JP4205998B2 - プロジェクションスクリーン及びプロジェクションディスプレイ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロジェクションスクリーンに係り、とりわけ、LCD(Liquid Crystal Display)やDMD(Digital Micro-mirror Device)等のようなセル構造を有する映像光源から出射された映像光を斜めに投射して観察するのに適したプロジェクションスクリーン及びそれを備えたプロジェクションディスプレイ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、背面投射型のプロジェクションディスプレイ装置(背面投射型テレビ)として、映像光源として赤色、緑色及び青色の3本のCRTを用い、このような映像光源から出射された映像光を透過型のプロジェクションスクリーンの背面側に投射して観察側から映像を観察するプロジェクションディスプレイ装置が知られている。
【0003】
ここで、このようなプロジェクションディスプレイ装置で用いられるプロジェクションスクリーンは一般に、フレネルレンズシート及びレンチキュラーレンズシートから構成されており、プロジェクションスクリーン上に映像光源から出射された映像光を結像させるとともに、指向性を持つ拡散光として観察者へ向けて出射させることができるようになっている。
【0004】
具体的には例えば、図13に示すように、プロジェクションスクリーン300は、出光側の表面にサーキュラータイプのフレネルレンズ302が形成されたフレネルレンズシート301と、フレネルレンズシート301の観察側に配置され、入光側の表面に水平拡散用のレンチキュラーレンズ304が形成されたレンチキュラーレンズシート303とを備えている。なお、レンチキュラーレンズシート303の出光側の表面には出光レンズ305及びブラックストライプ306が形成されている。
【0005】
このうち、フレネルレンズシート301に形成されたフレネルレンズ302は、アクリルなどの透明樹脂材に所定の角度を持つ溝を所定のピッチで形成することにより得ることができ、フレネルレンズシート301の背面側に配置された映像光源(図示せず)から放射状に拡散された状態で出射された映像光を観察側へ向けて集光させる機能を有する。また、レンチキュラーレンズシート303に形成されたレンチキュラーレンズ304は、シリンドリカル状の単位レンズを一つの平面上で規則正しく縦方向に延びるように形成することにより得ることができ、フレネルレンズシート301により集光された映像光を主として水平方向に拡散させて水平方向に指向性を持つ拡散光として出射させる機能を有する。
【0006】
ところで、近年、上述したような、赤色、緑色及び青色の3本のCRTを用いるプロジェクションディスプレイ装置に代えて、LCDやDMD等のようなセル構造を有する映像光源を用い、このような映像光源から出射された映像光を透過型のプロジェクションスクリーンの背面側に投射して観察側から映像を観察する単レンズ方式のプロジェクションディスプレイ装置に対するニーズが高まっている。
【0007】
このような単レンズ方式のプロジェクションディスプレイ装置においては、従来、プロジェクションスクリーンの背面側からプロジェクションスクリーンに対して略垂直に映像光を投射する方式が一般的であった。しかしながら、このような方式では、従来のCRT方式のプロジェクションディスプレイ装置とほぼ同等の奥行きが必要であり、装置を小型化することができないという問題があった。
【0008】
このような状況の下で、プロジェクションディスプレイ装置の一つとして、映像光源から出射された映像光をプロジェクションスクリーンに対して斜めに投射することにより、映像の品位を損なうことなく、従来のものに比べて大幅な薄型化を実現することができるプロジェクションディスプレイ装置が提案されている(特許文献1及び2参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開昭61−208041号公報
【特許文献2】
特開2000−180967号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このようなプロジェクションディスプレイ装置においては、プロジェクションスクリーンに斜めに入射した映像光を集光させるための光学手段として、入光側の表面に断面が三角形状の単位プリズム群(全反射プリズムレンズ)を設け、入射した映像光を単位プリズムの第1の面(入射面)で屈折させた後に第2の面(全反射面)で全反射させて出光側の表面から出射させるようになっている。
【0011】
ここで、このような全反射プリズムレンズを備えたプロジェクションスクリーンにおいて、映像光の入射角度(映像光のスクリーン面に対する角度)が小さくなる映像光源に近い側の部分(各単位プリズムがスクリーン面から外れた同心円の中心を基準にして同心円状に延びている場合には、その同心円の中心に近い側の部分)では、図14に示すように、全反射プリズムレンズ310の各単位プリズム311の入射面311aに入射した映像光の一部が全反射面311bで全反射されずに抜けて迷光となり、二重像(ゴースト)などの障害を引き起こしていた。なお、図14において、符号L11は映像光のうち通常光となる成分の光路を示し、符号L12は迷光となる成分の光路を示す。なお、このようにして生じる迷光は、各単位プリズム311の頂角(先端角度)λが大きいほど多く、小さいほど少ない。
【0012】
一方、このような全反射プリズムレンズを備えたプロジェクションスクリーンにおいて、映像光の入射角度が大きくなる映像光源から遠い側の部分(各単位プリズムがスクリーン面から外れた同心円の中心を基準にして同心円状に延びている場合には、その同心円の中心から遠い側の部分)では、図15に示すように、各単位プリズム311の頂角λが小さくなり各単位プリズム311の入射面311aが逆テーパー形状となるので、各単位プリズム311の入射面311aから入射した映像光の一部が全反射面311bで全反射された後に再度入射面311aで反射されて迷光となり、映像光のロスが生じるという問題があった。なお、図15において、符号L21は映像光のうち通常光となる成分の光路を示し、符号L22は迷光となる成分の光路を示す。また、各単位プリズム311の入射面311aが逆テーパー形状になると、各単位プリズム311を成形するための成形型の作製が難しくなり、また、レンズ成形の際にも、成形型から各単位プリズム311を離型することが困難になるという問題があった。さらに、各単位プリズム311を成形するための成形型を、金型材料を切削加工して作製する場合には、各単位プリズム311の逆テーパー形状の入射面311aに対応する金型形状を得ることが困難であり、各単位プリズム311の入射面311aは切削痕がついた粗面となってしまう。この場合、各単位プリズム311の入射面311aが鏡面である領域と粗面である領域とがスクリーン面上に存在することとなるので、これらの領域の境界において映像の見え方が異なることとなり、映像のむらとなって観察されてしまうという問題があった。
【0013】
以上のように、従来のプロジェクションスクリーンでは、映像光の入射角度の許容幅が狭く、迷光などの発生による映像光のロスが生じやすいので、表面輝度の低下やコントラストの低下が生じやすいという問題があった。
【0014】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、迷光などの発生による映像光のロスが生じない範囲としての映像光の入射角度の許容幅を拡げ、表面輝度の低下やコントラストの低下がなく、映像光源から映像光を略垂直に投射した場合に得られる映像の画質と同等のレベルの高画質な映像を表示することができる、プロジェクションスクリーン及びプロジェクションディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、背面側に配置された投射光学系から斜めに投射された映像光を観察側へ向けて出射させるプロジェクションスクリーンにおいて、映像光が入射する背面側に設けられた複数の単位プリズムを有する全反射プリズムレンズであって、前記各単位プリズムが、入射した光を屈折させる第1の面と、前記第1の面で屈折された光を全反射する第2の面とを有する全反射プリズムレンズを備え、前記各単位プリズムは、前記第1の面と前記第2の面とがなす角度に対応する頂角を有し、前記各単位プリズムの頂角は、スクリーン面上での当該各単位プリズムの位置に応じて変化していることを特徴とするプロジェクションスクリーンを提供する。
【0016】
なお、本発明において、前記各単位プリズムは、スクリーン面から外れた同心円の中心を基準にして同心円状に延びていることが好ましい。また、前記各単位プリズムの頂角は、前記同心円の中心に近い側よりも遠い側の方が大きくなるように変化していることが好ましい。さらに、前記各単位プリズムの頂角は、30°以上45°以下の範囲で変化していることが好ましい。さらにまた、前記各単位プリズムの頂角は、前記同心円の中心に近い側から遠い側へ向かうにつれて連続的に変化していることが好ましい。
【0017】
また、本発明において、前記全反射プリズムレンズは、前記各単位プリズムの頂角が所定の第1の角度で一定である第1の頂角固定領域と、前記第1の頂角固定領域とは異なる領域に位置し、各単位プリズムの頂角が前記第1の角度とは異なる所定の第2の角度で一定である第2の頂角固定領域と、前記第1の頂角固定領域と前記第2の頂角固定領域との間に位置し、各単位プリズムの頂角が前記第1の角度と前記第2の角度との間でスクリーン面上での当該各単位プリズムの位置に応じて変化している頂角変化領域とを有することが好ましい。
【0018】
ここで、前記頂角変化領域は、前記各単位プリズムの頂角が、スクリーン面に対する前記第2の面の角度が変化することなくスクリーン面に対する前記第1の面の角度のみが変化することにより変化する第1の頂角変化部を有することが好ましい。また、前記頂角変化領域は、前記第1の頂角変化部と前記第1の頂角固定領域との間に位置し、各単位プリズムの頂角が、スクリーン面に対する前記第1の面及び前記第2の面の角度がいずれも変化することにより変化する第2の頂角変化部と、前記第1の頂角変化部と前記第2の頂角固定領域との間に位置し、各単位プリズムの頂角が、スクリーン面に対する前記第1の面及び前記第2の面の角度がいずれも変化することにより変化する第3の頂角変化部とをさらに有することが好ましい。
【0019】
さらに、本発明において、前記各単位プリズムの前記第1の面は、スクリーン面に対する垂線に対して0°以上の抜け勾配を有していることが好ましい。また、前記各単位プリズムの前記第1の面は、その表面粗さがスクリーン面の全面に亘って均一であることが好ましい。
【0020】
さらに、本発明においては、前記全反射プリズムレンズの観察側に設けられ、前記全反射プリズムレンズを通過した光を拡散させるレンチキュラーレンズをさらに備えることが好ましい。
【0021】
ここで、前記レンチキュラーレンズは、断面が半楕円形状の複数の単位レンズ、又は断面が台形状の複数の単位レンズを有することが好ましい。
【0022】
なお、断面が台形状の前記各単位レンズは、その下底部分が入光側、上底部分が出光側にくるように配置され、隣接する前記各単位レンズの間には断面がV字形状の部分が設けられ、前記各単位レンズは、所定の屈折率を有する材料で形成され、前記各単位レンズの間に設けられた部分は、前記各単位レンズの屈折率よりも低い屈折率を有する材料で形成され、前記各単位レンズとその間に設けられた部分との界面により光を全反射させることが好ましい。また、断面がV字形状の前記各部分は、観察側から入射した光を吸収する光吸収作用を有することが好ましい。さらに、断面がV字形状の前記各部分は、樹脂中に光吸収粒子を混入させることにより形成されていることが好ましい。
【0023】
さらに、本発明においては、前記全反射プリズムレンズと前記レンチキュラーレンズとが1枚のシートに一体化して形成されていることが好ましい。
【0024】
さらに、本発明においては、前記全反射プリズムレンズ(又は前記レンチキュラーレンズ)の観察側に設けられ、前記全反射プリズムレンズ(又は前記全反射プリズムレンズ及び前記レンチキュラーレンズ)を通過した光を拡散させる拡散シートをさらに備えることが好ましい。
【0025】
さらに、本発明においては、反射防止層、ハードコート層、帯電防止層、防眩層、防汚層及びセンサー層からなる群から選択された少なくとも一つの層を含む機能性保持層をさらに備えることが好ましい。
【0026】
なお、本発明は、上述したようなプロジェクションスクリーンと、前記プロジェクションスクリーンに対して映像光を斜めに投射する投射光学系とを備えたことを特徴とするプロジェクションディスプレイ装置も提供する。
【0027】
本発明によれば、背面側に配置された投射光学系から映像光が斜めに投射されるプロジェクションスクリーンにおいて、映像光が入射する背面側に複数の単位プリズムを有する全反射プリズムレンズを設けることにより、投射光学系から斜めに投射される映像光の光軸を入光面側(背面側)でのみ補正して観察側へ向けて映像を出射させることができる。このとき、本発明においては、各単位プリズムの頂角を、スクリーン面上での当該各単位プリズムの位置に応じて変化させるようにしている。具体的には例えば、各単位プリズムが、スクリーン面から外れた同心円の中心を基準にして同心円状に延びている場合において、各単位プリズムの頂角を、一定の角度範囲(例えば30°以上45°以下の範囲)で同心円の中心に近い側よりも遠い側の方が大きくなるように変化させるようにしている。すなわち、映像光の入射角度が小さくなる投射光学系に近い側の部分で各単位プリズムの頂角をより小さくし、映像光の入射角度が大きくなる投射光学系から遠い側の部分で各単位プリズムの頂角をより大きくするようにしている。このため、迷光などの発生による映像光のロスが生じない範囲としての映像光の入射角度の許容幅を拡げることができ、表面輝度の低下やコントラストの低下がなく、投射光学系から映像光を略垂直に投射した場合に得られる映像の画質と同等のレベルの高画質な映像を表示することができる、プロジェクションスクリーン及びプロジェクションディスプレイ装置を得ることができる。
【0028】
また、本発明によれば、全反射プリズムレンズに、各単位プリズムの頂角が所定の第1の角度で一定である第1の頂角固定領域と、第1の頂角固定領域とは異なる領域に位置し、各単位プリズムの頂角が第1の角度とは異なる所定の第2の角度で一定である第2の頂角固定領域と、第1の頂角固定領域と第2の頂角固定領域との間に位置し、各単位プリズムの頂角が第1の角度と第2の角度との間でスクリーン面上での当該各単位プリズムの位置に応じて変化している頂角変化領域とを設けることにより、全反射プリズムレンズの各単位プリズムの頂角をスクリーン面の全面に亘って変化させるのではなく、その一部でのみ変化させることができる。これにより、全反射プリズムレンズを成形するための成形型の作製が容易になり、高画質なプロジェクションスクリーン及びプロジェクションディスプレイ装置をより安価に得ることができる。
【0029】
さらに、本発明によれば、全反射プリズムレンズの頂角変化領域に、各単位プリズムの頂角が、スクリーン面に対する第2の面の角度が変化することなくスクリーン面に対する第1の面の角度のみが変化することにより変化する第1の頂角変化部と、第1の頂角変化領域と第1及び第2の頂角固定領域との間に位置し、各単位プリズムの頂角が、スクリーン面に対する第1の面及び第2の面の角度がいずれも変化することにより変化する第2及び第3の頂角変化部とを設けることにより、各領域の境界をより目立たなくすることができ、さらなる高画質化を図ることができる。
【0030】
さらに、本発明によれば、各単位プリズムの第1の面が、スクリーン面に対する垂線(法線)に対して0°以上の抜け勾配を有するようにすることにより、迷光をなくして映像光のロスが生じることを防止することができる。また、この場合、各単位プリズムを成形するための成形型に逆テーパー形状の部分が含まれないので、成形型の作製が容易になり、また、レンズ成形の際における成形型からの各単位プリズムの離型も容易に行うことができる。
【0031】
さらにまた、本発明によれば、各単位プリズムの第1の面の表面粗さがスクリーン面の全面に亘って均一であるようにすることにより、スクリーン面上で映像のむらが発生しないようにして高画質な映像が観察されるようにすることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0033】
第1の実施の形態
まず、図1乃至図5により、本発明の第1の実施の形態に係るプロジェクションスクリーン及びそれを備えたプロジェクションディスプレイ装置について説明する。
【0034】
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係るプロジェクションディスプレイ装置100は、プロジェクションスクリーン111と、プロジェクションスクリーン111に対して映像光Lを斜めに投射する投射光学系112とを備えている。なお、投射光学系112は、LCDやDMD等からなる映像光源と、映像光源から出射された映像光を拡大させるための光学系とを有している。
【0035】
ここで、プロジェクションスクリーン111は、背面側に配置された投射光学系112から斜めに投射された映像光Lを観察側へ向けて出射させるものであり、全反射プリズムレンズ114と、全反射プリズムレンズ114の観察側に設けられたレンチキュラーレンズ115とを有している。
【0036】
このうち、全反射プリズムレンズ114は、投射光学系112から投射された映像光Lを屈折及び集光させるものであり、図2に示すように、映像光Lが入射する背面側(最入光面側)に複数の単位プリズム113が設けられている。
【0037】
各単位プリズム113は、入射した光を屈折させる入射面(第1の面)113aと、入射面113aで屈折された光を全反射する全反射面(第2の面)113bとを有しており、斜めに入射した映像光Lを屈折及び全反射してスクリーン面に略垂直な方向に進行させることができるようになっている。なお、各単位プリズム113は、スクリーン面から外れた同心円の中心O(図1参照)を基準にして同心円状に延びる円弧状プリズムとして形成されている。具体的には例えば、各単位プリズム113は、プリズムピッチが100〜200μmであり、プリズム高さが150〜300μmであることが好ましい。
【0038】
ここで、各単位プリズム113は、入射面113aと全反射面113bとがなす角度に対応する頂角λを有し、各単位プリズム113の頂角λは、スクリーン面上での当該各単位プリズム113の位置に応じて変化している。特に、各単位プリズム113の頂角λは、30°以上45°以下の範囲で、同心円の中心Oに近い側(図面下側)よりも遠い側(図面上側)の方が大きくなるように連続的に変化していることが好ましい。
【0039】
一方、レンチキュラーレンズ115は、全反射プリズムレンズ114を通過した光を水平方向に拡散させるものであり、映像光Lが入射する入光面側にシリンドリカル状の複数の単位レンズ116が設けられている。具体的には例えば、各単位レンズ116の断面は、レンズ横径が140μm、レンズ縦径が100μmの半楕円形状であり、レンズピッチが140μmであり、レンズ高さが50μmであり、水平拡散角が半値角(ある方向から観察したときの輝度が正面から観察したときの輝度の半分になる角度)で20〜50°であることが好ましい。
【0040】
なお、図1及び図2に示すように、全反射プリズムレンズ114及びレンチキュラーレンズ115は別々のシート(プリズムシート及びレンチキュラーレンズシート)に形成されている。また、図1及び図2では、説明を分かりやすくするため、全反射プリズムレンズ114とレンチキュラーレンズ115とは実際の寸法よりも離した状態で描かれている。
【0041】
次に、図3により、図1に示すプロジェクションスクリーン111の全反射プリズムレンズ114における映像光Lの光路について説明する。
【0042】
図3に示すように、投射光学系(図1の符号112参照)から出射された映像光Lは、スクリーン面上での位置に応じて異なった入射角度θで、全反射プリズムレンズ114の各単位プリズム113の入射面113aに入射する。なお、映像光Lの入射角度θは、スクリーン面のうち投射光学系に近い側(同心円の中心Oに近い側)の端部において、35°以上(好ましくは45°以上)で50°以下となるようにすることが好ましい。
【0043】
そして、このようにして各単位プリズム113の入射面113aに入射した映像光Lは入射面113aで屈折され、全反射面113bで全反射された後、観察側へ向けてスクリーン面に略垂直な方向に進行する。
【0044】
このような映像光Lの光路を実現するため、映像光Lの入射角度θに応じて各単位プリズム113の形状が決められる。具体的には、各単位プリズム113のレンズ角度(全反射面113bとスクリーン面とがなす角度)をφ、各単位プリズム113の頂角をλ、全反射プリズムレンズ114の材料の屈折率をn、各単位プリズム113の全反射面113bで反射された後の映像光Lとスクリーン面の法線とがなす角度をθとした場合、各単位プリズム113の形状は、次式(1)により決められる。
【数1】
Figure 0004205998
【0045】
また、全反射プリズムレンズ114の出光側の表面が平坦面であるとすると、全反射プリズムレンズ114内で映像光Lが進む角度θと、全反射プリズムレンズ114から出射する映像光Lの出射角度θとの間には、次式(2)が成立する。
sinθ=sinθ/n … (2)
【0046】
ここで、各単位プリズム113の入射面113aとスクリーン面の法線とがなす角度をγとすると、
γ=φ+λ−π/2≧0 … (3)
であることが好ましい。
【0047】
これは、各単位プリズム113の入射面113aの角度γが負の場合には、各単位プリズム113の入射面113aの形状が逆テーパ形状となり、各単位プリズム113を成形するための成形型の作製及び成形型による各単位プリズム113の成形が困難になるからである。
【0048】
なお、各単位プリズム113のレンズ角度φは映像光Lの入射角度θに関して単調減少するので、各単位プリズム113の入射面113aの角度γは、スクリーン面のうち映像光Lの入射角度θが大きくなる部分(同心円の中心Oから遠い側の部分)で負になりやすい。ここで、全反射プリズムレンズ114内で映像光Lが進む角度θが略0である場合において、各単位プリズム113の入射面113aの形状が逆テーパー形状とならないようにするための条件は、次式(4)により表される。
cos−1{cos(θ)/n}/2≦λ … (4)
【0049】
一方、スクリーン面のうち映像光Lの入射角度θが小さくなる部分(同心円の中心Oに近い側の部分)では、各単位プリズム113の入射面113aに入射した映像光Lの一部が全反射面113bで全反射されずに抜けて迷光となる。
【0050】
ここで、各単位プリズム113での迷光の発生態様を説明するため、単位プリズム113の入射面113aで屈折されて丁度単位プリズム113の谷部へ向かう基準映像光L(すなわち、1つの単位プリズム113内で映像光Lが迷光となる部分と有効光となる部分との境界の位置を通過する映像光)について考察する。
【0051】
各単位プリズム113の入射面113aに対する映像光Lの入射角度をθ、各単位プリズム113の入射面113aでの屈折角度をθ、単位プリズム113のプリズムピッチをp、各単位プリズム113の全反射面113bで全反射されて有効光として好適に利用される部分の幅をe1 、各単位プリズム113の全反射面113bで全反射されずに抜けて迷光となる部分の幅をe、各単位プリズム113の高さをh、各単位プリズム113の入射面113aのうち映像光Lが迷光となる部分と有効光となる部分との境界の高さをsとすると、映像光Lが有効光となる部分の幅eは、以下の式(5)により表される。
=(h−s)×(tan(φ+λ−π/2)+tanθ) … (5)
【0052】
ここで、上式(5)において、h及びsはそれぞれ以下の式(6)(7)により表すことができる。
h=p×tan(φ+λ)×tanφ/(tan(φ+λ)−tanφ)… (6)
s=−p×tan(φ+λ)/(1+tan(φ+λ)×tan(φ+λ+θ)) … (7)
なお、
θ=sin−1{sin(θ+φ+λ)/n} … (8)
である。
【0053】
図3から明らかなように、プリズムピッチpと、映像光Lが有効光となる部分の幅eとの間には、e≦pの関係がある。また、映像光Lが有効光となる部分の幅eとレンズピッチpとの比e/pは、映像光Lの入射角度θが大きくなる程大きくなり、ある箇所でe=pとなる。この場合、e=pとなる箇所に比べて映像光Lの入射角度θが大きくなる領域では、各単位プリズム113の入射面113aに入射した映像光Lは全反射面113bで全て全反射され、迷光が存在しない。
【0054】
以上に説明したように、スクリーン面のうち映像光Lの入射角度θが小さくなる部分(同心円の中心Oに近い側の部分)では、各単位プリズム113の入射面113aに入射した映像光Lの一部が全反射面113bで全反射されずに抜けて迷光となるという問題があり、一方、スクリーン面のうち映像光Lの入射角度θが大きくなる部分(同心円の中心Oから遠い側の部分)では、各単位プリズム113の入射面113aの形状が逆テーパ形状となるという問題がある。
【0055】
図4は、図1に示すプロジェクションスクリーン111の全反射プリズムレンズ114における各単位プリズム113の頂角λと映像光Lの入射角度θとの関係を説明するための図である。
【0056】
図4において、線205は、全反射プリズムレンズ114内で映像光Lが進む角度θが0(すなわち、全反射プリズムレンズ114から出射する映像光Lの出射角度θが0)である場合において、上式(5)〜(8)に従って求められた、各単位プリズム113で迷光が発生する境界を示し、線206は、同様の場合において、上式(4)に従って求められた、各単位プリズム113の入射面113aの形状が逆テーパー形状となる境界を示している。なお、線205,206を求める際には、全反射プリズムレンズ114の材料の屈折率nを1.55としている。
【0057】
図4において、2本の線205,206に囲まれた内側の領域は、各単位プリズム113の入射面113aに入射した映像光Lの一部が全反射面113bで全反射されずに抜けて迷光となるということがなく、かつ、各単位プリズム113の入射面113aの形状が逆テーパ形状となるということもない領域である。このため、各単位プリズム113の頂角λと、スクリーン面上での各単位プリズム113の位置に応じた映像光Lの入射角度θとが、この領域内に存在している場合には、迷光の問題も逆テーパー形状の問題も発生しない。具体的には例えば、各単位プリズム113の頂角λが35°で一定の場合を考えると、映像光Lの入射角度θが45〜60°の範囲にあれば、迷光の問題も逆テーパー形状の問題も発生しない(符号207参照)。
【0058】
しかしながら、近年、プロジェクションスクリーン111は大型化する傾向にあり、これに伴って映像光Lの入射角度θの範囲も広くなってきているので、各単位プリズム113の頂角λが一定であるとすると、スクリーン面のうち映像光Lの入射角度θが小さくなる部分及び映像光Lの入射角度θが大きくなる部分で、線205,206に囲まれた内側の領域から外れやすくなる。
【0059】
ここで、迷光の問題を解消するためには、線205により規定される映像光Lの入射角度θの許容下限値を下げることが有効であり、このため、スクリーン面のうち映像光Lの入射角度θが小さくなる部分(同心円の中心Oに近い側の部分)での各単位プリズム113の頂角λを小さくすることが好ましい。一方、逆テーパー形状の問題を解消するためには、線206により規定される映像光Lの入射角度θの許容上限値を上げることが有効であり、このため、スクリーン面のうち映像光Lの入射角度θが大きくなる部分(同心円の中心Oから遠い側の部分)での各単位プリズム113の頂角λを大きくすることが好ましい。
【0060】
このため、本実施の形態においては、各単位プリズム113の頂角λを、スクリーン面の全面に亘ってスクリーン面のうち同心円の中心Oに近い側よりも遠い側の方が大きくなるように連続的に変化させるようにしている(符号201〜203参照)。これにより、映像光Lの入射角度θの許容幅を拡げることができ、スクリーン面の全面に亘って迷光の問題及び逆テーパ形状の問題が発生しないようにすることができる。なお、図4に示す線201〜203は、各単位プリズム113の頂角λの変化を映像光Lの入射角度θとの関係で示したものであるが、各単位プリズム113の頂角λの変化を各単位プリズム113の位置(同心円の中心Oからの距離)との関係で示すことも当然可能であり、この関係は図5に示すようなものとなる。
【0061】
なお、上述した実施の形態において、各単位プリズム113の入射面113aは、スクリーン面に対する垂線(法線)に対して0°以上(好ましくは、1/1000°以上)の抜け勾配(入射面113aとスクリーン面の法線とがなす角度γが正である勾配)を有していることが好ましい。また、各単位プリズム113の入射面113aの表面粗さは、スクリーン面の全面に亘って均一であることが好ましい。
【0062】
また、上述した実施の形態においては、各単位プリズム113の頂角λをスクリーン面の全面に亘って連続的に変化させる場合を例に挙げて説明したが、これに限らず、各単位プリズム113の頂角λをスクリーン面内で段階的に変化させるようにしてもよい。
【0063】
第2の実施の形態
次に、図6乃至図8により、本発明の第2の実施の形態に係るプロジェクションスクリーンを備えたプロジェクションディスプレイ装置について説明する。なお、本発明の第2の実施の形態は、レンチキュラーレンズの構成が異なる点、全反射プリズムレンズ及びレンチキュラーレンズを1枚のシートに一体化して形成している点を除いて、他は上述した第1の実施の形態と同様である。本発明の第2の実施の形態において、上述した第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0064】
図6に示すように、本発明の第2の実施の形態に係るプロジェクションディスプレイ装置100′は、プロジェクションスクリーン111′と、プロジェクションスクリーン111′に対して映像光Lを斜めに投射する投射光学系112とを備えている。
【0065】
ここで、プロジェクションスクリーン111′は、背面側に配置された投射光学系112から斜めに投射された映像光Lを観察側へ向けて出射させるものであり、全反射プリズムレンズ114′と、全反射プリズムレンズ114′の観察側に設けられたレンチキュラーレンズ115′とを有している。
【0066】
このうち、全反射プリズムレンズ114′は、投射光学系112から投射された映像光Lを屈折及び集光させるものであり、図7に示すように、ベースシート23と、ベースシート23の入光側の表面(映像光Lが入射する最入光面)に形成された複数の単位プリズム113とを有している。なお、上述した第1の実施の形態と同様に、各単位プリズム113は、入射した光を屈折させる入射面(第1の面)113aと、入射面113aで屈折された光を全反射する全反射面(第2の面)113bとを有している。また、各単位プリズム113は、スクリーン面から外れた同心円の中心O(図6参照)を基準にして同心円状に延びる円弧状プリズムとして形成されており、各単位プリズム113の頂角λは、スクリーン面上での当該各単位プリズム113の位置に応じて変化している。特に、各単位プリズム113の頂角λは、30°以上45°以下の範囲で、同心円の中心Oに近い側(図面下側)よりも遠い側(図面上側)の方が大きくなるように連続的に変化していることが好ましい。なお、各単位プリズム113の頂角λの変化の態様としては、上述した第1の実施の形態の場合と同様の態様をとることができる。
【0067】
一方、レンチキュラーレンズ115′は、図7及び図8に示すように、ベースシート23の出光側の表面に形成されており、断面が台形状の複数の台形状部分(単位レンズ)25を有している。
【0068】
ここで、各台形状部分25は、その下底部分が入光側、上底部分が出光側にくるように配置されており、隣接する各台形状部分25の間には断面がV字形状のV字形状部分26が設けられている。なお、各台形状部分25は、所定の屈折率を有する材料で形成されている。また、各V字形状部分26は、各台形状部分25の屈折率よりも低い屈折率を有する材料が各V字形状部分26の間に充填されることにより形成され、各台形状部分25とその間に設けられたV字形状部分26との界面により光を全反射させて映像光Lを拡散させることができるようになっている(図7及び図8参照)。
【0069】
また、各V字形状部分26は、観察側から入射した光を吸収する光吸収作用を有していることが好ましい。なお、各V字形状部分26の材料は特に限定されないが、例えば、低屈折率の合成樹脂中に、染料、顔料又は着色された樹脂微粒子等からなる光吸収粒子を混入させることにより形成することが好ましい。
【0070】
なお、図6乃至図8に示すプロジェクションスクリーン111′において、投射光学系112から斜めに投射された映像光Lは、全反射プリズムレンズ114′の各単位プリズム113の入射面113aに入射する。
【0071】
そして、このようにして各単位プリズム113の入射面113aに入射した映像光Lは入射面113aで屈折され、全反射面113bで全反射された後、観察側へ向けてスクリーン面に略垂直な方向に進行する。
【0072】
その後、このようにして全反射プリズムレンズ114′から出射された映像光Lは、レンチキュラーレンズ115′の台形状部分25の下底部分側から入射し、その一部の光がそのまま透過する一方で、残りの光は台形状部分25とV字形状部分26との界面で全反射され、最終的に全ての光が台形状部分25の上底部分側から観察側へ向けて出射される。
【0073】
このように本発明の第1及び第2の実施の形態によれば、背面側に配置された投射光学系112から映像光Lが斜めに投射されるプロジェクションスクリーン111,111′において、映像光Lが入射する背面側に設けられた全反射プリズムレンズ114,114A,114B,114′の複数の単位プリズム113の頂角λを、一定の角度範囲(例えば30°以上45°以下の範囲)で同心円の中心Oに近い側よりも遠い側の方が大きくなるように変化させるようにしている。これにより、映像光Lの入射角度θが小さくなる投射光学系112に近い側の部分で各単位プリズム113の頂角λをより小さくし、映像光Lの入射角度θが大きくなる投射光学系112から遠い側の部分で各単位プリズム113の頂角λをより大きくすることができる。このため、迷光などの発生による映像光Lのロスが生じない範囲としての映像光Lの入射角度θの許容幅を拡げることができ、表面輝度の低下やコントラストの低下がなく、投射光学系112から映像光Lを略垂直に投射した場合に得られる映像の画質と同等のレベルの高画質を映像を表示することができる、プロジェクションスクリーン111,111′及びプロジェクションディスプレイ装置100,100′を得ることができる。
【0074】
また、本発明の第1及び第2の実施の形態によれば、各単位プリズム113の入射面113aが、スクリーン面に対する垂線(法線)に対して0°以上の抜け勾配を有しているので、各単位プリズム113を成形するための成形型に逆テーパー形状の部分が含まれることがなく、成形型の作製が容易になり、また、レンズ成形の際における成形型からの各単位プリズム113の離型も容易に行うことができる。
【0075】
さらに、本発明の第1及び第2の実施の形態によれば、各単位プリズム113の入射面113aの表面粗さがスクリーン面の全面に亘って均一であるので、スクリーン面上で映像のむらが発生しないようにして高画質な映像が観察されるようにすることができる。
【0076】
(他の実施の形態)
なお、本発明は、上述した第1及び第2の実施の形態に限定されるものではなく、下記の(1)〜(6)に述べるような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
【0077】
(1) 上述した第1及び第2の実施の形態においては、全反射プリズムレンズ及びレンチキュラーレンズとして、全反射プリズムレンズ114,114A,114B,114′及びレンチキュラーレンズ115,115′を用いているが、全反射プリズムレンズ及びレンチキュラーレンズ等の具体的な形状としては、上述した本発明の特徴を持つものであれば、これに限らず、任意の構成をとることができる。
【0078】
(2) 上述した第1の実施の形態においては、全反射プリズムレンズ114,114A,114B,114′及びレンチキュラーレンズ115を別々のシート(プリズムシート及びレンチキュラーレンズシート)に形成しているが、これに限らず、全反射プリズムレンズ114,114A,114B及びレンチキュラーレンズ115を1枚のシートに一体化して形成してもよい。一方、上述した第2の実施の形態においては、全反射プリズムレンズ114′及びレンチキュラーレンズ115′を1枚のシートに一体化して形成しているが、これに限らず、全反射プリズムレンズ114′及びレンチキュラーレンズ115′を別々のシート(プリズムシート及びレンチキュラーレンズシート)に形成してもよい。
【0079】
(3) 上述した第1及び第2の実施の形態において、レンチキュラーレンズ115,115′の観察側(レンチキュラーレンズ115,115′がない場合には、全反射プリズムレンズ114,114A,114B,114′の観察側)には、図1及び図6に符号117で示すように、全反射プリズムレンズ114,114A,114B,114′やレンチキュラーレンズ115,115′を通過した映像光Lを拡散させる拡散シートを設けるようにしてもよい。なお、拡散シートとしては、拡散剤などが混入されることにより拡散作用が与えられたものであることが好ましい。
【0080】
(4) 上述した第1及び第2の実施の形態においては、全反射プリズムレンズ114,114A,114B,114′の観察側にレンチキュラーレンズ115,115′を設けているが、レンチキュラーレンズ115,115′の代わりに、拡散剤などにより光を拡散させる拡散シートや、光の屈折により光を拡散させる複数のビーズがコーティングされたビーズスクリーン等を用いることもできる。
【0081】
(5) 上述した第1及び第2の実施の形態において、レンチキュラーレンズ115,115′の観察側(レンチキュラーレンズ115,115′がない場合には、全反射プリズムレンズ114,114A,114B,114′の観察側)には、機能性保持層を設けるようにしてもよい。なお、機能性保持層としては、各種のものを用いることができるが、例えば、反射防止層(AR層)、ハードコート層(HC層)、帯電防止層(AS層)、防眩層(AG層)、防汚層及びセンサー層などが挙げられる。
【0082】
ここで、反射防止層(AR層)は、プロジェクションスクリーン100,100′の表面での光の反射を抑えるための層であり、光の反射率を抑える機能を有するフィルムをレンズ表面にラミネートしたり、レンズ表面に反射防止処理を直接施すことにより得られる。ハードコート層(HC層)は、プロジェクションスクリーン100,100′の表面を保護して傷付きを防止するための層であり、強度を増加させる機能を有する耐摩耗性フィルムをレンズ表面にラミネートしたり、レンズ表面にハードコート処理を直接施すことにより得られる。帯電防止層(AS層)は、プロジェクションスクリーン100,100′で生じる静電気を除去するための層であり、帯電防止機能を有するフィルムをレンズ表面にラミネートしたり、レンズ表面に帯電防止処理を直接施すことにより得られる。防眩層(AG層)は、プロジェクションスクリーン100,100′のぎらつきなどを防止するための層であり、防眩性機能を有するフィルムをレンズ表面にラミネートしたり、レンズ表面に防眩処理を直接施すことにより得られる。防汚層は、プロジェクションスクリーン100,100′の表面への汚れの付着を防止するための層であり、汚れの付着を防止する機能を有するフィルムをレンズ表面にラミネートしたり、レンズ表面に防汚処理を直接施すことにより得られる。センサー層は、タッチセンサー等の機能を有する層である。
【0083】
(6) 上述した第1及び第2の実施の形態に係るプロジェクションディスプレイ装置100,100′においては、投射光学系112から出射された映像光Lをプロジェクションスクリーン111,111′へ向けて上方へ投射する打ち上げ方式が採用されているが、これに限らず、投射光学系112から出射された映像光Lをプロジェクションスクリーン111,111′へ向けて下方へ投射する打ち下ろし方式を採用するようにしてもよい。
【0084】
ここで、プロジェクションディスプレイ装置100,100′において打ち上げ方式が採用される場合には、プロジェクションスクリーン111,111′及び投射光学系112は例えば、図9に示すような位置関係でキャビネット151内に収納される。具体的には例えば、投射光学系112の映像光源としてLCDライトバルブを用い、50インチのプロジェクションスクリーン111,111′に対して、スクリーン面の下端部に入射する映像光Lの入射角度θ11が45°、スクリーン面の上端部に入射する映像光Lの入射角度θ10が60°となるような態様で、プロジェクションスクリーン111,111′の下方から映像を投射するようにすることができる。なお、この場合、プロジェクションスクリーン111,111′と投射光学系112との水平距離は略800mmである。
【0085】
一方、プロジェクションディスプレイ装置100,100′において打ち下ろし方式が採用される場合には、プロジェクションスクリーン111,111′及び投射光学系112は例えば、図10に示すような位置関係でキャビネット152内に収納される。具体的には例えば、投射光学系112の映像光源としてDMDを用い、50インチのプロジェクションスクリーン111,111′に対して、スクリーン面の上端部に入射する映像光Lの入射角度θ20が45°、スクリーン面の下端部に入射する映像光Lの入射角度θ21が70°となるような態様で、プロジェクションスクリーン111,111′の上方から映像を投射するようにすることができる。なお、この場合、プロジェクションスクリーン111,111′と投射光学系112との水平距離は略700mmとなる。
【0086】
なお、図9及び図10に示すプロジェクションディスプレイ装置100,100′では、投射光学系112から出射された映像光Lがプロジェクションスクリーン111,111′に直接投射されているが、これに限らず、図11に示すような位置関係でキャビネット153内に収納し、投射光学系112から出射された映像光Lが折り返しミラー155を介してプロジェクションスクリーン111,111′に投射されるようにしてもよい。
【0087】
【実施例】
次に、上述した実施の形態の具体的実施例について述べる。
【0088】
(実施例1)
実施例1に係るプロジェクションスクリーンとして、プリズムシート及びレンチキュラーレンズシートを有する、50インチの背面投射型テレビ用のプロジェクションスクリーンを製造した。なお、実施例1に係るプロジェクションスクリーンは、上述した第1の実施の形態に対応するものである。
【0089】
まず、NC旋盤により切削加工して得られる金型を用い、厚さ1.8mmのアクリル製のベースシート上にて紫外線硬化性樹脂(硬化後の屈折率が1.55)を硬化して成形加工することにより、一方の表面に全反射プリズムレンズが形成された、全体として厚さ2mmのプリズムシートを得た。
【0090】
ここで、プリズムシートに形成された全反射プリズムレンズは、スクリーン面から外れた同心円の中心を基準にして同心円状に延びる複数の円弧状プリズム(単位プリズム)を有するようにした。なお、各単位プリズムの円弧の半径(同心円の中心からの距離)はスクリーン面の下端部中央で800mm、プリズムピッチは100μm、プリズム高さは約150μmとした。また、各単位プリズムの頂角λは、スクリーン面の下端部(最も同心円の中心に近い側の部分)で37°、スクリーン面の上端部(最も同心円の中心から遠い側の部分)で40°とし、37〜40°の範囲で変化させた(図12参照)。なお、各単位プリズムからの映像光の出射角度θは0(垂直出射)とした。
【0091】
次に、円筒状のロール金型を用い、耐衝撃性アクリル樹脂を押し出し成形することによりレンチキュラーレンズシートを製造した。
【0092】
ここで、レンチキュラーレンズシートに形成されたレンチキュラーレンズは、断面が半楕円形状の複数の単位レンズを有するようにした。なお、各単位レンズのレンズ横径は140μm、レンズ縦径は100μmとした。また、各単位レンズのレンズピッチは140μm、レンズ高さは50μmとした。これにより、水平拡散角が半値角で35°、垂直拡散角が半値角で15°の拡散特性が得られた。
【0093】
なお、このようにしてレンチキュラーレンズシートを押出し成形する際に、耐衝撃性アクリル樹脂に極微量の黒色染料及び拡散剤を混合した。このようにして製造されたレンチキュラーレンズシートの透過率は70%となり、外光等の反射防止効果及び拡散効果が得られた。
【0094】
以上のようにして製造されたプリズムシートとレンチキュラーレンズシートとを組み合わせ、プロジェクションスクリーンを製造した。また、このようにして製造されたプロジェクションスクリーンを、図9に示すような打ち上げ方式のプロジェクションディスプレイ装置(背面投射型テレビ)に組み込んだ。なお、プロジェクションスクリーンの画面サイズは50インチであり、投射光学系の映像光源としては、LCDライトバルブを用いた。ここで、投射光学系は、スクリーン面の下端部より800mm下方の高さに配置し、プロジェクションスクリーンと投射光学系との水平距離(投射距離)は800mmとした。また、スクリーン面の下端部に入射する映像光の入射角度θ11を45°、スクリーン面の上端部中央に入射する映像光の入射角度θ10を60°とした。
【0095】
(実施例2)
実施例2に係るプロジェクションスクリーンとして、全反射プリズムレンズ及びレンチキュラーレンズが一体化して形成された、50インチの背面投射型テレビ用のプロジェクションスクリーンを製造した。なお、実施例2に係るプロジェクションスクリーンは、上述した第2の実施の形態に対応するものである。
【0096】
まず、NC旋盤により切削加工して得られる金型を用い、厚さ1.8mmのアクリル製のベースシート上にて紫外線硬化性樹脂(硬化後の屈折率が1.55)を硬化して成形加工することにより、一方の表面に全反射プリズムレンズが形成された、全体として厚さ2mmのプリズムシートを得た。
【0097】
ここで、プリズムシートに形成された全反射プリズムレンズは、スクリーン面から外れた同心円の中心を基準にして同心円状に延びる複数の円弧状プリズム(単位プリズム)を有するようにした。なお、各単位プリズムの円弧の半径(同心円の中心からの距離)はスクリーン面の下端部中央で800mm、プリズムピッチは100μm、プリズム高さは約150μmとした。また、各単位プリズムの頂角λは、スクリーン面の下端部(最も同心円の中心に近い側の部分)で37°、スクリーン面の上端部(最も同心円の中心から遠い側の部分)で40°とし、37〜40°の範囲で連続的に変化させた(図12参照)。なお、各単位プリズムからの映像光の出射角度θは0(垂直出射)とした。
【0098】
次に、以上のようにして製造されたプリズムシートの反対側の表面に、断面が台形状の複数の台形状部分(単位レンズ)を形成し、次いで、隣接する各台形状部分の間に、光吸収粒子を含有する低屈折率樹脂を充填し、V字形状部分を形成した。なお、各台形状部分の材料としては、高屈折率のエポキシアクリレートを用いた。また、各V字形状部分の材料としては、低屈折率のウレタンアクリレートを用い、光吸収粒子としては、大日精化工業(株)製のラブコロール(登録商標)を用いた。なお、ラブコロールの平均粒径は8μmであり、添加量は45重量%とした。
【0099】
ここで、各台形状部分のレンズピッチは50μm、屈折率は1.57とした。また、各V字形状部分の屈折率は1.48とした。なお、各台形状部分の上底部分の長さと各V字形状部分の三角形の底辺部分の長さとが互いに等しくなるようにし、いわゆるブラックストライプ率を50%とした。また、各V字形状部分の頂角は20°とした。
【0100】
以上のようにして全反射プリズムレンズとレンチキュラーレンズとが1枚のシートの表裏に一体化して形成されたプロジェクションスクリーンを製造した。また、このようにして製造されたプロジェクションスクリーンを、実施例1と同様に、図9に示すような打ち上げ方式のプロジェクションディスプレイ装置(背面投射型テレビ)に組み込んだ。なお、プロジェクションスクリーンの画面サイズは50インチであり、投射光学系の映像光源としては、LCDライトバルブを用いた。ここで、投射光学系は、スクリーン面の下端部より800mm下方の高さに配置し、プロジェクションスクリーンと投射光学系との水平距離(投射距離)は800mmとした。また、スクリーン面の下端部に入射する映像光の入射角度θ11を45°、スクリーン面の上端部中央に入射する映像光の入射角度θ10を60°とした。
【0101】
(実施例3)
実施例3に係るプロジェクションスクリーンとして、実施例2に係るプロジェクションスクリーンのレンチキュラーレンズの前側(最観察側)に、厚さが0.1mmのARコートフィルムをラミネートした。
【0102】
(比較例1)
比較例1に係るプロジェクションスクリーンとして、実施例4に係るプロジェクションにおいて、全反射プリズムレンズの各単位プリズムの頂角λを40°で一定としたものを製造した。
【0103】
(評価結果)
実施例1に係るプロジェクションスクリーンでは、入射角度の許容幅が広く、表面輝度の低下やコントラストの低下もなく、高画質の映像が得られた。また、透過率が60%、反射率が5%、ゲインが3であった。また、垂直拡散角(垂直視野角)(半値角)は10°、水平拡散角(水平視野角)(半値角)は25°であった。
【0104】
実施例2に係るプロジェクションスクリーンでは、実施例1と同様に、入射角度の許容幅が広く、表面輝度の低下やコントラストの低下もなく、高画質の映像が得られた。また、透過率が80%、反射率が5%、ゲインが4であった。また、垂直拡散角(垂直視野角)(半値角)は12°、水平拡散角(水平視野角)(半値角)は25°であった。
【0105】
実施例3に係るプロジェクションスクリーンでは、実施例2と同様に、入射角度の許容幅が広く、表面輝度の低下やコントラストの低下もなく、高画質の映像が得られた。また、反射率は、実施例2に比べて1.5%改善した。
【0106】
一方、比較例1に係るプロジェクションスクリーンでは、スクリーン面の下部中央付近が、実施例1〜3に係るプロジェクションスクリーンに比べてやや暗く、また、ゴーストが観察された。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、迷光などの発生による映像光のロスが生じない範囲としての映像光の入射角度の許容幅を拡げ、表面輝度の低下やコントラストの低下がなく、映像光源から映像光を略垂直に投射した場合に得られる映像の画質と同等のレベルの高画質な映像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るプロジェクションスクリーンを備えたプロジェクションディスプレイ装置を示す概略斜視図。
【図2】図1に示すプロジェクションスクリーンの要部を示す斜視図。
【図3】図1に示すプロジェクションスクリーンの全反射プリズムレンズにおける映像光の光路を説明するための図。
【図4】図1に示すプロジェクションスクリーンの全反射プリズムレンズにおける各単位プリズムの頂角と映像光の入射角度との関係を説明するための図。
【図5】図1に示すプロジェクションスクリーンの全反射プリズムレンズにおける各単位プリズムの位置と頂角との関係を説明するための図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るプロジェクションスクリーンを備えたプロジェクションディスプレイ装置を示す概略斜視図。
【図7】図6に示すプロジェクションスクリーンの要部を示す斜視図。
【図8】図7に示すXIII−XIII線に沿った断面図。
【図9】本発明の第1及び第2の実施の形態に係るプロジェクションスクリーンを備えたプロジェクションディスプレイ装置の第1の組立例を示す図。
【図10】本発明の第1及び第2の実施の形態に係るプロジェクションスクリーンを備えたプロジェクションディスプレイ装置の第2の組立例を示す図。
【図11】本発明の第1及び第2の実施の形態に係るプロジェクションスクリーンを備えたプロジェクションディスプレイ装置の第3の組立例を示す図。
【図12】実施例1〜3における全反射プリズムレンズの各単位プリズムの位置と頂角との関係を示す図。
【図13】一般的なフレネルレンズシートを備えたプロジェクションスクリーンの一例を示す図。
【図14】全反射プリズムレンズを備えたプロジェクションスクリーンにおいて単位プリズムの頂角が大きい場合の映像光の光路を説明するための図。
【図15】全反射プリズムレンズを備えたプロジェクションスクリーンにおいて単位プリズムの頂角が小さく場合の映像光の光路を説明するための図。
【符号の説明】
100,100′ プロジェクションディスプレイ装置
111,111′ プロジェクションスクリーン
112 投射光学系
113 単位プリズム
113a 入射面
113b 出射面
114,114′ 全反射プリズムレンズ
115,115′ レンチキュラーレンズ
116 単位レンズ
117 拡散シート
151,152,153 キャビネット
155 折り返しミラー

Claims (18)

  1. 背面側に配置された投射光学系から斜めに投射された映像光を観察側へ向けて出射させるプロジェクションスクリーンにおいて、
    映像光が入射する背面側に設けられた複数の単位プリズムを有する全反射プリズムレンズであって、前記各単位プリズムが、入射した光を屈折させる第1の面と、前記第1の面で屈折された光を全反射する第2の面とを有する全反射プリズムレンズを備え、
    前記各単位プリズムは、前記第1の面と前記第2の面とがなす角度に対応する頂角を有し、前記各単位プリズムの頂角は、スクリーン面上での当該各単位プリズムの位置に応じて変化し
    前記各単位プリズムの頂角は、前記投射光学系に近い側よりも遠い側の方が大きくなるように変化し、
    前記各単位プリズムの頂角は、30°以上45°以下の範囲で変化していることを特徴とするプロジェクションスクリーン。
  2. 前記各単位プリズムは、スクリーン面から外れた同心円の中心を基準にして同心円状に延びていることを特徴とする、請求項1に記載のプロジェクションスクリーン。
  3. 前記各単位プリズムの頂角は、前記同心円の中心に近い側よりも遠い側の方が大きくなるように変化していることを特徴とする、請求項2に記載のプロジェクションスクリーン。
  4. 前記各単位プリズムの頂角は、前記同心円の中心に近い側から遠い側へ向かうにつれて連続的に変化していることを特徴とする、請求項1乃至のいずれか一項に記載のプロジェクションスクリーン。
  5. 前記各単位プリズムの前記第1の面は、スクリーン面に対する垂線に対して0°以上の抜け勾配を有していることを特徴とする、請求項1乃至のいずれか一項に記載のプロジェクションスクリーン。
  6. 前記各単位プリズムの前記第1の面は、その表面粗さがスクリーン面の全面に亘って均一であることを特徴とする、請求項1乃至のいずれか一項に記載のプロジェクションスクリーン。
  7. 前記全反射プリズムレンズの観察側に設けられ、前記全反射プリズムレンズを通過した光を拡散させるレンチキュラーレンズをさらに備えたことを特徴とする、請求項1乃至のいずれか一項に記載のプロジェクションスクリーン。
  8. 前記レンチキュラーレンズは、断面が半楕円形状の複数の単位レンズを有することを特徴とする、請求項に記載のプロジェクションスクリーン。
  9. 前記レンチキュラーレンズは、断面が台形状の複数の単位レンズを有することを特徴とする、請求項に記載のプロジェクションスクリーン。
  10. 断面が台形状の前記各単位レンズは、その下底部分が入光側、上底部分が出光側にくるように配置され、隣接する前記各単位レンズの間には断面がV字形状の部分が設けられ、前記各単位レンズは、所定の屈折率を有する材料で形成され、前記各単位レンズの間に設けられた部分は、前記各単位レンズの屈折率よりも低い屈折率を有する材料で形成され、前記各単位レンズとその間に設けられた部分との界面により光を全反射させることを特徴とする、請求項に記載のプロジェクションスクリーン。
  11. 断面がV字形状の前記各部分は、観察側から入射した光を吸収する光吸収作用を有することを特徴とする、請求項10に記載のプロジェクションスクリーン。
  12. 断面がV字形状の前記各部分は、樹脂中に光吸収粒子を混入させることにより形成されていることを特徴とする、請求項11に記載のプロジェクションスクリーン。
  13. 前記全反射プリズムレンズと前記レンチキュラーレンズとが1枚のシートに一体化して形成されていることを特徴とする、請求項7乃至12のいずれか一項に記載のプロジェクションスクリーン。
  14. 前記全反射プリズムレンズの観察側に設けられ、前記全反射プリズムレンズを通過した光を拡散させる拡散シートをさらに備えたことを特徴とする、請求項1乃至のいずれか一項に記載のプロジェクションスクリーン。
  15. 前記レンチキュラーレンズの観察側に設けられ、前記全反射プリズムレンズ及び前記レンチキュラーレンズを通過した光を拡散させる拡散シートをさらに備えたことを特徴とする、請求項7乃至13のいずれか一項に記載のプロジェクションスクリーン。
  16. 反射防止層、ハードコート層、帯電防止層、防眩層、防汚層及びセンサー層からなる群から選択された少なくとも一つの層を含む機能性保持層をさらに備えたことを特徴とする、請求項1乃至15のいずれか一項に記載のプロジェクションスクリーン。
  17. 請求項1乃至1のいずれか一項に記載のプロジェクションスクリーンと、
    前記プロジェクションスクリーンに対して映像光を斜めに投射する投射光学系とを備えたことを特徴とするプロジェクションディスプレイ装置。
  18. 背面側に配置された投射光学系から斜めに投射された映像光を観察側へ向けて出射させるプロジェクションスクリーンで用いられる全反射プリズムシートにおいて、
    映像光が入射する背面側に設けられた複数の単位プリズムを有する全反射プリズムレンズであって、前記各単位プリズムが、入射した光を屈折させる第1の面と、前記第1の面で屈折された光を全反射する第2の面とを有する全反射プリズムレンズを備え、
    前記各単位プリズムは、前記第1の面と前記第2の面とがなす角度に対応する頂角を有し、前記各単位プリズムの頂角は、スクリーン面上での当該各単位プリズムの位置に応じて変化し
    前記各単位プリズムの頂角は、前記投射光学系に近い側よりも遠い側の方が大きくなるように変化し、
    前記各単位プリズムの頂角は、30°以上45°以下の範囲で変化していることを特徴とする全反射プリズムシート。
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