JP4180184B2 - 平板ディスプレイおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,平板ディスプレイおよびその製造方法に関し,より詳しくは電界放出用陰極を有する平板ディスプレイに関する。
【0002】
【従来の技術】
平板ディスプレイは,表示装置の代表格である陰極線管(CRT)とは異なり,軽量で小型という利点があり,様々な方面でその研究が活発に進められている。平板ディスプレイには,液晶表示装置(LCD)をはじめとして蛍光表示管(VFD)及びプラズマパネルディスプレイ(PDP)などが含まれるが,その他の種類の一つとして電界放出表示装置(Field Emission Display;FED,電界放射ディスプレイ)が挙げられる。
【0003】
かかる電界放出表示装置は,周知の如く,大画面用表示装置に適しているのみならず,低消費電力で良質の画像が得られるという利点があるため,次世代映像表示装置として注目されている。
【0004】
公知の電界放出表示装置は,電界放出(field emission)現象によって放出された電子が衝突により蛍光体を発光させることによって,所定の画像が実現できるように構成されている。通常,電界放出表示装置は,電子放出源を有する陰極基板と蛍光体を塗布する陽極基板とが含まれる。
【0005】
図面を参照して考察すると,従来の電界放出表示装置では,図7に示すように,所定の間隔を置いて配置された平坦な両基板1,3の各一面づつに,それぞれ所定のパターン,例えばライン形態で,カソード電極5及びアノード電極7が形成されている。
【0006】
従来の電界放出表示装置において,上記両基板1,3は,その内部空間部が真空状態を実現できるように相互に結合されており,両基板1,3間に形成されるセルギャップは,隔離柱であるスペーサ9によって維持される。
【0007】
従来の電界放出表示装置の基板1側において,カソード電極5の一面にはSiO2のような酸化物からなる絶縁膜11が形成されており,さらに,かかる絶縁膜11の一面にはゲート電極13が形成される。ここで,上記絶縁膜11とゲート電極13とには,図8に拡大して示すように,所定の直径Dを有しながら絶縁膜11を貫通し一端が上記カソード電極5によって遮られる開口15が多数形成されており,それぞれの開口15には,電界放出用陰極17が上記カソード電極5と連結するように配置される。
【0008】
上記電界放出用陰極17は,低仕事関数を有する物質,たとえばダイヤモンドやDLC(Diamond−Liked Carbon;非結晶ダイアモンド)などから平坦な形態をなして形成される。
【0009】
対して,基板3側において,アノード電極7の一面には,蛍光体19が所定のパターンをなして塗布されており,さらに,隣接する蛍光体19の間には,ブラックマトリックス21が形成される。
【0010】
以上説明した構成を有する従来の電界放出表示装置は,作動の際に,所望の画素部分のゲート電極13と該ゲート電極13に対応するカソード電極5との間に,不図示の電源から電圧が印加される。かかる電圧の印加により,対応する電界放出用陰極17とゲート電極13との間に電界が形成されて,電界放出用陰極17からの電子放出が実現する。
【0011】
そして,高電圧が印加されたアノード電極7により,上記電子が上記蛍光体19に誘導されて,該電子が上記蛍光体19に衝突することにより,蛍光体19が励起されて目的とする画像が実現される。
【0012】
かかる従来の電界放出表示装置において,上記開口15の直径Dは,上記電界放出用陰極17から放出される電子の量に影響を及ぼす上記電界放出表示装置の性能を決定づける因子となる。
【0013】
すなわち,上記開口15は,その直径Dが,上記絶縁膜11の全体の厚さH′から上記電界表出用陰極17の厚さK分を控除した厚さHの寸法より大きく形成するほど,上記電界放出を大きくして上記電界放出用陰極17から放出される電子量が増加する特性を示す。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,従来の電界放出表示装置は,上記開口15を形成しようとしても,実質的にはその設計において制限を受けていた。これは,他でもなく,上記開口15がその直径Dの比を上記厚さHの比より大きくして形成する場合,上記カソード17から放出される電子の量は多くなり,開口15の開口部分で上記ゲート電極13に対する電子の衝突量も増加するため,リーク(leak)が起き易く,且つ,上記蛍光体19に誘導される電子のフォーカシング状態が低下して,ディスプレイされる画像の歪みをもたらす問題点があるということである。
【0015】
本発明は,従来の電界放出表示装置が有する上記その他の問題点に鑑みてなされたものであり,その目的は,絶縁膜とゲート電極を自由に設計しても,陰極から放出された電子の蛍光体に対するフォーカシング特性が低下しないようにした電界放出用陰極を有する平板ディスプレイを提供すること等にある。
【0016】
また,本発明の他の目的は,上記目的が実現できるようにした電界放出用陰極を有するディスプレイの製造方法を提供すること等にもある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明によれば,例えば,第1基板の一面に所定のパターンを有して形成される複数のカソード電極と,該各カソード電極の一面に所定のパターンに形成された複数の貫通部を配置しながら上記第1基板の一面に形成される絶縁膜と,上記それぞれの貫通部内に配置されながら上記カソード電極に接触する複数の電界放出用陰極と,上記貫通部と貫通される開口部を保有して上記絶縁膜の一面に所定のパターンを有して形成される複数のゲート電極と,該ゲート電極と上記カソード電極との間に配置されて上記電界放出用陰極から放出された電子の流れを制御する複数のフォーカシング電極と,上記第1基板と所定の間隔を置いて配置されて内部空間部を真空状態に維持するように該第1基板に結合する第2基板と,該第2基板の一面に所定のパターンを有して形成される複数のアノード電極と,該各アノード電極の一面に形成される蛍光層とを含む電界放出用陰極を有する平板ディスプレイが提供される。
【0018】
ここで,電界放出用陰極には,放出面が平坦な平面型(薄膜型)のもの又は円錐形状もしくは角錐形状のスピント型(縦型)のものがある。さらに,電界放出用陰極は,例えば,Mo,Pt,ダイヤモンド,DLC等から形成可能である。さらにまた,電子の放出方向は,例えば,基板に平行な方向,基板に垂直な方向その他の様々な方向とすることができる。また,基板は,例えばガラス基板やシリコンウェハ等の透明基板などを適用可能である。また,アノード電極には,例えばITOなどの透明導電体等を使用可能である。また,蛍光体には,R,G,Bの蛍光体,具体的には,例えば,Zn,ZnO,ZnS,(ZnCd)S,Y2O3,或いはY2O2Sなど,又はこれらを母体としてMn,Ag,Eu,Sm,Dy,Ce,Tb,或いはこれらの混合物などをコーティングしたもの等を使用可能である。さらにまた,内部空間部は,実質的な真空状態であればよく,例えば高真空状態や微量の不活性ガス(He,Ne,Ar等)が存在する高真空状態等とすることが可能である。
【0019】
また,上記目的を実現するために,本発明によれば,基板の一面にカソード電極形成物質を塗布し,これをパターニングしてカソード電極を形成する段階と,該カソード電極の一面に絶縁物質及びフォーカシング電極形成物質を順次に積層し,これをパターニングして絶縁層とフォーカシング電極を形成する段階と,上記基板の一面に上記フォーカシング電極を覆うように絶縁物質を塗布して絶縁膜を形成する段階と,該絶縁膜の一面にゲート電極形成物質を塗布してゲート電極を形成する段階と,上記絶縁層とフォーカシング電極が上記絶縁膜及びゲート電極の外部に露出するように上記絶縁層とフォーカシング電極をパターニングする段階と,上記絶縁膜のパターニング部位に電界放出用陰極形成物質を充填して電界放出用陰極を形成する段階とを含む電界放出用陰極を有する平板ディスプレイの製造方法が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下,本発明についての望ましい実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚,以下の説明及び添付図面においては,同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一符号を付すことにより,重複説明を省略する。
【0021】
図1は,本実施形態に係る平板ディスプレイについての部分断面図である。図1に示す本実施形態に係る平板ディスプレイは,電界放出表示装置の一つであり,通常の電界放出表示装置と同様に,一方の基板側に配置された電界放出用陰極から電子を放出し,該電子が他の基板側に配置された蛍光体に誘導されて蛍光体を発光させることにより,所定の画像を表示するように構成されている。
【0022】
ここで,通常の電界放出表示装置においては,一旦は電界放出用陰極から放出された電子が,電界放出用陰極のゲート電極等にぶつかって蛍光体に到達する前にリークされる傾向により,電子は充分フォーカシングされなくなる。しかし,本実施形態に係る平板ディスプレイの電界放出用陰極は,通常の電界放出表示装置についてのかかる問題点を克服可能な構造を有する。以下,(1)フォーカシング電極周辺の構成,(2)フォーカシング電極の作用,および(3)平板ディスプレイのアセンブリに項分けして説明する。
【0023】
(1)フォーカシング電極周辺の構成
図1に示すように,本実施形態に係る平板ディスプレイは,まず,高電位勾配が形成される電子の放出面を有し電子放出部を成す少なくとも1以上の電界放出用陰極46と,各電界放出用陰極46にそれぞれ提供され電子のフォーカシング状態を良好になすようにするフォーカシング電極50を含む。本実施形態においては,かかるフォーカシング電極50により形成されるフォーカシングのための電界(電場)又は磁界により,電界放出用陰極46から後述の蛍光層62(アノード60の一面に形成されている。)に向かう放出電子の流れ制御,即ち集束・発散が制御可能となる。
【0024】
本実施形態においては,かかるフォーカシング電極50を電界放出用陰極46の内部に位置させているが,この時,フォーカシング電極50の下部(図面基準)にはカソード電極42の一面と接する絶縁層52が配置される。
【0025】
すなわち,フォーカシング電極50は,絶縁層52に支持されて,基板1上の所定位置に配置されるようになる。ここで,かかるフォーカシング電極50には,図2に点線で示すように,それぞれに斜線方向に連結される配線51を通じて駆動に必要な電圧が印加される。
【0026】
本実施形態において,フォーカシング電極50の形状は,絶縁膜44に形成された貫通部44a及びゲート電極48に形成された開口48aの形状に合わせて円柱形をなすが,要は電界放出用電極46から放出される電子のフォーカシング状態を制御可能な所定の電界又は磁界を形成可能であり,かつ開口48aやゲート電極48等の周辺の構成要素の形状に合うものであればよい。したがって,フォーカシング電極50は,必ずしも円形に限られるわけではなく,例えば,楕円柱(上底面が楕円),立方体(上底面が正方形),直方体(上底面が長方形),筒状,上底面が渦巻き状の立体,或いは円錐や各種角錐等にも形成することができる。尚,言うまでもなく,貫通部44a及び開口48aも,フォーカシング電極50の形状に合わせて適当な形状で形成することができる。
【0027】
本実施形態において,貫通部44a及びフォーカシング電極50が円柱形状に形成された時,貫通部44aは,その直径Dがフォーカシング電極50の直径wより大きく形成される。しかし,本実施形態では,貫通部44aの直径Dとフォーカシング電極の直径Wとを略同一に形成することも可能である。
【0028】
フォーカシング電極50は,ゲート電極48の印加電圧に対応して所定の電圧が印加されることにより,所定の強度の電界を形成する。本実施形態に係る平板ディスプレイにおいて,かかる電界は,電界放出用陰極46から放出された電子の流れに影響を及ぼす。
【0029】
すなわち,フォーカシング電極50は,平板ディスプレイの動作時にカソード電極42とゲート電極48との間に,電子放出用の電界とは異なる電界を形成することにより,該電界の影響で放出電子から成る電子ビームのフォーカシング状態を調整する。
【0030】
本実施形態に係る平板ディスプレイでは,かかるフォーカシング電極50により,絶縁膜44が貫通部44aの直径Dをその厚さHより大きくしたとしても,放出電子がゲート電極48にぶつかってリークしないように,放出電子のフォーカシング状態を調整することが可能となる。
【0031】
(2)フォーカシング電極の作用
次に,フォーカシング電極の作用について,図4〜図6を参照しながら発明者らが実際に行った実験を基に説明する。実施形態に基づいて,実際に発明者らは,次の条件に適合する電界放出表示装置を構成し,該装置について実験したところ,次のような結果が得られた。
【0032】
すなわち,カソード電極(42)をグラウンドさせ,ゲート電極(48)には40V,フォーカシング電極(50)には10Vの電圧を印加する場合,図4に示すように,電子ビームは,電界のエッジ効果によって電子e−の進行方向が相互に交差(クロス)し,アノード電極(60)に誘導された。
【0033】
これとは異なり,カソード電極(42)をグラウンドさせ,ゲート電極(48)には40V,フォーカシング電極(50)には5Vの電圧を印加する場合,図5に示すように,電子ビームは,互いに平行な状態で良好にアノード電極(60)に誘導された。すなわち,かかる場合,電子ビーム(放出電子からなる。)は,フォーカシング電極(50)が形成する電界の影響を受けて,フォーカシング状態が良好になる。
【0034】
最後に,カソード電極(42)をグラウンドさせ,ゲート電極(48)には40V,フォーカシング電極(50)には0Vの電圧を印加する場合,図6に示すように,電子ビームは,ゲート電極(48)に衝突するようにアノード電極(60)に誘導されて電子のリーク現象をもたらすことがわかる。
【0035】
以上の実験結果から,本実施形態を適用することによって,フォーカシング電極(50)に印加される電圧を他の電極,即ちカソード電極(42)及びゲート電極(48)のそれぞれに印加される電圧に合わせて適切に調節すれば,電子ビームがゲート電極(48)にリークされることなく,良好にフォーカシングされることがわかる。
【0036】
このように,本実施形態によれば,フォーカシング電極(50)によって電子ビームのフォーカシング状態を良好に調整することで,電子ビームをアノード電極(60)側に誘導し蛍光層の所定領域に衝突させることができる。すなわち,本実施形態によれば,フォーカシング電極(50)により発生する電界又は磁界によって電子ビームの絞りを自在に調整可能である。ここで,フォーカシング電極(50)により発生する電界や磁界は,フォーカシング電極(50)に印加電力,即ち電圧又は電流によって容易に調整可能である。
【0037】
尚,本実施形態に係る平板ディスプレイにおいては,例えば,絶縁膜(44)の通過部(44a)の直径(D)を例えば1〜10μmに維持し,厚さHを例えば0.5〜6μmに維持する時,その作用が良好になる。
【0038】
(3)平板ディスプレイのアセンブリ
本実施形態に係る平板ディスプレイの製造は,次のように行われる。
図3は,平板ディスプレイの製造方法についての説明図である。図示したように,まず基板40が提供され(S1),この基板40の一面にカソード電極42が所定のパターンを維持して形成されると(S2),このカソード電極42の一面には絶縁層52の形成物質が所定の厚さを維持して蒸着され(S3),その後フォーカシング電極50の形成物質が所定の厚さを維持して絶縁層52の上に積層するように蒸着形成される(S4)。
【0039】
次の段階(S5)において,かかるフォーカシング電極50と絶縁層52は,所定のパターンを維持するようにパターニングされる。
【0040】
その後,絶縁層52とフォーカシング電極50を覆って,基板40の一面には,絶縁膜44の形成物質が所定の厚さを維持して蒸着され,この絶縁膜44の一面には,ゲート電極48の形成物質が所定の厚さを維持して蒸着される(S6)。
【0041】
それから,絶縁膜44とゲート電極48は,貫通部44a(絶縁膜44)と開口48a(ゲート電極48)とが形成されるようにパターニングされ(S7),貫通部44aには,低仕事関数物質からなる電界放出用陰極46が詰められて形成される(S8)。この時,電界放出用陰極46は,絶縁層52とフォーカシング電極50を覆いながら,絶縁膜44の全体の厚さH′よりは薄い厚さaを有するように形成される(図1参照)。
【0042】
このような段階を経てカソードアセンブリは形成され,第2基板54は,第1基板40との間に形成する内部空間部56が,真空状態を維持することができるように第1基板40に取付けられる。
【0043】
この時,第1,2基板40,54のセルギャップを維持するスペーサ58は,平板ディスプレイのピクセルとピクセルとの間に合わせて配置される。
【0044】
また,第2基板54の一面にはカソード電極42に対応する複数のアノード電極60が所定のパターンを維持して形成され,このアノード電極60の一面には,蛍光体からなる蛍光層62が形成される。
【0045】
併せて,蛍光層62の一面にはアルミニウム層64が形成され得るが,これは平板ディスプレイが高電圧用をなす場合に備えられる。結果,第2基板54とアノード電極60と蛍光層62とアルミニウム層64とからアノードアセンブリが形成される。
【0046】
以上のように構成される平板ディスプレイは,ゲート電極48に所定の電圧が印加されてその作用が始まると,電界放出用陰極46からは電子が放出され,この放出された電子は,アノード電極60側に誘導されて蛍光層62にぶつかるようになることにより,光を発するようになって,ユーザーが所望する画像や文字などを実現するようになる。
【0047】
以上,本発明の望ましい実施形態について説明したが,本発明はこれに限られるわけではなく,特許請求の範囲と発明の詳細な説明及び添付した図面の範囲内で様々に変形して実施でき,これも本発明の範囲に属することは当然のことである。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば,第1基板の一面に所定のパターンを有して形成される複数のカソード電極と,該各カソード電極の一面に所定のパターンに形成された複数の貫通部を配置しながら前記第1基板の一面で形成される絶縁膜と,前記それぞれの貫通部内に配置されながら前記カソード電極に接触する複数の電界放出用陰極と,前記貫通部と貫通される開口部を保有して前記絶縁膜の一面に所定のパターンを有して形成される複数のゲート電極と,該ゲート電極と前記カソード電極の間に配置されて前記電界放出用陰極から放出された電子の流れを制御する複数のフォーカシング電極と,前記第1基板と所定の間隔を置いて配置されて内部空間部を真空状態に維持するように該第1基板に結合する第2基板と,該第2基板の一面に所定のパターンを有して形成される複数のアノード電極と,該各アノード電極の一面に形成される蛍光層と,含む電界放出用陰極を有する平板ディスプレイが提供される。
【0049】
また,本発明によれば,前記フォーカシング電極は,所定のパターンをなして前記それぞれの貫通部内に配置されて形成されることを特徴とする電界放出用陰極を有する平板ディスプレイや,前記フォーカシング電極は,所定のパターンをなして前記電界放出用陰極の内部に配置されて形成されることを特徴とする電界放出用陰極を有する平板ディスプレイが提供される。
【0050】
さらにまた,本発明によれば,前記フォーカシング電極は,前記カソード電極の一面に形成される絶縁層の一面に積層されて形成されることを特徴とする電界放出用陰極を有する平板ディスプレイや,前記電界放出用陰極は,低仕事関数を有する物質がその表面を平坦になして形成されることを特徴とする電界放出用陰極を有する平板ディスプレイが提供される。
【0051】
さらに,本発明によれば,前記貫通部とフォーカシング電極は,円形の形態に形成されることを特徴とする電界放出用陰極を有する平板ディスプレイや,前記貫通部の直径は,前記フォーカシング電極の直径と同一又はそれより大きく形成されることを特徴とする電界放出用陰極を有する平板ディスプレイが提供される。
【0052】
さらにまた,本発明によれば,前記貫通部の直径は,前記絶縁膜の厚さと同一又はそれより大きく形成されることを特徴とする電界放出用陰極を有する平板ディスプレイや,前記貫通部の直径は,1〜10μmを維持して形成されることを特徴とする電界放出用陰極を有する平板ディスプレイ,或いは,前記絶縁膜の厚さは,0.5〜6μmを維持して形成されることを特徴とする電界放出用陰極を有する平板ディスプレイが提供される。
【0053】
また,本発明によれば,基板の一面にカソード電極形成物質を塗布し,これをパターニングしてカソード電極を形成する段階と,該カソード電極の一面に絶縁物質及びフォーカシング電極形成物質を順次に積層し,これをパターニングして絶縁層とフォーカシング電極を形成する段階と,前記基板の一面に前記フォーカシング電極を覆うように絶縁物質を塗布して絶縁膜を形成する段階と,該絶縁膜の一面にゲート電極形成物質を塗布してゲート電極を形成する段階と,前記絶縁層とフォーカシング電極が前記絶縁膜及びゲート電極の外部に露出するように前記絶縁層とフォーカシング電極をパターニングする段階と,前記絶縁膜のパターニング部位に電界放出用陰極形成物質を充填して電界放出用陰極を形成する段階とを含む電界放出用陰極を有する平板ディスプレイ製造方法が提供される
【0054】
以上説明した本発明の構成と作用説明等を通じてわかるように,本発明は,カソード電極とゲート電極の間に形成されるフォーカシング電極により,次のような効果を奏する。
【0055】
まず,本発明に係る平板ディスプレイは,フォーカシング電極が,電界放出用陰極から放出された電子がゲート電極にぶつかってリークされることなく良好なフォーカシング特性を見せるようにすることにより,ディスプレイされる画像の歪みを防止する効果を有する。
【0056】
また,かかる効果は,電界放出用陰極が配置される絶縁膜の貫通部の大きさに拘わらず,換言すれば,絶縁膜の貫通部の直径が絶縁膜の全体の厚さから電界放出用陰極の厚さ分だけを引いた厚さより大きくなされた状態においても発揮できる。よって,本発明に従って電界放出表示装置を構成する時には,製品の品位向上に有利になるように電界放出表示装置を設計することができる利点を有する。
【0057】
この他にも,電界放出用陰極から放出された電子が蛍光体にフォーカシングされて誘導される時,スペーサにぶつかって起こる悪影響も防止できる付加的な効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による平板ディスプレイを示す部分断面図である。
【図2】本発明の実施形態による平板ディスプレイのゲート電極とフォーカシング電極を説明するための平面図である。
【図3】本発明の実施形態による平板ディスプレイの製造方法を説明するための図面である。
【図4】本発明の実施形態による平板ディスプレイの作用を説明するための図面である。
【図5】本発明の実施形態による平板ディスプレイの作用を説明するための他の図面である。
【図6】本発明の実施形態による平板ディスプレイの作用を説明するための他の図面である。
【図7】従来の技術による電界放出表示装置を示す断面図である。
【図8】従来の技術による電界放出表示装置の部分断面図である。
【符号の説明】
42 カソード電極
44 絶縁膜
44a 貫通部
46 電界放出用電極
48 ゲート電極
48a 開口
50 フォーカシング電極
52 絶縁層
56 内部空間部
60 アノード電極
62 蛍光層
64 高電圧用アルミニウム
Claims (9)
- 所定の間隔を置いて配置されるカソード電極及びアノード電極と;
前記カソード電極の一面と前記アノード電極の一面との間に形成される内部空間部と;
前記カソード電極の一面に形成されており電界放出効果により前記内部空間部に電子を放出する電界放出用陰極と;
前記カソード電極の一面に形成されており前記電界放出陰極が内部に配置される貫通部を有する絶縁膜と;
前記絶縁膜の前記内部空間部側の面に形成されており前記電界放出用陰極の電界放出効果を制御するゲート電極と;
前記ゲート電極と前記カソード電極との間に配されており放出された前記電子の流れを制御するフォーカシング電極と;
前記アノード電極の一面に形成されており前記電子の衝突によって発光する蛍光層と;
を備え、
前記フォーカシング電極は、前記電界放出用陰極内に形成されることを特徴とする,平板ディスプレイ。 - 前記フォーカシング電極は,絶縁層を介して前記カソード電極の一面に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の平板ディスプレイ。
- 前記フォーカシング電極は,前記貫通部内に配置されることを特徴とする、請求項1または2に記載の平板ディスプレイ。
- 前記貫通部及び前記フォーカシング電極は,実質的に円柱形であることを特徴とする、請求項3に記載の平板ディスプレイ。
- 前記貫通部の開口直径は,前記フォーカシング電極上面の直径以上であることを特徴とする、請求項4に記載の平板ディスプレイ。
- 前記貫通部の開口直径は,前記絶縁膜の厚さ以上であることを特徴とする、請求項4または5に記載の平板ディスプレイ。
- 前記電界放出用陰極は,前記電子の放出が行われる実質的に平坦な放出面を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の平板ディスプレイ。
- 前記蛍光層の前記内部空間部側の面には,高電圧用アルミニウムが形成されていることを特徴とする,請求項1〜7のいずれかに記載の平板ディスプレイ。
- 基板の一面に積層したカソード電極形成物質をパターニングすることによりカソード電極を形成する第1段階と;
前記カソード電極の一面に絶縁物質とフォーカシング電極形成物質とを順次積層する第2段階と;
前記第2段階で積層された前記絶縁物質及び前記フォーカシング電極形成物資をパターニングすることにより絶縁層とフォーカシング電極とを形成する第3段階と;
前記フォーカシング電極が形成された前記基板の一面に絶縁物質とゲート電極形成物質とを順次積層する第4段階と;
前記絶縁層及びフォーカシング電極が開口部分で露出するように,前記第4段階で積層された前記絶縁物質及びゲート電極形成物質をパターニングすることにより,絶縁膜とゲート電極とを形成する段階と;
前記フォーカシング電極が電界放出用陰極形成物質で覆われるように前記絶縁膜の開口部分に電界放出用陰極形成物質を充填することにより電界放出用陰極を形成する段階と;
を含むことを特徴とする、平板ディスプレイの製造方法。
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