JP4184486B2 - バッファ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、処理基板を、処理する処理工程ラインの途中において、所定の時間だけ保管するためのパッファ装置に関し、更に具体的には、プラズマディスプレイ用の基板を処理基板として、露光、現像処理を一貫して行う装置における、露光部と現像部間に設けられるバッファ部として用いられるもので、ネガ型感光性レジストの光励起されたラジカルの反応を完結させるための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プラズマディスプレイパネル(以下PDPとも記す)は、その奥行きの薄いこと、軽量であること、更に鮮明な表示と液晶パネルに比べ視野角が広いことにより、種々の表示装置に利用されつつある。
一般に、プラズマディスプレイパネル(PDP)は、2枚の対向するガラス基板にそれぞれ規則的に配列した一対の電極を設け、その間にネオン、キセノン等を主体とするガスを封入した構造となっている。そして、これらの電極間に電圧を印加し、電極周辺の微小なセル内で放電を発生させることにより、各セルを発光させて表示を行うようにしている。特に情報表示をするためには、規則的に並んだセルを選択的に放電発光させている。
【0003】
ここで、PDPの構成を、図7に示すAC型PDPの1例を挙げて説明しておく。
図7はPDP構成斜視図であるが、分かり易くするため前面板(ガラス基板710)、背面板(ガラス基板720)とを実際より離して示してある。
図7に示すように、2枚のガラス基板710、720が互いに平行に且つ対向して配設されており、両者は背面板となるガラス基板720上に互いに平行に設けられた障壁(セル障壁とも言う)730により、一定の間隔に保持されている。
前面板となるガラス基板710の背面側には、放電維持電極である透明電極740とバス電極である金属電極750とで構成される複合電極が互いに平行に形成され、これを覆って、誘電体層760が形成されており、更にその上に保護層(MgO層)770が形成されている。
また、背面板となるガラス基板720の前面側には前記複合電極と直交するように障壁730間に位置してアドレス電極780が互いに平行に形成されており、更に障壁730の壁面とセル底面を覆うように螢光体790が設けられている。
障壁730は放電空間を区画するためのもので、区画された各放電空間をセルないし単位発光領域と言う。
このAC型PDPは面放電型であって、前面板上の複合電極間に交流電圧を印加し、で放電させる構造である。この場合、交流をかけているために電界の向きは周波数に対応して変化する。そして、この放電により生じる紫外線により螢光体790を発光させ、前面板を透過する光を観察者が視認できるものである。
なお、DC型PDPにあっては、電極は誘電体層で被膜されていない構造を有する点でAC型と相違するが、その放電効果は同じである。
また、図7に示すものは、ガラス基板720の一面に下地層767を設けその上に誘電体層765を設けた構造となっているが、下地層767、誘電体層765は必ずしも必要としない。
【0004】
そして、従来、上記PDPに使用する背面板の障壁の形成方法としては、ガラス基板上に障壁形成材料を障壁パターン形状に、スクリーン印刷にて複数回繰り返して重ねて印刷して所要の高さに積み上げ、乾燥させる第1の方法(スクリーン印刷法と呼ばれる)、あるいは、ガラス基板上に障壁形成材料を全面に塗布した後、塗布面上にサンドブラストに耐性を有するレジストを所定形状にパターニング形成し、該レジストをマスクとしてサンドブラストにより障壁形成材料を所定形状に形成する第2の方法(サンドブラスト法と呼ばれる)が採られていた。しかし、上記第1の方法によるPDPに使用する背面板の障壁形成においては、障壁としての所定の厚さを得るには、数回〜10数回程度のペーストのスクリーン印刷が必要で手間がかかる上に、印刷精度の管理が必要となり、品質的にも満足のいくものを得ることが難しく、現在では、第2の方法が主流となっている。
【0005】
ここで、第2の方法(サンドブラスト法)による障壁の形成の1例を図6に挙げて、サンドブラスト法による障壁形成方法を、更に説明しておく。
図6(a)に示すように、ガラス基板610の一面上に下引き層620を介して電極配線630を形成した後、該電極配線630上に、ガラス基板610面を覆うように、更に、誘電体層650を形成する。
次いで、誘電体層650上全面に、障壁形成用の低融点ガラスペーストからなる加工用素材660を塗布した(図6(b))後、加工用素材660上に、サンドブラスト処理に耐性のある感光性のレジスト640を配設し(図6(c))、次いで、形成する障壁の形状に対応した所定形状の絵柄を有するフォトマスクを用いて、レジスト640の所定領域のみを所定の電離放射線で露光し、これを現像して、所定形状にパターン化する。(図6(d))
そして、レジスト640を加工用素材660をサンドブラスト処理する際のマスクとして、サンドブラスト処理を行い、マスクから露出している加工用素材660のみを切削して、所定の形状にする。(図6(e))
この後、レジスト640を除去して、焼成処理を施して障壁660Aを誘電体層650上に形成する。(図6(f))
【0006】
上記のように、第2の方法によるPDPに使用する背面板となるガラス基板への障壁形成においては、ガラス基板上に塗膜された障壁形成用材料をサンドブラストに耐性のある感光性のレジスト640を所定の形状にしたマスクで覆い、複数本のノズルからガラスビーズ等の研磨砂を高圧空気にて吹きつけ、マスクから露出した部分を選択的に切削して障壁を形成していた。
また、同様に、電極配線630の形成の際にも、感光性のレジスを用い、これを所定形状の絵柄を有するフォトマスクを用いて、レジスト640の所定領域のみを所定の電離放射線で露光し、これを現像して、所定形状にパターン化する工程が採られていた。
【0007】
このように、PDP用の基板の作製においては、感光性のレジストの露光、現像を行う工程が種々あるが、使用される感光性のレジストとしては、ドライフィルムレジスト等のネガ型の感光レジストが、一般的に用いられていた。
そしてまた、近年、PDPの量産の要求は強く、これらPDP用の基板の作製においても、できるだけ処理を確実に一貫して行うことができる生産ラインが求められている。
このような状況のもと、PDP用の基板を処理基板として、露光、現像処理を一貫して行う装置においても、ネガ型感光性レジストを露光した後、光励起されたラジカルの反応を完結させる所定の時間が必要であるが、生産ライン全体を長くせず、且つ、露光後の処理基板に対し、ネガ型感光性レジストを露光した後、確実に、光励起されたラジカルの反応を完結させる所定の時間を確保させることができるバッファ部を設けることが難しく、問題となっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、PDP用の基板の作製における露光、現像処理を一貫して行う装置においては、ネガ型感光性レジストを露光した後、光励起されたラジカルの反応を完結させために、露光部と現像処理部間に設けられ、できるだけ場所をとらず、露光後の処理基板を保管でき、且つ、所定の時間経過後に処理基板を現像処理部側へ送り出すことが、確実にできるバッファ装置が求められていた。
本発明は、これに対応するもので、PDP用の基板の作製における露光、現像処理を一貫して行う装置であって、ネガ型感光性レジストを露光した後、光励起されたラジカルの反応を完結させために、露光部と現像処理部間に設けられ、できるだけ場所をとらず、露光後の処理基板を保管でき、且つ、所定の時間経過後に処理基板を現像処理部側へ送り出すことが、確実にできるバッファ装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のバッファ装置は、処理基板を、処理する処理工程ラインの途中において、所定の時間だけ保管するためのバッファ装置であって、処理基板をほぼ水平な状態で搬送でき、且つ、その上に静止して置き、保管することができる、複数のロールからなるコンベア兼用の段を、複数重ねて棚状に設けた棚部と、棚部全体を一体として、上下方向にその位置を管理しながら移動する上下移動部と、処理基板の受け入れを検知するセンサー部と、棚部の各段の処理基板の有無の管理と、保管されている処理基板をコンベア搬送する各段の動作における時間管理、棚段の上下動作における時間管理を行い、且つ、各部の動作を関連つけて制御する制御部とを備え、処理基板の受け入れの際には、処理基板が置かれていない、所定の空の段の位置を、受け入れする処理基板の高さに合わせて、処理基板を内部へ受け入れするもので、処理基板の送り出しの際には、所定の時間保管された処理基板の置かれている段の位置を、送り出す位置に合わせて、処理基板を外部へ送り出すものであり、且つ、棚部を2個以上、処理基板受け入れ側から順に、処理基板送り出し側にかけて、隣接するように配置し、隣接する棚段間の処理基板の搬送は、それぞれの各段のコンベア搬送により行われるものであることを特徴とするものである。
そして、上記のバッファ装置であって、プラズマディスプレイ用の基板を処理基板として、露光、現像処理を一貫して行う装置における、露光部と現像部間に設けられるバッファ部として用いられるもので、ネガ型感光性レジストの光励起されたラジカルの反応を完結させるためのものであることを特徴とするものである。
【0010】
【作用】
本発明のバッファ装置は、このような構成にすることにより、PDP用の基板の作製における露光、現像処理を一貫して行う装置で、ネガ型感光性レジストを露光した後、光励起されたラジカルの反応を完結させるために、露光部と現像処理部間に設けられ、できるだけ場所をとらず、露光後の処理基板を保管でき、且つ、所定の時間経過後に処理基板を現像処理部側へ送り出すことが、確実にできるバッファ装置の提供を可能とするものである。
具体的には、処理基板をほぼ水平な状態で搬送でき、且つ、その上に静止して置き、保管することができる、複数のロールからなるコンベア兼用の段を、複数重ねて棚状に設けた棚部と、棚部全体を一体として、上下方向にその位置を管理しながら移動する上下移動部と、処理基板の受け入れを検知するセンサー部と、棚部の各段の処理基板の有無の管理と、保管されている処理基板をコンベア搬送する各段の動作における時間管理、棚段の上下動作における時間管理を行い、且つ、各部の動作を関連つけて制御する制御部とを備え、処理基板の受け入れの際には、処理基板が置かれていない、所定の空の段の位置を、受け入れする処理基板の高さに合わせて、処理基板を内部へ受け入れするもので、処理基板の送り出しの際には、所定の時間保管された処理基板の置かれている段の位置を、送り出す位置に合わせて、処理基板を外部へ送り出すものであることにより、これを達成している。
即ち、処理基板をその上に静止して置き、保管することができる複数のロールからなるコンベア兼用の段を棚状に設けていることにより、場所をとらないものとし、且つ、処理基板の受け入れを検知するセンサー部や、棚部の各段の処理基板の有無の管理と、保管されている処理基板をコンベア搬送する各段の動作における時間管理、棚段の上下動作における時間管理を行い、更に、各部の動作を関連つけて制御する制御部とを備えていることにより、処理基板毎に、保管の時間を管理することを可能としている。
【0011】
特に、プラズマディスプレイ(PDP)用の基板を処理基板として、露光、現像処理を一貫して行う装置における、露光部と現像部間に設けられるバッファ部として用いられるもので、ネガ型感光性レジストの光励起されたラジカルの反応を完結させるために適用される場合には、有効である。
PDP用のバッファ部として用いられる場合には、PDPの大型化(60インチ級で、サイズ1000mm×1500mm、厚さ5mm程度)のため、棚部は10段程度が、その重さから実用的である。
そして、棚部を10段程度とした場合には、棚部を2個、処理基板受け入れ側から順に、処理基板送り出し側にかけて、隣接するように配置することにより、2個の棚段を用い、処理基板を保管でき、結果、各処理基板を露光後所定の時間を経過して、確実に現像処理部へ送り出すことができ、実用的と言える。
尚、隣接する棚段間の処理基板の搬送は、それぞれの各段のコンベア搬送により行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のバッファ装置の実施の形態を挙げ、図に基づいて説明する。
図1は本発明のバッファ装置の実施の形態の1例の概略断面図で、図2(a)は、図1におけるA1−A2からみた図で、図3は上下移動の位置を検出するセンサー部の図で、図4、図5は、本例のバッファ装置の動作を説明するための図である。
尚、図3(a)は、図2中のB1−B2方向から見た羽根付近の図で、図3(b)は図3(a)のC1−C2における一部断面図である。
図1〜図3中、100はバッファ装置、110は棚部、111は段、113はローラ、113Aは軸、115は保持部、120は制御部、130は上下移動部、131はボールネジ、132はモータ、141、142、143はセンサー、145は位置センサー、145Aは投光部、145Bは受光部、148は羽根、148Sは面、151、152はローラ、161は受け入れ部、162は送り出し部、170はブース、180は処理基板である。
図1に示す本例のバッファ装置100は、PDP用の基板の作製の際に用いられ、露光装置と現像装置との間に設けて使用されるもので、ネガ型の感光性レジストの所定箇所のみを露光した後、保管して所定の時間だけ経過させて、現像処理部へ送り出すための装置である。
そして、図1に示すように、処理基板180をほぼ水平な状態で搬送でき、且つ、その上に静止して置き、保管することができる、複数のロール113からなるコンベア兼用の段111を、複数重ねて棚状に設けた棚部110を2個(110A、と110B)と、棚部110全体を一体として、上下方向にその位置を管理しながら移動する上下移動部130と、処理基板180の受け入れ部161において、処理基板180の受け入れと、処理基板180のサイズとを検知するセンサー141と、棚部110の各段111の処理基板の有無の管理と、保管されている処理基板をコンベア搬送する各段111の動作における時間管理、棚段110の上下動作における時間管理を行い、且つ、各部の動作を関連つけて制御する制御部120とを備えている。
そして、処理基板180の受け入れの際には、棚段110Bの処理基板180が置かれていない、所定の空の段111の位置を、受け入れする処理基板の高さに合わせて、処理基板180を内部へ受け入れ、処理基板180の送り出しの際には、処理基板180の置かれている段111の位置を、送り出す位置に合わせて、処理基板180を外部へ送り出すものである。
尚、必要に応じ、棚段110Bの処理基板のある段を、棚段110Aの空の段の高さに合わせ、空の段側に処理基板を各段のローラーを回転させて、送り込む。
【0013】
棚部110の各段111は、ほぼ水平に位置する複数の回転駆動できるローラ113からなり、処理基板180をほぼ水平な状態でコンベア搬送でき、且つ、その上に静止して置き、保管することができるものであり、各段のコンベア搬送、静止の制御は、制御部120により行われる。
各ローラ113の回転の駆動は、図1では図示していないが、例えば、ローラーの両端部の軸に所定のカップリング部を設け、適宜、これに嵌合する回転部を嵌めて、回転させてる方法が挙げられるが、特にこれに限定はされない。
【0014】
上下移動部130は、ボールネジ131をモータ132で回転駆動させることにより、保持部115を上下移動させ、結果、上下移動する保持部115に固定された棚部110全体を上下移動させるものである。
尚、保持部の内側は、ボールネジ131に嵌合するネジ部が設けられている。
【0015】
センサー145は、所定の位置に固定され、棚段110の上下移動の位置を検出するもので、棚段の位置が把握でき、且つ、処理基板の受け入れ、送り出しが、正常にでき、棚段間の処理基板のコンベア搬送ができるように、上下の位置制御をするためのセンサーである。
センサーとしては、本例ではフォトセンサーを挙げたが、これに限定されない、機械的なセンサーでも良い。
【0016】
センサー141は受け入れる処理基板180を確認するとともに、処理基板180のサイズを把握し、この情報を基に、受け入れる棚段のローラー113の駆動を制御し、ほぼ棚段の中心に位置するようにセットする。
処理基板のサイズは、ローラー151、ローラー113による搬送速度から算出することができる。
センサー142は、所定時間保管された、処理基板の送り出しを確認するものであるが、これは必ずしも必要ではない。
センサー143は、棚段110Bから110Aへ処理基板の移動を把握するものである。
【0017】
制御部120は、各センサーからの情報等をもとに、予め決められた、後述する図4や図5に示す動作フローに従い、装置100の状態を把握し、各部へ動作の指示を行うものである。
具体的には、制御部120は、各棚部110の各段111の処理基板180の有無の管理と、保管されている処理基板180をコンベア搬送する各段111の動作における時間管理、棚段110の上下動作における時間管理を行い、且つ、各部の動作を関連つけて制御するが、その制御方法には、種々あり、特に限定はされない。
尚、処理基板のサイズが複数ある場合は、制御部は、各段の処理基板のサイズも把握して、段のローラー回転駆動を制御する。
【0018】
次に、各センサー部について、さらに図3を基に説明する。
センサー145は、棚段110の上下の移動位置を把握するためのもので、例えば、図3(a)に示すように、棚段に一体的に固定された羽根148を多数所定の距離間隔で設けておき、羽根の一面からの反射光を感知するものである。
即ち、図3(b)に示すように、センサー145は所定の位置に固定された投光部145Aと受光部145Bを持つフォトセンサーで、ボールネジ131の回転による棚段の位置の移動により、羽根148の面148Sを検出することにより、その位置に対応した信号(データ)を得ることができる。
尚、他にも、ボールネジの回転軸にロータリーエンコーダを設け、その出力により位置管理することも可能である。
【0019】
図4に、本例の装置への処理基板の受け入れ動作フローの1例を示し、図5に本例の装置から処理基板をおくり出す動作フローの1例を示し、図に基づいて各動作を説明する。
図4、図5に示す動作は、基本的に図1に示す、棚部110Aの段に、棚部110Bよりも優先的に保管用の基板を送り込み、1度処理基板が、段に保管されたら、その段で所定の時間を経過させて、処理基板をその段から外部へ送り出すものである。
但し、各棚段の1番下側の段は、空にしておき、処理基板の受け入れ動作、送り出し動作の際に搬送用のコンベアとして用いるものである。
ここでは、段部110A、110Bの1番下側の段を、それぞれ、段A0、段B0として以下説明を行う。
尚、図4、図5に示す動作フローは1例で、別の動作フローを用いて、本例の装置を動作させても良いことは言うまでもない。
また、これを以て、制御部120の動作、棚段110の動作等の説明に代える。
【0020】
先ず図3に示す本例の装置への処理基板の受け入れ動作を、図4に基づき、図1、図2を参照にしながら説明する。
まず、受け入れ用の処理基板がローラー151にセットされる。(S410)受け入れ部161の手前で、処理基板180は静止した状態で受け入れ動作を待つ。
装置100が送り出しの動作や受け入れ動作等の動作中である場合は、処理基板はそのまま静止つづけ、受け入れを中止し、装置100が動作中でない場合には受け入れ動作を開始する。(S411)
装置100が送り出しの動作や受け入れ動作等の動作中でない場合は、まず棚段110Aに空きの段があるか否かを確認する。(S412)
そして、棚段110Aに空きがある場合、一応棚段110Bの搬送用の段B0が空であることを確認し(S413)、段B0が受け入れ位置の高さ位置にあることを確認する。(S414)
段B0が受け入れ位置の高さ位置にない場合には、棚段110Bを上下移動させ、段B0を受け入れ位置の高さ位置に移動する。
段B0が受け入れ位置の高さ位置において、棚段110Aの空の段のうち、処理基板を受け入れる段を選定する。(S415)
選定された段を受け入れ位置と同じ高さ位置に移動する。(S416)
次いで、ローラー151、段B0のローラー113、棚段110Aの選定された段のローラーを回転駆動し(S417)、処理基板を選定された段の所定の位置まで搬送してまず選定された段のローラーを停止し(S418)、次いで適宜、各ローラーの駆動を停止する。(S419)
このようにして、棚段の選定された段の所定の位置に処理基板が保管されたこととなるが、制御部120は、該受け入れられた処理基板の、受け入れ時間、該当する棚段、保管段等を対応して把握し、必要応じ、このデータを送り出し動作フロー側等に送る。
そして、受け入れが完了する。
【0021】
また、棚段110Aに、段A0の他に空きの段がない場合、棚段110Bに、段B0の他に空きの段があるか否かを確認する。(S421)
空きの段がある場合には、受け入れる段を選定する。(S422)
次いで、選定された段を受け入れ位置と同じ高さ位置に移動させる。(S423)
次いで、ローラ151と棚段110Bの選定された段のローラー113を回転駆動し、処理基板を受け入れる。(S424)
選定された段の所定の位置に処理基板が入った状態で、選定された段のローラー113を停止し(S425)、次いでローラー151も停止する。(S426)
同様に、棚段の選定された段の所定の位置に処理基板が保管されたこととなるが、制御部120は、該受け入れられた処理基板の、受け入れ時間、該当する棚段、保管段等を対応して把握し、必要に応じ、このデータを送り出し動作フロー側等に送る。
そして、受け入れが完了する。
【0022】
次に、図5に示す本例の装置への処理基板の送り出し動作を、図5に基づき、図1、図2を参照にしながら説明する。
各棚段の各段について、保管時間が所定の時間に達したものがあるか否かを逐次確認し、該当する段がある場合、その段の処理基板の送り出し動作を行う。
そして、まず、保管時間が所定の時間に達した段を選定(特定)する。(S510)
次いで、装置100が送り出しの動作や受け入れ動作等の動作中である場合は、処理基板は特定された段でそのまま静止つづけ、送り出しを中止し、装置100が動作中でない場合には、送り出し動作を開始する。(S511)
また、装置100が送り出しの動作や受け入れ動作等の動作中でない場合は、特定された段がまず棚段110Aにあるか否かを確認する。(S512)
特定された段が棚段110Aにある場合、特定された段を、送り出し位置と同じ高さに移動する。(S513)
移動後、ローラー152と棚段110Aの特定された段のローラー113を回転駆動して、処理基板を送り出す。(S514)
この後、各ローラーの回転を、適宜停止させる。
棚段の特定された段は空となるが、制御部120は、この情報を把握して、必要に応じ、受け入れ動作フロー側等に送る。
このようにして、送り出し動作を完了させる。
【0023】
また、特定された棚段が110Bである場合には、棚段110Aの段A0が空であることを一応確認し(S520)、段A0が送り出し位置と同じ高さの位置であるかを確認し、その位置になければ、その位置に移動させる。(S521)段A0が送り出し位置と同じ高さの位置にした状態で、棚段110Bの特定された段を、送り出し位置と同じ高さの位置に移動させる。(S522)
移動後、ローラー152と、段A0と棚段110Bの特定された段のローラー113とを回転駆動して、処理基板を送り出す。(S523)
この後、各ローラーの回転を、適宜停止させる。
棚段の特定された段は空となるが、制御部120は、この情報を把握して、必要に応じ、受け入れ動作フロー側等に送る。
このようにして、送り出し動作を完了させる。
【0024】
【発明の効果】
本発明は、上記のように、処理基板を、処理する処理工程ラインの途中において、所定の時間だけ保管するためのパッファ装置で、省スペースで、多数の処理基板の保管ができ、且つ、所定の時間経過後に処理基板を、外部へ送り出すことが、確実にできる装置の提供を可能とした。
特に、PDP用の基板の作製における露光、現像処理を一貫して行う装置に適用され、ネガ型感光性レジストを露光した後、光励起されたラジカルの反応を完結させために、露光部と現像処理部間に設けられた場合、場所をとらず、露光後の処理基板を保管でき、且つ、所定の時間経過後に処理基板を現像処理部側へ送り出すことが、確実にできるものとし、結果、品質的にも、作業面でもその効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の1例のバッファ装置の概略図
【図2】実施の形態の1例のバッファ装置の一断面図
【図3】上下移動の位置を検出するセンサー部を説明するための図
【図4】処理基板の受け入れ動作フロー図
【図5】処理基板の送り出し動作フロー図
【図6】サンドブラスト処理による障壁の形成を説明するための図
【図7】PDP基板を説明するための図
【符号の説明】
100 装置
110、110A、110B 棚部
111 段
113 ローラ
113A 軸
115 保持部
120 制御部
130 上下移動部
131 ボールネジ
132 モータ
141、142、143 センサー
145 位置センサー
145A 投光部
145B 受光部
148 羽根
148S 面
151、152 ローラ
161 受け入れ部
162 送り出し部
170 ブース
180 処理基板
Claims (2)
- 処理基板を、処理する処理工程ラインの途中において、所定の時間だけ保管するためのバッファ装置であって、処理基板をほぼ水平な状態で搬送でき、且つ、その上に静止して置き、保管することができる、複数のロールからなるコンベア兼用の段を、複数重ねて棚状に設けた棚部と、棚部全体を一体として、上下方向にその位置を管理しながら移動する上下移動部と、処理基板の受け入れを検知するセンサー部と、棚部の各段の処理基板の有無の管理と、保管されている処理基板をコンベア搬送する各段の動作における時間管理、棚段の上下動作における時間管理を行い、且つ、各部の動作を関連つけて制御する制御部とを備え、処理基板の受け入れの際には、処理基板が置かれていない、所定の空の段の位置を、受け入れする処理基板の高さに合わせて、処理基板を内部へ受け入れするもので、処理基板の送り出しの際には、所定の時間保管された処理基板の置かれている段の位置を、送り出す位置に合わせて、処理基板を外部へ送り出すものであり、且つ、棚部を2個以上、処理基板受け入れ側から順に、処理基板送り出し側にかけて、隣接するように配置し、隣接する棚段間の処理基板の搬送は、それぞれの各段のコンベア搬送により行われるものであることを特徴とするバッファ装置。
- プラズマディスプレイ用の基板を処理基板として、露光、現像処理を一貫して行う装置における、露光部と現像部間に設けられるバッファ部として用いられるもので、ネガ型感光性レジストの光励起されたラジカルの反応を完結させるためのものであることを特徴とする請求項1に記載のバッファ装置。
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