JP4206815B2 - 光学材料の製造方法 - Google Patents

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JP4206815B2 JP2003136528A JP2003136528A JP4206815B2 JP 4206815 B2 JP4206815 B2 JP 4206815B2 JP 2003136528 A JP2003136528 A JP 2003136528A JP 2003136528 A JP2003136528 A JP 2003136528A JP 4206815 B2 JP4206815 B2 JP 4206815B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屈折率およびアッベ数の高い光学材料の原料である新規なエピスルフィド化合物、およびこれを使用して得られる光学材料に関するものである。本光学材料は、プラスチックレンズ、プリズム、光ファイバー、情報記録基盤、フィルター、マイクロレンズ、ディスプレー用接着剤等の光学材料、中でも眼鏡用プラスチックレンズに有用である。
【0002】
【従来の技術】
プラスチック材料は軽量かつ靭性に富み、また染色が容易であることから、各種光学材料、特に眼鏡レンズに近年多用されている。光学材料、特に眼鏡レンズに要求される性能は、低比重、高透明性、低黄色度に加え、光学性能としては高屈折率と高アッベ数であり、物理的性能としては高耐熱性、高強度である。高屈折率はレンズの薄肉化を可能とし、高アッベ数はレンズの色収差を低減し、高耐熱性、高強度は二次加工を容易にするとともに、安全性等の観点から重要である。 従来技術における高屈折率を有する材料としては、ポリチオール化合物とポリイソシアネート化合物との反応により得られるチオウレタン構造を有する熱硬化型光学材料が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。しかし、これらのチオウレタン構造を有する光学材料は、それまでのジエチレングリコールビスアリルカーボネート、ジアリルフタレート、各種メタクリレート類等の化合物を重合して得られる材料に比べ高屈折率となったものの、屈折率1.66程度が限界であり、さらに高い屈折率が望まれていた。
近年、高屈折率と高アッベ数を維持するために硫黄原子および/またはセレン原子を有する有機化合物が数多く報告されている。中でもポリスルフィド化合物が屈折率とアッベ数のバランスが良く、報告されている例をあげると、直鎖ポリエピスルフィド化合物(特許文献3参照)、分岐型ポリエピスルフィド化合物(特許文献4参照)、セレン原子を有するポリエピスルフィド化合物(特許文献5参照)等が提案されている。これらの発明のポリエピスルフィド化合物から得られる光学材料により、屈折率が1.7以上の高屈折率は達成されたが、さらに高屈折率を有する材料が求められている。
このような背景から、さらに高屈折率化を志向して、硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物を含有する光学材料(特許文献6参照)が提案され、さらにはこの材料にチオウレタン結合を配合した材料(特許文献7、特許文献8参照)が提案されている。
しかしながら、後者のチオウレタン結合を配合した材料においては、エピスルフィド化合物、硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物、チオウレタン結合を構成するイソシアンート基および/またはイソチオシアネート基を有する化合物とメルカプト基を有する化合物の4種の化合物が用いられることになるが、これらの化合物間の反応性は複雑であるため、調合後のモノマーに赤色〜赤褐色の変色や発泡や急速な発熱が生じ、ハンドリングが困難となることや、硬化して得られる光学材料に脈理や泡や白濁が発生することなどの欠点を有し、実用的ではなかった。
【0003】
【特許文献1】
特公平4−58489号公報
【特許文献2】
特開平5−148340号公報
【特許文献3】
特開平9−110979号公報
【特許文献4】
特開平9−71580号公報
【特許文献5】
特開平11−140046号公報
【特許文献6】
特開2001−2783号公報
【特許文献7】
特開2002−82203号公報
【特許文献8】
特開2002−122701号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来技術における上記の課題を解決し、高屈折率を有しかつ実用可能な光学材料を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、この発明の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記(a)〜(d)化合物からなる樹脂用組成物を重合して光学材料を得る際に、
(a)化合物と(b)化合物の予備重合物と、下記(c)化合物と(d)化合物の予備重合物を反応させることにより、急速なゲル化や発泡を阻止してモノマーのハンドリングを改良し、得られる光学材料に泡や白濁が生じないことを見出し、本発明に至った。
(a)下記(1)式で表される構造を1分子中に1個以上有する化合物。
【化4】
Figure 0004206815
(式中、R1は炭素数0〜10の炭化水素、R2,R3 およびR4はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素基または水素を示す。YはO、S、SeまたはTeを表す。m=1〜5、n=0〜5である。)
(b)硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物。
(c)イソシアネート基および/またはイソチオシアネート基を1分子あたり1個以上有する化合物。
(d)メルカプト基を1分子あたり1個以上有する化合物。
【0006】
【発明の実施の形態】
高屈折率と高アッベ数を実現し、耐衝撃性と耐酸化性を向上させるには、高屈折率と高アッベ数を実現する(a)化合物、容易にさらなる高屈折率化を実現するための(b)化合物、耐衝撃性を向上させる(c)化合物、耐酸化性を向上させ硬化させて得られる光学材料の黄変を防ぐ(d)化合物の4種は必須成分である。
また、耐衝撃性と耐酸化性をバランスよく満たすには、(c)化合物中のイソシアネート基(NCO)と(d)化合物中のメルカプト基(SH)のモル比がSH/NCO=1.0以上、20以下であることが好ましい。1.0未満では耐酸化性が悪化してレンズが黄変し、20を超えると耐衝撃性が悪化する。好ましくは1.2以上、15以下であり、最も好ましくは1.5以上、10以下である。
【0007】
本発明における(a)化合物は30〜95重量部の範囲で用いることが好ましい。(但し、(a)〜(d)化合物は、その合計を100重量部とする。)30重量部未満の場合では高屈折率かつ高アッベ数が維持できず、95重量部を超えた場合は、耐酸化性や耐衝撃性を向上させるために混合する(c)および(d)化合物の割合が減少するため、その効果がみられなくなる。(b)〜(d)化合物との反応性を向上させるには、(a)化合物は(1)式で示される構造を1分子中に2個以上有することが好ましい。より好ましくは50〜90重量部の範囲で用いられる。
本発明の主旨の一つである高屈折率を発現するためには、(a)化合物を示す(1)式中のR1は、好ましくは炭素数0〜2の炭化水素であり、(1)式中のR2、R3およびR4は好ましくは水素またはメチル基である。より好ましくはR1は炭素0または1の炭化水素であり、(1)式中のR2、R3およびR4は水素である。
【0008】
本発明で使用する(a)化合物の(1)式で表される構造を1分子中に1個以上有する化合物とは、この条件を満たす化合物をすべて包括するが、このうち好ましい具体例は以下のものである。
(A)(1)式のうち、n=0である構造を1分子中に1個以上有する化合物
(B)(1)式のうち、Y=Oである構造を1分子中に1個以上有する化合物
(C)(1)式のうち、Y=Sである構造を1分子中に1個以上有する化合物
(D)(1)式のうち、Y=Seである構造を1分子中に1個以上有する化合物
(E)(1)式のうち、Y=Teである構造を1分子中に1個以上有する化合物
以上の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)の化合物は鎖状、分岐状、脂肪族環状、芳香族化合物、窒素、酸素、硫黄、セレン、テルル原子を含むヘテロ環化合物を主骨格とするものである。また、これらの構造を1分子中に同時に有してもかまわない。さらにこれらの化合物は、分子内に、スルフィド、セレニド、テルリド、エーテル、スルフォン、ケトン、エステル、アミド、ウレタン等の結合を含んでもよい。
【0009】
(A)(1)式のうち、n=0である構造を1分子中に1個以上有する化合物の好ましい具体例としては、
鎖状脂肪族骨格を有する有機化合物:
1,1−ビス(エピチオエチル)メタン、1,1−ビス(エピジチオエチル)メタン、1−(エピチオエチル)−1−(β−エピチオプロピル)メタン、1,1−ビス(β−エピチオプロピル)メタン、1−(エピチオエチル)−1−(β−エピチオプロピル)エタン 、1,2−ビス(β−エピチオプロピル)エタン、1,2−ビス(β−エピジチオプロピル)エタン、1−(エピチオエチル)−3−(β−エピチオプロピル)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピル)プロパン、1−(エピチオエチル)−4−(β−エピチオプロピル)ペンタン、1,4−ビス(β−エピチオプロピル)ブタン、1−(エピチオエチル)−5−(β−エピチオプロピル)ヘキサン、1−(エピチオエチル)−2−(γ−エピチオブチルチオ)エタン、1−(エピチオエチル)−2−〔2−(γ−エピチオブチルチオ)エチルチオ〕エタン、テトラキス(β−エピチオプロピル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピル)プロパン、1,3−ビス(β−エピチオプロピル)−1−(β−エピチオプロピル)−2−チアプロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピル)−2,4−ビス(β−エピチオプロピル)−3−チアペンタン等
脂肪族環状骨格を有する化合物:
(1,3または1,4)−ビス(エピチオエチル)シクロヘキサン、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピル)シクロヘキサン、ビス〔4−(エピチオエチル)シクロヘキシル〕メタン、 ビス〔4−(β−エピチオプロピル)シクロヘキシル〕メタン、 2,2−ビス〔4−(エピチオエチル)シクロヘキシル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピル)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピル)シクロヘキシル〕スルフィド、ビス〔4−(エピチオエチル)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(エピチオエチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピル)−1,4−ジチアン、4−エピチオエチル−1,2−シクロヘキセンスルフィド、4−エポキシ−1,2−シクロヘキセンスルフィド、(2,3または2,5または2,6)−ビス(1,2−エピチオエチル)−1,4−ジセレナン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(2,3−エピチオプロピル)−1,4−ジセレナン、(2,4または2,5または2,6)−ビス(1,2−エピチオエチル)−1,3−ジセレナン、(2,4または2,5または2,6)−ビス(2,4−エピチオプロピル)−1,3−ジセレナン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(1,2−エピチオエチル)−1−チア−4−セレナン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(2,3−エピチオプロピル)−1−チア−4−セレナン、(2,4または4,5)−ビス(1,2−エピチオエチル)−1、3−ジセレノラン、(2,4または4,5)−ビス(2,4−エピチオプロピル)−1、3−ジセレノラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(1,2−エピチオエチル)−1−チア−3−セレノラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(2,4−エピチオプロピル)−1−チア−3−セレノラン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(1,2−エピチオエチル)セレノファン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(2,3−エピチオプロピル)セレノファン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(1,2−エピチオエチル)−1,4−ジテルラン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(2,3−エピチオプロピル)−1,4−ジテルラン、(2,4または2,5または2,6)−ビス(1,2−エピチオエチル)−1,3−ジテルラン、(2,4または2,5または2,6)−ビス(2,4−エピチオプロピル)−1,3−ジテルラン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(1,2−エピチオエチル)−1−チア−4−テルラン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(2,3−エピチオプロピル)−1−チア−4−テルラン、(2,4または4,5)−ビス(1,2−エピチオエチル)−1、3−ジテルロラン、(2,4または4,5)−ビス(2,4−エピチオプロピル)−1、3−ジテルロラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(1,2−エピチオエチル)−1−チア−3−テルロラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(2,4−エピチオプロピル)−1−チア−3−テルロラン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(1,2−エピチオエチル)テルロファン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(2,3−エピチオプロピル)テレノファン等
芳香族骨格を有する化合物:
(1,3または1,4)−ビス(エピチオエチル)ベンゼン、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピル)ベンゼン、ビス〔4−(エピチオエチル)フェニル〕メタン、ビス〔4−(β−エピチオプロピル)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔4−(エピチオエチル)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピル)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(エピチオエチル)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(β−エピチオプロピル)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(エピチオエチル)フェニル〕スルフォン、ビス〔4−(β−エピチオプロピル)フェニル〕スルフォン、4,4’−ビス(エピチオエチル)ビフェニル、4,4’−ビス(β−エピチオプロピル)ビフェニル等
さらには、これらの化合物のエピチオ基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物も例示となる。
【0010】
(B)(1)式のうち、Y=Oである構造を1分子中に1個以上有する化合物の具体例としては、
鎖状脂肪族骨格を有する有機化合物:
ビス(β−エピチオプロピル)エーテル、ビス(β−エピジチオプロピル)エーテル、ビス(β−エピチオプロピルオキシ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)プロパン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−2−(β−エピチオプロピルオキシメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)ブタン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−3−(β−エピチオプロピルオキシメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)ペンタン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−4−(β−エピチオプロピルオキシメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)ヘキサン、ビス(エピチオエチル)エーテル、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−5−(β−エピチオプロピルオキシメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルオキシエチル)オキシ〕エタン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルオキシエチル)オキシエチル〕オキシ]エタン、ビス(5,6−エピチオ−3−オキサヘキシル)セレニド、ビス(5,6−エピチオ−3−オキサヘキシル)テルリド、テトラキス(β−エピチオプロピルオキシメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルオキシメチル)プロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−2−(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−2,4−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3−チアペンタン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エピチオプロピルオキシ)−4−(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−4−(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−4,5ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−4,4−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−2,5−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,9−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−5−(β−エピチオプロピルオキシメチル)−5−〔(2−β−エピチオプロピルオキシエチル)オキシメチル〕−3,7−ジチアノナン、1,10−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−5,6−ビス〔(2−β−エピチオプロピルオキシエチル)オキシ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−4,8−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−5,7−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−5,7−〔(2−β−エピチオプロピルオキシエチル)オキシメチル〕−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−4,7−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン等
脂肪族環状骨格を有する化合物:
(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)シクロヘキサン、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルオキシ)シクロヘキシル〕メタン、 2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルオキシ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルオキシ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルオキシエチルオキシメチル)−1,4−ジチアン、(2,4または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−オキサブチル)−1,3−ジセレノラン、(2,4または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−オキサペンチル)−1,3−ジセレノラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−オキサブチル)−1−チア−3−セレノラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−オキサペンチル)−1−チア−3−セレノラン、ビス(3,4−エピチオ−1−オキサブチル)トリシクロセレナオクタン、ビス(3,4−エピチオ−1−オキサブチル)ジシクロセレナノナン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(3,4−エピチオ−1−オキサブチル)セレノファン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(4,5−エピチオ−2−オキサペンチル)セレノファン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−オキサブチル)−1,4−ジセレナン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−オキサペンチル)−1,4−ジセレナン、(2,4または2,5または2,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−オキサブチル)−1,3−ジセレナン、(2,4または2,5または2,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−オキサペンチル)−1,3−ジセレナン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−オキサブチル)−1−チア−4−セレナン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−オキサペンチル)−1−チア−4−セレナン、(2,4または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−オキサブチル)−1,3−ジテルロラン、(2,4または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−オキサペンチル)−1,3−ジテルロラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−オキサブチル)−1−チア−3−テルロラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−オキサペンチル)−1−チア−3−テルロラン、ビス(3,4−エピチオ−1−オキサブチル)トリシクロテルラオクタン、ビス(3,4−エピチオ−1−オキサブチル)ジシクロテルラノナン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(3,4−エピチオ−1−オキサブチル)テルロファン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(4,5−エピチオ−2−オキサペンチル)テルロファン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−オキサブチル)−1,4−ジテルラン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−オキサペンチル)−1,4−ジテルラン、(2,4または2,5または2,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−オキサブチル)−1,3−ジテルラン、(2,4または2,5または2,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−オキサペンチル)−1,3−ジテルラン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−オキサブチル)−1−チア−4−テルラン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−オキサペンチル)−1−チア−4−テルラン等
芳香族骨格を有する化合物:
(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)ベンゼン、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)ベンゼン、ビス〔4−(β−エピチオプロピル)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフォン、4,4’−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ビフェニル等
さらには、これらの化合物のエピチオ基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物も例示となる。
【0011】
(C)(1)式のうち、Y=Sである構造を1分子中に1個以上有する化合物の具体例は
鎖状脂肪族骨格を有する有機化合物:
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピジチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィド、ビス(β−エピジチオプロピル)ジスルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)トリスルフィド、ビス(β−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、ビス(エピチオエチル)スルフィド、ビス(エピチオエチル)ジスルフィド、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−3−(β−エピチオプロピルチオメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕エタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオエチル〕チオ]エタン、テトラキス(β−エピチオプロピルチオメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,5ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,9−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)−5−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,7−ジチアノナン、1,10−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,6−ビス〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,8−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、テトラ〔2−(β−エピチオプロピルチオ)アセチルメチル〕メタン、1,1,1−トリ〔2−(β−エピチオプロピルチオ)アセチルメチル〕プロパン、テトラ〔2−(β−エピチオプロピルチオメチル)アセチルメチル〕メタン、1、1,1−トリ〔2−(β−エピチオプロピルチオメチル)アセチルメチル〕プロパン、ビス(5,6−エピチオ−3−チアヘキシル)セレニド、2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−セレナ−4−チアヘプチル)−1−(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)プロパン、1,1,3,3,−テトラキス(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−2−セレナプロパン、ビス(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−3,6,9−トリセレナウンデカン−1,11−ビス(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)、1,4−ビス(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)−2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−セレナ−4−チアヘプチル)ブタン、トリス(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−3−セレナ−6−チアオクタン−1,8−ビス(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)、ビス(5,6−エピチオ−3−チアヘキシル)テルレド、2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−テルラ−4−チアヘプチル)−1−(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)プロパン、1,1,3,3,−テトラキス(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−2−テルラプロパン、ビス(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−3,6,9−トリテレラウンデカン−1,11−ビス(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)、1,4−ビス(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)−2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−テルラ−4−チアヘプチル)ブタン、トリス(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−3−テルラ−6−チアオクタン−1,8−ビス(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)1:2,10:11−ジエピチオ−4,5,7,8−テトラチアウンデカン等
脂肪族環状骨格を有する化合物:
(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、 2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1,4−ジセレナン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1,4−ジセレナン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1,3−ジセレナン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1,3−ジセレナン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1−チア−4−セレナン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1−チア−4−セレナン、(2,4または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1、3−ジセレノラン、(2,4または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1、3−ジセレノラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1−チア−3−セレノラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1−チア−3−セレノラン、2,6−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル−1,3,5−トリセレナン、ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)トリシクロセレナオクタン、ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチルジシクロセレナノナン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)セレノファン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)セレノファン、2−(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−5−(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)−1−セレナシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)−1−セレナシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−1−セレナシクロヘキサン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1,4−ジテルラン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1,4−ジテルラン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1,3−ジテルラン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1,3−ジテルラン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1−チア−4−テルラン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1−チア−4−テルラン、(2,4または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1、3−ジテルロラン、(2,4または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1、3−ジテルロラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)−1−チア−3−テルロラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)−1−チア−3−テルロラン、2,6−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル−1,3,5−トリテルラン、ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチルトリシクロテルラオクタン、ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)ジシクロテルラノナン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(3,4−エピチオ−1−チアブチル)テルロファン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(4,5−エピチオ−2−チアペンチル)テルロファン、2−(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−5−(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)−1−テルラシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(3,4−チオエポキシ−1−チアブチル)−1−テルラシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(4,5−チオエポキシ−2−チアペンチル)−1−テルラシクロヘキサン等
芳香族骨格を有する化合物:
(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフォン、4,4’−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ビフェニル等さらには、これらの化合物のβ−エピチオプロピル基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物も具体例となる。
【0012】
(D)(1)式のうち、Y=Seである構造を1分子中に1個以上有する化合物の具体例は、
鎖状脂肪族骨格を有する有機化合物:
ビス(β−エピチオプロピル)セレニド、ビス(β−エピジチオプロピル)セレニド、ビス(β−エピチオプロピル)ジセレニド、ビス(β−エピジチオプロピル)ジセレニド、ビス(β−エピチオプロピル)トリセレニド、ビス(β−エピチオプロピルセレノ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)プロパン、ビス(エピチオエチル)セレニド、ビス(エピチオエチル)ジセレニド、1−(β−エピチオプロピルセレノ)−2−(β−エピチオプロピルセレノメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)ブタン、1−(β−エピチオプロピルセレノ)−3−(β−エピチオプロピルセレノメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)ペンタン、1−(β−エピチオプロピルセレノ)−4−(β−エピチオプロピルセレノメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルセレノ)−5−(β−エピチオプロピルセレノメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルセレノ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルセレノエチル)チオ〕エタン、1−(β−エピチオプロピルセレノ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルセレノエチル)セレノエチル〕チオ]エタン、テトラキス(β−エピチオプロピルセレノメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルセレノメチル)プロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−2−(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−2,4−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3−チアペンタン、1−(β−エピチオプロピルセレノ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エピチオプロピルセレノ)−4−(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−4−(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−4,5ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−4,4−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−2,5−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,9−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−5−(β−エピチオプロピルセレノメチル)−5−〔(2−β−エピチオプロピルセレノエチル)セレノメチル〕−3,7−ジチアノナン、1,10−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−5,6−ビス〔(2−β−エピチオプロピルセレノエチル)チオ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−4,8−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−5,7−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−5,7−〔(2−β−エピチオプロピルセレノエチル)セレノメチル〕−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)−4,7−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、テトラ〔2−(β−エピチオプロピルセレノ)アセチルメチル〕メタン、1,1,1−トリ〔2−(β−エピチオプロピルセレノ)アセチルメチル〕プロパン、テトラ〔2−(β−エピチオプロピルセレノメチル)アセチルメチル〕メタン、1、1,1−トリ〔2−(β−エピチオプロピルセレノメチル)アセチルメチル〕プロパン、ビス(5,6−エピチオ−3−セレノヘキシル)セレニド、2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−セレナ−4−セレノヘプチル)−1−(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)プロパン、1,1,3,3,−テトラキス(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−2−セレナプロパン、ビス(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−3,6,9−トリセレナウンデカン−1,11−ビス(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)、1,4−ビス(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)−2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−セレナ−4−セレノヘプチル)ブタン、トリス(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−3−セレナ−6−チアオクタン−1,8−ビス(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)、ビス(5,6−エピチオ−3−セレノヘキシル)テルレド、2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−テルラ−4−セレノヘプチル)−1−(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)プロパン、1,1,3,3,−テトラキス(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−2−テルラプロパン、ビス(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−3,6,9−トリテレラウンデカン−1,11−ビス(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)、1,4−ビス(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)−2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−テルラ−4−セレノヘプチル)ブタン、トリス(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−3−テルラ−6−チアオクタン−1,8−ビス(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)等
脂肪族環状骨格を有する化合物:
(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)シクロヘキサン、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルセレノ)シクロヘキシル〕メタン、 2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルセレノ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルセレノ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルセレノエチルチオメチル)−1,4−ジチアン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1,4−ジセレナン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1,4−ジセレナン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1,3−ジセレナン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1,3−ジセレナン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1−チア−4−セレナン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1−チア−4−セレナン、(2,4または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1、3−ジセレノラン、(2,4または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1、3−ジセレノラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1−チア−3−セレノラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1−チア−3−セレノラン、2,6−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル−1,3,5−トリセレナン、ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)トリシクロセレナオクタン、ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)ジシクロセレナノナン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)セレノファン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)セレノファン、2−(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−5−(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)−1−セレナシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)−1−セレナシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−1−セレナシクロヘキサン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1,4−ジテルラン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1,4−ジテルラン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1,3−ジテルラン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1,3−ジテルラン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1−チア−4−テルラン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1−チア−4−テルラン、(2,4または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1、3−ジテルロラン、(2,4または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1、3−ジテルロラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)−1−チア−3−テルロラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)−1−チア−3−テルロラン、2,6−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル−1,3,5−トリテルラン、ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)トリシクロテルラオクタン、ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)ジシクロテルラノナン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(3,4−エピチオ−1−セレノブチル)テルロファン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(4,5−エピチオ−2−セレノペンチル)テルロファン、2−(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−5−(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)−1−テルラシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(3,4−チオエポキシ−1−セレノブチル)−1−テルラシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(4,5−チオエポキシ−2−セレノペンチル)−1−テルラシクロヘキサン等
芳香族骨格を有する化合物:
(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)ベンゼン、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルセレノメチル)ベンゼン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルセレノ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルセレノ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルセレノ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(β−エピチオプロピルセレノ)フェニル〕スルフォン、4,4’−ビス(β−エピチオプロピルセレノ)ビフェニル等
さらには、これらの化合物のβ−エピチオプロピル基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物も具体例となる。
【0013】
(E)(1)式のうち、Y=Teである構造を1分子中に1個以上有する化合物の具体例は、
鎖状脂肪族骨格を有する有機化合物:
ビス(β−エピチオプロピル)テルレド、ビス(β−エピジチオプロピル)テルレド、ビス(β−エピチオプロピル)ジテルレド、ビス(β−エピジチオプロピル)ジテルレド、ビス(β−エピチオプロピル)トリテルレド、ビス(β−エピチオプロピルテルロ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)プロパン、ビス(エピチオエチル)テルレド、ビス(エピチオエチル)ジテルレド、1−(β−エピチオプロピルテルロ)−2−(β−エピチオプロピルテルロメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)ブタン、1−(β−エピチオプロピルテルロ)−3−(β−エピチオプロピルテルロメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)ペンタン、1−(β−エピチオプロピルテルロ)−4−(β−エピチオプロピルテルロメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルテルロ)−5−(β−エピチオプロピルテルロメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルテルロ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルテルロエチル)チオ〕エタン、1−(β−エピチオプロピルテルロ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルテルロエチル)テルロエチル〕チオ]エタン、テトラキス(β−エピチオプロピルテルロメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルテルロメチル)プロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)−2−(β−エピチオプロピルテルロメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)−2,4−ビス(β−エピチオプロピルテルロメチル)−3−チアペンタン、1−(β−エピチオプロピルテルロ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルテルロメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エピチオプロピルテルロ)−4−(β−エピチオプロピルテルロメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)−4−(β−エピチオプロピルテルロメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)−4,5ビス(β−エピチオプロピルテルロメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)−4,4−ビス(β−エピチオプロピルテルロメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルテルロメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)−2,5−ビス(β−エピチオプロピルテルロメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,9−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)−5−(β−エピチオプロピルテルロメチル)−5−〔(2−β−エピチオプロピルテルロエチル)セレノメチル〕−3,7−ジチアノナン、1,10−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)−5,6−ビス〔(2−β−エピチオプロピルテルロエチル)チオ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)−4,8−ビス(β−エピチオプロピルテルロメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)−5,7−ビス(β−エピチオプロピルテルロメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)−5,7−〔(2−β−エピチオプロピルテルロエチル)セレノメチル〕−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)−4,7−ビス(β−エピチオプロピルテルロメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、テトラ〔2−(β−エピチオプロピルテルロ)アセチルメチル〕メタン、1,1,1−トリ〔2−(β−エピチオプロピルテルロ)アセチルメチル〕プロパン、テトラ〔2−(β−エピチオプロピルテルロメチル)アセチルメチル〕メタン、1、1,1−トリ〔2−(β−エピチオプロピルテルロメチル)アセチルメチル〕プロパン、ビス(5,6−エピチオ−3−テルロヘキシル)セレニド、2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−セレナ−4−テルロヘプチル)−1−(3,4−チオエポキシ−1−テルロブチル)プロパン、1,1,3,3,−テトラキス(4,5−チオエポキシ−2−テルロペンチル)−2−セレナプロパン、ビス(4,5−チオエポキシ−2−テルロペンチル)−3,6,9−トリセレナウンデカン−1,11−ビス(3,4−チオエポキシ−1−テルロブチル)、1,4−ビス(3,4−チオエポキシ−1−テルロブチル)−2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−セレナ−4−テルロヘプチル)ブタン、トリス(4,5−チオエポキシ−2−テルロペンチル)−3−セレナ−6−チアオクタン−1,8−ビス(3,4−チオエポキシ−1−テルロブチル)、ビス(5,6−エピチオ−3−テルロヘキシル)テルレド、2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−テルラ−4−テルロヘプチル)−1−(3,4−チオエポキシ−1−テルロブチル)プロパン、1,1,3,3,−テトラキス(4,5−チオエポキシ−2−テルロペンチル)−2−テルラプロパン、ビス(4,5−チオエポキシ−2−テルロペンチル)−3,6,9−トリテレラウンデカン−1,11−ビス(3,4−チオエポキシ−1−テルロブチル)、1,4−ビス(3,4−チオエポキシ−1−テルロブチル)−2,3−ビス(6,7−チオエポキシ−1−テルラ−4−テルロヘプチル)ブタン、トリス(4,5−チオエポキシ−2−テルロペンチル)−3−テルラ−6−チアオクタン−1,8−ビス(3,4−チオエポキシ−1−テルロブチル)等
脂肪族環状骨格を有する化合物:
(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)シクロヘキサン、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルテルロメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルテルロ)シクロヘキシル〕メタン、 2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルテルロ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルテルロ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β−エピチオプロピルテルロメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルテルロエチルチオメチル)−1,4−ジチアン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−テルロブチル)−1,4−ジセレナン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−テルロペンチル)−1,4−ジセレナン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−テルロブチル)−1,3−ジセレナン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−テルロペンチル)−1,3−ジセレナン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−テルロブチル)−1−チア−4−セレナン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−テルロペンチル)−1−チア−4−セレナン、(2,4または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−テルロブチル)−1、3−ジセレノラン、(2,4または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−テルロペンチル)−1、3−ジセレノラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−テルロブチル)−1−チア−3−セレノラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−テルロペンチル)−1−チア−3−セレノラン、2,6−ビス(4,5−エピチオ−2−テルロペンチル−1,3,5−トリセレナン、ビス(3,4−エピチオ−1−テルロブチル)トリシクロセレナオクタン、ビス(3,4−エピチオ−1−テルロブチル)ジシクロセレナノナン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(3,4−エピチオ−1−テルロブチル)セレノファン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(4,5−エピチオ−2−テルロペンチル)セレノファン、2−(4,5−チオエポキシ−2−テルロペンチル)−5−(3,4−チオエポキシ−1−テルロブチル)−1−セレナシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(3,4−チオエポキシ−1−テルロブチル)−1−セレナシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(4,5−チオエポキシ−2−テルロペンチル)−1−セレナシクロヘキサン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−テルロブチル)−1,4−ジテルラン、(2,3または2,5または2,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−テルロペンチル)−1,4−ジテルラン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(3,4−エピチオ−1−テルロブチル)−1,3−ジテルラン、(2,4または2,5または5,6)−ビス(4,5−エピチオ−2−テルロペンチル)−1,3−ジテルラン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−テルロブチル)−1−チア−4−テルラン、(2,3または2,5または2,6または3,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−テルロペンチル)−1−チア−4−テルラン、(2,4または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−テルロブチル)−1、3−ジテルロラン、(2,4または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−テルロペンチル)−1、3−ジテルロラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(3,4−エピチオ−1−テルロブチル)−1−チア−3−テルロラン、(2,4または2,5または4,5)−ビス(4,5−エピチオ−2−テルロペンチル)−1−チア−3−テルロラン、2,6−ビス(4,5−エピチオ−2−テルロペンチル−1,3,5−トリテルラン、ビス(3,4−エピチオ−1−テルロブチル)トリシクロテルラオクタン、ビス(3,4−エピチオ−1−テルロブチル)ジシクロテルラノナン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(3,4−エピチオ−1−テルロブチル)テルロファン、(2,3または2,4または2,5または3,4)−ビス(4,5−エピチオ−2−テルロペンチル)テルロファン、2−(4,5−チオエポキシ−2−テルロペンチル)−5−(3,4−チオエポキシ−1−テルロブチル)−1−テルラシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(3,4−チオエポキシ−1−テルロブチル)−1−テルラシクロヘキサン、(2,3または2,4または2,5または2,6または3,4または3,5または4,5)−ビス(4,5−チオエポキシ−2−テルロペンチル)−1−テルラシクロヘキサン等
芳香族骨格を有する化合物:
(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)ベンゼン、(1,3または1,4)−ビス(β−エピチオプロピルテルロメチル)ベンゼン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルテルロ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルテルロ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルテルロ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(β−エピチオプロピルテルロ)フェニル〕スルフォン、4,4’−ビス(β−エピチオプロピルテルロ)ビフェニル等
さらには、これらの化合物のβ−エピチオプロピル基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物も具体例となる。
【0014】
さらには、不飽和基を有する化合物も上述の(A)〜(E)に含まれる。
これらの好ましい具体的例示としては、 ビニルフェニルチオグリシジルエーテル、ビニルベンジルチオグリシジルエーテル、チオグリシジルメタクリレート、チオグリシジルアクリレート、アリルチオグリシジルエーテル等をあげることができる。
【0015】
しかしながら、本発明の対象となる(a)化合物に関してはこれらに限定されるわけではなく、また、これらは単独でも、2種類以上を混合して使用してもかまわない。
以上の中で好ましいのは、(B)エピチオアルキルオキシ基を有する有機化合物、(C)エピチオアルキルチオ基を有する有機化合物、(D)エピチオアルキルセレノ基を有する有機化合物、(E)エピチオアルキルテルロ基を有する有機化合物であり、より好ましいのは、(C)エピチオアルキルチオ基を有する有機化合物、(D)エピチオアルキルセレノ基を有する有機化合物である。特に好ましいものの具体例は、上述の具体的例示であるβ−エピチオアルキルチオ基またはβ−エピチオアルキルセレノ基を有する鎖状化合物、分岐化合物、脂肪族環状化合物、芳香族化合物、ヘテロ環化合物であり、特に好ましいものは(2)式で表される構造を有する化合物であり、最も好ましくは、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィドおよびビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドである。
【0016】
本発明で使用する(a)化合物の(1)式で表される構造を1分子中に1個以上有する化合物は、公知の方法で合成できる。具体的には、特開平9−71580号公報、特開平9−110979号公報、特開平9−255781号公報、特願2000−20627号公報に記載されたものがあげられる。
【0017】
本発明で使用する(b)化合物は硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物であり、 1〜50重量部の範囲で用いられる。(ただし、(a)〜(d)化合物は、その合計を100重量部とする。)1重量部未満の場合、光学材料用組成物中の硫黄原子の重量が割合の上昇分が小幅となるために、硬化して得られる光学材料の高屈折率化の効果が小さくなる。50重量部を超える場合、他のモノマーとの相溶性が低くなるため均一に組成物を混合できなくなり、硬化して得られる光学材料の物性に大きなバラツキが生じる。より好ましくは5〜30重量部の範囲である。
(b)化合物は無機化合物であるが、ここで言う無機化合物とは、「標準化学用語辞典」(日本化学会編(1991)丸善)に記載されている通りとする。すなわち、本発明においては該書に記載されている通り、無機化合物とは炭素を含まない化合物および炭素を含んでいても比較的簡単な化合物を指す。したがって本発明においては該書記載通り、通常有機化合物に分類されない二硫化炭素、チオシアン酸カリウム等は無機化合物として扱う。
【0018】
本発明の(b)化合物は、硫黄原子および/またはセレン原子を含む無機化合物をすべて包括するが、その具体例としては、硫黄、硫化水素、二硫化炭素、硫化セレン、セレノ硫化炭素、硫化アンモニウム、二酸化硫黄、三酸化硫黄等の硫黄酸化物、チオ炭酸塩、硫酸およびその塩、硫化水素塩、亜硫酸塩、次亜硫酸塩、過硫酸塩、チオシアン酸塩、チオ硫酸塩、二塩化硫黄、塩化チオニル、チオホスゲン等のハロゲン化物、硫化ホウ素、硫化窒素、硫化珪素、硫化リン、硫化砒素、硫化セレン、金属硫化物、金属水硫化物、セレン、セレン化水素、二酸化セレン、二セレン化炭素、セレン化アンモニウム、二酸化セレン等のセレン酸化物、セレン酸およびその塩、亜セレン酸およびその塩、セレン酸水素塩、セレノ硫酸およびその塩セレノピロ硫酸およびその塩、四臭化セレン、オキシ塩化セレン等のハロゲン化物、セレノシアン酸塩、セレン化硼素、セレン化リン、セレン化砒素、金属のセレン化物等があげられる。
【0019】
しかしながら、本発明の対象となる(b)化合物に関してはこれらに限定されるわけではなく、また、これらは単独でも、2種類以上を混合して使用してもかまわない。これらの中で好ましいものは硫黄、二硫化炭素、硫化リン、硫化セレン、金属硫化物、金属水硫化物、セレン、二セレン化炭素、セレン化リン、金属のセレン化物であり、より好ましくは硫黄、二硫化炭素、硫化セレン、セレンおよび二セレン化炭素であり、特に好ましくは硫黄である。
【0020】
本発明で硫黄を使用する場合、その形状はいかなる形状でもかまわない。硫黄の形状は、微粉硫黄、コロイド硫黄、沈降硫黄、結晶硫黄、昇華硫黄等があるが、好ましくは、粒子の細かい微粉硫黄である。
【0021】
本発明で硫黄を使用する場合、その製法はいかなる製法で得られたものでもかまわない。硫黄の製法は、天然硫黄鉱からの昇華精製法、地下に埋蔵する硫黄の溶融法による採掘、石油や天然ガスの脱硫工程などから得られる硫化水素等を原料とする回収法等があるが、いずれの製法でもかまわない。
【0022】
本発明で硫黄を使用する場合、その純度は好ましくは98%以上であり、より好ましくは99.0%以上であり、さらに好ましくは99.5%以上であり、最も好ましくは99.9%以上である。
【0023】
本発明で硫黄を使用する場合、その粒径は10メッシュより細かい微粉を用いることが好ましい。10メッシュより大きな粒の場合、硫黄が完全に溶解しにくいため、レンズが作成しにくい。より好ましくは、30メッシュより細かい微粉であり、最も好ましくは60メッシュより細かい微粉である。
【0024】
本発明で使用する(c)化合物は、イソシアネート基および/またはイソチオシアネート基を1分子あたり1個以上有する化合物であり、1〜40重量部の範囲で用いられる。(ただし、(a)〜(d)化合物は、その合計を100重量部とする。)1重量部未満の場合、硬化して得られる光学材料の耐衝撃性が低下し、40重量部以上の場合、(a)化合物の割合が低下するため高屈折率かつ高アッベ数の物性が得られにくくなる。より好ましくは1〜20重量部の範囲である。
【0025】
本発明の(c)化合物は、イソシアネート基および/またはイソチオシアネート基を1分子あたり1個以上有する化合物をすべて包括するが、その具体例としては、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、プロピルイソシアネート、iso−プロピルイソシアネート、n−ブチルイソシアネート、sec−ブチルイソシアネート、tert−ブチルイソシアネート、ペンチルイソシアネート、ヘキシルイソシアネート、オクチルイソシアネート、ドデシルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、トルイルイソシアネート等のモノイソシアネート類、ジエチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、ブテンジイソシアネート、1,3−ブタジエン−1,4−ジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、3,8−ビス(イソシアネートメチル)トリシクロデカン、3,9−ビス(イソシアネートメチル)トリシクロデカン、4,8−ビス(イソシアネートメチル)トリシクロデカン、4,9−ビス(イソシアネートメチル)トリシクロデカン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメトリオクタン、ビス(イソシアネートエチル)カーボネート、ビス(イソシアネートエチル)エーテル、ビス(イソシアネートメチルフェニル)エーテル、ビス(イソシアネートエチル)フタレート、2,6−ビス(イソシアネートメチル)フラン、イソホロンジイソシアネート、2,6−ビス(イソシアネートメチル)デカヒドロナフタレン、リジントリイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、o−トリジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルイソシアネート)、4,4’−メチレンビス(2−メチルフェニルイソシアネート)、ビス(イソシアネートフェニル)エチレン、ジフェニルエーテルジイソシアネート、3−(2’−イソシアネートシクロヘキシル)プロピルイソシアネート、トリス(フェニルイソシアネート)チオホスフェート、イソプロピリデンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、2,2’−ビス(4−イソシアネートフェニル)プロパン、トリフェニルメタントリイソシアネート、ビス(ジイソシアネートトリル)フェニルメタン、4,4’,4’’−トリイソシアネート−2,5−ジメトキシフェニルアミン、3,3’−ジメトキシベンジジン−4,4’−ジイソシアネート、1,2−フェニレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアネートビフェニル、4,4’−ジイソシアネート−3,3’−ジメチルビフェニル、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,1’−メチレンビス(4−イソシアネートベンゼン)、1,1’−メチレンビス(3−メチル−4−イソシアネートベンゼン)、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、ビス(イソシアネートエチル)ベンゼン、ビス(イソシアネートプロピル)ベンゼン、ビス(イソシアネートブチル)ベンゼン、1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(2−イソシアネート−2−プロピル)ベンゼン、エチルフェニレンジイソシアネート、イソプロピルフェニレンジイソシアネート、ジメチルフェニレンジイソシアネート、ジエチルフェニレンジイソシアネート、ジイソプロピルフェニレンジイソシアネート、トリメチルベンゼントリイソシアネート、ベンゼントリイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、2,6−ビス(イソシアネートメチル)ナフタレン、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)テトラヒドロジシクロペンタジエン、ビス(イソシアネートメチル)ジシクロペンタジエン、ジイソシアネートテトラヒドロチオフェン、ビス(イソシアネートメチル)テトラヒドロチオフェン、ビス(イソシアネートメチル)チオフェン、2,5−ジイソシアネートメチルノルボルネン、2,6−ジイソシアネートメチルノルボルネン、ビス(イソシアネートメチル)アダマンタン、3,4−ジイソシアネートセレノファン、2,6−ジイソシアネート−9−セレナビシクロノナン、ビス(イソシアネートメチル)セレノファン、3,4−ジイソシアネート−2,5−ジセレノラン、ダイマー酸ジイソシアネート、1,3,5−トリス(1−イソシアネートヘキシル)イソシアヌル酸、2,5−ジイソシアネート−1,4−ジチアン、2,5−ジイソシアネートメチル−1,4−ジチアン、2,5−ビス(4−イソシアネート−2−チアブチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(3−イソシアネートメチル−4−イソシアネート−2−チアブチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(3−イソシアネート−2−チアプロピル)−1,4−ジチアン、4,5−ジイソシアネート−1,3−ジチオラン、4,5−ビス(イソシアネートメチル)−1,3−ジチオラン、4,5−ジイソシアネートメチル−2−メチル−1,3−ジチオラン、1,3,5−トリイソシアナートシクロヘキサン、1,3,5−トリス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ビス(イソシアネートメチル)スルフィド、ビス(イソシアネートエチル)スルフィド、ビス(イソシアネートプロピル)スルフィド、ビス(イソシアネートヘキシル)スルフィド、ビス(イソシアネートメチル)ジスルフィド、ビス(イソシアネートエチル)ジスルフィド、ビス(イソシアネートプロピル)ジスルフィド、ビス(イソシアネートヘキシル)ジスルフィド、ビス(イソシアネートメチル)スルホン、ビス(イソシアネートメチルチオ)メタン、ビス(イソシアネートエチルチオ)メタン、ビス(イソシアネートエチルチオ)エタン、1、5−ジイソシアネート−2−イソシアネートメチル−3−チアペンタン、1,2,3−トリス(イソシアネートエチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(イソシアネートメチルチオ)プロパン、1,1,6,6−テトラキス(イソシアネートメチル)−2,5−ジチアヘキサン、1,1,5,5、−テトラキス(イソシアネートメチル)−2,4−ジチアペンタン、1,2−ビス(イソシアネートメチルチオ)エタン、1、5−ジイソシアネート−3−イソシアネートメチル−2,4−ジチアペンタン、1、5−ジイソシアネート−3−イソシアネートメチル−2,4−ジチアペンタン、3,5−ジチア−1,2,6,7−ヘプタンテトライソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチル−3,5−ジチア−1,7−ヘプタンジイソシアネート、4−イソシアネートエチルチオ−2,6−ジチア−1,8−オクタンジイソシアネート、2−イソシアネートフェニル−4−イソシアネートフェニルスルフィド、ビス(4−イソシアネートフェニル)スルフィド、ビス(4−イソシアネートメチルフェニル)スルフィド、ビス(4−イソシアネートフェニル)ジスルフィド、ビス(2−メチル−5−イソシアネートフェニル)ジスルフィド、ビス(3−メチル−5−イソシアネートフェニル)ジスルフィド、ビス(3−メチル−6−イソシアネートフェニル)ジスルフィド、ビス(4−メチル−5−イソシアネートフェニル)ジスルフィド、ビス(3−メトキシ−4−イソシアネートフェニル)ジスルフィド、ビス(4−メトキシ−3−イソシアネートフェニル)ジスルフィド等のポリイソシアネート類、これらのポリイソシアネート類のビュレット型反応による二量体、これらのポリイソシアネート類の環化三量体およびこれらのポリイソシアネート類とアルコールもしくはチオールの付加物等が挙げられる。さらには、上記のイソシアネート基を1分子あたり1個以上有する化合物のイソシアネート基の全部または一部をイソチオシアネート基に変えた化合物等をあげることができる。
【0026】
しかしながら、本発明の対象となる(c)化合物に関してはこれらに限定されるわけではなく、また、これらは単独でも、2種類以上を混合して使用してもかまわない。
(c)化合物は、硬化して得られる光学材料の黄変を防ぐにはイソシアネート基を1分子あたり1個以上有する化合物であることが好ましく、さらに他のモノマーとの反応性を向上させるためには、イソシアネート基を1分子あたり2個以上有する化合物であることがより好ましい。
【0027】
本発明で使用する(d)化合物は、 メルカプト基を1分子あたり1個以上有する化合物であり、1〜50重量部の範囲で用いられる。(ただし、(a)〜(d)化合物は、その合計を100重量部とする。)1重量部未満の場合、硬化して得られる光学材料の耐酸化性が低下し黄変しやすくなり、50重量部以上の場合、(a)化合物の割合が低下するため高屈折率かつ高アッベ数の物性が得られにくくなる。より好ましくは3〜30重量部の範囲である。
【0028】
本発明の(d)化合物は、メルカプト基を1分子あたり1個以上有する化合物をすべて包括するが、その具体例としては、メルカプタン類としては、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、n−プロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、アリルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−デシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン、イソプロピルメルカプタン、tert−ブチルメルカプタン、tert−ノニルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、ベンジルメルカプタン、4−クロロベンジルメルカプタン、メチルチオグリコーレート、エチルチオグリコーレート、n−ブチルチオグリコーレート、n−オクチルチオグリコーレート、メチル(3−メルカプトプロピオネート)、エチル(3−メルカプトプロピオネト)、3−メトキシブチル(3−メルカプトプロピオネート)、n−ブチル(3−メルカプトプロピオネート)、2−エチルヘキシル(3−エルカプトプロピオネート)、n−オクチル(3−メルカプトプロピオネート)、2−メルカプトエタノール、3−メルカプトプロパノール、2−メルカプトプロパノール、2−ヒドロキシプロピルメルカプタン、2−フェニル−2−メルカプトエタノール、2−フェニル−2−ヒドロキシエチルメルカプタン、1−ヒドロキシ−4−メルカプトシクロヘキサン、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、2−メルカプト−1,3−プロパンジオール、ペンタエリスリトールモノ(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールモノ(3−メルカプトプロピオネート)、等のモノメルカプタン類;メタンジチオール、1,2−ジメルカプトエタン、1,1−ジメルカプトプロパン、1,2−ジメルカプトプロパン、2,2−ジメルカプトプロパン、1,3−ジメルカプトプロパン、1,2,3−トリメルカプトプロパン、1,4−ジメルカプトブタン、1,6−ジメルカプトヘキサン、ビス(メルカプトメチル)スルフィド、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、ビス(メルカプトプロピル)スルフィド、ビス(メルカプトメチル)ジスルフィド、ビス(2−メルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトプロピル)ジスルフィド、ビス(メルカプトメチルチオ)メタン、ビス(3−メルカプトプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エタン、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)エタン、1,2−ビス(3−メルカプトプロピル)エタン、1,3−ビス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,3−ビス(2−メルカプトエチルチオ)プロパン、1,3−ビス(3−メルカプトプロピルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(2−メルカプトエチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(3−メルカプトプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−メルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,11−メルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、5,7−ジメルカプトメチル−1,11−メルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、1,5−ジメルカプト−3−オキサペンタン、1,8−ジメルカプト−3,6−ジオキサオクタン、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジチオール、3,4−ジメトキシブタン−1,2−ジチオール、2−メルカプトメチル−1,3−ジメルカプトプロパン、2−メルカプトメチル−1,4−ジメルカプトブタン、2−(2−メルカプトエチルチオ)−1,3−ジメルカプトプロパン、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、1,1,1−トリス(メルカプトメチル)プロパン、テトラキス(メルカプトメチル)メタン、テトラキス(メルカプトメチルチオメチル)メタン、テトラキス(2−メルカプトエチルチオメチル)メタン、テトラキス(3−メルカプトプロピルチオメチル)メタン、1,2,7−トリメルカプト−4,6−ジチアヘプタン、1,2,9−トリメルカプト−4,6,8−トリチアノナン、1,2,11−トリメルカプト−4,6,8,10−テトラチアウンデカン、1,2,13−トリメルカプト−4,6,8,10,12−ペンタチアトリデカン、1,2,8,9−テトラメルカプト−4,6−ジチアノナン、1,2,10,11−テトラメルカプト−4,6,8−トリチアウンデカン、1,2,12,13−テトラメルカプト−4,6,8,10−テトラチアトリデカン、1,2,6,7−テトラメルカプト−4−チアヘプタン、ビス(2,5−ジメルカプト−4−チアペンチル)ジスルフィド、ビス(2,7−ジメルカプト−4,6−ジチアヘプチル)ジスルフィド、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール(2−メルカプトアセテート)、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール(3−メルカプトプロピオネート)、エチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,2−ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,3−ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,2−ビス(メルカプトメチル)−1,3−プロパンジチオール、ビス(2−メルカプトエチル)エーテル、1,4−ブタンジオールビス(2−メルカプトアセテート)、1,4−ブタンジオールビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールトリス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールビス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールトリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−メルカプトプロピオネート)、1,1−ジメルカプトシクロヘキサン、1,4−ジメルカプトシクロヘキサン、1,3−ジメルカプトシクロヘキサン、1,2−ジメルカプトシクロヘキサン、1,4−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、1,2−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、1,1−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、2,5−ジメルカプト−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトメチル−2,5−ジメチル−1,4−ジチアン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2−メルカプトエチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1−チアン、2,5−ビス(2−メルカプトエチル)−1−チアン、2−メルカプトメチル−6−メルカプト−1,4−ジチエパン、3,7−ジ(メルカプトメチル)−1,2,5−トリチエパン、1,2−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2−ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1−ヒドロキシエチルチオ−3−メルカプトエチルチオベンゼン、1,3−ジ(p−メトキシフェニル)プロパン−2,2−ジチオール、1,3−ジフェニルプロパン−2,2−ジチオール、フェニルメタン−1,1−ジチオール、2,4−ジ(p−メルカプトフェニル)ペンタン、ビス(4−メルカプトフェニル)スルフィド、ビス(4−メルカプトフェニル)エーテル、2,2−ビス(4−メルカプトフェニル)プロパン、ビス(2,3−ジメルカプトプロピル)スルフィド、ビス(1,3−ジメルカプトプロピル)スルフィド、ビス(4−メルカプトメチルフェニル)スルフィド、ビス(4−メルカプトメチルフェニル)エーテル、2,2−ビス(4−メルカプトメチルフェニル)プロパン、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、3,4−チオフェンジチオール、1,2−ジメルカプト−3−プロパノール、1,3−ジメルカプト−2−プロパノール、1,2−ジメルカプト−1,3−ブタンジオール、グリセリルジチオグリコーレート、ヒドロキシメチルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシプロピルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシプロピルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシプロピルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシプロピルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、2−メルカプトエチルエーテルビス(2−メルカプトアセテート)、2−メルカプトエチルエーテルビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,4−ジチアン−2,5−ジオールビス(2−メルカプトアセテート)、1,4−ジチアン−2,5−ジオールビス(3−メルカプトプロピオネート)、グリセリンジ(メルカプトアセテート)等のポリメルカプタン類およびこれらの2量体〜20量体といったオリゴマーをあげることができる。
チオフェノール類としては、チオフェノール、4−tert−ブチルチオフェノール、2−メチルチオフェノール、3−メチルチオフェノール、4−メチルチオフェノール、1,2−ジメルカプトベンゼン、1,3−ジメルカプトベンゼン、1,4−ジメルカプトベンゼン、1,2,3−トリメルカプトベンゼン、1,2,4−トリメルカプトベンゼン、1,3,5−トリメルカプトベンゼン、2,5−トルエンジチオール、3,4−トルエンジチオール、2−ヒドロキシチオフェノール、3−ヒドロキシチオフェノール、4−ヒドロキシチオフェノール、2,4−ジメルカプトフェノール、2−メルカプトハイドロキノン等のチオフェノール類をあげることができる。
また、不飽和基を有するメルカプタン類、チオフェノール類を以下に具体的に示す。
不飽和基を有するメルカプタン類としては、アリルメルカプタン、2−ビニルベンジルメルカプタン、3−ビニルベンジルメルカプタン、4−ビニルベンジルメルカプタン等があげられる。
不飽和基を有するチオフェノール類としては、2−ビニルチオフェノール、3−ビニルチオフェノール、4−ビニルチオフェノール等をあげることができる。
【0029】
しかしながら、本発明の対象となる(d)化合物に関してはこれらに限定されるわけではなく、また、これらは単独でも、2種類以上を混合して使用してもかまわない。
(d)化合物は、他のモノマーとの反応性を向上させるためには、メルカプト基を1分子あたり2個以上有する化合物であることが好ましい。
【0030】
本発明における光学材料の製造方法は、あらかじめ(a)化合物と(b)化合物、並びに(c)化合物と(d)化合物を予備的に反応させることを特徴とする。予備反応をせずにこれらの化合物を調合した場合、調合後のモノマーに変色や発泡や急速な発熱が生じ、ハンドリングが困難となることや、硬化して得られる光学材料に脈理や泡や白濁が発生することが挙げられる。これらの異常な反応挙動は、反応性が高い(b)化合物と(c)化合物によるところが大きい。したがって、実用可能な光学材料を得るためには、(b)化合物および(c)化合物をあらかじめ予備的に反応し消費させることにより、これらの異常な反応挙動を抑制することが必要である。
(a)化合物と(b)化合物の予備反応を行うことにより、主としてモノマーの変色や発泡や急速な発熱、硬化して得られる光学材料の泡の発生が抑制され、(c)化合物と(d)化合物の予備反を行うことにより、主として得られる光学材料の白濁が抑制され、両方の予備反応を組み合わせることで、得られる光学材料の脈理が抑制される。
【0031】
(b)化合物の予備反応の相手としては(a)化合物が適している。(a)化合物は(b)化合物を良好に溶解するだけでなく、(b)化合物と穏やかに反応し、(b)化合物を消費させることができる。予備的な反応は、攪拌下で行うことが好ましく、さらに好ましくは減圧下脱気をしながら行うことである。このときの減圧度は0.1mmHgから700mmHg程度であるが、好ましいのは10mmHgから100mmHgである。予備的な反応をする際の温度は、0℃から100℃の範囲であり、好ましくは10℃から80℃、さらに好ましくは20℃から60℃である。予備的な反応時間は1分から72時間、好ましくは10分から48時間、さらに好ましくは30分から24時間である。過剰の温度、時間は粘度の上昇を来たし、その後の操作を困難にするため適当ではない。また、過少の反応では予備的な反応の効果が得られない。
【0032】
予備的な反応に際しては、触媒を使用してもしなくても構わない。触媒を使用する場合は、(a)化合物と(b)化合物の反応に寄与するのであればどのような種類でも構わないが、好ましくは重合硬化で使用可能な触媒である。具体例としては、本願発明の光学材料を製造する際に使用する触媒として、例示されているものである。
触媒を使用する際の量は、反応温度、時間や(a)化合物と(b)化合物の割合によって変化するので、一概に決められないが、通常は(a)化合物と(b)化合物の総量に対して0.0001重量部から5.0重量部であり、好ましくは0.001重量部から2.0重量部の間である。
【0033】
予備的な反応の効果をあげるためには、(a)化合物に(b)化合物を効果的に反応させ、(b)化合物を消費させることが必要である。好ましくは(b)化合物を10%以上消費させることである。10%未満の場合、(b)化合物により急速なゲル化、モノマーの変色や発泡を生じやすくなるばかりでなく重合硬化して得られる光学材料に脈理や白濁が生じたりする。好ましくは30%以上消費させることである。
【0034】
(c)化合物の予備反応の相手としては(d)化合物が適している。(d)化合物は(c)化合物を良好に溶解するだけでなく、(c)化合物と穏やかに反応し、(c)化合物を消費させることができる。予備的な反応は、攪拌下で行うことが好ましく、さらに好ましくは窒素雰囲気下もしくは減圧下脱気をしながら行うことである。このときの減圧度は0.1mmHgから700mmHg程度であるが、好ましいのは10mmHgから30mmHgである。予備的な反応をする際の温度は、−20℃から100℃の範囲であり、好ましくは−10℃から80℃、さらに好ましくは−5℃から70℃である。予備的な反応時間は1分から72時間、好ましくは5分から60時間、さらに好ましくは10分から48時間である。過剰の温度、時間は粘度の上昇を来たし、その後の操作を困難にするため適当ではない。また、過少の反応では予備的な反応の効果が得られない。
【0035】
予備的な反応に際しては、触媒を使用してもしなくても構わない。触媒を使用する場合は、(c)化合物と(d)化合物の反応に寄与するのであればどのような種類でも構わないが、好ましくはアミン、ルイス酸である。具体例としては、アミンとしては本願発明の光学材料を製造する際に使用する触媒として、例示されているものである。ルイス酸としては、塩化亜鉛、アセチルアセトン亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛等の亜鉛化合物、塩化鉄、アセチルアセトン鉄等の鉄化合物、アルミナ、フッ化アルミニウム、塩化アルミニウム、トリフェニルアルミニウム等のアルミニウム化合物、テトラフロロスズ、テトラクロロスズ、四臭化スズ、テトラヨードスズ、メチルスズトリクロライド、ブチルスズトリクロライド、オクチルスズトリクロライド、ジメチルスズジクロライド、ジブチルスズジクロライド、ジオクチルスズジクロライド、トリメチルスズクロライド、トリブチルスズクロライド、トリオクチルスズクロライド、トリフェニルスズクロライド、ジブチルスズスルフィド、ジ(2−エチルヘキシル)スズオキサイド、ジブチルスズジラウリレート、ジブチルスズジアセテート、スタナスオクトレート、テトラメチルジアセトキシジスタノキサン、テトラエチルジアセトキシジスタノキサン、テトラブチルジアセトキシジスタノキサン等のスズ化合物、テトラクロロチタン等のチタン化合物、トリクロロアンチモン、ペンタクロロアンチモン、ジクロロトリフェニルアンチモン等のアンチモン化合物、ニトロウラニウム等のウラン化合物、ニトロカドミウム等のカドミウム化合物、塩化コバルト、臭化コバルト等のコバルト化合物、ニトロトリウム等のトリウム化合物、ジフェニル水銀等の水銀化合物、ニッケロセン等のニッケル化合物、ニトロカルシウム、酢酸カルシウム等のカルシウム化合物、トリクロロバナジウム等のバナジウム化合物、塩化銅、ヨウ化銅等の銅化合物、塩化マンガン等のマンガン化合物、塩化ジルコニウム等のジルコニウム化合物、トリフェニルヒ素、トリクロロヒ素等のヒ素化合物、ボロントリフルオロライド等のホウ素化合物が挙げられる。しかしながら、これらに限定されるわけではなく、また、これらは単独でも、2種類以上を混合して使用してもかまわない。これらの中で特に好ましいものは、スズ化合物である。
触媒を使用する際の量は、反応温度、時間や(c)化合物と(d)化合物の割合によって変化するので、一概に決められないが、通常は(c)化合物と(d)化合物の総量に対して0.0001重量部から5.0重量部であり、好ましくは0.001重量部から2.0重量部の間である。
【0036】
予備的な反応の効果をあげるためには、(d)化合物に(c)化合物を効果的に反応させ、(c)化合物を消費させることが必要である。好ましくは(c)化合物を30%以上消費させることである。30%未満の場合、(c)化合物により急速なゲル化や発泡を生じやすくなるばかりでなく重合硬化して得られる光学材料に脈理や白濁が生じたりする。好ましくは50%以上、より好ましくは70%以上、最も好ましくは100%消費させることである。
【0037】
本発明の光学材料用組成物を加熱重合することにより光学材料を製造する際に、硬化触媒を添加することが望ましい。硬化触媒はアミン類、第4級アンモニウム塩類、フォスフィン類、第4級フォスホニウム塩類、第3級スルホニウム塩類、第2級ヨードニウム塩類、鉱酸類、ルイス酸類、有機酸類、ケイ酸類、四フッ化ホウ酸等が使用される。具体例としては、
【0038】
(1)エチルアミン、n−プロピルアミン、sec−プロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、i−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ミスチリルアミン、1,2−ジメチルヘキシルアミン、3−ペンチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、アリルアミン、アミノエタノール、1−アミノプロパノール、2−アミノプロパノール、アミノブタノール、アミノペンタノール、アミノヘキサノール、3−エトキシプロピルアミン、3−プロポキシプロピルアミン、3−イソプロポキシプロピルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、3−イソブトキシプロピルアミン、3−(2−エチルヘキシロキシ)プロピルアミン、アミノシクロペンタン、アミノシクロヘキサン、アミノノルボルネン、アミノメチルシクロヘキサン、アミノベンゼン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、α−フェニルエチルアミン、ナフチルアミン、フルフリルアミン等の1級アミン;エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ビス−(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス−(3−アミノプロポキシ)エタン、1,3−ビス−(3−アミノプロポキシ)−2,2’−ジメチルプロパン、アミノエチルエタノールアミン、1,2−、1,3−あるいは1,4−ビスアミノシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノエチルシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノプロピルシクロヘキサン、水添4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2−あるいは4−アミノピペリジン、2−あるいは4−アミノメチルピペリジン、2−あるいは4−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルモルホリン、イソホロンジアミン、メンタンジアミン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジン、o−、m−、あるいはp−フェニレンジアミン、2,4−あるいは2,6−トリレンジアミン、2,4−トルエンジアミン、m−アミノベンジルアミン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、テトラクロロ−p−キシリレンジアミン、4−メトキシ−6−メチル−m−フェニレンジアミン、m−、あるいはp−キシリレンジアミン、1,5−あるいは、2,6−ナフタレンジアミン、ベンジジン、4,4’−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−チオジアニリン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジトリルスルホン、メチレンビス(o−クロロアニリン)、3,9−ビス(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N−アミノエチルピペラジン、N−アミノプロピルピペラジン、1,4−ビス(アミノエチルピペラジン)、1,4−ビス(アミノプロピルピペラジン)、2,6−ジアミノピリジン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン等の1級ポリアミン;ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−3−ペンチルアミン、ジヘキシルアミン、オクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、メチルヘキシルアミン、ジアリルアミン、ピロリジン、ピペリジン、2−、3−、4−ピコリン、2,4−、2,6−、3,5−ルペチジン、ジフェニルアミン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、ジベンジルアミン、メチルベンジルアミン、ジナフチルアミン、ピロール、インドリン、インドール、モルホリン、3,5−ジメチルピラゾール等の2級アミン;N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,5−ジアミノペンタン、N,N’−ジメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N’−ジメチル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,6−ジアミノヘキサン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−あるいは2,6−ジメチルピペラジン、ホモピペラジン、1,1−ジ−(4−ピペリジル)メタン、1,2−ジ−(4−ピペリジル)エタン、1,3−ジ−(4−ピペリジル)プロパン、1,4−ジ−(4−ピペリジル)ブタン、テトラメチルグアニジン等の2級ポリアミン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−iso−プロピルアミン、トリ−1,2−ジメチルプロピルアミン、トリ−3−メトキシプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−iso−ブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリ−ペンチルアミン、トリ−3−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−2−エチルヘキシルアミン、トリ−ドデシルアミン、トリ−ラウリルアミン、ジシクロヘキシルエチルアミン、シクロヘキシルジエチルアミン、トリ−シクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルヘキシルアミン、N−メチルジヘキシルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルジシクロヘキシルアミン、N、N−ジエチルエタノールアミン、N、N−ジメチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ジエチルベンジルアミン、トリフェニルアミン、N,N−ジメチルアミノ−p−クレゾール、N,N−ジメチルアミノメチルフェノール、2−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、キノリン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、2−(2−ジメチルアミノエトキシ)−4−メチル−1,3,2−ジオキサボルナン等の3級アミン;テトラメチルエチレンジアミン、ピラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、N,N’−ビス((2−ヒドロキシ)プロピル)ピペラジン、ヘキサメチレンテトラミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンアミン、2−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロパン、ジエチルアミノエタノール、N,N,N−トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、2,4,6−トリス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、ヘプタメチルイソビグアニド等の3級ポリアミン;イミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−1−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、、N−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、N−ブチルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、N−ウンデシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、N−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−ベンジルイミダゾール、2−ベンジルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−メチルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−ウンデシルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−フェニルイミダゾール、3,3−ビス−(2−エチル−4−メチルイミダゾリル)メタン、アルキルイミダゾールとイソシアヌール酸の付加物、アルキルイミダゾールとホルムアルデヒドの縮合物等の各種イミダゾール類;1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のアミジン類;以上に代表されるアミン系化合物。
【0039】
(2)テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムアセテート、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムアセテート、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヨーダイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムアセテート、テトラ−n−ブチルアンモニウムボロハイドライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヘキサフルオロホスファイト、テトラ−n−ブチルアンモニウムハイドロゲンサルファイト、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボーレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフェニルボーレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムパラトルエンスルフォネート、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムアセテート、テトラ−n−オクチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−オクチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−オクチルアンモニウムアセテート、トリメチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリエチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリ−n−ブチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムフルオライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムクロライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムヨーダイド、メチルトリフェニルアンモニウムクロライド、メチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、エチルトリフェニルアンモニウムクロライド、エチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルアンモニウムクロライド、n−ブチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、1−メチルピリジニウムブロマイド 、1−エチルピリジニウムブロマイド 、1−n−ブチルピリジニウムブロマイド 、1−n−ヘキシルピリジニウムブロマイド 、1−n−オクチルピリジニウムブロマイド 、1−n−ドデシルピリジニウムブロマイド 、1−n−フェニルピリジニウムブロマイド 、1−メチルピコリニウムブロマイド 、1−エチルピコリニウムブロマイド 、1−n−ブチルピコリニウムブロマイド 、1−n−ヘキシルピコリニウムブロマイド 、1−n−オクチルピコリニウムブロマイド 、1−n−ドデシルピコリニウムブロマイド 、1−n−フェニルピコリニウムブロマイド、セチルジメチルベンジルアンモニウムブロマイド等の第4級アンモニウム塩。
【0040】
(3)(1)のアミン類とボランおよび三フッ化ホウ素とのコンプレックス。
(4)トリメチルフォスフィン、トリエチルフォスフィン、トリ−iso−プロピルフォスフィン、トリ−n−ブチルフォスフィン、トリ−n−ヘキシルフォスフィン、トリ−n−オクチルフォスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルフォスフィン、トリベンジルホスフィン、トリス(2−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(3−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(ジエチルアミノ)ホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、ジメチルフェニルフォスフィン、ジエチルフェニルフォスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホスフィン、エチルジフェニルフォスフィン、ジフェニルシクロヘキシルホスフィン、クロロジフェニルフォスフィン等のフォスフィン類。
(5)テトラメチルホスホニウムクロライド、テトラメチルホスホニウムブロマイド、テトラエチルホスホニウムクロライド、テトラエチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムクロライド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムヨーダイド、テトラ−n−ヘキシルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−オクチルホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、n−ヘキシルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−オクチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウムクロライド、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウムブロマイド、テトラキスヒドロキシエチルホスホニウムクロライド、テトラキスヒドロキシブチルホスホニウムクロライ等の第4級フォスホニウム塩。
【0041】
(6)トリメチルスルホニウムブロマイド、トリエチルスルホニウムブロマイド、トリ−n−ブチルスルホニウムクロライド、トリ−n−ブチルスルホニウムブロマイド、トリ−n−ブチルスルホニウムヨーダイド、トリ−n−ブチルスルホニウムテトラフルオロボーレート、トリ−n−ヘキシルスルホニウムブロマイド、トリ−n−オクチルスルホニウムブロマイド、トリフェニルスルホニウムクロライド、トリフェニルスルホニウムブロマイド、トリフェニルスルホニウムヨーダイド等のスルホニウム塩。
(7)ジフェニルヨードニウムクロライド、ジフェニルヨードニウムブロマイド、ジフェニルヨードニウムヨーダイド等のヨードニウム塩。
(8)塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、炭酸等の鉱酸類およびこれらの半エステル類。
(9)三フッ化硼素、三フッ化硼素のエーテラート等に代表されるルイス酸類。
(10)有機酸類およびこれらの半エステル類
(11)ケイ酸、四フッ化ホウ酸。
(12)ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセタート等のスズ化合物。(ただしハロゲン化物を除く)
【0042】
(13)クミルパーオキシネオデカノエート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジアリルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオキシジカーボネート、クミルパーオキシネオヘキサノエート、tert−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ヘキシルパーオキシネオヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシネオヘキサノエート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−ter−ブチルパーオキサイド等のパーオキサイド類;クメンヒドロパーオキサイド、tert−ブチルヒドロパーオキサイド等の過酸化物。
(14)2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−〔(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ〕ホルムアミド、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチル−バレロニトリル2、2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、2、2’−アゾビス(2、4、4−トリメチルペンタン)等のアゾ系化合物。
(15)アセトアルデヒドとアンモニアの反応物、ホルムアルデヒドとパライルイジンの縮合物、アセトアルデヒドとパライルイジンの縮合物、ホルムアルデヒドとアニリンの反応物、アセトアルデヒドとアニリンの反応物、ブチルアルデヒドとアニリンの反応物、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドとアニリンの反応物、アセトアルデヒドとブチルアルデヒドとアニリンの反応物、ブチルアルデヒドとモノブチルアミンの縮合物、ブチルアルデヒドとブチリデンアニリンの反応物、ヘプトアルデヒドとアニリンの反応物、トリクロトニリデン−テトラミンの反応物、α−エチル−β−プロピルアクロレインとアニリンの縮合物、ホルムアルデヒドとアルキルイミダゾールの縮合物等のアルデヒドとアミン系化合物の縮合物。
【0043】
(16)1,2,3−トリフェニルグアニジン、1,3−ジフェニルグアニジン、1,1、3、3−テトラメチルグアニジン、フェニルトリルグアニジン、フェニルキシリルグアニジン、トリルキシリルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルグアニド、ジフェニルグアニジンフタレート、テトラメチルグアニジン、ジカテコールホウ酸のジオルトトリルグアニジン塩等のグアニジン類、およびアミノグアニジン硫酸塩。
(17)チオカルボアニリド、ジオルトトリルチオ尿素、エチレンチオ尿素、ジエチルチオ尿素、ジブチルチオ尿素、ジラウリルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、ジメチルエチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、テトラエチルチオ尿素等のチオ尿素類。
(18)2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2−(2,4−ジニトロフェニルチオ)ベンゾチアゾール、2−(モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、N,N−ジエチルチオカルバモイル−2−ベンゾチアゾリルスルフィド、1,3−ビス(2−ベンゾチアゾリルメルカプトメチル)尿素、ベンゾチアジアジルチオベンゾエート、2−メルカプトチアゾリン、2−メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、ジベンゾチアジルジスルフィドと塩化亜鉛の錯塩等のチアゾール類。
【0044】
(19)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−tert−オクチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジエチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のスルフェンアミド類。
(20)テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N’−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、N,N’−ジエチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、環状チウラム等のチウラム類。
【0045】
(21)ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ナトリウム、シクロヘキシルエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸カリウム、ジメチルジチオカルバミン酸鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ビスマス、ジエチルジチオカルバミン酸カドミウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸カドミウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸セレン、ジメチルジチオカルバミン酸テルル、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、ジメチルジチオカルバミン酸鉄、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸ジエチルアンモニウム、ジブチルジチオカルバミン酸N,N−シクロヘキシルアンモニウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン、シクロヘキシルエチルジチオカルバミン酸シクロヘキシルエチルアンモニウムナトリウム、メチルペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペコリン、ピペコリルジチオカルバミン酸ピペコリウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛とピペリジンの錯化合物等のジチオカルバミン酸塩類。
(22)イソプロピルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛、ジブチルキサントゲン酸ジスルフィド等のキサントゲン酸塩類
(23)モノ−および/またはジメチルリン酸、モノ−および/またはジエチルリン酸、モノ−および/またはジプロピルリン酸、モノ−および/またはジブチルリン酸、モノ−および/またはジヘキシルリン酸、モノ−および/またはジオクチルリン酸、モノ−および/またはジデシルリン酸、モノ−および/またはジドデシルリン酸、モノ−および/またはジフェニルリン酸、モノ−および/またはジベンジルリン酸、モノ−および/またはジデカノ−ルリン酸等の酸性リン酸エステル類である。
【0046】
以上、本発明の組成物を重合硬化させる際の重合触媒を例示したが、重合硬化の効果を発現するものであれば、これら列記化合物に限定されるものではない。またこれらは単独でも2種類以上を混合して使用してもかまわない。
これらのなかで硬化物の着色が少なく好ましいものは、1級モノアミン、2級モノアミン、3級モノアミン、3級ポリアミン、イミダゾール類、アミジン類、4級アンモニウム塩、フォスフィン、4級フォスホニウム塩、第3級スルホニウム塩、第2級ヨードニウム塩である。硬化触媒の添加量は、組成物の成分、混合比および硬化方法によって変化するため一概には決められないが、通常は(a)〜(d)化合物100重量部に対して0.0005重量部から5.0重量部、好ましくは、0.005重量部から3.0重量部、より好ましくは、0.01重量部から1.0重量部、最も好ましくは、0.01重量部から0.5重量部使用する。硬化触媒の量が5.0重量部より多いと硬化物の屈折率、耐熱性が低下し、着色する。また、0.0005重量部より少ないと十分に硬化せず耐熱性が不十分となる。触媒を添加する際の添加方法については、別格の手段を講ずる必要はない。
【0047】
本発明の組成物の注型時のハンドリングをしやすくするために、粘度上昇を抑制する重合調整剤を添加して光学材料を製造することが望ましい。重合調整剤は、長期周期律表における第13〜16族のハロゲン化物が使用される。具体例としては塩化アルミニウム、塩化インジウム、塩化タリウム、三塩化リン、五塩化リン、塩化ビスマス等の塩化物およびこれらの塩素の全部または一部をフッ素、臭素、ヨウ素へ変えた化合物、ジフェニルクロロホウ素、フェニルジクロロホウ素、ジエチルクロロガリウム、ジメチルクロロインジウム、ジエチルクロロタリウム、ジフェニルクロロタリウム、エチルジクロロホスフィン、ブチルジクロロホスフィン、トリフェニルホスフィンジクロライド、ジフェニルクロロヒ素、テトラフェニルクロロヒ素、ジフェニルジクロロセレン、フェニルクロロセレン、ジフェニルジクロロテルル等のハロゲンと炭化水素基を有する化合物およびこれらの塩素の全部または一部をフッ素、臭素、ヨウ素へ変えた化合物、クロロフェノール、ジクロロフェノール、トリクロロフェノール、クロロアニリン、ジクロロアニリン、クロロニトロベンゼン、ジクロロニトロベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、クロロアセトフェノン、クロロトルエン、クロロニトロアニリン、クロロベンジルシアナイド、クロロベンズアルデヒド、クロロベンゾトリクロライド、クロロナフタレン、ジクロロナフタレン、クロロチオフェノール、ジクロロチオフェノール、メタリルクロライド、塩化ベンジル、塩化ベンジルクロライド、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、クロロコハク酸、シュウ酸ジクロライド、トリグリコールジクロライド、メタンスルホニルクロライド、クロロ安息香酸、クロロサリチル酸、4,5−ジクロロフタル酸、3,5−ジクロロサリチル酸、イソプロピルクロライド、アリルクロライド、エピクロロヒドリン、クロロメチルチイラン、プロピレンクロロヒドリン、クロラニル、ジクロロジシアノベンゾキノン、ジクロロフェン、ジクロロ−1,4−ベンゾキノン、ジクロロベンゾフェノン、N−クロロフタルイミド、1,3−ジクロロ−2−プロパノール、2,3−ジクロロプロピオン酸メチル、p−クロロベンゼンスルホン酸、2−クロロプロピオン酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等の炭化水素のハロゲン置換体や安息香酸クロライド、フタル酸クロライド、イソフタル酸クロライド、テレフタル酸クロライド、メタクリル酸クロライド、コハク酸クロライド、フマル酸クロライド、ニコチン酸クロライド、クロロニコチン酸クロライド、オレイン酸クロライド、塩化ベンゾイル、クロロベンゾイルクロライド、プロピオン酸クロライド等の酸クロライドに代表される有機ハロゲン化物およびこれらの塩素の全部または一部をフッ素、臭素、ヨウ素へ変えた化合物等が挙げられるが、より好ましくはケイ素、ゲルマニウム、スズ、アンチモンのハロゲン化物である。
特に好ましいものはケイ素、ゲルマニウム、スズ、アンチモンのハロゲン化物がであり、その具体例としては、以下の物が挙げられる。
【0048】
ケイ素ハロゲン化物の具体例としては、四塩化ケイ素、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、エチルトリクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、トリエチルクロロシラン、プロピルトリクロロシラン、ジプロピルジクロロシラン、トリプロピルクロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、ジn−ブチルジクロロシラン、トリn−ブチルクロロシラン、t−ブチルトリクロロシラン、ジt−ブチルジクロロシラン、トリt−ブチルクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、ジオクチルジクロロシラン、トリオクチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、トリフェニルクロロシラン、アリルクロロジメチルシラン、トリクロロアリルシラン、t−ブチルクロロジメチルシラン、ジフェニルーt−ブチルクロロシラン、t−ブトキシクロロジフェニルシラン、トリメチル(2−クロロアリル)シラン、トリメチルクロロメチルシラン、n−ブチルクロロジメチルシラン、およびこれらの塩素の全部または一部をフッ素、臭素、ヨウ素へ変えたものがあげられる。
【0049】
ゲルマニウムハロゲン化物の具体例としては、四塩化ゲルマニウム、メチルゲルマニウムトリクロライド、ジメチルゲルマニウムジクロライド、トリメチルゲルマニウムクロライド、エチルゲルマニウムトリクロライド、ジエチルゲルマニウムジクロライド、トリエチルゲルマニウムクロライド、プロピルゲルマニウムトリクロライド、ジプロピルゲルマニウムジクロライド、トリプロピルゲルマニウムクロライド、n−ブチルゲルマニウムトリクロライド、ジn−ブチルゲルマニウムジクロライド、トリn−ブチルゲルマニウムクロライド、t−ブチルゲルマニウムトリクロライド、ジt−ブチルゲルマニウムジクロライド、トリt−ブチルゲルマニウムクロライド、アミルゲルマニウムトリクロライド、ジアミルゲルマニウムジクロライド、トリアミルゲルマニウムクロライド、オクチルゲルマニウムトリクロライド、ジオクチルゲルマニウムジクロライド、トリオクチルゲルマニウムクロライド、フェニルゲルマニウムトリクロライド、ジフェニルゲルマニウムジクロライド、トリフェニルゲルマニウムクロライド、トルイルゲルマニウムトリクロライド、ジトルイルゲルマニウムジクロライド、トリトルイルゲルマニウムクロライド、ベンジルゲルマニウムトリクロライド、ジベンジルゲルマニウムジクロライド、トリベンジルゲルマニウムクロライド、シクロヘキシルゲルマニウムトリクロライド、ジシクロヘキシルゲルマニウムジクロライド、トリシクロヘキシルゲルマニウムクロライド、ビニルゲルマニウムトリクロライド、ジビニルゲルマニウムジクロライド、トリビニルゲルマニウムクロライド、アリルトリクロロゲルマン、ビス(クロロメチル)ジメチルゲルマン、クロロメチルトリクロロゲルマン、t−ブチルジメチルクロロゲルマン、カルボキシエチルトリクロロゲルマン、クロロメチルトリメチルゲルマン、ジクロロメチルトリメチルゲルマン、3−クロロプロピルトリクロロゲルマン、フェニルジメチルクロロゲルマン、3−(トリクロロゲルミル)プロピオニルクロライド、およびこれらの塩素の全部または一部をフッ素、臭素、ヨウ素へ変えたものがあげられる。
【0050】
スズハロゲン化物の具体例としては、四塩化スズ、ジエチルジクロロシラン、ジメチルスズジクロライド、トリメチルスズクロライド、エチルスズトリクロライド、ジエチルスズジクロライド、トリエチルスズクロライド、プロピルスズトリクロライド、ジプロピルスズジクロライド、トリプロピルスズクロライド、n−ブチルスズトリクロライド、ジn−ブチルスズジクロライド、トリn−ブチルスズクロライド、t−ブチルスズトリクロライド、ジt−ブチルスズジクロライド、トリt−ブチルスズクロライド、アミルスズトリクロライド、ジアミルスズジクロライド、トリアミルスズクロライド、オクチルスズトリクロライド、ジオクチルスズジクロライド、トリオクチルスズクロライド、フェニルスズトリクロライド、ジフェニルスズジクロライド、トリフェニルスズクロライド、トルイルスズトリクロライド、ジトルイルスズジクロライド、トリトルイルスズクロライド、ベンジルスズトリクロライド、ジベンジルスズジクロライド、トリベンジルスズクロライド、シクロヘキシルスズトリクロライド、ジシクロヘキシルスズジクロライド、トリシクロヘキシルスズクロライド、ビニルスズトリクロライド、ジビニルスズジクロライド、トリビニルスズクロライド、ブチルクロロジヒドロキシスズ、ビス(2,4−ペンタジオナート)ジクロロスズ、カルボメトキシエチルトリクロロスズ、クロロメチルトリメチルスズ、ジアリルジクロロスズ、ジブチルブトキシクロロスズ、トリn−ペンチルクロロスズ、およびこれらの塩素の全部または一部をフッ素、臭素、ヨウ素へ変えたものがあげられる。
【0051】
アンチモンハロゲン化物の具体例としては、五塩化アンチモン、メチルアンチモンテトラクロライド、ジメチルアンチモントリクロライド、トリメチルアンチモンジクロライド、テトラメチルアンチモンクロライド、エチルアンチモンテトラクロライド、ジエチルアンチモントリクロライド、トリエチルアンチモンジクロライド、テトラエチルアンチモンクロライド、ブチルアンチモンテトラクロライド、ジブチルアンチモントリクロライド、トリブチルアンチモンジクロライド、テトラブチルアンチモンクロライド、フェニルアンチモンテトラクロライド、ジフェニルアンチモントリクロライド、トリフェニルアンチモンジクロライド、テトラフェニルアンチモンクロライド、およびこれらの塩素の全部または一部をフッ素、臭素、ヨウ素へ変えたものがあげられる。
【0052】
以上、本発明の組成物の重合調整剤を例示したが、重合調整の効果を発現するものであれば、これら列記化合物に限定されるものではない。またこれらは単独でも2種類以上を混合して使用してもかまわない。
以上記載のうち好ましいものは塩化物であり、より好ましくは、トリクロロまたはジクロロ化合物であり、さらに好ましくはアルキル基を有するゲルマニウム、スズ、アンチモンのトリクロロまたはジクロロ化合物である。最も好ましいものの具体例はジブチルスズジクロライド、ブチルスズトリクロライド、ジオクチルスズジクロライド、オクチルスズトリクロライド、ジブチルジクロロゲルマニウム、ブチルトリクロロゲルマニウム、ジフェニルジクロロゲルマニウム、フェニルトリクロロゲルマニウム、トリフェニルアンチモンジクロライドである。
添加量は(a)〜(d)化合物の種類、第13から16族のハロゲン化物の種類により適宜決められ、また(a)〜(d)化合物からなる組成物に添加する場合はその組成により添加量を調節することが望ましいが、通常は(a)〜(d)化合物100重量部に対して0.0005重量部から5.0重量部であり、好ましくは0.01重量部から1重量部である。重合調整剤の量が5.0重量部より多いと硬化物の屈折率、耐熱性が低下し、着色する。また、0.0005重量部より少ないと粘度上昇が抑制されずハンドリングが難しくなる。重合調整剤を添加する際の添加方法については、別格の手段を講ずる必要はない。
【0053】
本発明の組成物は重合時に黄色く着色しやすいため、色調を改善するためにアントラキノン系の青色化合物を添加することが望ましい。具体例としては、ポリオレフィン等衛生協議会編「ポリオレフィン等合成樹脂食品容器包装等に関する自主規制基準」第2部ポジティブリスト色彩(第7版、1998年)に記載のものが挙げられる。これらは単独でも、2種以上を混合して使用してもかまわない。
アントラキノン系の青色化合物の添加量は、アントラキノン系の青色化合物の種類、モノマーの種類、紫外線吸収剤や酸化防止剤等の添加剤の種類と量、重合温度や時間等によって異なるが、通常は(a)〜(d)化合物の合計100重量部に対して0.000001重量部から0.5重量部である。0.000001重量部未満では色調改善効果が見られず、0.5重量部を超えると重合硬化後の樹脂の色が青〜黒色となり好ましくない。アントラキノン系の青色化合物を添加する際の添加方法については、別格の手段を講ずる必要はない。
【0054】
本発明の光学材料の切削、研磨時に発生する臭気を低減させるために、香気性付与化合物を組成物に添加することが望ましい。香料成分の具体例としては、以下のものがあげられる。
【0055】
(1)α−ピネン、β−ピネン、カンフェン、リモネン、ジペンテン、テルピノーレン、ミルセン、p−サイメン、β−カリオフィレン、イソパラフィン等の炭化水素
(2)リナロール、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、ロジノール、ジメチルオクタノール、ヒドロキシシトロネロール、テトラヒドロリナロール、ラバンジュロール、ミルセノール、α−テルピネオール、l−メントール、ボルネオール、ノポール、ファルネソール、ネロリドール、セドロール、ベチベロール、イソカンフィルシクロヘキサノール、アロオシメン、メチルペンテノン、2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール、イソプレゴール、ベンジルアルコール、β−フェニチルエチルアルコール、γ−フェニルプロピルアルコール、シンナミックアルコール、アニスアルコール、ジメチルベンジルカルビノール、メチルフェニルカルビノール、ジメチルフェニルカルビノール、β−フェニルエチルジメチルカルビノール、β−フェニルエチルメチルエチルカルビノール、フェノキシエチルアルコール、フェニルグリコール、tert−ブチルシクロヘキサノール、サンタロール、シスヘキセノール、オクタノール、オシメン、ノナノール、メチオノール、テトラヒドロミルセノール等のアルコール
(3)シトラール、シトロネラール、ヒドロキシシトロネラール、α−メチレンシトロネラール、シクロシトラール、サフラナール、ミルテナール、クミンアルデヒド、シクラメンアルデヒド、リラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、4(3)−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、ペリラアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、フェニルプロピルアルデヒド、p−トリルアルデヒド、p−トリルアセトアルデヒド、シンナミックアルデヒド、α−メチルシンナミックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、アニスアルデヒド、ヘリオトロピン、tert−ブチル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド、サリチルアルデヒド、バニリン、エチルバニリン、α−メチル−3,4−メチレンジオキシヒドロシンナミックアルデヒド、o−メトキシベンズアルデヒド、ホルミルエチルテトラメチルテトラリン、フルフラール、5−メチルフルフラール、5−ヒドロキシメチル−2−フルフラール、フリルアクロレイン、n−ヘプチルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド、n−ウンデシルアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、ドデシルアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、n−トリデシルアルデヒド、n−テトラデシルアルデヒド、n−ヘキサデシルアルデヒド、2,6−ノナジエール等のアルデヒド、
【0056】
(4)メントン、d−プレゴン、ピペリトン、ショウノウ、α−ヨノン、β−ヨノン、α−メチルヨノン、β−メチルヨノン、α−イソメチルヨノン、β−イソメチルヨノン、プソイドヨノン、イロン、ネロン、ファントリド、セレストリド、ベルサリド、トナリド、β−ダマスコン、アセトフェノン、p−メチルアセトフェノン、p−メトキシアセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジリデンアセトン、メチルナフチルケトン、アニシルアセトン、ムスクケトン、p−アセチルアニソール、ビタライド、プロピオフェノン、トラセオライド、3−オキサ−9−エチリデン−トリシクロ[6.2.1.0]−ウンデカン−4−オン、γ−ウンデカラクトン、γ−ノニルラクトン、l−カルボン、d−カルボン、マルトール、エチルマルトール、ジャスモン、シスジャスモン、イソジャスモン、ジヒドロジャスモン、ヌートカトン、クマリン、ムスコン、シベトン、シクロペンタデカノン、シクロペンタデカノリド、アンブレットリド、イソアンブレットリド、シクロヘキサデカノリド、エチレンブラシレート、12−オキサヘキサデカノリド、11−オキサヘキサデカノリド、10−オキサヘキサデカノリド、ジャスモン酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、エチレンドデカンジオネート、エチレンブラシレート、ジャスミンラクトン、メチル−n−アミルケトン、エチル−n−アミルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、メチル−n−ノニシルケトン、メチルヘプテノン、ムスク・キシレン、ムスク・アンブレット、ムスク・チベテン、モスケン、ガラクソリド、ジアセチル等のケトン
【0057】
(5)ギ酸イソアミル、ギ酸ゲラニル、ギ酸シトロネリル、酢酸イソブチル、酢酸イソアミル、酢酸シトロネリル、酢酸ゲラニル、酢酸リナリル、酢酸ミルセニル、酢酸メンチル、酢酸ボルニル、酢酸テルペニル、酢酸ミルセニル、酢酸セドリル、酢酸ジヒドロテルピニル、酢酸トリシクロデセニル、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸シトロネリル、プロピオン酸リナリル、プロピオン酸ゲラニル、プロピオン酸テルピニル、酪酸イソアミル、酪酸イソプロピル、酪酸ゲラニル、酪酸リナリル、イソ酪酸リナリル、酪酸シトロネリル、イソ酪酸シトロネリル、イソ酪酸ベンジル、イソ吉草酸プロピル、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸ゲラニル、イソ吉草酸シンナミル、カプロン酸イソプロピル、カプロン酸イソアミル、カプロン酸シトロネリル、安息香酸イソブチル、安息香酸イソアミル、安息香酸ゲラニル、安息香酸リナリル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸ゲラニル、サリチル酸イソブチル、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ベンジル、2−アセチル−1,2,3,4,6,7,8−オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラヒドロナフテレン、9−アセチル−2,6,8,8−テトラメチルトリシクロ[5.3.1.0]−8−ウンデセン、ギ酸ベンジル、ギ酸フェニルエチル、酢酸ベンジル、酢酸フェニルエチル、酢酸シンナミル、酢酸メチルフェニルカルビニル、酢酸アニシル、酢酸−2−tert−ブチルシクロヘキシル、酢酸−4−tert−ブチルシクロヘキシル、酢酸ボルニル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、プロピオン酸ベンジル、プロピオン酸シンナミル、酪酸ベンジル、安息香酸ベンジル、安息香酸フェニルエチル、フェニル酢酸ベンジル、桂皮酸ベンジル、桂皮酸シンナミル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸フェニルエチル、メチルエチルグリシド酸エチル、p−メチル−β−フェニルグリシド酸エチル、酢酸トリクロルメチルフェニルカルビニル、2−アセチル−1,2,3,4,6,7,8−オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチルナフタレン、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸アミル、酢酸ノニル、酢酸ステアリル、酢酸エチルアセテート、酢酸パラクレジル、酢酸オイゲノール、酢酸イソオイゲノール、酢酸メチルカルビノール、プロピオン酸エチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、カプロン酸アリル、カプロン酸メチル、カプロン酸エチル、カプロン酸ビニル、カプリル酸アリル、カプリル酸エチル、ヘプチンカルボン酸メチル、ヘプチンカルボン酸エチル、オクチンカルボン酸メチル、ピルビン酸エチル、アセト酢酸エチル、レブリン酸エチル、β−メチルプロピオン酸メチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エチル、桂皮酸メチル、桂皮酸エチル、イソ吉草酸エチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、アンスラニン酸メチル、アンスラニン酸エチル、メチルアンスラニン酸メチル、エチル3,5,5−トリメチルヘキサノエート、メチルフェニルグリシッド酸エチル等のエステル。
【0058】
(6)シトラール・ジメチルアセタール、シトラール・ジエチルアセタール、フェニルアセトアルデヒド・ジメチルアセタール等のアセタール
(7)アニソール、ジフェニルオキサイド、ジメチルハイドロキノン、p−クレゾールメチルエーテル、アネトール、ジヒドロアネトール、チモール、カラバクロール、オイゲノール、イソオイゲノール、メチルオイゲノール、ベンジルイソオイゲノール、サフロール、イソサフロール、β−ナフトールメチルエーテル、β−ナフトールエチルエーテル、バニトロープ等のフェノール類、
(8)酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、安息香酸、桂皮酸、フェニル酢酸、ヒドロ桂皮酸等の酸類、
(9) ローズオキサイト、オキサイドケトン、リナロールオキサイド、ネロールオキサイド、シネオール、ビシクロジヒドロホモファルネシルオキサイド、メントフラン、3−オキサ−9−エチリデン−トリシクロ[6.2.1.0]−ウンデカン−4−オン等のオキサイド類、
(10)インドール、スカトール、6−メチルキノリン、6−メチルテトラヒドロキノリン、7−メチルキノリン、6−イソプロピルキノリン、イソブチルキノリン、テトラメチルピラジン、ゲラニルニトリル、メチルアンスラニレート、ジメチルアンスラニレート、ムスクキシレン、ムスクアンブレット、ムスクチベテン、モスケン等の窒素化合物
(11)ブロムスチロール等のハロゲン化物、フルフリル・メルカプタン等の硫黄化合物。
【0059】
(12)レモン油、オレンジ油、シソ油、ラベンダー油、カラウェー油、ベイ油、スターアニス油、カプヤテ油、プチグレン油、ベルガモット油、レモングラス油、ジンジャーグラス油、シトロネラ油、リセアキュベバ油、ライム油、バラ油、パルマローザ油、ローズマリー油、アジョワン油、コリアンデ油、フェンネル油、アビエス油、テレビン油、ネロリ油、スパイク油、リナロエ油、クラリセイジ油、ゼラニウム油、ジャスミン油、ポアドロース油、カナンガ油、イランイラン油、オリス油、サイム油、チューベローズ油、オリス油、ショウノウ油、ペパーミント油、シンナモン油、カシア油、アニス油、クローブ油、シダーウッド油、スペアミント油、竜涎香、カストリウム、アビエス油、アンブレットシード油、アンゼリカ油、アニス油、バルサムコパイパ油、ペルーバルサム油、バジル油、ベルガモット油、ボアドローズ油、カモミール油、エレミ油、エストラゴン油、ユーカリ油、カルバナム油、ポップ油、ヒヤシンスアブソリュート、ジョンキルアブソリュート、ジュニパーベリー油、ラバンジン油、ミル油、ナツメッグ油、オリバナム油、オポポナックス油、パチュリ油、ローズ油、サンダルウッド油、スチラックス油、テレピン油、バイオレットアブソリュート、ベチバー油、ワームウッド油等の天然香料。
【0060】
(13)アオイ科マルバ、アカネ科アセンヤク、アケビ科アケビ、アブラナ科カラシナ、タイセイ、ワサビ、ワサビダイコン、アヤメ科サフラン、イチョウ科イチョウ、イネ科イネ、クマザサ、タケ、ハチク、マダケ、マチク、モウソウチク、レモングラス、ウマノスズクサ科アリストロキア、ウスバサイシン、ウマノスズクサ、ウルシ科カシュウ、カキノキ科カキ、カバノキ科シラカバ、カンラン科ミルラ、キク科アルニカ、オケラ、キク、タラゴ、フジバカマ、キンポウゲ科オウレン、サラシナショウマ、ボタン、クスノキ科カシア、クスノキ、ゲッゲイジュ、サッサフラス、セイロンシナモン、ニッケイ、クルミ科クルミ、クワ科クリ、クワ、ケクルス、ホップ、コショウ科クベバ、コショウ、ヒハツ、ゴマノハグサ科コオウレン、ザクロ科ザクロ、サトイモ科カラスビシャク、ショウブ、セキショウ、シキミ科スターアニス、シクンシ科カシ、テルミナリア、シソ科アキチョウジ、アキノタムラソウ、イヌコウジュ、イヌゴマ、イヌヤマハッカ、イブキジャコウソウ、ウツボグサ、エゴマ、エゾノオドリコソウ、オドリコソウ、オランダハッカ、オレガノ、カイジンドウ、カキドオシ、カキバヒキオコシ、カワミドリ、キバナアキギリ、キランソウ、クラリーセージ、クルマバナ、ケイガイ、コガネバナ、コガネヤナギ、コレウス、サルビア、シソ、シモバシラ、ジャコウソウ、ジュウニヒトエ、シロネ、スパイクラベンダー、セージ、セーボリー、タイム、タチジャコウソウ、タツミナソウ、タンジン、チクマハッカ、チョロギ、チリメンジソ、テンニントウ、トウバナ、ナギナタコウジュ、ニオイニガクサ、ニガクサ、ニガハッカ、バジル、ハッカ、ハナノトラノオ、ヒキオコシ、ヒゴロモソウ、ヒソップス、ヒメオドリコソウ、ヒメジソ、ブラックミント、ヘデオマ、ペパーミント、ホソバヤマジソ、ホトケノザ、マウンテンミント、マジョラム、ミズトラノオ、ミソガワソウ、ミゾコウジュ、メハジキ、メリッサ、モナルダ、ヤマグルマカッコウ、ヤマジオウ、ヤマジソ、ヤマハッカ、ラショウモンカズラ、ラバンジン、ラベンダー、ルリハッカ、ローズマリー、ショウガ科ガジュツ、カルダモン、サンナ、ソウカ、ヤクチ、リョウキョウ、ショウガ、スギ科コウヨウザン、スギ、セコイア、タイワンスギ、メタセコイア、セリ科アニス、カサモチ、キャラウェイ、クミン、コリアンダー、シシウド、セロリ、ディル、ミシマサイコ、センダン科センダン、ニーム、ダテ科ショクヨウダイオウ、ダイオウ、チョウセンダイオウ、ヤナギタテ、ツツジ科アセビ、ツバキ科サザンカ、チャ、ツバキ、ドクダミ、ナス科クコ、ノウゼンカツラ科キササゲ、ヒノキ科エンピツビャクシン、コノテガシワ、セイヨウネズ、セイヨウヒノキ、ニオイヒバ、ヒノキ、ヒバ、ヒメハギ科セネガ、ビャクブ科ビャクブ、フトモモ科アカゴムノキ、オールスパイス、ギンマルバユーカリ、クローブ、セイタカユーカリ、ナガバユーカリ、ヤナギユーカリ、ユーカリ、マツブサ科マツブサ、マツ科アカエゾマツ、アカマツ、ウラジロモミ、エゾマツ、カラマツ、キタゴヨウマツ、クロマツ、チョウセンマツ、ツガ、トウヒ、トガサワラ、トドマツ、ハイマツ、ヒマラヤスギ、ヒメコマツ、モミ、マメ科エビスグサ、オウギ、スオウ、ラタニア、マンサク科ハマメリス、ミカン科オレンジ、キハダ、ゴシュユ、サンショウ、ヘンルーダ、ミカン、ライム、レモン、ミズキ科サンシュユ、ムラサキ科ムラサキ、メギ科イカリソウ、ナンテン、モウセンゴケ科モウセンゴケ、モクセイ科キンモクセイ、レンギョウ、モクレン科コブシ、ゴミシ、ホオノキ、ヤドリキ科セイヨウヤドリキ、ヤマモモ科ヤマモモ、ユキノシタ科アジサイ、アマチヤ、ユリ科アロエ等の植物から得られる抽出物が挙げられる。これらの抽出物はいずれも消臭作用等が知られているものである。
【0061】
以上、本発明に使用される香料を例示したが、消臭の効果を発現するものであれば、これら列記化合物に限定されるものではない。またこれらは単独でも2種類以上を混合して使用してもかまわない。
本発明組成物における香料成分の配合量は、通常(a)〜(d)化合物の合計100重量部に対して0.001〜5.0重量部であり、好ましくは0.001〜1.0重量部である。0.001重量部未満では消臭効果が低下することがあり、5.0重量部を超えると香料の臭気が強くなりすぎるばかりでなく、場合によってはレンズに着色、沈殿、曇りが生じることがある。また、配合量が多いと耐熱性の面でも不利となる場合がある。香料を添加する際の添加方法については、別格の手段を講ずる必要はない。
【0062】
本発明の組成物を重合硬化した光学材料の染色性を向上せしめるために、染色性向上成分として、カルボン酸、メルカプトカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、アミド、1,3−ジケトン、1,3−ジカルボン酸、3−ケトカルボン酸およびそのエステル類、不飽和基を有する化合物と併用して使用することも可能である。具体例としては、カルボン酸類としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、メチルメルカプトプロピオネート、蓚酸、マロン酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、シクロヘキサンカルボン酸、安息香酸、o−トルイル酸、m−トルイル酸、p−トルイル酸、2−メトキシ安息香酸、3−メトキシ安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、チオジプロピオン酸、ジチオジプロピオン酸等をあげることができる。
メルカプトカルボン酸類としては、チオグリコール酸、2−チオプロピオン酸、3−チオプロピオン酸、チオ乳酸、メルカプトコハク酸、チオリンゴ酸、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシン、2−メルカプト安息香酸、2−メルカプトニコチン酸、3,3−ジチオイソ酪酸、ジチオグリコール酸、ジチオプロピオン酸等をあげることができる。
ヒドロキシカルボン酸類としては、ヒドロキシ酢酸、α−ヒドロキシプロピオン酸、β−ヒドロキシプロピオン酸、α−ヒドロキシ酪酸、β−ヒドロキシ酢酸、γ−ヒドロキシ酪酸、サリチル酸、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸等があげられる
アミド類としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、フタルアミド、イソフタルアミド、テレフタルアミド、ベンズアミド、トルアミド、4−ヒドロキシベンズアミド、3−ヒドロキシベンズアミド等をあげることができる。
1,3−ジケトン類としては、アセチルアセトン、シクロヘキサン−1,3,5−トリオン等があげられる。
1,3−ジカルボン酸およびそのエステル類としては、マロン酸、2−メチルマロン酸等およびそれらのモノ、ジエステル類があげられる。
3−ケトカルボン酸およびそのエステル類としては、アセト酢酸およびそのエステル類等があげられる。
また、不飽和基を有する化合物として、アルコール類、フェノール類、メルカプタン類、チオフェノール類、メルカプトアルコール類、カルボン酸類、アミド類を以下に具体的に示す。
不飽和基を有するアルコール類としては、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、1,3−ジメタクリロキシ−2−プロパノール、1,3−ジアクリロキシ−2−プロパノール、1−アクリロキシ−3−メタクリロキシ−2−プロパノール、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ビス(2,2,2−トリメチロールエチル)エーテルのペンタメタクリレート、ビス(2,2,2−トリメチロールエチル)エーテルのペンタアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、アリルアルコール、クロチルアルコール、メチルビニルカルビノール、シンナミルアルコール、4−ビニルベンジルアルコール、3−ビニルベンジルアルコール、2−(4−ビニルベンジルチオ)エタノール、2−(3−ビニルベンジルチオ)エタノール、1,3−ビス(4−ビニルベンジルチオ)−2−プロパノール、1,3−ビス(3−ビニルベンジルチオ)−2−プロパノール、2,3−ビス(4−ビニルベンジルチオ)−1−プロパノール、2,3−ビス(3−ビニルベンジルチオ)−1−プロパノール、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートビス(アクリレート)、2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートビス(メタクリレート)、2−ヒドロキシエチルシアヌレートビス(アクリレート)、2−ヒドロキシエチルシアヌレートビス(メタクリレート)、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−メチル−1−ペンチン−3オール、プロパギルアルコール等のモノヒドロキシ化合物;ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートモノ(アクリレート)、2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートモノ(メタクリレート)、2−ヒドロキシエチルシアヌレートモノ(アクリレート)、2−ヒドロキシエチルシアヌレートモノ(メタクリレート)、等のポリヒドロキシ化合物、また、2,2−ビス〔4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロポキシ)フェニル〕プロパン等の後述するエポキシ化合物とアクリル酸またはメタクリル酸の付加反応で生成する不飽和ポリヒドロキシ化合物等をあげることができる。
不飽和基を有するフェノール類としては、2−ビニルフェノール、3−ビニルフェノール、4−ビニルフェノール等をあげることができる。
不飽和基を有すメルカプトアルコール類としては、2−(4−ビニルベンジルチオ)−2−メルカプトエタノール、2−(3−ビニルベンジルチオ)−2−メルカプトエタノール、等をあげることができる。
不飽和基を有するカルボン酸類としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、マレイン酸、フマル酸、フタル酸モノアリルエステル、ケイ皮酸等をあげることができる。
不飽和基を有するアミド類としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸等のα、β−不飽和カルボン酸類のアミド、N−ビニルホルムアミド等をあげることができる。
これらは、単独でも、2種類以上を混合して使用してもかまわず、本発明の組成物100重量部に対して0.001〜40重量部使用可能である。
【0063】
本発明の組成物に、硫黄と反応可能な化合物を混合し硬化重合することもできる。硫黄と反応可能な化合物については、飽和および不飽和炭化水素、芳香族化合物、含ヘテロ有機化合物等多岐にわたることが知られている(一例として、”Реакции серы с органицеsкниц соеgцненцямц”、М.Г.Воронковら編、Ноьосибирск、1979年 )。硫黄と反応可能な化合物は、重合硬化することにより光学材料として使用可能な透明樹脂となりうるものであれば、特に限定されるものではない。
【0064】
また、本発明の組成物に、(1)式で表される構造と反応可能な官能基を2個以上有する化合物、あるいは、これらの官能基1個以上と他の単独重合可能な官能基を1個以上有する化合物、これらの単独重合可能な官能基を1個以上有する化合物、さらには、(1)式で表される構造と反応可能でかつ単独重合も可能な官能基を1個有する化合物を混合し硬化重合することもできる。(1)式で表される構造と反応可能な官能基を2個以上有する化合物としては、エポキシ化合物、公知のエピスルフィド化合物、多価カルボン酸無水物等があげられる。
一方、(1)式で表される構造と反応可能な官能基1個以上と他の単独重合可能な官能基を1個以上有する化合物としては、メタクリル、アクリル、アリル、ビニル、芳香族ビニル等の不飽和基を有するエポキシ化合物、エピスルフィド化合物、カルボン酸無水物等があげられる。
単独重合可能な官能基を1個以上有する化合物としては、メタクリル、アクリル、アリル、ビニル、芳香族ビニル等の不飽和基を有する化合物があげられる。
以下に(1)式で表される構造と反応可能な官能基を2個以上有する化合物の具体例を示す。
【0065】
エポキシ化合物の具体例としては、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールスルフォン、ビスフェノールエーテル、ビスフェノールスルフィド、ビスフェノールスルフィド、ハロゲン化ビスフェノールA、ノボラック樹脂等の多価フェノール化合物とエピハロヒドリンの縮合により製造されるフェノール系エポキシ化合物;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1、3−プロパンジオール、1、4−ブタンジオール、1、6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトール、1、3−および1、4−シクロヘキサンジオール、1、3−および1、4−シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、ビスフェノルA・エチレンオキサイド付加物、ビスフェノルA・プロピレンオキサイド付加物等の多価アルコール化合物とエピハロヒドリンの縮合により製造されるアルコール系エポキシ化合物;アジピン酸、セバチン酸、ドデカンジカルボン酸、ダイマー酸、フタル酸、イソ、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘット酸、ナジック酸、マレイン酸、コハク酸、フマール酸、トリメリット酸、ベンゼンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ナフタリンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸等の多価カルボン酸化合物とエピハロヒドリンの縮合により製造されるグリシジルエステル系エポキシ化合物;エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、ビス−(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス−(3−アミノプロポキシ)エタン、1,3−ビス−(3−アミノプロポキシ)−2,2’−ジメチルプロパン、1,2−、1,3−または1,4−ビスアミノシクロヘキサン、1,3−または1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,3−または1,4−ビスアミノエチルシクロヘキサン、1,3−または1,4−ビスアミノプロピルシクロヘキサン、水添4,4’−ジアミノジフェニルメタン、イソホロンジアミン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジン、m−またはp−フェニレンジアミン、2,4−または2,6−トリレンジアミン、m−またはp−キシリレンジアミン、1,5−または2,6−ナフタレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)プロパン等の一級ジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,5−ジアミノペンタン、N,N’−ジメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N’−ジメチル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,6−ジアミノヘキサン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−または2,6−ジメチルピペラジン、ホモピペラジン、1,1−ジ−(4−ピペリジル)−メタン、1,2−ジ−(4−ピペリジル)−エタン、1,3−ジ−(4−ピペリジル)−プロパン、1,4−ジ−(4−ピペリジル)−ブタン等のニ級ジアミンとエピハロヒドリンの縮合により製造されるアミン系エポキシ化合物;3、4−エポキシシクロヘキシル−3、4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビニルシクリヘキサンジオキサイド、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)−5、5−スピロ−3、4−エポキシシクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3、4−エポキシシクロヘキシル)アジペート等の脂環式エポキシ化合物;シクロペンタジエンエポキシド、エポキシ化大豆油、エポキシ化ポリブタジエン、ビニルシクロヘキセンエポキシド等の不飽和化合物のエポキシ化により製造されるエポキシ化合物;上述の多価アルコール、フェノール化合物とジイソシアネートおよびグリシドール等から製造されるウレタン系エポキシ化合物等をあげることができる。
【0066】
エピスルフィド化合物の具体例としては、以上のエポキシ化合物のエポキシ基の一部あるいは全てをエピスルフィド化して得られるエピスルフィド化合物をあげることができる。
多価カルボン酸無水物等の具体例としては上述のエポキシ化合物のところで説明したエピハロヒドリンと反応させる相手の原料として上述したものをあげることができる。
また、以下に(1)式で表される構造と反応可能な官能基1個以上と他の単独重合可能な官能基を1個以上有する化合物の代表的具体例を示す。
不飽和基を有するエポキシ化合物としては、ビニルフェニルグリシジルエーテル、ビニルベンジルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アリルグリシジルエーテル等をあげることができる。
【0067】
単独重合可能な官能基を1個以上有する化合物の具体例としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2−ビス〔4−(アクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル〕プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ビス(2,2,2−トリメチロールエチル)エーテルのヘキサアクリレート、ビス(2,2,2−トリメチロールエチル)エーテルのヘキサメタクリレート等の1価以上のアルコールとアクリル酸、メタクリル酸のエステル構造を有する化合物;アリルスルフィド、ジアリルフタレート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等のアリル化合物;アクロレイン、アクリロニトリル、ビニルスルフィド等のビニル化合物;スチレン、α−メチルスチレン、メチルビニルベンゼン、エチルビニルベンゼン、α−クロロスチレン、クロロビニルベンゼン、ビニルベンジルクロライド、パラジビニルベンゼン、メタジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物等があげられる。
【0068】
また、(1)式で表される構造と反応可能でかつ単独重合も可能な官能基を1個有する化合物の好ましい具体例としてはエポキシ基あるいはエピスルフィド基を1個有する化合物をあげることができる。より具体的には
、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、グリシドール等のモノエポキシ化合物類、酢酸、プロピオン酸、安息香酸等のモノカルボン酸のグリシジルエステル類、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類あるいは、エチレンスルフィド、プロピレンスルフィド等のモノエピスルフィド化合物、上述のモノカルボン酸とチオグリシドール(1、2−エピチオ−3−ヒドロキシプロパン)から誘導される構造を有するチオグリシジルエステル類をあげることができる。これらの中でより好ましいものはエピスルフィド基を1個有する化合物である。
【0069】
本発明の組成物の(1)式で表される構造と反応可能な官能基を1個以上有する化合物あるいは、これらの官能基1個以上と他の単独重合可能な官能基を1個以上有する化合物とは、硬化重合触媒の存在下、硬化重合し製造することができる。硬化触媒は、前述のアミン類、ホスフィン類、酸類等が使用される。具体例としては、前述のものがここでも使用される。
さらに、不飽和基を有する化合物を使用する際には、重合促進剤として、1−〔(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ〕ホルムアミド、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチル−バレロニトリル2、2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、2、2’−アゾビス(2、4、4−トリメチルペンタン)等のアゾ系化合物等の公知の熱重合触媒、ベンゾフェノン、ベンゾインベンゾインメチルエーテル等の公知の光重合触媒が挙げられる。これらのなかで好ましいものは、パーオキサイド類、ヒドロパーオキサイド類、アゾ系化合物であり、より好ましいものは、パーオキサイド類、アゾ系化合物であり、最も好ましいものは、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−〔(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ〕ホルムアミド、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチル−バレロニトリル、2、2’−アゾビス(2−メチルプロパン)2、2’−アゾビス、(2、4、4−トリメチルペンタン)等のアゾ系化合物である。またこれらは、単独でも混合しても使用することができる。
ラジカル重合開始剤の配合量は、組成物の成分や硬化方法によって変化するので一慨には決められないが、通常は組成物総量に対して0.01重量部〜5.0重量部、好ましくは0.1重量部〜2.0重量部の範囲である。
さらには、本発明に関わる組成物にはこれらばかりでなく、エピスルフィドのオリゴマー類、エピスルフィド合成時に用いた溶媒や酸類、未反応原料、副生成物も問題にならない範囲で含まれて良い。
【0070】
また、本発明の組成物を重合硬化して光学材料を得るに際して、公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤、黄変防止剤、顔料等の添加剤を加えて、得られる材料の実用性をより向上せしめることはもちろん可能である。また、本発明の組成物は重合中に型から剥がれやすい場合は、公知の外部および/または内部密着性改善剤を使用または添加して、得られる硬化材料と型の密着性を制御向上せしめることも必要である。ここに言う内部密着性改善剤とは、具体例としては、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシラン化合物等を言い、本発明の組成物100重量部に対して0.0001〜5重量部使用することができる。逆に、本発明の組成物は重合後に型から剥がれにくい場合は、公知の外部および/または内部離型剤を使用または添加して、得られる硬化材料の型からの離型性を向上せしめることも可能である。ここに言う内部離型剤とは、フッ素系ノニオン界面活性剤、シリコン系ノニオン界面活性剤、アルキル第4級アンモニウム塩、燐酸エステル、酸性燐酸エステル、オキシアルキレン型酸性燐酸エステル、酸性燐酸エステルのアルカリ金属塩、オキシアルキレン型酸性燐酸エステルのアルカリ金属塩、高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エステル、パラフィン、ワックス、高級脂肪族アミド、高級脂肪族アルコール、ポリシロキサン類、脂肪族アミンエチレンオキシド付加物等があげられる。
【0071】
本発明の組成物を重合硬化して光学材料を得るに際し、各成分の混合はいかなる順序で混合しても良い。
また、予備的な反応は全量を同時に行っても、一部を行い残りを後から添加しても構わない。例えば、(a)化合物と(b)化合物の予備的な反応において、ともに全量用いて予備的に反応させる手法、(a)化合物の一部と(b)化合物の全量を予備的に反応させ、反応後に残りの(a)化合物を添加する手法、(c)化合物と(d)化合物の予備的な反応において、ともに全量用いて予備的に反応させる手法、(c)化合物全量と(d)化合物の一部を予備的に反応させ、反応後に残りの(d)化合物を添加する手法等が挙げられる。
必要により使用される副原料、抗酸化成分、硬化触媒、ラジカル重合開始剤、密着性改善剤、安定剤等は、予備反応前の(a)化合物、(b)化合物、(c)化合物、(d)化合物のいずれに溶解しても、また(a)化合物と(b)化合物の予備的な反応物、(c)化合物と(d)化合物の予備的な反応物のいずれに溶解しても、さらにはこれらの原料の混合物に溶解しても良い。これらの副原料はいかなる順序で混合しても、副原料同士を混合後に原料に溶解してもかまわない。
混合後は、次の様にして重合硬化してレンズ等の光学材料とされる。即ち、混合後の原料をガラスや金属製の型に注入し、加熱によって重合硬化反応を進めた後、型から外し製造される。
【0072】
硬化時間は0.1〜200時間、通常1〜100時間であり、硬化温度は−10〜160℃、通常−10〜140℃である。重合は所定の重合温度で所定時間のホールド、0.1℃〜100℃/hの昇温、0.1℃〜100℃/hの降温およびこれらの組み合わせで行うことができる。また、硬化終了後、材料を50から150℃の温度で10分から5時間程度アニール処理を行う事は、本発明の光学材料の歪を除くために好ましい処理である。さらに必要に応じて染色、ハードコート、耐衝撃性コート、反射防止、防曇性付与等表面処理を行うことができる。
混合にあたり、設定温度、これに要する時間等は基本的には各成分が十分に混合される条件であればよいが、過剰の温度、時間は各原料、添加剤間の好ましくない反応が起こり、さらには粘度の上昇を来たし注型操作を困難にする等適当ではない。混合温度は−20℃から100℃程度の範囲で行われるべきであり、好ましい温度範囲は−10℃から50℃、さらにに好ましいのは、−5℃から30℃である。混合時間は、1分から24時間、好ましくは5分から12時間、さらに好ましくは5分から3時間である。各原料、添加剤の混合前、混合時あるいは混合後に、減圧下に脱ガス操作を行う事は、後の中型重合硬化中の気泡発生を防止する点からは好ましい方法である。この時の減圧度は0.1mmHgから700mmHg程度で行うが、好ましいのは10mmHgから300mmHgである。さらに、型への注入に際して、0.1〜5μm程度の孔径のミクロフィルター等で不純物等を濾過し除去することは本発明の光学材料の品質をさらに高める上からも好ましい。
【0073】
【発明の効果】
本発明の組成物を重合硬化して得られる光学材料により、従来技術において困難であったモノマーのハンドリングが容易となり、得られる光学材料に脈理や泡や白濁が発生するといった課題を解決し、高屈折率を有する光学材料を提供することが可能となった。
【0074】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
モノマー形状:調合後のモノマー100gを30℃で窒素雰囲気下で保管した。5時間以内に発泡もしくは赤色〜赤褐色に変色もしくは50℃以上に発熱したものを×、発泡や変色はしないが40℃以上に発熱したものを△、発泡や変色はせず、かつ40℃以上に発熱しなかったものを○とした。
白濁:レンズを暗室内で蛍光灯にかざし、凹面から目視で観察した。白濁のないものを○、白濁のあるものを×とした。
脈離:シュリーレン法により目視で観察した。脈理のないものを○、脈理のあるものを×とした。
【0075】
実施例1
(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド75重量部、(b)化合物として硫黄15重量部をあらかじめ60℃で24時間混合、攪拌し予備的に反応を行った。GPC分析で、予備反応後の(b)化合物量は12重量部であることを確認した。これとは別に(c)化合物として2,5−ジイソシアネートメチル−1,3−ジチアン3重量部、(d)化合物として2,5−ジメルカプトメチル−1,3−ジチアン7重量部をあらかじめ60℃で24時間混合、攪拌し予備的に反応を行った。GPC分析で、予備反応後の(c)化合物量は0重量部であることを確認した。室温に冷却後、両予備反応液と、重合調整剤としてジブチルスズジクロライド0.05重量部、紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール1.0重量部、抗酸化剤として2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール0.05重量部、ブルーイング剤として、Daiaresin Blue G(三菱化学製)0.0005重量部、香料としてジャスミン油0.05重量部を混合し溶解させた。10℃に冷却後、触媒としてテトラブチルホスホニウムブロマイド0.1重量部を加え均一液とした。ついで組成物を100gを分けとり、窒素雰囲気下30℃で保存した。また、残りの組成物を中心厚1mm、直径80mmの−6Dモールドに注入し、30℃から100℃まで48時間かけて重合硬化させた。重合終了後、モールドを取り外し、110℃で1時間熱処理してレンズを得た。保存したモノマー、および得られたレンズの評価結果を表1に示す。
【0076】
実施例2
実施例1において、(a)化合物と(b)化合物の予備的な反応を60℃で6時間行った。GPC分析で、予備反応後の(b)化合物量は14重量部であることを確認した。これ以外は実施例1と同様の操作を行った。評価結果を表1に示す。
【0077】
実施例3
実施例1において、(c)化合物と(d)化合物の予備的な反応を70℃で7時間行った。GPC分析で予備反応後の(c)化合物量は2.0重量部であることを確認した。これ以外は実施例1と同様の操作を行った。評価結果を表1に示す。
【0078】
実施例4
実施例1において、(c)化合物と(d)化合物の予備的な反応を60℃で5時間行った。GPC分析で予備反応後の(c)化合物量は2.5重量部であることを確認した。これ以外は実施例1と同様の操作を行った。評価結果を表1に示す。
【0079】
実施例5
実施例1において、(a)化合物と(b)化合物の予備的な反応を60℃で6時間行った。GPC分析で、予備反応後の(b)化合物量は14重量部であることを確認した。また、(c)化合物と(d)化合物の予備的な反応を60℃で5時間行った。GPC分析で、予備反応後の(c)化合物量は2.5重量部であることを確認した。これ以外は実施例1と同様の操作を行った。評価結果を表1に示す。
【0080】
実施例6
(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィドの代わりにビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを用いる以外は実施例1を繰り返した。なお、GPC分析で、予備反応後の(b)化合物量は13重量部であることを確認した。評価結果を表1に示す。
【0081】
実施例7
(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィドの代わりにビス(β−エピチオプロピル)セレニドを用いる以外は実施例1を繰り返した。なお、GPC分析で、予備反応後の(b)化合物量は13重量部であることを確認した。評価結果を表1に示す。
【0082】
実施例8
(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィドの代わりにビス(β−エピジチオプロピル)スルフィドを用いる以外は実施例1を繰り返した。なお、GPC分析で、予備反応後の(b)化合物量は13重量部であることを確認した。評価結果を表1に示す。
【0083】
実施例9
(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド75重量部、(b)化合物として硫黄15重量部に予備反応触媒としてメチルメルカプトイミダゾール0.5重量部を加え、60℃で2時間混合、攪拌し予備的に反応を行った。GPC分析で、予備反応後の(b)化合物量は9重量部であることを確認した。これとは別に(c)化合物として2,5−ジイソシアネートメチル−1,3−ジチアン3重量部、(d)化合物として2,5−ジメルカプトメチル−1,3−ジチアン7重量部に予備反応触媒としてジブチルスズジクロライト0.03重量部を加え60℃で4時間混合、攪拌し予備的に反応を行った。GPC分析で、予備反応後の(c)化合物量は0重量部であることを確認した。以下実施例1と同様の操作を行った。評価結果を表1に示す。
【0084】
実施例10
(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド77重量部、(b)化合物として硫黄23重量部に予備反応触媒としてメチルメルカプトイミダゾール0.5重量部を加え、60℃で2時間混合、攪拌し予備的に反応を行った。GPC分析で、予備反応後の(b)化合物量は12重量部であることを確認した。これとは別に(c)化合物としてm−キシリレンジイソシアネート1重量部、(d)化合物として2,5−ジメルカプトメチル−1,3−ジチアン9重量部に予備反応触媒としてジブチルスズジクロライト0.03重量部を加え60℃で2時間混合、攪拌し予備的に反応を行った。GPC分析で、予備反応後の(c)化合物量は0重量部であることを確認した。以下実施例1と同様の操作を行った。評価結果を表1に示す。
【0085】
実施例11
(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド56重量部、(b)化合物として硫黄14重量部をあらかじめ60℃で24時間混合、攪拌し予備的に反応を行った。GPC分析で、予備反応後の(b)化合物量は11重量部であることを確認した。これとは別に(c)化合物としてm−キシリレンジイソシアネート1重量部、(d)化合物として2,5−ジメルカプトメチル−1,3−ジチアン4重量部をビス(β−エピチオプロピル)スルフィド25重量部に溶解し、50℃で24時間混合、攪拌し予備的に反応を行った。GPC分析で、予備反応後の(c)化合物量は0重量部であることを確認した。以下実施例1と同様の操作を行った。評価結果を表1に示す。
【0086】
【表1】
Figure 0004206815
【0087】
比較例1
(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド75重量部、(b)化合物として硫黄15重量部、(c)化合物として2,5−ジイソシアネートメチル−1,3−ジチアン3重量部、(d)化合物として2,5−ジメルカプトトメチル−1,3−ジチアン7重量部、重合調整剤としてジブチルスズジクロライド0.05重量部、紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール1.0重量部、抗酸化剤として2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール0.05重量部、ブルーイング剤として、Daiaresin Blue G(三菱化学製)0.0005重量部、香料としてジャスミン油0.05重量部を室温で混合し溶解させた。10℃に冷却後、触媒としてテトラブチルホスホニウムブロマイド0.1重量部を加え均一液とした。ついで組成物を100gを分けとり、窒素雰囲気下30℃で保存した。また、残りの組成物を中心厚1mm、直径80mmの−6Dモールドに注入し、30℃から100℃まで48時間かけて重合硬化させた。保存したモノマー、および得られたレンズの評価結果を表2に示す。
【0088】
比較例2
(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド75重量部、(b)化合物として硫黄15重量部をあらかじめ60℃で24時間混合、攪拌し予備的に反応を行った。GPC分析で、予備反応後の(b)化合物量は12重量部であることを確認した。ここに(c)化合物として2,5−ジイソシアネートメチル−1,3−ジチアン3重量部、(d)化合物として2,5−ジメルカプトトメチル−1,3−ジチアン7重量部を加え、以下比較例1と同様の操作を行った。評価結果を表2に示す。
【0089】
比較例3
(c)化合物として2,5−ジイソシアネートメチル−1,3−ジチアン3重量部、(d)化合物として2,5−ジメルカプトメチル−1,3−ジチアン7重量部をあらかじめ60℃で7時間混合、攪拌し予備的に反応を行った。GPC分析で、予備反応後の(c)化合物量は2重量部であることを確認した。ここに(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド75重量部、(b)化合物として硫黄15重量部を加え、以下比較例1と同様の操作を行った。評価結果を表2に示す。
【0090】
比較例4
(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィドの代わりにビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを用いる以外は比較例1を繰り返した。評価結果を表2に示す。
【0091】
比較例5
(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィドの代わりにビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを用いる以外は比較例2を繰り返した。評価結果を表2に示す。
【0092】
比較例6
(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィドの代わりにビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを用いる以外は比較例3を繰り返した。評価結果を表2に示す。
【0093】
【表2】
Figure 0004206815

Claims (5)

  1. 下記(a)化合物と(b)化合物の予備重合物と、下記(c)化合物と(d)化合物の予備重合物を反応させることを特徴とし、(a)〜(d)化合物の合計100重量部に、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、アンチモンのハロゲン化物である重合調整剤を0.0005〜5.0重量部添加して重合して光学材料を得る光学材料の製造方法。
    (a)下記(1)式で表される化合物。
    Figure 0004206815
    (式中、a、b、c、d、eおよびfは各々独立で0〜3の整数を示す。)
    (b)硫黄
    (c)イソシアネート基を1分子中に個以上有する化合物
    (d)メルカプト基を1分子中に個以上有する化合物
  2. 下記(a)化合物と(b)化合物の予備重合物と、下記(c)化合物と(d)化合物の予備重合物において、(c)化合物が30%以上消費した予備重合物とを反応させることを特徴とする光学材料の製造方法。
    (a)(1)式で表される化合物。
    (b)硫黄
    (c)イソシアネート基を1分子中に個以上有する化合物
    (d)メルカプト基を1分子中に個以上有する化合物
  3. (a)化合物が、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィドおよび/またはビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドであることを特徴とする請求項1または2記載の光学材料の製造方法。
  4. (a)〜(d)化合物の合計100重量部に、重合触媒を0.0005〜5.0重量部添加して重合して光学材料を得る請求項1または2記載の光学材料の製造方法。
  5. (a)化合物と(b)化合物の予備重合物において、(b)化合物が10%以上消費した事を特徴とする請求項1または2記載の光学材料の製造方法。
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