JP4196961B2 - 動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びにその制御方法 - Google Patents

動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びにその制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びにその制御方法に関する。
従来、この種の動力出力装置としては、エンジンと、エンジンのクランクシャフトにキャリアが接続されると共に車軸に連結された駆動軸とリングギヤが接続されたプラネタリギヤと、プラネタリギヤのサンギヤに接続された第1モータと、駆動軸に接続された第2モータとを備え、アクセルオフ時にバッテリの状態を考慮してエンジンの回転数を設定し、その回転数でエンジンが運転されるよう第1モータを制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−2989号公報
こうした動力出力装置では、操作者のアクセル操作などに基づいて設定される出力すべき要求駆動力の変化に迅速に対応することが望まれるが、駆動力の増減に関与する機器がその機器に設定されている駆動制限で運転されているときに要求駆動力が急変すると、その変化に迅速に対応することができない場合が生じる。例えば、上述の動力出力装置において、エンジンの回転数を第1モータの回転数制御によって制御しており、第1モータからその定格値の下限トルクを出力しているときに要求駆動力の急増したときには要求駆動力の出力と共にエンジンの回転数上昇を同時に行なおうとするとエンジンの回転数上昇が迅速に行なうことができない場合が生じる。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びにその制御方法は、駆動力の増減に関与する機器がその駆動制限近傍で運転されているときでも出力すべき駆動力の急変に迅速に対応することを目的の一つとする。また、本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びにその制御方法は、駆動力の増減に関与する機器がその駆動制限近傍で運転されているときに出力すべき駆動力の急変に対して迅速に対応する際でも機器を駆動制限の範囲内で駆動することを目的の一つとする。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びにその制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力を伴って前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、
前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
所定の制約を用いて前記設定された要求駆動力に基づいて前記内燃機関の目標運転ポイントを設定する目標運転ポイント設定手段と、
前記設定された目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段とを制御する目標運転制御を実行しようとすると前記電力動力入出力手段に設定された下限駆動力以上の駆動力が出力されるよう前記電力動力入出力手段を制御することになるときには前記設定された目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御し、前記目標運転制御を実行しようとすると前記下限駆動力未満の駆動力が出力されるよう前記電力動力入出力手段を制御することになるときには前記設定された目標運転ポイントよりトルクが高い運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記電力動力入出力手段から前記下限駆動力以上の駆動力が出力され且つ前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第1の動力出力装置では、所定の制約を用いて駆動軸に要求される要求駆動力に基づいて設定された目標運転ポイントで内燃機関が運転されるよう内燃機関と電力動力入出力手段とを制御する目標運転制御を実行しようとすると電力動力入出力手段に設定された下限駆動力以上の駆動力が出力されるよう電力動力入出力手段を制御することになるときには、目標運転ポイントで内燃機関が運転されると共に要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する。これにより、所定の制約を課した条件で内燃機関を運転しながら要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる。一方、上述の目標運転制御を実行しようとすると下限駆動力未満の駆動力が出力されるよう電力動力入出力手段を制御することになるときには目標運転ポイントよりトルクが高い運転ポイントで内燃機関が運転されると共に電力動力入出力手段から下限駆動力以上の駆動力が出力され且つ要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する。これにより、内燃機関の回転数を迅速に上昇させることができるから、内燃機関から出力する動力を迅速に大きくすることができる。しかも、電力動力入出力手段を下限駆動力以上の駆動力が出力されるよう制御する状態を保って要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる。
こうした本発明の第1の動力出力装置において、前記制御手段は、前記目標運転制御を実行しようとすると前記下限駆動力未満の駆動力が出力されるよう前記電力動力入出力手段を制御することになるときには前記内燃機関から出力されるトルクが徐々に前記設定された目標トルクより大きくなると共に前記電力動力入出力手段から出力される駆動力が徐々に大きくなるよう制御する手段であるものとすることもできる。また、前記目標運転制御は、前記設定された目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されるよう前記電力動力入出力手段をフィードバックする制御を含む制御であるものとすることもできる。更に、前記所定の制約は、前記内燃機関が効率よく運転される制約であるものとすることもできる。
本発明の第2の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力を伴って前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、
前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
前記電力動力入出力手段に設定された下限駆動力で前記電力動力入出力手段を駆動している最中に前記設定された要求駆動力が急増したときには、前記電力動力入出力手段から前記下限駆動力以上の駆動力が出力される状態を保持すると共に前記内燃機関から出力されるトルクが大きくなり且つ前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する急増時制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第2の動力出力装置では、電力動力入出力手段に設定された下限駆動力で電力動力入出力手段を駆動している最中に駆動軸に要求される要求駆動力が急増したときには、電力動力入出力手段から下限駆動力以上の駆動力が出力される状態を保持すると共に内燃機関から出力されるトルクが大きくなり且つ要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する。これにより、内燃機関の回転数を迅速に上昇させることができるから、内燃機関から出力する動力を迅速に大きくすることができる。しかも、電力動力入出力手段を下限駆動力以上の駆動力が出力される状態を保持して要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる。
こうした本発明の第2の動力出力装置において、所定の制約を用いて前記設定された要求駆動力に基づいて前記内燃機関の目標運転ポイントを設定する目標運転ポイント設定手段を備え、前記急増時制御手段は、前記設定された目標運転ポイントの回転数で前記内燃機関が運転されてから該目標運転ポイントのトルクが前記内燃機関から出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、迅速に所定の制約を課した条件で内燃機関を運転しながら要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力する状態とすることができる。
これら本発明の第1または第2の動力出力装置において、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と回転軸との3軸に接続され、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に電力を入出力可能な発電機とを備える手段であるものとすることもできる。また、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転子と前記駆動軸に接続された第2の回転子とを有し、該第1の回転子と該第2の回転子との相対的な回転により回転する対回転子電動機であるものとすることもできる。
本発明の自動車は、上述のいずれかの態様の本発明の第1または第2の動力出力装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、内燃機関と、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され電力と動力の入出力を伴って前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、所定の制約を用いて前記設定された要求駆動力に基づいて前記内燃機関の目標運転ポイントを設定する目標運転ポイント設定手段と、前記設定された目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段とを制御する目標運転制御を実行しようとすると前記電力動力入出力手段に設定された下限駆動力以上の駆動力が出力されるよう前記電力動力入出力手段を制御することになるときには前記設定された目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御し、前記目標運転制御を実行しようとすると前記下限駆動力未満の駆動力が出力されるよう前記電力動力入出力手段を制御することになるときには前記設定された目標運転ポイントよりトルクが高い運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記電力動力入出力手段から前記下限駆動力以上の駆動力が出力され且つ前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、を備える本発明の第1の動力出力装置や、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、内燃機関と、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され電力と動力の入出力を伴って前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、前記電力動力入出力手段に設定された下限駆動力で前記電力動力入出力手段を駆動している最中に前記設定された要求駆動力が急増したときには、前記電力動力入出力手段から前記下限駆動力以上の駆動力が出力される状態を保持すると共に前記内燃機関から出力されるトルクが大きくなり且つ前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する急増時制御手段と、を備える本発明の第2の動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなることを要旨とする。
この本発明の自動車では、上述のいずれかの態様の本発明の第1または第2の動力出力装置を搭載するから、本発明の第1または第2の動力出力装置が奏する効果、例えば、内燃機関の回転数を迅速に上昇させて内燃機関から出力する動力を迅速に大きくすることができる効果や電力動力入出力手段を下限駆動力以上の駆動力が出力されるよう制御する状態を保って要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる効果などと同様な効果を奏することができる。
本発明の第1の動力出力装置の制御方法は、
内燃機関と、前記内燃機関の出力軸と駆動軸とに接続され電力と動力の入出力を伴って前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
(a)前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定し、
(b)所定の制約を用いて前記設定された要求駆動力に基づいて前記内燃機関の目標運転ポイントを設定し、
(c)前記設定した目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段とを制御する目標運転制御を実行しようとすると前記電力動力入出力手段に設定された下限駆動力以上の駆動力が出力されるよう前記電力動力入出力手段を制御することになるときには前記設定した目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定した要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御し、前記目標運転制御を実行しようとすると前記下限駆動力未満の駆動力が出力されるよう前記電力動力入出力手段を制御することになるときには前記設定した目標運転ポイントよりトルクが高い運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記電力動力入出力手段から前記下限駆動力以上の駆動力が出力され且つ前記設定した要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する
ことを要旨とする。
この本発明の第1の動力出力装置の制御方法では、所定の制約を用いて駆動軸に要求される要求駆動力に基づいて設定された目標運転ポイントで内燃機関が運転されるよう内燃機関と電力動力入出力手段とを制御する目標運転制御を実行しようとすると電力動力入出力手段に設定された下限駆動力以上の駆動力が出力されるよう電力動力入出力手段を制御することになるときには、目標運転ポイントで内燃機関が運転されると共に要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する。これにより、所定の制約を課した条件で内燃機関を運転しながら要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる。一方、上述の目標運転制御を実行しようとすると下限駆動力未満の駆動力が出力されるよう電力動力入出力手段を制御することになるときには目標運転ポイントよりトルクが高い運転ポイントで内燃機関が運転されると共に電力動力入出力手段から下限駆動力以上の駆動力が出力され且つ要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する。これにより、内燃機関の回転数を迅速に上昇させることができるから、内燃機関から出力する動力を迅速に大きくすることができる。しかも、電力動力入出力手段を下限駆動力以上の駆動力が出力されるよう制御する状態を保って要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる。
本発明の第2の動力出力装置の制御方法は、
内燃機関と、前記内燃機関の出力軸と駆動軸とに接続され電力と動力の入出力を伴って前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
前記電力動力入出力手段に設定された下限駆動力で前記電力動力入出力手段を駆動している最中に前記駆動軸に要求される要求駆動力が急増したときには、前記電力動力入出力手段から前記下限駆動力以上の駆動力が出力される状態を保持すると共に前記内燃機関から出力されるトルクが大きくなり且つ前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する
ことを特徴とする。
この本発明の第2の動力出力装置の制御方法では、電力動力入出力手段に設定された下限駆動力で電力動力入出力手段を駆動している最中に駆動軸に要求される要求駆動力が急増したときには、電力動力入出力手段から下限駆動力以上の駆動力が出力される状態を保持すると共に内燃機関から出力されるトルクが大きくなり且つ要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する。これにより、内燃機関の回転数を迅速に上昇させることができるから、内燃機関から出力する動力を迅速に大きくすることができる。しかも、電力動力入出力手段を下限駆動力以上の駆動力が出力される状態を保持して要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にモータMG1が定格値の下限トルク近傍で駆動しているときにアクセルペダル83が更に踏み込まれるなどにより更に駆動力を出力する際の動作について説明する。図2は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、温度センサ51により検出されたバッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図3に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。
続いて、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS120)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図4に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1の仮モータトルクTm1tmpを計算する(ステップS130)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図5に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2に減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、エンジン22を目標回転数Ne*および目標トルクTe*の運転ポイントで定常運転したときにエンジン22から出力されるトルクTe*がリングギヤ軸32aに伝達されるトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2*が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」,右辺第3項の「k2」,右辺第3項の「k3」は、それぞれ比例項のゲイン,積分項のゲイン,微分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1tmp=k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt+k3・d(Nm1*-Nm1)/dt (2)
こうしてモータMG1の目標回転数Nm1*と仮モータトルクTm1tmpとを計算すると、計算した仮モータトルクTm1tmpをモータMG1の定格値として設定された下限トルクTm1minと比較する(ステップS140)。計算した仮モータトルクTm1tmpが下限トルクTm1min以上のときには、仮モータトルクTm1tmpをモータMG1のトルク指令Tm1*として設定し(ステップS150)、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと計算したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(3)および式(4)により計算すると共に(ステップS210)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(5)により計算し(ステップS220)、計算したトルク制限Tmin,Tmaxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS230)。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力する要求トルクTr*を、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。なお、式(5)は、前述した図5の共線図から容易に導き出すことができる。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (3)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (5)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS240)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
一方、ステップS140で計算した仮モータトルクTm1tmpが下限トルクTm1min未満と判定されると、計算した仮モータトルクTm1tmpから前回このルーチンが実行されたときに計算した仮モータトルクTm1tmpを減じてフィードバック項偏差ΔPIDを計算すると共に(ステップS160)、計算したフィードバック項偏差ΔPIDを前回このルーチンが実行されたときに設定されたトルク指令Tm1*に加えたものからレート値Trtを加えてモータトルク指令Tm1*を計算し(ステップS170)、計算したモータトルク指令Tm1*を下限トルクTm1minで制限する(ステップS180)。ここで、レート値Trtは、このルーチンが実行される毎に本来モータMG1から出力すべきトルクのうちエンジン22からのトルクに振り替えるトルクとして設定されるものであり、このルーチンの起動時間間隔やモータMG1の性能,エンジン22の性能などにより定めることができる。このため、仮モータトルクTm1tmpが下限トルクTm1min未満として計算される間はこのルーチンが実行される毎にレート遅TrtずつモータMG1から出力するトルクからエンジン22から出力するトルクに振り替えられることになり、その分だけモータMG1のトルク指令Tm1*は大きく(絶対値としては小さく)なる。そして、計算した仮モータトルクTm1tmpとトルク指令Tm1*との差分をエンジントルク調整量Teadjとして計算すると共に(ステップS190)、計算したエンジントルク調整量Teadjを目標トルクTe*に加えてエンジン22の目標トルクTe*を再設定し(ステップS200)、設定したモータMG1のトルク指令Tm1*を用いてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定すると共に(ステップS210〜S230)、設定した目標回転数Ne*や再設定した目標トルクTe*,設定したモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をエンジンECU24やモータECU40に送信して(ステップS240)、本ルーチンを終了する。目標回転数Ne*や再設定した目標トルクTe*を受信したエンジンECU24は、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによる運転ポイントでエンジン22が運転されるようスロットル開度制御や燃料噴射制御,点火制御を実行する。上述したように、目標トルクTe*は再設定される際に増加されるから、エンジンECU24では、通常時のスロットル開度より大きくなるよう制御される。このため、エンジン22からのトルクは増加する。なお、上述したステップS210〜S230の処理によりモータMG2のトルク指令Tm2*が設定されるから、要求トルクTr*をバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力することができる。
いま、モータMG1が下限トルクTm1tmp近傍で駆動しているときにアクセルペダル83が踏み込まれて要求トルクTr*が急増し、仮モータトルクTm1tmpが下限トルクTm1min未満として計算される場合を考える。このとき、モータMG1のトルク指令Tm1*は下限トルクTm1tmp以上でレート値Trtずつ大きくなるように設定され(ステップS160〜S180)、エンジン22の目標トルクTe*はモータMG1のトルクを大きく(絶対値としては小さく)する分だけ大きくなるよう再設定される(ステップS190,S200)。このため、エンジン22は効率よく運転される運転ポイントよりトルクが高い運転ポイントで運転されることになり、エンジン22の回転数Neを迅速に上昇させる。そして、エンジン22の回転数Neが目標回転数Ne*に近づいて仮モータトルクTm1tmpが下限トルクTm1min以上として計算されるようになると、仮モータトルクTm1tmpがモータMG1のトルク指令Tm1*に設定され(ステップS150)、エンジン22も効率よく運転される目標トルクTe*を用いて運転制御されるようになる。即ち、上述の場合、まず、モータMG1のトルクを緩めると共にエンジン22のトルクを増加してエンジン22の回転数Neを迅速に増加させて目標回転数Ne*とし、その後、通常制御に戻すものとなる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、モータMG1が下限トルクTm1tmp近傍で駆動しているときにアクセルペダル83が踏み込まれて要求トルクTr*が急増し、仮モータトルクTm1tmpが下限トルクTm1min未満として計算されるときには、モータMG1のトルクを緩めると共にエンジン22のトルクを増加するから、エンジン22の回転数Neを迅速に増加させて目標回転数Ne*にすることができる。しかも、モータMG2のトルク指令Tm2*を要求トルクTr*がバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限されたトルクとして設定するから、要求トルクTr*に基づくトルクを駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力することができる。そして、エンジン22の回転数Neを目標回転数に近づけた後は、要求トルクTr*を駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するのに必要な要求パワーPe*をエンジン22を効率よく運転して出力すると共にバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で要求トルクTr*を制限したトルクが駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるよう制御するから、要求トルクTr*をバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で効率よくリングギヤ軸32aに出力することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、仮モータトルクTm1tmpが下限トルクTm1min未満として計算されるときには、モータMG1のトルク指令Tm1*をレート値Trtずつ大きくなるように且つ下限トルクTm1min以上となるように設定すると共にエンジン22の目標トルクTe*をモータMG1のトルクを大きく(絶対値としては小さく)する分だけ大きくなるよう再設定したが、モータMG1のトルク指令Tm1*を大きく設定すると共にエンジン22の目標トルクTe*を大きく設定するものであれば、レート処理を用いる必要はなく、他の如何な手法を用いて制御してもかまわない。
また、実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図6の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図6における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図7の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子を示す説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35,減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b,64a,64b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (9)

  1. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    内燃機関と、
    前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力を伴って前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、
    前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
    前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
    前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    所定の制約を用いて前記設定された要求駆動力に基づいて前記内燃機関の目標運転ポイントを設定する目標運転ポイント設定手段と、
    前記設定された目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段とを制御する目標運転制御を実行しようとすると前記電力動力入出力手段に設定された下限駆動力以上の駆動力が出力されるよう前記電力動力入出力手段を制御することになるときには前記設定された目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御し、前記目標運転制御を実行しようとすると前記下限駆動力未満の駆動力が出力されるよう前記電力動力入出力手段を制御することになるときには前記設定された目標運転ポイントよりトルクが高い運転ポイントで前記内燃機関が運転されると共に前記電力動力入出力手段から前記下限駆動力以上の駆動力が出力され且つ前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  2. 前記制御手段は、前記目標運転制御を実行しようとすると前記下限駆動力未満の駆動力が出力されるよう前記電力動力入出力手段を制御することになるときには前記内燃機関から出力されるトルクが徐々に前記設定された目標トルクより大きくなると共に前記電力動力入出力手段から出力される駆動力が徐々に大きくなるよう制御する手段である請求項1記載の動力出力装置。
  3. 前記目標運転制御は、前記設定された目標運転ポイントで前記内燃機関が運転されるよう前記電力動力入出力手段をフィードバックする制御を含む制御である請求項1または2記載の動力出力装置。
  4. 前記所定の制約は、前記内燃機関が効率よく運転される制約である請求項1ないし3いずれか記載の動力出力装置。
  5. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    内燃機関と、
    前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力を伴って前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、
    前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
    前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
    前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    前記電力動力入出力手段に設定された下限駆動力で前記電力動力入出力手段を駆動している最中に前記設定された要求駆動力が急増したときには、前記電力動力入出力手段から前記下限駆動力以上の駆動力が出力される状態を保持すると共に前記内燃機関から出力されるトルクが大きくなり且つ前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する急増時制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  6. 請求項5記載の動力出力装置であって、
    所定の制約を用いて前記設定された要求駆動力に基づいて前記内燃機関の目標運転ポイントを設定する目標運転ポイント設定手段を備え、
    前記急増時制御手段は、前記設定された目標運転ポイントの回転数で前記内燃機関が運転されてから該目標運転ポイントのトルクが前記内燃機関から出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段とを制御する手段である
    動力出力装置。
  7. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と回転軸との3軸に接続され、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に電力を入出力可能な発電機とを備える手段である請求項1ないし6いずれか記載の動力出力装置。
  8. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転子と前記駆動軸に接続された第2の回転子とを有し、該第1の回転子と該第2の回転子との相対的な回転により回転する対回転子電動機である請求項1ないし6いずれか記載の動力出力装置。
  9. 請求項1ないし8いずれか記載の動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなる自動車。
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