JP4178875B2 - マーク位置検出装置、マーク位置検出方法、重ね合わせ測定装置、および、重ね合わせ測定方法 - Google Patents

マーク位置検出装置、マーク位置検出方法、重ね合わせ測定装置、および、重ね合わせ測定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上の被検マークの位置を検出するマーク位置検出装置、マーク位置検出方法、重ね合わせ測定装置、および、重ね合わせ測定方法に関し、特に、半導体素子などの製造工程における高精度な位置検出に好適なマーク位置検出装置などに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、半導体素子や液晶表示素子の製造工程では、マスク(レチクル)に形成された回路パターンをレジスト膜に焼き付ける露光工程と、レジスト膜の露光部分または未露光部分を溶解する現像工程とを経て、レジスト膜に回路パターン(レジストパターン)が転写され、このレジストパターンをマスクとしてエッチングや蒸着などを行うことにより(加工工程)、レジスト膜の直下に隣接している所定の材料膜に回路パターンが転写される(パターン形成工程)。
【0003】
次いで、上記所定の材料膜に形成された回路パターンの上に別の回路パターンを形成するためには、同様のパターン形成工程が繰り返される。このように、パターン形成工程を何回も繰り返し実行することにより、様々な材料膜の回路パターンが基板(半導体ウエハや液晶基板)の上に積層され、半導体素子や液晶表示素子の回路が形成される。
【0004】
ところで、上記の製造工程では、様々な材料膜の回路パターンを精度よく重ね合わせるため、各々のパターン形成工程のうち露光工程の前に、マスクと基板とのアライメントを行い、さらに、現像工程の後でかつ加工工程の前に、基板上のレジストパターンの重ね合わせ状態の検査を行い、製品の歩留まり向上を図っている。
【0005】
ちなみに、マスクと基板とのアライメント(露光工程の前)は、マスク上の回路パターンと、1つ前のパターン形成工程で基板上に形成された回路パターンとのアライメントであり、各々の回路パターンの基準位置を示すアライメントマークを用いて行われる。
また、基板上のレジストパターンの重ね合わせ状態の検査(加工工程の前)は、1つ前のパターン形成工程で形成された回路パターン(以下「下地パターン」という)に対するレジストパターンの重ね合わせ検査であり、下地パターンとレジストパターンの各々の基準位置を示す重ね合わせマークを用いて行われる。
【0006】
そして、これらのアライメントマークや重ね合わせマーク(総じて「被検マーク」という)の位置検出は、この被検マークを装置の視野領域内に位置決めし、CCDカメラなどの撮像素子を用いて被検マークの像を撮像し、得られた画像信号のうちエッジ信号に基づいて行われる。なお、画像信号は、撮像素子の撮像面における各画素ごとの輝度値に関する分布を表している。エッジ信号は、画像信号のうち輝度値の急変部分である。
【0007】
また、このエッジ信号から被検マークの位置を算出するに当たっては、周知の相関法というアルゴリズムが用いられる。相関法では、エッジ信号の波形の全体を使って相関演算を行うため、信号ノイズの影響を受け難く、被検マークの位置を再現性よく算出できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、相関法は、エッジ信号の波形が左右対称であることを前提としたアルゴリズムである。このため、エッジ信号の波形の対称性が低下していると、被検マークの位置を算出する際に誤差が増大してしまう。つまり、被検マークの位置を精度良く検出できない。なお、エッジ信号の波形の対称性が低下する事態は、被検マークのエッジ対の形状が左右対称な場合でも起こりうる。
【0009】
本発明の目的は、被検マークのエッジ対に関わるエッジ信号の波形が非対称であっても精度良く被検マークの位置を検出できるマーク位置検出装置、マーク位置検出方法、重ね合わせ測定装置、および、重ね合わせ測定方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のマーク位置検出装置は、基板上に形成された1つ以上のエッジ対を含む被検マークを照明する照明手段と、前記被検マークからの光に基づく像を撮像し、複数のサンプル点からなる画像信号を出力する撮像手段と、前記画像信号のうち輝度値の急変部分を前記エッジ対に関わるエッジ信号として抽出する抽出手段と、前記エッジ信号に基づいて、前記被検マークの中心位置を検出する検出手段とを備えたものであり、前記検出手段が、前記エッジ信号に含まれるサンプル点のうち1つ以上を除去することにより、前記エッジ信号の非対称性を補正する補正手段と、前記補正手段による補正後のエッジ信号に基づいた波形と、該波形を折り返して得られる波形との相関関数における最大相関値を算出することにより、前記中心位置を算出する算出手段とを有するものである。
【0011】
請求項2に記載のマーク位置検出装置は、基板上に形成された1つ以上のエッジ対を含む被検マークを照明する照明手段と、前記被検マークからの光に基づく像を撮像し、複数のサンプル点からなる画像信号を出力する撮像手段と、前記画像信号のうち輝度値の急変部分を前記エッジ対に関わるエッジ信号として抽出する抽出手段と、前記エッジ信号に基づいて、前記被検マークの中心位置を検出する検出手段とを備えたものであり、前記検出手段が、前記エッジ信号に含まれるサンプル点のうち1つ以上を除去することにより、前記エッジ信号を補正する補正手段と、前記補正手段による補正前のエッジ信号または補正後のエッジ信号に基づいた演算用波形と該演算用波形を折り返して得られる波形との相関関数における最大相関値を算出し、該最大相関値に基づいて前記中心位置の候補を算出する算出手段と、複数の異なる前記演算用波形の各々を用いて前記算出手段が算出した複数の前記最大相関値と前記候補とを参照し、前記複数の候補のうち、対応する前記最大相関値が最も大きい1つを前記中心位置として選択する選択手段とを有するものである。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のマーク位置検出装置において、前記検出手段は、前記補正前のエッジ信号に基づく前記演算用波形を用いて前記算出手段が算出した前記最大相関値と予め定めた閾値とを比較する比較手段をさらに有し、前記補正手段は、前記比較手段による比較の結果、前記補正前のエッジ信号に基づく前記最大相関値の方が前記閾値よりも小さいときに、前記エッジ信号に対する補正を行うものである。
【0013】
請求項4に記載のマーク位置検出方法は、基板上に形成された1つ以上のエッジ対を含む被検マークを照明する照明工程と、前記被検マークからの光に基づく像を撮像し、複数のサンプル点からなる画像信号を出力する撮像工程と、前記画像信号のうち輝度値の急変部分を前記エッジ対に関わるエッジ信号として抽出する抽出工程と、前記エッジ信号に基づいて、前記被検マークの中心位置を検出する検出工程とを備えたものであり、前記検出工程が、前記エッジ信号に含まれるサンプル点のうち1つ以上を除去することにより、前記エッジ信号の非対称性を補正する補正工程と、前記補正工程における補正後のエッジ信号に基づいた波形と、該波形を折り返して得られる波形との相関関数における最大相関値を算出することにより、前記中心位置を算出する算出工程とを有するものである。
【0014】
請求項5に記載のマーク位置検出方法は、基板上に形成された1つ以上のエッジ対を含む被検マークを照明する照明工程と、前記被検マークからの光に基づく像を撮像し、複数のサンプル点からなる画像信号を出力する撮像工程と、前記画像信号のうち輝度値の急変部分を前記エッジ対に関わるエッジ信号として抽出する抽出工程と、前記エッジ信号に基づいて、前記被検マークの中心位置を検出する検出工程とを備えたものであり、前記検出工程が、前記エッジ信号に含まれるサンプル点のうち1つ以上を除去することにより、前記エッジ信号を補正する補正工程と、前記補正工程における補正前のエッジ信号または補正後のエッジ信号に基づいた演算用波形と該演算用波形を折り返して得られる波形との相関関数における最大相関値を算出し、該最大相関値に基づいて前記中心位置の候補を算出する算出工程と、複数の異なる前記演算用波形の各々を用いて前記算出工程で算出された複数の前記最大相関値と前記候補とを参照し、前記複数の候補のうち、対応する前記最大相関値が最も大きい1つを前記中心位置として選択する選択工程とを有するものである。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のマーク位置検出方法において、前記検出工程は、前記補正前のエッジ信号に基づく前記演算用波形を用いて前記算出工程で算出された前記最大相関値と予め定めた閾値とを比較する比較工程をさらに有し、前記補正工程では、前記比較工程における比較の結果、前記補正前のエッジ信号に基づく前記最大相関値の方が前記閾値よりも小さいときに、前記エッジ信号に対する補正を行うものである。
【0016】
請求項7に記載の発明は、基板上に形成された複数のパターンの重ね合わせ状態を検査する重ね合わせ測定装置において、前記複数のパターンの各々の基準位置を示す被検マークの中心位置を各々検出する請求項1または請求項2または請求項3に記載のマーク位置検出装置と、前記マーク位置検出装置が検出した前記各々の中心位置の差に基づいて、前記複数のパターンどうしの重ね合わせずれ量を測定する測定手段とを備えたものである。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項4または請求項5または請求項6に記載のマーク位置検出方法を用い、基板上に形成された複数のパターンの重ね合わせ状態を検査する重ね合わせ測定方法において、前記検出工程は、前記複数のパターンの各々の基準位置を示す被検マークの中心位置を各々検出する工程であり、前記検出工程で検出された前記各々の中心位置の差に基づいて、前記複数のパターンどうしの重ね合わせずれ量を測定する測定工程をさらに備えたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の実施形態は、請求項1〜請求項8に対応する。
ここでは、本実施形態のマーク位置検出装置について、図1に示す重ね合わせ測定装置10を例に説明する。
【0019】
重ね合わせ測定装置10は、図1に示すように、ウエハ11を支持する検査ステージ12と、ウエハ11側に向けて照明光L1を射出する照明光学系(13〜15)と、ウエハ11の像を形成する結像光学系(16,17)と、CCD撮像素子18と、画像処理装置19とで構成されている。
この重ね合わせ測定装置10について具体的に説明する前に、ウエハ11(基板)の説明を行う。
【0020】
ウエハ11には、複数の回路パターン(何れも不図示)が表面上に積層されている。最上層の回路パターンは、レジスト膜に転写されたレジストパターンである。つまり、ウエハ11は、1つ前のパターン形成工程で形成された下地パターンの上に別の回路パターンを形成する工程の途中(レジスト膜に対する露光・現像後で且つ材料膜に対するエッチング加工前)の状態にある。
【0021】
そして、ウエハ11の下地パターンに対するレジストパターンの重ね合わせ状態が重ね合わせ測定装置10によって検査される。このため、ウエハ11の表面には、重ね合わせ状態の検査に用いられる重ね合わせマーク30(図2(a))が形成されている。図2(a)は重ね合わせマーク30の平面図である。
重ね合わせマーク30は、外側のフレームマーク31と内側のボックスマーク32とからなり、フレームマーク31,ボックスマーク32のうち一方が下地マーク、他方がレジストマークである。下地マーク,レジストマークは、各々、下地パターン,レジストパターンと同時に形成され、下地パターン,レジストパターンの基準位置を示す。
【0022】
また、フレームマーク31は、X方向に関して、2つのエッジ対E1,E2を含んでいる。一方のエッジ対E1は、左側のエッジE1(L)と右側のエッジE1(R)とで構成され、他方のエッジ対E2は、左側のエッジE2(L)と右側のエッジE2(R)とで構成されている。つまり、フレームマーク31は、左側に2本のエッジE1(L),E2(L)、右側に2本のエッジE1(R),E2(R)を持つ。フレームマーク31のY方向に関しても同様である。
【0023】
ボックスマーク32は、X方向に関して、1つのエッジ対E3を含んでいる。このエッジ対E3は、左側のエッジE3(L)と右側のエッジE3(R)とで構成されている。つまり、ボックスマーク32は、左側に1本のエッジE3(L)、右側に1本のエッジE3(R)を持つ。ボックスマーク32のY方向に関しても同様である。フレームマーク31,ボックスマーク32は、各々、請求項の「被検マーク」に対応する。
【0024】
なお、図示省略したが、レジストスマークおよびレジストパターンと、下地マークおよび下地パターンとの間には、加工対象となる材料膜が形成されている。この材料膜は、重ね合わせ測定装置10による重ね合わせ状態の検査後、レジストマークが下地マークに対して正確に重ね合わされ、レジストパターンが下地パターンに対して正確に重ね合わされている場合に、レジストパターンを介して実際に加工される。
【0025】
さて次に、重ね合わせ測定装置10(図1)の具体的な構成説明を行う。
重ね合わせ測定装置10の検査ステージ12は、ウエハ11を水平状態に保持すると共に、水平面内で任意の位置に移動可能である。検査ステージ12を移動させることにより、ウエハ11の重ね合わせマーク30(図2(a))を含む観察領域が結像光学系(16,17)の視野内に位置決めされる。検査ステージ12の法線方向をZ方向、ウエハ11の載置面をXY面とする。
【0026】
照明光学系(13〜15)は、光源13と照明レンズ14とプリズム15とで構成され、プリズム15が結像光学系(16,17)の光軸O2上に配置される。結像光学系(16,17)の光軸O2はZ方向に平行である。プリズム15の反射透過面15aは、光軸O2に対して略45°傾けられている。照明光学系(13〜15)の光軸O1は、結像光学系(16,17)の光軸O2に垂直である。
【0027】
結像光学系(16,17)は、対物レンズ16と結像レンズ17とで構成された光学顕微鏡部であり、対物レンズ16が検査ステージ12とプリズム15との間に配置される。結像レンズ17は、第2対物レンズとして機能する光学素子であり、プリズム15を挟んで対物レンズ16とは反対側に配置される。
上記の照明光学系(13〜15)および結像光学系(16,17)において、光源13から射出された光は、照明レンズ14を介してプリズム15に導かれ、その反射透過面15aで反射した後(照明光L1)、対物レンズ16側に導かれる。そして、対物レンズ16を通過した後(照明光L2)、検査ステージ12上のウエハ11に入射する。このとき、ウエハ11の観察領域は、照明光L2により略垂直に照明される。
【0028】
そして、照明光L2が照射されたウエハ11の観察領域からは、そこでの凹凸構造(重ね合わせマーク30)に応じて反射光L3が発生する。この反射光L3は、対物レンズ16とプリズム15とを介して結像レンズ17に導かれ、対物レンズ16と結像レンズ17の作用によってCCD撮像素子18の撮像面上に結像される。このとき、CCD撮像素子18の撮像面上には、反射光L3に基づく拡大像(反射像)が形成される。
【0029】
CCD撮像素子18は、複数の画素が2次元配列されたエリアセンサであり、撮像面上の反射像を撮像し、画像信号を画像処理装置19に出力する。画像信号は、複数のサンプル点からなり、CCD撮像素子18の撮像面における各画素ごとの輝度値に関する分布(輝度分布)を表している。
なお、上記の照明光学系(13〜15)および対物レンズ16は、請求項の「照明手段」に対応する。結像光学系(16,17)およびCCD撮像素子18は、請求項の「撮像手段」に対応する。画像処理装置19は、請求項の「抽出手段」,「検出手段」に対応する。
【0030】
画像処理装置19は、CCD撮像素子18からの画像信号に基づいて、ウエハ11の観察領域(重ね合わせマーク30を含む)の反射像を画像として取り込む。ここで、ウエハ11の観察領域の画像には、図2(b)に示すように、X方向に関して、左側に3本のエッジ像F1(L),F2(L),F3(L)が現れ、右側に3本のエッジ像F1(R),F2(R),F3(R)が現れている。
【0031】
このうち、内側の2本のエッジ像F3(L),F3(R)は、図2(a)に示すボックスマーク32の凹凸構造のエッジE3(L),E3(R)に対応する像である。残りの4本のエッジ像F1(L),F2(L),F1(R),F2(R)は、フレームマーク31の凹凸構造のエッジE1(L),E2(L),E1(R),E2(R)に対応する像である。
このため、画像処理装置19は、ウエハ11の観察領域の画像に現れた6本のエッジ像F1(L),F2(L),…(図2(b))のうち、ボックスマーク32に関わるエッジ像F3(L),F3(R)に基づいて、ボックスマーク32のX方向の中心位置C2を検出し、フレームマーク31に関わるエッジ像F1(L),F2(L),F1(R),F2(R)に基づいて、フレームマーク31のX方向の中心位置C1を検出する。
【0032】
X方向の中心位置C1,C2を検出する手順については、後で詳細に説明する。なお、ウエハ11の観察領域の画像には、Y方向に関して、フレームマーク31,ボックスマーク32のエッジ像が同様に現れる。フレームマーク31,ボックスマーク32Y方向の中心位置も、X方向と同じ手順で検出可能である。このため、以下では、「X方向」に関する説明のみを行い、「Y方向」に関する説明を省略する。
【0033】
ここで、中心位置C1,C2を検出する際の前処理について説明しておく。中心位置C1,C2の検出に先立ち、画像処理装置19は、CCD撮像素子18から取り込んだ画像信号を積算する(プロジェクション処理)。つまり、中心位置C1,C2の検出方向(X方向)とは垂直な方向(Y方向)に沿って、画像信号を積算していく。これは、信号ノイズを低減させるための処理である。プロジェクション処理によって生成される積算後の画像信号の波形を「代表波形」という。
【0034】
例えば、図2(b)に点線で示すように、観察領域の画像内に現れた全てのエッジ像F1(L),F2(L),F3(L),F1(R),F2(R),F3(R)を含むような範囲33を設定し、この範囲33内で画像信号をY方向に積算した場合、得られる画像信号の代表波形は、図3〜図6の(a)に示すような形状となる。
図3〜図6の横軸は、代表波形の各々のサンプル点(画素)の位置を表し、縦軸は輝度値を表している。図3〜図6の(a)において、代表波形の輝度値が極小となるボトム付近は、各々、エッジ像F1(L),F2(L),F3(L),F1(R),F2(R),F3(R)に対応する。
【0035】
また、図3,図4の(a)は、共に、図10(a)に示すようなフレームマーク31とボックスマーク32とのサイズ差が大きい標準的な重ね合わせマーク30における代表波形の例であり、図3(a)は、フレームマーク31,ボックスマーク32の中心位置C1,C2のずれが小さい場合、図4(a)は、中心位置C1,C2のずれが大きい場合に関する。
【0036】
図5,図6の(a)は、共に、図10(b)に示すようなフレームマーク31とボックスマーク32とのサイズ差が小さい重ね合わせマーク30における代表波形の例であり、図5(a)は、フレームマーク31,ボックスマーク32の中心位置C1,C2のずれが小さい場合、図6(a)は、中心位置C1,C2のずれが大きい場合に関する。
【0037】
図3〜図6の(a)を比較すると分かるように、図3〜図5の(a)では、フレームマーク31に起因するエッジ像F2(L),F2(R)と、ボックスマーク32に起因するエッジ像F3(L),F3(R)とが十分離れているため、代表波形のうちフレームマーク31,ボックスマーク32の間に対応する境界部分40(L),(R)の輝度値は、一定の値Aに保たれている。
【0038】
これに対し、図6の(a)では、フレームマーク31に起因するエッジ像F2(L),F2(R)と、ボックスマーク32に起因するエッジ像F3(L),F3(R)とが、図中左側においてある程度離れているものの、図中右側において非常に近接している。
したがって、代表波形のうちフレームマーク31,ボックスマーク32の間に対応する左側の境界部分41(L)は、輝度値が一定の値Aに保たれ、右側の境界部分41(R)は、輝度値が一定の値Aより小さい値Bとなっている。つまり、左右のバランス(対称性)が崩れている。これは、フレームマーク31,ボックスマーク32どうしの近接の影響である。
【0039】
なお、実際の位置検出はフレームマーク31とボックスマーク32とで別々に行われるため、上記のような代表波形(図3〜図6の(a)参照)を生成するためのプロジェクション処理は、図2(c),(d)に点線で示す範囲34,35を各々設定して実施される。
図2(c)の範囲34は、観察領域の画像内に現れたボックスマーク32に関わる2本のエッジ像F3(L),F3(R)を含むような範囲であり、ボックスマーク32の中心位置C2を検出する際に設定される。そして、この範囲34内での画像信号の積算により代表波形(不図示)が生成され、得られた代表波形が中心位置C2の検出に用いられる。
【0040】
図2(d)の範囲35は、フレームマーク31に関わる4本のエッジ像F1(L),F2(L),F1(R),F2(R)を含むような範囲であり、フレームマーク31の中心位置C1を検出する際に設定される。そして、この範囲35内での画像信号の積算により代表波形(不図示)が生成され、得られた代表波形が中心位置C1の検出に用いられる。
【0041】
次に、重ね合わせ測定装置10におけるフレームマーク31,ボックスマーク32の中心位置C1,C2の検出手順について、図7のフローチャートを用いて具体的に説明する。ここでは、ボックスマーク32の中心位置C2の検出を例に説明する。
この位置検出時、重ね合わせ測定装置10の視野内には、ウエハ11の重ね合わせマーク30(図2(a))を含む観察領域が位置決めされる。そして、CCD撮像素子18の撮像面上には、重ね合わせマーク30の反射像が形成される。このため、画像処理装置19では、CCD撮像素子18からの画像信号に基づいて、重ね合わせマーク30の反射像を画像(図2(c)参照)として取り込むことができる。
【0042】
次に、画像処理装置19は、図2(c)に点線で示すように、ボックスマーク32に関わる2本のエッジ像F3(L),F3(R)を含むような範囲34を設定し、この範囲34内で画像信号をY方向に積算することにより、代表波形(不図示,図3〜図6の(a)参照)を生成する(図7のステップS1)。範囲34の設定は、手動または自動で行われる。
【0043】
そして次に、画像処理装置19は、ステップS1で生成した代表波形に基づいて、画像信号のうち輝度値の急変部分をエッジ信号として抽出する(ステップS2)。エッジ信号とは、ボックスマーク32のエッジ対E3(図2(a))に関わる信号である。エッジ信号の抽出は、例えば次の(1)〜(6)の手順にしたがって自動的に行われる。
【0044】
(1)ボックスマーク32に関わる代表波形の輝度値が極小となる2つのボトムポイントを見つける。
(2)左側のボトムポイントから左方へ輝度値の変化を追跡し、輝度値が最大となるサンプル点S1(図3〜図6の(a)参照)を見つける。サンプル点S1の輝度値は、図3〜図6の(a)の何れにおいても、一定の値Aとなっている。
【0045】
(3)左側のボトムポイントから右方へ輝度値の変化を追跡し、輝度値が最大となるサンプル点S3(図3〜図6の(a)参照)を見つける。
(4)右側のボトムポイントから右方へ輝度値の変化を追跡し、輝度値が最大となるサンプル点S2(図3〜図6の(a)参照)を見つける。サンプル点S2の輝度値は、図3〜図5の(a)では一定の値Aとなるが、図6(a)では、上記した近接の影響で値Aより小さい値Bとなる。
【0046】
(5)右側のボトムポイントから左方へ輝度値の変化を追跡し、輝度値が最大となるサンプル点S3(図3〜図6の(a)参照)を見つける。本実施形態では、サンプル点S3は、(3)で求めたサンプル点と同一点となっている。
(6)サンプル点S1からサンプル点S2まで(つまり輝度値の急変部分)をエッジ信号として抽出する。
【0047】
その結果、抽出されたエッジ信号の波形42は、図3〜図6の(b)に示すような形状となる。図3〜図6の(b)を比較すると分かるように、図3〜図5の(b)では、波形42の左端と右端の輝度値が、共に同じ値Aとなる。このため、図3〜図5の(b)の波形42は、左右対称である。これに対し、図6の(b)では、波形42の左端と右端の輝度値が、フレームマーク31,ボックスマーク32どうしの近接の影響で、異なる値A,Bとなる。このため、図6の(b)の波形42は、左右非対称である。
【0048】
画像処理装置19では、ステップS2で抽出したエッジ信号の波形42(図3〜図6の(b)参照)に基づいて、図7のステップS3以降の手順にしたがい、ボックスマーク32の中心位置C2を検出する。この手順は、エッジ信号の波形42が図3〜図5の(b)のように左右対称であっても、図6(b)のように左右非対称であっても、同じように精度良く位置検出を行えるものである。
【0049】
さて、図7のステップS3以降の手順について説明する。画像処理装置19は、まず初めに演算用波形を決定する(ステップS3)。今回(1回目)の処理では、ステップS2で抽出したエッジ信号の波形42が演算用波形となる。そして、画像処理装置19は、波形42の仮中心位置を設定する(ステップS4)。
次に、画像処理装置19は、波形42を仮中心位置で折り返し、得られた折り返し波形と元々の波形42との相関関数を演算する(ステップS5)。相関関数とは、折り返し波形と元々の波形42とのオフセット量と、そのときの相関値との関係を表したものである。この場合、相関値は「0〜1」の値をとる。
【0050】
そして、画像処理装置19は、ステップS5で計算した相関関数における最大相関値を求め、この最大相関値に対応するオフセット量Δを選択する(ステップS6)。今回の処理は1回目であるため(ステップS7がY)、次にステップS8の処理を行う。つまり、ステップS6で求めた最大相関値と予め定めた閾値(例えば0.95)との大小比較を行う。最大相関値は、演算用波形の左右の対称性を示す指標である。
【0051】
比較の結果、ステップS6で求めた最大相関値が閾値(例えば0.95)より大きい場合(ステップS8がN)、画像処理装置19は、元々の波形42が左右対称(図3〜図5の(b)参照)であると判断して、ステップS14の処理を行う。つまり、ステップS6で選択したオフセット量Δと、ステップS4で設定した仮中心位置とに基づいて、ボックスマーク32の中心位置C2(=仮中心位置+Δ/2)を算出する。
【0052】
一方、ステップS8における比較の結果、ステップS6で求めた最大相関値の方が閾値(例えば0.95)よりも小さい場合(ステップS8がY)、画像処理装置19は、元々の波形42が左右非対称(図6(b)参照)であると判断して、ステップS9の処理を行う。つまり、ステップS6で選択したオフセット量Δと、ステップS4で設定した仮中心位置とに基づいて、ボックスマーク32の中心位置C2の候補(=仮中心位置+Δ/2)を算出する。
【0053】
そして、ステップS9で算出した中心位置C2の候補とステップS6で求めた最大相関値との関係を示すデータテーブルを作成する(ステップS10)。画像処理装置19は、上記のような中心位置C2の候補の算出を繰り返して実行する場合(ステップS11がN)、次のステップS12の処理を経てから、ステップS3に戻る。
【0054】
ステップS12では、ステップS2で抽出したエッジ信号(図6(b)の左右非対称な波形42)から1つ以上のサンプル点が除去され、エッジ信号に対する補正処理が行われる。このとき、サンプル点の除去位置や除去数は任意である。例えば、エッジ信号(図6(b)の左右非対称な波形42)の左端や右端に位置するサンプル点を1つ除去することなどが考えられる。
【0055】
ステップS12におけるエッジ信号の補正処理が終わると、画像処理装置19は、ステップS3の処理に戻って、2回目の処理(S3〜S11)を実行する。今回(2回目)、ステップS3の処理では、ステップS12における補正後のエッジ信号の波形が演算用波形となる。
そして、この演算用波形(補正後のエッジ信号の波形)を用いてステップS4〜S6を実行し、相関関数における最大相関値を求めると共に、この最大相関値に対応するオフセット量Δを選択する。今回の処理は2回目であるため(ステップS7がN)、ステップS8の処理を実行せずにステップS9に進み、ボックスマーク32の中心位置C2の新たな候補を算出する。そして、この新たな候補とステップS6で求めた最大相関値との関係をデータテーブルに加える(ステップS10)。
【0056】
このようにして、ボックスマーク32の中心位置C2の候補を繰り返し算出する際、ステップS12の処理(エッジ信号の補正処理)を行う毎に、サンプル点の除去位置や除去数を変更すれば、複数の異なる演算用波形による中心位置C2の候補を次々に算出することができる。なお、除去するサンプル点の指定は、オペレータによる指定でも、装置の自動設定でもよい。
【0057】
画像処理装置19は、中心位置C2の候補の算出を終了すると(ステップS11がY)、次のステップS13に進む。このとき、画像処理装置19内には、複数の中心位置C2の候補と最大相関値との関係を示すデータテーブルが完成している。
このため、画像処理装置19は、そのデータテーブルを参照して、複数の中心位置C2の候補のうち1つを選択する(ステップS13)。すなわち、複数の最大相関値の中で最も値が大きい1つ(最大相関値の最大値)に対応する候補を探し、この候補を“中心位置C2”として選択する。最大相関値が大きいほど、演算用波形の左右の対称性が高く、高精度な検出結果が得られるからである。
【0058】
例えば、上記ステップS2で抽出されたエッジ信号(補正前のエッジ信号)の波形が、図6(b)に示す波形42のような左右非対称性をもつ場合、ステップS13で“中心位置C2”として選択される候補は、図8に示す波形43を演算用波形にした場合である。
この波形43は、波形42(図6(b))のサンプル点のうち、左端側の4つのサンプル点と右端側の1つのサンプル点とを除去したものであり、図8から分かるように左右対称な波形となっている。この波形43における最大相関値は、図9に示すように「0.97」であり、補正前のエッジ信号の波形42における最大相関値「0.65」と比較して、「0.32」だけ向上したことが分かる。
【0059】
これは、ステップS2で抽出されたエッジ信号(補正前のエッジ信号)の波形42(図6(b))が左右非対称であっても、サンプル点を除去することで相関演算に用いる波形の対称性を向上させ、左右対称な波形43(図8)を用いて精度良く中心位置C2を算出できることを意味する。
このため、補正後の左右対称な波形43を用いて算出した中心位置C2と、補正前の左右非対称な波形42を用いて算出した中心位置C2の候補とのずれ(図9では約19nm)は、検出精度が向上した分を表している。つまり、サンプル点の除去により、内マーク中心位置の測定誤差を約19nm低減することができた。
【0060】
また同様にして、フレームマーク31の中心位置C1も精度良く検出することができる。例えば、上記ステップS2で抽出されたエッジ信号(補正前のエッジ信号)の波形が、図6(b)に示す波形44,45のような左右非対称性をもつ場合、ステップS13で“中心位置C2”として選択される候補は、図8に示す波形46,47を演算用波形にした場合となる。
【0061】
このうち、波形46は、波形44(図6(b))のサンプル点のうち、右端側の4つのサンプル点を除去したものであり、波形47は、波形45(図6(b))のサンプル点のうち、左端側の1つのサンプル点を除去したものである。その結果、波形46,47は、図8から分かるように左右対称な波形となっている。この波形46,47における最大相関値は、図9に示すように「0.98」であり、補正前のエッジ信号の波形44,45における最大相関値「0.82」と比較して、「0.16」だけ向上したことが分かる。
【0062】
これは、ステップS2で抽出されたエッジ信号(補正前のエッジ信号)の波形44,45(図6(b))が左右非対称であっても、サンプル点を除去することで波形の対称性を向上させ、左右対称な波形46,47(図8)を用いて精度良く中心位置C1を算出できることを意味する。
【0063】
このため、補正後の左右対称な波形46,47を用いて算出した中心位置C1と、補正前の左右非対称な波形44,45を用いて算出した中心位置C1の候補とのずれ(図9では約13nm)は、検出精度が向上した分を表している。つまり、サンプル点の除去により、測定誤差を約13nm低減することができた。
続いて、画像処理装置19は、ウエハ11の重ね合わせ検査(下地パターンに対するレジストパターンの重ね合わせ状態の検査)を実行する。つまり、フレームマーク31,ボックスマーク32の中心位置C1,C2の差に基づいて、重ね合わせずれ量R(図2(a))を算出する。重ね合わせずれ量Rは、ウエハ11の表面の2次元ベクトルとして表される。
【0064】
本実施形態では、前述したようにフレームマーク31,ボックスマーク32の中心位置C1,C2が共に精度良く検出されているため、重ね合わせずれ量Rも精度良く検出することができる。図9の例では、サンプル点の除去により、重ね合わせずれ量Rが約32nmだけ向上した。つまり、測定誤差を約32nm低減することができた。
【0065】
また、本実施形態では、ステップS3で決定した演算用波形の全体を使って相関演算(演算用波形と折り返し波形との相関関数の演算)を行うため、信号ノイズの影響を受け難く、フレームマーク31,ボックスマーク32の中心位置C1,C2を再現性よく算出できる。また、重ね合わせずれ量Rを再現性よく算出することもできる。
【0066】
なお、エッジ信号の補正処理(S12)におけるサンプル点の除去数は、最小限に抑えることが好ましい。サンプル点の除去数が多くなると、それだけ演算用波形の範囲が狭く(サンプル点の数が少なく)なり、信号ノイズの影響を受けやすくなるからである。
上記した実施形態では、1回目の相関演算の後にステップS8で、最大相関値と予め定めた閾値(例えば0.95)との大小比較を行い、最大相関値の方が小さいときのみサンプル点を除去したが、1回目の相関演算で求めた最大相関値に拘わらず、全ての場合にサンプル点を除去してもよい。これは、図7のフローチャートにおいてステップS7,S8,S14の処理を省略することに相当する。
【0067】
さらに、上記した実施形態では、重ね合わせ測定装置10内の画像処理装置19によって、エッジ信号のサンプル点の除去や中心位置C1,C2の検出などを行ったが、重ね合わせ測定装置10に接続された外部のコンピュータを用いた場合でも、同様の効果を得ることができる。
また、上記した実施形態では、重ね合わせ測定装置10を例に説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、マスクに形成された回路パターンをレジスト膜に焼き付ける露光工程の前に、マスクとウエハ11とのアライメントを行う装置(露光装置のアライメント系)にも適用できる。この場合には、ウエハ11上に形成されたアライメントマークの位置を精度よく検出することができる。また、単一の被検マークとカメラの基準位置との光学的位置ずれを検出する装置にも、本発明は適用できる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、被検マークのエッジ対に関わるエッジ信号の波形が非対称であっても精度良く被検マークの位置を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】重ね合わせ測定装置10の全体構成を示す図である。
【図2】ウエハ11に形成された重ね合わせマーク30の平面図(a)、観察領域の画像を説明する図(b)〜(d)である。
【図3】標準的な重ね合わせマーク30における代表波形(a)およびエッジ信号の波形(b)の例を示す図である。
【図4】標準的な重ね合わせマーク30における代表波形(a)およびエッジ信号の波形(b)の例を示す図である。
【図5】近接状態の重ね合わせマーク30における代表波形(a)およびエッジ信号の波形(b)の例を示す図である。
【図6】近接状態の重ね合わせマーク30における代表波形(a)およびエッジ信号の波形(b)の例を示す図である。
【図7】重ね合わせ測定装置10における位置検出の手順を示すフローチャートである。
【図8】対称性を向上させた後のエッジ信号の波形例を示す図である。
【図9】対称性の向上および検出精度の向上を説明する図である。
【図10】フレームマークとボックスマークのサイズ差が大きい重ね合わせマーク(a)と小さい重ね合わせマーク(b)を示す図である。
【符号の説明】
10 重ね合わせ測定装置
11 ウエハ
12 検査ステージ
13 光源
14 照明レンズ
15 プリズム
16 対物レンズ
17 結像レンズ
18 CCD撮像素子
19 画像処理装置
30 重ね合わせマーク

Claims (8)

  1. 基板上に形成された1つ以上のエッジ対を含む被検マークを照明する照明手段と、
    前記被検マークからの光に基づく像を撮像し、複数のサンプル点からなる画像信号を出力する撮像手段と、
    前記画像信号のうち輝度値の急変部分を前記エッジ対に関わるエッジ信号として抽出する抽出手段と、
    前記エッジ信号に基づいて、前記被検マークの中心位置を検出する検出手段とを備え、
    前記検出手段は、
    前記エッジ信号に含まれるサンプル点のうち1つ以上を除去することにより、前記エッジ信号の非対称性を補正する補正手段と、
    前記補正手段による補正後のエッジ信号に基づいた波形と、該波形を折り返して得られる波形との相関関数における最大相関値を算出することにより、前記中心位置を算出する算出手段とを有する
    ことを特徴とするマーク位置検出装置。
  2. 基板上に形成された1つ以上のエッジ対を含む被検マークを照明する照明手段と、
    前記被検マークからの光に基づく像を撮像し、複数のサンプル点からなる画像信号を出力する撮像手段と、
    前記画像信号のうち輝度値の急変部分を前記エッジ対に関わるエッジ信号として抽出する抽出手段と、
    前記エッジ信号に基づいて、前記被検マークの中心位置を検出する検出手段とを備え、
    前記検出手段は、
    前記エッジ信号に含まれるサンプル点のうち1つ以上を除去することにより、前記エッジ信号を補正する補正手段と、
    前記補正手段による補正前のエッジ信号または補正後のエッジ信号に基づいた演算用波形と該演算用波形を折り返して得られる波形との相関関数における最大相関値を算出し、該最大相関値に基づいて前記中心位置の候補を算出する算出手段と、
    複数の異なる前記演算用波形の各々を用いて前記算出手段が算出した複数の前記最大相関値と前記候補とを参照し、前記複数の候補のうち、対応する前記最大相関値が最も大きい1つを前記中心位置として選択する選択手段とを有する
    ことを特徴とするマーク位置検出装置。
  3. 請求項2に記載のマーク位置検出装置において、
    前記検出手段は、前記補正前のエッジ信号に基づく前記演算用波形を用いて前記算出手段が算出した前記最大相関値と予め定めた閾値とを比較する比較手段をさらに有し、
    前記補正手段は、前記比較手段による比較の結果、前記補正前のエッジ信号に基づく前記最大相関値の方が前記閾値よりも小さいときに、前記エッジ信号に対する補正を行う
    ことを特徴とするマーク位置検出装置。
  4. 基板上に形成された1つ以上のエッジ対を含む被検マークを照明する照明工程と、
    前記被検マークからの光に基づく像を撮像し、複数のサンプル点からなる画像信号を出力する撮像工程と、
    前記画像信号のうち輝度値の急変部分を前記エッジ対に関わるエッジ信号として抽出する抽出工程と、
    前記エッジ信号に基づいて、前記被検マークの中心位置を検出する検出工程とを備え、
    前記検出工程は、
    前記エッジ信号に含まれるサンプル点のうち1つ以上を除去することにより、前記エッジ信号の非対称性を補正する補正工程と、
    前記補正工程における補正後のエッジ信号に基づいた波形と、該波形を折り返して得られる波形との相関関数における最大相関値を算出することにより、前記中心位置を算出する算出工程とを有する
    ことを特徴とするマーク位置検出方法。
  5. 基板上に形成された1つ以上のエッジ対を含む被検マークを照明する照明工程と、
    前記被検マークからの光に基づく像を撮像し、複数のサンプル点からなる画像信号を出力する撮像工程と、
    前記画像信号のうち輝度値の急変部分を前記エッジ対に関わるエッジ信号として抽出する抽出工程と、
    前記エッジ信号に基づいて、前記被検マークの中心位置を検出する検出工程とを備え、
    前記検出工程は、
    前記エッジ信号に含まれるサンプル点のうち1つ以上を除去することにより、前記エッジ信号を補正する補正工程と、
    前記補正工程における補正前のエッジ信号または補正後のエッジ信号に基づいた演算用波形と該演算用波形を折り返して得られる波形との相関関数における最大相関値を算出し、該最大相関値に基づいて前記中心位置の候補を算出する算出工程と、
    複数の異なる前記演算用波形の各々を用いて前記算出工程で算出された複数の前記最大相関値と前記候補とを参照し、前記複数の候補のうち、対応する前記最大相関値が最も大きい1つを前記中心位置として選択する選択工程とを有する
    ことを特徴とするマーク位置検出方法。
  6. 請求項5に記載のマーク位置検出方法において、
    前記検出工程は、前記補正前のエッジ信号に基づく前記演算用波形を用いて前記算出工程で算出された前記最大相関値と予め定めた閾値とを比較する比較工程をさらに有し、
    前記補正工程では、前記比較工程における比較の結果、前記補正前のエッジ信号に基づく前記最大相関値の方が前記閾値よりも小さいときに、前記エッジ信号に対する補正を行う
    ことを特徴とするマーク位置検出方法。
  7. 基板上に形成された複数のパターンの重ね合わせ状態を検査する重ね合わせ測定装置において、
    前記複数のパターンの各々の基準位置を示す被検マークの中心位置を各々検出する請求項1または請求項2または請求項3に記載のマーク位置検出装置と、
    前記マーク位置検出装置が検出した前記各々の中心位置の差に基づいて、前記複数のパターンどうしの重ね合わせずれ量を測定する測定手段とを備えた
    ことを特徴とする重ね合わせ測定装置。
  8. 請求項4または請求項5または請求項6に記載のマーク位置検出方法を用い、基板上に形成された複数のパターンの重ね合わせ状態を検査する重ね合わせ測定方法において、
    前記検出工程は、前記複数のパターンの各々の基準位置を示す被検マークの中心位置を各々検出する工程であり、
    前記検出工程で検出された前記各々の中心位置の差に基づいて、前記複数のパターンどうしの重ね合わせずれ量を測定する測定工程をさらに備えた
    ことを特徴とする重ね合わせ測定方法。
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