JP4175743B2 - 排ガス再循環装置及び酸素過剰率算出方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの排ガスを吸気通路に還流させる、排ガス再循環装置、及び排ガスの還流量を決定するパラメータとしての酸素過剰率を算出する、酸素過剰率算出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、エンジンの排ガス中に含まれる窒素酸化物(以下NOX という)の排出量を低減するべく、排ガスの一部を吸気通路に還流するようにした排ガス再循環装置(以下、EGR装置という)が広く知られている。
このようなEGR装置では、排ガス通路と吸気通路とを接続する排ガス再循環通路(EGR通路)と、EGR通路を介して吸気通路中に還流される排ガスの流量を調整する排ガス再循環弁(EGR弁)とをそなえるとともに、このEGR弁の開度を制御するための制御手段(コントローラ)をそなえて構成されている。
【0003】
そして、排ガスの一部を還流させることにより、シリンダ内での燃焼を緩慢にして最高燃焼温度を下げ、NOX の低減を図るのである。
ところで、ディーゼルエンジンでは排ガス中に煤が含まれており、これが黒煙(スモーク)となって大気に排出される。この煤は上記NOX とはトレードオフの関係にあり、EGR装置をディーゼルエンジンに適用した場合、還流ガス量が過多となると、酸素が不足して黒煙(スモーク)の発生が過大となる。
【0004】
そこで、スモークの排出量を許容値に抑制しながら、極力NOX の排出量を低減したいという要望がある。このような要望に対して、特開平9−126060号公報には、還流ガスを含む全吸気中の酸素濃度(R02)、及び全吸気中酸素量(Q02)と燃料噴射量(QF )との比(Q02/QF )を求め、この酸素燃料比(Q02/QF )とスモーク許容限界値Kとを比較して、酸素燃料比(Q02/QF )が小さいときには、スモーク許容限界値KとなるようにEGR弁を制御し、酸素燃料比(Q02/QF )が大きいときには酸素濃度(R02)が目標酸素濃度(D02)となるようにEGR弁を制御するようにした技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の技術では、還流ガスを含む全吸気の流量を検出するために流量検出手段(エアフローセンサ)が必要となる。一般にガソリンエンジンでは、吸気量に対応した燃料供給量を設定するべくあらかじめエアフローセンサが設けられているので、これを利用すればよいが、通常ディーゼルエンジンではエアフローセンサは設けられていない。このため、ディーゼルエンジンに上記の技術を適用する場合、あらためてエアフローセンサを追加しなければならないという課題がある。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、排ガスに含まれるスモーク量とNOx量とを低減すべく、エアフローセンサを用いることなく最適な還流ガス量を設定できるようにした、EGR装置を提供することを目的とするとともに、EGR弁を制御するためのパラメータとしての実酸素過剰率を簡単に算出できるようにした、酸素過剰率算出方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明の排ガス再循環装置では、吸気通路に配設された第1の酸素濃度検出手段により、還流された排ガスを含む全吸気中の酸素濃度(O2in )が検出されるとともに、排ガス通路に配設された第2の酸素濃度検出手段により、排ガス中の酸素濃度(O2ex )が検出される。そして、制御手段により、これらの酸素濃度(O2in ,O2ex )に基づいてエンジンの実際の酸素過剰率(λO2 )が算出される。
【0008】
一方、運転状態検出手段によりエンジンの運転状態が検出されると、目標酸素過剰率設定手段に基づいてエンジンの運転状態に応じた目標酸素過剰率(λO2T)が設定される。そして、制御手段では、実酸素過剰率(λO2 )が目標酸素過剰率(λO2T)となるように排ガス再循環弁の開度が制御される。
【0009】
さらに、実酸素過剰率(λO2)が下式により算出される。
λO2 =〔(O2ex+λO2 ′)・O2in 〕/〔(O2in‐O2ex)・λO2′〕
なお、λO2′は、単位質量当たりの燃料を燃焼させるのに必要な理論酸素量である。
【0010】
また、請求項2記載の酸素過剰率算出方法では、エンジンの吸気通路に配設された第1の酸素濃度検出手段により還流された排ガスを含む全吸気中の酸素濃度(O2in)を検出し、排ガス通路に配設された第2の酸素濃度検出手段により排ガス中の酸素濃度(O2ex)を検出する。
そして、これらの酸素濃度(O2in,O2ex)から、下式によりエンジンの実酸素過剰率(λO2)を算出する。
λO2 =〔(O2ex+λO2′)・O2in〕/〔(O2in‐O2ex)・λO2′〕
なお、λO2′は、単位質量当たりの燃料を燃焼させるのに必要な理論酸素量である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面により、本発明の一実施形態にかかるEGR制御装置について説明すると、図1はその全体構成を示す模式図、図2はその作用を説明するためのフローチャート、図3はその目標酸素過剰率設定手段としての目標酸素過剰率設定マップの具体例である。
【0012】
図1に示すように、ディーゼルエンジン(以下、単にエンジンという)1には過給機(ターボチャージャ)4が設けられており、排ガス通路3の途中にタービン5が介装されるとともに、吸気通路2の途中に上記タービン5により駆動されるコンプレッサ6が介装されている。
また、吸気通路2のコンプレッサ6よりも下流側には、コンプレッサ6により加圧された空気の温度低下を図るべくインタクーラ7が設けられている。また、排ガス通路3のタービン5よりも下流側には、ディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、DPFという)8が設けられている。
【0013】
また、このエンジン1には、排ガス通路3に排出された排ガスの一部を吸気通路2に再循環させるためのEGR装置本体(排ガス再循環装置本体)9が設けられている。このEGR装置本体9は、主にEGR通路(排ガス再循環通路)10,EGR弁(排ガス再循環弁)11,EGRクーラ12から構成されており、このうちのEGR通路10により、排ガス通路3と吸気通路2とが接続されている。
【0014】
EGR通路10には上記EGR弁11が介装されており、EGR弁11はアクチュエータ11aに機械的に接続されている。そして、このアクチュエータ11aの作動を制御することによりEGR弁11の開度が調整されて、吸気通路2に還流される排ガス(以下、EGRガス又は還流ガスという)の流量が制御されるようになっている。なお、本実施形態では、EGR弁11は、単なる開閉弁ではなく、その開度を直接変更できるような弁であって、アクチュエータ11aは例えばステッパモータにより構成されている。また、EGRクーラ12は、EGRガスの温度低下を図るべく設けられている。
【0015】
また、アクチュエータ11aは、制御手段としてのECU(コントローラ)13に接続されており、このコントローラ13からの制御信号に基づいてその作動が制御されるようになっている。
このコントローラ13には、図示するように、エンジン1の運転状態を検出するエンジン運転状態検出手段として、エンジン回転数センサ14及びラック位置センサ15が接続されている。このうち、エンジン回転数センサ14は、エンジン回転数(回転速度)NEを検出するセンサであり、また、ラック位置センサ15は、図示しない燃料噴射ポンプのラック位置RWをエンジン負荷として検出するものである。
【0016】
また、図1に示すように、吸気通路2と排ガス通路3とにはそれぞれ酸素濃度を検出する第1及び第2のO2 センサ(第1及び第2の酸素濃度検出手段)21,22が設けられている。
第1のO2 センサ21は、吸気通路2とEGR通路10との合流部よりも下流側に配設されており、大気から取り込まれた吸気とEGRガスとが十分に撹拌した状態で、全吸気の酸素濃度を検出できるような位置に配設されている。
【0017】
そして、コントローラ13では、上記2つのO2 センサ21,22から得られる酸素濃度O2in ,O2ex に基づいて、酸素過剰率(実酸素過剰率)λO2 を算出するとともに、エンジン回転数センサ14及びラック位置センサ15から得られるエンジン1の運転状態(具体的にはエンジン回転数NE及びラック位置RW)から目標酸素過剰率λO2Tを設定し、酸素過剰率λO2 がこの目標酸素過剰率λO2TとなるようにEGR弁11のアクチュエータ11aへの作動制御信号を設定するようになっている。
【0018】
ここで、酸素過剰率λO2 とは、EGRガスの量を決定するためのパラメータであって、燃焼に最低限必要な酸素量に対してどの程度酸素が余剰であるかを示す値である。
ところで、ディーゼルエンジンでは、燃焼状態を表すパラメータの1つとして空気過剰率λが用いられる。この空気過剰率λは、吸入された空気量と燃焼に必要な空気量との比、すなわち、実際の燃焼に必要な空気量に対してどの位の空気量を吸入したかを示す値であり、下式(1)で表される。
【0019】
λ=Ga/(Gf・λa)・・・・(1)
ただし、Gaは吸入空気量、Gfは供給燃料量、λaは単位質量当たりの燃料(例えば燃料1kg)を燃焼させるのに必要な理論空気量である。Ga,Gf及び後述のGegr はいずれも単位期間(又は時間)当たりの量である。
しかしながら、本実施形態のように、エンジン1にEGR装置本体9を設けた場合には、EGRガスつまり排ガス中に残存する酸素量も考慮する必要があり、EGR装置本体9の制御パラメータとしては空気過剰率λではなく酸素過剰率λO2 を用いるのが好ましい。
【0020】
以下、酸素過剰率算出方法について説明する。まず、EGRガス量をGegr 、第1のO2 センサ21で得られる全吸気中の酸素濃度をO2in 、単位質量当たりの燃料を燃焼させるのに必要な理論酸素量(定数)をλO2 ′とすると、エンジン1における酸素過剰率(実酸素過剰率)λO2 は、下式(2)で表すことができる。
【0021】
ここで、エンジン1の吸気及び排気における酸素のバランスを考えると、下式(3)が成り立つ。
(Ga+Gegr )・O2in =(Ga+Gegr +Gf)・O2ex +Gf・λO2 ′・・・・(3)
ただし、O2ex は第2のO2 センサ22により検出された排ガス中の酸素濃度である。
【0022】
上記式(3)を変形してGegr を求めると、
Gegr =Gf・〔(O2ex +λO2 ′)/(O2in −O2ex )〕−Ga ・・・・(4)
となり、式(4)を式(2)に代入すると、下式(5)が得られる。
λO2 =〔(O2ex +λO2 ′)・O2in 〕/
〔(O2in −O2ex )・λO2 ′〕・・・(5)
ここで、上述したように、λO2 ′は定数であるので、コントローラ13では、2つのO2 センサ21,22から得られる酸素濃度O2in ,O2ex に基づいて、エンジン1の酸素過剰率λO2 を算出することができるのである。
【0023】
一方、コントローラ13には、図3(a)に示すような目標酸素過剰率設定マップ(目標酸素過剰率設定手段)が設けられている。この目標酸素過剰率設定マップは、エンジン回転数センサ14とラック位置センサ15とからの検出情報に基づいて、エンジ1の目標酸素過剰率λO2Tを設定するものであって、コントローラ13では、この目標酸素過剰率設定マップで設定された目標酸素過剰率λO2Tと上記酸素過剰率λO2 とを比較して、酸素過剰率λO2 が目標酸素過剰率λO2Tとなるように、EGR弁11のアクチュエータ11aの作動をフィードバック制御するようになっているのである。
【0024】
そして、例えば酸素過剰率λO2 が目標酸素過剰率λO2Tよりも小さい場合には、EGR弁11の開度を減少させて、新気の吸気割合を増大する事によりEGRガスを含む全吸気の酸素濃度を高めるようになっており、また、これとは逆に酸素過剰率λO2 が目標酸素過剰率λO2Tよりも大きい場合には、EGR弁11の開度を増大させて、EGRガスを含む全吸気の酸素濃度を低減させるようになっている。また、酸素過剰率λO2 と目標酸素過剰率λO2Tとが一致している場合には、EGR弁11の開度を維持するように、アクチュエータ11aの作動が制御されるようになっている。なお、λO2 とλO2Tとの一致とは、λO2 とλO2Tとが所定の微少差以内に接近した場合をいう。
【0025】
なお、従来の技術の欄で説明したように、ディーゼルエンジンの黒煙(又はスモーク)の主成分である煤はNOX とはトレードオフの関係にある。すなわち、NOX は酸素濃度が低くなるほど低減効果が高まるのに対して、スモークは酸素濃度が低くなるほどその排出量が増大してしまう。そこで、スモークの排出量が許容値以下となる範囲内で、NOX の排出量を最大限低減するような目標酸素過剰率λO2Tが目標酸素過剰率設定マップに格納されている。
【0026】
また、本実施形態では、図1に示すように、エンジン1に過給機(ターボチャージャ)4が設けられているが、このような過給機付きエンジンの場合、高負荷域では吸気圧力が高く、EGRガスの円滑な還流が困難となる。このため、図3(a)の斜線部で示すような高負荷域ではEGR弁11を閉じてEGR装置本体9の作動を停止するようになっており、これにともない、このような高負荷域では目標酸素過剰率λO2Tが設定されないようになっている。
【0027】
本発明の第一実施形態にかかる排ガス再循環装置は、上述のように構成されているので、例えば図2に示すフローチャートに基づいてEGR弁11の開度制御が行なわれる。
まず、ステップS1で、エンジン回転数センサ14及びラック位置センサ15からエンジン回転数NE及びラック位置RWを読み込むとともに、第1及び第2のO2 センサ21,22から全吸気中の酸素濃度及び排気中の酸素濃度O2in ,O2ex を読み込む。
【0028】
次に、ステップS2に進んで、下式により酸素過剰率λO2 が演算される。
λO2 =〔(O2ex +λO2 ′)・O2in 〕/
〔(O2in −O2ex )・λO2 ′〕
その後、ステップS3に進み、エンジン回転数NE及びラック位置RWに基づいて目標酸素過剰率設定マップから目標酸素過剰率λO2Tが設定される。
【0029】
そして、ステップS4で酸素過剰率λO2 と目標酸素過剰率λO2Tとが一致しているか否かを判定し、一致していればステップS5に進んで、現在のEGR弁11の開度を維持するようにアクチュエータ11aに作動制御信号を設定した後、リターンする。
また、上記ステップS4で酸素過剰率λO2 と目標酸素過剰率λO2Tとが一致していない場合には、ステップS6に進んで酸素過剰率λO2 と目標酸素過剰率λO2Tとの大きさを比較し、酸素過剰率λO2 の方が大きい場合には、ステップS7でEGR弁11の開度を増大させるようにアクチュエータ11aに作動制御信号を設定した後、リターンする。また、これとは逆に酸素過剰率λO2 の方が小さい場合には、ステップS8でEGR弁11の開度を減少させるようにアクチュエータ11aに作動制御信号を設定した後、リターンする。
【0030】
以上のように、本実施形態にかかる排ガス再循環装置によれば、EGR弁11の開度制御のパラメータとして、実際に燃焼に必要とされる酸素過剰率λO2 を用いているので、制御精度が向上し排ガスのNOX 及びスモークをともに低減することができるという利点がある。
また、スモークが許容値以下となる範囲内で最大限NOX を低減できる目標酸素過剰率λO2Tが設定されるので、スモーク排出量を増大させることなくNOX の低減を図ることができるのである。
【0031】
また、本発明では、エンジン1の吸気通路2と排ガス通路3とにそれぞれO2 センサ21,22を設け、これら2つのO2 センサ21,22のみを用いて酸素過剰率を算出することができるので、低コストで且つ信頼性の高い装置を提供することができる利点がある。また、従来の技術のようにエアフローセンサを必要としないので、特にディーゼルエンジンの場合にはコスト低減効果が大きい。また、エアフローセンサは空気の流れを考慮しなければならず、設置場所等の取付け上の制約が大きいという課題もあるが、本発明ではこのような課題も生じない。
【0032】
また、本発明によれば、種々のエンジンにも容易に対応可能であるという利点がある。つまり、他のエンジン(例えば排気量の異なるエンジン)に対しても、2つのO2 センサを取り付けて、目標酸素過剰率設定マップの特性をエンジンの特性に合わせて変更するだけで対応可能であるため、エンジンの種類毎にそれぞれ専用の装置を開発する必要もなく、幅広いエンジンに低コストで本装置を適用することができる。これにより、従来のものに対して開発工数を低減することができるという利点がある。
【0033】
なお、本発明の排ガス再循環装置は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、本実施形態では過給機(ターボチャージャ)4が設けられているが、過給機4は設けなくてもよい。
また、過給機4を設けない場合には、高負荷領域においてもEGR装置本体9を作動させるので、この場合には、例えば図3(b)に示すようなマップに基づいて目標酸素過剰率λO2Tを設定すればよい。ここで、図3(b)に示すマップについて簡単に説明すると、低回転・高負荷領域では一般に列型燃料噴射ポンプの燃料噴射圧が低いことを考慮して目標酸素過剰率λO2Tが高めに設定されている。また、高回転・高負荷領域では燃焼時間が短くなること及び低燃費化を考慮して、目標酸素過剰率λO2Tが高めに設定されているのである。
【0034】
また、運転状態検出手段を構成するラック位置センサ15の代わりに、アクセルペダルの踏み込み量を検出するセンサを設けてもよい。また、これ以外にもエンジンの負荷を検出できるセンサであれば他のセンサをラック位置センサ15の代わりに設けてもよい。
さらに、インタクーラ7やDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)8やEGRクーラ12についても、本発明の必須の構成要件ではなくこれらは設けられていなくてもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1記載の本発明の排ガス再循環装置によれば、排ガス再循環弁の開度制御のパラメータとして、実際に燃焼に必要とされる酸素過剰率を用いているので、制御精度が向上し排ガスのNOX 及びスモークをともに低減することができるという利点がある。
【0036】
また、一般的な排ガス再循環装置に対して、エンジンの吸気通路と排ガス通路とにそれぞれ第1及び第2の酸素濃度検出手段を付加するという簡素な構成により、低コストで且つ信頼性の高い装置を提供することができる利点がある。また、従来の技術のようにエアフローセンサを必要としないので、特にディーゼルエンジンの場合にはコスト低減効果が大きい。なお、エアフローセンサは空気の流れを考慮しなければならず、設置場所等の取付け上の制約が大きいという課題があるが、本発明ではこのような問題もない。
【0037】
また、種々のエンジンに対して、目標酸素過剰率設定マップの特性をエンジン毎の特性に合わせて変更するだけで対応可能であるため、エンジンの種類毎にそれぞれ専用の装置を開発する必要もなく、幅広いエンジンに低コストで本装置を適用することができる。これにより、従来の技術に対して開発工数を低減することができるという利点がある。
【0038】
さらに、第1及び第2の酸素濃度検出手段からの検出情報のみを用いて、簡単に且つ正確に酸素過剰率を算出することができるという利点がある。
また、請求項2記載の本発明の酸素過剰率算出方法によれば、第1及び第2の酸素濃度検出手段からの検出情報のみを用いて、従来エアフローセンサを用いて算出していた酸素過剰率を簡単に且つ正確に算出することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる排ガス再循環装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる排ガス再循環装置の作用を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態にかかる排ガス再循環装置の目標酸素過剰率設定マップの具体例であって、(a)は過給機付きエンジンの目標酸素過剰率設定マップの一例、(b)は過給機をそなえていないエンジンの目標酸素過剰率設定マップの一例である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 吸気通路
3 排ガス通路
10 排ガス再循環通路(EGR通路)
13 制御手段(コントローラ又はECU)
14 運転状態検出手段を構成するエンジン回転数センサ
15 運転状態検出手段を構成するラック位置センサ
11 排ガス再循環弁(EGR弁)
21 第1の酸素濃度検出手段(第1のO2 センサ)
22 第2の酸素濃度検出手段(第2のO2 センサ)
Claims (2)
- エンジンの排ガス通路と吸気通路とを接続する排ガス再循環通路と、
該排ガス再循環通路に配設され該吸気通路に還流される排ガスの流量を調整する排ガス再循環弁と、
該吸気通路に配設され該還流された排ガスを含む全吸気中の酸素濃度を検出する第1の酸素濃度検出手段と、
該排ガス通路に配設され排ガス中の酸素濃度を検出する第2の酸素濃度検出手段と、
該エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、
該エンジンの運転状態に応じた目標酸素過剰率を設定する目標酸素過剰率設定手段とをそなえるとともに、
該第1及び第2の酸素濃度検出手段からの検出情報に基づいて該エンジンの実酸素過剰率を算出し、算出された該実酸素過剰率が該運転状態に対応した目標酸素過剰率となるように該排ガス再循環弁の開度を制御する制御手段をそなえ、
上記実酸素過剰率を下式により算出する
ことを特徴とする、排ガス再循環装置。
λO 2 =〔(O 2ex +λO 2 ′)・O 2in 〕/〔(O 2in ‐O 2ex )・λO 2 ′〕
ただし、λO 2 は実酸素過剰率、O 2in は全吸気中の酸素濃度、O 2ex は排ガス中の酸素濃度、λO 2 ′は単位質量当たりの燃料を燃焼させるのに必要な理論酸素量である。 - エンジンの吸気通路に配設された第1の酸素濃度検出手段により全吸気中の酸素濃度を検出し、該エンジンの排ガス通路に配設された第2の酸素濃度検出手段により排ガス中の酸素濃度を検出して、これらの検出情報に基づいて、該エンジンの実酸素過剰率を下式により算出することを特徴とする、酸素過剰率算出方法。
λO 2 =〔(O 2ex +λO 2 ′)・O 2in 〕/〔(O 2in ‐O 2ex )・λO 2 ′〕
ただし、λO 2 は実酸素過剰率、O 2in は全吸気中の酸素濃度、O 2ex は排ガス中の酸素濃度、λO 2 ′は単位質量当たりの燃料を燃焼させるのに必要な理論酸素量である。
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