JP4190565B2 - X線ct装置 - Google Patents
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Description
イス方向にフィルタ処理することにより、画像のノイズを減少させることができるX線C
T装置に関する。
近年、X線CT装置は、扇状のX線ビーム(ファンビーム)を発生するX線焦点と、フ
ァン状あるいは直線状に多数のチャンネル、例えば1000チャンネルの検出素子を1列
に並べた検出器とを有するシングルスライスCTが主流である。
タ(投影データと称する)を収集する。1回転で例えば1000回投影データを収集し、
このデータを基に後述の方法で画像再構成する。尚、1回のデータ収集を1ビュー、1ビ
ューにおける1検出素子のデータを1ビーム、1ビューにおける全ビーム(全検出素子の
データ)をまとめて実データと称する。
X線CT装置の2つのスキャン方式について説明する。
第1のスキャン方式は、コンベンショナルスキャンである。図6(a)に示すように目
的とする断面、例えば断面Aの周囲を1回転させるスキャン方式である。複数の断面、例
えば断面Aと断面Bの画像を得たい場合は、図6(a)に示すように、まず断面Aの周囲
を1回転しながらデータを収集し、その後、被検体を載せた寝台、あるいはX線焦点10
1と検出器103を移動して断面Bと回転面を合わせる。その後、断面Aと同様に被検体
の周囲を1回転しながらデータを収集する。従って、撮影範囲が被検体の体軸方向(Z軸
方向)に広い場合、目的とする断面が多い場合には撮影時間が長くなる。
と検出器を連続的に回転させながらその回転と同期させて寝台を被検体の対軸方向に移動
させてデータを収集するスキャン方式である。X線焦点101の軌跡が被検体周囲をらせ
ん状にスキャンする。このスキャン方式によると広範囲を高速にスキャンできる。
る断面A,Bに相当し、Z軸方向は被検体の対軸方向であり、シングルスライスCTでは
スライス方向と称される方向である。
X線CT装置の画像再構成を簡単に説明する。コンベンショナルスキャンの場合は以下
の3ステップから成る。
コンベンショナルスキャンでデータ収集する。回転角は、通常360°、180°+フ
ァン角等である。この投影データを検出器103の感度、X線強度等、種々の要因を考慮
して補正し、生データを得る。
それぞれの角度の生データと再構成関数をコンボリューションする。
コンボリューションデータをそのデータを収集したときのX線の通過パス上の全画素(
ピクセル)に加算する。この逆投影演算を必要な角度だけ繰り返すと、元の断面の画像が
再構成される。
図6に示した2つのスキャン方式、コンベンショナルスキャンとヘリカルスキャンの状
態を横から見たのが図8である。横軸をスライス(Z軸)方向、横軸を回転位相(角度)
とし、各データのサンプリング位置を矢印で結んで表している。以下、このような図をス
キャン図と称する。
スライス面で必要な360°のデータが収集されており、前述のように[1] 〜[3]
のステップによる画像再構成ができる。
とするスライス面においては1ビューしか収集されていない。そこで前述の[1] の代
わりに、収集した投影データを補正した生データをZ軸方向に補間して必要なデータを得
た後、前述の[2] 〜[3] を行う。シングルスライスCTにおける代表的な補間方
法は下記(a),(b)の2種類である。
360°補間法とは、図9(a)のように、目的のスライス位置を挟み、かつ最も近い
同位相の2ビューの実データをスライス面とサンプリング位置との距離の逆比で線形補間
する方法である。
ライス位置で収集されたデータは位相0°における1ビューだけである。
の実データ2を選択し、それぞれのデータをサンプリングしたZ座標と目的のスライス位
置Z0 の距離(Z座標)の逆比で線形補間し、補間データを得る。これを必要な全位相
分繰り返す。
仮想的なデータである対向ビームを使う方法である。図9(c)のように焦点が黒丸の
位置にあるときに収集した実データの各々の検出素子へのビームは実線矢印のようになっ
ている。このとき、左側のビーム1と、X線焦点が白丸の位置にあるときの点線のビーム
は、同じパスを通過するビームである。この白丸からのビームを対向ビームと称する。同
様にビーム2と薄灰色からの点線のビーム、ビーム3と濃灰色からの点線のビームは同じ
パスを通過するビーム、対向ビームである。このように、黒丸における全てのビームは対
向するビームをもっている。
ら抜き出して仮想的なデータ(対向データと称する)を形成し、この実データと対向デー
タで線形補間する方法が対向ビーム補間法である。
ビーム毎(チャンネル毎)に異なるが、以下では中心チャンネルのサンプリング位置で代
表させ、図9(b)のように点線で表示する。尚、ヘリカルスキャンの補間方法には、こ
の他にも補間に非線形な関数を用いたもの等、幾つか提案されている。
するが、補間間隔は、360°補間法ではヘリカルピッチ相当、対向ビーム補間法ではヘ
リカルピッチの1/2になり、対向ビーム補間法の方が狭くなっている。ヘリカルスキャ
ンにおける実効スライス厚は、補間間隔が狭いほど薄くなるので、対向ビーム補間法の方
が薄くなる。
高精細に広範囲を高速に撮影したいという要求から、検出器列を2列、4列、8列とい
うように複数列備えるマルチスライスCTが提案されている。図7(a)は、それらをZ
軸方向から見たもので、図中の円が有効視野FOV(Field of View )で
ある。図7(b)は4列マルチスライスCTをZ軸に垂直な方向からZ軸を含めて観察し
たもので、X線焦点から検出器素子へ入射するX線が回転中心を通過するときの(X線焦
点から距離FCDの)Z軸方向のビームの厚みを基本スライス厚Tとする。
マルチスライスCTにおけるヘリカルスキャンについては、特開平4−224736号公
報に記載されている。マルチスライスCTにおけるヘリカルピッチHPは、前述のシング
ルスライスCTにおける基本ピッチの概念を拡張し、検出器列数Nと基本スライス厚Tと
の積、HP=N×T、即ち、回転中心におけるトータルスライス厚と同じとされている。
マルチスライスの場合は、ピッチ4のヘリカルスキャンとなる。
くし、かつ先立つスキャンにおける検出器の軌跡と、新たなスキャンにおける検出器の軌
跡とが互いに重ならないように、高密度なスキャンを行うこともできる。このようなスキ
ャンは、オーバーサンプリングスキャンと呼ばれている。
明する。
第3世代マルチスライスX線CT装置のジオメトリを図7のように、ビュー角β、チャ
ンネル角γ、ファン角度2×γm 、基本スライス厚Tを定義する。なお、ヘリカルピッ
チHP、ピッチPは、図6(b)に示した定義を使用する。
シングルスライスCTにおいて、実データと対向データとは図9に示す関係となってい
るので、
r(β,γ):ビュー角β,チャンネル角γにおける実データのビーム
zr(β):ビュー角β,チャンネル角γにおける実データのスライス位置
(z座標)
t(β,γ):ビュー角β,チャンネル角γのビームに対向する対向ビーム
zt(β,γ):ビュー角β,チャンネル角γのビームに対向する対向ビームの
スライス位置(z座標)
zs(β):ビュー角βにおけるX線焦点のZ座標
HP(=T×P):ヘリカルピッチ
とすると、サンプリング位置zr,ztは下式で表される。
従って、実データのスライス位置は、チャンネル角に依存しない。一方、対向データは
、
(数1)
t(β,γ)=r(β+π+2γ,−γ)
∴zt(β,γ)=zr(β+π+2γ)=zs(β+π+2γ)
=zr(β)+(π+2γ)/(2π)×HP
となっており、対向データのサンプリング位置は、チャンネル角γの関数になっている
。
γ、縦軸にスライス位置(Z座標)を表したものである。あるスライス位置Z=Z0のデ
ータを補間するには、スライス位置Z=Z0近傍の2つのデータを使って距離の逆比で内
挿補間する。例えば図10の場合、実データと対向データとの距離dz1は、
(数2)
dz1(γ)=zt(β,γ)−zr(β)=(π+2γ)/(2π)×HP
=dz1(−γm)+(2γ+γm)/(2π)×HP
となって、チャンネル角の関数となる。
(数3)
dz2(β)=Z0−zr(β)
となって、チャンネル角に依存しない。補間の式は、
(数4)
data(Z0,β,γ)
=t(β,γ)×w(β,γ)+r(β,γ)×(1−w(β,γ))
ここで、
w(β,γ)=dz2(β)/dz1(β,γ)
となる。従って、対向データと実データとの2点補間では、チャンネルごとにdz1を計
算する必要がある。
トータルスライス厚よりヘリカルピッチを小さくしたオーバーサンプリング・スキャン
法によるヘリカルスキャンでは、スライス方向のデータサンプリング・ピッチが不均等に
なっている。例えば4列マルチスライスCTでピッチ2.5のヘリカルスキャンを行った
ときの、中心チャンネルのサンプリングを示すスキャン図は図11のようになっている。
うに複数の検出器列のデータが複雑に組み合わさった状態が繰り返されていることが判る
。そのため、データのサンプリングの状態はチャンネル角γのみならず目的のスライス位
置とビュー角βにも対応して変化することになる。
次に、フィルタ補間法の概念を図13を参照して説明する。図13は4列マルチスライ
スCTでのPitch=2.5 のヘリカルスキャンのスキャン図である。これは、位相
θにおける目的とするスライス位置Z=Z0 近傍に想定したある範囲のデータd(1)
,d(2),…を抜き出し、サンプリング位置通りに示したものである。リサンプリング
点数NはここではN=10とする。
、各リサンプリング点におけるリサンプリングデータV−date(i)を、対向ビーム
補間法を用いて各リサンプリング点を挟む2つのデータd(j)とd(j+1)の線形内
挿補間で得る。
で重み付け加算し、目的のスライス位置Z0 における位相θのデータdate(θ)を
決定する。
りに、目的とするスライス位置とリサンプリングデータのサンプリング位置の相対的位置
が固定化されているので、予め重み係数を正規化することが可能である。また、図13下
図のような用いるフィルタ形状を変えることによりスライス方向の空間分解能を自由に変
えることができる。
る。あるビュー角βのあるチャンネル角γのデータをフィルタ処理する場合について説明
する。以下の説明では簡単のため実データと対向データとを区別せず、スライス方向にd
(1),d(2),d(3),…,d(k),…,d(n)というn個のサンプリングデ
ータが,z(1),z(2),z(3),…,z(k),…,z(n)というスライス位
置(Z座標)で得られている。これをオリジナルデータと称する。
この方法は、オリジナルデータから2点補間法により複数(例えば10点程度)の等間
隔のリサンプリングデータを得て、このリサンプリングデータに対して所定のフィルタに
よる重み付け加算を行う方法である。
ス位置(Z座標)z(k),z(k+1)とから、これらのオリジナルデータのZ座標間
にあるリサンプリング点zr2(j)(z(k)≦zr2(j)≦z(k+1))のリサ
ンプリング点データdr2(j)は、
(数5)
dr2(j)=(zr2(j)−z(k))/(z(k+1)−z(k))
×d(k+1)+(z(k+1)−zr2(j))
/(z(k+1)−z(k))×d(k)
=w1(j)×d(k+1)+(1−w1(j))×d(k)
ここで、
w1(j)=(zr2(j)−z(k))/(z(k+1)−z(k))
という2点補間式で得られ、このリサンプリング点データを下式によって重み付け加算
することによって、目的とするフィルタ処理の結果が得られる。
data(z0)=(Σ(wa(j)×dr2(j)))/Σ(wa(j))
以上説明したリサンプリング法におけるオリジナルデータのZ座標z(k)とリサンプ
リング点のZ座標zr2(j)との関係を図14に示す。
この方法は、フィルタの範囲内のオリジナルデータを直接フィルタの重み係数で重み付
け加算する。計算は簡単であるが、(a)のリサンプリング法と数学的に一致せず、フィ
ルタ効果がオリジナルデータのZ座標:z(k)に依存することとなる。
data(z0)=(Σ(wb(z(k)−z0)×OD(k)))
/Σ(wb(z(k)−z0))
:wbはz(k)とz0のみの関数
(c)リサンプリング法に基づく直接フィルタ法
オリジナルデータを直接重み係数wcにより重み付け加算するが、このwcは、計算結
果が(a)のリサンプリング法と数学的に等価となるように、ODのZ座標分布に合わせ
てフィルタの形であるwaに変形を施して得る。
れるリサンプリングデータを第m1から第m2のリサンプリングデータとし、また、オリ
ジナルデータd(k+1)およびd(k)に基づく2点補間により得られるリサンプリン
グデータを第n1から第n2のリサンプリングデータとした場合、それぞれのリサンプリ
ングデータは以下に示すようになる。
dr2(m1) =w1(m1)×d(k)+(1−w1(m1))×d(k−1)
dr2(m1+1)=w1(m1+1)×d(k)+(1−w1(m1+1))
×d(k−1)
・・・
dr2(m2) =w1(m2)×d(k)+(1−w1(m2))×d(k−1)
dr2(n1) =w1(n1)×d(k+1)+(1−w1(n1))×d(k)
dr2(n1+1)=w1(n1+1)×d(k+1)+(1−w1(n1+1))
×d(k)
・・・
dr2(n2) =w1(n2)×d(k+1)+(1−w1(n2))×d(k)
従って、もしデータd(k)に直接重み付けして、(a)のリサンプリング法と等価な
結果を得るためには、
(数9)
wc(k)=w1(m1)×wa(m1)+w1(m1+1)×wa(m1+1)
+・・・+w1(m2)×wa(m2)
+(1−w1(n1))×wa(n1)+(1−w1(n1+1))
×wa(n1+1)+・・+(1−w1(n2))×wa(n2)
=Σ(w1(m1)×wa(m1))+Σ((1−w1(n1))
×wa(n1))
のようにしてwc(k)を全てのオリジナルデータd(k)について求め、下式で直接重
み付け加算すればよい。
data(z0)=wc(k,dz)×d(k)/Σ(wc(k))
この計算式は、フィルタの形状(関数wa)に従って複雑な計算式になる。
のリサンプリング点の位置に依存して各々の重み係数w1が変動するので、依然として複
雑な計算式には変わりがない。
タを施した画像を得るまでに長時間を要するという問題点があった。
チャンネルとビューとに依存して変化するので、重み係数w1の計算時にわり算を毎回実
行する必要が生じることも計算時間を長くする要因である。
ジナルデータの位置とフィルタ後の求めるデータの位置との相対的な位置関係によってフ
ィルタ効果が全く異なり、数学的に正しくないフィルタリングとなるという問題点があっ
た。
均等であり、領域Aにおいてサンプリング数が多くなっているケースでは、フィルタ結果
に対する領域Aのデータの比重が大きくなってしまう。
結果が比較的高速に得ることができるが、重み係数w1の計算式が非常に複雑となるとい
う問題点があった。また、スライス方向のサンプリング情報を失わないためにリサンプリ
ング点を増加させると、さらにその計算が複雑になってしまう。
行でき、スライス方向のサンプリング情報を失わないフィルタ処理を、高速に実行するこ
とが可能なX線CT装置を提供することである。
け加算により第2のデータ群を得るリサンプリング処理と、第2のデータ群に対して前記
所定のフィルタ形状により第2の重み付け加算を行うフィルタ処理とを想定し、前記第2
のデータ群をスライス方向に無限小ピッチで並ぶ無数のデータ群として前記重み付け加算
の重み係数を計算することができる。
いて、第1実施形態のX線CT装置10は、システム制御部11と、架台・寝台制御部1
3と、寝台移動部15と、X線制御装置17と、高電圧発生装置19と、X線ビーム発生
源21と、検出器23と、回転架台25と、データ収集部27と、収集データ記憶装置2
9と、画像再構成部31と、表示部41とを有している。
等のヘリカルスキャン条件の内、回転速度とスライス厚とファン角等を架台・寝台制御信
号として架台・寝台制御部13に対して出力する。また、システム制御部11は、X線ビ
ーム発生を制御するX線ビーム発生制御信号をX線制御装置17に対して出力する。
ータ収集部27に対して出力する。また、システム制御部11は、データ収集のためのデ
ータ収集制御信号をデータ収集部27に対して出力する。さらに、システム制御部11は
、補間方法やフィルタ形状等を示す制御信号を画像再構成部31に対して出力する。
基に回転架台25を回転させると共に、寝台移動信号を寝台移動部15に対して出力する
。寝台移動部15は、架台・寝台制御部13により出力された寝台移動信号を基に、回転
架台25の1回転当たりの寝台15aの移動量を求め、この移動量で寝台15aを移動さ
せる。
基に、高電圧発生装置19による高電圧発生のタイミングを制御する。高電圧発生装置1
9は、X線ビームを曝射させるための高電圧をX線制御部17からの制御信号に従ってX
線ビーム発生源21に供給する。
ムを曝射する。検出器23は、X線ビーム発生源21から曝射され、被検体を透過したX
線ビームを検出する。
5は、図示しない架台回転機構により、X線ビーム発生源21と検出器23との中間点を
通る回転軸を中心にして回転される。
、システム制御部11により出力されたデータ収集制御信号に対応させて収集する。
を記憶し、必要に応じて画像再構成部31へ供給する。
ライス位置のデータを補間により計算し、この補間結果を使用して画像を再構成するもの
である。
位置近傍のデータにフィルタ処理を施して所望のスライス位置のデータを得る補間処理部
33と、所望のスライス位置のデータをフィルタ補正逆投影法により画像再構成するフィ
ルタ補正逆投影部35と、補間処理部33およびフィルタ補正逆投影部35に共通に使用
されるメモリ37と、パラメータ等を記憶する情報記憶部39とを備えている。
する。
数が一様でかつフィルタ幅FWに含まれない区間の重み係数が0である矩形フィルタとす
る。そして、オリジナルデータに対し無限小のサンプリングピッチによる無数のリサンプ
リング点を想定し、重み付け加算(Σ)を積分(∫)に変換して計算する。
より行われる。
ルタ処理に用いられるフィルタ形状(矩形)、フィルタ幅(FW)などの情報を入力する
。
ィルタ処理を行うために必要な複数のオリジナルデータ、d1、d2、…、d9のサンプ
リング位置(Z座標)情報、z1、z2、…、z9を決定し、そのデータが収集データ記
憶装置29に記憶されているデータアドレスadr1,adr2,…,adr9を発生さ
せる。このサンプリング位置情報は、テーブルのような情報記憶部39から入力してもよ
い。データ数は、9として説明したが、これに限定されない。
、データを読み込む。対向データの生成が必要な場合には、必要な実データを読み込んで
、所定の重み付け加算によって対向データを生成する。
Zc)を得て、フィルタ補正逆投影部35に補間データを渡す。
、表示部41に出力する。
スライス方向に図2に示すようなサンプリングが得られているものとする。データd1
〜d9を分類し、フィルタ幅FWの両端の外側のデータd1およびd9と、フィルタ幅F
Wの内側でかつ境界に最も近いデータd2およびd8と、その内側のデータd3〜d7と
、それぞれの場合について説明する。
例えば、第3番目のデータd3に対する重み係数w3は、仮想的なリサンプリング点が
Z2とZ3との間にあるcase−Aと、Z3とZ4との間にあるcase−Bの2つの
場合に分けられる。変数tとsとによって、 case−Aの2点補間の重み係数はt/
(Z3−Z2)、 case−Bのときは[1−s/(Z4−Z3)]で表される。従っ
て、各々を該当する区間だけ積分し、この積分結果をフィルタ幅FWで割って正規化すれ
ばw3が求められる。これを式(1)に示す。
(ゼロ点)をずらして考えればよいので、式(2)となる。
上と同様に、データが関連する範囲だけ積分して、式(3)が得られる。
上と同様に、データが関連する範囲だけ積分して、式(4)が得られる。
和は、次の式(5)に示すように1となる。
タ処理で、スライス位置Z=Zcにおける補間データd(Zc)は、次の式(6)によっ
て得られる。
て繰り返して補間データを得る。これらの補間データを使用してフィルタ補正逆投影部3
5は、フィルタ補正逆投影法によって画像再構成を行い、表示部41に出力する。
リング点を想定し、積分式によって直接フィルタ処理の重み係数を決定したので、数学的
に正しくフィルタ形状を反映した補間を高速に行うことができ、短時間で高画質な再構成
画像を得ることができる。
れず、非線形補間でもよいし、3点以上の線形あるいは非線形の補間でもよい。
に、第4世代のX線CT装置や第5世代のX線CT装置にも本発明を適用できることは明
らかである。
ついて説明する。
場合を示す。このときには、d1とd4を(b)の場合として式(3)に従って重み係数
を計算し、d2とd3を(c)の場合として式(4)に従って計算すればよい。
す。このときには、d1とd3を(b)の場合として式(3)に従い、d2は次の式(7
)による。
換えれば、2つのデータd1とd2との間にフィルタ幅FWが入る場合である。このとき
には、単なる2点補間と同じになり、式(8)および(9)で示される。
。第1の実施形態と異なるのは、補間再構成の処理(4)だけであるので、重複する説明
は省略する。
合、そのフィルタ形状は、フィルタの中心Z座標(Zc)に対する変位をdzとしたとき
、次の式(10)により表現される。
Aとは次の式(11)の関係を満たす。
。
重み係数は、
(a)d3、d4、d5の場合、次に示す式(13)ないし(15)となる。
記憶しておけば、高速なフィルタ補間処理を行うことができる。djに対する重み係数w
jを示す一般式(15)も同様に、各データのサンプリング位置の関数となる。
には、次に示す式(16)ないし(20)によって重み係数を求めればよい。例えば、9
個のオリジナルデータがフィルタ処理に関係する場合、次に示すようになる。
いて繰り返して補間データを得て、これらの補間データを使用してフィルタ補正逆投影部
35は、フィルタ補正逆投影法によって画像再構成を行い、表示部41に出力する。
念的に対比した図である。リサンプリング法で用いる固定した形状Wtを持つフィルタを
、本発明では、原データの不均等ピッチを反映したW(N)という変動フィルタに変換し
て、重み付け加算を行っている。
動部、17…X線制御装置、19…高電圧発生装置、21…X線ビーム発生源、23…検
出器、25…回転架台、27…データ収集部27、29…収集データ記憶装置、31…画
像再構成部、33…補間処理部、35…フィルタ補正逆投影部、37…メモリ、39…情
報記憶部、41…表示部。
Claims (3)
- 被検体に向けてX線ビームを曝射するX線ビーム発生源と、
このX線ビーム発生源から曝射されたX線ビームを検出する複数の検出器列を有するX線検出手段と、
前記被検体が載置される寝台をこの被検体の体軸方向に移動させる寝台移動手段と、を備えて成り、
前記X線ビーム発生源を被検体の回りに回転させながらX線ビームを曝射させるとともに、被検体を体軸方向に移動させて、被検体を螺旋状にスキャンするX線CT装置において、
前記螺旋状スキャンにより得られた複数のデータのうち、スライス方向のある範囲に含まれる第1のデータ群に対して所定のフィルタ形状に従って重み付け加算を行う際に、
前記第1のデータ群の各データに対し、不均等なサンプリング位置を決定可能であり、
前記第1のデータ群の各データに対する重み係数を、前記決定した不均等なサンプリング位置に基づいて、その各データの不均等ピッチを反映した重み係数となるように決定することを特徴とするX線CT装置。 - 前記重み付け加算は、前記第1のデータ群から第1の重み付け加算により第2のデータ群を得るリサンプリング処理と、第2のデータ群に対して前記所定のフィルタ形状により第2の重み付け加算を行うフィルタ処理とを想定し、前記第2のデータ群をスライス方向に無限小ピッチで並ぶ無数のデータ群として前記重み付け加算の重み係数を計算することを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
- 前記所定のフィルタ形状は、矩形であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のX線CT装置。
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