JP4177736B2 - アンカー装置 - Google Patents

アンカー装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4177736B2
JP4177736B2 JP2003321112A JP2003321112A JP4177736B2 JP 4177736 B2 JP4177736 B2 JP 4177736B2 JP 2003321112 A JP2003321112 A JP 2003321112A JP 2003321112 A JP2003321112 A JP 2003321112A JP 4177736 B2 JP4177736 B2 JP 4177736B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hole
bolt
back plate
wall surface
plate material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003321112A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005090538A (ja
Inventor
辰夫 庄司
亜希子 玉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Naka Corp
Original Assignee
Naka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Naka Corp filed Critical Naka Corp
Priority to JP2003321112A priority Critical patent/JP4177736B2/ja
Publication of JP2005090538A publication Critical patent/JP2005090538A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4177736B2 publication Critical patent/JP4177736B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Description

本発明はアンカー装置に関するものである。
従来、アンカー装置としては、特許文献1に記載されたものが知られている。この従来例において、アンカー装置は、紐挿通孔とボルト螺子孔を備える細長板状の当具と、頂部に紐挿通孔とボルト挿通孔を備える略シルクハット形状の補強プレートと、紐と、ボルトとを有し、当具と補強プレートを紐で緩めに連結して形成される。取り付け作業は、先ず、壁面に開設される貫通孔に壁面表面側から当具を傾けて挿通し、次いで、当具を紐によって壁面裏面側に吊り下げた状態のままさらに貫通孔内に補強プレートの頂部を嵌入し、この後、壁面表面側から紐を引っ張って当具と補強プレートにより壁面を挟持させ、最後にこれらをボルトで緊締することによりなされる。
上記当具と補強プレートに設けられる紐挿通孔はボルト螺子孔あるいはボルト挿通孔周辺に該ボルト螺子孔等を挟んで一対穿孔され、かつ、補強プレートは貫通孔に嵌入されて回り止めされるために、紐を引っ張ることにより、壁面裏面側の当具は補強プレートの紐挿通孔と紐挿通孔の位置を合わせた姿勢、この従来例においては長手方向を鉛直方向に向けた姿勢で壁面裏面に係止する。なお、補強プレートの頂部裏面側には壁面への取り付け対象物である手摺りを連結可能な手摺り接合具の凸部が嵌入され、回り止めされた状態で当具等とともにボルト止めされる。
特開平10-280635号公報
しかしながら、上記従来例においては、補強プレートの貫通孔への嵌入が補強プレートを回り止めできる程度である貫通孔の全長における一部に対するものである上に、貫通孔内におけるボルトの長手方向に対する支持が、補強プレートの貫通孔嵌入先端に形成されるボルト挿通孔部分のみであることから、壁面への取り付け対象物によるボルトに対する負荷が貫通孔内壁等の局部に集中してしまい、貫通孔内において十分な荷重負担ができないという欠点を有する。
また、壁面が厚く、貫通孔が長くなる場合には、上記従来例のように補強プレートを回り止めできる程度に貫通孔内に嵌入させただけでは、補強プレートの嵌入先端に形成される紐挿通孔と当具との間で紐が捻れて絡まりやすいために、紐を引っ張っても壁面裏面への係止状態において当具の長手方向を確実に鉛直方向に向けることができない。
本発明は以上の欠点を解消すべくなされたものであって、十分な荷重負担を図ることができるとともに、壁面等の厚さが厚い場合であっても、当具等の壁面裏面側に配置される係止部材の長手方向を壁面等の裏面上において確実に所定方向に向けることができるアンカー装置を提供することを目的とする。
本発明によれば上記目的は、
基部1に開設される貫通孔2を貫通可能なボルト3と、
ボルト螺入孔4を備え、前記貫通孔2に対して長手方向をほぼ平行にした挿通姿勢において該貫通孔2を挿通可能で、挿通後に貫通孔2に対してほぼ直交方向に引き起こされて基部裏面1aに係止する裏板材5と、
前記裏板材5のボルト螺入孔4周辺複数箇所に連結されて基部表裏面1b、1a間に複数引き渡され、基部表面1b側からの牽引操作により裏板材5の長手方向を基部裏面1a上において所定方向に向けて基部裏面1aに係止させるとともに、この裏板材5の係止姿勢を前記ボルト3がボルト螺入孔4に螺入されるまでの間仮保持する線条体6と、
内部にボルト挿入孔7を備えて筒状に形成され、前記貫通孔2のほぼ全長に渡って嵌入されるとともに、長手方向には線条体6をボルト挿入孔7に沿って直線状にガイドするガイド部8が全長に渡って形成されるガイド体9とを有し、
前記ガイド部8として、前記ガイド体9の外周面には線条体6をガイドする溝10が形成されるアンカー装置を提供することにより達成される。
本発明によれば、アンカー装置は、壁面や床面等の基部1に開設される貫通孔2を通った後に線条体6の牽引操作によって基部裏面1aに係止される裏板材5に対して基部表面1b側からボルト3を螺入して構成され、貫通孔2内には内部にボルト挿入孔7を備えた筒状のガイド体9が嵌入される。ガイド体9が貫通孔2のほぼ全長に渡って嵌入されることにより、貫通孔2の長手方向ほぼ全域に渡ってボルト3とガイド体9、ガイド体9と貫通孔2内壁を当接させることができ、壁面への取り付け対象物を支えるボルト3にかかる荷重を貫通孔2の長手方向ほぼ全長に渡って分散させることができる。したがって、例えば壁面からなる基部1に対して側方に向かって貫通孔2を開設した場合には、壁面への取り付け対象物によってボルト3が受ける鉛直方向の剪断荷重を貫通孔2の長手方向ほぼ全長に渡る内壁に負担させることができるために、ALCパネル等からなる強度の低い壁面であっても比較的高い荷重のかかる取り付け対象物を支持することができる。
裏板材5は、長手方向が貫通孔2の直径よりも長く、側面視における大きさが貫通孔2よりも小さい、例えば細長板状に形成されることによって、貫通孔2に対して長手方向をほぼ平行にしたときに貫通孔2を挿通可能で、貫通孔2に対して長手方向を直交方向に向けたときに貫通孔2を跨いで基部1に対して係止することができる。また、裏板材5の長手方向中央部近傍に線条体6を連結することにより、裏板材5を貫通孔2に挿通させたときに基部表裏面1b、1a間に線条体6が引き渡され、線条体6によって裏板材5を基部裏面1a側で吊り下げることができるとともに、線条体6の基部表面1b側からの牽引操作によって裏板材5の長手方向を貫通孔2に対して直交方向に引き起して貫通孔2周囲の基部裏面1aに係止させることができる。線条体6は裏板材5を基部裏面1a側で吊り下げ、引き起こすことができるものであればよく、糸やワイヤ等を使用することが可能である。
また、裏板材5のボルト螺入孔4周辺複数箇所に複数の線条体6、6・・の端部を固定し、あるいはボルト螺入孔4を挟む対向位置に穿孔された一対の紐挿通孔に単一の線条体6を折り返して挿通することなどによって裏板材5のボルト螺子孔4周辺複数箇所に線条体6を連結することにより、牽引操作によって、ボルト螺入孔4をボルト3の螺入に適した貫通孔2の壁面裏面1a側開口面上における所定の位置に面するように裏板材5を引き起こすことができる。
すなわち、裏板材5の貫通孔2への挿通により基部1の表裏面1b、1a間に複数引き渡される線条体6は、牽引操作によって、裏板材5に対する複数の連結箇所から基部表面1bまでの総経路長が最も短くなるように、裏板材5に対する複数の連結箇所を同時に基部表面1b側に引き寄せる。線条体6の総経路長は貫通孔2内に複数引き渡された線条体6が貫通孔2に沿って直線状に張り渡されたときに最短となるために、裏板材5は、牽引操作によって、線条体6に対する複数の連結箇所が線条体6を貫通孔2に沿って直線状に張り渡すことのできる貫通孔2開口面上における所定の位置となるように引き起こすことができる。したがって、裏板材5のボルト螺入孔4周辺複数箇所に線条体6を連結することにより、牽引操作によって、ボルト螺入孔4を貫通孔2の基部裏面1a側開口面上における所定の位置に配置することができる。
また、上述したように、線条体6の牽引操作によって裏板材5の複数の線条体6連結箇所を貫通孔2開口面上における所定位置に配置するように裏板材5を引き起こすことができるために、貫通孔2の壁面裏面1a側開口面と同一面上である基部裏面1a上において、貫通孔2の外方に飛び出すために基部表面1b側から目視できない裏板材5の長手方向をも所定方向に向けることができる。このように裏板材5の長手方向を基部裏面1a上において所定方向に向けて係止できることにより、例えば、壁面からなる基部1に対してアンカー装置によって取り付け対象物を固定する場合において、裏板材5の長手方向を鉛直方向に向けて壁面裏面1aに係止することが可能になり、ボルト3が壁面表面1b側で受ける鉛直方向の剪断荷重により発生するガイド体9の長手方向の回転を裏板材5の長手方向が係止する壁面裏面1aの鉛直方向に広い領域で効率的に負担することができる。
さらに、上記基部1の表裏面1b、1a間に複数引き渡される線条体6は、前述したガイド体9の長手方向全長に渡って形成されるガイド部8によって貫通孔2内をガイドされる。貫通孔2のほぼ全長に渡って嵌入されるガイド部8が線条体6をボルト挿入孔7に沿って直線状にガイドすることにより、貫通孔2内での線条体6の絡まりを防止することができるとともに、ガイド部8が壁面裏面1a近傍等まで線条体6をガイドすることによって、裏板材5を吊り下げる際に貫通孔2終端を起点として線条体6が捻れて絡まることをも防止することができる。これにより、線条体6牽引操作時に、長手方向を基部裏面1a上において所定方向に向けた裏板材5の係止姿勢を確保することができ、上述したように裏板材5によって効率的な荷重負担等を図ることができる。
ガイド部8は、貫通孔2内に複数引き渡される線条体6を個々に区画できれば足りるために、例えば筒状のガイド体9に長手方向に沿って複数の孔を穿孔することによって形成することが可能であるが、ガイド体9の外表面に溝10を形成した場合には、ガイド体9の貫通孔2内への嵌入にともなって貫通孔2内壁によって実質的に孔が形成されるために、比較的簡単な加工によって微細なガイド部8を形成することができる。
さらに、ガイド体9が内部にボルト挿入孔7を備えて貫通孔2に嵌入可能な筒状に形成され、ボルト3が挿通される部分を除いて貫通孔2内を埋めることができる形状であるために、ガイド体9の貫通孔2内への挿入作業によって裏板材5を基部裏面1a側に押し出すことができる。前述したように線条体6はガイド部8にガイドされてガイド体9の挿入先端から裏板材5に連結されるために、上記押し出し操作によって、裏板材5とガイド体9の間の線条体6の緩みを絡まりの生じにくい必要最小限に設定することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、十分な荷重負担を図ることができるとともに、基部の厚さが厚い場合においても基部の裏面に確実に所定の姿勢で裏板材を係止させることができるために、厚さの厚いALCパネル等からなる基部に対し、作業者が基部裏面側に回り込むことなく高強度の取り付け工事を行うことができる。
図1ないし図3に本発明の実施の形態を示す。この実施の形態において、アンカー装置は厚み100mmのALC(Autoclaved Lightweight aerated Concrete、軽量気泡コンクリート)パネルからなるビル壁面(基部1)に図外の避難用梯子装置の吊り架台を取り付けるために使用される。壁面1には取り付けのために予め孔径25φの貫通孔2がドリル装置等により水平方向に穿孔され、アンカー装置は、貫通孔2から壁面裏面(基部裏面1a)側に挿入される裏板材5と、貫通孔2内に配置されるガイド体9と、ボルト3とを有し、裏板材5とガイド体9を環状のストリング(線条体6)で連結して形成される。
裏板材5は、平面視矩形形状の大プレート11と、この大プレート11と同じ幅寸法を有して長手方向に短寸の平面視矩形形状からなる小プレート12と、六角ナット13とを有し、大プレート11の中央部分に小プレート12を重ねるとともに、小プレート12の中央部分に六角ナット13を重ねてこれらを溶接により一体に固定して形成される。この裏板材5は幅が前述した壁面1に穿孔される貫通孔2の孔径よりも小さい20mmであって側面視において前記貫通孔2よりも小さい大きさであり、また、長さが前記貫通孔2の孔径よりも大きく、壁面1の厚みよりも小さい85mmであって長手方向において前記貫通孔2を跨いで貫通孔2周囲の壁面1に係止可能に形成される。大プレート11と小プレート12の中心部分には、六角ナット13のボルト螺入孔4とほぼ同径の透孔14が穿設されて六角ナット13のボルト螺入孔4に連通するとともに、このボルト螺入孔4を大プレート11等の長手方向から挟むように対向して一対のストリング挿通孔5a、5aが穿孔される。前述した貫通孔2の直径よりやや短いピッチで穿孔される一対のストリング挿通孔5a、5aには大プレート11と小プレート12を貫通してストリング6が挿通される。
ガイド体9は、前述した貫通孔2の長さよりもやや短い長さを有し、内部に前述したボルト3を嵌合可能なボルト挿入孔7を備えるととともに、貫通孔2内に嵌入可能な外径を備えて略円筒形状に形成される。このガイド体9は、ほぼ円筒形状のスリーブ15の一端に円環形状のリングプレート16を固定して形成される。
スリーブ15は、アルミの押し出し成形品であり、公差や取り付け作業性を考慮して、貫通孔2よりもやや小さい程度の外径を有し、内径はボルト3の直径よりもやや大きい程度に形成される。このスリーブ15の外周面には外方に向かって断面ほぼ半円形状に開口する溝10と、外方に向かって断面ほぼC字形状に開口する溝17とが交互に周方向を四等分するように凹設され、各溝10、17が長手方向全長に渡って直線状に形成される。
リングプレート16は、スリーブ15の断面とほぼ同寸の内外径寸法を有し、周方向を四等分するようにスリーブ15の半円形状の溝10に対応するストリング挿通孔16aとC字形状の溝17に対応するネジ挿通孔16bとが交互に形成される。このリングプレート16は、ネジ挿通孔16bからスリーブ15のC字形状の溝17内にねじ込まれるタッピングネジ18によってスリーブ15に固定され、固定状態においてスリーブ15の中空部とリングプレート16の中空部が連通されてボルト挿入孔7が形成されるとともに、スリーブ15の半円形状の溝10、10に繋がるように一対のストリング挿通孔16a、16aが配置される。このストリング挿通孔16a、16a間のピッチは、裏板材5に形成される一対のストリング挿通孔5a、5a間のピッチとほぼ同寸であり、ストリング6は、裏板材5のストリング挿通孔5a、5aからリングプレート16のストリング挿通孔16a、16aに挿通されてスリーブ15の半円形状の溝10、10に導かれる。
環状のストリング6は、ナイロンで形成され、裏板材5のストリング挿通孔5a、5aとリングプレート16のストリング挿通孔16a、16aを通ってスリーブ15の半円形状の溝10、10に沿わせた状態において、裏板材5とガイド体9とを適宜相対移動可能な程度の緩みを備えるように全長が設定される。したがって裏板材5とガイド体9はストリング6に拘束されて一定距離以上離れることはなく、一方を固定した状態でストリング6を引っ張ることにより他方を引き寄せることが可能となる。
ボルト3は、図1に示すように頭部を有しない軸部のみのいわゆる全ネジボルトであり、先端に尖塔部3aを備えるとともに、後端部に摺り割り3bが形成される。また、後端部近傍には平座金19がゴム製のOリング20、20’に挟持されて保持される。この平座金19のボルト3長手方向における保持位置は、後述するように貫通孔2内に挿入されるガイド体9のボルト挿入孔7を通って壁面裏面1aに係止する裏板材5のボルト螺入孔4に適宜寸法ボルト3を螺入したときに壁面表面1bに係止するように位置決めされる。
上記裏板材5とガイド体9とは裏板材5のストリング挿通孔5a、5aから引き出したストリング6をガイド体9のストリング挿通孔16a、16aにそのまま挿通させてストリング6で連結されるために、ガイド体9のリングプレート16固定反対端側からストリング6を引っ張ることにより、ガイド体9のリングプレート16固定面に対して裏板材5の大プレート固定面5bを引き寄せることができ、引き寄せに伴ってリングプレート16の二つのストリング挿通孔16a、16aの軸線上に裏板材5の二つのストリング挿通孔5a、5aが導かれるとともに、ガイド体9のボルト挿入孔7の軸線上に裏板材5のボルト螺入孔4が導かれる。また、ガイド体9のリングプレート16固定面にはタッピングネジ18の頭部がリングプレート16から突出しているために、ストリング6を引っ張ることにより、裏板材5の大プレート固定面5bはタッピングネジ18頭部先端に当接し、この状態でボルト3をガイド体9のボルト挿入孔7に螺入させてゆくと、ボルト3はガイド体9のボルト挿入孔7を通って裏板材5のボルト螺入孔4内にねじ込まれ、スリーブ15を間に挟んで平座金19と裏板材5とを連結する。また、この状態でさらにボルト3の螺入を続けると、スリーブ15の長さを限度として平座金19と裏板材5の間隔をさらに狭めることができる。
以上のアンカー装置を上記壁面1の貫通孔2に固定して壁面1に避難用梯子装置の吊り架台を取り付ける場合には、先ず、ストリング6を裏板材5とガイド体9の間で緩め、図2(a)に示すように、長手方向が該貫通孔2に沿って平行となる挿入姿勢の裏板材5を貫通孔2内に壁面表面(基部表面1b)側からガイド体9によって押し込む。押し込み作業はガイド体9のリングプレート16表面で裏板材5の大プレート11側面11aを壁面裏面1a側に押圧することによりなされ、このとき裏板材5とガイド体9との相対距離が不要に長くならないようにストリング6には壁面表面1b側に引っ張る方向の適度のテンションが与えられる。ガイド体9の貫通孔2内への挿入に伴って貫通孔2内にはストリング6、6がガイド体9の半円形状の溝10に区画されて引き渡される。
ガイド体9は、貫通孔2内に全長を挿入させた挿入完了時点において一対のストリング挿通孔16a、16aおよび半円形状の溝10、10が壁面裏面1a上において垂直方向に並ぶように回転調整され、ガイド体9の貫通孔2内への挿入によって壁面裏面1a側に押し出された裏板材5は、壁面裏面1a近傍に位置するガイド体9挿入先端のストリング挿通孔16aを支点として支持されるストリング6によって吊り下げられることとなる。次いで、図2(b)に示すように壁面表面1b側からストリング6が引っ張られると、壁面裏面1a側に吊り下げられている裏板材5がガイド体9の挿入先端に向かって引き上げられる。ストリング6の牽引によってガイド体9に引き寄せられる裏板材5には、長手方向にボルト螺入孔4を跨いで並ぶ一対のストリング挿通孔5a、5aをガイド体9のボルト挿入孔7を跨いで並ぶ一対のストリング挿通孔16a、16aの配置に合わせるように、すなわち長手方向を垂直方向に向ける方向に回転力が与えられ、裏板材5の壁面裏面1aへの係止によって移動が終了する。
この係止状態において、上述した裏板材5とガイド体9のストリング挿通孔5a、16aが合わさって同一軸線上になることに伴い、裏板材5のボルト螺入孔4とガイド体9のボルト挿入孔7の芯合わせがなされる。なお、ストリング挿通孔16a、16aを垂直方向に配置するガイド体9の回転姿勢において貫通孔2の高さ方向中間部分に配置されるタッピングネジ18は、ガイド体9の貫通孔2内への挿入によって壁面裏面1aよりもさらに裏面側に突出してしまった場合には、裏板材5によって壁面表面1b側に押し戻されて壁面裏面1aと同一面上に配置される。
この後、図3(a)に示すように、貫通孔2内に配置されるガイド体9のボルト挿入孔7内に図外のドライバ等によって摺り割り3bを回転させて尖塔部3aからボルト3がねじ込まれると、ボルト3はガイド体9のボルト挿入孔7を通って壁面裏面1aに係止する裏板材5のボルト螺入孔4に螺入される。螺入は平座金19が貫通孔2周囲の壁面表面1bに係止してボルト3がボルト螺入孔4に十分螺入されたことを確認できた時点で終了され、このとき壁面1を挟持する裏板材5と平座金19とによってボルト3の両端部が壁面1に支持される。なお、平座金19を挟み付けるOリング20、20’のうち壁面裏面1a側のOリング20は、図3(b)に示すように、ガイド体9の全長が貫通孔2よりもやや短いために貫通孔2内に挿入された状態となる。また、平座金19の壁面1への係止を確認した状態で壁面表面1b側から突出するストリング6は切断されて除去され、切り残された残余のストリング6は図3(b)に示すように貫通孔2内に収納される。
最後に、壁面1に固定されたボルト3の壁面表面1b側突出部位を避難用梯子装置の吊り架台を支持するL字金具21の透孔21aに挿入し、ナット22で止めることにより、壁面1に固定されるL字金具21を介して吊り架台が壁面1に取り付け可能となる。なお、図3(b)における部分拡大図に示すように、L字金具21のナット22による固定に伴い、平座金19は弾性変形し、壁面表面1b側から保持するOリング20’は潰されるが、平座金19、Oリング20、20’は共に厚さが薄いためにL字金具21の支持状態には支障とならない。また、このOリング20’の厚さを厚くした場合、L字金具21を止めるナット22には潰されたOリング20’によって壁面表面1b方向への押圧力が働くために、Oリング20’はナット22の緩み止めとして機能する。
上記L字金具21の壁面1への固定状態において、L字金具21に取り付けられる避難用梯子装置の吊り架台による荷重は、L字金具21が当接する壁面表面1bおよびL字金具21に挿通されるボルト3に負荷されるが、ボルト3への荷重はボルト3に嵌合するガイド体9を通じて貫通孔2内壁ほぼ全面に分散されるとともに、ボルト3に連結される裏板材5を通じて貫通孔2周囲の壁面裏面1aに分散されるために、圧縮加重が局部に集中することなく、貫通孔2周りの壁面1によって安定した荷重負担がなされる。
以上の実施の形態においては、ボルト3の螺入深さを規制するために、ボルト3に平座金19を位置決めして取り付けるが、このほかにも例えばボルト3の壁面表面1b側への突出長さを実測して調整したり、あるいはボルト3の平座金19取り付け位置にペイント等によって目印を付けても足りる。また、平座金19をボルト3から取り外し、上記L字金具21等の壁面1への取り付け対象物を直接壁面表面1bに係止させてナット22で止めることもできる。
本発明を示す斜視図である。 壁面への取り付け手順を説明する図で、(a)は裏板材を貫通孔に挿通させる状態を示す図、(b)は線条体の牽引操作によって壁面裏面側に吊り下げられた裏板材を引き起こす状態を示す図である。 壁面への取り付け手順を説明する図で、(a)は裏板材を壁面裏面に係止させた状態でボルトを挿入する状態を示す図、(b)は壁面に取り付け対象物を取り付けた状態を示す図である。
符号の説明
1 基部
1a 基部裏面
1b 基部表面
2 貫通孔
3 ボルト
4 ボルト螺入孔
5 裏板材
6 線条体
7 ボルト挿入孔
8 ガイド部
9 ガイド体
10 溝

Claims (1)

  1. 基部に開設される貫通孔を貫通可能なボルトと、
    ボルト螺入孔を備え、前記貫通孔に対して長手方向をほぼ平行にした挿通姿勢において該貫通孔を挿通可能で、挿通後に貫通孔に対してほぼ直交方向に引き起こされて基部裏面に係止する裏板材と、
    前記裏板材のボルト螺入孔周辺複数箇所に連結されて基部表裏面間に複数引き渡され、基部表面側からの牽引操作により裏板材の長手方向を基部裏面上において所定方向に向けて基部裏面に係止させるとともに、この裏板材の係止姿勢を前記ボルトがボルト螺入孔に螺入されるまでの間仮保持する線条体と、
    内部にボルト挿入孔を備えて筒状に形成され、前記貫通孔のほぼ全長に渡って嵌入されるとともに、長手方向には線条体をボルト挿入孔に沿って直線状にガイドするガイド部が全長に渡って形成されるガイド体とを有し、
    前記ガイド部として、前記ガイド体の外周面には線条体をガイドする溝が形成されるアンカー装置。
JP2003321112A 2003-09-12 2003-09-12 アンカー装置 Expired - Fee Related JP4177736B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003321112A JP4177736B2 (ja) 2003-09-12 2003-09-12 アンカー装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003321112A JP4177736B2 (ja) 2003-09-12 2003-09-12 アンカー装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005090538A JP2005090538A (ja) 2005-04-07
JP4177736B2 true JP4177736B2 (ja) 2008-11-05

Family

ID=34452883

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003321112A Expired - Fee Related JP4177736B2 (ja) 2003-09-12 2003-09-12 アンカー装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4177736B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015166604A (ja) * 2014-03-03 2015-09-24 山洋電気株式会社 シャフトの接合構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005090538A (ja) 2005-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4028687B2 (ja) 安全ロープ用アンカー
US5518351A (en) Self-tapping screw having threaded nut as a head
US20090026327A1 (en) Line Holder In An Aircraft
US7927044B2 (en) Tensioning assembly for a cable bolt
US5913641A (en) Tensionable cable truss support system
JP4177736B2 (ja) アンカー装置
KR100903751B1 (ko) 인장용 케이블 결합장치
JPWO2005049936A1 (ja) 鋼材の取付方法及びそれに用いるリップ溝形鋼並びに固定金具
JP2001271817A (ja) アンカーボルトの固着装置
JP5235380B2 (ja) エレベータかご室及びナットねじ込み工具
US6789364B2 (en) Ceiling clip and method of assembly
CN113474277B (zh) 楔式绳索末端构件的安装夹具以及安装方法
US20070009330A1 (en) Mine roof cable bolt and method
WO2003058033A1 (en) A rock bolt
JP4886579B2 (ja) 振れ止めワイヤー連結部材
US20030168551A1 (en) Cable tie-off device for cable lifts
AU2021101229A4 (en) Roof support assembly
AU2021240243A1 (en) Anchoring system for a building element on a structure
GB2560432A (en) Securing assembly
CN110976963A (zh) 一种钢结构制作型钢打孔加工机械
JP2008032133A (ja) ビス、建築部材取付用ビス及び建築部材の取付構造
GB2584503A (en) Cable anchor
JPH05332330A (ja) アンカー
CN113994106B (zh) 用于重型的传动装置部分的固定机构
JP2000220611A (ja) 機器取付具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080214

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080214

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080819

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080822

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110829

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110829

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110829

Year of fee payment: 3

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120829

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130829

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees