JP4214591B2 - 含フッ素オキセタン化合物、当該重合体、当該組成物および当該製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、含フッ素オキセタン化合物、当該重合体、当該組成物および当該製造方法に関する。より詳細には、含フッ素モノマー原料や低屈折率樹脂組成物等の原料成分、あるいはカチオン硬化性成分やラジカル硬化性成分として好適な含フッ素オキセタン化合物、当該重合体、当該組成物および当該化合物が効率的に得られる製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
含フッ素オキセタン化合物として、下記式(4)で表される3−メチル−3−[[(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8,トリデカフルオロオクチル)オキシ]メチル]オキセタン(CAS登録番号181134−77−0)や、下記式(5)で表される3−メチル−3−[[(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチル)オキシ]メチル]オキセタン(CAS登録番号181134−75−8)や、下記式(6)で表される3−メチル−3−[(2,2,2−トリフルオロエトキシ)メチル]オキセタン(CAS登録番号181134−73−6)が知られている。
【0003】
【化5】
【0004】
【化6】
【0005】
【化7】
【0006】
しかしながら、これらの含フッ素オキセタン化合物は、高価な金属フルオロアルコキシドを用いて合成されており、経済的に不利という問題が見られた。さらに、一般に金属アルコキシドを用いる反応は特殊な反応器を要する場合が多く工業化困難であるという問題が見られた。また、これらの含フッ素オキセタン化合物は、エーテル酸素にメチレン基が隣接しており、構造的な制約が大きいという問題が見られた。
【0007】
また、パーフルオロオレフィンと、不飽和酸オキシアルキルエステルとを塩基性物質の存在下に反応させて、含フッ素不飽和単量体を製造する方法が、特開昭50−52019号公報に開示されている。
しかしながら、オキセタン基を導入することについては何ら考慮されておらず、カチオン硬化性成分あるいは含フッ素モノマー原料として好適な含フッ素オキセタン化合物を得ることは出来なかった。また、開示された製造方法では、得られた含フッ素不飽和単量体が激しく着色するという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の発明者らは鋭意検討した結果、パーフルオロオレフィン化合物とヒドロキシオキセタン化合物より得られる含フッ素オキセタン化合物とすることにより、上述した問題を解決できることを見出した。すなわち、本発明は、含フッ素モノマー原料や低屈折率樹脂組成物等の原料成分、あるいはカチオン硬化性成分やラジカル硬化性成分として好適であり、透明性が高く、しかも安価である含フッ素オキセタン化合物を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、特定構造を有する含フッ素オキセタン化合物を、高い収率で、しかも比較的低温で効率的に製造することが出来る含フッ素オキセタン化合物の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明の別の目的は、優れた透明性、撥水性、撥油性、耐熱性、あるいは低屈折率や低誘電率等の特性を有することができる特定構造の含フッ素オキセタン化合物を重合してなる含フッ素オキセタン化合物重合体(オリゴマーを含む。)を提供することを目的とする。
さらにまた、本発明の別の目的は、優れた透明性、撥水性、撥油性、耐熱性、あるいは低屈折率や低誘電率等の特性を有する特定構造の含フッ素オキセタン化合物を含んでなる含フッ素オキセタン化合物組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記一般式(1)で表される含フッ素オキセタン化合物である。かかる含フッ素オキセタン化合物は、フッ素原子、反応性官能基であるオキセタン環および反応性二重結合を分子内に含んでおり、含フッ素モノマー原料や低屈折率樹脂組成物等の原料成分、あるいはカチオン硬化性成分やラジカル硬化性成分として好適に使用することができる。また、一般式(1)で表される含フッ素オキセタン化合物は、透明性が高く、しかも安価であるという特徴がある。
【0010】
【化8】
【0011】
[一般式(1)中、置換基Rは、水素原子、フッ素原子、アルキル基、フルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはチエニル基であり、置換基Rfは、式Cn F2n-1、式Cn F2nHまたは式Cn F2n+1(それぞれ式中のnは、2〜12の整数である。)で表される一価の含フッ素基であり、繰り返し数mは、1〜10の整数である。]
【0012】
また、本発明の含フッ素オキセタン化合物を構成するにあたり、官能基Rが、炭素数1〜4アルキル基であるのが好ましい。
このような構成にすることにより、経済的に有利に目的の含フッ素オキセタン化合物を得ることができる。
【0013】
また、本発明の含フッ素オキセタン化合物を構成するにあたり、置換基Rfが、式Cn F2n-1(ただし、nは、3〜9の整数である。)で表される含フッ素基であるのが好ましい。
安価に入手可能の炭酸カリウムなどの弱塩基を用いた、アルコール性一級水酸基とフルオロオレフィンとの反応では、付加脱離反応が優先して進行するため、このような構成にすることにより、高い収率で、しかも特殊な設備を必要とせずに目的の含フッ素化合物を得ることができる。また、得られる化合物の構造は、求核反応性を示すオキセタン環と、ラジカル反応性および求電子反応性を示すフッ素置換二重結合の二種の官能基を有するため、合成中間体としてさらに有用である。
【0014】
また、本発明の別の態様は、下記一般式(1)で表される含フッ素オキセタン化合物の製造方法であり、下記一般式(2)で表されるヒドロキシオキセタン化合物と、下記一般式(3)で表されるパーフルオロオレフィン化合物とを、相間移動触媒の存在下に反応させることを特徴とする。
【0015】
【化9】
【0016】
[一般式(1)中、置換基Rは、水素原子、フッ素原子、アルキル基、フルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはチエニル基であり、置換基Rfは、式C n F 2n−1 (式中のnは、2〜12の整数である。)で表される一価の含フッ素基であり、繰り返し数mは、1〜10の整数である。]
【0017】
【化10】
【0018】
[一般式(2)中の置換基Rおよび繰り返し数mは、一般式(1)の内容と同様である。]
【0019】
【化11】
【0020】
[一般式(3)中、nは、2〜12の整数である。]
【0021】
また、本発明の別の態様は、上述した含フッ素オキセタン化合物を重合してなる含フッ素オキセタン重合体(オリゴマーを含む。)に関する。
かかる含フッ素オキセタン化合物重合体は、フッ素原子を含んでおり、優れた透明性、撥水性、撥油性、耐熱性、あるいは低屈折率や低誘電率等の特性を得ることができる。
【0022】
また、本発明のさらに別の態様は、上述した含フッ素オキセタン化合物を含んでなる含フッ素オキセタン化合物組成物に関する。
かかる含フッ素オキセタン化合物組成物は、優れた透明性、撥水性、撥油性、耐熱性、あるいは低屈折率や低誘電率等の特性を有することができる特定構造の含フッ素オキセタン化合物重合体を含んでおり、これらの特性を有する組成物を容易に得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の含フッ素オキセタン化合物に関する実施の形態(第1の実施形態)、含フッ素オキセタン化合物の製造方法に関する実施の形態(第2の実施形態)、含フッ素オキセタン化合物重合体に関する実施の形態(第3の実施形態)および含フッ素オキセタン化合物組成物に関する実施の形態(第4の実施形態)を具体的に説明する。
【0024】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態は、一般式(1)で表される含フッ素オキセタン化合物である。
【0025】
(1)置換基R
一般式(1)における置換基Rは、水素原子、フッ素原子、アルキル基、フルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはチエニル基である。このような置換基であれば、パーフルオロオレフィンとヒドロキシオキセタンとの反応を阻害することがない。
また、これらの置換基のうち、炭素数1〜4のアルキル基、すなわち、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が特に好ましい。このような置換基を導入することにより、経済的に有利に目的の含フッ素オキセタン化合物を得ることができる。
【0026】
(2)置換基Rf
一般式(1)におけるRfは、式Cn F2n-1、式Cn F2nHまたは式Cn F2n+1(それぞれの式中のnは、2〜12の整数である。)で表される含フッ素基(フッ化炭素基またはフッ素化炭化水素基)である。かかる含フッ素基は、直鎖状であっても分岐状であっても良い。また、RfがCn F2n-1で表される含フッ素基の場合、その不飽和結合は末端オレフィンであっても内部オレフィンであっても良い。
ここで、Cn F2n-1で表される具体的な含フッ素基としては、1−ペンタフルオロエチル−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エテニル基、1,2−ジフルオロ−2−トリフルオロメチルエテニル基、1−トリフルオロメチル−2,2−ビス(ヘプタフルオロイソプロピル)エテニル基、1,2,3−トリフルオロエテニル基、2−フルオロ−1,2−ビス(トリフルオロメチル)エテニル基)等が挙げられる。
また、式Cn F2nHで表される具体的な含フッ素基としては、1−(1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、1,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ビス(トリフルオロメチル)−2−(ヘプタフルオロイソプロピル)ブチル基等が挙げられる。
さらに、式Cn F2n+1で表される具体的な含フッ素基としては、1−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−2−トリフルオロメチル−1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロピル基、1,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1,3−ビス(トリフルオロメチル)−2−(ヘプタフルオロイソプロピル)ブチル基等が挙げられる。
【0027】
これらのうち、一般式(1)におけるRfとして、不飽和部を有する式Cn F2n-1(ただし、nは、3〜9の整数である。)で表される含フッ素基がより好ましい。安価に入手可能の炭酸カリウムなどの弱塩基を用いた、アルコール性一級水酸基とフルオロオレフィンの反応では、付加脱離反応が優先して進行するため、このような構成とすることにより、高い収率で、しかも特殊な設備を必要とせずに目的の含フッ素化合物を得ることができる。また、得られる化合物の構造は、カチオン反応性を示すオキセタン環と、ラジカルおよびアニオン反応性を示すフッ素置換二重結合の二種の官能基を有するため、合成中間体としてさらに有用である。
【0028】
(3)具体例
一般式(1)で表される含フッ素オキセタン化合物の具体例として、以下の構造式(7)〜(22)で表される化合物の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。ただし、構造式中において、炭素に結合した水素を便宜上、省略してある場合がある。
【0029】
【化12】
【0030】
化合物名:3−エチル−3−[1−ペンタフルオロエチル−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エテニルオキシメチル]オキセタン
【0031】
【化13】
【0032】
化合物名:3−メチル−3−[1−ペンタフルオロエチル−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エテニルオキシメチル]オキセタン
【0033】
【化14】
【0034】
化合物名:3−エチル−3−[1,2−ジフルオロ−2−トリフルオロメチルエテニルオキシメチル]オキセタン
【0035】
【化15】
【0036】
化合物名:3−メチル−3−[1,2−ジフルオロ−2−トリフルオロメチルエテニルオキシメチル]オキセタン
【0037】
【化16】
【0038】
化合物名:3−エチル−3−[1−トリフルオロメチル−2,2−ビス(ヘプタフルオロイソプロピル)エテニルオキシメチル]オキセタン
【0039】
【化17】
【0040】
化合物名:3−メチル−3−[1−トリフルオロメチル−2,2−ビス(ヘプタフルオロイソプロピル)エテニルオキシメチル]オキセタン
【0041】
【化18】
【0042】
化合物:3−エチル−3−[1,2,3−トリフルオロエテニルオキシメチル]オキセタン
【0043】
【化19】
【0044】
化合物名:3−メチル−3−[1,2,3−トリフルオロエテニルオキシメチル]オキセタン
【0045】
【化20】
【0046】
化合物名:3−エチル−3−[2−フルオロ−1,2−ビス(トリフルオロメチル)エテニルオキシメチル]オキセタン
【0047】
【化21】
【0048】
化合物名:3−メチル−3−[2−フルオロ−1,2−ビス(トリフルオロメチル)エテニルオキシメチル]オキセタン
【0049】
【化22】
【0050】
化合物名:3−エチル−3−{[1−(1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル]オキシメチル}オキセタン
【0051】
【化23】
【0052】
化合物名:3−メチル−3−{[1−(1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル]オキシメチル}オキセタン
【0053】
【化24】
【0054】
化合物名:3−エチル−3−[1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルオキシメチル]オキセタン
【0055】
【化25】
【0056】
化合物名:3−メチル−3−[1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルオキシメチル]オキセタン
【0057】
【化26】
【0058】
化合物名:3−エチル−3−[1,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ビス(トリフルオロメチル)−2−(ヘプタフルオロイソプロピル)ブチルオキシメチル]オキセタン
【0059】
【化27】
【0060】
化合物名:3−メチル−3−[1,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ビス(トリフルオロメチル)−2−(ヘプタフルオロイソプロピル)ブチルオキシメチル]オキセタン
【0061】
【化28】
【0062】
化合物名:3−エチル−3−[1−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−2−トリフルオロメチル−1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルオキシメチル]オキセタン
【0063】
【化29】
【0064】
化合物名:3−メチル−3−[1−(1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)−2−トリフルオロメチル−1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルオキシメチル]オキセタン
【0065】
【化30】
【0066】
化合物名:3−エチル−3−[1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロピルオキシメチル]オキセタン
【0067】
【化31】
【0068】
化合物名:3−メチル−3−[1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロピルオキシメチル]オキセタン
【0069】
【化32】
【0070】
化合物名:3−エチル−3−[1,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1,3−ビス(トリフルオロメチル)−2−(ヘプタフルオロイソプロピル)ブチルオキシメチル]オキセタン
【0071】
【化33】
【0072】
化合物名:3−メチル−3−[1,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−1,3−ビス(トリフルオロメチル)−2−(ヘプタフルオロイソプロピル)ブチルオキシメチル]オキセタン
【0073】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態は、前記一般式(1)で表される含フッ素オキセタン化合物の製造方法であり、一般式(2)で表されるヒドロキシオキセタン化合物と、一般式(3)で表されるパーフルオロオレフィン化合物とを、相間移動触媒の存在下に反応させることを特徴とする。
【0074】
(1)ヒドロキシオキセタン化合物
第2の実施形態で使用されるヒドロキシオキセタン化合物は、一般式(2)で表される化合物であれば好適に使用することができるが、特に、経済性の点から、下記式(29)で表される3−エチル−3−オキセタンメタノールや下記式(30)で表される3−メチル−3−オキセタンメタノールがより好適に使用される。
【0075】
【化34】
【0076】
【化35】
【0077】
(2)パーフルオロオレフィン化合物
▲1▼種類
第2の実施形態で使用されるパーフルオロオレフィン化合物は、一般式(3)で表される化合物であれば好適に使用することができるが、具体的に、ヘキサフルオロプロペン、ヘキサフルオロプロペン二量体(ダイマー)、ヘキサフルオロプロペン三量体、ヘキサフルオロプロペン四量体、ヘキサフルオロプロペン五量体、ヘキサフルオロプロペン六量体、テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン二量体、テトラフルオロエチレン三量体、テトラフルオロエチレン四量体、テトラフルオロエチレン五量体、テトラフルオロエチレン六量体、オクタフルオロイソブテン等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
これらのうち、操作性と反応性が良好な点から、下記式(31)の構造式で表されるヘキサフルオロプロペン二量体がより好適に使用される。
【0078】
【化36】
【0079】
▲2▼使用量
また、パーフルオロオレフィン化合物の使用量は特に制限されるものではないが、例えば、ヒドロキシオキセタン化合物1モルに対して、0.5〜10モルの範囲内の値とするのが好ましい。この理由は、パーフルオロオレフィン化合物の反応量が0.5モル未満となると、副生成物が生成する、あるいは、目的物の収率が低下するといった問題が生じる場合があり、一方、パーフルオロオレフィン化合物の使用量が10モルを超えると、経済的に著しく不利となる場合があるためである。
したがって、パーフルオロオレフィン化合物の使用量を、ヒドロキシオキセタン化合物1モルに対して、0.8〜5モルの範囲内の値とするのがより好ましく、1〜3モルの範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0080】
(3)相間移動触媒
▲1▼種類
相間移動触媒の種類は特に制限されるものではないが、例えば、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、などのアンモニウム塩、トリフェニルメチルホスホニウムブロミド、トリフェニルメチルホスホニウムクロリド、などのホスホニウム塩等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
特に、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミドおよびテトラ−n−メチルアンモニウムブロミドは、副反応を抑制する点と、精製操作の容易性の点から使用するのが好ましい。
【0081】
▲2▼添加量
また、使用する相間移動触媒の添加量は特に制限されるものではないが、例えば、ヒドロキシオキセタン化合物1モルに対して、0.00001〜1モルの範囲内の値とするのが好ましい。この理由は、相間移動触媒の添加量が0.00001モル未満となると、触媒としての効果に乏しく反応添加率が低下する場合があり、一方、相間移動触媒の添加量が1モルを超えると、反応終了後の精製操作が困難となる場合があるためである。
したがって、相間移動触媒の添加量を、ヒドロキシオキセタン化合物1モルに対して、0.0001〜0.5モルの範囲内の値とするのがより好ましく、0.001〜0.1モルの範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0082】
(4)反応条件
▲1▼温度
ヒドロキシオキセタン化合物と、パーフルオロオレフィン化合物との反応温度は特に制限されるものではないが、例えば、反応温度を10〜100℃の範囲内の値とするのが好ましい。この理由は、反応温度が10℃未満となると、反応速度が著しく遅くなり、経済的に不利なためであり、一方、反応温度が100℃を超えると、副反応が生じたり、使用可能な有機溶媒の種類が過度に制限される場合があるためである。
したがって、ヒドロキシオキセタン化合物と、パーフルオロオレフィン化合物との反応温度を20〜70℃の範囲内の値とするのがより好ましく、25〜50℃の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0083】
▲2▼時間
また、ヒドロキシオキセタン化合物と、パーフルオロオレフィン化合物との反応時間についても特に制限されるものではないが、例えば、1〜100時間の範囲内の値とするのが好ましい。この理由は、反応時間が1時間を未満となると、未反応性分が著しく多くなる場合があるためであり、一方、反応時間が100時間を超えると、副反応が生じたり、経済的に著しく不利となる場合があるためである。
したがって、ヒドロキシオキセタン化合物と、パーフルオロオレフィン化合物との反応時間を3〜72時間の範囲内の値とするのがより好ましく、5〜48時間の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0084】
▲3▼塩基
また、パーフルオロオレフィン化合物と、ヒドロキシオキセタン化合物とを反応させる際に使用する際の塩基性物質は特に制限されるものではないが、弱塩基性を示す無機化合物が好ましい。具体的には、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等を挙げることができる。
【0085】
▲4▼溶媒
また、ヒドロキシオキセタン化合物と、パーフルオロオレフィン化合物とを反応させる際に、溶媒を使用するのが好ましい。このように溶媒を使用することにより、反応活性種の濃度を調整し、副反応を抑制することができ、しかも、反応温度の制御が容易となる。
【0086】
また、使用する溶媒の種類についてもオキセタン基と反応する酸性物質、あるいはパーフルオロオレフィンと反応する活性水酸基を有する化合物以外であれば特に制限されるものではないが、例えば塩化メチレン、フロン系溶剤、ヘキサン、シクロヘキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホランヘキサメチルホスホルアミド、アセトニトリル、アセトン、ジフェニルエーテル、ジグリム、等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。なお、特に好ましい溶媒として、塩化メチレンが挙げられる。
【0087】
さらに、溶媒の使用量については、ヒドロキシオキセタン化合物と、パーフルオロオレフィン化合物との濃度が10〜90重量%の範囲内の値となるように添加するのが好ましい。この理由は、これらの濃度範囲外となると、反応速度が著しく低下、あるいは副反応が進行する場合があるためである。
【0088】
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態は、一般式(1)で表される含フッ素オキセタン化合物重合体(オリゴマーを含む。)である。このような含フッ素オキセタン化合物重合体(オリゴマー含む。)は、優れた透明性、撥水性、撥油性、耐熱性、あるいは低屈折率や低誘電率等の特性を有している。また、含フッ素オキセタン化合物オリゴマーの場合は、ポリマーと比して反応性に富んでいるため、中間原料として好適に使用することができる。
【0089】
(1)重合方法
含フッ素オキセタン化合物の重合体を得るための重合方法は、特に限定されるものではないが、例えば、オキセタン環の開環反応を利用したカチオン重合、あるいは、含フッ素二重結合を利用したラジカル重合やアニオン重合等の重合方法を採ることができる。したがって、オキセタン環の開環用開始剤や反応性二重結合の重合開始剤を室温または必要に応じて冷却下において添加することにより、さらに必要に応じて反応系を加熱することにより、もしくは、紫外線や電子線を照射することにより、含フッ素オキセタン化合物を容易に重合することができる。
【0090】
(2)重量平均分子量
また、含フッ素オキセタン化合物重合体の重量平均分子量についても特に制限されるものではないが、例えば、1,000〜1,000,000の範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、かかる重量平均分子量が1,000未満となると、含フッ素オキセタン化合物重合体の機械的強度あるいは耐熱性が低下する場合があり、一方、1,000,000を超えると、安定して製造することが困難となる場合があるためである。したがって、含フッ素オキセタン化合物重合体の重量平均分子量を、2,000〜800,000の範囲内の値とすることがより好ましく、5,000〜500,000の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0091】
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態は、一般式(1)で表される含フッ素オキセタン化合物と、当該含フッ素オキセタン化合物以外の化合物とを含んでなる組成物である。
具体的に、含フッ素オキセタン化合物以外の好ましい化合物としては、相溶性に優れている点から、エポキシ系化合物、オキセタン系化合物、ビニル系化合物、シアネート系化合物、アミド系化合物、ハロゲン化オレフィン系化合物、ジエン系化合物等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
【0092】
特に、エポキシ系化合物あるいは、ビニル系化合物を含有することにより、含フッ素オキセタン化合物の組成物の光硬化性や熱硬化性をより高めることができる。また、(メタ)アクリレート化合物とラジカル重合開始剤を添加した場合には著しく硬化性を高めることができる。
エポキシ系化合物としては、より具体的に、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類;脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル類;脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル類;フェノール、クレゾール、ブチルフェノールまたはこれらにアルキレンオキサイドを付加して得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテル類;高級脂肪酸のグリシジルエステル類;エポキシ化大豆油;エポキシステアリン酸ブチル;エポキシステアリン酸オクチル;エポキシ化アマニ油;エポキシ化ポリブタジエン等が挙げられる。
【0093】
また、ビニル系化合物としては、より具体的に、エチレン、プロピレン、イソブテンなどのα−オレフィン類;スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、ジイソプロペニルベンゼン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、1,1−ジフェニルエチレン、p−メトキシスチレン、N,N−ジメチル−p−アミノスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノスチレン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾールなどのビニル芳香族化合物;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのカルボキシル基含有化合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート類;トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレートなどのフルオロアルキル(メタ)アクリレート類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートなどのフェノキシアルキル(メタ)アクリレート類;メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、プロポキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類;ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート類;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレートなどのシクロアルキル(メタ)アクリレート類;ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、および下記式(1)〜(3)で表される化合物などの(メタ)アクリレート類;分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する(メタ)アクリレート、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0094】
また、光増感剤、有機溶剤、重合禁止剤、重合開始助剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、無機充填剤、顔料、染料等の添加剤をさらに添加することも好ましい。
【0095】
次に、含フッ素オキセタン化合物以外の化合物の添加量について説明する。かかる添加量は、含フッ素オキセタン化合物組成物の用途や特性を考慮して定めることができるが、具体的に、含フッ素オキセタン化合物100重量部に対して、添加量を0.1〜10000重量部の範囲内の値とするのが好ましい。含フッ素オキセタン化合物以外の化合物の添加量が0.1重量部未満となると、添加効果が発現しない場合があり、一方、10000重量部を超えると、均一に添加することが困難となったり、あるいは、含フッ素オキセタン化合物に起因した撥水性や低屈折率等の特性が相対的に低下する場合がある。
したがって、含フッ素オキセタン化合物100重量部に対して、含フッ素オキセタン化合物以外の化合物の添加量を1〜1000重量部の範囲内の値とするのがより好ましく、5〜500重量部の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0096】
【実施例】
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例の記載に限定されるものではない。また、実施例中、各成分の配合量は特に記載のない限り重量部を意味している。
【0097】
[実施例1]
(含フッ素オキセタンの化合物の調製)
撹拌機、冷却機および滴下ロートを備えた2リットルのセパラブルフラスコ内に、ヘキサフルオロプロペン二量体(500g、1.67モル、日本メクトロン(株)製、CHEMINOX HFP−D)と炭酸カリウム(58.3g、0.42モル)と、塩化メチレン(125g、1.46モル)とを収容して均一に撹拌した後、さらに相間移動触媒として、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド(1.1g、0.003モル、和光純薬工業(株)製)を添加した。
次いで、予め作成しておいた3−エチル−3−オキセタンメタノール(95.7g、0.83モル、東亜合成(株)製)と、塩化メチレン(125g、1.46モル)との混合溶液を、室温(25℃)条件で、セパラブルフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、オイルバスを用いてセパラブルフラスコ内の温度を35℃に保持したまま、24時間加熱を続け、ヘキサフルオロプロペン二量体と3−エチル−3−オキセタンメタノールとの反応液を得た。
得られた反応液を空気冷却した後、炭酸カリウムを濾別し、さらに水(500g)を加えて激しく振とうし、水層と有機層とに分離させた。その後、有機層のみを採取し、硫酸マグネシウム(20g、0.17モル)を用いて水分乾燥し、次いで、減圧下、塩化メチレンを留去し、さらに真空蒸留(温度85℃、圧力3mmHg)して、無色透明の液状の精製物を得た。なお、精製物(含フッ素オキセタン化合物)の収率は95%であった。
【0098】
(含フッ素オキセタン化合物の評価)
得られた精製物につき、以下に示すように 1H−NMR測定、19F−NMR測定、赤外吸収スペクトル測定およびGC−MS測定を行い、前述した式(7)で表される3−エチル−3−[1−ペンタフルオロエチル−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エテニルオキシメチル]オキセタンであると同定した。
【0099】
(1)NMR測定
NMR測定装置(BRUKER社製、MSL400)を用いて、溶媒CDCl3 の条件で測定した。得られた 1H−NMRチャートを図1に、19F−NMRチャートを図2に、それぞれ示す。
図1から理解されるように、 1H−NMRチャート上に、以下のピークが観察された。
δ=0.93(3H、m、CH3)、
δ=1.70(2H、m、CCH)、
δ=4.43(6H、m、OCH2)、
【0100】
また、図2から理解されるように、19F−NMRチャート上に、以下のピークが観察された。
δ=−114.21(2F,m,CF2)
δ=−81.05(3F,s,CF2CF3)
δ=−59.15(3F,q,J=8.6Hz,CCF3)
δ=−57.03(3F,q,J=9.0Hz,CCF3)
なお、参考のため、原料として用いた式(29)の構造式で表される3−エチル−3−オキセタンメタノールについての19F−NMRチャートを図4に、式(31)の構造式で表されるヘキサフルオロプロペン二量体についての19F−NMRチャートを図6にそれぞれ示す。
【0101】
(2)赤外吸収スペクトル測定
フーリエ変換型赤外分光測定装置(日本分光(株)製、JIR−5500)を用いて、室温(25℃)、解像度4cm-1、ゲイン1倍、スキャン回数10回、スキャン速度TGSの条件で測定した。得られた赤外吸収スペクトルチャートを図3に示す。
図3から理解されるように、赤外吸収スペクトルチャート上に、以下の特徴的なピークが観察され、一方で原料のヒドロキシオキセタン化合物では観察された水酸基のピークは消失していることが確認された。
C−H帰属 2974cm-1,2883cm-1
C=C帰属 1680cm-1,1637cm-1
C−F帰属 1100〜1300cm-1
【0102】
なお、参考のため、原料として用いた上記式(29)で表される3−エチル−3−オキセタンメタノールについての 1H−NMRチャートおよび赤外吸収スペクトルチャートを図4および図5に、上記式(31)で表されるヘキサフルオロプロペン二量体についての19F−NMRチャートおよび赤外吸収スペクトルチャートを図6および図7にそれぞれ示す。
【0103】
(3)GC−MS測定
GC−MS測定装置(GC部 ヒューレットパッカード(株)製、MS−6890、MS部 日本分光(株)製、AUTOMASS 150)を用いて、カラム温度280℃、インジェクション温度280℃の条件で、得られた含フッ素オキセタン化合物、原料の3−エチル−3−オキセタンメタノールおよびヘキサフルオロプロペン二量体について、マススペクトルチャートを得て、分子量を測定した。得られた結果を図8〜10に示す。
【0104】
なお、含フッ素オキセタン化合物が3−エチル−3−[1−ペンタフルオロエチル−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エテニルオキシメチル]オキセタンであるとした場合、分子量の理論値(計算値)は396であるが、マススペクトルチャートから得られた分子量(測定値)は、366と若干小さい値となっている。この点、アルコール化合物については、マススペクトルチャート上に分子量ピークの一部(最大ピーク)が消失する場合があることが原因と推察される。すなわち、含フッ素オキセタン化合物におけるオキセタン環が開環して、アルコール化合物が生成し、最大ピークが消失したためと推定される。分子量についての計算値と測定値との差が30であり、一級アルコールに特徴的な最大ピークであるCH2 Oの分子量が30であることからも支持されると考えられる。
【0105】
[実施例2]
(含フッ素オキセタン化合物の調製)
実施例1における3−エチル−3−オキセタンメタノールの代わりに、式(30)で表される3−メチル−3−オキセタンメタノール(85g、0.83モル、東亜合成(株)製)を用いたほかは、実施例1と同様に精製物を得た。
【0106】
(含フッ素オキセタン化合物の評価)
得られた精製物につき、実施例1と同様に 1H、19F−NMR測定、赤外吸収スペクトル測定およびGC−MS測定を行い、前述した式(8)で表される3−メチル−3−[1−ペンタフルオロエチル−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エテニルオキシメチル]オキセタンであると同定した。また、含フッ素オキセタン化合物の収率は85%であった。得られた精製物についての 1H−NMRチャートを図11に、19F−NMRチャートを図12に、赤外吸収スペクトルチャートを図13にそれぞれ示す。
【0107】
図11から理解されるように、 1H−NMRチャート上に、以下のピークが観察された。
δ=1.41(3H,s,CH3)
δ=4.43(6H,m,OCH2)
【0108】
また、図12から理解されるように、19F−NMRチャート上に、以下のピークが観察された。
δ=−114.15(2F,m,CF2)
δ=−81.38(3F,s,CF2CF3)
δ=−59.59(3F,q,J=7.5Hz,CCF3)
δ=−57.17(3F,q,J=8.3Hz,CCF3)
【0109】
また、図13から理解されるように、IRチャート上に、以下のピークが観察された。
C−H帰属ピーク 2974cm-1,2943cm-1,2881cm-1
C=C帰属ピーク 1680cm-1,1637cm-1
C−F帰属ピーク 1100〜1300cm-1
【0110】
また、参考のため、原料として用いた3−メチル−3−オキセタンメタノールについての 1H−NMRチャートおよび赤外吸収スペクトルチャートを図14および図15にそれぞれ示す。
【0111】
[実施例3]
(オキセタン重合体の調製)
50ccなす型フラスコに、実施例1と同様にして得られた3−エチル−3−[1−ペンタフルオロエチル−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エテニルオキシメチル]オキセタン8gをはかり取った。これを窒素バブリングしながら氷冷し、フラスコ内に三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体0.16gをシリンジを用いてゆっくり滴下した。滴下終了後、炭酸カルシウム乾燥管をフラスコに取り付けそのまま放置した。30分後、フラスコ内に無色透明の粘調体を得た。この粘調体を塩化メチレン30ccで溶解し、次いでこの塩化メチレン溶液を300ccのメタノールにゆっくり滴下し、目的物であるオキセタン重合体を再沈殿させた。再沈殿した白色の粘調体を減圧下50℃に加熱して乾燥したところ、無色透明の重合体6.69gを得た。収率は80%であった。
【0112】
得られたオキセタン重合体についてGPC測定、およびIR測定を実施した。GPCチャートを図16に、IRチャート図17にそれぞれ示す。
図16から理解されるようにGPC測定の結果から、得られたオキセタン重合体の重量平均分子量は6400であることが明らかとなった。また、図17から理解されるように、IRチャート上に、以下のピークが観察された。
O−H帰属ピーク 3500cm-1
C−H帰属ピーク 2974cm-1,2891cm-1
C=C帰属ピーク 1678cm-1,1633cm-1
C−F帰属ピーク 1100〜1300cm-1
【0113】
(オキセタン重合体の透明性評価および屈折率測定)
20×30cm角のガラス板に実施例3で得られたオキセタン重合体の塩化メチレン溶液(固形分20wt%)をバーコータ塗布した。風乾後得られた塗膜(膜厚約200μm)につき、透明性を目視により評価したところ、濁りは全く観察されず透明であった。また、アッベ屈折率計により屈折率を測定した(測定温度25℃)ところ、nD 25 =1.3760であった。
【0114】
[実施例4]
(含フッ素オキセタン化合物を含む組成物の調製)
実施例1と同様にして得られた3−メチル−3−[1−ペンタフルオロエチル−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エテニルオキシメチル]オキセタン4.5g、シクロヘキセンオキシド0.5gおよびカチオン重合開始剤SI−100L(三新化学工業(株)製)0.05gを、室温にて2時間撹拌下で溶解させることにより含フッ素オキセタン化合物を含む組成物(放射線硬化性樹脂組成物)を得た。
【0115】
(含フッ素オキセタン化合物を含む組成物の評価)
調製された含フッ素オキセタン化合物を含む組成物(放射線硬化性樹脂組成物)について、下記の項目について評価した。
【0116】
(放射線硬化性)
20×30cm角のガラス板に、バーコータ塗布により放射線硬化性樹脂組成物の塗膜(膜厚約200μm)を形成した後、窒素下、温度25℃で、それぞれ露光量が300mJ/cm2 (照射時間3秒)、600mJ/cm2 (照射時間6秒)、および900mJ/cm2 (照射時間9秒)となるように、オーク製作所社製のコンベア式高圧水銀ランプ(2kw)を用いて紫外線を照射し、硬化膜を形成した。得られた硬化膜につき、指触で表面タックを測定し、以下の基準で放射線硬化性を評価した。
◎:300mJ/cm2露光後、硬化膜の表面タックがない。
〇:600mJ/cm2露光後、硬化膜の表面タックがない。
△:900mJ/cm2露光後、硬化膜の表面タックがない。
×:900mJ/cm2露光後、硬化膜の表面タックがある。
【0117】
(透明性)
また、20×30cm角のガラス板に、バーコータ塗布により放射線硬化性樹脂組成物の塗膜(膜厚約200μm)を形成した後、窒素下、温度25℃で、900mJ/cm2 (照射時間9秒)となるように、上記コンベア式高圧水銀ランプを用いて紫外線を照射し、硬化膜を形成した。得られた硬化膜につき、以下の基準に則り、透明性を目視により評価した。
〇:透明
△:一部白濁部がある。
×:全体に白濁部がある。
【0118】
[実施例5〜9]
含フッ素オキセタン化合物として、実施例1で得られた3−エチル−3−[1−ペンタフルオロエチル−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エテニルオキシメチル]オキセタンを用い、表1に示す組成の放射線硬化性樹脂組成物とした以外は、実施例4と同様にして放射線硬化性樹脂組成物を調製し、評価した。結果を表1に示す。
【0119】
【表1】
*PETA:ビスコート#300(商品名)(大阪有機化学工業(株)製,ペンタエリスリトールトリアクリレート);A200:サイクロマー(Cyclomer)A200(商品名)(ダイセル化学工業(株)製);SI-L110 :サンエイドSI-L110(商品名)(三新化学工業(株)製);Irg.184:イルガキュア184(商品名)(チバスペシャルティケミカルズ(株)製、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン)
【0120】
【発明の効果】
本発明の含フッ素オキセタン化合物によれば、含フッ素モノマー原料や低屈折率樹脂組成物等の原料成分、あるいはカチオン硬化性成分やラジカル硬化性成分として好適であり、透明性が高く、しかも安価である含フッ素オキセタン化合物を提供することが可能となった。
また、本発明の含フッ素オキセタン化合物の製造方法によれば、特定構造を有する含フッ素オキセタン化合物を、高い収率で、しかも比較的低温で効率的に製造することができるようになった。
【0121】
また、本発明の含フッ素オキセタン化合物重合体(オリゴマーを含む。)によれば、優れた透明性、撥水性、撥油性、耐熱性、あるいは低屈折率や低誘電率等の特性を有する含フッ素オキセタン化合物重合体を提供することが可能となった。
さらにまた、本発明の含フッ素オキセタン化合物組成物によれば、優れた透明性、撥水性、撥油性、耐熱性、あるいは低屈折率や低誘電率等の特性を有することができる含フッ素オキセタン化合物組成物、例えば放射線硬化性樹脂組成物を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた含フッ素オキセタン化合物についての 1H−NMRチャートである。
【図2】実施例1で得られた含フッ素オキセタン化合物についての19F−NMRチャートである。
【図3】実施例1で得られた含フッ素オキセタン化合物についての赤外吸収スペクトルチャートである。
【図4】3−エチル−3−オキセタンメタノールについての 1H−NMRチャートである。
【図5】3−エチル−3−オキセタンメタノールについての赤外吸収スペクトルチャートである。
【図6】ヘキサフルオロプロペン二量体についての19F−NMRチャートである。
【図7】ヘキサフルオロプロペン二量体についての赤外吸収スペクトルチャートである。
【図8】実施例1で得られた含フッ素オキセタン化合物についてのGC−MSスペクトルチャートである。
【図9】ヘキサフルオロプロペン二量体についてのGC−MSスペクトルチャートである。
【図10】3−エチル−3−オキセタンメタノールについてのGC−MSスペクトルチャートである。
【図11】実施例2で得られた含フッ素オキセタン化合物についての 1H−NMRチャートである。
【図12】実施例2で得られた含フッ素オキセタン化合物についての19F−NMRチャートである。
【図13】実施例2で得られた含フッ素オキセタン化合物についての赤外吸収スペクトルチャートである。
【図14】3−メチル−3−オキセタンメタノールについての 1H−NMRチャートである。
【図15】3−メチル−3−オキセタンメタノールについての赤外吸収スペクトルチャートである。
【図16】実施例3で得られた3−エチル−3−[1−ペンタフルオロエチル−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エテニルオキシメチル]オキセタン重合体についてのGPCチャートである。
【図17】実施例3で得られた3−エチル−3−[1−ペンタフルオロエチル−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エテニルオキシメチル]オキセタン重合体についての赤外吸収スペクトルチャートである。
Claims (6)
- 前記置換基Rが、炭素数1〜4のアルキル基である請求項1に記載の含フッ素オキセタン化合物。
- 前記置換基Rfが、式CnF2n−1(ただし、nは、3〜9の整数である。)で表される含フッ素基である、請求項1または2に記載の含フッ素オキセタン化合物。
- 下記一般式(1)で表される含フッ素オキセタン化合物の製造方法であり、下記一般式(2)で表されるヒドロキシオキセタン化合物と、下記一般式(3)で表されるパーフルオロオレフィン化合物とを反応させることを特徴とする含フッ素オキセタン化合物の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の含フッ素オキセタン化合物を重合してなる含フッ素オキセタン化合物重合体。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の含フッ素オキセタン化合物を含んでなる含フッ素オキセタン樹脂組成物。
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