JP4210964B2 - 浄水器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水に含まれる粒子成分や化学物質成分を除去、低減する浄水器に関する。
【0002】
【従来の技術】
浄水器が持つ基本的な機能は大きく2つに分けて考えることができる。
その一つは、処理対象水中に含まれる、懸濁物質の除去機能である。
水中の懸濁物質は、例えば鉄錆や微細な砂塵などが考えられるが、最近では、水道水中に含まれかつ水道で一般的に使用される塩素を用いても殺すことができない、いわゆる塩素耐性をもつクリプトスポリジウムやジアルジアといった人体に有害な原虫もこの範疇に含まれる。これらの懸濁物質を除去する方法として、一般的に普及している方式は、中空糸膜による機械的除去である。中空糸膜は、ストロー状の膜の側壁に、0.1μm前後の多数の孔があいており、ここを処理対象水が通過するときに大きな懸濁物質や極微細な懸濁物質、例えば細菌にいたるまでまとめて捕捉分離することになる。中空糸膜は、上記のように微細な分離性能を持っているが、その反面、濾過の寿命が極めて短いという短所を持っている。この短所を改良する工夫の考案の一つが、実開平3−047089である。この考案によれば、中空糸膜の上流側に平均空隙20μmから50μmのプレフィルタを設けることによって粗い懸濁物質をこのフィルタで捕捉し、中空糸膜への負荷を低減せしめることによって中空糸膜の目詰まりをおさえ、寿命を延ばそうとしている。
浄水器が持つ他の機能の一つは、化学物質の除去である。水中に含まれる化学物質は、例えば塩素、発ガン物質であるトリハロメタン、かび臭のもととなるジェオスミンやジメチルイソボルネオールなどである。これらの化学物質を除去する方法として、一般に普及している方法は、活性炭を用いた化学反応及び吸着作用による除去である。活性炭をその形状や性質から大きく分離すると、繊維状、粒状、固形状に分類される。繊維状活性炭は、有機高分子をファイバー状に加工して炭化したものを積層して成形したもので、一般的性質として処理水の流速が大きい場合、すなわち滞留時間が短い場合にその除去性能を発揮することができる。また、粒状活性炭は、石炭や椰子殻を賦活して多数の細孔を作るもので、一般的性質として処理水の流速が比較的小さい場合、すなわち滞留時間が比較的長い場合にその性能を発揮することができる。固形状活性炭は、粒状活性炭n にバインダーを入れて焼結する方法などで製造され、活性炭の化学物質除去性能よりもむしろその取り扱い容易性や懸濁物質の除去性能を兼用させる目的で使用されており、特に化学物質の除去性能において特徴や優位性は見られない。繊維状活性炭と粒状活性炭を比較すると、前述のように処理水の流速に関しては繊維状活性炭に利点があるが、単位重量当たりでの化学物質除去能力については、あるグレード以上になると粒状活性炭が優位であり、またその経済性も粒状活性炭が繊維状活性炭のほぼ1/5程度の価格であり優位性を持っている。
以上述べた浄水器の懸濁物質除去機能と化学物質除去を併せ持った発明の例が、先に引用した実開平3−047089や特開平10−113507である。
実開平3−047089はこの実用新案公開公報によれば、従来からある繊維状活性炭により化学物質を除去し、中空糸膜により懸濁物質を除去する構成に加えて、繊維状活性炭への懸濁物質の付着による活性表面のマスキングによる性能低下及び通水量低下防止と、中空糸膜の寿命による通水量低下を防止する目的で、フィルタユニットの最上流側に平均空隙20μmから50μmのプレフィルタを設けている。
また、特開平10−113507の公開特許公報によれば、上流側から筒状に成形した繊維状活性炭、その下流側にプリーツフィルタを配設して2層構造とし、繊維状活性炭層で化学物質を除去し、プリーツフィルタ層で懸濁物質を除去するシステムとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前述のように、中空糸膜を用いた場合には濾過寿命がかなり短くなり、これを改善する方策として実開平3−047089ではプリーツ膜状のプレフィルタをその上流側に配設しているが、中空糸膜の細孔径0.1μmに比べて、実開平3−047089が述べている平均空隙20μmから50μmのプレフィルタではさほど寿命を延命する効果は期待できない。また、新たにプリーツ状の膜を加えることによって、浄水器自体も大きくなるという短所がある。
また、特開平10−113507が述べているように、円筒状の繊維状活性炭とプリーツフィルタをこの順序で処理水の上流側から配置した場合には、プリーツフィルタの膜面積を確保するためにその中心をなす集水管用コアの直径が大きくなり、浄水器自体が大きくなるという短所があるばかりでなく、上流側に配置された繊維状活性炭の表面に懸濁物質が付着して本来活性炭が持っている性能を著しく低下させたり、また繊維状活性炭自身が目詰まりを生じ、通水抵抗が短期間のうちに上昇することになる。
また、一般にプリーツフィルタは、膜自体に内側から外側に向かっての力がかかると外側に広がろうとする力が働き、特にプリーツフィルタの長手方向両端面の封止部には強い機械的ストレスが働いて、この部分の膜が損傷して性能を発揮できないことが問題である。
また、活性炭本来の性能から考えれば、先に述べたように粒状活性炭に優位性があるが、先に取り上げた実開平3−047089、特開平10−113507の例では、活性炭にいずれも繊維状活性炭を使用している。これはいずれも成型されており取り扱いが容易でほとんど微細な粉末が出ないことを主な理由としていることがその理由と推察される。粒状活性炭を用いる場合には、その取り扱い性、特に活性炭層への充填と微粉の漏出の点が問題となることを意味している。
また、プリーツフィルタは、濾膜が露出していると、例えばフィルタの組立工程などで傷をつけ、フィルタの性能を低下させる危険性がある。
また、濾膜は一般的に機械的強度が弱く、特に濾膜の圧力損失が高くなった状態で処理水を透過した場合には濾膜に機械的ストレスがかかり、性能を低下させる危険性がある。
また、先に述べたように、最近は水道水の殺菌に用いられている塩素が効かない塩素耐性のクリプトスポリジウムやジアルジアといった人間に危害を与える原虫も水道水中から発見されるようになり、この処理を行うことが浄水器の義務になってきている。プリーツフィルタの濾膜の性能を考えた場合、その使用目的により必要な濾過性能を確保するためにはそれに応じた膜性能を発揮する濾膜を開発するのが通例であるが、濾膜の開発には相当の時間と費用をかける必要があった。
また、プリーツフィルタ使用上の大きな問題点の一つとして、フィルタを通過する懸濁物質が粘土状の場合、プリーツフィルタのひだとひだが癒着してフィルタ面積が実質的に急激に減少し、濾過寿命が短くなるという問題があった。また、活性炭層を処理水が通過しない場合、化学物質の除去性能が極端に低下するという問題があった。
また、プリーツフィルタの長手方向の端面は、一般にキャップとの溶着かもしくは樹脂にて封止する方法がとられているが、溶着には相応の設備投資が必要であり、また溶着境界面の濾膜の性能確保という問題があり、樹脂封止の場合に比べて技術的、費用的にハードルが高くなる。これに比べて樹脂による封止は比較的容易であるが、場合により樹脂を注入すると、樹脂がプリーツフィルタに吸い上げられて端面に十分に残留せず、この部分の封止ができない問題や、例えばウォーターハンマーなどでフィルタ部分とフィルタの端面接着封止部分に強い力が働くと、この接着封止がはがれて接着封止が容易に劣化するという問題があった。
そこで、本発明は、目詰まりを生じず寿命が長く、組立工程などでフィルタに傷がつかず、また、塩素耐性のクリプトスポリジウムやジアルジアなどの原虫が除去でき、化学物質の除去性能ができる高性能の濾過能力を持ち、小型で接着封止部の強度が高く安価な浄水器を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願の代表的な発明は以下の構成よりなる。
原水入口及び浄水出口を有するケースと、前記ケースの内側にケース内周面から間隔を設けて装填されるプレフィルタおよび主フィルタからなる濾材と、前記濾材を密閉しかつ適正位置に固定する保持部材と、一端が前記浄水出口に連通する集水部材とからなる浄水器において、
前記主フィルタはプリーツフィルタと粒状の活性炭とからなり、かつ、前記濾材は処理水の上流側よりプレフィルタ、プリーツフィルタ、活性炭の順に配設され、
前記保持部材は、前記主フィルタの両端に設けたキャップと前記活性炭を保持するケージとからなり、前記プリーツフィルタが収納されるプリーツフィルタ室と、前記活性炭が収納される活性炭室とを形成する。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の浄水器の一例を示す側断面図である。これは、ボディー5と原水入口に該当する入り口側ジョイント1と浄水出口に該当する出口側ジョイント2を持つヘッド18からなる筐体の中に、その内側にケース内周面から間隔をあけて装填される、プレフィルタ9、集水部材なる集水管17、主フィルタとしてプリーツフィルタ10と活性炭フィルタ19を用いた浄水器である。15はOリングであり、出口側ジョイント2と集水管17との接続部をシールしている。図2はプリーツフィルタ10の詳細を示す拡大断面図で、濾膜21をサポート膜20で挟んだ構造になっている。
処理水は、まず、水流入方向矢印13に示すように入口側ジョイント1から外側通水路8を通り筐体の内部に流入する。つぎにプレフィルタ9で大きな懸濁物質を除去した後にプリーツフィルタ10を通過し、ケージ16を通過して活性炭19で化学物質を除去して集水管17に流れ込み、出口側ジョイント2から水流出方向矢印14に示すように浄水器外部に流れ出る仕組みとなっている。
動作について説明する。本浄水器は中空糸膜を使用しておらず、その主たる濾過はプリーツフィルタで行っている。プリーツフィルタのコア径、すなわちケージ16の外径はおよそ70mmであり、プリーツフィルタの折り高さは約15mmとなっており、また長さは約270mmで、このプリーツフィルタの表面積は1.5m2 以上を得ることができる。従って、日本の水道で例をとれば、最大濁度の2度の処理水に対しても、低圧地域である0.1MPaの元水圧の場所でも、十分な性能を得ることができるように設計されている。例えば、中空糸膜を用いた場合、先に述べた実開平3−047089を例にとれば、中空糸膜とプリーツ型プレフィルタを用いると同一の条件で比較した場合、その濾過能力は10m3 程度となり、本発明が高性能の浄水器であることが容易にわかる。
(実施例2)
本実施例では、その構成を処理水の上流側からプレフィルタ9、プリーツフィルタ10、活性炭19の順に配置しているので、プリーツフィルタ10のコア径は約70mmと大きくでき、したがって先に述べたような1.5m2 という広大なプリーツフィルタ10の膜面積を確保することができる。例えば、プリーツフィルタ10が最下流にあり、集水管17をコア径にした場合には、直径に比例して確保できる膜面積が減少するので、本例の場合、約1/10の膜面積しか確保できないことになり、実用的でないことがわかる。逆に、膜面積をある程度確保するように集水管17の直径を大きくした場合には、性能に比べて浄水器が大きくなり、使用に際して設置場所やハンドリングなどの問題が生じることが考えられる。また、本例の場合、活性炭19へは懸濁物質を除去したあとの処理水が流入することになるので、活性炭表面への懸濁物質の付着は生じず、活性炭19の性能を十分に発揮できることは明らかである。
(実施例3)
実施例3について説明する。浄水器には、通常処理水の流れに従って圧力がかかり、本実施例でも通常の通水中はプレフィルタ9、プリーツフィルタ10にコンプレッションの力が加わっている。このコンプレッションの力は、プリーツフィルタ10がケージ16に押しつけられる形となり、ケージ16、さらにはその内側にある活性炭19がその力を押し返してプリーツフィルタ10は特に大きな変形を生じることなく処理水の処理を続けることができる。ところが、例えば出口側ジョイント2の先で通水中に急激に通水を停止されると、その通水エネルギー回避のための、いわゆるウォーターハンマーが生じ、通常の通水時とは逆にプリーツフィルタ10の内側から外側に向かう圧力が生じる。この力は瞬間的な発生であるが、特にプリーツフィルタ10に懸濁物質が詰まっており、その圧力損失が高い場合にはプリーツフィルタ10がこのウォーターハンマーを受け止める形となり、プリーツフィルタ10が内側から外側に開く力を受け、動くことになる。このため、プリーツフィルタ10の封止部との界面の固定されている部分と固定されていない部分に力がかかり、この部分を損傷して濾膜21の性能を劣化させることとなる。特に開閉頻度が大きい使用環境では、この部分に対する繰り返しのストレスは多大なものとなり、場合によっては膜の破れが生じることもある。プレフィルタ9をプリーツフィルタ10の全体にわたって巻き付けた場合には、たとえウォーターハンマーがプリーツフィルタ10にかかったとしても、プリーツフィルタ10全体が外側に対して動くことがないので、プリーツフィルタ10の損傷が生じず、かつプレフィルタ9も安定して作用することができる。本実施例では、プレフィルタ9として帯状の不織布を螺旋状にオーバーラップしながら巻いているが、必ずしも不織布である必要はなく、また必ずしも螺旋状でなくともよい。
(実施例4)
次に、実施例4について説明する。先にも述べたように、粒状活性炭は繊維状活性炭はに比べて化学物質の処理能力が優位であり、価格も安価である。従って、浄水器の能力を発揮するためには粒状活性炭を用いることが好ましく、本実施例でも粒状活性炭を用いている。
(実施例5)
次に、実施例5について説明する。図2にサポート膜と濾膜の位置関係概要を示す。濾膜21は、繊維を積層し穴径が10〜100μmとしたものからなりこれを少なくとも2枚設けている。微細な懸濁物質を除去する必要から、きめが細かい膜で、通常は圧力損失を上昇させないために数μm〜数十μmの厚みしかないデリケートな膜である。これをハンドリングする場合、膜へ傷をつけないことが最大の課題となる。従って、膜に直接手をふれないようにサポート膜をその両側に配することによって取り扱い性が向上し、信頼のおけるプリーツフィルタ10を提供できる。更に、先に述べたような厚みの膜であるから、膜自身の強度、すなわち「こし」が弱く、処理水を通水する圧力で濾膜21が損傷する可能性があるので、これを防止するためにサポート膜20が必要となる。
(実施例6)
次に、実施例6について説明する。サポート膜20の穴径が密の場合、サポート膜20自身で懸濁物質を捕捉し、時間経過とともにその圧力損失が上昇する。圧力損失が低い場合は、サポート膜20が外的力を受けることなくそのままの形状を保って通水できるが、サポート膜20の圧力損失が上昇すると、サポート膜20は通水方向に対しての力を受けて徐々に通水方向に変形していき、濾膜21の有効な膜面積を減少させる方向に働く。したがって、サポート膜20には圧力損失が生じない程度の穴径が必要であり、その値は100μm以上、望ましくは200μm以上の値がよい。
(実施例7)
次に実施例7について説明する。先に述べたように、例えば水道水に用いられている塩素でも死なず、また人間に害を与える塩素耐性原虫を除去することも浄水器の使用形態により、浄水器に課せられた使命である。現在、これらの原虫でもっとも小さいものはクリプトスポリジウム小型種のシストで、概ね4μmの大きさである。米国NSFインターナショナルではこの原虫の除去基準として、3〜4μmの粒子を99.95%以上除去すれば除去可能な浄水システムとして認定しており、この基準を満たすことも重要な性能の一つである。本実施例では、この基準に準拠して試験を実施したところこの仕様を満足していることを確認している。
(実施例8)
次に、実施例8について説明する。従来、濾膜は濾過精度に応じて多大な開発時間と費用をつぎ込んで開発が行われてきた。しかしながら、基本的な濾膜を積層する事により、その目的が達せられるならば、この多大な開発時間と費用は不要であり、適時に比較的安価に市場へその濾膜を使用した浄水器を提供することができる。例えば、1枚の濾膜の濾過精度が99%であった場合、もう1枚同じ膜を積層する事で、99.9%の濾過精度を実現することができる。
(実施例9)
次に、実施例9について説明する。プリーツフィルタ10に懸濁物質が捕集され、圧力がかかると、膜はひだの内側に押しつぶされる力を受ける。また、懸濁物質が例えばカオリンなどの粘土質の物質の場合、押しつぶされる力が除かれても、プリーツフィルタ10のひだは癒着して離れず、実質的に通水部分が隠蔽されて通水面積が減少する。この問題を防止する方法として、サポート膜の厚みを50μmから1000μmにすれば、たとえひだ間が癒着してもこの厚みの通水路は確保されることとなり、癒着による障害が生じないこととなる。尚、1000μmは、実用上これ以上大きくすることはほとんど困難な値と考えられる。
(実施例10)
次に、実施例10について説明する。図1に示す実施例で、活性炭19はプリーツフィルタ10より長くなっている。これは、プリーツフィルタ10を通過した処理水が必ず活性炭19を通過する構造であり、例えば活性炭19の長さがプリーツフィルタ10の端面と同一面とした場合、処理水は上キャップ7と活性炭19の界面を通って集水管17に流入するので、化学物質の除去性能が低下する。
(実施例11)
次に、実施例11について説明する。先に述べたように、活性炭を用いる場合には粒状活性炭が望ましいが、粒状活性炭は繊維状活性炭と異なり、微細な活性炭粉が浄水器から流出する可能性がある。これを防止する目的で、活性炭粒径より小さい空隙の不織布を集水管17及びケージ16の外周全面に巻き付けることにより、活性炭微粒子の浄水器外及び上流側への流出を防止する。
(実施例12)
次に、実施例12について説明する。図1の浄水器は、集水管17、活性炭19、ケージ16、プリーツフィルタ10、プレフィルタ9が上キャップ7及び下キャップ12と一体となってフィルタユニットを形成している。フィルタユニットに活性炭を充填する場合、その注入口が必要であり、ゴムキャップ4の位置にその注入口がある。この注入口を用いて活性炭19をフィルタユニットの組立最終工程で注入することにより、活性炭19は例えば集水管17の中に混入して浄水器から外部へ排出されるということが生じない。
(実施例13)
次に、実施例13について説明する。実施例12により活性炭を充填する注入口を設けたが、ここにゴム栓4を取り付けて活性炭室を封止した場合でも、例えばウォーターハンマーなどにより活性炭19が高い圧力になった場合には、このゴム栓4がはずれるかもしくは隙間を生じて活性炭19が浄水器の上流側に混入する可能性がある。この場合、活性炭19の量が減少することによる処理水のバイパス経路が活性炭室内に形成される可能性や、プリーツフィルタ10に活性炭19が詰まってプリーツフィルタ10の寿命を低下させる可能性があり、これを防止する必要がある。図1に示すように、ヘッド18からゴム栓4を押さえるゴム押さえ3を設けているので、ゴム栓4はウォーターハンマーなどで力を受けても容易にはずれることがない。
(実施例14)
次に、実施例14について説明する。プリーツフィルタ10の端面は、この部分から処理水がバイパスしないように完全に封止する必要がある。樹脂を充填して接着封止する場合、樹脂がプリーツフィルタ10の端面に残留している必要があるが、プリーツフィルタ10と樹脂のなじみがいいなどの条件が整うと、樹脂はプリーツフィルタ10に吸い上げられてプリーツフィルタ10の端面に樹脂が残らない状態となってしまう。そこでプリーツフィルタ10と上キャップ7もしくは下キャップ12との境界面からすべての樹脂が吸い上げられない方法として、図3に示すように樹脂溜まり22を設けている。この方法によれば、樹脂溜まり22の中の樹脂は吸い上げられにくいので、プリーツフィルタ10と上キャップ7もしくは下キャップ12との境界面の接着封止を行える。また、図4に示すように、樹脂を保持する樹脂保持部材23を用いる。樹脂保持部材23は、例えば不織布などとして、キャップのフィルタ溝に敷くことにより、樹脂をこの位置に保持することができるので、プリーツフィルタ10と上キャップ7もしくは下キャップ12との境界面の接着封止を行える。
(実施例15)
実施例15について説明する。先に述べたように、ウォーターハンマーなどが生じた場合には、フィルタユニットのキャップを引き離す方向にも力が働く。図5に示すようにフィルタ溝内壁側面に凸凹部24を設けることにより、フィルタユニットのキャップを引き離す方向の力に強い接着封止が可能となる。
【0006】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば主フィルタにプリーツフィルタと粒状の活性炭とを用い、濾材は処理水の上流側よりプレフィルタ、プリーツフィルタ、活性炭の順に配設した構成にしているので、小型で高性能、しかも長寿命で信頼性の高い、比較的安価な浄水器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浄水器を示す側断面図である。
【図2】本発明のプリーツフィルタを示す拡大断面図である。
【図3】本発明のキャップの樹脂溜まりを示す拡大断面図である。
【図4】本発明のキャップの樹脂保持部材を示す拡大断面図である。
【図5】本発明のキャップの凸凹部を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 入口側ジョイント
2 出口側ジョイント
3 ゴム押さえ
4 ゴム栓
5 ボデイー
6 融着による封止部
7 上キャップ
8 外側通水路
9 プレフィルタ
10 プリーツフィルタ
11 接着による封止部
12 下キャップ
13 水流入方向矢印
14 水流出方向矢印
15 Oリング
16 ケージ
17 集水管
18 ヘッド
19 活性炭
20 サポート膜
21 濾膜
22 樹脂溜まり
23 樹脂封入部材
24 凹凸部

Claims (15)

  1. 原水入口及び浄水出口を有するケースと、前記ケースの内側にケース内周面から間隔を設けて装填されるプレフィルタおよび主フィルタからなる濾材と、前記濾材を密閉しかつ適正位置に固定する保持部材と、一端が前記浄水出口に連通する集水部材とからなる浄水器において、
    前記主フィルタはプリーツフィルタと粒状の活性炭とからなり、かつ、前記濾材は処理水の上流側よりプレフィルタ、プリーツフィルタ、活性炭の順に配設され、
    前記保持部材は、前記主フィルタの両端に設けたキャップと前記活性炭を保持するケージとからなり、前記プリーツフィルタが収納されるプリーツフィルタ室と、前記活性炭が収納される活性炭室とを形成することを特徴とする浄水器。
  2. 前記プレフィルタは不織布からなり前記プリーツフィルタの外周全面に巻かれていることを特徴とする請求項1記載の浄水器。
  3. 前記ケースは、原水入口及び浄水出口を有するヘッドと円筒状のボディとからなる請求項1または2記載の浄水器。
  4. 前記キャップは、前記プリーツフィルタを装着するフィルタ溝と前記活性炭を保持する活性炭溝とを有する請求項1記載の浄水器。
  5. 前記プリーツフィルタは、濾膜をサポート膜で両面から挟んだ構造とした請求項1から4のいずれか1項に記載の浄水器。
  6. 前記濾膜は、繊維を積層し穴径が10〜100μmとしたものからなりこれを少なくとも2枚設けた請求項5記載の浄水器。
  7. 前記サポート膜は、平均穴径が少なくとも100μmであり、かつ、膜厚が10〜1000μmである請求項5または6記載の浄水器。
  8. 前記活性炭室の長さがプリーツフィルタ室よりも長い請求項1または請求項5から7のいずれかに記載の浄水器。
  9. 前記集水部材の外周全面に不織布が巻かれており、その不織布の穴径が前記活性炭の粒径より小さい請求項1から8のいずれか1項に記載の浄水器。
  10. 前記ケージの外周全面に不織布が巻かれており、その不織布の穴径が前記活性炭の粒径より小さい請求項1または請求項5からのいずれかに記載の浄水器。
  11. 前記活性炭室の上方に設けた前記キャップに前記活性炭を注入する注入口を設け、前記活性炭を注入した後は前記注入口をゴム栓で封止した請求項1または請求項5から10のいずれかに記載の浄水器。
  12. 前記ゴム栓を押さえるゴム押さえを前記ヘッドの内側に設けた請求項11記載の浄水器。
  13. 前記キャップのフィルタ溝の底部に樹脂溜まりを設けた請求項1または請求項5から12のいずれかに記載の浄水器。
  14. 前記キャップのフィルタ溝に硬化前の樹脂を封入する樹脂封入部材を設けた請求項1または請求項5から13のいずれかに記載の浄水器。
  15. 前記キャップのフィルタ溝の内壁に凹凸部を設けた請求項1または請求項5から14のいずれかに記載の浄水器。
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