、所望する車速を実現できる。
なお、車速Vから最高速度Vmaxまでの最高車速範囲において、クラッチ5Aがエンジン1側の出力シャフト2をメインギア11と非接続状態にして、モータ8の駆動力のみを駆動輪6へ伝達するシリーズ運転モードとしても良い。
《第2の実施の形態》
次に、図3および図4を参照(適宜図2を参照)しながら、本発明の第2の実施の形態に係るハイブリッド車両について説明する。
図3は、本実施の形態のハイブリッド車両全体の概略模式図であり、モータおよびエンジンの駆動力の伝達経路を示す。
本実施の形態のハイブリッド車両50Bは、エンジン1の駆動力を駆動輪6に伝達して車両を走行させる第1の伝達経路と、モータ8の駆動力を駆動輪6に伝達して車両を走行させる第2の伝達経路とを備え、これらの第1の伝達経路と第2の伝達経路を択一的に選択または併用して走行するように構成されたハイブリッド車両50Bである。第1の実施の形態におけるハイブリッド車両50Aと異なるところは、第1の実施の形態のクラッチ5Aの代わりに、直結、増速の2段の減速比を切り替え可能な変速機としての遊星歯車(変速ギア)10を組み合わせたことである。この遊星歯車10には、出力シャフト2を第1の伝達経路から切り離したり、遊星歯車10の減速比の切替制御をしたりするアクチュエータ33Bと、このアクチュエータ33Bによって駆動されるクラッチ5Bおよびクラッチ板ブレーキ5Cが設けられている。
次に、遊星歯車10の接続状態をさらに詳しく説明する。出力シャフト2は遊星歯車10のピニオンギア16を保持しているプラネタリ・キャリア17と直結されている。ピニオンギア16と噛み合うサンギア15の軸は、クラッチ5Bを介して出力シャフト2と接続、切り離し可能となっているとともに、クラッチ板ブレーキ5Cを介して回転、停止の切り替え可能となっている。また、ピニオンギア16と噛み合う内側を向いたリングギア18の軸は、モータ軸8aと直結しており、リングギア18を保持する胴には外方を向いたメインギア11が設けられ、メインギア11が出力ギア12と噛み合っている。
次に、第1の伝達経路を説明する。図3に示すように、6気筒からなるエンジン1の出力シャフト2は、フライホイル3を介してセルモータを兼ねる発電機4に直結され、さらに、エンジン1の駆動力を駆動輪6に伝達するためのクラッチ5Bに接続されている。
第1の伝達経路は、出力シャフト2、クラッチ5B、このクラッチ5Bによって出力シャフト2と接続または切離しされる遊星歯車10に設けられているメインギア11、このメインギア11に噛み合う出力ギア12、この出力ギア12と同軸に駆動されるピニオンギア13、このピニオンギア13に噛み合うファイナルギア14、およびこのファイナルギア14から入力され駆動輪6を駆動するディファレンシャルギア7から構成されている。この第1の伝達経路によりエンジン1の駆動力が駆動輪6へ伝達される。
なお、遊星歯車10、メインギア11、出力ギア12、ピニオンギア13、ファイナルギア14は、エンジン1による駆動輪6の駆動に対する減速機9Bを構成している。
この第1の伝達経路の減速比は、クラッチ5B、クラッチ板ブレーキ5Cの動作状態により、以下のように2つの減速比に切り替えることができる。先ず、クラッチ5Bがオン(ON)、かつ、クラッチ板ブレーキ5Cがオフ(OFF)の場合は、遊星歯車10のサンギア15の軸とプラネタリ・キャリア17の軸がクラッチ5Bで固定される。そして、サンギア15とプラネタリ・キャリア17が一体で回転するので、遊星歯車10の減速比は1である。本実施の形態においてもメインギア11と出力ギア12のギア比、およびピニオンギア13とファイナルギア14のギア比との積で決まる減速比は、第1の実施の形態と同じ値の第1の減速比とする。つまり、減速機9Bの第1の減速比にもとづくエンジン1の駆動特性は、第1の実施の形態同様の考え方で設定されている。
次に、クラッチ5Bがオフ(OFF)、かつ、クラッチ板ブレーキ5Cがオン(ON)の場合は、遊星歯車10のサンギア15の軸がクラッチ板ブレーキ5Cで停止状態とされ、プラネタリ・キャリア17のサンギア15回りの回転に伴い、ピニオンギア16はプラネタリ・キャリア17の回転方向と同一方向に回転し、リングギア18を前記同一回転方向に増速する。第1の伝達経路の減速比は前記増速状態のプラネタリ・キャリア17とリングギア18との間の減速比、メインギア11と出力ギア12のギア比、およびピニオンギア13とファイナルギア14のギア比の掛け合わせで決まる、第1の減速比より小さな第2の減速比となる。
第2の減速比は第1の減速比よりも小さい減速比であり、第2の減速比にもとづくエンジン1の駆動特性は、図2の特性曲線eで示す6気筒運転時の駆動特性のように、エンジン1が気筒休止運転の最大出力状態において第1の減速比の状態に基づいて実現される最高の車速Vよりも低い、最高の車速Vまでしか出せないものである。つまり、第2の減速比のときの6気筒運転の最高の車速V時のエンジン駆動力は、第1の減速比のときの気筒休止運転の最高の車速V時のエンジン駆動力より低くなるように第2の減速比は設定されている。
次に、第2の伝達経路を説明する。発電機4またはバッテリ20からインバータ21を介して電力を供給されて駆動されるモータ8は、そのモータ軸8aがメインギア11に直結している。
第2の伝達経路は、メインギア11、このメインギア11に噛み合う出力ギア12、この出力ギア12と同軸に駆動されるピニオンギア13、このピニオンギア13に噛み合うファイナルギア14、およびこのファイナルギア14から入力され駆動輪6を駆動するディファレンシャルギア7から構成されている。この第2の伝達経路によりモータ8の駆動力が駆動輪6へ伝達される。
なお、この第2の伝達経路はメインギア11と出力ギア12のギア比、およびピニオンギア13とファイナルギア14のギア比との積で決まる固定の減速比であり、可変のギア比を有する伝動装置を有していない。
図3に示すように本ハイブリッド車両50Bの運転状態の制御のために、ハイブリッド用ECU23Bが設けられている。ハイブリッド用ECU23Bは、車速信号にもとづきアクセルペダル踏み込み量およびブレーキペダル踏み込み量に反応して、クラッチ5Bおよびクラッチ板ブレーキ5Cをそれぞれ個別にオン、オフ状態に制御するアクチュエータ33Bを制御する。ハイブリッド用ECU23Bは、前記の点以外第1の実施の形態と同じ構成であり、第1の実施の形態におけるハイブリッド用ECU23Aと同じようにバッテリ20、インバータ21およびエンジンECU25と通信線で接続され、第1の実施の形態と同様の信号のやり取りをし、制御をする。
また、エンジン1には、第1の実施の形態と同様に出力特性可変機構31が設けられている。
第1の実施の形態と同じ構成については同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
(伝達経路の切替と変速制御)
以上の構成において、ハイブリッド用ECU23Bは、以下のように車速に応じて第1の伝達経路と第2の伝達経路とを切り替え、また、第1の伝達経路の減速比を切り替えてハイブリッド車両50Bを走行させる。
図4は、ハイブリッド車両50Bの走行状態における、クラッチ5Bとクラッチ板ブレーキ5Cの動作状態の組合せ図である。
図2に示す駆動力特性図における車速0から車速V(第2の車速)未満までのスタート時を含む低車速範囲、登坂走行時などにおいては、ハイブリッド用ECU23Bは、アクチュエータ33Bにより図4に示すようにクラッチ5Bおよびクラッチ板ブレーキ5Cをオフ(OFF)して、シリーズ運転(モータ駆動)のモードとする。図3から分かるように、クラッチ5B、クラッチ板ブレーキ5Cがともにオフ(OFF)の場合、プラネタリ・キャリア17が停止または回転しているに係らず、リングギア18とピニオンギア16の歯数差はサンギア15が空転して吸収するので、出力シャフト2とリングギア18は切り離されている状態になる。こうしてエンジン1を第1の伝達経路から切り離し、ハイブリッド用ECU23Bは、インバータ21を制御して、モータ8を駆動し、必要に応じて発電機4を駆動して発電させ、第2の伝達経路によってモータ8の駆動力を駆動輪6へ伝達させる。このようにして車速の低いスタート時、低車速走行時には駆動力の高いモータ運転を行ってハイブリッド車両50Bを走行させる。
次に、車速が車速V(第2の車速)以上の定常走行状態になったときに、インバータ21を制御してモータ8の駆動を停止させ、ハイブリッド用ECU23Bは、特性曲線aに示されるエンジン1直結の6気筒運転よりも燃費効率が良い、第2の減速比の状態で走行させる。つまり、図4に示すようにアクチュエータ33Bにより、クラッチ5Bをオフ(OFF)とし、クラッチ板ブレーキ5Cをオン(ON)として、出力シャフト2の回転を遊星歯車10において増速させて出力ギア12に伝える(増速段によるエンジン駆動)。このときのエンジン1の最大出力の駆動特性は図2の特性曲線eに示すものであり、アクセルを一杯踏むことなく必要な駆動力が得られる。しかし、この遊星歯車10が増速段の状態で、減速機9Bの減速比が第2の減速比となる状態では、図2に示すように最高の車速Vまでしか出せず、車速Vにおける駆動力はエンジン1の直結状態での気筒休止運転状態のエンジン1の最大出力時の最高の車速Vの場合の駆動力より小さい。
また、このクラッチ5B、クラッチ板ブレーキ5Cがこのような状態の場合において、エンジン出力に余裕のある場合、必要に応じエンジンECU25は、エンジン1に気筒休止運転をさせる。
また、図2に示す車速V近傍から上のより車速が大きい場合は、ハイブリッド用ECU23Bは、アクチュエータ33Bにより図4に示すようにクラッチ5Bをオン(ON)に、クラッチ板ブレーキ5Cをオフ(OFF)にし、サンギア15とプラネタリ・キャリア17が一体で回転するようにする(エンジン直結駆動)。そして、平地走行などで駆動力が小さくて良く、アクセルペダル踏み込み量が小さい場合は、必要トルクが小さいと判断し、エンジンECU25は気筒休止によるエンジン1の低出力運転を行わせ、片バンクの気筒休止によるエンジン低出力運転が行われ、出力シャフト2の回転は遊星歯車10で増速されること無く直結状態で出力ギア12に伝えられる。
なお、中・高速の車速範囲で加速、減速するときは、第1の実施の形態と同様にモータ8がアシスト駆動または回生発電をする。
さらに、車速V以上から最高速度Vmaxまでの範囲では、ハイブリッド用ECU23Bは、第1の実施の形態と同様の制御を行う。つまり、モータ8によりエンジン駆動をアシストするパラレル運転のモードとなる。
(第2の実施の形態の効果)
以上説明したように、第2の実施の形態のハイブリッド車両50Bによれば、車速0から車速V未満までの低車速の範囲でも、必要駆動力が大きい時には、クラッチ5Bおよびクラッチ板ブレーキ5Cをオフ(OFF)し、モータ8のみで駆動輪6の駆動を行う(シリーズ運転)。最高速度Vmaxを含まない車速V(第2の車速)から車速V(第1の車速)未満までの中・高車速の範囲(第2の車速範囲)では、原則として定常走行状態ではエンジン1のみで駆動輪6の駆動を行い、必要に応じて加速時にモータ8のアシストを受ける。最高速度Vmax含む車速V(第1の車速)以上の最高車速の範囲(第1の車速範囲)では、エンジン1の駆動とモータ8の駆動の両方で駆動輪6の駆動を行う(パラレル運転モード)。
このようにして、最高速度Vmaxを含まない中・高車速の範囲をエンジン1のみによる定常走行とし、第1の減速比を最高速度Vmaxより低い車速V(第1の車速)に対応させて設定している。従って、図2に示すように本実施の形態における特性曲線aは、特許文献1に記載の従来のエンジン1の駆動力のみでハイブリッド車両50Bの最高速度Vmaxを達成できるように、第1の伝達経路の減速比を設定した場合の、エンジン1の駆動力の特性曲線fよりも、駆動力が小さくなり、同じ走行抵抗に対してエンジンをより低回転高負荷で運転するので、従来よりも燃費が向上する。さらに、駆動力が小さくても良い平地走行などの場合は、特性曲線dに示すような気筒休止運転の場合の駆動特性でも走行可能であり、より燃費の良い定常走行ができる。
特に、エンジン1として大排気量エンジンを搭載したハイブリッド車両50Bにおけるエンジン駆動とモータ駆動との組み合わせにおいては、大排気量エンジンであるため余裕駆動力が大きいが、減速機9Bの第1の減速比(ギア比)が前記従来のハイブリッド車両よりハイレシオのギア比の設定となっており、燃費効率が従来に比して著しく改善される。また、そのような大排気量エンジンとの組み合わせの場合に、大排気量の多気筒エンジンに気筒休止機能などを含む出力特性可変機構31を組み合せて、燃費効率の向上を図ることができる。
また、第2の減速比を、前記第1の減速比より小さな減速比とし、前記出力特性可変機構31により低出力化された場合における前記第1の減速比による最大出力時に達成可能な車速Vよりも低い車速Vとなるよう設定している。つまり、車速Vのときの駆動力がより小さい駆動力となる第2の減速比に変速可能とすることで、低速の定常走行状態ではさらに燃費効率が良いエンジン回転速度とすることができる。
本実施の形態において、車速V以上最高速度Vmaxまでの範囲において、前記のようにモータ8をエンジン駆動のアシスト運転とする代わりに、エンジン1の第1の伝達経路が切り離されて、エンジン1が発電機4を駆動して発電させ、その電力でモータ8を駆動するシリーズ運転であっても良い。
また、本実施の形態では、モータ軸8aをメインギア11と直結としたが、第1の実施の形態と同じようにモータ軸8aに設けた出力ギアを介してその駆動力をメインギア11に伝えるようにしても良い。
また、第1の実施の形態および第2の実施の形態において、最高車速範囲(第1の車速範囲)を車速V以上としたが、車速V以上に限定されるものでは無い。中・高車速範囲(第2の車速範囲)を、エンジン1の燃焼効率が良い、車速Vより低い車速値までとし、モータ8によるアシスト駆動またはシリーズ運転に切り替わる車速値をより低下させても良い。
(第1およびの第2の実施の形態の変形例)
また、第1の実施の形態および第2の実施の形態において、モータ8のモータ駆動力は、モータ軸8aに設けられた入力ギア8bを介してメインギア11に伝達されるか、メインギア11にモータ軸8aが直結していて伝達される構成としていた。そして、モータ8による駆動は車速0から車速V未満までの車速範囲と、車速Vから最高速度Vmaxまでの車速範囲をカバーするものとしている。ところで、車速Vから最高速度Vmaxまでの車速範囲では、モータ8の回転速度は1万rpmを超える可能性がある。
インバータ21をモータ8がより高速回転するように制御することは容易であるが、モータ8の回転子、軸受けなどの機械的な構造に対してはより厳しい設計条件となり、モータ8の強度を上げるために重量が増加する可能性がある。そこで、第1および第2の実施の形態における変形として、モータ軸8aの回転速度を2段変速機によって「直結」「増速」とすることを可能とし、前記2段変速機の出力軸のギアを介してメインギア11に回転を伝えるようにしても良い。そして、前記変速機はハイブリッド用ECU23Aまたはハイブリッド用ECU23Bにより前記2段変速機の変速が選択され、車速0から車速V未満までの範囲では「直結」、車速Vから最高速度Vmaxまでは「増速」とすることにより、車速Vから最高速度Vmaxまでの車速範囲におけるモータ8の回転速度を下げて運用することが可能である。
本発明の第1の実施の形態のハイブリッド車両全体の概略模式図である。 第1の実施の形態のハイブリッド車両の駆動力特性図である。 本発明の第2の実施の形態のハイブリッド車両全体の概略模式図である。 第2の実施の形態のハイブリッド車両のエンジン駆動力を第1の伝達経路により駆動輪へ伝達する切替、および変速を行なうクラッチ、クラッチ板ブレーキの動作説明のための組合せ図である。
符号の説明
1 エンジン
1a シリンダ
2 出力シャフト
4 発電機
5A、5B クラッチ
5C クラッチ板ブレーキ
6 駆動輪
8 モータ
8a モータ軸
8b 入力ギア
9A、9B 減速機
10 遊星歯車(変速ギア)
11 メインギア
12 出力ギア
13 ピニオンギア
14 ファイナルギア
15 サンギア
16 ピニオンギア
17 プラネタリ・キャリア
18 リングギア
20 バッテリ
21 インバータ
23A、23B ハイブリッド用ECU
25 エンジンECU
31 出力特性可変機構
33A、33B アクチュエータ
50A、50B ハイブリッド車両

Claims (6)

  1. エンジンのエンジン駆動力を駆動輪へ伝達する第1の伝達経路と、前記エンジン駆動力により発電機を駆動してその電力にて駆動されるモータのモータ駆動力を前記駆動輪へ伝達する第2の伝達経路とを備え、これを少なくとも車速にもとづいて択一的に選択または併用して走行するハイブリッド車両であって、
    前記第1の伝達経路の減速比である第1の減速比は、前記エンジン駆動力のみにより車両が達成可能な最高速度を得る場合に設定される減速比よりも小さい値に固定設定され、
    前記第1の減速比の設定は、前記エンジン駆動力のみでは前記最高速度を得ることはできない構成としつつ、前記第1の伝達経路のみで定常走行可能な設定とする一方で、
    前記最高速度を、減速比を固定した前記第2の伝達経路を用いたシリーズ運転により達成可能な構成としたことを特徴とするハイブリッド車両。
  2. エンジンのエンジン駆動力を駆動輪へ伝達する第1の伝達経路と、前記エンジン駆動力により発電機を駆動してその電力にて駆動されるモータのモータ駆動力を前記駆動輪へ伝達する第2の伝達経路とを備え、これを少なくとも車速にもとづいて択一的に選択または併用して走行するハイブリッド車両であって、
    前記第1の伝達経路の減速比である第1の減速比は、前記エンジン駆動力のみにより車両が達成可能な最高速度を得る場合に設定される減速比よりも小さい値に設定され、
    前記第1の減速比の設定は、前記エンジン駆動力のみでは前記最高速度を得ることはできない構成としつつ、前記第1の伝達経路のみで定常走行可能な設定とする一方で、
    前記最高速度を、減速比を固定した前記第2の伝達経路を用いたシリーズ運転により達成可能な構成とし、
    前記エンジンは出力特性を可変させる出力特性可変機構を有し、
    前記第1の伝達経路には、前記第1の減速比より小さな減速比であり、前記出力特性可変機構により低出力化された場合における前記第1の減速比による前記エンジンの前記低出力化された状態時の最大出力時に達成可能な駆動力よりも小さい駆動力とする第2の減速比を設定可能な変速ギアを有することを特徴とするハイブリッド車両。
  3. 前記出力特性可変機構は、前記エンジンの運転中に一部の気筒を休止させる気筒休止運転をさせることを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車両。
  4. 前記出力特性可変機構は、バルブの開閉制御、点火時期のタイミング制御、および燃料噴射制御のうちの少なくとも1つの制御を行うことを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車両。
  5. 車両が前記最高速度を達成するときは、前記モータ駆動力のみを前記第2の伝達経路により前記駆動輪へ伝達する前記シリーズ運転、または、前記モータ駆動力を前記第2の伝達経路により前記駆動輪へ伝達するとともに前記エンジン駆動力を前記第1の伝達経路により前記駆動輪へ伝達するパラレル運転とすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のハイブリッド車両。
  6. 前記第1の伝達経路および前記第2の伝達経路は、前記エンジン駆動力と前記モータ駆動力の少なくとも一方の駆動力を前記駆動輪へ伝達させる共通の出力ギアを備え、
    車両の停止状態を含まない第1の車速以上から前記最高速度までを含む第1の車速範囲では、少なくとも前記モータ駆動力を前記第2の伝達経路により前記駆動輪へ伝達させるシリーズ運転を行い
    前記第1の車速より低い第2の車速から前記第1の車速未満までの第2の車速範囲では、定常走行時には前記エンジン駆動力を前記第1の伝達経路により前記駆動輪へ伝達させることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のハイブリッド車両。
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