JP4179805B2 - ダイボンディング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子をサブマウント上に接合するためのダイボンディング方法及びダイボンディング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、デジタル通信の高速化が求められ、光ファイバ方式の通信技術の実用化が急激に広まりつつある。これにともない、光通信用のレーザ光を発する半導体レーザ発光装置も、その価格、寿命、性能の点でより優れたものが要求されるようになっている。半導体レーザ発光装置の製造工程で重要なものの1つは、半導体レーザチップをサブマウント上に接合するためのダイボンディング装置である。図3は、半導体レーザチップ用に一般に使用されているダイボンディング装置を示すものである。このダイボンディング装置は、電熱線が内蔵されたヒータ101と、半導体レーザチップ104(例えば、GaAlAs系)を真空吸着するキャピラリ103とを具備する。このダイボンディング装置は、ヒータ101上にサブマウント102を真空吸着し、キャピラリ103とともに半導体レーザチップ104をサブマウント102の上方に位置決めした後に、キャピラリ103を下降して半導体レーザチップ104をサブマウント102に軽く押しつける。次いで、ダイボンディング装置は、ヒータ101でサブマウント102を280〜370℃まで加熱することで、サブマウント102と半導体レーザチップ104との間に介在するインサート材(例えばAu−Sn系、Au−Si系等のろう材)を溶融して、半導体レーザチップ104をサブマウント102にダイボンディングする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、以上のダイボンディング装置では、加熱はヒータ101に内蔵された電熱線で行われているので、インサート材の溶融温度まで加熱するには長時間を要している。また、加熱時間が長くなると、サブマウント102及びインサート材に蓄積される熱エネルギーも多くなり、サブマウント102を冷却するために要する時間も長くなる。そのため、インサート材が完全に凝固するまで、半導体レーザチップ104の位置を保持する必要がある。つまり、加熱時間及び冷却時間が長いため、生産能率が著しく低い。
さらに、加熱時間及び冷却時間が長い場合には、半導体レーザチップ104に熱歪がしばしば残留してしまい、この熱歪の影響により半導体レーザチップ104の発光特性が一様でなくなってしまう。そのため、半導体レーザ発光装置の信頼性低下の一因となっている。
【0004】
そこで、本発明は、半導体レーザチップをサブマウントに高能率かつ熱歪を残留させることなく信頼性を持って接合させることをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、例えば図1または図2に示すように、
サブマウント(例えばサブマウント4)の表面に半導体素子(例えば半導体レーザチップ2)をダイボンディングするダイボンディング装置において、
前記サブマウントが載置される載置台(例えば載置台5)と、
前記載置台に接触して、前記載置台を加熱することで、前記サブマウント及び前記半導体素子の間に介在するろう材(例えばインサート材)を溶融させる加熱手段(例えばヒーター台6)と、
前記加熱手段を前記載置台に対して接離する方向へ移動させる移動手段(例えばリフト台7)と、
前記載置台の側方から不活性ガス及び冷却ガスを選択的に切り替え可能に噴射するガス噴射手段(例えばガスノズル8)とを備え、
前記移動手段は、
前記載置台の加熱が行われる際には、前記加熱手段と前記載置台とが接触するように、前記加熱手段を移動させ、
前記載置台及び前記加熱手段の冷却が行われる際には、前記加熱手段と前記載置台とが離間するように、前記加熱手段を移動させ、
前記ガス噴射手段は、
前記加熱手段が前記載置台を加熱する際には、不活性ガスを前記サブマウントの表面及び半導体素子に噴射し、
前記加熱手段が前記載置台から離間した際には、前記加熱手段と前記載置台との隙間に冷却ガスを噴射することで、当該冷却ガスを前記サブマウントの表面、前記半導体素子、前記載置台及び前記加熱手段に噴射することを特徴としている。
【0010】
請求項1記載の発明によれば、加熱時においては、加熱手段が載置台と接触しているので、例えば、加熱手段が高効率、大発熱量で発熱するものであれば、極めて短時間で載置台を加熱でき、ろう材も短時間で溶融することができる。
また、加熱手段は、載置台及び加熱手段を冷却する際に、移動手段によって載置台から離間させられるので、冷却時においては、加熱手段と載置台とを別個に冷却することができ、加熱手段の熱容量によらずとも、短時間で冷却することができる。
このように、ろう材の溶融時間及び冷却時間を短縮できるので、半導体素子に熱歪が生じることを防止でき、品質及び信頼性を高めることができる。また、ダイボンディングにかかる時間が全体的に短縮されるので、生産能率を向上できる。
【0014】
また、請求項1記載の発明によれば、ガス噴射手段が載置台の側方に備えられているので、載置台を効率よく冷却することができる。さらに、加熱手段と載置台とが離間した際に、その隙間に冷却ガスを噴射することもでき、加熱手段と載置台とを効率よく冷却することができる。
【0015】
請求項2記載の発明は、例えば図1または図2に示すように、請求項1のいずれか一項に記載のダイボンディング装置において、
前記加熱手段に、前記載置台と前記加熱手段とを吸着させる吸着手段(例えば真空発生装置と載置台吸着管63)を設けたことを特徴としている。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、吸着手段によって載置台と加熱手段とが吸着されるので、加熱手段と載置台との固定を確実に行うことができる。
【0017】
請求項3記載の発明は、例えば図2に示すように、請求項1又は2記載のダイボンディング装置において、
輻射熱を吸収または反射する輻射熱遮断板(例えば輻射熱遮断板9)を備え、
前記輻射熱遮断板は、前記加熱手段が前記載置台から離間した際に、前記載置台と前記加熱手段との間に配置されることを特徴としている。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、加熱手段が載置台から離間した際に、輻射熱遮断板が載置台と加熱手段との間に配置されるので、加熱手段の余熱が輻射熱として載置台に伝達するのを防ぎ、冷却時間をより短縮することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図1〜図2の図面を参照しながら説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
【0020】
ダイボンディング装置1は、図1または図2に示すように、半導体レーザチップ(半導体素子)2を真空吸着しサブマウント4の所定位置に配置するためのキャピラリ3と、サブマウント4が載置される載置台5と、載置台5に接触して加熱するヒーター台(加熱手段)6と、ヒーター台6を上下動させるリフト台(移動手段)7と、載置台5、ヒーター台6及びリフト台7を水平方向に移動させるX−Yステージ(図示省略)と、不活性ガス及び冷却ガスを選択的に切り替え可能に噴射するガスノズル(ガス噴射手段)8と、輻射熱を吸収または反射する輻射熱遮断板9(図2)と、ダイボンディング装置1全体を制御する制御装置(図示省略)等とを備えている。
【0021】
キャピラリ3は、載置台5の上方に配置されている。このキャピラリ3は、図示しない昇降装置によって上下方向に移動することができる。また、キャピラリ3は、真空発生装置に接続されており、キャピラリ3を通じて気体が真空発生装置によって吸引されるようになっている。これにより、キャピラリ3が半導体レーザチップ2を真空吸着できるようになっている。
【0022】
載置台5は、金、銀、銅、アルミニウム等と比較して熱伝導率の低い材料(例えば、セラミック、ステンレス鋼など)から、上面及び底面が平らとなるように形成されている。この載置台5の上面が、サブマウントが載置される載置面5aであり、この載置面5aには、載置台5を上下方向に貫通する貫通孔51が形成されている。そしてこの載置台5は、上下方向に移動しないように、支持片52を介してX−Yステージの図示しない支持部によって支持されている。
【0023】
ヒーター台6は、電熱線61と、ヒーター台6を内部から冷やすための冷却管62と、載置台5をヒーター台6に吸着するための載置台吸着管63と、載置台5の貫通孔51に連結するサブマウント吸着管64とを備えている。ヒーター台6の上面は、載置台5の底面と重なるように平らに形成されている。
【0024】
電熱線61は、ヒーター台6に内蔵されており、電流が流されることで発熱しヒーター台6を加熱する。この電熱線61は、熱電対などの温度センサが温度測定可能に接続されており、この温度センサの出力値を基に制御装置が電熱線61の発熱量を制御している。
【0025】
冷却管62には、気体あるいは液体の冷却媒体を冷却管62内で循環させる冷却装置が接続されている。冷却装置は制御装置に電気的に接続されて、冷却媒体の循環タイミングが制御されている。ヒーター台6の冷却時には、冷却媒体は冷却管62の一端部から矢印A方向に沿ってヒーター台6内部に流れ込み、矢印Bに沿ってヒーター台6内部から流れ出る。
【0026】
載置台吸着管63は、基端側に真空発生装置が接続されており、真空発生装置がヒーター台6の上面から気体を吸引できるように、ヒーター台6内に配管されている。これにより、ヒーター台6の上面が載置台5の底面を真空吸着できるようになっている。このように、載置台5の底面とヒーター台6とを吸着させる吸着手段は、真空発生装置と載置台吸着管63とから構成されている。
【0027】
サブマウント吸着管64は、基端側に真空発生装置が接続されており、ヒーター台6と載置台5の底部とが接触した際に、載置台5の貫通孔51と連接するように、ヒーター台6内に配管されている。そして、載置台5の載置面5aにサブマウント4が載置されると、真空発生装置は貫通孔51及びサブマウント吸着管64を通じて、サブマウント4を載置台5の載置面5aに真空吸着する。
【0028】
リフト台7は、ヒーター台6を上下動させることにより、ヒーター台6を載置台5に対して接離する方向に移動させる。このリフト台7は、X−Yステージに固定される基台71と、ヒーター台6を下方から支持する支持台72と、支持台72を上下動可能に基台71に支持するシリンダ73とを備える。シリンダ73は、制御装置に電気的に接続されており、リフト台7の上下動が制御されている。
【0029】
X−Yステージは、キャピラリ3の半導体レーザチップ2と、載置台5のサブマウント4との位置合わせを行うものであり、図示しないステッピングモータによって駆動されて、X−Yステージ上に設置された載置台5、ヒーター台6及びリフト台7を水平方向に移動させる。そしてステッピングモータは制御装置に電気的に接続されており、X−Yステージの位置決めがなされる。
【0030】
ガスノズル8は、載置台5に向けてガスを噴射できるように、載置台5の側方に設置されている。このガスノズル8は、ガスを噴射するノズル部81に、不活性ガス(例えば窒素ガス)ボンベ82と、冷却ガス(例えば空気)ボンベ83とが接続されており、切替弁84によって噴射するガスが切り替えられる。そして、ガスノズル8は、制御装置と電気的に接続されており、ガスの噴射タイミングや、噴射するガスの切替などが制御されている。
【0031】
輻射熱遮断板9には、輻射熱遮断板9を移動させる移動装置(図示省略)が備えられている。この移動装置は制御装置に電気的に接続されており、輻射熱遮断板9の移動が制御されている。具体的には、図2に示すように、ヒーター台6が載置台5の底部から離間した際に、ヒーター台6と載置台5との間に輻射熱遮断板9を移動させる。そして、ヒーター台6を再び載置台5の底部に接触させる際には、ヒーター台6と載置台5との間から輻射熱遮断板9を移動させる。
【0032】
この輻射熱遮断板9が輻射熱を吸収するものであると、その形成部材としては例えば熱線吸収板ガラスなどが挙げられる。この熱線吸収板ガラスとは、透明なガラスの原料に、ニッケル、コバルト、鉄、セレン等を混入し、ブルー、ブロンズ、グレー等の色を付けたもので、熱線の吸収を高める性質を付加したガラスである。一方、輻射熱遮断板9が輻射熱を反射するものであると、例えばミラー効果(鏡面効果)を利用したものが挙げられる。鏡面効果を利用する方法としては、例えば、板ガラスの表面に薄い金属酸化膜をコートする方法や、金属表面を研磨する方法、金属または非金属材料の表面に金属メッキを施す方法などが挙げられる。
【0033】
真空発生装置は、キャピラリ3、載置台吸着管63、サブマウント吸着管64等に接続されて、各部の先端部から気体を吸入する。そして、真空発生装置は制御装置に電気的に接続されて、各部の吸入タイミングが制御されている。
【0034】
次に、以上のように構成されたダイボンディング装置1を用いたダイボンディング方法について説明する。ここで、接合する半導体レーザチップ2は、例えば、GaAlAs系の半導体化合物であり、その寸法は縦400μm、横250μm、厚さ80〜130μmである。また、サブマウント4は、例えば、窒化アルミニウム又はシリコンからなり、その寸法は縦2mm、横1.2mm、厚さ220μmである。更に、サブマウント4の表面には、Au−Sn系ろう材、Au−Si系ろう材、In系ろう材又はSu−Pb系ろう材等のインサート材がメッキされている。
【0035】
まず、図1に示すように、制御装置はシリンダ73を伸長させて、リフト台7の支持台72を上昇させて載置台5の底部とヒーター台6とが接触するまで、ヒーター台6を移動させる。接触が完了すると、制御装置は、真空発生装置を作動させて、載置台吸着管63内部を真空圧にして、載置台5の底面とヒーター台6の上面とを真空吸着する。
そして、サブマウント4の表面を上方に向けて、サブマウント4を載置台5の載置面5a上に載置する。そして、制御装置は真空発生装置を作動させてサブマウント吸着管64内及び貫通孔51内を真空圧にして、サブマウント4を載置台5の載置面5aに真空吸着する。一方、真空発生装置でキャピラリ3を真空圧にして、半導体レーザチップ2をキャピラリ3の先端に真空吸着する。
【0036】
制御装置はステッピングモータを制御することで、X−Yステージの位置決め、つまりサブマウント4の位置決めを行う。このとき、制御装置は電熱線61に電流を流して加熱し、ヒーター台6を介して載置台5及び載置台5上のサブマウント4を予め加熱する(予熱行程)。ここで、載置台5上のサブマウント4が例えば100〜200℃となるように、制御装置は、電熱線61の発熱量を設定している。なお、この際のサブマウント4の温度はインサート材の融点(共晶点)より低い。
【0037】
この予熱行程が行われる間には、制御装置はガスノズル8を制御して不活性ガスをサブマウント4の表面上に噴射しており、この噴射に基づいて、キャピラリ3を下降させて、キャピラリ3の先端に吸着された半導体レーザチップ2をサブマウント4の表面に接触させ、さらに半導体レーザチップ2を例えば約300mN程度の力で押さえつける。
【0038】
ついで、制御装置は電熱線61に流す電流の強度を上げて、発熱量を増加させる。つまり、ヒーター台6は、予熱行程よりも大きな熱量を載置台5に与えて、載置台5を短時間(例えば約3秒間)で加熱する(加熱行程)。ここで、制御装置は、サブマウント4と半導体レーザチップ2の間に介在するインサート材が溶融する温度(例えば280〜370℃、インサート材の種類により異なる)となるように、電熱線61の発熱量を設定しており、温度センサの出力値を基にフィードバック制御を行って設定温度を保っている。
この結果、サブマウント4と半導体レーザチップ2の間に介在するインサート材は溶融し、溶融したインサート材は、不活性ガスによる酸化防止作用により最良の濡れ性をもってサブマウント4と半導体レーザチップ2との間に浸透する。
【0039】
加熱行程が終了すると、制御装置は電熱線61への給電を停止するとともに、載置台吸着管63に接続される真空発生装置を停止し、載置台5の底面とヒーター台6の上面との吸着を切り、固定状態を解除する。
吸着状態が解除されると、制御装置は、図2に示すように、シリンダ73を収縮させて、リフト台7の支持台72を下降させて載置台5の底部とヒーター台6とが所定間隔で離間するまで、ヒーター台6を移動させる。そして、制御装置は移動装置を作動して、輻射熱遮断板9を載置台5とヒーター台6との間に配置する。
【0040】
また、この離間の際に、制御装置は冷却装置を作動させて、冷却管62内に冷却媒体を循環させ、ヒーター台6を冷却するとともに、ガスノズル8から冷却ガスを噴射させ、載置台5及びヒーター台6を冷却する(冷却行程)。なお、冷却ガスは、載置台5の側方から噴射されるので、載置台5上のサブマウント4の表面や、半導体レーザチップ2なども同時に冷却することができ、インサート材は急速に凝固する。
このため、リフト台7の下降の停止時には、インサート材は凝固した状態となり、制御装置はガスノズル8のガスの噴射を停止して、キャピラリ3を上昇させれば、ダイボンディングに係る行程を終了する。
【0041】
以上のように、本実施の形態のダイボンディング装置によれば、予熱行程及び加熱行程では、ヒーター台6が載置台5と接触しているので、例えば、電熱線61が高効率、大発熱量で発熱するものであれば、極めて短時間で載置台5を加熱でき、インサート材も短時間で溶融することができる。
そして、予熱行程及び加熱行程では、不活性ガスがサブマウント4の表面及び半導体レーザチップ2に向けて噴射されるので、インサート材の酸化を防止できるとともにサブマウント4の表面もしくは半導体レーザチップ2の酸化も防止することができる。このため、溶融したインサート材がサブマウント4あるいは半導体レーザチップ2によく濡れ、ほぼ均等に広がる。したがって、半導体レーザチップ2をサブマウント4に対して良好に接合することができる。
【0042】
また、冷却行程では、ヒーター台6と載置台5とが離間しているので、両者を別個に冷却することができ、ヒーター台6の熱容量によらずとも、短時間で冷却することができる。このように、インサート材の溶融時間及び冷却時間を短縮できるので、半導体レーザチップ2に熱歪が生じることを防止でき、品質及び信頼性を高めることができる。また、ダイボンディングにかかる時間が全体的に短縮されるので、生産能率を向上できる。
なおかつ、半導体レーザチップ2は高温である時間が長ければ、熱歪が残留しやすいが、加熱行程では、予熱行程よりも大きな熱量を載置台5に与えて、載置台5を短時間で加熱するために、半導体レーザチップ2が高温である時間を短縮することができ、ダイボンディングによる半導体レーザチップ2の熱歪を防止することができる。
【0043】
また、冷却行程では、冷却ガスがサブマウント4の表面、半導体レーザチップ2、載置台5及びヒーター台6の少なくともいずれか1つに向けて噴射されるので、これらをスムーズに冷却でき、冷却にかかる時間を短縮することができる。さらに、この冷却行程では、ヒーター台6が載置台5の底部から離間した際に、輻射熱遮断板9が載置台5とヒーター台6との間に配置されるので、ヒーター台6の余熱が輻射熱として載置台5に伝達するのを防ぎ、冷却時間をより短縮することができる。
【0044】
なお、本発明は上記実施の形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。例えば、本実施の形態では、ガスノズル8が不活性ガスと冷却ガスとを選択的に切り替えて噴射する構成、つまり1つのガスノズルで不活性ガスと冷却ガスとを噴射する構成であったが、不活性ガスを噴射する不活性ガスノズル(不活性ガス噴射手段)と、冷却ガスを噴射する冷却ガス噴射ノズル(冷却ガス噴射手段)とを別個に設ける構成であってもよい。こうした場合、サブマウントの表面と半導体素子に不活性ガスを噴射しやすい場所に、不活性ガスノズルを配置した方が好ましい。
【0045】
また、本実施の形態では、載置台5とヒーター台6とを真空吸着して固定する方法を例示したが、両者を着脱自在に固定できるのであれば如何なる方法であってもよく、例えば、磁力による固定や、静電式の固定、機械的なクランプ方式等の固定が挙げられる。
【0046】
そして、本実施の形態では、ヒーター台6を昇降させる手段としてシリンダ73を用いているが、このシリンダとしてはエアシリンダであっても、油圧シリンダであってもよい。また、シリンダ73を用いなくとも、ヒーター台6を上下動させるものであれば如何なるものを適用してもよく、例えば、アクチュエータやモータ等が挙げられる。
また、本実施の形態では、ヒーター台6を載置台5に対して接離する方向に移動させる移動手段として、ヒーター台6を上下動させるリフト台7を例示して説明したが、ヒーター台6を載置台に対して接離する方向に移動させるものであれば如何なるものでもよく、例えば、ヒーター台を水平方向にスライドさせて、載置台に対して接離する方向に移動させる構成のものが挙げられる。
【0047】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、例えば、加熱手段が高効率、大発熱量で発熱するものであれば、極めて短時間で載置台を加熱でき、ろう材も短時間で溶融することができる。
また、加熱手段は、載置台及び加熱手段を冷却する際に、移動手段によって載置台から離間させられるので、冷却時においては、加熱手段と載置台とを別個に冷却することができ、加熱手段の熱容量によらずとも、短時間で冷却することができる。
このように、ろう材の溶融時間及び冷却時間を短縮できるので、半導体素子に熱歪が生じることを防止でき、品質及び信頼性を高めることができる。また、ダイボンディングにかかる時間が全体的に短縮されるので、生産能率を向上できる。
【0049】
また請求項1記載の発明によればガス噴射手段が載置台の側方に備えられているので、載置台を効率よく冷却することができる。さらに、加熱手段と載置台とが離間した際に、その隙間に冷却ガスを噴射することもでき、加熱手段と載置台とを効率よく冷却することができる。
請求項2記載の発明によれば、吸着手段によって載置台の底面と加熱手段の上面とが吸着されるので、加熱手段と載置台との固定を確実に行うことができる。
請求項3記載の発明によれば、加熱手段の余熱が輻射熱として載置台に伝達するのを防ぎ、冷却時間をより短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るダイボンディング装置の具体的態様が示された側面図である。
【図2】図1のダイボンディング装置の冷却時の状態を表す側面図である。
【図3】従来のダイボンディング装置が示された縦断面図である。
【符号の説明】
1 ダイボンディング装置
2 半導体レーザチップ(半導体素子)
4 サブマウント
5 載置台
6 ヒーター台(加熱手段)
7 リフト台(移動手段)
8 ガスノズル(ガス噴射手段)
9 輻射熱遮断板
Claims (3)
- サブマウントの表面に半導体素子をダイボンディングするダイボンディング装置において、
前記サブマウントが載置される載置台と、
前記載置台に接触して、前記載置台を加熱することで、前記サブマウント及び前記半導体素子の間に介在するろう材を溶融させる加熱手段と、
前記加熱手段を前記載置台に対して接離する方向に移動させる移動手段と、
前記載置台の側方から不活性ガス及び冷却ガスを選択的に切り替え可能に噴射するガス噴射手段とを備え、
前記移動手段は、
前記載置台の加熱が行われる際には、前記加熱手段と前記載置台とが接触するように、前記加熱手段を移動させ、
前記載置台及び前記加熱手段の冷却が行われる際には、前記加熱手段と前記載置台とが離間するように、前記加熱手段を移動させ、
前記ガス噴射手段は、
前記加熱手段が前記載置台を加熱する際には、不活性ガスを前記サブマウントの表面及び半導体素子に噴射し、
前記加熱手段が前記載置台から離間した際には、前記加熱手段と前記載置台との隙間に冷却ガスを噴射することで、当該冷却ガスを前記サブマウントの表面、前記半導体素子、前記載置台及び前記加熱手段に噴射することを特徴とするダイボンディング装置。 - 請求項1に記載のダイボンディング装置において、
前記加熱手段に、前記載置台と前記加熱手段とを吸着させる吸着手段を設けたことを特徴とするダイボンディング装置。 - 請求項1又は2記載のダイボンディング装置において、
輻射熱を吸収または反射する輻射熱遮断板を備え、
前記輻射熱遮断板は、前記加熱手段が前記載置台から離間した際に、前記載置台と前記加熱手段との間に配置されることを特徴とするダイボンディング装置。
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