JP4186351B2 - 車両用動力伝達装置及びその運転方法 - Google Patents

車両用動力伝達装置及びその運転方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電機を含む車両用補機を駆動するための車両用動力伝達装置及びその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
発電機を含む車両用補機は、従来、エンジンのフロント側においてクランクプーリとベルトによって駆動されていた。以下、これをフロントサイド補機駆動方式ともいう。また、エンジンとミッションの間に発電機を設けることも提案されている。以下、これをリアサイド補機駆動方式ともいう。
【0003】
また、車両のパワートレインと結合する回転電機により車両の走行エネルギーで発電したり、車両加速時に走行動力を発生したり、車両の停車時にエンジンを停止したりして、燃費及びエミッションの低減を図ることも提案されており、以下、これらを、回生制動、トルクアシスト、アイドルストップともいう。
【0004】
従来の補機駆動系(フロントサイド補機駆動方式)を図4を参照して説明する。
【0005】
100はエンジン、101はエンジン100の出力軸としてのクランクシャフト、102はクランクシャフト101に嵌着されたクランクプーリである。103はエンジン100のフロントサイドに設けられたジェネレータ(発電機)、114はエアコン用コンプレッサ−、115はパワ−ステアリング用ポンプであり、これらは図示しない始動モータとともにベルト105によりクランクプーリ101と連結されている。クランクシャフトの後端部はクラッチ120を通じて減速機130に連結されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記説明した従来の回生制動では、車両の慣性走行エネルギ−がエンジンのフリクションやポンピングにより大きく費消されてしまうために十分な電力回収ができず、また降坂時などではエンジン回転数の増大によるエンジン系の摩耗や運転フィ−リングの悪化も懸念される。また、発電機の定格に規制されて回生可能な電力量が制限された。
【0007】
また、アイドルストップ時には、補機をエンジンから切り離して電動駆動する必要があり、エンジンによる補機駆動と、回転電機による補機駆動とを切り換える動力切り換え機構を設けるか、あるいは、補機を常時、電動駆動する必要があり、複雑な構造を必要とした。もちろん、アイドルストップ時にすべての補機運転を停止する案も考えられるが、空調用コンプレッサなどの一部の補機はたとえアイドルストップ時でもその運転停止は現実的ではない。
【0008】
更に、従来のフロントサイド補機駆動方式で発電機を駆動する場合、発電機の設置スペ−スの点で発電機の大型化やベルト駆動系の強化が制約されるという問題があった。
【0009】
本発明は、簡素で信頼性に優れた構成で回生制動又はアイドルストップ時のエンジン関連損失を低減可能な車両用動力伝達装置を提供することを、その解決すべき課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の車両用動力伝達装置によれば、エンジンはワンウエイクラッチを通じてトルク伝達継手機構(通常、クラッチ又はロックアップ機構付トルクコンバータ)にエンジントルクを供給する。
【0011】
具体的には、ワンウエイクラッチはエンジン側回転部材を通じてクランクシャフトに、継手側回転部材を通じてトルク伝達継手機構に結合され、トルク伝達継手機構は減速機を通じて車輪にエンジントルクを伝達する。
【0012】
なお、本明細書でいう補機は、コンプレッサやポンプなどの機械装置の他、発電機などの回転電機を含む。また、エンジン側回転部材はワンウエイクラッチの一方の回転部材と別体又は一体に構成でき、同じく継手側回転部材もワンウエイクラッチの他方の回転部材と別体又は一体に構成できる。また、エンジン側回転部材はクランクシャフトと一体に構成でき、継手側回転部材もトルク伝達継手機構の回転部材と一体に構成することができる。
【0013】
このようにすれば、回生制動(本明細書では慣性走行エネルギ−による補機駆動を含む)においてワンウエイクラッチの解離により慣性走行エネルギ−(降坂時の走行動力を含む)をエンジンのフリクションロスやポンピングロスで費消することがなく、燃費やエミッションの低減に大きな効果を奏することができ、エンジンの摩耗も減らすことができる。
【0014】
また、アイドルストップにおいて、継手側回転部材に補機としての回転電機及び機械負荷をトルク伝達可能に結合することにより、この回転電機による補機駆動を、上記と同じくエンジン停止のまま実現することができ、エンジン運転に伴う無駄な損失を低減して燃費やエミッションの低減に大きな効果を奏することができる。
【0015】
また、エンジン運転時にはエンジントルクを確実にこれら補機やトルク伝達継手機構に伝達でき、更にワンウエイクラッチが簡素かつ小型で信頼性に優れているため、コスト増加やパワ−トレインの長大化を抑止することもできる。
【0016】
更に、エンジンとフロント側に従来配置できなかった種々の補機を配置するスペ−スを確保することができる。
【0017】
請求項記載の構成によれば更に、ワンウエイクラッチは、エンジン側回転部材に結合されたフライホイル軸方向に重なる位置にてフライホイルの径内側に収容されるので、ワンウエイクラッチの搭載スペ−スによる車両用動力伝達装置の体格増大を抑止することができる。
【0018】
すなわち、フライホイルの単位質量当たりの慣性回転エネルギ−は半径の2乗に比例するので、径小側部分を中空とした円筒形状とすることが最適であり、本構成ではワンウエイクラッチをこの径内側の中空部に収めるので、見かけ上、ワンウエイクラッチ増設による体格増加を最小限に留めることができる。
【0019】
請求項記載の構成によれば請求項記載の車両用動力伝達装置において更に、ワンウエイクラッチが径大筒形状をもつクラッチアウタと、その径内側に収容される径小筒形状をもつクラッチインナとをもち、クラッチアウタにフライホイルが結合されるので、ワンウエイクラッチとフライホイルとの結合が簡素となり、これら両者間のトルク伝達距離も減ってエンジン側回転部材の小型化を図ることができる。
【0020】
請求項記載の構成によれば請求項記載の車両用動力伝達装置において更に、エンジン側回転部材の大径筒部を、ワンウエイクラッチのクラッチアウタの外周面とフライホイルの内周面との間に介挿するので、エンジンとフライホイルとワンウエイクラッチのクラッチアウタとの三者間のトルク授受経路が短縮され、その結果としてエンジン側回転部材の小型化を図ることができる。
【0021】
請求項記載の構成によれば請求項1記載の車両用動力伝達装置において更に、継手側回転部材は、ワンウエイクラッチのクラッチインナの内周面に嵌入されるとともに、トルク伝達継手機構の回転軸に相対回転自在に嵌着される小径筒部を有するので、ワンウエイクラッチの支承構造を簡素化することができる。
【0022】
請求項記載の構成によれば請求項1記載の車両用動力伝達装置において更に、エンジン側回転部材が前側隙間を挟んでワンウエイクラッチの前端面を完全に覆い、継手側回転部材が後側隙間を挟んでワンウエイクラッチの後端面を完全に覆う構造を採用するので、ワンウエイクラッチにシ−ル構造を追加することなく、ワンウエイクラッチのクラッチアウタとクラッチインナとの間の摺動面の汚損を低減することができる。
【0023】
請求項記載の構成によれば請求項記載の車両用動力伝達装置において更に、エンジン側回転部材と継手側回転部材とが上記後側隙間の径外側の出口部をラビリンス構造により狭窄するので、この部位からワンウエイクラッチ内への異物侵入を抑止することができる。更に、この出口部に各種シ−ル部材を追加すれば、一層のシ−ル効果を実現することができる。
【0024】
すなわち、本構成では、これらエンジン側回転部材及び継手側回転部材自体がシ−ル部材を兼ねるものであり、ワンウエイクラッチの構造を簡素化しつつそのシ−ル効果を期待することができる。
【0025】
請求項記載の構成によれば請求項記載の車両用動力伝達装置において更に、エンジン側回転部材と継手側回転部材とが上記前側隙間の径内側の出口部をラビリンス構造により狭窄するので、この部位からワンウエイクラッチ内への異物侵入を抑止することができる。更に、この出口部に各種シ−ル部材を追加すれば、一層のシ−ル効果を実現することができる。
【0026】
すなわち、本構成では、これらエンジン側回転部材及び継手側回転部材自体がシ−ル部材を兼ねるものであり、ワンウエイクラッチの構造を簡素化しつつそのシ−ル効果を期待することができる。
【0027】
請求項記載の構成によれば請求項記載の車両用動力伝達装置において更に、継手側回転部材は、フライホイルの後端面に沿って延在する輪板部と、更にフライホイルの外周面に沿って延在する大径筒部とをもつので、更に、上記後側隙間への異物侵入を抑止することができる。
【0028】
請求項記載の構成によれば請求項記載の車両用動力伝達装置において更に、前側隙間又は後側隙間に潤滑用グリスを充填するので、潤滑を確保しつつ一層の異物侵入阻止を図ることができる。
【0029】
請求項10記載の構成によれば請求項記載の車両用動力伝達装置において更に、トルク伝達継手機構が直前に対面する継手側回転部材の輪板部に結合されるので、簡素でトルク伝達距離を縮小しつつワンウエイクラッチとトルク伝達継手機構とを結合することができ、また、継手側回転部材の外周面とそれを囲むハウジングとの間の隙間を径方向に増大することがなく、ハウジングの小型軽量化を図ることができる。
【0030】
請求項11記載の構成によれば請求項10記載の車両用動力伝達装置において更に、継手側回転部材のフライホイルを覆う大径筒部の外周面を補機とトルク伝達可能に連結するので、構造を複雑化することなく、大きな増速比で補機駆動を行うことができる。
【0031】
請求項12記載の構成は請求項1乃至11のいずれか記載の車両用動力伝達装置の運転方法であって、継手側回転部材に負荷型補機(コンプレッサやポンプなど)及び回転電機をトルク伝達可能に連結し、車両停車時に回転電機を電動駆動して負荷型補機を駆動するので、いわゆるアイドルストップ時のアイドルストップを簡素な構成で実現することができる。
【0032】
請求項13記載の構成によれば請求項1乃至11のいずれか記載の車両用動力伝達装置の運転方法であって、継手側回転部材に負荷型補機及び回転電機をトルク伝達可能に連結し、この回転電機を車両加速時に電動動作させ、車両減速時に発電動作させるので、簡素な構成でトルクアシスト及び補機による制動時慣性走行エネルギ−回収をエンジン損失なしに実現することができる。
【0033】
請求項14記載の構成によれば請求項1乃至11のいずれか記載の車両用動力伝達装置の運転方法において更に、エンジンのクランク軸の前端部にベルト結合されたフロント側回転電機を有するので、少ない部品点数で多様な電気回路構成を実現することができる。
【0034】
たとえば、小型車用の同一又は異なる2つの発電機を本発明の回転電機(継手側回転部材と結合)及びフロント側回転電機にそれぞれ採用でき、大型の発電機を新たに開発することなく大発電能力を実現でき、量産化によるコストダウンを図ることができる。また、エンジンのフロント側の補機配置自由度を向上することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の車両用動力伝達装置の好適な実施態様を図面を参照して以下に説明する。
【0036】
【実施例1】
本発明の車両用車両用動力伝達装置の第1実施例を図1及び図2を用いて説明する。ただし、図4に示す従来装置と主要機能が共通する構成要素には同一符号を付す。
【0037】
(構造)
図1において、100はエンジン、101はエンジン100の出力軸としてのクランクシャフト、102はクランクシャフト101に嵌着されたクランクプーリである。103はエンジン100のフロントサイドに設けられたジェネレータ(発電機)、104は始動モータであり、これらはベルト105によりクランクプーリ101と連結されている。始動モータ104は、内部に減速機とオーバランニングクラッチを持つ。これらジェネレータ103、始動モータ104は補機である。
【0038】
110はエンジン100と変速機130の間に設けられた車両用動力伝達装置である。
【0039】
111はその主要部をなすワンウエイクラッチであり、112はワンウエイクラッチ111を介してエンジン100によって駆動されるプーリである。プ−リ112は、ジェネレータ113、エアコン用コンプレッサ114、パワステアリング用油圧ポンプ115等の補機をベルト116を介して駆動する。120はクラッチであり、ワンウエイクラッチ111と変速機130との間に介設されている。
【0040】
この車両用車両用動力伝達装置110について図2を参照して更に詳しく説明する。
【0041】
ワンウエイクラッチ111は、径方向に同軸配置された内輪1111(第2回転軸)と外輪1112(第1回転軸)と、これら両者間に互いに周方向へ所定間隔離れて回動可能に介設された多数のスプラグ(駒部材)1113からなる。
【0042】
各スプラグ1113は、自己の回転が小さい場合には図示しないリング状の板ばねにより付勢されて内輪1111(第2回転軸)と外輪1112(第1回転軸)との両方に接触し、それらの間のトルク伝達を行う。自己の回転が高速となると、自己の質量に作用する遠心力により揺動(自転回動)して内輪1111(第2回転軸)と外輪1112(第1回転軸)の少なくとも一方から離れ、それらの間のトルク伝達を遮断する。この種のスプラグ1113を中間トルク伝達体とするスプラグ型ワンウエイクラッチは公知であり、かつ、本発明の要旨でもないので詳細説明は省略する。もちろん、他の構造のワンウエイクラッチを採用してもよい。
【0043】
ワンウエイクラッチ111の外輪即ち第1回転軸1112は段差付き椀状に形成された第1の椀状部材1114の大径筒部1114aに嵌入され、第1の椀状部材1114の小径筒部1114bは、クランクシャフト101に嵌着、固定されている。第1の椀状部材1114はこれら大径筒部1114a及び小径筒部1114bを一体化するために、輪板部1114cを有し、輪板部1114cは径方向に延在して、径外端が大径筒部1114aの前端に、径内端が小径筒部1114bの後端に連なる。第1の椀状部材1114の大径筒部1114aの外周には慣性重量部材1115と、必要によりリングギア1116が設けられている。
【0044】
ワンウエイクラッチ111の内輪即ち第2回転軸は第2の椀状部材1117の小径筒部1117aに嵌着、固定されており、第2の椀状部材1117の大径筒部1117bにはプーリ112が嵌着固定されている。第2の椀状部材1117はこれら小径筒部1117a及び大径筒部1117bを一体化するために、輪板部1117cを有し、輪板部1117cは、径方向に延在して、径内端が小径筒部1117aの後端に、径外端が大径筒部1117bの後端に連なる。また、輪板部1117cには、クラッチ120の一部が固定されている。
【0045】
以下、ワンウエイクラッチ111、第1、第2の椀状部材1114、1117について、更に説明する。
【0046】
第1の椀状部材1114の大径筒部1114aはワンウエイクラッチ111の外輪1112に固定され、第1の椀状部材1114の小径筒部1117aはクランクシャフト101に固定され、輪板部1114cとワンウエイクラッチ111のフロント側の端面との間に径方向隙間1118が形成されている。小径筒部1117aは、径方向隙間1118の径内側の出口部にてフロント側に突出して径方向隙間1118の出口部をほとんど閉鎖しており、上記突出分だけ小径筒部1114bと輪板部1114cの境界部において第1の椀状部材1114が凹設され、これにより径方向隙間1118の出口部はラビリンス構造となっている。
【0047】
同様に、第2の椀状部材1117の小径筒部1117aでワンウエイクラッチ111の内輪1111に固定され、第2の椀状部材1117の輪板部1117cはワンウエイクラッチ111のリヤ側の端面との間に径方向隙間1119が形成されている。大径筒部1114aは、径方向隙間1119の径外側の出口部にてリヤ側に突出して径方向隙間1119の出口部をほとんど閉鎖しており、上記突出分だけ輪板部1117cに段差が形成され、これにより径方向隙間1119の出口部はラビリンス構造となっている。
【0048】
すなわち、ワンウエイクラッチ111は、第1、第2の椀状部材1114、1117によってほぼ密閉された構造となっている。これにより外部からワンウエイクラッチ111内へのダスト、泥水の侵入が良好に防止される。なお、径方向隙間1118、1119にはグリースが封入されている。
(動作)
エンジンの動力はクラッチ120の結合操作により、クランクシャフト101からワンウエイクラッチ111、クラッチ120を介して変速機130(図1参照)へと伝達されて車両を駆動する。
【0049】
車両減速時にクラッチ120が結合した状態であれば、慣性走行エネルギ−は変速機130側からプーリ112を介して発電機113やエアコンコンプレッサ114、パワ−ステアリングポンプ115等に伝達されてそれらを駆動し、車両の運動エネルギーを発電電力として回収したり、夫々の補機の駆動動力として回収する。変速機130からクランクシャフト101側へのトルク伝達は、ワンウエイクラッチ111により遮断されるのでエンジン100のポンピングやフリクションによって車両の運動エネルギーか消費されることがない。
【0050】
アイドルストップ時には、エンジン100が停止されるが、ジェネレータ113は電動動作して、エアコン用コンプレッサ114、パワステアリング用油圧ポンプ115等の補機をベルト116を介して駆動する。この場合も、ジェネレータ103からクランクシャフト101側へのトルク伝達は、ワンウエイクラッチ111により遮断されるのでエンジン100のポンピングやフリクションによって車両の運動エネルギーか消費されることがない。
(変形例)
上記実施例の変形例を図3を参照して説明する。
【0051】
この変形例は、図2に示すクラッチ120の部位にロックアップ機構付トルクコンバータ121を設けた点が、実施例1と異なっている。このロックアップ機能付トルクコンバータ121は従来のものと全く同じ制御で制御される。
【0052】
なお、従来のロックアップ機構付きトルクコンバータ121は、所定車速以上の定速走行状態を検出した場合にロックアップを行ってエンジン動力をダイレクトに駆動軸に伝達してトルクコンバータにおける損失を回避する動作(いわゆる定速走行モ−ドロックアップ)と、減速状態及び降坂状態を検出した場合にロックアップを行って車両の運動エネルギーをエンジンのフリクションロスで消費して制動性能を向上させる(又は機械的制動機構の減耗を低減する)動作(いわゆる制動降坂モ−ドロックアップ)とを行う。
【0053】
この変形例のロックアップ機構付きトルクコンバータ121も上記従来の動作と同じ動作を行い、これにより定速走行時の燃費低減と減速、降坂時の制動性能向上及び機械的制動機構の減耗低減とを実現する。更に、この実施例では上記減速、降坂時のロックアップ状態にて、既に説明した回生制動により車両の慣性走行動力をジェネレータ113の回生制動動作により電力として回収する。
【0054】
たとえば、ブレーキペダルが所定しきい値以上操作されたことを検出した場合には制動と判定してロックアップ機構付きトルクコンバータ121のロックアップクラッチ1211を作動させてロックアップを行い、これにより車両の走行エネルギーを第2の椀状部材1117、プーリ112にを通じて補機であるジェネレータ113、エアコン用コンプレッサ114、パワステアリング用オイルポンプ115を駆動して電力又は補機駆動動力として回生又は吸収する。これにより、ロックアップ機構付きトルクコンバータ121を有する車両においても制動エネルギーをいたずらに制動装置で摩擦熱に転化するのではなく、有効利用することができる。
【0055】
この際、ワンウエイクラッチ111はエンジン100へのトルク伝達を遮断するためエンジン100のポンピング等に伴う不具合は派生しない。 エンジン始動時にロックアップ解除するなど、ロックアップ機構付きトルクコンバータの他の制御は従来通りとすることができ、不具合が生じることはなく、ロックアップ動作による燃費、エミッション低減効果は従前通りである。
【0056】
なお、上述した定速走行状態の検出によるロックアップ制御自体は本発明の要旨ではないので説明を省略する。また、減速状態及び降坂状態の検出自体はブレーキペダルの踏み量などを検出して行われるが、この種の減速状態及び降坂状態の検出自体は従来のロックアップ機構付きトルクコンバータの場合と同じであり、かつ、周知事項であるので更なる説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の車両用動力伝達装置を用いた一実施例を示す全体構成図である。
【図2】図2は図1に示す全体構成図のうち、本発明の車両用動力伝達装置の要部を示す拡大断面図である。
【図3】図3は上記実施例の変形例を示す断面図である。
【図4】従来の車両用動力伝達装置の全体構成図である。
【符号の説明】
100…エンジン
101…クランクシャフト
102…クランクプーリ
103…発電機(第2の回転電機)
104…エンジン始動モータ
105…ベルト
110…車両用動力伝達装置
111…ワンウエイクラッチ
112…プーリ
113…発電機(回転電機、補機)
114…エアコン用コンプレッサー(補機)
115…パワステアリング用オイルモータ(補機)
116…ベルト
120…クラッチ(トルク伝達継手機構)
121…ロック機構付トルクコンバータ(トルク伝達継手機構)
130…変速機
1111…ワンウエイクラッチの内輪で第2の出力軸(クラッチインナ)
1112…ワンウエイクラッチの外輪で第1の出力軸(クラッチアウタ)
1113…ワンウエイクラッチのスプラグ
1114…第1の椀状部材(エンジン側回転部材)
1115…慣性重量部材(フライホイル)
1116…リングギア
1117…第2の椀状部材(継手側回転部材)
1118…グリース

Claims (14)

  1. エンジンからトルクが伝達されるエンジン側回転部材と、
    伝達された前記トルクをトルク伝達継手機構を介して変速機に伝達する継手側回転部材と、
    前記両回転部材の間に介設されて前記エンジン側回転部材から前記継手側回転部材へ一方向にトルクを伝達するワンウエイクラッチと、
    を有し、
    前記継手側回転部材は、補機とトルク伝達可能に結合され、
    記エンジン側回転部材と一体に形成されるか結合されたフライホイルを有し、
    前記ワンウエイクラッチは、前記フライホイルと軸方向に重なる位置にて前記フライホイルの径内側に収容されることを特徴とする車両用動力伝達装置。
  2. 請求項記載の車両用動力伝達装置において、
    前記フライホイルは、前記ワンウエイクラッチのクラッチアウタの外周面に直接又は前記エンジン側回転部材を通じて結合されることを特徴とする車両用動力伝達装置。
  3. 請求項記載の車両用動力伝達装置において、
    前記エンジン側回転部材は、前記ワンウエイクラッチのクラッチアウタの外周面と前記フライホイルの内周面との間に介設される大径筒部を有することを特徴とする車両用動力伝達装置。
  4. 請求項1記載の車両用動力伝達装置において、
    前記継手側回転部材は、前記ワンウエイクラッチのクラッチインナの内周面に嵌入されるとともに、前記トルク伝達継手機構の回転軸に相対回転自在に嵌着される小径筒部を有することを特徴とする車両用動力伝達装置。
  5. 請求項1記載の車両用動力伝達装置において、
    前記エンジン側回転部材は、前記ワンウエイクラッチのクラッチアウタの外周面に嵌着される大径筒部と、前記大径筒部から前記ワンウエイクラッチの前端面に対して前側隙間を挟んで対面しつつ前記ワンウエイクラッチの前端面よりも径内側へ延在する輪板部とを有し、
    前記継手側回転部材は、前記ワンウエイクラッチのクラッチインナの内周面に嵌入される小径筒部と、前記小径筒部から前記ワンウエイクラッチの後端面に対して後側隙間を挟んで対面しつつ前記ワンウエイクラッチの後端面よりも径外側へ延在する輪板部とを有することを特徴とする車両用動力伝達装置。
  6. 請求項記載の車両用動力伝達装置において、
    前記エンジン側回転部材の前記大径筒部の後端部は、前記クラッチアウタの後端よりも後方に突出して前記後側隙間の径外側開口を覆い、
    前記継手側回転部材の輪板部は、前記大径筒部の後端部に面する位置にて後方に窪む段差面を有して、前記後側隙間の出口部をラビリンス構造とすることを特徴とする車両用動力伝達装置。
  7. 請求項記載の車両用動力伝達装置において、
    前記継手側回転部材の前記小径筒部の前端部は、前記クラッチインナの前端よりも前方に突出して前記前側隙間の径内側開口を覆い、
    前記エンジン側回転部材の輪板部は、前記小径筒部の前端部に面する位置にて前方に窪む段差面を有して、前記前側隙間の出口部をラビリンス構造とすることを特徴とする車両用動力伝達装置。
  8. 請求項記載の車両用動力伝達装置において、
    前記継手側回転部材は、前記ワンウエイクラッチの後端面に対して後側隙間を挟んで対面しつつ前記小径筒部から延設されて前記フライホイルよりも径外側に達する輪板部と、
    前記輪板部の外周部から前方に延在して前記フライホイルの外周面を覆う大径筒部と、
    を有することを特徴とする車両用動力伝達装置。
  9. 請求項記載の車両用動力伝達装置において、
    前記前側隙間又は後側隙間は潤滑用グリスが充填されていることを特徴とする車両用動力伝達装置。
  10. 請求項記載の車両用動力伝達装置において、前記継手側回転部材は、前記ワンウエイクラッチの後端面に対して後側隙間を挟んで対面しつつ前記小径筒部から延設される輪板部を有し、
    前記トルク伝達継手機構は前記継手側回転部材の前記輪板部に結合されることを特徴とする車両用動力伝達装置。
  11. 請求項記載の車両用動力伝達装置において、
    前記継手側回転部材の前記大径筒部は、補機とトルク伝達可能に連結されることを特徴とする車両用動力伝達装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか記載の車両用動力伝達装置の運転方法において、
    前記継手側回転部材は、負荷型補機及び回転電機とトルク伝達可能に連結され、
    前記回転電機は、車両停車時に前記負荷型補機を駆動することを特徴とする車両用動力伝達装置の運転方法。
  13. 請求項1乃至11のいずれか記載の車両用動力伝達装置の運転方法において、
    前記継手側回転部材は、負荷型補機及び回転電機とトルク伝達可能に連結され、
    前記回転電機は、車両加速時に前記回転電機を電動動作させ、車両減速時に発電動作させることを特徴とする車両用動力伝達装置の運転方法。
  14. 請求項1乃至11のいずれか記載の車両用動力伝達装置の運転方法において、
    前記エンジンのクランク軸の前端部にベルト結合されたフロント側回転電機を有することを特徴とする車両用動力伝達装置の運転方法。
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