JP4194088B2 - 定着装置、および画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ、またはそれらの複合機など、用紙・OHPフィルム等のシート材に画像を記録する画像形成装置に関する。および、そのような画像形成装置などにおいて、シート材の未定着画像を定着する定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば電子写真方式を用いた画像形成装置では、像担持体上にトナー画像を形成し、そのトナー画像をシート材に転写し、その画像転写後のシート材を定着装置に入れて定着装置で熱と圧力とを加え、シート材上の未定着トナー画像をシート材上に定着して排出していた。
【0003】
定着装置の中には、定着ローラと、内部に熱源を有する加熱ローラとに定着ベルトを掛け回し、その定着ベルトを挟んで定着ローラと加圧ローラとを圧接し、それらのニップ間にシート材を通して定着を行うベルト定着装置がある。
【0004】
ベルト定着装置のベルト張架方式には、定着ローラの位置を固定し、加熱ローラを付勢して定着ベルトを張り渡す方式と、定着ローラおよび加熱ローラ双方の位置を固定し、定着ベルトにテンションローラを押し当てて定着ベルトを張り渡す方式とがある。
【0005】
両方式を比較すると、前者の方式は、テンションローラを用いないことから、部品点数を少なくすることができる利点がある。しかし、加熱ローラの位置が移動することから、
1)設置精度を必要とする、サーモスタット等の安全装置やサーミスタ等の温度検知手段などの取り付けが困難となる
2)ベルト寄り防止のため平行度を出す必要があり、側板の設置精度を高めたり、剛性を高めたりしなければならない
3)加熱ローラ全体に均一に付勢しなければならず、メンテナンス性に劣る
など様々な問題があった。
【0006】
一方、後者の方式は、テンションローラを余分に用いるものの、定着ローラおよび加熱ローラの位置を固定することから、上述の1)ないし3)などの問題はほとんどない。このため、前者より後者の方式の方が好ましいといえる。
【特許文献1】
特開2002-123111号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、後者の方式は、定着ベルトにテンションローラを押し当てることから、定着ベルトの熱がテンションローラに逃げ、ウォームアップ時や、省エネ状態の待機モード(余熱モード)からの復帰時における定着ベルトの温度上昇が遅くなる問題があった。特に、テンションローラは、通常、熱源から離れた位置に設置することから、加熱ローラの温度よりはるかに低く、機内雰囲気温度である100℃以下に保持されていることが多く、それだけテンションローラからの放熱が多くなってウォームアップ時間や待機モードからの復帰時間が長くなり、近年注目を浴びている省エネ上問題となっていた。
【0008】
このため、この種の従来のベルト定着装置の中には、例えば特許文献1に記載されるように、テンションローラとして熱容量が少ない断熱材料を用いていた。ところが、それでもなお、ウォームアップ時間や待機モードからの復帰時間が長くなる問題があった。
【0009】
そこで、この発明の第1の目的は、テンションローラ等のテンション部材を用いて定着ベルトを張り渡すベルト定着装置において、ウォームアップ時間や待機モードからの復帰時間を短縮して省エネ効果を上げることにある。
【0010】
ところで、このようにテンション部材を用いて定着ベルトを張り渡すベルト定着装置においては、定着ベルト上に付着したオフセットトナーがテンション部材に付着し、そのトナーが再び定着ベルト上に付着してからシート材上に再転写し、画質を低下するおそれがあった。
【0011】
そこで、この発明の第2の目的は、定着ベルト上に付着したオフセットトナーがシート材上に再転写して画質を低下するおそれを少なくすることにある。
【0012】
この発明の第3の目的は、定着ベルト上に付着したオフセットトナーがシート材上に再転写して画質を低下するおそれを一層少なくすることにある。
【0013】
この発明の第4の目的は、特に、ウォームアップ時間を短縮し、省エネ効果を上げることにある。
【0014】
この発明の第5の目的は、特に、待機モードからの復帰時間を短縮し、省エネ効果を上げることにある。
【0015】
この発明の第6の目的は、定着ベルト上に付着したオフセットトナーがシート材上に再転写して画質を低下するおそれをほとんどなくすことにある。
【0016】
この発明の第7の目的は、上記各目的を有する定着装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
そのため、請求項1に記載の発明は、定着装置において、
定着回転体と、
別の回転体と、
それらに掛け回す定着ベルトと、
その定着ベルトを挟んで前記定着回転体に圧接する加圧回転体と、
前記定着ベルトを加熱する加熱部材と、
前記定着ベルトに押し当てるテンション部材と、
内部に熱源を備え、そのテンション部材に対して接離自在であり、前記定着回転体と前記加圧回転体のニップ間にシート材を通して定着動作を行っているときは、前記テンション部材から引き離す補助加熱手段としての外部加熱ローラと、
その外部加熱ローラを前記テンション部材から引き離したとき接触するクリーニング部材と、
を備える、ことを特徴とする。
【0020】
請求項2に記載の発明は、上述した第4の目的を達成すべく、請求項1に記載の定着装置において、ウォームアップ動作の開始とともに、外部加熱ローラをテンション部材に押し当てる、ことを特徴とする。
【0021】
請求項3に記載の発明は、上述した第5の目的を達成すべく、請求項1または2に記載の定着装置において、待機モードから復帰して再び定着動作を開始するとき、外部加熱ローラをテンション部材に押し当てる、ことを特徴とする。
【0023】
請求項4に記載の発明は、上述した第7の目的を達成すべく、請求項1ないし3に記載の定着装置を備えることを特徴とする、画像形成装置である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。
図1には、電子写真式複写機の全体概略構成を示す。図示複写機には、作像部100、その上に画像読取部200、作像部100の下に給紙搬送部300などを備える。
【0025】
作像部100には、ドラム状の像担持体10を備え、その像担持体10の回転方向に帯電装置11、リボルバ型の4色現像装置12、中間転写ベルト13、一次クリーニング装置14などを順に配置する。それらの上には、露光装置15を設ける。また、中間転写ベルト13は、エンドレスで、像担持体10と対向する内部に一次転写ローラ16を配置する。
【0026】
画像読取部200は、筐体20の上面にコンタクトガラス21を備え、筐体20上にはそのコンタクトガラス21を被うように原稿押え22を上下に開閉自在に取り付ける。一方、筐体20内には、読取光学系23を配置する。
【0027】
給紙搬送部300は、給紙カセット30を、両面ユニット31を挟んで多段に備え、正面から見てそれら給紙カセット30および両面ユニット31の右側から上方に向かい、作像部100の下で左に向かう用紙搬送路32を設ける。各給紙カセット30には、シート材である用紙sを積載して収納する。
【0028】
用紙搬送路32には、各給紙カセット30から下流に向けて、給紙ローラ33、複数の搬送ローラ対34、レジストローラ対35、作像部100に対向する転写搬送装置36、ベルト搬送装置37、定着装置50、排紙ローラ対38を順に設ける。転写搬送装置36には、二次転写ローラ39を設ける。
【0029】
複写機の右側面には、手差しトレイ41を開閉自在に備え、左側面には、排紙トレイ42を着脱自在に取り付ける。そして、手差しトレイ41上にセットした用紙を手差し用給紙ローラ43により送り込み、用紙搬送路32の途中に合流する。
【0030】
いま、この複写機を用いてコピーを取るときは、原稿押え22を開いてコンタクトガラス21上に原稿をセットし、原稿押え22を閉じて原稿を押さえ、不図示のコピーボタンを押す。すると、筐体20内の読取光学系23で原稿面を操作して原稿読取装置200で原稿の画像情報を読み取ることができる。
【0031】
また、コピーボタンを押すと、所定のタイミングで像担持体10を図中反時計まわりに回転し、まず帯電装置11で表面を一様に帯電し、次いで原稿読取装置200の読取り内容に基づき露光装置15で第1色目の書込みを行い、像担持体10上に静電潜像を形成する。その後、現像装置12で第1色目のトナーを用いて現像を行い、像担持体10上に第1色目の画像を形成する。その画像は、一次転写ローラ16で中間転写ベルト13に転写する。画像転写後の像担持体10の表面は、一次クリーニング装置14で清掃する。
【0032】
それから、再び帯電装置11で像担持体10の表面を帯電し、今度は原稿読取装置200の読取り内容に基づき露光装置15で第2色目の書込みを行い、現像装置12で第2色目のトナーを用いて現像を行い、像担持体10上に第2色目の画像を形成する。その画像は、同様に一次転写ローラ16で中間転写ベルト13に転写し、第1色目の画像に重ね合わせる。画像転写後の像担持体10の表面は、再び一次クリーニング装置14で清掃する。
【0033】
同様にして、中間転写ベルト13上に、第1色目から第4色目までの画像を重ね合わせて4色カラートナー画像を形成する。
【0034】
またさらに、コピーボタンを押すと、所定のタイミングで複数の給紙ローラ33のうちの1つを選択的に図中反時計まわりに回転し、対応する給紙カセット30内の用紙sを上から順に送り出す。そして、用紙搬送路32に入れて搬送ローラ対34で搬送し、用紙sの先端をレジストローラ対35間に突き当てて止める。
【0035】
その後、上述した中間転写ベルト13上に形成した4色カラートナー画像にタイミングを合わせてレジストローラ対35を回転し、作像部100と転写搬送装置36との間に送り込み、二次転写ローラ39で中間転写ベルト13上の画像を用紙sに転写する。
【0036】
画像転写後の用紙sは、転写搬送装置36およびベルト搬送装置37で搬送して定着装置50を入れ、その定着装置50で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、排紙ローラ対38で排出して排紙トレイ42上にスタックしていた。
【0037】
用紙sの裏面にも画像を形成するときは、定着装置50を通過した用紙sを両面ユニット31に入れ、その両面ユニット31でスイッチバックして再び用紙搬送路32に戻し、レジストローラ対35でタイミングを取って作像部100と転写搬送装置36間に導き、新たに中間転写ベルト13上に形成した画像を二次転写ローラ39で用紙sに転写し、再び定着装置50を通して転写画像を定着して後、排紙ローラ対38で排紙トレイ42上に排出する。
【0038】
手差しのときは、手差しトレイ41上に手差し用紙sをセットし、手差し用給紙ローラ43を図中時計まわりに回転し、手差し用紙sを上から順に送り出す。そして、用紙搬送路32に入れて搬送ローラ対34で搬送し、用紙sの先端をレジストローラ対35間に突き当てて止め、そのレジストローラ対35でタイミングを取って作像部100と転写搬送装置36との間に送り込み、中間転写ベルト13上の画像を手差し用紙sに転写し、定着装置50を通して転写画像を定着して後、排紙ローラ対38で排紙トレイ42上に排出する。
【0039】
図2には、上述した複写機に備える定着装置50の全体概略構成を示す。図3には、その部分拡大図を示す。
【0040】
これらの図から判るとおり、定着装置50は、筐体51内に、定着回転体である定着ローラ52、別の回転体である加熱ローラ53、それらに掛け回す耐熱性の無端定着ベルト54、定着ベルト54を挟んで定着ローラ52と圧接する加圧回転体である加圧ローラ55、定着ベルト54に押し当てるテンション部材であるテンションローラ56、テンションローラ56に対して接離自在である補助加熱手段である外部加熱ローラ57、外部加熱ローラ57に近接して設けるローラ状のクリーニング部材58、クリーニング部材58の周面に先端エッジ部を押し当てるスクレーパ部材59などを備える。
【0041】
図示例では、別の回転体である加熱ローラ53には、内部に加熱ヒータ60を設ける。加熱ヒータ60は、別の回転体ではなく、定着ローラ52内に設けてもよい。また、図示例のように、加圧ローラ55内にも、加圧ヒータ60Aを設けるようにしてもよい。
【0042】
そして、不図示の付勢手段で、加圧ローラ55を定着ローラ52に押し当てまたは加圧ローラ55に定着ローラ52を押し当て、加圧ローラ55を定着ローラ52と圧接し、それらの間にニップを形成する。
【0043】
テンションローラ56は、金属、金属等の表層に耐熱ゴムをチュービングしたりコーティングしたりしたもの、フェルトなどを用いてつくる。そして、その軸受61をスプリング等の加圧手段62で付勢し、定着ベルト54に適切な張力を付与する。
【0044】
補助加熱手段である外部加熱ローラ57は、内部に熱源63を有し、ローラ軸64の両端を各々レバー状軸受65で回転自在に軸受する。レバー状軸受65は、支点66を中心として回動可能とし、スプリング等の付勢部材67で外部加熱ローラ57をテンションローラ56に押し当てる方向に付勢し、クリーニング部材58との間に隙間Aを設ける。そして、外部加熱ローラ57をテンションローラ56に押し当てているときは、熱源63で加熱する外部加熱ローラ57でテンションローラ56を加熱する。
【0045】
熱源63としては、図示例ではハロゲンヒータを用いるが、特開2001-242732号公報や特開2001-13805号公報に記載の誘導加熱方式のIH加熱源を用いることもできる。この方式を用いると、消費電力を抑えかつ立ち上がり時間を短縮することができる。
【0046】
また、図示例では、商用電源から熱源63へと電力供給するが、補助電源を設けてその補助電源から電力供給するようにしてもよい。補助電源としては、特開2000-315567号公報や特開2002-174988号公報に記載の電気2重層コンデンサ(電気化学キャパシタ)を用いることが好ましい。このようにすると、消費電力を抑えかつ立ち上がり時間を短縮することができる。特に、待機モードからの立ち上がり時間短縮の効果が大きい。
【0047】
レバー状軸受65の先端には、リンク68を介してソレノイド70のプランジャ69を接続する。そして、ソレノイド70に通電することによりプランジャ69を引き込んで付勢部材67に抗してレバー状軸受65を時計まわりに回動し、テンションローラ56に対する外部加熱ローラ57の押し当てを解除する。通電を停止すると、プランジャ69が突出してレバー状軸受65を反時計まわりに回動し、外部加熱ローラ57を再びテンションローラ56に押し当てる。外部加熱ローラ57は、例えば、このようにテンションローラ56に対して接離自在とする。
【0048】
そして、定着装置50で定着動作を行うときは、図2に示すように、筐体51の入口72から用紙sを入れ、ニップNを通してそこで加熱ヒータ60により加熱した定着ベルト54と、加圧ヒータ60Aにより加熱した加圧ローラ55とで用紙sに熱を加え、同時に圧力を加えて未定着トナー画像tを用紙sに定着し、筐体51の出口73から排出する。
【0049】
図4には、ソレノイド70に通電したときの状態を示す。
この図4に示すとおり、ソレノイド70に通電すると、レバー状軸受65を時計まわりに回動し、外部加熱ローラ57をテンションローラ56からB引き離してクリーニング部材58に接触する。そして、クリーニング部材58で外部加熱ローラ57の表面をクリーニングする。クリーニング部材58に付着した、トナーや紙粉等の汚れは、スクレーパ部材59で掻き落とす。
【0050】
なお、テンションローラ56は、定着ベルト52の走行に従動して図中反時計まわりに回転し、外部加熱ローラ57は、テンションローラ56の回転に従動して時計まわりに回転するようにする。しかし、クリーニング部材58は、駆動源からの回転をギヤ等を介して伝達して独立して回転するようにすることが望ましい。
【0051】
図5には、上述した複写機におけるコピー時のフローチャートを示す。
【0052】
コピー時に複写機の電源をオンすると、ウォームアップ動作を開始するとともに、加熱ローラ53の加熱ヒータ60および加圧ローラ55の加圧ヒータ60Aをオンし、また定着ベルト54を回転/停止する(ステップS1)。次に、リロード設定温度に到達すると(ステップS2)、コピー準備OKとなる(ステップS3)。そして、コピーボタンを押すと(ステップS4)、コピー動作を開始し(ステップS5)、一連のコピー動作を終了する(ステップS6)。
【0053】
続けてコピーがあるときは、ステップS4に戻り、コピーのない状態が一定時間経過すると、電力消費を少なくすべく待機モード(余熱モード)とする(ステップS7)。この状態で新たなコピーを取るときは、待機モードを解除し(ステップS8)、ステップS3に戻してコピー準備OK状態とする。
【0054】
ところで、上述した複写機では、コピー時に複写機の電源をオンすると、ウォームアップ動作の開始とともに(ステップS1)、外部加熱ローラ57の熱源63をオンし(ステップS11)、ソレノイド70をオフして外部加熱ローラ57をテンションローラ56に押し当てる(ステップS12)。これにより、ウォームアップ時に外部加熱ローラ57でテンションローラ56を加熱してウォームアップ時間を短縮し、省エネ効果を上げることができる。また、ウォームアップ直後の定着温度の落ち込みを防止することができる。
【0055】
それから、コピーボタンを押す(ステップS4)と同時にソレノイド70をオンし(ステップS13)、定着ローラ52と加熱ローラ55のニップ間に用紙sを通して定着動作を行っているときは、外部加熱ローラ57をテンションローラ56から引き離す。
【0056】
これにより、用紙s上のトナーが定着ベルト54に付着しやすいときに外部加熱ローラ57をテンションローラ56から引き離し、定着ベルト54上に付着したオフセットトナーが外部加熱ローラ57に付着することを極力防止して外部加熱ローラ57の表面をフレッシュに保ち、かつ定着ベルト54上のオフセットトナーを用紙s上にセルフクリーニングし、トナーが外部加熱ローラ57上で再溶融して定着ベルト54上に逆流し、用紙s上に再転写して画質を低下するおそれを一層少なくすることができる。
【0057】
そして、待機モードを解除して待機モードから復帰して再びコピー動作を開始するときは(ステップS8)、ソレノイド70をオフして外部加熱ローラ57をテンションローラ56に押し当てる(ステップS14)。これにより、待機モードからの復帰時に外部加熱ローラ57でテンションローラ56を加熱して復帰時間を短縮し、省エネ効果を上げることができる。
【0058】
なお、図示例では、加熱ローラ53を用いているが、特開平11−232307号公報や特開2001−66933号公報に記載される無端帯状の部材を用いてもよい。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したとおり、請求項1に記載の発明によれば、テンションローラ等のテンション部材を用いて定着ベルトを張り渡すベルト定着装置において、テンション部材を加熱する補助加熱手段を備えるので、ウォームアップ時や待機モードからの復帰時に補助加熱手段でテンション部材を加熱してテンション部材が定着ベルトの熱を奪うことを防止し、ウォームアップ時間や復帰時間を短縮して省エネ効果を上げることができる。また、ウォームアップ直後の定着温度の落ち込みを防止することができる。
【0060】
加えて、補助加熱手段が、内部に熱源を備え、テンション部材に対して接離自在である外部加熱ローラであるので、内部に熱源を備える外部加熱ローラをテンション部材から適宜引き離し、例えば定着ベルト上に付着したオフセットトナーがテンション部材に付着してから外部加熱ローラに付着するおそれを少なくするとともに、外部加熱ローラ上で再溶融して定着ベルト上に逆流し、シート材上に再転写して画質を低下するおそれを少なくすることができる。
【0061】
また、定着ローラ等の定着回転体と加圧ローラ等の加圧回転体のニップ間にシート材を通して定着動作を行っているときは、補助加熱手段である外部加熱ローラをテンション部材から引き離すので、シート材上のトナーが定着ベルトに付着しやすいときに外部加熱ローラをテンション部材から引き離し、定着ベルト上に付着したオフセットトナーが外部加熱ローラに付着することを極力防止して外部加熱ローラの表面をフレッシュに保ち、かつ定着ベルト上のオフセットトナーをシート材上にセルフクリーニングし、トナーが外部加熱ローラ上で再溶融して定着ベルト上に逆流し、シート材上に再転写して画質を低下するおそれを一層少なくすることができる。
【0062】
請求項2に記載の発明によれば、ウォームアップ動作の開始とともに、補助加熱手段である外部加熱ローラをテンション部材に押し当てるので、ウォームアップ時に外部加熱ローラでテンション部材を加熱してテンション部材が定着ベルトの熱を奪うことを防止し、ウォームアップ時間を短縮して省エネ効果を上げることができる。また、ウォームアップ直後の定着温度の落ち込みを防止することができる。
【0063】
請求項3に記載の発明によれば、待機モードから復帰して再び定着動作を開始するとき、外部加熱ローラをテンション部材に押し当てるので、待機モードからの復帰時に外部加熱ローラでテンション部材を加熱してテンション部材が定着ベルトの熱を奪うことを防止し、復帰時間を短縮して省エネ効果を上げることができる。
【0064】
また、請求項1に記載の発明によれば、補助加熱手段としての外部加熱ローラをテンション部材から引き離したとき接触するクリーニング部材を備えるので、クリーニング部材で外部加熱ローラに付着したトナーを除去して外部加熱ローラの表面をフレッシュに保ち、トナーが外部加熱ローラ上で再溶融して定着ベルト上に逆流し、シート材上に再転写して画質を低下するおそれをほとんどなくすことができる。
【0065】
請求項4に記載の発明によれば、上記各効果を有する定着装置を備えた画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子写真式複写機の全体概略構成図である。
【図2】その複写機に備える定着装置の全体概略構成図である。
【図3】その部分拡大図である。
【図4】テンションローラに対して外部加熱ローラの押し当てを解除した状態説明図である。
【図5】その複写機におけるコピー時のフローチャートである。
【符号の説明】
50 定着装置
52 定着ローラ(定着回転体)
53 加熱ローラ(別の回転体)
54 定着ベルト
55 加圧ローラ(加圧回転体)
56 テンションローラ(テンション部材)
57 外部加熱ローラ(補助加熱手段)
58 クリーニング部材
59 スクレーパ部材
60 加熱ヒータ
63 熱源
65 レバー状軸受
67 付勢部材
70 ソレノイド
s 用紙(シート材)
N ニップ
Claims (4)
- 定着回転体と、
別の回転体と、
それらに掛け回す定着ベルトと、
その定着ベルトを挟んで前記定着回転体に圧接する加圧回転体と、
前記定着ベルトを加熱する加熱部材と、
前記定着ベルトに押し当てるテンション部材と、
内部に熱源を備え、そのテンション部材に対して接離自在であり、前記定着回転体と前記加圧回転体のニップ間にシート材を通して定着動作を行っているときは、前記テンション部材から引き離す補助加熱手段としての外部加熱ローラと、
その外部加熱ローラを前記テンション部材から引き離したとき接触するクリーニング部材と、
を備えることを特徴とする、定着装置。 - ウォームアップ動作の開始とともに、前記外部加熱ローラを前記テンション部材に押し当てることを特徴とする、請求項1に記載の定着装置。
- 待機モードから復帰して再び定着動作を開始するとき、前記外部加熱ローラを前記テンション部材に押し当てることを特徴とする、請求項1または2に記載の定着装置。
- 請求項1ないし3に記載の定着装置を備えることを特徴とする、画像形成装置。
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