JP4178762B2

JP4178762B2 - Magnetic stimulator using litz wire coil

Info

Publication number: JP4178762B2
Application number: JP2001119257A
Authority: JP
Inventors: 則夫石川; 真須田
Original assignee: Nihon Kohden Corp
Current assignee: Nihon Kohden Corp
Priority date: 2001-04-18
Filing date: 2001-04-18
Publication date: 2008-11-12
Anticipated expiration: 2021-04-18
Also published as: JP2002306614A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リッツ線を用いたコイルにパルス電流が給電されることにより、生体に渦電流を誘起させる変動磁場を発生して磁気的治療を行うためのコイル刺激装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
電気的な尿失禁用の治療装置として、刺激用電極を患者に装着し、電気的パルスを与えて尿失禁を治療する周知の電気刺激装置に代えて、本願出願人は、先に出願した特開平９−２７６４１８号公報（アメリカ特許第５，９８４，８５４）により、磁気刺激による尿失禁治療装置を提案した。この装置は、室内に据え置かれるコイル据え付け具に磁気刺激コイルが取り付けられたものであって、そのコイルに繰り返しパルス状の磁束を発生させ、その磁束が患者の腰から下肢に至る範囲の部位に及ぶようにして、骨盤底筋群、陰部神経等を渦電流で刺激するものである。また、本出願人は、同じく先に、特開平１０−２３４８７０号公報に示すような磁気刺激式尿失禁治療用コイルを提案した。
その他にも、磁気的治療として種々のコイル装置が近年開発されてきている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のコイルは、一般電線あるいは銅製パイプ（ホローコンダクタ）が用いられた。このため、従来のコイルの交流実効抵抗は大きく、電気的損失が大きかった。この結果、使用の回数がわずかであっても装置の使用を続けているうちにコイルの発熱が大きくなり、コイル温度が上昇し火傷の危険があった。そこで従来のコイルは大容量の冷却装置が必要であった。
【０００４】
本発明の目的は、種々の磁気的治療部位または診断部位を低消費電力で効率良く刺激することができる実用的な磁気刺激装置を提供することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
【００２８】
請求項１の磁気刺激装置は、変動磁場を患者の体内に発生させ治療するため磁気的に刺激する磁気刺激装置において、変動する電流が供給されることにより磁界を発生し、防音材または吸音材で絶縁層を形成し、インダクタンスが１０〜５０μＨであるリッツ線コイルと、前記リッツ線コイルに変動する電流を供給する電源と、前記電流の交流周波数が１．０〜１０ｋＨｚ、前記電流のパルス幅が１００μｓ〜１ｍｓ、前記電流のコイル電流ピーク値が１０００〜８０００Ａ、刺激周波数が１Ｈｚ〜１００Ｈｚの範囲で前記リッツ線コイルを駆動する駆動制御部と、を有することを特徴とする。これにより、コイルに発生する熱を抑え、安全に駆動することができるほか、コイル部分同士の衝突による騒音を防止することができる。
【００２９】
【発明の実施の形態】
本発明の筋肉、神経系への磁気的な治療用のリッツ線コイル部を説明する。図１にリッツ線コイル６の断面図を示す。素線１は、導体部２を絶縁層３で被覆されて成るものである。第１のリッツ線４は、素線１を７本撚り合わせ、その外周を絶縁層１１によって被覆して形成したものである。第２のリッツ線５は、第１のリッツ線４を７本撚り合わせ、その外周を絶縁層１２によって被覆して形成したものである。リッツ線コイル６は、第２のリッツ線５を７本撚り合わせ、その外周を絶縁層１３によって被覆して形成したものである。絶縁層１１、１２、１３は、ガラス繊維のテープ、プラスチックテープあるいはゴム系のテープが用いられる。また、テープ類の代わりに絶縁性のチューブを採用しても良いし、シリコーン等の柔軟性のある接着剤で形成しても良い。なお、絶縁層１１および１２は省略が可能である。
【００３０】
一般に導線は、高周波電流を流したとき、表皮効果が生じ、電流が表面に集中し、実効抵抗が増大し、電気的損失が増加する。表皮の深さδは次式で示されるように、電流の周波数で決まり、周波数が大きいほどその深さは小さくなる。
δ＝｛１／（πｆμσ）｝1/2
μ；透磁率、 σ；電気伝導度、ｆ；周波数
【００３１】
そして、実効抵抗は導線の半径がδ以上で甚だしく増大すること、およびコイルを巻回する空間の大きさによって、上記関係式を参照しながら、リッツ線コイル６の素線１の導体部２の直径、リッツ線コイル６の断面積等を決定してゆくのがよい。
【００３２】
図１に示すリッツ線６の素線１は、銀メッキ、すずメッキあるいは金メッキされた軟銅線、あるいは無酸素銅線あるいは銀線が用いられる。リッツ線６の絶縁層３，１１，１２，１３の絶縁材料は、特に多孔質ＰＴＦＥあるいは発泡ＦＥＰがよい。電線被覆材料も、多孔質材料あるいは発泡材料を用いるのがよく、例としては多孔質ＰＴＦＥあるいは発泡ＦＥＰがよい。あるいは、絶縁材料は、一般絶縁材料であるＰＴＦＥ、多孔質ＰＴＦＥ、ＰＦＡ、ＦＥＰ、発泡ＦＥＰ、ＥＴＦＥ、ＰＶｄＦ、ミレンフィルムおよびポリイミドフィルムで絶縁した素線を、さらに多孔質ＰＴＦＥあるいは発泡ＦＥＰで覆った複合絶縁材料を用いても良い。あるいは被覆材料を一般電線被覆材料であるポリエチレン、ナイロン、塩化ビニルまたはポリウレタンとし、その上あるいは下を多孔質ＰＴＦＥあるいは発泡ＦＥＰで覆った複合絶縁材料を用いても良い。リッツ線コイル６を巻回してなるコイル部のパルス電流による駆動時には、コイルとコイルとの間に生じる引き寄せ合う力によりコイル６同士が衝突し、その際に騒音が生じる。その騒音を軽減・防止するため、リッツ線の素線１の絶縁層３を０．０２５〜２．０ｍｍ、第１のリッツ線４の絶縁層１１を０．０５〜３ｍｍ、第２のリッツ線５の絶縁層１２を０．１〜５ｍｍ、さらにはリッツ線コイル６の絶縁層１３を０．２〜１０ｍｍとし、それらに、防音材あるいは吸音材を用いてもよい。
【００３３】
なお、防音効果のレベルによっては、適宜、特定の素線あるいは絶縁層についての防音材あるいは吸音材の使用を省略してもよい。リッツ線コイル６の素線１を含む導体部２の直径は、０．２〜１．５ｍｍが良い。さらには、磁束の集中と素線１の断線の危険性の回避の観点からは０．３ｍｍ程度がよい。
【００３４】
絶縁層３，１１，１２，１３に用いられる防音材・吸音材の材料としては、ポリウレタンフォーム、フェノールフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム、シリコーン、ポリサルファイド系、アクリル系、変性ポリサルファイド系、アクリルウレタン系、ブチルゴム系、ＳＢＲ系、ガラスウール系、ロックウール、フェルト、ビニルシート、帆布カンバスなどを用いることができる。性状は多孔性、有孔性にしてもよい。なお、漏電の危険性を避けるため、乾式が良い。
【００３５】
リッツ線コイル６を巻回してなるコイル部を利用した神経系の治療用コイル駆動方式の第１の方式としては、交流周波数１．０〜３．３ｋＨｚ、インダクタンス１０〜５０μＨ、パルス幅３００μｓ〜１ｍｓ、コイル電流ピーク値２５００〜８０００Ａ、刺激周波数１５〜５０Ｈｚを条件とした駆動方式がある。この第１の駆動方式は、主に筋肉トレーニング効果による治療を目的とし、特に、尿失禁治療として腹圧性尿失禁、混合性尿失禁の治療によい。
この方式によれば、ピーク値が大きいコイル電流を流しても、リッツ線を使用することにより表皮効果を低減でき、大幅にコイル部からの発熱を低減できる。
【００３６】
腹圧性尿失禁、混合性尿失禁の治療では、コイル装置を臀部下側に配置し、骨盤底筋群、仙骨神経、陰部神経に磁束が集中するようを刺激する。
【００３７】
リッツ線コイル６を巻回してなるコイル部を利用した神経系の治療用コイル駆動方式の第２の方式としては、交流周波数１．０〜３．３ｋＨｚ、インダクタンス１０〜５０μＨ、パルス幅３００μｓ〜１ｍｓ、コイル電流ピーク値１０００〜５０００Ａ、刺激周波数５０〜１００Ｈｚを条件とした駆動方式がある。この第２の駆動方式は、主に筋肉トレーニング効果による治療あるいは温熱効果による治療を目的とし、特に、変形性膝関節症、腰痛、疼痛、肩こり、痙性、腫瘍（ガン）、前立腺肥大症、歩行困難、骨癒合促進、関節の治療に良い。
この方式によれば、より刺激周波数を大きくすることで筋肉の強縮が起こりやすくなり、また上記パルス幅の範囲で大きくすることにより筋肉刺激がより強くなる。また、刺激周波数を増すことは生体内に電流が流れる単位時間当たりの回数を増すことになり、パルス幅を大きくすることは生体内に電流が流れる時間を増すことになるので、生体の抵抗によって電流が消費されて発熱するため、この発熱により温熱効果も得られる。筋肉の収縮、弛緩の繰り返しにより筋肉の強化ができる。
なお、筋肉トレーニングは、強縮による筋疲労を避けるためにバースト状磁気刺激により行ってもよい。
【００３８】
変形性膝関節症治療では、コイル装置を膝頭あるいは膝頭周囲に緊切して配置して連続あるいはバースト磁気刺激を加えると、痛みが無くなる、あるいは軽減する。
【００３９】
腰痛治療では、コイル装置を腰の周囲に近接して配置して、連続あるいは、バースト磁気刺激を加えることにより、痛みを無くす、あるいは軽減できる。
腰痛の原因は様々であるが、一般的な原因は、整形外科領域、と内科領域および加齢老化あるいは姿勢の悪さによるもの等に分けられる。磁気刺激を加えることにより、血液循環の促進、筋緊張の軽減、疼痛の軽減効果がある。
【００４０】
疼痛治療では、コイル装置を痛みが生じている部位またはそれに効く指圧ポイントに当て、連続あるいはバースト磁気刺激を加えることにより、痛みがなくなる、あるいは軽減する。
疼痛の原因は、痛みが生じた部位に刺激が加わったり、損傷が生じたりした結果、発痛物質が生じるためといわれる。磁気刺激を加えることにより血流改善効果が生じ、これが治療につながる。
【００４１】
肩こり治療では、コイル装置を肩に近接してまたは肩こりに効く指圧ポイントに磁気が当たるように配置することにより、肩こりを軽減させることができる。
【００４２】
痙性とは、伸長反射が低閾値で、腱反射が亢進し、クローヌスが起こりやすい状態で、一般に錘体路障害に基づく。また、痙性は固縮とともに生じる。
痙性部位への磁気刺激による抑制効果は、相反神経支配の原理により説明される。治療条件は、痙性筋の拮抗期に対して最大収縮が起こる程度の磁気刺激強度で、８０〜１００Hzの磁気刺激を１５〜３０分程度、痙性筋に加える。パルス幅は１００μｓ〜１ｍｓで選定されるとよい。痙性筋の拮抗筋にコイル装置により高頻度、連続あるいはバースト磁気刺激を加えることにより、痙性が緩和される。
なお、痙性には、錘体路障害によって両下肢筋、股内転筋に痙性が見られる痙性歩行などがある。
【００４３】
腫瘍（ガン）の温熱治療では、生体のガン疾患組織に特異的に反応する薬剤に磁性体を結合させ、この磁性体結合薬剤を生体内に注入した状態で、ガン疾患部に連続あるいはバースト磁気刺激を加える。ガン細胞は熱に弱く、増殖能力を失うため、死滅する。
ガン細胞は一般的に熱に弱く、４２〜４５度、特に４３度付近で加熱されると増殖能力を失い、やがて死滅するといわれる。そこで、周囲の組織の影響を可能な限り小さくして、ガン組織だけを選択的に加温して治療する。
体外から変動磁場を加えてガン組織のみ加温してガンの治療を行っても良い。この場合、生体深部にあるガン組織に導電性の良い金属（白金、金、銀、ステンレス等）を局所的に埋め込む。次に体外から変動磁場を加えてこの金属を加温する。加温時はサーミスタ等の温度センサを刺激部位に挿入する等して、加温温度を制御してもよい。この結果、ガン組織のみ加温することができ、ガンの治療を行うことができる。無侵襲の加温法としては超音波加温法がある。超音波加温法は表皮面を温めることなく、深部局所腫瘍を無侵襲で温めることができる。
しかし、超音波は音響インピーダンスが大きく異なる境界、例えば、空気ー軟組織または、骨ー軟組織界面などで、強い反射や屈折が起きる。このため、超音波加温法は、肺や消化器などのガスの多い部位や、近くに骨のある部位を温める方法としては適してはいない。
【００４４】
前立腺肥大の原因は、加齢と睾丸にあるといわれている。これらの原因により体内のホルモン環境が変化し、前立腺肥大が発症すると考えられている。
前立腺肥大治療では、コイル装置から前立腺肥大部に、高頻度、連続あるいはバースト磁気刺激を与えることにより、肥大部分の温度を上昇させることができる。
治療により温める温度を４５度以下にする温熱療法と、４５度以上あるいは５５度以上とする高温療法がある。
【００４５】
歩行困難の治療用では、コイル装置より、腰部、大腿部、脚部、膝部、足首または足部等に、高頻度、連続あるいはバースト磁気刺激を加えることにより、歩行困難を解消あるいは軽減することができる。
【００４６】
骨癒合促進、関節治療では、粉砕型開放骨折、骨粗しょう症による骨折、大腿骨頸部内側骨折、手舟状骨折、感染症偽関節、先天性偽関節などに適用でき、これら骨折部位、偽関節部位に、高頻度、連続あるいはバーストの磁気刺激を加えることにより骨癒合促進が可能である。
【００４９】
リッツ線コイル６を巻回してなるコイル部を利用した神経系の治療用コイル駆動方式の第３の方式としては、交流周波数３．３〜１０ｋＨｚ、インダクタンス１０〜５０μＨ、パルス幅１００μｓ〜３００μｓ、コイル電流ピーク値２５００〜８０００Ａ、刺激周波数１Ｈｚ〜１０Ｈｚを条件とした駆動方式がある。この第３の駆動方式は、主に神経刺激による治療または診断による治療を目的とし、特に、パーキンソン病の治療、経頭蓋脳刺激の診断、てんかんの治療、神経改善治療、切迫性尿失禁、血流改善の治療によい。本条件は、パルス幅が小さいため、神経刺激に適している。この方式によれば、第１および第２の駆動方式よりも、交流周波数がより高く、高いコイル電流ピーク値であっても、リッツ線を用いたことで表皮効果を低減し、コイル部の発熱を低減することができる。
【００５０】
パーキンソン病の治療では、コイル装置を頭に近接して配置することにより、歩行動作を軽快させる等、パーキンソン病特有の症状を軽減できる。
パーキンソン病は、黒質線条体ニューロンが障害されて線条体での神経伝達物質であるドパミンの分泌が障害されることによって発症する。
その主因は、チロシン水酸化酵素低下によるドーパミン生合成障害であると考えられている。
【００５１】
経頭蓋脳刺激用であることを特徴とするコア付コイル装置である。これによれば、コイル装置を頭に近接して配置することにより脳内の刺激したい部位以外悪影響を与えることなく、脳内の刺激したい部位に、高頻度、連続あるいはバースト磁気刺激を加えることができる。
【００５２】
てんかんの治療では、コイル装置により迷走神経に、高頻度磁気、連続、あるいはバースト磁気刺激を加えることにより、てんかん発作の解消あるいは軽減が図られる。
【００５３】
切迫性尿失禁治療では、骨盤底筋群、仙骨神経、陰部神経等に磁気刺激が集中するように刺激する。
【００５４】
血流改善では、コイル装置より、血流が悪くなった（不十分な）部位あるいはその自律神経に、高頻度、連続あるいはバースト磁気刺激を加えることにより、自律神経が刺激され、血液循環が改善され、血行が改善される。
【００５５】
上記のように、種々の症状にあわせて磁気治療または診断のための磁気刺激の駆動条件を決定する。
【００５６】
図２に、図１で示されたリッツ線コイル６を巻回してなるコイル部２１とハウジング２２からなる神経系の治療用コイル装置を示す。コイル部２１とハウジング２２との間には間隙２３があるように配置されている。コイル部２１にリッツ線コイルを採用することにより発熱を抑制させ、コイル部２１で生じた熱が直接生体表皮に伝わり低温火傷をしないように、間隙２３が設けられている。コイル部２１により生ずる変動磁場により発生する渦電流密度のピーク値は、コイル部の中心軸側よりも、コイル部の付近にあるので、刺激する部位付近にコイル装置を当てるようにする。また、表皮効果の抑制により実効抵抗を小さくすることができ、大きなコイル電流を流すことができる。この結果、大きな刺激強度の磁気刺激を加えることが可能となるため、コアを用いて磁束を集中させて大きな渦電流を得る工夫は不要となる。このように、リッツ線の採用に伴い、コアを用いない仕様とすることもできる。
【００５７】
尿失禁治療用に用いる場合は、臀部下側にコイル部２１を有するコイル装置を配置し、骨盤底筋群、仙骨神経、陰部神経等に磁束を集中するとよい。リッツ線コイル６の巻数は５〜１００ターンがよい。
図３は、コイル部２１により生体内に刺激を行った場合の渦電流密度の分布についての数値解析を示す。Ｘ軸はコイル中心からの距離、Ｙ軸は渦電流密度絶対値、Ｚ値は生体表面からの深さである。この図から明らかなように渦電流密度分布の最大値は、コイルの法線方向に分布する。したがって刺激したい部位の大きさに合わせて、コイルの大きさを決定するのがよい。尿失禁治療の場合、コイルの大きさは骨盤底筋群、仙骨神経、陰部神経等の広がりから、コイルの直径Ｄを４０〜１６０ｍｍ程度にするのがよい。
【００５８】
上述のように、磁束密度を集中させて刺激効率を高めるために、コアを用いてもよい。
図４は、コアを設けたコイル装置要部の外観である。図４に示すようにコア８はＷ型である。コア８は２つのＵ字状のコア要素８ａ，８ｂのそれぞれ一方の端部を同じ方向に向けられて相互に固着されている。コア要素８ａ，８ｂは積鉄心または巻鉄心であり、材料としてはパーメンジュール、方向性珪素鋼板、無方向性珪素鋼板、パーマロイ、センダスト、純鉄あるいはフェライト等が適している。
コア８はＷ型としたが、図５のようにカット・コアを用いてもよいし、Ｗ型コアの代わりに、図６のように積鉄心のをＥ型としてもよい。
特に尿失禁治療用として用いる場合は、コアを用いる場合と用いない場合のいずれの場合も、座部の下あるいは座部の中ににコイル部を設け、椅子として着座できるように構成するとよい。
【００５９】
図７にリッツ線コイル６を駆動する駆動装置の構成を示す。この駆動装置について説明する。コンデンサ３１は、励磁電源部３２により充電されるようになっている。リッツ線コイル６は、サイリスタ３３とダイオード３４が相互に逆方向に向けられて並列接続された回路を介してコンデンサ３１に接続されている。コンデンサ３１の一端は放電部３５に接続されている。制御部３６は、励磁電源部３２、サイリスタ３３および放電部３５をそれぞれ制御する回路である。操作部３７は種々の指示や制御に必要なデータを制御部３６に入力するためのものである。
【００６０】
次に、このように構成されたコイル装置の動作を説明する。この例では、最大刺激強度法といって、患者に対する刺激強度を徐々に上げていき患者が我慢できる最大刺激で刺激する方法を説明する。治療開始となると操作者は操作部３７を操作し、制御部３６を介して、励磁電源部３２からコンデンサ３１に与える電圧を徐々に上げていく。制御部３６は、コンデンサ３１に蓄えられるエネルギーがその最大充電エネルギーの４０％までは、リッツ線コイル６に一相波形の電流が繰り返し流れるようにし、４０％を越えると二相波形の電流が繰り返し流れるようにする。
なお、ここで、コイル装置が汎用的なものであれば、操作部３７は治療対象を選択できるように構成させ、これにより選択された治療対象に対し上記に述べた適切な刺激条件を制御部３６により制御させてもよい。尿失禁治療装置であれば、治療対象が腹圧性か切迫性か混合性かを選択するスイッチを操作部３７に設け、選択された治療対象に対しての上記に述べた適切な刺激条件で制御部３６により制御させてもよい。
【００６１】
一相波形の場合、各部は次のように動作する。まず、制御部３６は励磁電源部３２からコンデンサ３１に電力を供給し充電させ、次にサイリスタ３３に制御パルスを送出してサイリスタ３３をオンとすると、コンデンサ３１からサイリスタ３３を介してリッツ線コイル６に電流が流れる。次に制御部３６は、コンデンサ３１に蓄えられた電気エネルギーを放電部３５により放出する。次に制御部３６は、サイリスタ３３をオフとする。以後、上記の動作は繰り返し行われる。
【００６２】
二相波形の場合、各部は次のように動作する。まず、制御部３６は励磁電源部３２からコンデンサ３１に電力を供給し充電させ、次にサイリスタ３３に制御パルスを送出してサイリスタ３３をオンとすると、コンデンサ３１からサイリスタ３３を介してリッツ線コイル６に電流が流れる。そして、コンデンサ３１には逆極的に再度充電される。次にコンデンサ３１に蓄えられた電気エネルギーは、放電され、リッツ線コイル６とダイオード３４を通って流れる。次に制御部３６は、サイリスタ３３をオフとする。以後、上記の動作は繰り返し行われる。図８にこの駆動により二相波形で出力した場合のコイルにおける波形を示す。
【００６３】
図９に二相波形の場合のリッツ線コイル６の周辺のある点における電場Ｅの変化を示す。一相波形の場合のリッツ線コイル６に電流を流す期間は、放電部３５やサイリスタ３３の動作のタイミングを制御することによって、二相波形における周期Ｔの１／４や１／２とすることができる。
【００６４】
このように、リッツ線コイル６に流す電流を初めは一相波形とし、次に所定以上の刺激強度とするためにその電流を二相波形とする。このようにすると、一相波形期間に患者が刺激に慣れるので、患者に急激な刺激を与えないで治療を行うことができる。
【００６５】
【発明の効果】
本発明によれば、神経、筋肉、疾患部位に変動磁場を発生させて誘導された渦電流で刺激して、治療または診断を行うための磁気刺激装置において、変動磁場を発生させるリッツ線コイルの絶縁層に防音材・吸音材を使用したので、巻回されたコイル間の衝突による騒音を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の装置のリッツ線コイル６の断面を示す図。
【図２】図１に示したリッツ線コイル６を用いた刺激装置の例を示す断面図。
【図３】コイルから発生した磁気刺激により生体内で発生する渦電流密度分布を示す図。
【図４】図１に示したリッツ線コイル６を用いたコア付コイルの例を示す図。
【図５】図１に示したリッツ線コイル６を用いたコア付コイルの他の例を示す図。
【図６】図１に示したリッツ線コイル６を用いたコア付コイルの他の例を示す図。
【図７】変動磁場を発生させる装置の駆動装置の構成を示す図。
【図８】図７に示した装置の駆動部により出力される二相波形を示す図。
【図９】図７に示した装置の駆動部により発生された電場を示す図。
【符号の説明】
１素線
２導体部
３絶縁層
４第１のリッツ線
５第２のリッツ線
６リッツ線コイル
８コア
２１コイル部
２２ハウジング
２３間隙
３１コンデンサ
３２励磁電源部
３３サイリスタ
３４ダイオード
３５放電部
３６制御部
３７操作部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a coil stimulation apparatus for performing magnetic therapy by generating a variable magnetic field that induces eddy current in a living body by supplying a pulse current to a coil using a litz wire.
[0002]
[Prior art]
As a treatment device for electrical urinary incontinence, the applicant of the present application has replaced the well-known electrical stimulation device in which stimulation electrodes are attached to a patient and an electrical pulse is applied to treat urinary incontinence. According to Kaihei 9-276418 (US Pat. No. 5,984,854), a urinary incontinence treatment device by magnetic stimulation was proposed. In this device, a magnetic stimulation coil is attached to a coil fixture that is placed indoors, and a pulsed magnetic flux is repeatedly generated in the coil, and the magnetic flux is applied to a region in the range from the patient's waist to the lower limb. The pelvic floor muscle group, pudendal nerve, etc. are stimulated with eddy currents. Also, the present applicant has previously proposed a magnetic stimulation type urinary incontinence treatment coil as disclosed in JP-A-10-234870.
In addition, various coil devices have been developed in recent years as magnetic therapy.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional coil is a general electric wire or a copper pipe (hollow conductor). For this reason, the alternating current effective resistance of the conventional coil was large, and the electrical loss was large. As a result, even if the number of times of use is small, the heat generated by the coil increases as the device continues to be used, the coil temperature rises, and there is a risk of burns. Therefore, a conventional coil requires a large capacity cooling device.
[0004]
An object of the present invention is to provide a practical magnetic stimulation apparatus that can efficiently stimulate various magnetic treatment sites or diagnostic sites with low power consumption.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
[0028]
The magnetic stimulation device according to claim 1 is a magnetic stimulation device that generates a magnetic field when a fluctuating magnetic field is generated in a patient's body and is magnetically stimulated so as to be treated. A Litz wire coil having an inductance of 10 to 50 μH, a power source for supplying a current that fluctuates to the Litz wire coil, an AC frequency of the current of 1.0 to 10 kHz, and a pulse width of the current Having a coil current peak value of 1000 to 8000 A and a stimulation frequency of 1 Hz to 100 Hz, and a drive control unit that drives the Litz wire coil. As a result, the heat generated in the coil can be suppressed and it can be driven safely, and noise caused by the collision between the coil portions can be prevented.
[0029]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The Litz wire coil portion for magnetic treatment of the muscle and nervous system of the present invention will be described. FIG. 1 shows a cross-sectional view of the litz wire coil 6. The element wire 1 is formed by covering a conductor portion 2 with an insulating layer 3. The first litz wire 4 is formed by twisting seven strands 1 and covering the outer periphery with an insulating layer 11. The second litz wire 5 is formed by twisting seven first litz wires 4 and covering the outer periphery with an insulating layer 12. The litz wire coil 6 is formed by twisting seven second litz wires 5 and covering the outer periphery with an insulating layer 13. The insulating layers 11, 12, and 13 are made of glass fiber tape, plastic tape, or rubber tape. Further, an insulating tube may be used instead of tapes, or a flexible adhesive such as silicone may be used. The insulating layers 11 and 12 can be omitted.
[0030]
In general, when a high-frequency current is applied to a conducting wire, a skin effect occurs, the current concentrates on the surface, the effective resistance increases, and the electrical loss increases. The depth δ of the skin is determined by the current frequency, as shown by the following equation, and the depth decreases as the frequency increases.
δ = {1 / (πfμσ)} 1/2
μ: permeability, σ: electrical conductivity, f: frequency
The effective resistance increases greatly when the radius of the conducting wire is greater than or equal to δ, and the size of the space around which the coil is wound, while referring to the above relational expression, the conductor portion 2 of the strand 1 of the litz wire coil 6 It is preferable to determine the diameter, the cross-sectional area of the litz wire coil 6 and the like.
[0032]
As the element wire 1 of the litz wire 6 shown in FIG. 1, a silver-plated, tin-plated or gold-plated annealed copper wire, an oxygen-free copper wire or a silver wire is used. The insulating material of the insulating layers 3, 11, 12, 13 of the litz wire 6 is particularly preferably porous PTFE or foamed FEP. As the wire covering material, it is preferable to use a porous material or a foamed material, for example, porous PTFE or foamed FEP. Alternatively, the insulating material is a general insulating material PTFE, porous PTFE, PFA, FEP, foamed FEP, ETFE, PVdF, a polyethylene film and a polyimide film, and further covered with porous PTFE or foamed FEP. A composite insulating material may be used. Alternatively, a composite insulating material may be used in which the covering material is polyethylene, nylon, vinyl chloride, or polyurethane, which is a general wire covering material, and the top or bottom thereof is covered with porous PTFE or foamed FEP. When driving by the pulse current of the coil unit the litz wire coil 6 formed by winding a coil 6 with each other collide with a force mutually attracted generated between the coil and the coil, Noise is arising at that time. To reduce or prevent noise its, 0.025～2.0Mm an insulating layer 3 of the wire 1 of the litz wire, the insulating layer 11 of the first litz wire 4 0.05 to 3 mm, the second Ritz The insulating layer 12 of the wire 5 may be 0.1 to 5 mm, the insulating layer 13 of the litz wire coil 6 may be 0.2 to 10 mm, and a soundproofing material or a sound absorbing material may be used for them.
[0033]
Depending on the level of the soundproofing effect, the use of a soundproofing material or sound absorbing material for a specific element wire or insulating layer may be omitted as appropriate. The diameter of the conductor part 2 including the strand 1 of the litz wire coil 6 is preferably 0.2 to 1.5 mm. Furthermore, from the viewpoint of avoiding the risk of concentration of magnetic flux and disconnection of the wire 1, about 0.3 mm is preferable.
[0034]
As the material of the soundproofing material / sound absorbing material used for the insulating layers 3, 11, 12, and 13, polyurethane foam, phenol foam, polyethylene foam, polystyrene foam, silicone, polysulfide, acrylic, modified polysulfide, acrylic urethane, Butyl rubber, SBR, glass wool, rock wool, felt, vinyl sheet, canvas canvas, and the like can be used. The property may be porous or porous. In order to avoid the risk of electric leakage, dry type is good.
[0035]
A first method of driving a therapeutic coil for a nervous system using a coil portion formed by winding a litz wire coil 6 is an AC frequency of 1.0 to 3.3 kHz, an inductance of 10 to 50 μH, and a pulse width of 300 μs to 1 ms. In addition, there is a driving method on condition that the coil current peak value is 2500 to 8000 A and the stimulation frequency is 15 to 50 Hz. This first driving method is mainly intended for treatment by a muscle training effect, and is particularly suitable for treatment of stress urinary incontinence and mixed urinary incontinence as urinary incontinence treatment.
According to this method, even when a coil current having a large peak value is passed, the skin effect can be reduced by using the litz wire, and the heat generation from the coil portion can be greatly reduced.
[0036]
In the treatment of stress urinary incontinence and mixed urinary incontinence, a coil device is placed below the buttocks to stimulate the magnetic flux to concentrate on the pelvic floor muscles, sacral and pudendal nerves.
[0037]
A second method of driving a coil for treating the nervous system using a coil portion formed by winding a litz wire coil 6 includes an AC frequency of 1.0 to 3.3 kHz, an inductance of 10 to 50 μH, and a pulse width of 300 μs to 1 ms. In addition, there is a driving method on condition that the coil current peak value is 1000 to 5000 A and the stimulation frequency is 50 to 100 Hz. This second drive system is mainly intended for treatment with muscle training effect or treatment with heat effect, especially knee osteoarthritis, low back pain, pain, stiff shoulder, spasticity, tumor (cancer), prostatic hypertrophy, gait Difficult, promote bone healing, good for joint treatment.
According to this method, the muscles tend to be stiffened by increasing the stimulation frequency, and the muscle stimulation becomes stronger by increasing the stimulation frequency. In addition, increasing the stimulation frequency increases the number of times per unit time that current flows in the living body, and increasing the pulse width increases the time that current flows in the living body. Since current is consumed to generate heat, this heat generation also provides a thermal effect. Muscles can be strengthened by repeated contraction and relaxation of muscles.
Note that muscle training may be performed by burst magnetic stimulation in order to avoid muscle fatigue due to tetanus.
[0038]
In the treatment of knee osteoarthritis, when the coil device is placed tightly around the kneecap or around the kneecap and continuous or burst magnetic stimulation is applied, pain is eliminated or reduced.
[0039]
In the treatment of low back pain, the coil device can be placed close to the circumference of the waist and the pain can be eliminated or reduced by applying continuous or burst magnetic stimulation.
There are various causes of low back pain, but general causes are classified into orthopedics, internal medicine, aging or poor posture, and the like. By applying magnetic stimulation, blood circulation is promoted, muscle tone is reduced, and pain is reduced.
[0040]
In pain treatment, the coil device is applied to a site where pain occurs or acupressure points acting on the site, and continuous or burst magnetic stimulation is applied to eliminate or reduce pain.
The cause of pain is said to be that a pain-causing substance is produced as a result of stimulation or damage to the site where pain occurs. Applying magnetic stimulation produces a blood flow improvement effect, which leads to treatment.
[0041]
In the treatment of stiff shoulders, stiff shoulders can be reduced by arranging the coil device close to the shoulder or so that the magnetic force is applied to the acupressure point that works on the stiff shoulder.
[0042]
Spasticity is a state in which stretch reflex has a low threshold, tendon reflex is enhanced, and clonus is likely to occur, and is generally based on pyramidal disorders. Spasticity also occurs with stiffness.
The inhibitory effect of magnetic stimulation on spastic sites is explained by the principle of reciprocal innervation. The therapeutic condition is that the magnetic stimulation intensity is such that maximum contraction occurs during the antagonistic period of the spastic muscles, and a magnetic stimulation of 80 to 100 Hz is applied to the spastic muscles for about 15 to 30 minutes. The pulse width may be selected from 100 μs to 1 ms. Spasticity is alleviated by applying high frequency, continuous or burst magnetic stimulation to the antagonistic muscles of the spastic muscles with a coil device.
Spasticity includes spastic walking in which both lower limb muscles and crotch adductor muscles are spastic due to pyramidal disorders.
[0043]
In hyperthermia treatment of a tumor (cancer), a magnetic substance is bound to a drug that reacts specifically with a cancerous diseased tissue in the living body, and this magnetic substance-bound drug is injected into the living body to continuously or burst magnetically in the cancerous diseased part. Add stimulus. Cancer cells die because they are vulnerable to heat and lose their ability to grow.
Cancer cells are generally sensitive to heat, and when heated at 42 to 45 degrees, particularly around 43 degrees, they lose their ability to grow and are said to die. Therefore, the influence of the surrounding tissue is made as small as possible, and only the cancer tissue is selectively heated for treatment.
Cancer may be treated by applying a variable magnetic field from outside the body and heating only the cancer tissue. In this case, a highly conductive metal (platinum, gold, silver, stainless steel, etc.) is locally embedded in the cancer tissue in the deep part of the living body. Next, a variable magnetic field is applied from outside the body to heat the metal. During heating, a temperature sensor such as a thermistor may be inserted into the stimulation site to control the heating temperature. As a result, only the cancer tissue can be heated and cancer can be treated. There is an ultrasonic heating method as a non-invasive heating method. The ultrasonic heating method can warm a deep local tumor non-invasively without warming the epidermis surface.
However, ultrasonic waves are strongly reflected and refracted at boundaries where the acoustic impedance is greatly different, for example, at the air-soft tissue or bone-soft tissue interface. For this reason, the ultrasonic heating method is not suitable as a method for heating a gas-rich part such as the lungs or digestive organs or a part having a bone nearby.
[0044]
It is said that the cause of prostatic hypertrophy is aging and testicles. These causes are thought to change the hormonal environment in the body and cause prostate enlargement.
In the treatment for prostatic hypertrophy, the temperature of the enlarged portion can be increased by applying high-frequency, continuous or burst magnetic stimulation from the coil device to the prostatic hypertrophy portion.
There are two types of therapy: hyperthermia that makes the temperature warmed by treatment 45 degrees or less and high-temperature therapy that makes 45 degrees or more or 55 degrees or more.
[0045]
For the treatment of gait difficulties, the gait difficulty is eliminated or reduced by applying high-frequency, continuous or burst magnetic stimulation to the lower back, thigh, legs, knees, ankles or feet from the coil device. be able to.
[0046]
In bone fusion promotion and joint treatment, it can be applied to crush-type open fractures, fractures due to osteoporosis, femoral neck fractures, scaphoid fractures, infection pseudo-joints, congenital pseudo-joints, etc. Bone fusion can be promoted by applying high-frequency, continuous or burst magnetic stimulation to the joint site.
[0049]
A third method of driving a therapeutic coil for a nervous system using a coil portion formed by winding a litz wire coil 6 includes an AC frequency of 3.3 to 10 kHz, an inductance of 10 to 50 μH, a pulse width of 100 μs to 300 μs, a coil There is a drive system with a current peak value of 2500 to 8000 A and a stimulation frequency of 1 Hz to 10 Hz. This third driving system is mainly intended for treatment by nerve stimulation or diagnosis, in particular, treatment of Parkinson's disease, diagnosis of transcranial brain stimulation, treatment of epilepsy, nerve improvement treatment, urge urinary incontinence, blood Good for treatment of flow improvement. This condition is suitable for nerve stimulation because the pulse width is small. According to this method, even when the AC frequency is higher and the coil current peak value is higher than those of the first and second driving methods, the skin effect is reduced by using the litz wire, and the heating of the coil portion is performed. Can be reduced.
[0050]
In the treatment of Parkinson's disease, by arranging the coil device close to the head, symptoms specific to Parkinson's disease such as lightening the walking motion can be reduced.
Parkinson's disease occurs when nigrostriatal neurons are impaired and the secretion of dopamine, a neurotransmitter in the striatum, is impaired.
The main cause is thought to be dopamine biosynthesis disorder due to a decrease in tyrosine hydroxylase.
[0051]
A cored coil device for transcranial brain stimulation. According to this, by placing the coil device close to the head, it is possible to apply high-frequency, continuous or burst magnetic stimulation to the region to be stimulated in the brain without adverse effects other than the region to be stimulated in the brain. it can.
[0052]
In the treatment of epilepsy, epileptic seizures can be eliminated or reduced by applying high-frequency magnetic, continuous, or burst magnetic stimulation to the vagus nerve with a coil device.
[0053]
In the treatment of urge urinary incontinence, magnetic stimulation is stimulated to concentrate on the pelvic floor muscle group, sacral nerve, pudendal nerve and the like.
[0054]
In blood flow improvement, the autonomic nerve is stimulated by applying high-frequency, continuous or burst magnetic stimulation to the part of the autonomic nerve where the blood flow has become worse (insufficient) than the coil device, and blood circulation is improved. Blood circulation is improved.
[0055]
As described above, the driving conditions for magnetic stimulation for magnetic therapy or diagnosis are determined according to various symptoms.
[0056]
FIG. 2 shows a therapeutic coil device for a nervous system comprising a coil portion 21 formed by winding the litz wire coil 6 shown in FIG. The coil portion 21 and the housing 22 are arranged so that there is a gap 23. By adopting a litz wire coil for the coil portion 21, heat generation is suppressed, and a gap 23 is provided so that heat generated in the coil portion 21 is directly transmitted to the living body epidermis and does not cause low-temperature burns. Since the peak value of the eddy current density generated by the fluctuating magnetic field generated by the coil unit 21 is closer to the coil unit than to the central axis side of the coil unit, the coil device is applied near the site to be stimulated. Further, the effective resistance can be reduced by suppressing the skin effect, and a large coil current can flow. As a result, since it is possible to apply a magnetic stimulus having a large stimulation intensity, a device for obtaining a large eddy current by concentrating the magnetic flux using the core becomes unnecessary. Thus, with the adoption of the litz wire, it is possible to make the specification without using the core.
[0057]
When used for urinary incontinence treatment, a coil device having a coil portion 21 is disposed below the buttocks to concentrate magnetic flux on the pelvic floor muscle group, sacral nerve, pudendal nerve, and the like. The number of turns of the litz wire coil 6 is preferably 5 to 100 turns.
FIG. 3 shows a numerical analysis of the distribution of eddy current density when the coil unit 21 stimulates the living body. The X axis is the distance from the coil center, the Y axis is the absolute value of eddy current density, and the Z value is the depth from the living body surface. As is clear from this figure, the maximum value of the eddy current density distribution is distributed in the normal direction of the coil. Therefore, the size of the coil should be determined in accordance with the size of the site to be stimulated. In the case of urinary incontinence treatment, the coil size is preferably about 40 to 160 mm because of the spread of the pelvic floor muscle group, sacral nerve, pudendal nerve and the like.
[0058]
As described above, the core may be used to concentrate the magnetic flux density and increase the stimulation efficiency.
FIG. 4 is an external view of the main part of the coil device provided with the core. As shown in FIG. 4, the core 8 is W-shaped. The core 8 is fixed to each other with one end of each of the two U-shaped core elements 8a and 8b oriented in the same direction. The core elements 8a and 8b are stacked iron cores or wound iron cores, and suitable materials include permendur, directional silicon steel plate, non-directional silicon steel plate, permalloy, sendust, pure iron or ferrite.
Although the core 8 is W-shaped, a cut core may be used as shown in FIG. 5, or the core of the product core may be E-shaped as shown in FIG. 6 instead of the W-shaped core.
In particular, when used for urinary incontinence treatment, a coil portion is preferably provided under or in the seat portion so that it can be seated as a chair regardless of whether the core is used or not.
[0059]
FIG. 7 shows the configuration of a drive device that drives the litz wire coil 6. This drive device will be described. The capacitor 31 is charged by the excitation power supply unit 32. The litz wire coil 6 is connected to the capacitor 31 via a circuit in which a thyristor 33 and a diode 34 are directed in opposite directions and connected in parallel. One end of the capacitor 31 is connected to the discharge unit 35. The control unit 36 is a circuit that controls the excitation power supply unit 32, the thyristor 33, and the discharge unit 35, respectively. The operation unit 37 is used to input various instructions and data necessary for control to the control unit 36.
[0060]
Next, the operation of the coil device configured as described above will be described. In this example, a method of stimulating with the maximum stimulation that the patient can tolerate by gradually increasing the stimulation intensity for the patient will be described as the maximum stimulation intensity method. When the treatment starts, the operator operates the operation unit 37 and gradually increases the voltage applied from the excitation power supply unit 32 to the capacitor 31 via the control unit 36. The controller 36 causes the one-phase waveform current to repeatedly flow through the litz wire coil 6 until the energy stored in the capacitor 31 is 40% of the maximum charge energy, and if the energy exceeds 40%, the two-phase waveform current is repeated. Make it flow.
Here, if the coil device is general-purpose, the operation unit 37 is configured so that a treatment target can be selected, and the appropriate stimulation condition described above is selected for the treatment target selected thereby. 36 may be controlled. In the case of a urinary incontinence treatment device, a switch for selecting whether the treatment target is abdominal pressure, urgency, or mixing is provided in the operation unit 37, and the control is performed under the appropriate stimulation condition described above for the selected treatment target. It may be controlled by the unit 36.
[0061]
In the case of a one-phase waveform, each part operates as follows. First, the control unit 36 supplies power to the capacitor 31 from the excitation power supply unit 32 to charge it, and then sends a control pulse to the thyristor 33 to turn on the thyristor 33. A current flows through 6. Next, the control unit 36 releases the electrical energy stored in the capacitor 31 through the discharge unit 35. Next, the control unit 36 turns off the thyristor 33. Thereafter, the above operation is repeated.
[0062]
In the case of a two-phase waveform, each part operates as follows. First, the control unit 36 supplies power to the capacitor 31 from the excitation power supply unit 32 to charge it, and then sends a control pulse to the thyristor 33 to turn on the thyristor 33. A current flows through 6. The capacitor 31 is charged again in reverse polarity. Next, the electrical energy stored in the capacitor 31 is discharged and flows through the litz wire coil 6 and the diode 34. Next, the control unit 36 turns off the thyristor 33. Thereafter, the above operation is repeated. FIG. 8 shows a waveform in the coil when the two-phase waveform is output by this driving.
[0063]
FIG. 9 shows a change in the electric field E at a certain point around the litz wire coil 6 in the case of a two-phase waveform. The period during which current flows through the litz wire coil 6 in the case of a single-phase waveform is set to 1/4 or 1/2 of the period T in the two-phase waveform by controlling the operation timing of the discharge unit 35 and the thyristor 33. Can do.
[0064]
In this way, the current flowing through the litz wire coil 6 is first made into a one-phase waveform, and then the current is made into a two-phase waveform in order to obtain a stimulation intensity of a predetermined level or more. In this way, the patient is accustomed to the stimulation during the one-phase waveform period, so that treatment can be performed without giving the patient a sudden stimulation.
[0065]
【The invention's effect】
According to the present invention, in a magnetic stimulation apparatus for performing treatment or diagnosis by stimulating with an eddy current induced by generating a variable magnetic field in a nerve, muscle, or diseased part, the Litz wire coil for generating the variable magnetic field is provided . Since the soundproofing material and the sound absorbing material are used for the insulating layer , it is possible to reduce the noise caused by the collision between the wound coils.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a litz wire coil 6 of the apparatus of the present invention.
2 is a cross-sectional view showing an example of a stimulation apparatus using the litz wire coil 6 shown in FIG.
FIG. 3 is a diagram showing an eddy current density distribution generated in a living body by magnetic stimulation generated from a coil.
4 is a view showing an example of a cored coil using the litz wire coil 6 shown in FIG. 1; FIG.
FIG. 5 is a view showing another example of a cored coil using the litz wire coil 6 shown in FIG. 1;
6 is a view showing another example of a cored coil using the litz wire coil 6 shown in FIG. 1. FIG.
FIG. 7 is a diagram illustrating a configuration of a driving device of a device that generates a variable magnetic field.
8 is a diagram showing a two-phase waveform output by a drive unit of the apparatus shown in FIG.
9 is a diagram showing an electric field generated by a driving unit of the apparatus shown in FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Strand 2 Conductor part 3 Insulation layer 4 1st litz wire 5 2nd litz wire 6 litz wire coil 8 core 21 coil part 22 housing 23 gap 31 capacitor 32 excitation power supply part 33 thyristor 34 diode 35 discharge part 36 control part 37 Operation unit

Claims

変動磁場を患者の体内に発生させ治療するため磁気的に刺激する磁気刺激装置において、
変動する電流が供給されることにより磁界を発生し、防音材または吸音材で絶縁層を形成し、インダクタンスが１０〜５０μＨであるリッツ線コイルと、
前記リッツ線コイルに変動する電流を供給する電源と、
前記電流の交流周波数が１．０〜１０ｋＨｚ、前記電流のパルス幅が１００μｓ〜１ｍｓ、前記電流のコイル電流ピーク値が１０００〜８０００Ａ、刺激周波数が１Ｈｚ〜１００Ｈｚの範囲で前記リッツ線コイルを駆動する駆動制御部と、
を有することを特徴とする磁気刺激装置。In a magnetic stimulation device that generates a fluctuating magnetic field in a patient's body and magnetically stimulates it for treatment,
A litz wire coil that generates a magnetic field by supplying a fluctuating current , forms an insulating layer with a soundproofing material or a sound absorbing material , and has an inductance of 10 to 50 μH;
A power source for supplying a fluctuating current to the Litz wire coil;
The Litz wire coil is driven in a range where the AC frequency of the current is 1.0 to 10 kHz, the pulse width of the current is 100 μs to 1 ms, the coil current peak value of the current is 1000 to 8000 A, and the stimulation frequency is 1 Hz to 100 Hz. A drive control unit;
A magnetic stimulation apparatus comprising: