JP4175514B2 - 中間転写体と製造方法、それを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Description
以下、本発明についてより詳細に説明する。中間転写体の代表例として中間転写ベルトを用いて説明する。
本発明の中間転写体は、カーボンブラックと重量平均分子量が3000〜30000の範囲にある水溶性樹脂及びバインダー樹脂を含み、かつ前記カーボンブラックと前記水溶性樹脂との含有比率が重量比で3:1〜10:1の範囲にある層を有し、前記カーボンブラックのサルモネラ菌株TA98を用いたエームズ(Ames)試験により算定されるコロニー総数が、対照溶媒のエームズ試験によるコロニー総数の2倍以下となることを特徴とする。
カーボンブラックは、各種の炭化水素又は炭素を含む化合物を不完全燃焼して得られる微細な球状粒子の集合体と定義され、化学組成が炭素98%以上の、限りなく純粋に近い炭素材料の総称である。
種類は、製法で分類する方法が一般的で、原料炭化水素の熱分解か、不完全燃焼か何れかに表1に示すように大別され、更に原料の種類により細分化される。コンタクト法は、炎を鉄や石などに接触させる製造法であり、チャンネル法やその改良法であるガスブラック法(ローラー法)等が含まれる。チャンネルブラックは、コンタクト法の代表的な製品で、チャンネル鋼の底面に炎を接触させて採取するものである。
カーボンブラックをゴムや樹脂、塗料やインキのビヒクルに配合、分散させ補強性や黒色度、導電性などの機能を付与する際重要な因子は、粒子径とストラクチャー、それに粒子表面の物理化学的性質であり、これを通常カーボンブラックの三大特性と呼んでおり、これらの組み合わせで種々のカーボンブラックが製造されている。
カーボンブラックの3大基本特性は、
1.粒子径:粒子径と表面積
2.ストラクチャー:DBP給油量(ml/100g)とストラクチャー指数
3.表面の化学的特性:揮発分(%)とpHである。
(1)カーボンブラックのサルモネラ菌株TA98を用いたエームズ(Ames)試験により算定されるコロニー総数が、対照溶媒のエームズ試験によるコロニー総数の2倍以下となるカーボンブラックを用いること、
(2)カーボンブラックの分散剤として含有される水溶性樹脂の重量平均分子量を3000〜30000の範囲とすること、より好ましくは5000〜15000の範囲にあることに
よって、抵抗均一性が高く、しかも分散安定性が良好な成膜液組成物を作成できることを見い出し本発明に至った。
従来のカーボンブラックでは、エームズ試験で陽性を示すものも少なくなく一部トナー用でのみ陰性を示すものが使われてきた。中間転写体に抵抗制御剤としてカーボンブラックを使用する場合、安全性の問題が残されていた。従って、中間転写体のカーボンブラックについても安全性の高いカーボンブラックの開発が望まれていた。
カーボンブラックの粒子表面は縮合芳香族環があり下記に示す各種表面処理が可能である。
カーボンブラックを酸化剤で処理すると、粒子表面の縮合芳香族環へカルボキシル基やフェノール性水酸基が導入される。
カーボンブラックは通常のアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等により分散することが出来る。
カーボンブラックは高分子分散剤の立体障害反発による分散が可能である。
カーボンブラックを樹脂により被覆し溶剤中に分散するもの、または、樹脂にカーボンブラックが含浸されたもの、即ち、表層もしくは内部、あるいは全体にカーボンブラックが存在するものがある。その特徴は、分散安定性、表面濡れ性、レオロジー特性、電気特性などの特性を改良することが出来る。特に、分散安定性では、グラフト鎖の良溶媒中への分散性(分散媒中への易分散性と分散後の安定性)が著しく向上し、また、電気特性では、カーボンブラック粒子がポリマーマトリックス中へ容易に、しかも均一に分散するので、広い面積にわたって一定の抵抗値が得られるという特徴がある。
カーボンブラックのグラフト化処理は、グラフト機構に基づいて次の様に分類できる。
(a)カーボンブラック表面へのグラフト重合
カーボンブラックの存在下で、重合開始剤を用いてビニルモノマーの重合を行い、系内で生成する生長ポリマー鎖を粒子表面で捕捉する方法である。
(b)カーボンブラック表面からのグラフト重合
カーボンブラック表面へ導入した重合開始基からグラフト鎖を生長させる方法である。
(c)カーボンブラック表面とポリマーとのグラフト反応
カーボンブラック表面の官能基と反応性ポリマーとの反応による方法である。
このうち、aの方法は最も簡単に行なうことができるが、非グラフトポリマーの生成が優勢に起こるため、グラフト率の大きなものを得ることができない。これに対して、bの系では、カーボンブラック表面からポリマー(グラフト鎖)が外へ向かって生長するので、グラフト率の大きなものが得られるという特徴がある。更に、cの方法によると、グラフト鎖の分子量や数を制御できるという大きな特徴があり、グラフト率も比較的大きなものが得られる。
オゾン処理やプラズマ処理によるカーボンブラック表面の酸化処理方法であり、カーボンブラックにプラズマ照射することでプラズマの高エネルギーによってカーボンブラック表面に水酸基やカルボキシル基を付けることが出来る。
カーボンブラックを酸化剤で処理すると、粒子表面の縮合芳香族環へカルボキシル基やフェノール性水酸基が導入される。更に、カーボンブラック表面の縮合芳香族環は、次の様々な試薬と反応し、粒子表面への多彩な官能基の導入が可能となっている。
アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤の種類としては次のような構造のものが使用できる。
好ましい界面活性剤としては界面ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ジアルキルスルホ琥珀酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体、アセチレングリコール系界面活性剤が挙げられる。より具体的にはアニオン系界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩(II)、及び/または炭素鎖が5〜7の分岐したアルキル鎖を有するジアルキルスルホ琥珀酸(III)を用いることでカーボンブラックの分散安定性が選られる。
M:アルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、アルカノールアミン
M:アルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、アルカノールアミン、さらに、本発明の界面活性剤の対イオンとしてリチウムイオン及び第4級アンモニウム、第4級ホスホニウムを用いることにより界面活性剤が優れた溶解安定性を示す。
好ましい非イオン系の界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルである一般式(IV)、アセチレングリコール系界面活性剤である一般式(V)の活性剤があげられる。
本発明においては、前記カーボンブラックと前記有機極性溶媒との親和性を高めるために分散剤をさらに添加することができる。分散剤としては、本発明の目的にかなうものであれば特に限定されないが、例えば高分子分散剤が挙げられる。高分子分散剤としては、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)、ポリ(N,N’−ジエチルアクリルアジド)、ポリ(N−ビニルホルムアミド)、ポリ(N−ビニルアセトアミド)、ポリ(N−ビニルフタルアミド)、ポリ(N−ビニルコハク酸アミド)、ポリ(N−ビニル尿素)、ポリ(N−ビニルピぺリドン)、ポリ(N−ビニルカプロラクタム)、ポリ(N−ビニルオキサゾリン)等が挙げられ、単独又は複数の高分子分散剤を添加することができる。また、この他に本発明の目的の範囲内で、高分子材料、界面活性剤、無機塩等の分散安定化剤を用いることもできる。
表面への官能基導入
カーボンブラック表面に存在するフェノール性水酸基やカルボキシル基は、そのままグラフト反応の足場として利用できるが、これをベースとして、より反応性の高い官能基に変換すると、様々なポリマーのグラフト反応へ活用できる。
カーボンブラックの存在下で、ビニルモノマーのラジカル重合を行なうと、生成するポリマーの一部が粒子表面へグラフトする。
a.ラジカル重合
(i)ペルオキシド及びペルオキシエステル基
(ii)アゾ基
b.カチオングラフト重合
(i)アシリウムパークロレート基
(ii)クロルメチル基
(iii)ベンジリウムパークロレート
c.アニオングラフト重合
(i)カリウムカルボン酸塩基
(ii)カーボンブラック/BuLi複合体(OLi基)
(iii)アミノ基
a.反応性カーボンブラックとポリマーとの反応
b.カーボンブラックと反応性ポリマーとの反応
(i)リビングポリマーとの反応
(ii)末端イソシアナート基ポリマーとの反応
好ましくは、高分子(樹脂)分散タイプ、グラフトタイプ、カプセル化タイプが良い。
本発明の中間転写体の少なくとも表面に用いられるポリイミド変性シリコーン樹脂は、下記の一般式(7)で表すことが出来る。
H2N−R1−(−SiR2R3−O−)n−SiR4R5−R6−NH2
(R1、R6は2価の有機基、R2〜R5はアルキル基、フェニル基、又は置換フェニル基を示し、nは5〜50の整数を示す)
が一般式として示され、具体的には、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(10−アミノデカメチレン)テトラメチルジシロキサン、アミノプロピル末端基を有するジメチルシロキサン4量体、8量体、ビス(3−アミノフェノキシメチル)テトラメチルジシロキサン等が挙げられる。
本発明のポリイミド変性シリコーン樹脂に用いられる芳香族ジアミンは例えば、ビフェニル系ジアミン化合物、ジフェニルエーテル系ジアミン化合物、ベンゾフェノン系ジアミン化合物、ジフェニルスルホン系ジアミン化合物、ジフェニルメタン系ジアミン化合物、2,2−ビス(フェニル)プロパンなどのジフェニルアルカン系ジアミン化合物、2,2−ビス(フェニル)ヘキサフルオロプロパン系ジアミン系化合物、ジフェニレンスルホン系ジアミン化合物、ジ(フェノキシ)ベンゼン系ジアミン化合物、ジ(フェニル)ベンゼン系ジアミン化合物、ジ(フェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン系ジアミン系化合物、ビス(フェノキシフェニル)プロパン系ジアミン系化合物などの芳香族環(ベンゼン環など)を2個以上、特に2〜5個有する芳香族ジアミン化合物を主として含有する芳香族ジアミンを挙げることができ、それらを単独、あるいは、混合物として使用することができる。
ポリアミドイミドは分子骨格中に剛直なイミド基と柔軟性を付与するアミド基を有する樹脂であり、本発明に用いられるポリアミドイミドは一般的なものを使用することが出来る。
1.イソシアネート法〜酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体と芳香族イソシアネートより溶媒中で製造する方法(例えば特公昭44ー19274)
2.酸クロライド法〜酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体ハライド、最も代表的には前記誘導体クロライドとジアミンから溶媒中で製造する方法(例えば特公昭42ー15637)
が用いられる。各製造方法について説明する。
酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体としては、例えば一般式(8)及び(9)で示す化合物を使用することができる。
又これらの酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体は、目的に応じて単独又は混合して用いられる。
酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体ハライドとしては、例えば一般式(10)及び(11)で示す化合物を使用することができる。
溶媒は、ポリアミック酸を溶解するものであれば特に限定されないが、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが特に好ましい。
本発明は、少なくとも揮発分が3.5〜8.0重量%の範囲にある酸性カーボンブラックと、重量平均分子量が3000〜300000の範囲にあるポリアミド酸あるいはポリイミドより成る重合体またはブロック型の重合体を分散剤として用い水溶性有機溶剤に分散されたカーボンブラック及びバインダー樹脂を含み、前記酸性カーボンブラックと前記分散剤との含有比率が重量比で3:1〜10:1の範囲にあることを特徴とする中間転写体形成用成膜液組成物である。
(1)カーボンブラックのサルモネラ菌株TA98を用いたエームズ(Ames)試験により算定されるコロニー総数が、対照溶媒のエームズ試験によるコロニー総数の2倍以下となるカーボンブラックを用いること、
(2)カーボンブラックの分散剤として含有される水溶性樹脂の重量平均分子量を3000〜30000の範囲とすること、より好ましくは5000〜15000の範囲にあること
によって、抵抗均一性が高く、しかも分散安定性が良好な成膜液組成物を作成できることを見い出し本発明に至った。
(エームズ試験について)
エームズ試験は細菌を用いた変異原性試験であるが、エームズ試験に用いられる菌株は、サルモネラ菌の内、ヒスチジンを合成することのできないヒスチジン要求性の株(his−)で、被試験物質がその菌株に作用した結果、ヒスチジンを再び合成できるようになったヒスチジン非要求性(his+)の復帰体のコロニー数を数えて、その物質の変異原性を判定する。現在、これらの菌株の内、TA1535、TA1537、TA100、TA98あるいはWP2uvrA−が一般的に使用されている。これらの菌株の内、TA98を用いた場合に特に市販のカーボンブラックで陽性になることが多い。従って、本発明においてもTA98での試験を実施する。エームズ試験では一般に被試験物質をそのまま菌体に作用させる直接試験と、微生物における薬物代謝系を哺乳類のそれに近づけるために、ラットなどの肝臓から得られる薬物代謝活性化酵素(いわゆるS−9Mix)を組み入れて試験を行う代謝活性化試験が併用して実施される。
寒天平板培地組成
硫酸マグネシウム・7H2O 0.2g
クエン酸・H2O 2g
リン酸水素二カリウム 10g
リン酸水素アンモニウムナトリウム・4H2O 3.5g
粉末寒天 15g
グルコース 20g
蒸留水 1000ml
市販されたカーボンブラックにエームズ試験を実施するとある種類によっては陽性を示す場合がある。本発明では、エームズ試験結果が陽性であるカーボンブラックについて、精製操作を施すことにより、エームズ試験が陰性となるカーボンブラックを使用することを特徴とするものである。
さらに、これらのカーボンブラックを硝酸等で酸化処理を行い所望の酸性度を得る。
本発明で使用するカーボンブラックの量は重量比で3〜20重量%の範囲で用いる事が望ましい。
つまり、成膜液組成物に酸性カーボンブラックを使用する場合には、分散樹脂の平均分子量を小さいものにして成膜液の粘性、分散体の粒子径を小さくしなけば良好な分散安定性が得られず、しかも前述のように分散樹脂はカーボンブラックの周囲に吸着し立体障害の働きをしなくてはならないために平均分子量が小さ過ぎては長期保存における分散安定性が悪くなってしまう。
多くの有機溶剤の中でも有機アミン類は、樹脂分散の場合には、本発明の成膜液中に、好ましくは0.001〜10重量%含有されても良い。
本発明の成膜液中の上記水溶性有機溶剤の含有量は、一般には成膜液全重量の60〜95重量%の範囲であり、使用するバインダー樹脂の含有量は、一般には成膜液全重量の1〜40重量%の範囲である。
界面活性剤としては脂肪酸塩類、高級アルコール硫酸エステル塩類、液体脂肪油硫酸エステル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩類等の陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類等の非イオン性界面活性剤があり、これらの1種または2種以上を適宜選択して使用でき。その使用量は分散剤により異なるが、成膜液全量に体して0.01から5重量%が望ましい。
さらに、最適な硬化が可能な成膜液の性能を鋭意研究した結果、成膜液中に溶解している水溶性樹脂の量を成膜液全重量の2%以下、好ましくは1%以下とすることである。
溶解している水溶性樹脂とは、成膜液中において顔料に吸着していないで液媒体中に溶解した状態の樹脂を指す。
とりわけ未吸着樹脂量を2%以下にするためには、作成方法において、樹脂、アミンあるいは塩基等を含むビヒクルを60℃以上、30分間以上攪拌して樹脂を予め完全に溶解させることが必要である。
アミンあるいは塩基の量(g)=
樹脂の酸価×アミンあるいは塩基の分子量×樹脂量(g)/56000
このプレミキシング操作は、顔料表面の濡れ性を改善し、顔料表面への樹脂の吸着を促進するものである。
一方、本発明に使用する分散機は、一般に使用される分散機なら如何なるものでも良いが、たとえばボールミル、ロールミル、サンドミルなどが挙げられる。
その中でも高速型のサンドミルが好ましく、たとえばスーパーミル、サンドグラインダー、ビーズミル、アジテータミル、グレンミル、ダイノーミル、パールミル、コボルミル(いずれも商品名)等が挙げられる。
本発明の半導電性ベルトは、少なくとも表面層に導電性微粉末としてカーボンブラックを均一に分散させたポリイミド樹脂層を有する半導電性ベルトであり、単層であっても2層以上の複数層を有していてもよい。カーボンブラックとしては、一般的にカーボンブラックの一次粒子径は10nm〜1μmであるが、分散液や樹脂中に混入する場合、カーボンブラックの分散時に凝集を発生することがある。
本発明のポリイミド樹脂組成物は、導電性物質としてカーボンブラックを含有する。
カーボンブラックとしては、チャンネルブラックまたはファーネスブラックが好ましい。ファーネスブラックについては、酸化処理を施したものを用いると、溶媒への分散性が向上されるため、適宜酸化処理を行ったものが好ましい。さらに、酸化処理を施したファーネスブラックは、処理によってその表面に酸素を含有した官能基(カルボキシル基、ケトン基、ラクトン基、水酸基等)が付与されるため、極性溶媒との親和性がよく、かつ電気的負荷等によりカーボンブラック表面が酸化劣化を受け難くなる。そのようなカーボンブラックを半導電性ベルトに使用すると、導電経路の形成が起き難くなって、抵抗低下を防ぐことができる。
本発明のポリイミド樹脂組成物は、前記カーボンブラックを含有するポリアミド酸溶液を加熱して、溶媒の除去及びイミド転化反応を行うことにより得ることができる。本発明に用いるポリイミド樹脂は、公知のものを使用することができ、酸二無水物とジアミンを溶媒中で重合反応させて得られる。なかでも、芳香族ポリイミド樹脂は、得られるベルトの機械的強度や耐熱性、寸法安定性が良好であり好ましい。
以下、本発明のポリイミド樹脂組成物及びシームレスベルトの製造方法の一例を説明する。
まず、前記有機極性溶媒中にカーボンブラック及び適宜高分子分散剤を添加、分散してカーボンブラック分散液を調製する。
分散方法としては公知の方法が適用でき、ボールミル、サンドミル、バスケットミル、超音波分散等が挙げられる。
次に、前記カーボンブラック分散液に、前記酸二無水物及びジアミンを溶解し、混合・攪拌して重合反応を進行させ、ポリアミド酸溶液を得る。
溶媒の除去のための加熱温度は、適用した溶媒を蒸発させることができる温度であれば特に制限はなく適宜に設定できる。ポリアミド酸溶液中の溶媒が急激に蒸発するための微小ボイドの発生を防止するためには230℃以下が好ましく、加熱時間の短縮という観点から80℃以上が好ましい。加熱時間は加熱温度に応じて適宜設定され、通常、10〜60分程度である。
次いで、イミド転化反応完結や閉環水の除去のために、加熱する。通常、この時の加熱温度は上記溶媒蒸発温度以上から450℃以下、好ましくは250〜400℃、加熱時間は10〜60分である。
ポリイミド樹脂組成物を様々な形状の成形物にするには、各々公知の成形法を用いる。例えば、フィルムやベルト等の薄膜を得るには、ガラス板若しくは銅板等の平板、エンドレスベルト又は円筒状金型等に前記ポリアミド酸溶液を塗布等することにより被膜を形成した後、加熱による溶媒除去、イミド転化反応、閉環水除去を行うことにより、ポリイミド樹脂組成物からなるフィルムやベルトを得ることができる。また、シームレスベルトを得るには、円筒状金型内面にポリアミド酸溶液を流延又は塗布後、金型を回転させる方法や弾丸状走行体を自重若しくは気体圧により走行させる方法、又は円柱状金型をポリアミド酸溶液に浸漬した後、引き上げて環状金型等により成形する方法等により被膜を形成した後、加熱による溶媒除去、イミド転化反応、閉環水除去を行うことにより、ポリイミド樹脂組成物からなるシームレスベルトを得ることが挙げられ、適宜選択することができる。
本発明の高制電性シームレスベルトは、積層することにより多層化することも可能であるが、少なくとも最外表面は、前記ポリイミド樹脂組成物からなる。
カーボンブラックグラフトポリマーとは、カーボンブラック部分に重合体部分がグラフト化された微粒子をいう。カーボンブラックグラフトポリマーは、カーボンブラックの一次粒子あるいは数個の凝集体に重合体がグラフト化されたものである。「グラフト化」に用いることができる付加反応には、求電子付加反応、ラジカル付加反応、求核付加反応、付加環化反応がある。
カーボンブラックに対して反応性を有する重合体は、例えばカーボンブラックの表面官能基と反応性を有する反応性基を有するものであれば良く、さらにこの反応性基としては、カーボンブラック表面に存在する官能基と反応して当該重合体のカーボンブラックへのグラフト化に寄与できるものであれば特に限定されるものではなく各種の反応性基を利用できる。
[実施例1]
スチレン−アクリル酸−アクリル酸ブチル共重合体
(酸価60、重量平均分子量13000) 3部
モノエタノールアミン 2部
N−メチルピロリドン 81部
上記成分を混合し、ウオーターバスで70℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させる。この溶液に精製カーボンブラック(Color Black S170デグサ製)14部を加え、30分間プレミキシングをおこなった後、下記の条件で分散処理を行った。
分散機:サンドグラインター(五十嵐機械製)
粉砕メディア:ジルコニウムビーズ 1mm径
粉砕メディアの充填率:50%(体積)
粉砕時間:3時間
さらに遠心分離処理12000rpm、20分間)をおこない、粗大粒子を除去して分散液とした。
上記分散液 25部
N−メチルピロリドン 8部
ポリイミド樹脂(硬タイプ) 33部(固形分6部)
ポリイミド樹脂(軟タイプ) 33部(固形分6部)
シリコーン系レべリング剤 0.01部
上記成分を混合し成膜液(A)とした。この成膜液中の顔料と水溶性樹脂の比率は重量比で14:3であった。
[実施例2]
スチレン−マレイン酸ハーフエステル−無水マレイン酸共重合体
(酸価188、重量平均分子15000) 6部
トリエタノールアミン 4部
N−メチルピロリドン 70部
上記成分を混合し、ウォーターバスて70℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させる。この溶液に精製カーボンブラック(Printex Uデグサ製)20部を加え、30分間プレミキシングをおこなった後、下記の条件で分散処理を行った。
分散機:パールミル(アシザワ製)
粉砕メディア:ガラスビーズ 1mm径
粉砕メディアの充填率:50%(体積)
吐出速度:100ml/min
さらに遠心分離処理(12000rpm、20分間)をおこない、粗大粒子を除去して分散液とした。
(成膜液の作成)
上記分散液 20部
N−メチルピロリドン 6部
ポリイミド樹脂(硬タイプ) 37部(固形分6.5部)
ポリイミド樹脂(軟タイプ) 37部(固形分6.5部)
シリコーン系レべリング剤 0.01部
上記成分を混合し成膜液(B)とした。この成膜液中の顔料と水溶性樹脂の比率は重量比で10:3であった。
[比較例1]
[比較例2]
この成膜液における顔料と水溶性樹脂の比率は重量比で1:1であった。
(参考例1)
AA−6(東亜合成(株)製、ポリメチルメタクリレートマクロマー)75部、スチレンモノマー(St)15部、イソプロペニルオキサゾリン(IPO)10部、および開始剤としてのアゾイソブチロニトリル(AIBN)3部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGM−Ac)100部に溶解させ、重合性単量体組成物(1)を得た。攪拌機、N2導入管、温度計、滴下漏斗を備え付けたセパラブルフラスコに、PGM−Ac50部を仕込み、80℃に昇温した。上記単量体組成物(1)を滴下漏斗に仕込み、80℃にて3時間かけて滴下を行ない、さらに2時間同温度にて重合後、120℃に昇温し、2時間熟成を行い、冷却し、重合体溶液(1)(不揮発分40%)を得た。
(参考例2)
(合成例1)
(合成例2)
[実施例3]
(成膜液の作成)
カーボンブラックグラフトポリマー分散液(1) 20部
N−メチルピロリドン 6部
ポリイミド樹脂(硬タイプ) 37部(固形分6.5部)
ポリイミド樹脂(軟タイプ) 37部(固形分6.5部)
シリコーン系レべリング剤 0.01部
[実施例4]
(成膜液の作成)
カーボンブラックグラフトポリマー分散液(2) 20部
ポリイミド樹脂(硬タイプ) 40部(固形分7.3部)
ポリイミド樹脂(軟タイプ) 40部(固形分7.3部)
シリコーン系レべリング剤 0.01部
[比較例3]
カーボンブラックグラフトポリマー分散液(3)に下記成分を均一に混合し成膜液(H)を得た。
カーボンブラックグラフトポリマー分散液(3) 20部
N−メチルピロリドン 6部
ポリイミド樹脂(硬タイプ) 37部(固形分6.5部)
ポリイミド樹脂(軟タイプ) 37部(固形分6.5部)
シリコーン系レべリング剤 0.01部
[比較例4]
カーボンブラックグラフトポリマー分散液(4)に下記成分を均一に混合し成膜液(I)を得た。
カーボンブラックグラフトポリマー分散液(4) 20部
N−メチルピロリドン 6部
ポリイミド樹脂(硬タイプ) 37部(固形分6.5部)
ポリイミド樹脂(軟タイプ) 37部(固形分6.5部)
シリコーン系レべリング剤 0.01部
カーボンブラックのカプセル化処理では、特にアクリル系やポリエステル系の微粒子に顔料が含浸されたもの、即ち、表層もしくは内部、あるいは全体に顔料が存在するカプセル化したカーボンブラックを用いることが好ましい。より具体的には特開平2000−53898号公報に開示された方法により製造されたカーボンブラック微粒子が挙げられる。以下にこれに準じたその1例を示す。
攪拌翼、冷却管、窒素ガス導入管を取り付けた密閉可能な反応容器に、重合溶媒としてメチルエチルケトン20重量部、重合性不飽和モノマーとして下記の組成の初期仕込みモノマー及び重合連鎖移動剤を仕込み、窒素ガス置換を充分行った。
メタクリル酸メチル(モノマー) 12.8部
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(モノマー) 1.2部
メタクリル酸(モノマー) 2.9部
シリコーンマクロマー(チッソ(株)製 FM−0711) 2部
スチレンアクリルニトリルマクロマー(東亜合成(株)製 AN−6) 1部
メルカプトエタノール(重合連鎖移動剤) 0.3部
窒素雰囲気下、反応容器内の混合液を攪拌しながら65℃まで昇温させた。これとは別に、下記の滴下モノマモノマー及び重合連鎖移動剤とメチルエチルケトン60部と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.2部とを混合し、充分窒素置換して得られた混合液を3時間かけて反応容器内に徐々に滴下した。
メタクリル酸メチル(モノマー) 51部
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(モノマー) 4.2部
メタクリル酸(モノマー) 11部
シリコーンマクロマー(チッソ(株)製 FM−0711) 8部
スチレンアクリルニトリルマクロマー(東亜合成製 AN−6) 4部
メルカプトエタノール(重合連鎖移動剤) 1.2部
滴下が終了して2時間後、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.1部をメチルエチルケトン5部に溶解した溶液を加え、更に65℃で2時間、70℃で2時間熟成させることによりビニル系ポリマー溶液を得た。
得られたビニル系ポリマー溶液の一部を、減圧下、105℃で2時間乾燥させ、完全に溶媒を除去することによって単離した。重量平均分子量は約10,000、Tg180℃であった。
カプセル化カーボンブラック分散液(1)において未精製カーボンブラックを使用し、ビニル系ポリマー3gの代わりに5gとする以外は前記と同様の操作を行いカプセル化カーボンブラック分散液(2)を得た。この分散液中の顔料と水溶性樹脂の比率は、重量比で2:1であった。
[実施例5]
(成膜液の作成)
カプセル化カーボンブラック分散液(1) 35部
ポリイミド樹脂(硬タイプ) 32.5部(固形分5.8部)
ポリイミド樹脂(軟タイプ) 32.5部(固形分5.8部)
シリコーン系レべリング剤 0.01部
[比較例5]
(成膜液の作成)
カプセル化カーボンブラック分散液(2) 35部
ポリイミド樹脂(硬タイプ) 32.5部(固形分5.8部)
ポリイミド樹脂(軟タイプ) 32.5部(固形分5.8部)
シリコーン系レべリング剤 0.01部
実施例1〜5において使用した各社のカーボンブラックは次の方法により精製を行なった。
シリカゲル300g、展開溶媒としてクロロホルムを用い、市販のカーボンブラック未精製品7.45gのカラム精製を行い、6.3gを得、さらにシリカゲル250g、展開溶媒としてトルエンを用いて再度カラム精製を行い、精製品4.4gを得た。このカーボンブラックの純度は99.8%であった。これに対して、比較例1〜5において使用した各社のカーボンブラックは精製を行なわずそのまま使用した。
上記方法により製造した未精製のカーボンブラック及び精製カーボンブラックをそれぞれジメチルスルホキシドに溶解し、色素の濃度がそれぞれ313、625、1250、2500、5000(μg/プレート)となるように試験液を調製し、前述の操作手順に従ってエームズ試験を実施した。その結果下記表2、表3に示す通り、未精製のカーボンブラックはS9Mix有りの場合の試験で陽性の結果を示したが、精製カーボンブラックはS9Mix有り及び無し、いずれの試験においても陰性であった。それぞれの試験は2回実施し、その結果の平均値を記載した。
実施例と比較例の各カーボン分散液と成膜液を60℃で4週間保存した後、粘度と保存瓶の底に付着した沈殿物の量を目視にて観察した。
A;沈殿物が見られない。
B;瓶の底にわずかに沈殿物が見られるが、実用的には問題がない。
C;沈殿物がはげしく生じている。
評価結果を、表3に示した。
実施例と比較例の各成膜液を、内表面の表面粗さRaが0.2μmに鏡面仕上げされた内径300mm、長さ500mmの円筒状金型の内面に、ディスペンサーを介して400μmの厚さに塗布し、1800rpmで15分間回転させて均一な膜厚を有する被膜層とした後、250rpmで回転させながら、金型の外側より60℃の熱風を30分間あて、150℃で60分間加熱した後、室温まで冷却した。前記金型内面より、自己支持できるまで硬化したポリアミド酸ベルトを該ベルト端部に空気を圧送することによって剥離し、表面粗さRaが1.8μmの金属製シリンダの外面に差し替えた後、3℃/分の昇温速度で360℃まで昇温後、360℃で30分間保持し、脱水閉環水の除去およびイミド転化の完結反応を行った。その後室温まで冷却し、目的とする厚さ80μm前後のの中間転写ベルトを得た。
ハイレスタIP、MCP−HT260(三菱油化社製、プローブ:HR−100)にて印加電圧100V、1分後、測定条件25℃、60%RHでの表面抵抗率を測定した。測定は、ベルト外周面に関して12点測定し、この平均値をベルトの表面抵抗率とし、最大値と最小値の差をそのバラツキとした。測定結果を表5に示す。
12 画像書込部
13 画像形成部
14 給紙部
15 定着装置
16 レジストローラ
20BK、20M、20Y、20C 現像装置
21BK、21M、21Y、21C 感光体
22 中間転写ベルト
25 ベルトクリーニング装置
50 転写搬送ベルト
60 2次転写バイアスローラ
200 感光体ドラム
201 感光体クリーニング装置
203 帯電チャージャ
230 リボルバ現像ユニット
500 中間転写ユニット
501 中間転写ベルト
503 トナーシール部材
504 ベルトクリーニングブレード
505 潤滑剤塗布ブラシ505
507 1次転写バイアスローラ
508 駆動ローラ
510 2次転写対向ローラ
514 光学センサ
600 2次転写ユニット
605 2次転写バイアスローラ
606 転写紙除電チャージャ
610 レジストローラ
801 1次転写電源
802 2次転写電源
Claims (19)
- トナーによる現像画像を無端状に走行する中間転写体上に重ねて一次転写し、その転写画像を転写材に二次転写する中間転写装置における中間転写体において、カーボンブラックと重量平均分子量が3000〜30000の範囲にある水溶性樹脂及びバインダー樹脂を含み、かつ前記カーボンブラックと前記水溶性樹脂との含有比率が重量比で3:1〜10:1の範囲にある成膜液により形成された層を有し、前記カーボンブラックが、前記カーボンブラックの表面に樹脂がカプセル化された自己分散性顔料であり、前記カーボンブラックのサルモネラ菌株TA98を用いたエームズ試験により算定されるコロニー総数が、対照溶媒のエームズ試験によるコロニー総数の2倍以下となることを特徴とする中間転写体。
- 前記水溶性樹脂の重量平均分子量が5000〜15000の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の中間転写体。
- 前記カーボンブラックと水溶性樹脂との含有比率が重量比で10:3〜10:1の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の中間転写体。
- 前記水溶性樹脂の種類がアクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−マレイン酸エステル−無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドンのいずれかであることを特徴とする請求項1記載の中間転写体。
- カプセル化樹脂の種類が、アクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−マレイン酸エステル−無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドンのいずれかから選ばれた樹脂であることを特徴とする請求項1記載の中間転写体。
- 前記成膜液に含有される樹脂がポリイミド樹脂、変性ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂のいずれかから選ばれた単体又は複数を配合したものを用いることを特徴とする請求項1記載の中間転写体。
- 前記カーボンブラックの粒子径が10nm〜300nmであることを特徴とする請求項1記載の中間転写体。
- 前記中間転写体の表面抵抗が10 8 〜10 12 Ω/□であることを特徴とする請求項1記載の中間転写体。
- 前記中間転写体の層構成が単層構成であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写体。
- 前記中間転写体の層構成が複層構成であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写体。
- 前記中間転写体がシームレスベルト形状であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写体。
- トナーにより像担持体上に順次形成される複数の可視の色現像画像を無端状に走行する中間転写体上に順次重ね合わせて一次転写し、前記中間転写体上の一次転写画像を転写材に一括して二次転写する中間転写装置において、カーボンブラックと重量平均分子量が3000〜30000の範囲にある水溶性樹脂及びバインダー樹脂を含み、かつ前記カーボンブラックと前記水溶性樹脂との含有比率が重量比で3:1〜10:1の範囲にある成膜液により形成された層を有し、前記カーボンブラックが、前記カーボンブラックの表面に樹脂がカプセル化された自己分散性顔料であり、前記カーボンブラックのサルモネラ菌株TA98を用いたエームズ試験により算定されるコロニー総数が、対照溶媒のエームズ試験によるコロニー総数の2倍以下となることを特徴とする中間転写体形成用成膜液組成物。
- 前記水溶性樹脂の重量平均分子量が5000〜15000の範囲にあることを特徴とする請求項12記載の中間転写体形成用成膜液組成物。
- 前記カーボンブラックと前記水溶性樹脂との含有比率が重量比で10:3〜10:1の範囲にあることを特徴とする請求項12記載の中間転写体形成用成膜液組成物。
- 前記水溶性樹脂の種類がアクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−マレイン酸エステル−無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドンのいずれかであることを特徴とする請求項12記載の中間転写体形成用成膜液組成物。
- カプセル化樹脂の種類がアクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−マレイン酸エステル−無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドンのいずれかであることを特徴とする請求項12記載の中間転写体形成用成膜液組成物。
- 前記成膜液に含有される樹脂が、ポリイミド樹脂、変性ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂のうち単体又は複数を配合したものを用いることを特徴とする請求項12記載の中間転写体形成用成膜液組成物。
- 前記カーボンブラックの粒子径が10nm〜300nmであることを特徴とする請求項12記載の中間転写体形成用成膜液組成物。
- 少なくとも、像担持体に静電潜像を形成する帯電装置と、像担持体上に各色に応じた現像剤を用いてトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を無端状に走行する中間転写体上に順次重ね合わせて一次転写し、前記中間転写体上の一次転写画像を転写材に一括して二次転写する中間転写装置と、前記転写材上のトナー像を加熱または加圧してトナー像を前記転写材上に定着する定着装置とを有する画像形成装置であって、前記中間転写装置が請求項1から11のいずれか1項に記載した中間転写体を用いることを特徴とする画像形成装置。
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