JP4201712B2 - Gip、グッドパスチャー抗原結合タンパク質と相互作用する転写因子活性を備えたポリペプチドのファミリー - Google Patents

Gip、グッドパスチャー抗原結合タンパク質と相互作用する転写因子活性を備えたポリペプチドのファミリー Download PDF

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Description

本発明は、分子生物学、細胞生物学、タンパク質−タンパク質相互作用、自己免疫、癌、及び薬剤発見の一般的分野に属する。
グッドパスチャー抗原結合タンパク質(oodasture antigen inding rotein)(GPBP)は、ランゲルハンス島(I型糖尿病):中枢神経系の白質(多発性硬化症);胆管(原発性胆汁性肝硬変);副腎の皮質細胞(アジソン病);横紋筋細胞(重症筋無力症);精原細胞(男性不妊症);小脳のプルキンエ細胞(腫瘍随伴性小脳変性症候群);及び腸上皮細胞(悪性貧血、自己免疫性胃炎及び腸炎)などの、自己免疫応答の一般標的である組織及び細胞において選択的に発現される、80−89kDaの分子量を有する、至る所に存在するプロテインキナーゼである。
GPBPは、対応するプレmRNAのエクソン選択的スプライシングから生じる2つのアイソフォーム(GPBP及びGPBPΔ26)として発現される。GPBPはより活性な変異体であり、その発現は、ヒト肺胞及び糸球体基底膜(グッドパスチャー病)を含む一般的自己免疫応答の標的となる組織学的構造に、より一層限定される。GPBPは、ヒトα3NC1ドメインがグッドパスチャー自己免疫応答を仲介する病原性自己抗体の標的であることからグッドパスチャー抗原とも称されるIV型コラーゲンのヒトα3NC1ドメイン(α3(IV)NC1)に結合し、リン酸化する(国際公開公報第00/50607号)。リン酸化は、少なくとも部分的にGPBPによって触媒され、配座異性化反応及びジスルフィド結合交換を含む過程である、凝集のためにα3(IV)NC1ドメインを活性化する(国際公開公報第02/061430号)。
GPBPΔ26に比べてGPBPの高い発現は、ヒトα3(IV)NC1ドメインの耐容されない異常配座形態(「異常配座異性体」)の産生及びグッドパスチャー病を引き起こす、その後の自己抗体産生に結び付けられてきた(国際公開公報第02/061430号)。このデータは、同様の病原性機構が、皮膚エリテマトーデス、天疱瘡、類天疱瘡及び扁平苔癬を含む他の自己免疫状態に関与すること、及び異常GPBP発現と自己免疫疾病は関連した過程であることを示唆している。さらに、GPBPは癌細胞系では下方調節されていて(国際公開公報第00/50607号)、このことは、GPBP/GPBPΔ26を有する細胞機構は細胞***を低下させる又は細胞死を誘導するシグナル伝達経路にも関与していることを示唆する。これらの経路は、自己免疫疾病においては上方調節されて、特異的MHCハプロタイプを担う個体において変化した抗原提示を引き起こし、細胞形質転換の間は下方調節されて、腫瘍増殖における形質転換細胞の自己免疫性攻撃を予防しうる。
上記のすべてに基づき、この技術分野では、自己免疫疾患及び癌の治療において使用するための、GPBP活性を修飾する方法及び試薬を特定することの必要性が存在する。
(発明の要旨)
1つの局面では、本発明は、単離されたGPBP相互作用性90及び130kDaポリペプチド、及びそれらの部分(GIP90/130ポリペプチド)、GIP90/130ポリペプチドに対する抗体、及びそれらの医薬組成物を提供する。さらなる局面では、本発明は、単離GIP90/130核酸配列、前記核酸配列を含む発現ベクター、及び前記発現ベクターでトランスフェクトした宿主細胞を提供する。本発明はさらに、GIP90/130ポリペプチド又は核酸配列を検出するための方法、GPBPとGIP90/130ポリペプチドの相互作用、GIP90/130ポリペプチドの凝集及びGIP90/130ポリペプチドを介した遺伝子転写を修飾するための方法、及び自己免疫疾患又は癌を有する患者を治療するための方法を提供する。
(発明の詳細な説明)
本明細書の中で、特に異なる記載がない限り、使用した手法は、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(Sambrookら、1989、Cold Spring Harbor Laboratory Press)、Gene Expression Technology(Methods in Enzymology,185巻、D.Goeddel編集、1991.Academic Press,San Diego,CA)、「Guide to Protein Purification」 Methods in Enzymologyより(M.P.Deutscher編集(1990)Academic Press,Inc.);PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications(Innisら、1990.Academic Press,San Diego,CA)、Culture of Animal Cells:A Manual of Basic Technique,第2版(R.I.Freshney,1987,Liss,Inc.New York,NY)、Gene Transfer and Expression Protocols,p.109−128、E.J.Murray編集、The Humana Press Inc.,Clifton,N.J.)、及び the Ambion 1998 Catalog(Ambion,Austin,TX)などのいくつかの周知の参考文献のいずれかに見出しうる。
ここで使用するとき、「GIP90/130」及び「GIP90/130ポリペプチド」の語は、GIP90、GIP130a、GIP130b、及びGIP130cを含むGPBP相互作用性タンパク質のファミリー、それらから誘導されるアミノ酸配列を指し、それらのモノマー及びオリゴマーの両方を包含する。
ここで使用するとき、「GIP90」は、配列番号10のアミノ酸配列から成る、GIPの90kDa形態を指し、そのモノマー及びオリゴマーの両方を包含する。
ここで使用するとき、「GIP130a」の語は、配列番号12のアミノ酸配列から成る、GIPの130kDa形態の1つを指し、そのモノマー及びオリゴマーの両方を包含する。
ここで使用するとき、「GIP130b」の語は、配列番号14のアミノ酸配列から成る、GIPの130kDa形態の1つを指し、そのモノマー及びオリゴマーの両方を包含する。
ここで使用するとき、「GIP130c」の語は、配列番号16のアミノ酸配列から成る、GIPの130kDa形態の1つを指し、そのモノマー及びオリゴマーの両方を包含する。
GIPタンパク質に関して下記で使用するヌクレオチド及び残基の番号は、GenBankアクセッション番号AF329092を指す。
ここで使用するとき、「DOCタンパク質」又は「DOC1タンパク質」の語は、卵巣癌−1において下方調節されるタンパク質(DOC1)(GenBankアクセッション番号NM 014890)及びDOC1関連タンパク質(GenBankアクセッション番号BC027860)を指す。DOC1及びDOC1関連タンパク質は、ヌクレオチド及びアミノ酸レベルで相同領域においては同一であるので、同じ遺伝子から誘導される。
ここで使用するとき、「GPBP」の語は、国際公開公報第00/50607号に開示されている、グッドパスチャー抗原結合タンパク質を指し、そのモノマー及びオリゴマーの両方を包含する。
ここで使用するとき、「GPBPΔ26」の語は、国際公開公報第00/50607号に開示されている、26個のアミノ酸残基を欠失したグッドパスチャー抗原結合タンパク質の選択的スプライシング産物を指し、そのモノマー及びオリゴマーの両方を包含する。
ここで使用するとき、pol κは、国際公開公報第02/46378号に開示されているPOLKの一次タンパク質産物を意味する。
ここで使用するとき、pol κ76は、国際公開公報第02/46378号に開示されている、POLKの76kDaの選択的スプライシングアイソフォーム産物を意味する。
ここで使用するとき、「凝集」は、個々のGIP90/130ポリペプチドの自己凝集、及び2個又はそれ以上の異なるGIP90/130ポリペプチドの凝集の両方を指す。
1つの局面では、本発明は単離GIP90/130ポリペプチドを提供する。1つの実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、ここでGIP90/130とGPBPの間の相互作用にとって必須であることを明らかにする(下記で詳細に論じる)ユニークな10アミノ酸ポリペプチド(SYRRILGQLL)であり、DOCタンパク質中には存在しない、配列番号2のアミノ酸配列の少なくとも6個のアミノ酸を含む。さらなる実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸配列の少なくとも7、8、9又は10個のアミノ酸を含む。さらなる実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸配列の少なくとも6、7、8、9又は10個のアミノ酸から成る。これらのポリペプチドは、例えば、GPBPとGIP90/130の間の相互作用を修飾するため、又はGPBP−GIP90/130相互作用に干渉する抗体を惹起するために使用できる。
さらなる実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、DOCタンパク質中には存在しないGIP90/130a/cのN末端領域であり(下記で詳細に論じる)、エクソンII−IV及びエクソンVの一部によってコードされる(図3)、配列番号4のアミノ酸配列を含む及び/又は配列番号4のアミノ酸配列から成る。これらのポリペプチドは、それ故、例えば、GIP90/130とDOCタンパク質を識別することができる、抗体などの試薬を開発するために有用である。このポリペプチドは、GPBPとGIP90/130の間の相互作用に関与する配列(配列番号2を含む)を含み、それ故、例えば、GPBPとGIP90/130ポリペプチドの間の相互作用を修飾するために使用できる(又はこのポリペプチドに対する抗体が使用できる)。このポリペプチドはまた、GIP90/130凝集に関わる配列を含み、それ故、GIP90/130凝集を修飾するためにさらに使用できる(又はこのポリペプチドに対する抗体が使用できる)。このポリペプチドはまた、GIP90/130の転写活性に関わる配列を含み、それ故、そのポリペプチド又はそれから誘導される抗体は、特異的遺伝子発現を調節するためにさらに使用できる。
本発明のポリペプチドはまた、I−20と称され、下記で詳細に論じる265アミノ酸ポリペプチドである、配列番号6のアミノ酸配列を含む及び/又は配列番号6のアミノ酸配列から成るポリペプチドを包含する。このポリペプチドは、完全長GIP90/130ポリペプチドよりも強力にGPBP及びpol κ76と相互作用し、完全長GIP90/130ポリペプチドよりも効率的に凝集する。さらに、I−20は、完全長GIP90/130ポリペプチドと異なり、遺伝子転写を誘導しない。それ故、このポリペプチドは、例えば、(a)GPBPとGIP90/130ポリペプチドの間の相互作用;(b)pol κ76とGIP90/130ポリペプチドの間の相互作用;(c)GIP90/130ポリペプチド凝集;及び(d)遺伝子転写の誘導などの、GIP90/130ポリペプチドの他の機能を修飾するために使用できる(又はこのポリペプチドに対する抗体が使用できる)。
本発明のポリペプチドはまた、GIP90のN末端からI−20の末端までから成り、エクソンII−IV及びI−20コード配列の末端までのエクソンVの部分によってコードされる、配列番号8のアミノ酸配列を含む及び/又は配列番号8のアミノ酸配列から成るポリペプチドを包含する。このポリペプチドは、(a)GPBPとGIP90/130ポリペプチドの間の相互作用;(b)GIP90/130ポリペプチド凝集;及び(c)GIP90/130ポリペプチドの転写活性に関与する配列を含み、それ故このポリペプチド又はそれから誘導される抗体は、例えば、GPBPとGIP90/130ポリペプチドの間の相互作用を修飾するため、GIP90/130凝集を修飾するため、及び遺伝子発現を調節するために使用できる。
本発明のポリペプチドはまた、配列番号10(GIP90)、配列番号12(GIP130a)、配列番号14(GIP130b)、又は配列番号16(GIP130c)のアミノ酸配列を含む前記アミノ酸配列から成るポリペプチドを包含する。下記で詳細に述べる、これらの完全長ポリペプチドはGPBPと相互作用し、凝集することができる。これらのポリペプチドは、例えば、GPBP−GIP90/130相互作用を修飾するため、GIP90/130凝集を修飾するため、遺伝子発現を修飾するため、ならびにここで述べる他の目的のために使用できる。
さらなる実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、GIP90のC末端に存在し、DOCタンパク質、GIP130a、GIP130b又はGIP130c中には存在しない、ユニークな15アミノ酸ポリペプチドである、配列番号18のアミノ酸配列の少なくとも8個のアミノ酸を含み、それ故、例えば、GIP90/130ポリペプチドファミリーの他の成員からGIP90を識別するための、抗体などの試薬を生成するために使用できる。さらに、上記ポリペプチド又はその抗体は、GIP90の自己凝集を特異的に修飾するために使用できる。さらなる実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、配列番号18のアミノ酸配列の少なくとも9、10、11、12、13、14又は15個のアミノ酸を含む又は前記アミノ酸から成る。
さらなる実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、GPBPとGIP90/130の相互作用、及びまたGIP90/130凝集にも関係付けられてきたI−20内に存在する30アミノ酸ポリペプチドである、配列番号20のアミノ酸配列の少なくとも8個のアミノ酸から成る。さらなる実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、配列番号20のアミノ酸配列の少なくとも9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30個のアミノ酸配列から成る。それ故、これらのポリペプチド又はこれらのポリペプチドに対する抗体は、例えば、GPBPとGIP90/130ポリペプチドの間の相互作用を修飾するために使用できる。さらに、このポリペプチドは、GIP90、GIP130a、GIP130b、GIP130c及びDOC1タンパク質の各々に存在するので、これらのポリペプチド又はそれらに対する抗体は、一般にGIP90/130ポリペプチド及びDOC1タンパク質の凝集を修飾するために使用できる。DOC1タンパク質が配列番号20を含むという事実にもかかわらず、それらはGPBPとのツーハイブリッドアッセイにおいて相互作用せず(下記参照)、従って配列番号20は、GIP90/130ポリペプチドとGPBPの相互作用に関与するが、GPBPの相互作用にとって十分ではない。
さらなる実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、GIP130aのC末端に存在するがGIP90には存在せず、DOC1には必ずしも全面的に存在するわけではない、ユニークな386アミノ酸ポリペプチドである、配列番号22のアミノ酸配列を含むか又は配列番号22のアミノ酸配列から成り、GIP130b、GIP130c及びDOC1関連タンパク質からの変異体を包含し、それ故、例えば、GIP90/130ポリペプチドファミリーの他の成員から、およびDOCタンパク質から、GIP130aを識別するために、および抗体などの試薬を生成するために、使用できる。この領域は、GIP90/130−GPBP相互作用を修飾するため、又は同じ目的のための抗体などの試薬を生成するために使用できる、GPBPとGIP90/130の相互作用を下方調節する配列を含む。
さらなる実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、N末端からI−20の末端までを欠失したGIP130aである、配列番号24のアミノ酸配列を含む又は配列番号24のアミノ酸配列から成る。このポリペプチドは、GPBP相互作用及び遺伝子発現の誘導に関わるGIP90/130ポリペプチドの決定的に重要な領域を欠き、GIP130b/cのC末端と同様に、GPBPとの相互作用を下方調節するアミノ酸配列を含む。それ故、上記ポリペプチド又はそれらに対する抗体は、例えば、GPBP−GIP90/130ポリペプチド相互作用を修飾するため又はGIP90/130ポリペプチド凝集を修飾するために使用できる。
さらなる実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、GIP130aのC末端に存在し、GIP90、GIP130b、GIP130c及びDOCタンパク質のいずれにも存在しない、ユニークな7アミノ酸ポリペプチドである、配列番号26のアミノ酸配列を含む又は配列番号26のアミノ酸配列から成る。それ故、これらのポリペプチドは、GIP130aに特異的であり、例えば、GIP130a凝集を特異的に修飾するために使用できる、抗体などの試薬を生産するために使用できる。
もう1つの実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、GIP90/130ポリペプチドとGPBPの間の相互作用に関与し、GIP90/130ポリペプチド凝集にとって必須であり、DOCタンパク質には存在しない、I−20内のユニークな10アミノ酸ポリペプチド(LDKVVEKHKE)である、配列番号28のアミノ酸配列の少なくとも6個のアミノ酸を含む。さらなる実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、配列番号28のアミノ酸配列の少なくとも7、8、9又は10個のアミノ酸を含む又は前記アミノ酸から成る。これらのポリペプチド又はそれらに対して惹起される抗体は、例えば、GPBPとGIP90/130ポリペプチドの間の相互作用を修飾するため又はGIP90/130ポリペプチド凝集を修飾するために使用できる。
もう1つの実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、GIP90/130ポリペプチドとGPBPの間の相互作用に関与し、GIP90/130ポリペプチド凝集にとって必須であり、DOCタンパク質中に存在する、I−20内の10アミノ酸ポリペプチド(EEEQKATRLE)である、配列番号30のアミノ酸配列の少なくとも6個のアミノ酸から成る。さらなる実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、配列番号30のアミノ酸配列の少なくとも7、8、9又は10個のアミノ酸から成る。これらのポリペプチド又はそれらに対して惹起される抗体は、例えば、GPBPとGIP90/130ポリペプチドの間の相互作用を修飾するため又はGIP90/130ポリペプチド凝集を修飾するために使用できる。さらに、このポリペプチドはGIP90、GIP130a、GIP130b、GIP130c及びDOC1タンパク質の各々に存在するので、これらのポリペプチド又はそれらに対する抗体は、一般にGIP90/130ポリペプチド及びDOC1/DOC1関連タンパク質の凝集を修飾するために使用できる。DOC1タンパク質が配列番号20を含むという事実にもかかわらず、それらはGPBPとのツーハイブリッドアッセイにおいて相互作用せず(下記参照)、従って配列番号20は、GIP90/130ポリペプチドとGPBPの相互作用に関与するが、GPBPの相互作用にとって十分ではない。
もう1つの実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、GIP90/130ポリペプチドとGPBPの間の相互作用及びGIP90/130ポリペプチド凝集にとって必須の残基を含み、DOCタンパク質には存在しない、I−20内のユニークな20アミノ酸ポリペプチド(LDKVVEKHKESYRRILGQLL)である、配列番号32のアミノ酸配列の少なくとも8個のアミノ酸を含む。さらなる実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、配列番号32のアミノ酸配列の少なくとも9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個のアミノ酸を含む又は前記アミノ酸から成る。これらのポリペプチドは、例えば、GPBPとGIP90/130ポリペプチドの間の相互作用を修飾するため及びGIP90/130ポリペプチド凝集を修飾するために、又はGPBPとGIP90/130ポリペプチドの間の相互作用を修飾し、及びGIP90/130ポリペプチド凝集を修飾する抗体を惹起するために使用できる。
もう1つの実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、I−20内に含まれ、GIP90/130ポリペプチドとGPBPの間の相互作用及びGIP90/130ポリペプチド凝集にとって必須である領域を含み、DOCタンパク質中に存在する、50アミノ酸ポリペプチドである、配列番号34のアミノ酸配列の少なくとも8個のアミノ酸から成る。さらなる実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、配列番号34のアミノ酸配列の少なくとも9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49又は50個のアミノ酸から成る。これらのポリペプチドは、例えば、GPBPとGIP90/130ポリペプチドの間の相互作用を修飾するため及びGIP90/130ポリペプチド凝集を修飾するために、又はGPBPとGIP90/130ポリペプチドの間の相互作用を修飾し、及びGIP90/130ポリペプチド凝集を修飾する抗体を惹起するために使用できる。さらに、このポリペプチドはGIP90、GIP130a、GIP130b、GIP130c及びDOC1タンパク質の各々に存在するので、これらのポリペプチド又はそれらに対する抗体は、一般にGIP90/130ポリペプチド及びDOC1/DOC1関連タンパク質の凝集を修飾するために使用できる。DOC1タンパク質が配列番号20を含むという事実にもかかわらず、それらはGPBPとのツーハイブリッドアッセイにおいて相互作用せず(下記参照)、従って配列番号20は、GIP90/130ポリペプチドとGPBPの相互作用に関与するが、GPBPの相互作用にとって十分ではない。
本発明のポリペプチドはまた、GIP130bのN末端の最初の240アミノ酸から成り、DOC1タンパク質中には存在せず、GIP90、GIP130a及びGIP130c内の対応する配列とは168位の1個のアミノ酸残基が異なる、配列番号36のアミノ酸配列を含む及び/又は配列番号36のアミノ酸配列から成るポリペプチドを包含する。このポリペプチドは、(a)GPBPとGIP90/130ポリペプチドの間の相互作用、(b)GIP90/130ポリペプチド凝集、及び(c)GIP90/130ポリペプチドの転写活性に関与する配列を含み、それ故このポリペプチド又はそれから誘導される抗体は、例えば、GPBPとGIP90/130ポリペプチドの間の相互作用を修飾するため、GIP90/130凝集を修飾するため、及び遺伝子発現を調節するために使用できる。
さらなる実施形態では、単離GIP90/130ポリペプチドは、GIP130b/cのC末端及びDOC−1関連タンパク質中に存在するがGIP90には存在せず、DOC1には必ずしも全面的に存在するわけではない、ユニークな384アミノ酸ポリペプチドである、配列番号38のアミノ酸配列から成り、GIP130aからの変異体を包含し、それ故、例えば、GIP130b/c凝集を修飾するため、及びGIP90/130ポリペプチドファミリーの他の成員からGIP130b/c及びDOC1関連タンパク質を識別するための、抗体などの試薬を生成するために使用できる。
ここで使用するとき、「単離ポリペプチド」は、細胞から単離されたとき又は組換えDNA手法によって生産されたときは、他のタンパク質、細胞物質及び培地を実質的に含まないポリペプチドを指し、あるいは化学的に合成されたときは、化学的前駆物質又は他の化学物質を実質的に含まないポリペプチドを指す。従って、該タンパク質は天然ソースから精製するか又は化学合成することができ、あるいは組換えタンパク質は下記で開示する組換え宿主細胞から精製することができる。
固相、液相、又はペプチド縮合手法、又はそれらの何らかの組み合わせの周知の手法を使用して作製される合成ポリペプチドは、天然及び非天然アミノ酸を含みうる。ペプチド合成のために使用されるアミノ酸は、Merrifield(1963、J.Am.Chem.Soc.85:2149−2154)の最初の固相手順の標準脱保護、中和、カップリング及び洗浄プロトコールによる標準Boc(Nα−アミノ保護Nα−t−ブチルオキシカルボニル)アミノ酸樹脂であるか、あるいはCarpinoとHan(1972、J.Org.Chem.37:3403−3409)によって最初に記述された塩基不安定性Nα−アミノ保護9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)アミノ酸でありうる。Fmoc及びBocNα−アミノ保護アミノ酸のいずれも、Sigma,Cambridge Research Biochemical又は当業者が熟知する他の化学会社から入手できる。さらに、該ポリペプチドは、当業者が熟知する他のNα−保護基を用いて合成することができる。
固相ペプチド合成は、当業者が熟知する手法によって実施でき、例えば、StewartとYoung,1984,Solid Phase Synthesis,第2版、Pierce Chemical Co.,Rockford,Ill.;FieldsとNoble,1990、Int.J.Pept.Protein Res.35:161−214の中で、あるいは自動シンセサイザーを用いて提供されうる。本発明のポリペプチドは、D−アミノ酸(インビボでL−アミノ酸特異的プロテアーゼに耐性である)、D−アミノ酸とL−アミノ酸の組合せ、及び特殊な特性を与えるための様々な「デザイナー」アミノ酸(例えば、β−メチルアミノ酸、Cα−メチルアミノ酸、及びNα−メチルアミノ酸等)を含みうる。合成アミノ酸は、リシンに対するオルニチン、フェニルアラニンに対するフルオロフェニルアラニン、及びロイシン又はイソロイシンに対するノルロイシンを包含する。
さらに、該ポリペプチドは、新規特性を備えたペプチドを作成するために、エステル結合などのペプチドミメティック結合を有しうる。例えば、還元ペプチド結合、すなわちR−CH−NH−R[式中、R及びRはアミノ酸残基又は配列である]を組み込んだペプチドが生成されうる。還元ペプチド結合はジペプチドサブユニットとして導入しうる。そのようなポリペプチドはプロテアーゼ活性に対して耐性となり、インビボで長い半減期を有する。
あるいは、該タンパク質は、下記で開示する組換え宿主細胞によって生産し、標準手法を用いて精製する(例えば、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(Sambrookら、1989、Cold Spring Harbor Laboratory Press)参照)。該タンパク質は、それ故、原核生物又は真核生物ソースから精製することができる。さらなる様々な好ましい実施形態では、該タンパク質を細菌、酵母、又は哺乳類細胞から精製する。
該タンパク質は、エピトープタグ及び輸送シグナルなどの、タンパク質の精製を促進するために有用な付加的配列を含みうる。そのようなエピトープタグの例は、FLAG(Sigma Chemica,St.Louis,MO)、myc(9E10)(Invitrogen,Carlsbad,CA)、6−His(Invitrogen;Novagen,Madison,WI)、及びHA(Boehringer Manheim Biochemicals)を含むが、これらに限定されない。そのような輸送シグナルの例は、核外移行シグナル、分泌シグナル、核局在化シグナル、及び細胞膜局在化シグナルを含むが、これらに限定されない。
もう1つの局面では、本発明は、ここで開示するGIP90/130ポリペプチドに対する抗体を提供する。そのような抗体は、GPBP−GIP90/130号作用を修飾する、GIP90/130凝集を修飾する、及び/又はGIP90/130を介した転写活性を修飾する上で、それらが認識するポリペプチドと同様に使用することができる。さらに、そのような抗体は、ここで論じるような、GIP90/130ファミリーの成員を識別するために使用できる。
1つの実施形態では、上記抗体は、配列番号2、配列番号4、配列番号18、配列番号26、配列番号28、配列番号32、及び配列番号36から成る群より選択される1又はそれ以上のアミノ酸配列のポリペプチド中に存在するエピトープに向けられる。さらなる実施形態では、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36及び配列番号38から成る群より選択されるアミノ酸配列に向けられる。
抗体は、HarlowとLane,Antibodies;A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,N.Y.(1988)に述べられているような、周知の方法によって作製できる。一例では、第一回免疫の前に免疫前血清を採集する。GIP90/130ポリペプチドのアミノ酸配列のペプチド部分を適切なアジュバント共に、免疫応答を誘発するのに十分な量と間隔で動物に注入する。抗体力価を測定するために規則正しい間隔で、好ましくは週に1回、動物から採血する。初回免疫後、動物にブースター注射を実施してもよく又は実施しなくてもよい。各々のブースター免疫後約7日目に、又は単回免疫後約1週間ごとに、動物から採血し、血清を収集して、アリコートを約−20℃で保存する。その後、動物から収集した血清を、GIP90/130ポリペプチドを含まない同じ発現系から作製した非抗原関連タンパク質が結合しているカラムを通すことによってGIP90/130ポリペプチドに対するポリクローナル抗体を精製することができる。
モノクローナル抗体は、動物から脾細胞を入手することによって生産できる(KohlerとMilstein,Nature 256,495−497(1975)参照)。一例では、近交系マウスをGIP90/130ポリペプチド又はその部分で免疫することによって対象とするモノクローナル抗体(mAb)を作製する。そのマウスを、免疫応答を誘発するのに十分な量と間隔でIP又はSC経路で免疫する。マウスは0日目に初回免疫を受け、約3週間から約30週間休ませる。免疫したマウスに静脈内(IV)経路で1回又はそれ以上のブースター免疫を実施する。この技術分野で既知の標準手順によって免疫マウスから脾臓を切除することにより、抗体陽性マウスからリンパ球を得る。その脾リンパ球を、安定なハイブリドーマの形成を可能にする条件下で適切な融合パートナーと混合することによってハイブリドーマ細胞を生産する。抗体産生細胞と融合パートナー細胞をポリエチレングリコール中約30%から約50%の濃度で融合させる。融合ハイブリドーマ細胞を、ヒポキサンチン、チミジン及びアミノプテリンを補足したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)でのこの技術分野で既知の手順による増殖によって選択する。増殖陽性ウエルから上清液を収集し、固相放射線免疫測定法などの免疫測定法によって抗体産生に関してスクリーニングする。抗体陽性ウエルからのハイブリドーマ細胞を、MacPherson,Soft Agar Techniques、Tissue Culture Methods and Applicationsより、KruseとPaterson編集、Academic Press,1973の軟寒天手法などの手法によってクローン化する。
そのような抗体応答を生じさせるために、GIP90/130ポリペプチド又はその部分は、典型的には非経口投与用の医薬適合性の担体と共に製剤される。そのような許容されるアジュバントは、フロイント完全、フロイント不完全、ミョウバン沈殿物、Corynebacterium parvumを含有する油中水型乳剤及びtRNAを含むが、これらに限定されない。該ポリペプチドの濃度及び賦形剤及び他の成分の選択を含む、そのような組成物の製剤法は当分野の技術範囲内である。
ここで使用する抗体の語は、GIP90/130ポリペプチドと選択的に反応するその抗体フラグメントを包含することが意図されている。抗体は従来の手法を用いてフラグメントに切断することができ、それらのフラグメントは、全抗体に関して上述したのと同様にして有用性に関してスクリーニングすることができる。例えば、F(ab’)フラグメントは、抗体をペプシンで処理することによって作製できる。生じたF(ab’)フラグメントを、ジスルフィド架橋を還元するように処理して、Fab’フラグメントを作製することができる。
もう1つの局面では、本発明は、GIP90/130ポリペプチドをコードする単離核酸を提供する。1つの実施形態では、該単離核酸配列は、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号32及び配列番号36から成る群より選択されるアミノ酸配列をコードする配列を含む。さらなる実施形態では、該単離核酸配列は、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36及び配列番号38から成る群より選択されるアミノ酸配列をコードする配列から成る。
もう1つの実施形態では、該単離核酸は、配列番号1、配列番号3、配列番号17、配列番号25、配列番号27、配列番号31、及び配列番号35、から成る群より選択される核酸配列、それらの相補物、又はそれらの転写産物に高ストリンジェンシー条件下でハイブリダイズする配列を含む。ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーは、ここでは核酸ハイブリッドが安定である条件を表わすために使用される。当業者に既知であるように、ハイブリッドの安定性はハイブリッドの融解温度(T)に反映される。配列相同性が1%低下するごとにTは約1℃から1.5℃低下する。一般に、ハイブリッドの安定性はナトリウムイオン濃度及び温度の関数である。典型的には、より低いストリンジェンシー条件下でハイブリダイゼーション反応を実施し、その後様々な、但しより高いストリンジェンシーの洗浄を行う。ハイブリダイゼーションストリンジェンシーへの言及はそのような洗浄条件に関する。従って、ここで使用するとき、高ストリンジェンシーは、0.1%SSPE中65℃で安定なハイブリッドを形成する上記核酸配列のハイブリダイゼーションを可能にする条件を指す。これらの条件は様々な緩衝液と温度を使用して二重に実施しうること及びそれらが必ずしも厳密ではないことは了解される。デンハルト溶液及びSSPE(例えば、Sambrook,Fritsch,及びManiatis、Molecular Cloning,A Laboratory Manualより、Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989参照)は、他の適切なハイブリダイゼーション緩衝液と同様に、当業者に周知である。
もう1つの実施形態では、該単離核酸は、配列番号1、配列番号3、配列番号17、配列番号25、配列番号27、配列番号31、及び配列番号35、それらの相補物、又はそれらの転写産物から成る群より選択される1又はそれ以上の配列を含む。さらなる実施形態では、該単離核酸配列は、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号31、及び配列番号35、それらの相補物、又はそれらの転写産物から成る群より選択される1又はそれ以上の配列を含む。さらなる実施形態では、該単離核酸配列は、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、及び配列番号37、それらの相補物、又はそれらの転写産物から成る群より選択される1又はそれ以上の配列から成る。
ここで使用するとき、「単離核酸配列」は、その核酸が由来する生物のゲノムDNA内でその核酸に天然で隣接する遺伝子配列(すなわちその核酸が由来する生物のゲノムDNA内で該単離核酸分子についての遺伝子に隣接して位置する遺伝子配列)を含まない核酸配列を指す。本発明に従った「単離」GIP90/130核酸配列は、しかしながら、異種プロモーター配列又は他のベクター配列などの、上述した配列に通常は隣接しない他のヌクレオチド配列に連結されていてもよい。本発明に従った核酸配列は宿主細胞をトランスフェクトするために使用される発現ベクターの位置でありうるので(下記参照)、該単離核酸配列は、「単離」されているとみなされるために他の細胞物質不含である必要はない。
これらの実施形態すべてにおいて、該単離核酸配列はRNA又はDNAを含んでいてもよく、一本鎖又は二本鎖のいずれでもよい。そのような一本鎖配列は、開示されている配列、その相補物、又はその転写産物を含みうる。該単離配列は、ポリA配列、修飾コザック配列、及びエピトープタグ、核外移行シグナル、分泌シグナル、核局在化シグナル及び細胞膜局在化シグナルをコードする配列を含むがこれらに限定されない、コードされるタンパク質の発現及び/又は精製を促進するために有用な付加的配列をさらに含みうる。
もう1つの実施形態では、本発明は、プロモーターに作動可能に連結された、上述したような単離核酸を含む発現ベクターを提供する。好ましい実施形態では、上記プロモーターは異種である(すなわち、天然に生じるGIP90/130プロモーターではない)。プロモーター及びGIP90/130核酸配列は、そのプロモーターがGIP90/130 DNAのRNAへの発現を駆動することができるとき「作動可能に連結されて」いる。
ここで使用するとき、「ベクター」の語は、それが連結されているもう1つ別の核酸を輸送することができる核酸分子を指す。1つの種類のベクターは、その中に付加的なDNAセグメントをクローニングしうる環状二本鎖DNAを指す、「プラスミド」である。もう1つの種類のベクターは、付加的なDNAセグメントをウイルスゲノム内にクローニングしうる、ウイルスベクターである。ある種のベクターは、それらが導入される宿主細胞において自律複製することができる(例えば細菌複製起点を有する細菌ベクター及びエピソーム哺乳類ベクター)。他のベクター(例えば非エピソーム哺乳類ベクター)は、宿主細胞への導入時に宿主細胞のゲノムに組み込まれ、それによって宿主ゲノムと共に複製される。さらに、ある種のベクターは、それらが作動可能に連結されている核酸配列の発現を指令することができる。そのようなベクターをここでは「組換え発現ベクター」又は単に「発現ベクター」と称する。本発明において、核酸配列の発現は、発現すべき核酸配列に本発明のプロモーター配列を作動可能に連結することによって指令される。一般に、組換えDNA手法において有用な発現ベクターはしばしばプラスミドの形態である。本明細書では、プラスミドは最も一般的に使用される形態のベクターであるので、「プラスミド」と「ベクター」は交換可能に使用されうる。しかし、本発明は等しい機能を果たす、ウイルスベクター(例えば複製欠損レトロウイルス、アデノウイルス及びアデノ関連ウイルス)などの他の形態の発現ベクターを包含することを意図する。
該ベクターはまた、付加的核酸配列のサブクローニングのためのポリリンカー及び転写産物の適切なポリアデニル化を生じさせるためのポリアデニル化シグナルなどの、付加的な配列を含みうる。ポリアデニル化シグナルの性質は本発明を成功裏に実施する上で決定的に重要ではないと考えられ、SV40及びウシ成長ホルモンポリA部位を含むがこれらに限定されない、何らかのそのような配列が使用できる。該ベクターは、メッセージレベルを高め、構築物から他の配列への読み過ごしを最小限に抑える役割を果たしうる、終結配列をさらに含みうる。最後に、発現ベクターは、典型的には、これらのベクターを担う細胞の選択を可能にする、しばしば抗生物質耐性遺伝子の形態の、選択マーカーを有する。
さらなる実施形態では、本発明は、ここで開示する発現ベクターが導入された組換え宿主細胞を提供する。ここで使用するとき、「宿主細胞」の語は、本発明の組換え発現ベクターなどの、本発明の核酸が導入された細胞を表わすことが意図されている。そのような細胞は原核細胞又は真核細胞でありうる。
「宿主細胞」及び「組換え宿主細胞」の語はここでは交換可能に使用される。そのような語が、特定対象細胞だけでなくそのような細胞の子孫又は潜在的子孫も表わすことは了解されよう。突然変異又は環境的影響のためにある種の改変が連続する世代において起こりうるので、そのような子孫は、事実上、親細胞と同一でないことがあるが、それでもやはりここで使用されるこの語の範囲内に包含される。
該宿主細胞は、本発明の1又はそれ以上の発現ベクターで一過性に又は安定にトランスフェクトすることができる。原核及び真核細胞への発現ベクターのそのようなトランスフェクションは、標準細菌形質転換、リン酸カルシウム共沈法、電気穿孔、又はリポソームを介した、DEAEデキストランを介した、ポリカチオンを介した又はウイルスを介したトランスフェクションを含むがこれらに限定されない、この技術分野で既知の何らかの手法によって実施できる。あるいは、該宿主細胞を、GIP90/130核酸を含む組換えウイルスベクターに感染させることができる(例えば、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(Sambrookら、1989、Cold Spring Harbor Laboratory Press;Culture of Animal Cells:A Manual of Basic Technique,第2版(R.I.Freshney,1987、Liss,Inc.New York,NY)。
さらなる局面では、本発明は、スクリーニングするタンパク質試料を提供すること;スクリーニングする上記タンパク質試料を1又はそれ以上のGIP90/130ポリペプチドに対する抗体と接触させること;及び抗体−GIP90/130ポリペプチド複合体の形成を検出することを含む、タンパク質試料においてGIP90/130ポリペプチドの存在を検出するための方法を提供する。該抗体はポリクローナル又はモノクローナルでありうるが、モノクローナル抗体が好ましい。ここで使用するとき、「タンパク質試料」の語は、組織及びその部分、組織切片、無傷細胞、細胞抽出物、精製又は部分精製タンパク質試料、体液、及び核酸発現ライブラリーを含むがこれらに限定されない、GIP90/130ポリペプチドを含む可能性のある何らかの試料を指す。従って、本発明のこの局面は、免疫局在化、免疫蛍光分析、ウエスタンブロット分析、ELISA、及び核酸発現ライブラリースクリーニングを含むがこれらに限定されない標準手法によって(例えば、Sambrookら、1989参照)、これら様々なタンパク質試料におけるGIP90/130ポリペプチドの存在を試験するために使用しうる。1つの実施形態では、上記手法はGIP90/130ポリペプチドの存在又は不在だけを判定しうる。あるいは、上記手法は定量的でありえ、試料中のGIP90/130ポリペプチドの相対的量についての情報を提供しうる。定量のためには、ELISAが好ましい。
GIP90/130ポリペプチドとGIP90/130ポリペプチドに対する抗体又はそのフラグメントとの間の免疫複合体形成の検出は、標準検出手法によって実施することができる。例えば、標識抗体又は二次抗体を使用することによって免疫複合体の検出を行うことができる。標識の選択を含む、そのような方法は、当業者に既知である(HarlowとLane、前出)。あるいは、ポリクローナル又はモノクローナル抗体を検出可能物質に結合することができる。「結合」の語は、検出可能物質が抗体に物理的に連結されていることを意味するために使用される。適切な検出可能物質は、様々な酵素、補欠分子のグループ、蛍光物質、発光物質及び放射性物質を含む。適切な酵素の例は、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ又はアセチルコリンエステラーゼを含む。適切な補欠分子族複合体の例は、ストレプトアビジン/ビオチン及びアビジン/ビオチンを含む。適切な蛍光物質の例は、ウンベリフェロン、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミンフルオレセイン、ダンシルクロリド又はフィコエリトリンを含む。発光物質の一例は、ルミノールを含む。適切な放射性物質の例は、125I、131I、35S又はHを含む。
そのような検出方法は、自己免疫状態を検出すること、細胞***の停止又は細胞死を特定すること、GPBP又は他のタンパク質とGIP90/130の相互作用を検出すること、組織試料中のGIP90/130ポリペプチドの免疫局在化、ウエスタンブロット分析、及び関連タンパク質を見出すための発現ライブラリーのスクリーニングを含むがこれらに限定されない、様々な目的のために有用である。
さらにもう1つの局面では、本発明は、スクリーニングする核酸試料を提供すること、その試料を、本発明の単離核酸配列又はそのフラグメントから誘導した核酸プローブと接触させること、及び複合体形成を検出することを含む、試料中のGIP90/130ポリペプチドをコードする核酸配列の存在を検出するための方法を提供する。
ここで使用するとき、「試料」の語は、組織及びその部分、組織切片、無傷細胞、細胞抽出物、精製又は部分精製核酸試料、DNAライブラリー、及び体液を含むがこれらに限定されない、GIP90/130ポリペプチドをコードする核酸を含む可能性のある何らかの試料を指す。従って、本発明のこの局面は、インサイチューハイブリダイゼーション、ノーザンブロット法、サザンブロット法、DNAライブラリースクリーニング、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)又は逆転写−PCR(RT−PCR)を含むがこれらに限定されない標準手法によって、これら様々な試料においてGIP90/130ポリペプチドをコードするmRNA又はDNAの存在を試験するために使用しうる(例えば、Smbrookら、1989参照)。1つの実施形態では、上記手法は単に対象とする核酸の存在又は不在だけを判定しうる。あるいは、上記手法は定量的でありえ、試料中の対象核酸の相対的量についての情報を提供しうる。定量のためには、定量的PCR及びRT−PCRが好ましい。それ故、一例では、RNAを試料から単離し、GIP90/130 RNAからcDNAを作製するための適切な緩衝液と温度条件下で、逆転写酵素と共に、GIP90/130ポリペプチドをコードする核酸配列から誘導したオリゴヌクレオチドと接触させる。次のそのcDNAを、ここで開示する適切な核酸配列から誘導したプライマー対を使用するPCRに供する。好ましい実施形態では、上記プライマーはGIP90/130のRNA発現産物の存在を検出するように設計され、試料中のGIP90/130遺伝子発現の量を対照試料中のレベルと比較する。
GIP90/130核酸配列を検出するにあたって、プローブ、対象核酸又はプローブと対象核酸の間の複合体を標識するために、そのすべてがこの技術分野において周知である、酵素、化学発光、あるいはアビジン又はビオチン標識手法を含むがこれらに限定されない、標準標識手法が使用できる。(例えば、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(Sambrookら、1989、Cold Spring Harbor Laboratory Press)、Gene Expression Technology(Methods in Enzymology,185巻、D.Goeddel編集、1991.Academic Press,San Diego,CA)、PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications(Innisら、1990.Academic Press,San Diego,CA)参照)。
そのような核酸検出の方法は、自己免疫状態を検出すること、細胞***の停止又は細胞死を特定すること、GIP90/130核酸配列を発現する細胞を特定すること、GIP90/130遺伝子発現のためのインサイチューハイブリダイゼーション、ノーザン及びサザンブロット分析、及びDNAライブラリーのスクリーニングを含むがこれらに限定されない、様々な目的のために有用である。
上述したように、GIP90/130ポリペプチドは、細胞***を減損する又は細胞死を引き起こす細胞シグナル伝達経路に関与する可能性が高く、それらシグナル伝達は自己免疫疾病においては上方調節され、腫瘍増殖の場合は自己免疫の攻撃を防ぐために癌細胞において下方調節されると思われる。それ故、ここで開示する検出方法は、そのような細胞死に関連するプロセスを受ける細胞を検出するために使用できる。
さらに、本発明は、GIP90/130 RNA又はGIP90/130ポリペプチドの発現又は活性を上昇させること又は低下させることなどによって、それらの発現又は活性を修飾することを含む、自己免疫疾患又は癌を治療するための方法を提供する。GIP90/130 RNA又はGIP90/130ポリペプチドの発現又は活性を修飾することは、GIP90/130抗体、ここで開示するもののようなGIP90/130の提示相互作用性モチーフを示すポリペプチドなどのGIP90/130ポリペプチド発現又は活性の特異的誘導物質又は阻害因子を使用すること、ここで開示するGIP90/130核酸配列に対するアンチセンスオリゴヌクレオチド又は二本鎖RNAの設計に基づくアンチセンス又はRNA干渉療法、1又はそれ以上のGIP90/130ポリペプチドを発現する宿主細胞を用いた細胞療法、又はこの技術分野で既知の他の手法を使用することによって実施できる。ここで使用するとき、「発現又は活性の修飾」は、RNA又はタンパク質産物のいずれかの発現又は活性を修飾することを指す。
例えば、GIP90/130遺伝子が腫瘍抑制遺伝子であること、異常に高い細胞死プロセスが特定自己免疫疾病の基礎であること(国際公開公報第00/50607号)、及びGIP90/130ポリペプチドの凝集物が自己免疫応答の一般的標的である多くのヒト組織で発現されることが判っているので、GIP90/130ポリペプチド又は本発明の核酸の投与、特にGIP90/130ポリペプチド凝集及び/又は他の細胞成分との相互作用についての基本的相互作用モチーフを示すもの、例えばGPBPなどの投与は、疾病に影響を及ぼし、それ故自己免疫についての治療薬として働く。あるいは、腫瘍細胞はGPBP又はGIP90/130をほとんど又は全く発現せず、それ故単独又はGPBPとの組合せでの、本発明のGIP90/130ポリペプチド又は核酸配列の投与、特に完全長GIP90、GIP130a、GIP130b、及び/又はGIP130cの投与は、癌の患者において治療的恩恵を提供すると期待される。
特定の作用機構に限定されるわけではないが、癌患者における治療的利益は、GIP90/130とGPBPなどの他の細胞成分との相互作用及び/又はGIP90/130凝集を促進することによって引き出され、一方自己免疫患者に対する治療的利益は、これらの相互作用及び/又は凝集を阻害することによって導かれると考えられる。
もう1つの局面では、本発明は、細胞を、GIP90/130活性を修飾するために本発明の1又はそれ以上のポリペプチド、抗体、核酸、又はそれらの医薬組成物の有効量と接触させることを含む、GIP90/130活性を修飾するための方法を提供する。そのような細胞接触はインビトロ又はインビボで実施することができ、「修飾すること」は、転写促進活性を含むGIP90/130活性を上昇させること又は低下させることの両方を包含する。
もう1つの局面では、本発明は、細胞を、GPBP活性を修飾するために本発明の1又はそれ以上のポリペプチド、抗体、核酸、又はそれらの医薬組成物の有効量と接触させることを含む、GPBP活性を修飾するための方法を提供する。そのような細胞接触はインビトロ又はインビボで実施することができ、「修飾すること」は、GPBP活性を上昇させること又は低下させることの両方を包含する。例えば、高いGPBP活性は自己免疫と結びつき、それ故本発明のGIP90/130ポリペプチド又は抗体の投与(あるいは本発明のGIP90/130核酸配列又はそのベクターの投与による遺伝子治療)は、GPBP−GIP90/130相互作用に影響を及ぼし、自己免疫疾患を有する患者において治療的恩恵を提供すると期待できる。あるいは、腫瘍細胞はGPBPをほとんど又は全く発現せず、それ故GPBPと組み合わせた、本発明のGIP90/130ポリペプチドの同時投与、特に完全長GIP90、GIP130a、GIP130b、及び/又はGIP130cの同時投与は、癌の患者において治療的恩恵を提供すると期待される。
もう1つの局面では、本発明は、細胞を、pol κ76活性を修飾するために本発明の1又はそれ以上のポリペプチド、抗体、核酸、又はそれらの医薬組成物の有効量と接触させることを含む、pol κ76ポリペプチド活性を修飾するための方法を提供する。そのような細胞接触はインビトロ又はインビボで実施することができ、「修飾すること」は、pol κ76活性を上昇させること又は低下させることの両方を包含する。例えば、高いpol κ76活性は自己免疫と結びつき(国際公開公報第02/46378号)、それ故本発明のGIP90/130ポリペプチド又は抗体の投与(あるいは本発明のGIP90/130核酸配列又はそのベクターの投与による遺伝子治療)は、pol κ76−GIP90/130相互作用に影響を及ぼし、自己免疫疾患を有する患者において治療的恩恵を提供すると期待される。
本発明の治療法を実施する場合、GIP90/130ポリペプチド又はそれに対する抗体の量又は用量範囲は、一般に約0.01μg/kg体重から約10mg/kg体重までの間、好ましくは約0.10μg/kgから約5mg/kg体重まで、より好ましくは約1μg/kgから約5mg/kg体重までの範囲である。
さらなる局面では、本発明は、本発明の治療方法の1つ又はそれ以上を実施するためにGIP90/130ポリペプチド、それに対する抗体及びここで開示する核酸の有効量、及び医薬適合性の担体を含有する、医薬組成物を提供する。GIP90/130ポリペプチド又はそれに対する抗体は、滅菌などの従来の製薬操作に供しうる及び/又は防腐剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、緩衝剤等のような従来の佐剤を含有しうる。
投与のために、該ポリペプチドは通常、指示される投与経路に適切な1又はそれ以上の佐剤と組み合わせる。該化合物は、ラクトース、スクロース、デンプン粉末、アルカン酸のセルロースエステル、ステアリン酸、滑石、ステアリン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、リン酸及び硫酸ナトリウム及びカルシウム塩、アカシア、ゼラチン、アルギン酸塩、ポリビニルピロリドン、及び/又はポリビニルアルコールと混合して、慣例的な投与のための錠剤化又はカプセル化しうる。あるいは、本発明の化合物は、食塩水、水、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロースコロイド溶液、エタノール、トウモロコシ油、落花生油、綿実油、ゴマ油、トラガカントゴム、及び/又は様々な緩衝液中に溶解しうる。他の佐剤及び投与様式は製薬技術分野において周知である。担体又は希釈剤は、単独であるいはろう又はこの技術分野で周知の他の物質と共に、モノステアリン酸グリセリル又はジステアリン酸グリセリルなどの放出遅延性物質を含みうる。
該ポリペプチド又はその医薬組成物は、従来の医薬適合性の担体、佐剤及び賦形剤を含有する投与単位製剤として経口的、非経口的、吸入スプレーによって、経直腸的、又は局所的経路を含む、何らかの適切な経路によって投与しうる。ここで使用する非経口的の語は、皮下、静脈内、動脈内、筋肉内、胸骨内、腱内、髄腔内、頭蓋内、胸腔内、持続注入手法又は腹腔内を含む。好ましい実施形態では、該ポリペプチドを静脈内又は皮下経路で投与する。
該ポリペプチドは、固体形態(顆粒、粉末又は坐薬を含む)又は液体形態(例えば溶液、懸濁液又は乳剤)で作製しうる。本発明のポリペプチドは様々な溶液中で適用しうる。本発明に従って使用するための適切な溶液は、無菌であり、十分な量のポリペプチドを溶解し、意図される適用のために有害ではない。
本発明は、例示のみを目的とし、付属の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない下記の実施例を参照して、よりよく理解される。
GIP90/130ポリペプチドの特定及び特徴指摘
GPBP相互作用性タンパク質についてのいくつかのヒトcDNAライブラリー検索に基づき、酵母ツーハイブリッドスクリーニングを実施した。このスクリーニングは完全長GPBPをバイトとして用いて実施し、ベクターpGBT9にクローニングしてGAL4結合ドメイン融合タンパク質を生成した。生じた構築物で酵母HF7c細胞を形質転換して、安定にトランスフェクトされた細胞系を得、それをその後種々のcDNAライブラリーで形質転換した。使用したのは:ヒト骨格筋(pGAD10ベクター)、ヒト腎臓(pGAD10)、ヒト膵臓(pGAD10)、ヒト脳(pACT2)及びHela(pGADGH)cDNAライブラリー(すべてClontechより)であった。供給者の指示に従って形質転換を実施し、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール 20mMを含有するTrp、Leu及びHis欠損培地で平板培養した。製造者の推奨に従って相互作用を評価した。特に、β−ガラクトシダーゼ活性は、リフトコロニーアッセイについてはX−GAL(0.75mg/ml)で、及びイン・ソルーション(in−solution)定量についてはオルト−ニトロフェニルβ−Dガラクトピラノシド(0.66mg/ml)で検定した。
ヒト骨格筋ライブラリーから、265残基のポリペプチド、I−20(配列番号6)をコードするオープンリーディングフレーム(ORF)を含む800bp cDNA(「I−20 cDNA」)を単離した。このORFの一部は、そのコードするmRNAが卵巣癌細胞系では認められないが、正常卵巣細胞系では豊富に発現されるポリペプチド、DOC1(卵巣癌において下方調節される、own−regulated in varian ancer )(GenBankアクセッション番号NP_055705)(Mokら、Gynecol.Oncol.52(2):247−252(1994))をコードするORFと一致した。この理由から、DOC−1遺伝子は腫瘍抑制遺伝子とみなされる。
I−20 cDNAを使用して、正常ヒト組織及びいくつかのヒト癌細胞系においてI−20をコードするmRNAの発現レベルを測定するために多組織ノーザンブロット(Clontech)をプローブした。膜を32P−α−dCTP標識I−20 cDNA(配列番号5)とハイブリダイズさせ、特定mRNA種をオートラジオグラフィーによって特定した。9、4.4、4及び3Kbの4つのmRNA種を特定した。9、4.4及び3Kbの種は骨格筋においてより豊富であり、4Kb種は骨格筋、膵臓及び肺において同様の発現を示し、心臓組織でより高い発現を示した。極微量の9、4.4及び3Kb種を含む心臓を除いて、試験した残りの組織は主として4Kb mRNA種を発現した。DOC1についてのこれまでの試験から予想されたように、I−20 cDNAは試験した個々のヒト癌細胞系からのいずれのmRNA種とも有意にハイブリダイズせず(ClontechからのMTNヒト癌細胞系ブロット)、それ故I−20が腫瘍抑制遺伝子によってコードされることを確認した。
I−20 ORFは終結コドンを含まず、DOC1について想定されるORFを超えて5’側に伸長しているので、骨格筋においてI−20がより大きなタンパク質の部分配列である可能性を探索した。対応するcDNAライブラリーをI−20 cDNAでプローブすることにより、全体で、GPBP相互作用性タンパク質90kDa(PBP nteracting rotein 90kDaについての、GIP90(配列番号10)と称される90kDaの予測764アミノ酸ポリペプチドをコードするORFを含む、4つの重複cDNAクローンを単離し、ヌクレオチド配列決定によって特性付けた。提起した重複ORFを含む同じライブラリーから誘導した連続するPCRフラグメントを単離し、ヌクレオチド配列決定することにより、GIP90 mRNAの存在を確認した。GIP90のより著明な構造特徴は、1つはN末端領域にあり、もう1つはC末端領域にある、2つの核局在化シグナル(NLS)の存在、及び2つのロイシンジッパーを含むその配列の大部分にわたる高度に予測可能なコイルドコイルの形成である。
GIP90のcDNAヌクレオチド配列(「GIP90 cDNA」)(配列番号9)を使用して、ヒトゲノムに対するBLAST検索を実施し、GIP90 cDNAが染色体3番(3q12)に対応することを認めた(エクソンIについてゲノムDNAアクセッション番号NT_030634及び残りのエクソンについてNT_033050)。合計6個のエクソンを含む、GIP90ゲノム配列についてのエクソン/イントロン構造を決定した(図1)。GIP90遺伝子のエクソンI−IVは、5’側の翻訳不能配列を含み、DOC1及びDOC1関連タンパク質(GenBankアクセッション番号AAH27860)には存在しない240残基のN末端セグメントの最初の201残基をコードする。エクソンVは、DOCタンパク質には存在しない残りの39残基ならびにGIP990の付加的な524残基をコードし、エクソンVIは3’側翻訳不能配列を含む。
GIP90 cDNAとGIP90ゲノム配列の比較は、GIP90ゲノムDNAには存在しない、GIP90 cDNA内の2720位のアデニン(A)(A2720)の存在を明らかにし、GIP90 cDNAがcDNA人為産物であるか、あるいはDNA多型又はmRNAエディティングに由来する天然mRNA種のいずれかであることを示唆する。突然変異性人為産物は、2個以上のcDNA分子種で認められる可能性が低い独特の事象である。我々は、2つの異なる逆転写事象を示す、少なくとも2個の異なるGIP90 cDNAフラグメントにおいてA2720を特定し、エクソンIからの正プライマーとエクソンVIからの逆プライマーを使用したヒト筋ライブラリー(Clontech)からの全cDNAに関するPCR及びその後の直接塩基配列決定は、生じたcDNAが固有のA2720を含むことを明らかにした。相同ヌクレオチドがDOC1コード配列においてまた認められたが、DOC1関連タンパク質コード配列では認められなかった。これらの結果は、GIP90 cDNA内のA2720が人為産物ではないことを示している。
GIP90 cDNAの由来をさらに分析するために、2つの独立したヒト骨格筋組織試料におけるGIP90の発現をRT−PCRによって検討した。我々は、これらの試料からGIP90 mRNAを増幅することができなかった。これに対し、我々がGIP130a(配列番号12)と命名した130kDaポリペプチド(1135残基)をコードする関連mRNA種である、連続cDNAフラグメント(配列番号11)を単離し、特性付けた。GIP130aはGIP90ゲノム配列(すなわちA2720なし)の忠実な転写と翻訳から生じ、GIP90ゲノム配列からのGIP90コードmRNAの産生はmRNA多様化についての特異的機構によることを示唆した。
DOC1/GIP90/130ファミリーのmRNA多様化機構をさらに探索するため、DOC1/DOC1関連タンパク質、GIP90及びGIP130aをコードするヌクレオチド配列を比較した。いくつかのヌクレオチドの相違が特定された、すなわち:(1)DOC−1及びDOC1関連mRNAはエクソンI−IVを欠く;(2)DOC1 mRNAはエクソンV内に42bp及び18bpのヌクレオチド欠失を示し、DOC1及びDOC1関連mRNAの両方が、GIP90/130a内のイントロン配列に対応するこのエクソンの3’末端に付加的な276bpを含む;(3)DOC−1及びDOC1関連mRNAはどちらもエクソンVIを持たない。
それ故、エクソンVIの発現はGIP90/130a mRNAの発現に結びついており、DOC−1及びDOC1関連mRNAはイントロン延長エクソンVによって独占的にコードされているようである。次に、ヒト骨格筋及びヒト293細胞からのmRNAのPCRによってエクソンI−IVを含むDOC−1 mRNAの存在を評価した。どちらもエクソンI−V配列及びDOC−1独占的エクソンVを含み、168位のアミノ酸変化(H168/R168)を導く、975位の1個のヌクレオチドが互いに異なる(A/G)、2つの異なるcDNA(配列番号13及び15)を入手した。これは、我々がそれぞれGIP130b(配列番号14)及びGIP130c(配列番号16)と命名した2つの異なる1133残基長のポリペプチド(130kDa)を生じる。GIP90/130ポリペプチドとDOC1ポリペプチドファミリーのアミノ酸配列の比較を図3に示す。
ラットフィラミンA相互作用性タンパク質(FILIP)(GenBankアクセッション番号BAC00851)及び仮説的(hypothetical)ヒトKIAA1275タンパク質(GenBankアクセッション番号BAA86589)のアミノ酸配列は、GIP90/130及びDOCタンパク質と高度に相同である(約50%)。これは、これらの遺伝子が関連すること、及びFILIP、KIAA1275及びGIP90/130が生物学的機能を共有する可能性が高いことを示唆する。それ故、FILIPは皮質ニューロンの細胞遊走を減弱することがわかっているので(Nature Cell Biology 2002年7月;4(7):495−501)、GIP90/130ポリペプチドは、少なくとも一部には、細胞遊走を減弱することによって腫瘍抑制作用を及ぼすと仮定することが妥当である。
上記データは、DOC−1/GIP90/130 mRNAファミリーが、対応する遺伝子(GIP90ゲノム配列)の発現に作用する複雑な多様化機構から生じることを示している。このように、我々は、R168又はH168の存在はGIP90ゲノム配列多型の結果であることを見出した。GIP90/130aの特徴であるエクソンVの存在(エクソンVa)は、エクソンVIの発現に結びついており、1個のイントロンの2つの5’側スプライス部位の選択的使用が選択的3’側末端エクソンのスプライシングによって調整される、複雑な選択的エクソンスプライシングである。それ故、より短いエクソンV(エクソンVa)を生成するためにより上流の5’側スプライス部位が使用されるときは、3’側末端エクソン(エクソンVI)がスプライシングされ、より大きなエクソンV(エクソンVb)を生じるより下流の5’側スプライス部位が使用されるときは、3’側末端エクソン(エクソンVI)はスプライシングされない。A2720に関しては、我々はまだ、その存在の原因となる特異的多様化機構を決定する段階の途中にある。DOC−1/GIP90/130ファミリーについての遺伝子のエクソン/イントロン構造を図1に示しており、GIPファミリーについてのmRNA及びタンパク質構造に関するより詳細な特徴の一覧を図2に示している。最後に、おそらく同様の遺伝子多様化機構がDOC1におけるC2708の欠失の原因であり、長いエクソン内での異常な選択的スプライシング(これまでに他の遺伝子について述べた)がDOC1 mRNAにおいて認められた42bp及び18bpの欠失を説明すると思われる。
GIP90におけるR168の存在は、推定上の二部構成(bipartite)NLSシグナル及びPKAリン酸化についてのコンセンサスを生じ、一方A2720の存在は、GIP90をコードするORF内のフレームシフトを引き起こし、それが第二の核局在化シグナルと未熟終結コドンの出現をもたらす。後者は、GIP130タンパク質内に存在するC末端領域の合計386残基を除去する。これらの残基は、いくつかの推定上のO−グリコシル化部位を含む予測可能なコイルドコイルを持たないドメインに一致すると思われる(図2)。
GIP90/130相互作用の特徴
酵母ツーハイブリッドシステムを使用して、GIP90/130の4つの成員が、I−20(配列番号6)よりは限られた度合であるが、GPBPと相互作用することを見出した。GIP90はGPBPと最も強い相互作用を示し、個々のGIP130タンパク質は、GIP90よりは低い度合であるが、GPBPと同様に相互作用した。これらのデータは、GIP90には存在しない、GIP130タンパク質のC末端残基、及びまたI−20には存在しないGIP90のC末端残基を、GPBPとGIP90/130ポリペプチドの相互作用の負の調節に関係付ける。GIP90、GIP130b及びGIP130cのN末端の240残基の欠失はGPBPと相互作用しない分子種を生じ、N末端領域がGPBPとGIP90/130ポリペプチドの相互作用に関与する残基を含むことを示唆する。これらの所見すべてが、このN末端領域の大部分(残基86−240)を含み、阻害性C末端領域を持たないI−20(配列番号6)が、ツーハイブリッドシステムにおいてGPBPと最も強い相互作用を示すという所見を説明する。付加的なI−20欠失突然変異体の生産及び特異的ツーハイブリッド試験におけるそれらの使用は、GPBP相互作用にとって必須であるI−20の2つの特異的領域の特定ならびに相互作用に関与するが必須ではない他の残基の特定を可能にした(図4)。
GIP90/130ポリペプチドは、酵母ツーハイブリッドアッセイにおいて自己凝集し、及び相互に凝集する。このことは、GPBP(国際公開公報第00/50607号)と同様に、GIP90/130ポリペプチドは凝集してホモ及びヘテロオリゴマーを形成することを示す。GIP90/130完全長ポリペプチドの間で、自己凝集する能力に関して有意差は認められなかった。GIP130b/cからのN末端240残基の欠失は、より効率的に凝集し、GPBPと相互作用しないDOC1関連タンパク質を生じる。欠失した残基はI−20自己凝集についてのモチーフを含むので、欠失領域は、GIP90/130凝集にとって決定的に重要であるが、DOC/DOC1関連タンパク質凝集にとっては重要でない残基を含むこと、及びGIP90/130ポリペプチドとDOC1ポリペプチドは異なる方法で凝集することが考えられる。N末端240残基はまた、GPBPとGIP90/130ポリペプチドの相互作用に必須の残基も含むので、これはさらに、GPBP相互作用はGIP90/130ポリペプチド凝集を負に調節するが、DOC凝集は調節しないことを示唆する。一貫して、I−20欠失突然変異体を用いたツーハイブリッドアッセイは、GPBPとGIP90/130の相互作用にとっての必須配列とI−20凝集にとっての必須配列が広汎に重複することを示し(図4)、GIP90/130ポリペプチドへのGPBPの結合はGIP90/130ポリペプチド凝集を妨げるが、DOC凝集は妨げないことを強く示唆する。従って、我々は酵母スリーハイブリッドシステムにより、GPBP発現はI−20及びGIP90の両方の凝集を減弱すること、及びI−20及びGIP90はGPBP凝集を効率的に減弱することを認めた。
特異的プライマーとPCRを使用し、その後生じたcDNAをpGBT9及びpGAD424ベクターにクローニングすることによって欠失突然変異体を得た。リフトコロニーアッセイ手順により、pGBT9をGAL4結合ドメインベクターとし、pGAD424をGAL4活性化ドメインベクターとして、SFY526又はHF7cサッカロマイセス・セレビシエ菌株においてアッセイを実施した。簡単に述べると、酵母細胞を結合ドメイン及び活性化ドメインベクターの両方の構築物で同時形質転換し、その同時形質転換体をトリプトファン及びロイシン欠損培地で選択した。30℃で5日間インキュベートした後、コロニーをX−Gal基質(0.75mg/ml)でβ−ガラクトシダーゼの発現に関して試験した。アッセイで発現された青色の強度が相互作用の相対的強度についての情報を提供した。HF7c菌株に関してアッセイを実施したとき、リフトコロニーアッセイ手順によって及びヒスチジン、トリプトファン及びロイシン欠損培地での増殖によって相互作用を評価した。酵母スリーハイブリッドシステムに関しては、ツーハイブリッドシステムの通常のGAL4結合及び活性化ドメイン融合タンパク質とは別に第三のタンパク質の条件的発現を可能にするpBRIDGEベクターを使用した。この場合、GPBP又はI−20又はGIP90の発現は、メチオニン不在下で活性なMet25プロモーターによって駆動された。これらの実験では、形質転換SFY526細胞をトリプトファン、ロイシン及びメチオニン欠損培地で平板培養し、30℃で5日間おいた後、コロニーリフトアッセイに供した。菌株HF7cの場合は、上記平板で増殖したコロニーを、さらにヒスチジンを欠損する培地に線条接種した。
ヒト細胞におけるこれらの分子相互作用の存在可能性を確立する試みとして、GIP90とGPBPの相互作用を、293細胞を使用した哺乳類ツーハイブリッドシステムにおいて評価した。ベクターpM及びpRK5−GAL4BDをGAL4結合ドメインベクターとし、pVP16を活性化ドメインベクターとして、CLONTECH哺乳類ツーハイブリッドキットを使用した。適切な構築物とレポーターベクターを使用してリン酸カルシウム法によって293細胞をトランスフェクトし、相互作用を、製造者に指示に従って、CAT ELISAキット(Roche)によって判定した。
最後に、酵母ツーハイブリッドシステムを使用して、pol κ/pol κ76とGPBP/GPBPΔ26の相互作用を検討し、全く陽性結果を得なかった。しかし、pol κ又はpol κ76とI−20の間の相互作用を試みたとき、pol κ76に関しては陽性の結果を得たが、pol κでは陽性結果が得られなかった。I−20とpol κ76の陽性相互作用は、GIP90がGPBPとpol κ76の間の生物学的ブリッジであること、及びこれら3つのタンパク質は自己免疫疾病において調節解除される特異的戦略におけるパートナーであることを示唆する。
これらのデータから、我々は次のように結論した:(1)GIP90/130ポリペプチドはDOC/DOC1関連ポリペプチドとは異なる様式で凝集する;(2)GPBPはGIP90/130ポリペプチドと相互作用し、この相互作用はGIP90/130ポリペプチド凝集を妨げる;(3)GPBPはDOC/DOC1関連タンパク質と相互作用せず、それ故GPBPはDOC/DOC1関連タンパク質凝集に影響を及ぼさないと予想される;(4)I−20はGIP90/130ポリペプチドとGPBPの相互作用及びGIP90/130凝集に関与する必須のアミノ酸配列を含む;(5)GIP130種のC末端ドメインはそれらのGPBPとの相互作用に負の影響を及ぼす;及び(6)GIP90/130ポリペプチドは、GIP90/130ポリペプチドのGPBPとの相互作用及びGIP90/130ポリペプチド凝集の両方を負に調節する、I−20には存在しない配列を含む。
GIP90/130のさらなる特性指摘
GPBPはプロテインキナーゼであるので、精製酵母組換え対応物(recombinant counterparts)を使用することにより、インビトロでGIP90をリン酸化するGPBPの能力を評価した。GIP90を、N末端位置のFLAGタグ及びC末端位置の6ヒスチジン尾部と共にpHIL−D2ベクターにインフレームでクローニングした。ピキア・パストリス発現系(Invitrogen)において発現させ、8M尿素を含有する破砕用緩衝液を使用し、ポリヒスチジン尾部を利用してアフィニティー樹脂(Clontech)で精製し、トリス緩衝食塩水に対する透析によって緩衝液を除去した。その精製タンパク質を適切な反応緩衝液中で酵母組換えGPBPと共にインキュベートし、30℃で12時間標識した。リン酸化混合物を、FLAG特異的抗体(Sigma)及びオートラジオグラフィーを用いてウエスタンブロットによって分析した。[γ32P]ATPの存在下での精製GIP90とGPBPのインキュベーションはGPBPへの32Pの組込みを生じさせ、それ故、GPBPがGIP90と相互作用し、それをリン酸化することを確認した。
GIP90/130タンパク質の顕著な構造的特徴は、(1)その存在が1個のヌクレオチド置換又は付加によって調節されると思われる(上記参照)、2つの核局在化配列(NLS)の存在;及び(2)2つのロイシンジッパーを含む多数の予測可能なコイルドコイルモチーフの存在である。それ故我々は、GIP90/130とDOC1関連タンパク質がレポーター遺伝子の異種プロモーターからの転写を誘導する能力を検定した。これは、GIP90、GIP130a、GIP130b又はDOC1関連タンパク質のいずれかを高レベル発現pAS2−1ベクター(Clontech)内のGAL4転写因子の結合ドメインに融合し、GAL4結合部位を有するプロモーターの制御下にあるLacZレポーター遺伝子を担うSFY526酵母細胞を形質転換することによって実施した。形質転換体を30℃で5日間、トリプトファン欠損培地において選択し、コロニーリフトアッセイを実施した。β−ガラクトシダーゼ活性の出現によって評価したとき、GIP90、GIP130a及びGIP130b融合ポリペプチドはLacZの発現を効率的に誘導したが、DOC1関連タンパク質融合ポリペプチドはLacZの発現を誘導しなかった。
我々はまた、細菌においてGIP90を発現させ、対応する組換えタンパク質を使用して、それぞれGIPタンパク質に特異的なポリクローナル及びモノクローナル抗体を得るためにウサギとマウスを免疫した。GIP90を、グルタチオン−S−トランスフェラーゼcDNAによりインフレームで、pGEXベクターにクローニングした。生じた構築物を使用して、DH5α細胞を形質転換し、IPTGでGST−GIP90融合タンパク質の発現を誘導して、グルタチオンアフィニティーカラムでさらに精製した。それぞれポリクローナル及びモノクローナル抗体を得るために、GST−GIP90精製タンパク質を使用してウサギとマウスの両方を免疫した。特異的RT−PCRアプローチによって測定したとき、エクソンVIは293細胞では発現されないと思われるので、これらの抗体を使用して、おそらく内因性GIP130b又はGIP130cである、組換えGIP130と同じ運動性を示す293細胞内の天然タンパク質を特定した。モノクローナル抗体の1つ(Mab3)はGIP90のN末端240残基内に位置付けられ、Mab8はその次の509残基内に(すなわち残基241−750の間に)位置付けられる。
組換えGIP90を一過性に発現するCOS−7細胞についての間接免疫蛍光検査法により、GIP90を核内で発現する細胞、細胞質ゾルでGIP90を発現する細胞、及び核と細胞質の両方でGIP90を発現する細胞を特定した。これらの細胞が組換えGIP90とGPBPを同時発現したとき、二重間接免疫蛍光検査法は細胞質ゾルにおける2つのタンパク質の発現を明らかにし、また一部の細胞では、核内でもGIP90が検出された。核におけるGIP90とGPBPの同時発現は認めなかった。最後に、共焦点顕微鏡とNIH3T3又は293細胞を使用して、GIP90の核局在化及びGIP90/GPBPの細胞質ゾル同時局在化を確認した。非トランスフェクション細胞を抗GIP抗体及び適切な二次抗体と共にインキュベートしたとき有意の蛍光が検出されなかったので、これらの細胞は検出可能なレベルのGIP90/130ポリペプチドを発現しない。免疫蛍光検査及び共焦点顕微鏡検査のために、GIP90 cDNAをpRK5哺乳類発現ベクターにクローニングし、この構築物を単独で使用するか、あるいはDEAE−デキストラン又はリン酸カルシウム手法を用いてpCDNA3ベクター(Invitrogen)にクローニングしたGPBPでコトランスフェクションした。37℃で24時間のインキュベーション後、細胞をリン酸緩衝食塩水(PBS)で洗い、メタノール又はメタノール:アセトンで固定して、PBS中3%BSAで遮断し、マウス抗GIP90モノクローナル抗体及びウサギ抗GPBPポリクローナル抗体のプールと共にインキュベートした。FITC複合抗マウスIgG及びTRITC複合抗ウサギIgG抗体をそれぞれ二次抗体として使用した。
最後に、パラフィン包埋ヒト組織に関する免疫組織化学試験を実施し、GIPタンパク質が、GPBPも同時に発現する多くの細胞及び構造に局在することを見出した。免疫組織化学試験は、ABCペルオキシダーゼ法を使用して、ヒト多組織対照スライド(Biomeda,Dako)で実施した。GIPタンパク質はヒト組織において広く発現されるが、一部の部位でより豊富に発現される。平滑筋細胞、特に血管の平滑筋細胞では、散在性細胞質パターンで、強い染色が認められる。肺胞上皮細胞の細胞質染色と共に、基底膜部位に関連することを示唆する線形パターンで、肺胞間中隔における強い発現が存在する。腎臓は、細管の上皮細胞、特に遠位尿細管の上皮細胞において、及び糸球体間質細胞及び糸球体の有足突起においても発現を示す。膵臓では、内分泌性ランゲルハンス島の細胞において染色が存在する。副腎では、皮質細胞が髄質細胞よりも高い発現を示す。肝臓では、肝細胞がGIP90/130の発現を示し、この発現は胆管の上皮細胞におけるよりも高い。中枢神経系の白質は原線維パターンで散在性染色を示し、一部の神経細胞体でも存在が認められる。GIP90/130の発現はまた、前立腺、***、気管支及び腸の上皮細胞、心筋層の横紋筋細胞、下垂体の分泌細胞、及び精巣の精原細胞及びライディヒ細胞においても明らかである。
GIP90/130の発現は、ランゲルハンス島(I型糖尿病)、中枢神経系の白質(多発性硬化症)、胆管(原発性胆汁性肝硬変)、副腎の皮質(アジソン病)、肺胞間中隔(グッドパスチャー症候群)、及び精原細胞(男性不妊症)などの自己免疫応答によって標的される組織における染色を伴って、GPBPについてこれまでに記述されているもの(国際公開公報第00/507607号)と極めて類似する。
上記の証拠は、GIP90/130が、転写因子活性を示し、GPBPと相互作用してGPBPによってリン酸化される、腫瘍抑制遺伝子によってコードされるタンパク質のファミリーであることを示唆する。自己免疫疾患及び癌におけるGPBPの役割を考慮すると、GIP90/130はこれらの疾患における可能性ある治療薬又は治療標的である。
図1は、2002年5月20日にヒトゲノム国立生物工学情報センター(Human Genome NCBI)に対するBLAST検索によって決定されたGIP90ゲノムDNAのエクソン−イントロン構造の一覧図である。 図2は、様々なGIP90/130 mRNAとポリペプチド種の間の相違の表示である。 図3−1は、完全長GIP90/130及びDOC1及びDOC1関連タンパク質の配列アラインメントである。 図3−2は、完全長GIP90/130及びDOC1及びDOC1関連タンパク質の配列アラインメントである。 図3−3は、完全長GIP90/130及びDOC1及びDOC1関連タンパク質の配列アラインメントである。 図4は、I−20のアミノ酸配列である。太字の残基は、GIP90/130とGPBPの間の相互作用にとって必須と特定されたものである;小文字は、GIP90/130とGPBPの間の相互作用に関与するが必須ではないと特定された他の残基である;下線はGIP90/130凝集に関わる残基である。
配列表
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Claims (24)

  1. 配列番号6のアミノ酸配列を含む単離ポリペプチドであって、
    GPBP結合活性およびGIP90/130ポリペプチド結合活性を有する前記単離ポリペプチド。
  2. 配列番号8のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の単離ポリペプチド。
  3. 配列番号10のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の単離ポリペプチド。
  4. 配列番号12のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の単離ポリペプチド。
  5. 配列番号14のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の単離ポリペプチド。
  6. 配列番号16のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の単離ポリペプチド。
  7. 配列番号32のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の単離ポリペプチド。
  8. 配列番号36のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の単離ポリペプチド。
  9. 配列番号6のアミノ酸配列から成る、請求項1に記載の単離ポリペプチド。
  10. 配列番号8のアミノ酸配列から成る、請求項1に記載の単離ポリペプチド。
  11. 配列番号10のアミノ酸配列から成る、請求項1に記載の単離ポリペプチド。
  12. 配列番号12のアミノ酸配列から成る、請求項1に記載の単離ポリペプチド。
  13. 配列番号14のアミノ酸配列から成る、請求項1に記載の単離ポリペプチド。
  14. 配列番号16のアミノ酸配列から成る、請求項1に記載の単離ポリペプチド。
  15. 配列番号6のポリペプチドに対する抗体。
  16. 請求項1から14のいずれかに記載の単離ポリペプチドをコードする核酸配列を含む単離核酸配列。
  17. 核酸配列が配列番号5を含む、請求項16に記載の単離核酸配列。
  18. 請求項16から17のいずれかに記載の単離核酸配列を含む組換え発現ベクター。
  19. 請求項18に記載の組換え発現ベクターでトランスフェクトした組換え宿主細胞。
  20. a)スクリーニングされるべきタンパク質試料を提供すること;
    b)スクリーニングされるべき上記タンパク質試料を、抗体−GIP90/130ポリペプチド複合体形成を促進する条件下で請求項15に記載の抗体と接触させること;及び
    c)抗体−GIP90/130ポリペプチド複合体の存在が上記タンパク質試料におけるGIP90/130ポリペプチドの存在を示す、抗体−ポリペプチド複合体の形成を検出すること
    を含む、インビトロでGIP90/130ポリペプチドを検出するための方法。
  21. 上記検出が、免疫学的局在決定、免疫蛍光分析、ウエスタンブロット分析、ELISA、及び核酸発現ライブラリーのスクリーニングから成る群より選択される方法を含む、請求項20に記載の方法。
  22. a)請求項1から14のいずれかに記載の単離ポリペプチド;及び
    b)医薬適合性の担体
    を含有する医薬組成物。
  23. a)1又はそれ以上のGIP90/130ポリペプチドに特異的な抗体;及び
    b)医薬適合性の担体
    を含有する医薬組成物。
  24. a)請求項15に記載の抗体;及び
    b)医薬適合性の担体
    を含有する医薬組成物。
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