JP4176209B2 - 透明ガラス外壁の内側に外に向けた巨大画面ディスプレイを装備した高層建築物 - Google Patents

透明ガラス外壁の内側に外に向けた巨大画面ディスプレイを装備した高層建築物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、大型のドットマトリクス式の画面を有する高層建築物に関する。
【0002】
【従来の技術】
都会のビル街には実にさまざまな形態・意匠の表示装置があふれており、商品情報やサービス情報あるいはニュース情報などのさまざまな宣伝広告に利用されている。誰でもが実感するように、情報の伝達力や訴求力の面では大画面の表示装置が優れている。固定的な情報を伝えるだけならば大型看板と照明で済むが、さまざまに変化する情報を伝えるためには文字情報や動画などを自由に表示できるドットマトリクス式のテレビ画面型の表示装置が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
最近では、高輝度LED集合ランプを縦横に多数配設した表示パネルが普及しており、ごく小型のものから大型画面のものまである。いずれにしてもこの種の表示パネルは、相当の厚みのあるソリッドなパネル構造体になっている。多数のLEDランプが配設されたパネルの裏面側にはそれらランプを駆動する電子回路が実装されている。当然ながら、この表示パネルを透かしてパネル裏面側から正面側を見えるようにするとか、パネル正面側から裏面側の灯りが見えるようにするなどといった発想はまったくなかった。
【0004】
ところが、ある種の商業ビルやイベントホールなどを新設計するにあたり、ビルの外壁をカーテンウオール構造とし、透明なカーテンウオール越しに内外の視界を保ちながら、そのカーテンウオール外面に向けて超大型画面のドットマトリクス式の表示を行いたいというデザイン要求が発生した。しかし従来の技術ではこの要求に応え得るドットマトリクス式の超大型画面の表示パネルを実現できなかった。
【0005】
本発明者らは、平成9年3月21日付けの出願(特願平9−68457)により、上述のような要求に応えるような透視型の分割表示パネルを提案した。これを中層や高層の建築物に適用することは可能ではあり、分割表示制御のための開示は本願発明の実施にあたっても大いに利用できるが、画面が大型になりまた建物が高層になるにつれ、表示装置の施工性・メンテナンス性が問題となる。本発明は、容易に施工・メンテナンスできる大型の表示装置を有する高層建築物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、つぎの事項(1)〜(6)により特定されるものである。
(1)複数階にわたって床スラブ端部から外側に離間した状態で取り付けられたカーテンウオール構造の透明ガラス外壁を有する高層建築物であり、その透明ガラス外壁の内側に外に向けた巨大画面ディスプレイを装備している。
(2)透明ガラス外壁の内側で一定間隔をおいて垂直レール部材が平行に配設されており、これら垂直レール部材のそれぞれにその外側に所定間隔をおいてマリオンが垂直に取り付けられ、前記透明ガラス外壁のガラス板がこれらマリオンに当接して固定されている。前記透明ガラス外壁と前記垂直レール部材の間が吹き抜け空間になっている。
(3)前記巨大画面ディスプレイは、前記垂直レール部材の間隔に合せた横幅寸法で適当な高さ寸法のルーバー構造モジュールを縦横に組み合わせることにより構成される。
(4)1つのルーバー構造モジュールは、多数(M本)の羽板を複数本の支柱により一定間隔で平行に組み合わせて一体化した構造体である。各羽板には多数(N個)のLED集合ランプおよび各ランプの駆動回路が内蔵されている。各LED集合ランプは羽板の表側に一定間隔で配設されて外向きになっている。各羽板のピッチと各LED集合ランプのピッチはほぼ等しい。
(5)前記垂直レール部材間に両サイドを支持させた状態で前記ルーバー構造モジュールを前記透明ガラス外壁の内側に配設する。(A+1)本の前記垂直レール部材の各間隔部分にA個のルーバー構造モジュールを横に並べて配設するとともに、各垂直レール部材の間隔部分にそれぞれB個のルーバー構造モジュールを縦に並べて配設することで、(A×B)個のルーバー構造モジュールを前記吹き抜け空間にマトリクス状に連設する。
(6)前記吹き抜け空間に配設された(A×B)個のルーバー構造モジュールに含まれる前記LED集合ランプは前記透明ガラス外壁越しに外を向いている。透明ガラス外壁の外から見ると、縦(M×B)ドット・横(N×A)ドットのドットマトリクス型ディスプレイの巨大画面が形成される。吹き抜け空間の内側から見ると、ルーバー構造モジュールの各羽板の間隔を通して外部の視界が得られる。
【0007】
上記発明の高層建築物において更に好適には、前記吹き抜け空間の内側に透明ガラス内壁が設置されており、その透明ガラス内壁と前記透明ガラス外壁の間の前記吹き抜け空間に前記ルーバー構造モジュールが配設されていることとする。
また、いずれにせよ更に好適には、前記吹き抜け空間に配設された(A×B)個のルーバー構造モジュールにおいて、上方に配設されたモジュールの前記LED集合ランプの光軸が下方に配設されたモジュールの前記LED集合ランプの光軸より下向きになっている構成とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
===ビル10の概要===
この発明の一実施例によるビル10の外観を図1に示し、その内部構造の概要を図6に示している。このビル10はカーテンウオール構造で地上11階建てである。なお、7階部分は内部に映画館を収納するため、ほぼ2階分の高さを占めている。ビル正面の外壁は透明ガラス外壁1で構成されている。透明ガラス外壁1の内側には、3階から7階までの吹き抜け空間2がある。その吹き抜け空間2の内側には、各階ごとに床スラブ3上に透明ガラス内壁4が配設されている。透明ガラス外壁1と透明ガラス内壁4とで挟まれた吹き抜け空間2内の3階スラブ上から8階スラブ下までの領域に、以下に詳述する巨大画面ディスプレイ11が装備される。
【0009】
===巨大画面ディスプレイ11の概要===
ディスプレイ画面の寸法は縦25メートル・横19メートルである。画面のドット構成は縦400ドット・横304ドットである。つまりドットピッチは縦横とも約6センチ強である。この画面は、図2に示すルーバー構造モジュール5を多数用いて構成されている。ルーバー構造モジュール5の外形寸法は、縦が約50センチ弱、横が約97センチ弱である。このルーバー構造モジュール5を、図1に示すように、縦方向に50行並べるとともに横方向に19列並べる。こうして合計950個のルーバー構造モジュール5によって縦25メートル・横19メートルの巨大画面ディスプレイが構成される。
【0010】
===ルーバー構造モジュール5===
図2〜図4に示すように、ルーバー構造モジュール5は、8本の水平な羽板51を左右の支柱52に掛け渡し一定間隔で平行に組み合わせて一体化した構造体である。各羽板51の前面部分には16個のLED集合ランプ53が配設されているとともに、それらランプ53の駆動回路が内蔵されている。16個のLED集合ランプ53の配列ピッチは一定であり、16本の羽板51の配設ピッチにほぼ等しい。つまり、1個のルーバー構造モジュール5には、16×8=128個のLED集合ランプ53が縦横にほぼ等しいピッチで配列されている。モジュール5における羽板51の間隔部分には約32ミリの隙間があいている。モジュール5からある程度離れてこれを見ると、羽板51間の隙間を通してモジュール5の向こう側の視界が確保される。
【0011】
===LED集合ランプ53の構成・取付および角度調整===
LED集合ランプ53は、3原色(RGB)のLED球を20個組み合わせて発光時にほぼ長方形に見えるようにしたものであり、これが巨大画面ディスプレイ11において1ドットとなる。すなわち、各ドットは3色合成によるフルカラーの色彩制御が行われる。このランプ53が取り付けられる羽板51は概して中空の部材であるが、その前面部分は、下端が羽板51の下側部分前端にヒンジ結合であり、これを回転軸として回転させることにより上下方向の角度が調整可能である。羽板51の前面部分の上端は、ここから後方へ延在する湾曲板へと連なっている。この湾曲板は、側方から見た垂直断面図において、前記回転軸を中心軸とした弧状である。一方、羽板51の上面部分は前方へ延在して前記湾曲板の下側に沿って接触し重なり合う湾曲板を形成されている。前記前方へ延在する湾曲板の上面は、左右両端付近において、所定のボルトを締め込まれるボルト受け孔部を有している。前記後方へ延在する湾曲板は前記ボルトの胴部を通過させ頭部を通過させない長手状の開口部分を円弧方向に沿って有している。前記ボルトの胴部を前記後方へ延在する湾曲板の上から前記長手状の開口部分を通して挿入し、前記前方へ延在する湾曲板のボルト受け孔部に少しだけ締め込み、ボルトがボルト受け部に固定されているが前記長手状の開口部分の長手範囲内で移動可能な状態としたとき、この範囲内で、前記前面部分を回転させ、前記後方に延在する湾曲板を前記前方へ延在する湾曲板に対し摺動させることができる。この範囲は、前記回転の角度にして30度とした。両湾曲版の位置関係が各羽板51に対して事前に決めた所定の設定値にきたところで、ボルトの胴部を前記前方へ延在する湾曲板のボルト受け孔部に最後まで締め込むと、前記ボルトの頭部が前記後方へ延在する湾曲板に押し当てられてその押し付け力により固定され、これにより前記後方へ延在する湾曲板が前記前方へ延在する湾曲板に固定され、よって前記前面部分の角度も固定される。LED集合ランプ53はもともと前記前面部分に固定されているので、これによりLED集合ランプ53の光軸の向きが固定される。すなわち、巨大画面ディスプレイ11中において中程度の高さに配置されるモジュール5においては、この光軸の向きが水平方向よりも15度下向きとなるように設定する。それらよりも下に配置されるモジュール5については、下のモジュール5ほど光軸がもっと上向きになるようにする。逆に上に配置されるモジュール5については、上のモジュール5ほど光軸がもっと下向きになるようにする。調整される光軸の角度調整範囲はプラスマイナス15度(すなわち、水平方向から下向きに0度から30度まで)まで可能である。
【0012】
===モジュールおよびその周囲の施工===
<透明ガラス外壁の施工>
モジュール5を配置する前の吹き抜け空間2を外側から見た状態を図7に模式的に示す。スラブ3の端部に沿って約1メートル毎に、垂直レール部材8が配置されている。この垂直レール部材8に対し、その前面から前方に延在する水平な支持材71が取り付けられている。支持材71は所定の上下間隔で多数設けられている。これらの支持材71の前端には、鉛直方向のマリオン7が支持されている。この垂直レール部材8およびマリオン7はアルミニウム押出し成形によるレール状の部材である。また隣り合う2本のマリオン7間には、所定の上下間隔で水平方向の無目72が掛け渡されている。1枚の長方形の透明ガラスからなるユニットが、左右の辺を隣接するマリオン7により、そのマリオン7の前面の片側弱を覆うようにして各々支持され、また上下の辺を隣接する無目72により各々支持されるように、適当なサッシ構成により固定される。これらが多数配置されて透明ガラス外壁1を構成する。この内側からスラブ3までが吹き抜け空間2となる。
【0013】
<モジュールの搬入・据え付け>
図5と図8に示すように、モジュール5は、垂直レール部材8間に両サイドを支持された状態で透明ガラス外壁1のすぐ内側に配設される。作業を円滑に行うため、垂直レール部材8の左右側面には、上下方向に延在する溝部81が設けられている一方、モジュール5の両サイドにはラッチ差込機構54が設けられている。各階内部から垂直レール部材8間にモジュール5を搬入し、ラッチ差込機構54を動かして、モジュール5の両側に隣接する溝部81に上下摺動可能に係合するとともに垂直レール部材8に対するモジュール5の水平方向の動きを固定する。上階に設置された滑車から垂らされたワイヤーに適当なワイヤーストッパを介してモジュール5を取り付け引き上げる。モジュール5を引き上げて空いたスペースに次のモジュール5を搬入し、上述したようにラッチ差込機構54をセットして溝部81に係合させ、上のモジュール5の下端に接続し、ワイヤーを取付け、引き上げる。これを繰り返してこの階の分のモジュールをすべて所定の位置まで配置したら滑車は取り外すがワイヤーはそのまま固定してモジュールの支持構造として残す。更に、モジュール5の所定の台数ごとに、それらのモジュール5の垂直方向の荷重支持を確実なものとするため、垂直レール部材前面から前方に迫り出してモジュール5の支柱部分を支える迫り出し部材(図示省略)を配置する。
【0014】
<モジュール電源・信号ラインの接続作業>
各モジュール5はその支柱52内部に上下方向長手の中空部分を有し、その上端および下端にはその中空部分に連通する開口部分521を有している。この中空部分には電源ラインや信号線が配置されており、それらを簡便にまとめた電源ケーブル522および信号ケーブル523が、上下の開口521を介して隣接するモジュール5の電源ケーブル522および信号ケーブル523に各々接続できるようになっている。各モジュール列(すなわち上下方向50個のモジュール5)において最も下に配置されるモジュール5は、上方へのみ電源ケーブル522および信号ケーブル523を接続され、下方に対しては適当に閉止される。最も上のモジュール5は、8階スラブに配置され各モジュール列に割り当てられた電源ユニットおよび制御ユニットへと、それぞれ電源ケーブル522および信号ケーブル523を接続される。
【0015】
<透明ガラス内壁の施工>
透明ガラス内壁4は、各階ごとに設置される。すなわち、図8に示したように、垂直レール部材8は、一つおきに、その背面に各階の床から天井まで延びたH鋼部材84を接触支持している。このH鋼部材84の側方に各々サッシ41を取り付ける。各サッシ41内には、個々の透明ガラスパネル43を用いた左右方向に一対の引き違い戸43が保持させる。これら多数のサッシ41および引き違い戸43が全体として各階の透明ガラス内壁4を構成する。
【0016】
===実施例のオプション===
・今回の例では透明ガラス外壁には無目を用いたが、公知のビルのカーテンウォール構造の透明ガラス外壁において無目のないものも多く知られており、そのようにしてもよい。
【0017】
・各モジュールにおいて、その横幅寸法が大きくなってくると、羽板部材の剛性によっては羽板の中央部分がたわんで下がってしまう可能性があるが、そのような寸法・材料を選択したい場合は、両端の支柱以外に、羽板の途中を等間隔に支持する補助的な支柱(又はスペーサ)を設置してもよい。
【0018】
・上下方向の多数のモジュールおよび制御ユニット間の信号ラインの接続は、上述の例においてはコストの都合からケーブル接続としたが、ノートパソコンや携帯情報端末等に用いられる赤外線方式をはじめとする各種の無線方式を採用し、各モジュールに光通信ユニットを内蔵させてもよい。具体的には、光通信ユニットを羽板部分に内蔵してもよいが、上下方向で隣接するモジュールは上のモジュールの支柱下端と下のモジュールの支柱上端において機械的に接続または最も近接する配置にできるから、各モジュールの支柱のこれらの部分に光通信部品を設ければ近距離通信で済む。こういった無線通信部分を設ければモジュール据え付け現場での配線接続作業が省力化・単純化され、更に好適である。また、電源ラインも、上述の例では上下方向に隣接するモジュールからモジュールへと接続されているが、モジュール列ごとに共用の電源ラインを各垂直レール部分に沿って最初から一体形成しておいたり後から垂らすなどして設け、各モジュールをこの共用の電源ラインに接続するようにしてもよい。
【0019】
・透明ガラス内壁には左右方向の引き違い戸を用いたが、美観の好みの都合によっては上下方向の引き違い戸でもよいし、内開き式でもよい。また施工条件等を考慮して一部のみをそのようにすることも可能である。
【0020】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、高層建築物の透明ガラス外壁の内側にモジュールを横方向および高さ方向に多数並べることにより巨大画面ディスプレイを構成することができる。1つのモジュールは、多数の羽板をルーバー状に支持したものである。各羽板の前端には、各モジュールの外側を向くLED集合ランプが横一列に所定ピッチで多数配置されている。すなわち各モジュールは羽板と支柱の部分を除いて前後に透視可能である。従って、この巨大画面ディスプレイ自体が前後の視界を著しく遮断する障害物になることはなく、また透明ガラス外壁を経由した外光の取り入れを著しく妨げることもない。
【0021】
特に、各階の内部でルーバーの後方近くで立ったり歩いたりの通常の姿勢により両目を水平にしてビルの外を見ようとする者にとっては、モジュール内の水平な羽板によるルーバー構造のため、まさに窓のブラインドの羽板を水平にして外を見る原理と同様、水平方向の視線移動を妨害するものは殆どない。モジュールを構成する支柱およびそれに隣り合うマリオンの部分でかすかに妨害されることは有り得るが、水平方向の視野におけるこれらの部材が占める割合は十分小さいし、立つ位置と顔の角度を調整すれば、これらをすべて視界外にするようにできる。双眼鏡や望遠鏡を用いる場合はますますそうである。
【0022】
よって、ビル内の人にとって快適な空間をもたらすとともに、ビルの外部正面の観客に対しては、極めて巨大な画面により多彩な映像表現を見せることが可能となる。
【0023】
また、適度の大きさのモジュールを搬入して組み合わせることによりディスプレイ全体を施工できるので、当初の建築・配線作業やメンテナンスが容易となることは言うまでもない。またリニューアル時においては、改良したモジュールと取り替えれば、ディスプレイの表示性能向上も可能なので、透明ガラスやマリオンや垂直レール部材など多くの部分を移動なしで利用し続けることができ、省資源の効果が大きく、また作業コストや工期も有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による高層ビルの正面を概観した図である。
【図2】1個のモジュールの外観イメージを示す図である。
【図3】図2のモジュールの正面図である。
【図4】図2のモジュールのA−A方向断面図である。
【図5】モジュールを垂直レール部材に沿って移動・取付する方法の説明図である。
【図6】巨大画面ディスプレイの約右半分を含むビルの外壁周辺の部分詳細を示す水平断面図である。
【図7】モジュール取付前の吹き抜け空間を模式的に示す斜視図である。
【図8】透明ガラス外壁と透明ガラス内壁との間の部分詳細を示す水平断面図である。
【符号の説明】
1 透明ガラス外壁
2 吹き抜け空間
3 スラブ
4 透明ガラス内壁
5 ルーバー構造モジュール
53 LED集合ランプ
7 マリオン
71 水平部材
72 無目
8 垂直レール部材
81 案内溝
10 ビル
11 巨大画面ディスプレイ

Claims (3)

  1. つぎの事項(1)〜(6)により特定される高層建築物
    (1)複数階にわたって床スラブ端部から外側に離間した状態で取り付けられたカーテンウオール構造の透明ガラス外壁を有する高層建築物であり、その透明ガラス外壁の内側に外に向けた巨大画面ディスプレイを装備している。
    (2)透明ガラス外壁の内側で一定間隔をおいて垂直レール部材が平行に配設されており、これら垂直レール部材のそれぞれにその外側に所定間隔をおいてマリオンが垂直に取り付けられ、前記透明ガラス外壁のガラス板がこれらマリオンに当接して固定されている。前記透明ガラス外壁と前記垂直レール部材との間が吹き抜け空間になっている。
    (3)前記巨大画面ディスプレイは、前記垂直レール部材の間隔に合せた横幅寸法で適当な高さ寸法のルーバー構造モジュールを縦横に組み合わせることにより構成される。
    (4)1つのルーバー構造モジュールは、多数(M本)の羽板を複数本の支柱により一定間隔で平行に組み合わせて一体化した構造体である。各羽板には多数(N個)のLED集合ランプおよび各ランプの駆動回路が内蔵されている。各LED集合ランプは羽板の表側に一定間隔で配設されて外向きになっている。各羽板のピッチと各LED集合ランプのピッチはほぼ等しい。
    (5)前記垂直レール部材間に両サイドを支持させた状態で前記ルーバー構造モジュールを前記透明ガラス外壁の内側に配設する。(A+1)本の前記垂直レール部材の各間隔部分にA個のルーバー構造モジュールを横に並べて配設するとともに、各垂直レール部材の間隔部分にそれぞれB個のルーバー構造モジュールを縦に並べて配設することで、(A×B)個のルーバー構造モジュールを前記吹き抜け空間にマトリクス状に連設する。
    (6)前記吹き抜け空間に配設された(A×B)個のルーバー構造モジュールに含まれる前記LED集合ランプは前記透明ガラス外壁越しに外を向いている。透明ガラス外壁の外から見ると、縦(M×B)ドット・横(N×A)ドットのドットマトリクス型ディスプレイの巨大画面が形成される。吹き抜け空間の内側から見ると、ルーバー構造モジュールの各羽板の間隔を通して外部の視界が得られる。
  2. 請求項1に記載の高層建築物であって、前記吹き抜け空間の内側に透明ガラス内壁が設置されており、その透明ガラス内壁と前記透明ガラス外壁の間の前記吹き抜け空間に前記ルーバー構造モジュールが配設されている。
  3. 請求項1または請求項2に記載の高層建築物であって、前記吹き抜け空間に配設された(A×B)個のルーバー構造モジュールにおいて、上方に配設されたモジュールの前記LED集合ランプの光軸が下方に配設されたモジュールの前記LED集合ランプの光軸より下向きになっている。
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