JP4177165B2 - Mri装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はMRI装置に係り、心電同期法によるMRI撮影機能を有したMRI装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気共鳴イメージング法(MRI)は、静磁場中に置かれた被検体組織の原子核スピンを、そのラーモア周波数をもつ高周波信号で励起し、この励起に伴って発生する磁気共鳴信号から画像を再構成する画像診断法である。
【0003】
MRI装置は、生体内から検出する磁気共鳴信号を用いた画像診断装置であり、解剖学的診断情報のみならず生化学的情報や機能診断情報など多くの診断情報を得ることができるため、今日の画像診断の分野では不可欠なものとなってきている。特に、心臓の造影MRIは最近大きな進歩を遂げ、心筋虚血と心筋梗塞の診断においては、既に臨床の場で広く用いられるレベルにまで発展している。
【0004】
近年、MRIの高速撮影法の開発により脳や心臓の機能を解析することも可能となってきている。特に、心臓のように動きのある臓器の画像化を行う場合には、撮影時間の短縮が要求されるが、高速撮影法の1つであるEPI(Echo−planar−imaging)法によれば1枚の画像の撮影時間が100msec以下となり、心臓の所望な時相におけるMRI画像を得ることが可能となってきた。この心臓MRI撮影においては、撮影中に被検体の心電波形(ECG)を同時に収集し、この心電波形の例えばR波の発生タイミングから所定遅延時間後に所定スライス断面のMRI撮影を行なう方法がとられている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
ところで、MRI撮影中の被検体から心電波形を収集する場合、得られる心電波形の振幅は、被検体の心臓の位置や体格、更には電極の装着位置や装着状態などに依存する。このため、心電波形から撮影に用いるトリガパルス(以下では、撮影トリガパルスと呼ぶ)を安定して生成するために、心電波形の大きさに比例したトリガレベルを設定し、このトリガレベルと心電波形の大きさを比較することによって撮影トリガパルスを生成する方法がとられている。
【0006】
図9は、従来の心臓MRI撮影における心電波形と各時相のMRI撮影のタイムチャートを示したものであり、図9(a)は心電波形(実線)と、この心電波形から撮影トリガパルスを生成するために用いられるトリガレベル(破線)を重畳して示している。又、図9(b)は上記トリガレベルと心電波形E1、E2の比較によって生成される撮影トリガパルスF1、F2の発生タイミング、図9(c)は撮影トリガパルスF1、F2に対する各時相(T1乃至T4)のMRI撮影区間を示している。
【0007】
例えば、心電波形E2のR波(R2)に基づいて区間T02のMRI撮影を行う場合、区間T01における心電波形E1の最大値であるR波(R1)の値に基づいてトリガレベルが設定され、このトリガレベルと心電波形E2を比較する。そして、心電波形E2の振幅がトリガレベルを超えた時に撮影トリガパルスF2が生成され、この撮影トリガパルスF2に従って区間T02におけるMRI撮影(例えば、EPI法による時相T1乃至T4のMRI撮影)が行なわれる。この場合のトリガレベルは、例えば、図9(a)に示すように、心電波形E1の最大値R1に対して所定の時定数(例えば1秒)を有した減衰特性を有している。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−182661号公報(第3−4頁、第11−12図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
MRI撮影では、被検体からMR信号を検出するために、撮影トリガパルスに基づいて励起用RF磁場や、MR信号に対して位置情報を与えるための傾斜磁場を被検体に対して照射する必要がある。MRI撮影と心電波形の収集を同時に行う場合、被検体の体表面に装着された複数個のECGセンサと心電計を結ぶケーブルが上記被検体の体表面に配設され、このケーブルとECGセンサ間の容量性結合によって閉ループが形成される。そして、例えば、EPI撮影のように上記の励起用RF磁場や傾斜磁場が高速でスイッチングされる場合には、上記閉ループを横切る磁束が大きく変化するため、ケーブル内で誘導電流が発生して心電波形に対してノイズとして混入する問題がある。
【0010】
このようなメカニズムによって混入する磁束変化起因のノイズ(以下では磁束ノイズと呼ぶ)が心電波形に対して無視できない大きさを有する場合には、R波に代わって、この磁束ノイズによって撮影トリガレベルが形成される。このため、磁束ノイズが発生した直後の心電波形のR波を検出することが不可能となり、所望の時相でのMRI撮影が困難となるのみならず、造影剤を使用したMRI撮影の場合には、撮影前に造影剤が撮影対象組織から流出し、所望の造影効果が得られない場合がある。
【0011】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、心電波形に磁束ノイズが混入した場合においても、心電同期法によるMRI撮影を安定して行うことが可能なMRI装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、被検体から得られる生体信号に同期してMR信号の収集を行うMRI装置であって、前記被検体から得られる第1の波形信号を得ると共に、前記第1の波形信号の所定区間における信号を削除あるいは低減して第2の波形信号を生成する波形生成手段と、前記第1の波形信号又は前記第2の波形信号のいずれかを選択する波形選択手段と、前記波形選択手段により選択した波形信号に基づいて前記被検体の所定時相におけるMR信号を収集し、収集した前記MR信号に対し再構成処理を行ってMRI画像データを生成する画像データ生成手段を備え、前記波形選択手段は、前記第1の波形信号に混入するノイズが大きい場合には前記第2の波形信号を選択することを特徴としている
【0015】
従って、本発明によれば、心電同期法によるMRI撮影において、心電波形にMRI装置による磁束ノイズが混入した場合においても、撮影トリガパルスを安定して得ることができるため、所定時相のMRI画像データを精度よく生成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に示す本発明の実施の形態の特徴は、MR信号の収集区間(撮影区間)において、心電波形に混入した磁束ノイズを排除し、安定した撮影トリガパルスを生成することにある。
【0017】
(装置の構成)
本発明の実施の形態について、EPI法を用いてMR信号を収集する場合を例にしたMRI装置の構成を、図1乃至図2を用いて説明する。尚、図1は本実施の形態におけるMRI装置の全体構成を示すブロック図であり、図2は、本実施の形態の重要な要素である心電ユニットの機能ブロック図である。
【0018】
MRI装置100は、磁場を発生させる静磁場発生部1及び勾配磁場発生部2と、RFパルス信号を送受信する送受信部3と、システム全体の制御を行う制御部4と、画像再構成と画像の保存を行う高速演算・記憶部5を備えている。更に、MRI装置100は、被検体11を載せる寝台8と、心電波形を収集する心電ユニット7及びECGセンサ9と、種々のデータやコマンドを入力する入力部22と、MRI画像データを表示する表示部21を備えている。
【0019】
静磁場発生部1は、例えば、超電導磁石である主磁石13と、この主磁石13に電流を供給する静磁場電源26とを備え、被検体11の周囲に強力な静磁場を形成する。また、勾配磁場発生部2は、互いに直交するX、Y及びZ軸方向の勾配磁場コイル14と、これらの勾配磁場コイル14に電流を供給する勾配磁場電源25を備えている。
【0020】
勾配磁場電源25には、制御部4によって勾配磁場制御信号が供給され、被検体11が置かれた空間の符号化が行なわれる。即ち、上記勾配磁場制御信号に基づいて勾配磁場電源25からX,Y,Z軸勾配磁場コイル14に供給されるパルス電流を制御することにより、X,Y,Z軸方向の勾配磁場は合成され、互いに直交するスライス選択勾配磁場Gs、位相エンコード勾配磁場Ge、及び読み出し(周波数エンコード)勾配磁場Grを任意の方向に設定することが可能となる。そして、各方向の勾配磁場は、主磁石13による静磁場に重畳され被検体11に加えられる。
【0021】
送受信部3は、被検体11にRFパルスを照射するための照射コイル15及びMR信号を検出するための受信コイル16と、これらコイルに接続される送信器17及び受信器18が備えられる。但し、照射コイル15と受信コイル16は分離されて設けられる場合もある。送信器17は、主磁石13の静磁場強度によって決定される磁気共鳴周波数と同じ周波数をもち、選択励起波形で変調されたRFパルス電流によって照射コイル15を駆動し、被検体11にRFパルスを照射する。一方、受信器18は、受信コイル16によってMR信号として受信した信号に対して中間周波変換、位相検波、更にはフィルタリングなどの信号処理を行った後、A/D変換を行う。
【0022】
次に、制御部4は、主制御回路23と、シーケンス制御回路24とを備えている。主制御回路23は、図示しないCPUと記憶回路を備え、装置全体を統括して制御する機能を有している。そして、主制御回路23の記憶回路は、入力部22から入力される撮影開始指示信号や撮影方式、あるいはパルスシーケンスに関する情報、画像表示フォーマット情報などを一旦記憶する記憶機能を有している。一方、主制御回路23のCPUは、入力部22から入力された上記情報に基づきシーケンス制御回路24に対して、パルスシーケンスの情報(例えば勾配磁場コイル14や照射コイル15に印加するパルス電流の大きさ、印加時間、印加タイミングなどに関する情報)を送る機能を有している。
【0023】
また、制御部4のシーケンス制御回路24は、図示しないCPUと記憶回路を備えており、主制御回路23から送られてきたパルスシーケンス情報を記憶回路に一旦記憶した後、このパルスシーケンス情報にしたがって勾配磁場電源25、送信器17、受信器18を制御する。特に、上記勾配磁場電源25から勾配磁場コイル14にパルス電流が供給されてMR信号が収集される場合には、信号収集区間(以下では撮影区間と呼ぶ)を示す撮影区間信号を生成し、心電ユニット7に対して供給する。更に、心電ユニット7から供給される撮影トリガパルスに従って上記勾配磁場電源25や送信器17に対する印加磁場のタイミング制御を行う。
【0024】
一方、高速演算・記憶部5は、高速演算回路19と記憶回路20を備えている。そして、高速演算回路19は、受信器18からシーケンス制御回路24を介して送られてくるMR信号に対して、2次元フーリエ変換による再構成を行い、実空間の画像データ(MRI画像データ)を生成する。
【0025】
記憶回路20は、MR信号を記憶するMR信号記憶回路28と、MRI画像データを記憶する画像データ記憶回路29を備えている。そして、MR信号記憶回路28には、受信器18によって中間周波変換、位相検波、更にはA/D変換されたMR信号が記憶される。また、画像データ記憶回路29には、MR信号記憶回路28に一旦蓄えられたMR信号に対して高速演算回路19による2次元のフーリエ変換を行って生成される再構成画像データ、即ちMRI画像データが保存される。
【0026】
寝台8は、所望の撮影位置を設定するために、被検体11を体軸方向の任意の位置に移動させることが可能であり、主磁石13の開口部に挿入可能な構造になっている。
【0027】
次に、入力部22は、操作卓上にスイッチやキーボード、マウスなどの各種入力デバイスや表示パネルなどを備えており、操作者により患者IDや撮影開始の指示信号、撮影方式やパルスシーケンスなどの撮影条件、あるいは表示方法に関する情報、機構部の移動などの指示信号などが入力される。そして、これらの入力情報は主制御回路23の記憶回路に一旦保存される。
【0028】
また、表示部21は、図示しない表示用画像データ記憶回路と変換回路とモニタを備えており、高速演算・記憶部5の画像データ記憶回路29に保存されたMRI画像データが主制御回路23を介して上記表示用画像データ記憶回路に供給される。そして、このMRI画像データと入力部22から入力された各種の文字や数字などの付帯情報は、上記表示用画像データ記憶回路において合成され、更に、変換回路においてD/A変換とテレビフォーマット変換が行われた後、CRTあるいは液晶などのモニタに表示される。
【0029】
一方、心電ユニット7は、被検体11の体表に装着したECGセンサ9の出力に基づいてMRI撮影用トリガパルスの生成を行うためのものであり、図2に示すように心電ユニット7は、ECGセンサ9によって検出される心電波形をデジタル信号に変換する心電計71と、心電波形に混入する磁束ノイズを排除するために所定期間の信号を遮断するゲート回路72と、心電波形のピーク値(R波)に基づいてトリガレベルを設定するトリガレベル設定回路73と、設定されたトリガレベルと心電波形とを比較して撮影用トリガパルスを生成する比較回路74とを備えている。
【0030】
次に、本実施の形態に用いられるEPI法の概要につき、図3を用いて説明する。図3(a)は、心電ユニット7の心電計71から出力される心電波形を示す。また、図3(b)は、時相T1乃至時相T4のMRI画像データ生成に必要なMR信号の収集期間について示す。即ち、図3(b)は図3(a)に示した心電波形のR波を基準とした時相T1において所望のスライス断面のMR信号を収集し、次いで、時相T2乃至時相T4における上記スライス断面のMR信号を順次収集する場合について示している。また、各時相のMR信号の収集においては、例えば256種類のエンコードデータが順次収集される。
【0031】
また、図3(c)は、EPI法を用いて所望スライス断面のMR信号を収集する際のパルスシーケンスを示しており、図3(c−1)はRFパルスの照射タイミングとMR信号の検出タイミングを、また、図3(c−2)はスライス選択勾配磁場Gs、図3(c−3)は読み出し(周波数エンコード)勾配磁場Gr、図3(c−4)は位相エンコード勾配磁場Geをそれぞれ示している。
【0032】
例えば、R波から時間T1後に、スライス選択勾配磁場Gsによって上記スライス断面が選択され(図3のc−2)、選択されたスライス断面に対してRFパルスが照射される(図3のc−1)。このRFパルスの照射が終了したならば、スライス断面に対する読み出し方向及び位相エンコード方向の勾配磁場Gr及びGeの印加(図3のc−3及び図3のc−4)により位置情報が付加されて、上記スライス断面から第1のMR信号が送受信部3の受信コイル16によって受信される(図3のc−1)。
【0033】
次いで、読み出し方向の勾配磁場Grの極性を交互に反転(図3のc−3)すると共に位相エンコード方向の勾配磁場も順次変更(図3のc−4)することによって、スライス断面における位相エンコード方向のMR信号が順次収集され(図3のc−1)、時相T1のMRI画像データの再構成に必要なMR信号が収集される。同様にして時相T2乃至時相T4のMRI画像データを生成するためのMR信号の収集が引き続いて行われる。このEPI法では、1枚のMRI画像データが生成される期間(例えば、100msec)において数十乃至数百回の勾配磁場Grの極性切り換えが必要となり、このため、高速の勾配磁場スイッチングに伴う磁束ノイズが発生し易い。
【0034】
(画像データの生成手順及び装置の基本動作)
上記のような撮影方式に基づき、本実施の形態におけるMRI画像データ生成手順と装置の基本動作について、図1乃至図6を用いて説明する。尚、図6は、MRI画像データの生成手順を示すフローチャートである。
【0035】
MRI撮影に先立って、操作者は被検体11の体表の所定部位にECGセンサ9を装着する。図4は、MRI画像の撮影位置に被検体11を配置し、この被検体11の体表に、例えば2つのECGセンサ9−1及び9−2を装着した状態を示している。また、ECGセンサ9−1及び9−2は、ケーブル10−1及び10−2を介して心電ユニット7の心電計71に接続されている。そして、上記ECGセンサ9−1及び9−2によって検出された被検体11の心電波形は、心電計71においてデジタル信号に変換される。一方、主制御回路23は、デジタル信号に変換された心電波形を心電計71から読み出し、表示部21に表示すると共に、表示された心電波形からR波間隔を自動計測する(図6のステップS1)。
【0036】
次いで、操作者は、入力部22よりMRI撮影モードを入力する(ステップS1)。このコマンドが主制御回路23に供給されると、主制御回路23は、表示部21をMRI撮影用のデータ入力画面に切り換える。操作者は、入力部22に備えられたマウスやキーボードなどの入力デバイスを使用して、既に計測された心電波形のR波間隔に基づいて1心拍間に撮影するMRI画像枚数と、夫々のMRI画像の時相(即ち、心電波形のR波からRFパルス照射までの時間)を設定し、撮影方式、表示方法、あるいはパルスシーケンスなどMRI撮影に必要な撮影条件を入力する(図6のステップS2)。
【0037】
一般に、EPI法を適用した場合、例えば、約100msecで1枚のMRI画像のデータを収集することができ、約20%のマージンを考慮すれば、健常人では1心拍間に収集可能な画像枚数は4枚乃至5枚程度である。従って、以下ではEPI法のパルスシーケンスによって1心拍間に時相T1乃至T4の4枚のMRI画像の収集を行う場合を例に説明する。
【0038】
主制御回路23は、入力部22を介して上記データを受信したならば、既に設定されている撮影方式(EPI法)に基づいて、時相T1乃至T4の4枚のMRI撮影を可能とするパルスシーケンス情報(例えば、勾配磁場コイル14や照射コイル15に印加するパルス電流の強度、印加時間、印加タイミングなどに関する情報)に変換する。更に、上記印加時間や時相数に基づいて撮影区間Txの算出を行い、この算出結果と上記パルスシーケンス情報をシーケンス制御回路24に供給する。そして、シーケンス制御回路24は、これらの情報にしたがって勾配磁場電源25、送信器17、受信器18及び心電ユニット7に対して心電同期によるEPI法のための制御信号を送る。
【0039】
上記撮影条件の設定が終了したならば、操作者は、必要に応じて被検体11に対してMR造影剤(例えばGd−DTPA(gadolinium diethylenetriamine pentaacetic acid)を心臓カテーテルを介して注入した後、撮影開始コマンド信号を入力部22より入力する(図6のステップS3)。
【0040】
次に、上記撮影開始コマンド信号に従って行われる最初のMRI撮影において、画像の時相を設定する撮影トリガパルスの生成方法につき、図5を用いて説明する。図5の区間T00は、最初のMRI撮影用の撮影トリガパルスを生成するための区間であり、区間T01は、時相T1乃至T4に対する最初のMRI撮影区間、また、区間T02は、第2のMRI撮影区間を示している。
【0041】
そして、図5(a)は、各時相のMRI撮影区間、図5(b)は、図2に示した心電ユニット7の心電計71から出力されるデジタル化された心電波形、図5(c)は、制御部4のシーケンス制御回路24よりゲート回路72に送られる撮影区間信号である。また、図5(d)は、上記ゲート回路72から出力される心電波形(実線)と、トリガレベル設定回路73から出力されるトリガレベル(破線)であり、図5(e)は、比較回路74から出力される撮影トリガパルスを示している。
【0042】
操作者がMRI撮影開始コマンドを入力した直後の区間T00において、ECGセンサ9によって検出され、心電計71においてデジタル信号に変換されてゲート回路72を通過した心電波形E0(図5(d))は、トリガレベル設定回路73に供給される。このトリガレベル設定回路73において、心電波形のピーク値(R波)の大きさAE0が検出され、AE0を基準に所定の時定数(例えば、1sec)の減衰特性を有したトリガレベル(図5(d)の波線)が生成されて、比較回路74の第1の入力端子に供給される。一方、上記比較回路74の第2の入力端子には心電計71からの心電波形(図5(d)の実線)が供給され、この心電波形と上記トリガレベルとが比較され、心電波形がトリガレベルより大きくなった時点で撮影トリガパルスF1が比較回路74より制御部4の主制御回路23に対して出力される(図6のステップS4)。
【0043】
次に、上記の撮影トリガパルスに基づいて行われるMRI撮影の手順について、図1、図3及び図5を参照して説明する。図1に示す制御部4のシーケンス制御回路24は、心電波形E1のR波のタイミングで発生する撮影トリガパルスF1を基準にソフトウエアで構成されるタイマによって所定遅延時間T1を測定し、撮影トリガパルスから時間T1後にMRI撮影のスライス断面を設定する(図3のc−2)。更に、このスライス断面に対してRFパルスを照射する。即ち、シーケンス制御回路24は、勾配磁場電源25に対して制御信号を送り、時間T1後に勾配磁場電源25は、シーケンス制御回路24からの制御信号に基づいて、3つの勾配磁場コイル14に供給するパルス電流を設定する。更に、このパルス電流をX、Y,Z方向の勾配磁場コイル14に供給してスライス断面を選択するためのスライス選択用勾配磁場Gsを形成する。一方、パルスシーケンス制御回路24は、上記スライス断面におけるMR信号を受信するために送信器17に対して制御信号を供給し、照射コイル15に供給するRFパルスの周波数及び位相を設定した後、この照射コイル15に対してRFパルス電流を供給する。
【0044】
RFパルス電流は、関心領域の磁場強度によって決定される磁気共鳴周波数と同じ周波数をもち、選択励起波形によって変調されている。そして、照射コイル15は、送信器17による上記RFパルス電流の供給により、被検体11の関心領域に対してRFパルスを照射する。
【0045】
RFパルスの照射が終了したならば、スライス断面から受信されたMR信号に位置情報を付加するために、シーケンス制御回路24は、勾配磁場電源25に対して再度制御信号を送り、勾配磁場電源25は、パルス電流をX、Y,Z方向の勾配磁場コイル14に供給してスライス断面に対する読み出し方向の第1の勾配磁場Gr1と位相エンコード方向の第1の勾配磁場Ge1を形成する。そして、これらの互いに直交する勾配磁場Gr1とGe1によって、MR信号は位相変調を受けた状態で受信コイル16によって受信される。
【0046】
受信器18は、受信コイル16から供給されるMR信号に対して中間周波変換や位相検波、更にはフィルタリングなどの信号処理を行った後にA/D変換し、シーケンス制御回路24に送る。そして、シーケンス制御回路24は、このMR信号を第1のエンコードデータとしてMR信号記憶回路28に保存する。
【0047】
次に、シーケンス制御回路24の制御のもとに、上記読み出し方向の第1の勾配磁場Gr1の極性を反転させた読み出し方向の第2の勾配磁場Gr2と、位相エンコード方向における勾配磁場の傾きを所定量ΔGe変更させるため、第2の勾配磁場Ge2をX、Y,Z方向の勾配磁場コイル14によって形成し、第1のエンコードデータの場合と同様な手順によって得られるMR信号を第2のエンコードデータとして記憶回路20のMR信号記憶回路28に保存する。
【0048】
以下、同様にして勾配磁場を交互に反転させた第3の読み出し方向勾配磁場Gr3乃至第Nの読み出し方向勾配磁場GrNと、勾配磁場を順次増減させた第3の位相エンコード方向の勾配磁場Ge3乃至第Nの位相エンコード方向の勾配磁場GeNを印加して得られるMR信号についても第3のエンコードデータ乃至第Nのエンコードデータとして順次MR信号記憶回路28に保存する。
【0049】
次に、シーケンス制御回路24は、撮影トリガパルスF1から時間T2後に、勾配磁場電源25に対して時相T2のMRI画像を撮影するための制御信号を送り、勾配磁場電源25は、3つの勾配磁場コイル14にパルス電流を供給して所望のスライス断面(この場合は時相T1と同一のスライス断面)を選択するためのスライス選択用勾配磁場Gsを形成する。一方、パルスシーケンス制御回路24は、送信器17を制御して照射コイル15に対しRFパルス電流を供給し、照射コイル15は被検体11の関心領域に対してRFパルスを照射する。
【0050】
次いで、時相T1の場合と同様にして、X、Y,Z方向の勾配磁場コイル14によってスライス断面に対する読み出し方向の第1の勾配磁場Gr1乃至第Nの勾配磁場GrN、及び位相エンコード方向の第1の勾配磁場Ge1乃至第Nの勾配磁場GeNを順次印加しながら第1のMR信号乃至第NのMR信号を受信コイル16によって受信する。そして、受信コイル16によって受信されたMR信号は、受信器18において中間周波変換、位相検波、フィルタリング処理された後にA/D変換され、シーケンス制御回路24を介してMR信号記憶回路28の時相T2領域に第1のエンコードデータ乃至第Nのエンコードデータとして保存される。以下、同様にして時相T3及び時相T4におけるMR信号が収集され、MR信号記憶回路28の時相T3領域及び時相T4領域において各時相の第1のエンコードデータ乃至第Nのエンコードデータとして保存される(図6のステップS5)。
【0051】
このようにして、MR信号記憶回路28の4つの領域(即ち、T1領域乃至T4領域)の夫々にN個配列された第1のエンコードデータ乃至第Nのエンコードデータに対して、高速演算・記憶部5の高速演算回路19は2次元逆フーリエ変換による画像再構成を行い、生成された区間T01における時相T1乃至T4の4枚のMRI画像データを高速演算・記憶部5の画像データ記憶回路29に保存する(図6のステップS6)。
【0052】
また、主制御回路23は、予め入力部22より入力された表示方法の表示フォーマットに従って、上記4枚のMRI画像データの全て、あるいは、これらのMRI画像データ中から所望のMRI画像データを選択して、その付帯情報と共に表示部21のモニタに表示する(図6のステップS7)。
【0053】
区間T01における時相T1乃至時相T4のMRI画像データの生成及び表示と並行し、図2の心電ユニット7は、図5(b)に示した区間T01において心電計71から出力される心電波形に基づいて区間T02の撮影トリガパルスの生成を行う。この場合、心電波形には、読み出し方向の傾斜磁場Gr1乃至GrN及び位相エンコード方向の傾斜磁場Ge1乃至GeNの高速切り換えに起因するノイズ(磁束ノイズ)が重畳する。例えば、既に示した図4において、被検体11の体表に装着したECGセンサ9−1,9−2とケーブル10−1,10−2、更にはECGセンサ9−1とECGセンサ9−2の間に形成される容量性結合によって閉ループが形成される。そして、閉ループを横切る上記傾斜磁場の磁束密度が時間的に変化することによって誘導電流(磁束ノイズ)が発生し、この磁束ノイズは、ECGセンサ9からの心電波形と重畳して心電計71に入力してデジタル信号に変換される。
【0054】
このようにして磁束ノイズが混入した心電計71の心電波形(図5(b))から撮影トリガパルスを生成するために、本実施の形態では、図2に示すように心電計71から出力された心電波形をゲート回路72の第1の入力端子に供給する。一方、制御部4のシーケンス制御回路24は、予め設定されているパルスシーケンス情報からT01区間における撮影区間Txを算出し、この撮影区間Txを示す撮影区間信号(図5(c))をゲート回路72の第2の入力端子に供給する。そしてゲート回路72は、心電計71の心電波形における撮影区間Txの信号を遮断することによって上記磁束ノイズを排除する(図6のステップS8)(図5(d)の実線)。
【0055】
ゲート回路72によって磁束ノイズが排除された心電波形は、トリガレベル設定回路73に供給される。このトリガレベル設定回路73において、心電波形のピーク値(R波)の大きさAE1が検出され、このAE1を基準に所定の時定数(例えば、1sec)の減衰特性を有したトリガレベル(図5(d)の波線)が生成されて比較回路74の第1の入力端子に供給される(図6のステップS9)。一方、比較回路74の第2の入力端子には心電計71からの心電波形(図5(d)の実線)が供給され、この心電波形と上記トリガレベルとが比較されて心電波形がトリガレベルより大きくなった時点で、撮影トリガパルスF2が比較回路74よりシーケンス制御回路24に対して出力される(図6のステップS10)。
【0056】
撮影トリガパルスF2を受信したシーケンス制御回路24は、撮影トリガパルスF2を基準に時間T1乃至時間T4を設定し、区間T01と同様な手順によって時相T1乃至時相T4のMR信号の収集をEPI法によって行う。そして、得られたMR信号を、夫々の時相における第1のエンコードデータ乃至第Nのエンコードデータとして記憶回路20のMR信号記憶回路28に順次保存する。次いで、高速演算回路19は、保存された各時相のN個からなるエンコードデータに対して画像再構成を行なってMRI画像データを生成し、画像データ記憶回路29に保存すると共に所望のMRI画像データを主制御回路23を介して表示部21に表示する(図6のステップS5乃至ステップS7)。
【0057】
以上述べた本発明の実施の形態によれば、心電同期法によってMRI画像データを生成する際に、MRI装置100の傾斜磁場の磁束変化に起因する磁束ノイズが心電波形に重畳した場合においても、心電波形のR波に基づいた撮影トリガパルスを安定して生成することができる。このため、心電波形のR波に同期した各時相のMR信号を確実に収集することが可能となるため、所望の時相におけるMRI画像データを正確に生成することができ、特に、EPI法のパルスシーケンスを用いたMRI撮影のように、大きな磁束ノイズが発生する場合において有効となる。
【0058】
更に、上記理由により撮影効率が改善され、被検体11に対する負担も軽減することができる。また、造影剤を使用したMRI撮影の場合には、造影剤が撮影対象組織に存在するタイミングを的確に捉えることができる。
【0059】
(第1の変形例)
次に、本実施の形態の第1の変形例につき、図7を用いて説明する。上記実施の形態における図2のゲート回路72は、MRI画像の撮影区間Txの間、心電計71から出力される心電波形を遮断することによって磁束ノイズを排除したが、この第1の変形例の特徴は、MRI撮影に用いられる撮影方式、あるいはパルスシーケンスに基づいて上記心電波形の遮断設定を選択可能とすることにある。
【0060】
既に述べたように高速撮影法の1つであるEPI法は、MR信号を収集する際に傾斜磁場を高速に切り換える必要があるため、他の撮影法(例えばSE(Spin−echo)法やFE(Field-echo)法)と比較して大きな磁束ノイズを発生する。そして、EPI法のように大きな磁束ノイズを発生する撮影法への上記実施の形態の適用は極めて有効であるが、SE法やFE法などのように磁束ノイズが心電波形の振幅に対して小さい場合には、撮影区間Txにおける上記心電波形の遮断設定は不要となる場合もある。
【0061】
特に、R波間隔が不定な、所謂不整脈の被検体11に対して上記実施の形態を適用した場合には、心電波形のR波をも遮断する可能性が発生し、撮影効率を低下させる可能性がある。図7は、不整脈の被検体11から得られた心電波形に対して上記実施の形態を適用した場合を示したものであり、図7(a)は心電波形区間、図7(b)は心電計71から出力される心電波形、図7(c)はゲート回路72に送られる撮影区間信号である。また、図7(d)は、ゲート回路72から出力される心電波形(実線)と、トリガレベル設定回路73の出力信号(破線)であり、図7(e)は、比較回路74から出力される撮影トリガパルスを示している。図7に示すように、例えば、R波間隔T01が他のR波間隔T02やT03と比較して著しく狭い場合、区間T02のR波は区間T01の心電波形の撮影区間に含まれ、従って区間T02における撮影トリガパルスF2を生成することが不可能となる。
【0062】
この第1の変形例では、撮影条件の設定(図6のステップS2)において、操作者がEPI法などの撮影法を選択したならば、この選択情報を制御部4の主制御回路23を介して受信したシーケンス制御回路24は、上記撮影法の選択情報に基づいてゲート回路72に対する撮影区間信号の送信/非送信を選択する。例えば、EPI撮影のように磁束ノイズが大きい撮影法の場合には、上記実施の形態で述べたようにゲート回路72は、心電計71から出力される心電波形に対して撮影区間Txの間遮断し、SE法あるいはFE法などにおいて磁束ノイズが心電波形の振幅に対して十分小さい場合には、心電波形をそのまま通過させる。
【0063】
この変形例によれば、特に、不整脈の被検体11に対して好適な撮影トリガパルスの生成方法を選択することができ、その結果、撮影効率を改善することが可能となる。
【0064】
尚、上記実施の形態の手順を示した図6のステップS1においてR波間隔を計測した結果、被検体11の心電波形に顕著な不整脈が検出された場合には、この第1の変形例に示した撮影トリガパルス生成方法の適用が好適である。
【0065】
(第2の変形例)
次に、本実施の形態の第2の変形例につき、図8を用いて説明する。この第2の変形例の特徴は、心電波形に混入する磁束ノイズが許容可能か否かを判定し、この判定結果に基づいてゲート回路72に対する撮影区間信号の送信/非送信をマニュアルあるいは自動的に選択することにある。
【0066】
例えば、入力部22には撮影区間信号の送信/非送信を選択するための選択デバイスを新たに設け、操作者は、例えば、図6のステップS1の心電波形のR波間隔の計測において表示部21に表示される心電波形を観察し、この心電波形に重畳している磁束ノイズの大きさに基づいて撮影区間信号の送信/非送信を上記選択デバイスを用いて選択する。そして、磁束ノイズの大きさが許容できない場合には、ゲート回路72に撮影区間信号を供給し、撮影区間Txの間の心電波形を遮断することによって磁束ノイズを排除する。
【0067】
また、磁束ノイズのために撮影トリガパルスの生成が困難であることを自動計測し、この計測結果に基づいて心電波形に対する撮影区間Txの遮断を自動的に設定してもよい。例えば、図8は、ゲート回路72に撮影区間信号を供給しない場合の心電波形(図8(a)の実線)及びトリガレベル(図8(a)の破線)と、撮影トリガパルス(図8(b))を示したものであり、磁束ノイズが大きい場合には、この磁束によって撮影トリガパルスが生成されるため、通常のR波発生頻度(1回/sec)に対して撮影トリガパルスの発生頻度が著しく高くなる。従って、この発生頻度を観測することによって磁束ノイズの大きさが許容可能か否かを自動的に判定することが可能となる。
【0068】
この場合、主制御回路23の記憶回路には撮影トリガパルスの発生頻度許容値が予め保存されている。そして、撮影の初期において主制御回路23は、シーケンス制御回路24を制御しゲート回路72に対して撮影区間信号を供給しない状態でMRI撮影を行い、心電ユニット7の比較回路74から出力される撮影トリガパルスをシーケンス制御回路24を介し受信して計数する。そして、この計数値が上記発生頻度許容値を超えた場合には、撮影区間信号の供給指示をシーケンス制御回路24に送り、シーケンス制御回路24は心電ユニット7のゲート回路72に対し撮影区間信号を供給することによって、心電計71から出力される心電波形はゲート回路72において撮影区間Txの間遮断されて磁束ノイズが排除される。
【0069】
この第2の変形例によれば、磁束ノイズと心電波形の大小関係が一義的に定まらない撮影方式においても撮影トリガパルスを精度よく生成することができ、従って効率のよい心電同期法によるMRI撮影を行うことが可能となる。
【0070】
尚、この第2の変形例において、上記計数結果や、この結果に基づくアラーム信号を表示部21のモニタあるいは入力部22の表示パネルなどに表示し、操作者は、表示されたこれらの情報に基づいて上記撮影区間信号の送信設定を入力部22より行ってもよい。
【0071】
以上、本発明の具体的な実施の形態について述べてきたが、上記の実施の形態に限定されるものでは無く、変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、撮影区間において心電波形に重畳した磁束ノイズをゲート機能によって排除する場合について述べたが、他の方法によって行なってもよく、上記磁束ノイズの大きさを心電波形の振幅に対して十分小さくなるように減衰させる方法であっても構わない。また、上記の説明ではMRI撮影方式としてEPI法を例に説明したが、この方式に限定されない。
【0072】
更に、上記の説明における撮影トリガパルスの生成は心電ユニット7において行ったが、心電計71から出力される心電波形を直接制御部4に供給し、ソフトウエア処理によって撮影トリガパルスの生成を行ってもよく、図2に示した方法に限定されるものではない。一方、1心拍間に設定される時相数も4時相以外でもよく、各時相のMRI画像データは異なるスライス断面において得られたものであってもよい。また、造影剤の投与を行わないMRI撮影において上記実施の形態を適用することも可能である。
【0073】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、心電同期法によるMRI撮影において、心電波形にMRI装置による磁束ノイズが混入した場合においても、撮影トリガパルスを安定して得ることができるため、MRI画像データの生成を精度よく行うことが可能なMRI装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態におけるMRI装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】 同実施の形態における心電ユニットの構成を示すブロック図。
【図3】 同実施の形態におけるEPI法を用いたMRI信号の収集方法について示す図。
【図4】 同実施の形態におけるECGセンサの装着方法と磁束ノイズの発生を示す図。
【図5】 同実施の形態における撮影トリガパルスの生成方法を示す図。
【図6】 同実施の形態におけるMRI画像データ生成手順を示すフローチャート。
【図7】 同実施の形態の第1の変形例が有効な場合について説明するための図。
【図8】 同実施の形態の第2の変形例を説明するための図。
【図9】 従来の撮影トリガパルス生成方法を示す図。
【符号の説明】
1…静磁場発生部
2…勾配磁場発生部
3…送受信部
4…制御部
5…高速演算・記憶部
7…心電ユニット
8…寝台
9…ECGセンサ
13…主磁石
14…傾斜磁場コイル
15…照射コイル
16…受信コイル
17…送信器
18…受信器
19…高速演算回路
20…記憶回路
21…表示部
22…入力部
23…主制回路
24…シーケンス制御回路
25…傾斜磁場電源
26…静磁場電源
28…MR信号記憶回路
29…画像データ記憶回路
100…MRI装置

Claims (11)

  1. 被検体から得られる生体信号に同期してMR信号の収集を行うMRI装置であって、
    前記被検体から得られる第1の波形信号を得ると共に、前記第1の波形信号の所定区間における信号を削除あるいは低減して第2の波形信号を生成する波形生成手段と、
    前記第1の波形信号又は前記第2の波形信号のいずれかを選択する波形選択手段と、
    前記波形選択手段により選択した波形信号に基づいて前記被検体の所定時相におけるMR信号を収集し、収集した前記MR信号に対し再構成処理を行ってMRI画像データを生成する画像データ生成手段を備え、
    前記波形選択手段は、前記第1の波形信号に混入するノイズが大きい場合には前記第2の波形信号を選択することを特徴とするMRI装置。
  2. 前記波形生成手段は、前記第1の波形信号の前記所定区間において混入するMRI撮影時の磁束ノイズを削除あるいは低減することを特徴とする請求項1に記載のMRI装置。
  3. 前記磁束ノイズは、前記被検体に対して印加されるRFパルスや勾配磁場に起因して前記第1の波形信号に混入するノイズを含むことを特徴とする請求項2記載のMRI装置。
  4. 前記波形生成手段は、前記所定区間において前記第1の波形信号の通過を遮断するゲート機能を有することを特徴とする請求項1に記載のMRI装置。
  5. 前記波形生成手段は、選択された撮影方式に基づいて設定した撮影区間に基づいて、前記第1の波形信号の所定区間における信号を削除あるいは低減して第2の波形信号を生成することを特徴とする請求項1に記載のMRI装置。
  6. 前記第2の波形信号における特定信号の大きさに基づいてトリガレベルを設定するトリガレベル設定手段を更に備え、前記第2の波形信号における特定信号と前記トリガレベルとの比較によって生成される撮影トリガパルスに基づいて前記被検体の所定時相におけるMR信号を収集することを特徴とする請求項1に記載のMRI装置。
  7. 前記トリガレベル設定手段は、前記第1の波形信号あるいは前記第2の波形信号における特定信号の値を基準に所定時定数の減衰特性を有するトリガレベルを生成することを特徴とする請求項6記載のMRI装置。
  8. 波形生成制御手段を更に備え、選択された撮影方式が予め設定された低磁束ノイズの撮影方式に属する場合には、前記波形生成制御手段は、前記波形生成手段を制御して前記第1の波形信号を前記第2の波形信号に設定することを特徴とする請求項1記載のMRI装置。
  9. 波形信号表示手段を更に備え、前記波形選択手段は、前記波形信号表示手段に表示された前記第1の波形信号に基づいて制御されることを特徴とする請求項1記載のMRI装置。
  10. 前記撮影トリガパルスを計数するトリガパルス計数手段を更に備え、前記波形選択手段は、前記トリガパルス計数手段によって計数された前記撮影トリガパルスの発生頻度が予め定められた値より大きい場合、前記第1の波形信号に代えて前記第2の波形信号を選択することを特徴とする請求項6記載のMRI装置。
  11. 警告表示手段を更に備え、前記警告表示手段は、前記トリガパルス計数手段によって計数される前記撮影トリガパルスの発生頻度が予め定められた値より大きい場合、警告信号を表示することを特徴とする請求項10記載のMRI装置。
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