JP4173622B2

JP4173622B2 - Absorbent articles

Info

Publication number: JP4173622B2
Application number: JP2000224396A
Authority: JP
Inventors: 進介長原; 哲行木賀田; 弥生福原
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 2000-07-25
Filing date: 2000-07-25
Publication date: 2008-10-29
Anticipated expiration: 2020-07-25
Also published as: JP2002035026A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、着用中の強度と廃棄時の水解性又は水溶性とが両立した水解可能又は水溶可能な吸収性物品に関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
水解可能な吸収性物品として、例えば特開平５−１６１６７２号公報に記載のものが知られている。この公報に記載の吸収性物品は、ポリビニルアルコールフィルムに複数の小孔を設けてなり、且つ撥水処理が施された表面材と、パルプ及びレーヨンをポリビニルアルコール繊維でバインドした水解紙に撥水処理を施してなる裏面材とで、パルプ及び吸水ポリマーからなる吸収体を挟持して構成されている。
【０００３】
しかし、前記吸収性物品では、水解性を確保する必要があるので、前記表面材及び前記裏面材の強度を十分に高くすることが困難である。従って、吸液によって表面の強度低下による毛羽立ちが生じたり、吸収性物品全体の強度が低下して破れが生じたり、剛性や柔軟性が低下してよれ易くなってしまう。逆に、前記表面材及び前記裏面材の強度を高めようとすると、水解性を低下させざるを得ない。このように、強度と水解性とは二律背反の関係にある。その上、前記表面材及び前記裏面材には前述の通り撥水処理が施されていることから、元々水解性が良好とはいえない。
【０００４】
従って、本発明は、着用中の強度と廃棄時の水解性又は水溶性とが両立した水解可能又は水溶可能な吸収性物品を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液透過性の表面層、液不透過性の防漏層及び両層間に介在する液保持性の吸収層を有する吸収性物品において、
前記表面層、前記防漏層及び前記吸収層は何れも水解可能又は水溶可能な材料から構成されており、
前記吸収層と、前記表面層及び／又は前記防漏層とが、前記吸収性物品の主たる吸収領域において、熱的接合手段によって非連続の接合パターンで接合されており、
前記吸収領域において前記吸収層と前記表面層とが前記非連続の接合パターンで接合されている部位全体の面積、又は該吸収領域において前記吸収層と前記防漏層とが前記非連続の接合パターンで接合されている部位全体の面積を、該吸収領域の面積の１〜５０％となした水解可能又は水溶可能な吸収性物品を提供することにより前記目的を達成したものである。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図１には、本発明の吸収性物品の第１の実施形態としてのパンティライナーの斜視図が示されており、図２には図１におけるII−II線断面図が示されている。
【０００７】
図１及び図２に示すように、本実施形態のパンティライナー１は、縦長の形状をしており、左右両側縁が長手方向の中央部において内側に湾曲した形状となっている。パンティライナー１は、液透過性の表面層としてのトップシート２、液不透過性の防漏層としてのバックシート３及び両シート間に介在する液保持性の吸収層としての吸収体４を有している。トップシート２、バックシート３及び吸収体４は何れも水解可能又は水溶可能な材料から構成されており、パンティライナー１自体も水解可能又は水溶可能となっている。本発明において水解とは水中で離解して水中に分散することをいい、水溶とは水中に溶解することをいう。
【０００８】
トップシート２、バックシート３及び吸収体４は、パンティライナー１の周縁部において、パンティライナー１の外縁に沿って一体的に接合固定されている。この接合によって、パンティライナー１の周縁部には閉じた形状の連続した周縁接合部５が形成されている。周縁接合部５は、所定の接合手段によって形成される。接合手段としては、加熱を伴うか又は伴わない圧着、融着、接着剤による接着等が用いられる。接着剤を用いる場合には、水溶性のものを用いることが好ましい。
【０００９】
トップシート２及びバックシート３は、パンティライナー１の主たる吸収領域において、吸収体４と一体的に接合固定されている。「主たる吸収領域」とは、液の吸収に主として寄与する領域であって、パンティライナー１を平面視したときに、前記周縁接合部５を含むパンティライナー１の周縁部よりも内側の領域を意味する。
【００１０】
トップシート２及びバックシート３は、パンティライナー１の平面視において同じ部位で吸収体４と接合固定されている。また、トップシート２及びバックシート３と吸収体４とは、非連続の接合パターンで接合されており、この接合によって前記吸収領域には複数の接合固定部６が形成されている。本実施形態における接合固定部６のパターンは、図１及び図２に示すようにドット状パターンである。
【００１１】
接合固定部６において、トップシート２、バックシート３及び吸収体４は、所定の接合手段によって圧密化されている。接合固定部６は、トップシート２側からみてバックシート３側へ窪んだ形状となっている。一方、接合固定部６は、バックシート３側からみてトップシート２側へやや窪んだ形状又はほぼ平坦な形状となっている。或いはバックシート３側へ突出した形状でも良い。
【００１２】
トップシート２及びバックシート３と吸収体４との接合には前述の通り熱的接合手段が用いられる。熱的接合手段としては、所定パターンを有するエンボスによる熱エンボス処理や加熱ピンによる開孔処理等による融着が挙げられる。
【００１３】
前記吸収領域に接合固定部６が形成されることによって、吸液時においてもトップシート２及びバックシート３の毛羽立ち、破れ、パンティライナー１のよれ等が起こることを効果的に防止できる。この理由は、接合固定部６の形成により、該接合固定部６及び少なくともその周辺の構成材料が、部分的にではあるが一体化されて、吸液した部位の強度低下が補われるためと考えられる。また、接合固定部６及びその周辺の部位は、その他の部位に比べ高密度であることから、***された液が接合固定部６及びその周辺の部位に毛管力によって引き寄せられるという液の移行が起こる。このため、接合固定部６以外の部位の含水率が相対的に低くなって、該部位での強度の低下が起こりにくくなる。更に、液の分配（即ち、吸収体４への液の移行に起因するトップシート２と吸収体４とでの液の分散）が促進されるため、トップシート２自体の強度低下も非常に少なくなる。特に、トップシート２、バックシート３及び吸収体４が一体的に接合されている場合には、パンティライナー１全体の強度が一層高められ、また液の分配も一層促進されて、吸液による強度低下をより一層補うことが可能となる。その上、接合固定部６の形成には熱的接合手段が用いられるので、廃棄時におけるパンティライナー１の水解性又は水溶性の低下が非常に小さく、パンティライナー１は水中において速やかに離解又は溶解する。このようにパンティライナー１は、着用中の強度低下による毛羽立ち、破れ及びヨレ等の防止と、廃棄時の水解性又は水溶性とが両立したものとなる。
【００１４】
更に、接合固定部６は個々に独立した非連続のパターンとなっているので、着用者の身体へのフィット性が低下しにくくなっている。詳細には、接合固定部６が連続したパターンであると、該連続したパターンに沿ってパンティライナー１が折曲し易くなり、意図しない部位で変形して着用者の身体に沿わないおそれがある。これに対して、本実施形態のパンティライナー１においては、接合固定部６が独立した非連続のパターンであるから、パンティライナー１におけるどの部位においても変形のし易さが実質的に変わらず、パンティライナー１は着用者の身体に沿った変形を妨げられない。
【００１５】
その上、接合固定部６が個々に独立した非連続のパターンであることから、着用者から***された液がトップシート２の表面を伝って流れ出ることが効果的に防止される。詳細には、接合固定部６が例えばパンティライナーの長手方向又は幅方向全体に亘る連続したパターンであると、該連続したパターンが、着用者から***された液の案内路となってしまい、液が該連続したパターンに沿ってトップシート２の表面を流れてパンティライナー外へ漏れ出し易くなる。これに対して、本実施形態のパンティライナー１においては、接合固定部６が独立した非連続のパターンであるから、トップシート２の表面の液流れが阻止され、液漏れが起こりにくくなる。
【００１６】
着用中の強度と廃棄時の水解性又は水溶性とのバランスの点から、前記吸収領域の面積に対する、該吸収領域における吸収体４とトップシート２との接合固定部６全体の面積の比（以下、トップシート側面積率という）、又は該吸収領域における吸収体４とバックシート３との接合固定部６全体の面積の比（以下、バックシート側面積率という）を、１〜５０％とする。詳細には、前記面積率が１％未満では、吸液時における十分な強度が確保できず、５０％超では、十分な水解性又は水溶性が確保できず、またパンティライナー１の柔軟性が低下してしまう。着用中の強度と廃棄時の水解性又は水溶性とを一層バランスさせる観点から、前記面積率は５〜４０％、特に１０〜３５％とすることが好ましい。尚、前記吸収領域には、本発明の効果を損なわない範囲で、トップシート２及び／又はバックシート３と吸収体４とが連続した接合パターンで接合されている部位が存在していてもよい。また、前記面積率は前記吸収領域での値であるから、パンティライナー１の周縁部近傍に形成された周縁接合部５は前記面積率の算出から除外される。
【００１７】
本実施形態においては、トップシート２及びバックシート３は、パンティライナー１の平面視において同じ部位で吸収体４と接合固定されているので、トップシート側面積率とバックシート側面積率とは同じ値となる。トップシート側面積率とバックシート側面積率とが異なる場合には、何れかの面積率が前記範囲内となっていればよい。
【００１８】
前記面積率は、次の方法で測定される。ライト〔サンライトSL-230K2、（株）ＬＰＬ製〕、スタンド〔コピースタンドCS-5、（株）ＬＰＬ製〕、レンズ（24mm/F2.8Dニッコールレンズ）、ＣＣＤカメラ（HV-D37、日立電子株式会社製、Ｆマウントによるレンズとの接続）、及びビデオボード（スペクトラ3200、カノープス株式会社製）を用いて、前記吸収領域の画像を取り込む。取り込まれた画像を、NEXUS 製画像解析ソフト（ver.3.08）を用いて解析し、前記吸収領域の面積に対する接合固定部全体の面積の比を算出する。取り込まれた画像において、接合固定部の測定が困難な場合は、画像をビデオプリンター等で印刷し接合固定部をマーキングした後、前記画像解析ソフトにて測定しても良い。
【００１９】
トップシート側面積率及びバックシート側面積率は前述の通りであるが、トップシート２及びバックシート３と吸収体４との個々の接合固定部６の面積に関しては、０．１〜５０ｍｍ²、特に０．５〜２５ｍｍ²であることが、接合固定部６の接合強度と水解性又は水溶性とをバランスさせる点から好ましい。また、個々の接合固定部６は、１辺３ｃｍの正方形を考えたときに、前記吸収領域の何れの箇所においても該正方形中に平均して１〜１０００個、特に５〜１００個均一に存在するように形成されていることが、パンティライナー１の強度と水解性又は水溶性とを満足させ得る点から好ましい。
【００２０】
接合固定部６を形成する具体的手段としては、例えば、所定温度に加熱されたピン又はエンボスを用いた融着が用いられる。特にエンボスを用いることが好ましい。接合固定部６の形成によって、吸収体４と、トップシート２及び／又はバックシート３とが一体化し、それによって、吸液時に該接合固定部６に液が入り込み難くなり（耐水効果）、強度の低下が抑えられる。特に、エンボスを用いることにより、均一な接合固定部６が形成でき、必要な耐水効果を必要な部位に発現させることができる。接合固定部６の深さは、パンティライナー１における接合固定部６が形成されていない部位の厚さの１／１０〜１／３であることが、吸液時に毛管力によって液を引き付けることに起因して強度が低下し易い接合固定部６を、直接肌と接触しない（外力を与えない）よう形成することができ、毛羽立ち、破れ及びヨレの発生が防止され、ベタツキ感を低減される点から好ましい。
【００２１】
前述の通り、トップシート２、バックシート３及び吸収体４は何れも水解可能又は水溶可能な材料から構成されている。これらの材料の水解性又は水溶性の程度は、ＪＩＳＰ４５０１−１９９３（トイレットペーパー）に規定される「ほぐれやすさ」の値で表す。「ほぐれやすさ」は、水に対する解離・溶解のしやすさを評価することを目的としている。「ほぐれやすさ」の値は、好ましくは３００秒以下、更に好ましくは３０〜１２０秒、一層好ましくは５０〜９０秒である。前記値が３００秒を超えると、パンティライナー１をトイレに廃棄した際に塊となり排水管を詰まらせる場合がある。尚、測定に際してＪＩＳに規定される寸法の試料片が採取できない場合には、出来るだけその寸法に近づくように試料片の大きさを調整して採取する。
【００２２】
吸収体４の水解性又は水溶性の程度は、トップシート２の水解性又は水溶性の程度と同等であることが好ましく、それよりも高いことが更に好ましい。この理由は、吸収体４の水解性又は水溶性の程度の方がトップシート２の水解性又は水溶性の程度よりも高ければ、吸液してもトップシート２が離解又は溶解し難く毛羽立ちが抑えられ、またパンティライナー１の廃棄時にはトップシート２の吸収体４からの分離が進み、パンティライナー１全体としての離解又は溶解が遅延することが防止されるからである。
【００２３】
吸収体４の水解性又は水溶性の程度とトップシート２の水解性又は水溶性の程度との差は、前述のほぐれやすさの値で表して、好ましくは２００秒以下、更に好ましくは１０〜１００秒、一層好ましくは２０〜６０秒である。
【００２４】
トップシート２、バックシート３及び吸収体４の構成材料についてそれぞれ説明すると、トップシート２としては、通常用いられている水解紙と同様のものを用いることができ、例えばパルプ繊維又はパルプ繊維とレーヨン繊維との混合物を原料として得られたシートに、ポリビニルアルコール（以下、ＰＶＡという）やカルボキシメチルセルロース（以下、ＣＭＣという）等の水溶性バインダを施してなる水解紙が挙げられる。水溶性バインダの使用量は、繊維の重量に対して０．５〜１０重量％であることが好ましい。また、ＰＶＡ繊維、パルプ繊維、綿、レーヨン若しくはテンセル等の再生セルロース繊維、ポリエチレン（以下、ＰＥという）繊維、ポリプロピレン（以下、ＰＰという）繊維又はポリエチレンテレフタレート（以下、ＰＥＴという）繊維等を原料とする紙若しくは不織布又はこれらの複合体も用いることができる。トップシート２は、その坪量が２０〜１００ｇ／ｍ²、特に２５〜５０ｇ／ｍ²であることが好ましい。
【００２５】
バックシート３としては、ＰＶＡフィルム、ＰＶＡ繊維、パルプ繊維、レーヨン繊維、ＰＥ繊維、ＰＰ繊維、ＰＥＴ繊維等を原料とする紙若しくは不織布、又はこれらの複合体等が用いられる。バックシート３は、その坪量が２０〜１００ｇ／ｍ²、特に３０〜６０ｇ／ｍ²であることが好ましい。バックシート３における吸収体４に対向する面には撥水処理が施されていることが、バックシート３を通じて吸収された液が着用者の着衣に付着することが防止される点から好ましい。撥水処理に用いられる薬剤としては、各種サイズ剤、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
【００２６】
吸収体４としては、ＰＶＡ繊維、パルプ繊維、レーヨン繊維、ＰＥ繊維、ＰＰ繊維、ＰＥＴ繊維等を原料とする紙若しくは不織布又はウエブや、これらの複合体を用いることができる。また、これらに高吸収性ポリマーの粒子を混合したものを用いることもできる。また吸収体４は、トップシート２に比べて吸液量が多いか、又は毛管力が大きいことが、トップシート２から吸収体４へ液が移行しやすくなり、トップシート２の強度低下が抑えられる点から好ましい。そのような材料としては、乾式パルプシート、エアレイドシート、水流交絡方法で形成されたシート、ミクロフィブリル化したパルプ繊維を少なくとも一部混合させたパルプ積繊体などが挙げられる。
【００２７】
以上の構成からなる本実施形態のパンティライナー１の水解性又は水溶性の程度は、ＪＩＳＰ４５０１−１９９３に規定されるほぐれやすさの値で表す。「ほぐれやすさ」は、パンティライナーの水に対する解離・溶解のしやすさを評価することを目的とする。「ほぐれやすさ」の値は、好ましくは５０〜３００秒、更に好ましくは５０〜１５０秒、一層好ましくは６０〜９０秒となる。測定に際しては、パンティライナー１の周縁接合部５を含めた前後端部より０．５±０．０２ｇの試料片を採取する。試料片を水中でほぐし、ほぐれた状態での回転子の回転数が５４０回転／分に回復しないときは、試料片の重量を０．０５ｇずつ減らした試料片を調製して測定し、ほぐれた状態での回転子の回転数が５４０回転／分を超えた試料片の重量にて前記ほぐれやすさの値を測定する。測定装置として、スターラーにハンナマグネチックステーラーＨＩ−３０４Ｎを用い、撹拌子にナルジーン製のスターヘッド型撹拌子（φ３５ｍｍ×ｔ１２ｍｍ）を用いた。
【００２８】
本実施形態のパンティライナー１は、所定形状にトリミングされたバックシート３、吸収体４及びトップシート２をこの順で積み重ね、次いで所定の熱的接合手段によって接合固定部６及び周縁接合部５を同時に形成するか、又は接合固定部６の形成の前後に周縁接合部５を形成することで製造される。尚、周縁接合部５の形成には、熱的接合手段の他、圧着等の機械的手段、接着剤塗工による手段及びその複合手段も用いられる。
【００２９】
次に、本発明の第２及び第３の実施形態について図３及び図４をそれぞれ参照しながら説明する。尚、第２及び第３の実施形態については第１の実施形態と異なる点についてのみ説明し、同じ点については第１の実施形態に関し詳述した説明が適宜適用される。また、図３及び図４において図１及び図２と同じ部材には同じ符号を付してある。
【００３０】
図３に示す第２の実施形態においては、吸収体４とトップシート２のみが接合固定されている第１の接合固定部６ａと、吸収体４とトップシート２とバックシート３との三者が接合固定されている第２の接合固定部６ｂとが形成されている。図４に示す第３の実施形態においては、吸収体４とトップシート２のみが接合固定されている第１の接合固定部６ａが形成されているのみであり、第２の実施形態における第２の接合固定部６ｂに相当する部位は形成されていない。これらの実施形態においても、第１の実施形態と同様に、パンティライナー１の水解性又は水溶性を維持しつつ、吸液時におけるトップシート２又はトップシート２及びバックシート３の強度が維持され、パンティライナー１の着用中によれ、毛羽立ち、破れ等が起こることが効果的に防止される。
【００３１】
尚、図３に示す第２の実施形態において、トップシート側面積率は、第１の接合固定部６ａ全体の面積率をいい、バックシート側面積率は、第２の接合固定部６ｂ全体の面積率をいう。そして、第２の実施形態においては、トップシート側面積率の方がバックシート側面積率よりも大きいことが、着用中の強度と廃棄時の水解性とのバランスを保ちつつ、パンティライナー１に柔軟性が付与されることから好ましい。特に、トップシート側面積率とバックシート側面積率との差（前者−後者；以下、面積率差という）が、５０以下、とりわけ５〜３０であると、着用中の強度と廃棄時の水解性とのバランスが一層保たれ、またパンティライナー１に柔軟性が一層付与されることから好ましい。
【００３２】
第２の実施形態のパンティライナーは、所定形状にトリミングされた吸収体４及びトップシート２をこの順で積み重ね、次いで所定の熱的接合手段によって第１の接合固定部６ａを形成した後、吸収体４の下にバックシート３を配し、次いで所定の熱的接合手段によって第２の接合固定部６ｂ及び周縁接合部５を同時に形成するか、又は第２の接合固定部６ｂの形成の前後に周縁接合部５を形成することで製造される。第３の実施形態のパンティライナーは、所定形状にトリミングされた吸収体４及びトップシート２をこの順で積み重ね、次いで所定の熱的接合手段によって第１の接合固定部６ａを形成した後、吸収体４の下にバックシート３を配し、次いで圧力又は熱による機械的接合手段によって周縁接合部５を形成することで製造される。
【００３３】
本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、前述の第１〜第３の何れの実施形態においても、吸収体４とトップシート２とが接合固定されていたが、これに代えて吸収体４とバックシート２のみが接合固定されていてもよい。
【００３４】
また、バックシート３に施される撥水処理は、バックシート３における吸収体４に対向する面に加えて、バックシート３における着用者の着衣に対向する面にも施してもよい。
【００３５】
また、バックシート３の何れか一方の面に、水解可能又は水溶可能な別部材の防漏シートを配して、バックシート３から湿気や液が染みだしてもバックシート３の強度が低下しないようにしてもよい。
【００３６】
また、接合固定部の形状は前述のドット状に限られず、矩形、菱形、三角形、又はこれらの任意の２種以上の組み合わせであってもよく、その大きさもすべて同じである必要はない。
【００３７】
また、バックシート３における着用者の着衣に対向する面に、パンティライナー１を着用者の着衣に固定するための粘着剤の層を形成してもよい。該粘着剤としては水溶性の粘着剤や、水中で粘着性が消失するタイプの粘着剤を用いることが好ましい。
【００３８】
また、本発明の吸収性物品は、パンティライナーに限られず、生理用ナプキン、失禁パッド、使い捨ておむつ等の他の吸収性物品にも同様に適用できる。
【００３９】
〔実施例１〜３〕
表１に示す材料及び坪量からなるトップシート、バックシート及び吸収体を用いて図１及び図２に示すパンティライナーを製造した。パンティライナーは長さ１４０ｍｍ、最大幅６０ｍｍであり、周縁接合部をヒートシールによって幅２ｍｍに形成した。得られたパンティライナーにおける接合固定部の面積率並びに個々の接合固定部の面積及び個数は表２に示す通りであった。接合固定部の面積率等の測定は、３ｃｍ×３ｃｍの正方形の範囲内を対象とした。接合には、先端が丸みを帯び且つ１８０℃に加熱された押圧ピンによる融着を用い、表２に示す形状の接合パターンを形成した。尚、トップシート、バックシート及び吸収体の水解性又は水溶性の程度（ほぐれやすさの値、ＪＩＳＰ４５０１）は表１に示す通りであった。尚、実施例３においては２種類の接合パターンを用いた。
【００４０】
〔実施例４及び５〕
実施例１と同様の材料を用いて図３に示すパンティライナー（実施例４）及び図４に示すパンティライナー（実施例５）を製造した。得られたパンティライナーにおける接合固定部の面積率等は表２に示す通りであった。尚、実施例４においては２種類の接合パターンを用いた。
【００４１】
〔比較例１〕
接合固定部の面積率等を表２に示す値とする以外は実施例１と同様にしてパンティライナーを得た。
【００４２】
〔比較例２〕
パンティライナーの全面に亘り菱形格子状の接合固定部を形成する以外は実施例１と同様にしてパンティライナーを得た。得られたパンティライナーにおける接合固定部の面積率等は表２に示す通りであった。
【００４３】
〔性能評価〕
実施例及び比較例で得られたパンティライナーについて、前述の方法で水解性又は水溶性の程度（ほぐれやすさの値、ＪＩＳＰ４５０１）を測定した。また、以下の方法で吸液時の毛羽立ち防止性を評価した。これらの結果を表２に示す。
【００４４】
〔吸液時の毛羽立ち防止性〕
女性腰部モデル〔高研（株）製〕に、０．５ｇの６５重量％グリセリン水溶液〔グリセリン；関東化学（株）Lot No. 17029-00、イオン交換水、食用青色１号、発売元（株）アイセン〕をスポイトにて０．３ｇ注入した（１秒１滴で注入し、７〜１０秒間で注入終了、計０．３ｇ注入）。注入開始１分後にパンティライナーをショーツ（花王製、ローリエショーツＬサイズ）に取り付け、１００歩／分で歩行評価を１時間行う（人が歩行するようにモデルの足を前後に約１０°の角度で動かす）。評価終了後、液が吸収されていない部分と比較して、液が吸収された部分の表面の毛羽立ち具合を評価した。同程度の場合を○、毛羽が多い場合を△、破れや穴が発生した場合を×とした。
【００４５】
【表１】

【００４６】
【表２】

【００４７】
表２に示す結果から明らかなように、各実施例の生理用パンティライナー（本発明品）は、比較例１のパンティライナーとほぼ同等の水解性（水溶性）を有し、且つ比較例１のパンティライナーよりも毛羽立ちが抑えられていることが判る。また、比較例２のパンティライナーは、各実施例のパンティライナーとほぼ同等の毛羽立ちが抑えられているが、水解性に劣ることが判る。
【００４８】
【発明の効果】
本発明の吸収性物品によれば、着用中の強度と廃棄時の水解性又は水溶性とが両立したものとなり、吸液による毛羽立ち、破れ、よれ等が効果的に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の吸収性物品の第１の実施形態としてのパンティライナーを示す斜視図である。
【図２】図１におけるII−II線断面図である。
【図３】本発明の吸収性物品の第２の実施形態としてのパンティライナーを示す断面図であり、第１の実施形態における第２図に相当する図である。
【図４】本発明の吸収性物品の第３の実施形態としてのパンティライナーを示す断面図であり、第１の実施形態における第２図に相当する図である。
【符号の説明】
１パンティライナー（吸収性物品）
２トップシート（表面層）
３バックシート（裏面層）
４吸収体（吸収層）
５周縁接合部
６接合固定部
６ａ第１の接合固定部
６ｂ第２の接合固定部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a water-decomposable or water-soluble absorbent article having both strength during wearing and water-decomposability or water-solubility at the time of disposal.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
As a water-disintegratable absorbent article, for example, an article described in JP-A-5-161672 is known. The absorbent article described in this publication has a water-repellent material on a water-repellent paper in which a polyvinyl alcohol film is provided with a plurality of small holes and water-repellent treatment is performed, and pulp and rayon are bound with polyvinyl alcohol fibers. It is constituted by sandwiching an absorber made of pulp and a water-absorbing polymer with a back surface material that has been treated.
[0003]
However, since it is necessary to ensure water disintegration in the absorbent article, it is difficult to sufficiently increase the strength of the front surface material and the back surface material. Therefore, the liquid absorption causes fuzz due to a decrease in surface strength, the strength of the absorbent article as a whole decreases, breaks, and rigidity and flexibility tend to decrease. On the contrary, if it is going to raise the intensity | strength of the said surface material and the said back surface material, water disintegration must be reduced. Thus, strength and water disintegration are in a trade-off relationship. In addition, since the surface material and the back surface material have been subjected to water repellent treatment as described above, it cannot be said that water disintegration is originally good.
[0004]
Therefore, an object of the present invention is to provide a water-decomposable or water-soluble absorbent article having both strength during wearing and water-disintegration property or water-solubility at the time of disposal.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to an absorbent article having a liquid-permeable surface layer, a liquid-impermeable leak-proof layer, and a liquid-retaining absorbent layer interposed between both layers.
The surface layer, the leak-proof layer and the absorption layer are all composed of a material that can be hydrolyzed or water-soluble,
The absorbent layer, the surface layer and / or the leak-proof layer are joined in a discontinuous joining pattern by thermal joining means in the main absorbent region of the absorbent article,
In the absorption region, the entire area where the absorption layer and the surface layer are bonded by the discontinuous bonding pattern, or the absorption layer and the leak-proof layer in the absorption region are the discontinuous bonding pattern The above-mentioned object is achieved by providing a water-decomposable or water-soluble absorbent article in which the area of the entire region joined in 1 is 1 to 50% of the area of the absorbent region.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described below based on preferred embodiments with reference to the drawings. FIG. 1 shows a perspective view of a panty liner as a first embodiment of the absorbent article of the present invention, and FIG. 2 shows a sectional view taken along line II-II in FIG.
[0007]
As shown in FIGS. 1 and 2, the panty liner 1 of the present embodiment has a vertically long shape, and both left and right edges are curved inward at the center in the longitudinal direction. The panty liner 1 has a top sheet 2 as a liquid-permeable surface layer, a back sheet 3 as a liquid-impermeable leak-proof layer, and an absorbent body 4 as a liquid-retaining absorbent layer interposed between both sheets. is doing. The top sheet 2, the back sheet 3 and the absorbent body 4 are all made of a water-degradable or water-soluble material, and the panty liner 1 itself is also water-degradable or water-soluble. In the present invention, “hydrolysis” means to disintegrate in water and disperse in water, and “water-soluble” means to dissolve in water.
[0008]
The top sheet 2, the back sheet 3, and the absorbent body 4 are integrally bonded and fixed along the outer edge of the panty liner 1 at the peripheral edge of the panty liner 1. By this joining, a continuous peripheral joint 5 having a closed shape is formed on the peripheral part of the panty liner 1. The peripheral joint portion 5 is formed by a predetermined joining means. As the joining means, pressure bonding, fusion, bonding with an adhesive, or the like with or without heating is used. When an adhesive is used, it is preferable to use a water-soluble one.
[0009]
The top sheet 2 and the back sheet 3 are integrally bonded and fixed to the absorber 4 in the main absorption region of the panty liner 1. The “main absorption region” is a region that mainly contributes to liquid absorption, and means a region inside the peripheral portion of the panty liner 1 including the peripheral joint portion 5 when the panty liner 1 is viewed in plan. To do.
[0010]
The top sheet 2 and the back sheet 3 are bonded and fixed to the absorber 4 at the same site in the plan view of the panty liner 1. Further, the top sheet 2 and the back sheet 3 and the absorber 4 are joined in a discontinuous joining pattern, and a plurality of joint fixing portions 6 are formed in the absorption region by this joining. The pattern of the joint fixing part 6 in the present embodiment is a dot pattern as shown in FIGS.
[0011]
In the joint fixing part 6, the top sheet 2, the back sheet 3 and the absorber 4 are consolidated by a predetermined joining means. The joint fixing portion 6 has a shape that is recessed toward the back sheet 3 as viewed from the top sheet 2 side. On the other hand, the joint fixing portion 6 has a shape that is slightly recessed toward the top sheet 2 or substantially flat as viewed from the back sheet 3 side. Or the shape protruded to the back seat | sheet 3 side may be sufficient.
[0012]
As described above, thermal bonding means is used for bonding the top sheet 2 and the back sheet 3 to the absorber 4. Examples of the thermal bonding means include fusion by heat embossing with an emboss having a predetermined pattern, hole opening with a heating pin, and the like.
[0013]
By forming the joining and fixing portion 6 in the absorption region, it is possible to effectively prevent the top sheet 2 and the back sheet 3 from fuzzing and tearing and the panty liner 1 from being swayed even during liquid absorption. The reason for this is considered to be that the formation of the joint fixing part 6 integrates the joint fixing part 6 and at least the constituent materials in the vicinity thereof partially, but compensates for a decrease in strength of the absorbed portion. It is done. In addition, since the joint fixing part 6 and its surrounding parts are denser than other parts, there is a transition of the liquid in which the excreted liquid is attracted to the joint fixing part 6 and its peripheral parts by capillary force. Occur. For this reason, the moisture content of parts other than the joint fixing part 6 becomes relatively low, and the strength is hardly lowered at the parts. Furthermore, since the distribution of the liquid (that is, the dispersion of the liquid between the top sheet 2 and the absorbent body 4 due to the liquid transfer to the absorbent body 4) is promoted, the strength of the top sheet 2 itself is very small. Become. In particular, when the top sheet 2, the back sheet 3 and the absorbent body 4 are integrally joined, the strength of the entire panty liner 1 is further enhanced and the liquid distribution is further promoted, and the strength due to the liquid absorption. It becomes possible to further compensate for the decrease. In addition, since a thermal joining means is used to form the joint fixing portion 6, the degradation of the water decomposability or water solubility of the panty liner 1 at the time of disposal is very small, and the panty liner 1 is rapidly disaggregated or dissolved in water. To do. Thus, the panty liner 1 is compatible with prevention of fluffing, tearing, twisting and the like due to strength reduction during wearing, and water disintegration or water solubility at the time of disposal.
[0014]
Furthermore, since the joining fixing part 6 becomes a discontinuous pattern that is independent of each other, the fit to the wearer's body is unlikely to deteriorate. Specifically, if the joint fixing part 6 is a continuous pattern, the panty liner 1 is easily bent along the continuous pattern, and may deform at an unintended part and not follow the wearer's body. . On the other hand, in the panty liner 1 of the present embodiment, since the joint fixing portion 6 is an independent discontinuous pattern, the ease of deformation is not substantially changed in any part of the panty liner 1, The panty liner 1 is not hindered from being deformed along the wearer's body.
[0015]
In addition, since the joint fixing portions 6 are individually independent discontinuous patterns, the liquid excreted from the wearer is effectively prevented from flowing out along the surface of the top sheet 2. Specifically, if the joint fixing portion 6 is a continuous pattern extending over the entire length direction or width direction of the panty liner, for example, the continuous pattern becomes a guide path for the liquid excreted from the wearer, and the liquid Tends to leak out of the panty liner through the surface of the top sheet 2 along the continuous pattern. On the other hand, in the panty liner 1 of the present embodiment, since the joining and fixing portion 6 is an independent discontinuous pattern, the liquid flow on the surface of the top sheet 2 is prevented and liquid leakage is less likely to occur.
[0016]
From the point of balance between strength during wearing and water decomposability or water solubility at the time of disposal, the ratio of the area of the entire joint fixing portion 6 of the absorbent body 4 and the top sheet 2 in the absorbent region to the area of the absorbent region ( Hereinafter, the area ratio of the top sheet side area ratio) or the entire area of the joint fixing portion 6 between the absorber 4 and the back sheet 3 in the absorption region (hereinafter referred to as the back sheet side area ratio) is 1 to 50%. To do. Specifically, if the area ratio is less than 1%, sufficient strength during liquid absorption cannot be ensured, and if it exceeds 50%, sufficient water disintegration or water solubility cannot be ensured, and the flexibility of the panty liner 1 is also ensured. It will decline. From the viewpoint of further balancing the strength during wearing and the water disintegration property or water solubility at the time of disposal, the area ratio is preferably 5 to 40%, particularly preferably 10 to 35%. In addition, in the said absorption area | region, the site | part by which the top sheet 2 and / or the back sheet 3 and the absorber 4 are joined by the continuous joining pattern may exist in the range which does not impair the effect of this invention. . Moreover, since the said area ratio is a value in the said absorption area | region, the periphery junction part 5 formed in the peripheral part vicinity of the panty liner 1 is excluded from calculation of the said area ratio.
[0017]
In the present embodiment, the top sheet 2 and the back sheet 3 are bonded and fixed to the absorber 4 at the same site in the plan view of the panty liner 1, so the top sheet side area ratio and the back sheet side area ratio are the same. Value. When the topsheet-side area ratio and the backsheet-side area ratio are different, any area ratio may be within the above range.
[0018]
The area ratio is measured by the following method. Light (Sunlight SL-230K2, manufactured by LPL Co., Ltd.), stand (copy stand CS-5, manufactured by LPL Co., Ltd.), lens (24mm / F2.8D Nikkor lens), CCD camera (HV-D37, Hitachi Electronics) The image of the absorption region is captured using a video board (Spectra 3200, manufactured by Canopus Co., Ltd.) and a video board (manufactured by Co., Ltd., connection with a lens by F mount). The captured image is analyzed using NEXUS image analysis software (ver. 3.08), and the ratio of the area of the entire joint fixing portion to the area of the absorption region is calculated. If it is difficult to measure the joint fixing portion in the captured image, the image may be measured with the image analysis software after the image is printed with a video printer or the like to mark the joint fixing portion.
[0019]
The area ratio of the top sheet side and the area ratio of the back sheet side are as described above. With respect to the area of the top sheet 2 and the individual joint fixing portions 6 of the back sheet 3 and the absorbent body 4, 0.1 to 50 mm. ² , Especially 0.5-25mm ² It is preferable from the point which balances the joining strength of the joining fixing | fixed part 6, water disintegration property, or water solubility. In addition, when considering a square with a side of 3 cm, the individual joint fixing portions 6 are uniformly present in an average of 1 to 1000 pieces, particularly 5 to 100 pieces, in any part of the absorption region. It is preferable that it is formed so as to satisfy the strength and water-decomposability or water-solubility of the panty liner 1.
[0020]
As a specific means for forming the joint fixing portion 6, for example, fusion using a pin or emboss heated to a predetermined temperature is used. In particular, embossing is preferably used. By forming the joint fixing part 6, the absorber 4 and the top sheet 2 and / or the back sheet 3 are integrated, thereby making it difficult for the liquid to enter the joint fixing part 6 at the time of liquid absorption (water resistance effect) and strength. Can be prevented from decreasing. In particular, by using embossing, a uniform joint fixing portion 6 can be formed, and a necessary water resistance effect can be expressed in a necessary portion. The depth of the joint fixing part 6 is 1/10 to 1/3 of the thickness of the part of the panty liner 1 where the joint fixing part 6 is not formed, so that the liquid is attracted by the capillary force during liquid absorption. As a result, the joint fixing portion 6 whose strength is likely to decrease can be formed so as not to directly contact the skin (do not give external force), and the occurrence of fluffing, tearing and twisting is prevented, and the sticky feeling is reduced. To preferred.
[0021]
As described above, the top sheet 2, the back sheet 3, and the absorbent body 4 are all made of a water-decomposable or water-soluble material. The degree of water-decomposability or water-solubility of these materials is expressed by the value of “easy to loosen” defined in JIS P 4501-1993 (toilet paper). “Easiness of loosening” is intended to evaluate the ease of dissociation and dissolution in water. The value of “easy to loosen” is preferably 300 seconds or less, more preferably 30 to 120 seconds, and still more preferably 50 to 90 seconds. When the value exceeds 300 seconds, the panty liner 1 may become a lump when the toilet is discarded in the toilet and clog the drain pipe. In addition, when the sample piece of the dimension prescribed | regulated to JIS cannot be extract | collected at the time of a measurement, the magnitude | size of a sample piece will be adjusted and sampled so that it may approach the dimension as much as possible.
[0022]
The degree of water decomposability or water solubility of the absorbent body 4 is preferably the same as that of the top sheet 2 and more preferably higher. The reason for this is that if the water decomposability or water solubility of the absorbent body 4 is higher than the water decomposability or water solubility of the top sheet 2, the top sheet 2 is difficult to dissociate or dissolve even if the liquid is absorbed. This is because when the panty liner 1 is discarded, the separation of the top sheet 2 from the absorbent body 4 progresses, and delaying the disintegration or dissolution of the panty liner 1 as a whole is prevented.
[0023]
The difference between the degree of water decomposability or water solubility of the absorbent body 4 and the degree of water decomposability or water solubility of the top sheet 2 is expressed by the aforementioned value of ease of loosening, preferably 200 seconds or less, more preferably 10 to 10 seconds. 100 seconds, more preferably 20 to 60 seconds.
[0024]
The constituent materials of the top sheet 2, the back sheet 3 and the absorber 4 will be described. The top sheet 2 can be the same as the commonly used hydrolytic paper, for example, pulp fiber or pulp fiber and rayon. Examples include hydrolytic paper obtained by applying a water-soluble binder such as polyvinyl alcohol (hereinafter referred to as PVA) or carboxymethyl cellulose (hereinafter referred to as CMC) to a sheet obtained using a mixture with fibers as a raw material. It is preferable that the usage-amount of a water-soluble binder is 0.5 to 10 weight% with respect to the weight of a fiber. Further, PVA fiber, pulp fiber, regenerated cellulose fiber such as cotton, rayon or tencel, polyethylene (hereinafter referred to as PE) fiber, polypropylene (hereinafter referred to as PP) fiber or polyethylene terephthalate (hereinafter referred to as PET) fiber are used as raw materials. Paper or non-woven fabric or a composite of these can also be used. The top sheet 2 has a basis weight of 20 to 100 g / m. ² , Especially 25-50 g / m ² It is preferable that
[0025]
As the back sheet 3, PVA film, PVA fiber, pulp fiber, rayon fiber, PE fiber, PP fiber, PET fiber or the like, a paper or a nonwoven fabric, or a composite thereof is used. The backsheet 3 has a basis weight of 20 to 100 g / m. ² , Especially 30-60g / m ² It is preferable that It is preferable that the surface of the back sheet 3 facing the absorbent body 4 is subjected to water repellent treatment from the viewpoint that the liquid absorbed through the back sheet 3 is prevented from adhering to the wearer's clothes. Examples of the chemical used in the water repellent treatment include various sizing agents, silicone resins, and fluororesins.
[0026]
As the absorbent body 4, paper, nonwoven fabric or web made of PVA fiber, pulp fiber, rayon fiber, PE fiber, PP fiber, PET fiber or the like, or a composite thereof can be used. Moreover, what mixed the particle | grains of the superabsorbent polymer with these can also be used. Further, the absorbent body 4 has a larger liquid absorption amount or a larger capillary force than the top sheet 2, so that the liquid can easily move from the top sheet 2 to the absorbent body 4, and the strength reduction of the top sheet 2 is suppressed. It is preferable because of Examples of such materials include dry pulp sheets, air laid sheets, sheets formed by a hydroentanglement method, and pulp piles obtained by mixing at least a part of microfibrillated pulp fibers.
[0027]
The degree of water decomposability or water solubility of the panty liner 1 of the present embodiment having the above-described configuration is represented by a value of ease of loosening as defined in JIS P 4501-1993. The “easy to loosen” is intended to evaluate the ease of dissociation / dissolution of the panty liner in water. The value of “easy to loosen” is preferably 50 to 300 seconds, more preferably 50 to 150 seconds, and still more preferably 60 to 90 seconds. At the time of measurement, a sample piece of 0.5 ± 0.02 g is collected from the front and rear end portions including the peripheral joint portion 5 of the panty liner 1. When the sample piece is loosened in water and the rotor speed in the loosened state does not recover to 540 rpm, a sample piece with the weight of the sample piece reduced by 0.05 g was prepared and measured. The value of the ease of loosening is measured based on the weight of the sample piece in which the number of rotations of the rotor exceeds 540 rpm. As a measuring device, a stirrer was a Hanna Magnetic Stirrer HI-304N, and a stirrer was a star head stirrer (φ35 mm × t12 mm) manufactured by Nargene.
[0028]
The panty liner 1 of this embodiment is configured by stacking the back sheet 3, the absorber 4 and the top sheet 2 trimmed in a predetermined shape in this order, and then connecting the bonding fixing portion 6 and the peripheral bonding portion 5 by a predetermined thermal bonding means. It is manufactured by forming the peripheral joint 5 before or after the formation of the joint fixing part 6 at the same time. For forming the peripheral joint portion 5, in addition to the thermal joining means, mechanical means such as pressure bonding, means by adhesive coating, and composite means thereof are also used.
[0029]
Next, second and third embodiments of the present invention will be described with reference to FIGS. 3 and 4, respectively. Note that the second and third embodiments will be described only with respect to differences from the first embodiment, and the description detailed with respect to the first embodiment will be appropriately applied to the same points. 3 and 4, the same members as those in FIGS. 1 and 2 are denoted by the same reference numerals.
[0030]
In the second embodiment shown in FIG. 3, the first joint fixing part 6 a to which only the absorbent body 4 and the top sheet 2 are jointly fixed, and the absorbent body 4, the top sheet 2, and the back sheet 3. And a second joint fixing part 6b to which the joint is fixed. In the third embodiment shown in FIG. 4, only the first joining / fixing portion 6 a to which only the absorber 4 and the top sheet 2 are joined and fixed is formed, and the second embodiment in the second embodiment. A portion corresponding to the joint fixing portion 6b is not formed. Also in these embodiments, as in the first embodiment, the strength of the top sheet 2 or the top sheet 2 and the back sheet 3 at the time of liquid absorption is maintained while maintaining the water disintegration property or water solubility of the panty liner 1. When the panty liner 1 is worn, fluffing, tearing, and the like are effectively prevented.
[0031]
In the second embodiment shown in FIG. 3, the area ratio of the top sheet side refers to the area ratio of the entire first joint fixing portion 6a, and the area ratio of the back sheet side is the entire area of the second joint fixing portion 6b. Refers to area ratio. In the second embodiment, the area ratio of the topsheet side is larger than the area ratio of the backsheet side while maintaining the balance between the strength during wearing and the water disintegration property at the time of disposal. It is preferable because flexibility is imparted. In particular, when the difference between the area ratio of the top sheet side and the area ratio of the back sheet side (the former-the latter; hereinafter referred to as the area ratio difference) is 50 or less, particularly 5 to 30, the strength during wearing and the hydrolysis during disposal This is preferable because the balance with the property is further maintained and the panty liner 1 is further provided with flexibility.
[0032]
In the panty liner of the second embodiment, the absorbent body 4 and the top sheet 2 trimmed to a predetermined shape are stacked in this order, and then the first bonding fixing portion 6a is formed by a predetermined thermal bonding means, and then absorbed. The back sheet 3 is arranged under the body 4, and then the second joint fixing part 6b and the peripheral joint part 5 are simultaneously formed by a predetermined thermal joining means, or before and after the formation of the second joint fixing part 6b. It is manufactured by forming the peripheral joint 5 on the surface. In the panty liner of the third embodiment, the absorbent body 4 and the top sheet 2 trimmed to a predetermined shape are stacked in this order, and then the first bonding fixing portion 6a is formed by a predetermined thermal bonding means, and then absorbed. The back sheet 3 is disposed under the body 4 and then the peripheral joint 5 is formed by mechanical joining means by pressure or heat.
[0033]
The present invention is not limited to the embodiment. For example, in any of the first to third embodiments described above, the absorber 4 and the top sheet 2 are bonded and fixed, but instead, only the absorber 4 and the back sheet 2 are bonded and fixed. May be.
[0034]
Further, the water repellent treatment applied to the back sheet 3 may be applied to the surface of the back sheet 3 facing the wearer's clothes in addition to the surface of the back sheet 3 facing the absorber 4.
[0035]
In addition, even if a water-degradable or water-soluble leak-proof sheet is provided on any one surface of the back sheet 3, even if moisture or liquid oozes from the back sheet 3, the strength of the back sheet 3 does not decrease. You may do it.
[0036]
Further, the shape of the joint fixing portion is not limited to the above-described dot shape, and may be a rectangle, a rhombus, a triangle, or a combination of any two or more of these, and the sizes do not have to be the same.
[0037]
Moreover, you may form the layer of the adhesive for fixing the panty liner 1 to a wearer's clothes in the surface facing the wearer's clothes in the back seat | sheet 3. FIG. As the pressure-sensitive adhesive, it is preferable to use a water-soluble pressure-sensitive adhesive or a pressure-sensitive adhesive that disappears in water.
[0038]
Moreover, the absorbent article of this invention is not restricted to a panty liner, It can apply similarly to other absorbent articles, such as a sanitary napkin, an incontinence pad, and a disposable diaper.
[0039]
[Examples 1-3]
The panty liner shown in FIG.1 and FIG.2 was manufactured using the top sheet, back sheet, and absorber which consist of the material shown in Table 1, and basic weight. The panty liner had a length of 140 mm and a maximum width of 60 mm, and the peripheral joint was formed to a width of 2 mm by heat sealing. Table 2 shows the area ratio of the joint fixing portions and the area and the number of the individual joint fixing portions in the obtained panty liner. The measurement of the area ratio and the like of the joint fixing part was targeted within a 3 cm × 3 cm square range. For the joining, a joining pattern having a shape shown in Table 2 was formed by using fusion with a pressing pin having a rounded tip and heated to 180 ° C. In addition, the top sheet, the back sheet, and the absorbent body have a water-decomposable or water-soluble degree (a value of ease of loosening, JIS P 4501) as shown in Table 1. In Example 3, two types of bonding patterns were used.
[0040]
[Examples 4 and 5]
A panty liner (Example 4) shown in FIG. 3 and a panty liner (Example 5) shown in FIG. 4 were produced using the same materials as in Example 1. The area ratio and the like of the joint fixing part in the obtained panty liner were as shown in Table 2. In Example 4, two types of bonding patterns were used.
[0041]
[Comparative Example 1]
A panty liner was obtained in the same manner as in Example 1 except that the area ratio of the joint fixing portion was set to the values shown in Table 2.
[0042]
[Comparative Example 2]
A panty liner was obtained in the same manner as in Example 1 except that a rhombus lattice-like joint fixing portion was formed over the entire surface of the panty liner. The area ratio and the like of the joint fixing part in the obtained panty liner were as shown in Table 2.
[0043]
[Performance evaluation]
About the panty liner obtained by the Example and the comparative example, the degree of water decomposability | decomposability or water solubility (the value of ease of loosening, JIS P4501) was measured by the above-mentioned method. Moreover, the fuzz prevention property at the time of liquid absorption was evaluated with the following method. These results are shown in Table 2.
[0044]
[Fuzz prevention during liquid absorption]
A female lumbar model [manufactured by Koken Co., Ltd.], 0.5 g of 65 wt% glycerin aqueous solution [glycerin; Kanto Chemical Co., Ltd. Lot No. 17029-00, ion-exchanged water, edible blue No. 1, sold by ) Aisen] was injected with a dropper by 0.3 g (injected in 1 drop per second and completed in 7 to 10 seconds, total 0.3 g injected). One minute after the start of the injection, a panty liner is attached to the shorts (Kao-made, Laurier shorts L size), and a walking evaluation is performed at 100 steps / minute for 1 hour (an angle of about 10 ° back and forth so that a person walks) To move). After completion of the evaluation, the condition of the surface of the portion where the liquid was absorbed was evaluated as compared with the portion where the liquid was not absorbed. The case of the same degree was marked with ◯, the case with a lot of fluff was marked with △, and the case where a tear or a hole occurred was marked with ×.
[0045]
[Table 1]

[0046]
[Table 2]

[0047]
As is clear from the results shown in Table 2, the sanitary panty liners of the examples (product of the present invention) have substantially the same water disintegration property (water solubility) as the panty liners of Comparative Example 1, and Comparative Example 1 It can be seen that fuzzing is suppressed more than the panty liners. In addition, the panty liner of Comparative Example 2 has almost the same fluffing as the panty liner of each Example, but it is understood that the panty liner is inferior in water disintegrability.
[0048]
【The invention's effect】
According to the absorbent article of the present invention, strength during wearing and water disintegration or water solubility at the time of disposal are compatible, and fluffing, tearing, twisting, and the like due to liquid absorption are effectively prevented.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a panty liner as a first embodiment of an absorbent article of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view taken along the line II-II in FIG.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a panty liner as a second embodiment of the absorbent article of the present invention, and is a view corresponding to FIG. 2 in the first embodiment.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing a panty liner as a third embodiment of the absorbent article of the present invention, and corresponds to FIG. 2 in the first embodiment.
[Explanation of symbols]
1 Panty liner (absorbent article)
2 Top sheet (surface layer)
3 Back sheet (back layer)
4 Absorber (absorbing layer)
5 Peripheral joint
6 Joint fixing part
6a First joint fixing part
6b Second joint fixing part

Claims

液透過性の表面層、液不透過性の防漏層及び両層間に介在する液保持性の吸収層を有する吸収性物品において、
前記表面層、前記防漏層及び前記吸収層は何れも水解可能又は水溶可能な材料から構成されており、
前記吸収層と、前記表面層及び前記防漏層とが、前記吸収性物品の主たる吸収領域において、熱的接合手段によって形成された個々に独立した接合固定部からなる非連続の接合パターンで接合されており、
前記吸収領域において前記吸収層と前記表面層とが前記非連続の接合パターンで接合されている部位全体の面積、及び該吸収領域において前記吸収層と前記防漏層とが前記非連続の接合パターンで接合されている部位全体の面積を、該吸収領域の面積の１０〜３５％となすとともに、前記吸収層と前記表面層とが前記非連続の接合パターンで接合されている部位全体の面積を、前記吸収層と前記防漏層とが前記非連続の接合パターンで接合されている部位全体の面積よりも大きくなし、
前記接合固定部の面積を０．５〜２５ｍｍ ² となし、かつ１辺３ｃｍの正方形中に平均して５〜１００個均一に存在するように前記接合固定部を形成した水解可能又は水溶可能な吸収性物品。In an absorbent article having a liquid-permeable surface layer, a liquid-impermeable leak-proof layer, and a liquid-retaining absorbent layer interposed between both layers,
The surface layer, the leak-proof layer and the absorption layer are all composed of a material that can be hydrolyzed or water-soluble,
And the absorbent layer, and the surface layer and the front Kibomo layer, in principal absorption region of the absorbent article, in discontinuous bonding pattern consisting of bonding fixed portion independent individually formed by thermal bonding means Are joined,
In the absorption region, the entire area where the absorption layer and the surface layer are bonded in the discontinuous bonding pattern, and in the absorption region, the absorption layer and the leak-proof layer are in the discontinuous bonding pattern. the area of the entire region are joined in, together with 10% to 35% and Do to the area of the absorption region, the area of the entire region where the absorption layer and the surface layer are joined together through the bonding pattern of the discontinuous A larger area than the entire area where the absorption layer and the leak-proof layer are joined in the discontinuous joining pattern,
The area of the joint fixing part is 0.5 to 25 mm ² , and the joint fixing part is formed so as to be uniformly present in an average of 5 to 100 in a 3 cm square. Absorbent article.

前記防漏層における前記吸収層に対向する面に撥水処理が施されている請求項１記載の吸収性物品。The absorbent article of claim 1 wherein the water repellent treatment is applied to the surface facing the absorbent layer in the leakproof layer.

前記熱的接合手段が熱エンボス処理による融着である請求項１又は２記載の吸収性物品。The absorbent article according to claim 1 or 2, wherein the thermal bonding means is fusion bonding by hot embossing.