JP4205144B2 - アクティブマトリクス基板及びその製造方法 - Google Patents

アクティブマトリクス基板及びその製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、液晶表示装置や有機EL表示装置等に適用されるアクティブマトリクス基板に関する。
液晶表示装置や有機EL表示装置等の電気光学表示装置としては、絶縁性基板に薄膜トランジスタ(TFT)等のスイッチング素子を複数設け、各画素毎に独立して電圧を印加するアクティブマトリクス型のものが知られている。
特に、電気光学素子として液晶を用いた表示装置においては、明るく高表示品質を得るために、各画素の表示面積が大きい、即ち、開口率の高いアクティブマトリクス基板を実現することが重要である。
このような高開口率を実現するアクティブマトリクス基板のひとつとして、例えば、特許文献1に示される構造を持つものが提案されている。この特許文献1では、ゲート信号線及びソース信号線を覆うようにして、有機系の層間絶縁膜が形成され、その上に画素電極が形成された構成が開示されている。このようなアクティブマトリクス基板では、各信号線に対して画素電極をオーバーラップさせることができるので、液晶表示装置の開口率を高くすることができると共に、各信号線に起因する電界をシールドして液晶の配向不良を抑制することができる。
しかしながら、上記のようなアクティブマトリクス基板では、有機系の層間絶縁膜が吸水性、通水性を有しているため、層間絶縁膜の水分濃度が上昇する恐れがある。この状態で、TFTに電圧が印加されると、水分で分極した層間絶縁膜の影響によって半導体層のチャネル部表面に電荷が誘起される。これにより、TFTのOFF電流特性が劣化し、表示ムラ等の表示不良が発生するという問題がある。
この問題を解決する方法のひとつとして、例えば、特許文献2に示す構造が提案されている。
この特許文献2に開示のアクティブマトリクス基板では、有機系の層間絶縁膜の下層に、窒化シリコン等からなる無機系のパッシベーション膜を形成して、半導体層のチャネル部を保護している。また、有機系の層間絶縁膜を、吸水性粒子又は水分吸着性粒子を含有させた有機材料により形成している。これらにより、水分の分極によるTFTのOFF特性劣化を防止している。
特開平9−325330号公報(図1及び図2) 特開2000−221488号公報(図1、図4及び図5)
しかしながら、特許文献2に開示の構成では、無機系のパッシベーション膜をエッチングする際に、パッシベーション膜よりも下層にある絶縁膜部分までエッチングされてしまい、画素電極と補助容量電極とが短絡してしまう恐れがある。
すなわち、特許文献2に開示のアクティブマトリクス基板では、ドレイン電極と画素電極とを接続するために、無機系のパッシベーション膜をドライエッチング等してコンタクトホールを形成する必要がある。この際、ソース電極やドレイン電極を形成するためのメタル膜、特に、該メタル膜のうちのコンタクトホール形成部分にピンホールが存在しているとする。すると、パッシベーション膜をドライエッチングにより除去するプロセス中に、該ピンホールを通じてメタル膜下層のゲート絶縁膜が同時にエッチングされてしまう恐れがある。そうすると、コンタクトホールは、ゲート絶縁膜を通じて下層の補助容量電極にまで達してしまい、画素電極と補助容量電極とが短絡し、表示不良を発生させてしまうことになる。
そこで、本発明は、画素電極と補助容量電極との間の電気的短絡を防止できる高開口率なアクティブマトリクス基板を提供することを目的とする。
この発明に係るアクティブマトリクス基板は、基板と、前記基板上に形成されたゲート配線及び、孔部を有する補助容量電極と、前記ゲート配線及び前記補助容量電極を覆う第1層間絶縁膜と、前記第1層間絶縁膜上に前記ゲート配線に対して交差するように形成されたソース配線と、前記ゲート配線と前記ソース配線との交差部分でスイッチング素子を構成するための半導体層と、前記各スイッチング素子に対応して設けられたドレイン電極と、前記ソース配線、前記半導体層及び前記ドレイン電極よりも上層に設けられた第2層間絶縁膜と、直接接している反射画素電極と透明画素電極とを含み、前記第2層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールを通じて前記ドレイン電極に接続された画素電極とを備え、前記ドレイン電極の一部が前記第1層間絶縁膜を挟んで前記補助容量電極に対向して設けられると共に、前記補助容量電極のうち少なくとも前記孔部の周縁部が前記第1層間絶縁膜を挟んで前記ドレイン電極に対向して設けられ、前記コンタクトホールが前記孔部の形成領域の対応部分で前記ドレイン電極に達するように形成されているものである。
この発明のアクティブマトリクス基板によると、前記補助容量電極のうち少なくとも前記孔部の周縁部が前記第1層間絶縁膜を挟んで前記ドレイン電極に対向して設けられ、前記コンタクトホールが前記孔部の形成領域の対応部分で前記ドレイン電極に達するように形成されているため、コンタクトホールが補助容量電極まで貫通して形成されてしまうような事態が防止され、画素電極と補助容量電極との間の電気的短絡を防止できる。また、各配線に対して画素電極を重ねて配設することができるため、高開口率にすることもできる。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1に係るアクティブマトリクス基板について説明する。なお、本実施の形態では、透過型液晶表示装置に適用されるアクティブマトリクス基板について説明する。
図1は、アクティブマトリクス基板を示す平面図であり、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1のB−B線断面図である。
このアクティブマトリクス基板では、基板としての透明絶縁性基板1上に複数のゲート配線2(走査配線)及び複数の補助容量電極3が形成されている(図4及び図9(a)参照)。各ゲート配線2は直線状に形成されており、複数のゲート配線2が透明絶縁性基板1上で適宜間隔をあけて略並列状に延びるように形成されている。各ゲート配線2のうち後述する半導体膜6が形成される部分は、薄膜トランジスタのゲート電極として機能する。
各補助容量電極3は、各ゲート配線2及び後述する各ソース配線9(信号配線)とで囲まれる領域内に形成されている(図4及び図9(a)参照)。ここでは、各補助容量電極3は、隣合う各ゲート配線2の略中央部に設けられ、ゲート配線2の延在方向に沿って延びる平面視略長方形状に形成されている。また、各補助容量電極3は、ゲート配線2の延在方向において隣合うもの同士が相互に連結接続されている。各補助容量電極3には、孔部3hが形成されている。
この各補助容量電極3は、第1層間絶縁膜5を介して後述する各ドレイン電極10の一部と対向する。そして、各補助容量電極3とドレイン電極10の一部とで電気的な保持容量を形成する。これにより、後述する画素電極15に印加された表示用信号電位が保持され、安定した表示がなされるようになる。
また、上記透明絶縁性基板1上で各ゲート配線2及び各補助容量電極3を覆うようにして第1層間絶縁膜5が形成されている(図5及び図9(b)参照)。この第1層間絶縁膜5上に、半導体膜6及びオーミックコンタクト膜7が形成されている(図5及び図9(b)参照)。半導体膜6は、略直線状に形成されており、複数本の半導体膜6がゲート配線2と略直交する方向に沿って、略並列状に延びるように形成されている。また、半導体膜6は、半導体膜6とゲート配線2とが交差する部分で、ゲート配線2の延在方向に沿って延出する半導体形成部分6aを有している。この半導体膜6上に、オーミックコンタクト膜7が形成されている。
上記半導体形成部分6aの一側部が後述するソース電極8に接続されると共に、その他側部が後述するドレイン電極10に接続されている。また、半導体形成部分6aの略中間部にチャネル部11が形成されている。これにより、スイッチング素子としての薄膜トランジスタ(TFT)が構成される。
なお、本実施の形態においては、半導体膜6とオーミックコンタクト膜7とを有する半導体パターンは、ソース配線9の下層で該ソース配線9に沿って延在している。すなわち、半導体パターンは、各ゲート配線2と各ソース配線9との交差部分で薄膜トランジスタを構成する部分以外にも、各ソース配線9の下層部分にも延在されている。これにより、ソース配線9が途中で断線した場合でも、半導体パターンのうちソース配線9の下層部分に延在した部分がソース配線9の冗長配線として機能し、電気信号の遮断を防止することができる。
また、上記第1層間絶縁膜5上にソース配線9及びドレイン電極10が形成されている(図6及び図9(c)参照)。ソース配線9は略直線状に形成されており、複数のソース配線9が各ゲート配線2と交差する方向に沿って略並列状に延びるように形成されている。ここでは、各ソース配線9は、上記半導体膜6及びゲート配線2上に形成されている。また、ソース配線9とゲート配線2との交差部分で、ゲート配線2の延在方向に沿って延びるように、ソース電極8が延設されている。このソース電極8は、半導体形成部分6aの一側部上に接続されている。
ドレイン電極10は、補助容量電極3の上方領域に広がると共に、半導体形成部分6aの他側部に延びる形状を有している。ここでは、ドレイン電極10は、平面視略T字状に形成されており、その幅方向に延びる部分が補助容量電極3の上方領域に広がっており、第1層間絶縁膜5を挟んで補助容量電極3と対向している。このドレイン電極10の部分と補助容量電極3とで、後述する画素電極15に対する保持容量が形成される。
また、上記第1層間絶縁膜5、半導体パターン、ソース電極8、ソース配線9及びドレイン電極10を覆うように第2層間絶縁膜12が形成されている(図7及び図9(d)参照)。この第2層間絶縁膜12の表面は平らに形成されている。
この第2層間絶縁膜12にコンタクトホール14が形成されている。コンタクトホール14は、第2層間絶縁膜12を貫通し、ドレイン電極10に達するように形成されている(図7及び図9(d)参照)。
また、このコンタクトホール14は、補助容量電極3の配設領域を避けかつ前記補助容量電極3の配設領域に囲まれた部分でドレイン電極10に達している。ここでは、補助容量電極3に形成された孔部3h形成領域の対応部分で、コンタクトホール14がドレイン電極10に達するように形成されている。なお、ここで、コンタクトホール14が補助容量電極3の配設領域に囲まれるとは、本実施例のように、コンタクトホール14のうちドレイン電極10の接触部分全体が4方から補助容量電極3の配設領域で囲まれる態様の他、コンタクトホール14のうちドレイン電極10の接触部分全体が、3方から或は2方向から補助容量電極3の配設領域で囲まれる態様、コンタクトホール14のうちドレイン電極10の接触部分の一部が、3方から或は2方向から補助容量電極3の配設領域で囲まれる態様を含む。
換言すると、画素電極15に対して十分な補助容量を確保するため、コンタクトホール14は、補助容量電極3の形成予定領域にオーバーラップする部分でドレイン電極10に達するように形成される。そして、実際の補助容量電極3の形成領域は、コンタクトホール14がドレイン電極10に達する部分を避けるように形成され、即ち、孔部3hが形成されるのである。
さらに、第2層間絶縁膜12の表面には画素電極15が形成されている(図8及び図9(e)参照)。ここでは、ゲート配線2及びソース配線9で囲まれる略方形領域ほぼ全体に広がるように画素電極15が形成されている。この画素電極15は、上記コンタクトホール14を通じてドレイン電極10に接続されている。
以上のように構成されたアクティブマトリクス基板の製造方法について説明する。図4〜図8は同製造方法を示す平面工程図であり、図9(a)〜図9(e)は図1のA−A線において同製造方法を示す断面工程図である。
まず、図4及び図9(a)に示すように、基板としての透明絶縁性基板1上にゲート配線2及び補助容量電極3を形成する。
すなわち、ガラス基板等の透明絶縁性基板1に第1の金属薄膜を成膜し、1回目の写真製版工程で各ゲート配線2及び各補助容量電極3を形成する。この際、各補助容量電極3には、孔部3hが形成される。
より具体的には、透明絶縁性基板1に、公知のArガスを用いたスパッタリング法等により、上記金属薄膜としてのクロム(Cr)膜が例えば200nmの厚さで成膜される。スパッタリング条件は、例えば、DCマグネトロンスパッタリング方式で、成膜パワー密度3W/cm2、アルゴン(Ar)ガス流量40sccmである。
また、この後の写真製版工程では、レジストパターンを形成し、公知の硝酸セリウムアンモニウムを含む溶液を用いてクロム膜をエッチングし、この後、レジストパターンを除去して、上記各ゲート配線2及び補助容量電極3を形成する。
次に、図5及び図9(b)に示すように、第1層間絶縁膜5及び半導体膜6、オーミックコンタクト膜7を形成する。
すなわち、上記透明絶縁性基板1上で、各ゲート配線2及び各補助容量電極3を覆うように第1層間絶縁膜5を成膜する。次に、半導体の膜及びオーミックコンタクトの膜を順次成膜する。そして、2回目の写真製版工程で、半導体の膜及びオーミックコンタクトの膜を部分的に除去して、スイッチング素子としての薄膜トランジスタ(TFT)を構成するための半導体膜6及びオーミックコンタクト膜7からなる半導体パターンを形成する。
より具体的には、例えば、化学気相成膜(CVD)法を用いて、第1層間絶縁膜5として窒化シリコン(SiNx:xは正数)膜を400nmの厚さで、半導体の膜としてアモルファスシリコン(a−Si)膜を150nmの厚さで、オーミックコンタクトの膜としてリン(P)を不純物としてドープしたn+型a−Siを30nmの厚さで順次成膜する。次に、写真製版工程でレジストパターンを形成した後に、弗素系ガスを用いた公知のドライエッチング法等でa−Si膜とn+型a−Si膜をエッチングする。その後、レジストパターンを除去して所定形状の半導体膜6及びオーミックコンタクト膜7を有する半導体パターンを形成する。なお、半導体形成部分6aに対するチャネル部11は後の工程で形成される。
次に、図6及び図9(c)に示すように、上記第1層間絶縁膜5上にソース配線9、ソース電極8及びドレイン電極10を形成する。
すなわち、上記第1層間絶縁膜5及び半導体パターンを覆うように第2の金属薄膜を成膜する。そして、3回目の写真製版工程でソース配線9、ソース電極8及びドレイン電極10を形成する。
より具体的には、例えば、スパッタリング法を用いて、クロムを200nmの厚さに成膜し、写真製版工程でレジストパターンを形成する。この後、硝酸セリウムアンモニウムを含む溶液を用いてクロム膜のエッチングを行い、ソース電極8、ソース配線9及びドレイン電極10を形成する。さらに、弗素系ガスを用いた公知のドライエッチング法等を用いてソース電極8とドレイン電極10間のn+型a−Si(オーミックコンタクト膜7)をエッチングして、薄膜トランジスタのチャネル部11を形成し、この後、レジストパターンを除去する。
次に、図7及び図9(d)に示すように、第2層間絶縁膜12を形成し、この第2層間絶縁膜12にコンタクトホール14を形成する。第2層間絶縁膜12は、上記半導体パターン、ソース電極8、ソース配線9及びドレイン電極10を覆うように形成されている。また、ここでは、無機系絶縁膜である第1絶縁膜12aを成膜し、この上に、有機系絶縁膜である第2絶縁膜12bを成膜することによって、第2層間絶縁膜12を2層構造にしている。もっとも、第2層間絶縁膜12は、その他の層を含む多層構造であってもよいし、或は、窒化シリコン又は酸化シリコン等の無機系絶縁膜で構成される単層構造であってもよい。また、コンタクトホール14は、第2層間絶縁膜12の表面からドレイン電極10の表面にまで貫通する有底穴形状に形成されている。このコンタクトホール14は、補助容量電極3に形成された孔部3hに対応する上方領域でドレイン電極10に達するように形成されている。
より具体的には、例えば、第1絶縁膜12aとしてSiNx(xは正数)等の無機系絶縁膜を100nmの厚さに成膜する。この後、スピンコート法等を用いて、感光性有機樹脂(例えば、JSR株式会社製の製品番号PC335の樹脂材料)を3.2〜3.9μmの膜厚になるように塗布し、感光性有機樹脂膜からなる第2絶縁膜12bを形成する。そして、4回目の写真製版工程で感光性有機樹脂膜からなる第2絶縁膜12bにコンタクトホール14aを形成する(この段階でのコンタクトホール14aについては図10(d)参照)。このコンタクトホール14aは、上記補助容量電極3の孔部3hの形成領域上方位置に形成される。次に、弗素ガスを用いた公知のドライエッチング法等で、コンタクトホール14a下方の第1絶縁膜12a(SiNx)をエッチング除去する。これにより、コンタクトホール14は、第1及び第2絶縁膜12a,12bを貫通し、上記孔部3hの対応領域で、即ち、補助容量電極3の配設領域を避けた部分でドレイン電極10に達するように形成される。
最後に、図8及び図9(e)に示すように、第2層間絶縁膜12上に複数の画素電極15を形成すると共に、各画素電極15を、各コンタクトホール14を通じて対応する各ドレイン電極10に接続する。
より具体的には、まず、第2層間絶縁膜12上及びコンタクトホール14の内周部からドレイン電極10に達する表面上に透明導電性膜を成膜する。透明導電性膜は、例えば、酸化インジウム(In2O3)と酸化スズ(SnO2)を含むITO(インジュウムスズ酸化物)を、スパッタリング法等を用いて100nmの厚さに成膜することにより形成される。次に、5回目の写真製版工程で、レジストパターンを形成した後、公知の塩酸と硝酸とを含む溶液で透明導電性膜をエッチングし、その後、レジストパターンを除去することで、透明な画素電極15を形成することができる。この各画素電極15は、コンタクトホール14を通じて各ドレイン電極10に接続されている。
以上の工程を経て、TFTアクティブマトリクス基板が製造される。このアクティブマトリクス基板に対して、遮光板やカラーフィルター、対向電極、配向膜等を有する基板を対向配置すると共に、これらの基板間に液晶層を設けることで、液晶表示装置が製造される。
以上のように構成されたアクティブマトリクス基板及びその製造方法によると、画素電極15と補助容量電極3との間の電気的短絡を防止しつつ、高開口率を実現できる。
画素電極15と補助容量電極3との間の電気的短絡を防止する効果について、図10及び図11を参照して説明する。なお、図10(a)〜図10(f)は図1のA−A線における断面工程図、図11(a)〜図11(f)は図1のB−B線における断面工程図を示している。
すなわち、アクティブマトリクス基板を製造する際に、図10(c)又は図11(c)に示すように、ドレイン電極10の一部に膜の欠損部やピンホール18aの不良を生じることがある。このような不良は、例えば、上記第2の金属薄膜成膜時に発生した異物が原因で生じる。そして、ドレイン電極10の一部に膜の欠損部やピンホール18aが発生した場合、図10(d)又は図11(d)に示すように、その上に形成される第1絶縁膜(SiNx)12aにカバレッジ不良部分18bが生じる。そして、感光性有機樹脂膜等からなる第2絶縁膜12bにコンタクトホール14aを形成した後、図10(e)又は図11(e)に示すように、弗素系ガスを用いたドライエッチング法等で、該コンタクトホール14a下の第1絶縁膜12aをエッチング除去することになる。この際、弗素系ガスはピンホール18a等を通って下層の第1層間絶縁膜5にまで達してしまい、コンタクトホール14の下部で、第1層間絶縁膜5が部分的に除去されてしまうことになる。つまり、コンタクトホール14は、第2層間絶縁膜12から、ドレイン電極10のピンホール18aを貫通して第1層間絶縁膜5に達するように形成されてしまうことになる。
この場合に、従来のように、仮にコンタクトホール14の下方に補助容量電極3が設けられているとすると(換言すれば補助容量電極3の孔部3hが無いとすると)、画素電極15はコンタクトホール14を通じてドレイン電極10及び補助容量電極3の双方に接続されてしまうことになる。このため、対向するドレイン電極10と補助容量電極3との間で電位を保持できなくなり、対応する画素電極15では表示不良を生じることになる。
一方、本アクティブマトリクス基板では、コンタクトホール14が補助容量電極3の配設領域を避けた部分でドレイン電極10に達するように形成されている。すなわち、コンタクトホール14の下方には、補助容量電極3が配設されない構成となっている。このため、ドレイン電極10にピンホール18a等が生じており、その下側の第1層間絶縁膜5が部分的にエッチングされてしまった場合でも、コンタクトホール14の下部にはそのさらに下層の透明絶縁性基板1が露出するだけである。従って、図10(f)に示すように、画素電極15は、コンタクトホール14を通じてドレイン電極10に接続されるだけであり、補助容量電極3と短絡してしまうような事態は防止される。
しかも、図11(f)に示すように、コンタクトホール14が形成されてない領域では、ドレイン電極10と補助容量電極3とが第1層間絶縁膜5を介して対向しこれらの間に電気的保持容量を形成している。このため、画素電極15に印加される信号電位は正常に保持され、表示不良を引き起すことが防止される。
特に、補助容量電極3は孔部3hを有し、補助容量電極3のうち孔部3hの周縁部が画素電極15とドレイン電極10との接触部分の周囲でドレイン電極10に対向するように設けられているため、画素電極15に対して十分な保持容量を形成しつつ、画素電極15と補助容量電極3との間の電気的短絡を効果的に防止できる。
また、図11(c)に示すように、コンタクトホール14が形成されていない領域でドレイン電極10に膜の欠損部やピンホール18aが生じたとしても、コンタクトホール14自体が形成されないので、第1層間絶縁膜5がエッチングされることはなく、ドレイン電極10と補助容量電極3との短絡は防止される。
さらに、第1絶縁膜(SiNx)12aに生じるカバレッジ不良部分18bもその上層に設けられる感光性有機樹脂膜等からなる第2絶縁膜12bで完全に覆われるため、画素電極15と補助容量電極3、或は、ドレイン電極10と補助容量電極3との間で電気的短絡が生じることを防止できる。
もちろん、ゲート配線2やソース配線9等の各種信号線等に対して、画素電極15を重ねて配置することができるので、高開口率も実現できる。
以上のように、本実施の形態によると、画素電極15と補助容量電極3との間の電気的短絡による表示不良を防止し、歩留りの高いアクティブマトリクス基板を得ることができる。さらには、このアクティブマトリクス基板を用いることで、高開口率で表示特性に優れた表示装置を得ることが出来る。
特に、第1層間絶縁膜5が窒化シリコン又は酸化シリコンを含む無機系絶縁膜で構成されている場合に、コンタクトホール14形成時に補助容量電極3まで貫通してしまうような問題が生じ易い。より具体的には、例えば、第1層間絶縁膜5が窒化シリコン又は酸化シリコンを含む無機系絶縁膜で構成され、かつ、第2層間絶縁膜12が、窒化シリコン或は酸化シリコンを含む無機系絶縁膜、又は、窒化シリコン或は酸化シリコンを含む無機系絶縁膜を下層とし、その上層にさらに絶縁層を形成した多層膜により構成されている場合に上記のような問題が生じやすい。このような場合には、第2層間絶縁膜12の無機系絶縁膜部分をエッチングする際に、ピンホール等を通じて第1層間絶縁膜5までエッチングされてしまうことがあり得るからである。このため、上記のような層構造を持つ場合に、特に、本発明は有効である。
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2に係るアクティブマトリクス基板について説明する。なお、本実施の形態では、半透過型液晶表示装置に適用されるアクティブマトリクス基板について説明する。
図12はアクティブマトリクス基板を示す平面図であり、図13は図12のC−C線断面図、図14は図12のD−D線断面図である。
この実施の形態2に係るアクティブマトリクス基板が、実施の形態1に係るアクティブマトリクス基板と異なる主要な点を説明すると次の通りである。なお、上記実施の形態1に係る構成要素と同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
すなわち、上記実施の形態1では、画素電極15が透明導電性膜のみからなる構成であったのに対して、実施の形態2では、画素を表示するための画素電極部分が、反射膜である反射画素電極115aと、透明膜である透明画素電極115bとの2種類を含む構成となっている。ここでは、透明画素電極115bが画素電極部分の略半分(より具体的には画素電極部分の上半分強)を占める領域に、反射画素電極115aが画素電極部分の略半分(より具体的には画素電極部分の下半分弱)を示す領域及び透明画素電極115bを囲む領域に形成されている(図20及び図21(g)参照)。また、反射画素電極115aと透明画素電極115bとは、コンタクトホール14を含み、それらの境界部分及び透明画素電極115bの周囲で部分的に重複する領域に形成されている。
また、上記実施の形態1では、光の透過を極力妨げないように、補助容量電極3が画素電極15の略中央部分に線状に形成されているのに対し、本実施の形態2では、反射画素電極115aの形成領域ほぼ全体に亘って、補助容量電極103を形成している。この補助容量電極103のうち、画素を表示するための画素電極部分の略中央部に孔部103hが形成されている(図15及び図21(a)参照)。
さらに、その補助容量電極103の形成領域のほぼ全体に広がるようにして、ドレイン電極110を形成している(図17及び図21(c)参照)。
また、透明画素電極115b部分では、第1層間絶縁膜5及び第2層間絶縁膜12が除去され、透明画素電極115bが透明絶縁性基板1に直接接するように形成されている(図21(f)及び図21(g)参照)。
このようなアクティブマトリクス基板は、光を反射する反射画素電極115aの形成領域全体に、補助容量電極103を形成することができる。つまり、透明画素電極115bは透過光を用いて画像を表示するので、その下側の層に遮光性のある電極を設けることは極力避ける必要がある。これに対し、反射画素電極115aは光を反射して画像を表示するので、その下側の層に遮光性のある補助容量電極103を形成しても問題無く、反射画素電極115aの形成領域全体に、補助容量電極103を形成することができる。これにより、補助容量電極103の面積を大きくして、画素表示用信号電位の保持容量を大きくすることができ、表示品質向上を図ることが可能となる。
このアクティブマトリクス基板の製造方法について説明する。図15〜図20は同製造方法を示す平面工程図であり、図21(a)〜図21(g)は図12のC−C線において同製造方法を示す断面工程図である。
まず、図15及び図21(a)に示すように、基板としての透明絶縁性基板1上にゲート配線2及び補助容量電極103を形成する(図15の縦横線を付した領域参照)。
すなわち、ガラス基板等の透明絶縁性基板1に第1の金属薄膜を成膜し、1回目の写真製版工程で各ゲート配線2及び各補助容量電極103を形成する。この際、各補助容量電極103には、孔部103hが形成される。
より具体的には、透明絶縁性基板1に、公知のArガスを用いたスパッタリング法等により、上記金属薄膜としてのクロム(Cr)膜が例えば200nmの厚さで成膜される。スパッタリング条件は、例えば、DCマグネトロンスパッタリング方式で、成膜パワー密度3W/cm2、アルゴン(Ar)ガス流量40sccmである。
また、この後の写真製版工程では、レジストパターンを形成し、公知の硝酸セリウムアンモニウムを含む溶液を用いてクロム膜をエッチングし、この後、レジストパターンを除去して、上記各ゲート配線2及び補助容量電極103を形成する。
次に、図16及び図21(b)に示すように、第1層間絶縁膜5及び半導体膜6、オーミックコンタクト膜7を形成する。
すなわち、上記透明絶縁性基板1上で、各ゲート配線2及び各補助容量電極103を覆うように第1層間絶縁膜5を成膜する。次に、半導体の膜及びオーミックコンタクトの膜を順次成膜する。そして、2回目の写真製版工程で、半導体の膜及びオーミックコンタクトの膜を部分的に除去して、スイッチング素子としての薄膜トランジスタ(TFT)を構成するための半導体膜6及びオーミックコンタクト膜7からなる半導体パターンを形成する。
より具体的には、例えば、化学気相成膜(CVD)法を用いて、第1層間絶縁膜5として窒化シリコン(SiNx:xは正数)膜を400nmの厚さで、半導体の膜としてアモルファスシリコン(a−Si)膜を150nmの厚さで、オーミックコンタクトの膜としてリン(P)を不純物としてドープしたn+型a−Siを30nmの厚さで順次成膜する。次に、写真製版工程でレジストパターンを形成した後に、弗素系ガスを用いた公知のドライエッチング法等でa−Si膜とn+型a−Si膜をエッチングする。その後、レジストパターンを除去して所定形状の半導体膜6及びオーミックコンタクト膜7を有する半導体パターンを形成する。なお、半導体形成部分6aに対するチャネル部11は後の工程で形成される。
なお、半導体膜6とオーミックコンタクト膜7とを有する半導体パターンは、上記実施の形態1で述べたように、ソース配線9の下層で該ソース配線9に沿って延在しており、上記実施の形態1と同様にソース配線9の冗長配線として機能する。
次に、図17及び図21(c)に示すように、上記第1層間絶縁膜5上にソース配線9、ソース電極8及びドレイン電極110を形成する。
すなわち、上記第1層間絶縁膜5及び半導体パターンを覆うように第2の金属薄膜を成膜する。そして、3回目の写真製版工程でソース配線9、ソース電極8及びドレイン電極110を形成する。
より具体的には、例えば、スパッタリング法を用いて、クロムを200nmの厚さに成膜し、写真製版工程でレジストパターンを形成する。この後、硝酸セリウムアンモニウムを含む溶液を用いてクロム膜のエッチングを行い、ソース電極8、ソース配線9及びドレイン電極110を形成する。さらに、弗素系ガスを用いた公知のドライエッチング法等を用いてソース電極8とドレイン電極110間のn+型a−Si(オーミックコンタクト膜7)をエッチングして、薄膜トランジスタのチャネル部11を形成し、この後、レジストパターンを除去する。
次に、図18及び図21(d)、図21(e)に示すように、第2層間絶縁膜12を形成し、この第2層間絶縁膜12に、凹形状の抜きパターン穴部116と、コンタクトホール14とを形成する。
すなわち、第2層間絶縁膜12は、上記半導体パターン、ソース電極8、ソース配線9及びドレイン電極110を覆うように形成されている。ここでは、無機系絶縁膜である第1絶縁膜12aを成膜し、この上に、有機系絶縁膜である第2絶縁膜12bを成膜することによって、第2層間絶縁膜12を2層構造にしている。
また、抜きパターン穴部116は、当該領域で第1層間絶縁膜5及び第2層間絶縁膜12が除去され透明絶縁性基板1を露出させる穴形状に形成されている。
コンタクトホール14は、第2層間絶縁膜12の表面からドレイン電極110の表面にまで貫通する有底穴形状に形成されている。このコンタクトホール14は、補助容量電極103に形成された孔部103hに対応する上方領域でドレイン電極110に達するように形成されている。
より具体的には、例えば、第1絶縁膜12aとしてSiNx(xは正数)等の無機系絶縁膜を100nmの厚さに成膜する。この後、スピンコート法等を用いて、感光性有機樹脂(例えば、JSR株式会社製の製品番号PC335の樹脂材料)を3.2〜3.9μmの膜厚になるように塗布し、感光性有機樹脂膜からなる第2絶縁膜12bを形成する。そして、4回目の写真製版工程で感光性有機樹脂膜からなる第2絶縁膜12bにコンタクトホール14a及び抜きパターン穴部116aを形成する(この段階でのコンタクトホール14a及び抜きパターン穴部116aについては図21(d)参照)。このコンタクトホール14aは、上記補助容量電極103の孔部103hの形成領域上方位置に形成される。また、抜きパターン穴部116aは、透明画素電極115bを形成する領域に広がるように形成されている。
次に、弗素ガスを用いた公知のドライエッチング法等で、コンタクトホール14a下方の第1絶縁膜(SiNx)をエッチング除去すると共に、抜きパターン穴部116a下方の第1絶縁膜(SiNx)及び第1層間絶縁膜5(SiNx)を除去する(図21(e)参照)。これにより、孔部103hの対応領域で、第2層間絶縁膜12を貫通しドレイン電極110に達するコンタクトホール14が形成されると共に、透明画素電極115bの対応領域で第2層間絶縁膜12及び第1層間絶縁膜5を貫通し透明絶縁性基板1に達する抜きパターン穴部116が形成される。
この後、透明画素電極115b及び反射画素電極115aとを含む画素電極部分を複数形成する。
すなわち、図19及び図21(f)に示すように、透明絶縁性基板1及び第2層間絶縁膜12上に、透明導電性膜を成膜し、5回目の写真製版工程で、透過画素部分に第1の画素電極として透明画素電極115bを形成する。この透明画素電極115bは、各画素となる領域(ここでは方形領域)のうち透過による画素表示領域に形成されると共に、コンタクトホール14内部領域にまで延在しており、このコンタクトホール14を通じて各ドレイン電極110に接続されている。
より具体的には、透明導電性膜は、例えば、酸化インジウム(In2O3)と酸化スズ(SnO2)を含むITO(インジュウムスズ酸化物)を、スパッタリング法等を用いて100nmの厚さに成膜することにより形成される。次に、5回目の写真製版工程で、レジストパターンを形成した後、公知の塩酸と硝酸とを含む溶液で透明導電性膜をエッチングし、その後、レジストパターンを除去することで、透明画素電極115bを形成することができる。
そして、図20及び図21(g)に示すように、高反射特性を有する金属薄膜を成膜し、6回目の写真製版工程で第2の画素電極として反射画素電極115aを形成する。
より具体的には、高反射特性を有する金属薄膜は、スパッタリング法等を用いて、モリブデン(Mo)又はMoに少量の他の元素を添加したMo合金等を100nmの厚さに成膜した後、その上層に高い反射特性を有する反射膜として、アルミニウム(Al)、又はAlに少量の他の元素を添加したAl合金を、300nmの厚さに成膜した2層構造により構成される。Mo合金としては、例えば、ニオブ(Nb)を添加したMoNb合金や、タングステン(W)を添加したMoW合金が挙げられる。Al合金としては、例えば、0.5〜3wtパーセントのネオジウム(Nd)を添加したAlNd合金等が挙げられる。これらのように、高反射特性を有する金属薄膜として、例えば、AlNd/MoNb又はAlNd/MoWの二層膜を形成する。
この後、6回目の写真製版工程を用いて、レジストのパターニングを行った後に、リン酸と硝酸と酢酸を含む溶液を用いて前記二層膜をエッチングし、この後、レジストを除去して、反射画素電極115aを形成した。
ここで、反射画素電極115aの下層側のMoNb合金膜又はMoW合金膜は、コンタクトホール14の底面における膜の段切れ断線不良の防止、及び、下層の透明画素電極115bであるITO膜にAlNd膜が直接接触しないようにするバリア層としての役割を果す。
すなわち、仮に、下層にMoNb合金膜又はMoW合金膜を形成せずに、透明画素電極115bであるITO膜表面に直接AlNdを成膜すると、ITOとAlNdとの界面でAlOx(酸化アルミニウム)反応層が生成されて電気抵抗が増大し、透明画素電極115bから反射画素電極115aへ電気信号が伝達されないという問題が生じ表示不良の原因となってしまう。また、上記第6回目の写真製版におけるレジスト現像工程において、現像液中でITOとAlNdとの間で電池反応が生じ、透明画素電極115bが還元腐食してしまう恐れがある。そこで、透明画素電極115bであるITO膜とAlNd膜との間に、MoNb合金膜又はMoW合金膜を介在させて両者の直接接触を防止することで、透明画素電極115bと反射画素電極115aとの電気的な接続性能を確保し、かつ、現像液中での透明画素電極115bの還元腐食発生を防ぐことができる。
以上の工程を経て、半透過型液晶表示装置用のアクティブマトリクス基板が製造される。このアクティブマトリクス基板に対して、遮光板やカラーフィルター、対向電極、配向膜等を有する基板を対向配置すると共に、これらの基板間に液晶層を設けることで、透過型としても反射型としても表示可能な半透過型の液晶表示装置が製造される。
以上のように構成されたアクティブマトリクス基板及びその製造方法によれば、補助容量電極103に孔部103hを設け、コンタクトホール14が孔部103hの形成領域の対応部分でドレイン電極110に達するように形成されているため、ドレイン電極110に膜の欠損部やピンホール等が生じても、実施の形態1で述べたのと同様の理由により、反射画素電極115aや透明画素電極115bと補助容量電極103との電気的な短絡を防止でき、当該短絡に起因する表示不良を防止できる。これにより、歩留りの高いTFTアクティブマトリクス基板を製造することができる。
さらに、このTFTアクティブマトリクス基板を用いることにより、開口率が高く表示特性に優れた表示装置を得ることが出来る。
特に、本実施の形態2では、画素を表示するための画素電極部分が反射画素電極115aと透明画素電極115bとを有しているため、反射画素電極115aの形成領域全体に補助容量電極103を形成して補助容量電極103の面積を大きくすることができ、これにより補助容量をより大きくしてより表示特性に優れた構成とすることができる。
{変形例}
なお、導電性膜としてCrの金属薄膜を用いた例を説明したが、これに限られることはなく、種々の導電性膜を用いることが可能である。例えば、MoやMo合金、AlやAl合金を用いることができ、これらの場合には、Crによる薄膜と比べて、配線や電極の電気抵抗を約1/2〜1/4に低減することができる。
ただし、Mo合金やAl合金を用いた場合には、ITO膜で形成された透明画素電極115bを、塩酸と硝酸を含む溶液でエッチングする際に、層間の絶縁膜に欠陥等があると、該溶液が下層にしみ込んでMo合金やAl合金を激しく腐食させてしまい、不良率を増やしてしまう恐れがある。このような場合には、透明画素電極115bを形成するための透明導電性膜を非晶質状態で成膜することが好ましい。というのは、非晶質状態の透明導電性膜は化学的に不安定であるため、例えば、蓚酸のような弱酸(Mo合金やAl合金を腐食させることはない)でエッチング加工できるので、溶液のしみ込みによる下層のMo合金やAl合金の腐食断線を防止できるからである。
一方で、非晶質状態の透明導電性膜のままでは、例えば、本発明の実施の形態2のように、続けて反射画素電極115aを形成する工程がある場合には、反射画素電極115aの金属薄膜AlNd/MoNb又はAlNd/MoW積層膜のエッチング時に、非晶質透明導電性膜から透明画素電極115bが腐食してしまう。従って、このような場合には、非晶質状態で透明画素電極115bを形成した後、これを化学的に安定な結晶化状態にしておくことが好ましい。
このような透明導電性膜の好適な例としては、ITO(In2O3+SnO2)に酸化亜鉛(ZnO)を添加して非晶質化させた3元系透明導電性膜、あるいは従来公知のITO膜について、スパッタリングガスとして従来公知のArガスと酸素(O2)ガスにさらに水素(H2)ガス又は水(H2O)ガスを添加した混合ガス中で成膜することにより非晶質化させたITO膜を用いることができる。これらの実施例による非晶質透明導電性膜は、通常摂氏170度〜250度程度の加熱処理により化学的に安定な結晶化状態にすることが可能である。従って、実施の形態1では、図9(e)の工程完了後に、加熱処理を行うことで、また、実施の形態2では、図21(f)の工程後に摂氏200度前後の加熱処理を行うか、或は、図21の(g)の反射画素電極115aの第3の金属薄膜スパッタリングで成膜する際の基板予備加熱プロセス等を利用することにより、それぞれ透明導電性膜からなる透過画素電極を化学的に安定な結晶質状態にすることが可能である。
さらに、上記実施の形態1、2では、全透過型液晶表示装置又は半透過型液晶表示装置に用いることのできるアクティブマトリクス基板について説明したが、本発明は、画素部分が全て光を反射する反射画素電極から構成される全反射型の液晶表示装置に用いられるアクティブマトリクス基板にも適用することができ、この場合に、より大きな効果を奏する。
また、これらの液晶表示装置用のアクティブマトリクス基板に限ることなく、その他、有機EL表示装置等の電気光学表示装置に適用できる。すなわち、電流の供給や電圧の印加といった電気的な作用を透過率や輝度等の光学的な作用に変換する電気光学素子を備えた種々の表示装置に適用することができる。
実施の形態1に係るアクティブマトリクス基板を示す平面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 アクティブマトリクス基板の製造方法を示す平面工程図である。 アクティブマトリクス基板の製造方法を示す平面工程図である。 アクティブマトリクス基板の製造方法を示す平面工程図である。 アクティブマトリクス基板の製造方法を示す平面工程図である。 アクティブマトリクス基板の製造方法を示す平面工程図である。 図9(a)〜図9(e)は図1のA−A線において同製造方法を示す断面工程図である。 図10(a)〜図10(f)は図1のA−A線における断面工程図である。 図11(a)〜図11(f)は図1のB−B線における断面工程図である。 実施の形態2に係るアクティブマトリクス基板を示す平面図である。 図12のC−C線断面図である。 図12のD−D線断面図である。 アクティブマトリクス基板の製造方法を示す平面工程図である。 アクティブマトリクス基板の製造方法を示す平面工程図である。 アクティブマトリクス基板の製造方法を示す平面工程図である。 アクティブマトリクス基板の製造方法を示す平面工程図である。 アクティブマトリクス基板の製造方法を示す平面工程図である。 アクティブマトリクス基板の製造方法を示す平面工程図である。 図21(a)〜図21(g)は図1のA−A線において同製造方法を示す断面工程図である。
符号の説明
1 透明絶縁性基板、2 ゲート配線、3 補助容量電極、3h 孔部、5 第1層間絶縁膜、6 半導体膜、8 ソース電極、9 ソース配線、10 ドレイン電極、12 第2層間絶縁膜、14 コンタクトホール、15 画素電極。

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成されたゲート配線及び、孔部を有する補助容量電極と、
    前記ゲート配線及び前記補助容量電極を覆う第1層間絶縁膜と、
    前記第1層間絶縁膜上に前記ゲート配線に対して交差するように形成されたソース配線と、
    前記ゲート配線と前記ソース配線との交差部分でスイッチング素子を構成するための半導体層と、
    前記各スイッチング素子に対応して設けられたドレイン電極と、
    前記ソース配線、前記半導体層及び前記ドレイン電極よりも上層に設けられた第2層間絶縁膜と、
    直接接している反射画素電極と透明画素電極とを含み、前記第2層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールを通じて前記ドレイン電極に接続された画素電極とを備え、
    前記ドレイン電極の一部が前記第1層間絶縁膜を挟んで前記補助容量電極に対向して設けられると共に、
    前記補助容量電極のうち少なくとも前記孔部の周縁部が前記第1層間絶縁膜を挟んで前記ドレイン電極に対向して設けられ、前記コンタクトホールが前記孔部の形成領域の対応部分で前記ドレイン電極に達するように形成されている、アクティブマトリクス基板。
  2. 請求項1記載のアクティブマトリクス基板であって、
    前記補助容量電極は前記反射画素電極の下層に形成された、アクティブマトリクス基板。
  3. 請求項1記載のアクティブマトリクス基板であって、
    前記補助容量電極は前記反射画素電極の形成領域全体に形成された、アクティブマトリクス基板。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板であって、
    前記反射画素電極は、モリブデン又はモリブデン合金の膜上に、アルミニウム又はアルミニウム合金の膜を形成したものである、アクティブマトリクス基板。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板であって、
    前記第1層間絶縁膜は、窒化シリコン又は酸化シリコンを含む無形系絶縁膜で構成されているアクティブマトリクス基板。
  6. (a)基板上にゲート配線及び孔部を有する補助容量電極を形成する工程と、
    (b)前記ゲート配線及び前記補助容量電極を覆うように第1層間絶縁膜を形成する工程と、
    (c)スイッチング素子を構成する半導体層を形成する工程と、
    (d)前記第1層間絶縁膜上に前記ゲート配線に対して交差するようにソース配線を形成する工程と、
    (e)少なくとも一部が前記第1層間絶縁膜を挟んで前記補助容量電極に対向するようにドレイン電極を形成する工程と、
    (f)前記半導体層、前記ソース配線及び前記ドレイン電極を覆うように第2層間絶縁膜を形成する工程と、
    (g)前記補助容量電極の前記孔部の形成領域の対応部分で前記ドレイン電極に達するように、前記第2層間絶縁膜にコンタクトホールを形成する工程と、
    (h)前記第2層間絶縁膜上に、直接接している反射画素電極と透明画素電極とを含み、前記コンタクトホールを通じて前記ドレイン電極に接続された画素電極を形成する工程と、
    を備えたアクティブマトリクス基板の製造方法。
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