JP4197387B2 - アミン誘導体化合物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた、インスリン抵抗性改善作用、血糖低下作用、抗炎症作用、免疫調節作用、アルドース還元酵素阻害作用、5-リポキシゲナーゼ阻害作用、過酸化脂質生成抑制作用、PPAR活性化作用、抗骨粗鬆症作用、ロイコトリエン拮抗作用、脂肪細胞化促進作用、ガン細胞増殖抑制作用、及びカルシウム拮抗作用を有するアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩に関する。
【0002】
更に、本発明は、上記アミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩を有効成分として含有する、糖尿病、高脂血症、肥満症、耐糖能不全、高血圧症、脂肪肝、糖尿病合併症(例えば、網膜症、腎症、神経症、白内障、冠動脈疾患等である。)、動脈硬化症、妊娠性糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、心血管性疾患(例えば、虚血性心疾患等である。)、アテローム性動脈硬化症又は虚血性心疾患により惹起される細胞損傷(例えば、脳卒中により惹起される脳損傷等である。)、痛風、炎症性疾患(例えば、骨関節炎、疼痛、発熱、リウマチ性関節炎、炎症性腸炎、アクネ、日焼け、乾癬、湿疹、アレルギー性疾患、喘息、GI潰瘍、悪液質、自己免疫疾患、膵炎等である。)、ガン、骨粗鬆症、白内障等の疾病の予防剤及び/又は治療剤に関する。
【0003】
更に、本発明は、上記アミン誘導体化合物若しくはその薬理上許容される塩と、RXR活性化剤、スルホニルウレア剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、アルドース還元酵素阻害剤、ビグアナイド剤、スタチン系化合物、スクアレン合成阻害剤、フィブラート系化合物、LDL異化促進剤、アンジオテンシンII拮抗剤、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、抗腫瘍剤及びFBPase阻害剤の少なくとも1種を組み合わせてなる医薬組成物(特に好適には、抗腫瘍剤、糖尿病又は糖尿病合併症の予防剤及び/又は治療剤である。)に関する。
【0004】
【従来の技術】
現在、チアゾリジン系化合物、オキサゾリジン系化合物等は、糖尿病、高脂血症のような様々な疾病の予防剤又は治療剤として有用であることが報告されている。
【0005】
例えば、血糖及び血中脂質低下作用を有するオキサゾリジンジオン誘導体が、(1) 特開平7-101945号公報及び(2) 特開平7-165735号公報に開示されている。しかし、当該公報に係る発明の化合物は、比較的長鎖の脂肪族炭化水素オキサゾリジンジオン構造を有する点で(本発明の化合物は、チアゾリジンジオン又はオキサゾリジンジオンメチル構造を有する。)、また、ベンズイミダゾール又はイミダゾピリジン構造を有し得るが当該分は炭化水素基等の比較的小さな置換基しか有しない点で(本発明の化合物は、ベンズイミダゾール又はイミダゾピリジン構造を必須とし、更にその置換分はアミノ基及びアリール基を必須とする比較的大きなものである。)、本発明の化合物とはその構造を異にするものである。
【0006】
また、抗糖尿病作用を有するアゾリジンジオン誘導体が、(3) US 5,985,884号公報に開示されている。しかし、当該公報に係る発明の化合物は、その置換分中にアミノ基を有するベンズイミダゾール及びイミダゾピリジン構造を有し得ない点で、本発明の化合物とはその構造を異にするものである。
【0007】
更に、血糖値を良好にコントロールすることができるチアゾリジンジオン化合物が、(4) 特開平5-213913号公報に開示されている。しかし、当該公報に係る発明の化合物は、ベンズイミダゾール構造を有する場合にはピペリジン構造等をも必須とし、かつ、その置換分も比較的小さい点で、本発明の化合物とはその構造を異にするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、長年に亘り、一連のアミン誘導体化合物の合成とそれらの薬理活性について検討してきた結果、新規な構造を有するアミン誘導体化合物が、優れた、インスリン抵抗性改善作用、血糖低下作用、抗炎症作用、免疫調節作用、アルドース還元酵素阻害作用、5-リポキシゲナーゼ阻害作用、過酸化脂質生成抑制作用、PPAR活性化作用、抗骨粗鬆症作用、ロイコトリエン拮抗作用、脂肪細胞化促進作用、ガン細胞増殖抑制作用、及びカルシウム拮抗作用を有しており、副作用も少なく、更に、抗腫瘍活性が高いという特徴を有していることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
本発明の他の目的は、上記アミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩を有効成分として含有する、糖尿病、高脂血症、肥満症、耐糖能不全、高血圧症、脂肪肝、糖尿病合併症(例えば、網膜症、腎症、神経症、白内障、冠動脈疾患等である。)、動脈硬化症、妊娠性糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、心血管性疾患(例えば、虚血性心疾患等である。)、アテローム性動脈硬化症又は虚血性心疾患により惹起される細胞損傷(例えば、脳卒中により惹起される脳損傷等である。)、痛風、炎症性疾患(例えば、骨関節炎、疼痛、発熱、リウマチ性関節炎、炎症性腸炎、アクネ、日焼け、乾癬、湿疹、アレルギー性疾患、喘息、GI潰瘍、悪液質、自己免疫疾患、膵炎等である。)、ガン、骨粗鬆症、白内障等の疾病の予防剤及び/又は治療剤を提供することである。
【0010】
更に、本発明の他の目的は、上記アミン誘導体化合物若しくはその薬理上許容される塩と、RXR活性化剤、スルホニルウレア剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、アルドース還元酵素阻害剤、ビグアナイド剤、スタチン系化合物、スクアレン合成阻害剤、フィブラート系化合物、LDL異化促進剤、アンジオテンシンII拮抗剤、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、抗腫瘍剤及びFBPase阻害剤の少なくとも1種を組み合わせてなる医薬組成物(特に好適には、抗腫瘍剤、糖尿病又は糖尿病合併症の予防剤及び/又は治療剤である。)を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一般式(I)
【0012】
【化2】
[式中、
R1はカルバモイル基(後述する置換分αを1若しくは2個有していてもよい。)、チオカルバモイル基(後述する置換分αを1若しくは2個有していてもよい。)、スルホニル基(後述する置換分αを1個有している。)、又はカルボニル基(後述する置換分αを1個有している。)を示し、
R2及びR3は同一又は異なって水素原子、C1-C10アルキル基、C6-C10アリール基(後述する置換分βを1乃至3個有していてもよい。)、又はC7-C16アラルキル基(アリール部分に後述する置換分βを1乃至3個有していてもよい。)を示し、
W1、W2及びW3は同一又は異なって単結合又はC1-C8アルキレン基を示し、
X、Y及びQは酸素原子又は硫黄原子を示し、
Zは=CH−基又は窒素原子を示し、
Arはベンゼン環又はナフタレン環を示し、
LはAr環上における1乃至4個の置換分であり、水素原子、C1-C6アルキル基、C6-C10アリール基(後述する置換分βを1乃至3個有していてもよい。)、又はC7-C16アラルキル基(アリール部分に後述する置換分βを1乃至3個有していてもよい。)を示し、
置換分αは、(i)C1-C10アルキル基、(ii)C1-C6ハロゲノアルキル基、(iii)C3-C10シクロアルキル基、(iv)C6-C10アリール基(後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(v)C7-C16アラルキル基(アリール部分に後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(vi)C4-C11シクロアルキルカルボニル基、(vii)C7-C11アリールカルボニル基(アリール部分に後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(viii)C8-C17アラルキルカルボニル基(アリール部分に後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(ix)複素芳香環基(後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(x)複素芳香環カルボニル基(後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(xi)C1-C6アルキルスルホニル基、(xii)C1-C6ハロゲノアルキルスルホニル基、(xiii)C6-C10アリールスルホニル基(アリール部分に後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、又は(xiv)C7-C16アラルキルスルホニル基(アリール部分に後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)を示し、
置換分βは、(i)C1-C6アルキル基、(ii)C1-C6ハロゲノアルキル基、(iii)C1-C6アルコキシ基、(iv)ハロゲン原子、(v)ヒドロキシ基、(vi)C6-C10アリール基(後述する置換分δを1乃至3個有していてもよい。)、(vii)C7-C16アラルキル基(アリール部分に後述する置換分δを1乃至3個有していてもよい。)、(viii)シアノ基、(ix)ニトロ基、又は(x)アミノ基(後述する置換分δを1若しくは2個有していてもよい。)を示し、
置換分γは、(i)C1-C6アルキル基、(ii)C1-C6ハロゲノアルキル基、(iii)C1-C6アルコキシ基、(iv)ハロゲン原子、(v)ヒドロキシ基、(vi)シアノ基、(vii)ニトロ基、(viii)C3-C10シクロアルキル基、(ix)C6-C10アリール基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)、(x)C7-C16アラルキル基(アリール上に置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)、(xi)C1-C7脂肪族アシル基、(xii)C1-C7脂肪族アシルオキシ基、(xiii)アミノ基、(xiv)ジC1-C6アルキルアミノ基、又は(xv)C1-C4アルキレンジオキシ基を示し、
置換分δは、(i)C1-C10アルキル基、(ii)C6-C10アリール基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)、(iii)C7-C16アラルキル基(アリール上に置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)、(iv)C1-C7脂肪族アシル基、(v)C4-C11シクロアルキルカルボニル基、(vi)C7-C11アリールカルボニル基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)、(vii)C8-C17アラルキルカルボニル基(アリール上に置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)、(viii)複素芳香環カルボニル基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)を示す。]
を有するアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩、に関する。
本出願明細書において、
「カルバモイル基」とは、H2N(C=O)-基をいい、当該基が置換分を有する場合には窒素原子上の水素原子が置換分により置換されるものとする。
【0013】
「チオカルバモイル基」とは、H2N(C=S)-基をいい、当該基が置換分を有する場合には窒素原子上の水素原子が置換分により置換されるものとする。
【0014】
「アルキル基」とは、直鎖状若しくは分枝鎖状の脂肪族炭化水素から水素1原子が失われて生ずる1価の基をいう。
【0015】
「アリール基」とは、芳香族炭化水素の環に結合する水素原子が1個離脱して生ずる1価の基をいう。
【0016】
「アラルキル基」とは、前述したアルキル基の水素1原子が前述したアリール基で置換された1価の基をいう。
【0017】
「アルキレン基」とは、直鎖状若しくは分枝鎖状の脂肪族炭化水素の炭素原子から水素原子2個が失われて生ずる2価の基をいう。
【0018】
「ハロゲノアルキル基」とは、前述したアルキル基の水素原子が1個以上ハロゲン原子により置換された1価の基をいう。
【0019】
「シクロアルキル基」とは、1価の縮環していてもよい環状脂肪族炭化水素基をいう。
【0020】
「シクロアルキルカルボニル基」とは、前述したシクロアルキル基がカルボニル基により置換された1価の基をいう。
【0021】
「アリールカルボニル基」とは、前述したアリール基がカルボニル基により置換された1価の基をいう。
【0022】
「アラルキルカルボニル基」とは、前述したアラルキル基がカルボニル基により置換された1価の基をいう。
【0023】
「複素芳香環基」とは、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子からなる群から選択されるヘテロ原子を1乃至3個有する単環式若しくは多環式の芳香族性を有する複素環基をいう。
【0024】
「複素芳香環カルボニル基」とは、前述した複素芳香環基がカルボニル基により置換された1価の基をいう。
【0025】
「アルキルスルホニル基」とは、前述したアルキル基がスルホニル基により置換された1価の基をいう。
【0026】
「アリールスルホニル基」とは、前述したアリール基がスルホニル基により置換された1価の基をいう。
【0027】
「アラルキルスルホニル基」とは、前述したアラルキル基がスルホニル基により置換された1価の基をいう。
【0028】
「アルコキシ基」とは、直鎖状若しくは分枝鎖状のアルコール類の水酸基の水素原子が失われて生ずる1価の基をいう。
【0029】
「ジアルキルアミノ基」とは、前述したアルキル基が同一又は異なって窒素原子に2個結合した1価の基をいう。
【0030】
「アルキレンジオキシ基」とは、直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキレンの両端に酸素原子が置換した2価の基をいう。
【0031】
「脂肪族アシル基」とは、前述したアルキル基がカルボニル基により置換された1価の基をいう。
【0032】
「脂肪族アシルオキシ基」とは、前述した脂肪族アシル基のカルボニルに酸素原子が結合した1価の基をいう。
【0033】
「Cm-Cn」とは、炭素数m乃至n個を有する、という意である。
R2、R3、α及びδが「C1-C10アルキル基」を示す場合、「C1-C10」及び「アルキル」とは前述したものと同義である。当該基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、s-ペンチル、イソペンチル、2-メチルブチル、ネオペンチル、1-エチルプロピル、ヘキシル、4-メチルペンチル(イソヘキシル)、3-メチルペンチル、2-メチルペンチル、1-メチルペンチル(s-ヘキシル)、3,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、2-エチルブチル、ヘプチル、1-メチルヘキシル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、4-メチルヘキシル、5-メチルヘキシル、1-プロピルブチル、4,4-ジメチルペンチル、オクチル、1-メチルヘプチル、2-メチルヘプチル、3-メチルヘプチル、4-メチルヘプチル、5-メチルヘプチル、6-メチルヘプチル、1-プロピルペンチル、2-エチルヘキシル、5,5-ジメチルヘキシル、ノニル、3-メチルオクチル、4-メチルオクチル、5-メチルオクチル、6-メチルオクチル、1-プロピルヘキシル、2-エチルヘプチル、6,6-ジメチルヘプチル、デシル、1-メチルノニル、3-メチルノニル、8-メチルノニル、3-エチルオクチル、3,7-ジメチルオクチル、又は7,7-ジメチルオクチルを挙げることができる。R2及びαについては、好適にはC1-C8アルキル基であり、更に好適にはC1-C6アルキル基である。R3及びδについては、好適にはC1-C8アルキル基であり、更に好適にはC1-C6アルキル基であり、更に好適にはC1-C4アルキル基であり、更に好適にはC1-C2アルキル基であり、最適にはメチル基である。
【0034】
R2、R3及びLが「C6-C10アリール基(後述する置換分βを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、αが「C6-C10アリール基(後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、及びβが「C6-C10アリール基(後述する置換分δを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、「C6-C10」及び「アリール」とは前述したものと同義であり、「置換分βを1乃至3個有していてもよい」、「置換分γを1乃至3個有していてもよい」及び「置換分δを1乃至3個有していてもよい」とはそれぞれ置換分β、γ、δを有さないか若しくは置換分β、γ、δを同一又は異なって1乃至3個有することをいう。当該アリール部分としては、例えばフェニル、インデニル、又はナフチルを挙げることができる。
【0035】
R2、R3及びLが「C7-C16アラルキル基(アリール部分に後述する置換分βを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、αが「C7-C16アラルキル基(アリール部分に後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、及びβが「C7-C16アラルキル基(アリール部分に後述する置換分δを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、「C7-C16」、「アラルキル」、「置換分βを1乃至3個有していてもよい」、「置換分γを1乃至3個有していてもよい」及び「置換分δを1乃至3個有していてもよい」とは前述したものと同義である。当該アラルキル部分としては、例えばベンジル、ナフチルメチル、インデニルメチル、1-フェネチル、2-フェネチル、1-ナフチルエチル、2-ナフチルエチル、1-フェニルプロピル、2-フェニルプロピル、3-フェニルプロピル、1-ナフチルプロピル、2-ナフチルプロピル、3-ナフチルプロピル、1-フェニルブチル、2-フェニルブチル、3-フェニルブチル、4-フェニルブチル、1-ナフチルブチル、2-ナフチルブチル、3-ナフチルブチル、4-ナフチルブチル、5-フェニルペンチル、5-ナフチルペンチル、6-フェニルヘキシル、又は6-ナフチルヘキシルを挙げることができる。
【0036】
W1、W2及びW3が「C1-C8アルキレン基」を示す場合、「C1-C8」及び「アルキレン」とは前述したものと同義である。当該基としては、例えばメチレン、メチルメチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン、1-メチルエチレン、テトラメチレン、1-メチルトリメチレン、2-メチルトリメチレン、3-メチルトリメチレン、1-メチルプロピレン、1,1-ジメチルエチレン、ペンタメチレン、1-メチルテトラメチレン、2-メチルテトラメチレン、3-メチルテトラメチレン、4-メチルテトラメチレン、1,1-ジメチルトリメチレン、2,2-ジメチルトリメチレン、3,3-ジメチルトリメチレン、ヘキサメチレン、1-メチルペンタメチレン、2-メチルペンタメチレン、3-メチルペンタメチレン、4-メチルペンタメチレン、5-メチルペンタメチレン、1,1-ジメチルテトラメチレン、2,2-ジメチルテトラメチレン、3,3-ジメチルテトラメチレン、4,4-ジメチルテトラメチレン、ヘプタメチレン、1-メチルヘキサメチレン、2-メチルヘキサメチレン、5-メチルヘキサメチレン、3-エチルペンタメチレン、オクタメチレン、2-メチルヘプタメチレン、5-メチルヘプタメチレン、2-エチルヘキサメチレン、2-エチル-3-メチルペンタメチレン、又は3-エチル-2-メチルペンタメチレンを挙げることができる。好適には直鎖状のC1-C6アルキレン基であり、更に好適には直鎖状のC1-C4アルキレン基であり、更に好適には直鎖状のC1-C2アルキレン基である。W3に関しては、最適にはメチレン基である。
【0037】
L、β及びγが「C1-C6アルキル基」を示す場合、「C1-C6」及び「アルキル基」とは前述したものと同義である。当該基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、s-ペンチル、イソペンチル、2-メチルブチル、ネオペンチル、1-エチルプロピル、ヘキシル、4-メチルペンチル(イソヘキシル)、3-メチルペンチル、2-メチルペンチル、1-メチルペンチル(s-ヘキシル)、3,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、又は2-エチルブチル基を挙げることができる。好適にはC1-C4アルキル基であり、更に好適にはC1-C2アルキル基である。
【0038】
α、β及びγが「C1-C6ハロゲノアルキル基」を示す場合、「C1-C6」及び「ハロゲノアルキル基」とは前述したものと同義である。当該基としては、例えばトリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、フルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、2-ブロモエチル、2-クロロエチル、2-フルオロエチル、2-ヨードエチル、3-クロロプロピル、4-フルオロブチル、6-ヨードヘキシル、又は2,2-ジブロモエチルを挙げることができる。好適にはC1-C4ハロゲノアルキル基であり、更に好適にはC1-C2ハロゲノアルキル基である。
【0039】
α及びγが「C3-C10シクロアルキル基」を示す場合、「C3-C10」及び「シクロアルキル基」とは前述したものと同義である。当該基としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ノルボルニル、又はアダマンチルである。好適にはシクロプロピル、シクロヘキシル、又はアダマンチルであり、更に好適にはシクロヘキシル又はアダマンチルである。
【0040】
α及びδが「C4-C11シクロアルキルカルボニル基」を示す場合、「C4-C11」及び「シクロアルキルカルボニル基」とは前述したものと同義である。当該基としては、例えばシクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘプチルカルボニル、ノルボルニルカルボニル、又はアダマンチルカルボニルを挙げることができ、好適にはC4-C7シクロアルキルカルボニルである。
【0041】
αが「C7-C11アリールカルボニル基(アリール部分に後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、「C7-C11」、「アリールカルボニル基」及び「置換分γを1乃至3個有していてもよい」とは前述したものと同義である。当該アリールカルボニル部分としては、例えばベンゾイル、1-若しくは2-インダンカルボニル、又は1-若しくは2-ナフトイルを挙げることができ、好適にはベンゾイルである。
【0042】
αが「C8-C17アラルキルカルボニル基(アリール部分に後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、「C8-C17」、「アラルキルカルボニル基」及び「置換分γを1乃至3個有していてもよい」とは前述したものと同義である。当該アラルキルカルボニル部分としては、例えばフェニルアセチル、3-フェニルプロピオニル、4-フェニルブチリル、5-フェニルペンタノイル、6-フェニルヘキサノイル、ナフチルアセチル、4-ナフチルブチリル、又は6-ナフチルヘキサノイルを挙げることができ、好適にはフェニルC2-C7アルキルカルボニルであり、更に好適にはフェニルC2-C5アルキルカルボニルである。
【0043】
αが「複素芳香環基(後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、「複素芳香環基」及び「置換分γを1乃至3個有していてもよい」とは前述したものと同義である。当該複素芳香環部分としては、例えばフリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾイル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、トリアゾリル、若しくはチアジアゾリル等の5員複素芳香環;ピラニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、若しくはピラジニル等の6員複素芳香環;又はアゼピニル等の7員複素芳香環を挙げることができ、好適には5若しくは6員複素芳香環基である。
【0044】
αが「複素芳香環カルボニル基(後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、「複素芳香環カルボニル基」及び「置換分γを1乃至3個有していてもよい」とは前述したものと同義である。当該複素芳香環カルボニル部分としては、例えばフリルカルボニル、チエニルカルボニル、ピロリルカルボニル、ピラゾリルカルボニル、イミダゾリルカルボニル、オキサゾリルカルボニル、イソオキサゾイルカルボニル、チアゾリルカルボニル、イソチアゾリルカルボニル、1,2,3-オキサジアゾリルカルボニル、トリアゾリルカルボニル、若しくはチアジアゾリルカルボニル等の5員複素芳香環カルボニル;ピラニルカルボニル、ニコチノイル、イソニコチノイル、ピリダジニルカルボニル、ピリミジニルカルボニル、若しくはピラジニルカルボニル等の6員複素芳香環カルボニル;又はアゼピニルカルボニル等の7員複素芳香環カルボニルを挙げることができ、好適には5若しくは6員複素芳香環カルボニルである。
【0045】
αが「C1-C6アルキルスルホニル基」を示す場合、「C1-C6」及び「アルキルスルホニル基」とは前述したものと同義である。当該基としては、例えばメタンスルホニル、エタンスルホニル、プロパンスルホニル、イソプロパンスルホニル、ブタンスルホニル、イソブタンスルホニル、s-ブタンスルホニル、t-ブタンスルホニル、ペンタンスルホニル、イソペンタンスルホニル、2-メチルブタンスルホニル、ネオペンタンスルホニル、1-エチルプロパンスルホニル、ヘキサンスルホニル、4-メチルペンタンスルホニル、3-メチルペンタンスルホニル、2-メチルペンタンスルホニル、3,3-ジメチルブタンスルホニル、2,2-ジメチルブタンスルホニル、1,1-ジメチルブタンスルホニル、1,2-ジメチルブタンスルホニル、1,3-ジメチルブタンスルホニル、2,3-ジメチルブタンスルホニル、又は2-エチルブタンスルホニルを挙げることができ、好適にはC1-C4アルキルスルホニル基であり、更に好適にはC1-C2アルキルスルホニル基であ、最適にはメタンスルホニルである。
【0046】
αが「C1-C6ハロゲノアルキルスルホニル基」を示す場合、「C1-C6」及び「ハロゲノアルキルスルホニル基」とは前述したものと同義である。当該基としては、例えばトリフルオロメタンスルホニル、トリクロロメタンスルホニル、ジフルオロメタンスルホニル、ジクロロメタンスルホニル、ジブロモメタンスルホニル、フルオロメタンスルホニル、2,2,2-トリフルオロエタンスルホニル、2,2,2-トリクロロエタンスルホニル、2-ブロモエタンスルホニル、2-クロロエタンスルホニル、2-フルオロエタンスルホニル、2-ヨードエタンスルホニル、3-クロロプロパンスルホニル、4-フルオロブタンスルホニル、6-ヨードヘキサンスルホニル、又は2,2-ジブロモエタンスルホニルを挙げることができ、好適にはC1-C4ハロゲノアルキルスルホニル基であり、更に好適にはC1-C2ハロゲノアルキルスルホニル基であり、最適にはトリフルオロメタンスルホニルである。
【0047】
αが「C6-C10アリールスルホニル基(アリール部分に後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、「C6-C10」、「アリールスルホニル基」及び「置換分γを1乃至3個有していてもよい」とは前述したものと同義である。当該アリールスルホニル部分としては、例えばフェニルスルホニル、インデニルスルホニル、又はナフチルスルホニルを挙げることができ、好適にはフェニルスルホニルである。
【0048】
αが「C7-C16アラルキルスルホニル基(アリール部分に後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、「C7-C16」、「アラルキルスルホニル基」及び「置換分γを1乃至3個有していてもよい」とは前述したものと同義である。当該アラルキルスルホニル部分としては、例えばベンジルスルホニル、ナフチルメチルスルホニル、インデニルメチルスルホニル、1-フェネチルスルホニル、2-フェネチルスルホニル、1-ナフチルエチルスルホニル、2-ナフチルエチルスルホニル、1-フェニルプロピルスルホニル、2-フェニルプロピルスルホニル、3-フェニルプロピルスルホニル、1-ナフチルプロピルスルホニル、2-ナフチルプロピルスルホニル、3-ナフチルプロピルスルホニル、1-フェニルブチルスルホニル、2-フェニルブチルスルホニル、3-フェニルブチルスルホニル、4-フェニルブチルスルホニル、1-ナフチルブチルスルホニル、2-ナフチルブチルスルホニル、3-ナフチルブチルスルホニル、4-ナフチルブチルスルホニル、5-フェニルペンチルスルホニル、5-ナフチルペンチルスルホニル、6-フェニルヘキシルスルホニル、又は6-ナフチルヘキシルスルホニルを挙げることができ、好適にはフェニルC1-C6アルキルスルホニルであり、更に好適にはフェニルC1-C4アルキルスルホニルである。
【0049】
β及びγが「C1-C6アルキル基」を示す場合、「C1-C6」及び「アルキル基」とは前述したものと同義である。当該基としてはR2、R3、α及びδが「C1-C10アルキル基」を示す場合に挙げた基のうち炭素数1乃至6個を有する基を挙げることができ、好適にはC1-C4アルキル基であり、更に好適にはC1-C2アルキル基である。
【0050】
β及びγが「C1-C6アルコキシ基」を示す場合、「C1-C6」及び「アルコキシ基」とは前述したものと同義である。当該基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s-ブトキシ、t-ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、2-メチルブトキシ、ネオペントキシ、1-エチルプロポキシ、ヘキシルオキシ、4-メチルペントキシ、3-メチルペントキシ、2-メチルペントキシ、3,3-ジメチルブトキシ、2,2-ジメチルブトキシ、1,1-ジメチルブトキシ、1,2-ジメチルブトキシ、1,3-ジメチルブトキシ、2,3-ジメチルブトキシ、又は2-エチルブトキシを挙げることができ、好適にはC1-C4アルコキシ基であり、更に好適にはC1-C2アルコキシ基である。
【0051】
β及びγが「ハロゲン原子」を示す場合、当該基としては、例えば弗素原子、塩素原子、臭素原子又は沃素原子を挙げることができる。好適には弗素原子、塩素原子又は臭素原子であり、更に好適には弗素原子、又は塩素原子である。
【0052】
γ及びδが「C6-C10アリール基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、当該置換分であるC1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子は前述したそれぞれの基の定義で挙げた基を挙げることができる。当該基としては、例えばアリール部分として前述した無置換アリール基に加え、置換分を有する基として、4-メチルフェニル、4-メチルナフチル、3,4-ジメチルフェニル、2,3,4-トリメチルフェニル、4-プロピルフェニル、4-プロピルナフチル、2-、3-、若しくは4-トリフルオロメチルフェニル、2-、3-、若しくは4-トリフルオロメチルナフチル、3,4-ジトリフルオロメチルフェニル、2,3,4-トリトリフルオロメチルフェニル、4-テトラフルオロプロピルフェニル、4-テトラフルオロプロピルナフチル、4-メトキシフェニル、4-メトキシナフチル、3,4-ジメトキシフェニル、2,3,4-トリメトキシフェニル、4-プロポキシフェニル、4-プロポキシナフチル、4-フルオロフェニル、4-フルオロナフチル、3,4-ジフルオロフェニル、又は2,3,4-トリフルオロフェニルを挙げることができ、好適にはフェニル基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはフェニル基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1個有していてもよい。)であり、最適にはフェニル基である。
【0053】
γ及びδが「C6-C10アラルキル基(アリール上に置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、当該置換分であるC1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子は前述したそれぞれの基の定義で挙げた基を挙げることができる。当該基としては、例えばアラルキル部分として前述した無置換アラルキル基に加え、置換分を有する基として、4-メチルベンジル、2,3,4-トリメチルベンジル、4-メチルフェネチル、2,3,4-トリメチルフェネチル、4-(4-メチルフェニル)ブチル、2-、3-、若しくは4-トリフルオロメチルベンジル、3,4-ジトリフルオロメチルベンジル、2,3,4-トリトリフルオロメチルベンジル、4-テトラフルオロプロピルベンジル、4-トリフルオロメチルフェネチル、3,4-ジトリフルオロメチルフェネチル、2,3,4-トリトリフルオロメチルフェネチル、4-テトラフルオロプロピルフェネチル、4-(4-トリフルオロメチルフェニル)ブチル、4-(4-テトラフルオロプロピル)ブチル、6-(4-トリフルオロメチルフェニル)ヘキシル、6-(4-テトラフルオロプロピルフェニル)ヘキシル、2-、3-、若しくは4-トリフルオロメチルナフチルメチル、4-テトラフルオロプロピルナフチルメチル、4-(4-トリフルオロメチルナフチル)ブチル、4-(4-テトラフルオロプロピルナフチル)ブチル、4-メトキシベンジル、2,3,4-トリメトキシベンジル、4-メトキシフェネチル、2,3,4-トリメトキシフェネチル、4-(4-メトキシフェニル)ブチル、4-フルオロベンジル、2,3,4-トリフルオロベンジル、4-フルオロフェネチル、2,3,4-トリフルオロフェネチル、4-(4-フルオロフェニル)ブチル、を挙げることができ、好適にはフェニルC1-C6アルキル基(アリール上に置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはフェニルC1-C4アルキル基(アリール上に置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはフェニルC1-C2アルキル基(アリール上に置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはフェニルC1-C2アルキル基(アリール上に置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1個有していてもよい。)であり、最適にはフェニルC1-C2アルキル基である。
【0054】
γ及びδが「C1-C7脂肪族アシル基」を示す場合、「C1-C7」及び「脂肪族アシル基」とは前述したものと同義である。当該基としては、例えばホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、アクリロイル、メタクリロイル、又はクロトノイルを挙げることができ、好適にはC1-C5脂肪族アシル基であり、更に好適にはC1-C3脂肪族アシル基であり、最適にはアセチルである。
【0055】
γが「C1-C7脂肪族アシルオキシ基」を示す場合、「C1-C7」及び「脂肪族アシルオキシ基」とは前述したものと同義である。当該基としては、例えばホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、バレリルオキシ、イソバレリルオキシ、ピバロイルオキシ、ヘキサノイルオキシ、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ、又はクロトノイルオキシを挙げることができ、好適にはC1-C5脂肪族アシルオキシ基であり、更に好適にはC1-C3脂肪族アシルオキシ基であり、最適にはアセチルオキシである。
【0056】
γが「ジC1-C6アルキルアミノ基」を示す場合、「C1-C6」及び「ジアルキルアミノ基」とは前述したものと同義である。当該基としては、例えばジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジペンチルアミノ、ジヘキシルアミノ、N-メチル-N-エチルアミノ又はN-エチル-N-イソプロピルアミノを挙げることができ、好適にはジC1-C4アルキルアミノ基であり、更に好適にはジC1-C2アルキルアミノ基である。
【0057】
γが「C1-C4アルキレンジオキシ基」を示す場合、「C1-C4」及び「アルキレンジオキシ基とは前述したものと同義である。当該基としては、例えばメチレンジオキシ、エチレンジオキシ、トリメチレンジオキシ、テトラメチレンジオキシ、又はプロピレンジオキシを挙げることができる。好適にはC1-C3アルキレンジオキシ基であり、更に好適にはC1-C2アルキレンジオキシ基である。
【0058】
δが「C7-C11アリールカルボニル基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、当該置換分であるC1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子は前述したそれぞれの基の定義で挙げた基を挙げることができる。当該基としては、例えばアリールカルボニル部分として前述した無置換C7-C11芳香族アシル基に加え、置換分を有する基として、4-メチルベンゾイル、4-メチルナフトイル、3,4-ジメチルベンゾイル、2,3,4-トリメチルベンゾイル、4-プロピルベンゾイル、4-プロピルナフトイル、2-、3-、若しくは4-トリフルオロメチルベンゾイル、2-、3-、若しくは4-トリフルオロメチルナフトイル、3,4-ジトリフルオロメチルベンゾイル、2,3,4-トリトリフルオロメチルベンゾイル、4-テトラフルオロプロピルベンゾイル、4-テトラフルオロプロピルナフトイル、4-メトキシベンゾイル、4-メトキシナフトイル、3,4-ジメトキシベンゾイル、2,3,4-トリメトキシベンゾイル、4-プロポキシベンゾイル、4-プロポキシナフトイル、4-フルオロベンゾイル、4-フルオロナフトイル、3,4-ジフルオロベンゾイル、又は2,3,4-トリフルオロベンゾイルを挙げることができ、好適にはベンゾイル基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはベンゾイル基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1個有していてもよい。)である。
【0059】
δが「C8-C17アラルキルカルボニル基(アリール上に置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、当該置換分であるC1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子は前述したそれぞれの基の定義で挙げた基を挙げることができる。当該基としては、例えばαの定義でアラルキルカルボニル部分として挙げた無置換C8-C12芳香脂肪族アシル基に加え、置換分を有する基として、4-メチルフェニルアセチル、4-(4-メチル)フェニルブチリル、6-(4-メチル)ナフチルヘキサノイル、2-、3-若しくは4-トリフルオロメチルフェニルアセチル、4-テトラフルオロプロピルフェニルアセチル、4-(4-トリフルオロメチル)フェニルブチリル、6-(4-トリフルオロメチル)フェニルヘキサノイル、4-トリフルオロメチルナフチルアセチル、6-(4-トリフルオロメチル)ナフチルヘキサノイル、4-メトキシフェニルアセチル、4-(4-メトキシ)フェニルブチリル、6-(4-メトキシ)ナフチルヘキサノイル、4-フルオロフェニルアセチル、4-(4-フルオロ)フェニルブチリル、又は6-(4-フルオロ)ナフチルヘキサノイルを挙げることができ、好適にはフェニルC2-C7アルキルカルボニル基(アリール上に置換分としてC1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはフェニルC2-C7アルキルカルボニル基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)であり、最適にはフェニルC2-C7アルキルカルボニル基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1個有していてもよい。)である。
【0060】
δが「複素芳香環カルボニル基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、当該置換分であるC1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子は前述したそれぞれの基の定義で挙げた基を挙げることができる。当該基としては、例えばαの定義で複素芳香環カルボニル部分として挙げた無置換複素環カルボニル基に加え、置換分を有する基として、メチルフリルカルボニル、メチルチエニルカルボニル、メチルピロリルカルボニル、メチルニコチノイル、トリフルオロメチルフリルカルボニル、トリフルオロメチルチエニルカルボニル、トリフルオロメチルピロリルカルボニル、トリフルオロメチルオキサゾリルカルボニル、トリフルオロメチルチアゾリルカルボニル、トリフルオロメチルニコチノイル、テトラフルオロプロピルフリルカルボニル、テトラフルオロプロピルチエニルカルボニル、テトラフルオロプロピルピロリルカルボニル、メトキシフリルカルボニル、メトキシチエニルカルボニル、メトキシピロリルカルボニル、メトキシニコチノイル、フルオロフリルカルボニル、フルオロチエニルカルボニル、フルオロピロリルカルボニル、又はフルオロニコチノイルを挙げることができ、好適には5若しくは6員複素芳香環カルボニル基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適には1若しくは2個有する5若しくは6員複素芳香環カルボニル基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)であり、最適には1若しくは2個有する5若しくは6員複素芳香環カルボニル基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1個有していてもよい。)である。
【0061】
以上の置換分γ及びδの定義より、
αが「C6-C10アリール基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、置換分γを有する当該基としては、例えば2-、3-若しくは4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、2-、3-若しくは4-イソプロピルフェニル、2,3-、2,4-若しくは3,4-ジイソプロピルフェニル、2,4,6-若しくは3,4,5-トリイソプロピルフェニル、2-、3-若しくは4-トリフルオロメチルフェニル、ジトリフルオロメチルフェニル、トリトリフルオロメチルフェニル、メトキシフェニル、ジメトキシフェニル、2-、3-若しくは4-フルオロフェニル、2,3-、2,4-若しくは3,4-ジフルオロフェニル、2,4,6-若しくは3,4,5-トリフルオロフェニル、2-、3-若しくは4-クロロフェニル、ジクロロフェニル、トリクロロフェニル、ヒドロキシフェニル、2-、3-若しくは4-シアノフェニル、2-、3-若しくは4-ニトロフェニル、シクロプロピルフェニル、シクロヘキシルフェニル、アダマンチルフェニル、ビフェニル、(メチルフェニル)フェニル、(トリフルオロメチルフェニル)フェニル、(メトキシフェニル)フェニル、(フルオロフェニル)フェニル、(クロロフェニル)フェニル、ベンジルフェニル、(メチルベンジル)フェニル、(トリフルオロメチルベンジル)フェニル、(メトキシベンジル)フェニル、(フルオロベンジル)フェニル、(クロロベンジル)フェニル、アセチルフェニル、アセチルオキシフェニル、アミノフェニル、ジメチルアミノフェニル、ジエチルアミノフェニル、3,4-若しくは2,3-メチレンジオキシフェニル、3,4-若しくは2,3-エチレンジオキシフェニル、メチルナフチル、ジメチルナフチル、トリメチルナフチル、イソプロピルナフチル、ジイソプロピルナフチル、トリイソプロピルナフチル、トリフルオロメチルナフチル、ジトリフルオロメチルナフチル、トリトリフルオロメチルナフチル、メトキシナフチル、ジメトキシナフチル、フルオロナフチル、ジフルオロナフチル、トリフルオロナフチル、クロロナフチル、ジクロロナフチル、トリクロロナフチル、シアノナフチル、ニトロナフチル、シクロプロピルナフチル、シクロヘキシルナフチル、アダマンチルナフチル、フェニルナフチル、(メチルフェニル)ナフチル、(トリフルオロメチルフェニル)ナフチル、(メトキシフェニル)ナフチル、(フルオロフェニル)ナフチル、(クロロフェニル)ナフチル、ベンジルナフチル、(メチルベンジル)ナフチル、(トリフルオロメチルベンジル)ナフチル、(メトキシベンジル)ナフチル、(フルオロベンジル)ナフチル、(クロロベンジル)ナフチル、アセチルナフチル、アセチルオキシナフチル、アミノナフチル、ジメチルアミノナフチル、ジエチルアミノナフチル、メチレンジオキシナフチル、又はエチレンジオキシナフチルを挙げることができ、好適にはフェニル基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはフェニル基(置換分γを1若しくは2個有していてもよい。)であり、最適にはフェニル基(置換分γを1個有していてもよい。)である。
【0062】
αが「C7-C16アラルキル基(アリール部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、置換分γを有する当該基としては、例えばメチルベンジル、ジメチルベンジル、トリメチルベンジル、イソプロピルベンジル、ジイソプロピルベンジル、トリイソプロピルベンジル、2-、3-若しくは4-トリフルオロメチルベンジル、ジトリフルオロメチルベンジル、トリトリフルオロメチルベンジル、メトキシベンジル、ジメトキシベンジル、フルオロベンジル、ジフルオロベンジル、トリフルオロベンジル、クロロベンジル、ジクロロベンジル、トリクロロベンジル、ヒドロキシベンジル、シアノベンジル、ニトロベンジル、シクロプロピルベンジル、シクロヘキシルベンジル、アダマンチルベンジル、フェニルベンジル、(メチルフェニル)ベンジル、(トリフルオロメチルフェニル)ベンジル、(メトキシフェニル)ベンジル、(フルオロフェニル)ベンジル、(クロロフェニル)ベンジル、ベンジルベンジル、(メチルベンジル)ベンジル、(トリフルオロメチルベンジル)ベンジル、(メトキシベンジル)ベンジル、(フルオロベンジル)ベンジル、(クロロベンジル)ベンジル、アセチルベンジル、アセチルオキシベンジル、アミノベンジル、ジメチルアミノベンジル、ジエチルアミノベンジル、メチレンジオキシベンジル、エチレンジオキシベンジル、メチルフェネチル、ジメチルフェネチル、トリメチルフェネチル、イソプロピルフェネチル、ジイソプロピルフェネチル、トリイソプロピルフェネチル、トリフルオロメチルフェネチル、ジトリフルオロメチルフェネチル、トリトリフルオロメチルフェネチル、メトキシフェネチル、フルオロフェネチル、ジフルオロフェネチル、トリフルオロフェネチル、クロロフェネチル、ヒドロキシフェネチル、シアノフェネチル、ニトロフェネチル、シクロプロピルフェネチル、シクロヘキシルフェネチル、アダマンチルフェネチル、フェニルフェネチル、ベンジルフェネチル、アセチルフェネチル、アセチルオキシフェネチル、アミノフェネチル、ジメチルアミノフェネチル、ジエチルアミノフェネチル、メチレンジオキシフェネチル、エチレンジオキシフェネチル、メチルナフチルメチル、ジメチルナフチルメチル、トリメチルナフチルメチル、イソプロピルナフチルメチル、ジイソプロピルナフチルメチル、トリイソプロピルナフチルメチル、トリフルオロメチルナフチルメチル、ジトリフルオロメチルナフチルメチル、トリトリフルオロメチルナフチルメチル、メトキシナフチルメチル、フルオロナフチルメチル、ジフルオロナフチルメチル、トリフルオロナフチルメチル、クロロナフチルメチル、ヒドロキシナフチルメチル、シアノナフチルメチル、ニトロナフチルメチル、シクロプロピルナフチルメチル、シクロヘキシルナフチルメチル、アダマンチルナフチルメチル、フェニルナフチルメチル、ベンジルナフチルメチル、アセチルナフチルメチル、アセチルオキシナフチルメチル、アミノナフチルメチル、ジメチルアミノナフチルメチル、ジエチルアミノナフチルメチル、メチレンジオキシナフチルメチル、エチレンジオキシナフチルメチルを挙げることができ、好適にはフェニルC1-C6アルキル基(アリール部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはフェニルC1-C4アルキル基(アリール部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはフェニルC1-C2アルキル基(アリール部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)であり、最適にはフェニルC1-C4アルキル基(アリール部分に置換分γを1個有していてもよい。)である。
【0063】
αが「C7-C11アリールカルボニル基(アリール部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、置換分γを有する当該基としては、例えばメチルベンゾイル、ジメチルベンゾイル、トリメチルベンゾイル、イソプロピルベンゾイル、ジイソプロピルベンゾイル、トリイソプロピルベンゾイル、トリフルオロメチルベンゾイル、メトキシベンゾイル、フルオロベンゾイル、ジフルオロベンゾイル、トリフルオロベンゾイル、クロロベンゾイル、ジクロロベンゾイル、ヒドロキシベンゾイル、シアノベンゾイル、ニトロベンゾイル、アセチルベンゾイル、アセチルオキシベンゾイル、アミノベンゾイル、ジメチルアミノベンゾイル、メチレンジオキシベンゾイル、メチルナフトイル、イソプロピルナフトイル、ジイソプロピルナフトイル、トリイソプロピルナフトイル、トリフルオロメチルナフトイル、メトキシナフトイル、フルオロナフトイル、ジフルオロナフトイル、トリフルオロナフトイル、クロロナフトイル、ジクロロナフトイル、ヒドロキシナフトイル、シアノナフトイル、ニトロナフトイル、アセチルナフトイル、アセチルオキシナフトイル、アミノナフトイル、ジメチルアミノナフトイル、メチレンジオキシナフトイルを挙げることができ、好適にはベンゾイル基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはベンゾイル基(置換分γを1若しくは2個有していてもよい。)であり、最適にはベンゾイル基(置換分γを1個有していてもよい。)である。
【0064】
αが「C8-C17アラルキルカルボニル基(アリール部分に後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、置換分γを有する当該基としては、例えばメチルフェニルアセチル、イソプロピルフェニルアセチル、ジイソプロピルフェニルアセチル、トリイソプロピルフェニルアセチル、トリフルオロメチルフェニルアセチル、メトキシフェニルアセチル、フルオロフェニルアセチル、ジフルオロフェニルアセチル、トリフルオロフェニルアセチル、クロロフェニルアセチル、ジクロロフェニルアセチル、ヒドロキシフェニルアセチル、シアノフェニルアセチル、ニトロフェニルアセチル、アセチルフェニルアセチル、アセチルオキシフェニルアセチル、アミノフェニルアセチル、ジメチルアミノフェニルアセチル、メチレンジオキシフェニルアセチル、4-(メチルフェニル)ブチル、4-(イソプロピルフェニル)ブチル、4-(ジイソプロピルフェニル)ブチル、4-(トリイソプロピルフェニル)ブチル、4-(トリフルオロメチルフェニル)ブチル、4-(フルオロフェニル)ブチル、4-(ジフルオロフェニル)ブチル、4-(トリフルオロフェニル)ブチル、4-(クロロフェニル)ブチル、4-(ヒドロキシフェニル)ブチル、4-(シアノフェニル)ブチル、4-(ニトロフェニル)ブチル、4-(アセチルフェニル)ブチル、4-(アセチルオキシフェニル)ブチル、4-(アミノフェニル)ブチル、4-(ジメチルアミノフェニル)ブチル、4-(メチレンジオキシフェニル)ブチルを挙げることができ、好適にはフェニルC2-C7アルキルカルボニル基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはフェニルC2-C5アルキルカルボニル基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)であり、最適にはフェニルC2-C5アルキルカルボニル基(置換分γを1個有していてもよい。)である。
【0065】
αが「複素芳香環(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、置換分γを有する当該基としては、例えばメチルフリル、イソプロピルフリル、トリフルオロメチルフリル、シアノフリル、ニトロフリル、フルオロフリル、クロロフリル、メチルチエニル、イソプロピルチエニル、トリフルオロメチルチエニル、シアノチエニル、ニトロチエニル、フルオロチエニル、クロロチエニル、メチルピロリル、イソプロピルピロリル、トリフルオロメチルピロリル、シアノピロリル、ニトロピロリル、フルオロピロリル、クロロピロリル、メチルピリジル、イソプロピルピリジル、トリフルオロメチルピリジル、シアノピリジル、ニトロピリジル、フルオロピリジル、又はクロロピリジルを挙げることができ、好適には5若しくは6員複素芳香環(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適には5若しくは6員複素芳香環(置換分γを1若しくは2個有していてもよい。)であり、最適には5若しくは6員複素芳香環(置換分γを1個有していてもよい。)である。
【0066】
αが「複素芳香環カルボニル基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、置換分γを有する当該基としては、例えばメチルフリルカルボニル、イソプロピルフリルカルボニル、トリフルオロメチルフリルカルボニル、シアノフリルカルボニル、ニトロフリルカルボニル、フルオロフリルカルボニル、クロロフリルカルボニル、メチルチエニルカルボニル、イソプロピルチエニルカルボニル、トリフルオロメチルチエニルカルボニル、シアノチエニルカルボニル、ニトロチエニルカルボニル、フルオロチエニルカルボニル、クロロチエニルカルボニル、メチルピロリルカルボニル、イソプロピルピロリルカルボニル、トリフルオロメチルピロリルカルボニル、シアノピロリルカルボニル、ニトロピロリルカルボニル、フルオロピロリルカルボニル、クロロピロリルカルボニル、メチルニコチノイル、イソプロピルニコチノイル、トリフルオロメチルニコチノイル、シアノニコチノイル、ニトロニコチノイル、フルオロニコチノイル、又はクロロニコチノイルを挙げることができ、好適には5若しくは6員複素芳香環カルボニル基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適には5若しくは6員複素芳香環カルボニル基(置換分γを1若しくは2個有していてもよい。)であり、最適には5若しくは6員複素芳香環カルボニル基(置換分γを1個有していてもよい。)である。
【0067】
αが「C6-C10アリールスルホニル基(アリール部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、置換分γを有する当該基としては、例えばメチルフェニルスルホニル、イソプロピルフェニルスルホニル、トリフルオロメチルフェニルスルホニル、メトキシフェニルスルホニル、フルオロフェニルスルホニル、クロロフェニルスルホニル、ヒドロキシフェニルスルホニル、シアノフェニルスルホニル、ニトロフェニルスルホニル、シクロヘキシルフェニルスルホニル、アダマンチルフェニルスルホニル、ビフェニルスルホニル、ベンジルフェニルスルホニル、アセチルフェニルスルホニル、アセチルオキシフェニルスルホニル、アミノフェニルスルホニル、ジメチルアミノフェニルスルホニル、メチレンジオキシフェニルスルホニル、メチルナフチルスルホニル、ジメチルナフチルスルホニル、トリメチルナフチルスルホニル、イソプロピルナフチルスルホニル、トリフルオロメチルナフチルスルホニル、メトキシナフチルスルホニル、フルオロナフチルスルホニル、クロロナフチルスルホニル、シアノナフチルスルホニル、ニトロナフチルスルホニル、シクロヘキシルナフチルスルホニル、アダマンチルナフチルスルホニル、フェニルナフチルスルホニル、ベンジルナフチルスルホニル、アセチルナフチルスルホニル、アセチルオキシナフチルスルホニル、アミノナフチルスルホニル、ジメチルアミノナフチルスルホニル、又はメチレンジオキシナフチルスルホニルを挙げることができ、好適にはフェニルスルホニル基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはフェニルスルホニル基(置換分γを1若しくは2個有していてもよい。)であり、最適にはフェニルスルホニル基(置換分γを1個有していてもよい。)である。
【0068】
αが「C7-C16アラルキルスルホニル基(アリール部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、置換分γを有する当該基としては、例えばメチルベンジルスルホニル、イソプロピルベンジルスルホニル、トリフルオロメチルベンジルスルホニル、メトキシベンジルスルホニル、フルオロベンジルスルホニル、クロロベンジルスルホニル、ヒドロキシベンジルスルホニル、シアノベンジルスルホニル、ニトロベンジルスルホニル、シクロヘキシルベンジルスルホニル、アダマンチルベンジルスルホニル、フェニルベンジルスルホニル、ベンジルベンジルスルホニル、アセチルベンジルスルホニル、アセチルオキシベンジルスルホニル、アミノベンジルスルホニル、ジメチルアミノベンジルスルホニル、メチレンジオキシベンジルスルホニル、メチルフェネチルスルホニル、イソプロピルフェネチルスルホニル、トリフルオロメチルフェネチルスルホニル、メトキシフェネチルスルホニル、フルオロフェネチルスルホニル、クロロフェネチルスルホニル、ヒドロキシフェネチルスルホニル、シアノフェネチルスルホニル、ニトロフェネチルスルホニル、シクロヘキシルフェネチルスルホニル、アダマンチルフェネチルスルホニル、フェニルフェネチルスルホニル、ベンジルフェネチルスルホニル、アセチルフェネチルスルホニル、アセチルオキシフェネチルスルホニル、アミノフェネチルスルホニル、ジメチルアミノフェネチルスルホニル、メチレンジオキシフェネチルスルホニル、メチルナフチルメチルスルホニル、イソプロピルナフチルメチルスルホニル、トリフルオロメチルナフチルメチルスルホニル、メトキシナフチルメチルスルホニル、フルオロナフチルメチルスルホニル、クロロナフチルメチルスルホニル、ヒドロキシナフチルメチルスルホニル、シアノナフチルメチルスルホニル、ニトロナフチルメチルスルホニル、シクロヘキシルナフチルメチルスルホニル、アダマンチルナフチルメチルスルホニル、フェニルナフチルメチルスルホニル、ベンジルナフチルメチルスルホニル、アセチルナフチルメチルスルホニル、アセチルオキシナフチルメチルスルホニル、アミノナフチルメチルスルホニル、ジメチルアミノナフチルメチルスルホニル、又はメチレンジオキシナフチルメチルスルホニルを挙げることができ、好適にはフェニルC1-C6アルキルスルホニル基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはフェニルC1-C4アルキルスルホニル基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはフェニルC1-C2アルキルスルホニル基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)であり、最適にはフェニルC1-C2アルキルスルホニル基(置換分γを1個有していてもよい。)である。
【0069】
βが「C6-C10アリール基(置換分δを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、置換分δを有する当該基としては、例えばメチルフェニル、イソプロピルフェニル、ビフェニル、ベンジルフェニル、アセチルフェニル、シクロヘキシルフェニル、アダマンチルフェニル、ベンゾイルフェニル、フェニルアセチルフェニル、ニコチノイルフェニル、メチルナフチル、イソプロピルナフチル、フェニルナフチル、ベンジルナフチル、アセチルナフチル、シクロヘキシルナフチル、アダマンチルナフチル、ベンゾイルナフチル、フェニルアセチルナフチル、又はニコチノイルナフチルを挙げることができ、好適にはフェニル基(置換分δを1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはフェニル基(置換分δを1若しくは2個有していてもよい。)であり、最適にはフェニル基(置換分δを1個有していてもよい。)である。
【0070】
βが「C7-C16アラルキル基(アリール部分に置換分δを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、置換分δを有する当該基としては、例えばメチルベンジル、イソプロピルベンジル、フェニルベンジル、ベンジルベンジル、アセチルベンジル、シクロヘキシルベンジル、アダマンチルベンジル、ベンゾイルベンジル、フェニルアセチルベンジル、ニコチノイルベンジル、メチルフェネチル、イソプロピルフェネチル、フェニルフェネチル、ベンジルフェネチル、アセチルフェネチル、シクロヘキシルフェネチル、アダマンチルフェネチル、ベンゾイルフェネチル、フェニルアセチルフェネチル、ニコチノイルフェネチル、メチルナフチルメチル、イソプロピルナフチルメチル、フェニルナフチルメチル、ベンジルナフチルメチル、アセチルナフチルメチル、シクロヘキシルナフチルメチル、アダマンチルナフチルメチル、ベンゾイルナフチルメチル、フェニルアセチルナフチルメチル、又はニコチノイルナフチルメチルを挙げることができ、好適にはフェニルC1-C6アルキル基(アリール部分に置換分δを1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはフェニルC1-C4アルキル基(アリール部分に置換分δを1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはフェニルC1-C2アルキル基(アリール部分に置換分δを1乃至3個有していてもよい。)であり、最適にはフェニルC1-C2アルキル基(アリール部分に置換分δを1個有していてもよい。)である。
【0071】
βが「置換分δを1若しくは2個有していてもよいアミノ基」を示す場合、当該基としては、例えばアミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、s-ブチルアミノ、t-ブチルアミノ、ペンチルアミノ、ヘキシルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-エチル-N-メチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジペンチルアミノ、ジヘキシルアミノ、フェニルアミノ、1-若しくは2-インデニルアミノ、1-若しくは2-ナフチルアミノ、ベンジルアミノ、1-若しくは2-ナフチルメチルアミノ、1-インデニルメチルアミノ、1-若しくは2-フェネチルアミノ、1-、2-若しくは3-フェニルプロピルアミノ、4-フェニルブチルアミノ、1-フェニルブチルアミノ、5-フェニルペンチルアミノ、6-フェニルヘキシルアミノ、ジベンジルアミノ、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、イソブチリルアミノ、バレリルアミノ、イソバレリルアミノ、ピバロイルアミノ、ヘキサノイルアミノ、アクリロイルアミノ、メタクリロイルアミノ、クロトイルアミノ、シクロプロピルカルボニルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、アダマンチルカルボニルアミノ、ベンゾイルアミノ、1-若しくは2-ナフトイルアミノ、1-インダンカルボニルアミノ、1-若しくは2-ナフトイルアミノ、フェニルアセチルアミノ、3-フェニルプロピオニルアミノ、4-フェニルブチリルアミノ、5-フェニルペンタノイルアミノ、6-フェニルヘキサノイルアミノ、ピロリルカルボニルアミノ、イミダゾリルカルボニルアミノ、ピラゾリルカルボニルアミノ、トリアゾリルカルボニルアミノ、テトラゾリルカルボニルアミノ、ニコチノイルアミノ、イソニコチノイルアミノ、ピラジニルカルボニルアミノ、ピリミジニルカルボニルアミノ、ピリダジニルカルボニルアミノ、チアゾリルカルボニルアミノ、オキサゾリルカルボニルアミノ、オキサジアゾリルカルボニルアミノ、チアジアゾリルカルボニルアミノ、N,N-ジアセチルアミノ、N-ホルミル-N-ヘキシルアミノ、N-アセチル-N-メチルアミノ、N-アセチル-N-エチルアミノ、N-アセチル-N-プロピルアミノ、N-アセチル-N-ブチルアミノ、N-アセチル-N-ペンチルアミノ、N-アセチル-N-ヘキシルアミノ、N-ベンゾイル-N-メチルアミノ、N-ベンゾイル-N-エチルアミノ、N-ベンゾイル-N-プロピルアミノ、N-ベンゾイル-N-ブチルアミノ、N-ベンゾイル-N-ペンチルアミノ、N-ベンゾイル-N-ヘキシルアミノ、N-ベンゾイル-N-フェニルアミノ、N-ベンジル-N-ベンゾイルアミノ、N-ヘキシル-N-1-ナフトイルアミノ、N-ヘキシル-N-2-ナフトイルアミノ、N-ヘキシル-N-フェニルアセチルアミノ、N-ブチル-N-ニコチノイルアミノ、N-ヘキシル-N-ニコチノイルアミノ、N-イソニコチノイル-N-ヘキシルアミノ、又は4-トリフルオロメチルフェニルカルバモイルアミノを挙げることができ、好適にはアミノ基(置換分としてC1-C10アルキル、又はC1-C7脂肪族アシルを1ないし2個有していてもよい。)であり、更に好適にはアミノ基(C1-C6アルキル、又はC1-C2脂肪族アシルを1ないし2個有していてもよい。)である。
【0072】
以上の置換分α及びβの定義より、
R1が「カルバモイル基(置換分αを1若しくは2個有していてもよい。)」を示す場合、置換分を有する当該基としては、例えばメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、プロピルカルバモイル、イソプロピルカルバモイル、ブチルカルバモイル、s-ブチルカルバモイル、t-ブチルカルバモイル、ペンチルカルバモイル、ヘキシルカルバモイル、デシルカルバモイル、トリフルオロメチルカルバモイル、テトラフルオロプロピルカルバモイル、シクロプロピルカルバモイル、シクロペンチルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル、アダマンチルカルバモイル、フェニルカルバモイル、メチルフェニルカルバモイル、イソプロピルフェニルカルバモイル、ジイソプロピルフェニルカルバモイル、トリイソプロピルフェニルカルバモイル、2-、3-若しくは4-トリフルオロメチルフェニルカルバモイル、2-、3-若しくは4-メトキシフェニルカルバモイル、フルオロフェニルカルバモイル、ジフルオロフェニルカルバモイル、トリフルオロフェニルカルバモイル、2-、3-若しくは4-クロロフェニルカルバモイル、ジクロロフェニルカルバモイル、ヒドロキシフェニルカルバモイル、2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニルカルバモイル、2,5-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルカルバモイル、シアノフェニルカルバモイル、ニトロフェニルカルバモイル、シクロプロピルフェニルカルバモイル、シクロヘキシルフェニルカルバモイル、アダマンチルフェニルカルバモイル、ビフェニルカルバモイル、ベンジルフェニルカルバモイル、アセチルフェニルカルバモイル、アセチルオキシフェニルカルバモイル、アミノフェニルカルバモイル、ジメチルアミノフェニルカルバモイル、ジエチルアミノフェニルカルバモイル、メチレンジオキシフェニルカルバモイル、エチレンジオキシフェニルカルバモイル、1-若しくは2-ナフチルカルバモイル、ベンジルカルバモイル、メチルベンジルカルバモイル、イソプロピルベンジルカルバモイル、ジイソプロピルベンジルカルバモイル、トリイソプロピルベンジルカルバモイル、トリフルオロメチルベンジルカルバモイル、メトキシベンジルカルバモイル、フルオロベンジルカルバモイル、ジフルオロベンジルカルバモイル、トリフルオロベンジルカルバモイル、2-、3-若しくは4-クロロベンジルカルバモイル、ジクロロベンジルカルバモイル、ヒドロキシベンジルカルバモイル、シアノベンジルカルバモイル、ニトロベンジルカルバモイル、シクロプロピルベンジルカルバモイル、シクロヘキシルベンジルカルバモイル、アダマンチルベンジルカルバモイル、フェニルベンジルカルバモイル、ベンジルベンジルカルバモイル、アセチルベンジルカルバモイル、アセチルオキシベンジルカルバモイル、アミノベンジルカルバモイル、ジメチルアミノベンジルカルバモイル、メチレンジオキシベンジルカルバモイル、フェネチルカルバモイル、トリフルオロメチルフェネチルカルバモイル、フルオロフェネチルカルバモイル、シクロプロピルカルボニルカルバモイル、シクロヘキシルカルボニルカルバモイル、アダマンチルカルボニルカルバモイル、ベンゾイルカルバモイル、フェニルアセチルカルバモイル、4-フェニルブチルカルバモイル、ピロリルカルバモイル、フリルカルバモイル、チエニルカルバモイル、2-、3-若しくは4-ピリジルカルバモイル、ピロリルカルボニルカルバモイル、フリルカルボニルカルバモイル、チエニルカルボニルカルバモイル、ニコチノイルカルバモイル、メタンスルホニルカルバモイル、トリフルオロメチルカルバモイル、ベンゼンスルホニルカルバモイル、トルエンスルホニルカルバモイル、又はベンジルスルホニルカルバモイルを挙げることができ、好適にはカルバモイル基(置換分αを1個有していてもよい。)であり、更に好適にはカルバモイル基(置換分としてC1-C10アルキル、C3-C10シクロアルキル、置換分γを1乃至3個有していてもよいC6-C10アリール基、又は置換分γを1乃至3個有していてもよいC6-C10アリール及びC1-C6アルキルを有するアラルキル基で1個置換されていてもよい。)である。
【0073】
R1が「チオカルバモイル基(置換分αを1若しくは2個有していてもよい。)」を示す場合、置換分を有する当該基としては、例えばメチルチオカルバモイル、エチルチオカルバモイル、プロピルチオカルバモイル、イソプロピルチオカルバモイル、ブチルチオカルバモイル、s-ブチルチオカルバモイル、t-ブチルチオカルバモイル、ペンチルチオカルバモイル、ヘキシルチオカルバモイル、デシルチオカルバモイル、シクロプロピルチオカルバモイル、シクロペンチルチオカルバモイル、シクロヘキシルチオカルバモイル、アダマンチルチオカルバモイル、フェニルチオカルバモイル、メチルフェニルチオカルバモイル、イソプロピルフェニルチオカルバモイル、ジイソプロピルフェニルチオカルバモイル、トリイソプロピルフェニルチオカルバモイル、2-、3-若しくは4-トリフルオロメチルフェニルチオカルバモイル、2-、3-若しくは4-メトキシフェニルチオカルバモイル、フルオロフェニルチオカルバモイル、ジフルオロフェニルチオカルバモイル、トリフルオロフェニルチオカルバモイル、2-、3-若しくは4-クロロフェニルチオカルバモイル、ジクロロフェニルチオカルバモイル、2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニルチオカルバモイル、2,5-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルチオカルバモイル、ヒドロキシフェニルチオカルバモイル、シアノフェニルチオカルバモイル、ニトロフェニルチオカルバモイル、シクロヘキシルフェニルチオカルバモイル、アダマンチルフェニルチオカルバモイル、ビフェニルチオカルバモイル、ベンジルフェニルチオカルバモイル、アセチルフェニルチオカルバモイル、アセチルオキシフェニルチオカルバモイル、アミノフェニルチオカルバモイル、ジメチルアミノフェニルチオカルバモイル、メチレンジオキシフェニルチオカルバモイル、1-若しくは2-ナフチルチオカルバモイル、ベンジルチオカルバモイル、メチルベンジルチオカルバモイル、イソプロピルベンジルチオカルバモイル、ジイソプロピルベンジルチオカルバモイル、トリイソプロピルベンジルチオカルバモイル、トリフルオロメチルベンジルチオカルバモイル、フルオロベンジルチオカルバモイル、ジフルオロベンジルチオカルバモイル、トリフルオロベンジルチオカルバモイル、2-、3-若しくは4-クロロベンジルチオカルバモイル、ジクロロベンジルチオカルバモイル、ヒドロキシベンジルチオカルバモイル、シアノベンジルチオカルバモイル、ニトロベンジルチオカルバモイル、シクロプロピルベンジルチオカルバモイル、シクロヘキシルベンジルチオカルバモイル、アダマンチルベンジルチオカルバモイル、アセチルベンジルチオカルバモイル、アセチルオキシベンジルチオカルバモイル、アミノベンジルチオカルバモイル、ジメチルアミノベンジルチオカルバモイル、メチレンジオキシベンジルチオカルバモイル、シクロプロピルカルボニルチオカルバモイル、シクロヘキシルカルボニルチオカルバモイル、アダマンチルカルボニルチオカルバモイル、ベンゾイルチオカルバモイル、フェニルアセチルチオカルバモイル、2-、3-若しくは4-ピリジルチオカルバモイル、ニコチノイルチオカルバモイル、メタンスルホニルチオカルバモイル、トリフルオロメチルチオカルバモイル、ベンゼンスルホニルチオカルバモイル、トルエンスルホニルチオカルバモイル、又はベンジルスルホニルチオカルバモイルを挙げることができ、好適にはチオカルバモイル基(置換分αを1個有していてもよい。)であり、更に好適にはチオカルバモイル基(置換分としてC1-C10アルキル、C3-C10シクロアルキル、C6-C10アリール基(後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、又はC7-C16アラルキル基(アリール部分に後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)で1個置換されていてもよい。)である。
【0074】
R1が「置換分αを1個有しているスルホニル基」を示す場合、当該基としては、例えばメタンスルホニル、エタンスルホニル、プロパンスルホニル、イソプロパンスルホニル、ブタンスルホニル、s-ブタンスルホニル、t-ブタンスルホニル、ペンタンスルホニル、ヘキサンスルホニル、シクロプロパンスルホニル、シクロペンチルスルホニル、シクロヘキサンスルホニル、アダマンタンスルホニル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル、イソプロピルベンゼンスルホニル、ジイソプロピルベンゼンスルホニル、トリイソプロピルベンゼンスルホニル、トリフルオロメチルベンゼンスルホニル、フルオロベンゼンスルホニル、クロロベンゼンスルホニル、ヒドロキシベンゼンスルホニル、シアノベンゼンスルホニル、ニトロベンゼンスルホニル、シクロヘキシルベンゼンスルホニル、アダマンチルベンゼンスルホニル、アセチルベンゼンスルホニル、アセチルオキシベンゼンスルホニル、アミノベンゼンスルホニル、ジメチルアミノベンゼンスルホニル、メチレンジオキシベンゼンスルホニル、1-若しくは2-ナフタレンスルホニル、フェニルメチルスルホニル、又はピリジンスルホニルを挙げることができ、好適にはスルホニル基(置換分としてC1-C10アルキル、C3-C10シクロアルキル、アリール基(後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、又はC7-C16アラルキル基(アリール部分に後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)で1個置換されていてもよい。)である。
【0075】
R1が「カルボニル基(置換分αを1個有している。)」を示す場合、置換分を有する当該基としては、例えばアセチル、プロピオニル、ブチリル、イソプロピルカルボニル、ブチルカルボニル、s-ブチルカルボニル、t-ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、ヘキシルカルボニル、デシルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、アダマンチルカルボニル、フェニルカルボニル、メチルフェニルカルボニル、イソプロピルフェニルカルボニル、ジイソプロピルフェニルカルボニル、トリイソプロピルフェニルカルボニル、2-、3-若しくは4-トリフルオロメチルフェニルカルボニル、2-、3-若しくは4-メトキシフェニルカルボニル、フルオロフェニルカルボニル、ジフルオロフェニルカルボニル、トリフルオロフェニルカルボニル、2-、3-若しくは4-クロロフェニルカルボニル、ジクロロフェニルカルボニル、2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニルカルボニル、2,5-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルカルボニル、ヒドロキシフェニルカルボニル、シアノフェニルカルボニル、ニトロフェニルカルボニル、シクロヘキシルフェニルカルボニル、アダマンチルフェニルカルボニル、ビフェニルカルボニル、ベンジルフェニルカルボニル、アセチルフェニルカルボニル、アセチルオキシフェニルカルボニル、アミノフェニルカルボニル、ジメチルアミノフェニルカルボニル、メチレンジオキシフェニルカルボニル、1-若しくは2-ナフチルカルボニル、ベンジルカルボニル、メチルベンジルカルボニル、イソプロピルベンジルカルボニル、ジイソプロピルベンジルカルボニル、トリイソプロピルベンジルカルボニル、トリフルオロメチルベンジルカルボニル、フルオロベンジルカルボニル、ジフルオロベンジルカルボニル、トリフルオロベンジルカルボニル、2-、3-若しくは4-クロロベンジルカルボニル、ジクロロベンジルカルボニル、ヒドロキシベンジルカルボニル、シアノベンジルカルボニル、ニトロベンジルカルボニル、シクロプロピルベンジルカルボニル、シクロヘキシルベンジルカルボニル、アダマンチルベンジルカルボニル、アセチルベンジルカルボニル、アセチルオキシベンジルカルボニル、アミノベンジルカルボニル、ジメチルアミノベンジルカルボニル、メチレンジオキシベンジルカルボニル、シクロプロピルカルボニルカルボニル、シクロヘキシルカルボニルカルボニル、アダマンチルカルボニルカルボニル、ベンゾイルカルボニル、フェニルアセチルカルボニル、2-、3-若しくは4-ピリジルカルボニル、ニコチノイルカルボニル、メタンスルホニルカルボニル、トリフルオロメチルカルボニル、ベンゼンスルホニルカルボニル、トルエンスルホニルカルボニル、又はベンジルスルホニルカルボニルを挙げることができ、好適にはカルボニル基(置換分としてC1-C10アルキル、C3-C10シクロアルキル、アリール基(後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、又はC7-C16アラルキル基(アリール部分に後述する置換分γを1乃至3個有していてもよい。)で1個置換されていてもよい。)である。
【0076】
R2、R3及びLが「C6-C10アリール基(置換分βを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、置換分を有する当該基としては、例えばメチルフェニル、イソプロピルフェニル、トリフルオロメチルフェニル、メトキシフェニル、フルオロフェニル、クロロフェニル、ヒドロキシフェニル、ビフェニル、ベンジルフェニル、シアノフェニル、ニトロフェニル、アミノフェニル、ジメチルアミノフェニル、ジエチルアミノフェニル、又は1-若しくは2-ナフチルを挙げることができ、好適にはフェニル基(置換分βを1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはフェニル基(置換分βを1若しくは2個有していてもよい。)であリ、最適にはフェニル基(置換分βで1個置換されてもよい。)である。
【0077】
R2、R3及びLが「C7-C16アラルキル基(アリール部分に置換分βを1乃至3個有していてもよい。)」を示す場合、置換分を有する当該基としては、例えばメチルベンジル、イソプロピルベンジル、トリフルオロメチルベンジル、メトキシベンジル、フルオロベンジル、クロロベンジル、ヒドロキシベンジル、フェニルベンジル、シアノベンジル、ニトロベンジル、アミノベンジル、ジメチルアミノベンジル、メチルフェネチル、イソプロピルフェネチル、トリフルオロメチルフェネチル、メトキシフェネチル、フルオロフェネチル、クロロフェネチル、ヒドロキシフェネチル、フェニルフェネチル、シアノフェネチル、ニトロフェネチル、アミノフェネチル、ジメチルアミノフェネチル、メチルナフチルメチル、イソプロピルナフチルメチル、トリフルオロメチルナフチルメチル、メトキシナフチルメチル、フルオロナフチルメチル、クロロナフチルメチル、ヒドロキシナフチルメチル、シアノナフチルメチル、ニトロナフチルメチル、アミノナフチルメチル、又はジメチルアミノナフチルメチルを挙げることができ、好適にはフェニルC1-C6アルキル基(アリール部分に置換分βを1乃至3個有していてもよい。)であり、更に好適にはフェニルC1-C4アルキル基(アリール部分に置換分βを1乃至3個有していてもよい。)であリ、更に好適にはフェニルC1-C2アルキル基(アリール部分に置換分βを1乃至3個有していてもよい。)であり、最適にはフェニルC1-C2アルキル基(アリール部分に置換分βを1個有していてもよい。)である。
本発明の化合物(I)のアミン誘導体化合物は、常法に従って塩にすることができる。そのような塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩、コバルト塩等の金属塩;アンモニウム塩のような無機塩;t-オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N-メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N-ベンジル-N-フェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩のような有機塩等のアミン塩;フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸のようなハロゲン化水素酸塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、又はメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸のような低級アルカンスルホン酸の塩;ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等のようなアリールスルホン酸塩;グルタミン酸、アスパラギン酸等のようなアミノ酸の塩;フマール酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸のようなカルボン酸の塩等の有機酸及び;オルニチン酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩を挙げることができ、好適には、ハロゲン化水素酸塩又は有機酸塩である。
【0078】
本発明の化合物には種々の異性体も含まれる。例えば、前記一般式(I)のアミン誘導体化合物のチアゾリジン環及びオキサゾリジン環は不斉炭素を含み、また、置換基上にも不斉炭素が存在する場合があるので、光学異性体を有する。
【0079】
つまり前記一般式(I)のアミン誘導体化合物にはR配位、S配位である立体異性体が存在する。その各々、或はそれらの任意の割合の化合物いずれも本発明に包含される。そのような立体異性体は、光学活性の原料化合物を用いて化合物(I)のアミン誘導体化合物を合成するか又は合成した化合物(I)のアミン誘導体化合物を所望により通常の光学分割法若しくは分離法を用いて光学分割することにより得ることができる。
【0080】
また、本発明の化合物(I)のアミン誘導体化合物は、大気中に放置しておいたり、再結晶することにより、水分を吸収し、吸着水が付いたり、水和物となる場合があり、そのような溶媒和物を形成する場合には、これら全て本発明に包含される。
【0081】
更に、本発明の化合物(I)のアミン誘導体化合物は、他のある種の溶媒を吸収し、溶媒和物となる場合があるが、そのようなものも本発明に包含される。
【0082】
更に、本発明には生体内において代謝されて本発明の化合物(I)のアミン誘導体化合物またはその薬理上許容される塩に変換される化合物、いわゆるプロドラッグも全て含むものである。
【0083】
また、本発明の化合物(I)のアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩と組み合わせて医薬組成物をなす薬剤としては、スルホニルウレア剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、アルドース還元酵素阻害剤、ビグアナイド剤、スタチン系化合物、スクアレン合成阻害剤、フィブラート系化合物、LDL異化促進剤、アンジオテンシンII拮抗剤、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、抗腫瘍剤及びFBPase阻害剤を挙げることができる。
【0084】
上記において、スルホニルウレア剤とは、インシュリンの分泌を促進させる薬剤であり、例えば、トルブタミド、アセトヘキサミド、トラザミド、クロルプロパミド等を挙げることができる。
【0085】
上記において、α-グルコシダーゼ阻害剤とは、アミラーゼ、マルターゼ、α-デキストリナーゼ、スクラーゼなどの消化酵素を阻害して、澱粉や蔗糖の消化を遅延させる作用を有する薬剤であり、例えば、アカルボース、N-(1,3-ジヒドロキシ-2-プロピル)バリオールアミン(一般名:ボグリボース)、ミグリトール等を挙げることができる。
【0086】
上記において、アルドース還元酵素阻害剤とは、ポリオール経路の最初のステップの律速酵素を阻害することにより糖尿病性合併症を阻止する薬剤であり、例えば、トルレスタット、エパルレスタット、2,7-ジフルオロ-スピロ(9H-フルオレン-9,4'-イミダゾリジン)-2',5'-ジオン(一般名:イミレスタット〕、3-〔(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)メチル〕-7-クロロ-3,4-ジヒドロ-2,4-ジオキソ-1(2H)-キナゾリン酢酸(一般名:ゼナレスタット)、6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-2',5'-ジオキソ-スピロ〔4H-1-ベンゾピラン-4,4'-イミダゾリジン〕-2-カルボキサミド (SNK-860)、ゾポルレスタット、ソルビニル、1-〔(3-ブロモ-2-ベンゾフラニル)スルフォニル〕-2,4-イミダゾリジンジオン(M-16209)等を挙げることができる。
【0087】
上記において、ビグアナイド剤とは、嫌気性解糖促進作用、抹消でのインスリン作用増強、腸管からのグルコース吸収抑制、肝糖新生の抑制、脂肪酸酸化阻害などの作用を有する薬剤であり、例えば、フェンホルミン、メトホルミン、ブホルミン等を挙げることができる。
【0088】
上記において、スタチン系化合物とは、ヒドロキシメチルグルタリルCoA(HMG-CoA)リダクターゼを阻害することにより、血中コレステロールを低下させる薬剤であり、例えば、プラバスタチンおよびそのナトリウム塩、シンバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン等を挙げることができる。
【0089】
上記において、スクアレン合成阻害剤とは、スクアレン合成を阻害することにより、血中コレステロールを低下させる薬剤であり、例えば、(S)-α-〔ビス(2,2-ジメチル-1-オキソプロポキシ)メトキシ〕ホスフィニル-3-フェノキシベンゼンブタンスルホン酸モノカリウム塩(BMS-188494)等を挙げることができる。
【0090】
上記において、フィブラート系化合物とは、肝臓でのトリグリセリド合成および分泌を抑制し、リポタンパク質リパーゼを活性化することにより、血中トリグリセリドを低下させる薬剤であり、例えば、ベザフィブラート、ベクロブラート、ビニフィブラート、シプロフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブラート、クロフィブリン酸、エトフィブラート、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル、ニコフィブラート、ピリフィブラート、ロニフィブラート、シムフィブラート、テオフィブラート等を挙げることができる。
【0091】
上記において、LDL異化促進剤とは、LDL(低密度リポタンパク質)受容体を増加することにより血中コレステロールを低下させる薬剤であり、例えば、特開平7-346144に記載された化合物またはその塩、具体的にはN-〔2-〔4-ビス(4-フルオロフェニル)メチル-1-ピペラジニル〕エチル〕-7,7-ジフェニル-2,4,6-ヘプタトリエン酸アミド等を挙げることができる。
【0092】
上記したスタチン系化合物、スクアレン合成阻害剤、フィブラート系化合物およびLDL異化促進剤は、血中のコレステロールやトリグリセリドを低下させる作用を有する他の薬剤と置き換えてもよい。このような薬剤としては、例えばニコモールやニセリトロール等のニコチン酸誘導体製剤;プロブコール等の抗酸化剤;コレスチラミン等のイオン交換樹脂製剤などを挙げることができる。
【0093】
上記において、アンジオテンシンII拮抗剤とは、アンジオテンシンIIによる血圧上昇を強く抑制し、血圧を降下させる薬剤である。このような薬剤としては、例えば、ロサルタンカリウム、カンデサルタンシレキセチル、バルサルタン、テルミサルタン、オルメサルタン等を挙げることができる。
【0094】
上記において、アンジオテンシン変換酵素阻害剤とは、アンジオテンシン変換酵素を阻害することにより、血圧を低下させると同時に糖尿病患者において部分的に血糖を低下させる薬剤であり、例えば、カプトプリル、エナラプリル、アラセプリル、デラプリル、ラミプリル、リジノプリル、イミダプリル、ベナゼプリル、セロナプリル、シラザプリル、エナラプリラート、フォシノプリル、モベルトプリル、ペリンドプリル、キナプリル、スピラプリル、テモカプリル、トランドラプリル等を挙げることができる。
【0095】
上記において、FBPase阻害剤とは、肝臓の糖新生系律速酵素である Fructose-1,6-biphosphatase (FBPase) の阻害作用を有し、糖尿病の治療剤及び/又は予防剤となる薬剤である。
前記一般式(I)を有するアミン誘導体化合物において、好適には、
(1)R1が、カルバモイル基(置換分αを1個有していてもよい。)、チオカルバモイル基(置換分αを1個有していてもよい。)、スルホニル基(置換分αを1個有している。)、又はカルボニル基(置換分αを1個有している。)を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(2)R1が、カルバモイル基(置換分αを1個有している。)、チオカルバモイル基(置換分αを1個有している。)、スルホニル基(置換分αを1個有している。)、又はカルボニル基(置換分αを1個有している。)を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(3)R1が、カルバモイル基(置換分αを1個有している。)、チオカルバモイル基(置換分αを1個有している。)、又はカルボニル基(置換分αを1個有している。)を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(4)R1が、カルバモイル基(置換分αを1個有している。)を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(5)R1が、チオカルバモイル基(置換分αを1個有している。)を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(6)R1が、カルボニル基(置換分αを1個有している。)を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(7)R2が、水素原子、C1-C10アルキル基、フェニル基(置換分βを1乃至3個有していてもよい。)、又はベンジル基(フェニル部分に置換分βを1乃至3個有していてもよい。)を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(8)R2が、水素原子、C1-C10アルキル基、フェニル基(置換分βを1個有していてもよい。)、又はベンジル基(フェニル部分に置換分βを1個有していてもよい。)を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(9)R2が、水素原子、又はC1-C10アルキル基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(10)R2が、水素原子、又はC1-C6アルキル基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(11)R2が、水素原子を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(12)R2が、C1-C6アルキル基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(13)R3が、水素原子、C1-C6アルキル基、フェニル基(置換分βを1乃至3個有していてもよい。)、又はベンジル基(フェニル部分に置換分βを1乃至3個有していてもよい。)を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(14)R3が、水素原子、C1-C6アルキル基、フェニル基(置換分βを1個有していてもよい。)、又はベンジル基(フェニル部分に置換分βを1個有していてもよい。)を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(15)R3が、水素原子、又はC1-C4アルキル基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(16)R3が、C1-C2アルキル基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(17)R3が、メチル基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(18)W1、W2及びW3が、それぞれ単結合又はC1-C6アルキレン基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(19)W1、W2及びW3が、それぞれ単結合又はC1-C4アルキレン基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(20)W1及びW2が、それぞれ単結合又はC1-C4アルキレン基を示し、W3が、C1-C2アルキレン基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(21)W1及びW2が、それぞれ単結合又はC1-C2アルキレン基を示し、W3が、メチレン基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(22)W1及びW2が、単結合を示し、W3が、メチレン基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(23)Xが、酸素原子又は硫黄原子を示し、Yが、酸素原子を示し、Qが、硫黄原子を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(24)Xが、酸素原子を示し、Yが、酸素原子を示し、Qが、硫黄原子を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(25)Zが、=CH−基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(26)Zが、窒素原子を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(27)Arが、ナフタレン環を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(28)Arが、ベンゼン環を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(29)Lが、Ar環上における1乃至4個の置換分であり、水素原子、C1-C6アルキル基、フェニル基(置換分βを1乃至3個有していてもよい。)、又はベンジル基(フェニル部分に置換分βを1乃至3個有していてもよい。)を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(30)Lが、Ar環上における1乃至4個の置換分であり、それぞれ水素原子、C1-C6アルキル基、フェニル基(置換分βを1乃至3個有していてもよい。)、又はベンジル基(フェニル部分に置換分βを1乃至3個有していてもよい。)を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(31)Lが、Ar環上における1乃至4個の置換分であり、それぞれ水素原子、又はC1-C6アルキル基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(32)Lが、Ar環上における1乃至4個の置換分であり、それぞれ水素原子、又はC1-C4アルキル基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(33)Lが、水素原子を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(34)置換分αが、(i)C1-C10アルキル基、(ii)C5-C10シクロアルキル基、(iii)C6-C10アリール基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(iv)フェニルC1-C6アルキル基(フェニル部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(v)フェニルカルボニル基(フェニル部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(vi)複素芳香環基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(vii)C1-C4アルキルスルホニル基、(viii)C1-C4ハロゲノアルキルスルホニル基、又は(ix)フェニルスルホニル基(フェニル部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(35)置換分αが、(i)C1-C8アルキル基、(ii)C5-C10シクロアルキル基、(iii)C6-C10アリール基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(iv)フェニルC1-C4アルキル基(フェニル部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(v)ピリジル基、(vi)メタンスルホニル基、(vii)トリフルオロメタンスルホニル基、又は(viii)フェニルスルホニル基(フェニル部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(36)置換分αが、(i)C1-C8アルキル基、(ii)C5-C10シクロアルキル基、(iii)C6-C10アリール基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(iv)フェニルC1-C4アルキル基(フェニル部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(v)ピリジル基、又は(vi) フェニルスルホニル基(フェニル部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(37)置換分αが、(i)C1-C4アルキル基、(ii)C5-C10シクロアルキル基、(iii)C6-C10アリール基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(iv)ベンジル基(フェニル部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、又は(v)ピリジル基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(38)置換分αが、(i)C1-C4アルキル基、(ii)C5-C10シクロアルキル基、(iii)C6-C10アリール基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、又は(iv)ピリジル基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(39)置換分αが、C1-C4アルキル基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(40)置換分αが、C5-C10シクロアルキル基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(41)置換分αが、フェニル基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(42)置換分αが、ピリジル基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(43)置換分βが、(i)C1-C4アルキル基、(ii)C1-C2ハロゲノアルキル基、(iii)C1-C4アルコキシ基、(iv)ハロゲン原子、(v)ヒドロキシ基、(vi)シアノ基、(vii)ニトロ基、又は(viii)アミノ基(置換分δを1若しくは2個有していてもよい。)を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(44)置換分βが、(i)C1-C4アルキル基、(ii)トリフルオロメチル基、(iii)C1-C2アルコキシ基、(iv)ハロゲン原子、(v)ヒドロキシ基、又は(vi)アミノ基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(45)置換分βが、(i)C1-C4アルキル基、(ii)ハロゲン原子、又は(iii)ヒドロキシ基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(46)置換分γが、(i)C1-C6アルキル基、(ii)C1-C4ハロゲノアルキル基、(iii)C1-C6アルコキシ基、(iv)ハロゲン原子、(v)ヒドロキシ基、(vi)シアノ基、(vii)ニトロ基、(viii)フェニル基、(ix)ベンジル基、(x)C1-C5脂肪族アシル基、(xi)アミノ基、又は(xii)C1-C4アルキレンジオキシ基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(47)置換分γが、(i)C1-C6アルキル基、(ii)C1-C2ハロゲノアルキル基、(iii)C1-C4アルコキシ基、(iv)ハロゲン原子、(v)ヒドロキシ基、(vi)シアノ基、(vii)ニトロ基、(viii)C1-C2脂肪族アシル基、又は(ix)C1-C4アルキレンジオキシ基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(48)置換分γが、(i)C1-C6アルキル基、(ii)トリフルオロメチル基、(iii)C1-C4アルコキシ基、(iv)ハロゲン原子、(v)ヒドロキシ基、(vi)シアノ基、(vii)ニトロ基、(viii)C1-C2脂肪族アシル基、又は(ix)C1-C4アルキレンジオキシ基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(49)置換分γが、(i)C1-C4アルキル基、(ii)トリフルオロメチル基、(iii)ハロゲン原子、又は(iv)ニトロ基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(50)置換分γが、C1-C4アルキル基、又はハロゲン原子を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(51)置換分δが、(i)C1-C4アルキル基、(ii)フェニル基、(iii)ベンジル基、(iv)C1-C5脂肪族アシル基、又は(v)ベンゾイル基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(52)置換分δが、C1-C4アルキル基、又はC1-C2脂肪族アシル基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
また、前記一般式(I)を有するアミン誘導体化合物において、(1)乃至(6)からR1を選択し、(7)乃至(12)からR2を選択し、(13)乃至(17)からR3を選択し、(18)乃至(22)からW1、W2及びW3を選択し、(23)若しくは(24)からX、Y及びQを選択し、(25)若しくは(26)からZを選択し、(27)若しくは(28)からArを選択し、(29)乃至(33)からLを選択し、(34)乃至(42)からαを選択し、(43)乃至(45)からβを選択し、(46)乃至(50)からγを選択し、(51)若しくは(52)からδを選択して組み合わせた化合物も好適である。
【0096】
例えば、前記一般式(I)を有するアミン誘導体化合物において、次の化合物も好適である。
(53)R1が、カルバモイル基(置換分αを1個有していてもよい。)、チオカルバモイル基(置換分αを1個有していてもよい。)、スルホニル基(置換分αを1個有している。)、又はカルボニル基(置換分αを1個有している。)を示し、R2が、水素原子、C1-C10アルキル基、フェニル基(置換分βを1個有していてもよい。)、又はベンジル基(フェニル部分に置換分βを1個有していてもよい。)を示し、
R3が、水素原子、C1-C6アルキル基、フェニル基(置換分βを1個有していてもよい。)、又はベンジル基(フェニル部分に置換分βを1個有していてもよい。)を示し、
W1、W2及びW3が、それぞれ単結合又はC1-C4アルキレン基を示し、
Xが、酸素原子又は硫黄原子を示し、Yが、酸素原子を示し、Qが、硫黄原子を示し、
Zが、=CH−基を示し、
Arが、ベンゼン環を示し、
Lが、Ar環上における1乃至4個の置換分であり、それぞれ水素原子、C1-C6アルキル基、フェニル基(置換分βを1乃至3個有していてもよい。)、又はベンジル基(フェニル部分に置換分βを1乃至3個有していてもよい。)を示し、
置換分αが、(i)C1-C8アルキル基、(ii)C5-C10シクロアルキル基、(iii)C6-C10アリール基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(iv)フェニルC1-C4アルキル基(フェニル部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(v)ピリジル基、(vi)メタンスルホニル基、(vii)トリフルオロメタンスルホニル基、又は(viii)フェニルスルホニル基(フェニル部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)を示し、
置換分βが、(i)C1-C4アルキル基、(ii)トリフルオロメチル基、(iii)C1-C2アルコキシ基、(iv)ハロゲン原子、(v)ヒドロキシ基、又は(vi)アミノ基を示し、置換分γが、(i)C1-C6アルキル基、(ii)C1-C4ハロゲノアルキル基、(iii)C1-C6アルコキシ基、(iv)ハロゲン原子、(v)ヒドロキシ基、(vi)シアノ基、(vii)ニトロ基、(viii)フェニル基、(ix)ベンジル基、(x)C1-C5脂肪族アシル基、(xi)アミノ基、又は(xii)C1-C4アルキレンジオキシ基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(54)R1が、カルバモイル基(置換分αを1個有している。)、チオカルバモイル基(置換分αを1個有している。)、スルホニル基(置換分αを1個有している。)、又はカルボニル基(置換分αを1個有している。)を示し、
R2が、水素原子、又はC1-C10アルキル基を示し、
R3が、水素原子、又はC1-C4アルキル基を示し、
W1及びW2が、それぞれ単結合又はC1-C4アルキレン基を示し、W3が、C1-C2アルキレン基を示し、
Xが、酸素原子又は硫黄原子を示し、Yが、酸素原子を示し、Qが、硫黄原子を示し、
Zが、=CH−基を示し、
Arが、ベンゼン環を示し、
Lが、Ar環上における1乃至4個の置換分であり、それぞれ水素原子、又はC1-C4アルキル基を示し、
置換分αが、(i)C1-C8アルキル基、(ii)C5-C10シクロアルキル基、(iii)C6-C10アリール基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(iv)フェニルC1-C4アルキル基(フェニル部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(v)ピリジル基、又は(vi) フェニルスルホニル基(フェニル部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)を示し、
置換分γが、(i)C1-C6アルキル基、(ii)トリフルオロメチル基、(iii)C1-C4アルコキシ基、(iv)ハロゲン原子、(v)ヒドロキシ基、(vi)シアノ基、(vii)ニトロ基、(viii)C1-C2脂肪族アシル基、又は(ix)C1-C4アルキレンジオキシ基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
(55)R1が、カルバモイル基(置換分αを1個有している。)、チオカルバモイル基(置換分αを1個有している。)、又はカルボニル基(置換分αを1個有している。)を示し、
R2が、水素原子を示し、
R3が、C1-C2アルキル基を示し、
W1及びW2が、それぞれ単結合又はC1-C2アルキレン基を示し、W3が、メチレン基を示し、
Xが、酸素原子を示し、Yが、酸素原子を示し、Qが、硫黄原子を示し、
Zが、=CH−基を示し、
Arが、ベンゼン環を示し、
Lが、水素原子を示し、
置換分αが、(i)C1-C4アルキル基、(ii)C5-C10シクロアルキル基、(iii)C6-C1 0アリール基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(iv)ベンジル基(フェニル部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、又は(v)ピリジル基を示し、
置換分γが、(i)C1-C6アルキル基、(ii)C1-C2ハロゲノアルキル基、(iii)C1-C4アルコキシ基、(iv)ハロゲン原子、(v)ヒドロキシ基、(vi)シアノ基、(vii)ニトロ基、(viii)C1-C2脂肪族アシル基、又は(ix)C1-C4アルキレンジオキシ基を示すアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
更に、前記一般式(I)を有するアミン誘導体化合物において、次の化合物も好適である。
(56)R1が、カルバモイル基(置換分αを1若しくは2個有していてもよい。)、チオカルバモイル基(置換分αを1若しくは2個有していてもよい。)、又はスルホニル基(置換分αを1個有している。)を示し、
R2及びR3が、それぞれ水素原子、C1-C10アルキル基、C6-C10アリール基(置換分βを1乃至3個有していてもよい。)、又はC7-C16アラルキル基(アリール部分に置換分βを1乃至3個有していてもよい。)を示し、
W1、W2及びW3が、それぞれ単結合又はC1-C8アルキレン基を示し、
X、Y及びQが、それぞれ酸素原子又は硫黄原子を示し、
Zが、=CH−基又は窒素原子を示し、
Arはベンゼン環又はナフタレン環を示し、
LはAr環上における1乃至4個の置換分であり、水素原子、C1-C6アルキル基、C6-C10アリール基(置換分βを1乃至3個有していてもよい。)、又はC7-C16アラルキル基(アリール部分に置換分βを1乃至3個有していてもよい。)を示し、
置換分αが、(i)C1-C10アルキル基、(ii)C1-C6ハロゲノアルキル基、(iii)C3-C10シクロアルキル基、(iv)C6-C10アリール基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(v)C7-C16アラルキル基(アリール部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(vi)C4-C11シクロアルキルカルボニル基、(vii)C7-C11アリールカルボニル基(アリール部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(viii)C8-C17アラルキルカルボニル基(アリール部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(ix)複素芳香環基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(x)複素芳香環カルボニル基(置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、(xi)C1-C6アルキルスルホニル基、(xii)C1-C6ハロゲノアルキルスルホニル基、(xiii)C6-C10アリールスルホニル基(アリール部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)、又は(xiv)C7-C16アラルキルスルホニル基(アリール部分に置換分γを1乃至3個有していてもよい。)を示し、
置換分βが、(i)C1-C6アルキル基、(ii)C1-C6ハロゲノアルキル基、(iii)C1-C6アルコキシ基、(iv)ハロゲン原子、(v)ヒドロキシ基、(vi)C6-C10アリール基(置換分δを1乃至3個有していてもよい。)、(vii)C7-C16アラルキル基(アリール部分に置換分δを1乃至3個有していてもよい。)、(viii)シアノ基、(ix)ニトロ基、又は(x)アミノ基(置換分δを1若しくは2個有していてもよい。)を示し、
置換分γが、(i)C1-C6アルキル基、(ii)C1-C6ハロゲノアルキル基、(iii)C1-C6アルコキシ基、(iv)ハロゲン原子、(v)ヒドロキシ基、(vi)シアノ基、(vii)ニトロ基、(viii)C3-C10シクロアルキル基、(ix)C6-C10アリール基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)、(x)C7-C16アラルキル基(アリール上に置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)、(xi)C1-C7脂肪族アシル基、(xii)C1-C7脂肪族アシルオキシ基、(xiii)アミノ基、(xiv)ジC1-C6アルキルアミノ、又は(xv)C1-C4アルキレンジオキシ基を示し、
置換分δが、(i)C1-C10アルキル基、(ii)C6-C10アリール基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)、(iii)C7-C16アラルキル基(アリール上に置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)、(iv)C1-C7脂肪族アシル基、(v)C4-C11シクロアルキルカルボニル基、(vi)C7-C11アリールカルボニル基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)、(vii)C8-C17アラルキルカルボニル基(アリール上に置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)、又は(viii)複素芳香環カルボニル基(置換分として、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロゲノアルキル基、C1-C6アルコキシ基、ハロゲン原子を1乃至3個有していてもよい。)を示す。]
を有するアミン誘導体化合物又はその薬理上許容される塩。
本発明の化合物として、例えば、第1表乃至6表に記載する化合物を挙げることができるが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。なお、第1表及び第2表の化合物は(I-1)の構造式を、第3表乃至第6表の化合物は、それぞれ(I-2)乃至(I-5)の構造式を有する。但し、表中の略記は以下の通りである。
Ac:アセチル基、Ada(1):1-アダマンチル基、Ada(1)c:1-アダマンチルカルボニル基、Boz:ベンゾイル基、Bu:ブチル基、tBu :t-ブチル基、Bz:ベンジル基、EdO:エチレンジオキシ基、Et:エチル基、Hx:ヘキシル基、cHx:シクロヘキシル基、cHxc:シクロヘキシルカルボニル基、MdO:メチレンジオキシ基、Me:メチル基、Nic:ニコチノイル、iNic:イソニコチノイル、Np:ナフチル基、Ph:フェニル基、cPn:シクロペンチル基、cPn:シクロペンチルカルボニル基、Pr:プロピル基、cPrc:シクロプロピルカルボニル基、iPr :イソプロピル基、sPr:s-プロピル基、Pyr:ピリジル基。
【0097】
【表1】
【0098】
【表2】
【0099】
【表3】
【0100】
【表4】
【0101】
【表5】
【0102】
【表6】
【0103】
【表7】
【0104】
【表8】
【0105】
【表9】
【0106】
【表10】
【0107】
【表11】
【0108】
【表12】
【0109】
【表13】
【0110】
【表14】
【0111】
【表15】
【0112】
【表16】
【0113】
【表17】
【0114】
【表18】
【0115】
【表19】
【0116】
【表20】
【0117】
【表21】
【0118】
【表22】
【0119】
【表23】
【0120】
【表24】
【0121】
【表25】
【0122】
【表26】
【0123】
【表27】
【0124】
【表28】
【0125】
【表29】
【0126】
【表30】
【0127】
【表31】
【0128】
【表32】
【0129】
【表33】
【0130】
【表34】
【0131】
【表35】
【0132】
【表36】
【0133】
【表37】
【0134】
【表38】
【0135】
【表39】
【0136】
【表40】
【0137】
【表41】
【0138】
【表42】
【0139】
【表43】
【0140】
【表44】
【0141】
【表45】
【0142】
【表46】
上記表において、
好適には、例示化合物番号、
(1-2) 1-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-エチル尿素、
(1-8) 1-(アダマンタン-1-イル)-3-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)尿素、
(1-9) 1-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-フェニル尿素、
(1-59) 1-(2,4-ジフルオロフェニル)-3-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)尿素、
(1-165)1-(アダマンタン-1-イル)-3-[2-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)エチル]尿素、
(1-172)1-[2-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)エチル]-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)尿素、
(1-174) 1-(2,4-ジフルオロフェニル)-3-[2-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)エチル]尿素、
(1-192) 1-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]-2,6-ジメチルフェニル)-3-(4-ニトロフェニル)尿素、
(1-196) 1-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-1-n-ヘキシル-3-フェニル尿素、
(1-202) 1-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-1-n-ヘキシル-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)尿素、
(1-203) 1-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-1-n-ヘキシル-3-(4-フルオロフェニル)尿素、
(1-210) 1-(アダマンタン-1-イル)-3-(7-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]ナフタレン-1-イル)尿素、
(1-213) 1-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-3-(7-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]ナフタレン-1-イル)尿素、
(1-217) 1-(7-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]ナフタレン-1-イル)-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)尿素、
(1-223) 1-ベンジル-3-(7-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]ナフタレン-1-イル)尿素、
(1-232) 1-[4-(2-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]エチル)フェニル]-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)尿素、
(1-284) 1-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-(c-ヘキシル)チオ尿素、
(1-299) 1-ベンジル-3-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)チオ尿素、
(1-300) 1-ベンジル-3-(7-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]ナフタレン-1-イル)チオ尿素、
(1-312) 1-(4-クロロフェニル)-3-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]-2,6-ジメチルフェニル)チオ尿素、
(1-316) N-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)メタンスルホンアミド、
(2-5) 1-(3-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-n-ヘキシル尿素、
(2-9) 1-(3-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-フェニル尿素、
(2-24) 1-(3-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-(2-トリフルオロメチルフェニル)尿素、
(2-26) 1-(3-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)尿素、
(2-29) 1-(3-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-(4-フルオロフェニル)尿素、
(2-41) 1-(3-シアノフェニル)―3-(3-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)尿素、
(2-82) 1-(3-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-(4-トリフルオロメチル)ベンジル尿素、
(2-190) 1-(2-t-ブチル-5-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシメチル]フェニル)-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)尿素、
(3-70) 1-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-3-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-5-イルチオ]-2,6-ジメチルフェニル)-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)尿素、
(6-1) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]アセトアミド、
(6-4) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]-N-n-ヘキシルアセトアミド、
(6-7) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]シクロペンタンカルボン酸アミド、
(6-8) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]シクロヘキサンカルボン酸アミド、
(6-10) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]ベンツアミド、
(6-11) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]ナフタレン-2-カルボン酸アミド、
(6-19) 2,4-ジフルオロ-N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]ベンツアミド、
(6-21) 3-クロロ-N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]ベンツアミド、
(6-36) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]ニコチン酸アミド、
(6-37) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]イソニコチン酸アミド、
(6-51) 3,5-ジ-t-ブチル-N-〔2-(4-[2-〔4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル〕-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)エチル〕-4-ヒドロキシベンズアミド、
(6-56)2-(3-クロロフェニル)-N-[2-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]エチル]アセトアミド、
(6-59) N-[2-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]エチル]ニコチンアミド、
又はその薬理上許容される塩を挙げることができる。
【0143】
更に好適には、例示化合物番号、
(1-2) 1-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-エチル尿素、
(1-8) 1-(アダマンタン-1-イル)-3-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)尿素、
(1-9) 1-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-フェニル尿素、
(1-174) 1-(2,4-ジフルオロフェニル)-3-[2-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)エチル]尿素、
(1-192) 1-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]-2,6-ジメチルフェニル)-3-(4-ニトロフェニル)尿素、
(1-203) 1-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-1-n-ヘキシル-3-(4-フルオロフェニル)尿素、
(1-213) 1-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-3-(7-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]ナフタレン-1-イル)尿素、
(1-223) 1-ベンジル-3-(7-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]ナフタレン-1-イル)尿素、
(1-284) 1-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-(c-ヘキシル)チオ尿素、
(1-300) 1-ベンジル-3-(7-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]ナフタレン-1-イル)チオ尿素、
(1-312) 1-(4-クロロフェニル)-3-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]-2,6-ジメチルフェニル)チオ尿素、
(1-316) N-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)メタンスルホンアミド、
(2-9) 1-(3-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-フェニル尿素、
(2-24) 1-(3-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-(2-トリフルオロメチルフェニル)尿素、
(2-26) 1-(3-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)尿素、
(2-29) 1-(3-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-(4-フルオロフェニル)尿素、
(2-82) 1-(3-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-(4-トリフルオロメチル)ベンジル尿素、
(6-1) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]アセトアミド、
(6-4) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]-N-n-ヘキシルアセトアミド、
(6-7) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]シクロペンタンカルボン酸アミド、
(6-10) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]ベンツアミド、
(6-11) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]ナフタレン-2-カルボン酸アミド、
(6-19) 2,4-ジフルオロ-N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]ベンツアミド、
(6-21) 3-クロロ-N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]ベンツアミド、
(6-36) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]ニコチン酸アミド、
(6-37) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]イソニコチン酸アミド、
(6-51) 3,5-ジ-t-ブチル-N-〔2-(4-[2-〔4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル〕-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)エチル〕-4-ヒドロキシベンズアミド、
(6-56) 2-(3-クロロフェニル)-N-[2-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]エチル]アセトアミド、
(6-59) N-[2-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]エチル]ニコチンアミド、
又はその薬理上許容される塩を挙げることができる。
【0144】
最適には、例示化合物番号、
(1-2) 1-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-エチル尿素、
(1-8) 1-(アダマンタン-1-イル)-3-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)尿素、
(1-174) 1-(2,4-ジフルオロフェニル)-3-[2-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)エチル]尿素、
(1-223) 1-ベンジル-3-(7-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]ナフタレン-1-イル)尿素、
(1-284) 1-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-(c-ヘキシル)チオ尿素、
(1-316) N-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)メタンスルホンアミド、
(2-9) 1-(3-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-フェニル尿素、
(2-24) 1-(3-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-(2-トリフルオロメチルフェニル)尿素、
(2-26) 1-(3-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)尿素、
(2-29) 1-(3-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)-3-(4-フルオロフェニル)尿素、
(6-1) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]アセトアミド、
(6-7) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]シクロペンタンカルボン酸アミド、
(6-10) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]ベンツアミド、
(6-19) 2,4-ジフルオロ-N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]ベンツアミド、
(6-36) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]ニコチン酸アミド、
(6-37) N-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]イソニコチン酸アミド、
(6-59) N-[2-[4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル]エチル]ニコチンアミド、
又はその薬理上許容される塩を挙げることができる。
【0145】
【発明の実施の形態】
本発明の一般式(I)を有する化合物は、以下の方法に従って製造することができる。
A法
【0146】
【化3】
上記式中、R2、R3、W1、W2、W3、X、Y、Q、Z、Ar、及びLは、前述したものと同意義を示し、R4は、R1の基の定義に含まれる置換分αから選択される基を示し、Tは酸素原子又は硫黄原子を示す。
【0147】
A法は、化合物(I)において、R1が置換されてもよいカルバモイル基又はチオカルバモイル基である化合物(Ia)を製造する方法である。
【0148】
A1工程は、一般式(Ia)を有する化合物を製造する工程であり、不活性溶媒中、塩基の存在下又は非存在下、一般式(II)を有する化合物と一般式(III)を有するイソシアン酸類又はイソチオシアン酸類を反応させることにより行われる。
【0149】
上記反応に使用される不活性溶媒は、本反応に不活性なものであれば特に限定はされないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;又は上記溶媒の混合溶媒;であり、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、アミド類又は上記溶媒の混合溶媒(更に好適には、芳香族炭化水素類、エーテル類又はアミド類であり、特に好適には、トルエン、テトラヒドロフラン又はN,N-ジメチルホルムアミド)である。
【0150】
上記反応に使用される塩基としては、反応に影響を与えないものであれば特に限定はないが、好適には、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物類;リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t-ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類;アンモニア水、濃アンモニア−メタノ−ルのようなアンモニア類;が用いられる。
【0151】
反応温度は、原料化合物、溶媒等により異なるが、通常、−20℃乃至150℃(好適には、0℃乃至60℃)である。
【0152】
反応時間は、原料化合物、溶媒、反応温度等により異なるが、通常、30分間乃至5日間(好適には、5時間乃至72時間)である。
【0153】
反応終了後、本反応の目的化合物(Ia)は常法に従って、反応混合物から採取される。
例えば、目的化合物が不溶性の析出物の場合には濾取した後、溶剤洗浄することによって得られる。上記以外の場合には水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸水素ナトリウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。
B法
【0154】
【化4】
上記式中、R2、R3、W1、W2、W3、X、Y、Q、Z、Ar、及びLは、前述したものと同意義を示し、R5及びR6は、それぞれR1の基の定義に含まれる置換分αから選択される基を示し、Wは、アルコキシ基、窒素置換イミダゾール基、又はp-ニトロフェニルオキシ基を示す。
【0155】
B法は、化合物(I)において、R1が置換されてもよいカルバモイル基である化合物(Ib)を製造する方法である。
【0156】
B1工程は、一般式(Ib)を有する化合物を製造する工程であり、不活性溶媒中、塩基の存在下又は非存在下、一般式(II)を有する化合物と一般式(IV)を有する化合物と反応させることにより行われる。
【0157】
上記反応に使用される不活性溶媒は、本反応に不活性なものであれば特に限定されないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;又は上記溶媒の混合溶媒;であり、好適には、アミド類(特に好適にはN,N-ジメチルホルムアミド)である。
【0158】
上記反応に使用される塩基は、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属重炭酸塩類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物類;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物類;リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt-ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、ピリジン、4−(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)のような有機アミン類;であり、好適には有機アミン類(特に好適にはトリエチルアミン)である。
【0159】
反応温度は、原料化合物、溶媒等により異なるが、通常、−20℃乃至150℃(好適には、0℃乃至60℃)である。
【0160】
反応時間は、原料化合物、溶媒、反応温度等により異なるが、通常、30分間乃至5日間(好適には、5時間乃至72時間)である。
【0161】
反応終了後、本反応の目的化合物(Ib)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、目的化合物が不溶性の析出物の場合には濾取した後、溶剤洗浄することによって得られる。上記以外の場合は、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸水素ナトリウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。
【0162】
一般式(IV)を有する化合物は、アミン類にクロロ炭酸エステル類又は1,1’−カルボニルジイミダゾールを反応させることによって入手することができる。
【0163】
尚、一般式(II)を有する化合物は、本発明の化合物を含むインスリン抵抗性改善作用・血糖降下作用等を有する化合物、及びその他の作用を有する化合物の合成中間体として非常に有用である。好適には、下記一般式(II')を有する化合物であり、更に好適には下記一般式(II'')を有する化合物である。
【0164】
【化5】
上記式中、R3、W1、W2、W3、X、Y、Q、Z、Ar、及びLは、前述したものと同意義を示す。
C法
【0165】
【化6】
上記式中、R2、R3、W1、W2、W3、X、Y、Q、Z、Ar、及びLは、前述したものと同意義を示し、R7はR1の基の定義に含まれる置換分αから選択される基を示す。
【0166】
C法は、化合物(I)において、R1が置換されているスルホニル基である化合物(Ic)を製造する方法である。
【0167】
C1工程は、一般式(Ic)を有する化合物を製造する工程であり、不活性溶媒中、塩基の存在下又は非存在下、一般式(II)を有する化合物と一般式(V)を有する塩化スルホニル類を反応させることにより行われる。
【0168】
上記反応に使用される不活性溶媒は、本反応に不活性なものであれば特に限定されないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;又は上記溶媒の混合溶媒;であり、好適には、アミド類(特に好適にはN,N-ジメチルホルムアミド)である。
【0169】
上記反応に使用される塩基は、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属重炭酸塩類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物類;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物類;リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt-ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、ピリジン、4−(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)のような有機アミン類;であり、好適には有機アミン類(特に好適にはトリエチルアミン)である。
【0170】
反応温度は、原料化合物、溶媒等により異なるが、通常、−20℃乃至150℃(好適には、0℃乃至60℃)である。
【0171】
反応時間は、原料化合物、溶媒、反応温度等により異なるが、通常、30分間乃至5日間(好適には、5時間乃至72時間)である。
【0172】
反応終了後、本反応の目的化合物(Ic)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、目的化合物が不溶性の析出物の場合には濾取した後、溶剤洗浄することによって得られる。上記以外の場合は、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸水素ナトリウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。
C’法
【0173】
【化7】
上記式中、R2、R3、W1、W2、W3、X、Y、Q、Z、Ar、L、及びR7は、前述したものと同意義を示す。
【0174】
C’法は、化合物(I)において、R1が置換されているカルボニル基である化合物(Ic’)を製造する方法である。
【0175】
C’1工程は、一般式(Ic’)を有する化合物を製造する工程であり、不活性溶媒中、一般式(II)を有する化合物と一般式(V')を有する化合物とを、(a)塩基の存在下、(b)活性エステル法、又は(c)混合酸無水物法により反応させることにより行われる。
(a)
一般式(V')を有する化合物が酸クロライド又は酸無水物である場合に、塩基の存在下、一般式(II)を有する化合物と一般式(V')を有する化合物とを縮合させる反応である。
【0176】
本反応に使用される不活性溶媒は、本反応に不活性なものであれば特に限定されないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;又は上記溶媒の混合溶媒;であり、好適には、アミド類(特に好適にはN,N-ジメチルホルムアミド)である。
【0177】
本反応に使用される塩基は、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属重炭酸塩類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物類;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物類;リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt-ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、ピリジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)のような有機アミン類であり、好適には有機アミン類(特に好適には、トリエチルアミン)である。
【0178】
反応温度は、原料化合物、溶媒等により異なるが、通常、−20℃乃至150℃(好適には、0℃乃至60℃)である。
【0179】
反応時間は、原料化合物、溶媒、反応温度等により異なるが、通常、30分間乃至5日間(好適には、5時間乃至72時間)である。
(b) 活性エステル法
活性エステル法は、不活性溶媒中、一般式(II)を有する化合物と一般式(V')を有する化合物とを、不活性溶媒中、縮合剤及び塩基の存在下又は非存在下(好適には存在下)、反応させることによって行われる。
【0180】
本反応に使用される活性エステル化剤は、例えば、N-ヒドロキシサクシンイミド、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、N-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミドのようなN-ヒドロキシ化合物;ジピリジルジスルフィドのようなジスルフィド化合物;1-エチル-3-(3'-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミドのようなカルボジイミド;カルボニルジイミダゾール;トリフェニルホスフィン;のような縮合剤の存在下に好適に行われる。
【0181】
本反応に使用される不活性溶媒は、例えば、前述した(a)において使用されるものと同様の不活性溶媒を挙げることができる。
【0182】
本反応に使用される塩基は、例えば、前述した(a)において使用されるものと同様の塩基を挙げることができる。
【0183】
反応温度は、原料化合物、試薬等により異なるが、通常、活性エステル化反応では、−70℃乃至150℃(好適には、−10℃乃至100℃)である。
【0184】
反応時間は、原料化合物、試薬、反応温度等により異なるが、通常、30分間乃至80時間(好適には、1時間乃至48時間)である。
(c)混合酸無水物法
一般式(V')を有する化合物がカルボン酸である場合に、不活性溶媒中、塩基存在下または非存在下(好適には、存在下)、一般式(V')を有する化合物と混合酸無水物化剤を反応させ、混合酸無水物類を製造した後、不活性溶媒中、混合酸無水物類と一般式(II)を有する化合物を反応させることにより行われる。
【0185】
本反応に使用される混合酸無水物化剤は、例えば、クロルギ酸エチル、クロル炭酸エチル、クロル炭酸イソブチルのような炭酸C1-C4アルキルハライド;ピバロイルクロリドのようなC1-C5アルカノイルハライド;シアノホスホン酸ジエチル、シアノホスホン酸ジフェニルのようなジ(C1-C4アルキル)若しくはジ(C6-C14)アリールシアノリン酸であり、好適には、ジ(C1-C4アルキル)若しくはジ(C6-C14アリール)シアノリン酸(特に好適には、シアノホスホン酸ジエチル)である。
【0186】
本反応に使用される不活性溶媒及び塩基は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解する物であれば特に限定はないが、例えば、前述した(a)において使用されるものと同様の不活性溶媒及び塩基を挙げることができる。
【0187】
反応温度は、原料化合物、試薬等により異なるが、通常、−50℃乃至100℃(好適には、0℃乃至60℃である)。
【0188】
反応時間は、原料化合物、試薬、反応温度等により異なるが、通常、30分間乃至72時間(好適には、1時間乃至24時間)である。
【0189】
C’法において、反応終了後、本反応の目的化合物(Ic’)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、目的化合物が不溶性の析出物の場合には濾取した後、溶剤洗浄することによって得られる。上記以外の場合は、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸水素ナトリウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。
D法
【0190】
【化8】
上記式中、R2、R3、W1、W2、W3、X、Y、Q、Z、Ar、及びLは、前述したものと同意義を示し、Bocはt-ブトキシカルボニル基を示す。
【0191】
D法は、化合物(II)を製造する方法である。
【0192】
D1工程は、一般式(VIII)を有する化合物を製造する工程であり、不活性溶媒中、一般式(VII)を有する化合物の反応性誘導体(酸ハライド類、活性エステル類または混合酸無水物類)と一般式(VI)を有する化合物を反応さることにより行われる。
【0193】
上記反応に使用される不活性溶媒は、本反応に不活性なものであれば特に限定されないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類;スルホラン;又は上記溶媒の混合溶媒;であり、好適には、エーテル類(特に好適にはテトラヒドロフラン)である。
(a)酸ハライド法
酸ハライド法は、不活性溶媒中、化合物(VII)をハロゲン化剤(例えば、塩化チオニル、臭化チオニル、シュウ酸クロリド、シュウ酸ジクロリド、オキシ塩化リン、三塩化リン、五塩化リン等)と反応させ、酸ハライド類を製造し、その酸ハライド類と化合物(VI)を、不活性溶媒中、塩基の存在下又は非存在下(好適には存在下)、反応させることにより行われる。
【0194】
上記反応に使用される塩基は、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属重炭酸塩類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物類;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物類;リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt-ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、ピリジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)のような有機アミン類であり、好適には、有機アミン類(特に好適には、トリエチルアミン)である。
【0195】
上記反応に使用される不活性溶媒は、本反応に不活性なものであれば特に限定はないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロインまたは石油エ−テルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;アセトンのようなケトン類;ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシドようなスルホキシド類;スルホラン;であり、好適には、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類又はアミド類(特に好適には、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン又はN,N-ジメチルホルムアミド)である。
【0196】
反応温度は、原料化合物、試薬等により異なるが、ハロゲン化剤と化合物(VII)の反応および酸ハライド類と化合物(VI)の反応とも、通常、−20℃乃至150℃であり、好適には、ハロゲン化剤と化合物(VII)との反応は−10℃乃至100℃であり、酸ハライド類と化合物(VI)との反応は−20℃乃至100℃である。
【0197】
反応時間は、原料化合物、試薬、反応温度等により異なるが、ハロゲン化剤と化合物(VII)の反応および酸ハライド類と化合物(VI)の反応とも、通常、30分間乃至80時間(好適には、1時間乃至48時間)である。
(b)活性エステル法
活性エステル法は、不活性溶媒中、化合物(VII)と活性エステル化剤を反応させ、活性エステル類を製造した後、不活性溶媒中、塩基の存在下又は非存在下(好適には存在下)、化合物(VI)と反応させることによって行われる。
【0198】
上記反応に使用される活性エステル化剤は、例えば、N-ヒドロキシサクシンイミド、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、N-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミドのようなN-ヒドロキシ化合物;ジピリジルジスルフィドのようなジスルフィド化合物;ジシクロヘキシルカルボジイミドのようなカルボジイミド;カルボニルジイミダゾール;トリフェニルホスフィン;のような縮合剤の存在下に好適に行われる。
【0199】
上記反応に使用される不活性溶媒は、本反応に不活性なものであれば特に限定はされないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロインまたは石油エ−テルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;アセトンのようなケトン類;ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類;スルホラン;であり、好適には、エーテル類又はアミド類(特に好適には、ジオキサン、テトラヒドロフラン又はN,N-ジメチルホルムアミド)である。
【0200】
上記反応に使用される塩基は、例えば、前記酸ハライド法において使用されるものと同様の塩基を挙げることができる。
【0201】
反応温度は、原料化合物、試薬等により異なるが、通常、活性エステル化反応では、−70℃乃至150℃(好適には、−10℃乃至100℃)であり、活性エステル類と化合物(VI)との反応では、−20℃乃至100℃(好適には、0℃乃至50℃)である。
反応時間は、原料化合物、試薬、反応温度等により異なるが、活性エステル化反応及び活性エステル類と化合物(VI)の反応ともに、通常、30分間乃至80時間(好適には、1時間乃至48時間)である。
(c)混合酸無水物法
混合酸無水物法は、不活性溶媒中、塩基存在下または非存在下(好適には、存在下)、化合物(VII)と混合酸無水物化剤を反応させ、混合酸無水物類を製造した後、不活性溶媒中、混合酸無水物類と化合物(VI)を反応させることにより行われる。
【0202】
上記反応に使用される塩基は、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属重炭酸塩類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物類;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物類;リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt-ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、ピリジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)のような有機アミン類であり、好適には有機アミン類(特に好適には、トリエチルアミン)である。
【0203】
上記反応に使用される混合酸無水物化剤は、例えば、クロル炭酸エチル、クロル炭酸イソブチルのような炭酸C1-C4アルキルハライド;ピバロイルクロリドのようなC1-C5アルカノイルハライド;シアノホスホン酸ジエチル、シアノホスホン酸ジフェニルのようなジ(C1-C4アルキル)若しくはジ(C6-C14)アリールシアノリン酸であり、好適には、ジ(C1-C4アルキル)若しくはジ(C6-C14アリール)シアノリン酸(特に好適には、シアノホスホン酸ジエチル)である。
【0204】
混合酸無水物類を製造する際に使用される不活性溶媒は、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解する物であれば特に限定はないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロインまたは石油エ−テルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;アセトンのようなケトン類;ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類;スルホラン;であり、好適には、エーテル類又はアミド類(特に好適には、テトラヒドロフラン又はN,N-ジメチルホルムアミド)である。
【0205】
混合酸無水物類を製造する反応における反応温度は、原料化合物、試薬等により異なるが、通常、−50℃乃至100℃(好適には、0℃乃至60℃である)。
【0206】
混合酸無水物類を製造する反応に於ける反応時間は、原料化合物、試薬、反応温度等により異なるが、通常、30分間乃至72時間(好適には、1時間乃至24時間)である。
【0207】
混合酸無水物類と化合物(VI)との反応は、不活性溶媒中、塩基の存在下または非存在下(好適には、存在下)で行われ、使用される塩基および不活性溶媒は、前述された混合酸無水物類を製造する反応において使用されるものと同様である。
【0208】
混合酸無水物類と化合物(VI)との反応に於ける反応温度は、原料化合物、試薬等により異なるが、通常、−30℃乃至100℃(好適には、0℃乃至80℃)である。
【0209】
混合酸無水物類と化合物(VI)との反応に於ける反応時間は、原料化合物、試薬、反応温度等により異なるが、通常、5分間乃至24時間(好適には、30分間乃至16時間)である。
【0210】
また、本反応において、ジ(C1-C4アルキル)シアノリン酸またはジ(C6-C14アリール)シアノリン酸を使用する場合には、塩基の存在下、化合物(VI)と化合物(VII)を直接反応させることもできる。
【0211】
反応終了後、本反応の目的化合物(VIII)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸水素ナトリウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。
【0212】
第D2工程は、一般式(II)を有する化合物を製造する工程であり、不活性溶媒の存在下又は非存在下、一般式(VIII)を有する化合物を酸と反応さることにより行われる。
【0213】
上記反応に使用される酸は、通常の反応において酸触媒として使用されるものであれば特に限定はないが、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、過塩素酸、燐酸のような無機酸;酢酸、蟻酸、蓚酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸のような有機酸等のブレンステッド酸;塩化亜鉛、四塩化スズ、三塩化ホウ素、三塩化フッ素、三塩化臭素のようなルイス酸;酸性イオン交換樹脂;であり、好適には、無機酸又は有機酸(特に好適には、塩酸、酢酸又はトリフルオロ酢酸)である。
【0214】
上記反応に使用される不活性溶媒は、本反応に不活性なものであれば特に限定はされないが、例えば、ヘキサン、へプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;メタノール,エタノール、N-プロパノール、イソプロパノール、N-ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、イソアミルアルコール、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブのようなアルコール類;ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;水;或は水又は上記溶媒の混合溶媒;であり、好適には、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、アルコール類又は水(特に好適には、ジクロロメタン、1,4-ジオキサン、エタノール又は水)である。
【0215】
反応温度は、原料化合物、使用される酸、溶媒等により異なるが、通常、−20℃乃至沸点温度(好適には、0℃乃至50℃)である。
【0216】
反応時間は、原料化合物、使用される酸、溶媒、反応温度により異なるが、通常、15分間乃至48時間(好適には、30分間乃至20時間)である。
【0217】
反応終了後、本反応の目的化合物(II)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸ナトリウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。
E法
【0218】
【化9】
上記式中、R2、R3、W1、W2、X、Z、Ar、L及びBocは、前述したものと同意義を示す。
【0219】
E法は、化合物(VI)を製造する方法である。
【0220】
E1工程は、一般式(VI)を有する化合物を製造する工程であり、化合物(IX)を還元することにより行われる。本反応は、不活性溶媒中、接触還元反応又は一般的なニトロ基の還元法である亜鉛−酢酸法、錫−アルコール法若しくは錫−塩酸法を用いる他、還元剤として亜二チオン酸ソーダを用いて行われる。
【0221】
上記反応に使用される不活性溶媒は、本反応に不活性なものであれば特に限定はされないが、例えば、ヘキサン、へプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;メタノール,エタノール、N-プロパノール、イソプロパノール、N-ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、イソアミルアルコール、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブのようなアルコール類;ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;水;或は水又は上記溶媒の混合溶媒;であり、好適には、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、アルコール類又は水(特に好適には、ジクロロメタン、1,4-ジオキサン、エタノール又は水)である。
【0222】
反応温度は、原料化合物、使用される酸、溶媒等により異なるが、通常、−20℃乃至沸点温度(好適には、0℃乃至50℃)である。
【0223】
反応時間は、原料化合物、使用される酸、溶媒、反応温度により異なるが、通常、15分間乃至48時間(好適には、30分間乃至20時間)である。
【0224】
反応終了後、本反応の目的化合物(VI)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、接触還元反応の場合は、反応混合物より触媒を濾去した後、溶剤を留去することによって得られる。上記以外の場合は、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸水素ナトリウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。
F法
【0225】
【化10】
上記式中、R2、R3、W1、W2、X、Z、Ar、L及びBocは、前述したものと同意義を示し、Halは前記ハロゲン原子を示す。
【0226】
F法は、化合物(IX)を製造する方法である。
【0227】
F1工程は、一般式(IX)を製造する工程であり、不活性溶媒中、塩基の存在下、一般式(X)を有する化合物を一般式(XI)を有する化合物と反応させることにより行われる。
【0228】
上記反応に使用される塩基は、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属重炭酸塩類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物類;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物類;リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt-ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、ピリジン、4−(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)のような有機アミン類;であり、好適にはアルカリ金属水素化物類(特に好適には水素化ナトリウム)である。
【0229】
上記反応に使用される不活性溶媒は、本反応に不活性なものであれば特に限定はされないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;又は上記溶媒の混合溶媒;であり、好適には、アミド類(特に好適にはN,N-ジメチルホルムアミド)である。
【0230】
反応温度は、原料化合物、使用される塩基、溶媒等により異なるが、通常、−50℃乃至200℃(好適には、0℃乃至120℃)である。
【0231】
反応時間は、原料化合物、使用される塩基、溶媒、反応温度等により異なるが、通常、30分間乃至24時間(好適には、1時間乃至10時間)である。
【0232】
反応終了後、本反応の目的化合物(IX)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸水素ナトリウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。
G法
【0233】
【化11】
上記式中、R3、W2、W3、X、Y、Q、Z、Ar及びLは、前述したものと同意義を示す。
【0234】
G法は、D法とは別に化合物(II)において、W1が単結合でR1及びR2が共に水素原子である化合物(IIa)を製造する方法である。
【0235】
G1工程は、化合物(IIa)を製造する工程であり、化合物(XII)を還元することにより行われ、本工程は、前記E1工程と同様に行われる。
【0236】
反応終了後、本反応の目的化合物(IIa)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、接触還元反応の場合は、反応混合物より触媒を濾去した後、溶剤を留去することによって得られる。上記以外の場合は、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸水素ナトリウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。
H法
【0237】
【化12】
上記式中、R3、W2、W3、X、Y、Q、Z、Ar、L及びHalは、前述したものと同意義を示す。
【0238】
H法は、化合物(XII)を製造する方法である。
【0239】
H1工程は、化合物(XII)を製造する工程であり、不活性溶媒中、塩基の存在下、一般式(XII)を有する化合物を一般式(XIV)を有する化合物と反応させることにより行われ、本工程は、前記F1工程と同様に行われる。
【0240】
反応終了後、本反応の目的化合物(XII)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸水素ナトリウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。
I法
【0241】
【化13】
上記式中、R3、W2、W3、X、Z、Ar、L及びHalは、前述したものと同意義を示す。
【0242】
I法は、化合物(XIII)を製造する方法である。
【0243】
I1工程は、一般式(XVII)を有する化合物を製造する工程であり、不活性溶媒の存在下又は非存在下、一般式(XV)を有する化合物と一般式(XVI)を有する化合物を反応させることにより行われる。
【0244】
化合物(XV)と化合物(XVI)を反応させる際に使用される不活性溶媒は、本反応に不活性なものであれば特に限定はされないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;メタノ−ル、エタノ−ル、N-プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、N-ブタノ−ル、イソブタノ−ル、t−ブタノ−ル、イソアミルアルコ−ル、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブのようなアルコ−ル類;ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;酢酸、プロピオン酸のような有機酸類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類;スルホラン;又は上記溶媒の混合溶媒;である。
【0245】
化合物(XV)と化合物(XVI)を反応させる際の反応温度は、原料化合物、使用される塩基、溶媒等により異なるが、通常、0℃乃至200℃(好適には、50℃乃至150℃)である。
【0246】
化合物(XV)と化合物(XVI)を反応させる際の反応時間は、原料化合物、使用される塩基、溶媒、反応温度等により異なるが、通常、1時間乃至50時間(好適には、5時間乃至24時間)である。
【0247】
反応終了後、本反応の目的化合物(XVII)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸水素ナトリウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。
【0248】
I2工程は、一般式(XVIII)を有する化合物を製造する工程であり、不活性溶媒の存在化又は非存在下、一般式(XVII)を有する化合物をハロゲン化剤(例えば、塩化チオニル、臭化チオニル、蓚酸クロリド、蓚酸ジクロリド、オキシ塩化リン、三塩化リン、五塩化リン等)と反応させたることにより行われる。
【0249】
化合物(XVII)とハロゲン化剤を反応させる際に使用される不活性溶媒は、本反応に不活性なものであれば特に限定はされないが、例えば、ヘキサン、へプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;又は上記溶媒の混合溶媒;である。
【0250】
化合物(XVII)とハロゲン化剤を反応させる際の反応温度は、原料化合物、使用される溶媒等により異なるが、通常、−20℃乃至150℃(好適には、−10℃乃至100℃)である。
【0251】
化合物(XVII)とハロゲン化剤を反応させる際の反応時間は、原料化合物、使用される溶媒、反応温度等により異なるが、通常、30分間乃至80時間(好適には、1時間乃至48時間)である。
【0252】
反応終了後、本反応の目的化合物(XVIII)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸水素ナトリウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。
【0253】
I3工程は、一般式(XIX)を有する化合物を製造する工程であり、不活性溶媒の存在下又は非存在下、一般式(XVIII)を有する化合物をニトロ化剤(例えば、混酸、硝酸、アンモニウム四弗化硼素等)と反応させたることにより行われる。
【0254】
化合物(XVIII)とニトロ化剤を反応させる際に使用される不活性溶媒は、本反応に不活性なものであれば特に限定はされないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;メタノ−ル、エタノ−ル、N-プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、N-ブタノ−ル、イソブタノ−ル、t-ブタノ−ル、イソアミルアルコ−ル、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブのようなアルコ−ル類;ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;酢酸、プロピオン酸のような有機酸類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類;スルホラン;アセトニトリル;又は上記溶媒の混合溶媒;である。
【0255】
化合物(XVIII)とニトロ化剤を反応させる際の反応温度は、原料化合物、使用される溶媒等により異なるが、通常、−20℃乃至100℃(好適には、−10℃乃至50℃)である。
【0256】
化合物(XVIII)とハロゲン化剤を反応させる際の反応時間は、原料化合物、使用される溶媒、反応温度等により異なるが、通常、15分間乃至48時間(好適には、30分間乃至24時間)である。
【0257】
反応終了後、本反応の目的化合物(XIX)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸水素ナトリウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。
本発明の前記一般式(I)を有する化合物又はその薬理上許容される塩は、優れた、PPARγ活性化作用、インスリン抵抗性改善作用、血糖低下作用、抗炎症作用、免疫調節作用、アルドース還元酵素阻害作用、5-リポキシゲナーゼ阻害作用、過酸化脂質生成抑制作用、PPAR活性化作用、抗骨粗鬆症作用、ロイコトリエン拮抗作用、脂肪細胞化促進作用、ガン細胞増殖抑制作用、カルシウム拮抗作用を有し、糖尿病、高脂血症、肥満症、耐糖能不全、高血圧症、脂肪肝、糖尿病合併症(例えば、網膜症、腎症、神経症、白内障、冠動脈疾患等である。)、動脈硬化症、妊娠性糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、心血管性疾患(例えば、虚血性心疾患等である。)、非アテローム性動脈硬化症又は虚血性心疾患により惹起される細胞損傷(例えば、脳卒中により惹起される脳損傷等である。)、痛風、炎症性疾患(例えば、骨関節炎、疼痛、発熱、リウマチ性関節炎、炎症性腸炎、アクネ、日焼け、乾癬、湿疹、アレルギー性疾患、喘息、GI潰瘍、悪液質、自己免疫疾患、膵炎である。)、ガン、骨粗鬆症、白内障等;の予防剤及び/又は治療剤として有用である。
【0258】
更に、本発明の前記一般式(I)を有する化合物又はその薬理上許容される塩と、RXR活性化剤(RXRアゴニスト)、α−グルコシダーゼ阻害剤、アルドース還元酵素阻害剤、ビグアナイド剤、スタチン系化合物、スクアレン合成阻害剤、フィブラート系化合物、LDL異化促進剤、アンジオテンシン変換酵素阻害剤及びFBPase阻害剤の少なくとも1種を組み合わせてなる医薬組成物(特に好適には、糖尿病又は糖尿病合併症の予防剤及び/又は治療剤である。)も有用である。
【0259】
本発明の前記一般式(I)を有する化合物又はその薬理上許容される塩を、上記治療剤又は予防剤として使用する場合には、それ自体或は適宜の薬理学的に許容される、賦形剤、希釈剤等と混合し、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくはシロップ剤等による経口的又は注射剤若しくは坐剤等による非経口的に投与することができる。
【0260】
これらの製剤は、賦形剤(例えば、乳糖、白糖、葡萄糖、マンニトール、ソルビトールのような糖誘導体;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、α澱粉、デキストリンのような澱粉誘導体;結晶セルロースのようなセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルランのような有機系賦形剤:及び、軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体;燐酸水素カルシウムのような燐酸塩;炭酸カルシウムのような炭酸塩;硫酸カルシウムのような硫酸塩等の無機系賦形剤を挙げることができる。)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;タルク;コロイドシリカ;ビーガム、ゲイ蝋のようなワックス類;硼酸;アジピン酸;硫酸ナトリウムのような硫酸塩;グリコール;フマル酸;安息香酸ナトリウム;DLロイシン;脂肪酸ナトリウム塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物のような珪酸類;及び、上記澱粉誘導体を挙げることができる。)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、及び、前記賦形剤と同様の化合物を挙げることができる。)、崩壊剤(例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、内部架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムのようなセルロース誘導体;カルボキシメチルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドンのような化学修飾されたデンプン・セルロース類を挙げることができる。)、安定剤(メチルパラベン、プロピルパラベンのようなパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾールのようなフェノール類;チメロサール;デヒドロ酢酸;及び、ソルビン酸を挙げることができる。)、矯味矯臭剤(例えば、通常使用される、甘味料、酸味料、香料等を挙げることができる。)、希釈剤等の添加剤を用いて周知の方法で製造される。
【0261】
その使用量は症状、年齢、投与方法等により異なるが、例えば、経口投与の場合には、1回当り、下限として0.001mg/kg 体重(好ましくは、0.01mg/kg 体重)、上限として、500mg/kg 体重(好ましくは、50mg/kg 体重)を、静脈内投与の場合には、1回当り、下限として0.005mg/kg 体重(好ましくは、0.05mg/kg 体重)、上限として、50mg/kg 体重(好ましくは、5mg/kg 体重)を1日当り1乃至数回症状に応じて投与することが望ましい。
【0262】
【実施例】
以下に、実施例、参考例および試験例を示し、本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定するものではない。
実施例1
1 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ]- 2 , 6 - ジメチルフェニル )- 3 -( 4 - トリフルオロメチルフェニル ) 尿素(例示化合物番号1-187)
288mgの5-[4-[6-(4-アミノ-3,5-ジメチルフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、112mgのイソシアン酸 α,α,α-トリフルオロp-トリル、121mgのトリエチルアミンおよび10mlの無水テトラヒドロフランの混合物を室温で40時間攪拌した。反応混合物を濃縮後、水を加え、析出する結晶を濾取し、水および酢酸エチルで洗浄すると、257mgの標記化合物が得られた。
【0263】
融点:206-208℃。
実施例2
1 -( 4 - クロロフェニル )- 3 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ]- 2 , 6 - ジメチルフェニル ) チオ尿素(例示化合物番号1-312)
288mgの5-[4-[6-(4-アミノ-3,5-ジメチルフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、102mgのイソチオシアン酸 4-クロロフェニル、121mgのトリエチルアミンおよび10mlの無水テトラヒドロフランの混合物を室温で23時間攪拌した。反応混合物を濃縮後、水を加え、析出する結晶を濾取し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/1)で精製すると、215mgの標記化合物が得られた。
【0264】
融点:160-162℃。
実施例3
1 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ]- 2 , 6 - ジメチルフェニル )- 3 -( 4 - ニトロフェニル ) 尿素(例示化合物番号1-192)
288mgの5-[4-[6-(4-アミノ-3,5-ジメチルフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、98mgのイソシアン酸 4-ニトロフェニル、121mgのトリエチルアミン、10mlの無水テトラヒドロフランおよび10mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドの混合物を室温で23時間攪拌した。反応混合物を濃縮後、水を加え、析出する結晶を濾取し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル)で精製すると、182mgの標記化合物が得られた。
【0265】
融点:178-180℃。
実施例4
1 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 3 - フェニル尿素(例示化合物番号1-9)
400mgの5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、99mgのイソシアン酸 フェニル、153mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、実施例1と同様に反応、精製すると、326mgの標記化合物が得られた。
【0266】
融点:164.5-168.3℃。
実施例5
1 -( 2 , 4 - ジフルオロフェニル )- 3 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル ) 尿素(例示化合物番号1-59)
400mgの5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、94mgのイソシアン酸 2,4-ジフルオロフェニル、153mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、実施例1と同様に反応、精製すると、394mgの標記化合物が得られた。
【0267】
融点:203℃(分解点)。
実施例6
1 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチ ル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 3 -( フェニル ) チオ尿素(例示化合物番号1-286)
400mgの5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、113mgのイソチオシアン酸 フェニル、153mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドの混合物を室温で4時間攪拌した。反応液より溶媒を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、得られた残渣をエタノール-酢酸エチル(5:1)から再結晶すると、347mgの標記化合物が得られた。
【0268】
融点:129.6-130.9℃。
実施例7
1 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 3 -( ナフタレン - 1 - イル ) チオ尿素(例示化合物番号1-298)
400mgの5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、148mgのイソチオシアン酸 1-ナフチル、153mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドの混合物を室温で1時間攪拌した後、一晩放置した。反応液より溶媒を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/2→2/1→4/1→1/0)で精製すると、301mgの標記化合物が得られた。
【0269】
融点:185.8-188.1℃。
実施例8
1 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 3 -( ナフタレン - 1 - イル ) 尿素(例示化合物番号1-103)
400mgの5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、129mgのイソシアン酸 1-ナフチル、153mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、実施例1と同様に反応、精製すると、392mgの標記化合物が得られた。
【0270】
融点:210.7-214.4℃。
実施例9
1 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 3 -( c - ヘキシル ) チオ尿素(例示化合物番号1-284)
400mgの5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、329mgのイソチオシアン酸 ヘキシル、153mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、実施例1と同様に反応、精製すると、265mgの標記化合物が得られた。
【0271】
融点:173.1-174.0℃。
実施例10
1 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 3 -( 4 - トリフルオロメチルフェニル ) 尿素(例示化合物番号1-26)
400mgの5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、144mgのイソシアン酸 α,α,α-トリフルオロp-トリル、153mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、実施例1と同様に反応、精製すると、230mgの標記化合物が得られた。
【0272】
融点:178.6-180.2℃。
実施例11
1 - ベンジル - 3 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル ) チオ尿素(例示化合物番号1-299)
400mgの5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、248mgのイソチオシアン酸 ベンジル、153mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドの混合物を室温で3.5時間攪拌した。反応液より溶媒を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=2/1→3/1→4/1)に付した後、酢酸エチルから再結晶すると、291mgの標記化合物が得られた。
【0273】
融点:174.8-177.2℃。
実施例12
1 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 3 - エチル尿素(例示化合物番号1-2)
400mgの5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、108mgのイソシアン酸 エチル、153mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、実施例1と同様に反応、精製すると、327mgの標記化合物が得られた。
【0274】
融点:226.7-230.2℃。
実施例13
1 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 3 -( 2 , 6 - ジイソプロピルフェニル ) 尿素(例示化合物番号1-17)
400mgの5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、247mgのイソシアン酸 2,6-ジイソプロピルフェニル、153mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、実施例1と同様に反応、精製すると、474mgの標記化合物が得られた。
【0275】
融点:221.5-224.9℃。
実施例14
1 -( アダマンタン - 1 - イル )- 3 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル ) 尿素(例示化合物番号1-8)
400mgの5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、284mgのイソシアン酸 1-アダマンチル、153mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドの混合物を室温で4.5時間、50℃で2.5時間、80℃で4.5時間攪拌した。反応液より溶媒を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1→2/1→3/1)に付した後、酢酸エチルより再結晶すると、192mgの標記化合物が得られた。
【0276】
融点:164.0-166.6℃。
実施例15
1 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 1 - n - ヘキシル - 3 -( 4 - トリフルオロメチルフェニル ) 尿素(例示化合物番号1-202)
0.39gの5-[4-[6-(4-n-ヘキシルアミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン、0.15gのイソシアン酸 α,α,α-トリフルオロp-トリルおよび20mlの無水テトラヒドロフランの混合物を室温で2日間放置した。反応液より溶媒を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、得られた残渣をエーテル-ジイソプロピルエーテルより再沈殿させ、0.37gの標記化合物が得られた。
【0277】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=2/1):Rf値=0.49。
実施例16
1 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 1 - n - ヘキシル - 3 -( 4 - フルオロフェニル ) 尿素(例示化合物番号1-203)
0.39gの5-[4-[6-(4-n-ヘキシルアミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン、0.11gのイソシアン酸 4-フルオロフェニルおよび20mlの無水テトラヒドロフランの混合物を室温で2日間放置した。反応液を濃縮後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液より溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/2)に付した後、酢酸エチル-ジイソプロピルエーテルより再沈殿すると、0.32gの標記化合物が得られた。
【0278】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=2/1):Rf値=0.45。
実施例17
1 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 1 - n - ヘキシル - 3 - フェニル尿素(例示化合物番号1-196)
0.39gの5-[4-[6-(4-n-ヘキシルアミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン、95mgのイソシアン酸 フェニルおよび20mlの無水テトラヒドロフランの混合物を室温で2日間放置した。反応液を濃縮後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液より溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/2)に付した後、ジエチルエーテル-n-ヘキサンより再沈殿すると、0.30gの標記化合物が得られた。
【0279】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=2/1):Rf値=0.56。
実施例18
N -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル ) メタンスルホンアミド(例示化合物番号1-316)
400mgの5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、89mgの塩化メタンスルホニル、234mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドの混合物を室温で3.5時間攪拌した。反応液より溶媒を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/1→4/1→1/0)に付した後、酢酸エチルより再結晶すると、159mgの標記化合物が得られた。
【0280】
融点:224.8-226.5℃。
実施例19
N -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- p - トルエンスルホンアミド(例示化合物番号1-319)
400mgの5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、153mgの塩化p-トルエンスルホニル、234mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドの混合物を室温で2.5時間攪拌した。反応液より溶媒を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=2/1→4/1)に付した後、酢酸エチル-ジイソプロピルエーテルより再結晶すると、237mgの標記化合物が得られた。
【0281】
融点:132.0-135.6℃。
実施例20
1 -( 3 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチ ル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 3 - フェニル尿素(例示化合物番号2-9)
400mgの5-[4-[6-(3-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、99mgのイソシアン酸 フェニル、153mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、実施例1と同様に反応、精製すると、319mgの標記化合物が得られた。
【0282】
融点:165.3-166.8℃。
実施例21
1 -( 3 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 3 -( 4 - トリフルオロメチルフェニル ) 尿素(例示化合物番号2-26)
400mgの5-[4-[6-(3-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、144mgのイソシアン酸 α,α,α-トリフルオロp-トリル、153mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、実施例1と同様に反応、精製すると、362mgの標記化合物が得られた。
【0283】
融点:192.5-194.1℃。
実施例22
1 -( 3 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 3 -( 3 - トリフルオロメチルフェニル ) 尿素(例示化合物番号2-25)
400mgの5-[4-[6-(3-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、149mgのイソシアン酸 α,α,α-トリフルオロm-トリル、153mgのトリエチルアミンおよび4mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドの混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物より溶媒を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=2/1→酢酸エチル)に付した後、メタノール-ジイソプロピルエーテル(1:3)より再結晶すると、239mgの標記化合物が得られた。
【0284】
融点:161.8-163.4℃。
実施例23
1 -( 3 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 3 -( 4 - フルオロフェニル ) 尿素(例示化合物番号2-29)
400mgの5-[4-[6-(3-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、109mgのイソシアン酸 4-フルオロフェニル、153mgのトリエチルアミンおよび4mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、実施例1と同様に反応、精製すると、211mgの標記化合物が得られた。
【0285】
融点:168.7-170.9℃。
実施例24
1 -( 3 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 3 -( 2 - トリフルオロメチルフェニル ) 尿素(例示化合物番号2-24)
400mgの5-[4-[6-(3-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、210mgのイソシアン酸 α,α,α-トリフルオロo-トリル、153mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、実施例1と同様に反応、精製すると、452mgの標記化合物が得られた。
【0286】
融点:160.7-164.4℃。
実施例25
1 -( 3 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 3 - n - ヘキシル尿素(例示化合物番号2-5)
400mgの5-[4-[6-(3-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、280mgのイソシアン酸 n-ヘキシル、153mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドの混合物を室温で7時間攪拌した後、一晩放置した。反応混合物より溶媒を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/1→4/1→酢酸エチル→酢酸エチル/メタノール=15/1)に付した後、酢酸エチルより再結晶すると、298mgの標記化合物が得られた。
【0287】
融点:143.7-146.9℃。
実施例26
1 -( 3 - シアノフェニル ) ―3 -( 3 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル ) 尿素(例示化合物番号2-41)
400mgの5-[4-[6-(3-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、260mgのイソシアン酸 3-シアノフェニル、153mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドの混合物を室温で4時間攪拌後、さらに50℃で2.5時間攪拌した。反応混合物より溶媒を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/1→酢酸エチル)に付した後、メタノールより再結晶すると、260mgの標記化合物が得られた。
【0288】
融点:148.4-154.0℃。
実施例27
1 -( 3 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 3 - p - トリル尿素(例示化合物番号2-12)
109mgのp-トルイル酸、209mgのアジ化りん酸ジフェニル、314mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水トルエンの混合物を80℃で1時間攪拌した。反応液を室温に戻した後、400mgの5-[4-[6-(3-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩および4mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを加え、引続き同温で2.5時間攪拌した。反応混合物より溶媒を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/2→3/1→酢酸エチル)に付した後、メタノール不溶の成績体をろ取した。さらに、逆層分取高速液体クロマトグラフィー(溶出溶剤:アセトニトリル/水=50/50→55/45→60/40)で精製すると、27mgの標記化合物が得られた。
【0289】
融点:173.0-175.2℃。
実施例28
1 -( アダマンタン - 1 - イル )- 3 -( 3 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル ) 尿素(例示化合物番号2-8)
400mgの5-[4-[6-(3-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩142mgのイソシアン酸 1-アダマンチル、153mgのトリエチルアミンおよび4mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドの混合物を室温で3時間攪拌した。反応混合物より溶媒を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/1→4/1→酢酸エチル)に付した後、メタノール不溶の成績体をろ取した。さらに、逆層分取高速液体クロマトグラフィー(溶出溶剤:アセトニトリル/水=50/50→60/40→65/35→70/30)で精製すると、66mgの標記化合物が得られた。
【0290】
融点:227.1-231.4℃。
実施例29
1 -( ベンゾ [ 1 , 3 ] ジオキソール - 5 - イル )- 3 -( 3 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル ) 尿素(例示化合物番号2-72)
133mgのピペロニル酸、217mgのアジ化りん酸ジフェニル、314mgのトリエチルアミンおよび8mlの無水トルエンの混合物を80℃で1時間攪拌した。反応液を室温に戻し、400mgの5-[4-[6-(3-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩および4mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを加え、引続き同温で1時間攪拌した後、一晩放置した。反応混合物より溶媒を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/1→1/0)に付した後、メタノール-ジイソプロピルエーテル(5:1)不溶の成績体をろ取した。さらに、逆層分取高速液体クロマトグラフィー(溶出溶剤:アセトニトリル/水=50/50)で精製すると、26mgの標記化合物が得られた。
【0291】
融点:179.2-182.4℃。
実施例30
1 -( 3 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル )- 3 -( 4 - トリフルオロメチル ) ベンジル尿素(例示化合物番号2-82)
130mgの1,1’-カルボニルジイミダゾールを含む8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミド溶液に、135mgの4-(トリフルオロメチル)ベンジルアミンを滴下し、室温で2時間攪拌した。ついで、400mgの5-[4-[6-(3-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩および153mgのトリエチルアミンを加え、60℃で1時間攪拌した後、室温で一晩放置した。反応混合物より溶媒を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル)に付した後、メタノール不溶の成績体をろ取した。さらに、逆層分取高速液体クロマトグラフィー(溶出溶剤:アセトニトリル/水=50/50→60/40)で精製すると、102mgの標記化合物が得られた。
【0292】
融点:127.9-132.4℃。
実施例31
1 -( 2 , 4 - ジフルオロフェニル )- 3 -[ 2 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル ) エチル ] 尿素(例示化合物番号1-174)
0.3gの5-(4-[6-[4-(2-アミノエチル)フェノキシ]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル)チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、65mgのトリエチルアミンおよび5mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドの混合物に81mgのイソシアン酸 2,4-ジフルオロフェニルを加え、室温で4.5時間攪拌した後、2日間放置した。反応液を濃縮後、水およびテトラヒドロフランで希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた残渣に酢酸エチルを加え、析出した成績体を濾取し、酢酸エチルで洗浄すると、0.2gの標記化合物が得られた。
【0293】
融点:161-164℃。
実施例32
1 -( 2 , 6 - ジイソプロピルフェニル )- 3 -[ 2 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル ) エチル ] 尿素・塩酸塩(例示化合物番号1-168の塩酸塩)
0.4gの5-(4-[6-[4-(2-アミノエチル)フェノキシ]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル)チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、0.14gのイソシアン酸 2,6-ジイソプロピルフェニル、0.18gのN,N-ジイソプロピルエチルアミンおよび15mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、実施例31と同様に反応、精製して、得られた1-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-3-[2-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)エチル]尿素を10mlのテトラヒドロフランに溶解し、5mlの4規定塩酸/酢酸エチルを加え、室温で1.5時間攪拌した。ついで、15mlのジエチルエーテルを加え、さらに1時間攪拌した後、析出した成績体を濾取し、酢酸エチルおよびn-ヘキサンで洗浄すると、0.4gの標記化合物が得られた。
【0294】
融点:153-155℃。
実施例33
1 -( アダマンタン - 1 - イル )- 3 -[ 2 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル ) エチル ] 尿素・二塩酸塩(例示化合物番号1-165の2塩酸塩)
0.3gの5-(4-[6-[4-(2-アミノエチル)フェノキシ]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル)チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、94mgのイソシアン酸 1-アダマンチル、65mgのトリエチルアミンおよび15mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、実施例31と同様に反応、精製して、得られた1-(アダマンタン-1-イル)-3-[2-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)エチル]尿素を10mlのテトラヒドロフランに溶解し、10mlの4規定塩酸/1,4-ジオキサンを加え、室温で3時間攪拌した。析出した成績体を濾取し、テトラヒドロフランおよびn-ヘキサンで洗浄すると、0.3gの標記化合物が得られた。
【0295】
融点:174-176℃。
実施例34
1 -[ 2 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル ) エチル ]- 3 -( 4 - トリフルオロメチルフェニル ) 尿素・塩酸塩(例示化合物番号1-172の塩酸塩)
0.3gの5-(4-[6-[4-(2-アミノエチル)フェノキシ]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル)チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、97mgのイソシアン酸 α,α,α-トリフルオロp-トリル、65mgのトリエチルアミンおよび5mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、実施例31と同様に反応、精製して、得られた1-[2-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)エチル]-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)尿素を10mlのテトラヒドロフランに溶解し、10mlの4規定塩酸/1,4-ジオキサンを加え、室温で3時間攪拌した。ついで、50mlのジエチルエーテルを加え、さらに30分間攪拌した後、析出した成績体を濾取し、酢酸エチルで洗浄すると、0.3gの標記化合物が得られた。
【0296】
融点:153-156℃。
実施例35
4 - クロロ - N -[ 2 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル ) エチル ] ベンゼンスルホンアミド・塩酸塩(例示化合物番号1-342の塩酸塩)
0.4gの5-(4-[6-[4-(2-アミノエチル)フェノキシ]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル)チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、0.27gのN,N-ジイソプロピルエチルアミンおよび15mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドの混合物に0.15gの塩化 4-クロロベンゼンスルホニルを加え、室温で3.5時間攪拌した。反応液を濃縮後、水およびテトラヒドロフランで希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた残渣を10mlのテトラヒドロフランに溶解し、5mlの4規定塩酸/酢酸エチルを加え、室温で1.5時間攪拌した。ついで、10mlのジエチルエーテルを加え、室温で30分間攪拌し、さらに30分間超音波照射した後、析出した成績体を濾取し、アセトン、酢酸エチルおよびn-ヘキサンで洗浄すると、0.3gの標記化合物が得られた。
【0297】
融点:155-160℃。
実施例36
N -[ 2 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル ) エチル ]- 2 , 4 , 6 - トリイソプロピルベンゼンスルホンアミド・塩酸塩(例示化合物番号1-336の塩酸塩)
0.3gの5-(4-[6-[4-(2-アミノエチル)フェノキシ]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル)チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、0.17gのトリエチルアミンおよび10mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドの混合物に0.17gの塩化 2,4,6-トリイソプロピルベンゼンスルホニルを加え、室温で4.5時間攪拌した。反応液より溶媒を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=2/1)に付した後、15mlの酢酸エチルに溶解し、2mlの4規定塩酸/1,4-ジオキサンを加え、室温で20分間攪拌した。析出した成績体を濾取し、酢酸エチルで洗浄すると、0.28gの標記化合物が得られた。
【0298】
融点:134-136℃。
実施例37
1 -[ 4 -( 2 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] エチル ) フェニル ]- 3 -( 4 - トリフルオロメチルフェニル ) 尿素(例示化合物番号1-232)
0.4gの5-(4-[6-[2-(4-アミノフェニル)エトキシ]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル)チアゾリジン-2,4-ジオンおよび10mlのN,N-ジメチルホルムアミドの混合物に0.17gのイソシアン酸 α,α,α-トリフルオロp-トリルを加え、室温で2時間攪拌した後、一晩放置した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液より溶媒を留去した後、酢酸エチル-ジエチルエーテル(1:1)混合溶媒を加え、析出した成績体を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄すると、0.4gの標記化合物が得られた。
【0299】
融点:145-147℃。
実施例38
1 -( 4 - クロロフェニル )- 3 -[ 4 -( 2 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] エチル ) フェニル ] 尿素(例示化合物番号1-235)
0.4gの5-(4-[6-[2-(4-アミノフェニル)エトキシ]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル)チアゾリジン-2,4-ジオンおよび10mlのN,N-ジメチルホルムアミドの混合物に0.15gのイソシアン酸 4-クロロフェニルを加え、室温で1時間攪拌した後、一晩放置した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液より溶媒を留去した後、ジエチルエーテルを加え、析出した成績体を濾取し、テトラヒドロフラン-酢酸エチルより再結晶すると、0.37gの標記化合物が得られた。
【0300】
融点:157-162℃。
実施例39
1 -[ 4 -( 2 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] エチル ) フェニル ]- 3 -( 4 - ニトロフェニル ) 尿素・塩酸塩(例示化合物番号1-237の塩酸塩)
4gの5-(4-[6-[2-(4-アミノフェニル)エトキシ]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル)チアゾリジン-2,4-ジオンおよび10mlのN,N-ジメチルホルムアミドの混合物に0.16gのイソシアン酸 4-ニトロフェニルを加え、室温で1時間攪拌した後、一晩放置した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液より溶媒を留去後、酢酸エチルを加え、析出した成績体を濾取し、順層分取中圧液体クロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/テトラヒドロフラン=4/1)に付した。得られた1-[4-(2-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]エチル)フェニル]-3-(4-ニトロフェニル)尿素を10mlのテトラヒドロフラン-メタノール(1:1)混合溶媒に溶解し、2mlの4規定塩酸/1,4-ジオキサンを加え、室温で15分間攪拌した。反応混合物より溶媒を留去し、得られた残渣をメタノール-テトラヒドロフランより再結晶すると、0.16gの標記化合物が得られた。
【0301】
融点:170℃(分解点)。
実施例40
1 -( 2 , 6 - ジイソプロピルフェニル )- 3 -( 7 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] ナフタレン - 1 - イル ) 尿素(例示化合物番号1-213)
0.50gの5-[4-[6-(8-アミノナフタレン-2-イルオキシ)-1-メチル-1H-ベンズイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオンを10mlのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解し、0.20gのイソシアン酸 2,6-ジイソプロピルフェニルを加え、室温で5日間放置した。反応液を濃縮した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/2→3/1)に付した後、メタノールより再結晶すると、0.24gの標記化合物が得られた。
【0302】
融点:164-169℃。
実施例41
1 -( 2 , 4 - ジフルオロフェニル )- 3 -( 7 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] ナフタレン - 1 - イル ) 尿素(例示化合物番号1-219)
0.50gの5-[4-[6-(8-アミノナフタレン-2-イルオキシ)-1-メチル-1H-ベンズイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン、0.16gのイソシアン酸 2,4-ジフルオロフェニルおよび10mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、実施例1と同様に反応、精製すると、0.25gの標記化合物が得られた。
【0303】
融点:222-224℃。
実施例42
1 -( 7 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] ナフタレン - 1 - イル )- 3 -( 4 - トリフルオロメチルフェニル ) 尿素(例示化合物番号1-217)
0.50gの5-[4-[6-(8-アミノナフタレン-2-イルオキシ)-1-メチル-1H-ベンズイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン、0.19gのイソシアン酸 α,α,α-トリフルオロp-トリルおよび10mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、実施例1と同様に反応、精製すると、0.27gの標記化合物が得られた。
【0304】
融点:250-254℃。
実施例43
1 -( アダマンタン - 1 - イル )- 3 -( 7 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオ キシ ] ナフタレン - 1 - イル ) 尿素(例示化合物番号1-210)
0.50gの5-[4-[6-(8-アミノナフタレン-2-イルオキシ)-1-メチル-1H-ベンズイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオンを10mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドに溶解し、0.18gのイソシアン酸 1-アダマンチルを加え、室温で5日間攪拌した。反応液より溶媒を留去し、得られた残渣を逆層分取高速液体クロマトグラフィー(溶出溶剤:アセトニトリル/水=50/50→60/40→70/30)で精製すると、0.45gの標記化合物が得られた。
【0305】
融点:250℃(分解点)。
実施例44
1 - ベンジル - 3 -( 7 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] ナフタレン - 1 - イル ) チオ尿素(例示化合物番号1-300)
0.40gの5-[4-[6-(8-アミノナフタレン-2-イルオキシ)-1-メチル-1H-ベンズイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオンを10mlの無水テトラヒドロフランに溶解し、0.24gのイソチオシアン酸 ベンジルを加え、室温で5.5時間攪拌後、50℃で9時間攪拌した。反応液より溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1→3/1)で精製すると、0.36gの標記化合物が得られた。
【0306】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/1):Rf値=0.53。
実施例45
1 - ベンジル - 3 -( 7 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] ナフタレ ン - 1 - イル ) 尿素(例示化合物番号1-223)
0.30gの5-[4-[6-(8-アミノナフタレン-2-イルオキシ)-1-メチル-1H-ベンズイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン、0.08gのイソシアン酸 ベンジルおよび6mlの無水テトラヒドロフランを用いて、実施例1と同様に反応、精製すると、0.32gの標記化合物が得られた。
【0307】
融点:220-222℃。
実施例46
1 - ベンゼンスルホニル - 3 -( 7 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] ナフタレン - 1 - イル ) 尿素(例示化合物番号1-256)
0.40gの5-[4-[6-(8-アミノナフタレン-2-イルオキシ)-1-メチル-1H-ベンズイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオンを8mlの無水テトラヒドロフランに溶解し、0.22gのイソチオシアン酸ベンゼンスルホニルを加え、室温で3時間攪拌した。反応液より溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/1)に付した後、テトラヒドロフラン-n-ヘキサンより再結晶すると、55mgの標記化合物が得られた。
【0308】
融点:199-205℃。
実施例47
N -( 7 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] ナフタレン - 1 - イル )- 4 - メチルベンゼンスルホンアミド(例示化合物番号1-349)
0.40gの5-[4-[6-(8-アミノナフタレン-2-イルオキシ)-1-メチル-1H-ベンズイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン、0.30gの塩化 p-トルエンスルホニル、0.16gのトリエチルアミンおよび8mlの無水テトラヒドロフランの混合物を50℃で5時間攪拌した後、70℃に昇温して、引続き2時間攪拌した。反応液より溶媒を留去し、水を加え、析出した結晶を水およびテトラヒドロフランで洗浄すると、0.14gの標記化合物が得られた。
【0309】
融点:137-144℃。
実施例48
1 -( 2 - t - ブチル - 5 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシメチル ] フェニル )- 3 -( 4 - トリフルオロメチルフェニル ) 尿素(例示化合物番号2-190)0.50gの5-[4-[6-(3-アミノ-4-t-ブチル)ベンジルオキシ-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、0.17gのイソシアン酸 α,α,α-トリフルオロp-トリル、0.16gのトリエチルアミンおよび10mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドの混合物を室温で19時間攪拌後、60℃に昇温して、さらに5時間攪拌した。反応液を濃縮した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。得られた残渣を逆層分取高速液体クロマトグラフィー(溶出溶剤:アセトニトリル/水=55/45)に付した後、酢酸エチル-n-ヘキサンより再結晶すると、0.18gの標記化合物が得られた。
【0310】
融点:200-202℃。
実施例49
1 -[ 2 - t - ブチル - 5 -( 2 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] エチル ) フェニル ]- 3 -( 4 - トリフルオロメチルフェニル ) 尿素(例示化合物番号2-205)
0.40gの5-[4-[6-[2-(3-アミノ-4-t-ブチルフェニル)エトキシ]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩、0.13gのイソシアン酸 α,α,α-トリフルオロp-トリル、0.13gのトリエチルアミンおよび8mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドの混合物を室温で24時間攪拌後、60℃に昇温して、引き続き2.5時間攪拌した。反応液を濃縮した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。得られた残渣を逆層分取高速液体クロマトグラフィー(溶出溶剤:アセトニトリル/水[2%トリエチルアミンおよび2%酢酸を含有]=57/43)で精製すると、0.24gの標記化合物が得られた。
【0311】
融点:165-167℃。
実施例50
1 -( 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 3 - メチル - 3H - イミダゾ [ 4 , 5 - b ] ピリジン - 5 - イルチオ ]- 2 , 6 - ジメチルフェニル )- 3 -( 4 - トリフルオロメチルフェニル ) 尿素(例示化合物番号3-70)
0.37gの5-[4-[5-(3,5-ジメチル-4-ニトロフェニルチオ)-3-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン、0.44gの10%パラジウム-炭素、10mlのエタノールおよび10mlの1,4-ジオキサンの混合物を水素雰囲気下室温で7時間激しく攪拌した。反応混合物より触媒を濾去した後、溶媒を留去し、得られた残渣を15mlの無水テトラヒドロフラン-無水N,N-ジメチルホルムアミド(2:1)混合溶媒に溶解した。ついで、0.38gのイソシアン酸 α,α,α-トリフルオロp-トリルを加え、室温で5時間攪拌した後、60℃に昇温して、さらに4時間攪拌した。反応液を濃縮後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液より溶媒を留去した後、得られた残渣にn-ヘキサンを加え、析出した成績体を濾取し、エタノール-ジエチルエーテルより再沈殿すると、0.12gの標記化合物が得られた。
【0312】
融点:193-195℃。
実施例51
1− [ 4− [ 2− [ 4− ( 2 , 4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル ) フェノキシメチル ] −1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−6−イルオキシ ] −2 , 6−ジメチルフェニル ] −3− ( 4−メトキシフェニル ) 尿素(例示化合物番号1-189)
251mgの5−[4−[6−(4−アミノ−3,5−ジメチルフェノキシ)−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオン、89mgのイソシアン酸 4−メトキシフェニル、61mgのトリエチルアミンおよび10mlの無水テトラヒドロフランを用いて、実施例1と同様に反応、精製すると、201mgの標記化合物が得られた。
【0313】
融点:229−231℃。
実施例52
N-[4-[2-[4-(2,4- ジオキソチアゾリジン -5- イルメチル ) フェノキシメチル ]-1- メチル -1H- ベンゾイミダゾール -6- イルオキシ ] フェニル ] アセトアミド(例示化合物番号6-1)
5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩 400mgの無水N,N-ジメチルホルムアミド 8mlの溶液に、トリエチルアミン0.36ml及び塩化アセチル 0.06mlを滴下した。この反応溶液を室温で一時間撹拌後、反応混合物より減圧下で溶媒を留去し、残査に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より酢酸エチルを留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(酢酸エチル:n−ヘキサン=4:1→1:0→酢酸エチル:メタノール=10:1)に付すと、白色アモルファスの目的化合物 320mgが得られた。
【0314】
融点:92−95℃。
実施例53
N-[4-[2-[4-(2,4- ジオキソチアゾリジン -5- イルメチル ) フェノキシメチル ]-1- メチル -1H- ベンゾイミダゾール -6- イルオキシ ] フェニル ] ベンツアミド(例示化合物番号6-10)
5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩 400mg、無水N,N-ジメチルホルムアミド 8ml、トリエチルアミン0.36ml及びベンゾイルクロリド 0.10mlを用い、実施例52に準じて反応を行った。反応混合物より減圧下で溶媒を留去し、残査に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より酢酸エチルを留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1→2:1→3:1→4:1)に付すと、白色粉末の目的化合物 247mgが得られた。
【0315】
融点:200−204℃。
実施例54
3- クロロ -N-[4-[2-[4-(2,4- ジオキソチアゾリジン -5- イルメチル ) フェノキシメチル ]-1- メチル -1H- ベンゾイミダゾール -6- イルオキシ ] フェニル ] ベンツアミド(例示化合物番号6-21)
5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩 400mg、無水N,N-ジメチルホルムアミド 8ml、トリエチルアミン0.32ml及び3-クロロベンゾイルクロリド 0.09mlを用い、実施例52に準じて反応を行った。反応混合物より減圧下で溶媒を留去し、残査に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より酢酸エチルを留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(酢酸エチル:n−ヘキサン=3:2→5:2)に付すと、白色粉末の目的化合物 232mgが得られた。
【0316】
融点:238−239℃。
実施例55
N-[4-[2-[4-(2,4- ジオキソチアゾリジン -5- イルメチル ) フェノキシメチル ]-1- メチル -1H- ベンゾイミダゾール -6- イルオキシ ] フェニル ] イソニコチン酸アミド(例示化合物番号6-37)
5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩 400mg、無水N,N-ジメチルホルムアミド 8ml、トリエチルアミン0.54ml及びイソニコチノイルクロリド塩酸塩 284mgを用い、実施例52に準じて反応を行った。反応混合物より減圧下で溶媒を留去し、残査に水及び酢酸エチルを加え、不溶物を濾取すると、融点222℃-(分解)を有する淡黄色粉末の目的化合物 306mgが得られた。
【0317】
融点:222−(分解)℃。
実施例56
N-[4-[2-[4-(2,4- ジオキソチアゾリジン -5- イルメチル ) フェノキシメチル ]-1- メチル -1H- ベンゾイミダゾール -6- イルオキシ ] フェニル ] ニコチン酸アミド(例示化合物番号6-36)
5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩 400mg、無水N,N-ジメチルホルムアミド 8ml、トリエチルアミン0.49ml及びニコチノイルクロリド塩酸塩 195mgを用い、実施例52に準じて反応を行った。反応混合物より減圧下で溶媒を留去し、残査に水及び酢酸エチルを加え、不溶物を濾取すると、融点213-215℃を有する淡黄色粉末の目的化合物 297mgが得られた。
【0318】
融点:213−215℃。
実施例57
2,4- ジフルオロ -N-[4-[2-[4-(2,4- ジオキソチアゾリジン -5- イルメチル ) フェノキシメチル ]-1- メチル -1H- ベンゾイミダゾール -6- イルオキシ ] フェニル ] ベンツアミド(例示化合物番号6-19)
5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩 400mg、無水N,N-ジメチルホルムアミド 8ml、トリエチルアミン0.32ml及び2,4-ジフルオロベンゾイルクロリド 0.10mlを用い、実施例52に準じて反応を行った。反応混合物より減圧下で溶媒を留去し、残査に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より酢酸エチルを留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(酢酸エチル:n−ヘキサン=3:1)に付すと、融点172-174℃を有する白色粉末の目的化合物 251mgが得られた。
【0319】
融点:172−174℃。
実施例58
N-[4-[2-[4-(2,4- ジオキソチアゾリジン -5- イルメチル ) フェノキシメチル ]-1- メチル -1H- ベンゾイミダゾール -6- イルオキシ ] フェニル ] シクロヘキサンカルボン酸アミド(例示化合物番号6-8)
シクロヘキサンカルボン酸 0.09mlの無水N,N-ジメチルホルムアミド 8ml溶液に、トリエチルアミン0.32ml及びクロロギ酸エチル 0.08mlを滴下した。この反応溶液を90分間撹拌後、5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩 400mgを加え、室温で2時間撹拌した。更にこの反応溶液を50℃油浴上で90分間撹拌後、減圧下で溶媒を留去し、残査に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より酢酸エチルを留去し、残査を酢酸エチルから再結晶すると、淡橙色粉末の目的化合物 262mgが得られた。
【0320】
融点:182−184℃。
実施例59
N-[4-[2-[4-(2,4- ジオキソチアゾリジン -5- イルメチル ) フェノキシメチル ]-1- メチル -1H- ベンゾイミダゾール -6- イルオキシ ] フェニル ] シクロペンタンカルボン酸アミド(例示化合物番号6-7)
シクロペンタンカルボン酸 0.09ml、無水N,N-ジメチルホルムアミド 8ml、トリエチルアミン0.32ml、クロロギ酸エチル 0.08ml及び5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩 400mgを用い、実施例58に準じて反応を行った。反応混合物より減圧下で溶媒を留去し、残査に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より酢酸エチルを留去し、残査に水及び酢酸エチルを加え、不溶物を濾取すると、白色粉末の目的化合物 236mgが得られた。
【0321】
融点:227−228℃。
実施例60
N-[4-[2-[4-(2,4- ジオキソチアゾリジン -5- イルメチル ) フェノキシメチル ]-1- メチル -1H- ベンゾイミダゾール -6- イルオキシ ] フェニル ] ナフタレン -2- カルボン酸アミド(例示化合物番号6-11)
5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩 400mg、無水N,N-ジメチルホルムアミド 8ml、トリエチルアミン0.32ml及び2-ナフトイルクロリド 153mgを用い、実施例52に準じて反応を行った。反応混合物より減圧下で溶媒を留去し、残査に水及び酢酸エチルを加え、不溶物を濾取すると、白色粉末の目的化合物 337mgが得られた
融点:221−223℃。
実施例61
N -[ 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル ]- N - n - ヘキシルアセトアミド 塩酸塩(例示化合物番号6-4の塩酸塩)
502mgの5-[4-[6-(4-n-ヘキシルアミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン、112mgの無水酢酸、356mgのピリジン、37mgの4-ジメチルアミノピリジンおよび30mlの無水テトラヒドロフランの混合物を室温で14時間放置した。反応液を濃縮後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液より溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/1)に付し精製した後、20mlの4規定塩酸/酢酸エチルで処理すると、410mgの標記化合物が得られた。
【0322】
融点:125-128℃。
実施例62
3,5- ジ - t - ブチル -N-[4-[2-[4-(2,4- ジオキソチアゾリジン -5- イルメチル ) フェノキシメチル ]-1- メチル -1H- ベンゾイミダゾール -6- イルオキシ ] フェニル ]-4- ヒドロキシベンツアミド(例示化合物番号6-25)
5-[4-[6-(4-アミノフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオン・二塩酸塩 400mgと3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸 204mgの無水N,N-ジメチルホルムアミド 8mlの溶液に、トリエチルアミン 0.32ml及び1-エチル-3-(3'-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩 153mgを加えた。この反応溶液を1時間撹拌し,室温で一夜放置した。更に、反応溶液にトリエチルアミン 0.10ml及び1-エチル-3-(3'-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩 134mgを加え、室温で8時間撹拌した後、室温で一夜放置した。反応混合物より減圧下で溶媒を留去し、残査に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。抽出液より酢酸エチルを留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィ-(酢酸エチル:n-ヘキサン=2:1→3:1)に付すと、白色粉末の目的化合物 176mgが得られた。
【0323】
融点:160-162℃。
実施例63
N -[ 2 -[ 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル ] エチル ] ニコチンアミド 2塩酸塩(例示化合物番号6-59の二塩酸塩)
5-[4-[6-[4-(2-アミノエチル)フェノキシ]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリゾン-2,4-ジオン 2塩酸塩0.3g、トリエチルアミン0.17g及び無水N,N-ジメチルホルムアミド15mlの混合物を室温で30分間攪拌した。この溶液にニコチンアミド 塩酸塩0.1gを加え、超音波を30分間照射した後、室温で6時間攪拌した。一晩放置後、溶剤を留去し、水で希釈して酢酸エチルとテトラヒドロフランの1:1混合溶媒で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶剤を留去し、残渣を液体クロマトグラフィー(゛LiChroprepDIOL"(MERCK)、酢酸エチル:テトラヒドロフラン=3:1)に付して得られたガラス状生成物をテトラヒドロフラン5mlに溶解し、4規定塩酸1,4-ジオキサン溶液5mlを加えて超音波を30分間照射した。析出物を濾取し、淡黄色粉末状の目的化合物0.15gが得られた。
【0324】
融点:176-180(分解点)℃。
実施例64
2 -( 3 - クロロフェニル )- N -[ 2 -[ 4 -[ 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル ] エチル ] アセトアミド 塩酸塩(例示化合物番号6-56の塩酸塩)
5-[4-[6-[4-(2-アミノエチル)フェノキシ]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリゾン-2,4-ジオン 2塩酸塩0.3g、(3-クロロフェニル)酢酸0.09g、1-エチル-3-(3'-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(WSC・HCl)0.13g、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール0.11g、無水トリエチルアミン0.106g、無水N,N-ジメチルホルムアミド10ml、メタノール2ml、1,4-ジオキサン5ml及び4規定塩酸1,4-ジオキサン溶液2mlを用いて実施例62及び63に準じて反応及び後処理を行い、乳白色粉末状の目的化合物0.17gが得られた。
【0325】
融点:131-134℃。
実施例65
3 , 5 - ジ - t - ブチル - N - 〔2 -( 4 -[ 2 - 〔4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル ) フェノキシメチル〕 - 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 6 - イルオキシ ] フェニル ) エチル〕 - 4 - ヒドロキシベンズアミド 塩酸塩(例示化合物番号6-51の塩酸塩)
5-(4-[6-[4-(2-アミノエチル)フェノキシ]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル)チアゾリゾン-2,4-ジオン 2塩酸塩0.3g、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸0.13g、1-エチル-3-(3'-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(WSC・HCl)0.13g、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール0.11g、無水トリエチルアミン0.106g及び無水N,N-ジメチルホルムアミド10mlの混合物を室温で4.5時間攪拌した。溶剤を留去し、水で希釈して酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶剤を留去し、残渣を液体クロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル:n-ヘキサン=4:1)に付して得られるガラス状の生成物を酢酸エチル15mlに溶解し、4規定塩酸1,4-ジオキサン溶液2mlを加えて室温で30分間攪拌した。溶剤を留去し、残渣をアセトンで結晶化すると融点164℃乃至168℃を有する淡黄色粉末状の目的化合物0.17gが得られた。
【0326】
融点:164-168℃。
【0327】
【参考例】
参考例1
N -[ 5 -( 4 - アミノ - 3 , 5 - ジメチルフェノキシ) - 2 - ニトロフェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
0.35gの水素化ナトリウム(55重量%)を含む30mlの無水N,N-ジメチルホルムアミド懸濁液中に1.10gの4-アミノ-3,5-ジメチルフェノールを加え、室温で15分間攪拌した。次いで、2.29gのN-(5-クロロ-2-ニトロフェニル)-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステルを少しづつ加え、120℃で1時間攪拌した。反応終了後、溶媒を留去し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/3)で精製すると、2.27gの標記化合物が得られた。
【0328】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/3):Rf値=0.24。
参考例2
N -[ 5 -( 4 - t - ブトキシカルボニルアミノ - 3 , 5 - ジメチルフェノキシ) - 2 - ニトロフェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
2.27gのN-[5-(4-アミノ-3,5-ジメチルフェノキシ)-2-ニトロフェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、1.28gのジ-t-ブチルジカーボナート、0.59gのトリエチルアミントリエチルアミンおよび20mlの無水テトラヒドロフランの混合物を6時間加熱還流した。反応混合物より溶媒を留去し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/10)で精製すると、1.74gの標記化合物が得られた。
【0329】
融点:154-156℃。
参考例3
N -[ 2 - アミノ - 5 -( 4 - t - ブトキシカルボニルアミノ - 3 , 5 - ジメチルフェノキシ)フェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
1.71gのN-[5-(4-t-ブトキシカルボニルアミノ-3,5-ジメチルフェノキシ)-2-ニトロフェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステルを100mlのメタノールに溶解し、0.2gの10%パラジウム-炭素を加え、水素雰囲気下室温で11時間激しく攪拌した。反応終了後、触媒を濾去し、溶媒を留去すると、1.56gの標記化合物が得られた。
【0330】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/3):Rf値=0.14。
参考例4
N -[ 5 -( 4 - ボトキシカルボニルアミノ - 3 , 5 - ジメチルフェノキシ) - 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル)フェノキシアセチルアミノ ] フェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
1.56gのN-[2-アミノ-5-(4-t-ブトキシカルボニルアミノ-3,5-ジメチルフェノキシ)フェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、1.05gの4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシ酢酸、0.61gのシアノホスホン酸ジエチル、0.38gのトリエチルアミンおよび30mlの無水テトラヒドロフランの混合物を室温で19時間攪拌した攪拌した。反応混合物を濃縮し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)で精製すると、1.89gの標記化合物が得られた。
【0331】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=2/3):Rf値=0.19。
参考例5
5 -[ 4 -[ 6 -( 4 - アミノ - 3 , 5 - ジメチルフェノキシ) - 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 2 - イルメトキシ ] ベンジル ] チアゾリジン - 2 , 4 - ジオン
1.88gのN-[5-(4-t-ブトキシカルボニルアミノ-3,5-ジメチルフェノキシ)-2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシアセチルアミノ]フェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステルおよび20mlの4規定塩酸/1,4-ジオキサンの混合物を室温で23時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、水を加え、重曹で中和した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=2/1)で精製すると、0.26gの標記化合物が得られた。
【0332】
融点:209-211℃。
参考例6
5 -[ 4 -[ 6 -( 4 - アミノ - 3 , 5 - ジメチルフェノキシ) - 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 2 - イルメトキシ ] ベンジル ] チアゾリジン - 2 , 4 - ジオン・二塩酸塩
0.25gの5-[4-[6-(4-アミノ-3,5-ジメチルフェノキシ)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルメトキシ]ベンジル]チアゾリジン-2,4-ジオンおよび50mlの4規定塩酸/酢酸エチルの混合物を室温で24時間攪拌した。不溶性の成績体を濾取し、酢酸エチルで洗浄すると、0.25gの標記化合物が得られた。
【0333】
融点:165-175℃。
参考例7
N -[ 5 -( 4 - t - ブトキシカルボニルアミノフェノキシ) - 2 - ニトロフェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
15.6gの(4-ヒドロキシフェニル)カルバミン酸 t-ブチルエステル、21gのN-(5-クロロ-2-ニトロフェニル)-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、3.22gの水素化ナトリウム(55重量%)および130mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、参考例1と同様に反応、精製すると、27.7gの標記化合物が得られた。
【0334】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:トルエン/ジイソプロピルエーテル=10/1):Rf値=0.33。
参考例8
N -[ 2 - アミノ - 5 -( 4 - t - ブトキシカルボニルアミノフェノキシ)フェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
27.7gのN-[5-(4-t-ブトキシカルボニルアミノフェノキシ)-2-ニトロフェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、1.07gの10%パラジウム-炭素および170mlのテトラヒドロフラン-酢酸エチル(9:8)混合溶媒を用いて、参考例2と同様に反応、精製すると、26.2gの標記化合物が得られた。
【0335】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:c-ヘキサン/テトラヒドロフラン=2/1):Rf値=0.37。
参考例9
N -[ 5 -( 4 - t - ブトキシカルボニルアミノフェノキシ) - 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル)フェノキシアセチルアミノ ] フェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
500mgのN-[2-アミノ-5-(4-t-ブトキシカルボニルアミノフェノキシ)フェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、366mgの4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシ酢酸、212mgのシアノホスホン酸ジエチル、132mgのトリエチルアミンおよび10mlの無水テトラヒドロフランを用いて、参考例4と同様に反応、精製すると、395mgの標記化合物が得られた。
【0336】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:n-ヘキサン/酢酸エチル=2/3):Rf値=0.51。
参考例10
5 -[ 4 -[ 6 -( 4 - アミノフェノキシ) - 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 2 - イルメトキシ ] ベンジル ] チアゾリジン - 2 , 4 - ジオン・二塩酸塩
27.08gのN-[5-(4-t-ブトキシカルボニルアミノフェノキシ)-2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシアセチルアミノ]フェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステルを50mlの1、4-ジオキサンに溶解し、150mlの4規定塩酸/ジオキサンを加え、室温で2日間攪拌した。析出した成績体をろ取し、酢酸エチルで洗浄すると、14.43gの標記化合物が得られた。
【0337】
融点:195℃(分解点)。
参考例11
N -[ 5 -[ 4 -( t - ブトキシカルボニル - n - ヘキシルアミノ)フェノキシ ]- 2 - ニトロフェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
1.26gの水素化ナトリウム(55重量%)を100mlの無水N、N-ジメチルホルムアミドに懸濁させ、12.1gのN-[5-(4-t-ブトキシカルボニルアミノフェノキシ)-2-ニトロフェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステルを加え、室温で数分間攪拌した。次いで6.5gの臭化ヘキシルを氷冷下加え、同温で30分間さらに室温で1時間攪拌した。反応混合物を濃縮後、注水し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:トルエン/ジイソプロピルエーテル=100/7)で精製すると、13.8gの標記成績体が得られた。
【0338】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:トルエン/ジイソプロピルエーテル=100/7):Rf値=0.32。
参考例12
N -[ 2 - アミノ - 5 -[ 4 -( t - ブトキシカルボニル - n - ヘキシルアミノ)フェノキシ ] フェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
13.8gのN-[5-[4-(t-ブトキシカルボニル-n-ヘキシルアミノ)フェノキシ]-2-ニトロフェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、1.0gの10%パラジウム-炭素および140mlのトルエン-酢酸エチル(1:1)混合溶媒を用いて、参考例3と同様に反応、精製すると、13.1gの標記化合物が得られた。
【0339】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:トルエン/酢酸エチル=3/1):Rf値=0.44。
参考例13
5 -[ 4 -[ 6 -( 4 - n - ヘキシルアミノフェノキシ) - 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダ ゾール - 2 - イルメトキシ ] ベンジル ] チアゾリジン - 2 , 4 - ジオン
4.10gのN-[2-アミノ-5-(4-t-ブトキシカルボニル-n-ヘキシルアミノフェノキシ)フェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、2.81gの4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシ酢酸、1.63gのシアノホスホン酸ジエチル、1.01gのトリエチルアミンおよび100mlの無水テトラヒドロフランの混合物を室温で28時間攪拌した。反応液を濃縮後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液より溶剤を留去し、得られた残渣に50mlの4規定塩酸/1,4-ジオキサンを加え、室温で66時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ、重曹で中和した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:n-ヘキサン/酢酸エチル=2/3)で精製すると、2.89gの標記化合物が得られた。
【0340】
融点:177-179℃。
参考例14
N -[ 5 -( 3 - t - ブトキシカルボニルアミノフェノキシ) - 2 - ニトロフェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
15.8gの(3-ヒドロキシフェニル)カルバミン酸 t-ブチルエステル、18.1gのN-(5-クロロ-2-ニトロフェニル)-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、3.3gの水素化ナトリウム(55重量%)および130mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、参考例1と同様に反応、精製すると、20.1gの標記化合物が得られた。
【0341】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:トルエン/ジイソプロピルエーテル=10/1):Rf値=0.25。
参考例15
N -[ 2 - アミノ - 5 -( 3 - t - ブトキシカルボニルアミノフェノキシ)フェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
12.6gのN-[5-(3-t-ブトキシカルボニルアミノフェノキシ)-2-ニトロフェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、1.07gの10%パラジウム-炭素および120mlのテトラヒドロフラン-酢酸エチル-トルエン(1:1:1)混合溶媒を用いて、参考例2と同様に反応、精製すると、11.7gの標記化合物が得られた。
【0342】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:n-ヘキサン/テトラヒドロフラン=2/1):Rf値=0.30。
参考例16
5 -[ 4 -[ 6 -( 3 - アミノフェノキシ) - 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 2 - イルメトキシ ] ベンジル ] チアゾリジン - 2 , 4 - ジオン・二塩酸塩
9.83gのN-[2-アミノ-5-(3-t-ブトキシカルボニルアミノフェノキシ)フェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、8.44gの4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシ酢酸、4.95gのシアノホスホン酸ジエチル、3.07gのトリエチルアミンおよび200mlの無水テトラヒドロフランを用いて、参考例4と同様に反応、精製すると、16.39gのN-[5-(3-t-ブトキシカルボニルアミノフェノキシ)-2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシアセチルアミノ]フェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステルが得られた。この中間体を40mlの1,4-ジオキサンに溶解し、70mlの4規定塩酸/1,4-ジオキサンを加え、室温で2時間攪拌後、一晩放置した。析出した成績体をろ取し、水および酢酸エチルで洗浄すると、9.31gの標記化合物が得られた。
【0343】
融点:146.5-150.8℃。
参考例17
N -[ 5 -[ 4 -( 2 - t - ブトキシカルボニルアミノエチル)フェノキシ ]- 2 - ニトロフェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
10gの2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、9.3gのN-(5-クロロ-2-ニトロフェニル)-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、2.0gの水素化ナトリウム(55重量%)および200mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、参考例1と同様に反応、精製すると、12.37gの標記化合物が得られた。
【0344】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/8):Rf値=0.10。
参考例18
N -[ 2 - アミノ - 5 -[ 4 -( 2 - t - ブトキシカルボニルアミノエチル)フェノキシ ] フェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
12.35gのN-[5-[4-(2-t-ブトキシカルボニルアミノエチル)フェノキシ]-2-ニトロフェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、1.5gの10%パラジウム-炭素および120mlのトルエン-メタノール(2:1)混合溶媒を用いて、参考例2と同様に反応、精製すると、12.05gの標記化合物が得られた。
【0345】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1):Rf値=0.74。
参考例19
N -[ 5 -[ 4 -( 2 - t - ブトキシカルボニルアミノエチル)フェノキシ ]- 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル)フェノキシアセチルアミノ ] フェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
12gのN-[2-アミノ-5-[4-(2-t-ブトキシカルボニルアミノエチル)フェノキシ]フェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、11.3gの4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシ酢酸、6.52gのシアノホスホン酸ジエチル、4.04gのトリエチルアミンおよび150mlの無水テトラヒドロフランを用いて、参考例4と同様に反応、精製すると、16.2gの標記化合物が得られた。
【0346】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/2):Rf値=0.11。
参考例20
5 -( 4 -[ 6 -[ 4 -( 2 - アミノエチル)フェノキシ ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 2 - イルメトキシ ] ベンジル)チアゾリジン - 2 , 4 - ジオン・二塩酸塩
16.1gのN-[5-[4-(2-t-ブトキシカルボニルアミノエチル)フェノキシ]-2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシアセチルアミノ]フェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステルを150mlのトリフルオロ酢酸に溶解し、50℃で7.5時間攪拌した。反応液よりトリフルオロ酢酸を留去し、得られた残渣に150mlの4規定塩酸/酢酸エチルおよび300mlの1,4-ジオキサンを加え、室温下4時間超音波照射した後、一晩放置した。析出した成績体を濾取し、酢酸エチルで洗浄すると、11.85gの標記化合物が得られた。
【0347】
融点:244-247℃。
参考例21
4 -( 2 - ヒドロキシエチル)フェニルカルバミン酸 t - ブチルエステル
15gの2-(4-アミノフェニル)エタノール、15gのトリエチルアミン、100mlの水および250mlの1,4-ジオキサンの混合物に30.6gの重炭酸 ジ-t-ブチルを加え、室温で2時間攪拌した後、4日間放置した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し、析出した結晶をろ取すると、50.2gの標記化合物が得られた。
【0348】
融点:104-105℃。
参考例22
N -[ 5 -[ 2 -( 4 - t - ブトキシカルボニルアミノフェニル)エトキシ ]- 2 - ニトロフェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
10gの4-(2-ヒドロキシエチル)フェニルカルバミン酸 t-ブチルエステル、10gのN-(5-クロロ-2-ニトロフェニル)-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、3.9gの水素化ナトリウム(55重量%)および200mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、参考例1と同様に反応、精製すると、16.4gの標記化合物が得られた。
【0349】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/3):Rf値=0.46。
参考例23
N -[ 2 - アミノ - 5 -[ 2 -( 4 - t - ブトキシカルボニルアミノフェニル)エトキシ ] フェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
16.3gのN-[5-[2-(4-t-ブトキシカルボニルアミノフェニル)エトキシ]-2-ニトロフェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、2.0gの10%パラジウム-炭素および200mlのトルエン-メタノール(3:1)混合溶媒を用いて、参考例2と同様に反応、精製すると、11.7gの標記化合物が得られた。
【0350】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/2):Rf値=0.35。
参考例24
N -[ 5 -[ 2 -( 4 - t - ブトキシカルボニルアミノフェニル)エトキシ ]- 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル)フェノキシアセチルアミノ ] フェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
11.5gのN-[2-アミノ-5-[2-(4-t-ブトキシカルボニルアミノフェニル)エトキシ]フェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、9.8gの4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシ酢酸、5.7gのシアノホスホン酸ジエチル、3.54gのトリエチルアミンおよび150mlの無水テトラヒドロフランを用いて、参考例4と同様に反応、精製すると、18.3gの標記化合物が得られた。
【0351】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=2/3):Rf値=0.25。
参考例25
5 -( 4 -[ 6 -[ 2 -( 4 - アミノフェニル)エトキシ ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 2 - イルメトキシ ] ベンジル)チアゾリジン - 2 , 4 - ジオン
18.2gのN-[5-[2-(4-t-ブトキシカルボニルアミノフェニル)エトキシ]-2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシアセチルアミノ]フェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステルを100mlのトリフルオロ酢酸に溶解し、70℃で3.5時間攪拌した。反応液を濃縮し、水を加え、重曹で中和した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル)で精製すると、9.2gの標記化合物が得られた。
【0352】
融点:184-188℃。
参考例26
( 7 - ヒドロキシナフタレン - 1 - イル)カルバミン酸 t - ブチルエステル
24.0gの1-アミノ-7-ナフトール、61.0gのトリエチルアミン、300mlの1,4-ジオキサンおよび100mlの水の混合物に65.8gの重炭酸 ジ-t-ブチルを滴下し、室温で23時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶剤を留去した。得られた残渣を370mlのメタノールに溶解し、氷冷下7.02gのナトリウムメトキシドを加え、室温で一晩攪拌した。反応液より溶媒を留去し、水を加え、2規定塩酸で中和した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/2)で精製すると、32.5gの標記化合物が得られた。
【0353】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/3):Rf値=0.26。
参考例27
[ 7 -[ 3 -( t - ブトキシカルボニルメチルアミノ) - 4 - ニトロフェノキシ ] ナフタレン - 1 - イル ] カルバミン酸 t - ブチルエステル
30.0gの(7-ヒドロキシナフタレン-1-イル)カルバミン酸 t-ブチルエステル、33.1gのN-(5-クロロ-2-ニトロフェニル)-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、10.1gの水素化ナトリウム(55重量%)および400mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、参考例1と同様に反応、精製すると、28.8gの標記化合物が得られた。
【0354】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/3):Rf値=0.59。
参考例28
[ 7 -[ 4 - アミノ - 3 -( t - ブトキシカルボニルメチルアミノ)フェノキシ ] ナフタ レン - 1 - イル ] カルバミン酸 t - ブチルエステル
15.0gの[7-[3-(t-ブトキシカルボニルメチルアミノ)-4-ニトロフェノキシ]ナフタレン-1-イル]カルバミン酸 t-ブチルエステル、1.5gの10%パラジウム-炭素および160mlのトルエン-酢酸エチル(1:1)混合溶媒を用いて、参考例2と同様に反応、精製すると、14.2gの標記化合物が得られた。
【0355】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/2):Rf値=0.31。
参考例29
( 7 -[ 3 -( t - ブトキシカルボニルメチルアミノ) - 4 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル)フェノキシアセチルアミノ ] フェノキシ ] ナフタレン - 1 - イル)カルバミン酸 t - ブチルエステル
14.2gの[7-[4-アミノ-3-(t-ブトキシカルボニルメチルアミノ)フェノキシ]ナフタレン-1-イル]カルバミン酸 t-ブチルエステル、9.16gの4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシ酢酸、5.31gのシアノホスホン酸ジエチル、3.30gのトリエチルアミンおよび280mlの無水テトラヒドロフランを用いて、参考例4と同様に反応、精製すると、20.7gの標記化合物が得られた。
【0356】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1):Rf値=0.31。
参考例30
5 -[ 4 -[ 6 -( 8 - アミノナフタレン - 2 - イルオキシ) - 1 - メチル - 1H - ベンズイミダゾール - 2 - イルメトキシ ] ベンジル ] チアゾリジン - 2 , 4 - ジオン
20.7gの(7-[3-(t-ブトキシカルボニルメチルアミノ)-4-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシアセチルアミノ]フェノキシ]ナフタレン-1-イル)カルバミン酸 t-ブチルエステルを200mlの無水テトラヒドロフランに溶解し、150mlの4規定塩酸/1,4-ジオキサンを加え、室温で2.5時間攪拌した後、一晩放置した。析出した成績体を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄後、減圧下乾燥した。得られた粗精製物を150mlのトリフルオロ酢酸に溶解し、70℃で2.5時間攪拌した後、室温で一晩放置した。反応混合物を濃縮し、水を加え、重曹で中和した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=2/1)で精製すると、8.78gの標記化合物が得られた。
【0357】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=2/1):Rf値=0.30。
参考例31
3 - アミノ - 4 - t - ブチルベンジルアルコール
4.0gの水素化リチウムアルミニウムを150mlの無水テトラヒドロフランに懸濁させ、10.0gの3-アミノ-4-t-ブチル安息香酸を含む150mlの無水テトラヒドロフラン溶液を室温下45分間かけて滴下した後、室温で3時間攪拌した。反応混合物を150mlのテトラヒドロフランで希釈した後、氷冷し、15%水酸化ナトリウム水溶液を用いて未反応の水素化リチウムナトリウムを消費した。不溶物をセライト濾去した後、溶媒を減圧下留去すると、8.41gの標記化合物が得られた。
【0358】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/1):Rf値=0.55。
参考例32
2 -( 3 - アミノ - 4 - t - ブチルフェニル)エタノール
4.0gの水素化リチウムアルミニウムを150mlの無水テトラヒドロフランに懸濁させ、11.1gの2-(3-アミノ-4-t-ブチルフェニル)酢酸 メチルエステルを含む70mlの無水テトラヒドロフラン溶液を室温下15分間かけて滴下した後、室温で1時間攪拌した。反応混合物を150mlのテトラヒドロフランで希釈した後、氷冷し、15%水酸化ナトリウム水溶液を用いて未反応の水素化リチウムナトリウムを消費した。不溶物をセライト濾去した後、溶媒を減圧下留去すると、10.2gの標記化合物が得られた。
【0359】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=3/1):Rf値=0.49。
参考例33
N -[ 5 -( 3 - アミノ - 4 - t - ブチル)ベンジルオキシ - 2 - ニトロフェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
5.09gの3-アミノ-4-t-ブチルベンジルアルコール、7.40gのN-(5-クロロ-2-ニトロフェニル)-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、1.24gの水素化ナトリウム(55重量%)および120mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、参考例1と同様に反応、精製すると、2.01gの標記化合物が得られた。
【0360】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/2):Rf値=0.43。
参考例34
N -[ 5 -( 3 - アミノ - 4 - t - ブチルフェニル)エトキシ - 2 - ニトロフェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
5.03gの2-(3-アミノ-4-t-ブチルフェニル)エタノール、6.78gのN-(5-クロロ-2-ニトロフェニル)-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、1.14gの水素化ナトリウム(55重量%)および120mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドを用いて、参考例1と同様に反応、精製すると、2.61gの標記化合物が得られた。
【0361】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/2):Rf値=0.53。
参考例35
N -[ 2 - アミノ - 5 -( 3 - アミノ - 4 - t - ブチル)ベンジルオキシフェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
3.02gのN-[5-(3-アミノ-4-t-ブチル)ベンジルオキシ-2-ニトロフェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、4.90gの亜二チオン酸ナトリウム、5.91gの重曹、75mlの1,4-ジオキサンおよび15mlの水の混合物を30分間加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)で精製すると、1.30gの標記化合物が得られた。
【0362】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1):Rf値=0.35。
参考例36
N -[ 2 - アミノ - 5 -( 3 - アミノ - 4 - t - ブチルフェニル)エトキシフェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
2.50gのN-[5-(3-アミノ-4-t-ブチルフェニル)エトキシ-2-ニトロフェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、0.25gの10%パラジウム-炭素および50mlのトルエン-酢酸エチル(1:1)混合溶媒を用いて、参考例2と同様に反応、精製すると、2.42gの標記化合物が得られた。
【0363】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/2):Rf値=0.14。
参考例37
N -[ 5 -( 3 - アミノ - 4 - t - ブチル)ベンジルオキシ - 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル)フェノキシアセチルアミノ ] フェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
1.86gのN-[2-アミノ-5-(3-アミノ-4-t-ブチル)ベンジルオキシフェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、1.44gの4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシ酢酸、0.84gのシアノホスホン酸ジエチル、0.52gのトリエチルアミンおよび40mlの無水テトラヒドロフランを用いて、参考例4と同様に反応、精製すると、1.66gの標記化合物が得られた。
【0364】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=2/1):Rf値=0.53。
参考例38
N -[ 5 -[ 2 -( 3 - アミノ - 4 - t - ブチルフェニル)エトキシ ]- 2 -[ 4 -( 2 , 4 - ジオキソチアゾリジン - 5 - イルメチル)フェノキシアセチルアミノ ] フェニル ]- N - メチルカルバミン酸 t - ブチルエステル
2.33gのN-[2-アミノ-5-(3-アミノ-4-t-ブチルフェニル)エトキシフェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステル、2.36gの4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシ酢酸、1.37gのシアノホスホン酸ジエチル、0.85gのトリエチルアミンおよび45mlの無水テトラヒドロフランを用いて、参考例4と同様に反応、精製すると、3.20gの標記化合物が得られた。
【0365】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=2/1):Rf値=0.40。
参考例39
5 -[ 4 -[ 6 -( 3 - アミノ - 4 - t - ブチル)ベンジルオキシ - 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 2 - イルメトキシ ] ベンジル ] チアゾリジン - 2 , 4 - ジオン・二塩酸塩
1.60gのN-[5-(3-アミノ-4-t-ブチル)ベンジルオキシ-2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシアセチルアミノ]フェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステルを20mlの1,4-ジオキサン-エタノール(1:1)混合溶媒に溶解し、10mlの4規定塩酸/1,4-ジオキサンを加え、室温で4時間攪拌した後、一晩放置した。析出した成績体を濾取し、酢酸エチルで洗浄すると、1.28gの標記化合物が得られた。
【0366】
融点:152-157℃。
参考例40
5 -[ 4 -[ 6 -[ 2 -( 3 - アミノ - 4 - t - ブチルフェニル)エトキシ ]- 1 - メチル - 1H - ベンゾイミダゾール - 2 - イルメトキシ ] ベンジル ] チアゾリジン - 2 , 4 - ジオン・二塩酸塩
3.08gのN-[5-[2-(3-アミノ-4-t-ブチルフェニル)エトキシ]-2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシアセチルアミノ]フェニル]-N-メチルカルバミン酸 t-ブチルエステルを30mlの1,4-ジオキサンに溶解し、30mlの4規定塩酸/1,4-ジオキサンを加え、室温で一晩放置した後、40mlのエタノールを加え、さらに6日間放置した。析出した成績体を濾取し、酢酸エチルで洗浄すると、2.48gの標記化合物が得られた。
【0367】
融点:163-167℃。
参考例41
2 - クロロメチル - 5 -( 3 , 5 - ジメチルフェニルチオ) - 3 - メチル - 3H - イミダゾ [ 4 , 5 - b ] ピリジン
41.3gの3,5-ジメチルベンゼンチオール、56.1gの6-クロロ-2-メチルアミノ-3-ニトロピリジン、207gの炭酸カリウムおよび300mlの無水N,N-ジメチルホルムアミドの混合物を80℃で1.5時間攪拌した。反応液を濃縮した後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液より溶媒を留去後、得られた残渣を600mlのエタノール-トルエン(1:1)混合溶媒に溶解し、41.1gの10%パラジウム-炭素を加え、水素雰囲気下室温で4時間激しく攪拌した。反応混合物より触媒を濾去した後、溶剤を留去し、得られた残渣に68.4gのグリコール酸を加え、150℃に加熱した。1.5時間後、200mlの3規定塩酸を加え、さらに1時間加熱還流した。反応液を10%重曹水で中和し、析出した成績体を濾取、水および酢酸エチルで洗浄した後、減圧下乾燥した。得られた5-(3,5-ジメチルフェニルチオ)-2-ヒドロキシメチル-3-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジンを150mlの塩化チオニルに溶解し、浴温80℃で30分間攪拌した。反応液を濃縮し、水を加え、重曹で中和した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)で精製すると、54.3gの標記化合物が得られた。
【0368】
融点:87-90℃。
参考例42
2 - クロロメチル - 5 -( 3 , 5 - ジメチル - 4 - ニトロフェニルチオ) - 3 - メチル - 3H - イミダゾ [ 4 , 5 - b ] ピリジン
2.54gの2-クロロメチル-5-(3,5-ジメチルフェニルチオ)-3-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン、5mlの硫酸および45mlの酢酸の混合物に0.52mlの硝酸を氷冷下加え、室温で64時間放置した。反応液を濃縮し、水を加え、重曹で中和した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液より溶媒を留居した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/1)で精製すると、0.53gの標記化合物が得られた。
【0369】
融点:133-135℃。
参考例43
5 -[ 4 -[ 5 -( 3 , 5 - ジメチル - 4 - ニトロフェニルチオ) - 3 - メチル - 3H - イミダゾ [ 4 , 5 - b ] ピリジン - 2 - イルメトキシ ] ベンジル ] チアゾリジン - 2 , 4 - ジオン
0.12gの水素化ナトリウム(55重量%)を含む6mlの無水N,N-ジメチルホルムアミド懸濁液中に0.31gの5-(4-ヒドロキシベンジル)チアゾリジン-2,4-ジオンを加え、室温で20分間攪拌した。次いで、0.51gの2-クロロメチル-5-(3,5-ジメチル-4-ニトロフェニルチオ)-3-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジンを含む14mlの無水N,N-ジメチルホルムアミド溶液を滴下し、室温で15時間攪拌した。反応液を濃縮し、3規定塩酸および重曹を用いて中和した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を留去した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル)で精製すると、0.39gの標記化合物が得られた。
【0370】
シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶剤:酢酸エチル):Rf値=0.60。
【0371】
【試験例】
血糖降下作用
糖尿病を発症したKKマウス(4-5か月齢)の尾静脈より血液を採取し、その血糖値を測定した。次に、各群のマウスの血糖値の平均が同じになるようにマウスを群分け(1群4匹)した後、試験化合物を0.01%含むように調整したマウス用粉末飼料(F-1,船橋農場)をマウスに3日間与えた。試験化合物を与えたマウス群を薬物投与群とした。なお、試験化合物を含まない粉末飼料を与えた群を対照群とした。3日後にマウスの尾静脈より血液を採取し、遠心分離により得られた血漿中のグルコース濃度を、グルコースアナライザー(グルコローダー,A&T社)にて測定した。下記の式より、平均血糖低下率を求めた。
血糖低下率(%)=
(対照群の平均血糖値-薬物投与群の平均血糖値)×100/対照群の血糖値
【0372】
【表47】
上記の結果から、本願発明の化合物は、優れた血糖低下作用を示すことが明らかとなった。
【0373】
【製剤例】
上記で示される各成分の粉末を良く混合し、60 メッシュの篩(メッシュの基準はTyler基準による)を通す。得られる粉末 180mgをはかり分け、ゼラチンカプセル(No.3)に充填し、カプセル剤を調製する。
上記で示される各成分の粉末を良く混合し、各 150mg重量の錠剤に圧縮成型する。必要ならば、これらの錠剤は糖またはフィルムで被覆してもよい。
上記で示される各成分の粉末を良く混合し、純水で湿らし、バスケット式顆粒化機で顆粒化し、乾燥して顆粒剤を得る。
【0374】
【発明の効果】
本発明の前記一般式(I)を有する化合物又はその薬理上許容される塩は、優れたインスリン抵抗性改善作用、血糖低下作用、抗炎症作用、免疫調節作用、アルドース還元酵素阻害作用、5-リポキシゲナーゼ阻害作用、過酸化脂質生成抑制作用、PPAR活性化作用、抗骨粗鬆症作用、ロイコトリエン拮抗作用、脂肪細胞化促進作用、ガン細胞増殖抑制作用、カルシウム拮抗作用を有し、糖尿病、高脂血症、肥満症、耐糖能不全、高血圧症、脂肪肝、糖尿病合併症(例えば、網膜症、腎症、神経症、白内障、冠動脈疾患等である。)、動脈硬化症、妊娠性糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、心血管性疾患(例えば、虚血性心疾患等である。)、非アテローム性動脈硬化症又は虚血性心疾患により惹起される細胞損傷(例えば、脳卒中により惹起される脳損傷等である。)、痛風、炎症性疾患(例えば、骨関節炎、疼痛、発熱、リウマチ性関節炎、炎症性腸炎、アクネ、日焼け、乾癬、湿疹、アレルギー性疾患、喘息、GI潰瘍、悪液質、自己免疫疾患、膵炎である。)、ガン、骨粗鬆症、白内障等;の予防剤及び/又は治療剤として有用である。
【0375】
更に、本発明の前記一般式(I)を有する化合物又はその薬理上許容される塩と、α-グルコシダーゼ阻害剤、アルドース還元酵素阻害剤、ビグアナイド剤、スタチン系化合物、スクアレン合成阻害剤、フィブラート系化合物、LDL異化促進剤、アンジオテンシン変換酵素阻害剤及びFBPase阻害剤の少なくとも1種を組み合わせてなる医薬組成物(特に好適には、糖尿病又は糖尿病合併症の予防剤及び/又は治療剤である。)も有用である。
Claims (2)
- N-(4-[2-[4-(2,4-ジオキソチアゾリジン-5-イルメチル)フェノキシメチル]-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-6-イルオキシ]フェニル)メタンスルホンアミド又はその薬理上許容される塩。
- 請求項1記載の化合物を有効成分として含有する医薬。
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