JP4206570B2 - 不織布およびそれを用いた吸収性物品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不織布およびそれを用いた複合化不織布、及びそれらを用いた吸収性物品に関するものであって、さらに詳しくは、嵩高で優れた柔軟性あるいは伸長性をもつ、熱融着性複合繊維を主体とした不織布及び、それを用いた複合化不織布、伸縮性複合シート、及びそれらの不織布または伸縮性複合シートを用いた、生理用品、使い捨て紙おむつ、吸収シートなどに代表される吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、生活様式の多様化に伴い、使い捨ての紙おむつや生理用ナプキン、吸収シート等に代表される吸収性物品の性能は、より高度化,多機能化したものが求められている。例えば、使い捨ての紙おむつは、一般的に、液体透過性の表面材、ポリエチレンフィルム等の液体不透過性のバックシート、および前記表面材とバックシートとの間に、木材パルプ綿、セルロース綿、コットン綿、レーヨン繊維、高分子吸収体等からなる液体保持のための吸収層を備えており、その他、漏れ防止のためのサイドギャザー等の構成部材から成っている。
【0003】
これらの構成部材のうち表面材には、速やかな液体透過性に加えて、より高風合いで装着時の快適な使用感が求められている。また、サイドギャザーには、***された尿や軟便を漏らさない高いバリア性と、身体との隙間をできるだけ無くすような密着性,伸縮性に加えて身体に密着した際の風合いを考慮して柔軟性と嵩高性が求められている。このような構成部材には主に不織布が用いられており、当然、不織布はこうした要求性能を満たすためにより多機能化し、高性能化が求められている。
【0004】
一般に熱融着性複合繊維は、高融点成分と低融点成分を併せ持ち、繊維ウエッブに形成された後、低融点成分の融点以上、高融点成分の融点未満で加熱することによって各繊維間の接触部が軟化あるいは溶融して接合し、不織布を形成する。主な加熱の方法としては、繊維ウェッブをエンボスロール等によって挟んで、その一部分を圧着扁平化させる方法や、繊維ウェッブ全体に熱風を吹き付けてその低融点成分を軟化あるいは溶融させる方法などがある。吸収性物品の表面材としての要求性能に対し前者の方法は、繊維ウェッブを部分的に圧着させるものであるため、圧着された部分は硬くなるが、圧着部分と非圧着部分との境界等で折れ曲がりやすくなり、ある程度の柔軟性がある不織布となる。しかし、不織布全体の嵩高性が殆ど失われてしまい、かつ、圧着部分は、尿、経血などの人体からの排出される液体に対し不透過であるため、吸収性物品の表面材としては、好ましくない。
一方、後者の方法は、繊維ウェッブの嵩を残したまま熱風を通すものであるため嵩高性があり、クッション性もあるが、一定の曲げに対して不規則な折り山(ツノ)が出やすく、柔軟性に乏しい不織布になる。
そこで従来から、繊維ウェッブに熱風を吹き付けてその低融点成分を軟化あるいは溶融させる方法において、その吹き付け方等を検討し、嵩高で柔軟性のある不織布を得ようとする試みがなされてきた。
例えば、多孔性部材を介して複数のオリフィスから高圧高速の加熱気体を噴出させて熱処理する方法(特開昭57−47958号公報)が提案されている。しかし、このような加工方法では、生理用品、生理用ナプキンまたは使い捨て紙おむつ、吸収シートなどに代表される吸収性物品に通常よく用いられる、比較的低目付で低密度の不織布を得ようとした場合、加熱気体を亜音速から超音速の風速で複数のオリフィスから噴出させて繊維ウェッブに吹き付けるために、繊維が圧着偏平化し、繊維ウェッブの嵩を大幅に減じてしまう恐れがある。また、熱風の吹き付け時に構成繊維の飛散により繊維ウェッブに穴が開いてしまう恐れもある。
【0005】
また、最近では、新たにパンツタイプ(はかせるタイプ)の使い捨て紙おむつが多く使用されるようになり、その構成部材の数も増え、複雑化してきた。このようなパンツタイプの使い捨て紙おむつは、これまでのテープタイプ(フラットタイプ)の紙おむつと異なり、装着者が立ったまま装着することを想定したタイプであるので、紙おむつの持つ伸縮性がそのまま装着性に結びつき、併せて装着者への密着性となる。特に腰回りの伸縮性がより重要な課題となっており、そのような部材には高い伸縮性を持った伸縮性シートが用いられている。しかしながらこのような伸縮性シートは、伸縮性は高いものの総じて嵩がなく、シートの表面状態は粘着感があるものが多い。そこで風合いを向上させるために不織布が貼り合わされており(この場合、不織布の間に伸縮性シートを挟み込んだサンドイッチ状の積層構造が多い)、この様な貼り合わせ不織布には嵩高で風合いが良く、かつ伸縮材への追随性,伸長性等の特性が求められている。
【0006】
上記要求特性を満たすために、熱融着性複合繊維を使用した不織布が多く用いられ、改良が成されてきた。例えば、特開平09−117982号公報では、熱融着性繊維が互いに交絡してなる不織布と熱可塑性エラストマーからなる伸縮性シートとをロール加工で熱接合してなる複合シートが提案されている。しかし、熱融着性繊維が互いに交絡してなる不織布は、ある程度の風合いの良さを持っているものの、製造工程が複雑で加工速度をあまり上げられないためにコストがかかり、なおかつ繊維の交絡により不織布の嵩が出にくい。
また、特開平09−78436号公報では、合成樹脂からなる不織布を加熱し、延伸した伸縮性不織布が提案されている。しかし、前記と同様に繊維の交絡や、熱エンボスロールを使用して繊維を圧着させており、いずれも嵩を減じてしまい好ましいものとは言えない。また、延伸による不織布表面の荒れ、毛羽立ちが懸念され、風合いを損ねる恐れがあるので好ましくない。
【0007】
本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決することである。すなわち、嵩高で優れた柔軟性を持つ不織布を提供することであり、または嵩高で優れた伸長性をもつ不織布を提供することである。また、それを用いた複合化不織布や伸縮性複合シートを提供することにある。加えて、それら不織布や伸縮性複合シートをその一部に用いた吸収性物品を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、熱融着性複合繊維を主体とした繊維ウエッブの、任意の部分だけに低風速の熱風を通して、圧着扁平化されない集中的に熱接着された部分を多数有する熱接合領域(I)と、非熱接着部分(II)とを有する不織布に加工することで、嵩高性を保持したまま、これまでにない優れた柔軟性や伸長性を持つ不織布が形成されることを知り、本発明を完成するに至った。
【0009】
本発明の不織布は、以下の(1)〜(13)の構成よりなる。
(1)低融点成分と高融点成分からなる熱融着性複合繊維を主体とする不織布であって、該熱融着性複合繊維が、ポリオレフィン系繊維、または、ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレートで構成される繊維であり、該不織布は熱接合領域(I)と、非熱接合領域(II)とからなり、前記熱接合領域(I)は、熱融着性複合繊維により熱接着されており、且つ該熱接着された部分は、繊維が圧着扁平化することなく繊維交点が熱接着されており、熱接合領域(I)の面積の不織布全体の面積に対する面積率が25〜80%であり、不織布の最大強度をS( kgf/5cm )、伸度をE(%)、比容積をV (cm 3 /g) とした場合、SE 2 V≧2.70×10 5 、であり、非熱接合領域(II)は熱接着がされていない部分であることを特徴とする不織布。
(2)熱接合領域が、千鳥模様に配置されている(1)項に記載の不織布。
(3)目付が5〜60g/m2である(1)または(2)項に記載の不織布。
(4)不織布の繊維流れ方向に対して直角方向の強伸度曲線において、最大強度の40%〜60%に相当する応力部分が波形変動を示す(1)〜(3)項のいずれかに記載の不織布。
(5)波形変動の応力変動率が2.0%以上である(1)〜(4)項のいずれかに記載の不織布。
(6)ドレープ係数が、0.5以下である(1)〜(5)項のいずれかに記載の不織布。
(7)熱接合領域(I)の面積の不織布全体の面積に対する面積率が25〜80%であり、該不織布の破断伸度が100%以上であることを特徴とする(1)〜(6)項のいずれかに記載の不織布。
(8)不織布の破断伸度が、100〜200%である(1)〜(7)項のいずれかに記載の不織布。
)熱融着性複合繊維の高融点成分が、ポリプロピレンまたはポリエチレンテレフタレートである(1)〜()項のいずれかに記載の不織布。
10)不織布が熱融着性複合繊維と他の繊維との混綿からなる(1)〜()項のいずれかに記載の不織布。
11)(1)〜(10)項のいずれかに記載の不織布と、他の不織布,フィルム,パルプシート,編物,及び織物から選ばれた少なくとも1種を積層した複合化不織布。
12)(1)〜(10)項のいずれかに記載の不織布と、天然ゴムエラストマーまたは熱可塑性エラストマーの群から選ばれた少なくとも1種である伸縮性部材シートとを積層した伸縮性複合シート。
13)(1)〜(12)項のいずれかに記載の不織布、複合化不織布または伸縮性複合シートを、一部に用いた吸収性物品。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の不織布は、熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)とからなり、熱接合領域(I)は繊維が部分的に集中して熱接着された部分を多数有し、かつ、熱接合領域(I)の繊維は圧着扁平化することなく繊維交点が熱接着されている。この、熱接合領域(I)の繊維が部分的に集中して熱接着された部分を多数有しているということは、繊維ウェッブの任意の部分に熱風を通して形成された熱接合領域(I)において、その構成繊維の低融点成分の溶融により繊維同士の交点や接触部分等が不規則に多数接合接着されている状態をいう。
【0011】
また、熱接合領域(I)の繊維が圧着扁平化することなく繊維交点が熱接着されているということは、熱接合領域(I)の構成繊維が、前記の従来技術にあるような熱エンボスロール等との接触によって加熱,加圧されて、その形状を扁平化し、低融点成分や高融点成分が溶融あるいは軟化して繊維同士が圧着接着するような状態ではなく、ほぼ繊維ウェッブの形態を保持したままで多数の繊維交点等が、その低融点成分の溶融または軟化によって接合接着されている状態をいう。
非熱接合領域(II)とは、熱接合領域(I)以外の部分であり、構成繊維同士が熱接着されていない領域をいう。
【0012】
本発明の不織布に形成されている熱接合領域(I)は、俯瞰的に見た場合、規則的に分布しており、一定のパターンを有している場合が多い。同様なことは、不織布の厚み方向についても言うことができる。熱接合領域(I)において、熱融着性複合繊維同士の繊維交点は、熱接着され、また混綿された非熱融着性繊維同士の繊維交点は、当然の事ながら熱接着されない。
【0013】
しかし、熱融着性複合繊維と非熱融着性繊維の繊維交点は、どうなっているかと言うことになるが、その場合、使用される繊維の種類によって熱接着されている場合もあり、そうでない場合もある。しかし、熱接合領域(I)では、不織布としての強度を維持する必要があるため、繊維交点の大部分は熱接着されている必要があり、そのため混綿される非熱融着性繊維の混綿量を制限する必要がある。熱融着性繊維を主体とするというのはこのような点を考慮したものであり、好ましくは非熱融着性繊維の混綿量は30重量%未満である。
【0014】
また、熱接合領域(I)以外の部分が非熱接合領域(II)となるが、加工方法や加工条件により、熱接合領域(I)の周辺に、若干の熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)が混在した領域が形成される場合、すなわち小面積の熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)が相接して存在する場合もある。このようなきめの細かい配慮も用途によっては必要になる場合もあるからである。
【0015】
熱接合領域(I)の形状は、熱融着性複合繊維からなる繊維ウェッブを熱風が通過する方法に依存され、長方形や菱型等も良いが、好ましくは円形である。さらに好ましくは、不織布強力が向上するように繊維流れ方向に対して直角方向に長径を持つ楕円形状であるが、これに限定されるものではない。熱接合領域(I)の大きさは、前記の面積率と加工法を考慮しなければならないが、円形の場合、1〜4mmφ程度が好ましい。また、その配置は千鳥模様が好ましいが、これに限定されるものではない。
本発明の不織布の目付は、構成繊維の繊維径にもよるが、5〜60g/m2が好ましく、より好ましくは、15〜50g/m2であり、さらに好ましくは15〜30g/m2である。目付を5g/m2以上とすると、取り扱いが非常に容易になり、また不織布の強度も向上し、実用性に富んだ不織布となる。60g/m2以下の目付の場合は、不織布の構成繊維の密度が下がるために非熱接合領域(II)の部分でも繊維の自由度が増し、加工適正も向上し、柔軟性が高まる。また、吸収性物品に用いるには、低コスト軽量化の点でも有効である。
【0016】
本発明をさらに図面を用いて詳細に説明する。
図1は、熱融着性複合繊維が圧着扁平化することなく、集中的に熱接着された部分を多数有する熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)からなる、本発明の不織布の一つの実施例を示す全体平面図である。規則的に千鳥模様で熱接合領域(I)が円形に形成されている。
【0017】
図2は、図1のX1−X1’面における断面図であり、濃い網掛け部分が熱接合領域(I)である。
図3は、熱接合領域(I)を楕円形に形成したもので、図4は、長方形に形成したものである。
【0018】
また、図5は、図1の熱接合領域(I)付近の拡大図で、熱接合領域形成に際して熱風を使用するために、熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)との境界に、熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)を混在する部分3が存在する。
図6は、図2の熱接合領域(I)付近の断面拡大図で、図5と同様に、熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)と混在する部分3が存在する。また、熱接合領域(I)は集中して熱風が通過するため、非熱接合領域(II)に比べ、若干の比容積の低下が見られる場合がある。
図7は、本発明の不織布を用いた吸収性物品の一つの実施例を示す全体平面図であり、図8は、図7のX2−X2’面での断面図である。
図9は、本発明の不織布を用いた吸収性物品の一つの実施例を示す図であり、(a)がその全体平面図で、表面材9で覆われている。(b)は(a)のX3−X3’の断面図で表面材9とティッシュペーパー12で包まれた吸収層10とバックシート11から構成されている。
【0019】
本発明の不織布は、熱融着性複合繊維からなる繊維ウェッブの任意の部分に低風速の熱風を通し、集中的に熱接着された部分を多数有する熱接合領域(I)を形成するものであるが、その形成の方法としては、簡易的に通常の熱風加工機(サクションバンドドライヤー)を使用することができる。一般的に熱風加工機は、一定の温度の熱風を自走式のコンベアネットに吹き付けながら、コンベアネットの下から吸引するもので、熱融着性複合繊維を嵩高の不織布に加工するのに適している。本発明の不織布の比較的少量のサンプルの場合、繊維ウェッブの嵩をできるだけ潰さないようにするためのスペーサーを入れて、任意の孔を開けた多孔部材(例えばパンチングボード)で挟んで低風速の熱風で処理することで得られる。この多孔部材の材質は、熱風処理時に耐熱性を有するものであれば特に限定されないが、鉄、ステンレス、アルミニウム等の汎用性の金属板に孔を開けた部材を用いるのが一般的である。その他、熱風加工機のコンベアを多孔タイプにして、その上に繊維ウェッブをのせて熱風で処理する方法や、または、多孔タイプのコンベア上下で繊維ウェッブを挟んで熱風で処理する方法等があるが、これらに限定されるものではない。
【0020】
熱風加工機で加工する場合、熱風は、繊維ウェッブを構成する熱融着性複合繊維の鞘成分の樹脂を軟化または溶融させるに必要かつ十分な熱量を持ち、かつ、繊維ウェッブの嵩高性を損なわないように、低い風速であることが好ましい。熱風の風速は、繊維ウェッブの目付、多孔部材に開けられた孔の面積率、熱風処理の速度や熱風の熱量を考慮して設定されるが、0.5m/sec〜20m/sec程度が好ましい。つまり、本発明の不織布を得るには、集中的に熱接着された部分が、大幅に嵩を減じるような方法、処理条件は好ましくない。
また、熱接合領域(I)の形状、大きさ、配置は多孔部材によって容易に変更が可能である。
熱接合領域の形状は、繊維ウェッブを熱風が通過する方法に依存されるが、パンチングボードを使用した場合は、その孔形状でほぼ決定される。好ましくは円形で、さらに好ましくは、不織布強力が向上するように繊維流れ方向に対して直角方向に長径を持つ楕円形状であるが、これに限定されるものではない。
【0021】
このように本発明の不織布には、熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)が形成され、非熱接合領域(II)は構成繊維同士が熱接着されていないため繊維の動きの自由度が高く、また、熱接合領域(I)であっても、構成繊維が圧着扁平化していないので、ある程度の動きの自由度を有している。従って、不織布全域で優れた柔軟性が発現する。また、優れた伸長性が発現させることもでき、伸縮性部材シートと貼り合わせた時に、その伸長に追随するに必要とされる100%以上の不織布伸度が可能となる。
【0022】
本発明の不織布を高伸度不織布とするためには、熱接合領域(I)の面積の全体に対する面積率(100×(I)/((I)+(II)))は25〜80%が好ましく、さらに好ましくは、30〜50%である。この面積率が25%以上である場合、熱接合領域(I)が多くなり、不織布強度が高くなり伸度も向上し、実用性に富んだ不織布となる。また、この面積率が80%以下の場合は、不織布の非熱接合領域(II)が多くなるため不織布の構成繊維の自由度が増し、伸度が高くなり、かつ、柔軟性に優れたものとなり、好ましい。
熱接合領域(I)の形状、大きさ、配置の変更と同様に、その面積率も多孔部材によって容易に変更が可能である。
【0023】
本発明の不織布を構成する熱融着性複合繊維には、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系繊維、ポリエチレン,ポリプロピレンなどのポリオレフィン系繊維、ナイロン6,ナイロン66などのポリアミド系繊維、ポリアクリロニトリルなどのアクリル系繊維が使用できる。特に例えば、ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレートで構成されるポリエステル系の鞘芯型,偏芯型などの熱融着性複合繊維、ポリエチレン/ポリプロピレンで構成されるポリオレフィン系の鞘芯型,偏芯型などの熱融着性複合繊維など、およびこれらが主体となって混繊したもので構成されるのが好ましい。特に、高い伸長性を持った高伸度不織布を得ようとする場合、比較的繊維の剛性が高く、不織布が嵩高になって伸長時に適度な伸び止まり感が出やすい、ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレートで構成されるポリエステル系の鞘芯型,偏芯型などの熱融着性複合繊維を用いることが好ましい。また、不織布に高い柔軟性を持たせることを目的とする場合、好ましくは、比較的繊維として柔軟で、軽く、熱処理が容易な、前記ポリオレフィン系の鞘芯型熱融着性複合繊維を主体とした短繊維を用いて、カード法で繊維ウェッブを形成するのが良いが、これに限定されるものではない。
【0024】
本発明の不織布を構成する熱融着性複合繊維は、低融点成分と高融点成分からなるが、低融点成分の樹脂と高融点成分の樹脂との融点差は10℃以上を有する組み合わせが熱融着性効果の点からも好ましい。
本発明の不織布に短繊維が用いられる場合は、カード法やエアレイド法等により繊維ウェッブが形成され、長繊維が用いられる場合は、スパンボンド法等により繊維ウエッブが形成される。また、これらの繊維ウェッブ形成時に、嵩高性の向上等を目的として、単成分の繊維や中空繊維等を混繊させてもよい。本発明でいう混繊とは、長繊維同士の混繊と短繊維同士の混綿とを含んでいる。
【0025】
本発明の不織布の繊維流れ方向(以下MD方向と表記する)に直角な方向(以下CD方向と表記する)の不織布強伸度を測定すると、他の不織布と同様に最大強度付近で、熱接着部分の大量の剥離,破壊等による応力の大きな変動が起き、強伸度曲線(以下S−Sカーブと表記する)にも明確に表れるが、特に本発明の不織布の場合は、最大強度付近に到るまでに伸長応力に波形状の変動が起きる。この現象は、最大強度に対して40%〜60%に相当する応力部分に顕著であって、不織布のS−Sカーブから波形変動を読みとることができる。これは、集中的に熱接着された部分を多数有する熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)とを併せ持つために起こる現象である。つまり、不織布強伸度の測定の初期の時点では、非熱接合領域(II)が伸ばされ、熱接合領域(I)と合わせて強度を保持しているが、最大強度に対して40%〜60%に相当する応力部分では、非熱接合領域(II)に引っ張られる形で、規則的に形成されている熱接合領域(I)の、熱接着された繊維交点が徐々に剥離等を起こしながら不織布強度の数値を上げていき、応力に波形の変動をもたらすからである。
【0026】
このように本発明の不織布のCD方向のS−Sカーブにおいて、最大強度の40%〜60%に相当する応力部分で、波形の応力変動が見られるが、その応力変動率は、2.0%以上になるのが好ましい。これは、2.0%以上の応力変動率になった場合、集中的に熱接着された部分を多数有する熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)が不織布内に形成され、充分な柔軟性が得られるからである。逆に、2.0%を大きく下回る変動率であると、非熱接合領域(II)が少なくなり、硬い不織布となって柔軟性が失われる。
【0027】
不織布の柔軟性を測定する方法として、ドレープ係数が代表的である。この方法は、JIS L1096のG法として定められている。ドレープ係数は、不織布のドレープ性を測定するもので、円柱状の台の上に不織布を広げてのせて、投影面積を測定するものでドレープ性が高い程、その数値が小さくなる。前記のように、本発明の不織布には、熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)が形成されていて、非熱接合領域(II)は構成繊維同士が熱接着されていないため繊維の自由度が高く、また、熱接合領域(I)であっても、構成繊維が圧着扁平化していないので、ある程度の自由度を持ってる。従って、不織布全域で優れた柔軟性が発現し、高い柔軟性を示す数値である「0.5」以下とすることができる。
不織布の嵩高性を表す数値として比容積を算出する。この数値が高ければ、その不織布は低密度で嵩高いものであると言える。
【0028】
本発明の不織布は、熱融着性複合繊維を主体としているため、他素材と接合あるいは接着や、組み合わせといった複合化が熱接着等で容易にできる。吸収性物品を始めとする使用形態の目的に応じて、他の不織布,フィルム,パルプシート,編物,及び織物などから選ばれた少なくとも1種と積層し、より多機能な複合化不織布となり得る。
【0029】
また、このような本発明の不織布または、複合化不織布が吸収性物品に効果的に配置されることにより、従来の技術では得られなかった嵩高で優れた柔軟性が付与され、風合が良好な吸収性物品を提供することが可能になる。
使い捨ての紙おむつの場合、本発明の不織布を表面材として、ティッシュペーパーで包まれたパルプ集合体を吸収層、ポリエチレンフィルムをバックシートとして積層し、熱接着等で一体化されたものが例示できる。この場合、使い捨て紙おむつの装着者に直接触れる部分である表面材として、本発明の不織布は、嵩高で優れた柔軟性によって、高風合なクッション性があり、また、装着時のよれや折れに対して、不規則な折り山(ツノ)が発生せず、表面材のみが浮いたりせず、常に一体化した吸収性物品として、装着者に不快感を与えず、かつ、吸収性物品としての性能を発揮できる。
【0030】
本発明の不織布と貼り合わされる伸縮性シートは、天然ゴムエラストマーと熱可塑性エラストマーの群から選ばれた少なくとも1種であって、具体的には、天然ゴム、各種合成ゴム、例えばポリエチレンテレフタレートーblockーポリテトラメチレングリコール、ポリブチレンレテフタレートーblockーポリテトラメチレングリコールであるポリエステル系エラストマーからなる不織布やフィルムがある。また、ポリエーテル−エステルポリオールよりなるポリウレタン系エラストマーや、エチレン酢酸ビニルを配合したエチレンプロピレンゴムであるポリオレフィン系エラストマーからなる不織布やフィルムがある。伸縮性シートが不織布である場合は、一般的にメルトブロー法による不織布が多く、その他、スパンボンド法やフラッシュ紡糸法等の不織布でも良く、特に限定されない。必要な強力、伸縮率、耐熱耐光性、耐薬品性等を考慮して選択すれば良い。
【0031】
伸縮性複合シートを形成するための、不織布と伸縮性シートの貼り合わせは伸縮性シートを伸長させない状態で、合成樹脂系の接着剤で行うことができる。例えば、ポリオレフィン系、エチレン酢酸ビニル系やアクリル系等を主成分とする接着剤があるが、特に限定はされない。接着剤の塗布は点状で行うことが高伸度不織布の伸長を生かすためにも好ましく、点(塗布の大きさ)は1mm以下で熱接合領域(I)に合わせて塗布することが好ましいが、これに限定されるものではない。貼り合わせる本発明の不織布は、伸縮性シートへの伸長追随性が高いために従来のように貼り合わせる際に伸縮性シートを伸長した状態ではなく、伸長前の状態で貼り合わせることが可能である。よってプリーツしわができないため、見栄えも良好で、装着者との接触によるかぶれ等のおそれも少なくなる。
【0032】
パンツタイプの子供用の使い捨ての紙おむつの場合、本発明の不織布と、天然ゴムエラストマーと熱可塑性エラストマーの群から選ばれた少なくとも1種である伸縮性部材シートと貼り合わせて、腰回りの伸縮部材に配置されたものを例示できる。この場合、使い捨て紙おむつの装着者に直接触れる部分である部材として、本発明の不織布は、嵩高で優れた伸長性に加え、高風合なクッション性があるため、装着時の紙おむつの伸びに対して、充分に伸長し、容易に安全に装着できる。見栄えも良くなり、通常のパンツに近いものとして、自我を意識し始めた子供にも配慮できる。
【0033】
本発明者らは、市販のパンツタイプの子供用の紙おむつを多数分析し、その腰回りの伸縮性部材の伸長性を調査した結果、100%の伸長があれば良いということを見いだした。また、伸長性は伸びすぎても不適切であり、伸長が200%を越える状態では伸びに対する不安感がある場合もあることも見いだした。
本発明の不織布は100%以上の伸長性を持ち、自然な伸び止まり感があり、加えて、生産性も良く、安全な素材で、嵩高で風合いも良好であるため、実用性が非常に高いことが確認できた。
【0034】
さらに、本発明の伸度(E%)、強度(Skgf/5cm)及び嵩高さ(比容積、Vcm3/g)を同時に満足する不織布として上記変数が以下の関係式を満たす範囲が好ましい(表2参照)。この式の意味は、本発明に係る不織布は伸度、強度、嵩高さを同時に高いレベルに維持すると共に、伸度は特に重要であるため、これのみを2乗したのである。
SE2V≧2.70×105
【0035】
本発明の不織布を、子供用だけでなく、大人用の紙おむつの腰回りの伸縮部材としても例示できる。その他、通常の吸収性物品の横漏れ防止のサイドギャザーとして、スパンボンド不織布や、スパンボンド不織布(S)とメルトブロー不織布(M)とを一体化させたSM不織布、または、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布の構造で一体化させたSMS不織布と、本発明の不織布とを貼り合わせた複合化不織布を例示できる。この場合、スパンボンド不織布やSM不織布またはSMS不織布によって、不織布強度やバリア性を補い、本発明の不織布が、吸収性物品の装着者の股まわりに柔軟性とクッション性に富んだ密着感を提供できる。
【0036】
本発明の不織布が、使い捨ての紙おむつや生理用ナプキン、吸収シート等の吸収性物品の表面材として配置される場合、速やかな液透過性を有していることが好ましく、その液透過性が不足している場合などは、界面活性剤などによる化学的繊維表面改質を施して液透過性を付与することが好ましい。本発明の不織布が、腰回りの伸縮部材やサイドギャザー等の撥水性または疎水性が必要な部材に配置される場合は、本発明の不織布が高い撥水性または疎水性を有していることが好ましく、その撥水性または疎水性が不足している場合などは、界面活性剤などによる化学的繊維表面改質を施して撥水性または疎水性を付与することが好ましい。
【0037】
【実施例】
本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下に評価方法と評価手順を示す。
【0038】
(1)不織布強伸度と応力変動率
JIS法のL1906で規定する引張り試験に準拠して、不織布の強伸度を測定する。
測定サンプルは、不織布の繊維並び方向に垂直な方向(CD方向)を長手方向として150mm×50mmにカットしたものを使用する。
(手順)
島津製作所製「オートグラフAG500D」を用いて、下記の条件で、不織布強伸度を測定し、S−Sカーブチャートを得る。
引張速度100mm/min
つかみ幅100mm
S−Sカーブのチャート出力 X軸(伸度方向):0.5%/mm Y軸(強度方向):4g/mm
S−Sカーブから、最大強度の40%に当たるS−Sカーブ上のポイントと、60%に当たるポイントを直線で結び、波形変動の有無を確認する。波形変動が有る場合、その直線上の応力値(k)からの応力の最大変動値(Δk)を読みとり、下記の式に従って、応力に対する割合である応力変動率(f)を算出する(単位:%)。
f=Δk/k×100
【0039】
(2)ドレープ係数
この測定では次の備品を用いた。
▲1▼ドレープ台:直径64mm,高さ100mm,重量76gの、鞘成分がポリエチレンで芯成分がポリプロピレンの熱融着性複合繊維を使用した円柱状の成形体。
▲2▼おもり:直径64mm,重量2g
▲3▼CCDカメラ:Ikegami製「FCD−10」
測定サンプルは、直径20.8mmの円形にカットしたものを使用する。
【0040】
(測定手順)JIS L1096 G法(ドレープ係数)に準拠する。
測定サンプルを、ドレープ台の上にのせる(この時、お互いの中心を合わせるようにする)。おもりを測定サンプルの上に置く(同様に、おもりの中心を測定サンプルとドレープ台の中心に合わせるようにする。)この状態まま、全体を3回上下させた後、1分間放置する。その後、CCDカメラを使用して真上からの投影面積を測定する。一つのサンプルにつき、表と裏を測定し、その平均値を求め、下記の式に従ってドレープ係数Dを算出する。この時、真上からの投影面積をAd,ドレープ台の面積をS1,測定サンプルの面積をS2とする。ドレープ係数Dは、1.0に近づけば硬く、0に近づくほどドレープ性が高いと言える。
D=(Ad−S1)/(S2−S1)
【0041】
(3)面積率
不織布の表面を観察して、構成繊維が部分的に集中して熱接着されている熱接合領域(I)の面積を測定し、測定サンプル全面積に対する面積率を算出する。
測定サンプルは、100mm×100mmにカットしたものを使用する。
(測定手順)
OMRON社「3D Digital Fine Scope VC2400−IMU Ver.2.3」を使用して、測定サンプルの表裏を観察し、熱接合領域(I)の面積を測定する。表裏の平均値を算出する(%)。
【0042】
(4)比容積
比容積vを下記の式に従って算出する(単位: cm3/g )。不織布の目付をw(g/m2)とし、東洋精機製の「デジシックネステスター」を使用して、荷重2g/cm2、測定速度2mm/secの条件で測定した不織布の厚みをt(mm)とする。
v=t/w×1000
【0043】
実施例1
鞘の成分が融点130℃のポリエチレン、芯の成分が融点162℃のポリプロピレンである熱融着性複合繊維であって、その繊度は2デニール/フィラメント,カット長は51mmのものを構成繊維とし、カード法によって繊維ウェッブとした。この繊維ウェッブをコンベアネットにのせ、高さ1.0mmのスペーサーで囲み、直径3mmの円形の孔が2mm間隔で千鳥配列に開けられたパンチングボードで覆った状態のまま、KOTOBUKI Co.,Ltd.製「DB−182タイプ」熱風加工機を使用して、加工温度140℃,加工時間12sec,風速1.2m/secの条件で熱風を通し、目付25g/m2の図1に示すような熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)を有する不織布を得た。
【0044】
実施例2
鞘の成分が融点130℃のポリエチレン、芯の成分が融点253℃のポリエチレンテレフタレートである熱融着性複合繊維であって、その繊度は2デニール/フィラメント,カット長は51mmのものを構成繊維とし、加工温度を138℃とした以外は、前記の実施例1と同様にして、図1に示すような熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)を有する不織布を得た。
【0045】
実施例3
鞘の成分が融点138℃のコポリマーポリプロピレン、芯の成分が融点162℃のポリプロピレンである熱融着性複合繊維であって、その繊度は1.8デニール/フィラメント,カット長は38mmのものを構成繊維とし、加工温度を145℃とした以外は、前記の実施例1と同様にして、図1に示すような熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)を有する不織布を得た。
【0046】
実施例4
繊維ウェッブを覆うパンチングボードを、長径4.0mm、短径2.0mmの楕円形の孔が、長径をCD方向に向け、長径方向に1.5mm、短径方向に2mm間隔で千鳥配列に開けられたものになった以外は、前記の実施例1と同様にして、図3に示すような熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)を有する不織布を得た。
【0047】
実施例5
前記の実施例4で使用したパンチングボードを用いた以外は、実施例2と同様にして、図3に示すような熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)を有する不織布を得た。
【0048】
実施例6
前記の実施例1と同様にして、目付50g/m2の図1に示すような熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)を有する不織布を得た。
【0049】
実施例7
融点129℃のポリエチレンと融点164℃のポリプロピレンを組み合わせてスパンボンド法で複合紡糸して、鞘芯型の熱融着性複合長繊維ウェッブを得た。その繊度は1.0デニール/フィラメントであった。得られた長繊維ウェッブを前記の実施例1と同様にして、目付5g/m2の図1に示すような熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)を有する長繊維不織布を得た。
【0050】
実施例8
鞘の成分が融点130℃のポリエチレン、芯の成分が融点162℃のポリプロピレンである熱融着性複合繊維であって、その繊度は2デニール/フィラメント,カット長は51mmのものに、融点が162℃であるポリプロピレン繊維で、その繊度が2デニール/フィラメント,カット長は40mmものを15wt%混綿し、これを構成繊維とした以外は、前記の実施例1と同様にして、図1に示すような熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)を有する不織布を得た。
【0051】
実施例9
前記の実施例1と同様にして、目付70g/m2の図1に示すような熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)を有する不織布を得た。
【0052】
実施例1〜9の不織布を、測定方法に従ってカットし、測定サンプルを作成した。これらの測定サンプルを用いて、CD方向の不織布強伸度測定を行い、その測定結果から、S−Sカーブの最大強度の40%から60%に相当する部分における波形変動の有無を確認した。波形変動が見られた場合は応力変動率を測定した。また、ドレープ係数、比容積を測定した。その結果を表1に示す。
【0053】
比較例1
パンチングボードとスペーサーを使用しないで、繊維ウェッブの全体に、加工温度133℃,加工時間12sec,風速0.8m/secの条件で熱風を通した以外は、前記の実施例1と同様にして、ほぼ全体が熱接合した不織布を得た。
【0054】
比較例2
パンチングボードとスペーサーを使用しないで、繊維ウェッブの全体に、加工温度129℃,加工時間12sec,風速0.8m/secの条件で熱風を通した以外は、前記の実施例2と同様にして、ほぼ全体が熱接合した不織布を得た。
【0055】
比較例3
パンチングボードとスペーサーを使用しないで、繊維ウェッブの全体に、加工温度142℃、加工時間12sec,風速1.2m/minの条件で熱風を通した以外は、前記の実施例3と同様にして、ほぼ全体が熱接合した不織布を得た。
【0056】
比較例4
実施例1と同じ構成繊維を用いて、カード法により目付25g/m2の繊維ウェッブを得た。この繊維ウェッブをコンベアネットにのせ、スペーサーを使用しないで実施例1と同じパンチングボードで覆い、孔径0.7mmのノズルを用いて、パンチングボードの孔ごとに130℃の熱風を風速200m/minで1秒間噴出させ、コンベアネットの裏側で吸引しながら、繊維ウェブに熱処理を施した。しかし、パンチングボードの孔部分のウェッブが一部分飛散し、穴が開いた状態になった。また、残った接着部分も風圧に潰され圧着されており、測定サンプルとするには不適切なものであった。
【0057】
比較例1〜3の不織布を、測定方法に従ってカットし、測定サンプルを作成した。これらの測定サンプルを用いて、CD方向の不織布強伸度測定を行い、その測定結果から、S−Sカーブの最大強度の40%〜60%にあたる部分における波形変動の有無を確認し、波形変動が見られた場合は応力変動率を測定した。また、ドレープ係数、比容積を測定した。その結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
Figure 0004206570
【0059】
表1に示される評価結果について考察する。実施例1と比較例1を比較した場合、同じ熱融着性複合繊維を使用した不織布で、不織布強度や比容積の数値がほぼ等しく、同等の嵩高性を持ちながら、実施例1は、ドレープ係数の数値が低く、柔軟性に優れているのがわかる。
【0060】
実施例2と比較例2、実施例3と比較例3の比較でも同様で、実施例2,3の不織布の柔軟性が優れているのがわかる。また、表1の結果から、比較例1〜3はS−Sカーブにおいていずれも波形変動が認めれず、本質的に本発明の不織布のように、熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)が存在しない異質の物性を示すことがわかる。
【0061】
実施例4と実施例5で、部分的に集中して熱接着された部分を多数有する熱接合領域(I)の形状をCD方向に延ばして、不織布強度を向上させたが、その柔軟性は維持されており、形状や加工条件等を様々に変更することで多様なニーズに合致した不織布を提供できることがわかる。
【0062】
実施例6と実施例7は不織布の目付が5〜60g/m2の範囲で効果が高いことを示している。実施例1と実施例6は、実施例9と同じ熱融着性複合繊維を使用した不織布であるが、目付を60g/m2以下としたことによって、比容積が著しく高くなり、ドレープ係数も小さくなって柔軟性が向上する。従って、60g/m2以下の目付は非常に好ましいと言える。
【0063】
実施例8の場合は、単成分の短繊維を混綿した不織布であるが、さらに柔軟性が向上しているのがわかる。これにより、熱融着性複合繊維を主体として、他の単成分の繊維や中空繊維等などを混繊してさらに多機能な不織布とし、これを提供できることがわかる。
【0064】
これらより、実施例1〜8の不織布が、特に柔軟性に優れており、また、汎用性、応用性が高いものであることがわかる。
【0065】
実施例10
実施例8と同じ構成繊維の繊維ウェッブに、実施例7と同じ構成繊維の長繊維ウェッブを積層し、前記の実施例1と同様にして、図1に示すような熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)を有する複合化不織布を得た。この複合化不織布は、カード法によって形成された繊維ウェッブの持つ嵩高さを生かしながら、スパンボンド法による長繊維不織布の高不織布強力を併せ持ち、かつ、優れた柔軟性があった。
【0066】
実施例11
鞘の成分が融点130℃のポリエチレン、芯の成分が融点162℃のポリプロピレンである、繊度2デニール/フィラメント及びカット長5mmの熱融着性複合繊維が30重量%と、パルプが70重量%を構成繊維として形成されたエアレイド不織布(80g/m2)の上に、前記の実施例1と同じ構成繊維の繊維ウェッブを積層し、実施例1と同様にして複合不織布を得た。この複合不織布は、厚みがあるが、折り曲げに対して不規則な折り山(ツノ)が発生せず、柔軟性があり、かつ、クッション性に富んだものであった。また、エアレイド不織布の不織布表面を、実施例1と同等の図1に示すような熱接合領域(I)と非熱接合領域(II)を有する不織布でカバーしてあるため、触りが良くなった。
【0067】
このように実施例10と実施例11から、本発明の不織布は、熱処理で容易に他の不織布等と積層することができる上、複合不織布としても、その柔軟性を損なわず、複合化の相手が持つ特質,特徴を生かし、より高機能な複合化不織布となることがわかる。
【0068】
実施例12
実施例1の不織布を表面材とし、その下層に吸収層としてティッシュペーパーで包まれたパルプシート(240g/m2)を配置し、その下層にポリエチレンフィルムを配置した、図9と図10に示すような吸収性物品aを作製した。同様の構造で、比較例1の不織布を表面材に配置した吸収性物品bを作製した。吸収性物品a,bについて、折り評価(全体を3つ折りにして、折れ方を評価する)、長手方向のねじり評価(全体のよれ具合を評価する)を行った。折り評価において、吸収性物品aは折り目が目立たず、折り跡も残らなかったが、吸収性物品bは、不規則な折り山(ツノ)が現れ、表面材が一部浮いた状態で、折り跡が少し残った。ねじり評価で、吸収体aは、表面材が全体によくなじんだ状態で、長手方向に比較的小さな折れが発生したが、吸収性物品bは、ねじりに対して表面材が浮き上がり、比較的大きな折れが発生した。
【0069】
これにより、実施例1の不織布を表面材に配置した吸収性物品aが、柔軟性に優れており、吸収性物品として一体化して、よれや折れに対して効果的であることがわかる。
【0070】
実施例13
鞘の成分が融点130℃のポリエチレン、芯の成分が融点253℃のポリエチレンテレフタレートである熱融着性複合繊維であって、その繊度は2デニール/フィラメント,カット長は51mmのものを構成繊維とし、カード法によって繊維ウェッブとした。この繊維ウェッブを、高さ1.0mmのスペーサーで囲ってパンチングボードで覆い、KOTOBUKI Co.,Ltd.製「DB−182タイプ」熱風加工機を使用して、加工温度138℃,加工時間12sec,風速1.9m/secの条件で熱風を通したところ、図1に示すような直径3.6mmの円形の熱接合領域(I)が1.4mm間隔に千鳥配列で形成された。この不織布の目付は22g/m2で、熱接合領域(I)の分布面積率が40%であった。
【0071】
実施例14
パンチングボードの孔径を変更して、図1に示すような直径が2.8mmで間隔が2.2mmの円形の熱接合領域(I)を形成した以外は、前記の実施例13と同様にして、不織布を得た。熱接合領域(I)の面積率は25%であった。
【0072】
実施例15
パンチングボードの孔径を変更して、図1に示すような直径が4.5mmで間隔が0.5mmの円形の熱接合領域(I)を形成した以外は、前記の実施例13と同様にして、不織布を得た。熱接合領域(I)の面積率は80%であった。
【0073】
実施例16
パンチングボードの孔径と孔形を変更して、図3に示すような長径4.2mm、短径3.0mmの楕円形で、長径をCD方向に向け、長径方向に0.8mm、短径方向に2mm間隔で千鳥配列に熱接合領域(I)を形成した以外は、前記の実施例13と同様にして、不織布を得た。熱接合領域(I)の面積率は40%であった。
【0074】
実施例17
実施例13と同じ熱融着性複合繊維に、融点が254℃のポリエチレンテレフタレートを成分とする繊度2デニール/フィラメント、カット長51mmの短繊維を15w%混綿しこれを構成繊維をし、 パンチングボードの孔径を変更して、図1に示すような直径が4.0mmで間隔が1.0mmの円形の熱接合領域(I)を形成した以外は実施例13と同様にして、不織布を得た。熱接合領域(I)の面積率は50%であった。
【0075】
実施例18
前記の実施例13と同様して、目付22g/m2の不織布を得た。 パンチングボードの孔径を変更したため、熱接合領域(I)は、図1(a)に示すような、直径が2.7mmで間隔が2.3mmの円形であった。熱接合領域(I)の面積率は23%であった。
【0076】
実施例13〜18の不織布を、測定方法に従ってカットし、測定サンプルを作成した。これらの測定サンプルを用いて、CD方向の不織布強伸度測定と比容積の測定を行った。その結果を表2に示す。
【0077】
【表2】
Figure 0004206570
【0078】
比較例5
パンチングボードやスペーサーを使用しないで、繊維ウェッブの全体に、加工温度133℃,加工時間12sec,風速1.5m/secの条件で熱風を通した以外は、前記の実施例13と同様にして、ほぼ全体が熱接合した不織布を得た。熱接合領域(I)の面積率はほぼ100%であった。
【0079】
比較例6
融点が254℃のポリエチレンテレフタレートを成分とする繊度2デニール/フィラメント、カット長51mmの短繊維を使用し、カード法を用いて繊維ウェッブとしたものに、ウォーターニードル加工を施して、繊維が互いに交絡した目付が30g/m2の不織布を得た。ウォーターニードル加工は、ノズル径0.1mm、ノズルピッチ1.0mmのノズルを使用し、コンベア速度20m/minで20kg/cm2の水圧で2回予備処理した後、50kg/cm2の水圧で4回交絡処理した。
【0080】
比較例5と比較例6の不織布を、測定方法に従ってカットし、測定サンプルを作成した。これらの測定サンプルを用いて、CD方向の不織布強伸度測定と比容積を測定した。その結果を表2に示す。
【0081】
表2に示される評価結果について考察する。実施例13と比較例5を比較した場合、同じ熱融着性複合繊維を使用した不織布で、不織布強度や比容積の数値がほぼ等しく、同等の嵩高性を持ちながら、実施例13は不織布伸度が大きく、伸長性に優れていることは明らかである。
【0082】
実施例14と実施例15は不織布の熱接合領域(I)の分布面積率が25〜80%の範囲で伸度が大きいことを示している。これらの実施例を実施例18と比較すると、実施例13と同じ熱融着性複合繊維を使用した不織布の場合、熱接合領域(I)の分布面積率が25%以上になると不織布強度が著しく向上し、それに伴って不織布伸度も向上している。従って、熱接合領域(I)の分布面積率が25%以上、80%以下のものは特に好ましい。
【0083】
実施例16は、部分的に集中して熱接着された部分を多数有する熱接合領域(I)の形状をCD方向に延ばして、不織布強度を向上させたが、その伸長性は維持されており、熱接合領域(I)の形状や加工条件等を様々に変更することで多様なニーズに合致した高伸度不織布を提供できることがわかる。
【0084】
実施例17の場合は、単成分の短繊維を混綿した不織布であるが、さらに嵩高性が向上しているのがわかる。これにより、熱融着性複合繊維を主体として、他の単成分の繊維や中空繊維等などを混繊してさらに多機能な不織布とし、これを提供できることがわかる。
【0085】
これらより、実施例13〜17の不織布が、特に柔軟性に優れており、また、汎用性、応用性が高いものであることがわかる。
【0086】
実施例19
実施例13で得た不織布で、ポリウレタン系エラストマーからなるメルトブロー不織布を挟み込む形で、ポリオレフィン系のホットメルト剤を使用して貼り合わせ伸縮性複合シートを得た。この伸縮性複合化シートは、カード法によって形成された繊維ウェッブの持つ嵩高さによって風合いが良く、かつ、ポリウレタン系エラストマーによる伸縮性があり、かつ、優れた柔軟性があった。
【0087】
このように実施例19から、本発明の不織布は、容易に他の不織布等と積層することができる上、伸縮性複合シートとしても、その伸縮性を損なわず、嵩高で風合いが良く、より高機能な実用性の高い伸縮性複合化シートとなることがわかる。
【0088】
実施例20
ティッシュペーパーで包まれたパルプシート(240g/m2)を、ポリエチレンフィルムに貼り合わせて吸収層とし、実施例19で得た伸縮性複合シートを腰まわりの伸縮材として配置して、図7と図8に示すような吸収性物品cを作製した。吸収性物品cについて、吸収性物品cの装着時を想定した官能伸縮性試験を行った。官能伸縮性試験は、吸収性物品cの腰まわり部分に両手を入れて左右に広げ、その伸縮具合を官能的に評価した。その結果、充分な伸縮性と適度な伸び止まり感があり、また、その伸縮材が手に触れる感触が良好で、市販の紙おむつにはない高風合いなものであった。
【0089】
これにより、実施例19の伸縮性複合シートを腰まわりの伸縮材として配置した実施例20の吸収性物品cが効果的であることがわかる。
【0090】
【発明の効果】
本発明の不織布は従来得られていなかった嵩高であるとともに柔軟性、高伸度、及び強度をバランスよく有する不織布の提供を可能にしたものである。
本発明の不織布と、他の不織布やエラストマーからなる伸縮性シートを積層することによって、本発明の不織布の持つ嵩高性と柔軟性、伸長性、強度に加え、その積層の相手の持つ特質,特徴を生かした、より高機能な複合化不織布や伸縮性複合化シートを提供することができる。
さらに、本発明の不織布または伸縮性複合シートをその一部に配置することによって、嵩高性と優れた伸長性がある、柔軟で高風合いな吸収性物品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である不織布の全体平面図である。
【図2】図1において、直線X1−X1’での断面図である。
【図3】熱接合領域を楕円形状に設けた本発明の一実施例である不織布の平面図である。
【図4】熱接合領域を長方形状に設けた本発明の一実施例である不織布の平面図である。
【図5】図1における熱接合領域付近の拡大図である。
【図6】図2における熱接合領域付近の拡大図である。
【図7】本発明の不織布を、その表面材に使用した吸収性物品の一例を示す全体平面図である。
【図8】図7における吸収性物品の直線X2−X2’での断面図である。
【図9】本発明の不織布を、その表面材に使用した吸収性物品の一例を示す全体平面図図である。
【図10】図9における吸収性物品の直線X3−X3’の断面図である。
【符号の説明】
1 熱接合領域
2 非熱接合領域
3 熱接合領域と非熱接合領域が混在している部分
4 腰まわりの伸縮材
5 バックシート
6 表面材
7 サイドギャザー
8 吸収層
9 表面材
10 吸収層
11 バックシート
12 ティッシュペーパー

Claims (13)

  1. 低融点成分と高融点成分からなる熱融着性複合繊維を主体とする不織布であって、該熱融着性複合繊維が、ポリオレフィン系繊維、または、ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレートで構成される繊維であり、該不織布は熱接合領域(I)と、非熱接合領域(II)とからなり、前記熱接合領域(I)は、熱融着性複合繊維により熱接着されており、且つ該熱接着された部分は、繊維が圧着扁平化することなく繊維交点が熱接着されており、熱接合領域(I)の面積の不織布全体の面積に対する面積率が25〜80%であり、不織布の最大強度をS( kgf/5cm )、伸度をE(%)、比容積をV (cm 3 /g) とした場合、SE 2 V≧2.70×10 5 、であり、非熱接合領域(II)は熱接着がされていない部分であることを特徴とする不織布。
  2. 熱接合領域が、千鳥模様に配置されている請求項1記載の不織布。
  3. 目付が5〜60g/m2である請求項1または2に記載の不織布。
  4. 不織布の繊維流れ方向に対して直角方向の強伸度曲線において、最大強度の40%〜60%に相当する応力部分が波形変動を示す請求項1〜3のいずれかに記載の不織布。
  5. 波形変動の応力変動率が2.0%以上である請求項1〜4のいずれかに記載の不織布。
  6. ドレープ係数が、0.5以下である請求項1〜5のいずれかに記載の不織布。
  7. 不織布の破断伸度が100%以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の不織布。
  8. 不織布の破断伸度が、100〜200%である請求項1〜7のいずれかに記載の不織布。
  9. 熱融着性複合繊維の高融点成分が、ポリプロピレンまたはポリエチレンテレフタレートである請求項1〜のいずれかに記載の不織布。
  10. 不織布が熱融着性複合繊維と他の繊維との混綿からなる請求項1〜のいずれかに記載の不織布。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の不織布と、他の不織布,フィルム,パルプシート,編物,及び織物から選ばれた少なくとも1種を積層した複合化不織布。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載の不織布と、天然ゴムエラストマーまたは熱可塑性エラストマーの群から選ばれた少なくとも1種である伸縮性部材シートとを積層した伸縮性複合シート。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の不織布、複合化不織布または伸縮性複合シートを、一部に用いた吸収性物品。
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