JP4189831B2 - 媒体分散装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分散媒体を用いて固液スラリ−溶液等の処理材料中の固体粒子を微粒子化し、液中に分散するようにした媒体分散装置に関し、特にポンプを使用しないで処理材料を処理槽に循環できるようにした循環型の媒体分散装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
分散媒体を用いて分散処理を行う媒体分散装置は種々の用途で使用されている。その中で、固液スラリ−溶液等の処理材料を供給ポンプを使用せずに処理槽内に設けた円板の回転による吸引作用で該処理槽内に吸引し、分散媒体と共に攪拌して分散処理し、吐出口から吐出し、再び上記処理槽内に吸引し、循環して分散処理するようにした循環型の媒体分散装置が知られている。
【0003】
上記循環型の媒体分散装置では、円筒状の処理槽内に複数枚の円板を設けて回転させているが、上記複数枚の円板は、ほぼ円柱状の連結部材で連結され、円板の表面は実質的に平坦に形成されており、円板による摩砕力、剪断力によって分散する機構である。そのため、循環流量は、上記円板の回転速度による遠心吐出量によって制限され、流量を増加させることがむずかしく、その上スラリ−溶液粘度が高粘度になると充分な処理ができなくなり、約2Pa.s (2000cps)程度までであった。
【0004】
特に、近年は、処理材料の粘度が高粘度のものが多くなってきており、これに対応して分散媒体も比重の大きいセラミックスやジルコニアビ−ズ等が用いられ、円板の回転数も高くなってきているが、上述したように従来の循環型の媒体分散装置では円板が平坦なので高粘度の処理材料の吐出量を増加させることができず、問題となっていた。
【0005】
上記円板に羽根を設けて遠心力で分散媒体等を外周に飛ばすようにすれば、吐出量を増すことができるかも知れないが、上述のような循環型の媒体分散装置では円板の外周部に分散媒体が集まり、分散媒体の全体の動きが悪くなるから、効率よく分散処理することができなくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の解決課題は、上記のように円筒状の処理槽内で複数枚の円板を回転させることにより吸引作用を生じさせて処理材料を処理槽内に吸引し、分散処理後吐出口から吐出し再び上記処理槽に吸引して循環して分散処理できるようにした媒体分散装置において、循環流量を多くして均一な分散への処理時間や洗浄時間を短縮でき、また高粘度の処理材料も処理できるようにして使用粘度範囲を広げ、これにより各種の用途に応用できるようにした媒体分散装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、円筒状の処理槽内で間隔をあけて並列させた複数枚の円板を回転し、上記処理槽の円筒端面に設けた吸引口から上記円板の中央部に形成された貫通孔に処理材料を吸引し、該処理槽内に収納した分散媒体と共に上記処理材料を攪拌して分散し処理槽の外周に設けた吐出口から処理材料を吐出するようにした媒体分散装置において、上記円板間に上記分散媒体と処理材料を径方向へ飛ばすよう中央部の貫通孔に面する内端面と該内端面に連絡する両側面を有する放射状に延びる間隔部材を形成し、該間隔部材より外側の円板の外周部に上記分散媒体等に衝撃力を与える作用部を形成したことを特徴とする媒体分散装置が提供され、上記課題が解決される。
【0008】
また、上記間隔部材は、複数枚の円板を連結する際の間隔保持部材及び連結部材としての機能を有し、かつ上記作用部を上記円板の半径の約65〜90%位置より外周、好ましくは約80%位置に設けた上記媒体分散装置が提供され、上記課題が解決される。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例を示し、図において略円筒状の処理槽(1)内には、一体的に連結された複数枚の円板(2),(3),(4)が設けられ、該円板(4)にはモ−タ−(5)に連結された駆動軸(6)が取付けられている。該処理槽(1)の側面中央部(円筒端面)には吸引口(7)が形成され、該吸引口(7)に接続された供給パイプ(8)はバルブ(9)を介し固液スラリ−溶液等の処理材料(10)を収納したタンク(11)に連絡している。該処理槽内には分散媒体(12)…が収納され、外周には上記分散媒体を処理材料から分離する媒体分離装置(13)を介して吐出口(14)が形成され、該媒体分離装置(13)を通過した処理材料を上記タンク(11)へ戻すための循環パイプ(15)が設けられている。上記タンク(11)内にはモ−タ−(16)により上記処理材料を攪拌する攪拌翼(17)が設けられている。
【0010】
上記円板(2),(3)の中央部には、図2、図3に示すように貫通孔(18)が形成されており、上記モ−タ−(5)によって上記円板(2),(3),(4)を回転すると吸引力を生じて処理材料(10)が上記タンク(11)から吸引口(7)を通って上記貫通孔に流入し、円板(2),(3),(4)の回転によって運動が与えられた分散媒体(12)と共に攪拌して、分散処理されるよう構成されている。
【0011】
而して、上記円板間には、上記分散媒体(12)と処理材料(10)を径方向に飛ばすよう中央部から放射状に延びる複数個の間隔部材(19)…が設けられている。該間隔部材(19)は断面四辺形、台形等適宜の形状に形成できるが、図に示す実施例においては、図4、図5に示すように断面矩形状に形成され、上記貫通孔(18)に面する内端面(20)を幅狭に形成し、該内端面(20)に連絡する両側面のうち、一方の側面(21)を直線状に形成し、他の側面(22)に斜面(23)を設け、外端面(24)の角部を弧状に形成してある。また、該間隔部材(19)は、上記円板(2),(3),(4)を連結する連結部材と別に独立して形成することもできるが、図においては挿通孔(25)を形成し、該挿通孔(25)にボルト(26)を挿通して上記円板を連結する連結部材を兼ねている。この際、上記間隔部材(19)には円板に形成した係合凹部(27)に係合する係合突起(28)を設けて回り止めしてある。
【0012】
上記間隔部材(19)…より外側の円板の外周部、すなわち間隔部材の回転軌跡の外側には、上記分散媒体(12)…にさらに積極的に運動を与えて強力に掻き混ぜできるよう作用部(29)が形成されている。該作用部(29)は円板の外周に密集しようとする分散媒体に衝撃力を加えることができるよう図に示すように好ましくは円板にピン状の突起(30)…を突設してあるが、処理材料や分散媒体の性状によっては、円板の表面に形成した突部、凹部や適宜の大きさの開孔等(図示略)であってもよい。
【0013】
上記間隔部材(19)と作用部(29)の位置は、分散媒体(12)の充填率を処理槽(1)の容量の約65〜85%とした場合、上記間隔部材(19)…によって分散媒体が円板の外周部に飛ばされたときでも上記分散媒体に充分な運動を与えることができる位置に作用部が位置するようにしてある。実験によれば、この位置は上記円板の半径の約65〜90%位置、好ましくは約80%位置に設ければ効率よく分散媒体に運動を与えられることが確かめられた。上記位置より内方に作用部が位置していると間隔部材による外周への飛ばし量が少なく、その結果所望とする循環流量が得られなくなり、また上記位置より外方に作用部が位置していると、間隔部材の外端部により分散媒体の動きが阻害され、円板の外周部に媒体が密集しすぎて充分な分散処理を行うことができない。
【0014】
【実施例】
図2、図3に示すように円板間に間隔部材(19)…を取付け、ピン状の突起(30)を作用部(29)として設けた円板を有する本発明の装置と、間隔部材や作用部を具備せず平坦状の円板を円柱状の連結部材で単に連結した従来の装置を用いて粘度の異なる各種の固液スラリ−溶液を循環して分散処理を行ったところ、本発明の装置では、固液スラリ−溶液が間隔部材によって強制的に外周に飛ばされ、従来の装置に比較して循環流量を約2倍に増加することができた。また分散時間も短縮することができた。具体的には、ある塗料の分散処理において、従来の装置では、循環流量が8Kg/min で分散時間が24時間であったものが、本発明の装置では循環流量が17Kg/min となり、分散時間は19時間であった。さらに、粘度は、本発明の装置では、約5Pa.s (5000cps)程度の高粘度のスラリ−溶液でも充分に分散処理することができた。
【0015】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成され、円筒状の処理槽内で間隔をあけて並列した複数枚の円板を回転し、上記処理槽の円筒端面に設けた吸引口から上記円板の中央部に形成された貫通孔に処理材料を吸引し、該処理槽内に収納した分散媒体と共に上記処理材料を攪拌して分散し処理槽の外周に設けた吐出口から処理材料を吐出するようにした媒体分散装置において、上記円板間に上記分散媒体と処理材料を径方向へ飛ばすよう中央部から放射状に延びる間隔部材を形成し、該間隔部材より外側の円板の外周部に上記分散媒体等に衝撃力を与える作用部を形成したから、間隔部材によってスラリ−溶液等の処理材料を強制的に外周に飛ばして循環流量を増やすことができ、その際該間隔部材の外周に作用部を設けたので、円板の外周部に密集する分散媒体に衝撃力を加えて強力に掻き混ぜることができ、均一な分散への時間短縮や洗浄時間の短縮が可能であり、また高粘度の処理材料でも分散処理することができ、適用粘度範囲が広く、応用範囲を広くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す説明図。
【図2】円板の一部を断面した正面図。
【図3】円板の一部を断面した側面図。
【図4】間隔部材の一実施例を示す正面図。
【図5】図4に示す間隔部材の側面図。
【符号の説明】
1 処理槽
2,3,4 円板
7 吸引口
10 処理材料
12 分散媒体
14 吐出口
19 間隔部材
29 作用部
30 ピン状の突起
Claims (3)
- 円筒状の処理槽内で間隔をあけて並列させた複数枚の円板を回転し、上記処理槽の円筒端面に設けた吸引口から上記円板の中央部に形成された貫通孔に処理材料を吸引し、該処理槽内に収納した分散媒体と共に上記処理材料を攪拌して分散し処理槽の外周に設けた吐出口から処理材料を吐出するようにした媒体分散装置において、上記円板間に上記分散媒体と処理材料を径方向へ飛ばすよう中央部の貫通孔に面する内端面と該内端面に連絡する両側面を有する放射状に延びる間隔部材を形成し、該間隔部材より外側の円板の外周部に上記分散媒体等に衝撃力を与える作用部を形成したことを特徴とする媒体分散装置。
- 複数枚の上記円板は、上記間隔部材部分で連結されている請求項1に記載の媒体分散装置。
- 上記作用部は、上記円板の半径の65〜90%位置より外周に設けられている請求項1または2に記載の媒体分散装置。
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