JP4177437B2 - ノイズキャンセラ - Google Patents

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  • Noise Elimination (AREA)

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、入力信号に含まれるノイズ成分を除去するノイズキャンセラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ラジオ受信機を代表とする信号処理装置の一種である受信装置が広く普及している。こうした受信装置のうち特に自動車等の車両に搭載されるものでは、イグニッションノイズ等の高周波成分を有するノイズの影響を受けやすい。このため、高周波成分を有するノイズを除去して、音声品質等を維持すべく、ノイズキャンセラを配設することが一般的に行われている(特許文献1等参照;以下、「従来例」という)。
【0003】
こうした従来例の受信装置90の構成が、図5に概略的に示されている。この受信装置90は、図5に示されるように、(a)外来電波を受信するアンテナ1と、(b)アンテナ1に誘起された信号を処理する前段信号処理部(以下、「前段回路」とも呼ぶ)91と、(c)前段信号処理部91で処理された信号のノイズ成分を除去するノイズキャンセラ92と、(d)ノイズキャンセラ92によりノイズが除去された信号を処理する後段信号処理部(以下、「後段回路」とも呼ぶ)93とを備えている。
【0004】
ここで、受信装置90がラジオ受信機の場合、前段信号処理部91には、アンテナ1で誘起された放送信号を増幅するための高周波(HF)増幅回路、当該高周波増幅回路により増幅された信号の周波数を中間周波数(MF)に変換するためのミキサ部、中間周波数信号を増幅するための中間周波数増幅回路、及び、増幅された中間周波数信号に基づいて検波を行う検波回路等が含まれる。また、後段信号処理部93には、低周波(LF)増幅回路、スピーカ等が含まれる。
【0005】
ノイズキャンセラ92は、図6に示されるように、(i)前段信号処理部91からの入力信号におけるノイズ成分を検出する信号ラインノイズ検出(SLND)回路96と、(ii)信号ラインノイズ検出回路96により検出されたノイズ信号を増幅する増幅回路97と、(iii)増幅回路97による増幅結果が所定の大きさ以上であるか否かに応じてレベルが変化するゲート制御信号を出力する波形整形回路98と、(iv)波形整形回路98からのゲート制御信号のレベルに応じて、前段信号処理部91からの信号をそのまま出力するか否かを制御するゲート回路99とを備えている。
【0006】
ここで、受信装置90がラジオ受信機の場合、ノイズキャンセラ92には高周波ノイズ成分を除去することが求められていることから、信号ラインノイズ検出回路96は、ハイパスフィルタを含んで構成されている。また、波形整形回路98は、増幅回路97による増幅結果を整流する整流回路と、整流回路による整流結果である整流信号のレベルが基準電圧以上か否かを判定する比較回路とを備えている。このため、前段信号処理部91からの入力信号における高周波成分の振幅が大きな期間においては、ゲート制御信号がゲート閉塞レベルとなり、前段信号処理部91からの入力信号における高周波成分の振幅が小さな期間においては、ゲート制御信号がゲート開放レベルとなる。なお、パルス状のノイズを確実に除去するために、ゲート制御信号がゲート閉塞レベルとなる期間を、放送波の受信状況に対応して変化させる技術も提案されている(特許文献1参照)。
【0007】
また、ゲート回路99は、サンプル/ホールド回路を備え、ゲート制御信号がゲート開放レベルの場合には、前段信号処理部91からの信号をそのまま出力するとともに、ゲート制御信号がゲート閉塞レベルの場合には、ゲート閉塞レベルとなる直前の前段信号処理部91からの信号レベルを継続して出力するようになっている。なお、ゲート回路において、ゲート制御信号がゲート閉塞レベル中における前段信号処理部91からの信号レベルの変化を予測して、予測された変化をする信号を出力する技術も提案されている(特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−56168号公報
【特許文献2】
特開2003−69435号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した従来例の技術は、ノイズキャンセラへの入力信号に基づいてノイズ成分の除去を行うものであり、パルス状のノイズ成分の除去を簡易に行うとの観点からは優れたものである。しかしながら、ノイズキャンセラへの入力信号に重畳しているノイズ成分は、パルス状のノイズ成分に限らず、例えば、受信装置がラジオ受信機である場合には、放送波における変調成分とノイズ成分との区別ができない場合がある。
[0010]
また、車載ラジオ受信機等の場合には、周囲に配設される電気機器である電装品の種類や数が増大し、これらの電装品の動作に由来するノイズ量が増大する傾向にある。かかる傾向に対応するために、上述したノイズキャンセラ92の波形整形回路98における基準電圧を低くする等して、ノイズキャンセラ92のノイズキャンセル感度を上げることが考えられる。しかし、ノイズキャンセル感度を単純に上げてしまうと、放送波の変調成分等という、本来ノイズキャンセラ92を通過させるべき成分までをも除去してしまう事態の発生の頻度を増加させてしまうことになる。
[0011]
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、入力信号におけるノイズ成分を合理的に除去することができるノイズキャンセラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
[0012]
本発明のノイズキャンセラは、入力信号に含まれるノイズ成分を除去するノイズキャンセラであって、前記入力信号に含まれるノイズと推定される成分を検出する信号ラインノイズ検出手段と;前記入力信号へのノイズ重畳の原因となり得る電気機器の動作状態を検出するノイズ環境検出手段と;前記ノイズ環境検出手段による検出結果を用いて、前記信号ラインノイズ検出手段による検出結果を補正する補正手段と;前記補正手段による補正結果に基づいてノイズキャンセル感度を変化させつつ、前記入力信号に含まれるノイズ成分を除去するノイズ除去手段と;を備えることを特徴とするノイズキャンセラである。
[0013]
このノイズキャンセラでは、信号ラインノイズ検出手段が、ノイズキャンセラへの入力信号に含まれるノイズと推定される成分を検出する。このノイズと推定される成分の検出と同時に、ノイズ環境検出手段が、当該入力信号へのノイズ重畳の原因となり得る電気機器、例えば、周囲に配設された電気機器の動作状態を検出する。そして、補正手段が、ノイズ環境検出手段による検出結果を用いて、信号ラインノイズ検出手段による検出結果を補正する。こうして得られた補正手段による補正結果に基づいて、ノイズ除去手段が、入力信号に含まれるノイズ成分を除去する。この結果、周囲に配設された電気機器の動作状態というノイズ環境の検出結果に応じて、ノイズキャンセル感度が変化しつつ、ノイズ除去が行われる。
[0014]
本発明のノイズキャンセラでは、前記ノイズ環境検出手段が、前記電気機器へ動作用電力を供給するための電源ラインにおけるノイズを検出する構成とすることもできるし、前記ノイズ環境検出手段が、前記電気機器へ動作用電力を供給するための電源ラインを流れる電流の変化を検出する構成とすることもできる。ここで、前記補正手段が、前記ノイズ環境検出手段による検出結果と前記信号ラインノイズ検出手段による検出結果との重み付け加算を行う構成とすることができる。
【0015】
また、本発明のノイズキャンセラでは、前記ノイズ環境検出手段が、前記電気機器それぞれが通電中であるか否かを検出する構成とすることができる。ここで、前記補正手段が、前記電気機器のうちで通電中のものそれぞれに対応する量を、前記信号ラインノイズ検出手段による検出結果に加算する構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1実施形態に係るノイズキャンセラを備えるラジオ受信機の構成及び周囲の機器構成を概略的に示す図である。
【図2】図1のノイズキャンセラの構成を説明するための図である。
【図3】第2実施形態に係るノイズキャンセラを備えるラジオ受信機の構成及び周囲の機器構成を概略的に示す図である。
【図4】図3のノイズキャンセラの構成を説明するための図である。
【図5】従来例の受信装置の構成を概略的に示す図である。
【図6】図5のノイズキャンセラの構成を説明するための図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態を、主に図1及び図2を参照して説明する。
【0018】
図1には、第1実施形態に係るノイズキャンセラを備える車載のラジオ受信機10の構成と、ラジオ受信機10の周辺における機器構成とが示されている。図1に示されるように、ラジオ受信機10の周辺には、直流(DC)電源装置(バッテリ等)81と、電気機器である電装品821,822,…が配設されている。そして、直流電源装置(バッテリ等)81からは、ラジオ受信機10及び電装品821,822,…に、電源ラインを介して、動作用電力が供給されている。
【0019】
ラジオ受信機10は、(a)アンテナ1と、(b)アンテナ1で誘起された信号を増幅する高周波増幅部2と、(c)利用者が選局を行うための選局部9と、(d)選局部9における選局結果に対応する周波数の信号を発振する局部発振部8と、(e)高周波増幅部2による増幅結果と、局部発振部8の発生信号とを混合するミキサ部3とを備えている。ここで、局部発振部8とミキサ部3とにより、放送波周波数の信号から中間周波数の信号への周波数変換が行われる。
【0020】
また、ラジオ受信機10は、(f)ミキサ部3からの中間周波数信号を増幅する中間周波増幅部4と、(g)中間周波増幅部4からの信号の検波(AM検波又はFM検波)を行う検波部5とを備えている。なお、ラジオ受信機10がFMラジオ受信機の場合には、中間周波増幅部4は、振幅制限回路(リミッタ)を含むことになる。
【0021】
また、ラジオ受信機10は、(h)電源ラインにおけるノイズ電圧変動を検出する電源ラインノイズ検出(PLND)回路12Pと、(i)電源ラインノイズ検出回路12Pによる検出結果を参照しつつ、検波部5による検波信号に含まれるノイズ成分を除去するノイズキャンセラ本体11とを備えている。ここで、電源ラインノイズ検出回路12Pは、直流電源装置81の動作用電力供給端子に隣接して配設される。なお、電源ラインノイズ検出回路12Pとノイズキャンセラ本体11とからノイズキャンセラ19(図2参照)が構成される。このノイズキャンセラ19の構成については、後述する。
【0022】
また、ラジオ受信機10は、(j)ノイズキャンセラ本体11からの出力信号を処理する後段信号処理部6を備えている。ラジオ受信機10がFMステレオ受信機の場合には、後段信号処理部6は、ステレオ復調回路、ディエンファシス回路、低周波増幅回路及びスピーカ等を備える。また、FMモノラル受信機の場合には、後段信号処理部6は、ディエンファシス回路、低周波増幅回路及びスピーカ等を備える。また、ラジオ受信機10がAM受信機の場合には、後段信号処理部6は、低周波増幅回路及びスピーカ等を備える。
【0023】
電源ラインノイズ検出回路12Pは、ハイパスフィルタを備えている。これは、電装品821,822,…の動作に伴って発生する電源ラインノイズは、高周波ノイズであることによる。なお、ラジオ受信機10の動作に由来する電源ラインノイズは十分小さいものとする。また、電源ラインノイズにおける特定周波数帯の成分の大きさが、検波部5による検波結果の信号に含まれるノイズ成分の大きさと相関があることが判っている場合には、電源ラインノイズ検出回路12Pは、当該特定周波数帯の信号を通過させるバンドパスフィルタを備えることが望ましい。
【0024】
ノイズキャンセラ本体11は、図2に示されるように、(i)検波部5からの入力信号におけるノイズと推定される成分を検出する信号ラインノイズ検出回路12Nと、(ii)信号ラインノイズ検出回路12Nによる検出結果を増幅する増幅回路13Nとを備えている。ここで、信号ラインノイズ検出回路12N及び増幅回路13Nは、上述した従来例における信号ラインノイズ検出回路96及び増幅回路97と同様に構成されている。なお、増幅回路13Nの信号増幅率はK0であるものとする。
【0025】
また、ノイズキャンセラ本体11は、(iii)増幅率K1を有し、電源ラインノイズ検出回路12Pにより検出された電源ラインノイズ信号を増幅する増幅回路13Pと、(iv)増幅回路13Nからの出力信号と、増幅回路13Pからの出力信号とを加算する加算回路14とを備えている。ここで、加算回路14における加算演算により、増幅回路13Nからの出力信号と、増幅回路13Pからの出力信号との偶発的な相殺が長期的に発生する可能性がある場合には、増幅回路13Pが、増幅結果を整流する整流回路を含むことが望ましい。なお、増幅率K1と、上述した増幅回路13Nの信号増幅率K0との比は、ノイズキャンセラ19全体による合理的なノイズ成分除去の観点から、実験やシミュレーション等により決定される。
【0026】
また、ノイズキャンセラ本体11は、(v)加算回路14による加算結果が所定の大きさ以上であるか否かに応じてゲート制御信号のレベルを変化させて出力する波形整形回路15と、(vi)波形整形回路15からのゲート制御信号のレベルに応じて、検波部5からの信号をそのまま出力するか否かを制御するゲート回路16とを備えている。ここで、波形整形回路15及びゲート回路16は、上述した従来例における波形整形回路98及びゲート回路99と同様に構成される。
【0027】
次に、以上のように構成されたラジオ受信機10における信号処理について、主にノイズキャンセラ19におけるノイズ成分の除去動作に着目して説明する。
【0028】
放送波等の受信よりアンテナ1に誘起された信号は、高周波増幅部2により増幅された後、ミキサ部3において局部発振信号と混合され、中間周波数に周波数変換される。こうして得られた中間周波数信号は、中間周波増幅部4において増幅された後、検波部5において検波される。そして、検波部5による検波結果の信号が、ノイズキャンセラ本体11に入力される。
【0029】
こうしたアンテナ1で誘起された信号処理と並行して、電源ラインにおけるノイズ電圧が、電源ラインノイズ検出回路12Pにより検出される。ここで、電装品821,822,…のいずれも通電されず、電装品821,822,…のいずれもが動作していない場合には、電源ラインノイズ検出回路12Pによる検出結果は十分に小さくなるため、増幅回路13Pによる増幅結果も小さなものとなる。この結果、加算回路14による加算結果は、信号ラインノイズ検出回路12Nで検出され、増幅回路13Nで増幅された結果とほぼ同等となる。このため、電装品821,822,…のいずれも通電されていない場合には、ノイズキャンセラ19においては、上述の従来例と同様のノイズキャンセル感度でノイズ成分の除去が行われる。
【0030】
電装品821,822,…の少なくとも1つへの通電が開始され、通電された電装品が動作すると、その動作態様に応じた電源ラインノイズが発生する。こうした電源ラインノイズの電圧変化は電源ラインノイズ検出回路12Pにより検出され、増幅回路13Pにより増幅される。増幅回路13Pによる増幅結果は、加算回路14において、信号ラインノイズ検出回路12Nで検出された後に増幅回路13Nで増幅された結果に加算される。すなわち、加算回路14による加算結果は、ラジオ受信機10(特に、アンテナ1)に混入するノイズの発信源となり得る電装品821,822,…の動作が考慮されたものとなる。
【0031】
波形整形回路15は、このようにして得られた加算結果を整流した後、整流結果のレベルと基準電圧とを比較する。そして、波形整形回路15は、整流結果のレベルが基準電圧未満である場合には、ゲート制御信号をゲート開放レベルに設定して出力する。一方、波形整形回路15は、整流結果のレベルが基準電圧以上である場合には、ゲート制御信号をゲート閉塞レベルに設定して出力する。
【0032】
こうして波形整形回路15から出力されたゲート制御信号のレベルに応じて、ゲート回路16が、後段信号処理部6への出力信号の態様を決定する。すなわち、ゲート制御信号がゲート開放レベルの場合には、検波部5からの信号をそのまま出力する。また、ゲート制御信号がゲート閉塞レベルの場合には、ゲート閉塞レベルとなる直前の検波部5からの信号レベルを継続して出力する。
【0033】
以上説明したように、本実施形態のノイズキャンセラ19では、信号ラインノイズ検出回路12Nが、ノイズキャンセラ本体11への入力信号に含まれるノイズと推定される成分を検出する。このノイズと推定される成分の検出と同時に、電源ラインノイズ検出回路12Pが、電源ラインノイズ電圧を検出する。この電源ラインノイズ電圧は、アンテナ1等に混入するノイズの発信源となり得る電装品821,822,…の動作状況というノイズ環境を反映し、ひいては検波部5からの出力信号へのノイズ重畳の蓋然性を反映している。
【0034】
こうして得られた信号ラインノイズ検出回路12Nによる検出結果と電源ラインノイズ検出回路12Pによる検出結果とが、増幅回路13N,13P及び加算回路14により、重み付け加算される。そして、この結果に基づいて波形整形回路15において生成されるゲート制御信号のレベルに応じたゲート回路16の動作により、ノイズキャンセラ本体11への入力信号に含まれるノイズ成分が除去される。
【0035】
すなわち、ノイズキャンセラ19では、電源ラインノイズ検出回路12Pによるノイズ環境の検出結果に応じて、ノイズキャンセル感度を変化させる。したがって、本実施形態のノイズキャンセラ19によれば、入力信号におけるノイズ成分を合理的に除去することができる。
【0036】
なお、上記の第1実施形態では、ノイズキャンセラ19への入力信号におけるノイズ環境を、電源ラインノイズ電圧を検出することにより検出したが、直流電源装置81から流出する電流量の変化を検出することに検出するようにすることもできる。この場合には、直流電源装置81からの電源ラインに小抵抗を挿入し、当該小抵抗の両端に生じる電圧を上述した増幅回路13Pに入力するようにすればよい。なお、増幅回路13Pの増幅率は、上記の第1実施形態の場合と同様に、ノイズキャンセラ19全体による合理的なノイズ成分除去の観点から、実験やシミュレーション等により決定される。
【0037】
また、上記の第1実施形態では、増幅回路13Pをノイズキャンセラ本体11内に配置することとしたが、電源ラインノイズ検出回路12Pから増幅回路13Pまでの信号経路にノイズが混入しやすい場合には、増幅回路13Pを電源ラインノイズ検出回路12Pに近接させて配置することが望ましい。
【0038】
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態を、主に図3及び図4を参照して説明する。なお、以下の説明においては、上述の第1実施形態の場合と同一又は同等な要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0039】
図3には、第2実施形態に係るノイズキャンセラ29を備える車載のラジオ受信機20の構成と、ラジオ受信機20の周辺における機器構成とが示されている。図3に示されるように、ラジオ受信機20は、上述のラジオ受信機10と比べて、ノイズキャンセラ19に代えて、ノイズキャンセラ29を備える点のみが相違している。また、ラジオ受信機20の周囲に配設される電装品が、ノイズキャンセラ29へ向けて、自らが通電中であることの通知(以下、「通電中通知」という)する電装品831,832,…である点が、第1実施形態と相違している。
【0040】
ノイズキャンセラ29は、図4に示されるように、上述したノイズキャンセラ19と比べて、電源ラインノイズ検出回路12P及び増幅回路13Pに代えて、電装品831,832,…のそれぞれからの通電中通知を受ける受信回路21と、ノイズ環境評価回路22とを備える点が相違している。このノイズ環境評価回路22は、(i)受信回路21による受信結果に基づいて、通電中通知を発行した電装品それぞれについて予め定められた重みを割り当てるとともに、通電中通知を発行してない電装品それぞれについて0を割り当てて加算する重み付け加算回路23と、(ii)重み付け加算回路23による加算結果に対応する電圧信号を発生する電圧信号発生回路24とを備えている。
【0041】
ここで、重み付け加算回路23において電装品831,832,…ごとに割り当てられる重みは、電装品831,832,…のそれぞれの動作による検波部5からの出力信号へのノイズ重畳量に関する実験又はシミュレーションに基づいて定められる。また、電圧信号発生回路24における重み付け加算回路23による加算結果から出力電圧値への変換係数は、ノイズキャンセラ29全体による合理的なノイズ成分除去の観点から、実験やシミュレーション等により決定される。なお、電装品831,832,…のいずれからも通電中通知がなされず、重み付け加算回路23による加算結果が0の場合には、電圧信号発生回路24からは、0Vの電圧信号が出力されるようになっている。
【0042】
次に、以上のように構成されたラジオ受信機20における信号処理について、主にノイズキャンセラ29におけるノイズ成分の除去動作に着目して説明する。
【0043】
放送波等の受信よりアンテナ1に誘起された信号は、第1実施形態の場合と同様にして、高周波増幅部2により増幅された後、ミキサ部3において局部発振信号と混合され、中間周波数に周波数変換される。こうして得られた中間周波数信号は、中間周波増幅部4において増幅された後、検波部5において検波される。そして、検波部5による検波結果の信号が、ノイズキャンセラ29に入力される。
【0044】
こうしたアンテナ1で誘起された信号処理と並行して、電装品831,832,…のうちで通電中のものからは、通電中通知が、ノイズキャンセラ29に対してなされる。ノイズキャンセラ29では、これらの通電中通知を、ノイズ環境評価回路22の前段に設けられた受信回路21が受ける。そして、受信回路21による受信結果を重み付け加算回路23が受ける。ここで、電装品831,832,…のいずれもが通電されず、通電中通知が存在しない場合には、上述したように重み付け加算回路23による加算結果は0となるので、電圧信号発生回路24からは、0Vの電圧信号が出力される。この結果、加算回路14による加算結果は、信号ラインノイズ検出回路12Nで検出され、増幅回路13Nで増幅された結果と同一となる、このため、電装品831,832,…のいずれもが通電されていない場合には、ノイズキャンセラ29においては、第1の実施形態の場合と同様に、上述の従来例と同様のノイズキャンセル感度でノイズ成分の除去が行われる。
【0045】
電装品831,832,…の少なくとも1つへの通電が開始され、通電された電装品が動作すると、電装品831,832,…の少なくとも1つからは、通電中通知が発行される。この場合には、重み付け加算回路23において、通電中の電装品ごとに上述のようにして予め定められた重みが割り当てられた後に加算される。そして、重み付け加算回路23による加算結果に対応する電圧値の電圧信号が、電圧信号発生回路24により生成される。電圧信号発生回路24から出力された電圧信号は、加算回路14において、信号ラインノイズ検出回路12Nで検出された後に増幅回路13Nで増幅された結果に加算される。すなわち、加算回路14による加算結果は、ラジオ受信機10(特に、アンテナ1)に混入するノイズの発信源となり得る電装品831,832,…それぞれの動作が考慮されたものとなる。
【0046】
加算回路14による加算結果は、第1実施形態の場合と同様に、波形整形回路15により波形整形され、ゲート制御信号としてゲート回路16に入力される。そして、第1実施形態の場合と同様に、ゲート制御信号のレベルに応じて、ゲート回路16が、後段信号処理部6への出力信号の態様を決定する。
【0047】
以上説明したように、本実施形態のノイズキャンセラ29では、ノイズ環境評価回路22が、電装品831,832,…のそれぞれからの通電中通知を受けて、通電中の電装品によるノイズ環境を反映した電圧値の電圧信号を発生する。こうして得られた電圧信号は、加算回路14において、信号ラインノイズ検出回路12Nで検出され、増幅回路13Nで増幅された結果に加算される。そして、この結果に基づいて波形整形回路15において生成されるゲート制御信号のレベルに応じたゲート回路16の動作により、ノイズキャンセラ29への入力信号に含まれるノイズ成分が除去される。
【0048】
すなわち、ノイズキャンセラ29では、ノイズ環境評価回路22による評価結果に応じて、ノイズキャンセル感度を変化させる。したがって、本実施形態のノイズキャンセラ29では、入力信号におけるノイズ成分を合理的に除去することができる。
【0049】
なお、上記の第2実施形態では、電装品831,832,…から通電中通知が発行されることにした。これに対して、第1実施形態と同様に電装品821,822,…をラジオ受信機20の周囲に配置するとともに、直流電源装置81から電装品821,822,…のそれぞれへの流入電流を検出することにより、電装品821,822,…が通電中であるか否かを検出するようにすることもできる。
【0050】
また、上記の第2実施形態では、ノイズ環境評価回路22において、デジタル的に重み付け加算をし、加算結果に応じた電圧を一種のデジタルアナログ変換器(DAC)を用いて生成することにした。これに対し、電装品831,832,…のそれぞれに対応して、電装品831,832,…ごとに定められた電圧値の電圧信号を、通電中通知がされた場合に発生させるとともに、これらの電圧信号の加算結果を加算回路14へ向けて出力するようにすることもできる。
【0051】
なお、上記の第1及び第2実施形態では、本発明を車載のラジオ受信機に搭載されるノイズキャンセラに適用したが、他の信号処理装置に搭載されるノイズキャンセラに本発明を適用することができるのは、勿論である。

Claims (7)

  1. 入力信号に含まれるノイズ成分を除去するノイズキャンセラであって、
    前記入力信号に含まれるノイズと推定される成分を検出する信号ラインノイズ検出手段と;
    前記入力信号へのノイズ重畳の原因となり得る電気機器の動作状態を検出するノイズ環境検出手段と;
    前記ノイズ環境検出手段による検出結果を用いて、前記信号ラインノイズ検出手段による検出結果を補正する補正手段と;
    前記補正手段による補正結果に基づいてノイズキャンセル感度を変化させつつ、前記入力信号に含まれるノイズ成分を除去するノイズ除去手段と;
    を備えることを特徴とするノイズキャンセラ。
  2. 前記ノイズ環境検出手段は、前記電気機器へ動作用電力を供給するための電源ラインにおけるノイズを検出する、ことを特徴とする請求項1に記載のノイズキャンセラ。
  3. 前記補正手段は、前記ノイズ環境検出手段による検出結果と前記信号ラインノイズ検出手段による検出結果とを重み付け加算する、ことを特徴とする請求項2に記載のノイズキャンセラ。
  4. 前記ノイズ環境検出手段は、前記電気機器へ動作用電力を供給するための電源ラインを流れる電流の変化を検出する、ことを特徴とする請求項1に記載のノイズキャンセラ。
  5. 前記補正手段は、前記ノイズ環境検出手段による検出結果と前記信号ラインノイズ検出手段による検出結果とを重み付け加算する、ことを特徴とする請求項4に記載のノイズキャンセラ。
  6. 前記ノイズ環境検出手段は、前記電気機器それぞれが通電中であるか否かを検出する、ことを特徴とする請求項1に記載のノイズキャンセラ。
  7. 前記補正手段は、前記電気機器のうちで通電中のものに対応する量を前記信号ラインノイズ検出手段による検出結果に加算する、ことを特徴とする請求項6に記載のノイズキャンセラ。
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