JP4213094B2 - 光コネクタ組立工具及び光コネクタの製造方法 - Google Patents
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Description
フェルールの光ファイバ挿入穴に光ファイバを挿入するために用いられる光コネクタ組立工具としては、従来、フェルールを基台上に固定するフェルール固定部と、光ファイバを把持した光ファイバホルダと、フェルール固定部に向かって移動することで光ファイバホルダに把持された光ファイバの先端部を移動させるファイバ支持部と、フェルール固定部に向かって移動して該フェルール固定部に固定されたフェルールの先端面に当接することでフェルールの光ファイバ挿入穴内に位置する光ファイバの先端面を位置決めする位置決め部材(ヘッド)とを備えた光コネクタ組立工具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
本発明では、光コネクタのフェルールの先端面に開口した光ファイバ挿入穴に光ファイバを挿入して、前記光ファイバの先端に前記フェルールを取り付け光コネクタを組み立てる作業に用いられる光コネクタ組立工具であって、一端にフェルールを着脱自在に保持するフェルール保持部と、前記フェルール保持部に保持されたフェルールの先端面に当接することにより前記光ファイバ挿入穴に挿入された光ファイバの端面を位置決めする位置決め部材と、フェルール保持部に向かって延びる光ファイバ案内溝が上面上に延在形成されている光ファイバ挿入台とを有し、前記光ファイバ挿入台には、前記光ファイバを押さえた状態のままで前記光ファイバ案内溝の延在方向に沿うスライドが許容されており、前記光ファイバ案内溝に収納した光ファイバを前記フェルール保持部に向かって送り出す送り用押さえ部材と、この送り用押さえ部材よりも前記フェルール保持部から遠い側に配置され、前記フェルール保持部に保持されたフェルールに対する前記位置決め部材の突き当てに伴う前記フェルールから突き合わせ方向後方への光ファイバの押し出しが生じた際に、光ファイバを引き留めて後退を規制するストッパとしての機能を果たす固定用押さえ部材と、前記送り用押さえ部材よりも前記フェルール保持部に近い側に配置され、前記光ファイバ案内溝上に配置された光ファイバを押さえるとともに、前記フェルール保持部に保持されたフェルールに対する前記位置決め部材の突き当てに伴う前記フェルールから突き合わせ方向後方への光ファイバの押し出しが生じた際に、光ファイバの後退を許容する浮き上がり防止用押さえ部材とが前記光ファイバ案内溝の延在方向に並べて取り付けられていることを特徴とする光コネクタ組立工具を提供する。
また、本発明では、光コネクタのフェルールの先端面に開口した光ファイバ挿入穴に光ファイバを挿入して、前記光ファイバの先端に前記フェルールを取り付け光コネクタを組み立てる作業に用いられる光コネクタ組立工具であって、一端にフェルールを着脱自在に保持するフェルール保持部と、前記フェルール保持部に保持されたフェルールの先端面に当接することにより前記光ファイバ挿入穴に挿入された光ファイバの端面を位置決めする位置決め部材と、フェルール保持部に向かって延びる光ファイバ案内溝が上面上に延在形成されている光ファイバ挿入台とを有し、前記光ファイバ挿入台には、前記光ファイバを押さえた状態のままで前記光ファイバ案内溝の延在方向に沿うスライドが許容されており、前記光ファイバ案内溝に収納した光ファイバを前記フェルール保持部に向かって送り出す送り用押さえ部材と、この送り用押さえ部材よりも前記フェルール保持部から遠い側に配置され、前記フェルール保持部に保持されたフェルールに対する前記位置決め部材の突き当てに伴う前記フェルールから突き合わせ方向後方への光ファイバの押し出しが生じた際に、光ファイバを引き留めて後退を規制するストッパとしての機能を果たす固定用押さえ部材とが前記光ファイバ案内溝の延在方向に並べて取り付けられており、前記送り用押さえ部材には、前記光ファイバ案内溝上に配置された光ファイバを押さえるとともに、前記フェルール保持部に保持されたフェルールに対する前記位置決め部材の突き当てに伴う前記フェルールから突き合わせ方向後方への光ファイバの押し出しが生じた際に、光ファイバの後退を許容する浮き上がり防止用押さえ部材が、該送り用押さえ部材と一体的に前記光ファイバ案内溝の延在方向に沿ってスライド移動するように設けられ、しかも、前記送り用押さえ部材は、前記浮き上がり防止用押さえ部材とは独立して、光ファイバ案内溝に対する開閉を行えるようになっていることを特徴とする光コネクタ組立工具を提供する。
請求項1又は2記載の光コネクタ組立工具では、前記フェルール保持部が、前記光ファイバ挿入台に回動自在に連結されたベース上に設けられている構成も採用可能である。
また、前記フェルール保持部が、前記位置決め部材を保持したスライダがスライド移動されるベースに設けられている構成も採用可能である。
また、本発明では、フェルールの先端面に開口した光ファイバ挿入穴に光ファイバを挿入して、前記光ファイバの先端に前記フェルールを取り付け、光ファイバ付き光コネクタを組み立てる光コネクタの製造方法において、上記光コネクタ組立工具を用い、前記固定用押さえ部材によって前記光ファイバを押さえ込むとともに、前記送り用押さえ部材によって前記光ファイバを前記フェルール保持部に向けて送り出して前記フェルールの光ファイバ挿入穴に挿入し、前記フェルールの先端面から突出させた状態で、前記光ファイバを前記浮き上がり防止用押さえ部材で押さえ込みつつ、前記位置決め部材を前記フェルールの先端面に突き当てて前記光ファイバを突き合わせ方向後方に押し出して前記固定用押さえ部材との間で撓ませた状態で、前記光ファイバを前記フェルールに接着固定することを特徴とする光コネクタの製造方法を提供する。
この製造方法では、前記光コネクタ組立工具は、前記フェルール保持部が、前記光ファイバ挿入台に回動自在に連結されたベース上に設けられており、前記位置決め部材の突き当てによって、前記光ファイバの端面を位置決めする位置決め工程を有し、この位置決め工程において、前記ベースに対する前記光ファイバ挿入台の向きを調節することによって、前記光ファイバの向きを前記光ファイバ挿入穴の中心軸線と平行になるように保った状態とすることができる。
また、この製造方法では、前記位置決め工程が、フェルールの光ファイバ挿入穴に光ファイバを挿入した後に行う工程であり、フェルールの先端面に位置決め部材を接合することで、前記光ファイバ挿入穴に挿入済みの光ファイバを前記位置決め部材によってフェルールの前記先端面とは反対側の後端側に向けて押し込んで、光ファイバの端面を位置決めする工程であっても良い。
さらに、本発明では、光ファイバに撓みが形成されたときに、フェルール保持部に保持されているフェルールと浮き上がり防止部材との間では、浮き上がり防止用押さえ部材によって、光ファイバの浮き上がりが防止されるため、フェルール内での光ファイバの向き、位置が、光ファイバの撓みの影響を受けることを防止できる。このため、例えば、フェルールの光ファイバ挿入穴内での光ファイバの偏在などを防止でき、フェルールの光ファイバ挿入穴の軸心と光ファイバ挿入穴に挿入した光ファイバの中心(光軸)との軸合わせの精度を確実に確保できる。結果、光コネクタに所望の光特性を確実に確保できるようになる。また、例えば、光ファイバ挿入穴が短いフェルールを用いた場合であっても、上述の軸合わせの精度を容易に確保できるといった利点がある。また、フェルールの光ファイバ挿入穴の内径が、この光ファイバ挿入穴に挿入される光ファイバの径(外径)よりも若干大きく、光ファイバ挿入穴に光ファイバを挿入したときに光ファイバ挿入穴内にクリアランスが生じる場合であっても、光ファイバ挿入穴に挿入した光ファイバの先端位置(詳細には光軸)が光ファイバ挿入穴の軸心から大きくずれてしまう(光ファイバ挿入穴の断面方向のある方向に偏ってしまう)ことを防止でき、光ファイバ挿入穴の軸心からのずれを極めて小さい範囲に収めることができるといった利点がある。光ファイバ挿入穴内での光ファイバ先端位置の偏在防止(光ファイバ挿入穴の軸心に対する光ファイバ先端位置のずれの防止または抑制)の効果は、光ファイバに撓みを形成する場合に限定されず、撓み形成を伴わない場合も含んで、フェルールの光ファイバ挿入穴への光ファイバの挿入、位置決め作業において言えることである。
図1は、光コネクタ組立工具の一例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。図2は、前記光コネクタ組立工具のスライダの構造を示す部分断面図である。図3は光コネクタ組立工具のベースとスライダとの関係を示す図であって図2左側から見た側面図(左側面図)である。図4(a)、(b)は前記光コネクタ組立工具の光ファイバ挿入台と溝付き案内部材との関係を模式的に示す断面図、図5はスライダに組み込まれる位置決め部材としてのマスターフェルールとスプリングとスプリング留め部材とを示す斜視図、図6はマスターフェルールの一例を示す部分切欠正面図、図7はフェルールの一例を示す断面図、図8はフェルールとマスターフェルールとの先端面同士を突き合わせた状態を示す部分切欠正面図、図9はフェルールに光ファイバを挿入する様子を説明する概略図である。
フェルール1の接合端面5に対向する後端面6には、フェルール1の内部空間4に連通する挿入口6aが開口しており、この挿入口6aから光ファイバ3をフェルール1内に挿入できるようになっている。また、この挿入口6aには光ファイバ3を保護するブーツ6bを嵌め込んで装着することができる。
光ファイバ3としては、特に限定されるものではないが、例えば光ファイバテープ心線等の多心光ファイバや単心光ファイバ心線等を用いることができる。光ファイバ心線の心数は、特に限定されるものではなく、単心、2心、4心、8心、10心、12心などが例示できる。
また、光ファイバ挿入穴2を介した両側には、一対のガイドピン穴(図示略)が形成されており、このガイドピン穴にはガイドピンを挿入及び嵌合できるようになっている。
フェルール1内には、窓4aと対向する内部空間4の底面に台部4bが突設されている。この台部4bには、光ファイバ挿入穴2の内部空間4側の端部から延長して延びる誘い溝4cが形成されている。誘い溝4cは窓4aを通してフェルール1外から目視可能である。誘い溝4cは、各光ファイバ挿入穴2ごとに設けられており、誘い溝4cに挿入された光ファイバ3を接合端面5に向かって押し込むことにより、光ファイバ3を光ファイバ挿入穴2に円滑に案内することができる。誘い溝4cの断面形状は、特に限定されるものではなく、丸溝、U溝、V溝、角溝等が採用可能である。
前記フェルール保持部21は、ベース本体23の延在方向一端部(図1(a)、(b)、図2の左右方向)におけるガイド溝22の延在方向(図1(a)、(b)、図2の左右方向)の延長上に設けられている。フェルール保持部21は、ベース本体23の延在方向一端部上に立設され、各先端部に取付ピン21aを有する一対の支柱21bから構成されている。両支柱21bは、ベース本体23のガイド溝22の延在方向と垂直(図1(a)の上下方向)に並んでいる。この支柱21bには光ファイバ挿入台30を回動可能に軸支する連結軸31aが貫通されている。
フェルール保持部21は、取付ピン21aをフェルール1のガイドピン穴に該フェルール1の後端面6の側から挿入及び嵌合することによりフェルール1を着脱自在に保持することができるようになっている。両取付ピン21a同士の間隔は、フェルール1のガイドピン穴同士の間隔に一致されている。
なお、本発明において、スライダ90は、樹脂一体成形品に限定されず、複数部品から組み立てた構成のものであっても良い。
この結果、スライダ90が、係止ピン24によって、フェルール保持部21からの距離が増大する方向へ移動出来ないように係止される(この係止時の位置を、以下、係止位置とも言う)。
前記係止解除レバー94は、スライダ本体91の両側部に設けられた弾性片であり、スライダ本体91側に向けて押し込み操作することで、係止片95と係止ピン24との係合を解除することができる。そして、2本の係止ピン24と係止片95との間の係合解除状態を維持したまま、スライダ90をベース本体23に沿ったスライド移動によってフェルール保持部21からの距離が増大する方向に移動させることで、再係合不可能な位置(待機位置)、すなわち、係止片95の係止突起95aが係止ピン24を介してフェルール保持部21とは反対の側となる位置に配置できる。なお、前記待機位置は、図示例の光コネクタ組立工具10では、図11(b)に示すように係止片95が係止ピン24にフェルール保持部21とは反対の側から接する位置から、後述する後退限界位置までの範囲を指す。
なお、スライダ90は、ガイド突起96の側部に突設した抜け止め突起96a(図1参照)を、ガイド溝22の内面(具体的には両側の内側面)にガイド溝22の長手方向に沿って形成されているガイド用突条25(図3参照)の下側に配置した状態を保って、ベース本体23に沿ってスライドするようになっているため、ガイド溝22からベース本体23の上面23a側に抜け出ることはない。また、スライダ90は、ガイド溝22のフェルール保持部21側の端部(フェルール保持部21付近)に形成されたストッパ壁22aにガイド用突条25が当接する位置がフェルール保持部21側への移動限界、ベース本体23の他端部(図1(a)、(b)、図2における左側)付近に設けられた端部ストッパ22bにガイド用突条25が当接する位置がベース20の他端部側への移動限界(後退限界位置)になっており、ベース20から離脱しないようになっている。また、端部ストッパ22bは、ベース20に対して着脱可能であり、ベース20から取り外すことで、ガイド用突条25をガイド溝22のベース20他端側の端部から抜き出すことが可能となり、ベース20からのスライダ90の離脱が可能となる。
マスターフェルール13の先端面である接合端面13aには、一対のガイドピン穴13hが形成されており、このガイドピン穴13hにはガイドピン13cが嵌合して固定されている。また、接合端面13aには、一対のガイドピン穴13hの間に、1個または複数個の光ファイバ挿入穴13bが配列状態(図5に例示したものでは、4個の光ファイバ挿入穴13bが一列に形成)に開口されている。各光ファイバ挿入穴13bには、光ファイバ13d(ここでは、裸光ファイバであり、以下、光ファイバ13dを裸光ファイバとも言う)が挿入して固定されている。マスターフェルール13の接合端面13aには、光ファイバ13dの先端が突出されている。符号13eは、裸光ファイバ13dの端面(接合端面13aから突出する先端の端面)、13fはマスターフェルール13の鍔部である。
なお、本発明に係る付勢手段としては、ここでは、コイルスプリングであるが、このコイルスプリングに限定されず、例えば、コイルスプリング以外の板バネ等のスプリングや、スポンジ状の樹脂発泡体といった、弾性変形可能な各種の部材を採用できる。
また、スプリング留め部材としては、回転操作によって貫通孔97内での固定及び貫通孔97からの離脱を簡単に行える構成であれば良く、図示例の構成に限定されず、例えば、貫通孔97に対して螺着されるネジ構造のもの等も採用可能である。
なお、図示を略すが、スライダ90の貫通孔97内には、マスターフェルール13の接合端面13aと反対側の後端面側に形成された鍔部13fと係合することでマスターフェルール13が前端面91a側に抜け出ることを防止するストッパが形成されている。
挿入台本体31は、本工具の使用者が片手で把持することができる把持部としても機能するものであり、片手で把持しやすいように平面視瓢箪形に形成されている。また、この挿入台本体31のベース20に対面する側とは反対の側には、ストラップ取付部31sが形成されており、本光コネクタ組立工具10は、本工具の使用者がストラップ取付部31sに取り付けたストラップを手首に巻くなどすることで容易に携帯できる。
図4では、光ファイバ3として2心、4心の光ファイバテープ心線を例示し、一方の光ファイバ案内溝33aとして4心光ファイバテープ心線用のもの、他方の光ファイバ案内溝33bとして2心光ファイバテープ心線用のものを例示したが、光ファイバ案内溝33a、33bは、上述した心数の光ファイバテープ心線の位置決めに対応するものに限定されるものではない。また、単心の光ファイバ心線、光ファイバ素線も光ファイバ3として採用可能である。
取付軸34には、光ファイバ案内溝33上に配置された光ファイバ3を押さえるためのファイバ押さえ部材35、36、37(以下、単に押さえ部材という場合がある)が回動可能に軸支されている。
図1、図9、図12に示すように、押さえ部材35、36、37は、それぞれ、取付軸34が挿通される基部35a、36a、37a(枢着部分)と該基部35a、36a、37aから延びる板状の蓋部35b、36b、37bとを有する。蓋部35b、36b、37bは、取付軸34周りの回動により、挿入台本体31の上面31cと向かい合うようになっている。蓋部35b、36b、37bは、挿入台本体31の上面31cと向かい合う側の面に形成された窪み35b、36c、37cに、ゴム等の緩衝部材35d、36d、37dが固着されている。緩衝部材35d、36d、37dは、蓋部35b、36b、37bが光ファイバ挿入台30の上面31cと向かい合ったときに光ファイバ案内溝33の上を覆う箇所に配置されており、光ファイバ案内溝33と蓋部35b、36b、37bとの間に光ファイバを挟んだ際に光ファイバは、緩衝部材35b、36d、37dと当接するようになっている。これにより、光ファイバの損傷を抑制できる。
但し、押さえ部材35、37は、送り用押さえ部材として機能する押さえ部材36に比べて、光ファイバ3を光ファイバ案内溝33に押さえ込む押圧力が小さくなるように、緩衝部材の厚み、材質等によって押圧力が調整されている。
3つの押さえ部材35、36、37の内、ベース20に近い側の押さえ部材35(以下、第1押さえ部材とも言う)は、挿入台本体31のベース20側の端部(一端部)に突設された移動規制突起38aとその隣の移動規制突起38bとの間に設けられて取付軸34に軸支されている。押さえ部材36(以下、第2押さえ部材とも言う)は、符号38b、38cの移動規制突起の間、押さえ部材37(以下、第3押さえ部材とも言う)は、符号38c、38dの移動規制突起の間にて取付軸34に軸支されている。
押さえ部材36は、移動規制突起38b、38cの間の間隔の範囲で、取付軸34に沿ってスライド移動できる。これに対して、移動規制突起38a、38bの間、及び、移動規制突起38c、38dの間の間隔は、移動規制突起38b、38cの間隔に比べて狭く設定されており、押さえ部材35、37は、両側の移動規制突起によって取付軸34に沿ったスライド移動が規制されている。
これにより、押さえ部材37を挿入台本体31の上面31cに向かい合わせたときに、磁石39による吸引力によって押さえ部材37と光ファイバ挿入台30の上面31cとの間に光ファイバを挟み込む押圧力が作用するようになっている。但し、この押圧力の強さは、第2押さえ部材36の取付軸34に沿ったスライド移動によって、フェルール保持部21に保持したフェルール1に光ファイバ3を送り込む作業の障害とならない程度である。
ここで回動規制機構40は、図1、図10に示すように、光ファイバ挿入台30の上面31cに対向する裏側に形成されたレバー収納溝41と、このレバー収納溝41内に収納された停止レバー42と、光ファイバ挿入台30に埋め込まれ前記停止レバー42を回動可能に軸支する支軸43と、レバー収納溝41の底面41aと停止レバー42の一端42aとにそれぞれ形成されたスプリング受け44a、44b(凹部)に装着されたスプリング44とを有する。
ここで停止レバー42は、正面視(図1(b)参照)両端42a、42bがレバー収納溝41の底面41aに向かうように略くの字形に屈曲しており、平面視(図1(a)参照)光ファイバ案内溝33の延在方向に延びている。
支軸43は、ほぼ前記連結軸31aと同方向に延びている。停止レバー42の一端42aは、支軸43を介してベース20と反対の側であり、他端42bは、支軸43よりもベース20に近い側に位置している。
スプリング44は、レバー収納溝41の底面41aに反力を取って停止レバー42の一端42aを前記底面41aから離間する方向(図1(b)の時計回り方向)に付勢している。
停止レバー42の他端42b側の端面42cは、停止レバー42の一端42aがレバー収納溝41の底面41aに当接するまで停止レバー42を押し込んだときに、光ファイバ案内溝33の延在方向と垂直になる方向に形成されており、前記端面42cがベース20の一端縁20bに面接触するように光ファイバ挿入台30の向きを調節すると、光ファイバ案内溝33の向きがフェルール保持部21に保持されたフェルール1の突き合わせ方向に真っ直ぐ向かうように調節されるようになっている。
まず、フェルール保持部21へのフェルール1の取り付けと、光ファイバ挿入台30の光ファイバ案内溝33への光ファイバ3の収納とを行う。
フェルール1は、取付ピン21aを介してフェルール保持部21に取り付ける。
光ファイバ案内溝33への光ファイバ3の収納は、ファイバ押さえ部材35、36、37を光ファイバ挿入台30の上面31cに対して開いておき(図12等参照)、先端部の樹脂被覆を除去して裸光ファイバ3aを露出させた光ファイバ3(図7参照)を光ファイバ案内溝33に入れた後、ファイバ押さえ部材36、37を閉じて光ファイバ3を押さえ込む。押さえ部材35は、開放したままである。この際、光ファイバ3は、先端部の裸光ファイバ3aがフェルール保持部21の側に向くように光ファイバ案内溝33上に配置する。また、光ファイバ3には、予め、ブーツ6bを通しておく。
この際、連結軸31aを中心とするベース20に対する光ファイバ挿入台30の回動によって、光ファイバ案内溝33のフェルール保持部21側の端部が反対側の端部(フェルール保持部21から遠い側の端部)よりも上側となるように、ベース20に対する光ファイバ挿入台30の向きを調節する(つまり、図2に二点鎖線(符号30A)に示すように、ベース20に対して下方へ光ファイバ挿入台30を傾動させる)。これにより、フェルール1内への光ファイバ3の送り込みに伴い、光ファイバ3先端の裸光ファイバ3aがフェルール1内の誘い溝4c(図7参照)上に到達されるようになり、裸光ファイバ3aを誘い溝4cに載せる作業が容易になる。
裸光ファイバ3aが誘い溝4c上に到達したことは、裸光ファイバ3aをフェルール1の窓4aから目視することにより容易に確認できる。
なお、フェルール1内への光ファイバ3の送り込み作業中も、第1、第3押さえ部材37が光ファイバ3を光ファイバ案内溝33から離脱しないように押さえ込んだ状態が継続されるが、これら押さえ部材37が光ファイバ案内溝33内の光ファイバ3を溝付き案内部材32に押さえ込む押圧力は、光ファイバ3の送り込み作業を阻害しない程度であり、この送り込み作業においては、第2押さえ部材36のフェルール保持部21側に移動に伴い、光ファイバ3が第1、第3押さえ部材37の下を第3押さえ部材37に摺動しつつフェルール保持部21に向けて強制的に移動されていく。
第2押さえ部材36は、フェルール1に光ファイバ3を送り込んでいく送り用押さえ部材として機能する。
このとき、停止レバー42の一端42aを挿入台本体31の底面31e側から押し込んで(図10(b)参照)、支軸43回りに回動させた停止レバー42の他端42bをベース20の一端縁20bに当接させ、光ファイバ案内溝33の向きをフェルール保持部21に保持されたフェルール1の突き合わせ方向に真っ直ぐ向かうように調節した上で、フェルール1内への光ファイバ3の送り込みを継続しても良いが、図2中に符号30Bの二点鎖線で示したように、光ファイバ案内溝33のフェルール保持部21側の端部が反対側の端部(フェルール保持部21から遠い側の端部)よりも下側となるように、ベース20に対する光ファイバ挿入台30の向きを変更して、第2押さえ部材36を使ったフェルール1内への光ファイバ3の送り込みを継続しても良い。この場合、裸光ファイバ3aが誘い溝4cに押し付けられて位置決めされた状態を維持しつつフェルール1の光ファイバ挿入穴2に進入していくようになるため、光ファイバ挿入穴2への裸光ファイバ3aの挿入作業を円滑かつ確実に行えるようになる。
光ファイバ3は、図7に示すように裸光ファイバ3aが光ファイバ挿入穴2を通ってさらにフェルール1の接合端面5から突出するまで押し込むようにする(突出量L)。光ファイバの挿入後、第2押さえ部材36は光ファイバ挿入台30の上方に開いておく。第3押さえ部材37は閉じたままとし、光ファイバ3を光ファイバ案内溝33に押さえ込んだ状態を維持する。
なお、フェルール1と第3押さえ部材37との間隔は、光ファイバ3の撓み(曲がり)が過度とならない程度、確保する。第3押さえ部材37は、マスターフェルール13の突き当てによって光ファイバ3が突き合わせ方向の後方に後退することを阻止するためのストッパ、固定用押さえ部材として機能する。
前記第1押さえ部材35が無い場合は、図13に示すように、光ファイバ3先端に上向き、つまり、フェルール1において窓4aが開口されている側の面に向かって変位させる力(以下、変位力)が働き、光ファイバ挿入穴2内で光ファイバ3先端の偏在が生じる可能性がある。図13は、光ファイバ挿入穴2内径と光ファイバ3外径との差によって、光ファイバ3が挿入された光ファイバ挿入穴2内に形成されるクリアランスを誇張して大きく示したものである。この図13に基づいて説明すれば、光ファイバ挿入穴2に挿入した光ファイバ3には、前述の撓みの形成によって、光ファイバ挿入穴2と誘い溝4c(詳細には溝底部)との境界付近から先端側が上向きに傾斜される力が働く傾向があり、この力が前述の変位力として光ファイバ3先端に作用し、光ファイバ挿入穴2内での光ファイバ3先端の偏在の原因になる。
しかしながら、本発明では、浮き上がり防止用押さえ部材である第1押さえ部材35によって、第1押さえ部材35よりも後側(第3押さえ部材37によって固定されている側)で光ファイバ3に形成される撓みの影響がフェルール1内の光ファイバ3に作用することを防止できるため、上述のような光ファイバ挿入穴3内での光ファイバ3先端の偏在を防止でき、光ファイバ挿入穴2の軸心(断面中心)に対する光ファイバ3の中心(換言すれば光軸)の位置決め精度を確保することができ、特に高い位置決め精度が要求される場合でも容易に対応できるようになる。また、本発明では、光ファイバ挿入穴2内径と光ファイバ3外径との差が比較的大きく、光ファイバ3が挿入された光ファイバ挿入穴2内に形成されるクリアランスが大きい場合でも、光ファイバ挿入穴2内における光ファイバ3先端の偏在を抑えて、所望の位置決め精度を確保することが可能である。
なお、光ファイバ3に通しておいたブーツ6bは、フェルール1内への光ファイバ3の挿入(送り込み)作業によって、光ファイバ3の被覆部3b(裸光ファイバ3aが露出されていない部分)がフェルール1の挿入口6a(図7参照)に到達した後、窓4aからの接着剤の注入作業を開始するまでに、挿入口6aに嵌め込んでおく。
この取り出し作業では、まず、スライダ90の左右両側の係止解除レバー94の操作部94bをスライダ本体91に向かって押圧操作して、係止ピン24に対する係止片95の係合を解除し、操作部94bの押圧操作を継続したまま、スライダ90をフェルール1に対するマスターフェルール13の突き合わせ方向後方に後退させる。次いで、光ファイバ挿入台30の第3押さえ部材37を開け、フェルール1をフェルール保持部21の取付ピン21aから取り外す。フェルール保持部21の両支柱21b、12bの間に確保された空間は光ファイバ案内溝33の延長上に位置しているため、フェルール1(光ファイバ付き光コネクタ)を取付ピン21aからベース20側に引き抜くようにして取り外せば、光ファイバ3とともに、光ファイバ付き光コネクタを光コネクタ組立工具10から容易に離脱させることができる。
さらに、スライダ90をベース20に沿ってスライド移動させて、マスターフェルール13をフェルール1に突き当てたときに、前記ベース20及び/又は前記スライダ90に突設されている係止片によって、前記スライダ90が前記ベース20に対して係止されて、フェルール保持部21から離隔する方向への移動が規制されるため、ベースに対するスライダの固定等、フェルール保持部から離隔する方向へのスライダの移動を規制するための特別な操作を行わなくても、マスターフェルール13とフェルール1との突き合わせ状態を確実に維持できる。しかも、係止解除レバー94の操作によって、フェルール保持部21から離隔させる方向への前記スライダ90の引き戻しを簡単に行えるため、フェルール1に対するマスターフェルール13の突き合わせ、突き合わせ解除の作業を、いずれも非常に簡単に行える。しかも、スライダ90は、非常に単純な構造で済むので、低コスト化も図れる。
以上により、工具の構造を簡略化することができ、工具の小型化や低価格化なども実現できる。また、作業手順を簡略化することができ、作業性や能率を向上させることが可能となる。
送り用押さえ部材36は、浮き上がり防止用押さえ部材35が閉じたままであっても、単独で開放操作できる。また、送り用押さえ部材36は、閉じた状態の浮き上がり防止用押さえ部材35に対して閉じておくと(浮き上がり防止用押さえ部材35の窓35eに入れ込む)、光ファイバ案内溝33内の光ファイバ3を光ファイバ案内溝33内に押さえ込むことができる。
フェルール保持部21に保持したフェルール1に光ファイバ3を挿入する作業では、浮き上がり防止用押さえ部材35及び送り用押さえ部材36を閉じておき、押さえユニット50を光ファイバ挿入台30上で、移動規制突起38c近傍から移動規制突起38a方向に向けて移動させることで、光ファイバ案内溝33内の光ファイバ3を送り用押さえ部材36によって光ファイバ案内溝33内に押さえ込んだまま、フェルール1に向けて移動させる。
フェルール1にマスターフェルール13を突き合わせる際には、浮き上がり防止用押さえ部材35を閉じておき、送り用押さえ部材36を開放する。これにより、マスターフェルール13によって押圧されて、フェルール1から光ファイバ3が浮き上がり防止用押さえ部材35の下を通って押さえ部材35、37間に押し出された光ファイバ3が、押さえ部材35、37間に確保された空間に撓みを形成することで、フェルール1に対するマスターフェルール13を確認できる。
なお、浮き上がり防止用押さえ部材35を挿入台本体31に対して開放すると、送り用押さえ部材36も一括して開放される。
例えば、ベース、フェルール保持部、スライダ、マスターフェルール、回動規制機構などの構成や構造などは、上記実施の形態に特に限定されるものではない。
フェルールの心数(光ファイバ挿入穴の個数)は、特に限定されるものではない。
本発明におけるフェルールとしては、MT形光コネクタに限定されるものではなく、各種採用可能である。また、前述の実施形態では、マスターフェルール13にガイドピンが嵌合して固定されていたが、例えば、フェルール保持部21の取付ピン21aの長さを延長してフェルール1の接合端面に突出させ、取付ピン21aの内、フェルール1の接合端面から突出した部分に、マスターフェルール13に形成されているガイドピン穴13h(ガイドピンを入れていない空の状態のガイドピン穴13h)を挿入、嵌合して、マスターフェルール13とフェルール1との位置決め精度を確保する構成も採用可能である。
また、マスターフェルール13にガイドピン13cを設けておく場合は、マスターフェルール13にガイドピン13cを固定するためのピンクランプを別途組み付けた構成としても良い。
位置決め部材としては、マスターフェルール以外のものであっても良い。
前記実施形態では、スライダをベースに対して係止するための係止片がスライダから突設されている構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、係止片がベースから突設されている構成や、互いに係合する係合爪形状の係止片がベース及びスライダの両方が突設されている構成も採用可能である。また、ベース及び/又はスライダから突設される係止片の形状、設置位置等は適宜変更可能である。但し、係止片は、前記スライダをベースに対して、前記付勢手段の付勢力による位置決め部材とフェルールとの間の突き当て力を維持できる位置で係脱可能に係止できるようにする。
係止解除レバーとしては、工具本体に対するスライダの係止を解除できる構成であれば良く、その具体的構造は、係止片の構造等に対応して適宜変更可能である。上述した実施形態では、スライダ90の両側の係止片95と、2本の係止ピン24とは、2本の係止片24がスライダ90の係止片95のスライダ本体91とは逆の側から当接して係合される位置関係になっているが、係止片95と係止ピン24とは、待機位置から係止位置へのスライダ90の移動によって係止片95を弾性変形させて係止状態に至るようになっていれば良く、係止片95と係止片24との位置関係は、適宜変更可能である。また、係止片95と係止片24との位置関係によって、係止解除レバーの構造も変更することは言うまでも無い。また、係止片の本数は、2本に限定されず、1本、3本以上であっても良い。
Claims (7)
- 光コネクタのフェルール(1)の先端面(5)に開口した光ファイバ挿入穴(2)に光ファイバ(3)を挿入して、前記光ファイバの先端に前記フェルールを取り付け光コネクタを組み立てる作業に用いられる光コネクタ組立工具であって、
一端にフェルールを着脱自在に保持するフェルール保持部(21)と、前記フェルール保持部に保持されたフェルールの先端面に当接することにより前記光ファイバ挿入穴に挿入された光ファイバの端面を位置決めする位置決め部材(13)と、フェルール保持部に向かって延びる光ファイバ案内溝(33)が上面(31c)上に延在形成されている光ファイバ挿入台(30)とを有し、
前記光ファイバ挿入台には、
前記光ファイバを押さえた状態のままで前記光ファイバ案内溝の延在方向に沿うスライドが許容されており、前記光ファイバ案内溝に収納した光ファイバを前記フェルール保持部に向かって送り出す送り用押さえ部材(36)と、
この送り用押さえ部材よりも前記フェルール保持部から遠い側に配置され、前記フェルール保持部に保持されたフェルールに対する前記位置決め部材の突き当てに伴う前記フェルールから突き合わせ方向後方への光ファイバの押し出しが生じた際に、光ファイバを引き留めて後退を規制するストッパとしての機能を果たす固定用押さえ部材(37)と、
前記送り用押さえ部材よりも前記フェルール保持部に近い側に配置され、前記光ファイバ案内溝上に配置された光ファイバを押さえるとともに、前記フェルール保持部に保持されたフェルールに対する前記位置決め部材の突き当てに伴う前記フェルールから突き合わせ方向後方への光ファイバの押し出しが生じた際に、光ファイバの後退を許容する浮き上がり防止用押さえ部材(35)とが前記光ファイバ案内溝の延在方向に並べて取り付けられていることを特徴とする光コネクタ組立工具(10)。 - 光コネクタのフェルール(1)の先端面(5)に開口した光ファイバ挿入穴(2)に光ファイバ(3)を挿入して、前記光ファイバの先端に前記フェルールを取り付け光コネクタを組み立てる作業に用いられる光コネクタ組立工具であって、
一端にフェルールを着脱自在に保持するフェルール保持部(21)と、前記フェルール保持部に保持されたフェルールの先端面に当接することにより前記光ファイバ挿入穴に挿入された光ファイバの端面を位置決めする位置決め部材(13)と、フェルール保持部に向かって延びる光ファイバ案内溝(33)が上面(31c)上に延在形成されている光ファイバ挿入台(30)とを有し、
前記光ファイバ挿入台には、
前記光ファイバを押さえた状態のままで前記光ファイバ案内溝の延在方向に沿うスライドが許容されており、前記光ファイバ案内溝に収納した光ファイバを前記フェルール保持部に向かって送り出す送り用押さえ部材(36)と、
この送り用押さえ部材よりも前記フェルール保持部から遠い側に配置され、前記フェルール保持部に保持されたフェルールに対する前記位置決め部材の突き当てに伴う前記フェルールから突き合わせ方向後方への光ファイバの押し出しが生じた際に、光ファイバを引き留めて後退を規制するストッパとしての機能を果たす固定用押さえ部材(37)とが前記光ファイバ案内溝の延在方向に並べて取り付けられており、
前記送り用押さえ部材には、前記光ファイバ案内溝上に配置された光ファイバを押さえるとともに、前記フェルール保持部に保持されたフェルールに対する前記位置決め部材の突き当てに伴う前記フェルールから突き合わせ方向後方への光ファイバの押し出しが生じた際に、光ファイバの後退を許容する浮き上がり防止用押さえ部材(35)が、該送り用押さえ部材と一体的に前記光ファイバ案内溝の延在方向に沿ってスライド移動するように設けられ、しかも、前記送り用押さえ部材は、前記浮き上がり防止用押さえ部材とは独立して、光ファイバ案内溝に対する開閉を行えるようになっていることを特徴とする光コネクタ組立工具(10)。 - 前記フェルール保持部が、前記光ファイバ挿入台に回動自在に連結されたベース(20)上に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の光コネクタ組立工具。
- 前記フェルール保持部が、前記位置決め部材を保持したスライダがスライド移動されるベースに設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光コネクタ組立工具。
- フェルール(1)の先端面(5)に開口した光ファイバ挿入穴(2)に光ファイバ(3)を挿入して、前記光ファイバの先端に前記フェルールを取り付け、光ファイバ付き光コネクタを組み立てる光コネクタの製造方法において、
請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の光コネクタ組立工具を用い、前記固定用押さえ部材(37)によって前記光ファイバを押さえ込むとともに、前記送り用押さえ部材(36)によって前記光ファイバを前記フェルール保持部に向けて送り出して前記フェルールの光ファイバ挿入穴に挿入し、前記フェルールの先端面から突出させた状態で、前記光ファイバを前記浮き上がり防止用押さえ部材(35)で押さえ込みつつ、前記位置決め部材を前記フェルールの先端面に突き当てて前記光ファイバを突き合わせ方向後方に押し出して前記固定用押さえ部材との間で撓ませた状態で、前記光ファイバを前記フェルールに接着固定することを特徴とする光コネクタの製造方法。 - 前記光コネクタ組立工具は、前記フェルール保持部が、前記光ファイバ挿入台に回動自在に連結されたベース(20)上に設けられており、
前記位置決め部材の突き当てによって、前記光ファイバの端面を位置決めする位置決め工程を有し、この位置決め工程において、前記ベースに対する前記光ファイバ挿入台の向きを調節することによって、前記光ファイバの向きを前記光ファイバ挿入穴の中心軸線と平行になるように保った状態とすることを特徴とする請求項5に記載の光コネクタの製造方法。 - 前記位置決め工程は、フェルールの光ファイバ挿入穴に光ファイバを挿入した後に行う工程であり、フェルールの先端面に位置決め部材(13)を接合することで、前記光ファイバ挿入穴に挿入済みの光ファイバを前記位置決め部材によってフェルールの前記先端面とは反対側の後端側に向けて押し込んで、光ファイバの端面を位置決めすることを特徴とする請求項6記載の光コネクタの製造方法。
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