JP4216053B2 - 巻き取り装置およびトノカバー装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートを引き出し可能に巻き取る巻き取り装置およびそれを用いたトノカバー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バンタイプやワゴンタイプ等の自動車における車両の荷室に搭載された荷物等を隠すべく、必要に応じてシートが展開可能とされた巻き取り式のトノカバー装置がある。
【0003】
このようなトノカバー装置は、シートが巻き付けられる中空シャフトに、シートを巻き取る回転力を発生させると同時に、取り付け誤差の吸収やスムーズな回転等を確保する目的で、収縮機能を持たせるためのコイルバネを備えた構造とされ、中空シャフトに挿通されると共に一端が突出された芯棒と、中空シャフト内に装着されたコイルバネの一端部とが連結され、芯棒の突出部を押し込むことによりコイルバネのバネ長が伸びてトノカバー装置における巻き取り軸部の全体としての軸長が収縮し、押し込み力の解除によりコイルバネの弾性により突出復帰する構造とされている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、上記のような芯棒を有さず、中空シャフトを回転自在に支持するサイドカバーにコイルバネの一端部を取り付け固定する構造のトノカバー装置もある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−30331号公報
【特許文献2】
特開平9−323592号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1に開示のトノカバー装置によれば、コイルバネを長い芯棒で押し込むことにより収縮機能を発生させる方式であり、長い芯棒が必要となり、軽量化や中空シャフトの小径化や低コスト化が図れず、さらには芯棒とコイルバネとの相互間の接触により異音を発生するおそれもあった。
【0007】
また、芯棒を備えない前記特許文献2に開示のトノカバー装置によれば、中空シャフトとサイドカバーとにわたってコイルバネを取り付ける必要があるため、巻き取り軸部としてのサブアッシー状態での組み付けができず、作業性が悪くなったり、収縮機能を持たせられない欠点があり、さらにはコイルバネをサイドカバーまで延長させるために長いコイルバネが必要になるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、軽量化、中空シャフトの小径化、低コスト化を図ると共に作業性に優れる巻き取り装置およびそれを用いたトノカバー装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するための巻き取り装置の技術的手段は、シートが巻き取られる中空シャフトと、筒状のケーシング本体と前記ケーシング本体の両端部に装着され前記中空シャフトの両端部を相対回転可能に支持する一対のケーシングホルダとを有する支持ハウジングと、前記中空シャフト内に装着されると共に前記中空シャフトをシート巻き取り方向に回転付勢するコイルバネとを備えた巻き取り装置において、前記コイルバネは螺旋状に巻かれた互いに隣接するコイル部が離隔する粗巻き領域を一部または全体に備え、前記中空シャフト内部に圧縮状態で配置されると共に、前記コイルバネの一端部が前記中空シャフトの軸方向中途部に直接または間接的に固定され、前記コイルバネの他端部が中空シャフトにその軸方向に移動可能で、かつ前記一対のケーシングホルダのうち一方に直接または間接的に取り付けられる取付軸部のより大径に形成されたバネ受け部に固定されて、前記コイルバネが前記取付軸部と前記中空シャフトの前期軸方向中途部との間に配設され、前記取付軸部は、前記中空シャフト内に固定されたベアリングブッシュに嵌通状に前記中空シャフトの軸方向に移動可能に備えられると共に、前記コイルバネによって前記中空シャフトの軸方向外方に付勢された点にある。
【0010】
また、前記コイルバネは、前記中空シャフトの略中央部分に配置される部分が前記粗巻き領域とされ、該粗巻き領域の両側に位置するコイルバネの両端部分が互いに隣接する前記コイル部が密着する密巻き領域とされた構造としてもよい。
【0011】
さらに、上記課題を達成するためのトノカバー装置の技術的手段は、前記巻き取り装置を備えたトノカバー装置であって、前記中空シャフトに固定される前記コイルバネの前記一端部が、中空シャフトに相対回転不能で軸方向に移動可能に支持された取付部を介して中空シャフトに固定され、取付部の軸方向の移動を利用して車両に取り付けられる点にある。
【0012】
上記課題を達成するための巻取り装置の技術的手段は、シートが巻き取られる中空シャフトと、中空シャフトを回転可能に支持する支持ハウジングと、中空シャフト内に装着されると共に中空シャフトをシート巻き取り方向に回転付勢するコイルバネとを備えた巻き取り装置において、前記コイルバネは螺旋状に巻かれた互いに隣接するコイル部が離隔する粗巻き領域を一部または全体に備え、中空シャフト内部に圧縮状態で配置されると共に、コイルバネの一端部が前記中空シャフトに直接または間接的に固定され、コイルバネの他端部が中空シャフトにその軸方向に移動可能で、かつ前記支持ハウジングに直接または間接的に取り付けられる取付軸部に固定され、前記中空シャフトに固定される前記コイルバネの一端部が、前記中空シャフトに相対回転不能で軸方向に移動可能に支持された取付部を介して中空シャフトに固定され、取付部の軸方向の移動を利用して車両に取り付けられ、前記中空シャフトにその軸方向に沿った長孔が設けられ、前記取付部には前記長孔に嵌合可能な凸部が設けられ、前記長孔に前記凸部が嵌合されることによって相対回転不能に構成された点にある。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態を図面に基づいて説明すると、図1はトノカバー装置1の断面図を示しており、適宜長さを有する細長筒状の金属製等からなる中空シャフト2を備えている。
【0014】
そして、中空シャフト2の両端部には、それぞれ合成樹脂等からなるベアリングブッシュ3、4が嵌合されて抜止状にカシメ止めされている。
【0015】
また、中空シャフト2の長さ方向中途部には、内向きに切り起こし形成されたストッパ片5が備えられ、中空シャフト2内に嵌入された合成樹脂等からなるストッパ6が前記ストッパ片5に当接した位置で、中空シャフト2に相対回転不能でかつ抜止状にカシメ止めされている。この場合、例えば、ストッパ6の外周面に周方向に離隔した複数個所に凹部が形成され、各凹部に対応した位置で中空シャフト2がカシメられることにより、相対回転不能でかつ抜止状とされている。
【0016】
一方のベアリングブッシュ3には、その中心部を中空シャフト2の軸方向に嵌通状として取付軸部としての金属等からなるシャフト体7が備えられ、シャフト体7はベアリングブッシュ3に対して相対回転自在で、中空シャフト2の軸方向に移動可能とされている。
【0017】
シャフト体7の中空シャフト2内に位置する端部には、より大径に形成されたバネ受け部7aが備えられ、また、シャフト体7の中空シャフト2外に突出した端部は扁平状に形成され、回り止め部7bを構成している。
【0018】
そして、中空シャフト2内に位置して、シャフト体7のバネ受け部7aとストッパ6の大径に形成されたバネ受け部6aとの相互間にわたって、ねじりコイルバネからなるコイルバネ8が適宜圧縮状態で配置されており、コイルバネ8の一端部がストッパ6のバネ受け部6aに相対回転不能に固定されると共に、コイルバネ8の他端部がシャフト体7のバネ受け部7aに相対回転不能に固定されている。
【0019】
この際、コイルバネ8は、螺旋状に巻かれた互いに隣接するコイル部が離隔する粗巻き領域Aを略中央部分に適宜長さ備え、粗巻き領域Aの両側に位置するコイルバネ8の両端部分は互いに隣接するコイル部が密着する密巻き領域Bとされている。
【0020】
即ち、コイルバネ8における密巻き領域Bの一端部がストッパ6に相対回転不能とされた状態で中空シャフト2内に嵌入されていき、ストッパ6がストッパ片5に当接した状態では、中空シャフト2の端部よりコイルバネ8の他方の密巻き領域Bが突出した状態となるように、粗巻き領域Aおよび両密巻き領域Bがそれぞれ適宜長さを有した構造とされている。
【0021】
また、コイルバネ8外周面と中空シャフト2内周面との相互間の間隙には、塩化ビニル等の柔軟性を有する防音チューブ9が介在されている。
【0022】
そして、これら中空シャフト2、ベアリングブッシュ3、4、ストッパ6、シャフト体7、コイルバネ8等により、巻き取り装置における巻き取り軸部10を構成している。
【0023】
また、巻き取り軸部10は支持ハウジングを構成するトノカバーケーシング11内に収容されており、トノカバーケーシング11は金属もしくは合成樹脂等からなる筒状のケーシング本体12と該ケーシング本体12の両端部にそれぞれ外嵌状に装着される合成樹脂等からなるケーシングホルダ13、14とから構成されている。
【0024】
そして、各ケーシングホルダ13、14の外側面側には、車両に備えられた凹溝状等の取付部に嵌脱自在に嵌合されて取り付け固定される適宜形状の取付凸部13a、14aがそれぞれ突設されている。
【0025】
また、各ケーシングホルダ13、14の内面側には、中空シャフト2の両端部に装着された各ベアリングブッシュ3、4に形成された円形の支持凹部3a、4aに、中空シャフト2の軸心方向に相対摺動自在で、かつ周方向に相対回転自在に嵌合された支軸部13b、14bがそれぞれ備えられている。
【0026】
この際、中空シャフト2外に突出する回り止め部7bを有した側のケーシングホルダ13には、回り止め部7bが嵌合される嵌合孔13cが形成されると共に、回り止め部7bに形成された挿通孔7c位置に対応して嵌合孔13cを横切るピン挿入孔13dが形成されており、ピン挿入孔13dを通じてシャフト体7の挿通孔7cに固定ピン15を圧入状態で貫通させることにより、シャフト体7がケーシングホルダ13に相対回転不能に固定される構造とされている。
【0027】
また、各ケーシングホルダ13、14は、ケーシング本体12の両端部に嵌合された状態でネジ止め等により着脱自在に固定され、一体化された構造とされている。この際、図1に示される如く、シャフト体7が中空シャフト2内に若干押し込まれた状態で固定される構造とされている。従って、中空シャフト2はコイルバネ8の弾性力下、その軸方向に若干の移動が許容された状態で両ケーシングホルダ13、14に回転自在に支持されている。
【0028】
そして、巻き取り軸部10の中空シャフト2外周に、荷室を覆うべく適宜幅を有する布や軟質合成樹脂等からなるシート(図示省略)が巻き取られており、ケーシング本体12に適宜形成された中空シャフト2の軸心方向に細長状とされたスリット部(図示省略)を通じて引き出し操作自在に構成されている。
【0029】
この際、コイルバネ8は適宜圧縮された状態で、かつシートの巻き取り状態でも若干シート巻き取り方向に中空シャフト2を回転付勢すべく中空シャフト2内に収容された構造とされている。
【0030】
そして、車両の取付部にトノカバー装置1をセットした状態で、シートを引き出し操作すれば、シートの引き出しに伴って中空シャフト2が回転操作される。この際、コイルバネ8の一端部が、中空シャフト2に相対回転不能に固定されたストッパ6に相対回転不能に固定され、コイルバネ8の他端部が、トノカバーケーシング11に相対回転不能に固定されたシャフト体7に相対回転不能に固定されているため、シートの引き出しによる中空シャフト2の回転に伴って、コイルバネ8がねじられ、引出力に抗した巻き取り方向の巻取力が蓄勢される。
【0031】
そして、引き出したシートは図示省略の係止手段により所定位置に係止され、荷室をカバーする。
【0032】
また、シートを収納する場合には、前記係止手段を開放すれば、コイルバネ8に蓄勢された巻取力によりトノカバーケーシング11内に巻き込まれていき、シートの先端部に備えられたストッパ部材がスリット部に当接して停止するように構成されている。
【0033】
本実施形態は以上のように構成されており、特許文献1に開示のような長い芯棒が必要でなく、軽量化が図れる。また、芯棒が不要で存在しないため、芯棒とコイルバネ8との相互間の接触による異音の発生もないため、コイルバネ8と中空シャフト2の相互間にのみに防音対策用の防音チューブ9を装着するだけでよく、低コスト化が図れる利点がある。
【0034】
さらに、コイルバネ8の一端部が固定されるシャフト体7が軸方向に移動可能で、外方突出状に付勢されているため、トノカバーケーシング11に対する取り付け誤差を吸収できると共に、中空シャフト2の回転もスムーズに得られる利点がある。
【0035】
また、中空シャフト2にベアリングブッシュ3、4、ストッパ6、シャフト体7、コイルバネ8を組み付けたサブアッシー状態で取り扱うことができ、トノカバー装置1の組付作業時における作業性の向上も図れる。
【0036】
さらに、中空シャフト2に対するコイルバネ8等の組み付けに際して、コイルバネ8における密巻き領域Bの一端部がストッパ6に相対回転不能とされた状態で中空シャフト2内に嵌入され、ストッパ6がストッパ片5に当接した状態で、中空シャフト2の端部よりコイルバネ8の他方の密巻き領域Bが突出した状態となる構造とされているため、コイルバネ8突出部分の中空シャフト2内への押し込み操作時におけるコイルバネ8自身の側方へのゆがみが有効に防止でき、押し込み操作が容易に行え、巻き取り軸部10の組付性に優れる利点がある。
【0037】
また、コイルバネ8が粗巻き領域Aと密巻き領域Bとで構成されているため、粗巻き領域Aの長さを調整することによって、所望のバネ長、巻取力、軸方向付勢力を得ることができる利点もある。
【0038】
図2ないし図4は第2の実施形態を示しており、第1の実施形態と同様構成部分は同一符号を付し、その説明を省略する。
【0039】
即ち、本実施形態によれば、中空シャフト2の両端部にそれぞれカシメ止めされたベアリングブッシュ3、4に、中空シャフト2の軸方向に沿って移動可能でかつ相対回転可能にそれぞれシャフト体17、18が嵌通され、各シャフト体17、18の突出端部は各ケーシングホルダ13、14に形成された嵌合孔13c、14cに嵌合されている。
【0040】
そして、各シャフト体17、18の突出端部に形成された挿通孔17c、18c位置に対応して嵌合孔13c、14cを横切るピン挿入孔13d、14dがそれぞれ形成されており、ピン挿入孔13d、14dを通じてシャフト体17、18の挿通孔17c、18cに固定ピン15をそれぞれ圧入状態で貫通させることにより、シャフト体17、18がケーシングホルダ13、14にそれぞれ相対回転不能に固定される構造とされている。
【0041】
また、各ケーシングホルダ13、14には図2および図3に示される如く、一側面に中空シャフト2の軸方向に沿って長孔とされたガイド孔13e、14eが形成されており、各ケーシングホルダ13、14がケーシング本体12の両端部にそれぞれ外嵌状に装着されると共に、ガイド孔13e、14eを通じてケーシング本体12に螺合されたタッピンネジ等からなるガイドネジ19により抜止状に装着されている。
【0042】
さらに、コイルバネ8の一端部は、一方のシャフト体18におけるより大径とされたバネ受け部18a近傍で、図4にも示される如く、中空シャフト2の周面に形成された軸方向に沿って長孔のスライド孔2aに抜止状に嵌通され、スライド孔2aに沿って軸方向にスライド自在に支持されている。
【0043】
また、コイルバネ8の他端部は、他方のシャフト体17におけるより大径とされたバネ受け部17aに相対回転不能に固定されている。
【0044】
そして、コイルバネ8は中央部分が粗巻き領域Aとされると共にその両側が密巻き領域Bとされ、中空シャフト2内に適宜圧縮状態で配置されており、両シャフト体17、18を外方突出方向に弾発付勢している。
【0045】
ここに、両ケーシングホルダ13、14は、各シャフト体17、18を介して中空シャフト2の軸方向外方にそれぞれ弾発付勢されており、ガイドネジ19による案内下、コイルバネ8の弾発力に抗して、両ケーシングホルダ13、14を軸方向内方に押し込み操作可能に構成されている。
【0046】
従って、本実施形態においても、第1の実施形態と同様、長い芯棒が不要で、軽量化が図れると共に中空シャフト2の小径化が図れ、異音の発生も有効に防止でき、低コスト化が図れる利点がある。
【0047】
さらに、両シャフト体17、18が中空シャフト2に軸方向に移動可能で、外方突出状に付勢されているため、トノカバーケーシング11に対する取り付け誤差を吸収でき、中空シャフト2の回転がスムーズに得られると共に、中空シャフト2にベアリングブッシュ3、4、シャフト体17、18、コイルバネ8を組み付けたサブアッシー状態で取り扱うことができ、トノカバー装置1の組付作業時における作業性の向上も図れる利点や、中空シャフト2に対するコイルバネ8等の組み付けに際して、コイルバネ8突出部分の中空シャフト2内への押し込み操作時におけるコイルバネ8自身の側方へのゆがみが有効に防止でき、組付性に優れる利点がある。
【0048】
また、コイルバネ8が粗巻き領域Aと密巻き領域Bとで構成されているため、粗巻き領域Aの長さを調整することによって、所望のバネ長、巻取力、軸方向付勢力を得ることができる利点もある。
【0049】
さらに、トノカバーケーシング11は、両側のケーシングホルダ13、14がケーシング本体12に対してスライド操作可能に構成されているため、トノカバーケーシング11の収縮操作を介して車両の取付部に着脱自在に装着できる構造とすることができ、トノカバー装置1の取付構造の簡素化が図れると共に、トノカバーケーシング11の両側で収縮操作できるため、トノカバー装置1着脱時における作業性にも優れる利点がある。
【0050】
また、中空シャフト2の周面に形成された長孔のスライド孔2aに、凸部としてのコイルバネ8の一端部を嵌合してカシメ等により抜け止めすることにより、中空シャフト2に対して相対回転不能で軸方向に移動可能に支持する取付部を構成する構造であり、簡単な構成で取付部を実現できる。
【0051】
図5は第3の実施形態を示しており、第2の実施形態と同様構成部分は同一符号を付し、その説明を省略する。
【0052】
即ち、前記第2の実施形態においては、単一のコイルバネ8を用いた構造を示しているが、本実施形態によれば、一対のコイルバネ8を用いた構造とされている。この場合、両コイルバネ8は前記と同様、それぞれ中央部分が粗巻き領域Aとされ、その両側部分が密巻き領域Bとされている。
【0053】
そして、ケーシング本体12内の長さ方向中間部に合成樹脂等からなるストッパ21が相対回転不能で抜止状にカシメ止めされており、ストッパ21両側に備えられたバネ受け部21aに両コイルバネ8の一端部がそれぞれ相対回転不能に固定されている。また、両コイルバネ8の他端部はシャフト体17、18のバネ受け部17a、18aにそれぞれ相対回転不能に固定された構造とされている。
【0054】
従って、本実施形態においても、第2の実施形態と同様、長い芯棒が不要で、軽量化が図れると共に中空シャフト2の小径化が図れ、異音の発生も有効に防止でき、低コスト化が図れる利点がある。
【0055】
さらに、トノカバーケーシング11に対する巻き取り軸部10の取り付け誤差の吸収や、中空シャフト2の回転がスムーズに得られると共に、巻き取り軸部10をサブアッシー状態で取り扱うことができ、トノカバー装置1の組付作業時における作業性や、コイルバネ8等の組付性に優れる利点があり、コイルバネ8における粗巻き領域Aの長さを調整することによって、所望のバネ長、巻取力、軸方向付勢力を得ることができる利点もある。
【0056】
また、トノカバーケーシング11の両側で収縮操作できるため、トノカバー装置1の取付構造の簡素化が図れると共に、トノカバー装置1着脱時における作業性にも優れる利点がある。
【0057】
図6は第4の実施形態を示しており、第1の実施形態および第2の実施形態と同様構成部分は同一符号を付し、その説明を省略する。
【0058】
即ち、本実施形態によれば、一方のケーシングホルダ14のみがケーシング本体12に対して押し込み操作可能な構造とされている。この場合、コイルバネ8の一端部が中空シャフト2に相対回転不能で抜止状にカシメ止めされたストッパ6のバネ受け部6aに相対回転不能に固定され、コイルバネ8の他端部がシャフト体18のバネ受け部18aに相対回転不能に固定されている。また、コイルバネ8は同様に粗巻き領域Aおよび密巻き領域Bをそれぞれ有する構造とされている。
【0059】
従って、本実施形態においても、第1の実施形態や第2の実施形態と同様、長い芯棒が不要で、軽量化が図れると共に中空シャフト2の小径化が図れ、異音の発生も有効に防止でき、低コスト化が図れる利点がある。
【0060】
さらに、トノカバーケーシング11に対する巻き取り軸部10の取り付け誤差の吸収や、中空シャフト2の回転がスムーズに得られると共に、巻き取り軸部10をサブアッシー状態で取り扱うことができ、トノカバー装置1の組付作業時における作業性や、コイルバネ8等の組付性に優れる利点があり、コイルバネ8における粗巻き領域Aの長さを調整することによって、所望のバネ長、巻取力、軸方向付勢力を得ることができる利点もある。
【0061】
また、トノカバーケーシング11の片側が収縮操作できるため、トノカバー装置1の取付構造の簡素化が図れると共に、トノカバー装置1着脱時における作業性にも優れる利点がある。
【0062】
なお、上記各実施形態において、コイルバネ8が中央部分に粗巻き領域Aを備え、その両端部に密巻き領域Bを備えた構造とされたものを示しているが、コイルバネ8が全長にわたって粗巻き領域Aとされた構造であってもよく、粗巻き領域Aの一端側のみが密巻き領域Bのコイルバネ8であってもよい。
【0063】
また、第2の実施形態において、コイルバネ8の一端部を中空シャフト2に形成されたスライド孔2aに嵌合させることによって、コイルバネ8の一端部を中空シャフト2に相対回転不能に支持される構造を示しているが、中空シャフト2内にスライド自在に嵌入された取付部としてのスライド部材にスライド孔2aに嵌合されると共に中空シャフト2の軸方向に摺動自在な凸部を設け、コイルバネ8の一端部をそのスライド部材に相対回転不能に固定する構造としてもよい。
【0064】
さらに、サブアッシー状態とされた巻き取り軸部10をトノカバーケーシング11に組み付けたトノカバー装置1を示しているが、トノカバー装置1に限られず、同様構造の巻き取り軸部10をカーゴネットやサンシェードの巻き取り軸に採用する構造であってもよい。
【0065】
【発明の効果】
以上のように、本発明の巻き取り装置によれば、コイルバネは螺旋状に巻かれた互いに隣接するコイル部が離隔する粗巻き領域を一部または全体に備え、中空シャフト内部に圧縮状態で配置されると共に、コイルバネの一端部が中空シャフトに直接または間接的に固定され、コイルバネの他端部が中空シャフトにその軸方向に移動可能で、かつ支持ハウジングに直接または間接的に取り付けられる取付軸部に固定されたものであり、特許文献1に開示のような長い芯棒が必要でなく、軽量化、中空シャフトの小径化が図れると共に異音の発生も有効に防止でき、コイルバネと中空シャフトの相互間にのみに防音対策を施せばよく、低コスト化が図れる利点がある。
【0066】
また、コイルバネに固定される取付軸部が軸方向に移動可能であるため、取り付け誤差を吸収でき、さらには、中空シャフトにコイルバネ等を組み付けたサブアッシー状態で取り扱うことができ、作業性の向上も図れる利点がある。
【0067】
さらに、コイルバネは、中空シャフトの略中央部分に配置される部分が粗巻き領域とされ、該粗巻き領域の両側に位置するコイルバネの両端部分が互いに隣接するコイル部が密着する密巻き領域とされた構造とすれば、コイルバネの組み付けが容易となり、組付性に優れ、粗巻き領域の長さ調整によって、所望のバネ長、巻取力、軸方向付勢力を得ることができる利点がある。
【0068】
また、前記巻き取り装置を備えたトノカバー装置において、中空シャフトに固定されるコイルバネの一端部が、中空シャフトに相対回転不能で軸方向に移動可能に支持された取付部を介して中空シャフトに固定され、取付部の軸方向の移動を利用して車両に取り付けられる構造とすれば、収縮操作を介して車両の取付部に着脱自在に装着できる構造とすることができ、しかも両側で収縮操作できるため、トノカバー装置の取付構造の簡素化が図れると共に、トノカバー装置着脱時における作業性がより一層向上する利点がある。
【0069】
さらに、中空シャフトにその軸方向に沿った長孔が設けられ、取付部には長孔に嵌合可能な凸部が設けられ、該長孔に凸部が嵌合されることによって相対回転不能に構成すれば、簡単な構成で取付部を実現できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す断面図である。
【図2】第2の実施形態を示す断面図である。
【図3】図2の一部底面図である。
【図4】中空シャフトの一部断面図である。
【図5】第3の実施形態を示す断面図である。
【図6】第4の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 トノカバー装置
2 中空シャフト
2a スライド孔
6 ストッパ
7 シャフト体
8 コイルバネ
10 巻き取り軸部
11 トノカバーケーシング
12 ケーシング本体
13 ケーシングホルダ
14 ケーシングホルダ
15 固定ピン
17 シャフト体
18 シャフト体
19 ガイドネジ
21 ストッパ

Claims (4)

  1. シートが巻き取られる中空シャフトと、筒状のケーシング本体と前記ケーシング本体の両端部に装着され前記中空シャフトの両端部を相対回転可能に支持する一対のケーシングホルダとを有する支持ハウジングと、前記中空シャフト内に装着されると共に前記中空シャフトをシート巻き取り方向に回転付勢するコイルバネとを備えた巻き取り装置において、
    前記コイルバネは螺旋状に巻かれた互いに隣接するコイル部が離隔する粗巻き領域を一部または全体に備え、前記中空シャフト内部に圧縮状態で配置されると共に、前記コイルバネの一端部が前記中空シャフトの軸方向中途部に直接または間接的に固定され、前記コイルバネの他端部が前記中空シャフトにその軸方向に移動可能で、かつ前記一対のケーシングホルダのうち一方に直接または間接的に取り付けられる取付軸部のより大径に形成されたバネ受け部に固定されて、前記コイルバネが前記取付軸部と前記中空シャフトの前記軸方向中途部との間に配設され、前記取付軸部は、前記中空シャフト内に固定されたベアリングブッシュに嵌通状に前記中空シャフトの軸方向に移動可能に備えられると共に、前記コイルバネによって前記中空シャフトの軸方向外方に付勢されたことを特徴とする巻き取り装置。
  2. 前記コイルバネは、前記中空シャフトの略中央部分に配置される部分が前記粗巻き領域とされ、該粗巻き領域の両側に位置するコイルバネの両端部分が互いに隣接する前記コイル部が密着する密巻き領域とされたことを特徴とする請求項1に記載の巻き取り装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の巻き取り装置を備えたトノカバー装置であって、
    前記中空シャフトに固定される前記コイルバネの前記一端部が、中空シャフトに相対回転不能で軸方向に移動可能に支持された取付部を介して中空シャフトに固定され、取付部の軸方向の移動を利用して車両に取り付けられることを特徴とするトノカバー装置。
  4. シートが巻き取られる中空シャフトと、中空シャフトを回転可能に支持する支持ハウジングと、中空シャフト内に装着されると共に中空シャフトをシート巻き取り方向に回転付勢するコイルバネとを備えた巻き取り装置において、
    前記コイルバネは螺旋状に巻かれた互いに隣接するコイル部が離隔する粗巻き領域を一部または全体に備え、中空シャフト内部に圧縮状態で配置されると共に、コイルバネの一端部が前記中空シャフトに直接または間接的に固定され、コイルバネの他端部が中空シャフトにその軸方向に移動可能で、かつ前記支持ハウジングに直接または間接的に取り付けられる取付軸部に固定され、
    前記中空シャフトに固定される前記コイルバネの一端部が、前記中空シャフトに相対回転不能で軸方向に移動可能に支持された取付部を介して中空シャフトに固定され、取付部の軸方向の移動を利用して車両に取り付けられ、
    前記中空シャフトにその軸方向に沿った長孔が設けられ、前記取付部には前記長孔に嵌合可能な凸部が設けられ、前記長孔に前記凸部が嵌合されることによって相対回転不能に構成されたことを特徴とするトノカバー装置。
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