JP4208674B2 - 多重周回型飛行時間型質量分析方法 - Google Patents

多重周回型飛行時間型質量分析方法 Download PDF

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Description

多重周回型飛行時間型質量分析装置により得られたマススペクトルを解析する方法に関する。
飛行時間型質量分析装置の分解能Rは、イオンピークの時間幅をdT、飛行時間をTとすると、
R = T/dT (1)
と表わされる。したがって、dTが一定であれば、飛行時間Tを長くすることで、分解能を大きくすることができる。この目的を達成するため、飛行時間型質量分析計を用いる質量分析分野では、飛行距離を長くして、分解能Rの向上を目指す、多重周回型飛行時間型質量分析装置と呼ばれる飛行時間型質量分析装置が提案されている。
多重周回型飛行時間型質量分析装置は、装置の大型化を回避しつつ、イオンの飛行距離を伸ばすことができるため、小型で質量分解能の高いマススペクトルを取得することが可能である。Tを大きくするためには、飛行距離を長くする必要があるが、そうすると装置が大きくなってしまう。そこで、同一軌道を多重周回させることにより、飛行距離を増大させることが考えられたのであった。図1はそのような装置の一例である。
特開平11−135060号公報。
特開平11−135061号公報。
特開平11−195398号公報。
しかし、このような装置では、周回を重ねると、速さの速いイオンが速さの遅いイオンを周回軌道上で追い越してしまう。そのような追い越し現象が起きた後に得られた飛行時間スペクトル上には、周回数の異なるイオンピークが混在している。今後、このようなスペクトルを、周回数混合型スペクトルと呼ぶ。これに対して、通常の飛行時間スペクトルを、単一周回数型スペクトルと呼ぶことにする。周回数混合型スペクトルでは、未知の質量のピークが存在する場合などでは、各ピークを与えるイオンの周回数が不明となるため、飛行時間スペクトルから質量スペクトルを得ることが困難である。
そこで、多重周回させ、しかも、単一周回型スペクトルを得るには、追い越しが起こらないよう、同時に測定するイオンの速さの範囲を限定するようにして、空間的にイオンの追い越しが起きないようにすればよい。
しかし、これらの方法では、同時に測定できるイオンの質量範囲が限定され、広い範囲のイオンを測定したい場合には、多くの単一周回数型スペクトルをつなぎあわせる必要があり、実質的に感度が悪くなって、測定時間の面で不利になるという結果を招いてしまう。
本発明は、上述した点に鑑み、このような多重周回型飛行時間型質量分析装置の欠点を、軽減することを目的とし、具体的には、多重周回型飛行時間質量分析装置で得られた複数の周回数混合型スペクトルから、単一周回数型スペクトルを再構成する方法を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明の多重周回型飛行時間型質量分析方法は、
飛行時間を計測記録する飛行時間型質量分析装置であって、パルス的にイオンを入射する部分、イオンを同一軌道で多周回飛行させる多重周回イオン軌道部部分、多重周回イオン軌道部からイオンを排出させる排出部、および、排出されたイオンを検出するイオン検出部を備え、多重周回イオン軌道を多重周回させた後にイオンを排出し、飛行時間に展開された質量スペクトルを得る多重周回型飛行時間質量分析装置を用いた質量分析方法において、
入射から出射までの時間を変えた、周回数が異なる可能性のある複数のイオンピークを含む、複数個の周回数混合型スペクトル、F1(t)、F2(t)、・・・、Fq(t)を記録し、それらの周回数混合型スペクトルから定義できる多重相関関数G()を求めることにより、単一周回型スペクトルを再構成するようにしたことを特徴としている
Figure 0004208674
ここで、Nj(T)(j=1、2、・・・、q)は、イオンが周回部を一周するのに要する時間Tによって決まる整数、yuは、イオンが周回部を一周するのに要する時間Tからのずれ時間の上限値、ylは、イオンが周回部を一周するのに要する時間Tからのずれ時間の下限値、Hは、Fj{Nj()×T+y}(j=1、2、・・・、r)の値によって定まる関数である。
また、前記yuとylで挟まれる範囲は、周回部を一周するのに要する時間Tのイオンが検出されると予測される範囲よりも広い範囲とすることを特徴としている。
また、前記yuとylは、周回部を一周するのに要する時間Tの関数であることを特徴としている。
また、前記Nj(T)は、周回数混合型スペクトルFj(t)の中に、周回部を一周するのに要する時間がTのイオンが含まれていると仮定した場合、そのイオンの予想される周回数であることを特徴としている。
また、前記関数Hは、Fj{Nj()×T+y}(j=1、2、・・・、r)の算術平均を取る演算であることを特徴としている。
また、前記関数Hは、Fj{Nj()×T+y}(j=1、2、・・・、r)の最小値を取る演算であることを特徴としている。
また、前記関数Hは、Fj{Nj()×T+y}(j=1、2、・・・、r)の相乗平均を取る演算であることを特徴としている。
また、前記関数Hは、Fj{Nj()×T+y}(j=1、2、・・・、r)の調和平均を取る演算であることを特徴としている。
飛行時間を計測記録する飛行時間型質量分析装置であって、パルス的にイオンを入射する部分、イオンを同一軌道で多周回飛行させる多重周回イオン軌道部部分、多重周回イオン軌道部からイオンを排出させる排出部、および、排出されたイオンを検出するイオン検出部を備え、多重周回イオン軌道を多重周回させた後にイオンを排出し、飛行時間に展開された質量スペクトルを得る多重周回型飛行時間質量分析装置を用いた質量分析方法において、
入射から出射までの時間を変えた、周回数が異なる可能性のある複数のイオンピークを含む、複数個の周回数混合型スペクトル、F1(t)、F2(t)、・・・、Fq(t)を記録し、それらの周回数混合型スペクトルから定義できる多重相関関数G()、
Figure 0004208674
ここで、Nj(T)(j=1、2、・・・、q)は、イオンが周回部を一周するのに要する時間Tによって決まる整数、yuは、イオンが周回部を一周するのに要する時間Tからのずれ時間の上限値、ylは、イオンが周回部を一周するのに要する時間Tからのずれ時間の下限値、Hは、Fj{Nj()×T+y}(j=1、2、・・・、r)の値によって定まる関数、を求めるようにしたので、多重周回型飛行時間質量分析装置で得られた複数の周回数混合型スペクトルから、単一周回数型スペクトルを再構成することが可能になった。
図1は、本発明が適用できる飛行時間型質量分析装置の概略図である。この装置は、パルス的にイオンを入射するパルスイオン源1、第1のイオンミラー2と第2のイオンミラー3で構成され、イオンを同一軌道で多周回飛行させる多重周回イオン軌道部部分、多重周回イオン軌道部からイオンを排出させる排出部(本実施例では、第2のイオンミラー3が兼ねている)、排出されたイオンを検出するイオン検出器4、および、イオンの入射・排出のタイミングを制御し、検出されたイオンの飛行時間を記録する制御記録装置5から構成されている。
尚、本実施例から明らかなように、周回という言葉は、特許文献1〜3に示されるような、円形、楕円形、8の字型などの閉じた軌道を周回する意味だけでなく、図1のような、閉じていない軌道を繰り返し往復するものも意味するものとする。
さて、パルスイオン源1から発射されたイオンは、第1のイオンミラー2を通過して、周回軌道部に入射される(図2)。この際、第1のイオンミラー2は、電圧がオフの状態なので、イオンは通過できる。入射したイオンは、第2のイオンミラー3に到達するが、第2のイオンミラー3は、電圧がオンの状態であり、イオンは反射されて、第1のイオンミラー2に向かって飛行する(図3)。イオンが、第1のイオンミラー2に到達する前に、第1のイオンミラー2の電圧をオン状態にすると、イオンはそこで反射され、再び、第2のイオンミラー3に向かって飛行する。この状態では、イオンは、2個のイオンミラー間を往復する周回軌道上にあり、周回を繰り返し、飛行距離が伸びるにつれて、速いイオンと遅いイオンとの距離が増大していく。適当な時間経過後に、第2のイオンミラー3の電圧をオフ状態にすると、周回軌道上にあったイオンは、第2のイオンミラー3を通過・直進して、イオン検出器4に到達して、速いものから順に検出される。以上が、この装置の原理である。
尚、この装置は、あくまで本発明の原理を説明するために取り上げたものであり、本発明は、この装置に限らず、特許文献1〜3に示されるような、円形、楕円形、8の字型など、多重周回型飛行時間質量分析装置であれば、どのようなタイプの装置にでも適用できる。
次に、イオンの飛行時間を考える。パルスイオン源1と第1のイオンミラー2の入射面S11との実効距離をL1、S11と第2のイオンミラー3の出射面S22までの距離をL2、S22からイオン検出器4までの実効距離をL3とする。また、第1のイオンミラー2と第2のイオンミラー3との間を1往復するために要する実効飛行距離をL4とする。ここで、実効距離とは、加速や減速に必要な時間等も、距離として換算した場合の距離である。そのため、全てのイオンで厳密に等しいとは言えないが、近似的には、ほぼ幾何学的条件により与えられる。
ここで、イオンの速さをV、周回軌道を1回周回するために要する時間、すなわち周期をTとすると
V = L4/T (2)
の関係がある。
次に、イオンの全飛行時間Sは、周回数Nと周期Tの関数として、
S(N、T)=(L1+L2+L3+N×L4)/V
=(L1+L2+L3+N×L4)T/L4
=(D+N)T (3)
で表される。ここで、
D = (L1+L2+L3)/L4 (4)
である。
次に、周回軌道をN回周回後に、イオンを正常に検出するために、イオンミラーをオン/オフする時間の条件を考える。イオン発射時間をt=0とし、第1のイオンミラー2をオンする時間をt1とすると、
t1< L1/V+T (5)
このとき、V=L4/Tであるから、
t1< (L1/L4)T+T (6)
でなければならない。次に、第2のイオンミラー3をオフする時間をt2とすると、
a(N、T) < t2 < b(N、T) (7)
でなければならない。ここで、a(N、T)は、イオンが、ちょうど第2のイオンミラー3を出て、正常なN回周回目に入った直後の時間である。また、b(N、T)は、イオンがN回周回目を終えて、第2のイオンミラー3に入る直前の時間である。具体的には、
a(N、T)=(L1+L2+(N−1)×L4+d1)T/L4 (8)
b(N、T)=(L1+L2+N×L4−d2)T/L4 (9)
と表される。ここでd1は、第2のイオンミラー3内での有効飛行距離であり、d2は、第2のイオンミラー3の長さ、すなわちイオンミラー電圧がオフ時の飛行距離である。ここで、a(N+1、T)とb(N、T)は等しくない。そのため、t2の値によっては、周回部で飛行しているイオンでも、正常に検出されない無効期間があることに注意する必要がある。
次に、入射から出射までの時間を変えた周回数混合型スペクトルを、複数回(q回)測定する場合を考える。このとき、パルスイオン源1を出射してから、第2のイオンミラー3をオフにするまでの時間を、それぞれ異なる値(s1、s2、…、sq)に設定して、スペクトルを個々に記録するものとする。その結果、q個の周回数混合型スペクトルが得られる。それらを、F1(t)、F2(t)、…、Fq(t)と表わすものとする。
次に、周期がTとなるような速さVを持つイオンが、これらスペクトルに含まれることを検証する。このとき、周回時間がTのイオンがF1(t)に含まれるための必要条件は、第2のイオンミラー3をオフにする時間s1が、以下の不等式、
a(N1、T)<s1<b(N1、T) (10)
を満たすことのできる整数N1が存在することである。このN1は、もし存在するならば、ただ1個の値に特定できる。このとき、(3)式より、周回数混合型スペクトルF1(t)には、
h1=(N1+D)×T (11)
で表される時間h1の近傍に、周回時間Tのイオンのピークが検出されている可能性がある。ここで、近傍と断る理由は、L1、L2、等の実効飛行距離は、概算値が得られるだけで、通常は、正確な値が不明だからである。その他のsj(j=1、2、…、q)につても、同様に考えれば、周回部飛行時間Tのイオンのピークが含まれる可能性の有無、および、ピークが検出される場合の周回数Njが決定できる。
次に、周回部飛行時間Tのイオンのピークが含まれる可能性ありと判定された周回数混合型スペクトルの数を、rとする。ここで、添え字については任意であるから、可能性のあるスペクトルをFj(j=1、2、…、r)であるとしても、以下の議論の一般性は失われない。
この時、周回時間Tのイオンが存在した場合、それぞれ
hj=(Nj+D)×T (12)
で表される時間hjの近傍に、着目しているイオンのピークが存在するはずである。ここで、ピークの出現する時間hjからのずれ時間を、yとする。このyは、Njに関わらず、すべてに共通のはずである。なぜなら、周期Tは、同一イオンでは、すべての周回飛行について同じであり、ずれが生じる原因は、実効時間の設定、あるいは、パルス回路の遅延、あるいは、イオン発射の時間のずれ等、周回数に無関係の部分にあるからである。したがって、すべてのイオンピークは、F1(h1+y)、F2(h2+y)、…、Fr(hr+y)に存在する。しかしながら、あらかじめ、yを知ることは困難である。しかし、yを適当な微小範囲で変化させていくと、すべてのFj(hj+y0)が大きな値をもつような、y=y0が存在する。逆に、そのようなy0が検出されれば、周期Tのイオンが存在したことの証明になる。ただし、y0は、イオンピークの幅に相当する有限な広がりの範囲を持つ。そこで、周期Tであるようなイオンの強度G(T)を、次のような多重相関関数で定義する。
Figure 0004208674
(13)
ここで、関数H(F1、F2、…、Fr)は、変数Fjの関数であり、関数の決めかた1つで、種々の特長を持たせる事が出来る。尚、表現は積分の形を用いているが、実際の計算においては、離散的な和の形に置き換えて計算してもよいことは、言うまでもない。また、周回時間Tのイオンに由来するピークが出現する時間hjからのずれ時間の下限値yaと上限値ybの決めかたは、現実に即して決定すればよい。すなわち、hjの考え得る誤差の範囲よりも、やや広めに取ることが、計算時間の点で有利である。原理的には、広く取っても問題はない。また、この式(13)を、以下のように書き換えることも可能である。
Figure 0004208674
(14)
ただし、
yu=yb+D×T (15)
yl=ya+D×T (16)
である。
次に、関数H(F1、F2、…、Fr)の具体的な形を考える。関数Hの定義として、最も簡単なものは、Fjの算術平均値をとることである。すなわち、
H(F1,F2、…、Fr)=(F1+F2+…+Fr)/r (17)
この場合、各Fjは、y=y0で大きな値をもつことになるため、y0を含んだ範囲(yu≦y≦yl)の積分値であるG(T)も、大きな値をもつ。ただ、この方法は、偶然Fjが大きな値を持った場合にも、G(T)が、その1/rという大きな値を持つ。すなわち“偽ピーク”も出現する。このため、スペクトルが複雑となり、その解釈が困難となる可能性が高い。
“偽ピーク”を除くためには、スペクトルピークF1、F2、…、Frの中から、最小ピークFjを取る演算を、関数Hと定義してもよい。しかし、この場合は、Fj以外のスペクトルピークは、演算結果に反映されないため、他の観測データは、すべて無駄になってしまうという欠点がある。
算術平均法の欠点を補う方法の一つは、相乗平均をとることである。すなわち、
Figure 0004208674
(18)もし、rが、ある程度大きな数になれば、すべてのFjが偶然大きな値を持つ確率は、かなり小さくなる。したがって、yがy0以外の場合は、少なくとも、どれか1個の値は、非常に小さくなる。相乗平均では、Fjの値が、もし1個の値でも0になれば、G(T)は、Fjの積の形をとるため、他のFjの値に関係なく0となり、偶然の一致による“偽ピーク”は排除される。その結果、最終的には、複数の周回数混合型スペクトルFj(t)から再構成される単一周回型スペクトルG(T)の中には、そのピークは、ピークとしては含まれなくなる。
また、相乗平均の代わりに調和平均をとっても、相乗平均と同じような効果が期待できる。すなわち、
Figure 0004208674
(19)
この場合も、ピーク強度Fjの中に、1つでも強度0のものが混じっていれば、そのピークから求められる調和平均は0となり、“偽ピーク”と判定されて、最終的には、複数の周回数混合型スペクトルFj(t)から再構成される単一周回型スペクトルG(T)の中には、そのピークは、ピークとしては含まれなくなる。
その他、Hの定義は様々なものは考えられるが、さまざまな大きさのFjの内、大きな値でなく、小さな値の方がHに大きく反映されるような定義が、望ましい訳である。尚、周回を重ねると、一般的にイオン強度が減少する。そのため、多重相関関数をとる前に、Fjをあらかじめ規格化しておくことも有効である。
以上が、周期Tを定めた場合のG(T)の定義である。周回軌道を周回する周期Tは、イオンの質量数ごとに異なるので、最後に、このTの値を変えて、必要な範囲でG(T)を求めれば、単一周回型スペクトルが得られる。このようにして、複数の周回数混合型スペクトルFj(t)から、単一周回型スペクトルを再構成することができる。
尚、この単一周回型スペクトルG(T)は、イオンが周回部を1往復するに要する時間Tについてのスペクトルであり、その他の部分、例えば、D×Tに相当する時間の寄与は除かれている。
次に、本発明の原理を具体的なシミュレーションによって示す。光学系としては、図4に示すような、8の字型の多重周回型飛行時間質量分析装置を採用し、イオンは、a点から出射され、距離L1(=0.1メートル)を直進後、b点において、周回軌道に入射するように構成した。b点には、所定のタイミングで開くゲートが設けられていて、イオンがa点を出射後、b点に到達する直前に、ゲートが開となる。a点におけるイオン加速電圧は、7キロボルトに設定した。
b点から周回軌道に入射したイオンが、8の字型の周回軌道を半周(距離L2=1メートル)すると、c点に到達する。c点には、所定のタイミングで開くゲートが設けられていて、任意のタイミングで開にすることができる。これにより、半周後、1.5周後、2.5周後、3.5周後、…と、所定の回数を周回させた後に、周回軌道上から、イオンを取り出すことができる。ちなみに、イオンが、b点からc点を経由して、再びb点に到る、8の字型の周回軌道を一周したときの飛行距離L4は、L2のちょうど2倍の2メートルである。
さて、c点で、ゲートを介して周回軌道上から取り出されたイオンは、そのまま距離L3(=0.2メートル)を直進し、d点に置かれたイオン検出器で検出される。
このような光学系を飛行するイオンとしては、リチウムイオン(m/z=6)、アルミニウムイオン(m/z=27)、マンガンイオン(m/z=55)、ウラニウムイオン(m/z=238)の4種類を想定し、c点に置かれたゲートが開くタイミングとしては、イオンがa点を出射後、13.86μs後、40.69μs後、67.51μs後の3点を設定した。このタイミングは、アルミニウムイオンが、1.5周後、4.5周後、および、7.5周後に、c点に到達するタイミングである。
さて、イオン出射後、13.86μs後にc点のゲートが開いたときに、d点のイオン検出器で検出されたイオンピークの飛行時間は、14.75μs、15.39μs、17.26μs、21.06μsの4種類であった。
また、イオン出射後、40.69μs後にc点のゲートが開いたときに、d点のイオン検出器で検出されたイオンピークの飛行時間は、41.58μs、43.81μs、44.89μs、46.53μsの4種類であった。
また、イオン出射後、67.51μs後にc点のゲートが開いたときに、d点のイオン検出器で検出されたイオンピークの飛行時間は、68.41μs、70.19μs、70.36μs、72.11μsの4種類であった。
これらをまとめたものが、図5であり、Fj(T)に相当する。ここで、4種類のピークを与えるイオンのm/z値が未知数であると仮定すると、イオンの質量を1マスずつ変化させながら、7000ボルトで加速したときに、イオンが2メートルの周回軌道上を周回する時間(周回周期T)を計算し、そのN倍(N=0.5、1.5、2.5、3.5、…)に相当する時間要素を含んだイオンピークの有無を、イオン出射後、13.86μs後、40.69μs後、67.51μs後に取得した3つの飛行時間型マススペクトル(a)、(b)、(c)について、所定幅yの範囲内でサーチする。これにより、各ピークの帰属を決めることができる。もし、所定幅yの範囲内で、周回周期TのN倍の時間要素を含むピークが検出されれば、周回周期Tのイオンが存在したことの証明となる。この処理を自動的に行なうのが、本発明のG(T)である。この計算では、計算量が極めて多くなるので、コンピュータを用いて計算を行なうことが望ましい。
そして、このような計算の結果、イオン出射後、13.86μs後、40.69μs後、67.51μs後に取得したマススペクトル(a)、(b)、(c)のうち、15.39μs(a)、44.89μs(b)、70.19μs(c)の3つのピークは、質量6のイオンが、それぞれ、3.5周回、10.5周回、16.5周回したときのピークに相当すること、また、14.75μs(a)、41.58μs(b)、68.41μs(c)の3つのピークは、質量27のイオンが、それぞれ、1.5周回、4.5周回、7.5周回したときのピークに相当すること、また、21.06μs(a)、46.58μs(b)、72.11μs(c)の3つのピークは、質量55のイオンが、それぞれ、1.5周回、3.5周回、5.5周回したときのピークに相当すること、また、17.26μs(a)、43.81μs(b)、70.36μs(c)の3つのピークは、質量238のイオンが、それぞれ、0.5周回、1.5周回、2.5周回したときのピークに相当することが分かる。この結果を表にすると、図6の通りである。
これは、図7に示すように、横軸を周回数N、縦軸を飛行時間t(μs)とすると、楕円Aで囲んだ4つのマークが、イオン出射後、13.86μs後に周回軌道から取り出されたイオンのピーク、また、楕円Bで囲んだ4つのマークが、イオン出射後、40.69μs後に周回軌道から取り出されたイオンのピーク、また、楕円Cで囲んだ4つのマークが、イオン出射後、67.51μs後に周回軌道から取り出されたイオンのピークであることを意味する。
このように、質量が大きく異なるイオン同士が同一軌道内で周回飛行すると、軽いイオンが重いイオンを追い抜いて、極めて複雑なマススペクトルとなるが、周回時間TのN倍の時間要素を含んだピークを、計算によってピックアップすることにより、異なる周回数Nを規格化して、周回数混合型スペクトルを、単一周回型スペクトルに再構成することができる。
図8が、周回数混合型スペクトルを解析した結果を示す図であり、同じ質量のピークは、TのN倍の時間差で出現する。ただし、場合によっては、抜けが生じる場合もある。この周期を多重相関関数G(T)で検出する訳である。図9が、周回数混合型スペクトルを単一周回型スペクトルに再構成した結果を示す図、図10が、得られた単一周回型スペクトルの横軸T(μs)をm/z値に換算した図である。
尚、仮に、周回数混合型スペクトルの中に、たまたまノイズによるピークが混入していたとしても、複数の周回数混合型スペクトルから得られた複数のピーク同士で、相乗平均、あるいは調和平均を取れば、ノイズ由来のピークは、非常に高い確率で消去されるので、最終的に得られる単一周回型スペクトルの中に、ノイズ由来のピークが現れることは、ほとんどない。
多重周回型飛行時間型質量分析装置で取得した周回数混合型スペクトルの解析に広く利用できる。
従来の多重周回型飛行時間型質量分析装置を示す図である。 従来の多重周回型飛行時間型質量分析装置の動作を示す図である。 従来の多重周回型飛行時間型質量分析装置の動作を示す図である。 本発明の一実施例を示す図である。 本発明の一実施例を示す図である。 本発明の一実施例を示す図である。 本発明の一実施例を示す図である。 本発明の一実施例を示す図である。 本発明の一実施例を示す図である。 本発明の一実施例を示す図である。
符号の説明
1:パルスイオン源、2:第1のイオンミラー、3:第2のイオンミラー、4:イオン検出器、5:制御記録装置

Claims (8)

  1. 飛行時間を計測記録する飛行時間型質量分析装置であって、パルス的にイオンを入射する部分、イオンを同一軌道で多周回飛行させる多重周回イオン軌道部部分、多重周回イオン軌道部からイオンを排出させる排出部、および、排出されたイオンを検出するイオン検出部を備え、多重周回イオン軌道を多重周回させた後にイオンを排出し、飛行時間に展開された質量スペクトルを得る多重周回型飛行時間質量分析装置を用いた質量分析方法において、
    入射から出射までの時間を変えた、周回数が異なる可能性のある複数のイオンピークを含む、複数個の周回数混合型スペクトル、F1(t)、F2(t)、・・・、Fq(t)を記録し、それらの周回数混合型スペクトルから定義できる多重相関関数G()を求めることにより、単一周回型スペクトルを再構成するようにしたことを特徴とする多重周回型飛行時間型質量分析方法。
    Figure 0004208674

    ここで、Nj(T)(j=1、2、・・・、q)は、イオンが周回部を一周するのに要する時間Tによって決まる整数、yuは、イオンが周回部を一周するのに要する時間Tからのずれ時間の上限値、ylは、イオンが周回部を一周するのに要する時間Tからのずれ時間の下限値、Hは、Fj{Nj()×T+y}(j=1、2、・・・、r)の値によって定まる関数。
  2. 前記yuとylで挟まれる範囲は、周回部を一周するのに要する時間Tのイオンが検出されると予測される範囲よりも広い範囲とすることを特徴とする請求項1記載の多重周回型飛行時間型質量分析方法。
  3. 前記yuとylは、周回部を一周するのに要する時間Tの関数であることを特徴とする請求項1または2記載の多重周回型飛行時間型質量分析方法。
  4. 前記Nj(T)は、周回数混合型スペクトルFj(t)の中に、周回部を一周するのに要する時間がTのイオンが含まれていると仮定した場合、そのイオンの予想される周回数であることを特徴とする請求項1、2、または3記載の多重周回型飛行時間型質量分析方法。
  5. 前記関数Hは、Fj{Nj()×T+y}(j=1、2、・・・、r)の算術平均を取る演算であることを特徴とする請求項1、2、3、または4記載の多重周回型飛行時間型質量分析方法。
  6. 前記関数Hは、Fj{Nj()×T+y}(j=1、2、・・・、r)の最小値を取る演算であることを特徴とする請求項1、2、3、または4記載の多重周回型飛行時間型質量分析方法。
  7. 前記関数Hは、Fj{Nj()×T+y}(j=1、2、・・・、r)の相乗平均を取る演算であることを特徴とする請求項1、2、3、または4記載の多重周回型飛行時間型質量分析方法。
  8. 前記関数Hは、Fj{Nj()×T+y}(j=1、2、・・・、r)の調和平均を取る演算であることを特徴とする請求項1、2、3、または4記載の多重周回型飛行時間型質量分析方法。
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