JP4214320B2 - 無水トリメリット酸の製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1,2,4-脂肪族置換ベンゼン、ジアルキルベンズアルデヒドまたはそれらの酸化中間体を酸化して得られた粗トリメリット酸から、高品質の無水トリメリット酸を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
無水トリメリット酸は芳香族3塩基酸であって高級可塑剤または耐熱製プラスチックの原料として、重要なものである。可塑剤またはプラスチックは、これらの原料として着色が少なく純度の高い無水トリメリット酸を必要とする。
無水トリメリット酸は、特公昭58−2222号、特開昭61−280448号等に記載されているように、臭素イオンまたは臭素イオンと重金属イオンを触媒として使用し、プソイドクメンやジメチルベンズアルデヒドないし該酸化中間体を分子状酸素で酸化して得られる粗トリメリット酸から製造される。
無水トリメリット酸は、例えばウルマンの文献(“Encyclopediaof Industrial Chemistry”,4th Ed.vol.9,150頁)に記載されているように、粗トリメリット酸を220〜230℃で熱的に脱水し、続いて得られた無水トリメリット酸を減圧蒸留することにより製造される。
【0003】
しかしながら、上記方法で製造された無水トリメリット酸は、色相および純度が必ずしも満足するものではなく、近年の高級可塑剤または耐熱製プラスチック等の原料としては更に高品質の無水トリメリット酸が望まれている。
これに対して、トリメリット酸をホウ酸で処理する方法が特公昭47−35421号に記載されている。またその改良法として、無水トリメリット酸に少なくとも0.1重量%以上のホウ素の酸化物を添加して熱処理し、次に蒸留を行うことにより無水トリメリット酸の色相を改善する方法が、特表平4−501271号に示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術の方法で製造された無水トリメリット酸は、色相および純度が必ずしも満足するものではなく、近年の高級可塑剤または耐熱製プラスチック等の原料としては更に高品質の無水トリメリット酸が望まれている。
また酸化反応の原料のプソイドクメンやジメチルベンズアルデヒド等が、酸化反応によってトリメリット酸にならない不純物を含んでいる場合、製造された無水トリメリット酸の色相および純度は悪化する場合があり、酸化原料の影響を受けない無水トリメリット酸の製造法が望まれている。
本発明の目的は、プソイドクメンやジメチルベンズアルデヒド等の酸化反応によって得られた、より純度の低い着色物質を含む粗トリメリット酸から高品質の無水トリメリット酸を工業的に有利に製造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、無水トリメリット酸の性状に関する上記課題を解決するために精製法を鋭意検討した結果、無水トリメリット酸の色相を改善する方法を提示した特表平4−501271号の方法では、添加したホウ素の酸化物が蒸留中に蒸留塔ボトムで濃縮されボトム液の高沸化を促進し、ボトム温度の上昇、釜残の粘度の上昇を引き起こして工業的に蒸留が困難であることが判明した。
これに対して蒸留塔底液の熱処理槽への循環をしながら蒸留分離することにより、蒸留塔ボトムの高沸化が回避されること、粗トリメリット酸、またはトリメリット酸と無水トリメリット酸の混合物を、必要最小限のホウ素の酸化物を用いて減圧下で熱処理した後、蒸留を行えば、純度の低いトリメリット酸原料から高品質の無水トリメリット酸が安定して有利に製造されること見出し、本発明に到達した。
【0006】
即ち本発明は、1,2,4-脂肪族置換ベンゼン、ジアルキルベンズアルデヒドおよび/又は該酸化中間体を酸化して得られた粗トリメリット酸から無水トリメリット酸を製造するに際し、粗トリメリット酸、または粗トリメリット酸、または粗トリメリット酸を無水化器で加熱脱水して得られたトリメリット酸と無水トリメリット酸の混合物を、熱処理槽において減圧下でホウ素の酸化物と共に熱処理した後、蒸留塔に導入し、蒸留塔のボトム液の一部を熱処理槽に連続的に循環することを特徴とする無水トリメリット酸の製造法、および
1,2,4-脂肪族置換ベンゼン、ジアルキルベンズアルデヒドおよび/又は該酸化中間体を酸化して得られた粗トリメリット酸から無水トリメリット酸を製造するに際し、粗トリメリット酸、または粗トリメリット酸を無水化器で加熱脱水して得られたトリメリット酸と無水トリメリット酸の混合物に対しホウ素の酸化物を50〜900ppmの重量比で添加し、減圧度200torr以下、温度250以上で5分以上の熱処理した後、蒸留塔に導入することを特徴とする無水トリメリット酸の製造法である。
なお無水化器および熱処理槽で加熱脱水して、蒸留塔に導入されるトリメリット酸と無水トリメリット酸の混合物中のトリメリット酸の含量を3重量%以下とすることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について詳しく説明する。
本発明で精製に使用される粗トリメリット酸は、1,2,4-脂肪族置換ベンゼン、ジアルキルベンズアルデヒドおよび該酸化中間体を酸化することにより製造される。酸化原料の具体的例として、プソイドクメン、2,4-ジアルキルベンズアルデヒド、3,4-ジアルキルベンズアルデヒド、およびこれらの酸化中間体である2,4-ジアルキルベンゼンカルボン酸、3,4-ジアルキルベンゼンカルボン酸なとが挙げられる。酸化原料の純度は必ずしも100%である必要はなく、酸化反応によってトリメリット酸にならない不純物の含量が5%以下のものも使用できる。
【0008】
本発明で粗トリメリット酸は、上記の酸化原料を分子状またはガス状酸素を用いて、重金属酸化触媒、例えばマンガンの存在下、脂肪族置換ベンゼンの液相酸化することによって得られる。より具体的には、重金属および臭素が共存する触媒を用い、水または含水酢酸溶媒中約200〜280℃において分子状酸素により前述の酸化原料、例えばプソイドクメンや2,4-ジメチルベンズアルデヒドが酸化される。酸化反応は回分式、半連続式、連続式のいずれでも行なうことができるが、工業的には連続酸化法を適用するのが最も好適である。
【0009】
上記の液相酸化により粗トリメリット酸が得られるが、本発明は、粗トリメリット酸を蒸留する前に加熱脱水し、トリメリット酸と無水トリメリット酸の混合物中のトリメリット酸含量を3%以下、好ましくは0〜1%になるように無水化を行なうことにより、好適に実施される。
しかしながら、粗トリメリット酸からトリメリット酸の無水化率をこのように高めることは、微減圧ないし常圧下、一槽では非常に困難である。そのため、無水化器を2段以上に分け段階的に無水化率を上げることが好ましい。
例えば、一槽目の無水化器は常圧もしくは運転に支障が無い程度の減圧下で、200〜300℃の温度で熱的加熱脱水を行い、二槽目の無水化器(熱処理槽)は、200torr以下、好ましくは100torr以下の減圧度で無水化を行い、無水化されていないトリメリット酸含量を3%以下とする。
【0010】
本発明で使用する二槽目の無水化器(熱処理槽)は、熱処理も同時に行なわれる。これにより色成分を高沸化させる。色成分を熱処理により高沸化させる条件としては、250℃以上で5分以上の熱処理が必要である。好ましい温度は250〜300℃の範囲で、高温ほど、熱処理に必要な時間は少なくなるが、300℃以上では無水トリメリット酸の分解が無視できなくなる。このような熱処理を減圧下で行うことにより、色成分が高沸化され、蒸留により除去されるようになる。
【0011】
本発明では、熱処理の滞留時間を減らすために、オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、酸化ホウ素で例示されるホウ素の酸化物が無水化器に添加される。添加方法としては、固体で導入しても、或いは水溶液の形態で添加してもよい。
ホウ素の酸化物は、熱処理の後の蒸留の工程で、蒸留塔の塔底液に濃縮されると著しく塔底液を高沸化させるため、品質改善に必要最小限の添加量とする。
すなわちホウ素の酸化物を、粗トリメリット酸に対する重量比で50〜900ppm、好ましくは50〜300ppmの範囲で新たに添加する。
熱処理槽において色成分を高沸化させるのに充分な滞留時間は、連続式で少なくとも5分以上必要で、熱処理温度に応じて選択される。
【0012】
本発明では、以上の如く色成分が充分に高沸化するように熱処理された後、蒸留して高品質の無水トリメリット酸が得られる。この蒸留は、50torr以下の減圧下で行われる。蒸留は、単蒸留で充分に高沸物が分離されるが、より効率を良くするため精留を行っても良い。
【0013】
本発明では、蒸留中に蒸留塔底液の一部を熱処理槽に戻し、連続的に循環運転を行うことにより、ホウ素の酸化物により塔底液が著しく高沸化するの防止することができる。驚くべきことに塔底液の熱処理槽への循環を行うと、塔底液に中の無水トリメリット酸の二量体の濃度が減少し、塔底液の高沸化が抑えられ、工業的に支障無く蒸留を行うことができる。高沸化を防ぐための蒸留塔底液の熱処理槽への循環量は、粗トリメリット酸に対して10重量%以上、好適には20重量%以上である。
【0014】
次に図を用いて本発明を説明する。図1は本発明の無水トリメリット酸の製造法のフロー図の一例である。図1において1,2,4-脂肪族置換ベンゼン、ジアルキルベンズアルデヒドおよび/又は該酸化中間体を酸化して得られた粗トリメリット酸は流路1 から無水化器2 に導入される。無水化器では常圧で熱的加熱脱水が行われて粗トリメリット酸中のトリメリット酸の無水化が行われる。無水化器からのトリメリット酸と無水トリメリット酸の混合物は流路3 より熱処理槽4 に導入される。また熱処理槽には流路5 よりホウ素の酸化物が導入され、更に減圧下で無水化が行われると共に熱処理が行われ、色成分が高沸化される。
【0015】
熱処理槽からのトリメリット酸と無水トリメリット酸の混合物は流路6 より蒸留塔7 に導入され、高品質の無水トリメリット酸が流路8 より蒸留塔の塔頂から留出分離される。無水化による生成水は流路9 より真空ポンプへのガスと共に同伴される。蒸留塔のボトムからは流路10より高沸物が抜出される。蒸留塔のボトム液の一部を流路11より熱処理槽4 に循環する。これによりボトム液の濃縮による高沸化等による障害が回避され、高品質の無水トリメリット酸を安定して得ることができる。
以上の無水化、熱処理および蒸留の方式は、回分式,半回分式または連続式のいずれでも実施できるが、連続式が好適に用いられる。
【0016】
【実施例】
次に実施例によって本発明を具体的に説明する。なお本発明は、これらの実施例により制限されるものではない。
なお以下の実施例及び比較例において、原料の粗トリメリット酸は特公昭58−2222号に記載されている方法により製造したものを用いた。
また無水トリメリット酸の溶融色は、無水トリメリット酸を大気中、190℃で溶解し、JIS K1557の6.2に示されるAPHA標準液と比較して、その最も近似した濃度の標準液を求め、そのAPHA番号で表した。
【0017】
比較例1
無水化器に、2,4-ジメチルベンズアルデヒド (純度99%) を酸化して得られた粗トリメリット酸 (トリメリット酸含有率97.5%) を、無水化器に連続的に1時間当たり165部供給し、常圧、230℃で滞留時間3時間の条件で加熱脱水を行った。無水化器からのトリメリット酸の無水化率は90%であった。次いで減圧度15torr、理論段数2段の蒸留塔に無水化器からのトリメリット酸と無水トリメリット酸の混合物を連続的に供給し、塔底液を1時間当たり3部を連続的に抜き出した。蒸留塔は、減圧度15torr、塔頂温度250℃、塔底温度250〜260℃で運転され、安定した状態で塔頂と塔底の温度差は10℃以下であった。留出した無水トリメリット酸は、純度98.7%、融点167.3℃であり、溶融色はAPHA120であった。
【0018】
実施例1
比較例1の無水化器と蒸留塔の間に熱処理槽を設置した。無水化器で比較例1と同様の操作を行った後、熱処理槽に10%ホウ酸水溶液を連続的に1時間当たり0.1部を供給し(ホウ酸濃度60ppm)、減圧度50torr、260℃、滞留時間10分の条件で脱水、熱処理を行なった。熱処理槽からのトリメリット酸の無水化率99.4%であった。次いで比較例1と同様の蒸留塔に熱処理槽からのトリメリット酸と無水トリメリット酸の混合物を連続的に供給し、塔底液を1時間当たり3部を連続的に抜き出し、20部を熱処理槽に循環した。蒸留塔は、減圧度15torr、塔頂温度250℃、塔底温度250〜260℃で運転され、安定した状態で塔頂と塔底の温度差は10℃以下であった。蒸留塔から留出した無水トリメリット酸は、純度99.2%、融点167.4℃であり、溶融色はAPHA80で、熱処理を行うことにより品質が改善された。
【0019】
比較例2
2,4-ジメチル安息香酸を94%、メチルフタル酸1%、メチルフタリド1%、その他の不純物4%の混合物を酸化して得られた粗トリメリット酸(トリメリット酸含有率96.1%)を、無水化器に1時間当たり150部を連続的に供給し、500torr、235℃、滞留時間3.5時間の条件で加熱脱水を行った。無水化器からのトリメリット酸の無水化率は92%であった。次いで減圧度15torr、理論段数4段の蒸留塔に無水化器からのトリメリット酸と無水トリメリット酸の混合物を連続的に供給し、塔底液を1時間当たり3部を連続的に抜き出した。安定した状態で塔頂と塔底の温度差は10℃以下であった。留出した無水トリメリット酸は、純度98.6%、融点167.3℃であり、溶融色はAPHA170であった。
【0020】
比較例3
比較例2の無水化器と蒸留塔の間に熱処理槽を設置した。無水化器で比較例2と同様の操作を行った後、熱処理槽に10%ホウ酸水溶液を連続的に1時間当たり0.4部を供給し(ホウ酸濃度267ppm)、減圧度50torr、265℃、滞留時間50分の条件で脱水、熱処理を行なった。無水化器からのトリメリット酸の無水化率99.7%であった。次いで比較例2と同様の蒸留塔に熱処理槽からのトリメリット酸と無水トリメリット酸の混合物を連続的に供給し、塔底液を3部連続的に抜き出した。蒸留塔は、減圧度15torr、塔頂温度250℃で運転を行ったが、ボトムが濃縮されるに連れて塔底温度は280℃を越え、塔頂と塔底の温度差は30℃以上になり、蒸留塔の運転が困難になった。留出した無水トリメリット酸は、純度99.2%、融点167.5℃であり、溶融色はAPHA100で、熱処理を行うことで品質が改善された。
【0021】
実施例2
比較例3と同様に、無水化器と蒸留塔の間に熱処理槽を設置した。無水化器で比較例2と同様の操作を行った後、熱処理槽に10%ホウ酸水溶液を連続的に1時間当たり0.4部を供給し(ホウ酸濃度267ppm)、減圧度50torr、265℃、滞留時間50分の条件で脱水、熱処理を行なった。無水化器からのトリメリット酸の無水化率99.7%であった。次いで比較例2と同様の蒸留塔に熱処理槽からのトリメリット酸と無水トリメリット酸の混合物を連続的に供給し、塔底液80部を連続的に抜き出し、熱処理槽に循環すると共に、別に塔底液3部を連続的に抜き出した。蒸留塔は、減圧度15torr、塔頂温度250℃、塔底温度250〜260℃で運転を行った。安定した状態で塔頂と塔底の温度差は15℃以下であった。蒸留塔から留出した無水トリメリット酸は、純度99.2%、融点167.5℃であり、溶融色はAPHA100であった。原料純度が低い場合でも、熱処理をすることで品質が改善された無水トリメリット酸が得られた。また蒸留塔底液の循環を行うことでホウ酸添加の欠点が解消され、支障なく蒸留を行うことが可能になった。
【0022】
【発明の効果】
以上の実施例からも明らかなように、本発明により、粗トリメリット酸の無水化をほぼ終了後、必要最小限のホウ素の酸化物の存在下、減圧下で熱処理を行うことで色成分を高沸化され、これを蒸留で精製することにより、無水トリメリット酸の色相を下げることができると同時に、無水トリメリット酸の純度を上げることができる。また蒸留塔底液を熱処理槽へ循環することにより、ボトム液の著しい高沸化が避けられ、工業的に支障なく蒸留を行うことができる。
従って本発明の方法では、純度の悪い原料からつくられたトリメリット酸でも品質を上げることができ、高品質の無水トリメリット酸を安定して製造できるので、本発明の工業的意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無水トリメリット酸の製造法のフロー図の一例である。
【符号の説明】
1:粗トリメリット酸
2:無水化器
4:熱処理槽
7:蒸留塔
8:無水トリメリット酸

Claims (4)

  1. 1,2,4−脂肪族置換ベンゼン、ジアルキルベンズアルデヒドおよび/又は該酸化中間体を酸化して得られた粗トリメリット酸から無水トリメリット酸を製造するに際し、粗トリメリット酸、または粗トリメリット酸を1槽目の無水化器で加熱脱水して得られたトリメリット酸と無水トリメリット酸の混合物を、2槽目の熱処理槽において減圧下でホウ素の酸化物と共に熱処理した後、トリメリット酸と無水トリメリット酸の混合物中のトリメリット酸の含量を3重量%以下にして蒸留塔に導入し、粗トリメリット酸に対して10重量%以上の蒸留塔のボトム液を2槽目の熱処理槽に連続的に循環させ無水トリメリット酸の二量体の濃度を減少させることを特徴とする無水トリメリット酸の製造法。
  2. 熱処理槽の減圧度を200torr以下とし、熱処理を温度250℃以上で5分以上とする請求項1に記載の無水トリメリット酸の製造法。
  3. ホウ素の酸化物を、粗トリメリット酸に対し50〜900ppmの重量比で熱処理槽に新たに添加する請求項1又は2に記載の無水トリメリット酸の製造法。
  4. ホウ素の酸化物が、オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、酸化ホウ素から選ばれた一種以上の化合物である請求項1〜3に記載の無水トリメリット酸の製造法。
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