以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る浴室ユニットにおける浴室内の斜視図である。
本実施形態に係る浴室ユニットは、主として、浴槽1と、洗い場(床)2と、浴室カウンター70と、棚付き水栓4とを備える。これらは、壁パネル5、6、7、8(壁パネル8は図16に図示)及びドアDRによって画設された浴室内に配設されている。なお、壁パネルの一部に窓を設けてもよい。
浴槽1は、内槽11と、この内槽11の上縁部のまわりに設けられた浴槽リム12とを有する。浴槽1は、ドアDRから見て浴室の奥側に配設され、ドアDRに対向する奥側の壁パネル5に隣接している。あるいは、壁パネル5は、浴槽1における奥側の上縁部の上に立設されてもよい。ドアDRの横には、浴槽1及び洗い場2を挟んで壁パネル5に対して略平行に対向する壁パネル7が設けられている。浴室出入口及びドアDRは、浴槽1の横であって、壁パネル6に向き合う位置に設けてもよい。
浴槽1は、その長辺方向が、壁パネル5、7に対して略平行になる向きで配置されている。浴槽1の手前側に、洗い場床2が浴槽1に隣接して配設されている。
浴槽リム12は、内槽11の上縁部から外側に張り出して設けられている。浴槽リム12において内槽11の長手方向の両端部にそれぞれ設けられた短辺リム12a、12bのうち一方の短辺リム12aは、他方の短辺リム12bよりも短辺側の幅が大きく、この短辺リム12aの上に着座可能となっている。この短辺リム12aの短辺側の幅bは、例えば305(mm)であり、他方の短辺リム12bの短辺側の幅cは、例えば200(mm)である。内槽11の長手方向寸法aは、例えば1145(mm)である。
幅が狭い短辺リム12bにおけるその外側の長辺縁部は、浴槽1側及び洗い場2側で共通な(一体な)壁パネル6に隣接している。あるいは、短辺リム12bの外側の長辺縁部の上に立設される壁パネルと、この壁パネルに対してジョイナーを介して隣接する洗い場床側の壁パネルとを別体で設けてもよい。壁パネル6は、コーナージョイナーを介して、壁パネル7に対して略直角につながっている。幅が広い短辺リム12aにおけるその外側の長辺縁部は、図16に表すように、壁パネル6に対して略平行に対向する壁パネル8に隣接している。
壁パネル6と壁パネル7とのコーナー部には、例えば平面輪郭形状が直角台形状の棚付き水栓4が設けられている。
図2は、棚付き水栓4の拡大斜視図である。
棚付き水栓4は、互いに平行な一対の対辺部13、14と、これら対辺部13、14の一端側に設けられ、対辺部13、14に対して略直角につながる後端辺部15と、対辺部13、14の他端側に設けられ、対辺部13、14に対して傾斜してつながる斜辺部16とを有する。
一対の対辺部13、14のうち長辺側の対辺部13は壁パネル7に隣接し、後端辺部15は壁パネル6に隣接している。すなわち、棚付き水栓4は、その長辺側の対辺部13及び後端辺部15を壁パネル7から壁パネル6にかけてのコーナー面に沿わせて両壁パネル6、7に取り付けられている。長辺側の対辺部13は、短辺側の対辺部14よりも長い。なお、棚付き水栓4の上方における壁パネル7の壁面に鏡を設けてもよい。このように、洗い場2を隔てて浴槽1に向き合う壁パネル7(第1の壁面)に長辺側の対辺部13が取り付けられ、第1の壁面から浴槽1側に延在する壁パネル6(第2の壁面)に後端辺部15が取り付けられることによって、棚付き水栓4は壁パネル7と壁パネル6とのコーナー部近傍に取り付けられることになる。なお、着座面71を有するカウンター70は、この壁パネル7と壁パネル6に取り付け固定されている。
図20は、棚付き水栓4とカウンター70が壁パネル7と壁パネル6とのコーナー部近傍に取り付けられた状態を上方からみた平面図である。
このように、短辺側の対辺部14は全体がカウンター70の前端部41より奥側の壁パネル6側に配置されているのに対して、長辺側の対辺部13は一部(前端部)がカウンター70の前端部41より手前側の壁パネル8側に突出した位置に配置されている。そして、短辺側の対辺部14と長辺側の対辺部13を結ぶように斜辺部16が形成されている。つまり、後述する壁パネル7の棚付き水栓4より手前側の壁パネル8側に取り付けられたシャワーヘッド22を、使用者がフック部32に着脱する際に、棚付き水栓4が邪魔になったり、誤ってぶつかってしまうことを防止できる。
また、棚付き水栓4の全体をカウンター70の前端部41より奥側の壁パネル6側に配置することによって、棚付き水栓4の上面34の面積を最大限大きく確保することが可能となるため、棚付き水栓4の上面34により多くの小物を置くことが可能となる。また、一端がシャワーヘッド22と接続されるシャワーホース21の他端は棚付き水栓4内部に収納されている水栓本体に接続されている。具体的には、棚付き水栓4の内部で接続され、棚付き水栓4下面に形成された図示しない孔から突出するようにシャワーホース21が出ている。この孔をカウンター70の前端部41より手前側の壁パネル8側に突出した位置に形成することにより、シャワーヘッド22をフック部32に保持している状態において、カウンター70の上面(洗面器置部49の上面)にシャワーホース21が触れにくくなる。特に、洗面器置部49上は使用済みの汚水も流れる部分であるため、その上にシャワーホース21が触れていると、ホースに汚れが付着する恐れがあったが、孔をカウンター70の前端部41より手前側の壁パネル8側に突出した位置に形成したため、この問題は低減される。
棚付き水栓4の下面には、図示しないカラン用湯水供給口に接続されたカラン17が取り付けられている。本実施形態において、カラン17は鉛直方向の回動軸18に対して回動可能となっている。この鉛直方向の回動軸18は、棚付き水栓4下面に対して略垂直であり、カラン17は棚付き水栓4の下面から下方に突出して形成された図示しない基端部と、基端部から略垂直に折曲した図示しない吐水管部と、吐水管部の基端部とは逆側の端部から下方に向けて突出した吐水口部と、を有している。このカラン17の回動軸18はカウンター70の前端部41より奥側の壁パネル6側に配置されており、カウンター70の壁パネル7と平行な奥行き方向における中央より前端部41側であり、棚付き水栓4の壁パネル6と平行な幅方向における中央より着座面71側に配置されている。
このように、カラン17は回動軸18によって水平方向に回動可能となっているが、回動角度はそれぞれ規制されている。具体的には、カラン17の吐水口を最もカウンター70の前端部41側に回動させた状態においては平面視で水栓操作部25と干渉しない位置までしか回動できないようになっている。カラン17を壁パネル6と平行にした位置を基準として、その基準位置からカウンター70の前端部41側に回動可能な角度は例えば約65度程度、その基準位置からカウンター70の後端部(壁パネル6)側に回動可能な角度は例えば約60度程度となっている。つまり、回動可能な範囲は、吐水口が常に回動軸18より着座面71側であり、合計回動角度が例えば約125度程度となっている。このような回動角度に規制することで、使用者は壁パネル6を背側にしてカウンター70の着座面に座った時、および壁パネル6を正面側にして風呂椅子66に座った時、のいずれであっても無理に体をひねることなくカラン17から水を出して洗面器65へ水溜めしたり洗顔したりすることが可能となる。
また、カラン17の吐水口が棚付き水栓4の上面34より下方に配置されていると共に下側を向いているため棚付き水栓4からの水が棚付き水栓の上面34にかかりにくくなる。このように、カウンター70の上面は使用者が洗髪、洗顔、洗体を行うためウェットゾーンとなるが、棚付き水栓4の上面34は、カウンター70の上面よりもドライゾーンとなり、洗面器置き部49上方のデッドスペースをドライゾーンとして利用することができるため、石鹸やシャンプーボトルなどの小物類の置き台としての利用にも優れている。カウンター70上に、洗面器置き部49と小物置き部を設けるなると、カウンター幅が大きく必要となると共に、カウンター70上に物が多く置かれることになるが、これに対して、本実施形態においては洗面器置部49の上方を小物置き部(棚付き水栓4上面)として利用できるため、カウンター70幅を小さくすることができる。
尚、ここでは回動角度を例えば約125度程度としたが180度未満に設定しても上述した条件を満たせれば問題無い。また、カラン17の吐水口は常にカウンター70の直上に配置されると共に、吐水方向の延長線が必ずカウンター70と干渉するように配置されており、カラン17からの吐水の着水は常にカウンター70上になるように配置されている。つまり、使用者が壁パネル6を背側にしてカウンター70の着座面に着座した際、カラン17からの着水位置に合わせて洗面器を移動させた場合であっても、洗面器65の重心がカウンター70の前端部より奥側の壁パネル6側に位置するようになるため、洗面器65が落下することを防止できる。また、カラン17は棚付き水栓4の短辺側対辺部14および斜辺部16から突出した位置に回動可能であるため、使用者が着座面71又は風呂椅子66に座った状態のいずれの場合においても、使用者がカラン17から吐水される湯水を直接手ですくって顔を洗うような時に顔が棚にぶつかる危険を低減できる。尚、棚付き水栓4の上面34の棚部は、使用者がカウンター70に腰掛けしているときの肘置きとして利用できたり、カウンター70の立ち座り時の手かけとしても利用できる。
本実施形態では、図20に示すように、回動可能なカラン17は使用者の立ち座り時に、誤ってカラン17を握ってしまうことを防止するために、棚部から突出する寸法を短く形成している。具体的に説明すると、カラン17の大部分(半分以上)は常に棚部の下に配置されており、吐水口を有する先端の一部が棚部から突出することが可能となっている。このように構成することで、カラン17を掴みにくくすることができ、立ち座り時にカラン17に体重を誤ってかけてしまい破損することを防止できる。
別の実施形態として、カラン17を長くしてもよい。これによって、直接、洗い場床2に着水可能とすることによってバケツへの水溜めも容易になる。なお、カラン17を設けずに、棚付き水栓4の下面に形成した吐水口から湯水が吐水されるようにしてもよい。また、棚付き水栓4の下面には、シャワー用湯水供給口が形成され、そのシャワー用湯水供給口には、シャワーホース21の一端が接続され、シャワーホース21の他端はシャワーヘッド22に接続されている。
壁パネル7において、ドアDRと棚付き水栓4との間の部分(棚付き水栓4よりも壁パネル8側に配置されており、棚付き水栓4の近傍側)には、シャワーヘッド保持部33が設けられている。シャワーヘッド保持部33は、上下方向に延在して設けられたバー部材31と、このバー部材31に対して上下動自在に係合し、シャワーヘッド22を掛止することが可能なフック部32とを有する。シャワーヘッド22は、フック部32に掛けられた状態でフック部32ごとバー部材31に沿って上下動可能となっている。また、バー部材31は手すりも兼ねている。このようにバー部31は手すりの機能も有しているため、風呂椅子66に座った状態、又はカウンター70の着座面71に着座した状態、のいずれにおいても立ち上がりの際と着座する際とに利用できる。
この時、フック部32がバー部材31に沿って最下位置に移動した状態は棚付き水栓4のカラン17の上方近傍である。本発明のようにカウンター70の着座面71と風呂椅子66との両方に着座可能とした場合、それぞれの高さ位置は異なることが多い。特にカウンター70の着座面71は、浴槽1への移乗にも利用するため浴槽リム12上面と略同一高さとなっており、一般的に風呂椅子66より高い位置に配置される。フック部32にシャワーヘッド22を保持した状態で、シャワー吐水を行うことで使用者は両手を自由に使うことが可能となるため、特に洗髪時などに有効である。本実施形態によれば、バー部材31に沿ってフック部32の高さ位置が変更可能であるため、カウンター70の着座面71と風呂椅子66とのいずれに着座した場合であっても、手が届き易い位置や、洗髪する際に適した位置など、使用者の任意の高さにシャワーヘッド22を配置できる。
なお、カウンター70の着座面71と風呂椅子66とのいずれに着座した場合においても、フック部32にシャワーヘッド22を保持させたまま、洗髪や洗体が行えるようにするためシャワーヘッド22の方向は自由に変更可能となっている。つまり、カウンター70の着座面71側に向けての吐水と、カウンター70より手前側の洗い場2床側への吐水の両方が可能なように角度調整可能となっている。
このように、着座面71に対して洗面器65への水溜めや洗顔時の利用に適した棚付き水栓4、および洗髪や洗体に適したシャワーヘッド22、の両者は浴槽1と向き合う壁パネル7側に偏って配置されている。棚付き水栓4とシャワーヘッド22を纏めて着座面71から壁パネル7側に配置したことにより、半身麻痺の使用者が壁パネル6を背側にしてカウンター70の着座面71に座った状態、若しくは壁パネル6を正面側にして風呂椅子66に座った状態、のいずれか一方に着座することで、棚付き水栓4とシャワーヘッド22の両方を着座したまま使用することが可能となる。
つまり、図10と図11に示すように右半身が麻痺している使用者は、壁パネル6を背側にしてカウンター70の着座面71に着座することで左手を利用して棚付き水栓4とシャワーヘッド22の両方を着座したまま使用することが可能となる。また、図13と図14に示すように左半身が麻痺している使用者は、壁パネル6を正面側にして風呂椅子66に着座することで右手を利用して棚付き水栓4とシャワーヘッド22の両方を着座したまま使用することが可能となる。
さらに、棚付き水栓4とシャワーヘッド22の吐水/止水、温度調整や棚付き水栓4とシャワーヘッド22の吐水切替えを行うための水栓操作部25も着座面71に対して棚付き水栓4およびシャワーヘッド22と同様に、浴槽1と向き合う壁パネル7側に配置することで、図9や図12に示すように半身麻痺の使用者が着座したまま一連の行為を行うことが可能となる。
斜辺部16は、両壁パネル6、7に対して傾斜しつつ洗い場2に臨んで位置し、この斜辺部16に水栓操作部25が設けられている。水栓操作部25は、具体的には、カラン開閉操作部26と、シャワー開閉操作部27とを有する。カラン開閉操作部26は、斜辺部16と短辺側の対辺部14との間の角部近くに設けられ、カラン開閉操作部26の横にシャワー開閉操作部27が並んで設けられている。カラン17とシャワーヘッド22とは、水栓操作部25が設けられた斜辺部16を挟んで配置され、斜辺部16においてカラン17側にカラン開閉操作部26が設けられ、シャワーヘッド22側にシャワー開閉操作部27が設けられている。
カラン開閉操作部26は、下方に押し込まれることで、カラン用湯水供給口を開閉する。同様に、シャワー開閉操作部27は、下方に押し込まれることで、シャワー用湯水供給口を開閉する。カラン開閉操作部26の押圧面26a及びシャワー開閉操作部27の押圧面27aは、棚上面34における斜辺部16寄りの端に位置している。
棚付き水栓4の上面34には、カラン17やシャワーヘッド22から吐水される湯水の温度を調整する温度調節ハンドル28が設けられている。この棚付き水栓4は全体がカウンター70の洗面器置部49の上方に配置されており、棚付き水栓4と洗面器置部49との間に所定の空間スペースが形成されている。
図20に表したように、棚付き水栓4の前端辺部にあたる斜辺部16に設けられた水栓操作部25は、カウンター70の前端辺部(斜辺部16)近傍に配置されており、その一部がカウンター70の前端部41から壁パネル8側に突出した位置に配置されている。具体的には、カラン開閉操作部26は全体がカウンター70の前端部41より壁パネル6側に配置され、シャワー開閉操作部27が一部はカウンター70の前端部41より奥側の壁パネル6側に配置されると共に、残部がカウンター70の前端部41より手前側の壁パネル8側に配置されている。また、カラン開閉操作部26の方が、シャワー開閉操作部27よりも壁パネル6側および着座面71側に配置されている。更に、水栓操作部25は棚付き水栓4の斜辺部16の中央より着座面71側の偏心した位置に中央が配置されるようになっている。
このような構成にしたことで、使用者が壁パネル6を背側にしてカウンターの着座面71に座った時、若しくは壁パネル6を正面側にして風呂椅子に座った時、のいずれであっても無理に体をひねる事なく水栓操作部25を操作することができる。使用者が壁パネル6を背側にしてカウンター70の着座面71に座って水栓操作部25を操作しようとする際、使用者は少し体を左側にひねることが必要になるが、棚付き水栓4の前端部が傾斜した斜辺部16となっているため、使用者は誤って腕を棚付き水栓4にぶつけにくくなっている。
浴室カウンター70は、棚付き水栓4の下方における壁パネル7の壁面に隣接し、その部分から、浴槽1における幅が狭い短辺リム12b近傍に向けて延在して洗い場2に配設されている。浴室カウンター70において、洗い場2側から見た後端部42は壁パネル6の壁面に隣接し、その後端部42から洗い場2側に略水平に突き出るようにして設けられている。
浴室カウンター70の後端部42は、浴槽1における短辺リム12bの外側の長辺縁部の延長上に位置し、その後端部42と、洗い場2側に臨む前端部41との間の幅dは、短辺リム12bの幅cより大きく、例えば430mmである。
浴室カウンター70は、強度や防水性などを考慮して、例えばFRP(Fiber Reinforced Plastic)からなるカウンター本体75を備える。棚付き水栓4の下方におけるカウンター本体75表面は洗面器置部49として機能する。洗面器置部49に洗面器を置いた状態でカラン17の吐水口が洗面器に対向し、その吐水口から吐水される湯水を洗面器に供給することが可能となっている。このように、洗面器置部49をカウンター70上に設けたことにより、壁パネル6を背にして着座面71に着座した際に、着座面71より高さの低い風呂椅子66上に洗面器65を置く必要が無いため、使用者が前方に乗り出して腰を曲げる必要がなくなり使用者の負担が少なくなる。
図3は、浴室カウンター70の拡大斜視図である。
洗面器置部49に隣接して、カウンター本体75に一体に設けられた着座面71、および着座面71のまわりに着座面71よりも低く形成された排水路72a〜72eが設けられている。
着座面71は、浴槽リム12上面と略同じ高さに設けられている。また、意匠性や、座ったときの感触等を向上させるため、FRPからなるカウンター本体75とは異なる材料(例えばABS樹脂材)を貼り付ける、あるいは埋め込むなどして着座面71が構成される。ここで、着座面71と洗面器置部49は別体であり、着座面71より壁パネル7側のカウンター70上面が洗面器置部49となる。着座面71には、石鹸水などで着座面71上がすべりやすくなっても、着座者は着座面71上からずれ落ちることなく安定して腰掛けられるようなずれ落ち防止手段を備えているが、洗面器置部49には上記のようなずれ落ち防止手段は備えていない。
また、水平方向にみて、洗面器置部49と着座面71との境目となる隣接部は棚付き水栓4よりも浴槽1側に配置される。つまり、図20に示すように、棚付き水栓4の短辺側対辺部14よりも洗面器置部49の壁パネル7と対向する側の端辺部55の方が浴槽1側に配置されている。また、カラン17は壁パネル6と平行にした状態ではカラン17の先端部は棚付き水栓4の短辺側対辺部14よりも浴槽1側に突出した位置に配置されるが、カラン17の先端部よりも洗面器置部49の壁パネル7と対向する側の端辺部55の方が浴槽1側に配置されている。つまり、使用者が壁パネル6を背側にしてカウンター70の着座面71に座って洗面器置部49に洗面器65を置いた時でも、カラン17を含めた棚付き水栓4全体と着座面71の間には水平方向にみて空間スペースが形成されているため、使用者が作業するスペースが確保される。
例えば、洗顔時を例に挙げると、使用者は洗面器置部49に洗面器65を置いた状態でカラン17を着座面71側に引き寄せた位置に回動させて洗面器65内への湯溜めを行い、棚付き水栓4の上面34に置いてある洗顔フォームを手に取って洗面器65内の湯を使いながら洗顔行為を行うが、棚付き水栓4と着座面71との間のスペースに手や上半身を動かすための空間スペースが形成されているため、棚付き水栓4が邪魔にならない。また、棚付き水栓4の上面34からの水はカウンター70上に落下することになるが、落下した水は洗面器置部49もしくは床面に落ち、着座面71の上には落下しない。使用者にカウンター70上の湯水が落下しないため、使用者にかかりにくくなり不快感を感じずに済む。
浴室カウンター70の背後の壁パネル6は、着座面71に着座した着座者の背もたれとして機能する。その壁パネル6において、着座者の背中が接触する部分には、着座面71と同様例えばABS樹脂からなる背もたれ部52が設けられている。
カウンター本体75と浴槽1との間における、浴槽リム12の上面、着座面71及び排水路72a〜72eよりも低く下がった位置に凹状の排水溝47が設けられている。排水溝47と浴槽1との間には、わずかな隙間が形成されている。排水溝47の長さはカウンター本体75の幅dと略同じもしくは短い。排水溝47の幅は約40mmである。排水溝47には、壁パネル6に隣接する後端部から洗い場2に臨む前端部に向かう方向に例えば1/50の下り勾配がつけられている。
着座面71と洗面器置部49との間には、浴室カウンター70の短手方向に沿って排水路72d、72eが形成されている。排水路72d、72eは、着座面71及び洗面器置部49よりも低い溝として形成されている。排水路72d、72eには、壁パネル6側(後端側)から洗い場2側(前端側)に向かう方向に下り勾配がつけられ、また排水路72eにおいて洗い場2側の前端は開放端となっているため、排水路72d、72eに流れ込んだ湯水は洗い場2側に向けて流れ、洗い場2の床に落下する。
着座面71を浴室カウンター70の短手方向に2分割するように、浴室カウンター70の長手方向に沿って排水路72aが形成されている。着座面71の前端側には排水路72bが形成され、着座面71の後端側には排水路72cが形成されている。排水路72b、72cは、排水路72aに対して略平行に形成されている。排水路72a〜72cのそれぞれの一端(図3において右端)は排水路72d、72eにつながっており、それぞれの他端(図3において左端)は排水溝47につながっている。
排水路72a、72cは、排水路72d、72e側から排水溝47側に向かう方向に下り勾配がつけられている。排水路72bは、その長手方向の中央から排水路72d、72eに向かう方向に下り勾配が付けられていると共に、その長手方向の中央から排水溝47に向かう方向に下り勾配がつけられている。
排水路72aによって分割されたそれぞれの着座面71において、排水路72b、72cにそれぞれ最も近い部分は略同じ高さとなっており、その部分から排水路72aに向かいつつ且つ排水溝47に向かう方向に下り勾配がつけられている。着座面71において洗面器置部49に最も近い部分には、排水路72aに向かって例えば1/32の下り勾配がつけられ、排水溝47に最も近い部分には、排水路72aに向かって例えば1/16の下り勾配がつけられている。着座面71において排水路72aに最も近い部分には、排水溝47に向かって緩やかな(例えば1/180または1/90の)下り勾配がつけられている。
浴室カウンター70において着座者が着座する部分に、前述したような勾配をつけることで、排水路72aの溝幅それほど広く確保しなくても、また溝深さをそれほど深くしなくても、十分な排水性が得られる。したがって、排水路72aの溝幅を狭くできることで、着座者の臀部に違和感を与えにくくでき、また排水路72aを浅くできることで清掃性を向上させることができる。
本実施形態によれば、浴室カウンター70の着座面に着座した状態で、洗体や洗髪を行える。
図9は、着座面71に着座した状態で水栓操作部25を操作する動作を表す模式図である。
図10は、着座面71に着座した状態で洗面器置部49に置かれた洗面器65を使う動作を表す模式図である。
図11は、着座面71に着座した状態でシャワーヘッド22に手を伸ばしてシャワーヘッド22をつかむ動作を表す模式図である。
本実施形態によれば、着座面71に座った状態で手の届く位置に棚付き水栓4を設け、その棚付き水栓4の下方に、着座面71に隣接して同じカウンター上に洗面器置部49を設けたので、着座面71に腰掛けた状態で、無理な姿勢や動作を強いられることなく、カラン17から吐水される湯水を洗面器65に溜めて洗顔などを行うことができる。
特に高齢者や足腰の不自由な人にとって、風呂椅子に腰掛けたり、風呂椅子から立ち上がったりする動作は負担であり、浴室壁面6に寄りかかりつつゆったりとした姿勢をとれるカウンター3に着座した状態で楽に洗面器65を使えることは非常に有益である。
洗面器65は、浴槽1から遠い壁パネル6と壁パネル7とのコーナー部近傍の洗面器置部49に置かれるので、洗面器65の使用に際して石鹸水や汚れを落とした湯水が浴槽1内に飛び散って入りにくい。
また、水栓操作部25は、棚付き水栓4において壁パネル6及び壁パネル7に対して傾斜して洗い場2に臨む斜辺部16に設けられているため、洗い場2側を向いて着座面71に着座した着座者の左斜め前方に位置し、自然と視界にも入り、着座者にとって棚付き水栓4に近い左手を無理なく自然と伸ばした位置にもあるため、無理な姿勢や体の使い方を強いられることなく使い勝手がよい。
また、図11に表すように、シャワーヘッド22の保持部(バー部材31及びフック部32)を、洗い場2側を向いて着座面71に着座した着座者の左前方に位置する壁パネル7壁面に設けたため、シャワーヘッド22についても、着座者にとって自然と視界にも入り、壁パネル7側に位置する左手を無理なく伸ばして届く位置にあり、シャワーの使用に際しても無理な姿勢や体の使い方を強いられることなく使い勝手がよい。
また、本実施形態によれば、図12〜14に表すように、洗面器置部49を向いて洗い場2の床上に置いた風呂椅子66に着座した状態でも、無理な姿勢や体の使い方を強いられることなく水栓操作部25を操作し、洗面器置部49に置かれた洗面器65を使い、シャワーヘッド22に手を伸ばしてシャワーを使うことができる。
水栓操作部25を、棚付き水栓4において壁パネル6及び壁パネル7に対して傾斜して洗い場2に臨む斜辺部16に設けたため、浴室カウンター70の着座面71に着座した状態及び洗い場2床に置かれた風呂椅子66に腰掛けた状態の両状態の使用者のどちらにとっても、水栓操作部25が自然と視界に入り、且つ自然と手を伸ばして届く位置にあり、使い勝手がよい。
同様に、シャワーヘッド22についても、棚付き水栓4近傍の壁パネル7に保持されるため、浴室カウンター70の着座面71に着座した状態及び洗い場2床に置かれた風呂椅子66に腰掛けた状態の両状態の使用者のどちらにとっても、シャワーヘッド22が自然と視界に入り、且つ自然と手を伸ばして届く位置にあり、使い勝手がよい。
例えば、浴室カウンター70に腰掛けた高齢者等の被介護者にとって、水栓操作部25、洗面器65、シャワーが使いやすいのはもちろん、その被介護者の前で風呂椅子座りする介護者にとっても、水栓操作部25、洗面器65、シャワーは使いやすく、介護を楽にできる。
なお、図17に表す浴室カウンター67のように、洗面器置部67bを、着座面67aが設けられた部分よりも洗い場2側に出っ張らせてもよい。この場合、洗面器を、着座面67aに腰掛けた着座者に対して真横ではなく左斜め前方に置くことができ、着座者は体を大きくひねらずに洗面器を楽な姿勢で使うことができる。また、風呂椅子座りの使用者にとっても、洗面器をカウンター奥ではなく手前側に置くことができるため使いやすくなる。
また、図18に表す浴室カウンター68のように、着座面68aの延在方向に対して直角に洗面器置部68bを洗い場側に出っ張らせてもよい。
また、図19に表す浴室カウンター69のように、着座面69aと洗面器置部69bとの間の部分に、洗い場に臨む前端部側から切り欠いた切り欠き部69cを設けてもよい。この場合、着座面69aに着座した状態で、脚を切り欠き部69cに入れることで、体をひねらずに洗面器置部69bを向くことができる。
洗い場2側を向いて浴室カウンター70の着座面71に腰掛けた状態では、図9、11に表すように、着座者の左前方に水栓操作部25及びシャワーヘッド22が位置しているため、左手を使った方が、水栓操作部25の操作やシャワーヘッド22をつかむ動作を無理なく自然に行える。
洗面器置部49を向いて洗い場2の床上に置かれた風呂椅子66に腰掛けた状態では、図12、14に表すように、着座者の右前方に水栓操作部25及びシャワーヘッド22が位置しているため、右手を使った方が、水栓操作部25の操作やシャワーヘッド22をつかむ動作を無理なく自然に行える。
このような構成によって、水栓操作部25やシャワーを扱う手が左右どちらか一方の手に限定されず、水栓操作部25やシャワーを左右どちらの手で扱いたいかによって、カウンター座りあるいは風呂椅子座りを選ぶことができる。例えば、左右どちらか一方の手が不自由な使用者にとって、カウンター座りを選択するか風呂椅子座りを選択するかによって、不自由でない方の手もしくは使いやすい方の手で、水栓操作部25やシャワーを負担なく使うことができる。
また、前述したように、着座面71には、浴室カウンター70の短手方向中央に向かう方向に下り勾配がつけられているため、石鹸水などで着座面71上がすべりやすくなっても、着座者は着座面71上からずれ落ちることなく安定して腰掛けられる。
着座面71の短手方向中央から洗い場2側の前端部に向けて上向き傾斜の勾配となっており、且つ浴室カウンター70の前端部と着座面71との間に排水路72bが形成されているため、洗体や洗髪に使われ、汚れを洗い落とした湯水が浴室カウンター70の前端部から落下して、着座者のふくらはぎや足にかかることによる不快感を抑制できる。
浴室カウンター70上での洗体や洗髪により生じた、汚れを洗い流した湯水は、着座面71より低い位置に形成された排水路72a〜72cに流れるので、汚れた湯水が着座面71に着座した着座者の臀部周辺に滞留することを抑制でき、着座者に不快感を与えない。
排水路72a〜72c内の湯水は、排水溝47に向かって流れ、排水路72a〜72cより低い位置に形成された排水溝47に流れ込む。排水溝47は、洗い場2側に向かって下り勾配がつけられているため、排水溝47に流れ込んだ湯水は、洗い場2側に向けて流れ、洗い場2の床に落下する。排水溝47は、浴槽リム12よりも低い位置に設けられているため、また排水溝47は比較的広い幅(約40mm)を有していることもあって、排水路72a〜72cを流れてきた汚水が内槽11内に入り込むことがない。
排水溝47から洗い場2の床に落下した排水は、その床面上につけられた排水勾配に沿って、浴槽1と洗い場2床との境界部近傍に設けられた排水口(図示省略)に流れ込み、浴室内から排水される。排水溝47は着座面71に対して横にずれた位置に設けられ、排水溝47を流れた汚水の洗い場2床上への落下地点と、洗い場2の床に形成された排水口との間には、着座者の足が位置せず、着座者の足に汚水が触れることを回避できる。
排水溝47は、狭いスリット状ではなく、比較的幅が広く且つ浅い凹状に設けられているため、清掃性が良く、また手が挟まれることもない。また、排水溝47は、上に出っ張っていない凹状であるため、着座面71から浴槽1に移乗もしくは浴槽1から着座面71に移乗するとき、排水溝47は障害物とならず違和感なく円滑に移乗できる。
洗面器置部49と着座面71との間には、それら洗面器置部49及び着座面71より低い位置に形成された溝として排水路72d、72eが設けられており、排水路72d、72eに流れ込んだ湯水は、洗い場2側に向けて流れ、洗い場2の床に落下する。したがって、洗面器置部49上で洗面器からあふれた汚水(洗面器内でタオルを洗ったり、顔を洗ったりしたときに生じる湯水)が着座面71に流れ込まず、着座者に不快感を与えない。
浴室カウンター70上の湯水は、浴室カウンター70と浴槽1との境界に設けた排水溝47以外にも、洗面器置部49と着座面71との間に設けた排水路72eを介しても、洗い場2の床上に落下させ浴室カウンター70上から排水することができる。これにより、排水路72b、72c、72dの溝深さをそれほど深くしなくても、それら排水路72b、72c、72dから湯水をあふれさせることなく、十分な排水性能を確保できる。排水路72b、72c、72dの溝深さを浅くできることで、それら排水路72b、72c、72dの清掃性が良くなる。
また、本実施形態によれば、図15に表すように、浴室カウンター70の着座面71に腰掛けつつ、浴槽1に対して出入りすることができる。
浴槽1に入るときは、まず、洗い場2側を向いて浴室カウンター70の着座面71に腰掛けた後、体を浴槽1側に向けて、右手で短辺リム12b上方の壁パネル6壁面に取り付けられた手すり56をつかみ、左手で浴室カウンター70の前端部41をつかんで体を支えつつ、右脚から順に両脚を内槽11に入れた後、上半身を浴室カウンター70の着座面71上から内槽11内に移乗させる。
浴槽1から出るときは、入るときと逆に、まず、上半身を内槽11内から浴室カウンター70に移乗させて着座面71に腰掛けた後、左脚から順に両脚を内槽11から出しつつ体を洗い場2側に向ける。
また、浴室カウンター70が設けられた短辺リム12bの反対側の短辺リム12aは、短辺リム12bよりも幅が広く、人が腰掛けるのに十分な幅b(例えば305mm)を有している。したがって、図16に表すように、その短辺リム12aに腰掛けつつ、浴槽1に対して出入りすることができる。
浴槽1に入るときは、まず、洗い場2側を向いて短辺リム12aに腰掛けた後、体を浴槽1側に向けて、左手で壁パネル5壁面に取り付けられた手すり57をつかんで体を支えつつ、左脚から順に両脚を内槽11に入れた後、上半身を短辺リム12a上から内槽11内に移乗させる。
浴槽1から出るときは、入るときと逆に、まず、上半身を内槽11内から短辺リム12aに移乗させて短辺リム12a上に腰掛けた後、右脚から順に両脚を内槽11から出しつつ体を洗い場2側に向ける。
本実施形態によれば、浴槽1の長手方向の両端側それぞれから浴槽1に対して出入りできるが、その移乗に際して人が腰掛けるのに十分な広さの短辺リムを片側にだけしか設けていないため、限られた浴槽設置スペース内で、浴槽両端に広いリム面を設ける場合に比べて、内槽11の長手方向寸法aの短縮を抑えることができる。この結果、窮屈な入浴感を与えず、快適な入浴が可能となる。
次に、図4〜8を参照して、浴室カウンターの他の具体例について説明する。
図4は、本具体例の浴室カウンター3における着座面の拡大斜視図である。
図5は、浴室カウンター3と浴槽1との境界部分の拡大斜視図である。
図6は、図5においてすのこを取り外した状態を表す。
図7は、浴室カウンター3と浴槽1との境界部分の断面図である。
図8は、カウンター本体43における浴槽1側の端部を浴槽1側から見た斜視図である。
浴室カウンター3のカウンター本体43において、洗面器置部49に隣接する部分と、排水溝47との間の部分には凹部が設けられ、その凹部に、すのこ44が着脱自在に嵌め込まれている。
図6に表すように、凹部48には、排水路51が形成されている。すのこ44は、浴室カウンター3の短手方向に2分割された2つのすのこ45、46からなる。それぞれのすのこ45、46の縁部には、裏面側に突出するリブ状の側壁52(図8参照)が一体に設けられ、その側壁52下端を、凹部48底面に部分的に設けられた凸部上に載置することで、排水路51とすのこ44裏面との間に排水のための空間が確保される。
すのこ44の上面は着座面として機能し、すのこ44が凹部48に嵌めこまれた状態で、その着座面は、凹部48周辺のカウンター本体43上面と略面一になり、着座部分には凹凸が形成されない。また、着座面は、洗面器置部49上面と略面一である。着座面は、浴槽リム12上面と略同じ高さに設けられている。すのこ44は、例えばFRPからなるカウンター本体43とは異なる材料である例えばABS樹脂などからなる。
カウンター本体43と浴槽1との間には、浴槽リム12の上面及び着座面よりもくぼんだ凹状の排水溝47が設けられている。図7に表すように、排水溝47は、バスエプロン54との間にわずかな隙間を形成してバスエプロン54に対向している。排水溝47の長さはカウンター本体43の幅dと略同じもしくは短い。排水溝47の幅は約40mmである。排水溝47には、壁パネル6に隣接する後端部から洗い場2に臨む前端部に向かう方向に例えば1/50の下り勾配がつけられている。
図6に表すように、排水溝47側の凹部48側壁の一部には、排水路51と排水溝47とをつなげる連通路53が形成されている。排水路51には、排水溝47に向かう方向に例えば1/100の下り勾配がつけられている。
着座面には、カウンター前端部41及び後端部42のそれぞれから、2つのすのこ45、46の分割部分に向かう方向に例えば1/50の下り勾配がつけられている。
本具体例の浴室カウンター3においても、その着座面は、浴室カウンター3の短手方向中央に向かって前端部側及び後端部側から下り勾配が付けられているため、着座者は着座面上に安定して腰掛けられる。
浴室カウンター3上での洗体や洗髪により生じた、汚れを洗い流した湯水は、すのこ45、46上面(着座面)の上記勾配により、2つのすのこ45、46間の隙間(約5mm)に流れ、あるいはすのこ45、46とカウンター本体43との隙間に流れ、それら隙間から、すのこ45、46が嵌め込まれた凹部48(図6)に落ちる。このため、汚れた湯水が着座者の臀部周辺に滞留することを抑制でき、着座者に不快感を与えない。
凹部48に落下した汚水は、その凹部48に形成され、排水溝47に向かう方向に下り勾配がつけられている排水路51を排水溝47に向けて流れ、連通路53を通って排水溝47に流れ込む。排水溝47に流れ込んだ汚水は、洗い場2側に向かって流れ、洗い場2の床に落下する。
また、カウンター70と洗い場2(床パン)は必ずしも別体である必要はなく、一体としてもよい。こうすることで、カウンターの支持材を省略化できることによるコスト削減効果と施工性の向上とが可能となる。
1…浴槽、2…洗い場、3,70…浴室カウンター、4…棚付き水栓、11…内槽、12…浴槽リム、16…斜辺部、22…シャワーヘッド、25…水栓操作部、49…洗面器置部、71…着座面